◆『ウォーリアーズ 1 ファイヤポー、野生にかえる』エリン・ハンター作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《12/25読了》猫の「ウォーターシップダウン」という感じ。でも、本国では、もう18冊も出ているんだそう。巻頭に、猫の目で見た絵地図と、人間世界での地図が二枚あって興味深い。飼い猫だったラスティーは、野生の血が騒いで、野良猫のサンダー族に加わる。戦士見習いとしてもらった名前がファイヤポー。エリン・ハンターは、イギリス在住のケイト・キャリーとチェリス・ボールド2人のペンネーム。児童文学にしては少々血なまぐさい。権力争いや裏切り、戦闘場面など本当に子ども向きかは少し疑問。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『時間のない国で』上・下 ケイト・トンプソン作、東京創元社 |
<児童文学> |
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《12/18読了》「時間のない国」とは、アイルランド神話の「ティル・ナ・ノグ」=常春の国のことだった…。私たちの世界では、時間がどんどんなくなって、人々は非常にせわしく毎日を送っていた。というのも実は、ティル・ナ・ノグへ時間がもれているからだった!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『星のマント』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《12/14読了》「フェアリー・レルム」7作目。今度はいたずら妖精が女王様の星のマントを破いちゃった。マントを直してもらいに星の妖精たちの所へ行くと意外な事実が。星のマントがないとウィッシュ・ナイトそのものがなくなってしまい、星の妖精たち自身も消滅してしまうというのだ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『吹きぬけの青い空』志津谷元子作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《12/11読了》老朽化で建て替えられるマンションに残っている数家族の交流を小五の主人公の視点から描く。うーん、小川未明文学賞大賞作品とかいうんだけど、残っていく本じゃない。児童図書館研究会東京支部06.12Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/23赤旗11面、10/2産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『家なき娘』上・下 エクトール・マロ作、偕成社文庫 bk1家なき娘 上書評あり |
<児童文学> |
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《12/10読了》『ペリーヌ物語』とも言われる作品。ペリーヌは11,2歳。フランス人の父とインド人の母の間に生まれた。インド人はキリスト教に改宗するとカーストを失い最下層になってしまうとは知らなかった。飢え死にしかけてたどり着き、オーレリーと名のって工場で雇ってもらう。ジュートで資産を築いたヴュルフラン・パンダヴォワーヌ氏が祖父らしい。下宿屋を出て、狩猟小屋を見つけて手作り生活をする所が面白い。マロってお涙ちょうだいだけじゃない、今でも読みごたえがあります。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『孤島のドラゴン』レベッカ・ラップ作、評論社 |
<児童文学> |
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《12/4読了》イギリスの3人姉弟が、大伯母さんの所有する島で三つ又のドラゴンに出会う。黄金の翼竜ファフニエルってどこかで聞いたような名前。龍の語る話中話が楽しい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/29朝日26面、2007.1/8産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ニコルの塔』小森香折作、BL出版 |
<児童文学> |
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《12/3読了》『さくら、ひかる』『うしろの正面』の作者の作品なのだが、イマイチ。そこはかとなく読者の関心をニコルの塔の別世界の謎で引っ張るのだが、現実世界の日本との接点が強引。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『天と地の守り人 第一部 ロタ王国編』上橋菜穂子作、偕成社 |
<児童文学> |
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《12/3読了》やっぱりチャグムは泳ぎ着いていた。今度はバルサがチャグムを追いかける。再びチャグムとバルサの道中が始まりそうで目が離せない。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『十一月の扉』高楼方子作、新潮文庫 「bk1」十一月の扉文庫版書評あり |
<児童文学> |
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《11/26読了》加筆訂正というので、リブリオと比べてみたが、どこがそうなのかわからなかった。むしろ、リブリオの時は挿絵が、爽子の話中話「ドードー森の物語」にぴったりだったのだが、今回収録されていないので残念。斉藤惇夫の「後書き」にもリブリオの表紙の絵について触れられているし。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『月の笛』武鹿悦子作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《11/22読了》10歳の児島潮うしおは母子家庭の転校生。夜、母と言い合いして家を飛び出した潮は山頂で笛吹きの幽霊と出くわす。千年前に盗まれた名笛「月の笛」を取り返してほしいという。幽霊と死んだ息子を会わせたい一心で引き受けてしまう。山頂の土産物店の火災と店主の老人の死、千年前の世界で突然、飛天が出てきたり、最後、突然母が元の町へ帰る決心をしたり、全体にプロットの整合性が足りない。東逸子のイラストでトクしている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 11/6産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『くまのテディ・ロビンソン』ジョーン・G・ロビンソン作、福音館書店 |
<児童文学> |
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《11/22読了》幼年文学の古典だが、今ごろ読んだ。テディ・ロビンソンは、デボラのお気に入りのぬいぐるみ。ぬいぐるみにできないことはしないのだが、庭でお泊まりしたり、坂道を乳母車で暴走していけに飛び込んだり。手頃な長さの短編が5〜6編入っている構成も、「易しい文学」としての満足感が得られると思う。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ネコのミヌース』アニー・M.G.シュミット作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《11/21読了》1950年代にオランダで爆発的な人気を呼んだ幼年もの『イェップとヤネケ』の作者の作品。1995年になくなったときTVが「オランダの本当の女王」と題した特集番組を組んだそうだ。研究所のゴミを食べたミヌースはある日人間の女性に変身してしまった。まだ猫語は話せるので、猫の情報網で、気が弱い駆け出しの新聞記者・ティベの下宿に転がり込む。ミヌースの猫ぶりと、気後れして人間の取材ができないティベの二人三脚。猫たちが知恵を合わせて善人面の工場主の素顔をあばく場面が爽快!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『エーミールと大どろぼう』アストリッド・リンドグレーン作、講談社 |
<児童文学> |
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《11/19読了》スープ鉢をかぶってぬけなくなった事件、パーティーの日、妹を旗竿に吊り上げて木工小屋に閉じこめられたが、いつの間にか食料小屋のソーセージを食べちゃった事件、町のお祭りに1人で老馬に乗って行き、ひげ女のテントで大泥棒「すずめ」と遭遇、持っていた木銃で追い出した事件…。これで五歳かそこらだから、たいへんだ。子どもの本来持つパワーが生き生きと書かれている。今時の子どもはこんなふうに遊べるのだろうか。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロマン・カルブリス物語』エクトール・マロ作、偕成社文庫 |
<児童文学> |
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《11/11読了》『家なき子』『家なき娘』のマロの作品。初の全訳。フランスの漁村に生まれたロマンは、息子を船乗りにしたくない母のため、父の死後、変人のビオレルさんから教育を受ける。その後、執達吏のシモン叔父に引き取られるが、食事は少ないし叔父の仕事ぶりがあまりにも人非人ぶりなのに嫌気が募り、港で船乗りになろうと脱走。旅の絵描きに会うが、絵描きは捕まり、服を失い、サーカスで働くことに…。最後に幸せな人生を築きあげる主人公の回想の形。次々に大変な目にあうが、何とか切り抜けていくロマンのたくましさにハラハラしていればいいのか。児童図書館研究会東京支部06.11Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『大きなたまご』オリバ−・バタ−ワ−ス作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《11/11読了》12歳のネイト・トウィッチェルが飼っているニワトリがばかでかい卵を産む。3週間でかえらず、6週間たって孵ったのは、トリケラトプスだった。ネイトはアンクル・ビーズレーと名づけ、避暑に来ていた古生物学者のチーマー先生と協力して、育てていく。冬が近づいてきたので、ワシントンの博物館へ。朝の散歩でトラックをひっくり返してからは動物園へ。議会でエサ代が予算を圧迫すると問題になり、ネイトはTVで訴える。とってもアメリカ的な話。もう絶版なのが惜しまれる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『両親をしつけよう!』ピート・ジョンソン作、文研出版 |
<児童文学> |
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《10/25読了》最初、両親がルーイの帰宅後も部屋に入ってきて宿題の監視をしたり、勝手に鞄を調べたりし始めた時は、どうなるかと思った。アメリカの12歳って、このくらい大人びているのかもしれないというリアリティがある。日記に語る一人称で軽い語り口なのが、深刻に陥らずサラっと読める。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/24朝日、10/23産経 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『かかしと召し使い』フィリップ・プルマン作、理論社 |
<児童文学> |
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《10/23読了》雷の直撃で意識を持つようになったかかし。パンドルフォじいさんの手になるかかしは、スプリング谷の所有権を譲り渡す遺言状を胸に秘めていた。孤児のジャックは、かかしに雇われて冒険へ。かかし版ドンキホーテ。ワタリガラスのばあさんがなかなかいい味。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/30産経10面、12/16読売夕刊9面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ふたりきりの戦争』ヘルマン・シュルツ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《10/17読了》ドイツ人の14歳の少女エンヒェンは、兄が出征、父は連行され、母は帰ってこない。田舎の農家に送られる。第二次世界大戦末期、ドイツの敗戦が噂される頃、外国人労働者が連行されると聞き、ロシア人の少年セルゲイと冬のドイツを逃避行。ドイツの普通の人々の「勇気」が描かれる。児童図書館研究会東京支部11月TEXT。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/23産経14面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『川のほとりで』坂本のこ作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《10/16読了》中三の小野瀬樹(いつき)は、川辺に秘密の庭を持っている。ラベンダーのお香をたきつくす頃には父を許せるかと思っていたがだめ。母は婚約者を捨てて父と結婚したが、父からもう愛されていないのに恨むことも別れることもできずに4年前自殺した。ある日そこに置いたベンチに少女が眠っていた。樹(いつき)の保護者・タイラさん海さんの高岡夫妻がいい。児童図書館研究会東京支部11月TEXT。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『うしろの正面』小森香折作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《10/15読了》一気に読んでしまった。主人公は12歳の水野暁彦。父の田舎では、12歳で成人の祝い「生まれ変わりの儀」を行う。王ヶ崎(おがさき)家は、行者の家系なので後ろの正面の人の名を当てることになっている。迎えの人・百目と歩いていく途中で「かごめかごめ」を遊んでいる変な男たちに会う。「生まれ変わりの儀」で従姉妹の璃紅(りく)は儀式でムカデに取りつかれた! 児童図書館研究会東京支部11月TEXT。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『日本児童文学名作集 上』桑原三郎、千葉俊二編、岩波文庫社 |
<児童文学> |
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《10/14読了》巌谷小波の「こがね丸」と「三角と四角」を読むために購入。「こがね丸」初版に基づき総ルビで収録。やっぱり鼠の阿駒(おこま)さんに猫の烏円(うばたま)が「懸想」したり、虎の金眸大王が妾の女鹿・照射(ともし)の膝枕で高いびきだったりしなくちゃね。まあ、今では子どものための物語じゃないけど。イラストもなかなか。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ドラゴン・キーパー 最後の宮廷龍』キャロル・ウィルキンソン作、金の星社 |
<児童文学> |
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《10/12読了》オーストラリアの作家が漢時代の中国を舞台に書いたFT。主人公の少女は、龍の「声」が聞こえる。皇帝の離宮で閉じこめられていた最後の一頭と逃走。字も読めず奴隷だった少女は、首の札を龍に読んでもらい、ピンという自分の名前を知る。龍の名前はロン・ダンザ(大胆な龍)。夏の終わりまでに玉を海に持っていかなければならないという龍に、道中「気」の使い方も習う。しかし! 誰も作者に東洋の龍は翼がないものだとか、蛇体で飛べるのだと教えなかったらしい。表紙の絵も「ドラゴン」体型。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 11/11赤旗11面、11/27産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『夢の森のユニコーン』<フェアリー・レルム 6> エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《10/5読了》またまた邪悪な従姉妹ベラがフェアリー・レルムへの侵略を企て、今度は人間界で人質を取り、ジェシーに王国への扉を開けるように迫る。ジェシーは養育係だった妖精から、ベラがユニコーンに弱いことを聞き出し、援助を求めに行くが…。ユニコーンがフェアリー・レルムの住民にもおそれられるほどの生き物なのがイマイチピンとこない。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『和風建築の大研究 風土にあった生活』PHP研究所編、PHP研究所 |
<児童NF> |
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《9/28読了》思ったより高学年向けか。字がやたら多いところ、難しい言葉がそのまま使ってあるところ。法隆寺や伊勢神宮の調べ学習には使えるかもしれないが、「風土にあった生活」という副題にしては庶民の家について少なすぎる。「和風建築」という言い方は変。「日本建築」ではないか。「うだつがあがらない」など建築にまつわる慣用句の項はいいと思う。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『ハンス・ブリンカー 銀のスケート』M. M. ドッジ作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《9/27読了》ハンスとグレーテルのきょうだいの家は、お父さんが運河の事故で働けなくなってからたいへん貧しい暮らしでした。二人はスケートが得意でしたが、ちゃんとしたスケート靴を買うことはできません。今年はスケート大会が開かれ、賞品は銀のスケート靴です。事故の直前、お父さんが預かった時計は誰のものでどういう事情なのか。お父さんが隠した千ギルダーのお金はどこにあるのか。いろいろな謎が読者をひっぱり、飽きさせない。長い原作をハンスとグレーテル兄妹に焦点をあてて訳した石井桃子の訳がいい。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『タイの少女カティ』ジェーン・ベヤジバ作、講談社 |
<児童文学> |
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《9/23読了》なぜかカティは祖父母と住んでいて、両親の存在は描写されない。各章の副見出しで「だれもおかあさんのことを話さない」など思わせぶりに匂わせる。お母さんの選択は9歳のカティにとって残酷ではなかったか。いくら自分が娘を傷つけないためとは言え。危うく娘から母親の記憶を奪うところだった。児童図書館研究会東京支部06.10Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 8/1東京 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『魔女の宅急便 その2 キキと新しい魔法』作、書店 |
<児童文学> |
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《9/21読了》なかなか続編を読めずにいたが、ようやくその2を読めた。相変わらず連作短編風。手紙を頼まれて読んじゃったあげく川にとばしちゃうなんて、運び屋として最低限の規律がない。みんな善意でメルヘン過ぎる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『海賊ジョリーの冒険 (2) 海上都市エレニウム』カイ・マイヤー作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《9/18読了》誰でも、自分が世界を救う鍵だなどという重荷は背負いたくない。ジョリーも一度は逃げ出すが、「大渦潮」との対決にムンクとともに立ち向かうことに。それにしても「暗黒の海」とか「大渦潮」が意識ある存在として出てくるあたりが普通じゃない。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『生霊わたり』<クロニクル千古の闇 2> ミシェル・ペイヴァー作、評論社 |
<児童文学> |
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《9/17読了》トラクは、身を寄せているワタリガラス族に悪霊による病が流行ったので、薬を求めてアザラシ族の魔術師を訪ねる。そこで明かされた衝撃的な事実は、はやり病いがトラクをおびき寄せるための罠で、薬などないということ、トラクが「生霊わたり」という才能の持ち主であること、アザラシ族の魔術師が悪霊の熊を作ってトラクの父を殺したこと…。ようやく、トラクの才能の一部が明らかに。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 6/4産経13面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『海賊の息子』ジェラルディン・マコックラン作、偕成社書店 |
<児童文学> |
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《9/13読了》『不思議を売る男』のマコーリアンの標記変更。牧師の息子ネイサンは父の死で行く当てもなくなり、海賊の息子タモに連れられてイギリスの寄宿学校からマダガスカルへ。ネイサンがグジグジしていてつまらん。妹の方を主人公にすればよかったのに。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/16産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『光の街 出逢劇団の人びと』浅田宗一郎作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《9/9読了》小五の若宮光のクラスに転校生が来た。大衆演劇「出逢劇団」の末っ子・吉水よし美だ。既に舞台に出ていて、光は招待される。通天閣も「新世界」も大衆演劇も目新しい。作者は大阪の「新世界」という街を描きたかったと言うが、だったら何も光の母の死は不要では。マンガ家のイラストが不正確。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2/27産経15面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『海賊ジョリーの冒険 (1) 死霊の売人』カイ・マイヤー作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《9/8読了》「鏡の迷宮」三部作の作者。「ジョリーは生まれつき、水の上を歩くことができた。」これだけで、違う世界へ行くことができる。カリブ海の島で暮らし、「貝の魔法」を操る少年ムンクも実は「ミズスマシ」だった。カリブの海賊に育てられた少女が主人公で、死霊が労働力として出てきたり、なかなかユニークな設定。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/23産経11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『震度7 新潟県中越地震を忘れない』松岡達英文・絵、ポプラ社 |
<児童NF> |
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《9/6読了》著者は新潟県川上町のアトリエで仕事中に中越地震に遭う。家族は全員無事だったが、息子の持病のため車で避難することに後ろめたさを覚える。途中通行止めの道は母子が土砂崩れで生き埋めになった現場。地震の1時間前に著者も通っていた…。表紙の竜胆にとまるチョウのイラストは、著者に「災害で困っているのは人間だけ」と気づかせた自然の営み。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2005.5/16読売夕刊17面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『怪人二十面相』江戸川乱歩作、ポプラ社 |
<児童文学> |
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《9/2読了》最初の事件は、明智探偵が留守で、いきなり小林少年が活躍するんですね。「二十面相」っていうのは、そもそも変装の達人だからそう名のっているんだけど、二話目でいきなり明智探偵に化けたり大胆。からくり屋敷とか最初から好きだったんだなあ。現実離れしているからこそ生き残ったのか。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『それいけズッコケ三人組』那須正幹作、ポプラ社 |
<児童文学> |
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《9/1読了》この名作の第一巻を読んでいなかった。けっこう自分たちを客観的に見て命名している。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ベラスケスの十字の謎』エリアセル・カンシーノ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《8/31読了》背が伸びないたちのニコラスは、スペイン宮廷へ連れて行かれた。画家ベラスケスが王家の肖像を描くのに、なぜ鏡の中に王ご夫妻を描いたのか…。ベラスケスは後世「侍女たち」として知られる名画の構想を、悪魔から得たのか?! 絵の制作年より後で得た騎士団の紋章がなぜ画中の画家本人の胸に描かれているのか? 『ジョコンダ婦人の肖像』が弟子の目からダヴィンチを描いたのと同じ手法で読ませる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 8/26読売夕刊7面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『木の上の家 イタリアからのおくりもの』ビアンカ・ピッツォルノ作、汐文社 |
<児童文学> |
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《8/21読了》イタリアの児童文学。大きなカシの木の上に家を作って暮らしはじめた、アグライアとビアンカ。作者が姪と作った空想譚を作品にしたもの。いろんなフルーツの木を接ぎ木したり、ペットの猫は口をきかないのに、コウノトリは言葉を話したり。児童図書館研究会東京支部06.8Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『わたしのカラス研究』柴田佳秀著、さ・え・ら書房 |
<児童文学> |
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《8/17読了》テレビプロデューサーとして番組でカラスを取り上げて以来、カラスの研究に打ち込む著者。カラスが襲うのは本当に年配者ばかりなのか?! 渋谷駅のハチ公像のすぐ後ろの木にカラスが営巣している。小型カメラを仕掛けて撮影すると、カラスと目が合うといけないらしい。自動車教習所で、車道にクルミを置いて車に割らせるカラスもいる。石けんを盗むカラスもいる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ペリー・Dの日記』L. J. アドリントン作、ポプラ社 |
<SF> |
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《8/14読了》こわい作品だった。作者は、「アンネの日記」からヒントを得たという。地球から移民した人間が、戦争のない社会をめざしていたはずなのに、「ペリー・Dの日記」を読んでいる少年トニは、戦後の都市解体作業員。移民たちには3種類の遺伝子型があり、優劣はないはずだったのに、データベースのための調査から、左手への消えないスタンプ、「区別」から「差別」までほんの一歩。上流階級のお嬢だったペリー・Dの家族は、父だけが残り、母と兄、ペリーと妹は移住させられる。「再分配」が始まり、労働力として召還、強制移送。ユダヤ人は生き残ったが、トニの世界では、ペリーたちの遺伝子型は存在すらしていない。児童図書館研究会東京支部06.7Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『虎の弟子』ローレンス・イェップ作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《8/10読了》なかなか面白かった。現代アメリカが舞台。代々魔法使いの長に守られてきた不死鳥の卵。150年前、中国からアメリカ・サンフランシスコへと持ちこまれて、ここ何十年かはおばあちゃんが守ってきた。主人公のはらが定まらない所が現代ファンタジー。佐竹美保のイラストで得している。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/18産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ぼくと原始人ステッグ』クライブ・キング作、福音館書店文庫 |
<児童文学> |
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《7/25読了》8歳のバーニーは、おばあちゃんの家の近くにある、チョークを切り出した大きな穴に住んでいる穴居人(?)と友達になります。英語は通じませんが、一緒に煙突を作ったり、泥棒を追い払ったり、薪にする木を切り倒したりします。児童図書館研究会東京支部06.7Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『黒馬物語』アンナ・シュウェル作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《7/21読了》児童文学の古典。どうして馬の話がこんなに読ませるのだろう。ある馬が自分の人生(?)を回想する形で書かれているのだが、いかに馬の気持ちを理解している人間が貴重なものか、馬を酷使せざるを得ない状況に多くの御者が追いつめられているか。アゲヅナなんてちっとも知らなかったが、絶対に反対だ、という気持ちになった。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『幽霊派遣会社』エヴァ・イボットソン作、偕成社 |
<児童文学> |
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《7/15読了》戦争の空襲で、一瞬にして幽霊になってしまったウィルキンソン一家。住む家のない幽霊たちをあっせんしようと、ミス・プリングル、ミセス・マナリングは幽霊派遣会社をたちあげた。オリヴァーは、孤児院にいたが、金持ちの親戚の遺産を相続、ヘルトン館へ行くが、親切なふりをしている意地悪な伯父夫婦は、館に凶悪な幽霊を呼び寄せようとたくらむ。家族の幽霊とか、幽霊のあっせんとか、「幽霊物語」というジャンルのあるイギリスらしいユーモア・ファンタジー。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『盗神伝 X 新しき王 後篇 栄光』メーガン・ウェイレン・ターナー作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《7/12読了》あやうく暗殺されるところだった襲撃から、自力で逃れたものの、近衛兵の信頼も貴族の対立も解決しない。それを逆に利用して、大貴族の一族を追いつめた。ようやく、ジェンが「王」という立場を受け入れたのかな。イマイチすかっとしない。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『天山の巫女ソニン』菅野雪虫作、講談社 |
<児童文学> |
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《7/11読了》ちょっと中国系のファンタジー。赤子や幼児のときから天山の巫女候補はスカウトされる。でも、ソニンは14歳になっても「夢見」の才能をコントロールできないので、山を下された。ひょんなことから口のきけない末の王子の侍女となるが、毒殺未遂の疑いをかけられる。講談社児童文学新人賞受賞作。とても新人の作品とは思えない。しかも三部作の第一作。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 7/24産経12面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『盗神伝 W 新しき王 前篇 孤立』メーガン・ウェイレン・ターナー作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《7/10読了》エディスの「盗人」から一転、アトリアの女王の夫となったジェン(エウジェニデス)。ちっとも王らしい振る舞いをしないので、付き人や近衛兵から見くびられて、日々ささいな嫌がらせに耐えている。これは作戦なのか。としたら、何のための? 語り手がジェンから近衛兵のコストスになっているので、もどかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『クロリスの庭』茂市久美子作、ポプラ社 |
<児童文学> |
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《7/7読了》ちょっと安房直子の作品に似たオムニバス短編集。「つるばら村」シリーズと味わいが似ていると思ったら同じ作者だった。西風の神様ゼピュロスがクロリスに与えたという庭から毎朝花が届く花屋「クロリスの庭」。主人公は花屋の店員のおにいさん西野風一。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『キッカーズ! 2 ニコの大ピンチ』フラウケ・ナールガング作、小学館 |
<児童文学> |
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《7/7読了》チームのキャプテンで司令塔のニコがおかしい。モーリッツのチーム・ブルーイエローSCは少年サッカーの地区予選中なのに。何と、成績不振を理由に、ニコのお父さんがサッカーを禁止したのだった! このピンチを打開する秘策はないものか? サッカーが嫌いだけどクラス一の優等生レベッカには名案があるらしいが…。息子のいい所を認めてやらない親はどこにでもいる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『天狗童子―本朝奇談(にほんふしぎばなし)』佐藤さとる作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《7/6読了》佐藤さとる久々の長編。と思ったら、雑誌連載開始は、30年以上も前。あかね書房の編集者から退職前の最後の仕事として、この作品の単行本化を依頼され、第三章以降書き下ろして完成。山番の老人・与平の所にカラス天狗の九郎丸が笛の弟子入り。ところが、彼は鎌倉武将の落としだねだった。関東を預かる大天狗の館が神奈川の大山にあるとは知らなかった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 6/5産経14面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『メルヘンムーン』ヴォルフガンク・ホールバイン作、評論社 |
<児童文学> |
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《6/27読了》4歳の妹レベッカは、虫垂炎の手術の麻酔から醒めない。キムはテミストクレスという老人(魔法使い)からレベッカがメルヘンムーンという国の陰の帝国で囚われており、住民には行かれない地域のため助けを求められる。冒頭キムが読んでいたSFに出てくる宇宙戦闘機に乗って行くと陰の魔法使いボラースの領域で捕らえられてしまう。現実世界では「14歳以下」のキムがメルヘンムーンでは立派な騎士のようだ。一人称が「ぼく」から「わたし」に変えてあるが翻訳は難しい。ドイツ語圏では今一番売れているFT作家とか。三部作の第一作。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『アホウドリに夢中』長谷川博著、新日本出版社 |
<児童文学> |
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《6/15読了》一度は「絶滅」を宣言されたアホウドリの保護対策を一人で続けた鳥類学者のノンフィクション。鳥島の繁殖地が土石流で浸食される危険が高いため、国や都を動かし、ススキやチガヤを植え、防壁工事をし、一方で島の反対側にデコイと音声で誘導し新繁殖地形成を試みた。新コロニーは成立し、1000羽を越え第1段階はクリア。現在は、活火山である鳥島からかつて繁殖していた聟島列島への第三の繁殖地作りに取り組む。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『二人の王子とドラゴン』タンヤ・キンケル作、サンマーク出版 |
<児童文学> |
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《6/2読了》『ファンタージエン 愚者の王』の作者の作品。トニオ王子とクラウディオ王子はロラロン王国の世継ぎ。どちらがより王にふさわしいか証明するために、ドラゴン退治に出かける。アリアント国、カモア国で争いに巻き込まれたりしながら協力してついに魔術のドラゴンの住むクロサワ連山へ。二人の王子が書き込まれていなくて主人公に共感できない。全体に書き割りのよう。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『空色のへびのひみつ 』ジェニー・ニモ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《5/24読了》今度は、美術の先生の弟オリーが学校で行方不明らしい。チャーリーの大おばさんたちの所に来た新入生ベルもなんだか怪しい。見かけよりもずっと年取っているような感じで、目の色がくるくる変わる。学園長が呼び出した「空色の蛇」が締め付けた者は、死なないが透明になってしまう。オリーはその実験台にされていた…。<チャーリー・ボーンの冒険 3>
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『イサナと不知火のきみ』たつみや章作、講談社 |
<児童文学> |
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《5/22読了》新しいシリーズ。海の一族わたつみの民の娘・イサナは、強い霊力の持ち主。長の娘なのに姫君らしくなく、いつか女船長として海に出たいという夢を持つ。ある日、船にするための大木の声を聞き、その松の木の所まで行ってみると、木には龍が宿っていた…。不知火のきみとは、わたつみの一族が崇める龍神のこと。松の木の龍は幼い男児の姿になるが、口調が現代っ子。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『キッカーズ! 1 モーリッツの大活躍』フラウケ・ナールガング作、小学館 |
<児童文学> |
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《5/20読了》前に読んだ、やはりドイツを舞台にした『サッカーキッズ物語』よりだいぶ面白い。両親の離婚でハンブルグの近くの町からママの生まれた町へひっこしてきたモーリッツ。パパがコーチの少年サッカー・チームでは、年少チームからプレーしてきてエースだったのに、もう続けられない。両親が仲直りしてくれれば前のチームに戻れる。ここの地元のブルーイエローSCに入ったら、戻れない。でも、サッカーのない生活なんて考えられない…。ドイツでは、少年サッカーでも、シーズン中にチームを変われないとは!!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『町かどのジム』エリノア・ファージョン作、岩波 bk1『町かどのジム』書評あり |
<児童文学> |
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《5/20読了》いつも町かどにいる老船乗りジムがデリーに語って聞かせるオムニバス短編集。ホラ話系が多いが、けっこう楽しめる。頭どころか全身をなでてもらいたがるウミヘビや、濃霧の上の島や、ジムを「お嫁さん」扱いしたペンギンが傑作。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ジュリエッタ荘の幽霊』ベアトリーチェ・ソリナス・ドンギ作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《5/19読了》イタリアの田舎で疎開生活を送るリゼッタの回想の形。イタリアにはまだファシストがいるが、ドイツでは別の政権ができて、リゼッタの父はドイツの捕虜になっている。リゼッタが夏の間、勉強に行くことになったジュリエッタ荘には、前に住んでいた家族の亡くなった娘の幽霊が出るという噂があった。実は、その家にかくまわれていたユダヤ人の少女レジーナだった。今の日本の子どもたちにこの本がリアリティがあるかといえば全然無いと思う。イタリアの子ども向けにこのような本が1992年に出たということがわかるが…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作、早川書房 |
<児童文学> |
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《5/14読了》ジョーンズが初めて書いた児童向け作品。ジェスとフランクの姉弟は夏休み、おこづかいをとめられたので、「仕返し代行」有限会社を作り、小銭を稼ごうとした。ところが、魔女に片足を悪くされたという女の子や、いじめっ子から喧嘩相手の歯を取ってこいとか変な依頼ばかり。おまけに魔女は本物らしい…。『九年目の魔法』に少し似ているか。児童図書館研究会東京支部06.6Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 4/3産経14面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ひとりぼっちのスーパーヒーロー』マーティン・リーヴィット作、鈴木出版 |
<児童文学> |
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《5/9読了》ヘックは絵の才能がある中学一年生。家賃滞納で突然家を失った上に、ママが現実逃避して行方不明…。家もお金も無くて、虫歯も痛いのに、ママを探すのにやれることって、随分ある。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『さくら、ひかる。』小森香折作、BL出版 |
<児童文学> |
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《5/8読了》心があらわれるような感覚を久しぶりに味わった。「桜巫女」の家系に生まれた中学二年の希世。でも伝統は途絶え、東西南北の桜の方陣は既に破られ、今、残った南北の桜にも開発の魔の手が伸びる。夢で「さくらまつり」の歌をうたうように桜の精に頼まれるが、桜の魂が初恋の安藤君だとわかると、希世はとてもできないと思う。現実の開発と常世の里の荒廃が、人の心のありようと関わっている構図はよくあるが、初恋とからめてあるのが爽やか。東京新聞の書評を信じて読んで良かった。児童図書館研究会東京支部06.7Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 4/4東京10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『黒猫が海賊船に乗るまでの話』古市卓也作、理論社 |
<児童文学> |
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《5/7読了》読みにくかった。おじいさんがミドリさんに人形芝居を始めるまでをもう少し短くできないかな。入れ子の中に入れ子になっていて、本当の話が動いてない感じ。水夫見習いの泣き虫シルバー少年、泣く子もだまる海賊パイク、魔法使いにも仕立屋にもお后にもなる役者の人形が活躍する人形劇は面白いが、黒猫のトマが、心臓が悪いらしいおじいさんと、昔のことで喧嘩している娘のミドリさんと暮らしている現実世界の話が魅力的じゃない。子どもには勧めにくい。大人向けかな。表紙の絵がいいのにだまされた。児童図書館研究会東京支部06.5Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 3/20産経11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『水妖の森』廣島玲子作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《5/4読了》上橋菜穂子の守人シリーズに近い印象。精霊にあたるのがこれから大人に変態するという水妖ナナイで、守り人チャグム王子にあたるのが、レンバーター(レンバルの卵を狩る者)一族の少年タキ。女用心棒のバルサにあたるのが、敵役だが黒い影ウラーの手下の一族の女シーマ。ウラーが突然変異で知能と長寿を得た化け物魚という点が弱い。2005年第四回ジュニア冒険小説大賞受賞作品。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『フェリックスと異界の伝説 3 禁断の呪文』エリザベス・ケイ作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《4/27読了》三部作の完結編。だから、異界へ行かれなくなるかも、と思っていたらそうなった。一応、救いの手は残されている。異界の無意味な呪文が別の世界でパワーワードに変わる「ジンクス箱」のアイディアも面白い。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『トトの勇気』アンナ・ガヴァルダ作、鈴木出版 |
<児童文学> |
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《4/21読了》(たぶん)注意欠陥多動症とかいう集中できない子どもであるトトの一人称で綴られる。「学校がきらい」というが、学校も両親も彼の「障害(?)」を理解しているとは言えない。レオンおじいちゃんだけは理解してくれていたのだが、13歳になって2度目の退学になったとき、「きらいな学校に長くいようとしているなんて、あきらめているのか」「不幸になるのは幸福になるより簡単なんだ。簡単な道を選ぶ人間はきらいだ」と言われてしまう…。物を作ることが好きなトトが唯一、行きたいと思えた技術高等学校の校長先生に手紙を書くとおじいちゃんと約束する。「僕には35kg分の希望があります。」原題はここから。邦訳の標題は、おじいちゃんの病気が悪化したとき、何もできない代わりに苦手の体育でがんばった分の力と勇気を送ろうとするところから。児童図書館研究会東京支部06.5Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 3/6産経11面、3/25赤旗11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『フェアリーレルム 5 魔法のかぎ』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《4/15読了》今度はジェシーの誕生パーティーの日、ピクシーの魔法の鍵で小さくなったところで風に飛ばされてしまう。隣家のいじわるなイレーナがあまりにも典型的な感じだが…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『真夜中のまほう』フィリス・アークル作、BL出版 |
<児童文学> |
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《4/13読了》真夜中の十二時の鐘が鳴っている間なら、看板の動物たちも自由になれる。明け方までにもどればよいとは知らなかった。というわけで、マガモは何百年ぶりかで初めて飛んだり泳いだり楽しむ。そのうち看板仲間が増えて…。宿屋に隠されている宝の処理がちょっと「あれ?」だが、素直に楽しめる作品。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2/24朝日24面、3/27産経17面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『かはたれ 散在ガ池の河童猫』朽木祥作、福音館書店 |
<児童文学> |
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《4/11読了》ちょっと子どもに薦められない。冒頭の、河童の八寸がいかに一人になったかの部分が長いし、人間の方の主人公である少女・麻の孤独のストーリーも複雑で、ふたつ分の話がある感じ。少女マンガっぽいイラストも話の堅さと合っていない。大人向け。児童図書館研究会東京支部06.4Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『時をこえる七色の玉』ジェニー・ニモ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《4/3読了》<チャーリー・ボーンの冒険 2>。昔、赤の王が作った「時わたり」という時間をこえる魔法のガラス玉が発端。チャーリーの大叔父さんの伯父にあたるヘンリーが90年後のブルーア学園に。何でブルーア校長父子はあんなに冷酷なのだろう。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『チャーリー・ボーンは真夜中に』ジェニー・ニモ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《3/28読了》結構面白い。チャーリーは、ある日突然写真から声が聞こえるようになり、<恵まれしもの>であることがわかる。<恵まれしもの>とは、様々な才能を持ったいにしえの「赤の王」の子孫だが、邪悪な人間も多い。同居している父方の祖母はチャーリー母子につらくあたるが、才能が判明したのでブルーア学園に転入させる。チャーリーの死んだと思われていた父が「死んでいない」と言う同級生。昔さらわれた女の子をチャーリーが救い出すことになっていると言う3匹の猫を連れた男。児童図書館研究会東京支部06.4月テキスト。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 3/13産経13面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『空飛ぶベッドと魔法のほうき』メアリー・ノートン作、岩波少年文庫 bk1『空とぶベッドと魔法のほうき』書評あり |
<児童文学> |
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《3/25読了》ずっと読もうと思っていた本。魔法がかかったベッド・ノブを回すと、空間または時間旅行できる。思ったより少ししか魔法を使わない。エメリウスを助けた「内的物質起動術」は見事。プライスさんが17世紀に行っちゃうとは思い切った結末。第二次大戦が終わった年にこんな話が出たというのだから、イギリス人には恐れ入る。『魔法のベッド南の島へ』と『魔法のベッド過去の国へ』の合本。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『おっとっ島(とう)のせいちゃん、げんきですか』岩佐めぐみ作、偕成社 |
<児童文学> |
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《3/19読了》オットセイのせいちゃんが主人公かと思うと、さにあらず。せいちゃんの手紙を運ぶ、見習い配達員のザラシーくんの独り立ちのお話なのだ。しかも、「はじめに」に、あなたを応援する人が「大丈夫」とはげましてくれる…などと書いてあり、感心しない。児童図書館研究会東京支部3月テキスト。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『The Mainzai』あさのあつこ作、岩崎書店 bk1『The Mainzai』書評あり |
<児童文学> |
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《3/19読了》中学二年の瀬田歩は、母の故郷に引っ越してきた。秋本というスポーツ万能の奴からなぜか漫才のコンビを組もうと熱烈に迫られる。文化祭でやる劇「ロミオとジュリエット」も漫才でやるという。校長と教頭の嫌らしさがよく書けている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『No.6 #4』あさのあつこ作、講談社 |
<児童文学> |
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《3/14読了》No.6のエリート高官があまりにも軟弱だ。市長とその傍らのマッド・サイエンティストが極悪人だが、こんな単純化でいいのか。思わせぶりの伏線だらけ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ラモーナ、明日へ 』ビヴァリー・クリアリー作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《3/14読了》ラモーナは9歳。四年生で始まったスペリングが苦手。日本の漢字テストのようなものか。親友のデイジーと二人で変な手紙を使った新聞広告を出している会計事務所に手紙を書いたのは傑作。ラモーナが赤ちゃんの妹ロバータをあやすのに歌った「3匹の子猫」はマザー・グース。児童図書館研究会東京支部4月テキスト。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 3/13産経13面、5/13赤旗11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『その歌声は天にあふれる』ジャミラ・ガヴィン作、徳間 |
<児童文学> |
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《3/7読了》怪しげな行商人の少し足りない息子ミーシャクと地主の息子で音楽の才能あふれるアレキサンダー。子どもの命が軽視されていた18世紀のイギリスが舞台。声変わりした途端、聖歌隊学校をやめさせられたアレキサンダーは、父の意向に背いて、家を出てまで音楽家の道を進む。それほどの才能とは何だろうか。児童図書館研究会東京支部3月テキスト。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2/6産経13面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ソフィーのねがい』ディック・キング=スミス作、評論社 |
<児童文学> |
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《3/4読了》予想通り、アルおばさんは牧場持ちで、18歳になってもソフィーが「女牧場マン」になりたければ相続できるようにしてあった。スコットランド(ハイランド=高地)へ行くには、ずっと「上り」だと言い張るソフィーがおかしい。アルおばさんが100歳まで生きないで82歳でなくなったのは悲しい。アルおばさんにはモデルがいて、ディック・キング=スミスの大叔母さんで94歳まで生きたそうだ。ソフィーの「一度決めたらやりぬく」性格の原語は「ditermined」。なかなか訳語が決まらなかったと訳者あとがきにあった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2005.8/22産経13面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ぬまばあさんのうた』岡田淳作、理論社 |
<児童文学> |
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《3/3読了》最初は、石の思いを聞こうとするスキッパー、夕日が反射した物を探しに行こうとするふたご、釣りに行こうと考えるボットさん…とバラバラのエピソードから、最後に収斂していく。遊び唄「ぬまばあさん」は、実在した?! 人間が地名を付けると土の精や水の精が生まれる、とか水の精の生まれ変わりなどのアイディアは面白い。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/27朝日35面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『黒ねこの王子カーボネル』バーバラ・スレイ作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《3/1読了》ロージーは10歳の女の子。引退しようとする魔女から安くホウキと黒猫を買ったら、猫は猫族の王子で、魔女から「音無の呪文」で飼い主の奴隷になる運命に縛られているという…。この束縛を解いてやりたいと、必要な物を集める過程が楽しい。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『顔をなくした少年』ルイス・サッカー作、新風舎 |
<児童文学> |
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《2/25読了》最初の2/3くらい、デーヴィッドがどんどん「顔をなくし」ていく部分が読んでいてつらい。初めのベイフィールドおばあさんにいたずらする場面は、『星の歌を聞きながら』に恐ろしく似ている。最終的には、デーヴィッドが追いつめられて開き直るところから、ぐんぐん面白くなるのだが。最後の2139年の場面は、要るのかな?
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/9産経11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『時空ハンターYUKI 2』あさのあつこ作、ジャイブ |
<児童文学> |
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《2/23読了》第二巻は、江戸時代のおゆきの話。どうして現代にやって来たのか、最後の最後でやっとつながる。これでふたりのユキの紹介が終わり、次から本格的にストーリーが動くらしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『妖精のりんご<フェアリー・レルム 4>』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《2/17読了》元・妖精の女王だったジェシカおばあちゃんの胸騒ぎで、ジェシーは四たびフェアリー・レルムへ。ノームたちが妖精のりんごの木を管理していたのだが…。新しい話を聞かせるまで話さないモコグマというのがおかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ハリスおばさん、パリへ行く』ポール・ギャリコ作、ブッキング bk1『ハリスおばさんパリへ行く』書評あり |
<児童文学> |
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《2/12読了》原題の「ハリスおばさんに花を」は、読み終わると実によくわかる。ロンドンのそうじのおばさんがパリに出かけてディオールのドレスを買う、という「蛮勇」が心温まる物語になるのだから、ギャリコは人間性というものの本質をつかんでいる。講談社少年少女文庫、1973年刊の復刊。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『ソフィーのさくせん』ディック・キング=スミス作、評論社 |
<児童文学> |
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《2/11読了》ついにソフィーは「婚約」する!(こんなに打算的でいいの?) 乗馬スクール代が1時間8ポンドと聞いてソフィーは、アル大おばさんに高すぎるし1時間じゃ覚えられないからと断ろうとしたり、年末の学芸会で、「ハメルンの笛吹男」を説得力をもって演じたり。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『世界で一番の贈りもの 』マイケル・モーパーゴ作、評論社 |
<児童文学> |
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《2/10読了》古道具屋で買ったロールトップデスクの秘密の引き出しから見つけた手紙。第一次世界大戦の戦線からジム・マクファーソンが妻のコニーに宛てたもの。1914年12/26。そのクリスマスの朝、塹壕の向こうからドイツ兵の呼びかけがきっかけで、奇跡のような一日が始まった。ビールとソーセージを持ち寄り、文学の話をし、サッカーの試合をした。「戦争を終わらせる」正しい方法が本当にサッカーだといいのに。わかっていても結末に涙が出た。コニーは101歳で生きていたが、「ジムからの最後の手紙」と冒頭にあるのだから。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 12/14朝日23面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『ラモーナ、八歳になる』ベバリイ・クリアリー作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《2/9読了》お弁当のゆで卵が生だったため、新しい三年生の担任の先生に「見せたがり屋のやっかいな子」と言われてしまう。タン肉を嫌がったため、ビーザスと二人で夕食を作るはめに。チキンのソテーとコーンブレッド、サラダとデザートという組み合わせは平均的な夕食なのか。その上、ラモーナは教室で吐いてしまう。お父さんは美術教師になる学校に通いつつ冷凍倉庫でパートタイム勤務。最後のホッパーバーガーでのしめくくり方はうまい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ラモーナとおかあさん』ベバリイ・クリアリー作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《2/8読了》「むずかしい年頃」になったビーザスがついにお母さんに反抗! ラモーナはフルタイム勤務で疲れているお母さんにクリスマス降誕劇の羊の衣裳を頼むが帽子しかできない。親は完璧であってほしいと望むが、「誰だって完璧じゃないが、そうなろうと努力している」と言われる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『デンデラノ』ひろのみずえ作、ジャイブ |
<児童文学> |
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《2/8読了》主人公の中一の成田卓は、人生を正面からがんばるのは、とうにやめている。ところが、「鳴故信仰」の神の寄り代としてさらわれ、死なない体にされ、老人たちの生き甲斐となるように期待される。こうでもしないと現代の若者に人生に向き合わせられないか。児童図書館研究会東京支部06.2text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 12/8東京夕刊7面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ラモーナとおとうさん』ベバリイ・クリアリー作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《2/7読了》ラモーナのお父さんがリストラで失業、お母さんがフルタイムで働き、ビーザスは「むずかしい年頃」に。家の中のピリピリした空気にラモーナは幸せになれない。給料日のごちそうが、ホッパーバーガーのチーズハンバーガーというのは驚く。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『王への手紙』上・下 トンケ・ドラフト作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《2/5読了》騎士になるための最後の夜をすごしている16歳のティウリは助けを求める声を聞いた。ダホナウト国からウナーヴェン王への手紙を死にゆく騎士エトヴィネムから預かり、秘密の使者となる。2004年、オランダの過去50年に「金の石筆賞」を得た作品の中からさらに第一位の「石筆賞の中の石筆賞」に選ばれただけある作品。作者が挿絵も描いている。ティウリとピアックのまっすぐな心持ちが清々しい。ああ、若者はこうあってほしい! と素直に思える。児図研東京支部 06.2text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2005.12/23朝日35面、2006.2/27読売夕刊20面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★★
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◆『エヴァ先生のふしぎな授業』シェシュティン・ガヴァンデル作、新評論 |
<児童文学> |
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《2/2読了》教室付属準備室「グルップルム」は、エヴァ先生が五年A組のの担任になってから、ヨーロッパ旅行の出入り口に。案内人の男の子は、先生の息子!? 時空間を越えるヨーロッパへ行く理由は? 児図研東京支部 06.2text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『お月さまをかじったねずみたち』安孫子ミチ作、新風舎 |
<児童文学> |
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《1/19読了》三篇の短編集。標題作は詩のような形式。ねずみたちは嫌われ者だった。せっかく来たサーカスの出し物をみんなけなす。最後の月をビスケットに変える奇術は気に入り、みんな月に行ったきり帰ってこなかった、という風刺的な話。他の2編はリリコという足の短い胴長の犬が、足を素敵に見せるため靴を買いに行く「おしゃれな犬」。狼を動物たちが機転で追い払う「おおかみからきたねんがじょう」。どれも大して面白くない。児図研東京支部 06.2text。
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評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『ソフィーは乗馬がとくい』ディック・キング=スミス作、評論社 |
<児童文学> |
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《1/12読了》走るのは得意じゃないのに、馬にはちゃんと姿勢良く乗れる。ソフィーの「決めたら最後までやりぬく」気質は誰の遺伝なんだろう?
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2005.5/16産経11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『グリーン・ティーは裏切らない』ローラ・チャイルズ作、ランダムハウス講談社文庫 |
<ミステリー> |
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《12/14読了》「お茶と探偵」第2弾。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『汚れた翼』上・下 ジャン・バーク作、講談社文庫 |
<ミステリー> |
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《12/2読了》新聞記者アイリーン・ケリーの夫・フランク・ハリマンを主人公にしたシリーズ8作目にして番外編。ハリマンがラス・ピエルナス署に来る前に、優秀な刑事が起こしたとされる、殺人事件の生き残りの少年殺害と失踪事件。ハリマンは、真犯人は今でも署内にいる誰かではないかと思い始める。証拠保管システムが鍵。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『グルメ探偵、特別料理を盗む』ピーター・キング作、ハヤカワミステリ文庫 |
<ミステリー> |
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《11/22読了》グルメ探偵とは本来、入手困難な食材の代替物の提案や別の産地を見つけたり、料理の隠し味に使われるスパイスを探り出したりするのが本業の主人公。フランス料理店のオーナー・シェフに、ライバル店の特別料理の材料と調理法の特定を依頼される。イギリスが舞台の美食ミステリーなんて、どうなのかと思ったけど、なかなか。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『白い眠り』レイア・ルース・ロビンソン作、新潮文庫 |
<ミステリー> |
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《10/25読了》『研修医エヴリンと夏の殺人鬼』(創元推理文庫)の前編。この本では、「イヴリン」・サトクリフ、救急室の常勤外科医で「レジデント(研修医)」という訳語ではない。恋人のフィルはイギリスのベスとイフヴリンをまだ掛け持ちしている。事件は、イヴの指導医シェリーが自殺したとされる死。全身性エリテマトーデスとアスピリン、妊娠中絶が絡んでいて、たいそう医学的ミステリーになっている。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『死んでもいきたいアルプス旅行』マディ・ハンター作、扶桑社ミステリー |
<ミステリー> |
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《10/18読了》エミリー・アンドルー・シリーズ第一作。ドタバタ・トラベル・ミステリー。おばあちゃんの付き添いでゴールデン・スイス・トライアングルツアーに参加したけど、ありとあらゆる災難が。希望の部屋じゃないし、時計は壊れるし、スーツケースはなくなるし。でも死んだ添乗員の代わりを素人ができるとはびっくり。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『鏡のラビリンス』ジェイン・アン・クレンツ作、二見文庫 |
<ミステリー> |
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《9/6読了》主人公のレオノーラ・ハットンは図書館司書。ミラーハウスと呼ばれるユーバンクス大学の同窓会館の図書室に赴任してきたのは、大学の基金を詐欺で横領した妹の死を調べるため。同じ大学の数学の教授が事故死したのを殺人だと信じている夫とその兄と協力することになる。クレンツにしては手が込んでいる割に地味かな。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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●『魔術師の夜』下 キャロル・オコンネル作、創元推理文庫 |
<ミステリー> |
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《8/13読了》マラカイの妻がドイツ軍から追われていた当時、マジックの舞台上で彼女に矢を打ち込み「殺した」のは、軍服を着たマラカイ自身だった。チャールズとの共同事務所から退去したマロリーは今後どうするのか。果して反社会的人格として突き進むのか「人間」になるのか?!
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『魔術師の夜』上 キャロル・オコンネル作、創元推理文庫 |
<ミステリー> |
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《8/1読了》人を操作するのがマロリーの特技なのに、奇術師・マラカイは強力な対抗馬となった。死んだ妻を絶えず演出しているのはなぜ? チャールズの亡き従兄弟マックスの遺した「失われたイリュージョン」とは?
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『闇を見つめて』ジル・チャーチル作、創元推理文庫 |
<ミステリー> |
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《7/20読了》<グレイス&フェイバー>シリーズ第3作。第一次大戦の兵士に支給するボーナスを1945年まで支払わないとしたフーヴァー大統領。折からの金融大恐慌でそれに不服の老兵士たちがワシントンに「ボーナス行進」して異義を唱えたなんて、全然知らなかった。さて、リリーとロバートの兄妹は、ついに村の人たちに自分たちは金持ちじゃないことを打ち明ける。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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●『シュガークッキーが凍えている』ジョアン・フルーク作、ヴィレッジブックス |
<ミステリー> |
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《7/13読了》レイク・エデンの町の人たちのレシピ集刊行記念クリスマス・パーティーで死人発生。そういうわけで今回、途中のレシピはお料理中心。巻末にも100ページ近く『レイク・エデンのとっておきの料理集』を収録。ハンナと二人のBF、ノーマンとマイクの仲は進展せず。今回、吹雪で足止めされた会場で、マイクはすっかり警官してるし、最後のアンドリアの赤ちゃんの場面で亡き前妻をまだ忘れられないことがわかる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『逃れの町』フェイ・ケラーマン作、創元推理文庫 |
<ミステリー> |
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《7/5読了》ダイヤモンド・ディーラーの一家行方不明事件。新しい町にマージと異動したデッカーは、両親の死体を見つけ、息子たちの行方を追ってついにイスラエルへ。イスラエルの主要産業がダイヤモンドというのは知らなかった。今でもユダヤ人は皆イスラエルをサンクチュアリと思っているのか(原書は1994年刊)。リナの友人ハニーが属するハシード派はより厳格だが、ハニーの夫がなってしまった「ナジル人」というのはマトモじゃない。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『猫は七面鳥とおしゃべりする』リリアン・J. ブラウン作、ハヤカワ・ミステリ文庫 |
<ミステリー> |
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《6/20読了》クィラランの恋人(?)ポリーが図書館長をいよいよ退職し、新築される書店の経営に乗り出すのが秒読みに。クィララン自身は、ここ何作かの中で取材し続けてきた『ちょっとした小話』をいよいよ出版。本のボリュームが今までよりぐっと薄くなり、作者の高齢化がしのばれる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『女子大生会計士の事件簿 DX.1 ベンチャーの王子様』山田真哉作、角川文庫 |
<ミステリー> |
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《6/15/読了》著者が角川文庫から文芸書として文庫化したいと言われたとき「無理だ」と思ったのは「ビジネス小説」として本書を書いたから。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『文学刑事サーズデイ・ネクスト 1 ジェイン・エアを探せ!』ジャスパー・フォード作、ヴィレッジブックス bk1単行本の書評あり
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<ミステリー> |
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《6/13読了》変な話だが面白かった。主人公のサーズデイ・ネクストは、女性で、36歳の文学刑事。初めは一話完結のオムニバスかと思ったが、特異体質の悪人ヘイディーズが出てきてから、面白くなる。『ジェイン・エア』の結末がロチェスターとの結婚ではないイングランド世界。ウエールズは独立国家で、クリミア戦争は終わっていなくて、コンピューターはないが、クローン・ドードーが流行のペット。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『幽霊探偵からのメッセージ』アリス・キンバリー作、ランダムハウス講談社文庫 |
<ミステリー> |
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《5/30読了》大都会の書店で働いていたペネロピーは、夫が投身自殺する現場を目撃。息子と故郷に帰って伯母が閉店するという書店をミステリ専門店「バイ・ザ・ブック」として再生しようとする。ところがその店には、昔そこで死んだ探偵の幽霊が住んでいた…。幽霊探偵はペネロピーに話しかけるし、よりによってその探偵を主人公のモデルにしたハードボイルド作品のベストセラー作家が講演の途中で変死。容疑をかけられ、やむなく幽霊の助言を受け入れる所がおかしい。シリーズ第一作。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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●『研修医エヴリンと夏の殺人鬼』レイア・ルース・ロビンソン作、創元推理文庫 bk1書評あり
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<ミステリー> |
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《5/17読了》アメリカってどうしてこう極端なんだろう。中絶は殺人だと反対するのはわかるけど、中絶をする婦人科医を殺すのは殺人じゃないのか。外科や内科と別に、救急科(ER)があって、そこに勤務する医師、看護師、パラメディックたちの仕事ぶりがわかる。何と1992年に新潮文庫から翻訳された『白い眠り』の続編だとか。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『女弁護士ニナ・ライリー 敵対証人』ペリー・オショーネシー作、小学館文庫 |
<ミステリー> |
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《4/12読了》今回は16歳のニッキという少女が伯父を殺した疑いで起訴されるのを防ごうとする。ニナは、偏執狂の前の依頼人に夫を殺されてから五ヶ月。今だに男の影におびえている。相棒の探偵ポールは、ワシントンで仕事をしているうちに、探偵事務所を任せていた男に乗っ取られそう。ニッキはニナに心を開かないし、ポールはニナを忘れられないため関わりを持つまいとする。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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●『安楽椅子探偵アーチー』松尾由美作、創元推理文庫 bk1書評あり bk1単行本の書評もあり
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<ミステリー> |
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《3/24読了》探偵が安楽椅子だから「安楽椅子探偵」。安楽椅子はアームチェアだから「アーチー」。しかも椅子の所有者は、小学五年生の及川衛(まもる)。何でまた小学生が安楽椅子なんか買ったのか、どうして安楽椅子が意識を持って口をきくようになったのか。まあ、子どもが主人公なので、死体や血生臭い事件は起きず、日常の中の謎解きで楽しめる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『春を待つ谷間で』S. J. ローザン作、創元推理文庫 |
<ミステリー> |
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《3/20読了》華僑のリディア・チンとアイルランド系のビル・スミスのコンビ探偵の交互に語り手が変わるシリーズ第6弾。今回は、スミスの郊外の山荘が舞台。スミスが主人公になると、すぐハードボイルドになってしまう。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『やっとかめ探偵団と鬼の栖(すみか)』清水義範作、光文社文庫 bk1単行本(実業之日本社)の書評あり |
<ミステリー> |
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《2/22読了》標題作と「やっとかめ探偵団と唐人お吉」の二編収録。標題作は、我が子虐待の話。「お吉」はヤクザとの過去がある女の話。「やっとかめ探偵団」の婆ちゃんたちは、相変わらず元気だけど、話の中の犯罪は、だんだん深刻化している感じ。まあ、筋と関係ない、愛知県内観光案内にもずいぶん力が入っている。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『骨の島』アーロン・エルキンズ作、ハヤカワ・ミステリ文庫 |
<ミステリー> |
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《1/29読了》今度の舞台は、イタリア。友人のフィルが実はイタリア旧貴族の大富豪の一族だった。そこの御曹司の誘拐と、先代パトローネの白骨死体=殺人事件は関係があるのか。ギデオンは、自転車ツアーのジュリーと別行動で暇を持て余し、つい鑑定に。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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