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最近、買ったマザー・グース関連本
目次
1 よもう うたおう! マザーグース
<(以下、追加)>
2 ようこそ「マザーグース」の世界へ
9 お砂糖とスパイス  マザー・グースの贈りもの
3 マザーグース初期英米選集コレクション
10 いたずらこねこ
4 『詩とメルヘン』 16巻1号通巻193号「特集 マザー・グースの唄」
11 チャールズ・アダムスのマザー・グース
5 This Little Piggy
12 マザー・グースとイギリス近代
6 Walt Disney's マザー・グース 13 これはジャックのたてたいえ
7 『マザーグースころんだ  ロンドンとイギリスの田舎町 14 マザーグースを遊ぶ  子どもの素顔と家族の光景
8 Mother Goose, Will Moses絵
現在でも、購入できる図書には、Amazon.co.jpおよびオンライン書店「bk1」への表紙画像付きリンクを張りました。 お買い物にお役立てください。(2005.10/5)





『よもう うたおう! マザーグース』
鷲津名都江・訳、講談社、2004

 全70篇のうち遊び唄10篇には、遊び方の説明がカットとともに紹介されています。 鷲津さんは現在、目白大学教授で、人間社会学部で教えています。
 <以下、後日記>
 大人っぽいしゃれた作りの絵本です。1月から12月までの12章に分け、各月5-7篇ずつ 原詩、訳詩、楽譜(普通、歌わないものには楽譜なし)とともに紹介されています。 唄によっては、イギリスのメロディーとアメリカのメロディー両方の楽譜が 出ています。1月、3月、4月、11月に1つずつコラムがあります。最後の2編は クリスマスの歌(We wish you a Christmas,Merry are the Bells)です。
 ハンプティ・ダンプティなどかなり和風なイラストですが、ヘイディドゥルディドゥルや ボーピープなどはヨーロッパの香。イラストレーターの安田隆浩さんは、立原えりかのファンタジーなどに イラストを描いています。
 巻末には、原詩歌い出しABC索引と、訳詩50音索引あり。
鷲津 名都江著
講談社 (2004.12)
通常2-3日以内に発送します。
『ようこそ「マザーグース」の世界へ』
(NHK「人間講座」テキスト)

 NHK教育テレビで2004.12/6〜2005.1/31まで毎回25分ずつ放送された講座のテキスト。 番組では、講師の鷲津(小鳩くるみ)さん自ら歌う場面も。
鷲津 名都江著 / 日本放送協会編集 / 日本放送出版協会編集
『マザーグース初期英米選集コレクション』
(全6巻+別冊解説) 藤野紀男、夏目康子・解説、ユーリカ・プレス、2004

 マザーグース研究会(後日注・現在マザーグース学会と改称)会長・藤野氏が所蔵する、18〜19世紀の マザー・グース集成13点を復刻したもの。マザーグース研究会会員先行割引予約で購入。
 <以下、後日記>
 第1巻(二冊収録)。Mother Goose's Melody; or Sonnets for the Cradle (1791) :タイトルに「Mother Goose」を含む初めての童謡集。第一部に51篇収録。現存する2番目に古いマザー ・グース集でもある。
Mother Goose's Melodies. The only Pure Edition. (1833):アメリカにおける最古のマザー・グース 集。

 第2巻(二冊収録)。The Nursery Rhymes of England, 2nd ed. (1843):マザー・ グースを学び始めると必ず出会うのがオーピー夫妻とこのマザー・グース集を編んだJ.O.ハリウェル (1820-89)。その第2版というのは、初版(1842)は、ほるぷ出版からの『復刻:マザー・グースの世界』 [Part 1](1992)で復刻され、最終版である第5版(1853)は、今でも普通に購入できるから。それでいて、 唄の収録数(410篇)が、初版(299篇)よりずっと多く、オーピーの辞典でも絶えず注記に登場するのに入手 できなかったため。
Nursery Rhymes, Tales, and Jingles, 2nd ed. (1846):ハリウェルの本と同時期の刊行。 全ページにイラストあり。168篇収録。うち60篇はハリウェル第3版(1844)と異なっており、 この中に「Twinkle, twinkle, little star」がマザー・グースとして初めて収録されている。

 第3巻(三冊収録)。Mother Goose's Melodies, Selected and Arranged by My Uncle Solomon (1850)。
Mother Goose's Melodies Illustrated (c.1860)。
Mother Goose's Melodies for Children (1869)。

 第4巻(三冊収録)。Mrs. Partington's Mother Goose's Melodies (1874)。
Sugar and Spice and All That's Nice (1885)。
Favorite Rhymes for the Nursery (1892)。

 第5巻(二冊収録)。A Book of Nursery Songs and Rhymes, with illustrations (1895)。 Sabine Baring-Gould編。アメリカでのマザー・グース研究の第一人者ベアリングールド夫妻の祖父が編集。
Mother Goose's Nursery Rhymes and Melodies, Complete Edition (c.1894)。

 第6巻The Nursery Rhyme Book, illustrated by L. Leslie Brooke (1897)。 アンドルー・ラング編。コルデコットの後継者と言われるレズリー・ブルックのイラスト。 かのラフカディオ・ハーンが長男・一雄の英語教育に用いたもの。

 ※この選集について詳しくは、 ユーリカ・プレスのホームページをご覧ください。
 ユーリカ・プレスの本は、ネット書店では買えません。上記ホームページからメールで申し込むか 下記連絡先に、ご連絡ください。
 連絡先・Tel:06-6844-1811, FAX:06-6362-6024
 住所・〒560-0026 大阪府豊中市玉井町4-2-8-915
『詩とメルヘン』16巻1号通巻193号 「特集 マザー・グースの唄」
サンリオ、1988

 東逸子のイラストで「六ペンスのうた」「ぼくにつくってくれるかい きぬのシャツ?」 の2篇(訳は谷川俊太郎)や、黒井健、牧野鈴子、高田美苗、小谷智子、北見隆 など、これまで知らなかった人たちの絵が1篇ずつ(訳は谷川又は寺山修司)、 宇野安喜良のイラストで四人の訳詩を比較した「靴の家のおばあさん」、 竹久夢二のイラストと訳が8篇、アン・ヘリングのコメントなどもりだくさん。
『This Little Piggy』
Jane Manninig絵、Harper Collins Publishers、1997

 丸の内OAZOに移転した丸善にて購入。足形の仕掛け絵本。指を動かすと絵が変わる。
『Walt Disney's マザー・グース』
谷川俊太郎・訳、アル・デンプスター・絵、 うさぎ出版(ネコ・パブリッシング発売)、2004 (原書1949)

 2000年に復刻出版された絵本の翻訳。原書より一回り小さい。巻末に原詩あり。
マザー・グース
posted with 簡単リンクくん at 2005. 9.25
モニ−ク・ピーターソン原文監修 / ウォルト・ディズニー・スタジオ絵 / アル・デンプスター絵 / 谷川 俊太郎訳
うさぎ出版 (2004.12)
通常2-3日以内に発送します。
『マザーグースころんだ ロンドンとイギリスの田舎町』
<ヨーロッパ・イラスト紀行 3> ひらいたかこ、磯田和一共著、東京創元社 (文庫)、2005

 手書き文字が楽しいイラストエッセイ。単行本もまだ買える。

※アマゾン書店の二つの商品リンクのうち、上(または左)が文庫本、下(または右)が単行本。
ひらい たかこ著 / 磯田 和一著
東京創元社 (2005.1)
通常2-3日以内に発送します。
『Mother Goose』
Will Moses絵、Philomel Books、2003

 「グランマ・モーゼス展」会場になくてAmazonで購入。Willは、グランマのひ孫。

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*以下、追加分*
お砂糖とスパイス マザー・グースの贈りもの
河田ヒロ訳・画、H&I(エイチアンドアイ)、2005

 ボタンやレースのコラージュを使った大人向けの洒落たイラスト。三章に分かれ、 Part1「街の通りで」では、「ペタペタこねてよ パン屋さん」「ペアのボタンが1ファージング」 など9篇、Part2「丘のふもとに」では、「とあるばあさん住んでいた」「カササギ1羽は悲しみいやし」 など9篇、Part3「いつかみた夢」では、「ヘイ ディドル ディドル」「男の子ってなんでできてる?」 など9篇。今まで殆ど訳されていない、呼び売りの唄「ペアのボタンが・・・」 「まいどおなじみカンペキ屋ホークス」や、「春あでやかなわたくしです」など珍しい唄は、 『The Oxford Nursery Rhymes Book』よりO.U.P.の許可を得て採録したと 巻末に記してありました。(RhymesはRhymeの誤植)巻末に全27篇の原詩有り。

 編訳者は、以前イギリスに住み、現在もイギリスの女性誌Country Livingの レギュラー・イラストレーター。アマゾン・ジャパンの「著者からのコメント」によれば、
「翻訳にあたって、イギリスの友人たちにいくつか取材をしましたが、 誰もが童心に返り、いかにも嬉しそうにそらんじて聞かせて くれました。いつまでも色褪せないマザー・グース魅力を、 あらためて実感したものです。彼ら同様に、は無理でも、 日本の大人の読者にもマザー・グースのカラフルで自在な魅力を 知って欲しい。そんな思いで、この詩画集『お砂糖とスパイス』を 制作しました。」
お砂糖とスパイス
河田 ヒロ訳 画
エイチアンドアイ (2005.6)
通常24時間以内に発送します。
いたずらこねこ
ポール・ガルドン絵、中井貴恵訳、ほるぷ出版、2004

 絵本作家ポール・ガルドンのマザー・グース絵本『Three Little Kittens』の翻訳です。 あの3匹の子猫が(なぜか)手袋をはめて、失くしたり汚したりする唄を一冊の絵本に仕立てたもの。 原書の色遣いなど忠実に再現しています。
 中井貴恵さんの訳は、脚韻など詩あるいは唄としての 訳にはなっていませんが、台所の調味料や金魚のエサなど 手書きの文字も訳してあって、楽しい絵本に仕上がっています。
 原書も、まだ買えます。アマゾンへのリンクはこちら↓
ISBN: 0899194265 ( ハードカバー、1399円) 、039589901X ( ペーパーバック、983円)。

 ポール・ガルドンは、『ガルドンのながぐつをはいたねこ』『3びきのくま』(以上、ほるぷ出版)、 『ブレーメンのおんがくたい』『まちのねずみといなかのねずみ』(以上、童話館出版)の他、 倒産した佑学社から『ハバードばあさんといぬ』『ジャックはいえをたてたとさ』 『トロットおばさんとねこ』『おばあさんとこぶた』など、たくさんのマザー・グース絵本が 翻訳出版されていましたが、今はほるぷ出版のもの以外は殆ど入手できません。
ポール・ガルドン作 / 中井 貴惠訳
ほるぷ出版 (2004.11)
通常24時間以内に発送します。
チャールズ・アダムスのマザー・グース
チャールズ・アダムス絵、山口雅也訳、国書刊行会、2004

 原書の再版が出た2002年のものを底版としており、 アダムス夫人の前書き、巻末の「スクラップブック」(写真でアダムズの 子ども時代や昔の作品集や『The New Yorker』の表紙絵を紹介)も 全部訳されています。
 山口雅也氏は、『マザーグースは殺人鵞鳥(マーダーグース)』原書房や、 「キッド・ピストルズ」を主人公にした、マザーグース・ミステリー・シリーズの作者。 巻末に、山口氏の解説が3ページもあります。アダムスの作品集リストも付いています。 解説では、年来のアダムス・ファンであること、翻訳に当たっては、 口承伝承であるマザー・グースの原点を尊重して、可能な限り韻を踏むよう 心がけたと記しています。
 たとえば、「雨、雨、いっちまえ / また別の日に来たまえ」とか
「おや、おや、あれれ! /  空飛ぶブタをごらんあれ
茶服の男に、すぐに引きおろされ /  おや、おや、あれれ!」などなど。
チャールズ・アダムス著 / 山口 雅也訳
国書刊行会 (2004.10)
通常2-3日以内に発送します。
マザー・グースとイギリス近代
鶴見良次著、岩波書店、2005

 「伝承童謡を「童謡」のテキストとしてではなく、唄が童謡になる以前と以後の来歴を含めて、 民衆文芸一般のテキストとして歴史的に考察したい。」(p.11)というねらいの本です。マザー・グース の唄の背景を扱った本というより、イギリス近代史を読み解くのにマザー・グースをからめた本と 考えた方が正確でしょう。
 架空の伝承童謡の語り手としての「マザー・グース」がどうしてガチョウに乗って空を飛ぶ魔女めいた 姿のイメージになったのか ハバードおばさんの犬は、市(フェア)の大道芸の学者犬に起源が ある?! 「パンチとジュディ」の人形芝居の筋書きは、「道徳革命」の進行とともに変化した。コヴェント・ ガーデン劇場料金値上げ反対運動は、O・P(Old Price)ソングという替え歌を劇場で歌って騒ぐ形を 取ったが、元歌は「ポリー、やかんをのっけてよ」「これはジャックの建てた家」などだった。しかも 前者は、オーピーの辞典の初出文献より古い事例!! 画期的な指摘です。
 難を言えば、文章が学術論文過ぎること。西洋史専攻の元学生としては、「長靴をはいた猫」 の鉤爪とか、図版が豊富でたいへん面白かったのですが……残念
鶴見 良次著
岩波書店 (2005.8)
通常24時間以内に発送します。
これはジャックのたてたいえ
シムズ・タバック絵、木坂涼訳、フレーベル館、2003

 タイトルと同じ「これはジャックのたてたいえ」の唄を一冊の絵本にしたもの。 歌詞が、ジャックのたてた家に「ねかせておいた麦こうじ」が、「チーズ」に変わっている他は、 従来と同じ。今の子供には、英米でも、「こうじ」より「チーズ」の方が、ネズミの食べものとして わかりやすいということなのか、こういうヴァージョンがあるのか、タバックさんの創作なのかは 不明。一番最後に作者の遊びが付け加えられています。
 文字の部分をいろいろな字体のものを切り貼りした形式の絵本。シムズ・タバックは、 『ヨセフのだいじなコート』(フレーベル館、2001)で、2000年コルデコット賞を受賞した絵本作家です。
シムズ・タバック作 / 木坂 涼訳
フレーベル館 (2003.5)
通常2-3日以内に発送します。
マザーグースを遊ぶ 子どもの素顔と家族の光景
井田俊隆著、本の友社、2005

 著者は、英文学者。立命館大学教授。40代になってイギリスに留学し、自分が今まで英文学の 高級料理しか食べてこなかったと気づき、「お総菜文学」であるマザー・グースを知らないことで 冷や汗をかいて、にわか勉強を始めたところ、「これが意外にもおもしろく、次々と読み漁り、 いよいよ味をしめることとなった。」(「まえがき」より)とのこと。43篇収録。
 せっかく使えそうな題名のわりに、あまり詳しい遊び方の実例が紹介されているわけでもなく、 巻頭に何枚もある写真を著者が撮影したものかわからず、文中のイラストにも出典が明示されて いません。かろうじて、巻末の楽譜の出典のみ「まえがき」に記されています。
 pp.164-6の、英文・邦訳のライム集、解説書、テープなどの紹介はしっかりしていると思いますが、 イラストは、この中から採ったものではないようです。
井田 俊隆著
本の友社 (2005.10)
通常24時間以内に発送します。


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(『ぱろっと通信』No.93 (2005.2発行)より転載 に追加)


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