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2016マラソン・バックナンバー


12/4 福岡国際マラソン
3/13 名古屋ウィメンズマラソン
3/6 びわ湖毎日マラソン
2/28 東京マラソン
1/31 大阪国際女子マラソン
1/2-3 箱根駅伝

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マラソン (2016.12/4)

福岡国際マラソン (2016.12/4) 世界選手権選考レース

 女子の最初の選考レースである第2回さいたま国際マラソン(2016.11/18)は見逃した。日本人は最初からついていけず、那須川の5位が最高で、ケニアのダニエルが優勝。2位と4位がエチオピアの人で、3位もケニアの人。
 日本陸連の男子選考基準は、1.日本人1位で、2.2時間7分を切れば、即内定。これを満たす選手がいなければ、各選考レースの日本人上位3人が対象。
 福岡は、海外招待7人。うちマカウ(ケニア)は昨年、一昨年と連覇。ツェガエ(エチオピア)は昨年の世界選手権銀メダル。他にゾスト(ポーランド)、メセル(エリトリア)など。国内招待9人。うち最有力は、川内(埼玉県庁)。川内は3週間前にふくらはぎを傷め、ほぼ痛みはひいたが、2日前に足首を捻挫したとか。他には足立(旭化成)、前田(九電工)、高田(JR東日本)、ベンジャミン(モンテローザ)、アスメロン(SEISA)、アベラ(黒崎播磨)など。ペースメーカー4人。オーストラリアのバーミンガムが15qまで、ケニアのシェビーが中間点まで、ディランゴ(JFEスチール)とジュイ(セブスポーツ)は30qまでらしい。設定は1q3分。
 雨が降ったりやんだりの天候。気温は11度。湿度は95%。1q3分ピッタリで通過。5qでも15分1秒だが、途中上げ下げがありペースは一定しない。30人くらいの集団から、国内招待の足立が遅れる。テレ朝放送センター解説の瀬古さんが「前日会見では威勢のいいことを言っていましたが」と言う。
 10qは30分9秒。1q3分5秒くらいで、日本人選手には有利なペース。川内は、スペシャルドリンクを取るため、集団の左へ行ったり前に出たりする。
 15qは45分35秒。設定より遅め。川内がスペシャルをとれず、ゼネラルをとる。第1移動車解説の藤田さんが「川内だけでなく、みんな汗をかいているので、給水が大事」と言う。ペースメーカーが一人はずれる。先頭集団は20人くらい。川内は前目につけている。
 20qは1時間59秒。雨が強くなる。川内は今度はスペシャルを取る。中間点でペースメーカーが一人はずれる。22q付近で海外招待のケニアのクワンバイが棄権。23q付近でなぜか残りのペースメーカーもいなくなる。海外招待選手たちが前方でペースを少し上げる。ようすを見ていた川内も付いていく。
 24q付近でツェガエとメセルがさらに前に出てペースを上げる。川内、アベラ、アスメロンなどがついていき、先頭は6人に。この中に、3連覇をねらうマカウはいないが、7位集団4人くらいの中にはいて、しっかり付いてくる。
 25qは1時間16分7秒。いつの間にか雨がやんだ。川内が少し前に出ると、アベラだけがついていく。アベラが少しずつ川内を離し、川内は2位集団に合流。この間に、マカウが追い上げてきて、6人に。後ろの8位集団には日本人が数人いるが、いずれも国内招待選手ではない。日本人上位3人をめざす。
 30qはアベラが1時間31分3秒。2位集団は17秒差。32q付近の折り返しでも同じ差。差を確認したアベラはさらに少しスパート。8位集団には、石田(自衛隊体育学校)、園田(黒崎播磨)、高田ら。
 33q付近で川内がまた前に出る。マカウ、ツェガエ、メセルがついていき4人に。先頭のアベラのペースが落ちてきて、マカウとツェガエが前に出て、34q付近で追い抜く。川内とメセルはついていけない。8位集団から園田が飛び出し、単独8位に。
 35qでは1時間46分28秒。先頭はマカウとツェガエ。園田がさらに選手をぬき、単独6位に。遠くに川内が見えるように。36q付近で川内とメセルがアベラを抜く。さらに37q付近で川内がスパートして単独3位に。第1移動車解説の藤田さんは「マカウとツェガエが牽制し合ってペースが落ち着いているので、川内が前を追いかけるなら今しかない」と言う。
 38qでツェガエがスパートするが、マカウが少しずつ追い上げまた並走に。40qでは2時間2分5秒。川内は先頭と16秒差まで追い上げる。41q付近で、ツェガエが再スパート。ツェガエの方が疲れた顔だが、今度はマカウは追いつけない。園田が同僚のアベラも抜く。
 ツェガエが2時間8分48秒で優勝。9秒差でマカウ。川内は2時間9分11秒で3位。園田は、競技場内でも一人抜き、2時間10分40秒の4位でゴールイン。日本人3位は前田で、2:12:19の10位。アベラは11位。

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マラソン (2016.3/13)

名古屋ウイメンズマラソン リオ五輪女子選考レース (2016.3/13)

 天候もよいなか、なかなかの好レースになった。ペースメーカーがはずれた30q過ぎ、バーレーンのキルワがスパート、これに田中智美だけがついていき、少し遅れて小原も追う。昨年優勝のキルワには離されるが、小原と田中が競り合い、最後名古屋ドームの入り口で田中がわずかに前に出て、1秒差で日本人1位でゴール。記録は2時間23分19秒。
 国内招待は、アテネ五輪金メダルの野口みずき(シスメックス。37)、ロンドン五輪代表だが故障明けの木崎良子(ダイハツ。30)、田中智美(第一生命。28)、小原怜(天満屋。25)、岩出玲亜(ノーリツ。21)、初マラソンの沼田未知(豊田自動織機。26)など。海外招待は、キルワ(バーレーン)、ジェプコエチ(ケニア)、モジェス(エチオピア)、レバンドフスカ(ポーランド)の四人。ペースメーカーは3人。オーストラリアのウェリングズとケニアの2人、昨年抜群の安定したペースを作ったチェプチルチルと、ジェプケショ。設定は1q3分23秒前後、5キロ16分55秒〜17分。最大で30qまで。
 最初の1qは3分21秒で設定よりやや速い。15qまでのウェリングズがペースメークしているが不安定。2〜3qは3分29秒。結局、この人がいた15qまでずっとペースは乱高下した。フジテレビ放送センター解説の高梨尚子は、「五輪選考レースの年は空気がピリピリしている。それがペースメーカーにも影響しているのだろう。」と言う。5qは17分03秒。
 野口が妙に肩に力が入った感じで片方にやや傾いて走っている。5q過ぎで遅れ始める。
 7q付近で先頭集団は20人くらい。国内招待選手は野口以外入っている。ペースメーカーのすぐ後ろにキルワ。木崎は集団の真ん中で安定した走り。10qは34分08秒。5qずつではほぼ設定ペースだが、1qごとのペースが安定しない。10q過ぎの給水で、一般参加のエチオピアのダバが転倒。野口はどんどん離れていく。
 先頭集団が少しずつ減っていく。ペース変化に対応できない選手が遅れていくらしい。高橋が「このペースメーカーは名古屋の細かいアップダウンを理解していないようだ。」と言う。下り坂で速くなり、上り坂で遅くなっているらしい。本人はさかんに腕時計を見ているが。
 15qでは51分04秒。この5キロ16分56秒。ここでペースメーカーがケニアの2人になる。とたんにペースが安定したらしい。先頭集団には、キルワ、小原、ジェプコエチ、木崎、田中、岩出など。まだ15人以上いる。
 20qで1時間8分06秒。先頭は13人に。中間点では1時間11分45秒。ゴール予想は2時間23分41秒。先頭は11人に。

 25qは1時間25分06秒。この5キロは設定通りの17分00秒。ケニアのジェプコエチが棄権したらしい。キルワが設定ペースだと遅いらしく、ペースメーカーの前で走る。
 30qでペースメーカーがはずれると、キルワは給水をとらずにペースアップ。田中だけがスムーズに対応し、ついていく。その後に小原。少し離れて、木崎、岩出、清田の4位集団。一般参加の武知と桑原もここで離れていく。キルワのペースは30-31、31-32qいずれも3分13秒とペースアップ。
 33-34qが上り坂。キルワは1q3分20秒とペースが落ちた。田中もじりじり離されてはいる。逆に、苦しそうな顔ながら、小原が間をつめてくる。35qは1時間58分39秒。4位集団はばらけて、清田が小原を追っている。その後ろに岩出。木崎はがくっとペースダウン。
 日本人先頭では小原が田中に次第に追いつき、37q手前で追いつく。田中がピッチ走法で、小原がストライド走法。しばらく併走。40qで先頭は2時間15分25秒。キルワはそのまま2時間22分40秒で優勝。ねらっていたコースレコード、自己記録更新はできず。
 ナゴヤドームに入る直前で田中がわずかに前に出る。小原もくいさがるが、ぬけない。田中が日本人1位で全体の2位、小原は1秒差の2時間23分20秒。田中は山下監督と喜び合い、小原はがっくりと倒れ込む。
 4位は清田、5位は岩出、6位は桑原。木崎は10位、野口は23位。

マラソン (2016.3/6)

びわ湖毎日マラソン リオ五輪男子選考レース (2016.3/6)

 波乱の展開になった。気温は高く、スタート時で19.2度。国内招待には、ロンドン五輪代表の中本(安川電機)、世界戦3回出場の前田和浩(九電工)、石川末廣(Honda)、バトオチル(NTN。モンゴル)など。海外招待は、ケニアのロティチ、エチオピアのキタタ、タンザニアのシンブ、ウガンダのムタイ、ポーランドのゾストなど。一般参加で、福岡国際にも出た川内優輝(埼玉県庁)、マラソン二回目の柏原竜二(富士通)と初マラソンの上野裕一郎(DeNA)、シドニーマラソン優勝の北島寿典(安川電機)、初マラソンの丸山文裕(旭化成)、上武大学の学生3人など。ペースメーカーは3人。ケニアのコスゲイ(30kmまで)、設楽悠太(Honda)(25kmまで)、圓井(ツムライ)(マツダ)(20kmまで)。設定は1q3分2秒。
 1qまでに先頭集団が大きく二つに分かれる。ペースメーカーのコスゲイのペースが2分58くらいで、そこにはアフリカ勢とバトオチルがつき、6人の第1集団。ほぼ設定通りの設楽と圓井の日本人中心の第2集団。いったんは一つの集団になったが、アフリカ勢がペースメーカーより前を走ってまた二つになり、5qでは第1集団は14分57、第2集団は15分3。これでも設定よりやや速い。川内と中本は第2集団の真ん中より後ろ、柏原や国内招待の他の選手は中程にいる。上野は左へ寄ったり右へ寄ったり、たびたび走る位置を変えている。10qで第1集団は29分51秒、第2集団は45人、30分10秒。
 エチオピアのキタタ(19)がペースに我慢できずに飛び出す。なんでも、マラソン3回目で、去年初めて走るまで全く運動経験はなかったらしい。気温も20度を超すのに1q2分43のとんでもないペースアップ。他のアフリカ勢は追わず。放送センターの高岡さんは「マラソンの経験が少ないので、思い切って行けるのだろう。」第1移動車の解説、花田上武大学監督も、後でペースダウンが来るのではと予想。
 第2集団は全体の8位。次第に遅れる選手が増える。15qは45分18秒。バトオチルが第1集団から合流。17q過ぎで川内が遅れる。国内招待の前田も19キロで遅れる。20qは、先頭キタタが59分16秒。6位の第2集団は12人、1時間0分31秒。中本、石川、柏原、北島、上野、井上(MHPS長崎)など。
 中間点は6位の第2集団は1時間3分53秒。ここを過ぎてから柏原が遅れ、上野も急に遅れ始める。ペースメーカーのコスゲイが日本勢の集団の先頭に戻ってきて設楽と並んで走り始める。25qでは6位の第2集団は1時間15分57秒。まだゴール予想タイムは2時間8分台。設楽が離れる。
 第1集団もばらけ、一番後ろのカーサ・メカショ(八千代工業/エチオピア)が日本人集団にぬかれると、棄権。第2集団は5位に。先頭を独走していたキタタが急撃にペースダウン。解説の花田監督から、後ろの3人にまもなく追い抜かれる、とリポートが入る。
 29q過ぎで北島がペースメーカーの前に出る。花田監督からは「コスゲイのペースが落ちているのかもしれない。」集団が縦長になり、ひとり遅れる。先頭では、キタタにロティチとシンブが追いつくが、突然キタタが生き返って、また突き放す。ムタイは遅れている。
 30qでは、まだキタタが先頭。1時間30分26秒。日本勢集団は1時間31分37秒。先頭は北島、中本が遅れる。最後のペースメーカーが離れるところは映らず。30q過ぎ、突然、丸山がスパート。落ちてきたムタイを抜いて全体の4位、日本人トップを独走。解説の高岡さんは「まだ10qあるんですが。」後ろの集団は、北島、石川、深津。国内招待は石川のみ。この3人もムタイをぬいて、全体の5位に。先頭にカメラが戻ると、いつのまにかキタタがぬかれて、先頭はロティチ。シンブが追走。
 35q手前で丸山が落ちてきたキタタをぬいて3位に。35キロは1時間46分49秒。まだゴール予想タイムは2時間8分41秒。37q過ぎで後ろの3人もキタタをぬいて4位に。
 この4位集団が丸山との差をつめ、38q過ぎではもうすぐ追いつきそうに。3人がばらけて、39q過ぎで石川が丸山をぬき、日本人トップに。丸山は走りに力がなくなり、北島にもぬかれる。40qでは日本人トップは石川。2時間2分39秒。しかし、41qで北島が脇腹を押さえながら、石川をぬき、また日本人トップが入れ替わる。
 北島はなんと、競技場に入ってからもスパート、シンブをぬいて2位でゴールイン。優勝は2時間9分11秒でロティチ。北島は2時間9分16秒。3位はシンブ、4位石川(日本人2位、2:09:25)、5位深津、6位丸山。なんと競技場に中本とすぐ後ろに川内が入ってきて、トラックで川内が中本をぬいて7位。中本は8位。これで北島がリオ五輪の有力候補に。

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マラソン (2016.3/1)

東京マラソン リオ五輪男子選考レース (2016.2/28)

 国内招待選手は全員惨敗。スタート時の気温が既に13.3度ある暑さも影響したらしい。ペースメーカーは3人で、設定は1q2分58らしい。最後までいけば、2時間5分台もねらえるペースとか。国内招待には、今井、藤原新、松村、初マラソンの村山謙太など。学生では、東洋の服部勇馬、青学からは一色ほか3人。学生たちは皆初マラソン。
 スタートから5q過ぎまで、なぜかペースメーカーとランナーたちの間に距離があった。7qで海外招待選手7人がペースメーカーに追いつき、先頭集団が二つに分かれる。日本人で先頭集団にいた選手は全員第2集団に。
 しかし村山だけが前方を追いかけ、10qで追いつく。放送センター解説の瀬古や第2移動車解説の藤田淳らは、「よほどいい練習ができたのだろうが、もっとじっくりと追いかけた方がいい」と心配。いつまで先頭のペースについて行けるか。
 第2集団のペースがあがらず、初めは今井が先頭にいたが、ベンジャミンが先頭に。ついに、18q過ぎ、青学2年生の下田が先頭に出てペースを上げ始める。ふり返って後ろの選手を呼ぶが、青学のもう一人しか付いてこない。一色も、今井などと同じく集団の真ん中から動かない。
 中間点を過ぎた後、先頭から村山が遅れはじめ、みるみる距離があいていく。瀬古が「心配したとおりになった。」と言う。まだ顔に力があるから、このままのペースでいってほしい、とも。
 第2集団では、下田が吸収され、一色が先頭になっている。1q3分10秒以上かかっている。第1移動車の解説、高橋尚子も「もうそろそろギヤを切り替えて前を追わないと。」25q手前でペースメーカーの一人が遅れる。
 30qで残るペースメーカー二人が離れる。先頭は昨年優勝のケニアのチュンバ。第2集団の先頭に藤原が出てペースを上げる。31qで先頭集団からチュンバとエチオピアのリレサが飛び出す。第2集団から服部が飛び出す。力強く村山に迫る。
 先頭ではチュンバとリレサが後続を引き離す。日本人1位が替わるのは時間の問題に。第2移動の藤田が「村山は足に力がなくなり、体をコントロールできていない。」と言う。35q過ぎの給水を利用して、服部が村山をぬく。村山は、その後ろから来た、スペインのゲラと青学の下田にもぬかれる。
 37qでは服部は好走。まだ余裕がある。日本人2位下田の後ろは、一般参加でヤクルトの高宮、今井など。先頭の二人は並走。その後ろはばらけてきた。
 38qすぎに高宮が下田を抜いたらしいが、放送されず。40キロ当たりから服部が苦しそうに。藤田が「体が動いていない。」スペインのゲラと高宮が服部をぬく。先頭では、リレサがスパートするとチュンパがついていけない。
 41qで高宮がゲラをぬいたらしいが放送されず。先頭は、リレサが2時間6分56秒で優勝。チュンパはゴール直前で、ケニアのキピエゴにぬかれて3位。高宮は8位。日本人1位だが、記録は2時間10分57秒。本人は日本人1位だと気がつかなかったと言う。
 日本人2位はなんと青学2年生の下田で11位。タイムは2時間11分34秒。日本人3位は、ゴール前で服部をぬいた青学3年の一色。服部は12位、今井は13位、村山は30位。

マラソン (2016.2/1)

大阪国際女子マラソン リオ五輪選考レース (2016.1/31)

 福士加代子(ワコール)が独走で優勝。しかも日本陸連設定の2時間22分30秒を上回る、2時間22分17秒で。これでほぼ代表を確保。リオ五輪枠は3つで、1つは昨年の世界陸上7位の伊藤に決定している。
 気温は開始前9度で無風、次第に日差しが強くなり、選手たちは早くから汗をかいていた。今回はペースメーカーが5人いて、先頭に3人。5q16分40秒の設定。1qだとだいたい3分20秒という高速。このまま走れば、2時間21分台の記録が出るらしい。しかし、有力招待選手が次々後退。15qで早くもロンドン五輪代表の重友(天満屋)が遅れる。24q付近でペースメーカーについているの福士ひとりになり、30qで本当に独走に。そのままペースダウンも最小限に抑え、野口みずき(2時間19分12秒)以来9年ぶりに22分30秒を切る記録でゴール。
 主な招待選手。海外からはハブタム(28。エチオピア)、トロイティッチ(34。ケニア)、金(26。韓国)他。国内からは昨年10月のシカゴマラソンで4位の福士(33)、重友(28)、チェピエゴ(30。ケニア。九電工)、昨年の名古屋で初マラソン5位の竹中(26。資生堂)、2013年大阪で3位の渡邊裕子(28。エディオン)、堀江(28。ノーリツ)、城戸(25。キヤノンAC九州)。ネクストヒロイン枠で初マラソンの加藤(九電工)、福内(大東文化大)など。
 設定タイムが速いので、先頭集団にいるのは、3qで6人。福士、重友、竹中、加藤、チェピエゴ、トロイティッチ。この6人にとっても持ちタイムからはオーバーペース。1-2キロ、3-4キロは3分19秒。5qで16分44秒。加藤がドリンクを取り損ねる。
 6q過ぎでトロイティッチが遅れ、先頭は5人に。単独7位に韓国の金。8位集団に城戸、渡邊など7人。フジテレビの解説は、第1移動車に増田と高橋、第2移動車に有森と豪華布陣。バイクのリポーター、千葉が「かなり背中から日を受けて、選手たちには14度くらいに感じられるはず」と言う。増田が「ペースが速すぎる。」と心配する。
 10qで白人のペースメーカーが一人離れる。加藤が遅れ、先頭は4人に。福士、重友、竹中、チェピエゴ。12qくらいから重友が先頭集団の最後尾になり、間があいたりつめたりしていたが、15qくらいでつめられなくなり、16qで加藤に追いつかれ、二人で先頭を追う。このへんでペースメーカーが一人になる。
 20qは1時間6分42秒。ゴール予想は2時間20分40秒台。気温は14度に上がる。中間点も先頭は福士、竹中、チェピエゴ。「竹中はよくついていっている。」と増田が言う。

 22qすぎで重友がやや「復活」し、単独4位に浮上。24q付近で先頭は縦長になり、竹中が遅れ、チェピエゴも遅れ気味、ペースメーカーにしっかり突いているのは福士一人になる。増田が「今回、福士さんはしっかり食べられたから大丈夫。今日もどんぶりでご飯を食べていた。」と言う。
 30q前で竹中がチェピエゴを抜く。30qで最後のペースメーカーがはずれる。31q過ぎでチェピエゴが脇腹を押さえて倒れる。意識はあるようだが、まったく動けない。チェピエゴはこのマラソンを最後にケニアに帰国する。同僚の初マラソンの加藤に頼まれて、2月の東京マラソンを走る予定だったのを変更したと増田が言う。
 35qの福士は1時間57分21秒。ペースは少し落ち、ゴール予想は2時間21分55秒。2位、竹中が2分29秒の差、3位の重友が3分20秒の差だが、第1移動車からは二人とも全く見えない。倒れているチェピエゴの脇を、重友、同僚の加藤らがかけていく。
 40qの福士は2時間14分45秒。まだゴール予想は陸連設定タイムより速い。競技場に入ってから、ワコールの永山監督が「あと5秒」と叫んだらしい。最後の直線コースの内側を並走していた。福士はそのまま快走を続け、笑顔でゴール。すぐに電光掲示板をふり返って、ガッツポーズ。
 優勝インタビューは福士節満開。「ずっとおなかいっぱいで大丈夫かと不安だった。」「沿道の応援がすごく多くて、知り合いばかりのようだった。」「一等賞とった! 私が一番うれしいです。」一番知らせたいのは、青森の祖父母だが、フジテレビは映らないとも言っていた。「今後の目標は」と聞かれ、「しばらく休みます。」と笑いを取った。
 2位は、なんと後ろから追いあげてきた堀江で2時間28分20秒。調整不足ながら自己ベストまで23秒。3位は竹中で2時間29分14秒。4位はリトアニアのロバチェブスケ、重友は最後また失速し、2時間30分40秒の5位。6位に加藤が粘った。
 3月の名古屋で、設定タイムを上回る選手がいなければ、福士は即代表に決定。名古屋には、今回同時開催のハーフマラソンにも出た野口や、前田(ダイハツ)、ロンドン五輪代表の木崎(ダイハツ)らが出る予定。

マラソン (2016.1/3)

箱根駅伝 (2016.1/2〜3) 第92回

 今年も青山が強かった。1区から1位でそのまま完全優勝。日体大以来39年ぶりらしい。
 1区では初め、集団を中央学院の潰滝が引っぱった。1km2分47秒、3km8分32秒、5km14分13秒のハイペース。天気がよく、気温は高め。縦長になり、8qでさっそく法政、上武が遅れる。10qで先頭は14人。東海、そして優勝候補の一角、駒大も遅れる。途中で中大や学連の選手がスパートするが、吸収される。16qで青山の久保田がスパート、明治の横手らがついていく。1万mの記録は横手の方が速いらしいが、久保田のさらなるペースアップについていけず、青学がトップでたすきリレー。22秒差で2位明治、3位中央、4位拓大、5位早稲田。優勝候補の東洋は7位、駒大は13位。
 2区はエース区間。青山は一色、東洋はキャプテンの服部勇馬。10位から山梨学院のニャイロが追い上げ。2qでなんと3位まで浮上。6q過ぎには2位に。東洋も追い上げ、7q過ぎで3位に浮上。12qでニャイロは先頭が見えるところまで迫る。13q手前で東洋の服部に並ばれる。14q過ぎから権太坂。4位は明治が単独走。5位集団は8人、7人と減っていく。16q過ぎ、ニャイロがスパート、しかし青山には追いつかない。5位集団から駒澤が飛び出す。18キロ過ぎで東洋が山梨のニャイロに追いつき、19q過ぎで今度はスパート。たすきは青山が1位、23秒差で2位東洋、3位は山梨、4位明治、5位集団から帝京。駒澤は6位。区間賞は東洋の服部。
 3区。先頭・青山の秋山は快調に走る。2位の東洋は服部弾馬。差を詰められず、少しずつ離される。5q過ぎで駒大は4位に浮上。さらに8qで駒大は3位の山梨においつく。11q過ぎで1位と2位の差が1分以上に開く。東洋はこの服部兄弟での先行をもくろんでいたと思うが、ここで離される計算違い。たすきは1位・青山、1分35秒差で2位・東洋、3位・山梨、2秒差の4位は駒大、5位・中央学院。区間賞は青山の秋山。
 4区。青山の田村は区間記録保持者。少しずつ東洋との差を広げる。駒大と山梨は並走。15q過ぎに8位集団から日本体育大が抜け出す。たすきは、1位・青山、2分28秒差で2位・東洋、3位・山梨、4位・駒大、5位・中央学院。区間賞は、青山の田村。
 5区の山登りには、青山は昨年に引き続き、キャプテンになった神野が走るが、今年は2回も疲労骨折、レース復帰した11月の全日本でも区間8位、すねも負傷した。しかし貯金をもらい、落ち着いて走り出す。4位駒大の大塚が3位の山梨に迫る。14位で入った日大のキトニーが3q過ぎに一人抜く。4q過ぎに駒大が3位に浮上。先頭の神野は怪我あがりとは思えない走りで、東洋との差が開いていく。9qで、7位で入った早稲田が5位に浮上。13qまでに、13位で入った東海の宮上が中央学院を抜いて6位浮上。14q過ぎでは日大のキトニーは12位に浮上。17q過ぎで、先頭の神野が脇腹を押さえる。日大のキトニーはいつのまにか追い上げてきて、東海の宮上を抜いて6位浮上。コースの最高地点付近の強風で体重45キロの神野はたいへんそうだが、腹痛はおさまったようだ。そのまま往路完全優勝。3分4秒差で2位・東洋、3位・駒大、4位・山梨、5位・早稲田、6位・日大、7位・順大、8位東海。ここまでが復路時差スタート。9位・帝京以下は、一斉スタート。区間賞は日大のキトニー。

 6区・山下り。青山は1年生の小野田。追う東洋は好調の口町。4q過ぎ、一斉スタートの日体大の秋山が7位スタートの順大を抜く。5q過ぎ、2位東洋が少し詰める。6位日大は、5位早稲田を抜く。9q過ぎ、青山の小野田が東洋との差を広げる。区間新ペース。5位日大は、4位山梨を抜く。続いて早稲田も山梨を抜き、さらに日大に追いつく。先頭の青山は下りきって、東洋との差を広げる。17qで、日体大の秋山が日大と早稲田に追いつき、18q手前で抜いていく。19q過ぎ、中央学院が6位日大を抜く。たすきリレーは1位・青山、4分15秒差で2位・東洋、3位・駒大、4番目に7位・日体大。5番目に4位・早稲田、6番目に10位・中央学院、7番目に5位・日大。日体大の秋山が区間新記録。放送センター解説の瀬古さんが、日体大出身の五輪マラソンランナーの名前をあげて激励。
 7区。青山の小椋は、史上初4年連続で7区。快調に走る。9q手前で、15番目に入った明大の牟田が、8位集団の大東文化、順大に追いつく。明大は往路の3区と5区でブレーキがあり、6区、7区には17位で入った。10位以内のシード権も厳しい。10位・中央学院と11位帝京の差は、34秒。17qで先頭の青山の小椋がおなかを押さえるが走りは変わらず、東洋との差は少し広がる。19q付近で上武の田中がどこか痛いのかふらふらし始める。たすきは1位・青山、4分53秒差で2位・東洋、3位・駒大、4番目に7位・日体大、5番目に9位・中央学院、6番目に4位・早稲田、7番目に17位・明大。総合10位は東海。先頭通過から20分で繰り上げとなるが、上武大が白たすきに。区間賞は青山の小椋。
 8区。青山は余裕があるが、来年以降を見すえて手を抜かない。全員が区間賞をねらっている。3位駒大の馬場は、昨年山登りでブレーキ。今年は当日エントリー変更で8区に入り、復路で挽回のチャンス。日体大、中央学院の後ろの6番目で早稲田と明治が抜きつ抜かれつしながら前を追う。10q過ぎ、3位駒大の馬場が2位東洋との差を詰める。先頭の青山・下田は区間賞ペース。15q過ぎ、遊行寺の上り坂でも青山のペースは落ちない。すでに2位東洋とは6分以上離れている。3位駒大は東洋に3分5秒差。4番目の5位・日体大から、5番目の10位・中央学院、総合11位の帝京まで1分30秒差に7校がひしめく。たすきは、1位・青山、7分3秒差で2位・東洋、3位・駒大、4番目に6位・中央学院、直後に5位・日体大、6番目に4位・早稲田。総合10位に帝京が浮上、22秒差で日大はついに11位に。せっかくキトニーが山登りで貯金をくれたのに。繰り上げスタートは、城西、法政、拓大、初出場の東京国際、上武の5校。区間賞は青山の下田。
 9区。青山の中村も快走。しかし2位東洋の高橋も少し差を詰める。一方、10位帝京と11位日大の差は開く。14.5qの横浜駅前の定点では、1位青山と2位東洋の差は6分29秒、3位駒大、4番目に中央学院、5番目に早稲田、6番目に日体大、7番目に明大、8番目に東海。10位帝京と11位日大の差は1分11秒。日差しが強くなり、青山の区間賞は難しい走りに。それでも1位でたすきリレー。6分38秒差で2位・東洋、3位・駒大、4位・早稲田。6位・中央学院の海老沢は蛇行しながらたどり着く。6番目に7位・日体大、7番目に12位・明大と5位・東海がほぼ同時にリレー。繰り上げスタートは、神大、中央、日大、城西、東京国際、拓大、上武、法政の8校。神大は、ほんの4秒届かなかった。区間賞は、早稲田の井戸。解説の瀬古さんが嬉しそうに「青山の連続区間賞をよく途切れさせた。」と嬉しそう。
 10区。青山のアンカーは4年生渡辺利典。5qを14分45秒で走り完全優勝へ。東洋のアンカー渡辺一磨も4年生。差は縮まらない。10位帝京と11位日大の差がさらに広がる。復路一斉スタートの日体大、中央学院や東海、山梨はシード権を取れそう。明大は復路は健闘しているが、日大と同様ほぼ無理に。青山が快調に走り、全区間1位の完全優勝。7分11秒差で2位・東洋、3位・駒大、4位・早稲田、5番目に7位・日体大、6番目に5位・東海。6位・順大、8位・山梨、9位・中央学院、10位・帝京。区間賞は青山の渡辺。
 予選会1位通過の日大は、10位帝京と1分31秒差の11位。昨年も予選会1位通過の東京農業大がシード落ちし、今年は予選会も通らなかった。神大は13位、明大は14位。8年ぶりの予選会らしい。創部5年目で初出場の東京国際大は、17位。最下位は7区でブレーキのあった上武。学連は10位の次に当たる成績。


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