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フィギュアスケート (2013.12/21,22,23,)
全日本フィギュア選手権 (2013.12/21〜23 さいたまスーパーアリーナ)
<男子シングル>29人エントリー。1番滑走でジュニアの日野、2番に田中刑事、11番に宇野。18番で町田、19番無良、20番村上大介、21番で織田、23番中村健人、羽生が25番、高橋が26番、小塚が27番。最終滑走に佐々木。SPを終えて、1位羽生、2位町田、3位小塚、4位高橋、5位織田。6位にジュニアの宇野が入った。
フジテレビの放送は、第4グループ18番滑走の町田(23)から。少し固かったが、冒頭で4回転3回転を決める。続けてトリプルアクセル。後半に、ステップからのルッツも成功。技術点2番目の50.82、演技構成点4番目の42.4、合計93.22の高得点でSP2位。
無良(22)は、冒頭の4回転でステップアウト、両手つき。得意のトリプルアクセルはきれいに成功。ところが、後半、連続ジャンプにしなければならないところで、ルッツをステップアウト、第2ジャンプが入らず、要素を失う。技術点33.9、演技構成点6番目の37.35、合計71.25でSP8位と出遅れ。
村上大介(22)はただひとり4回転サルコウに挑んだが、転倒。トリプルアクセルは決めた。ルッツからの連続ジャンプも成功。昨年はNHK杯で怪我を悪化させ、全日本には出られなかった。技術点30.66、演技構成点7番目の36.05、合計65.71でSP13位。
織田(26)は冒頭の4回転トウループが3回転に。これで後半の連続ジャンプに3回転トウループが使えなくなった。SPで同じジャンプを二つ跳ぶと要素ごと無効になってしまう。トリプルアクセルはきれいに成功。連続ジャンプは3回転ルッツに2回転を付けた。ステップは笑顔で滑ったが、終了後に笑みはなかった。解説の荒川が「4回転が3回転になったとき、3回転を付けられたら、得点のロスは少なかった。」と言うが、計算の苦手な織田にそれは無理。技術点6番目の37.07、演技構成点5番目の40.65、合計77.72でSP5位。
23番滑走で中村健人(22)。曲は去年と同じ「Vizir」。振り付けはD. ウィルソン。冒頭のフリップ連続3回転はなんとかこらえる。アクセルは2回転に。フリーレッグのタッチあり。後半、ステップからのルッツはオーバーターン。相変わらず、滑りとステップはすばらしい。技術点33.76、演技構成点9番目の35.4、合計69.16でSP9位。
最終グループ25番滑走で羽生。冒頭で4回転をきれいに着氷。後半、トリプルアクセルもきれいに決める。ルッツからの連続3回転は、よかったように見えたが、後で解説の荒川と本田は「ルッツが危なかった。」と言っていた。技術点最高の56.2、演技構成点も最高の46.9、合計ついに103.1に乗せ、もちろん自己ベスト更新でSP1位。
高橋(27)は、骨挫傷の怪我の直り具合が心配。滑り出しはいい雰囲気。しかし4回転は両足。トリプルアクセルは回って下りたが、転倒。後半、ルッツからの連続3回転は成功。最後のスピンで軸が動いてしまう珍しいミス。技術点7番目の36.97、演技構成点2番目の46.6、合計82.57でSP4位。試合後のインタビューでも笑みはなかった。
小塚(24)も股関節の痛みがどうなのか心配。冒頭の4回転はオーバーターンでこらえる。トリプルアクセルは成功。後半、ルッツからの連続3回転は、ルッツがオーバーターンになったが、なんとか片足でこらえ、3回転を付けたのはすごい。解説の本田も「片足でこらえたので、要素として認められる。」と言う。七拍子の曲を最後までリズムを刻んで滑りきったが、気のせいか痛みをこらえているように見えた。技術点3番目の47.05、演技構成点も3番目の43.65、合計90.7でSP3位とまずまずの結果に。
フリーでは、羽生が圧倒して連覇。町田もノーミスで2位を確保。最終グループの前の第3グループで滑った無良は結局、ジャンプが安定せずフリー6位。21番滑走の織田は、二つ目の4回転が3回転になり、フリー3位。22番滑走の高橋は、4回転で転倒、ループが2回転になり、フリー5位。最終滑走の小塚は落ち着いて4回転をオーバーターンにとどめ、ルッツで転倒するも3位にとどまった。ただひとりジュニアで最終グループに入った宇野は、トリプルアクセルで転倒したが、あとはノーミスでフリー7位は立派。
第3グループ13番滑走でSP7位の田中刑事。SPは放送しなかった。曲は「ドクトル・ジバゴ」。冒頭の4回転はまだ成功率が低く、3回転で開いて着氷。トリプルアクセルからの連続ジャンプは第2ジャンプ2回転。フリップからの連続ジャンプはフリップが2回転に。もう少し滑りが滑らかだと余計な力を使わないですむのに。後半、疲れの見える中でサルコウからの3連続成功。技術点68.74、演技構成点71.0、合計139.74でフリー10位、総合8位。
第3グループ最後で無良。冒頭の4回転はオーバーターン。ルッツからの連続3回転は決める。ところが得意なはずのトリプルアクセルがバンクして1回転に。これだけなら、ダブルアクセルをトリプルアクセルに変えることで挽回できたかもしれないが、中盤のループも1回転。これで逆転五輪は完全に消えた。二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプはステップアウト。技術点8番目の70.47、演技構成点6番目の75.0、合計145.47でフリー6位、総合6位。
最終グループ最初に羽生。いきなり4回転サルコウで転倒。次の4回転トウループは深く膝を折って着氷。後半の、トリプルアクセルからの連続3回転、トリプルアクセル-2回転トウループ、ルッツから1回転をはさむ3連続、ソロのルッツと決める。GPファイナルでは、この後、疲れが顕著だったが、最後のスピンの後、なんとか締めのポーズも決まる。技術点最高の101.6、演技構成点2番目の94.1、合計194.7でフリーも1位、総合優勝。五輪出場決定。
19番滑走はジュニアの宇野。水色の衣装で曲は「Steps」。冒頭のトリプルアクセル転倒は、織り込み済みのようですぐに立ち上がる。ルッツ、ループときれいに決めて他は安定。後半に連続ジャンプを固め打ち。ループからの連続ジャンプ、フリップからの連続ジャンプ、ダブルアクセルから3回転2回転の3連続と成功。ステップも滑らかで、スピードがある。転倒以外はノーミスで、次の世代が成長していることを見せた。技術点7番目の72.74、演技構成点7番目タイの72.6、合計144.34でフリー7位、総合7位。
織田の曲は、「ウィリアム・テル序曲」。冒頭の4回転は少し曲がったが、3回転を付けてみせる。二つ目の4回転は3回転に。トリプルアクセルからの連続ジャンプは第2ジャンプが2回転。ここで稼げる得点を少し落としたか。後半、ソロのトリプルアクセル、ルッから1回転をはさむ3連続もきれいに成功。最後のステップも笑顔で滑りきり、大きなミスなく終える。客席も大喝采。技術点3番目の92.75、演技構成点5番目の86.0、合計178.75でフリー3位、総合4位。SPで4回転が入っていれば、小塚と逆だったかも。残念ながら五輪選出基準に当てはまらず。他の国なら、この得点はまず優勝だろう。
高橋は、冒頭の4回転で転倒。このとき右手を切ったらしい。次も4回転に挑み、両足で第2ジャンプ入らず。ここでかなり暗雲。トリプルアクセルは決めてひと安心。SPに比べて、スピンやステップはいい。後半、二つ目のトリプルアクセルは片手を付きながら2回転を付ける。ルッツからの3連続も成功。しかしループで回転が締まらず、前向きに着氷。最後のステップは渾身の力で踏んでみせたが、終わったときの表情はあきらめきっていた。怪我はまだかなり悪いようだ。長光コーチも「あと1週間ほしかった。」と言ったらしい。技術点5番目の76.54、演技構成点最高の94.7、合計170.24でフリー5位、総合5位。本人は、五輪キップが取れなければ、四大陸も世界選手権もないと考えているらしい。これで現役引退か。
町田は、冒頭の4回転は、乱れたが気持ちで着氷。次も4回転2回転を決めて、波にのった。トリプルアクセルからの連続3回転も成功。後半、フリップからの3連続も入り、ジャンプはほぼミスなし。最後のコリオシークエンスの終わり頃、エッジが氷にひっかかり、止まった瞬間があったが、それだけだった。技術点2番目の96.92、演技構成点4番目の86.9、合計183.82でフリーも2位をキープ、総合2位。全日本で初の表彰台と共に、五輪キップが有力に。
最終滑走で小塚。考えすぎず開き直れればチャンスはある。冒頭の4回転は、SPと同じくオーバーターンでこらえる。トリプルアクセルはきちんと決める。ルッツからの3連続も成功。解説の荒川が「体がよく動いている。」と言う。ステップや二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプなどノーミスで来た終盤、ルッツで転倒。これで厳しくなったかと思ったが、最後のジャンプ、ダブルアクセルを連続ジャンプに。スピンも速く、まとめた。足は大丈夫のようだ。技術点4番目の86.11、演技構成点3番目の89.0、合計174.11でフリー4位ながら、総合3位に滑り込み。五輪キップは高橋との争いに。
<女子シングル>30人エントリー。5番滑走でジュニア優勝の本郷。11番庄司、19番宮原、21番大庭、22番西野。24番今井、安藤25番、浅田真央26番、29番村上佳菜子、最終滑走で鈴木明子。
放送では、まず本郷。曲はフラメンコ調の「ドンキホーテ」。冒頭でトウループの連続3回転成功。ジャンプはよかったが、ステップがいかにもつたない。もっと姿勢がいいと見栄えするのだが。1万人入った大舞台でも度胸はいい。技術点7番目の33.93、演技構成点25.32、合計59.25でSP7位。庄司(SP22位)と西野(SP21位)は放送なし。
第4グループ19番滑走で宮原。曲は映画「戦場のメリークリスマス」。まずステップから入り、ルッツからの連続3回転成功。アンダーローテーションではないと思う。他のジャンプも低空だがきちんと決め、得意な両回りのスピンも成功。技術点最高の38.08、演技構成点6番目の28.44、合計66.52でこの時点で1位、SP4位は健闘。
今井は、GPシリーズでは盲腸を散らしながらの試合で6位と9位。今季初めていいSPだった。少しステップを踏んでからのダブルアクセルは流れがあり、サルコウからの連続3回転もきれいに入った。ステップからのループはなんとか決め、技術点10番目の31.63、演技構成点5番目の29.0、合計60.63でSP6位。
最終グループ最初に安藤。3年ぶりの全日本。曲は「マイウェイ」。冒頭でトウループの連続3回転成功。ステップからのルッツも決める。海外の試合で捻挫した足はだいぶ治ったようだ。ダブルアクセルも成功。後半、ステップではだいぶスピードが落ちたが、要素はクリアして、今できることは出せた感じ。客席はスタンディング・オベーション。技術点6番目の34.43、演技構成点4番目の30.44、合計64.87でSP5位。まだ宮原が1位。インタビューでは「やっと自分らしい滑りができた。」と嬉しそうだった。
浅田真央は、冒頭のトリプルアクセルは明らかにアンダーローテーションだが、片足で下りた。ステップからのフリップ、後半、ループからの連続ジャンプは成功。スピン、ステップ、伸びのある速い滑りで他は不安要素なし。技術点2番目の37.73、演技構成点最高の35.28、合計73.01で、SP1位。やっと宮原の上に入った。
村上は、なんと12/1に、SPの曲をスウィング・メドレーから2年前の「ヴァイオリン・ミューズ」に変更。少し固かったが、冒頭でトウループの連続3回転を決める。ステップやスピンでだんだん動きが滑らかに。後半、ステップからのフリップ、ダブルアクセルも成功。ノーミスで終えると、顔がクシャクシャに。技術点3番目の35.43、演技構成点も3番目の31.84、合計67.42は今季最高点でSP3位。
最終滑走は鈴木明子。曲は長久保コーチの好きな「愛の賛歌」で23年のスケート人生を表現。冒頭でトウループの連続3回転を成功。ステップからのフリップも決める。中盤のスピンなどで苦しかった時代を表し、ダブルアクセルで闇を突き抜ける。スピードにのったステップでしめくくり、技術点4番目の35.43、演技構成点2番目の34.76、合計70.19で村上を上回り、SP2位。終わった後、インタビューに向かう前、他の選手のコーチたちに祝福されていた。なんでもGPシリーズの後、靴を替えたところ、ジャンプが跳べなくなっていたらしい。
フリーでは、最終グループ最初に宮原。冒頭でルッツからの連続3回転成功。第2ジャンプはアンダーローテーション。足替えスピンは全ジャッジが加点。フリップはなんとか下りる。後半、ダブルアクセルから3回転トウ、ルッツからの3連続を決める。スピンは三つともレベル4。特にレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。コリオシークエンスは全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の64.5、演技構成点5番目の60.56、合計125.06でフリー5位、総合4位。
鈴木明子は、13回目の全日本で、初めて試合にお母さんが見に来ていた。曲は「オペラ座の怪人」。冒頭でフリップからの3連続を続けて決める。続けてダブルアクセルから3回転トウの連続ジャンプ。全ジャッジが加点。ルッツはほんの少し冷やっとしたが成功。フライングスピンはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル4にほぼ全ジャッジが加点3。後半もジャンプは全て成功。コリオシークエンスもほぼ全ジャッジが加点3。最後のスピン二つもレベル4で全ジャッジが加点。技術点最高の72.11、演技構成点も最高の72.88、合計144.99という高得点でフリー1位、逆転で総合優勝。
安藤は、五輪は考えていない、と言いながらもやはり逆転できるかもしれない可能性に賭けていた。昨日までは、今季のプログラムできれいに終わるつもりだったが、6分練習でSPと違う種類のサルコウ-ループの連続3回転を下りられたので、二つ目のルッツのところに入れてきた。冒頭のルッツからの連続ジャンプは成功、全ジャッジが加点。次にその連続3回転の予定だったが、得意だったサルコウが1回転になった。ダブルアクセルから3回転トウはなんとか立った。後半、二つ目のルッツも1回転に。続くサルコウからの連続ジャンプは第2ジャンプがダウングレードでオーバーターン。スピンは三つともレベル4。ステップは疲れが見えてスピードがなかったがレベル3でほぼ全ジャッジが加点。コリオシークエンスではきれいなスパイラルを見せた。技術点47.57、演技構成点6番目の59.68、合計106.25でフリー9位、総合7位。
今井はやっと会心の演技ではないか。冒頭のソロのフリップは全ジャッジが加点。ツロのループもきれいに成功。サルコウからの3連続も決まる。レベル4の足替えスピン、レベル3のステップ、後半のダブルアクセルから3回転トウの連続ジャンプはいずれも全ジャッジが加点。ループからの連続ジャンプも成功。最後のジャンプのダブルアクセルで血をついた。終盤のスピン二つはレベル4と3でいずれも全ジャッジが加点1〜3。技術点4番目の64.09、演技構成点も4番目の61.44、合計125.5でフリー4位、総合5位。
村上はすごかった。冒頭の連続3回転は固かったが成功。ほぼ全ジャッジが加点3。ルッツはeマーク。苦手のループは全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。後半、フリップからの連続ジャンプ、サルコウからの3連続も決めた。コリオシークエンスはほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の69.1、演技構成点も2番目の66.0、合計135.1でフリー2位、総合2位。これで五輪当確へ。終わったとき、きのうとは異なり、喜びが爆発。
最終滑走で浅田真央。冒頭のトリプルアクセルはアンダーローテーションで両足。二つ目のトリプルアクセルは1回転にパンク。いつもなら、この後は切り替えてレベルを取れるのだが。フリップは全ジャッジが加点。二つのスピンもレベル4に全ジャッジが加点。しかし、後半、ダブルアクセルから3回転トウは第2ジャンプがアンダーローテーション。フリップからの連続ジャンプは第2ジャンプ1回転。フライングスピンはレベル1と取りこぼし。ステップは楽しそうで、レベル4で全ジャッジが加点3。コリオシークエンスも全ジャッジが加点2〜3。技術点9番目の55.69、演技構成点2番目の70.8、合計126.49でフリー3位、総合3位。ここ数年の全日本では最悪の出来か。
<ペア>シニアは高橋・木原組のみだが、今季はジュニア2組が一緒に登場。ただし男性は2組とも外国人。地上波のテレビ放送はなし。1番滑走でなかったのは、「ネーベルホルン杯以来」ということらしい。
<アイスダンス>リード姉弟のほか3組出場。こちらも地上波のテレビ放送はなし。新しいSDの衣装は、キャシーとクリスのブログによれば、お母さんのデザインで紫色。なんとクリスが滑走順で1番をひいたらしい。
河井彩さんの観戦ブログによれば、二人の呼吸が微妙にずれているように見えたそうだ。それでもSD1位はきちんと確保。
ソチオリンピックの代表には、女子は鈴木、浅田、村上。男子は、羽生、町田、高橋が選ばれた。小塚は世界ランク、今季GPシリーズの成績が高橋に及ばず、涙をのんだ。高橋はバンクーバーのときにも怪我から復帰を果たしたことも評価されたようだ。世界選手権代表も五輪と同じ。四大陸選手権には、女子・村上、今井、宮原。男子・小塚、織田、田中刑事。
しかし、エキシビション終了後、織田が「今日をもって現役引退」と発表したので、四大陸は無良を派遣。織田は、「五輪か世界選手権に選ばれなければ引退」と決めていたらしい。世界選手権も、本当のところ不透明だが、今季はまた、さいたまスーパーアリーナなので、どうなるか。
フィギュアスケート (2013.12/7,8,9,10,12,20,)
GPファイナル (2013.12/5〜8 福岡) GPファイナル
<男子シングル>高橋、羽生、町田が出場予定だったが、高橋が右足脛骨座礁で欠場、補欠で織田が出場。GPシリーズポイント順に、第1滑走は織田(26)。いきなり4回転で転倒。しかし直後のトリプルアクセルは美しく着氷、全ジャッジが加点。後半、ルッツから連続3回転成功。スピンは三つともレベル4でほぼ全ジャッジが加点。ステップが少し固く、レベル3だが、全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の41.76、演技構成点も3番目の40.18、合計80.94でSP3位。
ハン・ヤン(中。17)は背が伸びたか。きれいなトリプルアクセルから始まったが、4回転で転倒。スピン三つとステップはレベル3。後半、ルッツが少し傾き、2回転しか付けられず。技術点4番目の39.82、演技構成点5番目の38.93、合計77.75でSP4位。
コフトゥン(露。18)は、冒頭の4回転サルコウでステップアウト。次の4回転トウループも転倒したので、連続ジャンプの要素を失う。しかも、後半、アクセルがパンクして1回転になり要素を失う。スピン二つはレベル4。技術点5番目の31.42、演技構成点最低の38.50、合計68.92でSP5位。
羽生(18)は、ほぼ完璧な出来。冒頭の4回転は美しく、全ジャッジが加点2〜3。スピン二つがレベル4で全ジャッジが加点。後半、トリプルアクセル、ルッツからの連続3回転とも見事に跳び、アクセルは全ジャッジが加点2〜3。ステップもレベル4で全ジャッジが加点2〜3。惜しかったのは、最後の足替えスピンでトラベリングしてレベル3。技術点ダントツの54.52、演技構成点最高の45.32、合計99.84はチャンの世界最高点を更新でSP1位。
町田(23)は冒頭の4回転がパンクして2回転で要素を失う。トリプルアクセルはきれいで全ジャッジが加点2〜3。スピンは一つだけレベル4、二つがレベル3でいずれも全ジャッジが加点。しかし、後半、ルッツからの連続ジャンプで、第2ジャンプが2回転になったため、SP同じ種類のジャンプを跳べないため、無得点で要素も失う。時間超過の減点1もあり、技術点最低の26.52、演技構成点4番目の40.14、合計65.66でSP6位と出遅れた。
チャン(22)は自滅か。冒頭、4回転をこらえぎみにおりると3回転を付けたのはさすがだったが、トリプルアクセルで両手つき。スピン三つとステップは貫禄のレベル4でほぼ全ジャッジが加点。しかし、後半、ステップからのルッツがまさかの2回転になり要素を失う。技術点2番目の42.79、演技構成点も2番目の44.68、合計42.79でSP2位。
フリーでは、1番滑走で町田。曲は「火の鳥」。冒頭の4回転は少し回りすぎてソロに。全ジャッジが加点1〜3。二つ目の4回転に2回転を付けた。続けてトリプルアクセルに2回転をなんとか付けた。スピン二つがレベル4、ステップと足替えキャメルスピンがレベル3。ステップと最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。後半に、二つ目のトリプルアクセル、フリップからの連続ジャンプも決めて、完璧ではないが、なんとか大きなミスなしで滑りきった。技術点4番目の88.07、演技構成点はつなぎ以外8点台で4番目の82.3、合計170.37でフリー4位、総合4位と挽回。福岡はスケートを始めた土地で、恩師とか家族とかみんな見に来ていたので、全力を出し切れて悔いはない、とインタビューで言っていた。
コフトゥンは、4回転サルコウはオーバーターンしたが、4回転トウループはきれいに下り、全ジャッジが加点1〜3。三つ目の4回転は回避した。後半最初のソロのトリプルアクセルと、トリプルアクセルからの連続ジャンプはいずれも全ジャッジが加点。この後、疲れたようで、スピードが明らかに落ちた。スピンは一つだけレベル4で全ジャッジが加点。コリオシークエンスも全ジャッジが加点。連続ジャンプが二つしか入らず、技術点5番目の83.24、演技構成点はつなぎ以外8点台で5番目の81.08、合計164.32でフリーも5位、総合5位。
ハン・ヤンは、冒頭のトリプルアクセルの軸が傾き派手に転倒。しかし4回転に3回転を付け、続けてフリップからの連続ジャンプも成功。後者は全ジャッジが加点。顔は無表情だが、レベル3のステップも全ジャッジが加点。後半、ルッツからの3連続も決めた。ソロのフリップは全ジャッジが加点の出来だったが、手を上げたルッツはマイナス評価。技術点最低79.02、演技構成点も最低76.78、合計154.8でフリー6位、総合6位と後退。いかにも経験不足だった。
織田の曲は「ウィリアム・テル序曲」。冒頭の4回転で転倒。しかし続く4回転に3回転を付け、全ジャッジが加点。次のトリプルアクセルからの連続ジャンプも全ジャッジが加点。フライングスピンはレベル1。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半、二つ目ののトリプルアクセルは美しい着氷で全ジャッジが加点2〜3。得点アップをねらって変更した3連続は1回転をはさむルッツ-サルコウを成功。フリップは全ジャッジが加点だったが、ループは両足でヒヤリ。しかしダブルアクセル、コリオシークエンス、足替えスピンと全ジャッジが加点。コリオシークエンスはかなり足が着かれているようだったが、替えたばかりの靴が壊れていたらしい。技術点3番目の91.58、演技構成点は全ての要素で8点台で3番目の84.44、合計175.02でフリーも3位、総合3位で、4年ぶりにファイナルのメダル獲得。
チャンは、なんとか立て直して見せた。冒頭で4回転2回転を決めると二つ目の4回転、トリプルアクセルと成功。ステップとスピン二つでレベル4。後半、1回転をはさむルッツ-サルコウの3連続、フリップからの連続ジャンプも決めた。最後のスピンは、ころぶかと思うほどバランスをくずしたが、それ以外の要素は全てほぼ全ジャッジが加点。特にステップとコリオシークエンスは加点2〜3。基礎点80.37に全体で16点以上の加点。技術点2番目の97.13、演技構成点は全ての要素で9点台で最高の95.48、合計192.61でフリーも2位、総合2位。
最終滑走は羽生。またしても冒頭の4回転サルコウで転倒。続く4回転トウループはきれいに下りて全ジャッジが加点2〜3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。後半、トリプルアクセルからの連続3回転、続けてトリプルアクセルからの連続ジャンプを決め、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。1回転をはさむルッツ-サルコウの3連続、ソロのルッツ、コリオシークエンス、レベル4のフライングスピンと、全ジャッジが加点。基礎点88.52に全体で驚異的な13以上の加点。技術点とんでもない102.03点、演技構成点2番目の92.38、合計193.41はもちろん自己ベスト更新で、フリーも1位、総合優勝。
<女子シングル>ロシアから4人、日本からは浅田真央が出場。1番滑走はラディオノワ(露。14)。ファイナル初出場。黄色い衣装は前と違うような気がする。冒頭ルッツからの連続3回転成功、全ジャッジが加点。スピン三つとステップはレベル4。しかしGPシリーズのときより少し固い感じ。後半にステップからのループとダブルアクセルを決める。最後のレイバックスピンは、かつてのパールスピンで全ジャッジが加点1〜3。技術点4番目の36.60、演技構成点最低の27.78、合計64.38でSP5位。
2番滑走はソトニコワ(露。17)。ロシア勢最年長。ファイナル初出場。曲は「カルメン」。冒頭の連続3回転は難易度を落とし、トウループのみ。全ジャッジが加点2。ステップからのフリップ、後半のダブルアクセルも全ジャッジが加点。スピン三つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特に最後のフライングスピンは加点2〜3。基礎点30.43に全体で7.1の加点。技術点最高の37.53、演技構成点3番目の30.85、合計68.38でSP2位。作戦があたり、充実の表情。
3番滑走はポゴリラヤ(露。15)。冒頭のルッツからの連続3回転は、軽快に決める。ほぼ全ジャッジが加点。ステップからのループも成功。しかし、後半のアクセルがばらけて無得点。ボンパール杯と同じ失敗。スピン二つとステップはレベル4。技術点最低の31.95、演技構成点5番目の27.86、合計59.81でSP6位。
4番滑走でワグナー(米。22)。冒頭の要素フリップからの連続3回転成功、全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4。後半にステップからのループ、ダブルアクセルと決める。ノーミスで技術点5番目の36.39、演技構成点は三つの要素で8点台を出し、2番目の31.75、合計68.14でSP3位。
5番滑走はリプニツカヤ(露。15)。冒頭のルッツからの連続3回転は、難なく決めたように見えたがeマーク。ダブルアクセルは低いが非常に幅がある。スピンふたつでレベル4で全ジャッジが加点。ステップとレイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。特に、レイバックスピンと最後の足替えスピンは足が真上に一直線に上がり、加点2〜3。技術点3番目の36.84、演技構成点4番目の29.78、合計66.62でSP4位。表情も豊かにプログラムを作品として見せたのに、第2点が低いように感じる。キスアンドクライで本人もコーチも固い顔だった。
最終滑走は浅田真央。直前の6分間練習でまたきれいなトリプルアクセルを跳んだ。その感覚で冒頭の要素トリプルアクセルを片足で着氷。しかしアンダーローテーションの判定。リプレーでは回っているように見えるが、テレ朝解説の荒川は「この角度では」と言っていた。本人の感触はよかったと見え、その後は笑顔でステップからのフリップ、後半にループの連続ジャンプを決める。スピン二つとステップでレベル4で全ジャッジが加点。特に、ステップは加点2〜3。足替えスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の37.45、演技構成点は全ての要素で8点台を出し、最高の34.91、合計72.36でSP1位。キスアンドクライでは、本番でのトリプルアクセルの出来が今までで一番よく、笑顔だった。
フリーでは、1番滑走でポゴリラヤ。ルッツからの連続3回転、ループからの3連続、ソロのルッツと成功。スピン二つとステップはレベル4。しかし、SPで失敗したダブルアクセルはステップアウト。最後のジャンプ、フリップで転倒したため、しめくくりのスピンは時間が足りずにレベル1、時間も超過で減点1。技術点60.01点、演技構成点54.06、合計112.07でフリー5位、総合6位。
2番滑走はラディオノワ。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点1。しかし二つ目のルッツで転倒。スピン三つはレベル4、特にレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点63.36点、演技構成点56.28、合計118.64でフリー4位、総合4位。
3番滑走はリプニツカヤ。完璧な演技。ルッツからの連続3回転は軽々ととんだが、あまり加点は付かず。ダブルアクセルからの3連続成功。スピン三つはレベル4で全ジャッジが加点。特に最後のいわゆるキャンドルスピンは加点3。コリオシークエンスも全ジャッジが加点2〜3。他のみんなが転倒するなか、一人だけ最後までスピードも保って滑りきった。技術点64.93点、演技構成点60.52。合計125.45でフリー2位、総合2位。
4番滑走でワグナー。冒頭のフリップからの連続3回転はめずらしく第2がアンダーローテーション。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点2〜3。スピン三つはレベル4で全ジャッジが加点。しかし後半、ルッツで転倒。ループは両足、フリップからの連続ジャンプもフリップが両足の上、3連続にできず。技術点56.06点、演技構成点64.41、合計119.47でフリー3位、総合3位。
5番滑走はソトニコワ。なぜか三回も転倒してフリー最下位、総合5位に後退。技術点46.45点、演技構成点60.47、合計104.92。
最終滑走は浅田真央。冒頭のトリプルアクセルで転倒。二つ目は両足で第2ジャンプ入らず。技術点63.87点、演技構成点68.79、合計131.66でフリーも1位、連覇で4回目の総合優勝。みんな氷が滑らない感じで、後半スタミナがきつそうだった。
<ペア>出場は、カナダ2組、中国2組、ドイツとロシア。前半3組はSP放送なし。1番滑走のペン・ジャン組(中)がSP5位、2番滑走のデュハメル・ラドフォード組(加)がSP4位、3番滑走のムアタワーズ・モスコビッチ組(加)がSP3位。
4番滑走でパン・トン組(中。33,34)。中国杯2位、ボンパール杯優勝。今季初めて見る(12/10時点でNHK杯とスケートアメリカしか見ていない)。二人とも黒い衣装。まずソロジャンプ成功。ツイストはレベル2だが全ジャッジが加点1〜3。スロージャンプ、レベル3のデススパイラルともほぼ全ジャッジが加点2〜3。リフト、ステップ、ペアスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点3番目の41.59、演技構成点も3番目の33.81、合計75.4は五輪以来の自己ベスト更新でSP3位。
サブチェンコ・ゾルコビー組(独。29,34)も今季初めて見る。二人とも白を基調とした衣装。中国杯とボンパール杯で優勝。冒頭のスローフリップジャンプ、ソロジャンプと全ジャッジが加点1〜3。デススパイラル、リフト、ステップ、ペアスピンとレベル4で全ジャッジが加点。特にリフトは加点2〜3。基礎点34.7に全体で10点近く加点があったが、時間超過で減点1。技術点2番目の44.60、演技構成点も2番目の35.86、合計79.46は自己ベスト更新でSP2位。
ボロソジャー・トランコフ組(露。27,30)。スケートアメリカと、NHK杯で優勝。冒頭のツイストはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。ソロジャンプも合っていたが、スローループジャンプは全ジャッジが加点3の出来。デススパイラル、ペアスピン、リフト、ステップとレベル4で全ジャッジが加点。最後のステップは「仮面舞踏会」のワルツをよく表現して加点2〜3。技術点最高の44.96、演技構成点も最高の37.69、合計82.65でSP1位。
フリーでは、SP5位のペン・ジャン組(中。16,29)も放送。曲は「黄河」。冒頭で4回転ツイスト成功。レベル2だが全ジャッジが加点1〜3。3回転2回転の連続ジャンプも決めた。続くダブルアクセルで女性が転倒、男性もステップアウト。しかし、後半のスロージャンプは二つともほぼ全ジャッジが加点2〜3。リフト三つとデススパイラルはレベル4で全ジャッジが加点。技術点4番目の67.62、演技構成点も4番目の67.62、合計128.58は自己ベスト更新でフリー4位、総合4位。
パン・トン組の曲は「レ・ミゼラブル」より。男性は青を基調とした軍服のような衣装。女性は赤い衣装。冒頭でダブルアクセルのシークエンスを成功。続けてソロジャンプも決める。ツイストはほぼ全ジャッジが加点。デススパイラルはレベル3だが全ジャッジが加点。後半、リフト三つはレベル4で、全ジャッジが加点。二つのスロージャンプも全ジャッジが加点2〜3。最後のペアスピンはなぜかレベル1だが全ジャッジが加点。技術点2番目の69.7、演技構成点3番目の68.88、合計138.58でフリーも3位、総合3位。SPフリー総合得点213.98は、バンクーバー五輪のベストスコアを更新。
SP2位のサブチェンコ・ゾルコビー組。曲は「くるみわり人形」。冒頭のスローフリップは、距離はなかったが高く、全ジャッジが加点2〜3。3回転トウループのシークエンスも成功、全ジャッジが加点。デススパイラルもレベル4で全ジャッジが加点2〜3。後半に入ってダブルアクセルも決める。リフト三つとペアスピンはレベル4で全ジャッジが加点。圧巻は最後のスローサルコウで、ぴたりと決めて全ジャッジが加点2〜3。基礎点60.27に全体で14点以上の加点。技術点最高の74.36、演技構成点2番目の73.21、合計147.57は自己ベスト更新でフリー1位、逆転で総合優勝。終わったとき、男性はにっこり笑い、女性はこぶしを握り、観客は総立ちだった。
最終滑走でボロソジャー・トランコフ組。曲は「ジーザス・クライスト・スーパースター」。冒頭のツイストはレベル4で全ジャッジが加点3。しかし、サルコウのソロジャンプで女性が転倒、続く連続ジャンプでも女性が片手をつき、第2ジャンプが入らず。デススパイラルはレベル3。フライングソロスピンはよく合っており、レベル4に全ジャッジが加点1〜3。二つのスロージャンプも全ジャッジが加点2〜3。後半のリフト三つもレベル4で全ジャッジが加点。ペアスピンはレベル2だが全ジャッジが加点。基礎点56.4に全体で11.56の加点。技術点3番目の67.96、演技構成点全て9点台で最高の74.22、合計141.18でフリー2位、総合2位。
<アイスダンス>1番滑走はカッペリーニ・ラノッテ組(伊。26,28)。スケートアメリカ2位、NHK杯2位。フィンステップはレベル2と4。技術点最低の29.86点、演技構成点5番目の33.71、合計61.57、「違反した動き」による減点2があり、SD6位。
ウィーバー・ポジェ組(加。24,26)。今季初めて見る。スケートカナダ2位、ロシア杯2位。3と4。技術点3番目の34.0、演技構成点最低の33.68、合計67.68でSD4位。
ペシャラ・ブルザ組(仏。29,32)は、今季初めて見る。昨季は女性が太かったが、今季は絞れている。中国杯優勝、ボンパール杯3位。第2ツイズルで男性がバランスを少しくずす。フィンステップはレベル4と3。技術点5番目の32.07、演技構成点4番目の34.56、合計66.63でSD5位。
ボブロワ・ソロビエフ組(露。23,24)。今季初めて見るが、女性が昨季より太め。中国杯2位、ロシア杯優勝。フィンステップは両セクションともレベル3。技術点4番目の33.37、演技構成点3番目の35.53、合計68.9でSD3位。
ヴァーチュー・モイアー組(加。24,26)も今季初めて見る。スケートカナダとボンパール杯優勝。フィンステップは速く両セクションともレベル4。技術点最高の39.08点、演技構成点2番目の38.51、合計77.59は自己ベスト更新でSD2位。
デイヴィス・ホワイト組(米。26,26)。スケートアメリカとNHK杯で優勝。フィンステップは両セクションともレベル4。レベル技術点2番目の38.93、演技構成点最高の38.73、合計77.66は自己ベスト更新、わずか0.07の差でSD1位。
フリーでは、2番滑走でSD5位のペシャラ・ブルザ組。全ての要素に全ジャッジが加点。冒頭でSDでミスのあったツイズルは、レベル4。リフトは四つともレベル4。ステップ二つはレベル3だが、スピンはレベル4。基礎点40.2に全体で9.66の加点。技術点3番目の49.86、演技構成点も3番目の52.62、合計102.48でフリー3位、逆転で総合3位。
ヴァーチュー・モイアー組も全ての要素に全ジャッジが加点。対角線のステップだけレベル3だが、他はレベル4で、加点も2〜3。冒頭の直線のリフトでは、男性が片足になるが、上げた足を後方から前方に移動。カーブのリフトは男性がイーグルのまま。基礎点41.7に全体で12点以上の加点。技術点2番目の54.56、演技構成点はつなぎ以外の要素9点台後半で2番目の57.85、合計112.41は自己ベスト更新でフリーも2位、総合2位。
最終滑走でデイヴィス・ホワイト組。ここも全ての要素に全ジャッジが加点。冒頭のカーブのリフトは、女性がなんだかいつのまにか背中の方へ回ってリフトに。シーズン当初と変えたのではないか。サーキュラーステップだけベル3で、他は全てレベル4。基礎点41.7に全体で13点以上の加点。技術点最高の55.29、演技構成点は全ての要素で9点台後半の58.4、合計113.69は自己ベスト更新でフリーも1位、総合優勝。
フィギュアスケート (2014.4/19,5/4,24,28,31)
ジュニアGPファイナル (2013.12/5〜8 福岡)
<ペア>6組中5組がロシア。残り1組は中国。4番滑走でヴィガロワ・ザクロエフ組(露。14,19)。昨年のジュニアGPファイナル(ソチ)3位。ジュニアのSPツイストは2回転らしい。全ジャッジが加点。ソロジャンプはダブルアクセル。スロージャンプは3回転。リフトとステップでレベル4。デススパイラルはレベル2。ペアスピンはレベル3。技術点3番目の30.84、演技構成点5番目の24.23、合計55.07でSP3位。
5番滑走でフェドロワ・ミロシュキン組(露。16,19)。女性が145センチと小柄。昨年のファイナル優勝。世界ジュニア3位。曲は「道化と少女」。ツイストはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。ソロジャンプはダブルアクセル。リフトとステップでレベル4で全ジャッジが加点。デススパイラルはレベル2。ペアスピンはレベル3。技術点2番目の32.43、演技構成点も2番目の26.15、合計58.58でSP2位。女性は得点に不満そうだった。
6番滑走でユウ・ジン組(中。17,19)。昨年のファイナル5位、世界ジュニア4位。今季はGPポイント最高点で出場。女性が無表情だがスラッとした感じ。コーチはバンクーバー金のツァオ。冒頭でソロジャンプのダブルアクセル成功、ほぼ全ジャッジが加点。残りの要素は全部全ジャッジが加点。ツイスト、リフト、ステップがレベル4、デススパイラルとペアスビンはレベル3。技術点最高の33.89、演技構成点も最高の27.21、合計61.1でSP1位。
フリー。4番滑走でヴィガロワ・ザクロエフ組。曲は「ジゼル」。ツイズルは3回転でレベル3、全ジャッジが加点。連続ジャンプはダブルアクセルに2回転トウループ。ソロジャンプは2回転フリップ。スピン二つとリフト二つはレベル4。一つ目のスローループと最後のリフトで全ジャッジが加点。技術点最高の55.19、演技構成点2番目の51.31、合計106.5でフリー1位、総合2位。
5番滑走でフェドロワ・ミロシュキン組。曲は「キャバレー」。フリーもコミカルな振り付け。ソロジャンプではタイミングが異なり、女性がアンダーローテーション。連続ジャンプはダブルアクセルに2回転トウループ。3回転ツイストはレベル3で全ジャッジが加点1〜3。二つのスロージャンプは手つきと両足着氷。スピン一つとデススパイラルはレベル2。リフト二つと最後のペアスピンはレベル4。技術点5番目の47.06、演技構成点3番目の50.91、合計97.97でフリー3位、総合3位。とりあえずメダルは確保したが、女性は嬉しくなさそうだった。
最終滑走でユウ・ジン組。曲は「オペラ座の怪人」。前半はよかった。3回転トウループのソロジャンプ、ダブルアクセルのシークエンスはなんとかこらえた。デススパイラルはレベルB。スピン二つはレベル4。3回転ツイストが珍しく着氷が乱れた。そのせいか一つ目のスローループも片手つき。リフト二つはレベル4。二つ目のスローサルコウは全ジャッジが加点。技術点2番目の50.8、演技構成点最高の52.62、合計102.42でフリー2位、なんとか逃げ切って総合優勝。
<アイスダンス>6組中、3組アメリカ。ジュニアのパターンダンスはクイックステップらしい。テレ朝は解説なしなので、詳細不明。4番滑走でマクナマラ・カーペンター組(米。14,17)。昨年全米ジュニア3位、世界ジュニア9位。今季ジュニアGPシリーズ2位と優勝。初々しい感じだが、エッジが深くてキレのある滑り。冒頭のステップはレベル2だが全ジャッジが加点。直線のリフトはレベル4で全ジャッジが加点。クイックステップはレベル3と2。ツイズルはレベル4。技術点28.63、演技構成点26.51、合計55.14でSP3位。
5番滑走でハワイェク・ベイカー組(米。17,19)。身長差があまりない(160cmと170cm)。昨季全米ジュニア2位、世界ジュニア7位。今季ジュニアGPシリーズ優勝二回。曲は「シングシングシング」ほか。冒頭のツイズルはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。クイックステップはレベル3と1。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4。技術点28.93、演技構成点29.12、合計58.05でSP2位。
最終滑走でヤノウスカヤ・モズコフ組(露。17,18)。大人っぽい雰囲気でとてもその年には見えない。二人とも長身で(163cm,188cm)、男性は肩幅もある。昨季国内ジュニア3位、一昨年の世界ジュニア4位。今季ジュニアGPシリーズを含め出た試合全て優勝。冒頭でパターンダンスのセクション2、最後にパターンダンスのセクション1を滑った。レベル4と3。ツイズルと回転リフトはレベル4。リフトは全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル3で全ジャッジが加点。技術点33.86、演技構成点29.85、合計63.71でSP1位。
フリー。4番滑走でマクナマラ・カーペンター組。曲は映画「シャーロック・ホームズ」より。対角線のステップ以外の全要素で全ジャッジが加点。リフト三つとスピン、ツイズルがレベル4。ステップは二つともレベル2。最後のコリオリフトは加点1〜3。技術点2番目の38.87、演技構成点3番目の41.88、合計80.75でフリーも3位、総合3位。
5番滑走でハワイェク・ベイカー組。曲は映画「アメリ」より。ツイズル以外の全要素で全ジャッジが加点。冒頭のカーブのリフトとスピンがレベル4。ツイズルとステップ二つがレベル2。直線のリフトはレベル3。技術点4番目の36.51、演技構成点2番目の44.86、合計81.37でフリーも2位、総合2位。アメリカは世界チャンピオンがいるためかダンスの若手が伸びている。
最終滑走でヤノウスカヤ・モズコフ組。冒頭のツイズルと最後のコリオリフト以外の要素で全ジャッジが加点。しかしツイズルはレベル4で加点も0〜3。カーブのリフト、スピン、回転リフトがレベル4。ステップ二つはレベル3。直線のリフトはレベル2。技術点最高の43.0、演技構成点も最高の45.77、合計88.77でフリーも1位、さらに差を広げて総合優勝。アイスダンスはSPからの入れ替わりはなかった。
<女子シングル>6人中4人ロシア、2人がアメリカ。ワン(米。17)が最年長。ジャンプが不調で最下位。
2番滑走でサハノヴィッチ(露。13)。昨季国内ジュニア2位。今季ジュニアGPシリーズ4位と優勝。冒頭のレイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。ステップもレベル4でほぼ全ジャッジが加点。ジャンプを全て後半に固めた。フリップからの連続3回転、ステップからのループ、フライングスピンをはさんでダブルアクセル。技術点最高の36.24、演技構成点5番目の24.32、合計60.56でSP2位。
3番滑走でソツコワ(露。13)。昨季国内ジュニア3位。今季ジュニアGPシリーズ2位二回。曲はヴィヴァルディ「冬」。冒頭でルッツからの連続3回転成功、全ジャッジが加点。スピン三つはレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル3。ダブルアクセルとステップからのループを後半に持ってきた。最近のロシアのジュニア女子は、難しいことをやりすぎでは。技術点2番目の36.06、演技構成点最高の25.23、合計61.29は自己ベスト更新でSP1位。
4番滑走でプロクロワ(露。13)。140pとすごく小柄。まだ国内ジュニア未出場。今季ジュニアGPシリーズ2位と優勝。曲は「ドンキホーテ」。冒頭のルッツは連続ジャンプの予定が第2付かず。要素を失う。スピンは三つともレベル4。特にレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。ジャッジ席の前を通過するとき、しっかり目線を送っていた。技術点4番目の26.42、演技構成点3番目の24.85、合計51.27でSP4位。
5番滑走でエドマンズ(米。15)。164pの長身。昨季国内ジュニア優勝。今季ジュニアGPシリーズ優勝二回。曲は「ベサメムーチョ」ほか。冒頭のルッツからの連続ジャンプの予定が転倒して第2付かず。ステップからのループはステップアウトで両手つき。スピン二つとステップがレベル3。レイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点5番目の24.63、演技構成点4番目の24.57、合計48.2でSP5位。まだ全米2位やソチ五輪での演技のレベルになっていなかった。
最終滑走でメドベデワ(露。14)。曲は「バレエ・リュス」。昨季国内ジュニア4位。今季ジュニアGPシリーズ優勝二回。冒頭のダブルアクセルは成功。スピン二つとステップはレベル3。後半にフリップからの連続3回転、ステップからのループを持ってきた。最後のレイバックスピンはレベル4。技術点3番目の33.64、演技構成点2番目の25.11、合計58.75でSP3位。
フリー。2番滑走でエドマンズ。曲はグリーグの「ペール・ギュント」より。冒頭でルッツからの連続3回転決める。続くフリップから1回転をはさむ3連続もなんとか跳ぶ。これでうまく調子にのり、スピンは三つともレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル3。後半のフリップは全ジャッジが加点。二つ目のルッツ、ループからの連続ジャンプ、ダブルアクセルと決めて技術点最高の62.95、演技構成点3番目の50.56、合計113.51でフリー2位、総合4位。
3番滑走でプロクロワ。曲は「バーレイン」。そういえば衣装も東洋風か。動きにメリハリがあって、曲想をよく表現している。冒頭でルッからの連続ジャンプ成功。フリップから1回転をはさむ3連続も止まりそうだったが成功。ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。後半、ダブルアクセルから3回転トウの連続ジャンプは決めたが、フリップがアンダーローテーション、二つ目のルッツはパンクして1回転に。スピン三つはレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。最後ピタッと止まれず悔しそう。技術点5番目の55.58、演技構成点2番目の50.92、合計でフリー4位106.5、総合5位。
最終滑走でソツコワ。曲はアボットも使った「ピナ」。冒頭でループ、ルッツからの連続3回転、フリップと決める。スピン三つとステップはレベル3。最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。後半、ダブルアクセルからの連続3回転もなんとか入れる。サルコウからの連続ジャンプも決めて、終わったとき、小さくガッツポーズ。技術点2番目の62.66、演技構成点最高の52.8、合計115.46でフリーも1位、総合優勝。
<男子シングル>日本から田中刑事と日野龍樹が参加。ロシアから二人、アメリカと中国から一人ずつ。中国の新星が4回転3本で優勝した。
1番滑走で日野(18)。昨季3位。昨季全日本ジュニア優勝、今季3位。今季ジュニアGPシリーズ2位二回。曲は鼓童の「たたく」。冒頭のトリプルアクセルは成功。しかし、ルッツからの連続ジャンプで、第1ジャンプが1回転で要素を失う。スピン二つがレベル3。相変わらず回転が遅いし不安定。ステップからのループ決める。ステップはレベル2。エッジが不安定。フライングスピンはレベル4。技術点最低の30.42、演技構成点も最低の28.14、合計58.56でSP6位。
3番滑走でピトキエフ(露。15)。曲は舞踏会のワルツ。昨季国内ジュニア4位、今季ジュニアGPシリーズ2位と優勝。冒頭のトリプルアクセルは全ジャッジが加点。ルッツからの連続3回転も決める。ステップはレベル3だがエッジは深い。スピンは三つとも速くてレベル4。ステップからのループも成功。技術点2番目の40.95、演技構成点3番目の31.29、合計72.24は自己ベスト更新でSP2位。
4番滑走でジン(中。16)。昨季国内シニア3位、今季ジュニアGPシリーズ優勝二回。曲は「ラ・バヤデール」。冒頭のトリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点。ルッツからの連続3回転も成功。スピンは二つがレベル3、一つはレベル2。ステップはレベル3。ステップからのループも決める。全体に滑らかに滑れていた。技術点5番目の37.7、演技構成点も5番目の30.72、合計68.42でSP5位。
5番滑走で田中(19)。今季全日本ジュニア優勝、ジュニアGPシリーズ優勝二回。曲は「インストリクト・ラプソディー」。冒頭のトリプルアクセルは力強く全ジャッジが加点。フリップからの連続3回転も成功。スピン一つはレベル3。ステップからのループはほぼ全ジャッジが加点。あと二つのスピンとステップはレベル4。上半身の表現がよくなったと思う。技術点最高の41.09、演技構成点2番目の32.54、合計73.63は自己ベスト更新でSP1位。
最終滑走でチェン(米。14)。昨季国内ジュニア3位、今季ジュニアGPシリーズ優勝二回。曲はビバルディの「四季」。冒頭のトリプルアクセル成功。スピン一つがレベル4。ステップとスピン二つがレベル3だが、ステップと最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。ルッツからの連続3回転は回ったが転倒。ステップからのループは決める。技術点4番目の39.25、演技構成点最高の33.27、合計71.52でSP3位。
フリー。1番滑走で日野。曲はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。冒頭の4回転でいきなり転倒。これで逆転の表彰台はなくなった。トリプルアクセルからの連続3回転は全ジャッジが加点。ルッツからの連続ジャンプも決める。スピン二つも遅いがレベル4。ステップとスピン一つがレベル3。後半、二つ目のトリプルアクセルは軸が傾いたがなんとか立つ。ルッツが2回転に。フリップはeマーク。サルコウからの連続3回転も何とか決める。技術点4番目の69.67、演技構成点最低の55.16、転倒の減点1、合計123.83でフリーも6位、総合6位。曲想の変化にふさわしい滑りの変化がなかった。
2番滑走でジン。曲は「チャップリン・メドレー」。冒頭で4回転サルコウ成功。続けて4回転トウループ2回転も決める。すぐにルッツからの連続3回転も成功。ここまでで驚異的な32.78点。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。スピンはレベル3と4と2。後半、なんと二つ目の4回転トウループ。今まで三つ4回転を跳んだのは、ジュベール、レイノルズ、フェルナンデス、コフトゥンしかいないと思う。みんなシニアで跳んだもの。トリプルアクセルはステップアウト。フリップから1回転をはさむ3連続も決めた。二つ目のルッツはほぼ全ジャッジが加点。表情はついていなかったが、技術点最高の88.59、演技構成点5番目の61.72、合計150.31はもちろん自己ベスト更新でフリー1位、SP5位から大逆転で総合優勝。
4番滑走でチェン。曲は「チャタヌガチューチュー」ほか。冒頭のダブルアクセルは全ジャッジが加点。トリプルアクセルは片手つき。スピン一つとステップがレベル3、あと二つのスピンがレベル4。後半、ルッツからの3連続成功。フリップからの連続3回転も決めた。サルコウからの連続ジャンプ、二つ目のルッツも成功。ルッツとフリップのエッジが正確。最後のスピンは全ジャッジが加点。技術点3番目の74.95、演技構成点最高の68.14、合計143.09でフリー3位、総合3位。このまますくすくいくと面白い。
5番滑走でピトキエフ。167pだがひょろひょろの感じ。曲は「アートオンアイス」。冒頭でトリプルアクセルからの連続3回転、続けてルッツからの連続ジャンプ、二つめのトリプルアクセル成功。ほぼ全ジャッジが加点。ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。足替えシットスピンだけレベル2。後半、二つめのルッツは全ジャッジが加点。フリップは片手つき。サルコウからの3連続も決める。スピン二つはレベル4。ダブルアクセルも全ジャッジが加点。4回転がないプログラムとしては、ほとんど限界の内容。技術点2番目の76.72、演技構成点も2番目の67.28、合計144.0は自己ベスト更新でフリー2位、総合2位。
最終滑走で田中。曲は「アンタッチャブル」。冒頭の4回転転倒。トリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点。フリップからの連続3回転も決める。ステップとフライングスピンはレベル3。後半、二つめのトリプルアクセルで転倒、第2ジャンプ付かず。これが痛かった。サルコウからの3連続成功。ルッツはeマーク。足替えシットスピンはレベル4。技術点5番目の69.2、演技構成点3番目の64.88、転倒の減点2、合計132.08でフリー4位、総合4位。これで来季からシニアでやっていけるのか。
フィギュアスケート (2013.12/14)
全日本ジュニア (2013.11/22〜24 名古屋)
<女子シングル>29人参加。SP3位に、昨年2位で、全日本シニア5位の本郷(17)、SP2位に三原(13)、SP1位に2年ブランクがあった木原(18)。フリーには24人が進む。
20番滑走でSP2位の三原。赤い衣装。ルッツはeマーク。後半、アクセルから3回転2回転の3連続と、もうひとつアクセルから3回転トウを決めた(二つ目の3回転トウはアンダーローテーション)。技術点5番目の58.59、演技構成点12番目の42.07、合計100.66でフリー5位、総合2位。
23番滑走でSP3位本郷。曲は「ミス・サイゴン」。曲想よりも、身長が伸びて不安定になったジャンプのがんばりに目が行く。フジ解説の八木沼も「強いですね。」と言う。冒頭のルッツはeマークでステップアウト。フリップからの連続ジャンプは第2ジャンプが2回転だが全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4。アクセルから、1回転を挟み3回転サルコウの3連続成功、全ジャッジが加点。後半、アクセルから3回転トウは、第2ジャンプかアンダーローテーション。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。技術点最高の60.33、演技構成点も最高の49.95、合計110.28でフリー1位、総合優勝。
最終滑走でSP4位の松田。ビンクの衣装で表情も付いている。ルッツはeマーク。アクセルから3回転トウの連続ジャンプは低かったが成功(第2ジャンプはアンダーローテーション)。スピン三つはレベル4。後半、ループからの3連続ジャンプも決めた。ステップはなぜか無得点。技術点11番目の53.28、演技構成点3番目の46.76、合計100.04でフリー7位だが総合3位。
SP1位の木原は19番滑走で、冒頭のルッツはeマークでステップアウト、次のフリップで転倒したが、続くループからの3連続を決めると立ち直り、本来の力を発揮。スピン二つがレベル4でほぼ全ジャッジが加点。後半、アクセルから3回転トウサルコウからの連続ジャンプを成功。最後のレイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点54.8、演技構成点43.2、合計97.0でフリー8位だが総合4位になり、全日本シニアへの派遣に滑り込んだ。
<男子シングル>28人参加。SP1位は田中刑事(19)。SP2位は、去年から10pも身長が伸びた宇野(16)。SP3位は山本、SP4位に日野(19)。フリーには24人が進む。
フリーは21番滑走で日野。曲は「ロミオとジュリエット」。振り付けは同じ曲で羽生にも振り付けた阿部先生。冒頭で4回転転倒。ダウングレード。しかしトリプルアクセルからの連続ジャンプは全ジャッジが加点。ルッツからの連続3回転も成功。スピン二つでレベル4。後半、二つ目のトリプルアクセルは膝と足首を深く曲げてこらえたが片手がタッチした。フリップからの3連続はフリップがeマーク。最後のフライング足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点最高の70.64、演技構成点3番目の67.34、合計136.98でフリー2位、総合3位。
22番滑走でSP2位の宇野。背が伸びたといっても150p。曲は「ステップス」。冒頭のトリプルアクセルで転倒。しかしその後はノーミスで滑りきった。ループからの連続ジャンプ。スピン二つはレベル4。ルッツはeキーク。後半、フリップからの連続ジャンプ、ループ、ダブルアクセルからの3回転2回転の3連続を決める。最後の足替えスピンは全ジャッジが加点2。技術点3番目の65.73、演技構成点最高タイの69.76、合計134.49でフリー3位、総合2位。
23番滑走で田中。事前のインタビューで、「最終年までジュニアにいたくなかった。高校のうちにシニアに上がりたかった。」と言っていた。その代わり、という訳なのか田中も冒頭で4回転に挑戦。ダウングレードで転倒。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。曲は「ドクトルジバゴ」。振り付けはやはり阿部先生。フリップからの連続3回転はステップアウト、二つ目のトリプルアクセルはバランスを崩し、かろうじて1回転を付ける。それでもサルコウからの3連続は決め、eマークながらルッツ、フリップ、ループと成功。スピン二つでレベル4。技術点2番目の70.6、演技構成点最高タイの69.76、合計139.36でフリーも1位、総合優勝。しかし、これで本当にシニアでやっていけるのか。
<アイスダンス>放送はなかったが、2組参加。
放送ではこの他、ノービスの男女シングル優勝者のフリー演技が放映された。女子の樋口新葉(わかば)は中1、男子の島田高志郎は小6だが、二人ともきれいなエッジワークと豊かな表現力があり、将来に期待がもてる。
フィギュアスケート (2014.1/24,25,28,2/1,)
ロシア杯 ペア・アイスダンス (2013.11/22〜24 モスクワ) GP第6戦
<ペア>8組参加。1番滑走で高橋・木原組(21,21)。冒頭のソロジャンプで高橋がステップアウトで手も付いた。ツイストは2回転。リフトはレベル3。スロージャンプは両足か。デススパイラルはレベル1。ステップレベル2。ペアスピンだけレベル4。技術点最低の25.24、演技構成点も最低の23.4、合計48.64でSP8位。テレビ画面に要素の技術点が表示され加算されていく。ロシア杯以外では見なかったので、ロシアが放映時に付けているのだろう。
3番滑走は地元アンティポワ・マイスラーゼ組(15,25)。ツイストは高く、ほぼ全ジャッジが加点2。スロールッツジャンプは片手つき。ペアスピンとリフトはレベル4だが、デススパイラルとステップはレベル2。技術点3番目の35.31、演技構成点5番目の29.29、合計62.87は自己ベスト更新でSP4位。
第2グループ5番滑走のストルボワ・クリモフ組(露。21,23)は、思わぬ失敗。冒頭のツイストはレベル2。ソロジャンプは全ジャッジが加点。スロージャンプは下りたが転倒。リフトとペアスピンはレベル4で全ジャッジが加点。ところがデススパイラルに入るところで男性がヒザをついてしまい、二人とも転倒、無得点。最後のステップはレベル3で全ジャッジが加点。終わった後、女性は男性と一度も目を合わせずにキスアンドクライへ。技術点6番目の30.91、演技構成点4番目の29.29、合計57.2でSP6位と出遅れ。得点が出た後、女性だけ先に席を立った。
6番滑走でムアタワーズ・モスコビッチ組(加。21,29)。ツイストはレベル2。ソロジャンプで男性が転倒。デススパイラルはレベル3。リフト、ステップ、ペアスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点4番目の35.31、演技構成点3番目の31.34、合計65.65でSP3位。少し取りこぼしが多かったか。
地元のバザロワ・ラリオノフ組(20,27)はボンパール杯から2週連続出場。課題の冒頭のソロジャンプは二人とも2回転で女性はステップアウト。ツイストはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。スローフリップはなんとかこらえて全ジャッジが加点。リフト、ステップ、デススパイラル、ペアスビンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点2番目の37.43、演技構成点も2番目の32.29、合計69.72でSP2位。
最終滑走でサブチェンコ・ゾルコビー組(独。29,34)。ツイストはレベル2だが全ジャッジが加点1〜3。ソロジャンプもピタリと決まり全ジャッジが加点。デススパイラル、リフト、ステップ、ペアスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。特にステップとスピンは加点1〜3。ところがスロートリプルアクセルで転倒。終わった後、女性がキスアンドクライでもずっと痛そうにしていた。技術点最高の39.96、演技構成点も最高の34.29、合計73.25でSP1位。
フリーでは、高橋・木原組は、冒頭の連続ジャンプをきちんと合わせて跳びきった。久々の快挙。ソロジャンプのサルコウは高橋がステップアウト。一つ目のスローループは下りたが、二つ目のスローサルコウは両足。リフトは、レベル3と2と1。デススパイラルはレベル1。ソロスピンがレベル3、ペアスピンはレベル4。基礎点49.5だが、技術点最低の46.31、演技構成点最低の46.46、それでも合計92.77は今季最高点を更新でフリーも8位、総合8位。
SP6位と出遅れた地元のストルボワ・クリモフ組は、「アダムス・ファミリー」の曲。冒頭のツイストで全ジャッジが加点。一つ目のスロージャンプを決めた後、3連続も成功。リフト三つとスピン二つはレベル4。最初のリフト以外は全ジャッジが加点。失敗したデススパイラルもレベル3でほぼ全ジャッジが加点。最後の二つ目のスロージャンプは全ジャッジが加点2で評価。フリーは実力を出しきり、笑顔で終えた。技術点最高の68.27、演技構成点4番目の62.63、合計130.9でフリー3位、総合4位と挽回。観客は得点が低いとブーイング。
アンティポワ・マイスラーゼ組は、ピンク・フロイドの曲。冒頭のツイストは4回転。連続ジャンプは2回転2回転。ペアスピンはレベル3だがデススパイラルはレベル1。スロージャンプは二つとも成功。リフト二つでレベル4。技術点5番目の58.91、演技構成点も5番目の59.72、合計118.63は自己ベスト更新でフリー5位、総合5位。組みかえて1年目にしては上々か。
ムアタワーズ・モスコビッチ組の曲は、フェリーニ・メドレー。連続ジャンプは3回転のシークエンス。ソロジャンプは女性がステップアウト。デススパイラルはレベル1。ペアスピンとリフト三つはレベル4。一つ目のリフトは全ジャッジが加点。二つ目のリフトの着氷で、女性がちゃんと立てないうちに手を離したので転倒。びっくりした。技術点4番目の60.53、演技構成点3番目の63.55、減点1で合計123.08はフリー4位ながら、総合3位。得点より順位を見てコーチともども喜んでいた。
7番滑走でバザロワ・ラリオノフ組。曲はボロディンの「イゴール王子」より。冒頭のソロジャンプは、全く跳ぶタイミングがあっていなかったが着氷。ダブルアクセルのシークエンスものりきった。スローフリップは美しく、全ジャッジが加点。デススパイラルはレベル3で全ジャッジが加点リフトは二つがレベル4、一つ目は全ジャッジが加点1〜3。三つ目のリフトは、上げるときのタイミングが珍しくずれたようで上がらないかと思った。最後のペアスピンはレベル2。技術点2番目の66.33、演技構成点は全て8点台前半で2番目の65.56、合計131.89は自己ベスト更新で、フリーも2位、総合2位。
最終滑走でサブチェンコ・ゾルコビー組。冒頭のスローフリップはいつもほど高さはなかったが見事で全ジャッジが加点2〜3。連続ジャンプは2回転のシークエンス。デススパイラル、スピン二つリフト一つがレベル4。うちリフトはほぼ全ジャッジが加点2〜3。ツイストはレベル2。ソロジャンプのアクセルは1回転に。リフト二つはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の63.06、演技構成点は全て8点台後半で最高の70.02、合計133.08でフリーも1位、総合優勝。ファイナル決定。
<アイスダンス>8組参加。ロシア3組、カナダ2組、アメリカ、ウクライナ、フランスから1組ずつ。2番滑走で地元の若手モンコ・ハリアビン組(21,23)。今季ボンパール杯6位。まずフィンステップから入り、レベル3と2。ツイズルと最後の回転リフトはレベル4で、リフトは全ジャッジが加点。ステップはレベル2。技術点3番目の27.58、演技構成点5番目の28.25、合計55.83でSD5位。
3番滑走でカナダのギレス・ポワリエ組(21,22)。今季NHK杯5位。冒頭のステップはレベル2。直線のリフトはレベル4。ツイズルはレベル3だが全ジャッジが加点。フィンステップはレベル2と1。技術点6番目の23.85、演技構成点も6番目の27.29、合計51.14でSD6位。
第2グループ5番滑走で地元のリアザノワ・トカチェンコ組(22,26)。今季スケートカナダで4位。ミュージカル「シカゴ」の曲。冒頭のツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。ステップとフィンステップは全てレベル2。最後の回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点2番目の28.0、演技構成点4番目の30.59、合計58.59でSD3位。
6番滑走でアメリカのチョック・ベイツ組(21,24)。今季は中国杯で3位。フィンステップから入り、レベル3と1、ほぼ全ジャッジが加点。かなりはずんで滑っていて、ダンスの雰囲気は出ていたと思う。ツイズルはレベル3、ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。最後の回転リフトはなぜかレベル1なのに、全ジャッジが加点1〜3。技術点6番目の25.0、演技構成点3番目の32.8、合計57.8でSD4位。
7番滑走でカナダのウィーバー・ポジェ組。今季スケートカナダで2位。全要素に全ジャッジが加点。冒頭のツイズルはレベル4。フィンステップはレベル2と1と取りこぼし。ステップはレベル3、カーブのリフトはレベル2。技術点4番目の27.36、演技構成点2番目の34.14、合計61.5でSD2位。
最終滑走は地元のボブロワ・ソロビエフ組(23,24)。今季は中国杯で2位。フィンステップから入り、両セクションともレベル3。ツイズルと最後の直線のリフトはレベル4、ステップはレベル3。ステップとリフトは全ジャッジが加点。技術点最高の32.86、演技構成点も最高の35.56、合計68.42でSD1位。
フリーでは、3番滑走ギレス・ポワリエ組の曲は、ヒッチコックのメドレー。表情豊かにドラマチックな振り付け。冒頭のステーショナル・リフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。直線のリフト、スピン、一つ目の回転リフトもレベル4。ステトプは二つともレベル4。ツイズルはセカンドで男性がバランスを崩し、減点評価。技術点6番目の40.22、演技構成点も6番目の43.3、合計83.52でフリー6位、総合6位。
4番滑走のモンコ・ハリアビン組はほぼノーミス。女性の衣装上半身は細い横縞。リフト四つとツイズル、スピンでレベル4。ステップ二つはレベル3。対角線のステップとツイズルは全ジャッジが加点。技術点5番目の45.48、演技構成点も5番目の44.61、合計90.09は自己ベスト更新でフリー5位、総合5位。
第2グループ最初にチョック・ベイツ組。曲は「レ・ミゼラブル」 。衣装はコゼットとマリウスか。冒頭のロングリフトはレベル4と3で全ジャッジが加点2〜3。ツイズル、スピン、リフト二つでレベル4で、いずれも全ジャッジが加点。ステップはレベル2と3。技術点4番目の46.15、演技構成点3番目の49.42、合計95.57でフリーは3位、総合4位。
地元のリアザノワ・トカチェンコ組は、フリーもノーミス。冒頭のサーキュラーステップと最後の対角線のステップだけレベル3だが、全ジャッジが加点。リフト、スピン、ツイズルはレベル4。スピンとロングリフトは全ジャッジが加点。技術点3番目の46.42、演技構成点全て8点台前半で4番目の47.35、合計93.77でフリー4位だが、総合3位をキープ。
ウィーバー・ポジェ組は、ピアソラのタンゴの曲。衣装は二人とも黒っぽい。かなり完成していた。ステップ二つと一つ目の回転リフトだけレベル3だが、全ジャッジが加点。他はレベル4。特に、一つ目の回転リフト、中盤のカーブのリフト、最後のコリオリフトは加点1〜3。基礎点39.7に全体で加点9点以上。技術点最高の48.93、演技構成点はパフォーマンスで9点、他は8点台後半で2番目の52.71、合計101.64でフリー1位、総合2位。ファイナル進出決定。
最終滑走で地元のボブロワ・ソロビエフ組。曲は「四季」より「冬」。女性はアイシャドーのメークを強調。二つのステップ以外はレベル4。冒頭の回転リフトは全ジャッジが加点1〜3、中盤の直線のリフトは全ジャッジが加点2〜3と好調だったが、要素でないところで女性が転倒。しかし持ち直して最後の回転リフト、コリオリフトとも全ジャッジが加点。基礎点38.7に全体で8点以上の加点。技術点2番目の47.29、合計99.9は自己ベスト更新だが、みんな浮かない顔。フリーは2位ながら、総合優勝。ファイナル進出。
フィギュアスケート (2013.11/25,26,27,28,)
ロシア杯 (2013.11/22〜24 モスクワ) GP第6戦
<女子シングル>9人参加。日本からは村上、宮原、今井出場。2番滑走で長洲(米。20)。冒頭の連続3回転をトウループの連続に変更。ほぼ全ジャッジが加点1。足替えスピンはレベル1、フライングスピンはレベル4。後半のダブルアクセルとレベル4の最後のレイバックスピンは、全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の32.45、演技構成点5番目の27.99、合計60.44でSP5位。
3番滑走で宮原(15)。後半にジャンプを持ってくるため、ステップから始まる。小さい体を大きく使い、レベル3。ルッツからの連続3回転の予定が、着氷が少し曲がり、2回転に。レイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。後半にステップからのフリップとダブルアクセル。今回アンダーローテーションはなし。二つのスピンはレベル4。技術点5番目の31.04、演技構成点最低の25.53、合計56.57でSP6位。
4番滑走で今井(20)。ステップで転倒し、SP8位と出遅れ。冒頭のダブルアクセルはうまく跳べた。ステップからのサルコウはステップアウト。第2ジャンプ付かず。スピン二つはレベル4。後半、ループに2回転を付けてジャンプ要素は満たす。ところが、ステップの初めの方で転倒。レイバックスピンはレベル3。技術点8番目の24.87、演技構成点7番目の25.68、合計49.55。
6番滑走で地元のトゥクタミシェワ(露。16)。スケートアメリカのときと同じく体が絞れていない感じ。曲は「マンボNo.5」など。これが五輪必勝プログラムなのか疑問。冒頭のルッツからの連続3回転の予定は第2ジャンプが2回転に。ステップからのループは両足。スピンは三つともレベル4にほぼ全ジャッジが加点。後半、ダブルアクセルも成功。技術点6番目の30.63、演技構成点3番目の29.53、合計60.16でSP5位。
7番滑走で村上(19)。冒頭のダブルアクセルは全ジャッジが加点。フライングスピンレベル4、レイバックスピンはレベル3。後半、トウループの連続3回転のはずが、第1ジャンプが2回転、第2ジャンプを3回転にしようとして1回転に。ステップからのフリップはアンダーローテーション。ステップはレベル3。最後の足替えスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点最低の21.81、演技構成点6番目の27.43、合計49.24でSP9位。キスアンドクライでは、山田コーチともども呆然の体。
8番滑走でリプニツカヤ(露。15)。完璧。氷上に何かを描く仕草で始まり、冒頭の要素で軽々とルッツからの連続3回転を成功。全ジャッジが加点。続けてダブルアクセル。スピン三つとステップはレベル4に全ジャッジが加点。特に、最後の足替えスピンは、ほぼ全ジャッジが加点3。後半、ステップからのフリップもほぼ全ジャッジが加点。技術点最高の39.63、演技構成点2番目の32.61、合計72.24でSP1位。
最終滑走でコストナー(伊。26)。曲は「ユーモレスク」。赤い衣装の片腕にはチョウチョが何羽もあしらわれている。冒頭の連続3回転はなんとか立った。ステップからのループも成功。スピンは三つともレベル4。うち足替えスピンは全ジャッジが加点。ダブルアクセルも全ジャッジが加点。ステップはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の34.34点、演技構成点最高の33.4、合計67.74でSP2位。
フリーでは、1番滑走で村上。「きのうとは別人」の会心の滑りを見せた。冒頭のトウループの連続3回転は全ジャッジが加点。ルッツはeマーク。苦手のループもきちんと入る。ステップとレイバックスピンはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。あと二つのスピンはレベル4。後半、ループからの連続ジャンプは、ループがアンダーローテーション。サルコウからの3連続ジャンプは第2ジャンプがアンダーローテーション。コリオシークエンスはほぼ全ジャッジが加点。終わるとき、満面の笑み。技術点最高の58.26、演技構成点6番目の54.96、合計113.22でフリー4位、総合7位に浮上。
今井は、ほとんどのジャンプの着氷が不安定。よかったのは、後半のダブルアクセルから3回転トウループ、最後のダブルアクセルくらい。手を付いたりしてこらえていたが、後半二つ目のサルコウで転倒。足替えスピンはレベル4、ステップと最後のフライングスピンはレベル3。技術点最低の45.8、演技構成点も最低の50.95、合計95.75でフリー9位、総合9位。試合後清水アナが「中国杯の前に盲腸になり、薬で散らした。」と言っていた。
4番滑走で宮原。冒頭ではSPで不発だったルッツからの連続3回転を決める。スピンは三つともレベル4にほぼ全ジャッジが加点、ループはダウングレード。しかし後半、フリップはeマーク。ダブルアクセルから3回転トウループは成功、全ジャッジが加点。ステップはレベル4。しかし、ルッツが2回転に。ここで3連続の予定だったが、最後のサルコウに2回転を二つ付けた。技術点6番目の55.22、演技構成点7番目の53.97、合計109.19。総合で村上をぬき、この時点で1位、フリー6位で総合5位。
第2グループ最初にトゥクタミシェワ。いきなりルッツで転倒。しかし、続けてルッツからの連続ジャンプを成功させる。フリップでなんと二度目の転倒。本人もかなりショックだったと思うが、レベル4のレイバックスピン、レベル3のフライングスピンの後、ダブルアクセルから3回転トウループを成功させる。サルコウからの連続ジャンプも決める。ここで連続3回転を考えたらしい。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。コリオシークエンスも全ジャッジが加点。最後の足替えスピンはレベル4。技術点3番目の56.74、演技構成点4番目の56.97、合計111.71でフリー5位、総合4位。
長洲は復活か。冒頭でフリップからの3連続、ダブルアクセルからの連続ジャンプを決める。ステップはレベル3だが、NHK杯のときより明らかにスピードもエッジワークもよい。スピンは三つともレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の57.95、演技構成点3番目の56.98、合計114.93でフリー3位、総合3位で表彰台へ。
コストナーは、冒頭のルッツ、ダブルアクセルと少々あやしいが決める。曲は「シェヘラザード」。衣装は上半身も水色に変更。フリップからの連続ジャンプは成功。スピンは三つともレベル4。後半、ジャンプの軸が曲がり、ループ、サルコウと手を付くがこらえる。曲の緩急を表現したステップとコリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点6番目の53.80、演技構成点最高の68.58、合計122.38でフリー1位、総合2位。
リプニツカヤの曲は「シンドラーのリスト」。珍しく、冒頭のルッツで転倒。次のダブルアクセルも片手つき。スピン三つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特にレイバックスピンと足替えスピンは加点2〜3。後半、フリップからの連続ジャンプ、ダブルアクセルから3回転トウループを成功させたが、サルコウと二つ目のルッツが2回転に。コリオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点55.92、演技構成点63.64、合計118.56でフリー2位、かろうじて逃げ切り、総合優勝。
<男子シングル>8人参加。日本からは町田が出場。当初、プルシェンコが出るはずだったが、ヒザの怪我のためメンショフが出場。ファリス(米)も欠場。フェルナンデスが復調していないため、コフトゥンvs.町田の様相。1番滑走でウズベキスタンのジー(22)。今季がGPシリーズ初出場とか。四大陸や世界選手権で見ていたので、そうとは思わなかった。いきなりトリプルアクセルで転倒。ステップからのルッツは決めたが、後半、フリップからの連続3回転は第2ジャンプがダウングレード。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。技術点7番目の31.11、演技構成点最低の33.12、合計63.23でSP8位。
3番滑走で地元のコフトゥン(18)。冒頭で4回転サルコウ3回転を決め、全ジャッジが加点。公式練習では不調だったらしい。続けてステップからの4回転トウループはなんとかこらえた。後半、トリプルアクセルは全ジャッジが加点。足替えスピンはレベル4、ステップはレベル3でいずれも全ジャッジが加点。足替えシットスピンはレベル3。最後のフライングスピンはなぜかレベル1だが全ジャッジが加点。技術点最高の51.78点、演技構成点はつなぎ以外8点台で2番目の40.75、合計92.53は自己ベスト更新でダントツのSP1位。
4番滑走でガチンスキー(20)。冒頭の4回転で転倒。ルッツから連続3回転の予定が、第2ジャンプ2回転。トリプルアクセルは成功、ほぼ全ジャッジが加点。スピン二つがレベル4。ステップと最後のスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。途中、要素でないところで転倒。技術点4番目の38.93、演技構成点6番目の35.25、合計72.18でSP5位。
第2グループ最初にメンショフ(30)。冒頭のトリプルアクセルは高く、ほぼ全ジャッジが加点。4回転からの連続ジャンプは、4回転の着氷が乱れ、第2ジャンプ2回転。しかし、ステップからのルッツが2回転になり、要素を失う。フライングスピンはレベル2。ステップと最後のスピンはレベル3。足替えシットスピンはレベル4でいずれもほぼ全ジャッジが加点。技術点5番目の35.46、演技構成点4番目の36.97、合計72.43でSP4位。
8番滑走で町田(23)。優勝したスケートアメリカの後、何もかも不調になり、不安が残るままロシア入り。しかし、冒頭で4回転3回転を下りる。第2ジャンプはステップアウト気味。トリプルアクセルは少しこらえる。スピンは一つがレベル3、あとの二つはレベル4。後半、ステップからのルッツは全ジャッジが加点。ステップもレベル4に全ジャッジが加点。基本の滑りがよくなってスピードもあがり、エッジワークも良くなった。技術点2番目の44.5、演技構成点はつなぎ以外8点台で3番目の40.4、合計84.9でSP2位。
最終滑走はフェルナンデス(西。22)。冒頭の4回転サルコウで転倒。昨季楽々と4回転を跳んでいたときより滑りのスピードが遅いような感じ。トリプルアクセルは大きく、全ジャッジが加点1〜3。後半、ルッツから連続3回転の予定が、第2ジャンプ2回転。スピンは一つだけレベル4。しかし、あと二つのスピンとステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点3番目の41.02、演技構成点は全要素が8点台で最高の41.85、合計81.87でSP3位。
フリーでは、ジーは冒頭のトリプルアクセル二つで転倒。後半、フリップからの連続ジャンプ、サルコウからの3連続ジャンプも跳ぶ。スピン三つとステップはレベル3。最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。コリオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。技術点62.97、演技構成点67.08、合計127.05でフリーも8位、総合8位。タンゴやスイングなどいろいろダンスの曲を使ったが、何かが違反で、減点1が付いていた。
ガチンスキーは、冒頭の4回転で転倒。二つ目は3回転に。一つ目のトリプルアクセルはステップアウト。フライングスピンはレベル4。後半、二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプ、ダブルアクセルのシークエンスなど成功。滑りのスピードがシニアデビューの頃より遅いような感じ。昨季から滑らかさがない気がする。最後の足替えスピンはレベル3でほぼ全ジャッジが加点。技術点4番目の68.59、演技構成点6番目の71.72、合計139.31でフリー6位、総合6位と後退。
第2グループ最初にメンショフ。冒頭で4回転成功。第2ジャンプは付けられそうだったが付けず。二つ目は3回転に。ルッツは片手つき。二つ目のトリプルアクセルには3回転を付ける。スピンは二つレベル4。後半、ループからの3連続も決める。技術点3番目の76.1、演技構成点4番目の74.5、合計150.6でフリー3位、総合4位。
フェルナンデスは、冒頭の4回転トウループでは手を付いた。続く4回転サルコウも両手つき。トリプルアクセルは転倒。まったくジャンプが変。スピン二つはレベル4。ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。後半、二つ目の4回転サルコウでまた転倒、第2ジャンプ付かず。ルッツからの連続ジャンプ、ループからの連続ジャンプを跳んだ後、2回転フリップから3連続を跳んでしまい、四つ目の連続ジャンプ要素で無得点。コリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点66.84、演技構成点80.28、合計145.12でフリー5位ながら、総合3位。
町田は、冒頭の4回転は手を付いたが、二つ目の4回転には、2回転を付けた。続けてトリプルアクセルに3回転を付け、全ジャッジが加点。スピン二つがレベル4で全ジャッジが加点。ステップもレベル4でほぼ全ジャッジが加点。後半、二つ目のトリプルアクセルはステップアウト。フリップからの3連続も決め、最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点89.6、演技構成点82.5、合計172.1でフリー1位、総合優勝。これで文句なくGPファイナルへ。
コフトゥンは冒頭の4回転サルコウは転倒。二つ目はバンクして2回転に。続けて4回転トウループはきれいに決め、全ジャッジが加点1〜3。ステップとスピン二つがレベル4で全ジャッジが加点。後半、一つ目のトリプルアクセルは全ジャッジが加点の出来だったが、二つ目はパランスが崩れ、第2ジャンプ付かず。続くルッツは1回転。フライングスピンとコリオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点67.15、演技構成点81.66、合計147.81でフリー4位、総合2位。コフトゥンもファイナル進出。
フィギュアスケート (2014.1/12,17,18,19,)
ボンパール杯 ペア・アイスダンス (2013.11/15〜17 パリ) GP第5戦
<ペア>8組参加。最初にプリッチ・トラン組(加。18,23)。今季組みかえたばかり。女性はシングルでの国内ジュニア銀メダリスト。冒頭のツイストはかなり水平に近い。ソロジャンプはなんとか決める。ペアスピン、リフト、ステップ、デススパイラルはレベル4。スロージャンプで両手つき。技術点5番目の31.87、演技構成点6番目24.02、合計55.89でSP6位。
4番滑走でデニー・コーフリン組(米。20,27)。曲は「トスカ」。女性がなんだかあまり滑らない。冒頭のツイストは速くて、レベル3だが全ジャッジが加点。デススパイラルもレベル3。ステップは女性が遅れがちでレベル2だがほぼ全ジャッジが加点。リフトとペアスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。終わったとき、二人とも「できた!」という感じの笑顔。技術点2番目の36.0、演技構成点4番目の27.52、合計63.52は今季最高点を更新でSP4位。
第2グループ6番滑走でパン・トン組(中。33,34)。冒頭のソロジャンプで男性が転倒。ツイストはレベル2。スローループは全ジャッジが加点2〜3。デススパイラル、リフト、ステップ、ペアスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点最高の36.46、演技構成点も最高の32.23、合計67.69でSP1位。
7番滑走でバザロワ・ラリオノフ組(露。20,27)。曲はチャップリンの「モダンタイムス」。ソロジャンプで女性がアンダーローテーションで転倒。直前の練習でも跳べていなかった。ツイストはかなり水平でレベル3にほぼ全ジャッジが加点。スローフリップはきれいに着氷、全ジャッジが加点1〜3。リフトとステップはレベル4だが、デススパイラルはレベル2、ペアスピンはレベル3。技術点3番目の35.7、演技構成点も3番目の30.97、合計65.67でSP3位。女性はキスアンドクライで下を向いていた。
最終滑走は、昨季世界選手権3位のデュハメル・ラドフォード組(加。27,28)。冒頭のツイストは少し落とし気味。ソロジャンプは得意のルッツだが女性がアンダーローテーションで転倒。しかしその後はうまくいった。リフト、ペアスピン、ステップは全てレベル4で全ジャッジが加点。スロールッツも全ジャッジが加点。デススパイラルもレベル4。技術点4番目の35.24、演技構成点2番目の31.83、合計66.07でSP2位。
フリーでは、3番滑走でプリッチ・トラン組。トウループの連続ジャンプはなんとか決める。後半、サルコウのソロジャンプは女性が両足。スロージャンプは二つとも成功。デススパイラル、リフト三つ、ペアスピンはレベル4。リフトはまだタイミングでなく、力で上げているような感じ。技術点5番目の56.25、演技構成点6番目の49.95、合計106.20でフリーも6位、総合6位。
SP5位の地元フランスのジェイムズ・シプレ組(26,22)はほぼノーミスの演技。曲は「天使と悪魔」「天国と地獄」ほか。冒頭のツイストは落とし気味。続く3連続ジャンプはきれいに決めた。デススパイラルはレベル3で全ジャッジが加点。ペアスピンとリフト一つがレベル4。一つ目のスローフリップジャンプは立ったが、二つ目のスローサルコウジャンプは下りたが転倒。最後のリフトは途中傾きかけたが立て直した。技術点3番目の60.49、演技構成点5番目の56.0、合計115.49は今季最高でフリー4位、総合5位。
第2グループ5番滑走でデニー・コーフリン組。曲は「オペラ座の怪人」。冒頭のツイストとスローループジャンプは全ジャッジが加点。ソロジャンプ、ダブルアクセルからの3連続も、二人のタイミングはずれたが成功。リフト三つとペアスピンでレベル4。技術点最高の63.54、演技構成点4番目の56.95、合計120.49でフリー3位、逆転で総合3位。
バザロワ・ラリオノフ組は、男性がジャンプを失敗。冒頭のソロジャンプでは女性が3回転で男性が2回転。続くダブルアクセルからのシークエンスは男性が第1ジャンプで転倒。スローフリップジャンプは全ジャッジが加点。デススパイラルはレベル2だがほぼ全ジャッジが加点1〜3。後半、得意のツイストはきれいだったがレベル3。リフト一つとペアスビンがレベル4。リフトはいつももっと力強いのに、男性の調子が悪いのか。技術点6番目の55.43、演技構成点3番目の59.97、合計114.4でフリー5位、総合4位。
デュハメル・ラドフォード組は、映画「不思議の国のアリス」の曲。冒頭のツイストはレベル2だがほぼ全ジャッジが加点。ソロジャンプのルッツは成功。後半のサルコウからの連続ジャンプは男性の第2ジャンプが入らず-2〜-3。デススパイラル、スピン二つ、リフト二つでレベル4。スピン二つは全ジャッジが加点。技術点2番目の62.37、演技構成点も2番目の62.45、合計124.82でフリーも2位、総合2位。
最終滑走でパン・トン組。曲は「レ・ミゼラブル」より。冒頭、アクセルからの連続ジャンプで男性が転倒。続くソロジャンプでも男性が両足。デススパイラルはレベル2だが全ジャッジが加点。スピン二つとリフト三つはレベル4で全ジャッジが加点。コリオシークエンス、二つ目のスロージャンプもほぼ全ジャッジが加点。技術点4番目の60.0、演技構成点最高の66.17、合計126.17でフリーも1位、総合優勝。これでファイナル確定。
<アイスダンス>8組参加。地元フランス、ロシア、カナダから2組ずつ。あとはイギリスとドイツ。
第2グループ最初のジガンシナ・ガージ組(独。26,29)。男性は、本の虫を演じる小道具でメガネを追加。滑るスピード、表現力、様々な点で第1グループと差がある。ツイズルはレベル4。ステップはレベル3。フィンステップはレベル4と3。最後の回転リフトもレベル4。加点はあまり付かないが、今季最初にみた演技より格段にプログラムがまとまっていた。技術点4番目の31.07、演技構成点も4番目の29.06、合計60.13でSD4位。
イリニク・カツァラポフ組(露。19,22)は、速いスピードで滑り始め、最初の要素はフィンステップから。レベル4と3。両セクションとも全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが、ほぼ全ジャッジが加点2。速く滑っているのに、このへんで中だるみが感じられる。今季一戦目のせいか。ツイズルと回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。特にツイズルは加点1〜3。技術点3番目の34.15、演技構成点も3番目の34.15、合計69.07でSD3位。
地元のペシャラ・ブルザ組(29,32)は、今季中国杯で優勝している。女性の衣装はずいぶんと扇情的。いつもスロースターターだが、ソチ五輪に向けて早めに仕上げている感じ。ツイズルはよく合っていてレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。フィンステップは両セクションともレベル4なのはさすが。最後の直線のリフトもレベル4。技術点2番目の35.44、演技構成点も2番目の35.15、合計70.59でSD2位。
最終滑走でヴァーチュー・モイアー組(加。24,27)。ここもスケートカナダのときよりずっとプログラムがしまっていた。冒頭のステップは速くてピッタリ合っており、レベル4に全ジャッジが加点1〜3。ツイズルもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。フィンステップは両セクションともレベル3。最後の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の36.94、演技構成点も最高の38.37、合計75.31でSD1位にも、選手二人、コーチとも取りこぼしがあったという表情だった。
フリーでは、ジガンシナ・ガージ組はやはりSDと同じ衣装。初めからそうなのか、前回と2週間しかたってないので作り直し中なのか不明。ツイズル、スピン、リフト四つはレベル4。内カーブのリフトはほぼ全ジャッジが加点。ステップ二つがレベル3。技術点4番目の44.22、演技構成点全て7点台で4番目の43.92、リフトの時間超過による減点1、合計87.14でフリーも4位、総合4位。3位以上とは格段の差がある。
イリニク・カツァラポフ組の曲は「白鳥の湖」。衣装は黒鳥。今の時点でほぼ完璧だったと思う。冒頭でロングリフト。女性が男性のおなかあたりに足を乗せて全身を弓なりにそらすポーズは見るからに難しそう。レベル4で全ジャッジが加点2〜3。直線のリフト、回転リフト、スピン、ツイズルはレベル4。特にスピンとツイズルは全ジャッジが加点2〜3。ステップ二つはレベル3。最後のコリオリフトは全ジャッジが加点1〜3。途中リフトの姿勢変化で少しぎこちないところがあったが、全体に加点がすごい。基礎点40.2に加点がなんと10.31。演技構成点も音楽表現が9点台。技術点最高の50.51、演技構成点3番目の52.31、合計102.82は自己ベスト更新でフリー2位、逆転で総合2位。
ペシャラ・ブルザ組の衣装は、男性が「星の王子さま」、女性はバラか。曲はシルクドソレイユから「回転木馬」、映画「禁じられた遊び」など。冒頭のツイズルはよく合っていてレベル4に全ジャッジが加点1〜3。肩の上で倒立する直線のリフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。二つのステップ、スピンがレベル3。カーブのリフト二つと回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。二つ目のカーブのリフトは加点2〜3。しかしどれかが時間超過で減点1。途中で少し中だるみを感じるので、まだ滑り込み途中か。基礎点39.2に全体で8.95の加点。技術点3番目の48.15、演技構成点は二つの要素で9点台を出し、2番目の53.34、合計100.49でフリー3位、総合3位。順位を見たとき、女性の顔が険しくなった。
最終滑走でヴァーチュー・モイアー組。女性の衣装が濃い緑色だが、前と違うような気がする。全要素に全ジャッジが加点。冒頭の直線のリフトはレベル4で加点1〜3。ステップ二つと二つ目の回転リフトがベル3、カーブのリフトがレベル2と少し取りこぼし。スピンと一つ目の回転リフトはレベル4で加点も2〜3。最後のコリオリフトも加点1〜3。基礎点38.2に全体で加点11.58。しかし、リフトの時間超過が二つあり、減点2が痛い。技術点2番目の49.78、演技構成点は全て9点台で最高の57.87、合計105.65でフリーも1位、総合優勝。得点を見た男性、コーチたちに笑顔はなかった。
フィギュアスケート (2013.11/18,19,22,23,)
ボンパール杯 (2013.11/15〜17 パリ) GP第5戦
<男子シングル>8人参加。日本からは羽生が出場。第1滑走で宋楠(中。23)。中国杯では失敗した冒頭の4回転3回転は決めたが、そこで力尽きたか。得意のトリプルアクセルで両手つき。ステップからのルッツはステップアウト。スピンは三つともレベル4。技術点5番目の39.93、演技構成点最低の31.43、合計71.36でSP7位。
第2滑走はジェイソン・ブラウン(米。18)。まだ4回転は跳ばない。まず美しいトリプルアクセル。フリップからの連続3回転。スピンは三つともレベル4。後半にステップからのルッツも成功。フリップにもルッツにもeマークなし。終盤のステップも独特で見事。二つ目の足替えシットスピンは少し軸がぶれたが、この若さで他の要素は全て全ジャッジが加点。特にフライングスピン、ステップ、最後の足替えスピンは加点2〜3。技術点4番目の45.98、演技構成点3番目の38.79、合計84.77でSP3位。
第4滑走は中国杯優勝のハン・ヤン(中。17)。冒頭は豪快なトリプルアクセルで全ジャッジが加点2〜3。テレ朝の解説、田村岳斗が「普通、トリプルアクセルの後、あんなに長く流れていかない。」とあきれ気味の幅があった。きれいな4回転はほぼ全ジャッジが加点。後半、ルッツからの連続ジャンプも成功。スピン二つとステップはレベル3、最後の足替えスピンはレベル2。技術点3番目の46.38、演技構成点5番目の37.96、合計4.34で僅差のSP4位。
第2グループ最初に地元のアマディオ(23)。冒頭の4回転サルコウはアンダーローテーション。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。後半、ルッツからの連続3回転の予定が、ルッツが2回転に。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点1〜3。スピン二つはレベル4。技術点35.08、演技構成点38.57、合計73.65でSP5位。
第6滑走でブレジナ(チェコ。23)。4回転サルコウはなんとか決める。フリップからの連続3回転は間にターンが入った。トリプルアクセルは迷って転倒。スピン三つとステップはレベル4。ステップは全ジャッジが加点。技術点6番目の36.31、演技構成点36.60、合計71.91でSP6位。
第7滑走でチャン(加。23)。完璧。全要素に全ジャッジが加点。冒頭で4回転3回転成功。トリプルアクセルもちゃんと決める。足替えスピンはレベル3。後半、ステップからのルッツも余裕がある。レベル4のステップには加点2〜3。最後のスピンは全ジャッジが加点2。基礎点42.7に全体で9点以上の加点。技術点2番目の52.34、演技構成点最高の46.18、合計98.52は自己ベスト更新でSP1位。
最終滑走で羽生(18)。冒頭の4回転は軽く決めた。スピン二つはレベル4。後半、トリプルアクセルとルッツからの連続3回転を成功。猛スピードのステップはレベル3。最後の足替えスピンもレベル4。連続ジャンプ以外、の全要素に全ジャッジが加点。特に、トリプルアクセルは加点2〜3、4回転とステップは加点1〜3。起訴点43.76に全体で9点近い加点。技術点最高の52.72、演技構成点2番目の42.65、ごう95.37は自己ベスト更新でSP2位。
フリーでは、2番滑走で宋楠。冒頭で4回転の連続ジャンプの予定が3回転の連続に。続けて4回転に挑んだがかろうじて転倒せず。トリプルアクセルからの連続ジャンプは決めた。スピン三つとステップはレベル4。後半、二つ目のトリプルアクセルとルッツからの連続ジャンプはなんとか下りたが、ループで転倒。サルコウは連続ジャンプにできず。技術点4番目の70.85、演技構成点62.52、合計133.37でフリー5位、総合6位。
ブレジナの曲は映画「シャーロック・ホームズの冒険」。冒頭の4回転サルコウからの連続ジャンプは間にターンが入った。トリプルアクセルは決めたが、二つ目の4回転で転倒。スビン二つはレベル4。後半、トリプルアクセルからの連続3回転はアンダーローテーション。フリップとサルコウは1回転に。技術点5番目の66.13、演技構成点も5番目の70.18、合計134.31でフリー4位、総合5位。
アマディオはジャンプが全くだめだった。冒頭の4回転サルコウの予定が3回転。続けて挑んだが転倒。痛かったのは、次のトリプルアクセルでの転倒。スピン二つがレベル2。後半、アクセル、ルッツ二つ、が2回転に。ステップとスピン一つはレベル4。コリオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点最低の48.9、演技構成点4番目の70.58、合計117.48でフリー8位、総合7位。
ハン・ヤンは緊張したのか自滅気味。冒頭のトリプルアクセルで転倒。次の4回転3回転は成功。フリップからの連続ジャンプも決めたが、後半、ループがおかしな具合になり両足、ルッツからの3連続は第3ジャンプが1回転。続くフリップに1回転を付けてしまい、四つ目の連続ジャンプで無得点。二つ目のルッツは1回転。技術点6番目の61.39、演技構成点も6番目の69.5、合計129.89でフリー6位、総合4位。これでGPファイナルは確保。キスアンドクライで顔がこわばっていたが、少し笑顔も。なぜかこれで高橋のファイナルも決定したらしい。
ジェイソン・ブラウンは二つ目のトリプルアクセルの予定が1回転になった以外は完璧。冒頭のダブルアクセル、レベル4の足替えスピンとステッブ、後半のルッツ、コリオシークエンス、ループ、レベル4のフライングスピンは全ジャッジが加点。特に、ステップとコリオシークエンスは加点2〜3。基礎点68.25に全体で9.95もの加点。技術点3番目の78.2、演技構成点も3番目の80.12、合計158.32でフリーも3位、総合3位で初の表彰台。順位を見たとき、ものすごく喜んでいた。
羽生は力んだのか。冒頭の4回転サルコウは1回転。氷の溝に引っかかったらしい。次の4回転トウループは転倒。テレ朝の解説、田村は「高さが足りなかった。」と言う。フリップはeマーク。しかし、ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。後半、トリプルアクセルからの連続3回転、トリプルアクセルからの連続ジャンプと成功、ほぼ全ジャッジが加点。ルッツから1回転をはさむ3連続も決める。コリオシークエンスも全ジャッジが加点。起訴点79.92に全体で7点以上の加点。技術点2番目の87.28、演技構成点も2番目の81.94、合計168.22でフリーも2位、総合2位。羽生もファイナル進出。
最終滑走のチャンは、またもやパーフェクト。全要素に全ジャッジが加点。特に、冒頭の4回転3回転、ステップとコリオシークエンスは、加点2〜3。基礎点82.77に全体で17点以上の加点。技術点驚異的な100.25、演技構成点ダントツの96.5、合計196.75は自己ベスト更新でフリーも1位、総合優勝。もちろんファイナルも決定。
<女子シングル>9人参加。日本人出場せず。1番滑走でSP5位のシザーリオ(米。20)と、2番滑走でSP2位のポゴリラヤ(露。15)の放送なし。シザーリオは、ループの連続3回転を跳び、技術点3番目の30.52、演技構成点26.03、合計56.55。中国杯優勝のポゴリラヤは、フリーの前に上位3人のSPとして放送。ルッツからの連続3回転で全ジャッジが加点。レベル3のフライングスビンも全ジャッジが加点。しかし、アクセルがすっぽ抜けて無得点。足替えスピンはレベル4。レイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点2番目の31.86、演技構成点5番目の28.17、合計60.03。
第1グループ最後にラコステ(加。24)。冒頭のループの連続ジャンプは全ジャッジが加点。ステップからのフリップはなんとか立った。スピン二つはレベル3。終盤のステップと足替えスピンはレベル4。笑顔も出た。技術点6番目の29.97、演技構成点8番目の25.95、合計55.92でSP8位。
第2グループ最初に地元のメイテ(22)。冒頭で高いトウループの連続3回転を決める。ステップからのループは曲がったが、下りた。スピン二つはレベル4。うちレイバックは全ジャッジが加点。スピン一つとステップはレベル3。ステップはプリンスの曲「クエスチョン・オブ・ユー」のリズムによく合っていた。技術点4番目の30.25、演技構成点26.25、合計56.5でSP6位。
6番滑走でガオ(米。19)。冒頭でトウループの連続3回転。スピンは三つともレベル4で、ほぼ全ジャッジが加点。後半のステップからのループはアンダーローテーション。技術点5番目の29.98、演技構成点3番目の28.83、合計58.81でSP4位。ハーバード大学在学と紹介されていた。
8番滑走でソトニコワ(露。17)。曲はカルメン。冒頭、ルッツ-ループの連続3回転は、ループがダウングレード。ステップからのフリップはほぼ全ジャッジが加点。レベル4の足替えスピンも全ジャッジが加点。ところがアクセルがばらけてしまい、1回転で要素を失う。レイバックスピンとステップはレベル3、最後のフライングスピンはレベル4でいずれも全ジャッジが加点。技術点7番目の29.24、演技構成点全て7点台で2番目の30.77、合計60.01でSP3位。
最終滑走はワグナー(米。22)。冒頭のフリップからの連続3回転は第2ジャンプがアンダーローテーション。スピン三つとステップはレベル4。ステップは全ジャッジが加点。後半に、ステップからのループとダブルアクセル。ともに全ジャッジが加点。技術点最高の34.53、演技構成点はつなぎ以外8点台前半で最高の32.22、合計66.75でSP1位。
フリーでは、3番滑走でラコステ。曲は自分と同じ名前の「アメリ」。冒頭のループはほぼ全ジャッジが加点。SPで危なかったフリップをルッツに変え、eマーク。次にフリップを跳び、アンダーローテーション。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。ステップもレベル3だが全ジャッジが加点。後半、二つ目のフリップは1回転。しかしループの3連続も決めて、技術点47.79、演技構成点54.4、合計102.19でフリー6位、総合6位。
メイテは、まずきれいなダブルアクセルで全ジャッジが加点。続けてサルコウからの連続3回転。ルッツは片手つき。スピン二つはレベル4。後半、トウループの3連続成功。最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点。技術点5番目の56.75、演技構成点52.86、合計109.61でフリー5位、総合5位。
シザーリオの曲は「カルメン」。冒頭のルッツはeマーク。ジャンプは少し曲がっているようだが、上手に下りる。フライングスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。後半、ループからダブルアクセルのシークエンス、フリップからの連続3回転も決める。ステップはレベル3だが音楽をよく表現、全ジャッジが加点。最後のコリオシークエンスも全ジャッジが加点2〜3。技術点4番目の59.03、演技構成点も4番目の57.12、合計116.15は自己ベスト更新でフリー4位、総合4位は上出来。
ガオはジャンプが絶不調。冒頭のフリップからの連続ジャンプはステップアウト。ルッツは2回転で転倒。ステップはレベル3、フライングシットスピンはレベル4でいずれも全ジャッジが加点。後半、フリップで転倒、ループはアンダーローテーション、サルコウは1回転、トウループからの連続ジャンプもステップアウト。最後のフライング足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点最低の39.41、演技構成点5番目の56.63、合計94.04でフリー8位、総合8位。
ソトニコワは冒頭の連続3回転の予定を変え、ルッツから2回転の連続ジャンプ。ルッツがeマーク。フライングスピンはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。後半、ダブルアクセルから3回転トウ、フリップからの連続ジャンプ、サルコウ、二つ目のダブルアクセルと続けて成功。レイバックスピン、ステップとレベル3だが全ジャッジが加点。コリオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。基礎点55.75に全体で9点以上の加点。技術点2番目の65.15、演技構成点も2番目の64.65、合計129.8は自己ベスト更新でフリー1位、総合2位。ファイナル進出決定。
ポゴリラヤもよかった。曲は「パイレーツ・オブ・カリビアン」から「マーメイド」。水色で波のような模様の衣装。冒頭でルッツからの連続3回転をスパッと決め、全ジャッジが加点。ループから1回転をはさむ3連続は1回転ループがアンダーローテーション。ステップは深いエッジでレベル4に全ジャッジが加点。後半、ループからの連続ジャンプ、SPでミスしたダブルアクセルを二つ決める。テレ朝解説の荒川が「15歳なのにメンタルが強い。」と言う。レイバックスピンと最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点最高の65.17、演技構成点3番目の59.49、合計124.66でフリー3位、総合3位。ファイナルも決定。
最終滑走でワグナー。曲はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。冒頭でフリップからの連続3回転を両足気味ながら決める。ダブルアクセル、サルコウ、レベル3のステップレベル4のフライングスピン、ループからダブルアクセルのシークエンスと全ジャッジが加点。ルッツはeマーク。フリップはステップアウト。しかし、ループ、レベル3のレイバックスピン、コリオシークエンス、レベル4の足替えスピンと全ジャッジが加点。技術点3番目の61.81、演技構成点最高の65.81、合計127.62でフリー2位、総合優勝でファイナル決定。
フィギュアスケート (2013.11/9,10,11,12,13,14,15,16,)
NHK杯 (2013.11/8〜10 東京) GP第4戦
<ペア>高橋・木原組出場。8組参加。ロシア、アメリカ、中国から2組ずつ。1番滑走で高橋・木原組(21,21)。曲は「サムソンとデリラ」。冒頭のソロジャンプは、女性がオーバーターンで踏みとどまった。ツイストは2回転でレベル1。リフトはレベル3。デススパイラルは一周半でレベル1。ステップはレベル2。ペアスピンはレベル4。技術点7番目の27.14、演技構成点最低の22.4、合計49.54は自己ベスト更新でSP7位。
3番滑走でペン・ジャン組(中。16,29)。冒頭のソロジャンプは、タイミングがびったり。全ジャッジが加点。ツイストは高く、レベル3だが、全ジャッジが加点2〜3。スローループは、片手つき。ステップはレベル2。技術点3番目の36.84、演技構成点も3番目の28.25、合計65.09は自己ベスト更新でSP3位。
第2グループ最初は、スイ・ハン組(中。18,21)。曲はニーノ・ロータの「道」。今回、中国のふた組の付き添いはバンクーバー金の趙コーチ。冒頭のスローフリップは余裕があり、全ジャッジが加点2。ソロジャンプはタイミングがずれた。ツイストはレベル4で全ジャッジが加点。リフトとステップもレベル4。デススパイラルとペアスピンがレベル3。ステップとスピンは全ジャッジが加点。技術点2番目の39.93、演技構成点も2番目の30.2、合計70.17は自己ベスト更新でSP2位。
全米王者のカステッリ・シュネイピア組(米。23,26)。ソロジャンプで男性が両手つき。デススパイラルはレベル2。ペアスピンとリフトはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル1。技術点5番目の30.8、演技構成点4番目の27.8、合計58.6でSP5位。
ローレンス・スウィガース組(加。23,26)は、転倒3回でSP6位。女性が左太ももの肉離れらしい。冒頭のソロジャンプでは二人とも転倒。スピンとステップはレベル4。最後のスロールッツでも転倒。合計52.78。
最終滑走はボロソジャー・トランコフ組(露。27,30)。曲は「仮面舞踏会」。冒頭のツイストはほぼ全ジャッジが加点3。ソロジャンプも見事に成功。スローループもほぼ全ジャッジが加点3。デススパイラル、ペアスピン、リフト、ステップ全てレベル4。デススパイラルは全ジャッジが加点2、ステップは全ジャッジが加点2〜3。基礎点33.8に全体で10点以上の加点。技術点最高の44.66、演技構成点ダントツの37.37、合計82.03でSP1位。2位とは11.9点差。
フリーでは、高橋・木原組の曲は「レ・ミゼラブル」。冒頭の連続ジャンプで女性の第2ジャンプが1回転に。ソロジャンプでもアンダーローテーションで両足に。後半の一つ目のスローループは回っていたが両足。二つ目のスローサルコウもステップアウト。リフト二つはレベル1と2。デススパイラルはレベルB。二つのスピンだけレベル4。技術点42.61、演技構成点43.98、合計86.59自己ベスト更新でフリー8位、総合8位。
3番滑走でカステッリ・シュネイピア組。ツイストはレベル1だが全ジャッジが加点。連続ジャンプで女性が2回転1回転。一つ目のスロー4回転ジャンプは回りすぎて両足。ソロジャンプで男性が転倒。スピン二つはレベル3。リフト三つはレベル4。うち二つは全ジャッジが加点。デススパイラルはレベルB。技術点3番目の55.3、演技構成点4番目の55.99、合計110.29でフリー3位、総合4位。
第2グループ6番滑走でペン・ジャン組。曲は「黄河」。冒頭で4回転ツイストを見事に成功。連続ジャンプは女性の第1ジャンプが2回転に。ソロジャンプも2回転。ペアスピンは距離が離れてずれたが、ペアスピンはレベル3。一つ目のスロージャンプはほぼ全ジャッジが加点。二つ目のスロージャンプはすばらしく、全ジャッジが加点2〜3。リフト二つとデススパイラルはレベル4。技術点2番目の58.98、演技構成点も2番目の58.11、合計117.09でフリー2位、総合2位。
スイ・ハン組は、フリーは練習不足か。ミスがあちこち出た。冒頭の4回転ツイストは少し低くて抱え気味。3連続ジャンプでは、二人のジャンプがステップアウトやら何やらでバラバラ。二人とも転倒扱い。ソロジャンプは女性が2回転。一つ目のスローフリップは転倒。デススパイラルはレベル2。ソロスピンとリフト二つはレベル4。二つ目のスローサルコウは全ジャッジが加点。ところが三つ目のリフトが上がらず、無得点。こんなのは初めて見た 。技術点7番目の46.88、演技構成点3番目の57.31、合計101.19でフリー5位、総合3位。
最終滑走でボロソジャー・トランコフ組。冒頭のツイストはほぼ全ジャッジが加点3。ソロジャンプ、連続ジャンプともタイミングがピッタリで全ジャッジが加点2〜3。デススパイラルだけなぜかレベル1だが全ジャッジが加点。スピン二つ、リフトミッツはレベル4。一つ目のスローループはほぼ全ジャッジが加点3。技術点、演技構成点ともダントツで76.77と77.69、合計154.46でフリーも1い、総合優勝。
<男子シングル>9人参加。高橋、織田、無良が出場。織田は完璧に見えた4回転のアンダーローテーションとルッツのeマークでSP3位。無良は、4回転のバランスがくずれながら3回転を付けた。ルッツで片手つき。SP5位。高橋は、圧巻の出来でダントツの首位。1番滑走でリッポン(米。23)。冒頭で4回転ステップアウト。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。後半、フリップからの連続3回転も成功。技術点2番目の44.4、演技構成点5番目の37.85、合計82.25は自己ベスト更新でSP4位。
アボット(28)は、冒頭の4回転を途中でほどいて前向きに両足で着氷、ダウングレード。しかし続くルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。トリプルアクセルも決めた。最後のステップはレベル3だが、全ジャッジが加点1〜3。技術点最低の38.82、演技構成点はつなぎ以外8点台で4番目の39.96、合計78.78でSP7位。
6番滑走で織田(26)。冒頭の4回転3回転は回っているように見えたが、4回転はアンダーローテーションの判定。トリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点2〜3。スピンは三つともレベル3。ルッツはeマーク。ステップはレベル4で全ジャッジが加点。技術点6番目の42.2、演技構成点はつなぎ以外8点台で3番目の40.5、合計82.7でSP3位。
無良(22)は冒頭の4回転3回転の際、4回転で片手つき。トリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点2。ステップからのルッツも減点気味。スピン二つとステップはレベル3。最後のフライングスピンはレベル4。技術点5番目の42.23、演技構成点6番目の37.74、合計79.97でSP5位。
フェルナンデス(西。22)はGPシリーズ初登場。冒頭の4回転サルコウでステップアウト。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点1。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の43.86、演技構成点はつなぎ以外8点台で2番目間40.92、合計84.78でSP2位。
最終滑走で高橋(27)。心配されていた冒頭の4回転を決める。トリプルアクセルも全ジャッジが加点。スピン一つでレベル4。後半、ルッツからの連続3回転も成功。フライングスピンはレベル2だが、全ジャッジが加点。レベル4のステップはほぼ全ジャッジが加点3。最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。技術点最高の50.41、演技構成点は三つの項目で9点台を出し、最高の45.14、合計95.55でSP1位。終わったとき、リンクサイドでモロゾフコーチが涙ぐんでいて驚いた。
フリーでは、3番滑走でアボット。冒頭の4回転が3回転になったくらいでかなりミスの少ない演技ができた。トリプルアクセルからの連続3回転は全ジャッジが加点2。足替えスピンとステップはレベル4で全ジャッジが加点。フリップからの連続ジャンプ、後半には、二つ目のトリプルアクセルをもちこたえる。サルコウは両足だったが、ルッツからの3連続も決めた。ループと最後のレベル4の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点3番目の78.25、演技構成点はつなぎ以外8点台で4番目の80.38、合計158.63でフリー3位、逆転で表彰台へ。
無良は曲を昨年の「将軍」に戻してきた。冒頭の4回転両足。二つ目はやめて、ルッツからの連続3回転。トリプルアクセルはいつもほど見事ではない。後半、トリプルアクセルからの連続ジャンプは全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。ルッツがダウングレード。フリップはeマークでアンダーローテーション。技術点72.75、演技構成点5番目の74.5、合計147.25でフリー6位、総合6位。慣れた曲に替えたはずだが、滑り込みが足りていないようだ。スケート・カナダの10位よりは進歩だが。
リッポンは「牧神の午後」の曲。冒頭の4回転は両足。トリプルアクセルからの連続ジャンプは決めた。フライングスピンはレベル4で全ジャッジが加点したが、足替えシットスピンはレベル1。後半、二つ目のアクセルは1回転に。フリップからの連続3回転は第2ジャンプがアンダーローテーション。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。両手を上げるリッポン・ルッツからの3連続も傾いたがなんとか成功。ソロのリッポン・ルッツも決める。最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点6番目の73.6、演技構成点5番目の77.86、合計151.46でフリー5位、総合4位。アボットを下回ったのは意外だったようだ。
織田は会心の出来にあと一歩。冒頭の4回転からの連続ジャンプはずが3回転1回転。二つ目のはずのソロの4回転は成功、全ジャッジが加点。トリプルアクセルからの連続3回転も全ジャッジが加点。フライングスピンとステップはレベル3。後半、二つ目のトリプルアクセルはきれいで全ジャッジが加点。ルッツからの3連続はeマーク。フリップは全ジャッジが加点。スピン二つはレベル4。ループとコリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。「ウィリアム・テル」の有名なメロディーを笑顔のステップで表現。技術点最高の88.62、演技構成点はつなぎ以外8点台で2番目の81.84、合計170.46でフリー2位、総合2位。
フェルナンデスはジャンプが不調。冒頭の4回転は3回転に。解説の本田が「いつもより傾いていた。」と言う。続く4回転サルコウ3回転は成功、ほぼ全ジャッジが加点。しかしトリプルアクセルはひとつしか入らず。スピンは一つだけレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半、ルッツからの連続ジャンプはルッツが2回転に。ループは転倒扱い。1回転をはさむ3連続は第3ジャンプが2回転に。コリオシークエンスは全ジャッジが加点。ソロのサルコウは4回転の予定だったが2回転に。技術点最低の66.03、演技構成点3番目の80.64、合計145.67でフリー8位、総合5位。
最終滑走は高橋。冒頭の4回転きれいに成功、全ジャッジが加点1〜3。直前の6分練習では決まっていなかったが。二つ目は3回転で両足。トリプルアクセル、レベル4のステップとフライングスピンは全ジャッジが加点。特にステップは加点2〜3。後半、二つ目のトリプルアクセルで片手つき、ステップアウトから2回転を付けたが、連続ジャンプとして認められず。ルッツからの3連続、ループ、フリップ、サルコウと次々成功。足替えスピンはレベル4に全ジャッジが加点。コリオシークエンスも全ジャッジが加点2〜3。最後のスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点2番目の81.42、演技構成点はつなぎ以外9点台で最高の91.34、合計172.76でフリーも1位、総合優勝。
<女子シングル>女子も9人参加。浅田、鈴木、宮原が出場。1番滑走で全日本3位の宮原(15)。シニアGP初登場。いきなりステップから入る。レベル3。解説の荒川が「SPでも後半のジャンプが1.1倍になるようになってから、前半にステップを持ってくる選手が増えた。」と言う。ルッツからの連続3回転はルッツがアンダーローテーション。レイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。あと二つのスピンはレベル4。後 半最初にステップからのフリップ成功。ダブルアクセルも決めた。ほぼノーミスで、技術点5番目の32.08、演技構成点26.31、合計58.39でSP5位。
2番滑走の長洲(米。20)は、かなり太め。冒頭のフリップはダウングレードで連続ジャンプにできず。後半のループに2回転を付けたが、ループは詰まってアンダーローテーション。スピン二つはレベル4。最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点2〜3。技術点23.61、演技構成点27.4、合計51.01でSP8位。
ラディオノワ(露。14)は珍しく冒頭のルッツからの連続ジャンプを失敗。第2ジャンプ付かず。後半のループに3回転を付けるあたりは非凡。メンタルも強い。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の34.12、演技構成点5番目の28.71、合計62.83でSP3位。
ゲデバニシビリ(グル。23)は、ネーベルホルン杯のときより体は絞れていたが、滑りにスピードと元気がなかった。冒頭のルッツはダウングレード。サルコウからの連続ジャンプは少し曲がったが成功。しかしアクセルが1回転で要素を失う。最後の足替えスピンだけレベル4。技術点最低の19.2、演技構成点25.94、合計45.14でSP9位。
第2グループ最初にレオノワ(露。22)。曲は2年前と同じ「パイレーツ・オブ・カリビアン」。冒頭の連続3回転は第2ジャンプで転倒。フリップはなんとか下りた。スピン三つとステップはレベル4。技術点7番目の28.26、演技構成点6番目の28.6、合計55.86でSP7位。
マルケイ(伊。27)は、冒頭のステップからのジャンプはサルコウ、連続ジャンプはルッツから2回転と確実に決めた。曲は「帰れソレントへ」。スピン二つはレベル4。レイバックスピンとステップはレベル3だが全ジャッジが加点。表現は少し抑えめだったが、終わったとき手応えがあったらしく小さくガッツポーズ。技術点31.7、演技構成点30.2、合計61.9は自己ベスト更新でSP5位。
ゴールド(米。18)も冒頭の連続ジャンプはルッツから2回転に。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4でこれも全ジャッジが加点。後半、ステップからのループでステップアウト。技術点3番目の32.55、演技構成点も3番目の30.28、合計62.83でラディオノワと並んだが、技術点で下回ったので、SP4位。
浅田真央(23)は、いつもほど滑り出し前の顔が不安そうではない。曲はショパンの「ノクターン」。冒頭のトリプルアクセルは両足に。直前の6分練習ではちゃんと跳べていたが。解説の荒川は「軸が少し斜めだった。」と言う。ステップからのフリップは成功。スピン三つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特にステップと最後のレイバックスピンはほぼ全ジャッジが加点2〜3。ループの連続ジャンプは第2がアンダーローテーション。技術点最高の36.89、演技構成点も最高の34.37、合計71.26でSP1位。
最終滑走で鈴木明子(28)。冒頭のトウルーブの連続3回転は、第1ジャンプが「高すぎて」第2が2回転に。ステップからのフリップはバランスを崩しかけたがオーバーターンでふみとどまる。スピン三つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特にステップと最後の足替えスピンはほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の32.68、演技構成点2番目の33.35、合計66.03でSP2位。
フリーでは、ゲデバニシビリは相変わらず体のキレがなく、ジャンプでミスを連発。曲は「ジゼル」。冒頭のルッツはアンダーローテーション。よかったのはダブルアクセルからの3連続くらい。レベル3のスピンとステップで少し持ち直したようだったが、後半のサルコウは2回転。トウレープの連続ジャンプもアンダーローテーション。ソロのトウループで転倒。直後のスピンはレベル2。最後のジャンプは1回転アクセル。合計84.1でフリーも最下位、総合9位。このとき得点を計算するコンピューターが壊れて、第2滑走の長洲は20分も氷の上で待たされたらしい。
長洲の曲は「007」メドレー。冒頭のフリップはeマークでダウングレード。ダブルアクセルからの連続ジャンプは、第2ジャンプが2回転に。解説の荒川は「練習ではきれいに跳べていた」と言う。ルッツは決めたが、ループからダブルアクセルのシークエンスはループが1回転に。二つ目のフリップもeマークで転倒。ループはアンダーローテーション。終盤、三つ目のダブルアクセルを跳んでしまい、無得点。スピンだけは三つともレベル4。特に最後のレイバックは全ジャッジが加点1〜3。不出来だったが、観客はスタンディングオベーション。トラブルの影響があったのは否めない。技術点38.18、演技構成点53.52、合計90.7でフリーも8位、総合8位。
レオノワの曲は「カルメン」。衣装は赤。冒頭のトウループが両足気味。連続3回転の予定だった。ルッツはeマーク。後半、フリップからの連続ジャンプを二つ、サルコウからの連続ジャンプと決める。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。ダブルアクセルの予定が1回転に。表情はついていたが、勢いが不足。技術点49.75、演技構成点56.33、合計106.08でフリー7位、総合7位。
第1グループ最後は宮原。曲は「ポエタ」。冒頭のルッツからの連続3回転は、第2ジャンプがアンダーローテーションできれいな着氷ではなかったが、-2〜-3付けるほどか。足替えスピンはレベル4。フリップもアンダーローテーション。後半、ダブルアクセルから3回転トウループの連続ジャンプは全ジャッジが加点。ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。ルッツからの3連続はルッツがアンダーローテーション。レイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。コリオシークエンスもほぼ全ジャッジが加点。技術点3番目の57.51、演技構成点7番目の54.31、合計111.82は自己ベスト更新でフリー5位、総合5位。
マルケイの曲は映画「ミッション・インポッシブル」から。冒頭のルッツは全ジャッジが加点。ダブルアクセルからの連続ジャンプは第2が2回転。フリップは2回転で前向きに両足着氷。スピン三つとステップはレベル3。後半、ルッツからの連続ジャンプはいずれもアンダーローテーション。技術点7番目の48.66、演技構成点5番目の58.39、合計107.05でフリー6位、総合6位。
ゴールドは「眠れる森の美女」の曲。いきなりルッツで転倒。しかし直後のダブルアクセルは全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。後半のフリップはeマーク。ルッツからの連続ジャンプはきれいに成功。サルコウからの連続ジャンプはサルコウが2回転に。ダブルアクセルからの3連続ジャンプも決め、技術点4番目の55.58、演技構成点も4番目の60.4、合計114.98でフリー3位、総合4位。
ラディオノワがすごい追い上げを見せた。曲は映画「フリーダ」より。冒頭でルッツからの連続3回転ジャンプを決める。フリップはeマーク。ループから1回転をはさむ3連続も成功。スピン三つとステップはレベル4。レイバックは全ジャッジが加点1〜3。後半、ダブルアクセル二つ、ループからの連続ジャンプと決める。最後のコリオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。技術点最高の67.28、演技構成点3番目の61.7、合計128.98でフリー2位、総合4位。
鈴木明子の曲は「オペラ座の怪人」。衣装の上半身がレース編みのような感じ。冒頭の3連続は、第3ジャンプが1回転に。ダブルアクセルから3回転トウループは全ジャッジが加点。ルッツがeマークで1回転に。スピン二つがレベル3。速いステップはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。後半、ルッツで転倒。ループは2回転に。しかしコリオシークエンスはすばらしく、全ジャッジが加点1〜3。足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点5番目の50.62、演技構成点2番目の63.67、合計113.29でフリー4位、総合3位。
最終滑走は浅田真央。曲はラフマニノフのピアノ協奏曲2番。衣装をより軽いものに変更。冒頭のトリプルアクセルはアンダーローテーションで両足。ほんのつま先だがタッチしていた。今度も直前練習できれいに決めていたのだが。フリップからの連続ジャンプは第2が2回転。ルッツはeマーク。スピン二つとステップがレベル4で全ジャッジが加点。特にステップは加点2〜3。後半、苦手のサルコウが2回転に。フリップからの3連続は決める。フライングスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。最後のコリオシークエンスもほぼ全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の66.1、演技構成点は全て8点台で最高の70.23、合計136.33は自己ベスト更新でフリーも1位、総合優勝。リンクから「両足ついた」といいながら上がり、キスアンドクライでは笑顔だったが、大喜びではなかった。優勝インタビューでは、「トリプルアクセルの成否にかかわらず、目標は連続3回転とアクセル-トウだったが、連続3回転が入らなかった。」と言っていた。
<アイスダンス>8組参加。リード姉弟(26,24)出場。スケート・アメリカで5位。3番滑走で登場。曲は「踊るリッツの夜」ほか。最初の要素はツイズル。クリスが少し傾きかけたが、無事回りきる。レベル3で約半数のジャッジが加点。パターンダンスは両セクションともレベル2。スケート・アメリカではレベル3とれたのだが。今季のフィン・ステップの速さも十分でなかったと思う。ステップもレベル2。最後の回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点25.15、演技構成点5番目の26.76、合計51.91でSD7位。
4番滑走でロシアの若手シニツィナ・ジガンシン組(18,21)。ツイズルはレベル3でほぼ全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4だが、公式練習で女性が頭を打った影響か、よいしょとかつぐような感じに。ステップはレベル2。そしてなんとパターンダンスの第1セクションの冒頭で女性が転倒。すぐ起き上がったが、第1セクション無得点。第2セクションはレベル3だが0〜-2。滑るスピードは日本の組よりよほど速かったが、技術点最低の20.79、演技構成点7番目の25.55、合計44.34でSD8位と大きく出遅れ。
第2グループ最初は、おととしNHK杯優勝のシブタニ兄弟(米。19,22)。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。パターンダンスは2セクションともレベル3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。回転リフトは滑らかでレベル4に全ジャッジが加点。技術点2番目の31.93、演技構成点4番目の31.16、合計63.09でSD3位。
イリニク・カツァラポフ組(露。19,22)の最初の要素は、パターンダンス。2セクションともレベル2だが全ジャッジが加点。ステップとツイズルもレベル2。ステップは全ジャッジが加点。ツイズルは男性の軸が曲がって少し変だった。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。技術点5番目の27.58、演技構成点2番目の33.77、合計61.35でSD4位。
カッペリーニ・ラノッテ組(伊。26,28)。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。パターンダンスはレベル4と2だが、第1セクションは全ジャッジが加点。第2セクションに入ったあたりで男性がバランスをくずしかけた。最後の回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の30.93、演技構成点も3番目の33.65、合計でSD2位。
最終滑走はデイヴィス・ホワイト組(米。26,26)。ステップとツイズル、パターンダンスの第1セクションはレベル3、第2セクションと回転リフトがレベル4。全要素にほぼ全ジャッジが加点。技術点最高の35.35、演技構成点ダントツの38.35、合計73.7でSD1位。
フリーでは、リード姉弟の曲は「将軍」。衣装は着物風。クリスは左足にプロテクターを装着。最初のツイズルは3パートともよくできた。対角線のステップはレベル2。リフト二つはレベル4で加点。サーキュラーステップもレベル2。直線のリフト、スピン、回転リフトとレベル4。最後のコリオリフトはほぼ全ジャッジが加点。技術点6番目の40.73、演技構成点7番目の41.12、合計81.85でフリー6位、総合6位。
SP5位のギレス・ポワリエ組(加。21,21)の曲は、映画「ヒッチコック」より。冒頭のステイショナルリフトは、女性がアラベスクのように片足を上げ、頭は下げて男性の片足の上に乗る形。レベル4に全ジャッジが加点2〜3。直線のリフトもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。サーキュラーステップはレベル2、スピンはレベル3。ツイズルと二つの回転リフトもレベル4でほぼ全ジャッジが加点。最後のコリオリフトはほぼ全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の44.94、演技構成点5番目の44.93、合計88.87でフリーも5位、総合5位。
イリニク・カツァラポフ組の曲はバレエ「白鳥の湖」。衣装は黒鳥のチュチュのイメージ。冒頭のロングリフトはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。直線のリフトもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。サーキュラーステップと回転リフトはレベル3、スピンはレベル2だが、リフトとスピンは全ジャッジが加点。ツイズルは速くてレベル4に全ジャッジが加点。ここが黒鳥らしい。対角線のステップは派手だがレベル2。技術点5番目の43.86、演技構成点3番目の50.16、合計94.02でフリーも4位、総合4位。
シブタニ兄弟の曲はマイケル・ジャクソンで、イメージチェンジを図る。直線のリフトは女性が男性の脚の上で倒立。レベル4に全ジャッジが加点。ステップは二つともレベル3。ツイズルはレベル4。ロングリフトはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。スピンと回転リフトもレベル4で全ジャッジが加点。全体に以前のスピード感がない。技術点2番目の46.68、演技構成点4番目の47.81、合計94.49でフリーも3位、総合3位。
カッペリーニ・ラノッテ組の曲は「セビリアの理髪師」。ツイズルはレベル4に全ジャッジが加点。ステップ二つはレベル3と2。ロングリフトと回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。カーブのリフトもレベル4で全ジャッジが加点。最後のコリオリフトは女性がヒジ打ちする動作があり、全ジャッジが加点。起訴点36.7に全体で加点7点以上。技術点4番目の44.29、演技構成点全て8点台で2番目の51.19、合計95.48でフリーも2位、総合2位。
デイヴィス・ホワイト組の曲は「シェヘラザード」。冒頭のカーブのリフトはほぼ全ジャッジが加点3。対角線のステップ以外の全ての要素がレベル4。他の要素も全ジャッジが加点2〜3。特に終盤の回転リフトはほぼ加点3。起訴点41.7に全体で13.16もの驚異的な加点。技術点最高の54.86、演技構成点全て9点台でも最高の58.09、合計112.95でフリーもダントツの1位、総合優勝。NHK杯連覇。
フィギュアスケート (2013.11/3,4,7,8,28,2014.1/5)
中国杯 ペア・アイスダンス (2013.11/1〜3 北京) GP第3戦
<ペア>8組参加。中国から3組、アメリカから2組、ドイツ、ロシア、フランスから1組ずつ。第3滑走で地元のペン・ジャン組(16,29)。冒頭のソロジャンプで女性がステップアウト。デススパイラル、ペアスピン、ツイストはいずれもレベル3で全ジャッジが加点。特にツイストは余裕があり、加点2〜3。スローループジャンプも全ジャッジが加点。ステップはレベル2。最後のリフトはレベル4。技術点2番目の35.89、演技構成点3番目の28.35、合計64.24でSP3位。自を生がどんどんうまくなってきている。
7番滑走でやはり地元のパン・トン組(33,34)。冒頭のソロジャンプはよく合っていたがアンダーローテーション。ツイストはレベル2。スローループは全ジャッジが加点2〜3。デススパイラルとスピンはレベル2だが全ジャッジが加点。リフトとステップはレベル4で全ジャッジが加点。技術点最高の37.39、演技構成点2番目の32.99、合計70.38でSP1位。
最終滑走でサブチェンコ・ゾルコビー組(独。29,34)。冒頭のツイストはほぼ全ジャッジが加点2。ソロジャンプは男性が片手つき。デススパイラルとステップはレベル4でほぼ全ジャッジが加点1〜3。スロートリプルアクセルは、前向き着氷。よく転倒しなかった。ペアスピンはなぜかレベルB。技術点3番目の35.27、演技構成点最高の33.8、合計69.07でSP2位。
フリーでは、ペン・ジャン組は「黄河」の曲。冒頭の4回転ツイストはレベル2だが全ジャッジが加点2〜3。連続ジャンプは第2ジャンプで女性が1回転に。ソロジャンプは2回転サルコウでそろえた。スピン二つはレベル2と3。後半、二つのスロージャンプで全ジャッジが加点。特に二つ目は加点2〜3。リフトは全て後半でレベル4。技術点2番目の62.23、演技構成点3番目の60.72、合計122.95でフリー3位、総合3位。
サブチェンコ・ゾルコビー組は「くるみ割り人形」の曲。まだ試運転の部分もある感じ。冒頭のスローフリップは高く、ほぼ全ジャッジが加点。連続ジャンプは3回転のシークエンス。デススパイラルとスピンはレベル4で全ジャッジが加点。後半、ツイストがレヘル1、アクセルが1回転、ペアスピンでレベルBと取りこぼし。最後のスロートリプルアクセルも転倒。それでも技術点最高の64.41、演技構成点も最高の68.73、合計132.14でフリー1位、逆転で総合優勝。
最終滑走でパン・トン組。曲は「レ・ミゼラブル」より。冒頭のダブルアクセルのシークエンスは、第1ジャンプが1回転に。ソロジャンプも男性が2回転。ツイストはレベル2。デススパイラルとソロスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。コリオシークエンス、リフト二つ、スローサルコウは全ジャッジが加点。しかし最後のペアスピンは全ジャッジが加点したがレベルB。技術点4番目の56.87、演技構成点2番目の67.13、合計124.0でフリー2位、総合2位。
<アイスダンス>8組エントリー、7組出場。地元中国3組のうち、ファン・ゼン組が欠場。フランスとアメリカが2組ずつ、ロシアが1組。
地元中国の若手、ジャン・ウー組(20,21)は初出場か。男性の背が低く(177cm)、リフトなど不利か。フィンステップはレベル2と1。ツイズルレベル3、ステップレベル1、回転リフトがレベル4、技術点6番目の20.28、演技構成点最低の21.51、合計41.79でSD6位。
続けて中国国内王者のユウ・ワン組(27,27)は、冒頭のツイズルはレベル4に全ジャッジが加点と出足はよかったが、なんとフィンステップに入ってすぐ女性が転倒。レベルも2と1。回転リフトはレベル1。技術点最低の19.78、演技構成点22.46、合計41.24でSD7位からと厳しいことに。
オルドリッチ・イートン組(米。19,21)はフィンステップは両セクションともレベル2。ツイズルはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。回転リフトがレベル4、技術点4番目の26.2、演技構成点5番目の26.72、合計52.92でSD4位。
第2グループ6番滑走のチョック・ベイツ組(米。21,24)は、フィンステップでレベル4と1。ツイズルはレベル3、ステップはレベル2だが、回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。技術点3番目の26.36、演技構成点も3番目の30.41、合計56.77でSD3位。
昨季GPファイナル3位のペシャラ・ブルザ組(仏。29,32)の冒頭のツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。フィンステップはレベル3と1。直線のリフトはレベル4。技術点2番目の28.77、演技構成点最高の34.83、合計63.6で、SD2位。
昨季世界選手権3位のボブロワ・ソロビエフ組(露。23.24)は、フィンステップから入り、レベル3と2。ツイズルはレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。直線のリフトはレベル4に全ジャッジが加点。技術点最高の31.15、4演技構成点2番目の34.55、合計65.7でSD1位。
フリーでは、ユウ・ワン組が中国国内王者の意地を見せた。カーブのリフトとロングリフト、スピンでレベル4。ただ、おそらくロングリフトは時間超過で減点1。ステップ二つと直線のリフトはレベル2。ツイズルはレベル1ととりこぼしたが、「アランフェス」の曲に乗って、技術点6番目の32.99、演技構成点最低の32.95、合計64.94でフリー6位、総合6位と最下位脱出。
若いジャン・ウー組は、冒頭のツイズルの最初で男性が、持ち手から足を落としてレベル1。-2〜-3。直線のリフトはレベル2だが加点評価。サーキュラーステップはレベル1。リフト三つはレベル4。ただしどれかのリフトが時間超過で減点1。全体に好感が持てたが、技術点最低の31.06、演技構成点6番目の33.13、合計63.19でSD7位、総合7位。
第2グループ4番滑走のオルドリッチ・イートン組は、インドの踊りらしい。冒頭の直線のリフトはレベル4、ツイズルはレベル3、ともに全ジャッジが加点。サーキュラーステップはレベル2だが、スピンとリフト二つはレベル4。リフト中の女性の手の動きがインド舞踊っぽい。技術点5番目の79.14、演技構成点4番目の41.55、合計79.14でフリー5位、総合5位。
チョック・ベイツ組は「レ・ミゼラブル」の曲。衣装もコゼットとマリウスか。冒頭のロングリフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。ツイズルとスピン、カーブのリフトもレベル4で全ジャッジが加点。ステップ二つはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。基礎点40.2に全体で7点以上の加点。技術点2番目の47.43、演技構成点3番目の46.33、合計93.76でフリーも3位、総合3位。
ペシャラ・ブルザ組は、「星の王子さま」とバラ。スピードはさほどないが、確実に高いレベルを積み重ねた。冒頭のツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。肩の上で女性が倒立する直線のリフトもレベル4で全ジャッジが加点2〜3。二つのステップだけレベル3で他の要素はレベル4でほぼ全ジャッジが加点。基礎点40.2に全体で8点以上の加点。技術点最高の49.03、演技構成点も最高の53.05、合計102.08でフリー1位、逆転で総合優勝。
最終滑走のボブロワ・ソロビエフ組は「四季」の曲。二人とも黒い衣装で、袖に羽のようなヒラヒラが付いている。最初から最後まで速く、休み無く滑りきったが、レベルの取りこぼしがあった。冒頭の回転リフトがレベル2だが全ジャッジが加点。ツイズルはレベル4に全ジャッジが加点。ステップ二つとカーブのリフトがレベル3。リフト二つとスピンはレベル4で全ジャッジが加点。基礎点38.2に全体で7点以上の加点。技術点3番目の45.58、演技構成点2番目の52.14、合計97.72でフリー2位、総合2位。
フィギュアスケート (2013.11/3,4,7,8,)
中国杯 (2013.11/1〜3 北京) GP第3戦
<女子シングル>10人出場。ロシアと中国から3人ずつ。日本からは村上、今井が参加。2番滑走で世界ジュニア3位のポゴリラヤ(露。15)。冒頭でルッツからの連続3回転を慎重に決める。スピンは三つともレベル4。技術点2番目の34.86、演技構成点7番目の25.38、合計60.24でSP3位。
第1グループ最後に今井(20)。曲は一昨季と同じらしい。今季から拠点を日本に戻した。冒頭のダブルアクセルは成功。サルコウからの連続3回転は第2ジャンプがアンダーローテーション。後半のステップからのループは少し詰まった。スピン一つとステップはレベル3。終盤のスピン2つはレベル4。技術点5番目の29.02、演技構成点25.77、合計54.79でSP5位。
7番滑走で地元期待の李子君(16)。黒っぽい衣装で曲はタンゴ。冒頭のフリップからの連続3回転はアンダーローテーションで両足着氷。ステップからのルッツもステップアウト。スピン三つとステップはレベル3。滑りにスピードと伸びがない。技術点28.35、演技構成点25.23、合計53.58でSP8位と出遅れ。
村上(18)は、不安だという冒頭のダブルアクセルを決め、全ジャッジが加点。後半トウループの連続3回転は、第2ジャンプがアンダーローテーション。ステップからのフリップもアンダーローテーションの判定。スビン一つとステップがレベル3、あと二つのスピンはレベル4。最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点7番目の28.53、演技構成点3番目の28.8、合計57.33でSP4位。
ソトニコワ(露。17)は少し大人っぽくなった。曲は「カルメン」から「ハバネラ」。冒頭、ルッツからループの連続3回転でステップアウト。しかし残りの要素全て全ジャッジが加点。スピン三つとステップも全てレベル4。ステップ加点1〜3、最後のフライングスピンはほぼ加点2〜3。技術点最高の35.86、演技構成点2番目の30.17、合計66.03でSP1位。
コストナー(伊。26)の今季の曲はドボルザークの「ユーモレスク」。冒頭のトウループの連続3回転は、第2ジャンプがアンダーローテーションで転倒。ステップからのループと後半のダブルアクセルは決めた。一つ目のスピンとステップがレベル4、スピン二つがレベル3。ステップは全ジャッジが加点2〜3。技術点4番目の30.45、演技構成点最高の33.3、合計62.75でSP2位。
フリーでは、3番滑走で李子君。曲は「コッペリア」。スピードもなくジャンプも不調。冒頭のフリップからの連続ジャンプも第2ジャンプに3回転付けられず。eマークのルッツでステップアウト。後半、フリップで転倒。サルコウは1回転。ステップはレベル2。最後のレイバックスピンはレベル3だが無効な要素で無得点。技術点最低の37.71、演技構成点48.69、合計85.4でフリー10位、総合10位。
6番滑走で今井。冒頭のソロのフリップとループは加点の出来。ところが得意なサルコウで転倒。第2ジャンプ付けられず。それでも後半、ダブルアクセルや二つ目のサルコウからの連続ジャンプを決めた。しかしループからの連続ジャンプはバランスをくずし、二つ目のダブルアクセルはダウングレードでほぼ転倒。終盤のスピンはスピードも落ち、レベル2と1。時間超過で減点1。技術点8番目の43.29、演技構成点54.22、合計95.51でフリー6位、総合6位。
村上は冒頭、フリップからの連続3回転の予定だったが、第2ジャンプょ2回転に。ルッツはeマーク。ステップはレベル3だが、深いエッジで全ジャッジが加点。後半、ループからの連続ジャンプはループがアンダーローテーション。二つ目のフリップとダブルアクセルが1回転。サルコウからの3連続は決めた。スピンは三つともレベル4。終盤の足替えスピンとコリオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点2番目の51.36、演技構成点3番目の57.03、合計108.62でフリーも4位、総合4位。
ポゴリラヤは、冒頭でルッツからの連続3回転を成功。続けてループから1回転をはさむサルコウの3連続とソロのルッツを決める。ほぼ全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4でほぼ全ジャッジが加点。特にフライングスピンは加点1〜3。後半のダブルアクセルでステップアウト。二つ目のアクセルも失敗。フリップはeマーク。基礎点57.1に全体で5点以上の加点。技術点ダントツの62.15、演技構成点4番目の56.23、合計118.38でフリー1位、逆転で総合優勝。
コストナーの曲は「シェヘラザード」。濃いピンクの衣装でスカートだけ水色。いきなり冒頭のルッツが2回転に。ダブルアクセルは全ジャッジが加点。フリップからの連続ジャンプも成功。一つ目のスピンはレベル4に全ジャッジが加点。あと二つのスピンとステップはレベル3。後半最初のトウループで転倒。ループは2回転。しかしサルコウからのの3連続は決める。技術点6番目の46.34、演技構成点最高の65.31、合計110.65でフリー2位、総合3位。
ソトニコワは、冒頭でルッツからの連続3回転の予定が第2ジャンプは2回転。フリップはダウングレードで転倒。スケートがよく滑っていない感じ。ループ、レベル4のフライングスピン、ダブルアクセルから3回転トウループと決め、全ジャッジが加点。しかし二つ目のフリップでまた転倒。これで優勝は消えた。ステップはレベル2、最後の足替えスピンはレベル1と取りこぼし。技術点4番目の50.36、演技構成点2番目の60.31、合計108.67でフリー3位、総合2位。
<男子シングル>9人出場。レイノルズ(加)が欠場。日本からは小塚のみ参加。中国3人のうち、最初に王一(21)。冒頭の4回転はなんとか下りた。トリプルアクセルはアンダーローテーション。連続ジャンプのフリップでバランスをくずし、第2が付かず、要素を失う。スピン三つともレベル4。技術点32.7、演技構成点30.57、合計63.27でSP9位。
3番滑走の宋楠(23)は、4回転で両足着氷。トリプルアクセルは成功。スピン三つとステップはレベル4。しかし連続ジャンプのルッツの後1回転になり要素を失う。技術点37.03、演技構成点31.65、合計68.68でSP8位。
第1グループ最後のコフトゥン(露。18)は、4回転を二つ入れてきた。フラメンコの曲。冒頭で4回転サルコウと3回転、続けて4回転トウループ。トリプルアクセルもきれいに決め、全ジャッジが加点。スピンは一つだけレベル4。ステップは最後の方で転倒。技術点2番目の46.41、演技構成点5番目の36.43、合計81.84は自己ベスト更新でSP2位。
第2グループ最初のハン・ヤン(中。17)はすごかった。冒頭で美しいトリプルアクセルをなんなく跳ぶと、全ジャッジが加点2〜3。4回転も軽く決めた。スピンは三つともレベル4に加点。後半にルッツからの連続3回転をきれいに決めて全ジャッジが加点1〜3。つなぎやステップもずいぶん上手になっていた。振り付けはローリ・ニコル。技術点最高の50.25、演技構成点3番目の39.89、合計90.14でSP1位。
6番滑走で小塚(24)。冒頭の4回転はなんとか立つ。トリプルアクセルは成功。スピンは二つでレベル4。7拍子の変速の曲。滑りがいまいち速くない。後半、ルッツからの連続ジャンプでは第2ジャンプが3回転ではなく2回転に。二つ目のスピンはレベル2と取りこぼし。一つ目の足替えスピンと最後のステップは全ジャッジが加点。技術点3番目の41.61、演技構成点2番目の40.01、合計81.62で僅差のSP3位。
8番滑走のアマディオ(仏。23)。曲は「ラ・クンパルシータ」。6月にコーチをモロゾフからフランス人女性コーチに変更。冒頭は連続ジャンプの予定だったが4回転サルコウはアンダーローテーションで転倒。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。スピン一つだけレベル4。あと二つのスピンとステップはレベル3。後半、ルッツに2回転を付ける。技術点4番目の38.47、演技構成点も4番目の、39.28、合計76.75でSP5位。
最終滑走はデニス・テン(カザフ。20)。冒頭の4回転は手を付いた。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。スピン一つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。しかし、後半ルッツからの連続ジャンプのところでルッツが1回転になり第2も入らず、要素を失う。技術点8番目の36.23、演技構成点最高の40.82、合計77.05でSP4位。
フリーでは、王一は冒頭の4回転はなんとか下りた。二つ目は2回転に。アクセルも2回転。スピンは三つともレベル4。後半、フリップからの連続3回転と連続ジャンプを成功。eマークだがルッツも決める。技術点7番目の62.39、演技構成点最低の59.56、合計121.95でフリー9位、総合9位。
宋楠はトリプルアクセル以外のジャンプが不調。冒頭で4回転3回転の予定がソロの3回転トウループ。ルッツ、トリプルアクセルからの連続3回転は成功。スピンは三つともレベル4。後半ソロのトリプルアクセルは決めたが、ルッツからの3連続は無効な要素で無得点。ソロのループは2回転に。技術点8番目の61.74、演技構成点も8番目の66.38、合計128.12でフリー8位、総合8位。
第2グループ最初のアマディオは冒頭の4回転サルコウで転倒。二つ目はなんと1回転に。トリプルアクセルは決めたが、フライングスピンはレベル2。後半、二つ目のトリプルアクセルに第2ジャンプ付けず。ループも2回転。レベル3のステップとルッツは全ジャッジが加点。三つ目のサルコウは、もう一回4回転をねらったのかも。二つ目のルッツにも第2ジャンプ付けず。足替えスビンもレベル2。コリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。最後のスピンも全ジャッジが加点。足がどちらか痛いようだ。技術点最低の60.08、演技構成点5番目の76.5、合計136.64でフリー6位、総合6位。
デニス・テンは、冒頭の4回転が2回転に。トリプルアクセルからの連続3回転は第2ジャンプがアンダーローテーション。ソロのトリプルアクセルはステップアウト。レベル4のステップは全ジャッジが加点。後半、フリップから1回転をはさむ3連続。ルッツからの連続ジャンプも成功。しかし二つ目のルッツは1回転に。スピンは三つともレベル3。コリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点5番目の67.25、演技構成点2番目の80.5、合計155.48でフリー3位、総合4位。
小塚は、やっぱり変。冒頭の4回転は回ったが派手に転倒。トリプルアクセルは全ジャッジが加点。ルッツからの連続ジャンプも決める。一つ目のスピンはレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半、二つ目のトリプルアクセルから3連続の予定が1回転アクセルに。フリップで2回目の転倒。全ジャッジが加点したコリオシークエンスの後、二つ目のルッツから連続3回転をなんとか決める。最後のフライングスピンは軸がぶれてレベル2。技術点4番目の67.38、演技構成点3番目の79.92、合計145.3でフリー5位ながら、総合3位。
コフトゥンは三つ4回転を跳ぶ予定。まず冒頭でソロの4回転サルコウと、4回転2回転を決める。スピンは二つレベル4。ステップはレベル3。後半、ソロと連続ジャンプのトリプルアクセルも成功。しかし三つ目の4回転トウループは跳ばず。ソロのルッツとサルコウにとどめ、最後ダブルアクセルでしめくくった。技術点最高の79.37、演技構成点4番目の77.44、合計156.81でフリー1位ながら逆転ならず。総合2位。
最終滑走はハン・ヤンはしりあがりによくなった。冒頭のトリプルアクセルはステップアウト。しかし次の4回転3回転はきれいに成功、全ジャッジが加点。続くフリップとレベル3のステップも全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4。後半最初のループは2回転になったが、ルッツからの3連続は決めた。直後のフリップで転倒したが、二つ目のソロのルッツは全ジャッジが加点1〜3の出来。最後の足替えシットスピンも全ジャッジが加点で、技術点3番目の75.14、演技構成点は三つの要素で8点台で最高の81.34、合計155.48、フリー2位で総合優勝。
この間、関東選手権と東日本選手権があり、安藤が出場。関東選手権は海外試合の疲れがぬけないままで、得点は出なかったが、優勝。東日本選手権では、SP13位でもう終わりかと思われたが、「これが国内で滑る最後の試合かもしれないと思ったので、悔いが残らないよう滑った」ところ、フリー1位で総合2位に食い込み、5位まで出場できる全日本選手権出場資格を手にした。女子優勝は西野。4位に庄司。村主は11位。男子優勝は村上大介。2位佐々木、3位中村健人。西日本選手権では、男子で町田が優勝。女子は2位に大庭、3位に友滝。
フィギュアスケート (2013.12/4,14,15,21,)
スケートカナダ ペア・アイスダンス (2013.10/25〜27 セントジョン) GP第2戦
<ペア>8組参加。3番滑走でスイ・ハン組(中。18,21)。曲は「道」。冒頭のスローフリップジャンプは全ジャッジが加点2〜3。ツイストもレベル4で全ジャッジが加点。リフトは、上げるとき女性を一瞬投げ上げてから支えるのが少しずれた。レベル3。デススパイラルはレベル2。ステップはレベル4で全ジャッジが加点。ペアスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点最高タイの39.46、演技構成点3番目の29.56、合計69.02でSP2位。振り付けのズエワコーチが来ていた。
7番滑走でベルトン・ホタレック組(伊。23,29)。曲は「ザ・マスク」。女性は金色の衣装、男性は真っ黄色のズボン。冒頭のソロジャンプは、ほぼ全ジャッジが加点。ツイストはレベル2だが、他の要素はレベル4。ペアスピンとステップもほぼ全ジャッジが加点。技術点最高タイの39.46、演技構成点2番目の29.92、合計69.38でSP2位。
最終滑走で地元のデュハメル・ラドフォード組(加。27,28)。曲の作曲者が男性と同じ名前。ツイズルは高かったがレベル3でほぼ全ジャッジが加点。ソロジャンプのルッツは女性がステップアウト。リフトとスピンはレベル4で全ジャッジが加点。スロールッツジャンプは両手つき。デススパイラルはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の37.61、演技構成点最高の31.96、合計69.57、僅差でSP1位。
フリーでは、6番滑走でスイ・ハン組。曲は「カリンカ」。二人とも赤を基調にした衣装。冒頭の4回転ツイストはすごく高く、全ジャッジが加点。トウループからの3連続は、二人の間がだんだん離れていったが、なんとか成功。ソロジャンプは2回転。なんでもないところで女性が転倒。スローフリップはすばらしく、全ジャッジが加点2〜3。デススパイラルはレベル2。リフトは二つがレベル4。二つ目のスローサルコウも全ジャッジが加点2〜3。最後のペアスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。終わったとき、初めから心配そうだった男性がやっと笑顔になった。技術点最高の65.76、演技構成点3番目の59.99、合計124.75でフリー1位、総合2位。
7番滑走はベルトン・ホタレック組。曲は「ドラキュラ」。衣装は黒を基調とし赤でアクセント。冒頭でトウループの3連続を成功。ソロのサルコウで女性がステップアウト。スローサルコウは全ジャッジが加点1〜3。リフトは二つがレベル4。デススパイラルはどうしたかレベルB。二つ目のスローループと最後のペアスピンは全ジャッジが加点。技術点2番目の63.41、演技構成点も2番目の61.13、合計124.54でフリーも2位、総合優勝。
最終滑走はSP1位のデュハメル・ラドフォード組。曲は映画「アリス・イン・ワンダーランド」より。ツイストはめずらしく落下気味。ソロジャンプのルッツはアンダーローテーション。デススパイラルはレベル2、ペアスピンはレベル1と取りこぼし。後半、サルコウからの連続ジャンプは成功。ところが二つ目のリフトが上がらないミス。スロージャンプは二つとも決めた。三つ目のリフトはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。コリオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。最後のソロスピンはレベル2だが全ジャッジが加点。立て直して終わったが、採点に時間がかかり得点は伸びず。技術点3番目の54.71、演技構成点最高の66.34、合計121.05でフリー3位、総合3位。
<アイスダンス>8組参加。1番滑走で地元のポール・イスラム組(22,23)。曲はガーシュインの「クレイジー・フォー・ユー」。今季のネーベルホルン杯3位。冒頭のツイズルと最後の回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点したが、フィンステップがレベル3と1。ステップはレベル2。技術点7番目の26.17、演技構成点最低の27.57、合計53.74でSD7位。カメレンゴ、クリロワ両コーチとも難しい顔。
ステファノワ・ブキン組(露。18,20)も思ったより得点が伸びなかった。まずフィンステップから始め、レベル4と2。ツイズルはレベル3だが、全ジャッジが加点。ステップがレベル2。最後の直線のリフトはレベル4。技術点5番目の27.66、演技構成点7番目の27.97、合計55.63でSD6位。
ハベル・ドナヒュー組(米)もフィンステップからレベル4と3。ツイズルと直線のリフトはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル3。最後のボーズの直前で男性が転倒。技術点3番目の32.5、演技構成点4番目の29.42、合計60.92でSD3位と好発進。
ジガンシナ・ガージ組(独。26,29)はジャズの曲。女性は緑の衣装。男性は茶系の袖無しセーター風の衣装で、本の虫のような演技から。冒頭のツイズルは少し男性がぐらつき、レベル3。ステップはレベル2。フィンステップはレベル2と4。最後の回転リフトがレベル3。技術点6番目の26.58、演技構成点5番目の29.33、合計55.91でSD5位。
ウィーバー・ポジェ組(加。24,26)。女性が人形のような演技から始まる。冒頭の要素ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。フィンステップは両セクションともレベル4でほぼ全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。カーブのリフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。最後はまた女性が人形に戻る。技術点最高の35.91、演技構成点2番目の34.44、合計70.35でSD2位。
最終滑走はヴァーチュー・モイアー組(加。24,26)。冒頭のステップはすばらしくぴったりで、レベル4にほぼ全ジャッジが加点3。フィンステップはレベル3と4。ツイズルではめずらしく、男性が第2ツイズルでよろめき、レベル2。最後の回転リフトレベル4で全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の35.34、演技構成点最高の37.81、合計73.15でSD1位。
フリーでは、2番滑走の地元ポール・イスラム組が少し挽回。二人ともグレー基調とした衣装。対角線のステップから始まりレベル3、ツイズルはレベル4でともに全ジャッジが加点。リフト四つとスピンはレベル4。中盤の直線のリフトは全ジャッジが加点2。ノーミスで終えて、技術点3番目の46.76、演技構成点6番目の43.27、合計90.03は自己ベスト更新でフリー4位、総合5位。
ステファノワ・ブキン組は、冒頭のツイズルはすばらしくよく合っていて速く、レベル4で全ジャッジが加点。ところが、次の直線のリフトで女性が男性の片足の上に乗った後、落下。この後の演技が小さくなってしまった。ステップは二つともレベル2、スピンとリフト二つはレベル4。技術点最低の36.94、演技構成点も最低の41.55、合計77.49でフリー8位。女性は蒼白の表情。
ジガンシナ・ガージ組はなぜかSDと同じ衣装。SDで男性と女性の衣装がちぐはぐな感じだったし、何か荷物のトラブルがあったのかも。ツイズルでまた男性が少し不安定に。レベル3。対角線のステップもレベル3。スピンとサーキュラーステップはレベル2。リフトは四つともレベル4。技術点7番目の39.61、演技構成点5番目の43.64、リフトの時間超過で減点1、合計82.25でフリー6位、総合6位。
6番滑走でSD3位のハベル・ドナヒュー組。曲は「ボヘミアン・ラプソディー」。冒頭の回転リフトを始めリフトは四つともレベル4で全ジャッジが加点ステップはレベル3と2、スピンはレベル3。ノーミスで滑りきり、手応えの表情。技術点4番目の45.33、演技構成点3番目の46.95、合計92.28は自己ベスト更新でフリーも3位、総合3位。
ウィーバー・ポジェ組は既にかなり完成したいい演技だった。タンゴの曲でボーカル入り。全ての要素に全ジャッジが加点。ステップ二つだけレベル3で他はレベル4。特に二つの回転リフトと中盤のカーブのリフト、最後のコリオリフトは加点2〜3。演技構成点も振り付けと音楽表現で9点が出た。技術点最高の51.67、演技構成点2番目の53.21、合計104.88は自己ベスト更新でフリーも2位、総合2位。
最終滑走のヴァーチュー・モイアー組は、先に見たファイナルに比べるといかにも未完成だった。コリオリフト以外の全ての要素に全ジャッジがほぼ加点2〜3。しかしサーキュラーステップはレベル3、二つ目の回転リフトはレベル3、対角線のステップはレベル2。まだ要素と要素の間が滑らかにつながって作品になっていない。終わったときの男性の表情が全く満足していなかった。技術点2番目の51.42、演技構成点全て9点台後半で最高の57.46、合計107.88でフリーも1位、総合優勝。
フィギュアスケート (2013.10/28,31,11/1,2,)
スケートカナダ (2013.10/25〜27 セントジョン) GP第2戦
<女子シングル>9人参加。日本からは鈴木明子のみ。第1グループ3番滑走で地元のエース、オズモンド(17)。冒頭の連続3回転は、ちょっとよろけたが、なんとか回った。ステップからのフリップは全ジャッジが加点。レイバックスピンも全ジャッジが加点。後半のダブルアクセルを回っておりた後で転倒。しかし、立ち直ってステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。最後のスピン二つはレベル4。技術点32.49、演技構成点28.83、合計60.32ででSP5位。
第2グループ最初にやはり地元のラコステ(24)。曲は昨年と同じ。冒頭でループの3回転2回転を決める。スピン二つとステップはレベル4。ステップと最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点32.1、演技構成点27.03、合計59.13は自己ベスト更新したがSP6位。
6番滑走でガオ(米。19)。冒頭でトウループの連続3回転を決める。スピンは三つともレベル4。レイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点33.96、演技構成点28.86、合計62.82は自己ベスト更新でSP4位。
ゴールド(米。18)はガーシュインの現代的な曲。冒頭でルッツからの連続3回転を決める。続けてレベル4のステップ。いずれも全ジャッジが加点。スピンは一つはレベル3、二つレベル4だが、全て全ジャッジが加点。技術点最高の38.53、演技構成点2番目の30.92、合計69.45は自己ベスト大幅更新でSP1位。コーチは今季からフランク・キャロル。
リプニツカヤ(露。15)も、冒頭でルッツからの連続3回転を決める。スピン三つとステップでレベル4。特にI字になるレイバックスピンは全ジャッジが加点2〜3。しっとりした曲を選び、滑りも昨季よりしっかりしてきた。技術点2番目の37.95、演技構成点3番目の28.94、合計66.89は自己ベスト更新でSP2位。
最終滑走で鈴木明子(28)。曲は「愛の賛歌」。自身のスケート人生を表現したプログラムとか。冒頭でトウループの連続3回転。第2ジャンプはアンダーローテーション。スピン二つとステップはレベル4。初めの二つのジャンプ要素以外は全て全ジャッジが加点。特にステップはほぼ加点2〜3。技術点4番目の33.19、演技構成点最高の32.57、合計65.76でSP3位。
フリーでは、オズモンドが当日朝の練習で負傷して欠場。SPの転倒が響いたのかも。第1グループ最後にラコステ。曲は「アメリ」。冒頭の得意なループは全ジャッジが加点。しかし連続ジャンプの予定のフリップがダウングレードで単発に。その次のサルコウに2回転を付けた。後半のフリップも2回転に。ループの3連続は成功。しかし二つ目のダブルアクセルで転倒。スピンも一つずつレベル1と2で取りこぼし。技術点6番目の48.98、演技構成点も6番目の56.0、合計103.98はそれでも自己ベスト更新で複雑な表情。フリー6位、総合5位。
第2グループ最初はガオ。曲は「天使と悪魔」。冒頭のフリップからの連続ジャンプは第2が1回転に。ルッツからの連続ジャンプはeマーク。スピン二つでレベル4。後半のフリップが2回転。トウループからの3連続は決めた。最後のスピンはレベル2だったが全ジャッジが加点。技術点5番目の53.95、演技構成点4番目の56.92、合計110.87でフリー5位、総合4位。
鈴木明子のフリーの曲は「オペラ座の怪人」。冒頭3連続の予定のフリップでステップアウト。しかし次のダブルアクセルからの連続ジャンプを3連続に。第2のトウループがアンダーローテーション。スピン三つとステップは全てレベル4。特にステップとコリオシークエンス、最後のフライングスピンは全ジャッジが加点2〜3。後半、ルッツからの連続ジャンプは、ルッツがeマークで、壁際だったので第2が1回転に。技術点3番目の61.76、演技構成点はつなぎ以外8点台で最高の66.23、合計127.99でフリー2位、総合2位。
リプニツカヤはすごかった。曲は「シンドラーのリスト」。赤いコートのような衣装。冒頭、eマークながら、ルッツからの連続3回転を決めると、ダブルアクセルからの3連続も成功。スピン三つとステップは全てレベル4。後半、フリップ、ダブルアクセル、ループ、サルコウと来てルッツからの連続ジャンプまでずっとステップでつないである。しかも一つ目のスピンで全ジャッジが加点1〜3、ステップとサルコウも全ジャッジが加点、レイバックスピンは加点2〜3、コリオシークエンスは加点1〜3、前からI字になる最後の足替えスピンは一人以外加点3。基礎点61.82に8点以上の加点。技術点ダントツの70.46、演技構成点3番目の60.88、合計131.34でフリー1位、逆転で総合優勝。
最終滑走はゴールド。曲は「眠れる森の美女」。冒頭、ルッツからの連続3回転を成功。スピン二つでレベル4。後半、フリップでeマーク、ルッツでステップアウト、サルコウで転倒。しかし足替えスピン、コリオシークエンス、最後のレベル3のレイバックスピンは全ジャッジが加点。ダブルアクセルからの3連続も決めた。技術点4番目の56.09、演技構成点2番目の62.11、合計117.2でフリー3位、総合3位。
<男子シングル>羽生、織田、無良が参加。最初に地元のバルデ(22)。冒頭の4回転で片手つき。2回転ジャンプを付ける。苦手のトリプルアクセルも成功。スピンは三つ全てレベル4。技術点3番目の40.71、演技構成点31.64、合計72.35でSP6位。
3番滑走で織田(26)。冒頭の4回転で転倒。トリプルアクセルは全ジャッジが加点2〜3の出来。足替えスピンはレベル2、後半のルッツを連続3回転に。フライングスピンとステップはレベル3。最後の足替えスピンはレベル4。技術点最高の43.61、演技構成点4番目の38.21、合計80.82でSP2位。
4番滑走でアボット(米。28)。冒頭の4回転は美しく決める。しかし連続ジャンプがどちらも2回転で要素を失う。トリプルアクセルは片手つき。スピン三つとステップは全てさすがのレベル4。技術点35.3、演技構成点3番目の39.28、合計74.58でSP4位。
第2グループ最初に無良(22)。冒頭の4回転はアンダーローテーションでステップアウト。第2ジャンプ付けられず。得意のトリプルアクセルは全ジャッジが加点。足替えスピンはレベル4。ルッツから連続3回転に切り替えて要素を満たした。ステップはレベル4、残り二つのスピンはレベル3。技術点38.56、演技構成点34.52、合計73.08でSP5位。
8番滑走のブレジナ(チェコ。23)は、冒頭の4回転サルコウが2回転になり、要素を失う。フリップからの連続3回転は成功、全ジャッジが加点。トリプルアクセルも決める。スピンは三つともレベル4。ステップはレベル3で、まだ未完成な感じ。技術点35.06、演技構成点36.65、合計71.71でSP7位と出遅れ。
9番滑走のチャン(加。22)も冒頭の4回転が3回転になり、壁際でもうひとつ3回転トウループを付けた。トリプルアクセルは全ジャッジが加点2。足替えスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。後半にステップからのルッツを決める。あとの二つのスピンとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特にステップは加点2〜3。技術点2番目の43.17、演技構成点最高の44.93、合計88.1でSP1位。
最終滑走で羽生(18)。曲は昨季と同じ。冒頭の4回転はかろうじて立つ。スピン三つとステップはレベル4。トリプルアクセルは全ジャッジが加点1〜3の出来だったが、ルッツからの連続3回転の予定がルッツが1回転に。要素を失う。技術点4番目の39.69、演技構成点2番目の40.71、合計80.4でSP3位。
フリーでは、4番滑走でブレジナ。曲は「シャーロック・ホームズ」。冒頭で4回転サルコウに2回転を付けた。トリプルアクセルをはさんでもう一つ4回転サルコウ。こちらは全ジャッジが加点。スピン2つでレベル4。後半崩れた。トリプルアクセルからの連続ジャンプはオーバーターン。ループは2回転、ルッツは転倒。サルコからの連続ジャンプは2回転1回転に。技術点74.75、演技構成点72.86、合計146.61でフリー5位、総合4位。
第2グループ最初にSP5位の無良。冒頭の4回転は2回転に。二つ目はダウングレードで転倒。トリプルアクセルは加点の出来。スピン3つとステップはレベル3。後半、二つ目のトリプルアクセルのはずが何と1回転に。フリップはeマーク、サルコウはステップアウト。技術点最低の51.15、演技構成点64.3、合計115.45でフリー最下位、総合10位。
7番滑走でSP4位のアボット。曲は2年前に全米で優勝したときと同じ。しかし、冒頭の4回転で転倒し、リズムにのれなかった。トリプルアクセルからの連続3回転は全ジャッジが加点したが、レベル2のスピンの後のフリップからの連続ジャンプは2回転1回転に。ステップは全ジャッジが加点1〜3。後半、二つ目のトリプルアクセルで転倒。ルッツは1回転に。コリオシークエンスとレベル4の足替えスビンは全ジャッジが加点1〜3。技術点65.59、演技構成点3番目の77.78、合計141.37でフリー6位、総合6位。
8番滑走の羽生は自滅。冒頭の4回転サルコウで転倒。続く4回転トウループは片手つき。フリップ、レベル3のステップ、レベル4のフライングスピンはよかったが、後半最初のトリプルアクセルからの連続ジャンプが、1回転1回転に。二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプは成功。ルッツから1回転ループを挟んで3回転サルコウの3連続は、サルコウがアンダーローテーション。終盤、コリオシークエンス、レベル4のスピン二つで全ジャッジから加点をもらうなど盛り返したが、技術点2番目の78.54、演技構成点4番目の76.86、合計154.4でフリー2位、総合2位。
9番滑走の織田は、冒頭4回転が二つとも3回転に。どちらも単独だったので、二つ目が80%の得点に。スピン2つはレベル3だが、ステップと最後の足替えスピンはレベル4にほぼ全ジャッジが加点2〜3。後半、二つ目のトリプルアクセルとルッツは成功したが、フリップで転倒。高さが足りなかった。それでも基礎点64.19に9点以上の加点で、技術点5番目の73.32、演技構成点2番目の79.86、合計152.18でフリー3位、総合3位。
最終滑走のチャンは、SPで入らなかった4回転を最初に二つ見事に成功。一つ目には第2ジャンプに3回転も付けた。ほぼ全ジャッジが加点1〜2。トリプルアクセルのはずがダブルアクセルになったのは問題なし。ステップとスピン2つでレベル4でいずれも全ジャッジが加点。後半のルッツからの3連続は第3ジャンプが2回転に。二つ目のアクセルは1回転に。コリオシークエンスはステップとともに全ジャッジが加点2〜3。最後のスピンはなぜかレベル1。細かいミスはありながら技術点最高の83.01、演技構成点も最高の90.92、合計173.93でフリーも1位、総合優勝。
フィギュアスケート(2013.12/1,5,)
スケートアメリカ ペア・アイスダンス (2013.10/18〜20 デトロイト) GP第1戦
<ペア>8組出場。第1グループにアメリカが3組。第2グループにロシア2組。SP1位は、ボロソジャル・トランコフ組(露)。そのまま優勝。
第3滑走でカステリ・シュナピア組(米。23,26)。ソロジャンプで男性が2回転に。レベル2のツイストとスローサルコウは全ジャッジが加点。スピン、ステップ、リフトはレベル4。技術点6番目の34.42、演技構成点も6番目の28.14、合計62.56でSP5位。
第4滑走でデニー・コーフリン組(米。20,27)。一年ぶり。曲は「トスカ」。得意のツイストは全ジャッジが加点。しかしスローループで転倒。技術点5番目の34.6、演技構成点も5番目の28.46、合計62.06でSP6位。
第2グループ6番滑走でムアタワーズ・モスコビッチ組(加。21,29)。ほぼノーミスの演技。リフトはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ペアスピンもレベル4で全ジャッジが加点。起訴点32.6に全体で7点近い加点。技術点39.59、演技構成点31.92、合計71.51は自己ベスト更新でSP2位。
第7滑走にベルトン・ホタレック組(伊。23,29)。曲は「ザ・マスク」。二人とも黄色の衣装。冒頭のジャンプでミスが出たが、ツイスト以外の要素は全てレベル4。技術点4番目の34.76、演技構成点も4番目の29.09、合計63.85でSP4位。3〜6位まで3点差以内にいる。
最終滑走でボロソジャル・トランコフ組(露。27,30)。完璧な内容。曲は「仮面舞踏会」。全要素がレベル4、スピン以外の全要素に全ジャッジが加点。特にスローループは全ジャッジが加点3。技術点ダントツの44.99、演技構成点全て9点台の38.06、合計83.05は自己ベスト更新でSP1位。
フリーでは、第3滑走でデニー・コーフリン組。冒頭のツイストはレベル3で全ジャッジが加点。SPで転倒したスローループは慎重に投げ、全ジャッジが加点の出来。ダブルアクセルからの3連続もタイミングが少しずれていたが成功。デススパイラル以外のスピン二つ、リフト三つはレベル4。最後のリフトはほぼ全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の63.38、演技構成点56.99、合計120.37でフリー4位、総合4位と少し挽回。
カステリ・シュナピア組は、連続ジャンプ失敗。女性は第1、男性は第2ジャンプで両手つき。4回転スローサルコウはまわったが両足。二つ目のスローサルコウは着氷が腰砕け気味。リフトは三つともレベル4で全ジャッジが加点。技術点57.46、演技構成点57.09、合計114.55でフリー6位、総合6位。4回転に挑戦している割に得点は出ない。
ベルトン・ホタレック組は冒頭で3連続ジャンプ成功。しかしソロジャンプは男性が1回転。スピン二つとリフト二つはレベル4。デススパイラルはレベル1、二つ目のスロールーブで両手つき。技術点57.62、演技構成点4番目の58.8、合計116.42でフリー5位、総合5位。
SP3位のストルボア・クリモフ組(露。21,23)の曲は「アダムズ・ファミリー」。確か昨年と同じ。ツイストはSPと同じく2回転だが、レベル4で全ジャッジが加点1〜3。スローフリップは両足だが、3連続は成功。リフト三つとスピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。ソロジャンプのダブルアクセルでミス。それでも技術点4番目の60.86、演技構成点3番目の61.69、合計122.55は自己ベスト更新でフリーも3位、総合3位。
ムアタワーズ・モスコビッチ組の曲は、フェリーニ・メドレー。冒頭のツイスト、3回転トウループのシークエンスと、全ジャッジが加点の出来。ソロジャンプで男性が手を付いたが、あとは全てレベル4で良かった。特に二つ目のリフトは全ジャッジが加点2〜3。デススパイラルでレベル4はここだけ。技術点2番目の69.8、演技構成点も2番目の67.14、合計136.94は自己ベスト更新でフリーも2位、総合2位。
ボロソジャル・トランコフ組の曲は「ジーザス・クライスト・スーパースター」。デススパイラル以外の全要素に全ジャッジが加点。デススパイラルだけレベル1。冒頭のツイスト、中盤のスローループは全ジャッジが加点3。技術点最高の77.35、演技構成点ダントツ77.31、合計154.66は自己ベスト更新でフリーも1位、総合優勝。
<アイスダンス>8組参加。日本からはリード姉弟が出場。第1滑走でリード姉弟(26,24)。冒頭のツイズルは、ほんの少し男性が足替えの時、足を付くタイミングが早いが、レベル4。フィンステップは、両セクションともレベル3。ステップもレベル3。最後の得意の回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点5番目の28.85、演技構成点最低の25.43、合計54.28は今季最高でSD6位。
3番滑走で地元のハベル・ドナヒュー組(22,22)。女性は昨季より太めに見える。最初にフィンステップ。かなり速く滑っている。レベル4と3。ツイズルと直線のリフトはレベル4。ツイズルは全ジャッジが加点ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。技術点3番目の30.79、演技構成点4番目の29.92、合計60.71でSD4位。
第2グループ6番滑走で、地元のシブタニ兄妹(19,22)。冒頭のツイズルは、久々に両回りとも高速回転で、レベル4に全ジャッジが加点1〜3。フィンステップはなぜか両セクションともレベル2。ステップはレベル3。回転リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点4番目の30.3、演技構成点3番目の30.96、合計61.26でSD3位。クリスのヒザの手術はしなかったのか。
7番滑走でカッペリーニ・ラノッテ組(伊。26,28)。冒頭のツイズルはレベル4でほぼ全ジャッジが加点1〜3。フィンステップは、両セクションともレベル4。ステップと回転リフトもレベル4で全ジャッジが加点。技術点2番目の36.5、演技構成点も2番目の33.38、合計69.88でSD2位。
最終滑走は地元のデイヴィス・ホワイト組。全要素に全ジャッジが加点2〜3。冒頭のステップのみレベル3。技術点最高の37.43、演技構成点も最高の38.27、合計75.7でSD1位。
フリーは、録画の失敗で上位3組のみ。シブタニ兄妹は、マイケル・ジャクソンの曲。二人とも衣装は黒。女性の首が少し前に落ちている。冒頭で男性が痛恨の転倒。女性がヒザの上で倒立するリフトはレベル4で全ジャッジが加点。ステップは二つともレベル3。ツイズルは速く、終盤の回転リフトともどもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ロングリフトとスピンもレベル4で全ジャッジが加点。技術点2番目タイの47.00、演技構成点全て7点台後半で4番目の47.21、合計93.21でフリーも3位、総合3位。
カッペリーニ・ラノッテ組の曲は「セビリアの理髪師」。冒頭のツイズルはレベル4でほぼ全ジャッジが加点2〜3。ステップ一つとスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。ロングリフトと回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点2〜3。カーブのリフトもレベル4で全ジャッジが加点。対角線のステップだけレベル2。コリオリフトも全ジャッジが加点1〜3。最後に後ろ向きの男性の背中を女性が平手でたたく仕草は、NHK杯ではヒジ打ちに変更されていた。技術点2番目タイの47.00、演技構成点全て8点台で2番目の51.61、合計98.61でフリーも2位、総合2位。得点は出たが、少し長く感じられた。
最終滑走デイヴィス・ホワイト組の曲は「シェヘラザード」。全ての要素に全ジャッジが加点。スピン以外は加点2〜3。まだ第1戦なのに、かなりできあがっている。五輪の年だからだろう。技術点最高の53.92、演技構成点は全て9点台後半で最高の58.61、合計112.53でフリーも1位、総合優勝。
録画し直して、第1グループも見た。3番滑走でリード姉弟。クリスは右のヒザから下に黒いプロテクターを付けている。曲は映画「Shogun II」より。クリスの衣装に付いている桐の家紋は、お母さんの実家の紋だそうだ。冒頭の要素ツイズルは、クリスが第1ツイズルの入りで遅れ、第3ツイズルの出が早かったが、全体としては合っていて、レベル4にほぼ全ジャッジが加点。対角線のステップは、クリスのヒザの影響かレベル2。リフト四つとスピンはレベル4。サーキュラーステップはレベル3。技術点5番目の41.58、演技構成点最低の40.27、合計81.85は今季最高でフリー5位、総合5位。キスアンドクライでは、選手、コーチたちとも笑顔だった。
第1滑走でSP8位のトビアス・スタグニナス組(リトアニア)が、合計81.5でフリー7位、第2滑走でSP7位のキャロン・ジョーンズ組(仏)が合計81.6でフリー6位と僅差の戦いでリード姉弟がSPの貯金で逃げ切った感じ。SP5位のアゼルバイジャン、ズロビナ・シトニコフ組は、第2ツイズルの途中で男性の脚がタッチしたようで、0〜-2が響いたか、合計79.23でフリー8位。
第2グループ5番滑走でハベル・ドナヒュー組。曲は「ボヘミアン・ラプソディー」。女性の衣装は紫。だいぶ太く見える。しかし、基本の滑りスピートは速く、冒頭の要素、回転リフトも速く、レベル4に全ジャッジが加点。サーキュラーステップとツイズルがレベル3、対角線のステップはレベルだがいずれも全ジャッジが加点。技術点4番目の44.21、演技構成点3番目の48.06、合計92.27でフリーも4位、総合4位。
フィギュアスケート (2013.10/20,21,22,23)
スケートアメリカ (2013.10/18〜20 デトロイト) GP第1戦
<男子シングル>8人出場。日本からは高橋、小塚、町田が参加。ジュベール(仏)とデニス・テン(カザフ)が欠場。SPはなんと町田が1位。SP1番滑走は全米王者アーロン(21)。GPシリーズ初出場。冒頭の4回転サルコウで転倒。ルッツからの連続3回転とトリプルアクセルは決めたが、スピンがレベル1と2があり、技術点4番目の41.37、演技構成点35.54、合計75.91でSP6位。
2番滑走のリッポン(米。23)も冒頭の4回転ルッツで転倒。アンダーローテーションだが70%の得点でも9.5。スピン二つとステップはレベル4、最後の足替えスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。終わったときはガッツポーズも出た。技術点3番目の43.23、演技構成点4番目の38.93、合計83.78でSP2位。
第2グループ最初にジェイソン・ブラウン(米。18)。GPシリーズ初出場。唯一4回転を跳ばないプログラム。風変わりな曲だが、曲想に合った動きがなめらかで、冒頭のトリプルアクセル、フリップからの連続3回転、後半に両手をあげてルッツとジャンプは成功。ルッツは全ジャッジが加点1〜3。スピン三つとステップもレベル4にほぼ全ジャッジが加点。技術点2番目の44.85、演技構成点4番目の38.93、合計83.78は自己ベスト更新でSP堂々の2位。
6番滑走で小塚(24)。曲は「アンスクエアダンス」。冒頭の4回転はなんとか踏みとどまった。しかし、ここに第2ジャンプが付かなかったので、後半のルッツがソロになったとき連続ジャンプの要素を失う。トリプルアクセルは全ジャッジが加点1〜3。スピンは三つトチもレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。ただ、雪が出て、小塚らしくない感じのするステップだった。技術点38.15、演技構成点3番目の39.6、合計77.75でSP4位。
7番滑走で町田(23)。アメリカの作家スタインベックの小説を映画化した「エデンの東」の曲で、表現豊かに滑りきった。「運命を自分で切り開く」というテーマが、五輪代表を勝ち取ろうとする自分にぴったりと選んだとのこと。ひざまづき、両手をのばして何かをたぐり寄せるような仕草から始まり、冒頭の連続ジャンプ4回転3回転を鮮やかに決める。ほぼ全ジャッジが加点2〜3。トリプルアクセル、後半のステップからのルッツとも全ジャッジが加点。スピン二つとステップでレベル4、特にステップは全ジャッジが加点1〜3。ステップのあたりから笑顔がこぼれ、終わったとき思わずガッツポーズ。観客もスタンディングオベーションで拍手したらしい。技術点最高の50.08、演技構成点2番目の41.1、合計91.18は自己ベストを大幅に更新、SP1位。
最終滑走で高橋(27)。冒頭の4回転はアンダーローテーションで転倒。スピン二つとステップはレベル4。ただ、トリプルアクセルの着氷でオーバーターン気味になり、ルッツからの連続ジャンプは第2ジャンプが2回転でバランスをくずした。終盤のステップとレベル3の足替えスピンはほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点最低の35.84、演技構成点最高の42.25、合計77.09でSP5位。
フリーでは、第1グループ3番滑走でアーロン。冒頭で4回転トウループで転倒。続けて4回転サルコウも強引に跳びステップアウト。しかも後半にもうひとつ4回転サルコウを跳び、今度は2回転も付けた。その直後にトリプルアクセルからの連続ジャンプ、ルッツから1回転ループをはさんで3回転サルコウの3連続、二つ目のトリプルアクセルと成功。すごいスタミナ。3連続とコリオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点2番目の90.47をたたきだし、演技構成点72.98、合計162.45でフリー2位、総合3位にすべりこんだ。
4番滑走の高橋は、ビートルズメドレー。冒頭の4回転はステップアウト。ルッツはよかったが、トリプルアクセルは着氷で乱れる。ステップ、フライングスピンとレベル4。後半、二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプは間にオーバーターンが入った。ルッツからの連続3回転はよかった。ところが1回転ループと2回転サルコウとなり、二つ目のスピンもレベル2。コリオシークエンスはさすがの全ジャッジが加点1〜3だったが、三つ目のスピンはレベル3と取りこぼしが目立った。技術点4番目の72.28、演技構成点最高の86.72、合計159.12でフリー4位、総合4位。
第2グループ最初に小塚。曲は昨季と同じ。冒頭の4回転がパンクして2回転。トリプルアクセルは成功。ルッツからの3連続も決めた。スピン二つがレベル4。ステップ、二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプは全ジャッジが加点。終盤、ルッツからの連続3回転で第2ジャンプがダウングレード。最後のフライング足替えスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。技術点72.28、演技構成点4番目の80.92、合計153.2でフリー5位、総合6位。
6番滑走でリッポン。曲は「牧神の午後」。冒頭の4回転ルッツはまた派手に転倒。トリプルアクセルらの連続ジャンプは成功。二つ目のトリプルアクセルは1回転に。フリップからの連続3回転、ルッツからの3連続、ソロのルッツも決めた。ステップと最後のスピンはレベル4に全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の79.9、演技構成点も3番目の82.08、合計160.98でフリー3位、総合2位。
7番滑走でジェイソン・ブラウン。冒頭のダブルアクセルは全ジャッジが加点。しかし次のトリプルアクセルで転倒。4回転は入っていないので痛かった。二つ目のトリプルアクセルはなんとか下り、1回転を付けた。スピン二つがレベル3。ステップはレベル4に全ジャッジが加点。ルッツからループをはさんでの3回転サルコウの3連続は、第2ジャンプが跳んでいなくて-1〜-2。最後のフライングスピンはレベル4に全ジャッジが加点。技術点68.69、演技構成点5番目の80.92、合計147.25でフリー6位、総合5位。
最終滑走の町田は、ほぼノーミスで「火の鳥」を滑った。冒頭の4回転は美しく全ジャッジが加点1〜3。二つ目の4回転はバランスをくずし、第2ジャンプ入らず。トリプルアクセルからの連続3回転も全ジャッジが加点。ステップがレベル3、二つ目のスピンがレベル2と少し取りこぼしはあったが、フリップからの3連続も決め、最後のサルコウ、コリオシークエンス、レベル4の足替えスピンはほぼ全ジャッジが加点。技術点最高の90.84、演技構成点2番目の83.36、合計174.2は自己ベスト更新で、フリーも1位、総合優勝。
<女子シングル>10人出場。日本からは浅田真央のみ参加。1番滑走のC. ジャン(米。22)と7番滑走のトゥクタミシェワ(露。16)は、体重を落とさないと、ジャンプが跳べないのではないか。ジャンは、BS朝日の解説、荒川が残念がったように、特徴だったパールスピンができなくなり、レベルも加点もとれなくなった。合計45.76でSP最下位。フリーも覇気なく、ダブルアクセル以外はすべて1回転。一人だけ別世界の合計64.36でフリーも10位。もう引退か。トゥクタミシェワは冒頭、連続3回転の第1ジャンプのルッツがパンクして1回転の上、転倒扱い。合計53.2でSP9位。アナウンサーは「16歳なのに大人の貫禄」とか言っていたが。
3番滑走で、今季からシニアのラディオノワ(露。14)。冒頭で不安そうな顔ながらルッツからの連続3回転を決めると、あとは笑顔で滑りきった。三つのスピンとステップは全てレベル4。ステップと最後のレイバックスビンは全ジャッジが加点。特にレイバックはかつてのジャンのパールスピンと言ってもよく加点2〜3。技術点2番目の37.61、演技構成点3番目の29.4、合計67.01でSP3位。
4番滑走のゲデバニシビリ(グルジア。23)は、やはり太めだったが、ネーベルホルン杯より滑れていた。連続ジャンプは連続3回転を回避し、3回転2回転に。ステップからの3回転も、サルコウが不調でトウループに変更し、確実性をとった。技術点28.99、演技構成点7番目の27.69で6位。
後半グループ最初のマルケイ(伊。27)は本当に滑りがよくなった。曲は「帰れソレントへ」。冒頭のステップからのサルコウは全ジャッジが加点。マルケイも連続3回転は回避。レイバックスピンとステップはレベル3だが全ジャッジが加点。最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点4番目の30.11、演技構成点も4番目の29.14、合計59.25は自己ベスト更新でSP4位。
ワグナー(米。22)は冒頭でフリップからの連続3回転を成功、全ジャッジが加点。しかし、スピンが三つともレベル3。ステップはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の36.21、演技構成点2番目の33.05、合計69.26は自己ベスト更新でSP2位。
最終滑走で浅田真央。曲は7年ぶりというショパンの「ノクターン」。冒頭のトリプルアクセルはわずかに両足。フリップからの連続ジャンプはやめ、後半にループからの3回転2回転を跳んだ。スピン三つとステップはレベル4。後半、ルッツからの連続ジャンプも決め、技術点最高の38.85、演技構成点つなぎ以外8点台後半で最高の34.33、合計73.18でSP1位。
フリーでは、2番滑走のトゥクタミシェワは、驚異的な追い上げを見せた。「マラゲーニャ」の曲で、まずルッツからの連続ジャンプとソロのルッツを決める。ほぼ全ジャッジが加点。フリップは着氷が乱れたが、ミスはこれくらい。スピンは三つともレベル4。特にレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。後半にダブルアクセルから3回転トウループも成功。ステップもレベル3だがほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の64.3、演技構成点3番目の59.25、合計123.55でフリーは3位、総合4位まで挽回。ミーシンコーチも笑顔だった。
逆に5番滑走のゲデバニシビリは、SPよりずっと悪かった。曲は「ジゼル」。冒頭のルッツで転倒。サルコウからの連続ジャンプとダブルアクセルからの連続ジャンプは決めたが、後半、二つ目のダブルアクセルでまた転倒。スピンは二つがレベル2。最後のジャンプは2回転に。技術点41.57、演技構成点53.19、合計92.76でフリー9位、総合9位に沈んだ。
7番滑走のマルケイもSPよりずっと悪かった。曲は映画「ミッション・インポッシブル」より。冒頭のルッツで転倒。続く連続ジャンプでもダブルアクセルは決めたのに、3回転トウループで転倒。フリップは2回転でeマーク。スピンやステップは加点もついたが、後半、二つ目のルッツも転倒。技術点44.62、演技構成点54.92、合計97.54でフリー7位、総合7位。
ラディオノワは、冒頭のルッツからの連続3回転のはずがルッツで転倒。フリップもステップアウト気味に乱れたが、ループからの3連続を決めると、もう一回ルッツからの連続3回転に挑戦、今度は見事に決めてみせた。しかし、後半、二つ目のダブルアクセルで転倒。スピン三つはレベル4、ステップはレベル3。得意のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の59.04、演技構成点4番目の58.9、合計116.94でフリー4位、総合3位。シニアGP初参戦で表彰台はすごい。
ワグナーはフリーでも、フリップからの連続3回転をを決めてきた。後半にもループからダブルアクセルのシークエンス、フリップからの3連続と成功したが、ルッツはステップアウト。ステップとスピン二つがレベル3。最後の足替えスピンはレベル1ととりこぼし。曲はプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」。赤い衣装のせいかSPのときより太って見える。技術点4番目の58.54、演技構成点2番目の66.01、合計124.55でフリーも2位、総合2位。
最終滑走の浅田の曲は、ラフマニノフの協奏曲2番。冒頭のトリプルアクセルは、SPのときより勢いよく跳び上がれたがアンダーローテーションで、片足着氷したが、かかとからだったので転倒。フリップからの連続ジャンプも第2ジャンプは2回転に。ルッツはeマーク。しかし、スピン三つとステップは全てレベル4で全ジャッジが加点。特に一つ目のスピンとステップは加点2〜3。後半のダブルアクセルからの連続ジャンプも第2ジャンプは2回転。3連続は、第2と第3ジャンプがアンダーローテーション。最後のコリオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の62.83、演技構成点最高の69.54、合計131.37でフリーも1位、総合優勝。
フィギュアスケート (2013.9/28,29,30,10/1,2,6,11,13,14,19)
ネーベルホルン杯 (2013.9/25〜28 オーバースドルフ・ドイツ) オリンピック予選
3月の世界選手権で決まらなかった、オリンピック出場枠を決める大会。シングルは各30枠中24枠が世界選手権で決まっている。同じくペアは20組中16組が、アイスダンスは24組中19組が決まっている。日本からはペアの高橋・木原組、アイスダンスのリード姉弟がエントリー。また、女子に欠場が出たので、安藤が招待された。男子には、織田も出場する。
高橋・木原組は、第3グループの10番滑走。直前にカナダのプーリッチ・トラン組も出場。リード姉弟は、第4グループの14番滑走。
<女子シングル>エントリー35人中29人が6枠を争う。オリンピックの最低技術点はSP20点、フリー36点。
安藤は、第1グループ4番滑走。曲は「マイ・ウェイ」。コーチはこの大会限定の臨時でイタリアのリッツォさん。冒頭の3回転ルッツ2回転ループの第2ジャンプがアンダーローテーション。ステップからのループは全ジャッジが加点。スピンは二つがレベル3。足替えスピンは軸がぶれてトラベリング気味。ダブルアクセルは全ジャッジが加点。最後のレイバックスピンはレベル2。演技構成点もつなぎ以外は7点台半ばで、なんとか元世界女王の面目は保った感じ。技術点2番目の30.13、演技構成点最高の29.66、合計59.79でSP2位。
SP1位は、ソチ五輪に年齢の足りないラディオノワ(露。14)。3位はケイン(米。17)。安藤以外はテレ朝放送なし。その他、有名選手では、グルジアのゲデバニシビリ(23)が、技術点25.73、演技構成点25.86、合計51.59でSP5位。エストニアのグレボワ(24)が、技術点23.2、演技構成点23.07、合計46.27でSP14位。グルジアもエストニアも枠取りか。
フリーでは、第3グループから知っている名前が出てくる。12番滑走のフィンランドのトゥルッキラ(18)は、技術点39.53、演技構成点41.66、合計81.19でフリー13位、総合14位。17番滑走のラフエンテ(西。21)は、ジャンプが絶不調。転倒や2回転ジャンプばかりで、技術点30.0、演技構成点37.84、合計66.84でフリー26位、総合26位と惨敗。いずれにしても枠取りは失敗。
第4グループには、19番滑走でエストニアのグレボワ。ジャンプが不安定で慎重に跳んでいたが、アンダーローテーションが多く、技術点44.23、演技構成点44.24、合計88.47でフリー8位ながら総合11位で枠取りは失敗。
第5グループでは、27番滑走のハン(豪。18)がいい演技。連続3回転はないが、スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。途中1回転サルコウもあったが、ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点3番目の51.62、演技構成点46.8、合計98.42でフリー5位、総合5位で枠取りに成功。
最終グループ3番目、32番滑走で安藤。冒頭のルッツは危なかったが決めた。スピンは二つがレベル2、一つはレベル1。軸が安定せず、スピードも遅い。フライングスピンとダブルアクセルだけ全ジャッジが加点。それでもスタミナ不足ながら、後半ダブルアクセルからの3連続も跳び、技術点48.07、演技構成点2番目の55.0、合計103.07でフリー4位、総合2位。
33番滑走でゲデバニシビリ。今季も太め。冒頭のルッツはなんとか成功。サルコウは2回転でオーバーターン。3連続ジャンプは第1ジャンプが1回転。スピンはレベル1と2。最後のダブルアクセルで転倒。技術点43.07、演技構成点5番目の51.14、合計93.21で総合6位。かろうじて枠は取れたか。
34番滑走でSP首位のラディオノワ。冒頭でルッツからの連続3回転を決める。昨季より少し背が伸びたが、まだ細身。フリップ、ループからの3連続、レベル4のスピン、二つ目のルッツと順調に跳んだが、後半最初のダブルアクセルで転倒。しかし二つ目は成功。レイバックスピンほぼ全ジャッジが加点3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。技術点別世界の65.82、演技構成点最高の58.7、合計123.52で自己ベスト更新、フリー1位で総合優勝。3位はフリー2位のアメリカのケイン。4位はカナダのマイエ。上位4ヵ国は枠があるので、枠を得たのは、5位から10位のオーストラリア、グルジア、ノルウェー、ドイツ、オーストリア、チェコの6ヵ国。
<ペア>19組がエントリー、うち13組が4枠を争う。驚いたのは、第1グループのトルコペア、ベスタンディゴワ・マンシズ組(34,38)。年齢もさることながら、男性はサッカーの日韓ワールドカップで3位になったトルコ代表のイルハン・マンシズ。サッカーは怪我で2006年引退。女性はスロバキア代表としてソルトレーク五輪に出たことがあり、2007年、テレビ番組のためイルハンと組み、2010年からコーチに付いて練習してきたとか。コーチの一人はアメリカのドン・ボールドウィン。井上と組んでいたボールドウィンの弟。SPの演技は、ツイストは上がらず、レベルB。ソロジャンプは2回転。スロージャンプは3回転。デススパイラルはレベル1。リフトもレベルB。スピンはレベル3。ステップはレベル2。技術点19.23、演技13.91、合計33.14でSP最下位。
第2グループには、組みかえたデイヴィス・ブルベイカー組(米。21,27)。女性はカナダ出身で過去にラドウィグなどと組んでいた。男性はマクラフリンと組んで全米王者2回、2010年の四大陸で2位。ソロジャンプはピタリと決まったが、ツイストはレベルB。スロージャンプは惜しくも転倒。しかし後の要素はレベル3と4にまとめ、技術点6番目の30.63、演技構成点24.41、合計54.04でSP6位とまずまず。
第3グループ9番滑走でカナダのプーリッチ・トラン組(18,23)。女性はノービス時代に国内シングルで銀メダルをとり、ペアの経験もある。ツイストは3回転だがレベル2。ソロジャンプはアンダーローテーション。リフトとデススパイラルはレベル4で後者には全ジャッジが加点。ステップはレベル2。技術点4番目の31.79、演技構成点も4番目の24.92、合計56.71でSP3位。
高橋・木原組(21,21)は、第3グループの10番滑走。冒頭のソロジャンプで高橋がなんとか転倒せずにこらえた。ツイストは2回転。リフトはレベル2。スロージャンプは両足。デススパイラルはレベル1。ステップはレベル3、スピンはレベル4と健闘。リンクサイドまで戻ってきた男性がセーフの手振り。技術点9番目の27.39、演技構成点22.03、合計49.42でSP8位。この大会の前に出たロンバルディア杯より得点がいいとのこと。今できることは出せた感じ。上位6位までは五輪枠獲得済みの国なので、このままいければ4枠に入れる。
五輪枠獲得ペアで1番手に来たのは、13番滑走のケンプ・キング組(英。25,29)。いつも女性のジャンプミスで苦労してきたが、女性が前向き着氷でダウングレードながら転倒せずにこらえた。ツイストはレベルB、リフトはレベル3、スロージャンプは成功。デススパイラルとスピンはレベル3、ステップはレベル4。技術点7番目の28.67、演技構成点22.66、合計51.33でSP7位。
その他、世界王者のヴォロソジャー・トランコフ組(露。27,30)、地元ドイツのウェンデ・ウェンデ組(2013.6に結婚。25,29)、ファルトマン・ファンクリーブ組(24,26)、同じく地元で期待の若手、今季シニアデビューのプレルス・ブロムマート組(14,21。ソチ五輪には出られず。)などが出場。SP41位はもちろん世界王者ペア。「仮面舞踏会」の曲で、技術点驚異的な44.59、演技構成点も最高の37.06、合計81.65。SP2位がウェンデ・ウェンデ組。ドイツのあとふた組は、それぞれSP4位と5位と立派な成績。
フリーでは、第4グループの最初にケンプ・キング組(英。25,29)。全体としていい出来だった。冒頭のツイストはレベルB。ソロジャンプは2回転、ダブルアクセルからの3連続ジャンプは女性がアクセルで転倒。しかし、スロージャンプは二つとも成功。デススパイラルはレベル2だったが、スピン二つとリフト二つでレベル4。技術点7番目の50.37、演技構成点も7番目の45.60、合計94.97は自己ベスト更新、フリー7位、総合7位で、五輪枠獲得。
高橋・木原組は第4グループ13番滑走。冒頭の連続ジャンプで高橋がアンダーローテーションで転倒。ツイストはSPと同じ2回転。ソロジャンプも高橋がステップアウト。リフトは二つがレベル2、一つはレベルB。一つ目のスロージャンプは両足、二つ目は転倒。これが最後の要素で、痛かった。ソロスピンはレベル4だが、ペアスピンはレベル3。デススパイラルはSPと同じくレベル1。技術点38.46、演技構成点8番目の43.66、転倒2回の減点2、合計80.12でフリー13位、総合11位。五輪枠取りでは、イギリス、ウクライナ、エストニア、イスラエルの次となり、4枠にもれた。
組みかえたデイヴィス・ブルベイカー組は、冒頭のソロジャンプで女性がステップアウト。ツイストは3回転だがレベル1。珍しくリフトが一つ上がらなかった。スピン二つ、後半のリフト一つはレベル4。まだお互いのタイミングがあちこちで合っていない。技術点5番目の51.14、演技構成点50.68、合計102.87でフリー5位、総合5位。
最終グループ4組では、プーリッチ・トラン組から。ツイストは3回転だが全ジャッジが減点、連続ジャンプは女性が転倒。スロージャンプも両足。しかし、スピン二つとデススパイラル、リフト二つでレベル4。特にデススパイラルは全ジャッジが加点。最後のリフトは上がらないかと思ったが、なんとか実施。技術点49.76、演技構成点50.68、合計99.44でフリー6位、総合6位。
ヴォロソジャー・トランコフ組は冒頭のツイストが高く、レベル4にほぼ全ジャッジが加点3。デススパイラルがレベル2だったが、スピン二つとリフト三つはレベル4、スロージャンプは二つとも全ジャッジが加点。技術点最高の75.17、演技構成点は全て9点台の75.14、合計150.31は世界最高点を更新、ダントツのフリー1位で総合優勝。
ドイツのふた組、ファルトマン・ファンクリーブ組とウェンデ・ウェンデ組は、それぞれ106.11と113.88で自己ベストを更新し、3位と2位に入った。
<アイスダンス>23組がエントリー、うち18組が5枠を争う。今季のパターンダンスはフィン・ステップ。ただし、テレ朝の解説が、元ペアの若松さんなので、キーポイントの解説はなし。第1グループ2番滑走でイスラエルのリード・ロゴフ組(19,21)。女性はリード姉弟の妹。2011年までグルジアのジャパリドゼと組んでいた。コーチはチャイト。ステップはレベル2、フィン・ステップはレベル2と3。ツイズルもレベル2。回転リフトはレベル4。技術点23.0、演技構成点19.44、合計42.64でSD15位。
第3グループ9番滑走でフィンランドのリンドホルム・カネルヴォ組(24,26)。フィン・ステップが初めてどんなダンスなのかわかった。それまでの組では、飛び跳ねているクイックステップみたいだった。それでもレベルは2パートともレベル2。コーチはイタリアの五輪銅メダリスト、マルガリオとロシアのズエワ。技術点23.5、演技構成点22.18、合計45.68でSD12位。
12番滑走でモンコ・ハリアビン組(露。21,22)。ロシアは既に五輪枠は取れている。冒頭のフィン・ステップは2パートともレベル3。ツイズルはレベル2。ステップとリフトもレベル3。技術点二番目の28.15、演技構成点最高の28.75、ただしリフトの時間超過で減点1、合計55.9でSD3位。キスアンドクライでは、思ったより得点が低かったのか、憮然とした表情。
第4グループの14番滑走でリード姉弟(26,23)。冒頭の要素はツイズル。レベル3だがなんとか無事にできる。フィン・ステップは2パートともレベル2。ステップはレベル1。回転リフトはレベル4。技術点23.2、演技構成点7番目の25.21、合計48.41でSD8位、五輪枠取りでは四番目につけた。
リード姉弟の直前に滑ったスペインのウルタド・ディアス組(20,23)も五輪枠取り。技術点22.5、演技構成点5番目の24.18、合計46.68でSD10位。枠取りではエストニアに次いで六番手。リード姉弟の次に滑った中国のフアン・ゼン組(26,26)も五輪枠ねらい。技術点6番目の25.92、演技構成点4番目の25.24、合計51.16でSD5位。五輪枠取りのトップに立った。
最終滑走は、カナダのポール・イスラム組(22,23)。冒頭から速くて、ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル3。フィン・ステップはレベル2と3。入りばなで、女性がちょっとつまづいた。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点2。技術点最高の30.35、演技構成点2番目の28.71、合計59.06は自己ベスト更新でSD1位。
SD2位は、アメリカのハベル・ドナヒュー組(米。22,22)。ここもツイズルのつなぎ目で男性がよろけ気味だったが、レベルは3とれた。フィン・ステップはレベル2と3。リフトはレベル4。技術点3番目の28.07、演技構成点も3番目の28.46、合計56.53
フリーでは、第2グループ7番滑走で、リード・ロゴフ組(イスラエル)。曲は「パイレーツ・オブ・カリビアン」。ロングリフトはほぼ全ジャッジが加点したが、第2ツイズルで男性がよろけてレベル2。リフト二つでレベル4だが、ステップ二つはレベル2と1。技術点33.77、演技構成点33.5、合計67.27でフリー18位、総合18位で枠取りは失敗。
リード姉弟は、第4グループ14番滑走。クリスが上下風の衣装、キャシーもキモノ風の衣装で、曲は「将軍U」。心配されていた冒頭のツイズルは、第2ツイズルの途中でクリスが一瞬止まりかけたが、なんとか成功、加点ももらう。対角線のステップはレベル2だが全ジャッジが加点。リフト四つとスピンもレベル4。最後のコリオリフトは減点気味だったが、技術点4番目の41.54、演技構成点6番目の38.02、合計78.56でフリー5位、総合7位で、この時点で1位となり、五輪枠獲得。実は、朝の公式練習で、クリスがスロバキアの選手と接触をさけようとして古傷の右膝を傷めていて、試合後、検査して手術するかもしれないとの報道があった。
第5グループ18番滑走のモンコ・ハリアビン組(露。21,23)は、SD3位からの逆転優勝をねらう。先季の国内選手権で4位。このままだと五輪3枠に入れない。冒頭の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点。二つのステップ以外全てレベル4。しかしキスアンドクライでは、やりきったという表情ではなく、技術点2番目の44.27、演技構成点3番目の42.97、合計86.24でフリー2位、総合2位の得点を見ても全く嬉しそうではなかった。
最終グループ19番滑走でSD2位のハベル・ドナヒュー組は、「ボヘミアン・ラプソディー」の曲。冒頭の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点2〜3。二つのステップ以外全てレベル4。後半の要素はほとんど全ジャッジが加点し、技術点最高の45.6、演技構成点2番目の44.98、合計90.58でフリー1位、総合優勝。
フアン・ゼン組は、「クルミ割り人形」の曲で枠取りに臨む。振り付けはカメレンゴ他。二つのステップだけレベル2だったが、他は全てレベル4。直線のリフトとロングリフトは全ジャッジが加点。技術点3番目の42.8、演技構成点4番目の39.94、合計82.74は自己ベスト更新。フリー4位、総合4位。もちろん枠取りも成功。
21番滑走でSD1位のポール・イスラム組は、冒頭の対角線のステップは、レベル2だが全ジャッジが加点。ところが第1ツイズルの途中で女性が足をついてしまい、無得点の大失敗。リフト四つとスピンはレベル4で、ほぼ全ジャッジが加点。最後のコリオリフトも全ジャッジが加点1〜3。技術点12番目の37.5、演技構成点最高の45.43、合計82.93でフリー3位、総合3位に踏みとどまった。
結局、最終滑走のトルコもフリー7位、総合5位となり、五輪枠取り逆転で滑り込み。このほか、オーストラリアも枠取りに成功した。
<男子シングル>エントリー34人中26人がオリンピック枠6枠を争う。SPは、冒頭で4回転を決めた織田が、技術点48.87、演技構成点、合計87.34で首位発進。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点1〜3、レベル3のステップとレベル4の足替えスピンも全ジャッジが加点。
他に知っている選手では、ジェレミー・テン(加)、ジェイソン・ブラウン(米)くらい。SP2位はブラウン、3位はテン。
フリーでは、織田は、冒頭で4回転3回転を成功。スピードが足りないかと心配したが、高く跳んで決めた。トリプルアクセルも二つ入り、二つ目の4回転は回避し3回転に。ほぼノーミスで大会2連覇。2位はジェイソン・ブラウン、3位はジェレミー・テンだが放送なし。
フィギュアスケート (2013.4/25,26,28,29,)
国別対抗戦 (2013.4/11〜13 代々木)
<アイスダンス>日本はリード姉弟、アメリカはチョック・ベイツ組、カナダはウィーバー・ポジェ組、ロシアはモンコ・ハリアビン組、フランスはキャロン・ジョーンズ組、中国はユウ・ワン組。
モンコ・ハリアビン組(露)は何だか女性(20)が太った感じ。ヤンキーポルカのパートは、二つともレベル4だが、プログラムの最後に付け足した感じ。合計59.47でSD3位。
リード姉弟は、冒頭のツイズルを無難に成功、ステップはレベル3、ポルカは二つともレベル3、回転リフトはレベル4。合計56.35は自己ベスト更新でSD4位。
チョック・ベイツ組(米)は全要素に全ジャッジが加点。ツイズルとポルカのパート1、回転リフトでレベル4。合計66.54でSD1位。
キャロン・ジョーンズ組(仏)は、ポルカは二つともレベル3。ツイズルとリフトがレベル4。演技構成点はつなぎ以外8点台。合計54.73でSD5位。
ウィーバー・ポジェ組(加)は、ポルカは二つともレベル3。ツイズルの途中でぶつかりそうになり、-1〜2。ステップがレベル2だが全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点2。演技構成点全て8点台。合計62.42は今季最高でSD2位。
フリーダンスでは、キャロン・ジョーンズ組は、二つのステップ以外の要素はレベル4。リフトはどれも独創性があり、BS朝日の解説・河合彩さんはほめていた。低い位置でのステイショナルリストは全ジャッジが加点1〜3。ただリフトの時間超過で減点1。合計84.24でフリー5位、総合5位。
リード姉弟は、会心の出来。回転リフトはほぼ全ジャッジが加点1〜3。リフトは四つともレベル4。苦手のツイズルとスピンもレベル4。ステップ二つはレベル3。合計85.4は、自己ベスト更新でフリー4位、総合4位。
モンコ・ハリアビン組は、二つのステップ以外の要素はレベル4。フラメンコの曲をよく表現していた。合計89.8でフリー3位、総合3位。
ウィーバー・ポジェ組は、ツイズルと二つのステップがレベル3。他の要素はレベル4に全ジャッジが加点。カーブのリフトは全土2〜3、回転リフトは全ジャッジが加点2。最後のコリオリフトはちょっと不完全だった。演技構成点は全て8点台。合計97.66でフリー2位、総合2位。
チョック・ベイツ組は、フリーでも全要素に全ジャッジが加点。二つのステップ以外の要素はレベル4。冒頭のカーブのリフトとS字のリフトは全ジャッジが加点2〜3。合計98.37は自己ベスト更新でフリーも1位、総合1位。
アメリカ12p、カナダ11p、ロシア10p、日本9p、フランス8p、中国7p。
<男子シングル>日本は高橋と無良、アメリカはアボットとアーロン、カナダはチャンとレイノルズ、ロシアはメンショフとコフトゥン、フランスはジュベールとポンサール、中国は王一とハン・ヤンが出場。
コフトゥン(露。17)は、4回転3回転を決めたがステップからのルッツで転倒。合計76.67でSP7位。メンショフ(露)も4回転3回転を決めたが、加点があまりなく、合計80.6でSP3位。
アーロン(米。20)は、4回転サルコウ2回転トウを成功。ジャンプは全て決めたが加点があまりなく、合計77.38SP6位。アボット(米)は4回転をあえて入れずに臨んだが冒頭のフリップで転倒。ルッツからの連続3回転、トリプルアクセルは成功。レベル4のステップは全ジャッジが加点1〜3。合計80.24でSP4位。
レイノルズ(加)は、冒頭の4回転サルコウと後半最初の4回転トウで両方転倒。連続ジャンプの要素を失う。合計73.52はたぶん今季最低でSP7位。チャンは冒頭の4回転で転倒。トリプルアクセルでステップアウト。他の要素はほぼ全ジャッジが加点。レベル4のステップに全ジャッジが加点2〜3。合計86.67でSP1位。
ジュベール(仏)は4回転に2回転を付けたが間にターンが入り、-1〜-2。ステッからのフリップはeマーク。合計76.55でSP8位。ポンサールはSP12位。
無良は、4回転で転倒。トリプルアクセルは全ジャッジが加点、ルッツからの連続3回転も成功。合計77.65でSP5位。高橋は、冒頭の4回転が回転不足で両足となり-2〜-3。ルッツからの連続3回転は片手を付いた。レベル4のステップで全ジャッジが加点2〜3。合計80.87でSP2位。
男子SPでは、日本1位、カナダ2位、ロシア3位、アメリカ4位、フランス5位、中国6位。
フリーでは、レイノルズが四大陸に続いて三回4回転を決めた。冒頭の4回転サルコウ、続けて4回転トウループ(回転不十分)3回転トウループ2回転ループの3連続。プルシェンコ以来、4回転を含む3連続を見たのはこれが初めて。そしてトリプルアクセル(回転不十分。タッチあり)からの連続3回転。ジャンプは減点気味だったが、ステップがうまくなり、レベル4に全ジャッジが加点。さらに後半最初に単独の4回転トウループは加点の出来。フリップからの連続3回転も成功し、技術点最高の87.79、演技構成点6番目の76.34、合計164.13でフリー2位、総合3位。チャンは、冒頭で美しく4回転3回転を成功、全ジャッジが加点2〜3。二つ目の4回転の予定が3回転トウループに。ルッツは全ジャッジが加点1〜3。レベル4のステップは全ジャッジが加点2〜3。しかし後半、トリプルアクセルで転倒、二つ目のルッツも転倒、最後のスピンに入るところで三たび転倒。びっくりしたが、本人も呆然。技術点8番目の71.54、演技構成点2番目の85.0、合計153.54でフリー5位、総合2位。二人で21p稼いだが、カナダの初優勝に黄色信号。
ジュベールは冒頭の4回転をきれいに決めた。連続ジャンプの予定をやめたのはもったいなかった。トリプルアクセルはこらえた。ルッツは全ジャッジが加点。二つ目の4回転の予定が、トウループの連続3回転に。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半、ルッツからの連続ジャンプはステップアウト。しかし最後にダブルアクセルのシークエンスを入れた。技術点5番目の74.26、演技構成点4番目の77.14、合計151.4でフリー7位、総合7位。ポンサールはフリー11位、総合11位。二人で8p。
コフトゥンは冒頭で4回転3回転を少し傾きながら下りた。二つ目の4回転は回ったが転倒。足替えスピンはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。後半、フリップが1回転でeマークになったが、全体としてはいい出来。技術点7番目の73.62、演技構成点72.5、合計145.12でフリー8位、総合8位。メンショフがトリプルアクセルの転倒で肩を脱臼したらしく、途中棄権したので、ロシアはポイント稼げず、5p。
アーロンはとにかく滑りが速い。冒頭で4回転サルコウ2回転と単独の4回転サルコウを成功。いずれも全ジャッジが加点。ジャンプ要素6つを後半に入れており、トリプルアクセルからの連続ジャンプは全ジャッジが加点の出来だったが、ルッツはステップアウト、二つ目のトリプルアクセルは転倒。しかし、3回転トウループからの3連続は強引に跳びきった。eマークのフリップ、最後の最後にループを決め、技術点2番目の86.74、演技構成点73.5、合計159.24でフリー3位、総合4位。アボットは、冒頭の4回転がパンクして2回転。スピン二つはレベル4に加点。特に足替えスピンは全ジャッジが加点2〜3。トリプルアクセルは二つとも決めたが、後半のフリップで転倒。技術点9番目の69.1、演技構成点全て8点台で3番目の83.5、合計151.6でフリー6位、総合6位。二人で16p。
無良は、やっと冒頭の4回転を成功、全ジャッジが加点2〜3。ルッツからの連続347回転、トリプルアクセルと決め、波に乗った。後半、二つ目のトリプルアクセルはステップアウトし連続ジャンプにできず。しかしステップも全ジャッジが加点、スピンも一つがレベル4、コレオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3をつけ、実力があることを見せられた。技術点4番目の77.87、演技構成点も4番目の78.16、合計156.03でフリー4位、総合5位。高橋は、冒頭の4回転は両足。二つ目の4回転かもしれなかったフリップからの連続ジャンプは全ジャッジが加点。トリプルアクセル、レベル4のフライングスピンとほぼ全ジャッジが加点。ステップとレイバックスピンはレベル3だったが、ステップは全ジャッジが加点2〜3。世界選手権のときより力強く、観客を世界に引き入れていた。後半二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプは回転不足。しかし後の要素は全て加点の出来で、コレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の82.65、演技構成点最高の86.0、合計168.65でフリー1位、総合1位。二人で20p。
中国は、王一が冒頭で4回転を跳んだがステップアウト。ルッツが二つともeマーク。トリプルアクセルがないのが痛い。合計125.27でフリー10位、総合10位。ハン・ヤンは、冒頭でいきなりアクセルがパンク、1回転。しかし、4回転3回転を成功、全ジャッジが加点1〜3。ルッツはは上手で二つとも加点の出来。後半フリップからの連続ジャンプで第2ジャンプが1回転。最後のスピンはレベル4。可能性は見せたが合計143.27でフリー9位、総合9位。二人で5p。
<ペア>アメリカはカステッリ・シュネイピア組、カナダはデュハメル・ラドフォード組、ロシアはヴォロソジャー・トランコフ組、フランスはジェイムズ・シプレ組、中国はペン・ジャン組。
SPでは、ペン・ジャン組(中)は、冒頭のツイストがすばらしく、全ジャッジが加点1〜3。スローループも全ジャッジが加点2。合計58.62でSP4位。
カステッリ・シュネイピア組(米)は、スローサルコウで転倒し、合計57.18でSP5位。
ジェイムズ・シプレ組(仏)は、無難に演技し、合計58.73でSP3位。
デュハメル・ラドフォード組(加)は、ツイストとリフトで全ジャッジが加点。最後のスピンで回転数にずれがあり、0〜-1。演技構成点は三つの要素で8点台。合計69.94でSP2位。
世界王者、ヴォロソジャー・トランコフ組(露)は、冒頭のツイストでいきなり全ジャッジが加点3。他もソロジャンプ以外の要素はほぼ全ジャッジが加点。演技構成点はつなぎ以外9点台。合計74.41でSP1位。
フリーでは、カステッリ・シュネイピア組は4回転スローサルコウに挑戦、回ったが転倒。ソロスピンもずれたが、ペアスピンはレベル4。二つ目のスロージャンプは全ジャッジが加点1〜3。合計115.12でフリーも5位。
ペン・ジャン組は冒頭で4回転ツイストに挑戦、見事に成功。連続ジャンプ、リフト、スローループジャンプと加点の出来。ダブルアクセルで女性が転倒。二つ目のスローループジャンプは全ジャッジが加点1〜3。リフト二つとデススパイラルはレベル4。見るたびに上手になっている感じ。合計115.78は自己ベスト更新でフリー3位。
ジェイムズ・シプレ組は、連続ジャンプで3連続を成功。スピン二つとリフト一つがレベル4。合計115.58でフリー4位。
デュハメル・ラドフォード組は、ソロジャンプのルッツで女性が転倒。スピン二つとリフト全てとデススパイラルはレベル4。連続ジャンプは女性が二つとも1回転。合計121.21でフリー2位。
ヴォロソジャー・トランコフ組は、冒頭のツイストで全ジャッジが加点3。しかし、ソロジャンプのサルコウで女性が転倒。デススパイラルとソロスピン、リフト二つがレベル4。スロージャンプは二つとも全ジャッジが加点。最後のリフトはレベル1。それでも合計136.06でフリー1位。
ペアは、ロシア12p、カナダ11p、中国10p、フランス9p、アメリカ8p。
<女子シングル>日本は浅田真央と鈴木明子、アメリカはワグナーとゴールド、カナダはオズモンドとデイルマン、ロシアはトゥクタミシェワとソトニコワ、中国は李子君とクーシン・ジャン。
カナダのオズモンド(17)は二回転倒。合計55.18でSP7位。もう一人のデイルマン(15)は、これがシニアデビューで、合計48.82でSP12位。
ゴールド(米。17)は、冒頭のルッツからの連続3回転で転倒。ルッツで少し着氷が不完全だったのに3回転を付けたため。ステップからのフリップはeマーク。スピン三つとステップはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。演技構成点はつなぎ以外7点台前半。合計60.98でSP3位。ワグナーは、冒頭でついにフリップからの連続3回転に挑戦。第2ジャンプが回転不十分。ダブルアクセルも回転不十分。スピンは三つともレベル4。演技構成点全て7点台後半。合計59.77でSP4位。
トゥクタミシェワ(露。16)はジャンプが不調。冒頭のルッツからの連続ジャンプの予定がルッツで転倒、ステップからのループも転倒。スピンも一つレベル2。合計49.94でSP10位。ソトニコワ(露。16)はかなりよかった。冒頭のルッツからの連続ジャンプこそeマークと回転不十分があったが、スピン三つとステップはレベル4、ダブルアクセルも含めて全ジャッジが加点。演技構成点全て7点台後半。合計67.13でSP1位。
真央は、冒頭のトリプルアクセルが回転不足で転倒。フリップからの連続ジャンプは回転不十分。スピン二つとステップはレベル4。特に最後のステップは素晴らしく、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。合計59.39でSP5位。鈴木明子はすごくいい出来だった。冒頭の連続3回転の予定が第2ジャンプ2回転になったが、あとはほぼ完璧。スピン三つとステップはレベル4。ステップは速くて圧巻で全ジャッジが加点2〜3。演技構成点もつなぎ以外8点台。合計66.56でSP2位。
フランスはメイテが6位、ギレロンゴリは11位。中国は李が9位、ジャンは8位。女子SPでは日本1位、アメリカ2位、ロシア3位、フランス4位、中国5位、カナダ6位。
フリーでは、オズモンドは冒頭のフリップからの連続ジャンプで全ジャッジが加点。ルッツはeマーク、ダブルアクセルから3回転トウループで転倒。しかし後はいい出来で、フリップが2回転になったが、3連続も入り、合計109.67でフリーも7位、総合7位。デイルマンは放送なし。二回転倒し合計92.0でフリー11位、総合11位。カナダは二人で8p。
メイテは、ルッツで転倒、ループはステップアウトしたが、他はうまくできた。後半にダブルアクセルから3回転2回転の3連続も成功。合計101.2でフリー9位、総合8位。ギレロンゴリは放送なし。三回転倒して合計72.39でフリー12位、総合12位。フランスは二人で6p。
中国は二人とも放送なし。李子君はフリー4位、総合6位。ジャンはフリー10位、総合9位。二人で11p。
真央は、冒頭のトリプルアクセルは途中でほどいて前向きに両足着氷。フリップからの連続3回転は、ループが回転不十分。ルッツはeマーク。後半、ダブルアクセルから3回転トウループの予定が2回転に。苦手のサルコウは回転不十分。フリップからの3連続も第1と第3ジャンプが回転不十分。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。技術点7番目の53.38、演技構成点3番目の64.59、合計117.97でフリーも5位、総合5位。終わった後、すごく苦しそうでどこか痛いのではないかと思った。一方、鈴木明子は、素晴らしかった。冒頭でフリップからの3連続がきれいに決まり、全ジャッジが加点。続けてダブルアクセルから3回転トウループも成功。ルッツはeマークだが、後半のフリップは全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4で全ジャッジが加点。ステップとコレオシークエンスはスピードに乗り、全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の65.76、演技構成点は全て8点台で最高の67.26、合計133.02は自己ベスト更新でフリー1位、総合1位。日本は二人で20p。
ワグナーは、冒頭でフリップからの3連続を成功、全ジャッジが加点。続けてダブルアクセルからの連続ジャンプ。後半にループからダブルアクセルのシークエンスも決めた。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。途中で髪がほどけたが、滑りに余裕があった。技術点3番目の63.74、演技構成点全て8点台で2番目の65.09、合計128.83は自己ベスト更新でフリー2位、総合2位。ゴールドもいい出来だった。冒頭でルッツからの連続3回転、ダブルアクセルから3回転トウループと成功、いずれも全ジャッジが加点。スピン二つはレベル4にほぼ全ジャッジが加点2〜3。後半にフリップ(eマーク)からの3連続も決めた。技術点2番目の65.28、演技構成点はつなぎ以外7点台後半で61.77、合計127.05は自己ベスト更新でフリーも3位、総合3位。アメリカは二人で21p。
最終滑走のソトニコワは、いいときの影のようだった。冒頭のルッツからの連続3回転は強引に跳び、ルッツはeマーク、第2ジャンプが回転不十分。フリップでは転倒。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。しかしダブルアクセルから3回転トウループはまた回転不十分でステップアウト。技術点5番目の56.28、演技構成点はつなぎ以外7点台後半で5番目の60.69、合計115.97でフリー6位、総合4位。トゥクタミシェワは放送なし。一回転倒し合計102.22でフリー8位、総合10位。ロシアは二人で12p。
結局、アメリカが57pで優勝、カナダが51pで2位、日本は49pで3位。ペアなしでよく3位になったと思う。高橋成美は観戦していたらしい。ロシアは39pで4位、中国35pで5位、フランス31pで6位。
フィギュアスケート (2013.8/21,22,9/8,15,16,17)
世界選手権 ペア・アイスダンス (2013.3/10〜17 ロンドン・カナダ)
<ペア>10ヵ国18組参加。3組送り込んできたのは、中国とロシア。第1グループ2番滑走でスイ・ハン組(中。17,20)。今季初めて。女性の体調不良(骨端炎)とか。二人とも少し大人っぽくなった。ツイストは高く、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。ソロジャンプで女性が転倒。スロージャンプとリフトも全ジャッジが加点。しかし、ステップはレベル4だが、他の要素はレベル3。技術点31.67、演技構成点26.98、合計57.65でSP11位。
第2グループ5番滑走で今季組みかえたペン・ジャン組(中15,28)。女性は四大陸の時より背が伸びたようだ。冒頭のツイストは素晴らしく全ジャッジが加点2〜3。ソロジャンプとスロージャンプも全ジャッジが加点。デススパイラルは最後女性の姿勢が崩れてレベル1。スピンとリフトはレベル4。技術点7番目の32.77、演技構成点25.75、合計58.52でSP10位。
第3グループ10番滑走でジェイムズ・シプレ組(仏。25,21)。欧州選手権4位。ツイストとデススパイラルはレベル1。ソロジャンプとリフトは全ジャッジが加点。ステップ、リフト、スピンはレベル4。技術点6番目の32.89、演技構成点28.09、合計60.98は自己ベスト更新でSP8位。
第4グループ最初にカナダ2位のムアタワーズ・モスコビッチ組(20,28)。2年ぶり二回目。ほぼノーミスの会心の演技。ツイストとデススパイラルはレベル3だが、リフト、ステップ、スピンはレベル4。スピン以外の全ての要素で全ジャッジが加点。特にスロージャンプは加点2〜3。技術点4番目の37.94、演技構成点6番目の31.31、合計69.25は自己ベスト更新でSP5位。
現王者のサブチェンコ・ゾルコビー組(独。29,33)。欧州選手権と同じように慎重に滑っていたが全ての要素がレベル4。冒頭のスローフリップジャンプは高くて全ジャッジが加点2〜3。ツイストとデススパイラルも全ジャッジが加点1〜3。スピンは少しずれたが、ステップとリフトは全ジャッジが加点2以上。技術点3番目の39.27、演技構成点2番目の34.2、合計73.47でSP3位。
欧州選手権3位のベルトン・ホタレック組(伊。22,29)。冒頭のソロジャンプで女性が転倒。リフト、ステップ、スピンはレベル4で全ジャッジが加点。しかし、技術点31.56、演技構成点28.51、合計59.07で自己ベストを5点以上下回り、SP9位と出遅れ。
川口・スミルノフ組(露。30,28)は7年連続出場。久しぶりにノーミスに近い出来、冒頭のツイストもレベル4で全ジャッジが加点。ソロジャンプ、スロージャンプとも成功し、全ジャッジが加点。デススパイラルはレベル1だったが、ぴったり合ったスピン、リフト、ステップともレベル4で全ジャッジが加点。特にステップは加点2〜3。スミルノフはホッとしたようにニコニコしていた。技術点5番目の37.09、演技構成点全て8点台で3番目の32.89、合計69.98でSP4位。
最終グループ最初のパン・トン組(33,33)は、今季あまりキレがない。しかし、15年連続出場とは! 冒頭のソロジャンプで男性が回転不足でステップアウト。ツイスト、スロージャンプ、デススパイラル、リフトと全ジャッジが加点。ステップで女性がひざまづいた姿勢のとき手を付いてしまい0〜-2だったが、リフト、ステップ、スピンはレベル4。演技後のインタビューで、男性が四大陸の後、ヒザを怪我して「5本シャフトを入れた。」と言っていた(!)。技術点7番目の32.39、演技構成点5番目の31.56、合計63.95でSP6位。
カナダ王者のデュハメル・ラドフォード組(27,28)も会心の演技。全要素に全ジャッジが加点。ツイストとデススパイラルはレベル3、リフト、ステップ、スピンはレベル4。ソロジャンプのルッツ、スロージャンプのルッツも決めて、技術点最高の41.1、演技構成点4番目の32.51、合計73.61は自己ベスト更新で、SP2位。
バザロワ・ラリオノフ組(露。20,27)は、国内選手権を女性の怪我で欠場。解説の岡部さんは、「この組は怪我が多い。」と言う。冒頭のソロジャンプで女性がパンクして1回転。要素を失う。その後は、スローループジャンプ、高くて美しいツイスト、リフトはいずれもレベル4に全ジャッジが加点。スピンはレベル3だが、ステップはレベル4で全ジャッジが加点。デススパイラルはレベルは2だが全ジャッジが加点。技術点9番目の32.01、演技構成点7番目の29.9、合計61.91でSP7位。
最終滑走は、欧州王者のボロソジャル・トランコフ組(露。26,29)。「ゴッド・ファーザー」の曲で貫禄の演技。冒頭のツイストは高く、全ジャッジが加点3。スロージャンプも全ジャッジが加点3。デススパイラルはレベル3だが、リフト、ステップ、スピンとレベル4で、どれも全ジャッジが加点2以上。それでも技術点2番目の39.7、演技構成点最高の36.14、合計75.84でSP1位。
フリーには16組が進む。第2グループ最初でSP9位のベルトン・ホタレック組は、冒頭みごとな3連続ジャンプを決めた。しかし次のソロジャンプで女性が2回転でステップアウト。リフト二つ、デススパイラル、スピン二つでレベル4。二つ目のスロージャンプの着氷が乱れたので減点評価。二つ目のリフトはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点58.83、演技構成点53.87、合計112.7でフリー10位、総合10位。自己ベストより10点以上低い得点にがっかりした様子。
6番滑走でSP11位のスイ・ハン組。冒頭のツイストはよかった。全ジャッジが加点。しかし連続ジャンプの第2ジャンプで女性が回転不足で大きく乱れ、ソロジャンプでは転倒。コリオステップ、デススパイラル、一つ目のスロージャンプは全ジャッジが加点。スピンは二つともレベル4だが、リフトは三つともレベル3。技術点55.55、演技構成点53.69、合計108.24でフリー13位、総合12位。終わった途端、女性はしゃがみ込んだ。左足のどこかが痛そうだ。
アメリカ勢はふた組出場。全米王者のカステリ・シュネイピア組は、SP13位と出遅れ。連続ジャンプで女性がダブルアクセルの後、1回転しか付けられなかった。全体としては悪くない出来だったが、技術点56.96、演技構成点51.36、合計108.32でフリー12位、総合13位と挽回できず。全米2位で初出場のシメカ・クニエリム組は組みかえて2年目。冒頭のツイストは全ジャッジが加点2〜3の出来。一つ目のスロージャンプで両足になった以外は大きなミスなく、技術点61.15、演技構成点56.63、合計117.78は大きく自己ベスト更新して、フリー9位、総合9位。
ペン・ジャン組は、ツイストは高かったが、連続ジャンプで女性が転倒。一つ目のスロージャンプは下りた後、転倒。ソロジャンプでも1回転アクセルに。二つ目のスロージャンプは決め、全ジャッジが加点1〜3。リフトは三つとスピン二つもレベル4。二つ目のリフトとペアスピンは全ジャッジが加点。技術点56.50、演技構成点54.16、合計108.66でフリー11位、総合11位。ちょっと悔しそうだった。
第3グループ最初は、SP5位のムアタワーズ・モスコビッチ組。曲は「ボヘミアン・ラプソディ」などクイーン・メドレー。連続ジャンプ、ソロジャンプ、コリオシークエンスと全ジャッジが加点。デススパイラル、スピン二つ、リフト二つでレベル4。一つ目のスロージャンプでやや着氷に乱れがあった以外はノーミス。技術点2番目の66.78、演技構成点63.47、合計130.25でフリー5位、総合4位。
バザロワ・ラリオノフ組は、女性のジャンプが低くて、回転不足になりがちなのと、男性と高さ、タイミングが全く合っていないのが欠点。案の定、ダブルアクセルのシークエンスで女性の第2ジャンプが1回転。ツイストは相変わらず素晴らしく全ジャッジが加点1〜3。デススパイラルとソロスピンはレベル3。リフト三つとペアスピンはレベル4。基礎点55.02に全体で加点7点以上付いたが、技術点6番目の62.41、演技構成点7番目の60.4、合計122.81でフリー6位、総合7位。
パン・トン組は、悪いなりにそつなくまとめた。冒頭の連続ジャンプは、そろって1回転アクセルとダブルアクセル。ツイストは高く全ジャッジが加点。スピン二つとリフト三つはレベル4に全ジャッジが加点。二つ目のスロージャンプで女性が前向きに下りてしまい、ステップアウト。技術点四番目の64.75、演技構成点3番目の65.94、合計130.69でフリー4位、総合5位。中国オリンピック2枠。
最終グループ最初にデュハメル・ラドフォード組。冒頭のツイストは高く全ジャッジが加点。一つ目のリフトも全ジャッジが加点。しかし。連続ジャンプで男性が回転不足のため、ジャンプのタイミングと跳ぶ方向が大きくずれた。-1〜-3。技術点3番目の65.75、演技構成点はつなぎ以外8点台で5番目のの65.2、合計130.95は自己ベスト更新で、フリー3位、総合3位。カナダはオリンピック3枠を獲得。
逆転で3連覇をねらうSP3位のサブチェンコ・ゾルコビー組。曲は「フラメンコ・ボレロ」。冒頭で高いスロージャンプを決める。全ジャッジが加点2〜3。しかし連続ジャンプで男性の第1ジャンプが2回転になり、ソロジャンプでは転倒。スピンとツイストはレベル3だが、デススパイラル、リフト三つ、スピン一つはレベル4。最後の要素でスロートリプルアクセルを試み、両足ながら成功。基礎点55.34に全体で加点8点以上。技術点5番目の64.18、演技構成点2番目の68.91、合計132.09でフリー2位、総合2位。ドイツはオリンピック2枠獲得。
SP4位の川口・スミルノフ組は、冒頭の連続ジャンプで男性の第1ジャンプがオーバーターンしてタイミングがずれた以外は、かなりよかった。不得意なツイストと、デススパイラルは、レベル3だが、スピン二つとリフト二つはレベル4。残念だったのは、最後のリフトであげる前にフェンスに触れてしまい、要素が一つなくなってしまった。カナダのリンクはホッケー用で幅が4メートルも短い。つなぎに川口の柔軟性を取り入れ、技術点56.39、演技構成点は全て8点台で四番目の65.22、合計121.61でフリー7位、総合6位。
最終滑走でボロソジャル・トランコフ組。冒頭のツイストは高くほぼ全ジャッジが加点3。ソロジャンプ、連続ジャンプも全ジャッジが加点1〜3。全ての要素がレベル4。二つ目のスロージャンプの着氷で少し流れが悪かったくらい。基礎点59.0に全体で驚異的な17.36の加点。技術点ダントツの76.36、演技構成点も全て9点台で最高の74.51、合計149.87でフリーも1位、初優勝。ロシアもオリンピック3枠獲得。
<アイスダンス>29組参加。日本からは、リード姉弟が出場。3組送ってきたのは、アメリカ、カナダ、ロシア。1番滑走はイスラエルのリード・ロゴフ組(18,21)。女性はリード姉弟の末の妹で、以前はグルジアの選手と組んでいた。今季(2012)組みかえたばかり。コーチはチャイトとジョン・カー。リフトとツイズルはレベル4だが、ステップがレベル2、ヤンキーポルカはレベル2と3。技術点25.78、演技構成点20.85、合計46.63でSD23位。フリーに進めず。欧州選手権にもエントリーしたが男性の風邪で欠場したらしい。
第2グループ5番滑走で、ギレス・ポワリエ組(加。21,21)。曲は「メアリー・ポピンズ」。四大陸で5位。ツイズルはパラソルをさしている形。レベル3だが全ジャッジが加点。ポルカはレベル4と2。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。リフトはレベル4。技術点31.0、演技構成点27.61、合計58.61でSD15位。自己ベストの四大陸より約1.6点低い点に、少し不本意か。
8番滑走のウクライナのヒーキン-カネディ・ドゥン組(21,23)は組みかえて二回目の出場。女性はアメリカ出身。国籍変更がまだで、オリンピックは未定。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。ツイズル、ポルカの二つのバート、リフトは全てレベル4。技術点32.93、演技構成点26.27、合計59.2でSD14位。男性の姿勢がとてもよい。
第4グループ最初にチョック・ベイツ組(米。20,24)。曲は「シルク・ド・ソレイユ」から「キダム」。最初の要素ステップでレベル4に全ジャッジが加点1〜3。ツイズルもレベルは3だが、ほぼ全ジャッジが加点2。ポルカはレベル3と4。リフトはレベル4でほぼ全ジャッジが加点2。技術点3番目の34.78、演技構成点は三つの要素で8点台を出し9番目の31.96、合計66.74は自己ベスト更新でSD7位。
17番滑走でリード姉弟(25,23)。ずいぶん全身で大きく表現できていた。ツイズルでばらつきがあり、レベル3で減点評価。ステップはレベル2。ポルカはレベル3と4と健闘。得意の回転リフトはレベル4だが時間超過で減点1は痛かった。技術点28.29、演技構成点26.66、合計53.95でSD19位でなんとかフリーへ進む。
第5グループ最初に、四大陸王者のデイヴィス・ホワイト組(米。26,25)。今季最高の出来。「ジゼル」の曲で、滑らかに要素に入る。ツイズルは速くでレベル4にほぼ全ジャッジが加点3。ステップと回転リフトはレベル4、ポルカはレベル3と4で、いずれも全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の38.29、演技構成点全て9点台で最高の38.83、合計77.12は自己ベスト更新でSD1位。
23番滑走のウィーバー・ポジェ組(加。23,26)は、女性が足首を1月に手術。出場できてとても喜んでいた。曲は「サウンド・オブ・ミュージック」。ポルカから入り、両パートともレベル4にほぼ全ジャッジが加点。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点1〜3。回転リフトもレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点7番目の34.22、演技構成点は全て8点台の33.32、合計67.54は自己ベスト更新でSD6位。
第5グループ最後は、前回王者のヴァーチュー・モイア組(加。23,25)。これで最終組でないのがスゴイ。ポルカから入り、両パートともレベル4、全ジャッジが加点2。しかし次のツイズルで女性の回転がぎこちなく、レベル3。解説の滝野さんが「めずらしい」。ステップもレベル3。回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の35.57、演技構成点は全ての要素が9点台で2番目の38.3、合計35.57でSD2位。
最終グループ最初のペシャラ・ブルザ組(仏。29,32)は、男性の怪我で欧州選手権も休んだが、世界選手権には間に合った。そのせいか終始慎重に滑っていた印象。フレンチカンカンの振り付け。ツイズルはレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。ポルカはレベル4と3で全ジャッジが加点。技術点5番目の34.57、演技構成点は全て8点台の35.08、合計69.65でSD4位。
26番滑走でカッペリーニ・ラノッテ組(伊。26,27)。リード姉弟と同じ「7人兄弟」の曲から。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ポルカはレベル4と3。ステップはレベル3。回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点1〜3。技術点6番目の34.28、演技構成点は全て8点台33.65、合計67.93は自己ベスト更新でSD5位。フリーは最終組に。
シブタニ兄妹(米。18,21)は今季いちばんよかったと思う。曲は南米のメロディー。ポルカはレベル3と4。ツイズルは第1ハケートは高速で、レベル4に全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。シニアデビューの2年前に世界選手権で3位と躍進したが、「伸び悩んでいる」と滝野さんは言う。技術点8番目の34.14、演技構成点も8番目の32.0、合計66.14でSD8位。
28番滑走で欧州選手権2位のイリニク・カツァラポフ組(露。18,21)。ここもエスニックなポルカ。ツイズルとステップはレベル3だが全ジャッジが加点。ポルカがレベル3と2。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。技術点12番目の31.28、演技構成点は全て8点台で5番目の34.79、合計66.07でSD9位。得点にショックで「ノーコメント」だったらしい。
最終滑走は、欧州王者のボブロワ・ソロビエフ組(露。22,23)。全ての要素に全ジャッジが加点。ポルカはレベル3と4。ツイズルと直線のリフトはレベル4。ステップはレベル3。技術点4番目の34.71、演技構成点は全て8点台で3番目の35.34、合計70.05は自己ベスト更新でSD3位。初めてペシャラ・ブルザ組を抜いてスモールメダルを手に入れた。
来季オリンピックシーズンのパターンダンスは、フィン・ステップ。ISUがフィンランドのカップルに依頼して作った、まだ新しいダンスとか。競技会で使うのはまだ二回目だそうだ。
フリーは20組。アイスダンスは、世界選手権で19枠が決まる。上位2組で13位(1組なら2位)以内が3枠、14〜28位なら(1組なら10位以内)2枠。1番滑走でリード姉弟。曲はビートルズメドレー。冒頭のカーブのリフトと回転リフトはレベル4で加点評価。課題のツイズルは、第2ツイズルでまたクリスがぐらつき減点評価。ステップは二つともレベル2。直線のリフト、スピン、回転リフト、コリオリフトはレベル4。技術点37.01、演技構成点38.98、合計75.99でフリー20位、総合20位。オリンピックの枠は取れず。
第2グループ7番滑走でSD11位のジガンシナ・ガージ組(独。25,28)。曲はアメリカで人気のテレビ番組のゾンビダンスかららしい。衣装、化粧、表情、振り付け、全て楽しんでいる感じ。二つのステップだけレベル3で、後の要素は全てレベル4。最後のコリオリフトは「10秒以内で曲想を表現」することが求められているが、ニワトリの鳴き声がした後、女性の足を肩に担いで男性が去っていくもので、全ジャッジが加点1〜3。キスアンドクライでは、コーチたちがリプレイを見ながら爆笑していた。技術点45.64、演技構成点48.04、合計93.68はこれも自己ベスト更新でフリー8位、総合10位。ドイツはひと組なので、10位でオリンピック2枠。
9番滑走でギレス・ポワリエ組。ステップは二つともレベル2。直線のリフトとカーブのリフトはレベル4に全ジャッジが加点。ツイズルで珍しく男性が両手つき。転倒扱い。「重心がとれないまま回転を始めた」ためらしい。地元の大会で緊張していたのか。珍しいステーショナルリフトやスピンもレベル4。技術点38.55、演技構成点43.86、合計81.41でフリー18位。
第3グループ12番滑走でSD9位のイリニク・カツァラポフ組。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。スピンで姿勢を変えた後、重心がとれずバラけてしまった。中盤の直線のリフトと回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。しかし、終盤の回転リフトがレベル1。演技構成点は全て8点台ながら、技術点39.65、演技構成点6番目の51.8、合計91.45でフリー10位。総合9位に沈む。
シブタニ兄妹は、「サユリ」の曲。いい出来だった。二つのステップ以外全てレベル4。リフトは四つとも全ジャッジが加点。ツイズルはほぼ全ジャッジが加点1〜3。解説の滝野さんは「もっと加点が付いていい」と言う。技術点43.12、演技構成点はつなぎ以外8点台で9番目の48.45、合計91.57でフリー9位、総合8位。
チョック・ベイツ組は「ドクトル・ジバゴ」の曲。ツイズルと二つのステップはレベル3だが、他の要素は全てレベル4。S字のリフトは全ジャッジが加点2〜3。コリオリフトも全ジャッジが加点1〜3。技術点47.35、演技構成点8番目の49.84、合計97.19でフリー6位、総合7位。
ウィーバー・ポジェ組は映画「ピグマリオン」の曲。女性は彫像のような真っ白な衣装。二つのステップ以外の全ての要素でレベル4に全ジャッジが加点。特に中盤のカーブのリフトは全ジャッジが加点2〜3。基礎点38.7に全体で8.44の加点。技術点47.14、演技構成点6番目の51.52、合計98.66でフリー5位、総合5位。
最終グループ最初にヴァーチュー・モイア組。強い女「カルメン」を、女性の黒い衣装と大胆な振り付けで見せる。二つのステップだけレベル3で、他の要素はSDでミスのあったツイズルも含めて全てレベル4。全要素に全ジャッジが加点。特に、終盤の回転リフトはほぼ全ジャッジが加点3。基礎点40.2に全体で12.65もの加点。最後は、すっくと立つ女性に男性が倒れかかる演出。滝野さんは、「現代のカルメンは倒れないと言っているよう。」と言う。技術点2番目の52.85、演技構成点は全て9点台後半で2番目の58.32、合計111.17でフリーも2位、総合2位。しかし、やりきったという表情だった。5位のウィーバー・ポジェ組と合わせてオリンピック3枠。
カッペリーニ・ラノッテ組。続けて「カメルン」なのは不利だったか。女性の衣装は真っ赤。男性の表情はいかにもラテンの男という感じがたっぷり。やはりカナダの組とのスピード、技の密度で劣る。しかし、最終組にふさわしい、スピードにのった正確なエッジでステップを刻み、二つのステップのみレベル3、他の要素はレベル4。サーキュラーステップとコリオリフト以外の全ての要素に全ジャッジが加点。特にロングリフトは加点2〜3。基礎点40.2に全体で加点8.09。技術点3番目の48.29、演技構成点はつなぎ以外8点台後半で5番目の51.82、合計100.11と大台に乗せ、フリー3位、総合4位。もうひと組が17位なので合わせてイタリア2枠。
デイヴィス・ホワイト組は、すごかった。最初から最後まで、速くて正確。全てが一続きの流れの中で行われた。二つのステップだけレベル3で、他の要素はレベル4に全ジャッジが加点。しかもサーキュラーステップとコリオリフト以外の要素の加点は2〜3。基礎点40.2に全体で13.45もの加点。技術点最高の53.65、演技構成点は全て9点台後半で最高の58.79、合計112.44でフリーも1位、総合優勝。7位のチョック・ベイツ組と合わせてオリンピック3枠。
ボブロワ・ソロビエフ組は、心を病む男性とお見舞いに来たガールフレンドの物語。二つのステップだけレベル2で、他の要素はレベル4。冒頭の回転リフトは全ジャッジが加点1〜3。中盤のカーブのリフトも全ジャッジが加点1〜3。基礎点37.2に全体で加点8.11。技術点3番目の53.83、演技構成点も3番目で、三つの要素で9点台の53.83、合計99.14でフリー4位ながら総合3位。初めての銅メダル。9位のイリニク・カツァラポフ組と合わせてロシア3枠。
最終滑走のペシャラ・ブルザ組は、怪我前のGPシリーズのときのスピードがない。曲はローリングストーンズ・メドレー。男性の衣装の赤いズボンが印象的。冒頭の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点1〜3。ステップ二つはレベル2、ツイズルとスピンはレベル3。リフトは四つともレベル4。しかし、どれかが時間オーバーで減点1。技術点43.35、演技構成点は4番目で、三つの要素で9点台の53.6、合計95.95でフリー7位、総合6位。もうひと組が12位なので、合わせてフランスも2枠。残りの枠は13〜16位のイギリス、ウクライナ、リトアニア、アゼルバイジャンが1枠ずつ。
フィギュアスケート (2013.3/17,4/6,7,8,11,12,13,16,17,19,20,21,22,)
世界選手権 (2013.3/10〜17 ロンドン・カナダ)
<男子シングル>SPでは、高橋が4位、羽生が9位。無良は11位。1位はチャン。羽生は二月にインフルエンザにかかり、体調が万全ではないらしい。フリーでは、高橋が8位で総合6位、羽生が3位で総合4位、二人のポイント合計12でかろうじて来年度の五輪3枠確保。無良が総合8位。優勝はチャン、2位がデニス・テン、3位がフェルナンデス。
SPには、35人参加。男子のミニマムスコアは、SP技術点30点、フリー技術点60点(当初はSP32点、フリー65点から引き下げ)。気の毒に、6番滑走のブルガリアのイグナテンコ(17)が飛行機の遅れで間に合わず、欠場したので34人が出場。
第1グループ1番滑走のラキムガリエフ(カザフ。20)は、三回目の出場。ステップからのループが2回転になり、合計59.14でSP28位、フリーに進めず。2番滑走のヘンドリクス(ベルギー。20)は、二回目の出場。怪我で枠が複数あった欧州選手権欠場。冒頭のトリプルアクセルはステップアウト、連続ジャンプはルッツが2回転だが3回転トウループを付けたので、本来連続3回転だったのだろう。スピン三つともレベル4。合計62.04でSP22位。
第2グループ7番滑走のロゴジン(加。20)は初出場。フリップからの連続3回転は成功、トリプルアクセルはオーバーターン。スピン二つがレベル4。合計67.35でSP18位。
第4グループの最初にマヨロフ(スウェ。21)。冒頭のルッツからの連続3回転はきれいに決まる。トリプルアクセルはなんとか下りるが、すぐ足をついた。ステップからのフリップはeマーク。ステップと最後のスピンはレベル4。技術点36.69、演技構成点31.63、合計68.32でSP16位。
ロシアは世界選手権1枠。若いコフトゥン(17)がオリンピック2枠(10位以内)を期待されて送り込まれた。しかし、冒頭の連続ジャンプが3回転1回転で要素を失う。足替えシットスピンはレベル4、ステップからのルッツも決めたが、最後のスピンはレベル2。技術点32.29、演技構成点33.56、合計65.85でSP19位と苦しい発進。インタビューにはタラソワコーチが「経験不足が出た。五輪は1枠でもいい」と語ったとか。
全米王者のアーロン(21)はハツラツと演技。冒頭で4移転サルコウと2回転トウループの連続ジャンプを決める。ステップからのルッツはほぼ全ジャッジが加点。トリプルアクセルも壁際で決め、スピン二つとステップはレベル4。技術点6番目の43.56、演技構成点34.64、合計78.2は自己ベスト更新で、この時点でダントツの1位、SP8位。
ウズベキスタンのジー(21)は、大阪での四大陸同様楽しそうに演技。冒頭のトリプルアクセルは回転不十分でステップアウト。フリップからの連続3回転はeマーク。スピンは三つともレベル4。ステップはレベル3だが表情たっぷりで全ジャッジが加点2〜3。技術点33.95、演技構成点34.5、合計68.45でSP15位。日本人らしい観客がウズベキスタンの国旗を掲げて応援していた。
ナン・ソン(中。22)はあまりよくないながら、なんとかジャンプを決めた。冒頭の4回転は両足で第2ジャンプ入らず。トリプルアクセルも何とか下りた。後半、ルッツに3回転トウループを付けた。スピン二つでレベル4。技術点8番目の41.1、演技構成点31.93、合計73.03でSP12位。
第4グループ最初に欧州選手権王者のフェルナンデス(西。21)。冒頭で4回転サルコウを見事に決めたのに、アクセルがなんと1回転。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル4に加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点9番目の40.2、演技構成点5番目の40.56、合計80.76でSP7位。
地元カナダのレイノルズ(22)は4回転を二つ決めた。冒頭で4回転サルコウに3回転トウループ。トリプルアクセルを決めると、レベル4のスピンをはさんで4回転トウループ。両足になったが回転は認められた。スピン二つとステップはレベル4に加点。技術点3番目の47.6、演技構成点37.47、合計85.16でSP3位。解説の樋口さんは、「四大陸優勝が自信になった」と言う。
ジュベール(仏。28)も復活。冒頭の4回転を見事に決め、2回転を付けた。本人は3回転を付けられなかったのが「ミスで遅れをとった」と言っていた。トリプルアクセル、ステップからのルッツも成功。スピンは三つともレベル4。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点4番目の44.2、演技構成点6番目の39.97、合計84.17でSP5位。
アマディオ(仏。22)は、欧州選手権銀メダル。冒頭の4回転サルコウの予定が3回転。トリプルアクセルは成功。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点1〜3。後半にルッツからの連続3回転も決め、全ジャッジが加点。ところが最後のスピンに入るところで転倒、要素を失う。技術点37.99、演技構成点38.74、合計75.73でSP10位。
29番滑走で無良(22)。冒頭の4回転の予定がパンクしてなんと1回転。要素を失う。トリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点1〜3。ルッツからの連続3回転も決めた。スピン二つはレベル3、ステップと最後のフライングスピンはレベル4。ステップは全ジャッジが加点。技術点36.17、演技構成点37.29、合計73.46でSP11位。
最終グループ最初はブレジナ(チェコ。22)。欧州選手権よりずっとよかった。「山の魔王の宮殿で」の曲で振り付けはカメレンゴ。冒頭の4回転は成功。フリップからの連続3回転は全ジャッジが加点。トリプルアクセルはオーバーターン。フライングスピンと音楽をよく表現したステップはレベル4で、全ジャッジが加点。最後のスピンはスピードが落ちてレベル2。それでもほぼノーミスで滑り、終わったときにガッツポーズ。技術点43.92、演技構成点39.17、合計83.09でSP6位。
羽生(18)は、冒頭の4回転で転倒。後半最初のトリプルアクセルは全ジャッジが加点。続くルッツからの連続ジャンプのはずが、ルッツで片手をつき、第2ジャンプが入らず、要素を失う。スピンは三つともレベル4。うち二つは全ジャッジが加点1〜3。技術点36.12、演技構成点3番目の40.82、合計75.94でSP9位。本人は言わないが、四大陸の後インフルエンザにかかり、練習も一週間休んだらしい。体力も戻っていないようだ。
デニス・テン(カザフ。19)は、とてもよかった。今季はGPシリーズで捻挫し、怪我で苦しんでいたらしい。冒頭で4回転トウループ、トリプルアクセルと、いとも簡単そうに決める。トリプルアクセルは全ジャッジが加点1〜3。後半にフリップからの連続3回転。これを決めると小さくガッツポーズ。スピン三つとステップはレベル4。ステップはすごくメリハリがきいて、全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の50.81、演技構成点4番目の40.75、合計91.56は自己ベスト更新で、SP2位。すごい点に本人もびっくりしていた。キャロルコーチも嬉しそうだった。
高橋(26)は、冒頭の4回転が回転不十分で両足。トリプルアクセルは美しく、全ジャッジが加点1〜3。後半にルッツからの連続3回転を入れたが、第2ジャンプが回転不十分。スピン三つとステップはレベル4。特に最後のステップはほぼ全ジャッジが加点3。技術点41.5、演技構成点2番目の43.17、合計84.67でSP4位。
チャン(加。22)は、3週間前に練習拠点をデトロイトに変更。これがよかったと会見で言っていた。冒頭の4回転3回転では、4回転の着氷でいったんこらえた後、高く跳び上がって成功させた。トリプルアクセルも決める。いずれも全ジャッジが加点1〜3。後半にステップからのルッツを余裕で決める。スピン三つとステップはレベル4。特に軸のしっかりしたフライングスピンとエッジのきれいなステップは、全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の52.7、演技構成点も最高の45.67、合計98.37は自己ベスト更新でSP堂々の1位。
最終滑走はマイナー(米。22)。冒頭の4回転は全然回転不足で転倒。トリプルアクセルは決めたが片手をついた。ルッツからの連続3回転は成功。スピン三つとステップはレベル4。うち二つのスピンで全ジャッジが加点。技術点35.21、演技構成点36.03、合計70.24でSP14位。
フリーには24人。第1グループ2番滑走でSP19位のコフトゥン(露)。SP後のインタビューでは無言で、タラソワコーチが「経験不足だった。」と語ったとか。初出場の17歳にロシア2枠の期待をかけたのは重圧に過ぎたと思う。フリーでは冒頭で4回転2回転と4回転単独を決める。続けてルッツからの連続3回転。スピンはうまくて速くレベル4に全ジャッジが加点。ステップも大きな動きと明確なエッジでレベル4に全ジャッジが加点。後半にトリプルアクセルからの連続ジャンプに、単独のトリプルアクセル。これで疲れたのかフリップが回転不十分でeマークの上、転倒。サルコウは回転不足。最後のジャンプは1回転アクセル。コレオシークエンスは疲労の色も濃厚で加点は0〜1。技術点75.81、演技構成点69.28、合計141.55でフリー14位、総合17位でロシア五輪枠は1。
4番滑走のヘンドリクスは、冒頭でトリプルアクセルからの連続ジャンプに、ソロのトリプルアクセル。ソロの方はオーバーターン。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点。フライングスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。レベル4のステップは、あまり滑りがうまいとは言えないが、音楽と本人の特徴をうまく生かしていた。後半のループからの連続ジャンプは、解説の樋口さんが「音楽に合っている」と賞賛。ルッツは2回転。ダブルアクセルはステップアウト。スピン二つがレベル4。技術点70.09、演技構成点60.06、合計130.15でフリー19位、総合19位。
第2グループ最初にマヨロフ。冒頭の4回転は回りながらおりて転倒。ルッツからの連続3回転は成功。後半にフリップからの連続3回転を入れたが、フリップはeマーク。トリプルアクセルをはさんでフリップからの3連続もeマーク。フライングスピンとステップはレベル4。だいぶ滑りは改善されたが、疲れてしまった。技術点74.41、演技構成点62.56、合計135.97でフリー17位、総合18位。
SP14位のマイナーは、挽回できず。冒頭の4回転サルコウは回転不十分でステップアウト、トリプルアクセルは転倒。しかし二つ目のトリプルアクセルからの連続ジャンプは決める。ルッツからの連続3回転、後半にはルッツから1回転ループをはさんで3回転サルコウの3連続も成功。フリップはeマークでステップアウト。ステップと最後のフライングスピンはレベル4。技術点73.38、演技構成点69.28、合計141.66でフリー13位、総合14位。10位以内に入り、アメリカに五輪枠3を持ち帰りたかったが。
11番滑走でロゴジン。冒頭の4回転はなんとかおりる。続けてトリプルアクセルから3回転2回転の3連続。後半にもトリプルアクセルからの連続3回転を決める。着氷できれいに流れず、止まりがちなのでほとんど加点はないが、ルッツとフリップのエッジは正しく、スピン二つでレベル4。地元の声援を受け、ほぼノーミスで滑りきった。技術点81.03、演技構成点68.22、合計149.25は自己ベスト更新でフリー9位、総合13位。
ジーは、チャップリン・メドレー。振り付けはほぼ自分でやったそうだ。冒頭のトリプルアクセルは回転不十分で転倒。フリップからの連続ジャンプはeマーク。ルッツからの3連続は成功。後半にはサルコウからの連続3回転も決める。スピン二つでレベル4。樋口さんが「スピンも音楽に合っている。」最後のコレオシークエンスは素晴らしいパフォーマンスで、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点68.81、演技構成点71.24、合計139.15は自己ベスト更新。フリー16位、総合16位。
第3グループ最初に羽生。冒頭の4回転トウループは成功。4回転サルコウは回転不十分で両足だがこらえた。フリップはeマーク。後半にトリプルアクセルからの連続3回転、続けてトリプルアクセルからの連続ジャンプ。ルッツからの3連続も決める。次第に疲労の色が出てきたが、最後のフライングスピンは気持ちでやりきり、レベル4に全ジャッジが加点。終わった後、氷にヒザをついた。技術点最高の89.05、演技構成点6番目の80.0、合計169.05でフリー3位、総合4位。
アマディオは腰痛だったらしい。冒頭の4回転サルコウの予定は3回転。続けてもう一回トライしたが転倒。トリプルアクセルはオーバーターン。後半のトリプルアクセルも同じようになり、第2ジャンプ付けられず。フリップはeマークだがルッツは成功。サルコウからの連続ジャンプが唯一の連続ジャンプ。最後のコレオシークエンスとレベル3の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点63.52、演技構成点78.58、合計141.1でフリー15位、総合12位。
フェルナンデスは、冒頭の単独4回転トウループはなんなく決めたのに、二つ目の4回転サルコウがパンクして2回転。美しいトリプルアクセルは全ジャッジが加点1〜3。ステップはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。後半に4回転サルコウも決めたが、ルッツからの連続ジャンプでルッツが1回転。フリップからの3連続は成功。フライングスピンはレベル4だが最後の足替えスピンはレベル1。コレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点5番目の83.0、演技構成点3番目の85.3、合計168.3でフリー4位、総合3位。
ナン・ソンは何だかやつれて見えた。冒頭の4回転の予定が美しい3回転に。トリプルアクセルからの連続ジャンプ、単独のトリプルアクセルは成功。相変わらずどしんと着氷している。後半にルッツからの連続3回転、サルコウからの連続ジャンプもいれたが、サルコウは2回転に。スピン二つでレベル4。技術点68.05、演技構成点66.6、合計134.65でフリー18位、総合15位。
アーロンは、冒頭で4回転サルコウ+2回転を成功。二つ目の4回転はパンクして2回転。後半にトリプルアクセルからの連続ジャンプを決め、二つ目のトリプルアクセルの後、壁に正面衝突。インタビューで「観客を楽しませたと思って、すぐ忘れました。」と神経の太いところを披露。14歳までアイスホッケーをやっていたので、本当に平気なのかもしれない。ルッツからの3連続は全ジャッジが加点1〜3。技術点3番目の85.86、演技構成点74.3、合計160.16でフリー6位、総合7位。
無良は冒頭の4回転が両足。続くルッツからの連続3回転とトリプルアクセルは全ジャッジが加点。特にトリプルアクセルは高く、加点2〜3。後半のトリプルアクセルからの連続ジャンプとレベル4のステップも全ジャッジが加点。スピン一つがレベル4。最後のコレオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点4番目の84.5、演技構成点76.22、合計160.72でフリー5位、総合8位。
最終グループ最初に高橋。初めから滑りに勢いがなく、冒頭の4回転は回転不十分で両足。二つ目は3回転に。トリプルアクセルはほぼ全ジャッジが加点2。スピン三つとステップは全てレベル4だが、なんだかいつもの盛り上がりが足りない感じ。二つ目のトリプルアクセルは回転不十分で転倒。ルッツからの3連続は成功。コレオシークエンスは、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点70.36、演技構成点4番目の85.0、合計154.36は自己ベストより20点以上下回り、フリー8位、総合6位。
ブレジナは冒頭で4回転サルコウを二つとも転倒したのが痛かった。リンクの横幅が短くて助走が足りなかったのではないか。トリプルアクセルは美しく、ほぼ全ジャッジが加点2。スピン二つとステップはレベル4に全ジャッジが加点。しかしアクセルからの連続ジャンプではアクセルが2回転に。後半にもう一回トリプルアクセルを飛んだが回転不十分でステップアウトして両手つき。技術点70.17、演技構成点77.74、合計145.91でフリー11位、総合10位。
チャンは冒頭で完璧な4回転3回転と、単独の4回転を成功。ところが珍しくルッツで転倒。ステップは深いエッジでレベル4にほぼ全ジャッジが加点2〜3。後半に入ったところでトリプルアクセルでまたも転倒。フリップからの3連続は決めたが減点評価。ルッツからの連続ジャンプはルッツが2回転。最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点6番目の82.13、演技構成点最高の89.28、合計169.41でフリー2位、総合優勝で三連覇。
ジュベールは冒頭の4回転は単独になったが全ジャッジが加点。もう一つサルコウで4回転の予定が3回転に。トリプルアクセルはオーバーターン。レベル4のシットスピンの後、もう一回4回転を跳び、なんとか1回転を付けた。続けてフリップからの連続ジャンプはeマーク。後半にきれいなルッツとサルコウからの連続ジャンプを跳んだ後、本来ダブルアクセルだったらしい最後のジャンプに、とても美しいフリップを跳んだが無得点に。「3回転以上のジャンプは、二回以上跳べるのが2種類まで」と解説の樋口さんが指摘。最後のコレオシークエンスは、全ジャッジが加点。技術点65.81、演技構成点5番目の82.28、合計148.09でフリー10位、総合9位。
デニス・テンは、とてもよかったSPを忘れようとしたが眠れなかったらしい。冒頭の4回転は美しく、全ジャッジが加点2〜3。小さく両手でこぶしを作った。続けてトリプルアクセルからの連続3回転と単独のトリプルアクセルを決め、いずれも全ジャッジが加点1〜3。レベル4のステップはキレがあり、全ジャッジが加点2〜3。後半にルッツからの3連続とフリップからの連続ジャンプも成功。終盤のレベル4のフライングスピン、ダブルアクセルも全ジャッジが加点。コレオシークエンスは圧巻で、感情がほとばしっている感じ。全ジャッジが加点2〜3。最後の足替えスピンも全ジャッジが加点1〜3。終わった後、氷にキスしていた。技術点2番目の87.76、演技構成点も2番目の87.16、合計174.92は自己ベスト大幅更新でフリー1位、総合2位。すごく嬉しそうで、順位が表示されるとキスアンドクライで思わずたちあがった。
最終滑走は地元のレイノルズ。冒頭の4回転サルコウは回転不十分で両足。続く4回転トウループ3回転も、第1ジャンプが回転不十分。トリプルアクセルまで回転不十分。しかし、スピン三つとステップ全てレベル4をとれたし、加点もつくようになった。後半に二つ目の4回転トウループを跳んだが、またも回転不十分。フリップからの3連続はeマーク。コレオシークエンスと足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点77.04、演技構成点77.78、合計154.82でフリー7位、総合5位。
<女子シングル>35人参加。ミニマムポイントSP26点(当初28点だったが引き下げられた)以上で参加可能になった。SPで真央はジャンプ不調。結局、キム・ヨナが優勝。真央は3位。
第1グループ5人の中で、ノーミスで滑ったのは、オーストラリアの17歳、ハンただ1人。スピンは三つともレベル4、特に最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点29.56、演技構成点、合計50.62でSP20位。スカパー解説の杉田さんは「フリー24人に残るには、SP50点が必要だろう。」と言う。
第2グループに初出場のカナダ女王オズモンド(17)。素晴らしい出来。冒頭のトウループの連続3回転、ステップからのフリップ、後半にアクセル。ジャンプは全て加点、特にフリップは全ジャッジが加点1〜3。スピン二つとステップでレベル4。ステップは「マンボNo.5」の曲想をよく表現していて、楽しそうに滑っていた。技術点3番目の35.19、演技構成点29.54、合計64.73は自己ベスト更新でSP4位。
第3グループ14番滑走にキム・ヨナ(22)。冒頭でルッツからの連続3回転を鮮やかに決める。全ジャッジが加点2〜3。ステップからのフリップはeマーク。後半のダブルアクセルも全ジャッジが加点1〜3。スピン一つとステップでレベル4.特に最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。技術点2番目の36.79、演技構成点2番目の33.18、合計69.97でSP1位。
オーストリアのフランク(24)、スロバキアの手足の長いシマンチコワ(17)もノーミスの演技で、それぞれ自己ベスト更新でSP22位と19位。
第4グループ最初のラフエンテ(西。21)は6回目の出場。ジャンプを全てそつなくこなし、スピン一つでレベル4。技術点、演技構成点23.65、合計52.44は自己ベスト更新でSP16位。嬉しそうだった。欧州選手権よりよかったと思う。
エストニアのグレボア(23)も7回目の出場。冒頭でトウループの連続3回転を成功。ジャンプは全て前半に跳び、スピン二つもステップもレベル3だが、ノーミスで滑りきった。技術点29.47、演技構成点25.12、合計54.59は自己ベスト更新でSP15位。
ゴールド(米。17)は、冒頭でルッツからの連続3回転を跳んだが、ルッツの着氷が悪く無理矢理第2ジャンプを付けた感じ。ステップからのフリップはeマーク。フライングスピンは途中でバランスを崩したが、最後の二つのスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点11番目の30.23、演技構成点8番目の28.62、合計58.85でSP9位。
ゲデバニシビリ(グルジア。22)はどうしたのか。ダイエットのしすぎではないか。冒頭のルッツからの連続3回転の予定が、ルッツが2回転でバランスを崩し強引に3回転を付けた。ステップからのサルコウは回ったが転倒。フライングスピンは姿勢が定まらずにレベル1。ダブルアクセルはかろうじて下りた。レイバックスピンに至っては、入る前に転倒。終盤のステップはレベル3、足替えスピンはレベル4。技術点18.54、演技構成点24.86、合計42.4でSP29位、フリーに進めず。同時に五輪枠も獲得できず。
第4グループは鈴木明子(27)から。冒頭のトウループの連続3回転は、第2ジャンプが回転不十分で両足。ステップからのフリップは成功。レイバックスピンはレベル3だが、全ジャッジが加点。ダブルアクセルとレベル4のステップはほぼ全ジャッジが加点。最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。杉田さんは「全体に躍動感がなく、持ち味を発揮し切れていない。」と言う。少し攻めるスケートをできなかった感じ。技術点10番目の30.71、演技構成点5番目の30.46、合計61.17でSP7位。
マルケイ(伊。26)は、冒頭のルッツからの連続ジャンプは第2ジャンプが2回転。ステップからのサルコウは転倒。ダブルアクセルもステップアウト。レベル3のレイバックスピンは全ジャッジが加点。フライングスピンはレベル4。技術点24.29、演技構成点27.12、合計50.41でSP21位。かろうじてフリーへ。
ソトニコワ(露。16)は、初出場。冒頭の連続3回転で第2ジャンプが回転不十分。レベル4のフライングスピンとダブルアクセルは全ジャッジが加点。レイバックスピンは、後半軸がぶれてレベル2。ステップと足替えスピンはレベル4。技術点6番目の30.97、演技構成点28.65、合計59.62。
トゥクタミシェワ(露。16)も初出場。冒頭のルッツからの連続3回転は美しく、全ジャッジが加点。ステップからのフリップも決め、レイバックスピンはレベル3だが、全ジャッジが加点。ところがフライングスピンに入ろうとして立ち足が滑り、転倒。ステップはがんばり、レベル3に全ジャッジが加点1〜3。しかし動揺していたと見え、アクセルは1回転の上、回転不足で無得点。最後の足替えスピンはレベル4。技術点27.97、演技構成点27.75、合計54.72でSP14位と思わぬ出遅れ。
李子君(中。16)も初出場。冒頭の連続3回転を下りたが、第2ジャンプが回転不十分で転倒。ステップからのフリップは無難に決め、スピン三つとステップは全てレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点7番目の30.76、演技構成点26.55、合計56.31でSP12位。
最終グループ最初に村上(18)。冒頭のステップはレベル4で全ジャッジが加点。ダブルアクセル、レベル4のフライングスピン、後半最初の連続3回転は、いずれもほぼ全ジャッジが加点。ステップからのフリップも成功。最後のスピン二つはレベル4。特にレイバックの方は全ジャッジが加点2〜3。技術点最高の36.87、演技構成点全て7点台で6番目の29.77、合計66.64でSP3位の好発進。本人は会見で「この位置にいるのは、何かの奇跡なので、あさって自分の演技ができるようにしたい。」と言っていた。
全米女王のワグナー(21)は、冒頭で連続3回転の予定を変更し、フリップに2回転をつけ、加点をもらう。レベル4のレイバックスピンはお手本のようで、全ジャッジが加点1〜3。レベル3の足替えスピンと後半最初のステップからのループも全ジャッジが加点。最後のフライングスピンだけスピードが落ちた。技術点5番目の33.06、演技構成点全て7点台後半で4番目の30.92、合計63.98でSP5位。
メイテ(仏。18)は、冒頭でトウループの連続3回転を決める。スピン二つとステップはレベル3。ステップは、ほぼ全ジャッジが加点。最後の足替えスピンは、レベル4。技術点8番目の30.75、演技構成点26.15、合計56.9は自己ベスト更新でSP11位。
真央は、6分間練習の時からずっと不安そうな顔だった。それでもうまく演技に入り、冒頭のトリプルアクセルは、フリーレッグがタッチしたがきちんと回転。フリップからの連続ジャンプはフリップが回転不十分。スピン二つはレベル3だが加点の出来。ところがステップからのループが1回転。それでも足替えスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点、最後のステップもレベル4で全ジャッジが加点。技術点12番目の29.7、演技構成点はつなぎ以外8点台で3番目の32.4、合計62.1でSP6位。
出場11回目のコストナー(伊。25)は、ニコニコしてリラックスした顔。冒頭のステップからのループは本当に「直ちに」跳び、全ジャッジが加点1〜3。しかし、トウループの連続3回転は、軸が曲がり転倒。後半最初のダブルアクセルも美しく、全ジャッジが加点1〜3。スピン二つとステップでレベル4。特にステップは全ジャッジが加点2〜3。最後のレベル3のレイバックスピンも全ジャッジが加点。技術点4番目の34.01、演技構成点全て8点台で最高の33.85、合計66.86でSP2位。
最終滑走は、レオノワ(露。22)。冒頭のトウループの連続3回転は、第2ジャンプが回転不足で転倒。ステップからのフリップもオーバーターン。ダブルアクセルはきれいに決めて全ジャッジが加点。スピンは三つともレベル3。ステップは表情たっぷりに踏み、レベル4で全ジャッジが加点1〜3。技術点26.47、演技構成点29.83、合計56.3でSP13位。
フリーは24人。第1グループ最初は初出場のハン。跳べる3回転ジャンプがループ、トウループ、サルコウしかない。レイバックスピンと最後の足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点48.1、演技構成点43.16、合計91.26は自己ベスト更新でフリー20位、総合21位。
昨年は8位だった、SP21位のマルケイは、冒頭のルッツはすばらしく、全ジャッジが加点。ダブルアクセルからの3回転トウループは回転不十分。後半最初のフリップは2回転の上、eマーク。二つ目のルッツは転倒。二つ目のサルコウも回転不十分。技術点43.57、演技構成点54.25、合計96.82でフリー18位、総合18位。
第2グループ最初にSP16位のラフエンテ。SPはよかったのにフリーではジャンプが不調。冒頭のフリップはよかったが、ルッツは2回転でeマーク。トウループもループも着氷が変で減点評価。レイバックスピンまでレベル2。後半のトウループは2回転。ダブルアクセルもバランスをくずした。連続ジャンプが一つのみ。スピン二つはレベル4。技術点41.22、演技構成点46.0でフリー23位、総合22位と沈んだ。
レオノワも立て直せず。昨年銀メダルをとった同じプログラム。冒頭のトウループの連続3回転はよかったが、次のループが回転不十分で両足。ルッツはeマーク。フリップからの連続ジャンプはステップアウト。サルコウでとうとう転倒。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。解説の杉田さんは「同じプログラムだが、昨年と一歩の伸びが全然違う。」と言う。最後の足替えシットスピンだけレベル4。技術点48.11、演技構成点55.65、合計102.76でフリー14位、総合13位。
トゥクタミシェワは慎重な滑り。ロシアの五輪枠がかかっている重圧も。冒頭はルッツからの連続ジャンプ。第2ジャンプは2回転に押さえた。得意のレイバックスピンはレベル2だが全ジャッジが加点。後半のダブルアクセルから3回転トウループはがんばり、客席から拍手。サルコウからの3連続も成功。SPで転倒したフライングスピンは入りが悪く、レベル1。最後の足替えスピンはレベル4でほぼ全ジャッジが加点1〜3。技術点62.28、演技構成点57.24、合計119.52は自己ベストより10点以上低いが、ほっとした表情。フリー8位、総合10位。
第3グループ最初のゴールドは、冒頭でルッツからの連続3回転成功。続けてダブルアクセルからの連続ジャンプ、ループ、レベル4のスピン二つとここまで全ジャッジが加点。二つ目のダブルアクセルでステップアウトしたが、後半にフリップ(eマーク)からの3連続も跳び、最後はレベル4の足替えスピンを全ジャッジから加点2〜3でしめくくった。最後少し疲れたが、スピードを保ったまま滑りきり、技術点4番目の65.22、演技構成点60.18、合計125.4でフリー5位、総合6位。
鈴木明子はジャンプが絶不調。冒頭のフリップが回転不足で両足、続くダブルアクセルで転倒。ルッツは跳んだが、eマーク。スピン三つとステップはさすがのレベル4に加点の出来。しかし後半のフリップも単独で第2ジャンプ入らず、ループからの連続ジャンプもどちらも回転不十分。二つ目のループは2回転に。ステップと最後のコレオシークエンスは全ジャッジから加点1〜3をもらったが、ジャンプを立て直せないまま終わり、技術点44.49、演技構成点59.93、合計103.42はベストより20点以上低く、フリー13位、総合12位。
メイテは、冒頭のフリップはきれいに跳んだが、回った直後につまづき減点評価。しかしその後はほぼノーミスで滑り、足替えスピンはレベル4。後半にダブルアクセルから3回転トウループも決めた。技術点55.62、演技構成点52.51、合計108.13でフリー11位、総合11位。
ソトニコワは、冒頭でルッツからの連続3回転を跳んだが、eマークと第2ジャンプ回転不十分。フリップは美しく全ジャッジが加点。ダブルアクセルから3回転トウループも第2ジャンプ回転不十分。二つ目のフリップはバランスを崩したので第2ジャンプ入らず。しかしスピン三つとステップはレベル4に加点。杉田さんは、「少し一本調子。もっと柔らかい動きが出てくれば」と言う。技術点55.73、演技構成点60.63、合計116.36でフリー9位、総合位。
李子君は会心の出来。冒頭のフリップからの連続3回転は全ジャッジが加点2。ダブルアクセルから3回転トウループも全ジャッジが加点。ルッツはeマークだが、スピンは三つともレベル4。後半にサルコウからの3連続も決める。最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の69.41、演技構成点58.13、合計127.64は自己ベスト大幅更新。フリー4位、総合7位。コーチともども大喜びしていた。もう一人出場した、クーシン・ジャンが総合23位なので、五輪枠は1。
最終グループ最初はワグナー。冒頭のフリップからの3連続はよかった。しかし、ダブルアクセルからの3回転トウループは回転不十分で両足。後半最初のループは素晴らしかったが、ルッツがeマーク。なぜかステップの途中で転倒。しかし、その後気力で滑りきり、コレオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点6番目タイの61.34、演技構成点4番目の63.02、合計122.36でフリー6位、総合5位。ゴールドと合計11ポイントで五輪3枠回復。
村上は、冒頭のルッツがeマークの他は、ほぼクリーンプログラム。ループが二つとも回転不十分の判定、後半フリップからの連続ジャンプで第2ジャンプが1回転になったが、スピン三つとステップは全てレベル4に加点。特にレイバックスピンとコレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点8番目の60.98、演技構成点5番目の62.11、合計123.09は自己ベスト更新でフリー7位、総合4位は立派。
コストナーはなぜか滑走前に鼻血が出て、止まらないまま開始。しかし冒頭のルッツとダブルアクセルは素晴らしく、全ジャッジが加点2〜3。続けてフリップからの連続3回転。杉田さんは「[連覇に向けて]勝負に出た。」スピンは三つともレベル4。後半最初のループが1回転になったが、サルコウからの3連続も決めた。ループ以外は全要素に全ジャッジが加点。終盤のステップは音楽を刻み、加点2〜3。ほぼ完璧に「ボレロ」を滑ってきたのに、最後のサルコウで転倒。振り付けはローリ・ニコル。技術点6番目タイの61.34、演技構成点はつなぎ以外8点台後半で2番目の70.69、合計131.03でフリー3位、総合2位。イタリアは二人出場していたので(マルケイ18位、合計20ポイント)、五輪は2枠。
真央はフリーも不安そうな顔で登場。ジャンプの順序を入れ替え、冒頭をトリプルアクセルにしたが、両足。続くフリップは回転不十分。しかし次のeマークのルッツから立ち直り、3回転ループ2回転ループの連続ジャンプは加点の出来。後半にダブルアクセルから3回転トウループ、苦手のサルコウも成功。フリップからの3連続も決めた。レベル4のフライングスピンは全ジャッジが加点1〜3。最後、レベル4のステップから笑顔になり、コレオシークエンスともども全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の65.96、演技構成点もつなぎ以外8点台後半で3番目の68.41、合計134.37でフリー2位、総合3位。三年ぶりの表彰台。村上と合計7ポイントで五輪3枠楽々獲得。
オズモンドは、冒頭、フリップからの連続ジャンプを跳んだが、第2ジャンプは四大陸のときは3回転ではなかったか。ルッツはeマーク、ダブルアクセルから3回転トウループはオーバーターン。レベル4の足替えスピンとサルコウは全ジャッジが加点。後半に入ったジャンプで二回転倒。しかしダブルアクセルからの3連続をなんとか跳び、終盤のレイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点。「カルメン」の曲を力強く滑りきった。技術点53.49、演技構成点60.6、合計112.09でフリー10位、総合8位。カナダの五輪枠2を獲得。
最終滑走でキム・ヨナ。冒頭のルッツからの連続3回転を初め、全ての要素にミスがなく、全ジャッジが加点。レベルもレイバックスピンだけレベル3。全体で基礎点58.22に加点16.51。技術点最高の74.73、演技構成点も最高の73.61、合計148.34。完璧な演技でフリーも1位、総合優勝。韓国は五輪3枠。
フィギュアスケート (2013.6/22,7/19,21,22,23,8/11,12,)
世界ジュニア選手権 (2013.2/25〜3/3 ミラノ・イタリア)
<ペア>16組参加。カナダとアメリカ、ロシアが3組ずつ、中国は2組。このところ連覇していたスイ・ハン組は、今季一回も見ていない。とうとうここにも出てこなかった。どうしたのだろう。ジュニアSPでは、ツイストは2回転、スロージャンプはサルコウ、デススパイラルはバックアウトと決められている。
5番滑走でカナダのジョーンズ・ベハリー組(16,21)は昨年6位。ツイストはほぼ全ジャッジが加点。スロージャンプも全ジャッジが加点の出来。リフトとスピンはレベル4。技術点4番目の28.03、演技構成点23.54、合計51.57でSP5位。
7番滑走でドイツのプレルス・プロマート組(13,20)。男性はベルギー出身。女性は細身で153cmより高く見える。国内シニアでサブチェンコ組が欠場したので優勝。女性はシングルで国内ジュニア銀メダルもとったそうだ。冒頭でダブルアクセルのソロジャンプを決める。ツイストはほぼ全ジャッジが加点。リフト、ステップ、スピンがレベル4、それまでの組と質が違うユニゾンを見せる。デススパイラルだけレベル1。アーチが出ていなかったのかも。技術点6番目の27.75、演技構成点22.2、合計49.95は自己ベスト更新でSP6位。しかし、男性は喜んでいたが、女性は喜んでいないようだった。
8番滑走でタラソワ・モロゾフ組(18,20)。男性はドイツ出身。シーズン中は、ジュニアの大会は一つだけで、あとはシニアの試合に出ていたらしい。ツイストはレベル4の上、全ジャッジが加点1〜3。しかしダブルアクセルで男性が転倒。スローサルコウはほぼ全ジャッジが加点2。リフト、ステップ、スピンともレベル4と、ロシアの実力を示す。技術点2番目の29.51、演技構成点4番目の23.74、合計52.25は今季最高でSP4位。
第3グループ10番滑走のパーディ・マリナロ組(加。18,21)。昨年5位。最後の世界ジュニア。女性は細身だが、166p。全体にそつなく演技し、最後の足替えスピンはほぼ全ジャッジが加点。技術点3番目の29.18、演技構成点2番目の23.91、合計53.09は自己ベスト更新でSP2位。
12番滑走のユィ・ジン組(中。17,18)は、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。ツイストはレベル4、スロージャンプとも全ジャッジが加点。リフト、ステップ、スピンもレベル4。ステップとスピンはほぼ全ジャッジが加点。デススパイラルだけレベル3。技術点最高の31.1、演技構成点3番目の23.85、合計54.96は自己ベスト更新でSP1位。女性がニコリともしないが、あまり表情が出ないたちらしい。
最終グループ13番滑走でデニー・フレイジャー組(米。17,20)。女性は太めだが、姉はシニアの全米ペア王者。曲は「マラゲーニャ」。冒頭のツイストは姉と同じく上手で、ほぼ全ジャッジが加点。リフトは難しい仰向けの姿勢でレベル4、これもほぼ全ジャッジが加点。終盤、デススパイラルとステップはレベルこそ2だが、全ジャッジが加点。特にステップは、曲想をよく表現している、とジェイスポーツ解説の岡部さんは評価していた。技術点5番目の27.76、演技構成点最高の24.85、合計52.61は自己ベスト更新でSP3位。
15番滑走に、ジュニアGPファイナル優勝のフェドロワ・ミロシュキン組(露。14,18)。「雨に歌えば」の曲。女性がすごく小さい139pだが表情が豊か。冒頭のツイストは高く、レベル4で全ジャッジが加点1〜3。しかしスローサルコウで転倒。ダブルアクセルはなんとか飛んだが、デススパイラルとステップはレベル2。リフトと最後の足替えスピンはレベル4。リフトは全ジャッジが加点。技術点26.46、演技構成点23.97、合計49.43でSP7位と出遅れ。
フリーでは、第3グループ10番滑走のフェドロワ・ミロシュキン組は、ほぼ完璧な出来。ツイストは往年の中国のように高く、レベル3に全ジャッジが加点2〜3。SPで転倒したスロージャンプは二つともこらえた。ダブルアクセルのソロジャンプ、2回転フリップからの連続ジャンプも成功。ソロスピンでは、男性もビールマンができるほど体が柔らかい。最後のリフトとペアスピンは、レベル4で全ジャッジが加点。技術点最高の53.86、演技構成点も最高の51.28、合計105.14でフリー1位、総合3位。
11番滑走でドイツのプレルス・プロマート組。女性が13歳とは思えないほど背も高い。「ロビン・フッド」の曲。冒頭のソロジャンプはダブルアクセル、連続ジャンプも2回転フリップから。スロージャンプも一つは2回転フリップ。後半のリフト二つとデススパイラル、ペアスピンは全てレベル4。リフト二つは全ジャッジが加点。技術点6番目の50.17、演技構成点5番目の47.71、合計97.88は自己ベスト更新でフリー4位、総合7位。
最終グループ1番滑走はデニー・フレイジャー組。男性はちょっとシングルのムロズに似ている。ここもほぼ完璧な演技。曲はラストラーダの「道」。冒頭のツイストはレベル1だが、全ジャッジが加点。一つ目のスロージャンプも全ジャッジが加点。ソロジャンプの3回転サルコウ、ダブアクセルのシークエンスも成功。後半のリフト二つとペアスピンはレベル4。二つ目のリフトは全ジャッジが加点。最後のデススパイラルはレベル1。それでも技術点2番目の52.7、演技構成点も2番目の50.52、合計103.22は自己ベスト更新で、フリー2位、総合優勝。
SP2位のパーディ・マリナロ組は、映画「アーティスト」の曲。冒頭のツイストはもたれ気味で減点評価。3回転トウループからの連続ジャンプとダブルアクセルのソロジャンプはなんとか成功。スピン二つ、リフト二つはレベル4。二つ目のスローサルコウは全ジャッジが加点。技術点3番目の51.62、演技構成点も3番目の49.99、合計101.61は自己ベスト更新で、フリー3位、総合2位。
15番滑走はSP1位のユィ・ジン組。冒頭のダブルアクセルのシークオンスは、女性が両足着氷、ソロジャンプでは、回転不足に手も付いた。スピンは二つともレベル3、ツイストはレベル4に全ジャッジが加点。二つ続けたスロージャンプも一つ目は全ジャッジが加点。女性が疲れて途中の要素でないところで転倒。二つ目のリフトで女性の体がピンとしきれず、レベルも3。技術点4番目の50.72、演技構成点7番目の46.8、合計96.52でフリー5位、総合4位。メダルを逃す。
最終滑走はSP4位のタラソワ・モロゾフ組。曲は「オペラ座の怪人」。ツイストはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。しかし連続ジャンプで男性が転倒。後半の一つ目のスロージャンプで女性も転倒。リフト二つとデススパイラル、ペアスピンはレベル4。技術点5番目の50.44、演技構成点4番目の48.05、合計96.49は自己ベスト更新でフリー6位、総合5位。
<アイスダンス>35組参加。5組ずつ7グループ。SDのパターンダンスはブルース。これにスウィングやヒップホップを加えてもよい。
第6グループ最初のゼンコワ・シニツィン組(露。17,21)は、男女とも背が高いが、身長の記載がない。世界ジュニア初出場。ブキン組欠場だったロシア国内ジュニア王者。ブルースはレベル4と3。コーチがズーリンさんなので「推して知るべし。」とか。ステップはレベル2だが、ツイズルとリフトはレベル4。リフトは全ジャッジが加点。技術点3番目の30.57、演技構成点25.25、合計55.82でSD5位。
27番滑走のオルドリッジ・イートン組(米。18,20)は、昨年銅メダルでロシア勢の表彰台独占をはばんだ。ステップはレベル2だったが、ツイズルはレベル4にほぼ全ジャッジが加点。ブルースはレベル2と3。最後の回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。技術点6番目の28.99、演技構成点3番目の27.9、合計56.89でSD3位。
30番滑走は、パパダキス・シゼロン組(仏。17、18)で昨年5位。女性が167pもあり、金髪を生かしてM. モンローの曲らしい。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点2。ブルースはレベル3と2だが、第2パートの方は全ジャッジが加点。ステップはレベル3、リフトはレベル4、いずれも全ジャッジが加点。技術点2番目の32.21、演技構成点も2番目で全て7点台の29.37、合計61.58は自己ベスト更新でSD2位。
最終グループ最初にジュニアGPファイナル優勝で昨年2位のステファノワ・ブキン組(露。17、18)。高速のツイズルは、第1ツイズルでわずかに男性に乱れがあったが、ほぼ完璧。レベル4に全ジャッジが加点1〜3。Jスポーツの解説は、新しく国際審判の滝野薫さん。「最近の若い人たちはシニアよりツイズルが上手い。」と言う。ブルースも第2パートはレベル4に全ジャッジが加点。第1パートはレベル3、リフトはレベル4、ステップはレベル3。技術点最高の34.71、演技構成点も最高で全て7点台の29.94、合計64.65は自己ベスト更新でSD1位。
32番滑走でカナダのエドワーズ・パン組(16,17)も世界ジュニア初出場。男性が東アジアの顔でまだ細い。直線のリフトはレベル4で全ジャッジが加点。ブルースはちょっとエッジが甘くてレベル3と2。ツイズルは上手でレベル4に全ジャッジが加点。ステップはレベル2。技術点5番目の29.36、演技構成点も5番目の25.56、合計54.92は自己ベスト更新でSD6位。
ウズベキスタンのナゴルニュク・コワレンコ組(17,21)は、シニアの世界選手権にもエントリーしているが、まだミニマムポイントが取れていない。曲はプレスリー。しかし、全然様になっていない。ブルースは、両方レベル3。リフトとツイズルはレベル4だがステップはレベル2。ツイズルは最後二人の方向が違ったので減点気味。技術点8番目の28.21でミニマムポイント取れず。演技構成点9番目の23.98、合計52.19でSD7位。
フリーは20組。11番滑走でSD6位のエドワーズ・パン組。映画「アーティスト」の曲。ツイズルは上手でレベル4に全ジャッジが加点。カーブのリフトもレベル4で全ジャッジが加点。ところが、前向きに女性をリフトした直線のリフトで片足滑走しているとき、男性が尻餅をついてしまい、その後の回転リフトでも転倒し、減点4。技術点31.01、演技構成点35.72、合計62.73でフリー14位、総合12位に後退。もったいなかった。
最終グループ最初にSD2位のパパダキス・シゼロン組。曲はピンク・フロイド。当日朝の陸上練習で女性が右足首を傷めた。それでも冒頭の対角線のステップはレベル3で全ジャッジが加点。ツイズルは足首に負担らしく、女性がよろけてレベル3で減点評価。直線のリフト、スピン、カーブのリフトとレベル4で演技した後、中断してジャッジ席へ。棄権かと思ったが、レフェリーに「3分間休める」と言われ、様子を見ることにしたらしい。特に治療もせずに、サーキュラーステップから再開。以前は中断すると減点だったが、「それはなくなった。」とのこと。終盤の回転リフトもレベルこそ2だったが全ジャッジが加点。技術点3番目の37.82、演技構成点2番目で全て7点台前半の43.86、合計81.68でフリー3位だったが、総合2位。
次にSD3位のオルドリッジ・イートン組。いい出来だった。曲は「屋根の上のバイオリン弾き」。冒頭の直線のリフトは滑らかでベル4に全ジャッジが加点。サーキュラーステップはレベル2だったが、全ジャッジが加点。解説の滝野さんは「曲によく合っている。」カーブのリフトと回転リフトもレベル4で全ジャッジが加点。ツイズルもレベル4でほぼ全ジャッジが加点。技術点2番目の39.64、演技構成点はつなぎ以外7点台で3番目の42.8、合計82.44は自己ベスト更新でフリーは2位だが総合3位。逆転はできず、少し残念そう。来年はシニアで滑る。
SD5位のゼンコワ・シニツィン組の曲はミュージカル「キャッツ」。長い手足を猫のようにくねらせて演技。二つのステップ以外はレベル4。カーブのリフトと回転リフトは全ジャッジが加点。技術点5番目の37.06、演技構成点4番目の39.29、合計76.35でフリー4位、総合4位。
最終滑走はSD1位のステファノワ・ブキン組。冒頭のツイズルは、第3ツイズルまでぴったりでレベル4に全ジャッジが加点1〜3。サーキュラーステップはレベル3で全ジャッジが加点。直線のリフト、スピんもレベル4で全ジャッジが加点。ところがカーブのリフトで女性が姿勢の変化ができず、レベル2。対角線のステップもレベル2。それでも終盤の回転リフトとコリオリフトは全ジャッジが加点。技術点最高の40.21、演技構成点もつなぎ以外7点台後半で最高の45.31、合計85.52でフリーも1位、総合優勝。
<女子シングル>第5グループ27番滑走で本郷(16)。初出場。「サムソンとデリラ」の曲。冒頭のトウループの連続3回転は、第2ジャンプが回転不十分。ステップからのジャンプはフリップと決められている。スピンは三つともレベル4。ステップはレベル2。レイバックピンとダブルアクセルはほぼ全ジャッジが加点。最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点30.52、演技構成点21.63、合計52.15は自己ベストに1点ほど届かなかったが、この時点で1位、SP7位。
シラージ(米。16)は、全米シニアで6位。初出場。曲は「ダフニスとクロエ」。冒頭のトウループの連続3回転は、第2ジャンプが回転不十分。フリップもeマークの上回転不十分で転倒。スピン三つとステップはレベル4。特に最後の足替えスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点27.27、演技構成点21.38、合計47.65でSP13位。
カナダ国内シニアで2位のデイルマン(15)も初出場。曲は「アバター」で衣装は黒地に銀の模様のパンツスタイル。冒頭のトウループの連続3回転は、間にオーバーターン、最後がステップアウトで-2〜-3。フライングスピンとステップはレベル3。終盤のスピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。技術点28.62、演技構成点22.08、合計50.7でSP8位。
33番滑走でロシアのポゴリラヤ(14)。ぎりぎりソチ五輪に出られる。国内シニア5位。冒頭でルッツからの連続3回転を成功。しかしフリップでeマーク。フライングスピンはレベル1。他の二つのスピンはレベル4。特にレイバックは全ジャッジが加点。ステップはレベル3。技術点最高の31.36、演技構成点6番目の22.62、合計53.98、この時点で1位だが自己ベストより4点ほど低く、笑顔はない。SP2位。
36番滑走で優勝候補ラディオノワ(露。14)。1月が誕生日だったのでソチには出られない。国内ジュニア女王。今季は出場大会全て優勝。冒頭のルッツからの連続3回転はルッツが回転不十分。そしてなんとフリップが2回転になった上、転倒。スピン三つはレベル4に全ジャッジが加点。特に、レイバックは全ジャッジが加点2〜3。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点1〜3。技術点6番目の29.22、演技構成点最高の25.26、合計53.48でSP5位。自己ベストの10点以上低い点で、こちらも笑顔がなかった。
38番滑走のリプニツカヤ(露>。14)は連覇がかかる。シニアのGPファイナル出場資格を得たが、練習中に脳しんとうを起こし、練習を再開したのが2月になってから。いきなり冒頭のルッツからの連続3回転の予定が、第2ジャンプが1回転で要素を失う。フリップはeマーク。スピン三つはレベル4に全ジャッジが加点。特に終盤のレイバックと足替えスピンは、全ジャッジが加点2〜3。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点5番目の29.31、演技構成点3番目の24.55、合計53.86でSP4位。自己ベストを10点近く下回り、悲しそうだった。
39番滑走はヒックス(米。17)。全米シニアで4位。曲はロシア民謡「コロブシカ」。冒頭のルッツからの連続3回転は第2ジャンプが回転不足で-1〜-2。レイバックとフライングスピンはレベル4に全ジャッジが加点。後半に跳んだフリップは減点気味。ステップはレベル3だがほぼ全ジャッジが加点。足替えスピンはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ほぼノーミスで終わったとき嬉しそうだった。技術点2番目の30.47、演技構成点御銀目の23.51、合計53.98でSP3位。2位のポゴリラヤと合計は同じだが、技術点が低いため3位。
41番滑走で宮原。昨年4位。二回目の出場だが冒頭は少し固かった。曲は「白鳥」。冒頭のルッツからの連続3回転は、第1・第2ジャンプとも回転不十分。フリップも回転不十分でeマーク。しかし、スピン三つとステップはレベル4。ステップと最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点。ミラノの観客も終わったときけっこう拍手していた。技術点9番目の28.62、演技構成点4番目の23.68、合計52.16でSP6位。
43番滑走はシザーリオ(米。19)。全米シニア8位。曲は「カルメン」。同じ曲で3年目だが、去年と一昨年は怪我で殆ど大会に出られなかったらしい。冒頭のフリップは美しく成功、ほぼ全ジャッジが加点。レイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点。フライングスピンとステップはレベル3だが、ステップは全ジャッジが加点1〜3。後半に持ってきたループからの連続ジャンプはループが回転不十分。最後の足替えスピンはレベル4に全ジャッジが加点。技術点3番目の30.03、演技構成点2番目の24.66、合計54.69でSP1位。
フリーは、24人。第2グループ第1滑走は、SP13位と出遅れたシラージ。冒頭のフリップは、eマークの上、回転不十分。サルコウはパンクして1回転。表現力、つなぎの滑り、スピンなどは美しく、スピン二つとステップでレベル4。後半、ダブルアクセルからの3連続も入ったが、技術点49.15、演技構成点42.28、合計91.43でフリー9位、総合11位。
第3グループ15番滑走でSP8位のデイルマン。冒頭でトウループの連続3回転に何とか成功。ルッツからの連続ジャンプはeマーク。フリップは、エッジと回転はいいが着氷がどれも荒っぽく、減点気味。ダブルアクセルは全ジャッジが加点。スピン二つはレベル4。後半のルッツもeマークだが、サルコウからの3連続も入り、技術点四番目の54.3、演技構成点七番目の44.39、合計98.69でフリー6位、総合6位。
SP7位の本郷は、16番滑走。曲は「白鳥の湖」、衣装は黒鳥。冒頭のルッツはeマーク。フリップからの3連続は第1と第3ジャンプが回転不十分。この大会は、回転の取り方が厳しい。スピンは三つとも、回転は遅いがレベル4。後半に跳んだループもフリップも回転不十分。サルコウはソロもシークエンスも回転は大丈夫。ステップはレベル2。技術点48.12、演技構成点42.35、合計90.47でフリー10位、総合9位。
最終グループ最初はSP3位のヒックス。冒頭でフリップからの連続3回転を成功。しかしサルコウは前向きに着氷し、回転不足。続くルッツからの連続ジャンプは決める。フリップとルッツを跳び分けできている。スピン二つはレベル4。後半、ルッツでステップアウトしてから遅れが血になり、最後のスピンをレベル1にしたが、時間超過で減点1。技術点五番目の53.25、演技構成点6番目の46.69、合計98.94でフリー5位、総合5位。
SP5位と出遅れたラディオノワは、ほぼノーミスの演技。冒頭のルッツからの連続3回転は、ルッツの着氷後、動きが止まりかけたがトウループを付けたため、第2ジャンプは回転不十分。フリップはソロも3連続もeマーク。スピン三つとステップはレベル4。特にステップは全ジャッジが加点2〜3、最後のレイバックはほぼ全ジャッジが加点3。技術点驚異的な62.07、演技構成点最高の54.16、合計116.23でダントツのフリー1位、逆転で総合優勝。
同じくSP4位と出遅れたリプニツカヤは、連続3回転は入れない構成。冒頭でダブルアクセルからの3連続を美しく成功、全ジャッジが加点1〜3。続けてもうひとつダブルアクセルから3回転トウループ、ルッツ、ループといずれもきれいに決め、着氷に関してはラジオノワよりうまい。ただ、後半のサルコウが2回転になった。ステップもレベル3。最後のスピン二つは両方レベル4に全ジャッジが加点2〜3。それでも技術点2番目の59.7と伸びず、演技構成点3番目の52.11、合計111.81でフリー2位、総合2位で連覇ならず。ジュニアの連覇は難しい。
この後にSP6位の宮原。曲は「ロミオとジュリエット」。冒頭のルッツからの連続3回転はきれいに着氷したが、ルッツのeマークとトウループが回転不十分。続くフリップもeマークと回転不十分。ループ、後半のトウループ、ルッツ、3連続のサルコウも全て回転不十分とされ、計6つのジャンプで減点評価。レイバックスピンとステップはレベル4で全ジャッジが加点。技術点9番目の47.77、演技構成点5番目の47.49、合計95.26でフリー8位、総合7位。
SP2位のポゴリラヤは、冒頭でルッツからの連続3回転をステップアウト気味で何とか決めた。続けてダブルアクセルからの連続ジャンプ。なんか滑り方とか本郷に似ている。姿勢もいいし、もっと速いが。後半のサルコウ、フリップからの3連続、ループと一応決めたが、みんな着氷が荒っぽく、減点評価。フリップはeマーク。スピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。技術点3番目の56.56、演技構成点4番目の49.78、合計106.34でフリー3位、総合3位でロシア勢で表彰台独占。ロシアの独占は3回目とか。
最終滑走でSP1位のシザーリオ。冒頭のルッツはきれいに着氷したがeマーク。ループとサルコウも回転不十分。後半のループからの3連続では、第1と第3ジャンプが回転不十分。ダブルアクセルのシークエンスも第2ジャンプが回転不十分。最後の足替えスピンはレベル1。ほぼノーミスに見えたが、技術点47.5と伸びず、演技構成点は2番目の52.36、合計99.86でフリー4位、総合も4位でメダルを逃す。しかしシニアでの活躍が楽しみな感じ。
<男子シングル>37人参加。日本は、日野龍樹と田中刑事の予定だったが、田中の怪我で代わりに宇野が参加。Jスポーツの放送は、第4グループ22番滑走、初出場のサマリン(露。14)から。ずいぶん幼く見える。冒頭でルッツからの連続3回転を成功。全ジャッジが加点。ステップからのジャンプは女子と同じくフリップだが、これもきれいに決めた。アクセルはまだ2回転。スピン二つがレベル4。技術点6番目の34.78、演技構成点28.29、合計63.07でSP5位。
24番滑走のジン(中。15)も初出場。冒頭できれいなトリプルアクセル。ルッツからの連続3回転も成功。まだ身が軽い。なんだか織田に似ている。後半のフリップでは両手ヒザ付きで転倒扱い。スピン二つがレベル4。技術点4番目の36.08、演技構成点27.74、合計62.82でSP6位。
27番滑走で昨年7位の宇野(15)。冒頭の連続3回転はループ・トウループ。フライングスピンは上手でレベル4。後半にステップからのフリップ。直線のステップは、小さい体を大きく使い表現豊かに踏み、レベル3だが全ジャッジが加点1〜3。最後の最後にイナバウアーからダブルアクセルを跳んだが、着氷が乱れ-2〜-3。技術点31.45、演技構成点5番目の30.21、合計61.66でSP7位。
29番滑走で全日本ジュニア王者の日野(18)。和太鼓の曲。冒頭のトリプルアクセルは成功。全ジャッジが加点1。しかし、次の連続ジャンプでルッツが1回転で、3回転を付けたものの要素を失う。後半のステップからのフリップはeマーク。スピンは少しよくなり、二つがレベル4。最後の足替えスピンはほぼ全ジャッジが加点。技術点30.14、演技構成点27.57、合計57.71でSP12位と出遅れ。
30番滑走のジャン(中。16)は、中国人のジュニア男子には珍しく踊れる選手。世界ジュニアは二度目だが、今季は競技会の記録なし。冒頭はダブルアクセル。ルッツからの連続3回転、フリップも何とか決める。スピン一つでレベル4。ステップはレベル2だが、「シングシングシング」の曲想に合っていて、全ジャッジが加点。技術点31.64、演技構成点28.78、合計60.42でSP9位。
31番は、昨年銅メダルのジェイソン・ブラウン(米。18)。昨年は入れなかったトリプルアクセルをきれいに成功。連続ジャンプはルッツのあとオーバーターンしてしまい、壁際で2回転を付ける。スピンは速く美しく、二つがレベル4。後半のフリップも決め、得意のステップはレベル3だが、全ジャッジが加点1〜3。技術点4番目の36.62、演技構成点2番目の33.44、合計70.06でSP3位。
最終グループ最初に、昨年銀メダルのファリス(米。18)。全体にそつのない滑り。冒頭で大きくきれいなトリプルアクセル。全ジャッジが加点。ルッツからの連続3回転も全ジャッジが加点。スピン三つとステップはレベル4でそろえ、技術点最高の41.45、演技構成点も最高の34.39、合計75.84でSP1位。
驚いたのは、34番滑走、初出場のオオモリ(米。17)。両親が日本人。全米ジュニア2位。冒頭のトリプルアクセル、ルッツからの連続3回転と成功。後半にステップからのフリップも決めた。スピン二つがレベル4。ほぼノーミスで滑り、大幅に自己ベストを更新。技術点2番目の39.75、演技構成点3番目の31.07、合計70.82でSP2位。これでSP上位3人がアメリカ人。これは史上初とのこと。
最終滑走でフィリピンのマルティネス(16)。四大陸にも出場、16位。世界ジュニアは二度目。冒頭でトリプルアクセル、ルッツからの連続ジャンプと成功。後半のフリップはeマーク。しかしスピンが上手で、三つともレベル4。最後の足替えスピンではビールマンで8回回った。技術点3番目の36.73、演技構成点4番目の30.28、合計67.01でSP4位。
フリーは、24人。第3グループ最初にSP12位の日野。曲は「ロビン・フッド」。解説の樋口さんは、「シーズン最初の方にピークが来てしまったようだ。ジュニアGPシリーズのときはもっとスピードがあった。」と言う。冒頭のトリプルアクセルは軸が出ず転倒。フリップはeマーク、ルッツとサルコウも着氷が悪く減点評価。スピンは三つともレベル4。ステップはレベル2だが、後半にトリプルアクセルからの連続3回転を成功。ループ、ルッツからの連続ジャンプ、ダブルアクセルからの3連続と立ち直りを見せた。腕の動かし方、上半身の使い方などまだまだ。技術点66.58、演技構成点53.56、合計119.14は、ジュニアGPファイナルの131.37より10点以上悪い。フリー10位、総合位。
17番滑走でSP7位の宇野。曲は「ステップ」。冒頭のダブルアクセルはきれいに成功。ほぼ全ジャッジが加点。ループからの連続ジャンプも決める。ルッツはeマークで-1〜-2。フリップ、ループと決め、ステップはレベル3だが表情たっぷりに大きく踏み、全ジャッジが加点。後半にフリップからの3連続、ダブルアクセルからの連続ジャンプも決めた。スピン二つでレベル4、特に最後の足替えスピンは全ジャッジが加点。最後までスピードにのった滑りで、ほぼノーミスの演技。終わったとき、観客もいっせいに拍手。技術点9番目の62.12、演技構成点3番目の63.3、合計125.42は自己ベスト更新でフリー6位、総合位。
18番滑走でSP9位のジャン。曲は「ラプソディー・イン・ブルー」。冒頭のトリプルアクセルで転倒。SPと違って、急いでいるように見える。スピンは三つともレベル3。後半にフリップからの連続3回転、ルッツからの連続ジャンプ、ダブルアクセルからの連続ジャンプと成功。ステップはレベル3。あまり踊れていない。技術点60.54、演技構成点58.22、合計117.76でフリー11位、総合位。
最終グループ最初にSP5位のサマリン。冒頭のルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点1〜3。続けてルッツ、フリップと決める。スピン二つがレベル4、ステップとスピン一つがレベル3。後半にフリップからの連続ジャンプ、ダブルアクセルからの3連続と決めたが、サルコウでステップアウト。技術点8番目の63.25、演技構成点6番目の60.64、合計123.89でフリー8位、総合位。
SP6位のジンは、とにかく4回転を跳んだ。ステップアウト気味だったが。次の3回転トウループは回転不十分。ルッツからの連続3回転は成功。ステップはエッジが浅くレベル2。スピンは三つともレベル4。後半にトリプルアクセルからの3連続を決める。ルッツとフリップも跳び分け、サルコウからの連続ジャンプも決め、技術点4番目の69.98、演技構成点59.78、合計129.76でフリー4位、総合位。
マルティネスは、フィリピン人で初めてトリプルアクセルを跳んだ選手。コーチはお母さんだが、アメリカでニックスやクーリックの指導も受けている。曲は「マラゲーニャ」。冒頭でトリプルアクセルからの連続ジャンプとソロのトリプルアクセル、ルッツと決める。スピンは三つともレベル4。後半にループから1回転をはさむ3連続も跳んだ。技術点7番目の65.51、演技構成点8番目の59.12、合計124.63は自己ベスト更新、ほぼノーミスでフリー7位、総合位。
22番滑走で、SP2位の新星オオモリ。フリップから入ると、トリプルアクセルからの連続ジャンプを成功。ルッツも跳び分ける。ステップはレベル3だが、スピン三つはレベル4。後半のトリプルアクセルはステップアウト。しかしルッツからの連続3回転、サルコウからの3連続は決め、技術点3番目の70.46、演技構成点4番目の63.06、合計133.52でフリーは3位、総合3位。アメリカは、こういう選手が突然出てくるから層が厚い。
SP1位のファリスも4回転を跳んだ。冒頭でトリプルアクセルからの連続3回転を跳び、これは全ジャッジが加点。4回転は転倒したが回っていた。続けてルッツからの連続ジャンプを決め、精神的に強いことを証明。スピン三つとステップでレベル4。スピン二つとステップは全ジャッジが加点。後半にソロのトリプルアクセル、eマークだがフリップからの3連続など五つのジャンプを固めて得点を稼ぐ。技術点ダントツの82.7、演技構成点2番目の70.78、合計152.48でフリー2位で総合優勝。
最終滑走は、SP3位のジェイソン・ブラウン。前半にアクセルジャンプ固め跳び。全ジャッジが加点したダブルアクセルから入り、トリプルアクセルからの連続ジャンプとソロのトリプルアクセル。スピン三つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。特に足替えキャメルスピンはほぼ全ジャッジが加点2〜3。後半最初のルッツは全ジャッジが加点。ルッツからの連続ジャンプ、フリップから1回転を挟んで3回転サルコウの3連続もきれいに成功。ひとつの小さなミス以外は、美しく滑り、技術点2番目の81.03、演技構成点最高の73.06、合計154.09は自己ベスト更新でフリー1位だったが、総合2位。少し残念そうだった。ジュニア男子でアメリカの表彰台独占は初めて。
フィギュアスケート (2013.2/11,12,13,14,15,16,17,18,21)
四大陸選手権 (2013.2/8〜11 大阪)
<男子シングル>23人参加。SP首位は羽生、高橋は4位、無良は8位。チャンは欠場。今季から、四大陸、ヨーロピアン、世界選手権に出場するための最低得点が設定され、選手たちの当面の目標は、SPの世界選手権突破ライン「技術点32点以上」。
第3グルーブ最初のラキムガリエフ(カザフ。20)は、ずいぶん表情がついた演技でびっくりした。振り付けはN. モロゾフだった。曲は「スティング」。4回転は跳ばない。冒頭の連続ジャンプが3回転2回転、トリプルアクセルはなんとかこらえた。Jスポーツ解説の田村岳斗は、「衣装が地味」。技術点31.43、演技構成点29.4、合計60.83でSP15位。
ドーンブッシュ(21)は全米6位だが、リッポンが怪我で辞退して代替出場。冒頭の4回転を決め、トリプルアクセルもなんとか下りた。後半にルッツからの連続3回転も成功、スピンは三つともレベル4。技術点2番目の45.48、演技構成点5番目の37.53、合計83.01で自己ベストを10点以上更新、SP3位。
新しい全米王者アーロン(20)は、冒頭で4回転サルコウを決めるが第2ジャンプが2回転に。ステップからのルッツはよかったが、トリプルアクセルで転倒。スピン二つがレベル4。技術点38.54、演技構成点34.92、合計72.46でSP10位。
ナン・ソン(中。22)は、冒頭で4回転3回転を成功。トリプルアクセルも力強く、後半にステップからのルッツも決める。スピン一つだけレベル4。曲は中近東の音楽「ミドルイーストサイド」。いい出来で、終わった後、派手に氷をたたいた。技術点3番目の44.83、演技構成点36.33、合計81.16は自己ベスト更新でSP5位。
無良(21)は、冒頭の4回転3回転で壁に近づきすぎてステップアウト。トリプルアクセルとステップからのルッツは成功。スピンは一つだけレベル4。技術点6番目の41.64、演技構成点36.39、合計78.03でSP8位。
デニス・テン(カザフ。19)は、久々にまずまずの内容。冒頭のトリプルアクセルを成功。フリップからの連続3回転はバランスを崩して両手つき。しかし後半にステップからのルッツを決める。曲は映画「アーティスト」より。インタビューで「GPシリーズでは足を捻挫していて、まだ完治はしていない。」と言っていたが表情は明るかった。技術点7番目の40.81、演技構成点6番目の38.24、合計78.05でSP7位。
最終グループ最初のハン・ヤン(中。16)は冒頭で高いトリプルアクセルを成功、全ジャッジが加点1〜3。次のジャンプ4回転トウループも決める。後半にルッツからの連続3回転も成功し、最後の足替えスピンはレベル4にほぼ全ジャッジが加点。技術点最高の47.3、演技構成点4番目の37.78、合計85.08で自己ベストを大幅に更新、SP2位。
21番滑走のレイノルズ(加。22)は、カナダ選手権ではSPに二つ4回転を入れたらしい。冒頭の4回転サルコウ3回転はほとんど回っていたと思うが、回転不十分。トリプルアクセルをなんとか決めた後、ステップからのジャンプに4回転トウループ。これも回転不十分。スピン二つがレベル4。シェイリン・ボーンの振り付けで、去年と同じプログラム。ずいぶん滑らかになった。技術点8番目の40.27、演技構成点3番目の38.07、合計78.34でSP6位。
高橋(26)は、なんと全日本の後、SPのプログラムを変更。曲はベートーベンの「月光ソナタ」。振り付けはモロゾフ。しかし冒頭の4回転でステップアウト、トリプルアクセルでも回っていたのに下りた後エッジが滑って転倒。スピン二つはレベル4。後半にルッツからの連続3回転は決める。最後のステップはさすがのレベル4で全ジャッジが加点1〜3。技術点5番目の41.98、演技構成点は全て8点台で2番目の41.64、合計82.62でSP4位。解説の田村は、「一ヵ月でステップをここまで出来てしまうのはすごい。自分なら覚えられない。」と言っていた。
最終滑走で羽生(18)。冒頭の4回転は美しく成功。全ジャッジが加点1〜3。続く二つのスピンもレベル4に全ジャッジが加点。後半に入りトリプルアクセルも決め、全ジャッジから加点1〜3。ところが連続ジャンプのルッツが1回転に。第2ジャンプは3回転にしたが、要素を失う。技術点4番目の44.22、演技構成点最高の43.43、合計87.65でSP1位。順位を見て驚いていた。インタビューでは「他の選手もミスしての1位なので気にしない。」と言っていた。
フリーでは、第1グループでSP20位のバルデ(加。22)。曲は高橋SPと同じ「月光ソナタ」他。しかし振り付けは現代風。コーチは佐藤有香の夫ダンジェン、振り付けはカメレンゴ。冒頭のトリプルアクセルで転倒したが、次のルッツは決め、二つ目のトリプルアクセルはバランスを崩しながら1回転を付けた。後半ルッツからの連続3回転も成功。技術点66.26、演技構成点59.16、合計124.42でフリー15位、総合18位。四大陸は初出場で緊張したらしい。
第2グループ最初にラキムガリエフ(カザフ)。解説の杉田さんは「パワースケーターで、デニス・テンとはタイプが違う。」と言う。曲は「アダムス・ファミリー」で去年と同じブログラム。衣装は黒に銀色の蜘蛛の巣。連続ジャンプは三つとも後半。後半最初にトリプルアクセルから2回転トウループ。フリップからの3連続はバランスが崩れ減点評価。ダブルアクセルからの連続ジャンプは成功。技術点66.34、演技構成点58.64、合計66.34は自己ベスト更新。フリー14位、総合15位。
SPで自己ベストを更新した王一(中。20)は、冒頭で4回転2回転を成功。次の4回転はステップアウト。後半最初のルッツはeマークで両手つき。スピン二つがレベル4。技術点67.49、演技構成点59.28、合計126.77。フリー13位、総合13位。
10番滑走のカルーザ(フィリピン。22)はアメリカ生まれ。四大陸は昨年に続き二回目。冒頭でルッツからの連続3回転を決める。第2ジャンプは回転不十分だったが、サルコウ、ダブルアクセルと成功。足替えなしのシットスピンはステップはレベル2だがフライングスピンはレベル4。後半最初のトウループも回転不十分だったが、ループからの3連続は加点の出来。コレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。尻上がりによくなって、終わった後、感極まって氷の上にしゃがみ込んだ。技術点62.56、演技構成点65.7、合計128.26は自己ベスト更新、フリー12位、総合14位。
ウズベキスタンのジー(21)は、童顔のモスクワ生まれ。曲はチャップリン。冒頭のトリプルアクセルは下りたが、回転不足で両足。しかしフリップからの連続ジャンプ、ルッツからの3連続を立て続けに決める。スピン二つがレベル4。正直、チャップリンに似ているとは言えなかったが、はつらつと動き、音楽を楽しそうに表現していた。最後のコレオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点64.09、演技構成点68.36、合計131.45でフリー10位、総合11位。
14番滑走はデニス・テン(19)。捻挫が再発か。後半最初のルッツで転倒した後はジャンプがことごとく2回転。しかしあきらめずにスピン二つでレベル4、終盤のコレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。技術点は50.73と悪かったが、演技構成点は70.48、合計119.21でフリー17位、総合12位。
15番滑走で無良。動きが固い。冒頭の4回転はなんとかおりる。解説の杉田さんは「ジャンプが大きいので壁に近すぎてこわい」。ルッツからの連続3回転も成功。後半トリプルアクセルからの連続ジャンプもなんとか決める。しかし、二つ目のルッツが1回転、フリップはeマークでステップアウト。技術点7番目の70.05、演技構成点9番目の70.0、合計140.05でフリー9位、総合8位。
アーロンは、SPではパッとしなかったが、フリーでは全米王者の片鱗を見せた。冒頭で4回転サルコウから3回転トウループを鮮やかに成功。続けてもう一つ4回転サルコウ。後半最初にはトリプルアクセルからの連続ジャンプも決める。ルッツ、二つ目のトリプルアクセル、ダブルアクセルから1回転ループをはさむ3回転サルコウの3連続。終盤フリップ(eマーク)とループでステップアウトしたが、技術点2番目の89.63を叩きだし、演技構成点8番目の72.56、合計162.19は自己ベスト更新でフリー2位、総合4位。
最終グループ最初にドーンブッシュ。冒頭で4回転2回転を決める。二つ目の4回転はステップアウト。後半、ルッツからの連続3回転をリッポンばりに両手上げで決めたが、二つ目のトリプルアクセルのはずが1回転に。スピン二つでレベル4。技術点3番目の76.95、演技構成点5番目の75.64、合計151.03は自己ベスト更新でフリー4位、総合5位。
羽生は冒頭の4回転トウループは高く美しく成功、全ジャッジが加点1〜3。しかし次の4回転サルコウは2回転にパンク。フリップはeマーク。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半最初にトリプルアクセルからの連続ジャンプ、トリプルアクセルからの3連続と決める。ルッツからの連続ジャンプも決めたが二つ目のルッツが1回転。最後のスピン二つはレベル4。それなりにできたが、全体に何となく精彩を欠いた。技術点3番目の76.95、演技構成点は全て8点台前半で2番目の81.78、合計162.19でフリー3位、総合2位。
ハン・ヤンはフリーも無表情。曲はハチャトリアンの「マスカレード」。冒頭のトリプルアクセルからの連続3回転はほぼ全ジャッジが加点2〜3。次の4回転は回ったが派手に転倒。古傷の肩を傷める。しかし続くフリップ、ルッツからの連続ジャンプは加点の出来。レベル3の足替えスピンは全ジャッジが加点。後半にはフリップからの3連続も成功。解説の杉田さんは「ルッツはアウトエッジにのったリバースの動きがきちんとできていて質が高い。」と評価。技術点4番目の75.78、演技構成点も5番目の75.36、合計150.14でフリー5位、総合3位。初出場で表彰台。
SP6位のレイノルズは、すごかった。冒頭で4回転サルコウ単独と4回転トウループ3回転の連続ジャンプ、トリプルアクセルからの連続3回転を決める。ステップはレベル3だが加点の出来。杉田さんは「二年くらい前はジャンプは上手だったが、こういう柔らかい動きはできなかった」と言う。後半最初にまた4回転トウループ。次はトリプルアクセルのはずだと思うがダブルアクセル。ルッツは少し着氷が乱れたが、サルコウからの連続ジャンプも成功。コレオシークエンスはほぼ全ジャッジが加点1〜3。スピンも二つがレベル4。技術点脅威の92.21、演技構成点は三つの要素で8点台をとり、3番目の80.0、合計72.21でフリー1位、大逆転で総合優勝。インタビューでは、「世界選手権では11位が最高なので、トップ6が目標」と言っていた。
高橋は4回転が二つとも回転不十分で両足。得意なトリプルアクセルもオーバーターン。スピン二つがレベル4、ステップはもちろんレベル4で全ジャッジが加点1〜3。しかし、後半最初のトリプルアクセルで転倒。ルッツもeマークでステップアウト。終盤コレオシークエンスで全ジャッジが加点1〜3、スピンもほぼ全ジャッジが加点。演技構成点はパフォーマンス以外8点台前半。技術点58.81、演技構成点最高の82.34、合計140.15でフリー8位、総合7位。
最終滑走のナン・ソンは、出てきたときから固かった。冒頭の4回転はなんとか決める。続けてトリプルアクセルからの連続3回転、単独のトリプルアクセルと成功。後半最初にルッツからの3連続も跳んだが、第3ジャンプが1回転。フリップはeマーク。サルコウは片手つき。スピンは三つともレベル4。技術点6番目の74.72、演技構成点6位タイの72.58、合計147.3でフリー6位、総合6位。
<女子シングル>20人参加。キム・ヨナ(韓)、ワグナー(米)は欠場。アメリカからは、ガオ、ゴールド、ザワツキーが参加。SP首位は真央。2年ぶりにトリプルアクセルを決めた。2位は鈴木明子。3位に村上。女子シングルの世界選手権最低ポイントは、技術点26点以上。
第3グループ最初、11番滑走でラコステ(加。24)。冒頭のダブルアクセルは全ジャッジが加点。フリップからの連続ジャンプは決めたが、得意なループで転倒。合計54.74でSP9位。
ガオ(18)は、冒頭の連続3回転成功、全ジャッジが加点。後半最初のステップからのループも全ジャッジが加点。技術点33.59、演技構成点28.75、合計62.34でSP4位。
カナダ国内女王のオズモンド(17)も冒頭の連続3回転をなんとか決める。しかしステップからのフリップで転倒。「マンボNo.5」の曲をよく表現して滑りきった。技術点28.68、演技構成点5番目の28.54、合計56.22でSP8位。
ザワツキー(18)は、冒頭のルッツで片手つき。次の連続3回転はほぼ全ジャッジが加点。後半最初のダブルアクセルで転倒。全米でも失敗したらしい。最後の足替えスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点7番目の31.44、演技構成点27.01、合計57.45でSP7位。
最終グループ最初のゴールド(17)は、ただ一人フリップからの連続3回転を跳ぶ。しかしeマークで減点評価。ステップからのルッツもステップアウト。スピンは三つともレベル4。技術点6番目の32.11、演技構成点も6番目の28.25、合計60.36でSP5位。
村上(18)は、今季初めてSPをノーミスで滑れた。後半にジャンプ要素が二つあり、どちらかでミスしていた。冒頭のステップはレベル3だが全ジャッジが加点。後半最初の連続3回転はきれいに成功、ステップからのフリップも決める。スピンも三つともレベル4。特に最後のレイバックスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の34.77、演技構成点3番目の29.27、合計64.04は今季最高でSP3位。
鈴木(27)は、冒頭の連続3回転を美しく成功、全ジャッジが加点。ステップからのフリップも決める。レイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点。後半のダブルアクセルも決め、スピードにのったステップはレベル3だったが、ほぼ全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の34.71、演技構成点2番目の30.94、合計65.65でSP2位。
浅田真央(22)は、固い顔をして出てきたが、演技に入ると笑顔になり、トリプルアクセルはスムーズに成功、全ジャッジが加点。フリップからループの連続ジャンプも、後半最初のステップからのループも回転不足なく決める。スピン二つがレベル4。最後のステップは本当に楽しそうに滑り、レベル4に全ジャッジが加点2〜3。技術点ただ一人40.63と40点台、演技構成点は全ての要素で8点台で最高の33.86、合計74.49でSP1位。
フリーは、第3グループ最初の李子君(16)がほぼノーミスの演技。冒頭でフリップからの連続3回転を決める。続けてダブルアクセルから3回転トウループ。両方とも全ジャッジが加点。後半にサルコウからの3連続。最後のレイバックスピンはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。杉田さんは、「試合で滑るたびにうまくなる」。技術点2番目の61.69、演技構成点8番目の54.22、合計115.91は自己ベスト更新でフリー4位、総合5位。
最終グループ最初のゴールドは、冒頭でルッツからの連続3回転を予定していたが、ルッツでぐらつき、第2ジャンプが入らず。ダブルアクセルから3回転トウループは全ジャッジが加点。しかし次のループで転倒。スピン二つはレベル4に全ジャッジが加点1〜3。速くて軸がしっかりしている。後半で二つ目のルッツが1回転、フリップはeマークで両足。技術点7番目の50.57、演技構成点5番目の56.73、合計106.3でフリー6位、総合6位。だいぶ緊張もしていたようだが、「全米の疲れが抜けていない」と言っていた。
村上は、冒頭のルッツはeマーク。ループからの連続ジャンプは決めたが、フリップは回転不十分。後半最初のループも回転不十分。フリップからの連続ジャンプはフリップでぐらついたので、第2ジャンプが1回転。サルコウからの3連続も第3ジャンプが回転不十分。しかし終盤のコレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3、足替えスピンも素晴らしい出来で、レベル4に全ジャッジが加点。技術点5番目の55.83、演技構成点3番目の61.16、合計116.99でフリーも3位、総合3位。
ガオは、冒頭でフリップからの連続ジャンプを決める。本当は連続3回転だったのかもしれない。ルッツで転倒。後半にはトウループからの3連続も成功。しかし連続ジャンプが二つだけ。スピンも三つともレベル3。技術点4番目の57.06、演技構成点も4番目の57.88、合計113.94でフリー5位、総合4位。「ルッツで転ばなかったら3位になれたかも。」と言っていた。
真央は、冒頭のループは美しく成功。しかしトリプルアクセルは回転不十分で両足。続くフリップからの連続3回転ループも第2ジャンプが回転不十分。ルッツがeマーク。スピンは三つともレベル4。後半最初のダブルアクセルから3回転トウループはまたも第2ジャンプが回転不十分。苦手のサルコウは2回転に。しかしフリップからの3連続はきれいに成功。終盤のステップ二つは全ジャッジが加点。特に直線のステップはほぼ全ジャッジが加点3。演技構成点はつなぎ以外8点台後半。技術点最高の63.2、演技構成点も最高の67.76、合計130.96でフリーも1位、総合優勝。
最終滑走は鈴木。冒頭でフリップからの3連続を決める。次のアクセルが1回転で両足になり、第2ジャンプを付けられなかったが、大きなミスはこれくらい。スピンは三つともレベル4。特に二つ目の足替えスピンは全ジャッジが加点1〜3。後半にループからの連続ジャンプも成功。スピードにのったコレオシークエンスは、レベル3だが全ジャッジが加点2〜3。演技構成点はつなぎ以外8点台前半。技術点3番目の60.1、演技構成点2番目の64.33、合計124.43でフリーも2位、総合2位。
<ペア>7組参加。全米2位のシメカ・クニエリム組が直前に欠場。デニー・コフリン組(米)、パン・トン組(中)も欠場。第1滑走で今季組み替えたペン・ジャン組(中。15,28)。SPでは、冒頭のツイストは高くてレベル3だが全ジャッジが加点2〜3。しかしソロジャンプで女性が回転不足でステップアウト。スロージャンプも片手つき。スピンもずれた。ステップとリフトはレベル4。技術点6番目の27.95、演技構成点5番目の24.51、合計52.46でSP5位。
第2グループ最初のジャン・バートロメイ組(米。19,23)は全米3位。初めて見た。2011年5月に組んだばかり。女性は前のパートナーと2010年全米ジュニア優勝。スロールッツジャンプで転倒。スピン、ステップ、リフトはレベル4だが、ツイストとデススパイラルはレベル1。技術点3番目の29.6、演技構成点6番目の24.38、合計52.98でSP4位。
カステッリ・シュネイピア組(22,25)が今季の全米王者。デニー・コフリン組だけでなく、マーリー・ブルベイカー組もどうしたのだろう。四大陸は3年ぶり二度目。ツイストはレベルB。ソロジャンプのサルコウは成功。しかしスロージャンプで転倒。技術点5番目の28.06、演技構成点6番目の24.38、合計53.06でSP3位。
カナダ王者のデュハメル・ラドフォード組(27,28)はすばらしい出来。ツイストはレベル3だが余裕があり、全ジャッジが加点。リフトはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。今季基準が厳しくなったデススパイラルもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ソロジャンプ、スロージャンプともルッツを決める。ステップもレベル4で全ジャッジが加点2〜3。ぴったり合ったフライングスピンもレベル4で全ジャッジが加点1〜3。技術点最高の40.33、演技構成点も最高の30.11、合計70.44は自己ベスト更新でSP1位。演技を終わったときもガッツポーズが出たが、キスアンドクライでも大喜びだった。
ローレンス・スウィガース組(加。22,25)は今季不調らしい。四大陸は三回目。しかしツイストはレベルB。女性がソロジャンプとスロージャンプで転倒。スピン、ステップ、リフトはレベル4。技術点最低の25.13、演技構成点4番目の25.63、合計48.76はそれでも今季最高でSP7位。
最終滑走もカナダのムアタワーズ・モスコビッチ組(20,28)。ツイストはレベル2だが全ジャッジが加点。スローループジャンプとリフト、ステップはレベル4で全ジャッジが加点1〜3。技術点2番目の36.47、演技構成点も2番目の29.86、合計66.33でSP2位。カナダ選手権でも接戦だったとのことで、得点には少し不満そうだった。
フリーでは、一番滑走のローレンス・スウィガース組が少し挽回。ツイストはレベルB、ダブルアクセルのシークエンスもミスが出たが、その他は全て成功。スピン、リフト、デススパイラルもレベル4。技術点5番目の61.15、演技構成点も5番目の52.39、合計113.54でフリー5位、総合6位。
ペン・ジャン組は、冒頭のツイストは4回転を成功、全ジャッジが加点2〜3。ところが次の要素に入る前に女性が転倒。動揺したまま連続ジャンプとなり第2ジャンプが1回転。女性だけ第3ジャンプも跳んでしまう。スローループジャンプは美しく決まったが、ソロジャンプで女性が回転不足でステップアウト。しかし、後半最初のスローサルコウジャンプが全ジャッジが加点2〜3の出来で成功したところから落ち着いてきて、リフト、デススパイラル、ペアスピンは全てレベル4に加点。技術点3番目の62.67、演技構成点6番目の50.69、合計112.36でフリー6位、総合5位。この後、世界選手権に出場予定。
第2グループ最初にSP1位のデュハメル・ラドフォード組。冒頭のツイストは全ジャッジが加点2。しかしソロジャンプのルッツで女性が両手つき。コレオシークエンス、リフト、ソロスピンと全ジャッジが加点する要素が続いたが、3連続ジャンプで女性がバランスを崩し、第2ジャンプが1回転。しかし後半、二つのスロージャンプは成功。技術点2番目の68.06、演技構成点も2番目の60.68、合計128.74でフリー2位ながら、逃げ切って総合優勝。国際大会で初の金メダルだそうで、表彰台ではとても嬉しそうだった。
ジャン・バートロメイ組のフリーは「ウエストサイド・ストーリー」。曲をよく表現した演技でよかった。ダブルアクセルのシークエンス、リフト、フライングのソロスピンと全ジャッジが加点。後半、二つ目のスロールッツジャンプで転倒。技術点4番目の61.27、演技構成点4番目の54.05、合計114.32は今季最高でフリー4位、総合4位。
カステッリ・シュネイピア組はSPよりずっとよかった。タンゴの曲をよく表現していた。ソロジャンプは少しバラバラだったが、スローアクセルジャンプは全ジャッジが加点2〜3。後半最初の連続ジャンプで男性が両方のジャンプが1回転。しかしペアスピン、スローサルコウジャンプは全ジャッジが加点。最後のリフト二つもレベル4に全ジャッジが加点。技術点6番目の59.03、演技構成点三吟目の58.01、合計117.04でフリー3位、総合3位。
最終滑走はまたムアタワーズ・モスコビッチ組。フリーはすごかった。冒頭のツイスト、トウループの連続3回転がぴたりと決まり、全ジャッジが加点。コレオシークエンス、デススパイラル、ペアスピン、一つ目のリフト、スローサルコウジャンプと完璧な出来で、全て全ジャッジが加点、二つ目のスローループジャンプで転倒しなければ逆転優勝したかもしれない。残りのリフト二つとソロスピンもレベル4で全ジャッジが加点。基礎点58.66に9点以上の加点。技術点最高の68.14、演技構成点も最高の63.31、合計130.45でフリー1位、2.4の僅差で総合2位。
<アイスダンス>13組参加。カナダのウィーバー・ポジェ組は来ていない。日本の初出場のふた組、水谷・オイ組、平井・デラアサンシオン組を初めてちゃんと見た。水谷・オイ組(19,24)は、緊張のせいか、冒頭のツイズルで男性が大きくよろめき、レベル1。ポルカはレベル1と3。リフトはレベル4。技術点16.79、演技構成点17.11、合計33.9でSD12位。平井・デラアサンシオン組(26,24)の男性は、フランス出身。コーチはショーンフェルダー他。ポルカから始めたが、レベル3と1。ツイズルと回転リフトはレベル4。技術点24.43、演技構成点21.18、合計44.72でSD9位。
6番滑走のギレス・ポワリエ組(加。20,21)は、国内選手権2位。冒頭のツイズルはよく合っていた。レベル4に全ジャッジが加点。ただ、逆回りは組み替えたばかりの時はもっと合っていたのに、と思う。ポルカはレベル4と3。回転リフトもレベル4。技術点5番目の30.5、演技構成点も5番目の29.7、合計60.2でSD5位。
ヴァーチュー・モイヤー組(加。23,25)は、2位に終わったGPファイナルの後、プログラムを手直し。ステップなど変更したらしい。ポルカはレベル4と3。ツイズル、ステップ、リフトと全てレベル4。全要素で全ジャッジが加点。演技構成点も全て9点台。技術点最高の37.5、演技構成点2番目の37.62、合計75.12でSD1位。
リード姉弟(25,27)は、今季最高の出来。四大陸は五年ぶり。ツイズルで逆回転のとき男性がよろめいたのに、レベル4で減点評価なし。ステップはレベル3、ポルカはレベル3と2。最後の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点。技術点6番目の28.79、演技構成点全て6点台の25.18、合計53.97でSD6位。
全米3位のシブタニ兄妹(18,21)は、プログラム構成を変更し、冒頭にポルカ。レベル4と2。解説の樋口さんは、「このアンデスの曲は、有利に働かない。表現が難しい。」と言う。ツイズルはレベル4だが珍しくずれた。今季は男性が不調のようだ。靴でも合わないのだろうか。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点。リフトはレベル4で全ジャッジが加点。技術点4番目の32.07、演技構成点全て7点台後半の31.19、合計63.26でSD4位。
全米2位のチョック・ベイツ組(20,23)は、「シルク・ド・ソレイユ」の曲。今季初めて見た。女性の衣装の衿が奇抜。冒頭のステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点。ポルカはレベル4と3。最後の回転リフトはレベル4に全ジャッジが加点。技術点3番目の33.79、演技構成点も3番目の31.65、合計65.44でSD3位。
12番滑走はデイヴィス・ホワイト組(米。26,25)。冒頭のツイズルは高速で合っていて、レベル4に全ジャッジが加点2〜3。ステップだけレベル3、ポルカは二つともレベル4、回転リフトもレベル4に全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の36.86、演技構成点は全て9点台で最高の37.82、合計74.68でSD2位。
フリーでは、SD12位の水谷・オイ組は4番滑走。男性がツイズルで転倒。リフト四つとスピンはレベル4をとれたが、ステップはレベル1。スピードもない。技術点29.6、演技構成点27.3、合計55.9でフリーも12位。インタビューでは水谷選手は「メンタルが課題」と言っていた。
平井・デラアサンシオン組も男性が冒頭のツイズルで大きくよろめいた。リフト三つとスピンはレベル4。しかしステップは二つともレベル1。解説の樋口さんは「エッジが明確でない」と言っていた。タンゴの曲を表情や動作で表現はしていた。技術点30.51、演技構成点30.33、合計60.84でフリー11位。インタビューで平井選手は「オリビエコーチに今回初めてつきそってもらったが、試合への持って行き方などアドバイスしてくれた。」
リード姉弟は、冒頭の二つのリフト、ツイズルはレベル4。リフトは二つとも全ジャッジが加点。サーキュラーステップはレベル3たったが、直線のリフトとスピンはレベル4。しかし対角線のステップの途中で女性が転倒、レベル1。樋口さんは「もう少し速さがほしい。世界のトップと争うには、殆どの要素でレベル4をとらないと戦えない。」と言っていた。技術点39.7、演技構成点38.37、合計77.07でフリー7位、総合7位。
デイヴィス・ホワイト組は、「ノートルダム・ド・パリ」の曲。全ての要素で全ジャッジが加点2〜3。レベルもサーキュラーステップだけがレベル3。演技構成点はつなぎ以外9点台後半。基礎点41.7に全体で驚異的な13.24の加点。技術点最高の54.94、演技構成点も最高の57.74、合計112.68でフリー1位、逆転優勝。
続けてヴァーチュー・モイヤー組。ロングリフトに入る手前でいったん演技を中断。試合後の会見でヴァーチューは「単に足がつっただけ」という説明だった。あまり気迫をこめてすべっていたせいだろうか。怪我でなくてよかった。とにかくすごい加点。冒頭のカーブのリフトは全ジャッジが加点2〜3。ツイズルはほぼ全ジャッジが加点3。再開後の、倒立の直線のリフトと回転リフトも全ジャッジが加点2〜3。ステップが二つともレベル3だが他は全てレベル4。全体で基礎点40.2に加点12.53。演技構成点は全て9点台。技術点2番目の52.73、演技構成点も2番目の56.47、合計109.2でフリー2位、総合2位。表彰台でモイヤーは嬉しくなさそうだった。
ギレス・ポワリエ組は変わったリフトが多い。ここもステップひとつだけがレベル3であとは全てレベル4。男性が片足の直線のリフトとしゃがんだステーショナルリフトは全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の50.35、演技構成点5番目の47.28、合計97.63でフリー3位、総合5位。
チョック・ベイツ組は「ドクトル・ジバゴ」の曲。ここも全要素にほぼ全ジャッジが加点。レベルはツイズルとサーキュラーステップがレベル3、対角線のステップはレベル2。技術点4番目の47.3、演技構成点4番目の47.68、合計94.98でフリー5位、総合3位。初の表彰台。
最終滑走のSD3位シブタニ兄妹は、今季1番よかったのではないか。「サユリ」の曲。冒頭のスピン、回転リフト、ツイズルは全てレベル4で全ジャッジが加点1〜3。ツイズルは逆回転も速く、小林アナが「これが本来の彼ら」と言っていた。サーキュラーステップがレベル2、対角線のステップと最後の回転リフトがレベル3。このへんが逆転された要因か。技術点5番目の47.07、演技構成点3番目の49.64、合計96.71でフリー4位、0.45差で総合4位。
フィギュアスケート (2013.4/2,4,5/2,3,)
カナダ選手権 ペア・アイスダンス (2013.1/14〜20 ミシサーガ・オンタリオ州)
<ペア>7組参加予定、1組棄権。その棄権したのがデュベ・ヴォルフ組で、デュベは引退とか。びっくりした。去年はこのカナダ選手権で2位だった。組み替え一年目ですごいと思っていたが。また、Jスポーツ解説の若松さんが「例年10組以上参加があり、今年は少ない。私が現役で出たときは15組だった。」と言っていた。ちなみに昨年は12組参加。これでカナダには、以前デュベと組んでいたデイヴィソン、高橋成美とコンビ解消したトランも含め、浪人中のペア男子選手が3人はいるのではないか。
後半グループ最初にムアタワーズ・モスコヴッチ組。一昨年優勝、昨年はジャンプで転倒、4位となり表彰台を逃した。今年はノーミスの演技。全要素に全ジャッジが加点。特に、男性がヒザをついた状態から立ち上がる独特のリフトは加点2〜3。技術点2番目の37.29、演技構成点も2番目の30.94、合計68.23でSP2位。
ローレンス・スウィガース組は、ソロジャンプで女性が転倒。デススパイラルもレベル1でマイナス評価。27.72、演技構成点27.7、合計54.42でSP3位。4位のパーディ・マリナロ組とは1点差ない0.17の僅差。
昨年優勝のデュハメル・ラドフォード組は、ソロジャンプで男性が両足。しかしあとの要素は全体に加点評価。ツイズルとリフトは全ジャッジが加点2〜3、レベル4のステップとレベル3のスピンは全ジャッジが加点1〜3。技術点最高の37.34、演技構成点も最高の31.74、合計69.08でSP1位。
フリーでは、ローレンス・スウィガース組は、連続ジャンプで、女性の第1ジャンプのアクセルが1回転。スローループジャンプで片手つき。しかしあとの要素は加点評価で、本来の滑りができ、国際レベルにあることを示した。技術点59.76、演技構成点56.95、合計116.71でフリー3位、総合3位。
ムアタワーズ・モスコヴッチ組は、逆転優勝をねらった素晴らしい演技。レベルがつく要素は、レベル3のツイスト以外全てレベル4に加点。3回転トウループのシークエンス、3回転サルコウのソロジャンプとも二人のタイミングがピッタリだった。ただ、二つ目のスローループジャンプでステップアウト気味に足を早くついたのがマイナス評価。他の要素は全て加点評価。技術点2番目の69.96、演技構成点最高の66.35、合計136.31で、フリーも2位、総合2位。
デュハメル・ラドフォード組は、ソロジャンプでルッツを成功。後半にサルコウからの3連続も決めた。二つ目のスロールッツジャンプは全ジャッジが加点。こちらもレベルがつく要素は、レベル2のツイスト以外全てレベル4に加点。技術点最高の72.06、演技構成点2番目の65.49、合計137.55でフリーも1位、総合優勝。
<アイスダンス>10組参加予定だったが、ウィバー・ポジェ組が女性の怪我で欠場。
第1グループ四番滑走で、ポール・イスラム組。昨年のNHK杯の公式練習で衝突し女性が20針太ももを縫う怪我を負い、シーズン後半を棒に振った。このSDは素晴らしい出来。ステップだけレベル3であとはレベル4。全ての要素に全ジャッジが加点。レベル4のツイズルは加点2〜3。パターンダンスのポルカも、2パートともレベル4。Jスポーツ解説の東野さんのおかげで、ようやく詳しく、どこの部分の誰のステップがキーポイントなのか図で説明があった。回転リフトは加点1〜3。技術点36.09、演技構成点30.15、合計66.24でこの時点でダントツの1位、SD3位。
7番滑走のラルフ・ヒル組は、女性が前より少し細めに見えた。組んで10年目だが女性はアメリカ出身らしい。ポルカから始め、パート1はレベル4、パート2はレベル1。ところがツイズルの2回転目で男性がつまづき、無得点のアクシデント。Jスポーツ解説の東野さんは、「これを転倒と取るか、ツイズルの中断ととるかで得点も違ってくる。」と言う。幸い転倒にはならず。しかし技術点23.66、演技構成点28.42、合計52.08でSD5位と出遅れ。
ギレス・ポワリエ組は、「メアリー・ポピンズ」の曲。組み替えて二年目。東野さんは「三組くらいこの曲を見たが一番映画のイメージに近い。」と言う。ここは滑りのスピードが速い。ツイズルはレベル4で全ジャッジが加点2〜3。傘を持った仕草の振り付けで、「上げた手のヒジが肩より高いとレベルが上がる」らしい。ポルカも2パートともレベル4。技術点36.0、演技構成点31.95、合計67.95でSD2位。
最終滑走でヴァーチュー・モイア組。GPファイナルで優勝できなかった後、SDの最初と最後を変更したとのこと。ポルカから始め、2パートともレベル4に全ジャッジが加点2〜3。ツイズルと回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点3。ステップもレベル4をとり、全ジャッジが加点2〜3。「貫禄の滑り」と東野さん。技術点39.83、演技構成点39.21、合計79.04でもちろんSD1位。
フリーでは、ラルフ・ヒル組は、SDで失敗したツイズルをレベル4で成功、全ジャッジが加点。回転リフトの一つでレベル4に全ジャッジが加点1〜3。全体としてもいい出来で、技術点45.85、演技構成点42.93、合計88.78でフリー4位、総合5位。
SD4位のオーフォード・ウィリアムズ組も、いい出来だった。ツイズルは全ジャッジが加点2。中盤の連続リフトは二つともレベル4に全ジャッジが加点1〜3。技術点46.34、演技構成点44.7、合計91.04でフリー3位、総合3位。
SD3位のポール・イスラム組は、対角線のステップの最初で痛恨の転倒。男性の足が女性に近づきすぎ、二人とも倒れたため減点2。そこまでの要素はほぼ全ジャッジが加点するいい出来だった。その後もレベル4のリフト三つと健闘し、技術点41.74、演技構成点45.75、合計85.49でフリー4位、総合4位。
ギレス・ポワリエ組は、ノーミスで難しいプログラムを滑りきった。前半の要素は、全ジャッジが加点2〜3。1ヵ所で回転する低いステイショナル・リフト、カーブのリフト、スピンと全ジャッジが加点1〜3。技術点最高の51.93、演技構成点50.93、合計102.86でフリーも2位、総合2位。四大陸と世界選手権の出場も決定。
三連覇がかかるヴァーチュー・モイア組は貫禄の演技。黒い「カルメン」で新しい境地を開拓しようという試み。GPファイナルの後、最後のコリオリフトの加点が出なかったので変更したとのこと。ほぼ全要素に全ジャッジが加点3。スピンだけレベル1で加点も2〜3。ステップ二つもレベル3で加点も2〜3。リフトの時間超過で減点2。テレビの画面では「-3」と出ていたが修正があったらしい。連続リフトの一つ目で女性が倒立の姿勢になる直線のリフトでは、男性が支えの手を離してから3秒姿勢保持しなければレベル要件を満たさないらしいが、解説の東野さんが指摘したとおり、2秒もなかったのでレベル2。技術点2番目の50.66、演技構成点ダントツの59.53、合計108.19でフリーも1位、総合優勝。
フィギュアスケート (2013.4/2,4,)
カナダ選手権 (2013.1/14〜20 ミシサーガ・オンタリオ州)
<男子シングル>18人参加。なんと、6年ぶりにサンデュ(32)が出場。地区予選を勝ち抜き、資格をとってきた。9番滑走。出場理由は「未完だった競技人生に決着をつけるため」とか。未完だったのか。俳優業はどうしたのだろう。コーチも振り付け師もなしで臨んだらしい。SPでは、フリップからの連続ジャンプはきれいに入ったが、ステップからのループはやや乱れた。苦手だったアクセルは2回転。ステップはレベル2だが、ほぼ全ジャッジが加点。最後の足替えスピンはレベル4をとり、全ジャッジが加点。技術点28.5、演技構成点31.92、合計60.42でSP9位。
最終組最初にフィルス(20)。冒頭でトリプルアクセルを決め、全ジャッジが加点の出来。後半にトウループの連続3回転。スピンはミッツともレベル3だがステップはレベル4で全ジャッジが加点。技術点39.2、演技構成点36.13、合計75.33でSP3位。
ロゴジン(19)は、GPシリーズで見たより滑りが改善されていたようだ。冒頭でフリップからの連続3回転を決めるが、トリプルアクセルで片手つき。スピン二つとステップがレベル4。技術点37.7、演技構成点32.72、合計70.42でSP4位。
バルデ(22)は、苦手だったトリプルアクセルがうまくなった。今季から佐藤有香に師事。冒頭で見事に決め、全ジャッジが加点。しかしステップからのルッツで転倒。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。後半にループからの連続ジャンプ。最後の足替えスピンはレベル4。技術点34.72、演技構成点34.75、合計68.74でフリー5位。
昨年3位のジェレミー・テン(22)はジャンプが不調。冒頭のルッツが乱れ、トリプルアクセルは転倒。フライングスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。レベル3のステップとレベル4の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点31.02、演技構成点34.04、合計64.06でSP7位。
レイノルズ(22)は、なんとSPで二回4回転を跳んだ。まず冒頭で4回転サルコウと3回転の連続ジャンプ。トリプルアクセル、後半にステップからの4回転トウループをとび、ステップアウトしたが回転は回った。スピン二つとステップがレベル4。技術点最高の47.93、演技構成点37.39、合計85.32でSP2位。
チャン(23)は、今季ジャンプが今ひとつだが、さすがに合わせてきた。冒頭でステップからの4回転、続けてトリプルアクセル。どちらも全ジャッジが加点。スピンは二つがレベル3。後半のルッツからの連続ジャンプもルッツの着氷が乱れ、第2ジャンプが2回転に。ステップと最後の足替えスピンはレベル4に全ジャッジが加点。レイノルズの技術点を上回るのは不可能だと思ったが、9点以上の加点であと一息に迫る技術点2番目の47.67、演技構成点最高の46.96、合計94.63の高得点でSP1位。
フリーでは、サンデュは10番滑走。冒頭のループ、フリップからの連続ジャンプはよかったが、ルッツは失敗。ループからの連続ジャンプはなんとか決めた。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。コレオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。後半、ダブルアクセルぱ成功したが、フリップとトウループからの3連続で二回転倒。足替えキャメルスピンはレベル3で全ジャッジが加点1〜3、最後のスピンはレベル1だがほぼ全ジャッジが加点。体全体が逆Vの字になる形のスピンはサンデュが始めたそうで、カナダではサンデュスピンと言われているらしい。技術点55.5、演技構成点62.26、合計115.7でフリー12位、総合11位。
14番滑走でバルデ。冒頭で4回転の予定の3回転トウループ、ルッツ、トリプルアクセルからの連続ジャンプ、ループと成功。ともにレベル3のステップと足替えスピンは全ジャッジが加点。後半二つ目のトリプルアクセルで転倒。ルッツからの3連続は決める。フリップは2回転でeマーク。終盤にサルコウからの連続ジャンプも成功。技術点68.45、演技構成点68.52、合計135.97でフリー5位、総合4位。
SP4位のロゴジンは、冒頭で4回転の予定をトリプルアクセルからの連続3回転に変更。続けて二つ目のトリプルアクセル、サルコウ、フリップと決める。ステップはレベル2だが全ジャッジが加点。後半ルッツ(eマーク)、ループ、フリップからの3連続、ダブルアクセルのシークエンスと成功。スピン二つがレベル1。技術点72.01、演技構成点65.42、合計137.43でフリー3位、総合3位。
SP3位のフィルスは、冒頭のトリプルアクセル、後半のループとサルコウと三回も転倒。エッジ系ジャンプは苦手なのか。ルッツからの連続3回転は全ジャッジが加点の出来だったが、ダブルアクセルからの3回転トウループはステップアウト。しかし後半、ダブルアクセルからの3連続は成功。ステップとフライングスピンはレベル4。ステップとコレオシークエンスは全ジャッジが加点。技術点58.82、演技構成点781.26、合計127.08でフリー8位、総合5位。
レイノルズは、三回4回転を下りた。冒頭で4回転サルコウ、続く4回転トウループは両足。トリプルアクセルからの連続3回転は成功。ステップはレベル4で全ジャッジが加点。後半最初に4回転トウループから3回転トウループを決める。フリップからの連続3回転はよかったが、ルッツでステップアウト。コレオシークエンスは全ジャッジが加点2〜3。終盤のスピン二つはレベル4で全ジャッジが加点。技術点驚異的な97.6、演技構成点78.34、合計175.94でフリー2位、総合2位。
チャンは、冒頭で4回転3回転を美しく成功、全ジャッジが加点2〜3。続くソロの4回転も決める。ルッツ、レベル3のステップ、レベル3の足替えスピンは全ジャッジが加点。とくにステップは全ジャッジが加点3。後半のループも全ジャッジが加点2〜3。しかし、フリップで珍しく転倒。終盤のコレオシークエンス、ダブルアクセル、レベル4の足替えスピンは全ジャッジが加点。技術点85.04、演技構成点最高の95.08、合計179.12、フリーも1位、総合優勝。四大陸は3枠あり、チャンが辞退したので、レイノルズ、ロゴジン、バルデが出場。2枠の世界選手権はチャンとレイノルズ。
<女子シングル>18人参加。ファヌフは引退。ただし、SPは5人、フリーは6人のみの放送。女子は世界選手権枠が1つしかなく、男子に比べると全体にレベルが低い。煎じ詰めれば、昨年女王のラコステ対若手筆頭のオズモンドの一騎打ちで、他はあまり見るべきほどの選手はいない。
17番滑走のオズモンド(17)は、冒頭で鮮やかにトウループの連続3回転を成功。ステップからのフリップも成功。いずれも全ジャッジが加点2〜3。スピン二つとステップはレベル4で全ジャッジが加点。ダブルアクセルは全ジャッジが加点2〜3。技術点37.38、演技構成点32.66、合計70.04でSP1位。スケートカナダのときよりずっとよくなっている。
最終滑走のラコステ(24)は、冒頭のダブルアクセルを見事に成功、全ジャッジが加点2。フリップからの連続ジャンプも決める。しかし、後半に跳んだステップからの得意のループで転倒。スピン二つとステップはレベル4。解説の岡部さんに「レイバックはもう少し背中のアーチが欲しい」と言われる。技術点30.75、演技構成点28.11、合計57.86でSP2位。1位と12点以上差がついた。
フリーでは、一人棄権して17人。13番滑走のチャートランド(15)がルッツから1回転ループをはさむ3連続などを跳び、技術点3番目の58.93、演技構成点47.53、合計106.46でフリー3位。一度は総合4位になったが、計算訂正で総合3位、初出場で表彰台。14番滑走のデイルマン(15)も、冒頭でトウループの連続3回転を決めて、技術点2番目の60.64、演技構成点51.76、合計112.1でフリー2位、総合2位。
ラコステは、冒頭でフリップからの連続ジャンプを決める。続く二つ目のフリップはよかったが、トウループが2回転に。ダブルアクセルはステップアウト。ループの連続ジャンプも第1ジャンプが2回転の上、第2ジャンプは回転不足で1回転扱い。二つ目の3回転ループからの連続ジャンプは、オーバーターンで第2ジャンプが入らず。終盤のスピン二つとステップはレベル3だが、ステップとレイバックスピンは全ジャッジが加点。技術点9番目の42.47、演技構成点2番目の55.81、合計98.28でフリー4位、総合4位。
最終滑走のオズモンドは、冒頭のフリップからの連続ジャンプで全ジャッジが加点2〜3。ルッツはeマーク。ダブルアクセルからの3回転トウループは着氷が少し乱れたが、サルコウとフリップ、トウループからの3連続は、全ジャッジが加点。特にフリップは加点2〜3。しかし二つ目のダブルアクセルで転倒。スピ二つとステップがレベル4で全ジャッジが加点。最後のコレオシークエンスも全ジャッジが加点1〜3。技術点最高の64.62、演技構成点ダントツの67.68、合計131.3でフリーも1位、総合優勝。表彰台を10代で独占。これで完全に世代交代。
フィギュアスケート (2013.3/16,17,20,31,5/17,24,31,6/1)
ヨーロッパ選手権 ペア・アイスダンス (2013.1/23〜27 ザグレブ・クロアチア)
<ペア>15組参加。第2グループ8番滑走で川口・スミルノフ組(露)。なんと3つもミス。ソロジャンプで男性が転倒。スロージャンプはステップアウト気味に。デススパイラルでは最後、男性の手が高くなって、回りきらないうちに女性の体勢が崩れた。Jスポーツ解説の杉田さんは、「ミスは全部男性に原因がある。」技術点5番目の28.28、演技構成点4番目の28.92、合計56.2でSP5位。
フランスのジェイムズ・シプレ組は、冒頭のツイストが落とし気味。ソロジャンプ、スロージャンプは成功。ステップはレベル4で全ジャッジが加点。技術点4番目の31.06、演技構成点5番目の28.21、合計59.27でSP4位。
ファルトマン、ヴァンクリーブ組は、女性が日系。冒頭のツイストはきれいだったが2回転。ソロジャンプ、スロージャンプは成功。ステップはレベル4で全ジャッジが加点1。技術点6番目の28.23、演技構成点7番目の26.91、合計55.14でSP6位。
最終グループ最初に、現世界王者のサブチェンコ・ゾルコビー組(独)。女性の怪我で12月末まで練習できなかったとのこと。勢いやキレがなく慎重な演技。冒頭のスローフリップジャンプもツイストも低め。ステップはレベル2。それでもデススパイラル、スピン、リフトはレベル4。全ての要素にほぼ全ジャッジが加点。技術点2番目の36.2、演技構成点全て8点台で2番目のの34.01、合計70.21でSP2位。
ヴォロソジャー・トランコフ組(露)は、前日に男性の父親が死去。しかし、ブルース風の「ゴッド・ファーザー」の曲でいい内容の演技。冒頭の高さ十分のツイストと、スローループジャンプとも全ジャッジが加点2〜3。ソロジャンプは男性が少し傾いた。デススパイラルはレベル1。しかし後半のリフト、ステップ、スピンはレベル4で全ジャッジが加点。技術点最高の37.6、演技構成点も最高の35.63、合計73.23でSP首位。いよいよ世代交代か。
最終滑走のベルトン・ホタレック組(伊)は、ローリング・ストーンズの「黒く塗れ」の曲。小林アナが「2008年にザグレブの大会では男性はシングルで出場。女性はアイスダンスの経験もある。」冒頭のソロジャンプはピタリと合い、ほぼ全ジャッジが加点2。ツイストは低かったが、スローループジャンプと最後のレベル4のスピンは全ジャッジが加点。リフトとステップもレベル4。技術点3番目の34.77、演技構成点3番目の29.51、合計64.28で自己ベストを更新、SP3位。イタリア初のスモールメダル。
フリーでは、SPでジャンプを失敗して8位と出遅れた、昨年3位のストルポワ・クリモフ組(露。20,22)は、少し挽回。3連続ジャンプと二つのスロージャンプは成功。ソロのアクセルで女性が転倒。リフト三つとスピン二つはレベル4。技術点5番目の58.86、演技構成点6番目の56.67、合計113.53でフリー6位、総合6位。
川口・スミルノフ組は、冒頭の連続3回転のシークエンスを見事に成功。しかし続くダブルアクセルは男性が1回転で転倒。デススパイラルは最後のところでミスが出てレベル2。ソロスピンはすばらしく合っていてレベル4に全ジャッジが加点。しかし後半二つ続けたスロージャンプで、両手付き、両足着氷とミス。杉田さんは「男性の投げ方が足りない。男性の体力を使うので、後半にあるのが徒になった。」リフト二つはレベル4だが一つはレベル2。技術点6番目の57.7、演技構成点全て7点台後半で3番目の62.58、合計119.78でフリーも5位、総合5位で初めてメダルを逃した。いつもはキスアンドクライで厳しい顔の川口だが、しきりにスミルノフを気遣っていた。ヒザか足首を怪我しているらしい。
最終グループ最初のジェイムズ・シプレ組は、いい演技。ソロの3回転サルコウの後、連続ジャンプで女性がほぼ転倒したが、後は全て成功。スピン二つ、デススパイラル、リフト二つでレベル4。技術点4番目の60.07、演技構成点全て7点台前半で5番目の59.47、合計119.54でフリー4位。川口組を抜き、3位のイタリアの組に圧力をかける。
ベルトン・ホタレック組は初のメダルのプレッシャーがかかる。コーチは佐藤有香、ダンジャンだが、全米と重なり来ていない。冒頭の3連続ジャンプを見事に成功。ソロジャンプで転倒。リフト三つと最後のソロスピンはレベル4。後半二つ続けたスロージャンプも、女性がふんばり何とか成功。技術点3番目の62.56、演技構成点4番目の61.61、合計123.17でフリーも3位、総合3位。イタリア初のペアメダル。ものすごく嬉しそうだった。
ヴォロソジャー・トランコフ組は、あまりよくなかった。冒頭のツイストは素晴らしかったが、ソロのサルコウジャンプで男性が少しこらえた。デススパイラル、ソロスピンはレベル4に全ジャッジが加点の出来だったが、一つ目のスロージャンプで両手付き、二つ目のスロージャンプも両足。リフト三つと最後のペアスピンはレベル4で全ジャッジが加点。演技構成点は三つの要素で9点台。技術点最高の67.39、演技構成点も最高の71.83、合計139.22でフリーも1位で初の総合優勝。しかし、男性は、順位が確定するまでこわばった表情だった。
最終滑走でサブチェンコ・ゾルコビー組。SPより滑り込んであり、いい追い上げを見せた。冒頭のスローフリップジャンプは高く、調子のいいときの感じ。次の3回転トウループの連続シークエンスもきれいに成功。レベル4のデススパイラルも含め三つの要素とも全ジャッジが加点。ソロジャンプで女性が2回転で転倒。しかし後半に集めたリフト三つはレベル4、リフトと、レベル2のペアスピン、最後のスロージャンプとも全ジャッジが加点。技術点2番目の65.9、演技構成点全て8点台後半で2番目の70.13、合計135.03でフリー2位、総合2位。
<アイスダンス>25組参加。リード姉弟の妹、アリソン・リードがイスラエルの選手と組み替えて出るはずだったが、男性の怪我で欠場。また、昨年王者のペシャラ・ブルザ組も男性の怪我で欠場。世界選手権に出場できるミニマムポイントは、SD技術点29点。
17番滑走で、イギリスのクームズ・バックランド組(23,23)。それまでの組とスピードが違った。ツイズルとポルカの第1パート、回転リフトはレベル4。リフトは全ジャッジが加点。技術点5番目の32.01、演技構成点6番目の28.58、合計60.59でSD6位。
19番滑走でリアザノワ・トカチェンコ組(露。21,26)。ロシア選手権3位。「マイ・フェア・レディ」の曲。ツイズルとポルカの2バートはレベル4。技術点3番目の33.43、演技構成点4番目の31.09、合計64.52は自己ベスト更新でSD4位。
20番滑走でイリニク・カツァラポフ組(露。18,21)。昨年3位、今季のロシア選手権2位。曲は「アンディジャン・ポルカ」。全ての要素で全ジャッジが加点。冒頭のツイズルと最後の回転リフトは、全ジャッジが加点2〜3。ステップとポルカの第2パートがレベル3。解説の東野さんが、「とてもスポーティーな組。シニアに上がってきたばかりの組はオーソドックスな滑りをするが、そのうちルールに挑戦してくる。」と言う。技術点2番目の34.29、演技構成点も2番目の34.69、合計68.98は自己ベスト更新でSD2位。
ボブロワ・ソロビエフ組(露。22,23)は昨年2位、ロシア選手権は3連覇。今年は優勝をねらう。ポルカは2パートともレベル4で全ジャッジが加点。ツイズルの途中で、女性のスピードが落ち、レベル3。直線のリフトはレベル4、ステップはレベル3。今季からズーリンコーチのところへ移り、ものの考え方からスケートの内容まで「すっかり変わった」とのこと。技術点最高の34.44、演技構成点は全て8点台後半で最高の34.98、合計69.42でSD1位。ただし2位との差は0.44。
最終グループの23番滑走で、アゼルバイジャンのズロビナ・シトニコフ組(23,26)。二人ともロシア出身。ここもズーリンコーチ。ツイズル、ポルカの第1パート、回転リフトはレベル4。リフトは全ジャッジが加点。ステップがレベル3、ポルカの第2パートがレベル2。技術点6番目の31.64、演技構成点も6番目の29.29、合計60.93でSD5位。
24番滑走でジガンシナ・ガージ組(独。25,28)。女性はロシア出身。いつも独創的な振り付けで物語が見える。振り付けはアベルブフ。最初と最後が同じポーズだが、男性と女性の距離がシーズン当初より近くなったと東野さんは言う。ツイズル、ポルカの第1パート、カーブのリフトはレベル4。リフトは全ジャッジが加点。ポルカの第2パートがレベル3、ステップはレベル2。技術点7番目の30.36、演技構成点5番目の29.72、合計60.08でSD7位。5位から7位まで1点差以内。
最終滑走は、カッペリーニ・ラノッテ組(伊。25,27)。冒頭のツイズルはきれいでレベル4に全ジャッジが加点1〜3。ポルカは2パートともレベル3。ステップもレベル3だが全ジャッジが加点。回転リフトはレベル4で全ジャッジが加点。技術点4番目の32.86、演技構成点全て8点台で3番目の33.67、合計66.53でSD3位。
フリーには20組が進む。世界選手権のフリーミニマムポイントは39点。第2グループ12番滑走でクームズ・バックランド組。男女の身長差が30pもあるので、それを生かしたリフトができる。直線と回転のリフトを続けたロングリフトで両方ともレベル4に全ジャッジが加点。終盤の回転リフトとコリオリフトも全ジャッジが加点。技術点47.15、演技構成点全て7点台半ばの45.21、合計92.36は大幅自己ベスト更新でフリー5位、総合5位。
ジガンシナ・ガージ組は、「ザ・ゾンビー」という曲。コミカルな振り付けで観客を楽しませる。スピンと四つのリフトはレベル4だが、ステップは二つともレベル2。ツイズルはレベル3。女性を片手で支え、男性が片足になる直線のリフトは全ジャッジが加点。技術点10番目の41.08、演技構成点は振り付けと音楽表現で8点台の456.1、合計87.2でフリー6位、総合6位。
最終グループの最初にボブロワ・ソロビエフ組。心を病んだ男のところに女友だちが訪ねてくる物語。男性がうつろな目つきで滑る。二つのステップ以外の要素は全てレベル4。最初の要素のツイズルと中頃の直線のリフトは全ジャッジが加点2〜3。女性が片足を男性の首にひっかけてぶら下がるリフトが独創的。技術点4番目の47.0、演技構成点全て8点台で2番目の52.83、合計99.83でフリー2位、総合2位で初優勝。表彰台で女性がメダルをかじってみせたりしてすごく嬉しそうだった。
ズロビナ・シトニコフ組は、冒頭の回転リフトとスピンはレベル4で全ジャッジが加点。しかしサーキュラーステップを3分の2くらい回ったところで男性が転倒。ツイズルと直線のリフトはレベル4に全ジャッジが加点したが、カーブのリフトはレベル2。終盤の回転リフトとコリオリフトも全ジャッジから加点。特にコリオリフトは、女性が両足を男性の首にからめてぶら下がる形で、違反規定に定められていないが、「ルールに挑戦するもので論議を呼ぶ」と解説の東野さん。技術点39.98、演技構成点7番目の44.92、合計83.9でフリー10位、総合7位。
イリニク・カツァラポフ組は、ミュージカル「ゴースト」の曲。途中セリフに合わせた振り付けがある。全要素に全ジャッジが加点。もったいなかったのはスピンで、女性が開脚180度の難しい姿勢で3回以上回らないとレベルが取れないところで、2回で足が下りてしまい、レベル2。サーキュラーステップはレベル3、対角線のステップはレベル2。技術点3番目の47.08、演技構成点全て8点台後半で最高の53.08、合計100.16は自己ベスト更新でフリー1位。最初逆転優勝かと思ったが、0.11差で総合2位。
カッペリーニ・ラノッテ組は「カルメン」の曲。あまりにも似合いすぎると東野さん。冒頭のツイズルは第3ツイズルまでぴったり合っていた。レベル4に全ジャッジが加点。ロングリフトと直線のリフトはレベル4に全ジャッジが加点2〜3。サーキュラーステップはレベル3、対角線のステップはレベル2。最後までスピードが落ちなかった。技術点最高の47.99、演技構成点全て8点台で3番目の51.28、合計99.27でフリーも3位、総合3位で初のメダル。イタリアの銅メダルは初めてらしい。今までは金か銀ということ。
最終滑走は、リアザノワ・トカチェンコ組。曲は「ゴッドファーザー」。二つのステップはレベル2だが、他の要素は全てレベル4。全要素にほぼ全ジャッジが加点。直線のリフトは全ジャッジが加点1〜3。ただ終盤はスピードが落ちた。東野さんが「いつもはもっとシャープに動いているイメージ」。技術点6番目の44.86、演技構成点はつなぎ以外8点台前半で4番目の48.369、合計93.25でフリーも4位、総合4位。
フィギュアスケート (2013.3/16,17,20,31,)
ヨーロッパ選手権 (2013.1/23〜27 ザグレブ・クロアチア)
<女子シングル>コストナー(伊)が優勝。36人参加。今年から予選が廃止され、SP技術点20点以上、フリー技術点36点以上とれば出場可能となった。Jスポーツ解説の岡部さんによれば、昨年度のISU総会で弱小国の理事たちに多数で可決されて変更となったということだ。世界選手権へのミニマムボイントはSP技術点28.0、フリー技術点48.0。
第3グループ19番滑走のラフエンテ(西。21)はあまりよくなかった。「ロミオとジュリエット」の曲。ジャンプは全てきちんと跳んだが、ほとんど加点なし。レベル3だがレイバックスピンだけ全ジャッジが加点。最後の足替えスピンはレベル4。技術点29.02、演技構成点22.05、合計51.07でSP11位。世界選手権はクリア。
第5グループに優勝候補が集中。まずコストナー(伊。25)。今季はGPシリーズはお休み。国内選手権では優勝。曲は「トランシルバニアの子守唄」。冒頭のステップからのループは全ジャッジが加点の出来だったが、6分間練習では決めていたトウループの連続3回転で転倒。しかしスピン二つとステップでレベル4、後半のダブルアクセルは全ジャッジが加点1〜3の美しさ。演技構成点も三つの要素で8点台。技術点二番目の33.36、演技構成点最高の31.83、合計64.19でSP2位。
27番滑走でソトニコワ(露。16)。久々のクリーンプログラム。冒頭でトウループの連続3回転をきれいに成功。ステップからのフリップ以下の要素は全て全ジャッジが加点。スピン三つともレベル4、最後のレイバックは全ジャッジが加点1〜3。演技構成点はつなぎ以下い゛7点台後半。技術点最高の37.25、演技構成点2番目の30.36、合計67.61は自己ベスト更新でSP1位。
ゲデバニシビリ(グルジア。23)はずいぶん絞ってきた。曲は「シンドラーのリスト」。しかし冒頭のルッツで転倒。続くサルコウも両手つきで、連続ジャンプの要素を失う。スピンは二つレベル4、後半にダブルアクセルを決めたが、技術点23.54と伸びず、演技構成点26.21、合計48.75でSP14位からと大幅に出遅れ。
トゥクタミシェワ(露。16)は、国内選手権優勝。冒頭はルッツからの連続3回転の予定だったが、ルッツが2回転に。後半のダブルアクセルはオーバーターン。スピン二つがレベル4。技術点6番目の29.47、演技構成点4番目の27.71、合計57.18でSP4位。
最終グループにスウェーデンのヘルゲソン姉妹。32番滑走で妹のヨシ(19)。冒頭のステップからのルッツは決めたが、サルコウからの連続ジャンプで手を付いた。スピン二つでレベル4。最後のステップはレベル3だが全ジャッジが加点。技術点29.01、演技構成点26.03、合計55.04でSP5位。姉のヴィクトリア(24)は、冒頭のトウループの連続3回転で回転不十分、ステップからのループは両手つき。レイバックスピンとステップはレベル4でほぼ全ジャッジが加点。しかし技術点27.88と世界選手権に足りず、演技構成点26.89、合計54.77でSP6位。昨年の世界選手権で11位だったので、スウェーデンは1枠しかない。
34番滑走のマルケイ(伊。26)は最年長。いい出来だった。冒頭でルッツからの連続ジャンプをきれいに成功。続けてステップからのサルコウも決める。レイバックスピンはレベル3だが全ジャッジが加点。後の要素もほぼ全ジャッジが加点。スピン二つでレベル4。滑りがずいぶん改善された。技術点5番目の30.45、演技構成点3番目の27.77、合計58.22でSP3位。得点を見て、キスアンドクライで大喜びして泣いていた。
フリーでは、第2グループ8番滑走でゲデバニシビリ。冒頭のルッツが2回転。続くルッツからの連続ジャンプもルッツが2回転。前半のうちにサルコウからの連続ジャンプを二回成功。そのため、後半最初のダブルアクセルからの連続ジャンプが四つ目の連続ジャンプで無得点。せかせかした滑りもSPと同じ。解説の岡部さんは「コンビネーションスピンも同じ足替えスピンを二つ実施した」と言っていたが、記録では最初の足替えスピンがフライングスピン認定でセーフ。しかし技術点40.89で世界選手権はクリアできず。演技構成点53.07、合計93.96でフリー11位。スケートカナダもNHK杯もフリー技術点43点台なので無理か。
オーストリアのフランク(24)はSP15位から。昨年は予選落ち。2009年には20位。足がたいへん太く、一昔前の体型だが、堅実に演技。冒頭のルッツこそ手を付いたが、サルコウからの連続ジャンプ、トウループからの連続ジャンプ、スピン二つがレベル4、後半に単独のサルコウとトウループだけの3連続とダブルアクセルを二つ跳び、技術点51.73を出した。世界選手権ポイントをクリアし、大喜びしていた。演技構成点42.23、合計93.96でフリー12位。
SP13位のメイテ(仏。18)は、金色の衣装。冒頭のフリップで大きくバランスを崩し両手つき。ルッツは決めたが。ループはステップアウト。しかし後はほぼノーミスで、スピン二つでレベル4、後半に連続ジャンプを二つ成功。技術点49.37で世界選手権クリア、演技構成点46.98、合計96.35でフリー8位、総合10位。若いギレロンゴリはフリー技術点43点台で、世界選手権はメイテが出場。
ラフエンテは「ウエストサイド・ストーリー」の曲。しかし曲想を表わした滑りとは言えず、慎重だった。ルッツは少しあやしかったがeマークはつかず。後半二つ目のループでバランスを崩したが2回転をつける。技術点5番目の53.44、演技構成点47.78、合計101.22でフリー6位、総合7位。
SP12位のゴスヴィアニ(露。16)は、なかなかよかった。冒頭でフリップからの連続3回転。しかしルッツは2回転になり、両手つき。後半のアクセルは1回転で両足。スピン一つがレベル4。最後のフライングスピンはレベル2だが全ジャッジが加点1〜3。技術点8番目の50.52、演技構成点6番目の52.97、合計103.49は自己ベスト更新でフリー5位、総合6位。解説の岡部さんは「上半身の動きが面白い。」
最終グループ最初のトゥクタミシェワは会心の演技。冒頭でルッツからの連続3回転、続けて二つ目のルッツをきれいに決め、ほぼ全ジャッジが加点。レイバックスピンとステップはレベル3だが、全ジャッジが加点。後半のダブルアクセルから3回転トウループ、サルコウからの3連続も、ロシア選手権より質がよかった。スピン二つがレベル4。技術点最高の70.02。、演技構成点3番目の61.65、合計131.67は自己ベスト更新でフリー1位、総合3位。初出場で表彰台。
コストナーもよかった。「ボレロ」の曲に乗せ、冒頭でたいへんきれいなルッツを決め、全ジャッジが加点1〜3。ダブルアクセル、フリップからの連続ジャンプもきれいに成功。スピン二つがレベル4。後半最初のループも全ジャッジが加点1〜3。3連続の第1ジャンプが2回転サルコウになり、最後のサルコウも2回転になったが、レベル4のステップは全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の60.24、演技構成点最高の70.28、合計130.52でフリー2位、逆転で5回目の総合優勝。
マルケイは、本当に滑りが改善され、最後までスピードが落ちなかった。冒頭のルッツは全ジャッジが加点。ダブルアクセルから3回転トウループも成功。二つ目のルッツは2回転に。しかも後半にもう一回ルッツを跳び、バランスを崩しながら1回転をつけ連続ジャンプに。終盤には回転不十分ながらサルコウからの連続3回転も決めた。技術点4番目の54.79、演技構成点も4番目の58.05、合計112.84は自己ベスト更新でフリー4位、総合4位。
ソトニコワは冒頭のルッツからの連続3回転は、第2ジャンプが回転不十分ですぐ足をついた。続くフリップがバンクして1回転。しかしあとのジャンプは手堅くまとめ、スピン三つともレベル4、特にレイバックスピンとコレオシークエンスは全ジャッジが加点1〜3。レベル4のステップは、全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の62.39、演技構成点も2番目の63.99、合計126は自己ベスト更新でフリー3位ながら総合2位。キスアンドクライではコーチともども総合順位を見てすごく喜んでいた。初出場で表彰台。コストナーとは0.72の僅差で、フリップのパンクがなければ優勝したかも。
<男子シングル>プルシェンコ(露)はフリー棄権。大会後、椎間板の手術を決行。優勝はフェルナンデス(西)。
SPでは、第3グループ17番滑走でプルシェンコ(露。30)。冒頭の4回転をやめてルッツに。なんとかこらえる。トリプルアクセルは回っていたが転倒。ループからの連続3回転は成功。スピン一つでレベル4。ステップは、派手だったがレベル2、ただし全ジャッジが加点2〜3。技術点35.46、演技構成点はつなぎ以外8点台、3番目の40.36、合計74.82でSP6位。得点が出るとさっさと引き上げた。痛みをこらえていたのかもしれない。
18番滑走のファイファー(オーストリア。25)は、いい出来だった。冒頭でサルコウからの連続3回転成功。後半にステップからのルッツとトリプルアクセルも成功。ルッツは全ジャッジが加点。最後の足替えスピンも全ジャッジが加点。技術点35.02、演技構成点32.32、合計67.34は自己ベスト更新でSP10位。
第4グループ20番滑走でフェルナンデス(西。21)。冒頭で4回転サルコウを決める。全ジャッジが加点1〜3。続くトリプルアクセルも高く余裕で成功し、全ジャッジが加点2〜3。スピン三つともレベル3。後半にルッツからの連続ジャンプ。第2ジャンプは3回転にならず。ステップはレベル3だが、全ジャッジが加点2〜3。技術点2番目の46.87、演技構成点全て8点台で最高の41.93、合計88.8は自己ベスト更新でSP2位。
ヴェルネル(チェコ。26)は冒頭の4回転で転倒。連続ジャンプにならず。トリプルアクセルはなんとか成功。後半にルッツからの連続ジャンプを飛ぼうとしたが、2回転2回転になってしまい要素を失う。技術点33.27、演技構成点36.72、合計68.99はこれでも今季最高でSP9位。
24番滑走のマヨロフ(スウェ。21)は、基本の滑りがぐっと滑らかになった。冒頭でルッツからの連続3回転に成功、全ジャッジが加点。トリプルアクセルも成功。後半にステップからのフリップも決めるがeマーク。解説の樋口さんは「これでeマークは、少し厳しい。テクニカルによって違う。」と言う。スピン二つがレベル4。技術点6番目の40.04、演技構成点34.25、合計74.29は自己ベスト更新でSP8位。
最終グループはジュベール(仏。28)から。冒頭で4回転とターンが間に入ったが、3回転を跳ぶ。トリプルアクセルもこらえる。ステップからのルッツも成功。スビン二つはレベル4。最後のステップはレベル3だが全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の44.17、演技構成点では二つの要素で8点台、4番目の39.76、合計83.93でSP3位。観客からすごい歓声がとんでいた。樋口さんも「強いジュベールが帰ってくる兆しが見えた。」
ブレジナ(チェコ。22)も冒頭で4回転サルコウをなんとか決める。しかしフリップの着氷が悪く、ステップアウトしてしまい3回転を付けたが連続ジャンプの要素を失う。トリプルアクセルはきれいに成功、全ジャッジが加点。スピン二つとステップはレベル4、特にステップは全ジャッジが加点1〜3。「はげ山の一夜」の曲想をよく表現していた。技術点5番目の40.91、演技構成点は全て7点台後半、5番目の38.93、合計79.84でSP4位。
初出場のコフトゥン(露。17)は、国内選手権5位だが、ジュニアでは優勝したので選ばれた。曲は「アラビアのロレンス」。冒頭で4回転3回転を決める。トリプルアクセルの予定だったがダブルアクセル。ステップからのルッツは片手をついた。最後のスピンはレベル4で全ジャッジが加点。まだ身が軽いし、表情は固いが、スピンは速くてうまい。技術点6番目の39.5、演技構成点34.96、合計74.46でSP7位。
ロシアの三人目ヴォロノフ(25)は、「ロシアの水兵の踊り」。ロシアは世界選手権1枠しかない。プルシェンゴが不調なのもあり世界戦選手権をねらう。冒頭4回転3回転をなんとか決める。トリプルアクセルも成功。後半にステップからのループ。スピン二つがレベル4。技術点4番目の42.81、演技構成点7番目の35.57、合計78.38でSP5位。
アマディオ(仏。22)は、今季途中でSPの曲を変更。昨年のフリーの曲に。冒頭で4回転サルコウ。続けてトリプルアクセル。いずれもほぼ全ジャッジが加点。ステップはレベル3だが全ジャッジが加点2〜3。後半にルッツからの連続3回転をきれていに決める。技術点最高の49.18、演技構成点つなぎ以外8点台、2番目の40.64、合計89.82は自己ベスト更新でSP1位。
フリーには24人が進んだが、プルシェンコが棄権し、チェコのカシュカがインフルエンザで欠場。第1グループは4人に。誰も世界選手権ミニマムポイント技術点65をとれない。第2グループでもリーバース(独。24)だけ。冒頭のフリップはeマークだが、トリプルアクセルが二つ、ルッツも二つ。スピン二つとステップがレベル3。単独のルッツとアクセルは全ジャッジが加点。技術点68.99、演技構成点80.36、合計131.29は自己ベスト更新で、フリー8位。
第3グループ最初にヴェルネル。ひどかった。国内選手権は三連覇したというが、その前日までショーで出ていて、「試合向けの練習不足ではないか」と解説の樋口さん。冒頭の2回転トウループは4回転のパンク。ルッツも2回転。トリプルアクセルはかろうじて決めたが、後半の二つ目はなんと1回転。ループは回転不足で両手つき。二つ目のルッツはちゃんと跳んだが、フリップ2回転、サルコウは1回転。スピンも一つはレベル1。これでは応援している人たちに失礼だ。技術点最低の36.94、演技構成点7番目の71.48、合計108.42でフリー19位。
マヨロフは、冒頭で跳ぶ予定だった4回転は回避、トリプルアクセルからの連続ジャンプに切替え。単独のルッツは成功。ループはあせったのか2回転。フリップからの連続3回転は決めたが、二つ目のトリプルアクセルはステップアウト。フリップからの3連続は全ジャッジが加点。技術点72.89、演技構成点64.7、合計137.59は自己ベスト更新で137.59、フリー6位、総合6位。
最終グループは繰り上がってSP7位のコフトゥンから。冒頭で4回転単独と連続ジャンプを決める。ジャンプの高さはないが、回転が速い。ルッツからの連続ジャンプ、後半にトリプルアクセルからの連続ジャンプも成功。もったいないことにサルコウからの連続ジャンプが四つ目の連続ジャンプだったので無得点。スピン一つがレベル4。まだ表情もついてないし、終わった後、本当に疲れ切っていてスタミナもないが、伸びしろはすごい。技術点3番目の79.89、演技構成点6番目の72.22、合計152.11はもちろん自己ベスト更新で、フリー4位、総合5位。
ジュベールは「グラディエーター」の曲。振り付けはデンコワとスタビスキー。冒頭の4回転はあっさり成功、全ジャッジが加点。トリプルアクセルも決め、ルッツも全ジャッジが加点。二つ目のルッツはステップアウト、二つ目のアクセルも1回転となったが、あとはよかった。ステップはレベル3で全ジャッジが加点。連続ジャンプがeマークのフリップからの一つだけだったので、得点は伸びず。技術点68.18、演技構成点4番目の80.36、合計148.54でフリー5位、総合4位。
SP5位のヴォロノフは、世界選手権を意識しすぎたか。冒頭の4回転は全ジャッジが加点1〜3とよかったが、二つ目を連続ジャンプで跳ぼうとしたが、トウループの連続3回転に。フライングスピンは回れず、無得点。二つ目のトリプルアクセルがステップアウトで連続ジャンプにできず。フリップは2回転。もったいことに、後半ダブルアクセルからの3連続に、3回転トウループを入れたがために、三つ目の3回転トウループとなり、3連続全体が無得点。全部2回転にしておけば得点になったのに。終盤のスピンは二つともレベル4。技術点59.22、演技構成点5番目の72.58、合計131.8でフリー7位、総合7位。
フェルナンデスはすごかった。GPファイナルでも三つ4回転を決めたが、またやった。冒頭の4回転トウループは高くなんなく決め、全ジャッジが加点2〜3。二つ目の4回転サルコウからの連続ジャンプは第2ジャンプのあとすぐ足をついたのがステップアウトのようで減点評価。足替えスピンとステップは、レベル3だが全ジャッジが加点2〜3。コレオシークエンスは改良したのではないか。全ジャッジが加点2。技術点最高の95.65、演技構成点も最高の89.42、合計186.07でフリー1位、総合優勝。スペイン人初の金メダル。
SP4位のブレジナは、冒頭で4回転サルコウ転倒。しかしトリプルアクセルは決める。二つ目の4回転サルコウは第2ジャンプをつけられそうだったのに、あきらめてシークエンス扱い。スピン二つがレベル4。後半にトリプルアクセルからの連続3回転も成功、全ジャッジが加点1〜3。フリップとループも全ジャッジが加点。技術点2番目の84.02、演技構成点3番目の820.66、合計163.68でフリー2位、総合3位。いつも4位が多く、初の表彰台。
最終滑走は、アマディオ。冒頭で4回転サルコウ成功。続けて二つ目の4回転サルコウは第2ジャンプが入らず、しかし全ジャッジが加点。トリプルアクセルはしまらず、2回転。ステップは、レベル3だが全ジャッジが加点2〜3。後半、トリプルアクセル単独と連続ジャンプを成功。終盤のコレオシークエンスとレベル3の足替えスピンも全ジャッジが加点。技術点4番目の77.65、演技構成点も3番目の80.66、合計160.71でフリー3位、総合2位。
フィギュアスケート (2013.2/24,25,3/4,9,14,15,5/9,12,13,14,)
全米選手権 ペア・アイスダンス (2013.1/20〜27 オマハ・ネブラスカ州)
<ペア>10組参加。昨年王者のデニー・コーフリン組は、男性が臀部を手術して欠場。コーフリンの以前のパートナー、ヤンカウスカスも新しいパートナーと出場予定だったが、欠場。昨年2位のマーリー・ブルベイカー組は、今季どこでも見ていない。どちらかが大怪我したのか、また組み替えたのか。3位だったエボラ・ラドウィク組は組み替え。昨年のメダリストがひと組もいない大会となった。
1番滑走は、今季組み替えたデイヴィス・ラドウィク組(20,32)。男性は昨年まで組んでいたエボラとペア解消。デイヴィスは四人目のパートナー。女性も三人目のパートナーとか。冒頭のソロジャンプとスロージャンプはどちらもサルコウ。1年目と思うとすごく合っている。技術点27.97、演技構成点23.63、合計51.65でSP5位。
ジャン・バーソロミュー組は、女性が中国系。ソロジャンプで少しミスがあったが、全体では大きなミスはなく、技術点2番目の29.61、演技構成点23.58、合計53.19でSP2位。
カステッリ・シュナピア組は、今季GPシリーズでは、スケートアメリカで5亥、NHK杯で3位、初のメダルを取った。そのときより上手くなっているようだ。スローサルコウジャンプはほぼ全ジャッジが加点3の出来。ステップとリフトはレベル4。技術点最高の34.81、演技構成点も最高の27.46、合計62.27とダントツのSP1位。
シメカ・クニエリム組はNHK杯4位。組み替えて2年目。冒頭のツイストは加点の出来。スロージャンプは前向きに着氷。ソロジャンプで女性が転倒。リフトとペアスピンはレベル4。技術点3番目の29.04、演技構成点24.75、合計52.79でSP3位。
最終滑走は、デニー・フレイジャー組(17,20)。昨年の全米ジュニア優勝ペア。シニア初出場。ノービスの頃から組んでいるが、一度組み替えようとしたこともあるらしい。女性の姉は、コーフリンと組み替えて昨年優勝。ツイストはレベル1だが全ジャッジが加点の出来。スローサルコウも全ジャッジが加点2。ソロジャンプは男性が1回転。スピンはレベル3、リフトはレベル4。技術点27.68、演技構成点24.8、合計52.48でSP4位。
フリーでは、6番滑走でデイヴィス・ラドウィク組。ツイストは落とし気味。ダブルアクセルのシークエンスで、男性が第2ジャンプの後少しぐらついた。デススパイラルとスピン二つ、リフトは三つともレベル4。デススパイラルと二つのスロージャンプは全ジャッジが加点。技術点3番目の60.57、演技構成点52.86、合計113.43でフリー4位、総合4位。組み替え1年目でピューターメダル獲得。
シメカ・クニエリム組は、NHK杯の後、フリーのプログラムを変更。冒頭のツイストは素晴らしく高く、全ジャッジが加点2〜3。二つ目のスローループジャンプは両足気味。ダブルアクセルからの連続ジャンプはぴったり合った。リフト三つとペアスピンはレベル4。技術点2番目の62.81、演技構成点も2番目の57.15、合計119.96でフリー1位、総合2位。
デニー・フレイジャー組は、冒頭のツイストは素晴らしかったが、ソロジャンプで女性が転倒。素早く起き上がって続けた。リフトは三つともレベル4。二つ目のスローループジャンプは全ジャッジが加点。技術点58.0、演技構成点52.79、合計109.79でフリー6位、総合5位。
カステッリ・シュナピア組は、冒頭のツイストが高く見事で全ジャッジが加点1〜3。ソロジャンプは少しミスがあったが、スローダブルアクセルはきれいに成功。ところがフライングスピンで、男性がスピンに入れず、無得点。それでも残りの要素をきっちりと演技し、ペアスピンはレベル4、スローサルコウは全ジャッジが加点1〜3。リフトは三つともレベル4。終盤、デススパイラルとリフト二つで全ジャッジが加点1〜3。技術点59.54、演技構成点最高の58.8、合計118.34でフリー3位、総合優勝。
最終滑走は、ジャン・バーソロミュー組。ほぼノーミスでできた。冒頭のツイスト、ダブルアクセルのシークエンス、スロールッツジャンプは全ジャッジが加点。リフト三つとスピン二つはレベル4。技術点最高の63.52、演技構成点3番目の55.31、合計118.83でフリー2位、総合3位。
<アイスダンス>15組参加。5番滑走でカヌーシオ・マクマナス組(21,23)。去年までジュニアと掛け持ちで、今年からシニア専念。ポルカはレベル3と2。ツイズルと回転リフトははレベル4。技術点29.86、演技構成点26.47、合計56.33でSD6位。
ハベル・ドナヒュー組(21,21)は、女性が172pもある。二人の滑るスピードが速い。全ての要素でレベル4。ツイズル、直線のリフト、ステップで全ジャッジが加点。技術点35.35、演技構成点32.4、合計67.75でSD4位。
クリンクライラット・ギレティシュミット組(24,27)は、ポルカの2パート、直線のリフトはレベル4。解説の河井彩さんは、「ここが一番ポルカらしい。」リフト、ツイズル、ステップは全ジャッジが加点。技術点33.44、演技構成点31.25、合計64.69でSD5位。
デイヴィス・ホワイト組(26,25)は、さすがの演技。全ての要素がレベル4に全ジャッジが加点。ツイズル、ステップ、回転リフトは加点2〜3。河井さんも「文句のつけようがない。」と感心。ポルカでは、「エッジが深いのに軽く踊っているように見えるのは理解しがたい。」とまで言う。技術点最高の39.64、演技構成点も最高の39.38、合計79.02でSD1位。
シプタニ兄妹(18,21)は、プログラムの構成を変え、パターンダンスを前半に持ってきた。そのせいかポルカは2パートともレベル4。ツイズルと回転リフトはレベル4。ステップだけレベル3だが、全要素に全ジャッジが加点。リフトの時間超過で減点1。河井さんは「ツイズルはスローで見てもぴったり合っている。」と絶賛。技術点36.64、演技構成点33.99、合計69.63でSD3位。
チョック・ベイツ組(20,23)は、組み替えて2年目。ともに3人目のパートナーだそうだ。コーチは、ズエワさんと分かれたシュピルバンドさん。ここも全ての要素がレベル4で全ジャッジが加点。ツイズルと回転リフトは加点2〜3。技術点37.87、演技構成点32.92、合計70.3で、シブタニ兄妹を抜いてSD2位。キスアンドクライですごく嬉しそうだった。
フリーでは、第2グループ7番滑走のカヌーシオ・マクマナス組は、いい出来だった。冒頭の対角線のステップ、中盤の回転リフト、最後のコリオリフトは全ジャッジが加点。技術点44.08、演技構成点41.91、合計85.99でフリーも6位、総合6位。
最終グループ最初にクリンクライラット・ギレティシュミット組。直線のリフトが独創的。男性の足下で横になった女性の片足を持ち上げて倒立の姿勢になる。解説の河井さんによれば「わりと簡単にできるが誰も思いつかない。」このリフトで全ジャッジが加点2〜3。ぼうとうのカーブのリフト、ツイズル、スピンはレベル4に全ジャッジが加点。最後のコリオリフトは全ジャッジが加点1〜3。技術点47.71、演技構成点47.61、合計95.32でフリーも5位、総合5位。
ハベル・ドナヒュー組は、フラメンコのプログラム。GPシリーズ後に女性の衣装を黒から赤に変えたらしい。冒頭のツイズルはフラメンコの雰囲気がすごく出ていた。両手を頭上でうつのは、「難しい。」と河井さん。全ジャッジが加点2〜3。サーキュラーステップもフラメンコらしく、二人の動きもぴったりでほぼ全ジャッジが加点2〜3。ラテン系のダンスは、イタリア人のスカリコーチが教えてくれるらしい。振り付けもイタリア人のカメレンゴさん。二つのステップだけレベル3で後はレベル4。技術点49.16、演技構成点4番目の50.95、合計100.11でフリーも4位、総合4位。初のメダル。
シプタニ兄妹は、SDより滑り込んである感じでしっとりと「サユリ」の曲を演じきった。全要素に全ジャッジが加点。二つ目の要素の回転リフトがなぜかレベル1、対角線のステップがレベル3の他は全てレベル4。冒頭のスピンと回転リフト二つ、ツイズルと直線のリフトは全ジャッジが加点2〜3。技術点3番目の52.85、演技構成点2番目の52.73、リフトの時間超過で減点1、合計104.58でフリーも3位、総合3位。SDとフリー両方のリフトの減点をなくせば、3年連続2位もとれたはず。
デイヴィス・ホワイト組は、初めから終わりまで疲れも見せず、高速で「ノートルダム・ド・パリ」の曲を滑りきった。以前と違い、速くても雪が全然出ない。全要素に全ジャッジが加点はもちろん、冒頭のスピン、回転リフトは全ジャッジが加点3。ツイズル、直線のリフト、二つ目の回転リフト、コリオリフトは一人を除いたジャッジが加点3。演技構成点もパフォーマンスと音楽表現は全ジャッジが10点満点。技術点最高の58.51、演技構成点も最高の59.91、合計118.42で2位と20点以上の大差のフリー1位、総合優勝。
最終滑走のチョック・ベイツ組は「ドクトル・ジバゴ」の曲。ここもすごくよかった。サーキュラーステップとコリオリフト以外全てレベル4、全要素に全ジャッジが加点。冒頭のカーブのリフトとツイズル、最後のコリオリフトは全ジャッジが加点2〜3。技術点の2番目の53.15、演技構成点3番目51.96、合計105.11でフリーも2位をキープ、組み替えて2年目にして総合2位。
フィギュアスケート (2013.2/24,25,3/4,9,14,15,)
全米選手権 (2013.1/20〜27 オマハ・ネブラスカ州)
<男子シングル>20人参加。ライサチェクは欠場。ウィアも出ていない。1番滑走でアーロン(20)。冒頭で4回転サルコウ3回転を成功。ステップからのルッツ、トリプルアクセルも決めた。スピン二つがレベル4。技術点45.49、演技構成点33.69、合計79.13でSP4位。
2番滑走のファリス(18)も若手。冒頭でトリプルアクセル、ルッツからの連続3回転を決める。スピンは三つともレベル4。技術点44.07、演技構成点35.71、合計79.78でこの時点で1位、SP3位。このまましばらく1位のまま。
3番滑走でドーンブッシュ(21)。冒頭を4回転に変更し、なんとか下りる。トリプルアクセルは回転不十分。後半にルッツからの連続3回転もなんとか決める。スピン二つはレベル4。技術点40.1、演技構成点37.56、合計77.66でSP5位。
4番滑走でジェイソン・ブラウン(18)。昨年まで跳べなかったトリプルアクセルを冒頭で跳んだが、回転不十分で転倒。ルッツからの連続3回転は加点の出来。スピン三つとステップはレベル4。エッジが深く滑りがたいへん美しい。技術点38.52、演技構成点36.53、合計74.05でSP7位。
第2グループ7番滑走のキャリエール(23)はジャンプが不調。トリプルアクセルは回転不足。連続3回転の予定が第2ジャンプは2回転。スピンは三つともレベル3でステップはレベル4。技術点28.8、演技構成点33.97、合計62.77でSP17位と出遅れ。
第3グループ最初のマーバヌーザデー(21)も不覚。冒頭で4回転3回転の予定が、4回転が回転不足で転倒、第2ジャンプが入らず。トリプルアクセルは決めたが、後半ステップからのルッツを連続3回転に変更、第2ジャンプは回転不十分。スピン二つはレベル4。技術点30.84、演技構成点33.01、合計62.85でSP11位。
12番滑走のリッポン(23)は、冒頭のトリプルアクセルは決めたが、フリップからの連続3回転は第2ジャンプが回転不十分で転倒。ステップからのルッツは両手上げで美しく成功。スピン二つがレベル4。技術点39.97、演技構成点37.68、合計76.65でSP6位。第3グループが終わっても依然ファリスが1位。
最終グループ17番滑走のムロズ(22)。冒頭の4回転は成功。トリプルアクセルは回転不十分。ルッツからの連続3回転は、第1ジャンプが乱れてコンボ扱い。スピン一つだけレベル4。技術点31.42、演技構成点34.64、合計66.06でSP10位のふがいない出来。解説の杉田さんは「力はあるが、波がある。」
18番滑走でアボット(27)。動きが固い。曲は「スパイ」。冒頭は4回転3回転の予定だったが、フリップからの連続3回転に。ステップからのルッツは加点の出来。トリプルアクセルもきれいに決めた。スピン一つだけレベル4。技術点最高の42.92、演技構成点も最高の41.18、合計84.1でSP1位。やっとここで1位が変わる。
19番滑走でマイナー(22)。冒頭で4回転サルコウを跳ぶも回転不十分。トリプルアクセルとルッツからの連続3回転は決めた。スピン二つがレベル4。技術点2番目の42.1、演技構成点も2番目の38.89、合計80.99でSP2位。
フリー第1滑走のマーバヌーザデーは、冒頭の4回転の予定が3回転。トリプルアクセルも回転不十分で転倒。ルッツからの連続3回転の予定も第2ジャンプが2回転。後半にルッツからの3連続もルッツが1回転。ダブルアクセルに2つ付けたが。技術点63.28、演技構成点67.64、合計129.92でフリー12位、総合13位。
第3滑走でキャリエール。4回転は回転不足で両足。トリプルアクセルで転倒。よかったのはルッツからの3連続くらい。技術点71.61、演技構成点67.92、合計138.53でフリー9位、総合10位。
4番滑走のキャンベル(27)はSP20位。188センチの長身。曲は「アヴェ・マリア」。今できることを全て出し切った。トリプルアクセルはないが、フリップからの連続3回転(第2ジャンプが回転不十分)、きれいなダブルアクセル、ルッツからの3連続(ルッツは回転不足)、サルコウからの連続ジャンプ、特にコレオシークエンスは曲想をよく表現して、滑らかにすべり、最後のスピンはレベル4。終わったとき涙ぐんでいた。観客もスタンディグオベーション。技術点62.17、演技構成点72.34、合計134.51でフリー11位、総合14位。
第2グループ7番滑走でSP12位のA. ジョンソン(22)もベストの出来だったのではないか。冒頭、トリプルアクセルからの連続ジャンプ、二つ目のトリプルアクセル、ルッツからの3連続と全てきれいに決めた。ステップはレベル4をとり加点の出来。ダブルアクセルからの連続ジャンプは第2ジャンプが2回転だったが、全ての要素で加点評価。彼も滑り終わったとき「できた」という表情。技術点81.35、演技構成点77.94、合計159.29でフリー5位、総合7位。キスアンドクライではコーチも涙ぐんでいた。
10番滑走でSP13位のメッシングは基本の滑りを改良しないとこの先伸びないだろう。パワーとスピードで跳んでいるが、後半に疲れてしまう。冒頭のトリプルアクセルで転倒。4回転は決めた。ルッツからの連続3回転も成功。しかし後半、二つ目のトリプルアクセルの予定が1回転。サルコウからの3連続も第3ジャンプが入らず。フリップも2回転。技術点63.7、演技構成点60.58、合計123.28でフリー16位、総合16位。
第3グループ12番滑走のムロズは、冒頭で4回転を決める。予定では次に4回転ループだったが、やめてトリプルアクセルからの連続3回転。続けて予定にないフリップからの連続ジャンプ。後半二つ目のトリプルアクセルは回転不足で転倒。ルッツから1回転ループをはさみ3回転サルコウの3連続の予定も、第2ジャンプに2回転のみ。技術点69.44、演技構成点67.92、合計136.36でフリーも10位、総合9位。
13番滑走でリッポン。冒頭でトリプルアクセルからの連続ジャンプ、ルッツ、ダブルアクセルと決める。ステップはレベル4。後半最初にトリプルアクセル、フリップからの連続ジャンプ、ルッツからの3連続もなんとか成功。終盤ループが2回転。技術点75.08、演技構成点78.14、合計153.22でフリー6位、総合5位。
15番滑走でジェイソン・ブラウン。トリプルアクセルは軸が曲がったが何とか3回転トウループを付ける。ルッツは跳ぶ前に片足をコーエンばりに真上に上げたのはよかったが、転倒。二つ目のトリプルアクセルは高さが足りず回転不足で転倒。スピン二つはレベル4。ルッツから1回転ループを挟む連続3回転は成功。ステップはレベル3だがエッジが滑らかで美しい。全体が流れるように見える。技術点72.4、演技構成点78.84、合計149.24でフリー8位、総合8位。
最終グループ最初にSP4位のアーロン。冒頭で4回転サルコウ2回転トウループ、続けて4回転サルコウを成功。後半にトリプルアクセルからの連続ジャンプ、ソロのルッツと二つ目のトリプルアクセル、3回転トウループから1回転ループ3回転サルコウの3連続も決めた。最後のループを決めると、「やった!」という顔をした。技術点最高の96.39、演技構成点79.48、合計175.87でフリー1位に躍り出て、大逆転で総合優勝。
SP5位のドーンブッシュは、逆転をねらってか、冒頭の4回転で転倒するも、次も4回転を狙ってきた。しかしまた転倒。しかも次のトリプルアクセルが1回転に。ルッツからの連続3回転の予定もルッツが2回転。トリプルアクセルからの3連続は成功、以後のジャンプは決まったが、技術点75.87、演技構成点76.28、合計151.15でフリー7位、総合6位。
SP2位のマイナーは、冒頭で4回転サルコウ、トリプルアクセルからの連続ジャンプを決める。二つ目のトリプルアクセルはパンクして1回転。しかしルッツからの連続3回転、ルッツからの3連続も成功。技術点86.08、演技構成点84.22、合計170.33でフリー2位、総合2位。
アボットはやはり少し固い。冒頭はソロのルッツの予定だったが、4回転に変更、しかし回転不十分で転倒。後半に跳ぶはずだったトリプルアクセルからの連続ジャンプを前半に決める。スピンは三つともレベル3。つなぎのステップなどは驚くほど滑らかで、すばらしい。ルッツからの連続3回転を含む3連続の予定も第3ジャンプ入らず。終盤、ループからの連続ジャンプもループが2回転、ソロのサルコウも2回転と印象が悪い。技術点78.03、演技構成点最高の88.2、合計165.23でフリー3位、総合3位。連覇ならず。2枚しかない世界選手権のキップも逃したか。
最終滑走は、18歳のファリス。冒頭でトリプルアクセルからの連続3回転を成功。続いて美しい4回転。ルッツからの連続ジャンプも決める。後半には二つ目のトリプルアクセルも成功。終盤フリップからの3連続も決め、予定していたジャンプは全て跳びきった。滑りも滑らかで将来性を感じる。技術点87.12、演技構成点78.92、合計165.04、フリー4位、総合4位。キスアンドクライですごく嬉しそうだった。
<女子シングル>20人参加。シズニー、カイザー、ラムが欠場。2番滑走で長洲(19)。冒頭でトウループの連続3回転をきれいに決め、ステップからのループ、ダブルアクセルも成功。スピン二つがレベル4。技術点34.73、演技構成点29.66、合計64.39でSP3位。久しぶりのクリーンプログラムでガッツポーズ。
第2グループ6番滑走のヤスミン・シラージ(16)は、インド系だろうか。大きな目が印象的。やはり冒頭でトウループの連続3回転。第2ジャンプが回転不十分。ステップからのルッツもなんとか決める。スピン三つとステップはレベル4。技術点32.14、演技構成点25.74、合計57.88でSP6位。
8番滑走のヒックス(17)は初出場。冒頭でフリップからの連続3回転(第2ジャンプが回転不十分スピン、ステップは全てレベル3)。ステップからのルッツダブルアクセルを二つとも後半に入れた。技術点34.07、演技構成点25.65、合計59.72でSP4位。
第3グループ11番滑走のC. ジャン(19)は、いい出来に見えた。冒頭でめずらしいループの連続3回転。しかし第1ジャンプが回転不十分、第2ジャンプが回転不足。ステップからのフリップも回転不十分。得意のスピンもレベル4はレイバックだけ。ステップはレベル2。全体に少し速さがない。技術点23.7と伸びず、演技構成点26.29、合計49.99でSP12位と思わぬ出遅れ。
14番滑走のゴールド(17)は、滑りは速い。冒頭でフリップからの連続3回転。しかし第2ジャンプが回転不十分で転倒。ステップからのルッツはなんとか成功。しかし次のアクセルが1回転に。スピンは上手で、二つがレベル4。技術点28.74、演技構成点26.34、合計54.08でSP9位。
16番滑走でガオ。また背が伸びたか。冒頭でトウループの連続3回転をきれいに成功。ダブルアクセルも決めた後、スピンの足替えジャンプで転倒。びっくりした。ステップからのループは決める。ステップと最後のスピンはレベル4。技術点31.93、演技構成点27.81、合計58.74でSP5位。
20番滑走でワグナー(21)。冒頭の連続ジャンプはフリップから2回転トウループ。スピン二つがレベル4。後半にダブルアクセル、ステップからのループをきれいに決めると、ほぼ勝ったようなもの。ステップはレベル3、最後のスピンはレベル2と少しとりこぼしたが、技術点34.74、演技構成点はつなぎ以外8点台の32.83、合計67.57でSP1位。ここまで長洲が1位だった。
最終滑走のザワツキー(18)。冒頭はステップからのルッツ。トウループの連続3回転もきれいに決まり、加点の出来。ダブルアクセルはステップアウト。ステップと最後のスピン一つがレベル4。技術点最高の35.94、演技構成点30.37、合計65.31でSP2位。
フリーでは、第2グループ7番滑走のダン(19)が、なかなかいい滑り。背も高くてもう立派な大人の体つき。序盤、ルッツからの3連続の予定だったが、ルッツで転倒。解説の村主千香さんは「トウをたたきつけすぎて跳び上がれなかった」。次のルッツは1回転に。後半の二つ目のアクセルは構えだけで踏み切れず。しかしスピン二つでレベル4。基本の滑りがいいので見ていて気持ちいい。技術点36.29、演技構成点47.48、合計82.77でフリーも15位、総合14位。
SP13位のキリ・バガは、3年前、世界ジュニアで7位。「サムソンとデリラ」の曲。最後まで滑りにスピードがあった。ループからの連続ジャンプ、ダブルアクセルからの連続ジャンプトと決める。後半、3連続のところが付けられず。その後のアクセルも1回転に。スピン二つがレベル4。足替えスピンが無得点。それでも技術点43.08、演技構成点48.4、合計91.48でフリーも13位、総合13位。
第3グループ10番滑走でC. ジャン。SPでは復活かと思ったが、滑りに滑らかさとスピードがない。フリップからの連続ジャンプを2回、後半にループからの3連続を跳んだが、ステップはレベル2、得意のスピンもレベル2と3の評価。でも終わったとき笑顔だった。技術点58.28、演技構成点53.62、合計111.9でフリー9位、総合11位。
SP11位のケイン(17)はスピードが最後まで落ちず、いい滑り。中盤のジャンプで2回転倒したが、ダブルアクセルからの3連続、スピン二つでレベル4、特に終盤ステップでレベル4を出し、将来性を感じた。技術点48.94、演技構成点53.02、合計99.96でフリー12位、総合12位。
13番滑走でゴールド。SPではジャンプ二つで失敗したが、フリーは全て成功し、高得点。冒頭でルッツからの連続3回転、ダブルアクセルからの3回転トウループと決めると、後半にはフリップからの3連続も成功。スピンは三つともレベル4、ステップもレベル4で、技術点驚愕の71.14、演技構成点2番目の61.35、合計132.49でフリー1位、SP9位から一気に総合2位に。
最終グループ最初にガオ。やっぱり背が伸びたと思う。冒頭でフリップからの連続ジャンプ。ルッツからの連続ジャンプを跳ぶ。ルッツからの方は減点評価なのでeマークかも。後半にはトウループからの3連続も成功。スピン一つとステップはレベル4だが、最後のフライングスピンはレベル1。技術点59.3、演技構成点58.24、合計117.54でフリー4位、総合5位。
SP6位のシラージはよかった。将来性では一番あると思う。ルッツからの連続ジャンプ、後半にはダブルアクセルからの3連続も決めたが、何より滑りの滑らかさとスピードがある。スピンも三つともレベル4、ステップもレベル4、技術点60.24、演技構成点56.95、合計117.19でフリー5位、総合6位は立派。
ザワツキーは、トウループの連続3回転は決めたが、後半のルッツからの連続ジャンプではルッツで転倒。直後のダブルアクセルからの3連続はなんとか成功。スピンは三つともレベル4だが、ステップはレベル2。技術点54.18、演技構成点3番目の61.14、合計114.32でフリー7位だが、総合3位で表彰台。
19番滑走でワグナー。なんと二回も転倒。冒頭でフリップからの3連続、ダブルアクセルからの連続ジャンプを決め、滑り出しはよかった。後半、ルッツと二つ目のループで続けて転倒。しかし直後のステップはレベル4。スピン二つもレベル4で、技術点57.45、演技構成点最高の65.82、合計121.27でフリー2位、総合優勝で連覇。
最終滑走はSP3位の長洲。ジャンプがほとんど回転不足で得点が伸びず。冒頭のルッツは力強く成功したが、ダブルアクセルからの3回転トウループも続くフリップも回転不十分。レベル4のステップをはさんでスピンはレベル2。フリップからの3連続は第1と第3ジャンプが回転不十分。二つ目のループは回転不足。終盤のスピンは二つともレベル4。しかし、終わったとき既にしかめ面で、キスアンドクライで得点を見た後は頭を抱え、泣いているようだった。コーチを替えたのがうまくいっていないのかも。技術点49.8、演技構成点4番目の60.56、合計109.36でフリー11位、総合7位。