8 Dimity Dumpty The story of Humpty's little sister
Bob Graham作・絵 Candlewick Press, 2006
卵人間のダンプティ一家がサーカスの軽業師で稼いでいる、というパロディー絵本。主人公は、ハンプティの妹ディミティ。
一家は、メンドリがひく馬車(?! 卵を入れるモールド)で旅から旅へ。兄のハンプティはやんちゃだが、ディミティはもの静か。両親と兄はサーカスのショウ
に出ているが、ママのドロシィが「いっしょに来る?」と聞くたびに、ディミティは「ううん、いい。」と断わってきた。
ある日、ハンプティがへいにいたずら描きしていて落ちたとき、馬をつれた兵隊たちがやってきたが「ただの卵だ」と無視。
ディミティが見つけ、助けを求めてサーカスへ。勇気を出してショウのスポットライトの中で、叫ぶ。
ボブ・グレアムは、オーストラリア在住の絵本作家。『いぬがかいた〜い!』(評論社、2006。原書Let's get a Pup!,
2002)で、ボストングローブ・ホーンブック賞、オーストラリア児童図書賞(幼年部門)受賞。
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9 The Adventures of the Dish and the Spoon
Mini Grey作・絵 Alfred A. Knopf, 2006
パロディー絵本。お皿とスプーンが駆け落ちする、マザーグースの唄のその後を描いた絵本。二人がたどり着いたのは、
アメリカのニューヨーク。ボードヴィル・ショーに出て有名になるが、お皿は稼ぎを自動車、宝石、毛皮に浪費(これを見ると、お皿が女)。
ショーの舞台はナイフとフォークに奪われ、借金を返せずギャングに捕まったお皿とスプーンは、銀行強盗を試み、指名手配。逃避行の末、
お皿は割れる。スプーンはつかまり、25年の刑期をつとめあげる(!!)。イギリスに送還されたスプーンは、古道具屋を住まいと定め、自ら
「バーゲン1/2d」と値札をかけていると…懐かしい声のすすり泣きが。再会した二人は、再び手に手をとって新しい世界へとかけだして
いく…。
最初と最後に、文章には出てこないが、古いレコードをプレーヤーにかけている、爪のある前足が描かれ、猫が二人を見ている
図式。おはなしは、スプーンの一人称で語られる。奥付は、「Hey Diddle Diddle」のレコードの新盤という体裁で、猫がサックス、
笑う犬がドラム、牝牛がキーボード。2007 The Kate Greenaway Medal (2006年度ケイト・グリーナウェイ賞)受賞作品。
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10 Dear Mother Goose
Michael Rosen文, Nick Sharratt絵 Walker Books Ltd., 2008
2009年のマザーグース・ツアーのときイギリスで購入。ペーパーバックのパロディ仕掛け絵本。ある日、ハンプティ・ダンプティ
は、いつも塀から落ちるのはもうやめたいと思い、マザーグースにアドバイスを求める手紙を書く。マザーグースの返事は、「エッグカップ
を試してみては?」というもの。ハンプティの手紙の下半分が持ち上がるフラップになっていて、そこにハンプティ・ダンプティの唄の歌詞。
見開き右ページのイラストの下半分もフラップで、持ち上げるとエッグカップにすわっている、絆創膏だらけだが笑顔のハンプティが。
同じように、ミス・マフェット、ジャックとジル、メイド、はしこいジャック、ハバードおばさん、メアリー・メアリーが
相談をもちかけると、現代的な解決が助言される。
イラストは、「いたずらデイジー」シリーズ(ケス・グレイ作、小峰書店)の絵本や、ジャクリーン・ウィルソンのヤングアダルト
向け作品(理論社ほか)に挿絵を描いているニック・シャラット。
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