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2008フィギュアスケート・バックナンバー


12/12〜14 グランプリ・ファイナル (韓国・高陽)
11/20〜23 ロシア杯 (GPシリーズ第5戦・モスクワ)
11/13〜16 フランス杯 ペア、アイスダンス (GPシリーズ第4戦・パリ)
11/13〜16 フランス杯 (GPシリーズ第4戦・パリ)
11/5〜9 中国杯 ペア、アイスダンス (GPシリーズ第3戦・北京)
2/25〜3/2 2008世界ジュニア選手権 (詳細) (ブルガリア・ソフィア)
10/31〜11/2 スケートカナダ ペア、アイスダンス (GPシリーズ第2戦・オタワ)
12/25〜27 全日本選手権 (長野)
11/23〜24 全日本ジュニアフィギュアスケート (愛知)
11/11/28〜30 NHK杯 (GPシリーズ第6戦・代々木)
10/24〜26 スケート・アメリカ ペア、アイスダンス (GPシリーズ第1戦・エバレット)
11/5〜9 中国杯 (GPシリーズ第3戦・北京)
10/31〜11/2 スケート・カナダ (GPシリーズ第2戦・オタワ)
10/24〜26 スケート・アメリカ (GPシリーズ第1戦・エバレット)
2/11〜17四大陸選手権 (詳細)
3/17〜23 世界選手権 アイスダンス、ペア (スウェーデン・イェテボリ)
3/17〜23 世界フィギュアスケート選手権 (スウェーデン・イェテボリ)
2/25〜3/2 世界ジュニア・フィギュアスケート選手権 (ブルガリア・ソフィア)
2/11〜17 四大陸選手権 (韓国・高陽)
1/22〜27 ヨーロッパ選手権 (クロアチア・ザグレブ)
1/20〜27 全米選手権 (セントポール)
2007.12/14〜15 グランプリファイナル (イタリア・トリノ)

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フィギュアスケート (2008.12/12,2009.3/22,23,24,4/5,6)

GPファイナル (2008.12/12〜14 韓国・高陽)

 男子シングルは、ヴェルネル(チェコ,22歳)、アボット(米,23)、ジュベール(仏,24)、ウィア(米,24)、小塚(19)、チャン(カナダ,17)が出場。アボットと小塚は、SPをほぼノーミスで滑ったが、ジュベールは4回転2回転の連続ジャンプは何とか跳んだものの、ステップからのルッツジャンプで転倒。どうも気を抜いたらしくSP3位から。ものすごい人気で、滑っている間中キャーキャー歓声が上がりっぱなし。演技後は雨のように花とかぬいぐるみとか放りこまれ、苦笑。チャンは、最初のトリプルアクセルで転倒、連続ジャンプは2回転2回転、ステップからの3回転ルッツはパンクして1回転に。チャンは優勝争いの一画に加わるとみられていたが、一気に最下位。BS朝日は、SPはヴェルネルとウィアの放映なし。テレ朝チャンネルで見たら、ヴェルネルは冒頭の4回転で転倒(SP5位)。次に出てきたアボットに比べてスピードも遅かった。ウィアはトリプルアクセルで転倒(SP4位)。小塚の得点内訳を見ると、技術点47点が群を抜いている(2位アボットに4.54差)上、演技構成点のうち、つなぎの要素がただ一人7点台。
 フリーは、ジュベールが腰痛で棄権。チャンはまだジャンプの不調が残っており、浮上できず。ヴェルネルも同じく。ウィアはそつなく滑り、技術点71点台。アボットは攻めの滑りで、ただ一人技術点82点台という別世界。演技構成点も最高の76点台を出し、逆転優勝。この後、全米王者になる片鱗が。最後の小塚は、やはり優勝を意識したのか、3回転ループとトリプルアクセルで転倒二回。冒頭の4回転は下りたが、回転不足。フリー3位で総合2位に後退。でもまあ初出場だし。ウィアはファイナル出場5回目かで初のメダルだそうだ。

 女子は日本の浅田、安藤、中野に、地元韓国のキム・ヨナ、ロシェット(カナダ)、コストナー(伊)。SPは安藤は、冒頭の3回転ルッツ3回転ループの最初で転倒。しかし、後を丁寧に滑り、5位。中野は、連続ジャンプは3回転2回転だったが、自己ベストを更新し、3位。コストナーも安藤と同じく連続ジャンプでいきなり転倒。ロシェットも最初のダブルアクセルは美しかったのに、連続ジャンプが二つとも2回転に。真央は、冒頭の3回転3回転がやっぱりどちらか回転不足になったらしいが、ほぼノーミス。それでもGPファイナル3連覇を狙うキムが、ステップからのジャンプがパンクして一回転になったにもかかわらず、1位発進。真央は僅差の2位。
 フリーでは、まさかの最下位からのロシェットが、初めのダブルアクセルは美しかったが、2回転ジャンプがいくつもあり、技術点57点台。安藤は、曲を変更して初めての本番。4回転に挑戦し、着氷したが回転不足の判定。解説の伊藤みどりが最初3回転と言ってから「やっぱり4回まわっていますね」と訂正。その後は無難に滑りきったものの迫力がなく、技術点47点台。コストナーは、やはりまた転倒し、55点台。中野は固い表情で登場、トリプルアクセルに挑戦したものの、回転不足にステップアウト。他にも2回転になったものもあり、最下位転落。真央は、今季初めてトリプルアクセルが2つとも認定され、ルッツで転倒したが、技術点64点台をたたき出し、逆転で1位に。キムは、いつになく緊張した面持ちで、3回転サルコーで転倒一回、ルッツが1回転になり、フリー2位、総合も2位。滑り終わったときの表情が「だめだ」という感じだった。フリー4位ながらコストナーが総合3位になった。

 ペアは、川口・スミルノフ組(露)が、まさかの川口のジャンプ転倒でSP6位から。ツイストリフトも倒れ込み気味。初出場のロシアの若手ムホルトワ・トランコフ組より6点以上下回った。パン・トン組(中)は、前半3組で出てきたが、SP3位とし、フリーは後半組に。ジャン・ジャン組(中)は、女性のダン・ジャンが要素ではないところで転倒しながらも技術点はただひと組70点台を出したが、演技構成点で世界チャンピオンのサブチェンコ・ソルコビー組(独)に1.3点以上及ばず、SP2位。
 ところがフリーでは、川口が4回転スロージャンプに挑戦、両足着氷だったもののなんとか回って立ち、技術点56点台を出してフリーだけでは4位、総合5位。ムホルトワ・トランコフ組は緊張からか連続ジャンプ、ソロジャンプともミスが出て、後半のリフトは全然上がらないのもあり、自滅して6位転落。キスアンドクライでは、トランコフはいなかった。演技中に負傷でもしたのだろうか。パン・トン組は最初の連続ジャンプで少しタイミングがずれたが、大きなミスはなく、しり上がりに滑りも良くなっていった。技術点、演技構成点とも60点台に乗せ、今季最高をマーク。ジャン・ジャン組はなんとひとつ目のスロージャンプで珍しい転倒があり、その他の要素では加点の出来だったが、演技構成点が58点台と伸びず、2位キープ。最終滑走のサブチェンコ・ソルコビー組は、無難にすべれば連覇と思われたが、連続ジャンプでソルコビーの転倒、ひとつ目のスロージャンプでサブチェンコの転倒があり、演技構成点は全組最高の61点台を出したが、技術点が55点台にとどまり、3位転落。逆転でパン・トン組の初優勝となった。テレ朝チャンネルの解説は、若松さん。

 アイスダンスはGPファイナルだけは規定無し。ODの6分間練習には出ていたホフロワ ・ノビツキー組(露)が、ノビツキーの体調不良で棄権。5組の争いに。ベルビン・アゴスト組(米)は、来年のバンクーバー五輪を見据えて今季コーチを変え、滑りの基本から新しく直している最中とかで、演技に勢いがない。それでもスピードあふれる滑りの若手、デイヴィス・ホワイト組(米)に技術点で0.3、演技構成点で1.14上回り、5位から。後半組では、ファイエラ・スカリ組(伊)が「艦隊を追って」の曲で水兵と踊り子を演じ、解説の木戸さんによれば、「今までは度を越えた表現力」だけだったのが、技術が追いついてきたとのこと。技術点は全組最高の29.9点を出す。前回優勝のドンニナ・シャバリン組(露)は技術点、演技構成点とも29点台を出して2位。世界チャンピオンのデロベル・ショーンフェルダー組(仏)は女性兵士と老人の、余裕の演技で、演技構成点でただひと組30点台を出して合計も60点台に乗せ、1位。
 フリーでは、何とベルビン・アゴスト組も棄権。ベルビンの腰の具合だそうだ。残った4組のうち最初に滑ったデイヴィス・ホワイト組の技術点47.7点が結局、最高点。ホワイトの表情が固かったが、スピードに乗って滑りきった。ファイエラ・スカリ組はピエロの衣装で「月光」の曲を内面的な表現で「意表をつく演出」をしてきたが、技術点が伸びず、デイヴィス・ホワイト組より5点近く下回り、4位に。ドンニナ・シャバリン組は、木戸さんによれば、リフトやステップを改良中で、2位キープは順当か。デロベル・ショーンフェルダー組は、完成度が高く、演技構成点を48点台に乗せ、堂々の優勝。



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フィギュアスケート (2009.2/19,21,27,28)

ロシア杯 (2008.11/20〜23 モスクワ) GPシリーズ第5戦

 男子SPは、4回転をなんとか下りたジュベール(仏)が、一週間前のフランス大会4 位とは見違える動きを見せ、技術点47点台、演技構成点38点台というとんでもない得点 (もちろん自己ベスト)を出して1位。他は何かしらミスが多かった。同じフランスのプロべールも4位。ヨーロピアン王者のヴェルネル(チェコ)が2位。昨年の世界ジュニア王者リッポン(米)は、SP3位。昨年、腰を手術したというヴァンデルペレン(ベルギー)はSP5位。一番滑走だった李(29歳、中国)は、4回転は決めたもののステップ、滑りなどスピード、滑らかさがなく、8位。フリーでは、ヴァンデルペレンは後半疲れてダブルやシングルもあったが7位、総合6位。アボットは長い手足を生かしてのびのびとほぼノーミスで2位、ファイナルを確実に。プロべールはジャンプのきれがすごい。4回転を決めると、トリプルアクセルが少々軸が曲がっても立て直して下りるし、技術点79.98は最高。総合3位に浮上。リッポンは小柄だが、コーチのモロゾフがにこにこする出來。総合5位。ヴェルネルもほぼノーミスでフリー1位、総合2位。ジュベールは冒頭の4回転転倒したが、その後のジャンプを組み替えて、フリー4位ながら優勝し、ファイナルへ。スウェーデンのベルントソンは、SPでは操り人形、フリーではぜんまいのロボットのような演技で、たいそう観客に訴えたが、いかんせんジャンプのミスが多く、8位に終わった。李はフリーでは4回転は跳ばずに勝負したが、表現力は今ふたつで12位、総合11位。

 女子SPは、村主が最初の連続ジャンプ成功からほぼノーミスで首位。シズニー(米)は アクセルで転倒したものの5位。若いフラット(米)は3位から。ヨーロッパ女王のコストナー(伊)も最初の三回転三回転は美しく決めたが2位。元世界女王マイズナー(米)は、無難に要素をこなすだけで8位。ちょっと悲しい。フリーでは、フラットがノーミスの演技で技術点60点台を出し、2位。シズニーは、やっぱりジャンプで転倒して4位。村主も最初の3回転ルッツからの連続ジャンプは成功したが、二度目のルッツが二回転になり、そのあとのジャンプが一回転となって、3位に沈んだ。久々のファイナル出場は微妙。コストナーは無難に滑って逆転で優勝。SP4位の元ヨーロッパ女王のセベスチャン(ハンガリー、27歳)は、フリーでジャンプの失敗などが多く10位、7位だった。男子に日本人が出ていないせいか、シングルの解説は男女とも伊藤みどりだった。

 ペアは8組。SPは、川口・スミルノフ組は、地元の大声援で川口が緊張したのか、珍し く、ソロジャンプ、スロージャンプとも転倒して2位。キスアンドクライでは、スミルノフが川口を励ましているのが印象的だった。ボロソザル・モロゾフ組(ウクライナ)も、男性がソロジャンプで転倒して3位。ここはツイスト・リフトが中国並みに高く美しい。首位はもちろん中国のジャン・ジャン組。ノーミスで滑り、川口たちに9点近い差をつけた。こんな優雅な曲を滑れるようになるとは。今年から世界的に有名な振り付け師イゴール・シュピルバンドに変わったそうだ。フリーでは、ウクライナのモロゾフがまたもジャンプで転倒して、得点が伸びず。キスアンドクライですごく落ち込んでいた。川口は、最初のスロージャンプで4回転に成功! でも次のスロージャンプでは両足、その後のソロジャンプで転倒、リフトで上がりきらなかったのもあり、フリー1位ながら逆転優勝は難しくなった。ジャン・ジャン組は、後半のリフトで、全然上がらなかったのがひとつあり、珍しい失敗。それ以外は殆どミスなく、フリー2位ながら逃げ切って優勝。両組ともファイナル進出。解説は若松さん。

 アイスダンスは10組出場。放送はないが、規定はウィンナ・ワルツ。優勝候補は、規定1位の地元ロシアのドンニナ・シャバリン組。対抗は、同じロシアのホフロワ・ノビツキー組とアメリカのデイヴィス・ホワイト組。ところが、デイヴィス・ホワイト組は、カナダ大会で優勝しているので、ここで2位か3位になればファイナル進出が決まる、というので緊張したのか、珍しいことにホワイトがODの初めの方でバランスをくずして片手をついたり、二度も転倒したりでOD8位、この時点で4位。かわってOD3位のイタリアの若手カッペリーニ・ラノッテ組が3位に。4位と3位の差は7点もあり、逆転は厳しそうだ。ホフロワ・ノビツキー組は、ODは1位だったが、逆転はできず。フリーでは、デイヴィス・ホワイト組はほぼノーミスで、技術点は最高の47点台を出し、逆転で3位、ファイナル進出を決めた。カッペリーニ・ラノッテ組に、技術点で4.5、演技構成点で3.7以上、計9点近く上回り、大差をひっくり返した。ホフロワ・ノビツキー組も技術点で46点台を出し、フリーも1位、逆転で優勝、ファイナル進出を決めた。本命のドンニナ・シャバリン組は、ドンニナの調子が悪そうで、不完全なリフトなど、らしくない滑りで、フリー3位、総合2位。それでもファイナル進出を決めた。イスラエルのザレツキー兄妹は、規定、ODとも7位だったが、フリーで5位になり、総合5位。解説は渡辺さん。前半の組のほとんどが「スケーティングが上手くない」と言われていた。


フィギュアスケート (2009.2/12,14,15)

フランス杯 ペア、アイスダンス (2008.11/13〜16 パリ) GPシリーズ第4戦

 ペアは、最初に出てきたフランス二組は、いかにも地元枠出場という感じでつたな い。しかし、黒人同士のペアは初めて見た。BS朝日の解説、岡部由紀子さんは、もう少 しパワフルな滑りをすると思ったが、もっと体力をつけないと、と言っていた。世界王者サブチェンコ・ソルコビー組(独)にカナダのペアととアメリカの若手がどこまで迫れるか、という図で、あとの5組とは桁違いの世界。SP3位だったカナダのデュハメル・ブンタン組は、フリーの途中、女性のブレードが男性の手の甲に当たって、出血。今年から選手の都合で演技を中断するのは、4分まで、しかも2点の減点になったとか。でも、しっかり再開し、出血しながらも、前より速いくらいの滑りでフリー2位、総合3位を確保。2位と18点以上差をつけて、ダイトツで優勝したサブチェンコ・ソルコビー組も万全ではなく、フリーの連続ジャンプの二つ目でソルコビーがよろめいたり、スロージャンプは、ひとつ目は両足着氷、二つ目は投げそこないか跳びそこないかわからないが、シングルサルコー(?)になってしまい、滑り終わった後、2人の間がよそよそしくなった。
 アイスダンスは、放送はないが規定はパソ・ドブレ。地元の世界王者、デロベル・ショーンフェルダー組がトップ。ODでは、イタリアのベテラン、ファイエラ・スカリ組がトップ。2位はイギリスのカー姉弟。デロベル・ショーンフェルダー組はなんと3位。しかし、上位3組とも55点台で僅差のため、総合順位は変わらず。カナダの若手、クローン・ポワリエ組(18歳と17歳!)が規定5位から、OD、フリーとも4位に入る健闘で、総合4位。BS朝日のアイスダンスの解説は、国際テクニカル・コントローラーの東あや子さんが初登場。ステップの時、決められたホールドを何秒かしなければいけないとか、今年からツイズルは、ちゃんと進んでいないと減点とか、要素に入る前の動作、姿勢の変化、難しいポジションなどレベル4になる項目を列挙してくれる。



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フィギュアスケート (2009.2/3,)

フランス杯 (2008.11/13〜16 パリ) GPシリーズ第4戦

 なんと浅田真央が、カナダのロシェットに敗れて2位。
 男子は、バトル、ランビエールが引退、高橋が怪我で、この大会に出ているジュベール(仏)、ブラッドリー(米)、チャン(カナダ)、小塚、プロベール(仏)などGPファイナルをねらう争いが混沌。SPで後半の最初に登場したブラッドリーは、いきなり4回転2回転のジャンプをなんとか決める。プレスリーの楽しい曲を表現したが、それでも69点台。小塚は、すばらしくスピードにのってジャンプ、ステップなど滑ったが、何とフライングシットスピンの入りで転倒。それでも77点台を出した。転倒後の、ステップからの3回転ジャンプをきちんと決めたあたりに成長が見えた。チャンは、完璧。小塚より速く滑らかで、3回転3回転の連続ジャンプもトリプルアクセルも軽々と跳び、高速のステップでは大きな身のこなしでしかもバランスよく、これだけ滑れればどんな大会でも表彰台間違いなし、という感じの絶好調。81点台をたたき出した。地元の世界王者ジュベールは、冒頭の4回転からの連続ジャンプがすっぽ抜け、痛恨のミス。73点台で3位スタート。
 フリーではみんな連続ジャンプ転倒。転倒しなかったのは、冒頭に4回転2回転を決めたプロベールと小塚くらい。ジュベールは、冒頭の4回転が単独になり、後半の3回転ルッツを失敗、得点が伸びず、小塚とチャンを残して2位。小塚は冒頭の4回転は回転不足の上、転倒、しかし後のジャンプ、ステップ、スピンを美しく速く決め、技術点82点台は最高点。この得点を見て、ジュベールがプロベールに笑顔で何か言って奧へ引き上げる姿があった。SP首位のチャンは、後半の3回転ジャンプで両手つきのミスがあったが、冒頭の3回転3回転など確実に決め、GP連勝。

 女子SPは、久々にエミリー・ヒューズ(米)が出たが、ジャンプ全てにミスがあり8位から。真央も連続ジャンプの後半が一回転になる失敗。全てにそつなくこなしたロシェット(カナダ)が首位。フリーでは、15歳のジャン(米)がほぼノーミスの演技で、技術点55点台を出し、追い上げ。真央は、冒頭のトリプルアクセルは回っていたが両足着氷、苦手のサルコーが一回転になった後、連続ジャンプでもミス、技術点51点どまりで2位はキープしたが逆転できず。対するロシェットは、ループが一回転になった以外はミスなく滑り、GPファイナル進出決定。真央とは13点以上の差がついた。ヒューズは、フリーでも滑りに伸びがなく、スピードもなく、ジャンプが跳べずに9位。


フィギュアスケート (2009.2/1,2)

中国杯 ペア、アイスダンス (2008.11/5〜9 北京) GPシリーズ第3戦

 ペアは7組のみ。うち3組が中国。後半4組のうち唯一ヨーロッパのポロゾザル・モ ロゾフ組(ウクライナ)がSP2位。男性のモロゾフは、29歳には見えない髪型だが、力強いリフトが美しい。この組の振り付けは、ニコライ・モロゾフ。パン・トン組は、滑り込み不足か、スロージャンプで転倒、3位から。ジャン・ジャン組は、ずいぶん滑り込んであり、女性の衣装は白鳥のよう、メンデルスゾーンの「唄の翼に乗って」の曲でノーミスの演技。2位と6.78の大差。フリーは、パン・トン組は、やはり調子が上がってないのか、ソロジャンプでミスが出たり、ツイストリフトでホールドできなかったりと、逆転できず。ポロゾザル・モロゾフ組は、対照的に絶好調で、ほぼノーミスで滑り、2位キープ。ジャン・ジャン組は、最初のソロの連続ジャンプで男性だけセカンドジャンプがシングルアクセルになってしまったが、こちらも好調で、文句なく優勝。解説は、1980年世界選手権出場で現在はジャッジの岡部由紀子さん。

 ダンスは10組出場。コンパルソリーは相変わらず放映されないが、ウィーン・ワルツ。ドンニナ・シャバリン組(露)が1位で、1.19点差でベルビン・アゴスト組(米)が2位。ホフロワ・ノビツキー組(露)が3位と続く。1920〜40年代のダンスというテーマのODでは、ベルビン・アゴスト組はタップダンスで1位をとったが、総合では2位のまま。ホフロワ・ノビツキー組は、珍しくツイズルの途中でホフロワがよろめいて4位、総合3位。BS朝日の解説は、渡辺さん。地元中国は3組出たが、「派手に見せたりは上手だが、基本の滑りをもっとみがいた方が点が出る」と言っていた。ベルビン・アゴスト組ももっと速く滑れるはず、とのこと。フリーでは、みんなまだ滑り込み不足か、のびのびした感じがしない。ホフロワ・ノビツキー組もベルビン・アゴスト組もドンニナ・シャバリン組も、ていねいにやっている感じで、通しのスピードがない。渡辺さんは、ベルビン・アゴスト組はコーチを変えて雰囲気が変わった、と言っていた。赤い帽子の「トスカ」でなかなか良かったが、ベルビンが珍しくよろめくところもあり、フリーでおいあげたが、0.01及ばず。結局0.36の僅差でドンニナ・シャバリン組が優勝。



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フィギュアスケート (2008.10/21,2009.1/24,)

2008世界ジュニア選手権 (2008.2/25〜3/2 ソフィア)

 2008年4月にJスポーツで放送したものをやっと見た。シニアでは、一度引退した井上・ボールドウィン組が復活したりして、ペアの選手層の薄さが気になったが、ジュニアでは、今年20組参加の内14組が初出場とか。生きのいい新しい若手がたくさん育っているようだ。SP終了時点で、1〜3位がロシアで、4位、5位が中国。2位から5位までは一点差以内。結局、SP2位のロシアの組がミスがありながら優勝、本人たちはフリーのできに不満そうだった。2位にはSP1位だった初出場のロシアの組が入り、3位にはSP5位だった中国の組が逆転で入った。日本の高橋・トラン組は、15位(SP13位、フリー15位)。組んでまだ半年くらいか。スピードも遅いし、ジャンプでふたつ転倒するし、ようやく形になっているレベル。でも、カナダで練習しているらしいので、がんばってほしい。

 ダンスは、アメリカのベイツ・サミュエルソン組が規定から首位を走り、完全優勝。2位は、規定3位からカナダのクローン・ポワリエ組。3位は、規定4位からロシアのゴルシコワ・ブチコフ組。規定2位だったロシアのモンコ・カチェンコ組は、OD、フリーとも4位で総合4位。規定は放映されないがチャチャ。ODはフォークダンス。

 男子は、佐々木と無良が出ているが、SPはミスが多く18位と21位。何とかフリーに勧 めただけ。無良は3回目だが、解説の杉田さんに「みんながトリプルアクセルを跳ぶよ うになってきたからそれだけでは足りない。表現できないと。滑りに締まりがない。」と言われてしまった。首位は初出場のリッポン(米)、2位はボロドゥリン(露)、3位はモローズ(米)。4位に入った中国のグワンは、今まで出てきたパワー系の選手とは違い、滑らかな滑りと表現力で勝負する正統派。ロシアのバリエフは、カナダの引退したサンデュみたいな雰囲気で踊る。フリーは、無良はやっぱり不調でトリプルアクセルはシングルだし、他のジャンプも精彩がない。フリー18位で総合19位。杉田さんに「どこか具合が悪いのではないか。モチベーションが切れたのか。顔を一度も上げない。」と言われてしまう。佐々木は、映画「ロボッツ」をテーマにがんばったが、フリー14位で総合17位。来年の世界ジュニアはひと枠になってしまった。上位の選手は滑りが守りに入ってしまい、ジュニアらしい溌剌差に欠けた。リッポンが無難にまとめて逃げ切り、ボロドゥリンも2位をキープ。3位は逆転で中国のグワンが入った。

 女子は、西野(14歳)と水津(17歳)が出場。初出場の西野は、SPは少し雑だったが、大きなミスがなく、4位。フリーは、後半2つのジャンプで片手付き、連続のはずがソロ ジャンプになったのも2つあり、6位で総合5位。解説の樋口さんは「もっと滑りをよくすれば、来年は表彰台も期待できる」と言っていたが、実際には全日本ジュニアで失敗。2回目の出場の水津は、SPのダブルアクセルがシングルになり10位から。フリーはジャンプがほぼ全滅で技術点29.99、21位、総合16位でかろうじて来年2枠を取った。上 位はアメリカ勢。SP首位は、全米優勝の長洲(14歳)。2位は全米4位のジャン(14歳)。 ジャンは、背中の痛みと靴が直前まで届かなくてうまく滑れていない感じ。樋口さんは「一蹴りが去年より伸びてない」と言っていた。SP3位は全米2位のフラット(15歳)。フリーでは、長洲はジャンプの失敗、終盤のスピンの失敗などで3位に。フラットは完璧に滑り、逆転首位。技術点61点台は驚異的。ジャンは慎重にほぼノーミスですべったが、0.35及ばず、連覇を逃した。それにしても、アメリカの3人の実力がとびぬけている。逆転で4位に入ったフィンランドのヴェヘマー(15歳)、身長168cmもあるスウェーデンの14歳ヘルゲソン(総合7位)、ドイツのヘッケン(14歳。総合8位)など14歳の選手の活躍が目立った。


フィギュアスケート (2008.12/19,2009.1/21)

スケートカナダ ペア、アイスダンス (2008.10/31〜11/2 オタワ) GPシリーズ第2戦

 やっと川口・スミルノフ組の今季初戦を見た。SPは「白鳥の湖」で、川口はリンク に出てきたときからもう役に入っていた。スミルノフとの同調が非常によくなり、ジャプ、スピンなど出場8組の中でも群を抜いていた。スパイラルも独創的で、スロージャンプも美しい三回転が決まり、技術点37点台、演技構成点27点台、合計65点台で堂々のトップ。アメリカの新鋭マクラフリン・ブルベイカー組は、アメリカ大会に引き続き出場。基本の滑りが速い。女性はとても16歳に見えない。転倒もなく2位から。フリーは、みんなミスが出た。SP3位の地元カナダ期待の若手デューブ・デイヴィソン組は、スピードもあり、ミスも最後のリフト失敗くらいだったが、マクラフリン・ブルベイカー組は、最初のジャンプで、マクラフリンがパンクしてバレエジャンプのように。ブルベイカーも両手つき。他にもらしくないミス連発で、3位。川口・スミルノフ組は「道化師」のテーマでほぼノーミスで滑りきり、優勝。最初の連続ジャンプのときスミルノフの第1ジャンプがダブルになったくらいが目立つミス。
 つい先日、川口がロシア国籍を取得したと朝日新聞(2009.1/18)に出ていた。川口は、ロシアのサンクトペテル市の大学で国際関係を学び、ロシア語堪能なんだとか。じゃあタマラコーチとは、直に話せるんだなあ。「国籍を変えるからにはオリンピックでメダルをとりたい」とのこと。

 アイスダンスは、地元のヴァーチュー・モイヤー組がヴァーチューの怪我で欠場(ああ がっかり!)、若い2組が出場して8組。ダンスはペアと違って、第1グループもそれなり に見応えがある。CDはやっぱり放送がないが、パソ・ドブレだったらしい。ODまでで首 位はデイヴィス・ホワイト組(米)。2位のペシャラ・ブルザ組(仏)に9点差。3位はナヴァーロ・ボメントリ組(米)。地元期待の若手クローン(18歳)・ポワリエ(16歳)組は5位。しかしフリーでは、第1グループ最終滑走でのびのびと滑り、81点台を出し、最終的にはなんと2位に。ペシャラ・ブルザ組は「サーカス」のテーマ、男性の衣装が途中で変化するなど見て楽しめる構成だが、技術点が37点台と伸びず、3位に後退。デイヴィス・ホワイト組はプレッシャーもあったと思うが、点差もあり、「サムソンとデリラ」をほぼノーミスで滑りきり、初優勝。解説の木戸は「男性のチャーリーの重心が少し後ろによっている。女性の体がスケートのカーブにそっていない。」など、難しい。



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フィギュアスケート (2008.12/30,2009.1/4)

全日本フィギュア (2008.12/25〜27 長野)

 男子SPは、織田がダントツ一位の86点台。フジテレビの解説、荒川が「あっという間だった。流れの中に要素が入っている」というようなことを言ったほど。GPファイナル初出場で2位の小塚は、最初の連続ジャンプのルッツで片手付き。トリプルアクセルは美しく決め、最後のステップからのジャンプをフリップ・ループの連続に変えたが、9 点以上の大差。シニア1年目の無良は溌剌とジャンプし、3位。4位には全日本ジュニア3位の村上大介、5位には一昨年の全日本ジュニア優勝の町田、6位に昨年、一昨年と3位の南里、7位に中庭。27歳の中庭は、昨年僅差の4位で世界選手権を逃し、涙した。
 フリーは、小塚、織田とも冒頭の4回転を転倒。小塚は、その後を情熱的に滑り、スタンディングオベーションを勝ち取った。織田は、その他のジャンプはよかったが、滑りに勢いがなく、解説の本田も心配していた。試合後のインタビューでは、相当緊張していたようで、「優勝できてよかった」と涙。無良は、トリプルアクセルを転倒したりシングルになったりしたが、その後ダブルアクセルの所をトリプルアクセルからの連続ジャンプに変更。3位をキープし、初の世界選手権へ。昨年、3点差に泣いた中庭は、ジャンプの軸が斜めで、最初の連続ジャンプと次のトリプルアクセル以外、全て不完全。6位に沈んだ。南里も得意のジャンプが不調で4位。南里は四大陸選手権へ。
 女子SPは、安藤は連続3回転3回転が回転不足だったが、ずいぶんよくなったものの3位から。真央は、最初の連続ジャンプのセカンドジャンプを飛べず、2位から。中野 が落ち着いた滑りでなんと首位発進。ジュニアから参戦した今井遙と鈴木真梨は、2人 とも連続ジャンプの最初で転倒したが、滑らかな滑りや、しなやかなビールマンスピン、スパイラルなど、才能を感じさせ、将来が楽しみ。
 フリーでは、SP放映しなかったジュニアの村元小月が滑らかな滑りを披露、ジャンプの失敗はあったが、8位入賞。関西大学に進学した澤田は、コーチを本田に変更。11位だったが、大人のスケーターへの変身と不調を克服しつつある。早稲田に進学した武田は、右足の怪我を押して出場、痛いとは思えないジャンプを披露して6位。鈴木明子は、SPはジャンプを失敗して6位からだったが、フリーでは、持てるものを全て出し切り、スタンディングオベーションを受け、本人も涙ぐんでいた。総合4位で四大陸へ。SP5位と出遅れた村主もノーミスで、ただひとり技術点で62点台。フリー1位、総合2位と逆転。SP首位の中野は、初めから終わりまで固く、ジャンプの乱れも多く、技術点47点台で演技構成点より10点以上も低く、5位転落。SPとフリーの両方を無心で滑るのは難しい。直前練習でで村主とぶつかって転倒し、右足を傷めた安藤は、後半のジャンプで転倒したが、何とかがんばって3位を確保。三年連続世界選手権へ。試合後のインタビューでは、「右足の感覚が万全の状態で滑りたかった」と泣いた。最終滑走の真央は、二回のトリプルアクセルは下りたものの、回転不足の判定。苦手のサルコーは一回転に。その他はまとめてフリー2位ながら総合優勝。
 ペアとダンスもやっているのだが、フジテレビは全く映像はなし。


フィギュアスケート (2008.12/30)

全日本ジュニアフィギュアスケート選手権 (2008.11/23〜24 愛知)

 男子は、なんと若干14歳の羽生が優勝。プルシェンコに憧れて練習したというビールマンスピンなど、しなやかな動きがすばらしい。2位には、一昨年の優勝者・町田。 もう大学生で、一人だけ大人のよう。トリプルアクセルなど高いし、表現力もシニア。 3位には、青森山田高校の村上大介。男子の世界ジュニア枠はひとつ。村上はねらっていたが、だめだった。
 女子は、表彰台の3人は全員ニューフェイス。最終組にも昨年と同じ顔は、西野だけ 。その西野は、背が伸びたせいかジャンプが不調でフリー6位、総合5位。優勝した今 井は、線が細いが丁寧に美しい滑り。2位鈴木真梨、3位村上佳菜子とも強烈な個性はない。ただ女子は層が厚い。世界ジュニアへは上位2人が出場。男女とも、全日本には、4位まで出場できる。



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フィギュアスケート (2008.11/29,12/1,12,)

NHK杯 (2008.11/28〜30 代々木) GPシリーズ第6戦

 女子シングルSPでは、右足を痛めている中野が5位と出遅れた。初出場の鈴木明子(23歳)がステップからの3回転ジャンプが一回転になってしまったが、4位。真央は、ジャンプが復調してきて首位。2位にはワグナー(米)、3位には、レピスト(フィンランド )6位にハッカー(米)、長洲未来は、やっぱりジャンプのコントロールが狂っていて8位。フリーでは、ワグナーはたぶんジャンプのダウングレード、両足着氷などで5位、総合4位に後退、レピストは連続3回転が、2回転3回転になったりして4位で総合5位。中野が「ジゼル」を滑りきってフリー3位で、逆転で総合3位、グランプルファイナルを昨年に続いて手に入れた。鈴木も最初の連続ジャンプがシークエンスになってしまったが、その他はダブルアクセルから3回転の連続ジャンプなどきちんと決め、最後のステップはロシア民謡「黒い瞳」の情熱的な曲調を表現、2位に躍り出て初の表彰台。真央は最初のトリプルアクセルが完璧で、解説の荒川が後で、「加点が1.6付いた」と言っていた。続けてトリプルアクセルからの連続ジャンプも決まったかに見えたが、ダウングレードの判定。でもスピン、ステップ、スパイラルなどで確実に稼ぎ、ただ一人、技術点、演技構成点とも60点台をたたき出して、優勝。最後の最後でよろめいたのは、要素でないので、あまり影響せず。
 男子は、高橋の代わりにクロアチア帰りの南里が出場。さすがに疲れのピークという だけあり、トリプルアクセルがダブルになり、SP8位。スウェーデンのシュルタイスは、先季モヒカン刈りに唇ピアスでビックリだったが、今季GP初出場で、もうファンがついたらしく、SPの衣装を付けた人形をもらっていた。GP初出場の無良は、ジャンプが全て決まり、前半組ではトップの69点台。しかし、後半組は連続ジャンプで3回転3回転、4回転2回転などレベルが高く、SP4位。ポンセロ(仏)が高いジャンプと速いスケートでSP3位。織田はほぼノーミスで、ステップなどずいぶん上手になった。やはりコーチがモロゾフなだけはある。別世界の81点台を出した。今季ジャンプが安定した、アメリカのウィアも78点台。アメリカ大会よりずっと滑らかになった。フリーでは、南里は、前半は頑張ってジャンプしていたが、後半、ジャンプもステップもヨレヨレになりかかり、会場の声援で何とか滑りきった。8位キープ。直前の6分間練習で棄権も考えたらしい。解説の本田が「いい経験になったでしょう。」と言っていた。カナダのレイノルズがSP6位から、4回転サルコーと4回転トーループを決めて4位に。無良は、最初のトリプルアクセルからの連続ジャンプはきれいに決まったが、後半の単独トリプルアクセルが一回転になり、急遽、その後のルッツをトリプルアクセルに変えた。ただ、回転不足の判定になったらしい。総得点199点台の総合5位で、お父さんが出たNHK杯最高4位を越せなくて、残念がっていた。ポンセロは引き続き、好調で、高速スピンでも軸がブレない。技術点、演技構成点とも70点台を出し、表彰台。NHK杯2位以上でファイナルが決まるウィアは、冒頭の4回転を回避し、トリプルアクセルからの連続ジャンプに変更。でも、最後の方でシングルルッツとかダブルジャンプがあり、納得の2位キープ。表彰式でニコニコしていた。織田は、6分間練習で4回転3回転3回転を見事に決めていたのに、本番では、4回転はステップアウト、トリプルアクセルも回転不足の手つきで、悪い出だし。でも、その他のジャンプはきれいに決め、今季力を入れているという、つなぎの要素やステップなどで着実に加点を稼ぎ、優勝。でも目標の4回転を失敗したので、全然喜んでいない。
 ペアは、8組のみ。井上・ボールドウィン組(米)が、アメリカ大会より滑り込んだらしく、スロージャンプをトリプルアクセルからトリプルルッツに変えて成功、SP、フリーとも2位でNHK杯初の表彰台。中国のパン・トン組は風格でSP、フリーともダントツの1位で優勝。3位は若いカナダのデュベ・デイヴィソン組。4位になった、イギリスのケンプ・キング組は、ポーランドでマウス・シュデクのコーチを受けているとのことだが、まだまだ。最終組で滑れただけで喜んでいる段階で、3位とは20点以上の差がある。
 アイスダンスは、10組出場。規定1位のファイエラ・スカリ組(伊)がOD、FD、とも2位ながら逃げ切った。NHK杯初優勝はGPシリーズ初優勝でもあり、GPファイナル初出場 を勝ちとった。ODのステップでの珍しい転倒がなければ、もっと差があったかもしれな い。「道化の悲しみ」を表現したフリーは、実に音楽と合っていた。NHK解説の樋口さん は、「少し悲しみすぎたかもしれない。もう少し滑らかに」というようなことを言っていた。2位のペシャラ・ブルザ組(仏)のフリー「サーカス」は終始スピード感にあふれ、深いエッジで爽快な滑りだった。3位のサムエルソン・ベイツ組(米)は昨季の世界ジュニアチャンピオン。シニア参戦一年目で表彰台は、さすが。日本のリード姉弟は、またしても弟のクリスが手術した後の最初の試合ということで、今できることを着実にやっている感じだが、スピードもなく、強化したというステップもそれほど魅力がなく、コーチはモロゾフなのだが、もう少し何とかできないものか。ODで最下位だったが、フリーで8位と挽回した。


フィギュアスケート (2008.11/22,26)

スケート・アメリカ ペア、アイスダンス (2008.10/24〜26 エバレット)

 ペアSPとダンスのOD。ペアは、8組出場。井上・ボールドウィン組(米)は、SPのス ロージャンプのトリプルアクセルで転倒、5位から。アメリカの若手マクラフリン・ブルベイカー組もジャンプで転倒して3位。ロシアの若手ムコルトワ・トランコフ組が終始スピードあふれる滑りで健闘、首位に。でもサブチェンコ・ソルコビー組(独)がまだ滑り込み不足で、ソロジャンプでソルコビーが2回転になり、2位発進は驚いた。しかし、フリーでは、さすがに貫禄で逆転優勝。マクラフリン・ブルベイカー組はすばらしいスピードあふれる滑りでフリー2位、総合も2位。ムコルトワ・トランコフ組は、見るからに固い演技でフリー4位、総合3位に何とか踏みとどまった。井上・ボールドウィン組は、フリーでもトリプルアクセルで転倒、いかにも滑り込み不足という感じで5位のまま。BS朝日の解説は、若松詩子さん。引退したらしい。
 ダンスは、9組出場。やっぱり、規定でデロベル・ショーンフェルダー組(仏)がベルビン・アゴスト組(米)を抑えてトップ。ちなみに放送はなかったが、規定はウィーン・ワルツ。見たかった。解説は、これまた初めての木戸さん。しゃべりが固かったが、初めてダンスを見るポイントをわかりやすく説明してくれた。カー姉弟(英)は、足首の使い方が浅くて、ダンスが雑になるとか、男女の更衣室が別々なので、男性同士パートナーのグチをこぼし合ったり、とかの裏話も。ODは1920〜1940年代の曲、ということで「リリー・マルレーン」とか「シングシングシング」とか。何だかリズムは不明。ベルビン・アゴストはタップダンスの「ステッピング・アウト」。衣装も水兵、アールデコ、従軍看護婦?と様々。フリーは、ベルビン・アゴスト組が地元の声援も受け、1位だったが、総合では2位。今年からコーチを滑りの指導が得意なプラトフさんに替え、木戸さんによればいろいろ試している最中とか。アメリカの新鋭、サミュエルソン・ベイツ組(18歳と19歳)がキレのいいダンスでフリー3位、総合4位と健闘。カー姉弟は、破けたような面白い衣装だったが、フリー4位で総合3位。ただ、初めての表彰台だという。デロベル・ショーンフェルダー組は、フリーの4分があっという間で、要素がすべて流れるようにダンスの一部分となっていた。フリーは2位だがリフトかなんかの減点1がなければ完全優勝だった。滑りは一番うまかったと思う。



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フィギュアスケート (2008.11/17)

中国杯 (2008.11/5〜9 北京) GPシリーズ第3戦

 高橋大輔が練習で脚の十字靭帯を部分断裂とかで、安静3週間を命じられた。
 女子は、安藤vs.キムの図式だが、今の安藤の出来では到底かなわない。それでも伊藤みどりは「アメリカ大会よりよかった」と言っていた。何とかSP2位に踏みとどまった が。3位にフィンランドのレピスト(20歳)、4位にアメリカのワグナー(17歳)、5位にやはりアメリカのハッカー(17歳)、6位にフィンランドのポイキオが付けた。スイスのマイアーが転倒してSP7位からの誤算。フリーでは、ハッカーは若さが出てジャンプミスで8位、逆にワグナーははつらつとほぼノーミスで速いスケートを滑りきり4位、レピストはフリップとルッツが一回転になったが、3位に踏みとどまった。安藤は、冒頭の3回転3回転連続ジャンプに挑戦、おりたが、やはり回転不足かも。4回転は練習不足でやらず。技術点55点台、演技構成点56点台を出したが、2位キープ。安藤本人は「大会直前にステップを変更するのは…」と不満が残る形。キムは、SPでロングエッジとされた3回転フリップを含む連続ジャンプなど鮮やかに決め、一人だけ技術点、演技構成点とも60点台をだし、GPファイナル進出決定。安藤は微妙。
 男子は、中庭(27歳)がSPで、まずトリプルアクセルで転倒して7位から。最年長かと思ったら、中国の2選手も同い年。優勝候補のベルネル(チェコ)はジャンプが不調で何と4位から。SP1位は、アボット(米、23歳)(それにしても男子SPは女子フリーの合間に4人だけ放送とは!)。フリーは、スウェーデンのベルントソンがロボットの動きのようなユーモラスな振り付けで観客の気持ちはとらえたが、ジャンプが2回転やシングルアクセルなどが多く残念。総合8位。中庭は出遅れを挽回しようと不調の4回転に冒頭で挑戦したが転倒、その後は無難に滑っていたが、最後のジャンプでも派手に転倒し、11位に沈んだ。インタビューでは涙が止まらず。でも、悔しい気持ちがあるからにはまだできる。「今日から次の試合に向かう」と言っていた。ベルネルは立て直して4回転もトリプルアクセルも決めたが、終盤で少し乱れたジャンプがあり、技術点は65点台だったが、演技構成点75点台を出し、総合3位。SP3位のキャリエール(米、19歳)は、素晴ら しいスピードが落ちず、ジャンプも安定していて、技術点76点台、演技構成点69点台で 総合2位。SP2位のチッパー(カナダ)は自滅して7位、総合5位。アボットは、落ち着い て3回転3回転のジャンプも決め、4回転なしでも納得のステップ、スピンなどでダントツの技術点79点台、演技構成点77点をたたき出し、初の表彰台が初優勝。


フィギュアスケート (2008.11/1,4,9)

スケートカナダ (2008.10/31〜11/2 オタワ) GPシリーズ第2戦

 女子のSPは、波乱続き。前半6人の中に武田が出たが、ステップからの3回転が 、得意のループなのにダブルに。アメリカのリャンもシズニーも転倒。ジャンは、最初のジャンプで転倒、次のジャンプを急遽コンビネーションに変えたが3位。村主は拠点をアメリカに変え、新しいプログラムを何とかこなし、2位発進。技術点は33点にのせたが演技構成点が伸びず24点台。地元ロシェットは、貫禄の滑りでまとめてそれまで1位だった村主を逆転。一番の驚きは、最終滑走のコストナーが最初の3回転の連続ジャンプでセカンドジャンプが回転不足のうえ両脚着氷、後半の何でもないところで転倒、最後のダブルアクセルも転倒で、7位発進。フリーでは、武田は無難に滑ったが、BS朝日の解説伊藤みどりが「得意のループが変」と言っていた。総合9位。コストナーも転倒こそしなかったが、逆転の滑りではなかった。技術点51点台、演技構成点53点台で総合4 位。シズニーは、久々によい滑りで、技術点56点台、演技構成点52点台、フリー2位、総合3位。ジャンは、やっぱりジャンプが変。ルッツが一回転、転倒もした。総合5位。村 主は初めの連続ジャンプの3回転ルッツも終盤のソロの3回転ルッツも決め、技術点52 点台、演技構成点53点台で総合2位をキープ。ラストで黒鳥の踊りを滑ったロシェットは 、一人抜けていて3回転3回転も決め、すごく高さのあるジャンプ、力強いステップ、バレエの要素を取り入れた表現で、技術点63点台、演技構成点60点台をたたき出し、ア メリカ大会のキムより差をつけて2位村主に25点差。
 男子のSPの放送はなし! フリーは全員やったが、ダンスもペアも存在しないのは、 アメリカ大会と同じ。南里は、今季から得点が上がったトリプルアクセルを二つ決め、 SP9位から8位に。優勝争いは、SP1位のポンセロ(仏)、2位のカナダのチャン、3位の ブラッドリー(米)、4位と出遅れたライサチェク。ライサチェクは、アメリカ大会の時より良かったが、やはり技術点が伸びず69点台。総合3位に踏みとどまったが、ファイナル出場は微妙。ブラッドリーはSPでも決めた4回転に挑戦して、手を突きかけたが何とか他も無難にこなし、楽しい雰囲気で総合2位。チャンはアクセルやフリップが2回転になったり、ステップからのジャンプを跳び損なったり、確か一回転倒もしたが、それでも滑り、スピン、スピードなど総合力でダントツの演技構成を叩きだし、技術点61点台にも関わらず、逆転優勝。逆にポンセロは、SP1位の重圧か、転倒など実力を発揮できずに4位に沈んだ。

フィギュアスケート (2008.10/27,29,30)

スケート・アメリカ (2008.10/24-26 エバレット) GPシリーズ第1戦

 男子シングルは、なんと19歳の小塚の初優勝! 何が起きたのかよくわからない、という感じ。SPで44点台の技術点をたたき出し、3位に食い込んだのは、ジャンプがほぼノーミスだったし、スピードも速かったし、うなづける位置。しかし、フリーでは、冒頭の4回転で転倒、いくら後半にジャンプ要素を5つも入れたと言っても、3連続ジャンプは最後スタンブル、トリプルアクセルは片手付きでは、いくら技術点が75点台でも3位キープかな、という感じだった。続くSP2位のウィアは、やはり4回転でステップアウト、全体のスピードは遅めで、SPより持ち味の滑らかさは戻ったが、技術点が69点台。演技構成点は、小塚の71点台に対し74点台。キス&クライでは、コーチたちが憮然。最後のライサチェクも冒頭の4回転で転倒、その後明らかにスピードが落ちたが、徐々に持ち直し、最後にはガッツポーズだったのに、技術点が伸びず、なんと66点台。演技構成点は76点台で流石だったが、合計で小塚に及ばず。こちらも呆然の体。
 女子シングルは、腰痛の癒えたキム・ヨナの完全勝利。地元アメリカからは、昨年こ の大会の優勝者マイズナーとジュニア世界女王のレイチェル・フラットそして全米女王 の長洲未来。でも19歳になったばかりのマイズナーは、急に体重が増え、ジャンプのタイミングが狂ったまま。SP6位。フリーはジャンプで二回も転倒して元世界女王の面影 はない。フラットもジャンプは3回転3回転を跳ぶが、その他はまだつたない。SP5位。 未来も、ずいぶん滑りが固く、点が伸びない。SP4位。中野友加里は、ほぼノーミスで SP3位。フリーはジゼルで、バレエの要素をふんだんに取り入れた爪先ステップなど、高速スピンだけでなく、表現力をみがき、技術点58点台、演技構成点56点台で総合2位。安藤は、SP、フリーとも最初の3回転トーループ3回転ルッツの第2ジャンプが回転不足とされた。SPでは最後のステップの真ん中で転倒。テレ朝のアナウンサーに「昨年も」と言われてしまう。フリーでは、モロゾフコーチの指示で4回転を回避。今年は全ての大会で4回転に挑戦すると2人とも公言し、調子はいいと解説の荒川も言っていたのだが。しかも、スピードにのれず、かすかにぐらついたり、無難すぎて技術点は58点台にのせたものの、演技構成点は52点台。総合3位。キムは、SPではダブルアクセルで 転倒したものの他は完璧に決め2位の安藤に12点近い差をつけた。フリーは、さらにス ピードにのり、3回転3回転の連続ジャンプも二回ともクリーンに決め、ミスはループジャンプが1回転になっただけ。最終的に2位の中野に20点以上の差をつけてダントツの優勝。



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フィギュアスケート (2008.6/9,11,18)

四大陸選手権 (2008.2/11〜17 韓国・高陽)

 ペアはSPでは張・張組がトップだったが、フリーで逆転され、パン・トン組が優勝。張・張組の男性ハオ・ジャンは去年より少しパワーがなく、解説の杉田さんに「やせたようだ」と言われていた。井上・ボールドウィン組はSP3位からフリーは4位に終わった。スロージャンプのトリプルアクセルで転倒。今季は、競技を続けるか迷って、GPシリーズ欠場、全米から出始めたため、滑り込み不足。全部で9組しか出場してなくて、中国の2組と3位以下との差が20点以上と大きい。最下位のウズベキスタンなんてぜんぜん大会のレベルじゃない。ペアは世界的に先細りか。
 アイスダンスは、規定のヤンキー・ポルカを上位3組と日本のリード姉弟を放送。カナダのヴァーチュー・モイヤー組がすごくポルカっぽいはねる動きも見事に首位。2位にデイヴィス・ホワイト組(米)、3位にナヴァーロ・ボメントリ組(米)。今回はベルビン・アゴスト組(米)など昨年の上位2組が欠場。3位だったヴァーチュー・モイヤー組が優勝候補筆頭。「追われる立場はプレッシャー」だったそう。ODは、コーチのせいかロシアのダンスが多く、解説の藤森さんは、「中国などもっと自国のダンスを大事に生かしてほしい」と苦言。中国は3組出場してロシア民謡2組とユダヤの踊り。初出場のオーストラリアのオブライエン・メリマン組がアボリジニ・ダンス、ナヴァーロ・ボメントリ組がアフリカの踊りと続いたら、藤森さんが「野蛮人系」と言ったので、おかしかった。今回アメリカの1番手として出場の若手のデイヴィス・ホワイト組が「カリンカ」でロシア・ダンスだったが、藤森さんは「彼らのスピードでコサック・ダンスを見てみたい」と言っていた。日本のリード姉弟は、規定からOD、FDとも7位。ODのギリシャの踊り、フリーともスピードに乗り、シーズン・ベスト更新するだけの改心のでき。順位は昨年と同じながら、ヨーロッパ出身のジャッジに好印象。フリーは、デイヴィス・ホワイト組がそれまでの組とはケタ違いのスピードで、100点台をたたき出し、今こんなによくて世界選手権でもっと滑れるか、というくらいのでき。しかし、ヴァーチュー・モイヤー組の「シェルブールの雨傘」も、完成度を高めてきて104点台にのせ、最終的には8点近い差で優勝。3位二回からいきなり金メダル。銀のデイヴィス・ホワイト組と銅のナヴァーロ・ボメントリ組の差は19点近くあり、アメリカは若い組の方が実力をつけてきた。ダンスは全部で13組、最下位はウズベキスタンで、女性の方は韓国出身。
 男子は、SPで高橋が自己ベストで首位、中庭はジャンプで転倒、トリプルアクセルもお手つきで11位、小塚は7位発進。中国の李が今季初めてのいい演技で5位。アボット(米)はアイスダンス出身で、リズムを完璧にステップしたもののジャンプがどれも不完全で9位、もう一人のカナダのチペールは力強いジャンプで女子並みのスパイラルができるが、表現力に欠け6位。昨年までカナダから出ていたユニークな選手、サンデューは、解説の樋口さんによれば、何と歌手になったそうだ。バトル(カナダ)SP3位、ライサチェク(米)SP2位もシーズン・ベストを出したが、ライサチェクは、全米のときの方がよかった。フリーは、中庭は練習で左ヒザにエッジを刺すケガをしたとかで挽回できず、4回転にも挑戦したが転倒し12位。小塚は、3回転3回転は美しく、トリプルアクセルも成功したが、いかんせんステップなど上半身の動きがなく、表現力ではアボットやバトルの爪のあかが必要。そのアボットは、フリーでは4回転も成功させ、指先、腕の動き、表情など抜群の表現力で4位、総合5位と挽回。李は冒頭で4回転、トリプルアクセルなど成功させたが、後半スタミナ切れ。ルッツで転倒、フリー9位、総合6位。なんでも内蔵系の病気からの回復が遅れたとか。逆転優勝を狙ったライサチェクとバトルだが、ライサチェクは冒頭の4回転で転倒、トリプルアクセルも手をつき、連続ジャンプ三つの内二つを失敗、総合3位。バトルもひとつ転倒したが、全体としてはまとめ、総合2位と逆転。最終滑走で出てきた高橋は、ライバルの転倒がどうこう、というより自分の世界に没頭していた。最後の方のトーループでぐらついた他は完璧。歴代最高点をたたき出し、2位のバトルに30点差というのは、できすぎ。
 女子は、SPで2位だった安藤が、フリーでは、4回転がパンクして2回転に。その前の3回転3回転も決まらず、3位に後退。代わりにカナダのロシェットが、SP3位から気合いの入ったフリーで挽回、逆転で2位。SP1位の真央は、フリーでトリプルアクセルを完璧に決めて大差で逃げ切り。ロシアに練習拠点を移した村主は、ジャンプが不調で得意のルッツが決まらず、SP、フリーとも9位で総合10位。解説の杉田さんは、「表現力があっても、それは技術の上に発揮されるもの」と言っていた。カナダは怪我から復帰のファヌフが美しい演技で7位、若いミラ・リュンがSP、フリーとも自己ベストで5位。地元韓国は期待のキム・ヨナが欠場、国内チャンピオンのキム・ナヨンがこれまたSP、フリーとも自己ベストで4位と大健闘。得点はホームアドバンテージかと思うほど出た。アメリカは、前世界女王のマイズナーが全米で7位、全米1,2,4位がジュニアで出場できず、国内3,5,6位のワグナー、リャン、ハッカーが出場。ワグナーはSPで失敗、フリーで持ち味を発揮して8位、ハッカーは6位、SP5位で表彰台をねらったリャンはフリーで転倒して11位に終わった。


New! フィギュアスケート (2009.3/5,6,)

世界選手権 アイスダンス、ペア (2008.3/16〜23 イエテボリ・スウェーデン)

 アイスダンスは31組出場。規定はアルゼンチンタンゴ。昨年優勝のデンコワ・スタビスキー組(ブルガリア)と銀メダルのデュブレイル・ローゾン組(カナダ)がいないため、優勝候補筆頭は3位だったベルビン・アゴスト組(米)。ところがいきなり波乱。ベルビンが二回目のシングルツイズルの後、転倒! CD5位からとなった。日本のリード姉弟がこのすぐ後に出てきたが、無難に滑った(18位)。Jスポーツの解説、藤森さんは「あっさり滑って、プラスを付けたジャッジもいた」と喜んでいた。イタリアのファイエラ・スカリ組は、さすがにラテン系は強い(CD4位)。ドンニナ・シャパリン組が欠場したロシアのホフロワ・ノビツキー組もリフトから入る派手な始まりだったが、タンゴそのものはオーソドックスでCD3位。上着を使った演出で登場したデロベル・ショーンフェルダー組(仏)はさすがで、たいそう滑らかでエッジも深くて美しい(CD1位)。ジュニア時代からタンゴが上手いヴァーチュー・モイヤー組(カナダ)は意外とあっさりしていて2位から。
 ODはフォークダンス。ギリシャ舞踊のリード姉弟は、全日本のときよりタイミングなどよく合っていた(18位)。アフリカ舞踊(?)のナヴァーロ・ボメントレ組(米)は、全米3位で自信ある踊りになったとのこと(13位)。真っ赤な扇を使ったスペイン舞踊のペシャラ・ブルザ組(仏)はこんなに上手かったか、という出来(6位)。スコットランド舞 踊のカー姉弟も今年で終わりにしてしまうのが惜しいような出来だが8位。ベルビン・アゴスト組はカウボーイと酒場女のようなアメリカン・フォークダンス。4位まで盛り返す。ホフロワ・ノビツキー組はロシアン・ジプシーダンス。雰囲気がすごく出ていた、と藤森さんもほめていた。ファイエラ・スカリ組はイタリアン・フォークダンス。やっぱり自国のダンスを踊れるところは強い。ヴァーチュー・モイヤー組と最終滑走のデイヴィス・ホワイト組(米)は、コーチが同じロシアのシュピルバンドで、どちらもロシアン・フォークダンス。両方とも滑りが素晴らしく速かったが、技術点で2.8、演技個性点で2.5以上ヴァーチュー・モイヤー組が上回り、3位に付けた。ただ、藤森さんは、「ロ シア人以外のロシアンダンスではホワイトが一番うまい。コサックダンスを躍ってほしい」と言っていた。デロベル・ショーンフェルダー組は、フレンチ・カントリーダンスで、難しいステップもいとも簡単そうに滑り、リフトの入りもスムーズで、ツイズルなどは、スローで見てもぴったりの出来で、演技個性点はただひと組、全て8点台を出し、1位をキープ。
 フリーは、カー姉弟の宇宙人の踊りも今季最高だったが8位、若手のカッペリーニ・ラノッテ組(伊)も今年伸びて技術点では50点台に乗せ9位。デイヴィス・ホワイト組(米)も急速に伸びてきて、スピードにのった滑りで技術点51点台で6位。ホフロワ・ノビツキー組の「はげ山の一夜」はこの2人にピッタリ(5位)で、総合3位に躍進。デロベル・ショーンフェルダー組はスピンが苦手だそうだが修正してきて、フリーは2位ながら、ただひと組技術点、演技構成点とも50点台に乗せ、合計104点台、初のメダルが優勝。ファイ エラ・スカリ組はスローな曲をこなせるようになり、技術点53点台、合計で101点の大台に乗せ、4位。ヴァーチュー・モイヤー組はたいそう速い滑りの中で高度なリフト、美しい動きを見せてフリー1位で総合2位。さ来年のバンクーバー五輪に向けアピール。最終滑走のベルビン・アゴスト組もそつなく滑ったものの、技術点、演技構成点とも前のふた組に及ばず3位、総合では4位。やはり規定のつまづきは大きかった。

 ペアのSPはいきなり優勝候補のサプチェンコ・ソルコビー組(独)が登場。ソロジャンプでサブチェンコが手をついたが、72点台を出した。2番目に井上・ボルドウィン組(米)が登場。滑り込み不足だが、スロージャンプの転倒以外は大きなミスなくまとめた。ただしSP10位。優勝候補のジャン・ジャン組(中)は、男性が2週間前に足を手術したとかで慎重な滑りだが、技術点は43点台を出し、計74点台でドイツに2.36点のリードで1位。ロシア・チャンピオンの川口・スミルノフ組(露)は、技術点42点台、演技構成点29点台と少しずつ下回り、3位。最終滑走にこれまた優勝候補のパン・トン組(中) が登場したが、冒頭の連続ジャンプで女性の回転不足、男性のステップアウトがあり、なんとSP5位から。
 フリーは、井上・ボルドウィン組はやっぱりスロートリプルアクセルの転倒、不得意なツイストリフトも不出来で8位。カナダのデュハメル・バンティン組は、組み替えて1年目。「トスカ」で滑ってSP7から6位。以前の女性パートナー、マルクーは引退したとか。ムホルトワ・トランコフ組(露)は、冒頭の連続ジャンプで女性が壁際で第二ジャンプが跳べず、ツイストリフトも上がらなかった。その後、男性の衣装がきつくて右手の血行が悪くなり演技中断。2分以内に再開したが、後半のがんばりもSP6位から9位に後退。ウクライナのボロソザル・モロゾフ組の男性は以前サブチェンコと組んでいた。SP8位だったが、モロゾフの滑りが悪く、10位に後退。カナダの若いデューブ・デイヴィソン組はSP4位だったが、ほぼノーミスの滑りで2位、総合3位で初のメダル。ジャン・ジャン組は、連続ジャンプで女性の回転不足、滑りのキレがなく、3位で総合2位。サプチェンコ・ソルコビー組は、連続ジャンプで男性のステップアウト、ソロジャンプで転倒があったものの、しり上がりによくなり、演技構成点63点台の高得点をマークし、フリー1位で逆転優勝、初の世界チャンピオンに。最終滑走の川口・スミルノフ組は、連続ジャンプで男性のステップアウト、スロージャンプは4回転したもののタッチありでフ リー4位、総合でも4位でメダルを逃した。解説は、杉田さん。

 女子は、珍しくコストナーがSPノーミスで首位。


フィギュアスケート (2008.3/20,24,25,)

世界フィギュア選手権 (2008.3/17〜23 スウェーデン・イェテボリ)

 アイスダンスの規定はアルゼンチンタンゴ。日本のリード姉弟は31組中18位。ト ップはデロベル・ショーンフェルダー組(仏)。2位はカナダのヴァチュー・モイヤー組☆。僅差の3位にホフロワ・ノビツキー組(露)。4位にファイエラ・スカリ組(伊)。優勝候補のアメリカのベルビン・アゴスト組は、なんと転んだそうだが、5位。民族舞踊のオリジナルダンスは、フランスがやはり首位。ロシアン・ジプシーダンスを情熱的に踊った、ホフロワ・ノビツキー組が2位、ヴァチュー・モイヤー組は3位に後退。ギリシャ舞踊のリード姉弟は18位をキープ。ベルビン・アゴスト組はが3位に浮上。開き直ったのか弾けていた。ヨーロピアン優勝のドンニナ・シャバリン組(露)は欠場している。フジテレビは、フリーは3組しか放映せず。リード姉弟が今季最高を出して、16位。「ピアノ・レッスン」の曲で優雅に踊ったフランスが優勝。カナダのヴァチュー・モイヤー組もすばらしい演技だったが、届かず2位。後は順位のみ。3位にホフロワ・ノビツキー組、4位にベルビン・アゴスト組。Jスポーツが待ち遠しい。

 ペアは、ロシアの川口・スミルノフ組がSP3位。トップは中国の張・張組。2位がヨーロッパチャンピオンのサブチェンコ・ソルコビー組(独)。中国のもうひと組パン。トン組は、5位、カナダの若いデューブ・デイビソン組(19,20歳)が4位。アメリカの井上・ボールドウィン組は、出遅れて10位。フリーでは、川口のスロー4回転ジャンプが成功したものの4位。サブチェンコ・ソルコビー組が、ソルコビーの転倒がありながら逆転優勝。張・張組の演技も流れが途切れず、こちらかと思ったが、3位。なんとデューブ・デイビソン組が2位。

 女子SPでは、53人出場してコストナー(伊)が64.28で首位、真央が0.08差の2位(64.1)、中野3位(61.1)、安藤8位(59.21)。コルピ(フィンランド)が4位、腰痛のキム・ヨナ(韓国)が5位。ロシェット(カナダ、6位)、マイアー(スイス、7位)、マイズナー(米、9位)、リャン(米、10位)、ワグナー(米、11位)と続く。24人が進んだフリーでは、真央がトリプルアクセルを跳ばずに転倒したものの逆転優勝。ステップ、スピン、スパイラルなどの質が格段によくなった証拠だろう。演技構成点はただ一人60点台。中野は、最終滑走でノーミスで滑り、観客のスタンディングオベーションを受けたが、4位。トリプルアクセルは下りたが、回転不足でダブルアクセル判定。演技構成点はキム・ヨナを上回ったが、技術点が伸びなかった。そのキムがフリー1位で3位に滑り込んだ。コストナーが2位。安藤は、事前合宿で傷めた左足の痛みで、二つ目のサルコウジャンプで転倒した後、棄権。

 男子は、高橋がジャンプ不調で総合4位に終わる。SPでは、若手のアボット(米)、ボ ロノフ(露)らが4回転を決めたが、ランビエールは手をついた。しかし、その後にコンビの3回転を跳んだところはさすが元世界王者。スピン、ステップ、表現力はすごいが、トリプルアクセルも手をついてしまい、SP5位発進。南里はトリプルアクセルがすっぽ抜けてシングルに。しかし20位に残り、フリーに進める24人に入った。ウィア(米)はノーミスで、すばらしかった。3回転の連続ジャンプ、トリプルアクセル、ステップからのジャンプ、すべて着氷した後、流れるように滑り、速度も落ちない。SP2位。しかしバトル(カナダ)もノーミスで、SP首位。その後のジュベール(仏)は、ステップからのルッツで転倒、なんと6位。小塚はほぼノーミスで、初出場ながらSP8位は立派。Jスポーツの解説は、初登板の田村岳斗。もうちょっと勉強して、アナウンサーの誘導に応えられないと。フリーでは、SP23位の李(中国)が4回転3回転の見事な連続ジャンプを決めたが、その後2回転を連発し、スピンは止まりそうだし、ステップもつたなく、やっぱり今季で引退か。南里は、本来得意のトリプルアクセルからの連続ジャンプ、ソロのトリプルアクセルと決め、今季最高点を出し19位。小塚は、最初の連続ジャンプの後半が1回転になったが、次のトリプルアクセルに3回転をつけ、トリプルルッツからの3連続も決めたが、なんとサルコウで転倒、もうひとつ転んで、しかしスピンは軸もしまって速度も速く、最後高速でしめ、総合8位をキープ。ボロノフはロシアからただ一人出場、4回転を決め、今季最高で来年の枠を二つに広げた。最終組、欧州王者のベルネル(チェコ)は、最初の4回転で手をつき、もう一回挑戦して転倒してから、全てのジャンプが狂い、フリー20位の15位。ウィアは今季ジャンプが安定。トリプルアクセルは決めたが…。フリー終了時では首位だったが結局5位で、総合銅メダル。出場5回目で初の表彰台とか。次の高橋は、冒頭の4回転はよかったが、二つ目ので両脚着氷、連続にできず。トリプルアクセルもソロはよかったが、二つ目は転倒、その後連続ジャンプを二組入れてしまい、後の方が無得点に(連続ジャンプは三つまで)。結局ここをソロにしておけば3位だったらしい。ランビエールは、やはりジャンプ不調。トリプルアクセルは手をつき、4回転も手をついたが、2回転を無理矢理付ける。連続ジャンプは二つしかない。ステップと滑りは最高だが、スピンが彼にしては遅い。7位では総合5位がやっと。ジュベールはすごかった。4回転、トリプルアクセル、3回転、とソロジャンプ三つを綺麗に決めると、連続ジャンプは無難にこなし、最後の連続の後ろのジャンプが一回転になったが、懇親の演技でガッツポーズ。リンクにキスしたときは逆転優勝を確信。しかし、最終滑走のバトルが、4回転なしで、美しいトリプルアクセル、3連続ジャンプを決め、その他の3回転も加点が付く感じの出来で、フリーだけで10点近くジュベールを離して初優勝。



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フィギュアスケート (2008.3/3,)

世界ジュニア選手権 (2008.2/25〜3/2 ブルガリア・ソフィア)

 日本からは女子シングルに水津と西田、男子シングルに無良と佐々木。ペアにもひと組、高橋・トラン組(15歳と17歳。男性はカナダ出身)が出場。昨年この大会5位の日本ジュニアチャンピオンの水津(真央と同い年の17歳)はSPでアクセルがパンクとし、10位発進。フリーでもジャンプのミスが続き、惨敗。西田(14歳)は三回転三回転、ダブルアクセルも決まり、SP4位、フリー6位で総合5位。優勝は、ノーミスのフリーでアメリカのフラット。ジャンは全米より立ち直ったが、2位。SP1位の長洲は、フリーでミスが出、3位。全米よりだいぶ固かった。日本男子期待の無良は、足首の負傷あけとかで19位と惨敗。初出場の佐々木(16歳)もスピードにのった演技をしたが、17位。相変わらず、地上波のフジでは、ダンスもペアも存在しない。高橋・トラン組は、出場20組中、15位だったそうだ。三月末のJスポーツを待つのみ。

フィギュアスケート (2008.2/17,)

四大陸選手権 (2008.2/11〜17 韓国・高陽)

 男子は高橋がSPからトップに立ったが、フジテレビでは、瞬間ダイジェストしかやらず。2位にライサチェク(米)、3位にバトル(カナダ)、4位にキャリエール(米)。フリーでも最終組の最終滑走にもかかわらず、冒頭の4回転、続いて4回転2回転のコンビネーション、といずれもきれいに決め、トリプルアクセルも下り、もちろんステップもすばらしく、これ以上できないのでは、という出来。本人も終わってガッツホーズ。2位のライサチェク以下みんな少しずつミスする中、ほぼノーミスで、技術点で93.98、合計175.84は総合2位のバトル(150.17)を30点以上はなしての初優勝。新採点システムになってからの歴代最高得点というおまけも。小塚はSP7位、フリー6位、総合8位。全日本で4位となり、涙にくれて四大陸代表に回った中庭はSP11位、フリーは右足首の負傷があったらしいが4回転で転倒、12位、総合12位。
 女子は、キム・ヨナが欠場で、SPでは真央が60.94で首位、安藤が60.07で2位、ロシェット(カナダ)が60.04で3位。フリーでは、安藤は4回転が飛ぶ前にパンクしたらしく3位に後退、真央はトリプルアクセルを成功させ、優勝。2位はロシェット。韓国は、若いキム・ナヨンが4位に入る健闘。村主はSPのコンビネーションで得意のルッツを失敗して9位、総合10位。中庭もそうだが、2人ともインタビューで「明日から来年に向けて」と話していた。すごい気力だと思う。
 地上波では放送されないが、ペアはSPでは張・張組がトップだったが、フリーで逆転され、パン・トン組が優勝。井上・ボールドウィン組はSP3位からフリーは4位に終わった。同じくアイスダンスは、規程からカナダのヴァーチュー・モイヤー組が首位、そのまま優勝。日本のリード姉弟は、規程からOD、FDとも7位。Jスポーツで放送されるまでお預け。


フィギュアスケート (2008.2/12,)

ヨーロッパ選手権 (2008.1/22〜27 クロアチア・ザグレブ)

 男子ベルネル(チェコ)初優勝。現世界チャンピオンのジュベール(仏)は、なんか 締まった、というよりやせていた。得意の4回転でよろけるし、明らかに調整不足で3位。前世界チャンピオンのランビエール(スイス)は、素晴らしいステップとスピンを披露したが、アクセルを始め、いくつかダブルジャンプになってしまったのがひびいてか一昨年に続き2位(昨年不出場)。ロシアは、国内チャンピオンがボロゾフで4位、昨年3位のヴァンデルペレン(ベルギー)は5位。その他、主な選手では、プロベール(仏)はジャンプが決まらず10位、ルータイ(露)は9位、ベルントソン(スウェーデン)は、最終組では一番の不出来で、フリー10位で総合7位。同じスウェーデンの聞いたことのないシュルティス(?)とかいう選手がSP8位からフリー6位で総合6位。開催国枠のクロアチアの選手が、フリーに進んだ25人中24位。
 女子はコストナー(伊)が連覇。しかし、冒頭美しく3連続ジャンプが入ったのに、後半、ダブルになったりして万全ではない。最終組には、イタリア2人、フィンランド2人、スイス、ハンガリーという顔ぶれ。フィンランドはすっかり世代交代したのか、ポイキオもドレイも今季見ていない。表彰台にも、初出場のラウラ・レピストがノーミスの演技で3回転3回転も決め、3位で上った。昨年3位のコルピはSP、フリーとも今季ベストながら5位。フリー1位のサラ・マイアー(スイス)がSP4位から二年連続総合2位、セベスチャン(ハンガリー)は、だいぶよいときに近づいてきたが、SP5位から総合4位。その他、グルジアのゲデバニシビリは、8位、ロシアは初出場のドロニナの9位が最高。開催国枠のクロアチアの選手は、フリーに進んだ25人中25位。今年のJスポーツの放送は、フリーのみの放送。解説は樋口さんと初の村主千香さんのダフル解説。
 ペアやダンスが放送されるまでわからないが、もう杉田さんや藤森さんの辛口は聞けないのかなあ。



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フィギュアスケート (2008.2/3)

全米選手権 (2008.1/20〜27 セントポール)

 男子と女子のフリーを先に放送。今季初めてのJスポーツの放送で、ようやくテレ朝やフジの変な放送ではなく、小林アナと専門的な解説者のちゃんとした話が聞ける。解説は、男子が元アイスダンスの宮本、女子が村主千香。男子はSPで1位がウィア、2位が0.55差でライサチェクの二強対決。SP3位に若手のキャリエール。フリーでは、SP4位のライアン・ブラッドリーがチャップリンを表情豊かなで演じたが、総じて強引なジャンプが多く、滑りの滑らかな若手に適わず総合5位。ライサチェクは初めからすごい集中で、ジャンプは着氷がどれも乱れ気味だったが、勢いで滑りきった。ウィアは対照的に慎重に滑ったが、大きなミスはなく終わり、総合計は244.77とライサチェクと同点ながら、フリーが2位のため総合2位。ウィアはキス・アンド・クライではびっくりしていたが、記者会見では落ち着いていた。逆転でライサチェクの二連覇。表彰式が面白かった。4位まで表彰台に上がる。3位の横にさらに低い台があって、アボットがピューター(錫)・メダルをもらった。
 女子は、昨季全米女王のマイズナーがSPで出遅れ4位発進。シズニーも9位。昨季全米ジュニア2位のジャンが7位。ヒューズは故障で欠場。昨季全米ジュニア3位のワグナーが2位、なんと昨季全米ジュニア優勝の長洲未来がトップ。シズニーは美しいステップ、スピンにも関わらずジャンプが不調でフリーでも立て直せず。解説の宮本は、シズニーのファンだとか。ジャンはGPシリーズの頃の勢いがなく慎重に滑ったが、3回転3回転も跳び、合計173点台に乗せ、総合4位に浮上。マイズナーは二種類の3回転3回転を予定していたが、両方とも最初のジャンプで転倒、総合7位に沈んだ。ワグナーは3回転3回転も含め、ほぼノーミスで滑り、フリー2位、総合3位。未来は出だしのダブルアクセルで転倒したものの、後はノーミスでコッペリアを滑りきり、フリーは3位ながら全米ジュニアに続き初出場で初優勝。ただし14歳なので、世界選手権には出られない。ジャンは表彰式で中央の未来をにらんでいた。総合2位のフラット15歳、ワグナー16歳、4位ジャン14歳。アメリカは既に世代交代した。


フィギュアスケート (2007.12/15、2008.1/21)

グランプリファイナル (2007.12/14〜15 トリノ)
 高橋。浅田真央、中野。男子SPはなぜか3人しか放映しない。スイスのランビエール、アメリカのウィア、高橋。どうしてSP2位のライサチェクをやらないのか、理解に苦しむ。ランビエールは、4回転を今季初めて決め、ステップも進化したようだし、スピンは全盛時ほどではないがやっぱり素晴らしい。全体にSPなのに、バレエのよう。
 ペアは川口・スミルノフがカナダ大会とロシア大会の3位で6組目に滑り込んだ。中国のパン・トン組が前半グループに入っているのは変。後半のグループにカナダのデューブ・ダヴィソン組がいるが初耳。ペアは全体に世代交代期か。SPでは復調したサブチェンコ・ソルコビー組(独)が0.74点差で張・張組を抑えて1位。フリーではアメリカの若手、マクラフリン・ブルベイカー組が男性の怪我で欠場し、川口・スミルノフ組が逆転で4位も狙える位置に。冒頭にスロージャンプで4回転に挑戦したが、転倒。まだスピンの同調性とかステップのスタミナとかいろいろ課題は多々。得点を見て、スミルノフは笑顔だったが、川口はSPの時よりも険しい表情だった。中国のパン・トン組の調子は完調ではなく、3位キープがやっと。張・張組も、冒頭のソロジャンプで男性が両手をついてから慎重だった。サブチェンコ・ソルコビー組は大きなミスさえなければ順当勝ち。特に、今季フリーは最後にスロージャンプでしめくくるという変則だが、見事に決め、最終的には7点以上差をつけた。
 ダンスは、ファイナルは規定がない。また、今季から小道具を使っていいことになったとのこと。ODでは、応援しているカナダのヴァーチュー・モイヤー組は、後半グループで出てきたが、前半グループで滑ったドンニナ・シャバリン組に1.17及ばず、4位発進。ロシアのホフロワ・ノビツキー組は5位。今季初めてベルビン・アゴスト組を見た。移民の国アメリカのウェスタン・ダンスは、元は何なんだろう。フランスのデロベル・ショーンフェルダー組を0.35押さえてトップ。


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