◆『魔使いの呪い』ジョゼフ・ディレイニー作、東京創元社 |
<児童文学> |
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《12/27読了》自分の母がラミア魔女らしいとわかったら、どうしたらいいのか。後書きに上橋菜穂子が「一筋縄ではいかないファンタジー」という文を書いている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『魔法! 魔法! 魔法!』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《12/26読了》実にもりだくさんの短編集。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ダルメシアン 100と1ぴきの犬の物語』ドディー・スミス作、文溪堂 |
<児童文学> |
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《12/22読了》ディズニー映画「101ぴきワンちゃん」の原作。実際には、ダルメシアンばかり出てくる。白黒まだらのダルメシアンの毛皮でコートを作ろうという陰謀のため、さらわれた子犬を助けようとする犬の夫婦。犬の遠ぼえによる連絡網とか本当にありそうで興味深い。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★ |
◆『風の館の物語 2』あさのあつこ作、講談社 |
<児童文学> |
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《12/20読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『耳の聞こえない子がわたります』マーリー・マトリン作、フレーベル館 |
<児童文学> |
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《12/14読了》ミーガンは耳の聞こえないけれど、何にでも積極的。やっと近所に同い年のシンディが引っ越してきたので、さっそく友だちになりにいく。シンディも手話を覚え始めた。ところが一緒のキャンプに行ったら、やはり耳の聞こえない少女がいて、その子はミーガンみたいに声を出さない。ミーガンは手話だけで意思疎通できる相手とばかり話すようになって、シンディは相手にされなくなってしまう。主人公がミーガンなのかシンディなのか、どちらに気持ちを寄せて読んだらいいかちょっと難しい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『お皿のボタン』たかどのほうこ作、偕成社 |
<児童文学> |
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《12/9読了》ボタンという主人公たちだけで、よくこんなにいろいろお話ができるなあ…。オペラ歌手の服に付いていた白いボタンのホワイト夫人。たくさんあるワイシャツの一番下のボタンは末っ子同盟。うぐいす色のハンドバッグに付いていたうぐいすばあさん…。ほのぼのしたオムニバス短編集。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『幸子の庭』本田明作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《12/4読了》主人公は12歳の幸子だがYA向けのようだ。母の靖子や父の浩史にも主体が移るし、第2章は植木屋の田坂健二の話だし。健二の話は大人の小説といっていいレベル。ふりがながなかったら、読めない木が多い。木斛(モッコク)とか満天星(ドウダンツツジ)とか…。隠蓑って木の名前だったのか。庭の平面図がほしかった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 11/26産経10面、10/29産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『虫めずる姫の冒険』芝田勝茂作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《12/3読了》これは古典に題材をとったといっても『サラシナ』とはがらりと変わったコバルト文庫調。ちょっといくらなんでも現代的にしすぎでは。児童図書館研究会東京支部1月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 11/19産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『フェアリー・レルム 10 虹の杖』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《11/30読了》隣の家に引っ越してきた知りたがりのツイードさんは、実は暴露ライターだった! おばあちゃんを町に遠ざけたのも、庭に隠しマイクをしかけたのも。妖精の国過去最大の危機かも。ジェシーはどうする。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『鬼の市』鳥野美知子作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《11/29読了》健太の家では、節分に豆まきをしない。代わりに鬼を迎えるのだ。今年は、姉ちゃんの子供が夜中にひきつけて父さんたちは病院へ。鬼を送っていく役目が六年生の健太に回ってきた。川まで行って帰ってくるまで、誰とも口をきいてはいけないという。鬼の市で姉ちゃんの子供を一人で探すファンタジー世界はそれなりに面白いが、鬼をなぜ迎えるのかそこをちゃんと押さえてほしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『フェアリー・レルム 9 空色の花』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《11/23読了》いたずら妖精ペスキーは、魔法を食べてしまう。追い払う方法は、忘れられた歌に示されている。ジェシーはお祖母ちゃんから教わっていたので、みんなに教えることができたが、材料のひとつがとても遠い所にある。ワンパターンなのに毎回それなりに読ませる力量はすごい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『おはようスーちゃん』ジョーン・G. ロビンソン作、アリス館 |
<児童文学> |
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《11/22読了》原作は1953年。スーちゃんに植木鉢の花をダメにされた、お母さんの対応がいい。お母さんの留守に、お父さんと2人でいろいろする話もいい。古き良き時代の理想の家族像という感じ。児童図書館研究会東京支部12月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 11/10赤旗11面、11/17読売夕刊7面、9/29朝日33面、10/1産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ジュリーの秘密』コーラ・テイラー作、小学館 |
<児童文学> |
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《11/19読了》カナダの田舎町ハリーで暮らすモーガン家の末っ子ジュリーは、もうすぐ10歳。人に見えないものを感じたり見たりできてしまう。町の牧場から牛が盗まれる事件から、使われていない納屋に仔牛を解体した跡を発見。その納屋の北側に嫌な気配を感じてジュリーは入れなかった。その下の床から少女の遺体、さらに下には白骨死体まで。児童図書館研究会東京支部12月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『12歳 出逢いの季節』あさのあつこ作、講談社青い鳥文庫 |
<児童文学> |
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《11/18読了》楓子と悠のシリーズ第一巻。楓子はお父さんと2人暮らし。お母さんが病気で亡くなって、仕事をやめたお父さんと、お母さんの故郷の町へ引っ越してきた。楓子は、お母さんの病気が悪くなるまで、仕事に忙しくしていたお父さんを許せていない。引っ越した家は古い洋館で、なぜか所々見覚えがある…。人物造型はわりと浅め。物語も少しばかり都合がよすぎる。話としては同じく新シリーズの「風の館」の方が面白そう。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ぼく、カギをのんじゃった!』ジャック ギャントス作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《11/13読了》ジョーイは、どう考えても病気と言えるレベルの多動の男の子だ。アメリカでは、ここまで普通学級で「落ち着きなさい」程度の指導で何とかなると思っているのだろうか、と心配していたら、結局、事故が起きて特別支援センターへ行くことに。お母さんが正しい栄養知識を持っていない。「野菜を採るように」と言われてオニオンとマッシュルームが乗ったピザでは。日本の給食指導も、栄養バランスの常識レベルの向上に役に立っている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/3産経10面、10/13読売夕刊7面、9/29朝日33面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『サクランボたちの幸せの丘』アストリッド・リンドグレーン作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《11/10読了》リンドグレーン初期の作品。16歳の双子のかたわれ、バーブロの語り。毎朝のミルク運び、赤カブの間引き、自動束ね機のせり、干し草運び、サクランボ売り、野菜の缶詰作り、ライ麦の取り入れ、リンゴの加工、ザリガニ・パーティー…。やかまし村の子どもたちが大きくなった姿のようだが原作はそれより早く書かれた。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/17産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『スカルダガリー 1』デレク・ランディー作、小学館 |
<児童文学> |
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《11/5読了》骸骨探偵スカルダガリーとは、売れっ子ホラー作家のゴードン伯父さんのお葬式で出会った。ステファニーは中学一年生だが、ハドリーという海辺の小さな町での平和な日常は自分の人生ではないと思っていた。誰にでも名前は三つある。人に付けられた名前、本当の名前、自ら得る名前。自ら得る名前があると与えられた名前にお札をはるように魔力から逃れることができる。主人公は12歳だが、ヤングアダルト小説かも。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/22産経14面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『お金もうけは悪いこと?』アンドリュー・クレメンツ作、講談社 |
<児童文学> |
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《11/3読了》資本主義国では、小学生のうちから金貸し商売上手が育つ。社会主義国が解体したときはさぞかし大変だっただろうなあ…。昔、『歯みがきつくって億万長者』(ジーン・メリル作、偕成社)という話もあったなあ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/24産経12面、9/29朝日33面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『イサナ 龍宮の闘いへ』たつみや章作、講談社 |
<児童文学> |
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《11/1読了》これも東逸子のイラスト。三部作またはシリーズ化するのかと思っていたら、二巻で完結。不知火の海を治める龍・不知火のきみの遺児シロガネノヒコナ。イサナたちは、ヒコナが父のかたきのシャチから、化け龍となった父を解放する闘いに協力。魂魄のうち、魂は物想う心を司る陽の霊、魄は肉体を司る陰なる霊というのは知らなかった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『本の妖精リブロン』末吉暁子作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《10/31読了》転校生のアミが図書室で羽のある妖精リブロンに会う。満月までに指定の冊数が読めれば、素敵な贈り物をあげると言われる。リブロンが羽を閉じると、閉じた本そっくりになるところが面白い。東逸子のイラスト。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/29産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ラークライト 伝説の宇宙海賊』フィリップ・リーヴ作、理論社 |
<児童文学> |
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《10/27読了》宇宙空間に浮かぶ家ラークライトに住む科学者一家。なんだか、世界全体が微妙に違う、パラレルワールドか。宇宙でも宇宙服を着ないでウロウロできる感じ。最後で話が壮大になりかけるが、妙にこぢんまり丸く収まる。児童図書館研究会東京支部10月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『旅ねずみ』松居スーザン作、金の星社 |
<児童文学> |
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《10/20読了》他愛ない内容で、幼年文学を目ざしたのかもしれないが、子どもを楽しませる要素に欠けると思う。児童図書館研究会東京支部10月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『緑の模様画』高楼方子作、福音館 |
<児童文学> |
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《10/20読了》小学校の最後のひと月を登校拒否してすごした川島まゆ子。まゆ子の持っている名作全集の『小公女』の挿絵のアーメンガードがアミに似ている縁で3人が仲良くなる。バスの中で『小公女』の話題で盛り上がって、にらまれた白髪の老人。女子校の寮。クローバーの生い茂る秘密の場所。普通の女の子が持つ輝きを切り取る。児童図書館研究会東京支部9月Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/22赤旗11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『コウノトリと六人の子どもたち』ディヤング作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《10/13読了》オランダの漁村ショーラの小学校に通う6人の子どもたち。ただ一人の女の子、リーナがある日、コウノトリの作文を書いたことから全てが始まった。どうしてショーラには、コウノトリがいないのか? 前にいたのなら、どうしていなくなったのか、どうすればまたくるようになるのか。6人の子どもたちの行動が、村全体を動かしていく様が圧巻。1954年度ニューベリー賞受賞作。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『名探偵しまうまゲピー』ウィリアム・ペン・デュボワ作、学習研究社 |
<児童文学> |
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《10/11読了》1938年10月20日にアームストロング・トリルビー探偵事務所に届いた手紙。ボット・サーカス団から、軽業とライオン調教と道化ができる探偵の依頼が来た。送り込まれたのは、マーフィー部長のシマウマで、元はインドの王様から事件解決の御礼に贈られた。赤と白のたてじまで、名前はスサガペという…。探偵がシマウマで、紅白縦縞なんて、もうおかしい話に決まっている。ちょっと外国人に対する無神経な表現があるが、原作が1960年だからということだろう。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ポータブル・ゴースト』マーガレット・マーヒー作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《10/8読了》読み始めたら、一息だった。ディッタは学校の図書館の本にとりついている少年の幽霊が見える。わかってくれそうなマックスに話すと、彼の家の、新築の部屋の床が毎晩うなり声をあげていると言う。ディッタの探偵心が働きだし、まず問題の本を探し出す。パソコンに流れ込んだ幽霊は、どうやって駆除するのか? アイディアが楽しい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 9/8読売夕刊7面、8/2朝日25面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『オリエントの冒険』マージェリー・シャープ作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《10/6読了》上流階級の婦人ねずみ「ミス・ビアンカの冒険」シリーズ5。バーナードがつまらない中年男になっているのにがっかり。最初の4冊が出たとき訳されなかった理由が納得。「オリエント」というのはインドのようだが、王宮の王妃の部屋と厩とでまったく別々の行動をしているミス・ビアンカとバーナードが一緒に旅行する意味がない。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『ぼくは「つばめ」のデザイナー』水戸岡鋭治著、講談社 |
<児童NF> |
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《10/5読了》「つばめ」は熊本の神八代から鹿児島の鹿児島中央の1400kmを結ぶ九州新幹線。「自然」「和」というキーワードでデザイン。熊本県の八代平野でとれる藺草の縄のれんが洗面室の入口にかかっている。椅子は木製でプライウッド11枚重ね。クッションは西陣織、蔦の葉模様は水戸岡さんの手書き。テーブルとブラインドは桜の木、壁の一部は楠。九州に行って乗ってみたい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『魔使いの弟子』ジョゼフ・ディレイニー作、東京創元社書店 |
<児童文学> |
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《9/26読了》7番目の息子の7番目の息子、トムはもうすぐ13歳。魔使いというのは、魔物から村を守る仕事だが、村人たちからは敬遠される職業。子どもが学校とか行ってない時代のイギリスが舞台らしい。トムの母さんは海の向こうから来て、お祈りしない。医者より薬草に詳しい。トムは人には見えないもののが見えたり聞こえたりする。強い魔女は殺すと蘇るとは。しかも誰かに憑依して。鉄と塩が魔女にも効くとは知らなかった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 5/28産経12面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『レアといた夏』マリー・ソフィ・ベルモ作、あかね書房 |
<児童文学> |
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《9/20読了》13歳のローズは夏休みの3週間、母が音楽の研修を受けている間、島に住むアンジェールおばさんの所に行かされる。何もない島というだけでなく、おばさんの娘レアには障害がある。ローズとレアと休暇で来ている少年トムと3人の思いの変化が描かれる。フランスでは評価されたらしいが、ローズのレアに対する気持ちの変化がうまく読み取れない。児童図書館研究会東京支部07.9Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 7/23産経12面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『たたみの部屋の写真展』朝比奈蓉子作、偕成社 |
<児童文学> |
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《8/24読了》原爆のことが書きたかったのか、認知症のことが書きたかったのか、主人公が弱くて狂言回し的。児童図書館研究会東京支部07.9Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 8/22毎日 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『うちの一階には鬼がいる!』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作、東京創元社 |
<児童文学> |
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《8/23読了》鬼が本当の鬼じゃなくて、母の再婚相手で、何とか義理の息子を懐柔しようと化学実験セットを買ってくる…。ここから本領発揮。実は魔法の薬がたくさん入ったセットで、無生物に命が生まれたり、空を飛べるようになったり、透明になったり…トラブルは増える一方。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 10/1産経 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『すずめのおくりもの』安房直子作、講談社 |
<児童文学> |
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《8/22読了》町の豆腐屋さんに、すずめたちが、湯飲み茶碗一杯の大豆を持ってきて、「これで豆腐を作ってほしい」と言うのです…。すずめの学校の入学祝いは、その豆腐から作った油揚げで作るいなり寿司なんだそうです。奇想天外な発想だが、おままごとのような豆腐づくりがほほえましい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『発明戦争 エジソンvs.ベル』木村哲人著、ちくまプリマーブックス |
<児童NF> |
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《8/17読了》エジソンは「発明王」ではなかった?! 特許訴訟が大好きで、他人の発明をうまく応用し、「大きな声が勝つ」原理を巧みに利用し、美しい製品に仕上げ、記者会見用にポーズを取り、訴訟専門の弁護士を抱え、ライバルをけ落としてイメージを作り上げた。学歴がないことがコンプレックスで、科学者を信用せず、理論を理解しようとしなかったため、真空管の原理を見つけておきながら、見過ごしたり。晩年、同い年のベルが先に死ぬと、闘争心が衰え、音は良かったが赤字の円筒型レコードの生産を直ちに中止。エジソンの偉人伝を読んだ人は必読。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『魔女学校の一年生』ジル・マーフィー作、評論社 |
<児童文学> |
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《8/15読了》ミルドレッドは、一年生です。学校の制服は、黒いジャンパースカート、黒いくつ下に黒いくつ、灰色のブラウスです。学校のろうかや、らせん階段も黒と灰色です。入学した日には、ほうきをもらいました。あしたは、ひとりひとり黒ネコがわたされます。というのも、ミルドレッドの学校は、魔女をそだてる魔女学校なのです。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『京のかざぐるま』吉橋通夫作、日本標準 |
<児童文学> |
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《8/13読了》1988年岩崎書店刊の再刊。7編収録。期待しないで読んだら、地味ながらわりと面白かった。今よりずっと、生きていくのが厳しい時代で子どもたちが懸命なのが伝わってくる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『やったね ジュリアス君』クラウディア・ミルズ作、さ・え・ら書房 |
<児童文学> |
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《8/6読了》小学校を卒業し、中学入学までの夏休み。お母さんはジュリアスのために、フランス語教室とベビーシッターのアルバイト、夏休みの目標を書くための日記帳を用意した。ジュリアスは健気に目標達成すべくがんばっているが、お母さんは期待しすぎ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ぼくと英語とニワトリと』宮根宏明作、PHP研究所 |
<児童文学> |
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《8/3読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる』オトフリート=プロイスラー作、偕成社 |
<児童文学> |
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《8/3読了》いやあ、改心するとは思わなかった。どんでん返しだね。でも、ちょっぴり予定調和で寂しいかな。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる』オトフリート=プロイスラー作、偕成社 |
<児童文学> |
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《8/2読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『イヤー オブ ノー レイン』アリス・ミード作、すずき出版 |
<児童文学> |
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《7/26読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『サンコン少年のあふりか物語』オスマン=ユーラ=サンコン著、講談社 |
<児童NF> |
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《7/20読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『森に生きる人』寺嶋秀明著、小峰書店 |
<児童NF> |
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《7/19読了》アフリカの熱帯雨林に暮らすピグミ−の人々の生活ぶり。狩猟採集民の彼らは、豊かな森のめぐみをその日必要なだけ取る。余分にとったりしないので、資源の保護にもなっている。豊かな生活とは、こういうことかと思う。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『アフリカゾウ56頭移動大作戦』神戸俊平著、書店 |
<児童NF> |
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《7/17読了》農産物を食べるなどの被害が出ているゾウを保護区に移動させるプロジェクト。著者は獣医で、ボランティアでこのプロジェクトに参加している4人の獣医の一人。ゾウは麻酔をかけてコンテナに入れて運ぶのだが、自重でどこか傷めたりしないようにたいへんな苦労。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
|
◆『ツツ大主教』デイビッド・ウィナー著、偕成社 |
<児童NF> |
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《7/17読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 8 恋かバレエか』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《7/16読了》完結編。まだ12歳なのに、エリーはボーイフレンドかバレエか自分で選ばなくてはならないと悟る。優等生だったエリーはルークに会いたいばかりに宿題が出ているのも忘れたり、グレースたちルームメイトとの関係もぎくしゃく。綱渡りも破綻して、このまま勉強に身が入らないならクリスマス公演の小さな白鳥役を降ろすことも考えると言われてバレエをとる。何でもうまくいっていたエリーの初めての試練。つくづくイギリスの職業人生は早くから厳しい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 7 新しい出会い』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《7/14読了》いよいよ二年生。ソフィーの抜けた後には、モリーが入ってきた。二年の担任はブラック先生。モリーには特に厳しく指導しているように思える。おまけにブリオニーがいないソフィーの話題ばかり持ち出しして、モリーをわざと無視しているみたい。エリーは気さくなモリーと仲良くなるが、一方、入学前からの友だちマットのルームメイト・ルークに「エリーはいつ見てもすてきだ」と言われ、それから急に意識してしまう…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『森のともだち サルとミミズク』ジョイ・アダムソン著、佑学社 |
<児童文学> |
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《7/12読了》『野生のエルザ』の著者が唯一子ども向けに書いた作品。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ぼくはマサイ ライオンの大地で育つ』ジョゼフ・レマソライ・レクトン著、さ・え・ら書房 |
<児童文学> |
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《7/11読了》マサイ族とはマー語を話す人々。ナイロビはマー語で「寒い」という意味。レクトンはアリアール支族。牛の放牧をする遊牧民。ケニア政府が家族のうち1人は学校に行かなければならないと決めたので、6歳のときから学校に通った。13歳で割礼を受け、戦士の仲間入り。同時に割礼を受けた者は同世代とみなされる。割礼を受けていなければ、どんなに年配でも子ども扱いという文化。一方で高校卒業後、奨学金を得てアメリカの大学に進学。今ではアメリカ人学生を連れてケニアを案内したり、マサイの戦士として観光客が無断で写真を撮ったとき英語で注意したり、両方の文化で暮らす。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『夢の書』上・下 O. R. メリング作、講談社 |
<児童文学> |
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《7/7読了》『光を運ぶ娘』から2年、カナダに移住したダーナは13歳、ひとりも友人を作らず、父との間もこじれていた。一方、グウェンはアイルランドのおばばから妖精国の来るべき危機について警告され、ダーナを守るためローレルと連絡を取るように言われるが、大学の修士課程に進んだローレルにもう放っておいてくれと言われてしまう。ローレルは2年前に「夏の王」イアンと別れていた。敵の動きは素早く、ダーナの担任のグリムストーン先生として学校を押さえ、妖精国と人間界の間の「門」の全てを同時に破壊。ダーナの自覚は間に合うのか。転入生の15歳のフランス系カナダ人ジャンは味方なのか。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『海にきらめく鏡の城』ジェニー・ニモ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《7/4読了》チャーリー・ボーンの冒険 4。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『王国は星空の下』篠田真由美作、理論社 |
<児童文学> |
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《7/3読了》ライトノベル系のエンタメミステリー。北斗学園中等部二年の清家彬(あきら・アキ)が語り手。気が短くて考えるより先に行動する。友だちのハル(桂晴樹)は読書好き、タモツ(青木保)は頭がいい。全寮制の学園の中学からの外部受験組。新聞部の活動と称して北斗学園の「七不思議」を調べようとすると、やんわりと拒絶される。「北斗」と言えば北斗七星。なのになぜ校章には八つ星があるのか。児童図書館研究会東京支部07.6→7Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 6 ステージなんかこわくない』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《7/1読了》グレイスの様子が変。いつも几帳面だったけど、頭の地肌に櫛の跡がつくまで髪を結い直したり、教科書の用意や外出の準備を何度もやり直したりしてきりがない。エリーは心配してひそかに力になろうと、自分のガイドの二年生に相談すると、「強迫性人格障害」らしい…。学年末の学校祭には、一年生も二組だけちょっぴりソロがある。エリーはこれにも挑戦する。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『魂食らい』<クロニクル千古の闇 3> ミシェル・ペイヴァー作、評論社 |
<児童文学> |
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《6/29読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 5 トップ・シークレット』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《6/29読了》学校の卒業生には、世界的なスターもいる。そのリム・スメイとクリスが学校に来て特別練習をつける生徒を選ぶという。とたんにケイトがわざと下手な踊りを始めたように思えるのは。エリーは、シカゴにいたときの大親友ヘザーが交流プログラムでフランスへ行く途中でロンドンに来たとき、バレエスクールの友だちも連れて行った。ヘザーとはあまりゆっくり話せず、別れるときはよそよそしい感じだった。まあ、こんな具合にうまく仲直りできるとは限らないけど。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『鏡の中のアンジェリカ』フランチェスコ・コスタ作、文研出版 |
<児童文学> |
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《6/28読了》児童図書館研究会東京支部07.7Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 4 夢をさがして』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《6/28読了》一年から二年に上がるための考査でソフィーが落ちた。一年生はまず落ちないと言われていたのに。ソフィーは進路の先生の薦めもあって振り付けの才能を生かしてパフォーミング・アートスクールに転校を決める。振付コンクールには、ソフィーとブリオニーが出場することになり、エリーは、両方から出演依頼され、迷いに迷って両方に出ることにする。おかげで放課後の練習がハードスケジュールに。いやまあ、12歳にして人生の進路を変更しなくてはならない決断を迫られるとは。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー 3 パーフェクトな女の子』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《6/27読了》フランスから来たイザベルは、せっかくパリ・オペラ座のバレエスクールに受かったのに、両親の別居でイギリスへ来なければならなかったのが面白くない。しかも、ほとんど完璧に何でもできる。バレエだけでなく、学科まで。何でもフランスの方がいいという態度があからさまで、みんなと友だちになろうとしない。さあ、エリーはどうする?!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー2 信じて跳んで 』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《6/24読了》無事2次試験も通り、新学期からは寄宿舎生活。一人っ子のエリーは大部屋で他の10人と一緒。ただ、ロイヤルバレエスクールの入試の時うっかりぶつかったアイルランド人のララが隣のベッドなのが気が重い。ララはわざとエリーがぶつかったと信じてうらんでいるようなのだ。パターンが見えてきた。エリーが日記にまず今の意気込みや心配事を書く。同級生の誰かに問題がある。エリーが前向きに取り組み、解決する。同時に学校の行事や課程が日常生活として紹介される。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ロイヤルバレエスクール・ダイアリー1 エリーの挑戦』アレクサンドラ・モス作、草思社 |
<児童文学> |
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《6/22読了》すごく読みやすい。シカゴからイギリスのオックスフォードに引っ越してきた小5の女の子エリー・ブラウンが主人公。パパは小さいころ死んでママと2人暮らし。ママは大学教授でエリーのバレエ教室の費用も十分稼ぐ。ただ、ママは多発性神経硬化症(MS)で、時々発作が起こる。ロイヤルバレエスクールの入学試験に当たるオーディションの朝、久々にひどい発作が出た。エリーは病院に付き添い、無断欠席となった。学校では、なぜかレイチェルという子につらくあたられる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『隊商』ハウフ作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《6/19読了》隊商に加わった新しい旅人の提案で、昼間の休憩時間に代わる代わる話をすることに。冒険や不思議な体験、自らの過去など話中話が面白い。特に「幽霊船」が中学年以上に「こわい話」としてお薦めということで読んでみた。額縁の隊商の話にも最後に謎解きがある。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ニンジャ×ピラニア×ガリレオ』グレッグ・ライティック・スミス作、ポプラ社 |
<児童文学> |
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《6/17読了》ニンジャは日系人のショーヘイ。養親はアイルランド系なのに、突然日本文化推進運動に取りつかれて部屋を模様替え、タタミベッドにイケバナ。ピラニアはホノリア。サイエンス・フェアでピラニアを肉よりバナナが好きにできるか実験。生徒法廷では、公認弁護人をやる辣腕。ガリレオは、イライアス。音楽と言えばクラシックという家で、理科系が得意。サイエンス・フェアに参加せざるをえなくなって、10年前に長兄がやった植物にいろいろな音楽を聴かせる実験に取り組んだら…違う結果になったことで、理科のイーデン先生の怒りを買い、生徒法廷にかけられることに。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『トメック さかさま川の水 1』ジャン=クロード・ムルルヴァ作、福音館書店 |
<児童文学> |
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《6/14読了》13歳のトメックは、父のよろずやを引き継いで暮らしている。ある日、永遠の命の川の水を探しに来た女の子が忘れられずに旅に出る。非常に象徴的な含蓄が全編にある大人っぽい作品。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『フェアリーレルム 8 水の妖精』エミリー・ロッダ作、童心社 |
<児童文学> |
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《6/6読了》パトリスの故郷のパーティーに呼ばれたジェシーは、道に迷ったとき、水路をふさいでいる草の固まりを取り除く。ところが、それは水の妖精たちが作ったダムだった。実は、ずっと以前になくなった指輪が原因で、パトリスの仲間と水の妖精たちは仲違いしていた。ジェシーは「人間の知恵」で、当時の状況を再現して謎を解こうとする。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『ぼくらの妖怪封じ』香西美保作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《6/5読了》僕たちの町には、昔妖怪が出没したとき、旅の妖怪退治屋が封じたという伝説が残っている。実は、僕・ひろあきのうちはその子孫だ。町のあちこちにあった封じの石がなくなったら、神社の手水が急に凍ったり、のっぺらぼうが出たりし始めた。神社の娘・美依子に引っ張られていろいろ聞き込みをしているうちに、町の人何人かが妖怪なのが判明。じゃあ、あの伝説は?
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ピトゥスの動物園』サバスティア・スリバス作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《6/1読了》原作は1966年。スペインの少年ピトゥスは、仲間たちの最年少。その彼がスウェーデンへ行かないと治療できない難病に。仲間の少年たちが考えたのは、町中の子どもだけで一日動物園を作り、みんなの入場料で治療代にあてよう、という計画。身近なトカゲや昆虫、いろいろな人のペットやお店の客引きのサル。最後に動物園の園長さんに「トラ」の仔を借りてくる。次第に町中の大人も巻き込んでいく所がよい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 朝日2/25、赤旗3/10 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ガールズ・イン・ラブ 』ジャクリーン・ウィルソン作、理論社 |
<児童文学> |
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《6/1読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ミカ×ミカ!』伊藤たかみ作、理論社 |
<児童文学> |
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《5/31読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『帰ってきた船乗り人形』ルーマー・ゴッデン作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《5/28読了》舞台はウェールズの海岸の町ペンヘリグ。後書きによれば、ゴッデン(1907-1998)の娘が結婚してウェールズに住み、献辞に捧げられているマークという男の子を産んだ、とある。8歳のシャーンの人形の家に新しく来た7つの男の子人形カーリー。なぜかいなくなったお父さん人形もお兄さん人形を探すとはりきっている。もう1人の主人公は、近くの船乗り学校に送り込まれた、フランスの少年・15歳のベルトラン。何でもあまりにもよくできて厄介者。とうとう船乗り学校へ厄介払いされる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『SOS、あやうし空の王さま号』ラッセル・エリックソン作、評論社 |
<児童文学> |
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《5/26読了》イタチってほんとしょうがない。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ウォートンのとんだクリスマス・イブ』ラッセル・エリックソン作、評論社 |
<児童文学> |
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《5/26読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『消えたモートンとんだ大そうさく』ラッセル・エリックソン作、評論社 |
<児童文学> |
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《5/26読了》『火よう日のごちそうはひきがえる』の続編。ビーバーとカワネズミの争いに巻き込まれる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『小人たちの新しい家』メアリー・ノートン作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《5/24読了》どうも一回前に読んだらしいが、ほとんど最後まで思い出さず。最後の教会堂で、彫刻のふりをしているティミスが「動いた」と言われる所に覚えがあった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『空をとぶ小人たち』メアリー・ノートン作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《5/22読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『川をくだる小人たち 』メアリー・ノートン作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《5/21読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『野に出た小人たち』メアリー・ノートン作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《5/20読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『レイザーバック・フォーミィ 誇り高きイノシシの勇者』アーネスト・トンプソン・シートン作、福音館書店 |
<児童文学> |
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《5/15読了》イノシシ年なので、イノシシの本を読もうと年初から思っていて、やっと読めた。母親をクロクマに殺されたレイザーバックの子どもを13歳のリゼットが育てる。泡を吹くのでフォーミィと名づけられた。レイザーバックは、アメリカにヨーロッパから持ち込まれた家畜のブタが野生化したイノシシ。リゼットが靴をみがいているとひずめを出して靴クリームを塗ってもらう。指笛を吹くとイヌみたいにとんでくる。成獣になって野生に帰り農場を荒らすイノシシとして再会したリゼットが指笛をふくと、やっぱりひずめを出したりして、イノシシって賢い!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『石のねずみストーン・マウス 』ジェニー・ニモ作、福音館書店 |
<児童文学> |
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《5/15読了》「チャーリー・ボーン」シリーズの作者の幼年向け作品。マリアおばさんに拾われて「ストーン・マウス」と名づけてもらってから意識が芽生えた石のねずみが、留守番に来た家族の女の子エリーと仲良くなる。兄のテッドが不機嫌の八つ当たりでマウスを海に投げてしまう。エリーはマウスに再会できるか?!
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『名探偵カッレとスパイ団 』作、社 |
<児童文学> |
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《5/12読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『あかりの木の魔法』岡田淳作、理論社 |
<児童文学> |
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《5/12読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ドリーム・アドベンチャー』テレサ・ブレスリン作、偕成社 |
<児童文学> |
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《5/7読了》サイラスことサイは、夢の中から、エジプトの少年を連れ出してしまう。ドリーム・マスターというひげの小人に、たいへんな違反だと言われるが、夢をコントロールできない。学校では交換留学生だとして、エジプト劇をするのでピラミッドを作ったりするのを手伝ってもらうが。児童図書館研究会東京支部07.5Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 産経6/25 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『サークル・オブ・マジック 魔法学校再訪 氷の国の宮殿』デブラ・ドイル&ジェイムズ・D. マクドナルド作、小学館 |
<児童文学> |
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《5/3読了》「サークル・オブ・マジック」新三部作の一巻目。今やブレスランドの宮廷付き魔法使いのランドル。ある貴族の息子ウィルフリードが魔法学校を落第しそうなのを助けてほしいと言われ、昔の自分を重ねて手伝うことに。ところがそれは、仇敵・悪魔のエラムの陰謀だったのだが、ランドルは魔法学校の教師があやしいと思いこんでしまったため、あやうく魔法使いの資格を剥奪されそうに。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『トリ・サムサ・ヘッチャラ あるペンギンのだいそれた陰謀』ゾラン・ドヴェンカー作、ひくまの出版 |
<児童文学> |
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《5/1読了》ドイツの風刺的な作品。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2006.12/5東京面、2/10読売夕刊7面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『ハンニバルの象つかい』ハンス・バウマン作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《4/30読了》ローマとカルタゴが世界の覇権を争っていた時代。第2次ポエニ戦争では、戦争の名人・ハンニバル将軍ひきいる、象40頭を含む大部隊がイベリア半島の新カルタゴからアルプスを越えてローマへ進軍。主人公の少年は、象つかいの見習いとして加わっている。象の威力、コインも拾える鼻、象同士の「話し合い」、水浴好き、雄の争い…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『へんてこもりにいこうよ』たかどのほうこ作、偕成社 |
<児童文学> |
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《4/30読了》幼年文学の棚にあったのを読みふけってしまった。ぞう、うし、しろながすくじら、らくだ、だちょう、うま、まるぼ…。へんてこもりで動物しりとりをしていたら、「まるぼ」って動物が出てきた! ゲラゲラ笑えます。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『風の館の物語 1』あさのあつこ作、講談社 |
<児童文学> |
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《4/28読了》12歳の洵と五つの沙菜の姉妹は、母が過労で倒れ、おばあちゃんの姉である風間琴音の風の館に引き取られた。叔母・果歩は、洵が男の子でなく女の子だと知ると不可解な不快感を見せる。No.6、時空ハンターYUKI に続く新しいシリーズ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2/19産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ミッドナイト・ブルー』ポーリン・フィスク作、ほるぷ出版 |
<児童文学> |
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《4/27読了》一種の自分探しの旅。ミッドナイト・ブルーの気球に乗って「空の向こう」の世界へ行くと、メイベルそっくりのかあさん、マイケルそっくりのとうさん、自分そっくりのアンナ。ボニーは、祖母に支配されている母親との生活から逃げ出して、「空の向こう」の家族に迎えられる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ぼく、デイヴィッド』エレナ・ポーター作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《4/23読了》アメリカ版小公子みたい。デイヴィッドは「うつくしい世界」を音楽で表現することだけを純粋に教えられて、10歳で父に死に別れ、田舎町で暮らすことに。世俗的には、役立たずの変わり者で、常識もないが、フランス語やドイツ語、ラテン語までマスターしている。それにしても、子どもの純粋さと音楽で人の心を解きほぐしていく物語を言葉でいやみなく紡ぎ出せるのは、ポーターの才能だ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 4/28朝日32面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『たのしいぞうの大パーティー』パウル・ビーヘル作、岩波書店 |
<児童文学> |
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《4/20読了》サーカスのパレードの一番後ろから、本物くらい大きい、作り物のゾウがやって来た。サーカスの団長から、お母さんたちはみんな大鍋いっぱいのプディングを作ってくるように言われる。サーカスの団長は、子どもたちをみんな、明日の朝のゾウの大パーティーに招待する。短編6話収録。オランダの作品。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『キキ・ストライクと謎の地下都市』キルステン ミラー作、理論社 |
<児童文学> |
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《4/16読了》特殊能力を持った少女たちだけで、ニューヨークの深い地下に広がる「シャドウ・シティ」を探検しつくそう、というキキ・ストライクの計画には、実は隠れた目的がありそうだった。少女を主人公にした痛快冒険エンタテインメント。所々に「ウソをみやぶるには?」「変装の名人になるには?」「ウソをうまくつくには?」「ほしいものを手に入れるには?」など実用的なコラムが。児童図書館研究会東京支部07.4Text。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/29産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『シャーロットのおくりもの』E. B. ホワイト作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《4/14読了》新訳では初めて読んだ。前の時も思ったのだが、初めに子ブタ・ウィルバーの命を助けた少女ファーンが、背景に下がってしまって、ウィルバーの運命に関わらなくなってしまうのが少し不満。人間の女の子が主人公かと思って読み始めたのに、途中からクモに感情移入を切り替えなければならない。せっかくファーンは、動物たちの会話がわかるのに。キング=スミスのソフィー・シリーズなど、アメリカには「農場文学」とでも呼べる分野があるようだ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『レオンと魔法の人形遣い』上・下 アレン・カーズワイル作、東京創元社 |
<児童文学> |
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《4/8読了》レオン・ザイセル四年生。手先が不器用。でも通っているクラシック学院では、健全なる精神は器用な手先に宿ると考えられている。担任のハグマイヤー先生(鬼ババ)は全員にアニマイル(動物のぬいぐるみ)を作らせる。レオンの部屋がこわれかけの業務用製氷器の隣でいつも寝不足。この機械が直った途端、手先が器用になるのがおかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2006.3/6産経11面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『孤島の冒険』ニコラーイ・ヴヌーコフ作、童心社 |
<児童文学> |
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《4/5読了》主人公は14歳のアレクサンドル(サーシャ)・バラシ。海洋生物学ステーションの調査船に父とともに乗っていたが、波にさらわれ千島列島のひとつに泳ぎ着く。実話を元に、作者が本人に三日間インタビューして書いた作品。14歳にしては結構いろいろできる。食べられる植物やきのこ、貝を知っているし、テントの作り方や火のおこし方も本からの知識として知っていた。生き抜くためには、何のために生きているのかという理由が必要だ。「みんながぼくを死んだと思っていても、もうだれもぼくを待っていてくれなくても、ぼくはそれとはかかわりなく、自分自身のために生きなければならないのだ。ぼくに残された権利はただひとつ。最後までたたかうことだ。」
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『佐藤さん』片川優子作、講談社 |
<児童文学> |
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《4/4読了》作者は1987年生まれ。執筆時は中3だった。主人公は、幽霊が見える佐伯智樹・高校一年。幽霊付きの佐藤さんはなんと僕のことが好きらしい。自信がない僕は自分のことで落ち込むばかり。佐藤さんの守護霊になった安土良介(事故死した元大学生)が智樹とは話せるが、佐藤さんとは話せない所がほのぼのとおかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『銀太捕物帳 お江戸のかぐや姫』那須正幹作、岩崎書店 |
<児童文学> |
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《3/23読了》ちょっと難しいのではないか。万年青の鉢物の変わりだねが殺人の動機なのだが、子どもにわかりにくいと思う。児童図書館研究会東京支部07.3月Text
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 4/16産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『サフィーの天使』ヒラリー・マッカイ作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《3/20読了》『夏休みは大さわぎ』の著者の作品。やっぱりきょうだいがたくさんいる家族の話。きょうだいの中で、自分だけ養子だと知ったのは、8歳の時。お祖父ちゃんが遺言で残してくれた「石の天使」はきっとどこかにあるはず。幸せの青い鳥は身近にいた、という話とも言える。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『天山の巫女ソニン 2 海の孔雀』菅野雪虫作、講談社 |
<児童文学> |
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《3/10読了》ソニンは巫女としては落ちこぼれだが、口のきけないイウォル王子の心の声が聞ける。隣国・の第2王子クワンに招待されて、江南(カンナム)へ。そこで、ソニンは、自分の能力、イウォル王子との関係を見直すことに。第一作の勢いや展開はないが、三部作完結編に向けて期待。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『チョコレート工場の秘密』ロアルド・ダール作、評論社 |
<児童文学> |
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《3/7読了》ようやく読んだが、あんまり面白くなかった。ダールがテレビに反対なのはよくわかった。チャーリーに工場をゆずるというラストに感動できないためかもしれない。チョコレートが魔法のお菓子じゃなくなったからかもしれない。とにかく訳者・田村隆一の言う「たいへんな傑作」という感じがしない。どうしてだろう。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『よみがえる魔法の物語 (はなはなみんみ物語3)』わたりむつこ作、リブリオ出版 |
<児童文学> |
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《3/7読了》ずっと前に三部作の1と2だけを読んだが、話があまりにも作り物めいていて、はなはなとみんみが、あまりにもいい子すぎて、耐えられなくて3は読んでいなかった。これだけ読めば、そんなにひどくない。「なげる」魔法が具体的に書かれ興味深い。それにしても、人間や巨人が出てこないのに、「小人」というのは、変。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『氷原の守り人』澤見彰作、理論社 |
<児童文学> |
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《3/6読了》伝説の狩人「神の手の子」のアザラシ狩りとか、一樹のアトールとの修行に絞った方がよかったのでは。一樹が「氷原の守人」の後継ぎになる必然があまり迫ってこない。書店向け配本コードは一般書。児童書としては不要と思う。児童図書館研究会07.3TEXT
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★
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◆『天と地の守り人 第三部』上橋菜穂子作、偕成社 |
<児童文学> |
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《2/27読了》とうとう完結してしまった。今回バルサの活躍は、四路街の人々を説得するところだろう。タルシュの戦術は、どのへんから考えたのかな。あとは、予定調和というか。タンダの活躍も今ひとつ。テレビアニメは恐いような見たいような。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『オンネリとアンネリのおうち』マリヤッタ・クレンニエミ作、プチグラパブリッシング |
<児童文学> |
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《2/14読了》フィンランドの作品。オンネリが主人公で語り手。両親は別居していてオンネリはどちらの家の家政婦とも折り合いが悪く、要するにちゃんと愛されていない。アンネリは7人きょうだいの真ん中で、いてもいなくても気づかれない。2人は学校で会い、親友になった。夏休み、魔法使いのようなおばあさんから、「小さな女の子が2人で住む家」を買うことに。壮大なおままごとが楽しい。大日本図書から1979に出ていた本の復刊。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『大きなウサギを送るには』ブルクハルト・シュピネン作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《2/12読了》もうすぐ五年生のコンラットは、引っ越してきたばかりの新興住宅地で、両親が離婚したばかりの女の子フリッツの復讐につきあうハメになる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)]2/19産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『No.6 #5』あさのあつこ作、講談社 |
<児童文学> |
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《2/13読了》結局、矯正施設に潜入し、なんとかネズミに言われるままについていった紫苑は、そのあまりにも非人道的な構造に、自分の甘さを悟り、心が萎え「置いていってくれ」と言うが、「あんたの頭脳が必要なのはこれからだ」と言われ、生きる意思が少し戻る。この巻も何か起きそうで起きないつなぎの幕間劇だった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『レオンとポテトチップ選手権』上・下 アレン・カーズワイル作、東京創元社 |
<児童文学> |
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《2/10読了》冒頭から、レオンが親友のP・Wとリリィ・マティスと、いじめっ子の生き写し人形で仕返しをたくらむところから始まる。小5にしてはこんな原始魔術を…? と思うが、ここで前作『レオンと魔法の人形遣い』を読んでいないことが判明。ポテトチップの袋のコレクターであるレオンは、賞金を得るためにポテトチップ選手権に出場。ペンキ屋のカラーチップで色の判定をするなんて、マニアック。アメリカなら、こんな選手権も本当にありそう。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)]2006.11/6産経面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ウサギが丘のきびしい冬』ロバート・ローソン作、あすなろ書房 |
<児童文学> |
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《2/6読了》野ウサギのアナルダスおじさんの骨の予言通り、厳しい冬が来た。まず、大きな家の親切な人たちが冬の間いなくなって、代わりにイヌをつれ銃を持った管理人が来た。最初の吹雪もひどかったが、管理人のタバコの不始末で野原が火事に。前作が理想の暮らしとしたら、続編はアンチ・ユートピア。ウッドチャックのお天気占いがおかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/15産経 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『わたしたちの帽子』高楼方子作、フレーベル館 |
<児童文学> |
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《2/5読了》サキは小五。自宅の建て替えで町中の古いビルの画廊の隣へ仮住まい。前の人が置いていったタンスの中にかかっていたパッチワークの帽子をかぶって、この古いビルの中を探検すると、おそろいの帽子をかぶった育ちゃんと出会う。なぜか育ちゃんとは古い友だちのような気がして、現実離れした体験が実在の子どもではないのではないかという感じもしてくる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ウサギの丘』ロバート・ローソン作、フェリシモ出版 |
<児童文学> |
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《2/1読了》続編が児童図書館研究会東京支部の課題になったので、急遽前編を読んだ。丘の近くの大きな家に、引っ越してきた新しい人たちは、畑に罠も仕掛けないし、狩猟禁止にするし、大きな菜園を柵無しで作り、木の実のなる樹を植え、肉がたっぷり付いた残り物をフタのないごみバケツに捨て…。野ウサギたち丘に住む小動物が、いい人が住んでくれることをすごく期待しているのはわかるが、野生動物を餌付けしちゃいけないと思うけど…。1950年に『うさぎの丘』(小峰、野上弥生子訳)として、1966年に『ウサギが丘』(学習研究社、松永冨美子訳)としても出版。1945年ニューベリー賞受賞作。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『龍のすむ森』竹内もと代作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《1/30読了》小六の一の森智(とも)は、母と2人で父の生まれ故郷・清瀬村に引っ越してきた。同じクラスの川辺信は、北の森に龍がいると信じている。そして智の家は竜神社の代々の守り主だというのだ。天海(あまみ)と名のった白いワンビースの女の子は同い年くらいに見えたが、300歳の若い竜だった。水を守る家族、という点で少し横山充男の「水の精霊」4部作と似ている。自然保護の観点からは『さくら、ひかる。』とも似ている。もう、一息、という感じ。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 1/29産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『海駆ける騎士の伝説』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作、徳間書店 |
<児童文学> |
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《1/29読了》なんとデビュー前の作品。舞台は、ビクトリア女王時代のイギリスの片田舎ですが、とても子育ての暇に書いたものとは思えません。アレックスと姉のセシリアが、引き潮の時だけ渡れる島へ行くと、中世さながらの騎士国家の権力抗争のまっただ中。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『天と地の守り人 第二部』上橋菜穂子作、偕成社 |
<児童文学> |
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《1/28読了》 カンバル王国編。いよいよカンバル王にロタとの同盟を訴えるため、バルサとチャグムは出発。峠越えで盗賊へのホイ(捨て荷)のエピソードは、ラストの伏線だった。カンバル王って、あんなに情けない人だったかしら。チャグムがすごい勢いで食べた牧童の煮込みってどんな料理かな。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『白い盾の少年騎士』上・下 トンケ・ドラフト作、岩波少年文庫 |
<児童文学> |
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《1/26読了》ティウリ17歳、ピアック15歳。ピアックとはぐれ、赤い騎兵(エヴィラン国の兵士)に囚われる。何とか逃げ出したティウリは、エヴィラン国が失われた第二大街道を奇襲の道として使って、ウナーヴェン国へ攻め入ろうとしていることを警告するため、ファルホータの銅鑼を探しに出発。『王への手紙』に続き、ふたたび、ウナーヴェン国の危機を救うため、ティウリは再会したピアックと旅立つ。この続編では、ティウリの父「勇者ティウリ」も登場。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『キッカーズ! 3 小学校対抗サッカー大会』フラウケ・ナールガング作、小学館 |
<児童文学> |
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《1/19読了》モーリッツは小学四年生。今回は、同じクラスのレーゲンFCのマルクと学校代表チームになる。レーゲンFCの奴と一緒に戦うなんて考えられない! と言っていたが、選ばれたら断われない。ブルーイエローSCにも怪我していたFWオーリーが戻ってきた。モーリッツとは違い、守備はしない点取り屋だ。パパがモーリッツの試合観戦に来ると、おじいちゃん(ママのおとうさん)がてきめんに不機嫌になるのが現金でおかしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『不思議の穴に落ちて イングリッドの謎解き大冒険 1』ピーター・エイブラハムズ作、社 |
<児童文学> |
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《1/13読了》なんか題名でファンタジーかと思ってしまった。サッカーと演劇に打ち込む13歳の女の子イングリッドが主人公。近所の「変人」と思われていたケイティーが殺害される。イングリッドは迷って、雨宿りさせてもらったとき、サッカーシューズを忘れてきた。あの名前入りの靴が見つかったら、警察に疑われちゃう! 三部作の第一作。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] 2006.7/17産経10面 |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『フェアリースノーの夢 』松本祐子作、小峰書店 |
<児童文学> |
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《1/7読了》『リューンノールの庭』『ブルーローズの謎』に続くシリーズ三作目。未散(みちる)の沙那子叔母さんから届いたドラゴンDの新作には、20年に一度咲くという未来を見せる花フェアリースノーのことが書かれていた。本編より巻末の水無月サナ作「飛べない魔女」の方がよっぽど面白いような…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『実況席のサッカー論』山本浩、倉敷保雄対談、出版芸術社 |
<その他> |
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《12/5読了》NHKの山本アナの愛称がトラさんとは知らなかった。そんなに渥美清に似てるかな。「ダイレクトプレー」とは素早く直線的にゴールを目指して攻めること。ダイレクトパスやダイレクトシュートとは違うとは知らなかった。昔は「シュートを打った」と言うと叱られた。「蹴った」と言えということらしい。NHKでは「報道」だが、民放では「商品」。試合の見所は最初の10分見ればだいたいわかる。日本のサッカーアナウンサーが最初の一連のプレーを凄く大事にしたら、見る人達の意識も変わるんじゃないかな、というぐらいの気がすると山本アナは言う。ぜひ、やってほしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『空っぽのスタジアムからの挑戦 日本サッカーをメジャーにした男たち』平塚晶人著、小学館 |
<その他> |
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《11/23再了》「プロジェクトX」よりずっと面白い。木之本興三はグッドパスチャー症候群のため、突然選手生命を絶たれた。普通の会社勤めもできない。サッカーで食っていくしかない。日本サッカーリーグの試合は1977年、一試合平均1773人しか入らなかった。しかも、これは三倍に水増しした数字だった(!)。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『隣のアボリジニ』上橋菜穂子著、ちくまプリマーブックス |
<その他> |
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《11/17読了》オーストラリアの西海岸は、白人の入植が早く、アボリジニは混血も進み、もはや外見ではわからない子どもたちも。そして同化政策のため子どもたちには、言葉も文化も伝えられない状況が続き、もはや自分の帰属すべき伝統集団がわからない・存在しない人々も多い。『精霊の守り人』の作者が駆け出しの文化人類学者として関わった頃からの、町に住む現代のアボリジニの姿。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『世にもおもしろい狂言』茂山千三郎著、ちくまプリマー新書 |
<その他> |
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《11/14読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『エンデュアランス号大漂流』エリザベス・コーディー・キメル著、あすなろ書房 |
<その他> |
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《10/28読了》「エンデュアランス」とは、不屈の精神のこと。アイルランド人・アーネスト・シャクルトンは1907年に南極点にあと150kmまでたどり着いた。1914年、南極横断を計画したが例年より速い流氷群に囲まれ1915年1月半ばに閉じこめられる…。木造の船で南極に挑むだけでも驚きだが、南極大陸に上陸もしないうちに失敗しても27人の隊員全員の命を救ったのは驚異的。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『八重山商工野球部物語』神田憲行著、ヴィレッジブックス |
<その他> |
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《10/26読了》2006年8月20日、甲子園の決勝は、早実の斎藤と駒大苫小牧・田中の投げ合いで再試合になった。その大会に、沖縄代表として参加したのは、離島の石垣島の高校・八重山商工だった。運動部とは思えないほど、だらだらした雰囲気。敬語は使うが上下関係がない。監督も父兄を下の名前で呼ぶ。「沖縄タイム」と言われる時間にルーズな沖縄本土の人が「石垣タイム」と言う。「どのくらいすごいかというと、審判が試合開始時間に遅れてくるぐらいすごい」…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『メキシコの青い空 実況席のサッカー20年』山本浩著、新潮社 |
<その他> |
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《10/23読了》NHKのサッカー・アナウンサーが、日本代表やJリーグの開幕戦、横浜フリューゲルス最後の試合など実況した試合を振り返る。森日本代表監督の指導方針「パスは味方にしろ」「ゴールは枠にうて」「ボールを取られるな」は真実だ。ドーハの時の現地スカウティングの話も興味深い。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『調理場という戦場』斉須政雄著、朝日出版社 |
<その他> |
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《10/23読了》港区・三田の「コート・ドール」というフランス料理店のオーナー・シェフが23歳でフランスへ行き修行した12年を振り返る。自分の目指す技術や夢について思いめぐらす見習いの期間は必要だ、とか「三五歳ぐらいまでは、天真爛漫なまま、能力や人格や器を大きく育てていったほうがいい」などの哲学も。元Webの「ほぼ日刊イトイ新聞」連載を編集したもの。ピーマンのムースや黒トリュフのかき卵を食べに行きたくなる。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ロケットボーイズ』上・下 ホーマー・ヒッカム・ジュニア著、草思社 |
<その他> |
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《10/17読了》元・NASAのエンジニアだった著者の高校時代の回想記。炭坑の町・ウエストバージニア州のコールウッドの高校生は、アメフトの選手でなければ、町の外に出られず、坑夫として一生を終えるしかない。でも、ソ連がスプートニクを飛ばした日から世界は変わった。自分たちもロケットを飛ばしてみよう…数学の不得意なサニーの無謀な挑戦が、仲間たちと夢に共感してくれる町の人たちの力で少しずつモノになっていく。それにしても、少年にとって、父に認めてもらうということはこんなにも大きな事なのか。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『絵のある人生 見る楽しみ、描く喜び』安野光雅著、岩波新書 |
<その他> |
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《10/13読了》安野光雅ほどの人が、絵を描く道具は、自分に合う物を使いながら探せばよいと書いたそばから、好きな画家の画材が気になるなんて。NHKの仕事を一緒にした、佐藤忠良さんの彫刻やデッサンが好きで、つい、「こっそりと横目で、彼の紙は何だ、鉛筆は何だろうと見てしまった」なんて告白しています。佐藤忠良さんは『おおきなかぶ』や『ゆきむすめ』の挿絵描いた人ですが、「日本人ですからクレーよりは近いので、紙の上に鉛筆で描くだけなら、なんとか近づけるのではないか」ということは、クレーも好きなんですね。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『わっ、ゴキブリだ』盛口満著、どうぶつ社 |
<その他> |
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《10/11読了》日本に棲息するゴキブリは52種7亜種、そのうち家庭に主に出没する「家ゴキ」はたった5種だという。あとは全ていわゆる「野ゴキ」で、朽木などおとなしく食べている。にも関わらず、たいへんな嫌われよう。著者は理科の教師。これを逆手にとり、授業で取り上げることに。リアルなイラストは、本を手に取るのをためらう人がいるかも。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『赤瀬川源平の名画読本 観賞のポイントはどこか』作、光文社カッパブックス |
<その他> |
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《10/7読了》名画と言われるが、肩書きだけのものもある。ある程度の経験も必要だが、自分の目で見る事が大切。見分け方は、早足で見ること。好きな絵の所で足が止まる。もうひとつは買うつもりで見ること。ニセの名画はルノワール「ピアノによる少女たち」アングル「泉」だそうだ。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『日本恐竜探検隊』真鍋真、小林怪次共編、岩波ジュニア新書 |
<その他> |
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《10/2読了》恐竜には、首長竜、魚竜、翼竜は含まれないとは知らなかった。私の好きなプテラノドンが恐竜でなかったなんてショック!(?) また、「恐竜は絶滅した」というのは厳密には正しくない。「恐竜は三畳紀後期の始めに主竜類の系列から進化し、白亜紀後期の大量絶滅によって多くが絶滅したが、鳥となった恐竜は現在まで生きのびている」というのがより正しい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『物語の役割』小川洋子著、ちくまプリマー新書 |
<その他> |
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《9/27読了》読みやすい。人はなぜ物語を作り、読むのか。小川洋子は早生まれで、小学校一年生のときボタンがうまくはめられなかった。心配したお母さんが特訓させたが、かえって手がすべる。そんなとき、自分で「ボタンちゃんとボタンホールちゃん」というお話を作って、うまくはめられないときは、ボタンちゃんが冒険に出ているからだと考えていたという。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『雪』中谷宇吉郎著、岩波文庫 |
<その他> |
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《9/24読了》中谷はなぜこの『雪』を書いたのか。「われわれが日常眼前に普通に見る事象の悉くが、究めれば必ず深く尋ねるに値するものであり、究めて初めてそのものを十分に利用することも出来、またもし災害を与えるものであればその災害を防ぐことも出来るのである。それ故に出来るだけ多くの人が、まず自分の周囲に起っている自然現象に関心を持ち、そしてそこから一歩でもその真実の姿を見るために努力をすることは無益な事ではない。すべての事象について一般的の知識の向上は、必ず後日そこから優れた成果が出て来る土台となるものである。このことは繰り返し言ってよいことであろう。」附記pp.163-4。解説では、この本が古典である理由を"知恵の本"であり、「その魅力は時を超えている。」からとしている。確かに"知識の本"ではない。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『サッカー茶柱観測所』えのきど いちろう著、駒草出版 |
<その他> |
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《9/20読了》「ワールドカップはサポーターも「引き返せない人国際大会」なので、感じ入ることが実に多い」「ベンゲルもダバディによればインテリではあり得ない。母国のマスコミの前では無口で通す」「スタジアムのそばにいいヤキトリ屋が出現するには百年や2百年かかる気がする」「天皇杯でボール蹴ってる人と、駅伝で箱根走っている人には、生き物としての決定的な敗北を感じる」「ときどき最愛のチームは「横浜フリューゲルス」だと言う人に遭う」「オシムは「配られたカードで勝負する」比喩に対し、2のカードはずっと2のままだが、サッカーの選手は成長する、と烈火のごとく怒った」などなど雑誌連載コラムの集大成。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『君について行こう』上・下 向井万起男著、講談社文庫+α |
<その他> |
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《9/14読了》宇宙飛行士の「直系家族」のNASAの定義は、配偶者、子ども、子どもの配偶者まで、とはオドロキ。両親とかきょうだいはその他の友人と同じ扱い。これは日米の文化の違いによるのか疑問に思った向井氏は、いろいろな人に「直系家族の定義」について聞いたが、みんなアメリカは夫婦の絆が強いからあまり不思議と思わないらしいが納得いかない。しかし、船長の奥さん? だけは、「アメリカ人だって両親は大事だが、この国は離婚が多いので、会いたくない別れた相手と会わせることや新しい配偶者をどうするか考えると、きりがない」と言うのを聞いて、これならわかると思った。単行本1995加筆再編集。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『バレエへの招待』鈴木晶著、ちくまプリマーブックス |
<その他> |
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《9/10読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『青春ロボコン』古厩智之著、岩波ジュニア新書 |
<その他> |
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《9/3読了》青春映画を作る過程で監督が悩むこと、映画の編集とはどうあるべきか、などともにシナリオから「ロボコン」そのものの紹介にもなっている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『イメージを読む』若桑みどり著、ちくまプリマーブックス |
<その他> |
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《9/3読了》ミケランジェロ、ダ・ヴィンチなど名前だけはよく知っている画家の代表作をその時代の申し子として読み解く。美術は時代の思想、政治、経済、文化などと密接に関わる。言葉で表現される文学以外の、目に見える形を持つ全ての表現が美術である。大学の一般学生への講義を元に構成され、読みやすい。図版がカラーだとさらに理解が深まるのだが。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『謎解きフェルメール』小林頼子、朽木ゆり子共著、新潮社とんぼの本 |
<その他> |
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《8/30読了》まずフェルメールが同時代の画家とどう異なるのか特徴を具体的に列挙。「才能を取捨選択し、コントロールできた」「引き算の美学」などのキーワードがわかりやすい。画家が仕掛けた幾何学的な不自然を「修整」した図版も理解を助ける。著者(小林頼子)が直接語りかける口調の文体で読みやすい。巻末に共著者(朽木ゆり子)による「盗難史」アートテロの記事を収録。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『よみがえる緑のシルクロード』佐藤洋一郎著、岩波ジュニア新書 |
<その他> |
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《8/28読了》タクラマカン砂漠には、かつて豊富な植物があった…。墓地だけの遺跡に、木でできた棺がたくさん遺されている。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★☆
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◆『[対談]C.W.ニコルのぼくが日本人になった理由(わけ)』C.W.ニコル著、ビオシティ |
<その他> |
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《8/22読了》対談集なので読みやすい。ドナルド・キーンとの話では日本の良い所に目を開かされる。一方で、今の日本には、ニコルさんが初来日したときの良さが殆ど残っていない、今初めて来たのなら、日本人になろうとは思わないだろう、と言う。アイヌ初の国会議員・萱野茂との話は耳に痛い。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『日本人よ!』イビチャ・オシム著、新潮社 |
<その他> |
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《8/13読了》「かつてサッカーには騎士道があった。負けることも許されたし、良い戦いもできた。」「サッカーがすべてのよりも上に位置していたのならば、この世界は美しかっただろう。」と語るオシム。訳者の長束恭行氏は、2004年ザグレブ大学哲学科クロアチア語コース修了。ジェフの通訳・間瀬秀一氏はザグレブでのルームメイト。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『鎮守の森』宮脇昭著、新潮社 |
<その他> |
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《8/7読了》その土地に自生していた木を植えれば森に育つ。松や杉を植えすぎた土地、開発や放牧で荒れた土地の再生の切り札を見つけた! 感じ。著者の信念が乗り移って、樹を植えたくなる。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『オシムジャパンよ!! 日本サッカーへの提言』フィリップ・トルシエ著、アスキー新書 |
<その他> |
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《6/27/読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『笑うカイチュウ 』藤田紘一郎著、講談社文庫 |
<その他> |
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《6/25読了》東南アジアへ行ったら、絶対魚や貝を生で食べないようにしようと、固く決意した。養殖の方がよっぽど天然より安全だということがよくわかった。おまけに医者が知らないから、虫が見分けられないとは。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『しらべる力をそだてる授業!』赤木かん子、塩谷京子共著、ポプラ社 |
<その他> |
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《6/13読了》…。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『ゴール裏で日向ぼっこ―熊さんの世界フットボール探検隊』熊崎 敬著、駒草出版 |
<その他> |
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《5/18/読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『天命 我がサッカー人生に終わりなし』松本育夫著、クリーク・アンド・リバー社 |
<その他> |
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《4/24読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『図説マザーグース』藤野紀男作、河出書房新社 |
<その他> |
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《3/30読了》カラー写真をふんだんに使ったマザー・グース入門書。とはいえ、マザーグース学会会長が執筆しているので、最新情報も盛り込まれている。イギリスで消えたマザー・グース・パブについて惜しんでいるところがらしい。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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◆『幼ものがたり』石井桃子作、福音館書店 |
<その他> |
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《3/27読了》主に小学校に上がる前の記憶をたどる。石井桃子が子どもの頃には、伝統的な生活(行商人なども)や遊びが残っていたのだということがわかる。子ども向けのお菓子など民俗学的にもずいぶん参考になるかも。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『サッカー監督はつらいよ』平野史作、駒草出版 |
<その他> |
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《3/16読了》…。
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| 新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★☆
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◆『ようこそ「マザーグース」の世界へ』鷲津名都江作、NHKライブラリー |
<その他> |
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《2/20読了》NHK教育テレビで2004.12/6〜2005.1/31まで毎回25分ずつ8回放送された同名の講座のテキストを編集し直し、さらに第八章「マザーグース日本渡来」を加筆したもの。加筆部分では、川戸道昭氏の論文「明治のマザーグース −英語リーダーを仲立ちとするその受容の全容−」(『児童文学翻訳作品総覧 7 アメリカ編』大空社・ナダ出版センター、2006所収)から、福沢諭吉が持ち帰ったウィルソン・リーダーという英語教科書の第2巻に「キラキラ星」 (原詩に少し改変あり)など3篇が載っており、その直訳書が明治15(1882)年に出版されたことなどを紹介。日本渡来が、明治25(1892)年の『幼稚園唱歌』掲載の「きらきら」「我小猫を愛す」など4篇よりさらに10年さかのぼった。
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新聞書評[太字は記名書評(それ以外は短文紹介)] |
評価 (黒星3つで満点。白星は0.5) ★★
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