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2015マラソン・バックナンバー


12/6 福岡国際マラソン
11/15 さいたま国際女子マラソン
3/1 びわ湖毎日マラソン
2/22 東京マラソン
1/25 大阪国際女子マラソン
1/2-3 箱根駅伝

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マラソン (2015.12/6)

福岡国際マラソン リオ五輪男子選考レース (2015.12/6)

 開始早々に、世界記録保持者のキメット(ケニア)が遅れ、日本人有力候補の川内が遅れ、予想外の展開に。日本陸連の五輪候補選考条件は、日本人上位3位までか、2時間6分30秒を切ること。最近、2時間7分台の選手もいないことを考えると、後者の条件は非現実的。国内招待の川内(埼玉県職員)も自己最高記録は2時間8分台。門田(カネボウ)は10分台、外丸(トヨタ自動車)も11分台。福岡はコースが平坦で記録が出やすいこと、今回は風1.4m、気温も12.6度で、直射日光もなく、テレ朝解説の瀬古さんは「記録も期待したい」と言っていたが、優勝も平凡なタイムだった。
 主な海外招待選手は、キメットの他、昨年優勝のマカウ(ケニア)、コエチ、フェレケ(エチオピア)、ツェガエ(エリトリア)、パウラ(ブラジル)等。キメットは2014年ベルリンで2時間2分57秒。マカウは2011年ベルリンで2時間3分38秒で元世界記録保持者。国内招待には、高田(JR東日本)、モンゴルのバトオチル(NTN)、ケニアのマサシ(スズキ浜松AC)も含まれる。ペースメーカーは6人。3人は、2時間6分台の記録が出るよう、1km3分で設定。あとの3人は現実的な2時間8分台をねらう3分5秒のペース設定で30kmまで走る予定だった。
 最初の1kmは3分5秒で設定より遅い。しかし徐々にペースがあがり、5kmで15分7秒。キメットは3km過ぎから遅れ、5kmでストップ。スタート直後から足の付け根に痛みが出たとか。先頭集団は既に16人に。一般参加の佐々木(旭化成)、園田(黒崎播磨)なども。ペースを戻そうとしていた8q付近では、先頭集団がバトオチルと日本人選手だけに。実力のある海外招待アフリカ勢は第2集団。しかし、10qを30分1秒で通過する頃にはアフリカ勢が追いつき、門田は遅れる。
 川内は、5kmの給水ポイントでスペシャルドリンクを取り損ねたが、10qの給水ポイントでは取れたものの、このへんから集団の最後方になり、遅れ始める。テレ朝が急いで「選手インタビュー」などを流す。いろいろ放送予定が狂ったことだろう。15qは45分5秒。先頭集団は10人で、うち日本人は5人(高田、外丸、佐々木、園田、山口)。外国人はバトオチル、マサシ、マカウ、フェレケ、コエチ。ツェガエが遅れる。川内は3分5秒ペースの第2集団に。水を取って、左脚のひざあたりにかけている。
 18q付近で先頭から園田、山口が遅れる。ペースメーカーが1人やめる。20qは1時間8秒。佐々木と高田は楽そうに走っているが、外丸は限界か。中間点は1時間3分29秒。23q過ぎで外丸が遅れる。先頭は7人。
 25qは1時間15分18秒。ここで突然、残った2人のペースメーカーがやめる。選手たちが驚いてふり返る。先頭はマカウ、コエチ、フェレケ。ペースが少し落ちて、日本人には楽になったか。
 30qは1時間30分50秒。この5qは15分32秒。しかし、いつも堅実に走るバトオチルが遅れる。後方では、先に遅れた園田が外丸を追い越し日本人3位に浮上。32q過ぎで高田とマサシが遅れる。先頭は4人。日本人は佐々木のみ。
 34q過ぎでコエチがスパート、マカウがすぐに付く。佐々木とフェレケは付けず。35qは1時間46分10秒。マカウはドリンクを取らない。佐々木とフェレケは先頭を追う。37q過ぎでマカウがスパート、ぐんぐんとばす。フェレケはコエチを抜き、2位に。佐々木もコエチに追いつくが併走。
 40qは2時間1分36秒。佐々木がコエチを抜き、3位に。フェレケが静かにマカウとの差をつめる。しかしマカウもカーブで気がつき、さらにとばして2時間8分18秒で2連覇。そのままフェレケが2位、佐々木も競技場に入ってから、必死で粘り、2時間8分56秒と自己ベストを出し、3位に。日本人2位には、高田が入ったが、2時間10分55秒。川内は、競技場で大塚(愛知製鋼)とスパート合戦、最後に抜かれて2時間12分48秒の8位、日本人4位。

マラソン (2015.11/15)

第1回さいたま国際マラソン リオ五輪女子選考レース (2015.11/15)

 東京国際女子マラソン、横浜国際女子マラソンを支えてきた朝日新聞が撤退し、読売新聞の後援で今回から始まる大会。気温14.7度、雨が上がりきらないままスタート。国内招待は、2004年ベルリンと2009年大阪国際優勝の渋井(三井住友海上、36)、昨年末の手術から復帰の中里(ニトリ、27)、解説・高橋尚子の練習パートナーだった吉田(ランナーズパルス、34)、小田切(天満屋、25)など。海外招待は、エチオピアから、2007年パリマラソン優勝のタファ(31)、2012年シカゴマラソン優勝のバイサ(28)、2009年世界選手権10000m銀のメルカム(30)。ケニアからはチェシャイアー(22)、2011年世界選手権5000m銀のキベト(31)。ベラルーシからイバノバ(33)など。ロシアの選手は、国際陸連がドーピング問題で、ロシア陸連の資格を暫定停止にしたため、欠場。ペースメーカーはケニアのタヌイとジェプチルチルの二人。
 日本陸連のリオ五輪当確ラインは、世界選手権で8位以内か、選考レースで2時間22分30秒以内か、選考レースで日本人3位以内で世界で戦えそうな選手。スタートから設定ペースより遅い1km3分38秒のペース。しかし既に小田切が遅れ始める。第2移動車解説の赤羽さんが「小田切選手の今回の目標は、2時間30分切りと自己ベスト更新なので、これは自分のペースを守っているのでしょう。」と言う。5kmの給水でリトアニアの選手と中里が遅れる。
 6q過ぎで既に先頭集団は8人。日本人は渋井と吉田、ケニア4人とエチオピア2人。10q過ぎでケニアのタファとキベトが遅れる。先頭は6人に。エチオピアのメルカムとバイサ、ケニアのチェシャイアーとケバソ(ニトリ)、渋井と吉田。
 中里がポーランドの選手を抜いて10位。解説の高橋は「中里選手は全盛期、骨盤をなめらかに押し出す走りをしていた。もっと力をぬいて走れるといい。」と言う。赤羽さんも後の方で、「手術で腹筋が落ちて、おなかに力が入らないのでしょう。」と言っていた。
 コースは細かいアップダウンが多く、解説の高橋は「坂道で疲れないように、レースの前半は大きな筋肉を使って走り、後半疲れてきたら足首など小さな筋肉を使って走る。」と言う。初めて聞いた。ポーランドの選手が道ばたでしゃがんでいる。泣いているようだった。11.9qで一つめの折り返し。先頭集団で吉田はペースメーカーのすぐ後ろを走る。6人とも楽そうに走っている。
 17q過ぎで中里の後方に、小田切の赤いユニフォームが見えてくる。20q過ぎの給水で、渋井が集団の最後方に。吉田はスペシャルドリンクを取れず、ゼネラルをつかむ。20.9キロで二つめの折り返し。中間点では、1時間13分12秒のペース。22q前で小田切が中里を抜く。その後、キベトもぬく。
 24qくらいから先頭集団からケバソが遅れてはつくを繰り返す。25q過ぎの給水では、永里も無事自分のボトルを取る。渋井は、自分のボトル以外にゼネラルも取って飲む。25.4キロで最後の折り返し。
 28q過ぎから渋井が遅れ始める。久しぶりにいいレースをしていたので残念。ペースメーカーが離れる30q過ぎまで、先頭についていてほしかった。メルカムも遅れる。30q少し手前で、吉田が位置取りを変える。ペースメーカーのすぐ後ろからケニアの選手の後ろに下がる。解説の高橋が「このままだと、ペースメーカーが離れたとき先頭になってひっぱることになるのを避ける、賢い選択だ。」と言う。
 31q手前でペースメーカーが離れる。少しずつバイサとチェシャイアーがペースを上げ、吉田が離れ始める。高橋は、「スパートは一度で振り切らなくてはならない。私なら35q付近で自分でしかける。リオ五輪では日本人がそうするのを見たい」と言う。バイサはチェシャイアーについてくるよう手振りをするが来ないと見るやペースをじりじり上げて独走へ。
 吉田はペースを落とさずに走り、チェシャイアーとの差をつめていく。渋井も、粘って走っている。36q過ぎでケバソを抜く。39q過ぎで、ついに吉田がチェシャイアーに追いつき、一気に抜く。
 バイサが2時間25分44秒で優勝。吉田は2時間28分43秒。渋井は4位、日本人3位の小田切は8位。

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マラソン (2015.3/1)

びわ湖毎日マラソン (2015.3/1) 世界選手権選考レース

 強い雨が降り続ける過酷な展開で、国内招待選手は、軒並み脱落。主な海外招待選手は、昨年優勝のウォルク(エチオピア)、ディエマ(ケニア)、2012年びわ湖優勝のドゥング(ケニア)、メウッチ(イタリア)等。主な国内招待選手は、前田(九電工)、バトオチル(NTN,モンゴル)、松宮隆行(コニカミノルタ)、佐々木(旭化成)、黒木(安川電機)、福岡国際の雪辱を期す宇賀地(コニカミノルタ)等。ペースメーカーはケニアの二人。1q3分の設定。
 雨のせいか初めからスローペース。1q3分20秒。5qで15分30秒。先頭集団は大人数で、招待選手の確認にも手間取る。前の方にウォルク、ドゥングのアフリカ勢、バトオチルがつける。
 8-9qは2分55秒になったが、だいたいは3分1-2秒でペースが落ち着いてくる。10qでまだ先頭は50人くらい。招待選手はみんな含まれている。招待選手ではないが、松宮隆行の双子の弟、松宮佑行(日立物流)もいる。二人同じレースを走るのは3回目とか。
 10-15キロは15分7秒。1キロのラップが3分を越え、上がらない。ドゥングらがペースメーカーに、何か言ったり身振りで設定通り走るように伝えているようだ。雨はいったん弱まったが、次第に強くなり、後半はずっと強く降っていた。15-20qは15分20秒。

 何と、中間点直後の折り返しでペースメーカーが直進、間違えて付いて行きかけた選手もいたが、先頭集団の大部分は正しく折り返した。ドゥングが先頭で、ペースメーカーに早く戻ってくるように手招き。22q付近でやっとペースメーカーが先頭に戻ってくる。すぐ後ろにドゥング、バトオチル、前田。このへんから縦長になり、先頭集団が二つに分裂。宇賀地は後ろの集団にいる。
 ペースがまた少し遅くなり、宇賀地が必死に走って、20数人になった先頭集団の最後尾につく。20-25キロは15分22秒。しかし、給水後、また宇賀地は遅れていく。前方に残っている日本人は、前田、佐々木、黒木、松宮隆行、初マラソンの野口(コニカミノルタ)ら。29qでペースメーカーのうち一人が後方に下がってしまう。中間点で大きく遅れて必死に戻ったツケが出たか。本人の実績もハーフしかないためか。先頭は15人くらい。25-30qは15分34秒。
 30qでペースメーカーが離れると、ドゥングが先頭で引っ張る。たびたびペースアップするのが得意なバトオチルが前に出る。すぐにドゥングと前田とメウッチがつく。後ろは縦長になりバラバラに。ドゥングがしきりに後ろや横を見たりしていたが、次第にペースアップして、ぐんぐん他を引き離していく。35qではもう独走ぎみで30-35キロは15分6秒。2位集団は3人のまま。
 先頭のドゥングはペースを上げ、2位集団はペースを落とし気味で差がどんどんつく。バトオチルが少しスパート、メウッチはつくが、前田は苦しい顔で遅れ気味に。後方では、一般参加の野口が日本人2位で、遅れてきたウォルクをとらえて5位に上がる。
 結局、ドゥングが快調に走って2時間9分8秒で優勝。日本の実業団で6年走り、天候不順にも対応できた。本当は2時間6分台をねらっていたらしい。2位は、トラックでの実績があるメウッチが競技場に入ってから、スパートしてバトオチルを引き離してゴール。前田は2時間11分46秒で4位。陸連の設定した日本人1位で2時間6分30秒以内というタイムに遠く及ばない。5位に黒木。日本人3位は、8位に入った一般参加の米沢(中国電力)。

マラソン (2015.2/22)

東京マラソン (2015.2/22) 世界選手権男子選考レース

 国内招待選手は、ロンドン五輪代表の藤原新(ミキハウス)と山本(SGH)、昨年アジア大会銀メダルの松村(三菱重工長崎)、マラソン10回目の今井(トヨタ自動車九州)、マラソン2回目の佐藤悠基(日清食品)など。海外招待は、2013世界選手権優勝のキプロティチ(ウガンダ)、2時間4分台のケベデ(エチオピア)、ネゲセ(エチオピア)、チュンバ(ケニア)、デチャサ(ケニアからバーレーンに移籍)など。女子は、国内招待は、横浜国際に続いて走る野尻あずさ(ヒラツカ・リース)、扇まどか(十八銀行)など。海外招待は、ロンドン五輪金メダルのゲラナ(エチオピア)、昨年2位のディババ(エチオピア)など。30キロまでペースメーカーが付く。1キロ2分58秒の設定で、そのまま行けば、2時間5分台の記録になる。雨があがったばかりで呼吸は楽そう。
 5キロくらいまで30人ほどの大集団。招待選手のほか、一般参加の五ヶ谷(JR東日本)、佐野(Honda)、青山学院大学OBの出岐(中国電力)など。しかし12キロあたりの早い段階で松村が遅れる。体が重そう。15キロで先頭は27人。
 20キロの給水を利用して、エチオピア勢がペースアップ。藤原が遅れる。今回のレースでは、実況に移動車のアナウンサーと解説人のほか、バイクに乗ったレース・ディレクターなる人物も登場。優秀なペースメーカーを確保し、レース中のペース維持も役割らしい。スタジオの解説、瀬古さんは「エチオピアのケベデは、このペースだと遅いので、ペースメーカーに圧力をかけている。」と言う。
 中間点で先頭は20人くらい。縦長になる。まだ、佐藤、今井、佐野などは楽そうについていっている。次第に五ヶ谷、出岐が遅れ始める。26キロで先頭は11人。30キロ手前で、佐藤も遅れ始める。1月にインフルエンザにかかった影響もあるのかもしれない。残念。30キロでペースメーカーが離れる。3人いたと思ったが、最後は2人だった。
 エチオピアのケベデとネゲセが先頭を走る。日本人は、今井と佐野だけ。後はキプロティチ、チュンバなどアフリカ勢。次第に縦長になり、8人になった33キロ付近で佐野も遅れる。今井は集団の最後方。少しずつペースが上がり、今井も遅れ気味に。
 後方では、佐藤のペースダウンが著しく、五ヶ谷と出岐に抜かれる。先頭は一時キプロティチが立つ。35キロの給水で、今度はケベデが遅れる。意外。先頭は4人。ケニアのチュンバ、エチオピアのネゲセ、ウガンダのキプロティチ、バーレーンのデチャサ。次第にチュンバとネゲセが先行し、キプロティチとデチャサが遅れていく。後方では、今井が落ちてきたケベデを捕らえる。すると今井についてきたゲネティ(エチオピア)も追いつき、3人の集団に。
 38キロ付近でネゲセが軽くスパートして、じりじりとチュンバを離していく。今井は頑張っているが、2時間6分台は難しくなってくる。しかし本人の最高タイムが9分台だから、7分に入っても大幅な記録更新は間違いない。
 最後はネゲセが独走で優勝。2時間6分ちょうど。大会記録更新は惜しいところで逃した。2位はキプロティチ、3位はチュンバ。今井は、ゲネティに抜かれたが、2時間7分39秒で7位。日本人2位は佐野で、2時間9分12秒の9位。日本人3位は五ヶ谷で2時間9分21秒の11位。このレース日本人上位3人が選考対象。瀬古さんは、「久しぶりに、7分台のレースを見た。今井は当確でしょう。」と嬉しそうだった。
 女子は、中継が殆どなく、早いうちに野尻が遅れ、ずっとゲラナが先頭だったが、ペースメーカーが離れた後は、ゲラナが遅れ、ディババが先頭。そのまま初優勝。日本人トップは扇で7位だった。

マラソン (2015.1/25)

大阪国際女子マラソン (2015.1/25) 世界選手権選考レース

 昨年、一昨年と連覇しているタチアナ・ガメラ(ウクライナ)が最初から飛び出す意外な展開から、そのまま逃げ切り3連覇。ペースメーカーのいない本番での戦い方を想定し、昨年からペースメーカーなしとなったが、正にそれを生かしたレースをしてみせた。
 今回、初めての試みとして、若手ランナーを育てる方策「ネクストヒロイン」枠で、大学生や実業団の19歳〜23歳のランナーが10人ほど招待された。期待されていたのは、ユニバ銅メダルの奥野(京産大)だが、実際にいい走りをしたのは、2位になった2005年優勝のプロコプツカ(ラトビア。38)についていった、城戸(キヤノンAC九州)。最後は実業団の渡辺(エディオン)にぬかれて日本人3位(全体の5位)になったが、「後半の走りを改造すれば、もっとできると思った」という本人の感想どおりのいい走りだった。
 競技場内で既に招待選手+アルファとそれ以外の集団に分かれ、競技場を出てまもなく、招待選手の野尻が遅れた(ヒラツカ・リース)。しばらく12人くらいの集団で進み、ガメラと小崎(39。ノーリツ)を先頭に、海外招待のラトビア、ケニア、エチオピアの選手、国内招待の重友(天満屋)、渡辺などが続いた。
 これまで過去二年、後半追い上げ型だったガメラが次第にじりじりとリードを広げ、今までと違う展開に各選手は様子見していたが、途中で重友だけが追いかけ、折り返し点まで併走。一時は重友が少しリードしたが、21キロ過ぎで折り返してから、ガメラがすっとゆるやかにスパート。今度は重友も足に来ていて追いつけなかった。
 後方集団も、プロコプツカがスパートして、ばらけ、初マラソンの城戸だけが楽そうに追走。そのまま二人で重友に追いつくのかと思ったが、さすがにプロコプツカが城戸を引き離し、重友を抜き、2位に浮上。しかし、この時点でガメラとの差が3分くらいあったので、プロコプツカの追い上げも届かず。
 ガメラは競技場手前からさらにスパート。2時間22分9秒で、ウクライナ記録を更新するタイムで優勝。3連覇はリディア・シモン以来とのこと。重友も昨年64位の挫折を乗り越え、2時間26分39秒で3位。初心に返り、走る楽しさを思い出す、最後まで落ち着いて走るという目標は達成できたとのこと。

駅伝 (2015.1/3)

第91回箱根駅伝 (2015.1/2〜3)

 今年の箱根は、なんと往路・復路とも青山学院大学が優勝し、初の総合優勝。16校目の優勝校となった。しかも、3年前、柏原を擁した東洋大学の出した総合タイム10時間51分36秒を上回る、10時間49分27秒という新記録を樹立した上、2位の駒澤大に10分50秒もの大差をつけた。
 戦前は、連覇をねらう東洋大と7年ぶりの優勝をめざす駒澤大の一騎打ちかと思われていた。しかし、往路最終の5区山登りで、神野(かみの)が3年前の柏原を上回る好走で首位に立ち、復路はそのまま悠々と差を広げながら逃げ切った。
 東洋大学は、柏原が抜けた穴を埋めた双子の設楽兄弟も卒業した穴を、服部兄弟などが埋め切れていなかったのだろう。駒澤大は、5区山登りでブレーキ。ここで1位から5位に落ちた。青山学院大学の勝因は、スポーツナビの記事によれば、全区間にバランスよく選手を配置したことらしい。特に、9区に、昨年も箱根を走った、主将の藤川を配したことで、各選手に安心感が出たのが大きいらしい。1/4の朝日新聞には、昨年からトレーナーを二人に増やし、個別のケアや体幹トレーニングに取り組んだことが故障を減らし、レベルアップにつながったとの記事。
 1区では、昨年予選会1位で今年は学連のみの東農大が集団の先頭にいたが、東洋大がペースを上げ、青山学院大、明大、駒大が続く。山梨学院大、学連の東農大は遅れていく。最後は、何度もスパートした駒大が1位、青山が2位、3位が明大、4位が駒大。エース区間の2区では、山梨のエース、オムワンバが大晦日の練習で怪我、1区、2区ともエントリー変更で最下位と出遅れる。東洋の服部弾馬と駒大の村山謙太の一騎打ちを、東洋(区間賞)が制した。3位に青山、4位に明大。
 3区では、再び駒大(区間賞)が1位に。明大が18秒差の2位浮上。3位、青山、4位東洋。3位と4位の争いも激しい。4区では、青山の1年、田村が区間新記録。1位駒大、46秒差で2位青山、1秒差で3位明大。4位に東洋。
 5区は今年から、山道の入口にあった管領洞門が老朽化で通行禁止となり、20メートルほど長いバイパスを走る。半分くらいで青山の神野(区間賞)が駒大の馬場をとらえる。腕を大きく振って快走。駒大の馬場は、登りきってから足に疲労が来たのか、汗が冷えた低体温症か、急ブレーキ。最後は何度か転倒しながら4位でたすきをつなぐ。明大は64年ぶりの2位だが1位とは4分59秒差。3位東洋。

 6区は、青山が快調に山下り。2位、明大、3位駒大、4位東洋。区間賞は、5位に上がった早大。7区は、また青山が区間歴代3位のタイムで区間賞。駒大が2位に上がってくる。3位東洋、4位明大。
 8区も青山が区間賞。2位駒大、3位東洋。早大が明大と4位争いでわずかに勝つ。拓大と学連が繰り上げスタート。9区も歴代2位の記録で青山が区間賞。2位駒大、3位に明大が再浮上。4位東洋、5位早大。なんと5校が繰り上げスタート。日大、神大、創価大、拓大、学連。シード権争いは、10位大東文化大、11位山梨学院大。
 10区では、青山の2年生アンカーが区間2位でゴール。区間賞は7位城西大。2位駒大、3位に東洋が逆転、4位明大、5位早大。シード権は、中央大アンカーが大ブレーキで19位、9位山梨、10位大東。


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