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マラソン (2017.12/4)
福岡国際マラソン (2017.12/3) MGCシリーズ
久しぶりに国内海外とも招待選手に実力者がそろったという触れ込み。しかし国内招待では、大迫ただ一人が結果を残した。
海外招待では、ロンドン五輪(2012)と2013モスクワ世界選手権金メダルのキプロティチ(ウガンダ)、昨年優勝のツェガエ(エチオピア)など。国内招待では、リオ五輪(2016)代表の佐々木(旭化成)、前田(九電工)、プロランナーとして活動する大迫(Nike OPJ)、カロキ(DeNA/ケニア)、アベラ(黒崎播磨/エチオピア)、バトオチル(NTN/モンゴル)など。かつての箱根ランナーで一般参加するのは、佐藤悠基(日清食品G)、初マラソンの神野大地(コニカミノルタ)と設楽啓太(日立物流)など。
ペースメーカーは4人で、前の3人は1q3分、後の1人は1q3分20秒らしい。速い方のペースを保てば2時間6分台、遅い方でも2時間8分台の設定らしい。最大30qまで。2020年東京五輪のマラソン代表を一発選考するレースMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を来年秋に開催。そこに参加する条件は、日本人上位3人に入り、2時間11分以内、日本人上位4〜6位なら2時間10分以内。
気温14℃、湿度57%、北の風2メートルで少し暑いらしい。1q単位ではペースが安定しないが、5qでは14分59秒と合わせている。有力選手は全員先頭集団にいる。7qで早くも昨年覇者ツェガエが遅れる。ペースが安定しないせいか、ペースメーカーのすぐ近くにはモーエン(ノルウェー)と飛松(日置市役所)のみで、他の選手はキプロティチ、カロキの率いる第2集団を作る。10qは30分ジャスト。「代表引退」宣言した川内(埼玉県庁)も8度目の福岡。最初の給水は失敗したが、二回目のスペシャルは取った。
14q付近で設楽が遅れる。15qは14分59秒。飛松が遅れる。17q付近で川内も遅れる。20qは1時間2秒。ここでペースメーカーが一人離れる。中間点は1時間3分19秒。まだゴール予想タイムは2時間6分台。このへんで先頭集団は8人。キプロティチ、カロキ、モーエン、メセル(エリトリア)、大迫、佐藤、深津(旭化成)、竹ノ内(NTT西日本)。神野と佐々木と園田(黒崎播磨)の3人が30秒ほど離れた小集団で続く。
25qでは1時間15分4秒。テレ朝放送センター解説で、2000年福岡で国内最速記録(2時間6分51秒)保持者、藤田が「大迫は外国人と同じペースで動けているので、速度の変化に対応しやすい」と言う。
28q付近で佐藤と深津が遅れる。竹ノ内も遅れ、先頭は5人に。30qで1時間30分7秒。残りのペースメーカーも離れる。カロキがスパートし、メセルが遅れる。31.6キロの折り返し地点で、先頭はカロキとモーエン。やや遅れて大迫とキプロティチ。前二人と少しずつ間が開いていく。
30から35qは14分38秒とペースアップ。カロキとモーエンが変わる変わる先頭を走るが互いに振り落とせない。しかし35q過ぎの給水ポイントでモーエンがスパート。みるみるカロキとの差が開いていく。テレビ画面はこの間、大迫を映し、神野たちを映しであまりきちんと放映せず。第1移動車解説の谷口さんは「カロキは細かいペースの上げ下げが思ったより足に来ていたのではないか」と言う。
39q付近で、大迫とキプロティチがカロキをぬく。後方では、日本人2位で全体の6位に竹ノ内、日本人3位で全体の7位に上門(大塚製薬)。キプロティチは先頭を追い始め、大迫を突き放すペースアップ。
40qでは、モーエンは1時間59分23秒。この5qを14分38秒の驚異的なペース。センターの進藤アナは「何度もお伝えしていますが、このモーエンの自己ベストは2時間10分台です」と言う。解説の谷口さんは「どこにそんなスタミナがあるのか」と驚いていた。
後方では、上門が竹ノ内を抜く。なんと川内が日本人4位に上がってきている。モーエンは自己記録を5分以上更新したヨーロッパ記録となる2時間5分48秒でゴール。2位はキプロティチ。平和台陸上競技場に入る前に少し差をつめた大迫がギアチェンジして追うかと思ったが、かえってキプロティチの方が軽快に走り、2時間7分10秒。大迫は2時間7分19秒の3位。瀬古さんが嬉しそうに、大迫にMGC出場権パネルを渡していた。
4位はカロキ、5位にメセル、6位に上門、7位に竹ノ内。上門と竹ノ内もMGC出場権獲得。9位川内、10位深津、11位園田、12位佐々木、 13位神野。設楽は39位。
マラソン (2017.3/12)
名古屋ウィメンズマラソン (2017.3/12) 世界選手権選考レース
ついに陸連設定タイムをクリアした、内定選手が出た。一般参加でなんと初マラソンの安藤(スズキ浜松AC)。女子の設定タイムは2時間22分30秒を切ること。堂々の2時間21分台で全体の2位。
海外招待は、2時間21分41秒の自己記録更新と3連覇をねらう、リオ五輪銀メダルのキルワ(バーレーン)、サド(エチオピア)、アギラル(スペイン)、ジェプコエチ(ケニア)など。国内招待は、昨年初マラソン4位の清田(スズキ浜松AC)、岩出(ノーリツ)、桑原(積水化学)、石井(ヤマダ電機)など。ペースメーカーは3人で最大中間点まで。ケニアとバーレーンの二人はキルワの記録更新ペースで走り、ニュージーランドの一人は、3qまでは同じペースだが、その後はゆっくりめで、後半に上げる「ネガティブスプリット」のための余力を残すペースで走る。
スタート直後に優勝候補筆頭のキルワが転倒。しかしすぐに立ち上がって先頭に追いつく。1qは3分22秒、2qは3分30秒以上。3qで10分12秒。この後、先頭集団が二つに分かれる。
前の集団は、キルワ、清田、安藤、石井。後ろの集団にその他の招待選手。清田と安藤は、両手をだらっと下げた「忍者走り」(高橋尚子談)。肩の力がぬけた「マラソン走法の完成形ではないか」。5qでは先頭が16分50秒、第2集団は17分を超えるペース。7q過ぎ、岩出が第2集団から遅れ始める。
10qは33分14秒。設定よりやや速い。ペースメーカーのすぐ後ろにキルワ、その横に安藤、少し後ろに清田、石井は遅れ始める。
15qで50分04秒。この5qは16分50秒。先頭はキルワと安藤。清田は遅れ加減だが、折り返しやカーブで最短距離をとって追いついている。石井は30秒以上離れ、単独4位。
18qあたりで、ついに清田も遅れ始める。先頭はキルワと安藤。20qは1時間6分44秒。この5キロを16分40秒のペース。しかし安藤はキルワにぴたりとついている。第2集団はばらけ、ペースメーカーと走っているのは、桑原と宇都宮の二人だけ。
中間点では先頭は1時間10分21秒。これを単純に2倍するとすごい記録が出る。ペースメーカーが離れる。清田は20秒差。石井はもう見えない。先頭二人の21qから22qの1qは3分33秒にペースが落ちる。キルワは安藤や後ろをたびたび見るようになる。安藤はサングラスで顔は見えないが前だけを向いて走っている。
25qは1時間23分46秒で通過。この5qは17分2秒と少し遅くなるが、フィニッシュ予想はまだ1時間22分台。清田は37秒差。
30qではまだ並走。1時間40分41秒。この5qは16分55秒。清田は1分2秒差。キルワは何度かスパートするが、安藤はまだついていく。
33qから34qの坂道でキルワがスパート。安藤がじりじり離されていく。35qはキルワの1時間57分21秒。安藤は7秒差。この5qは16分40秒とペースアップ。
37q付近で、キルワと安藤の差は10秒に。4位の石井に桑原が追いつき、抜いて日本人3位に。
40qはキルワの2時間13分57秒。安藤とは18秒差。そのままキルワが2時間21分17秒の大会新&自己新で優勝。安藤は2時間21分36秒で2位。これは日本歴代4位(野口、渋井、高橋に次ぐ)のタイム。清田は2時間23分47秒で3位。自己記録を更新。清田のタイムは大阪国際で優勝した重友よりいいので、有力候補に。強化委員長の瀬古さんは、すごく嬉しそうだった。岩出は途中棄権。桑原が4位で日本人3位だが、2時間26分台、石井が5位。
マラソン (2017.3/5)
びわ湖毎日マラソン (2017.3/5) 世界選手権選考レース
天候は曇り、風もほとんどなく、好記録が期待される条件。国内招待は、リオ五輪16位の佐々木(旭化成)、石川(Honda)、昨年のこの大会が初マラソンだった一色(青山学院大)等。海外招待は、エチオピアから2時間4分台の記録を持つネゲセ、ケニアから5分台のキプルト、6分台のチェビー等。ペースメーカーは日本人一人を含む三人で、1q3分の設定。
最初の1qは2分58秒。2qは6分2秒、3qは9分ちょうど。5qでは14分55秒。やや上げ下げがある。日本人ペースメーカーはきっかり3分らしい。一色は日本人ペースメーカーの真後ろで走る。
先頭集団は、海外招待選手を中心に、佐々木、一色、宮脇(トヨタ自動車)、先月の東京マラソンで双子の弟が走った市田宏(旭化成)、村澤(日清食品グループ)、園田(黒崎播磨)、大塚(駒澤大)、最年少参加の中島(東海大1年)なども含まれている。
最初の給水で一色が取れず。次第に先頭集団が縦長になり、ふたつに分かれ始める。佐々木、一色、中島は前方に残り、市田、村澤は後方に。
10qは29分51秒。1qごとが設定より速いときが多い。先頭集団は25人。二回目の給水で一色はボトルをとるが、次のテーブルにぶつかりかけ、よろける。13q付近で、先頭がばらけ始め、佐々木、宮脇、園田、村澤は前方に、一色は一気に集団最後尾に。NHK一号車解説の花田さんは、4月から一色が入るGMOアスリートで既にコーチしているらしく「一色は、細かいペースの上げ下げに影響されない位置をとっただけならよいが、あまりにも急なので気になる」と言う。
15qは44分49秒。この5qは14分58秒で設定よりやや速い。しかし次の2qは、1q3分になり、佐々木と宮脇も集団の前方へ。18q過ぎで、ついに一色が遅れ始める。
20qで日本人ペースメーカーがはずれる。宮脇は集団の前方にいるが、佐々木が後方に後退。後で報道を読むと、腹痛がしてきたらしい。
中間点は1時間3分19秒。ゴール予想はまだ2時間6分台。ペースメーカーのすぐ後ろにネゲセ、キプルト、チェビーの実力者が並ぶ。22q付近で佐々木が遅れ始める。
23q付近では先頭は10人程度。日本人は村澤、宮脇、大塚、馬場(Honda)、松村(MHPS)と一般参加ばかり。次第にペースが上がり、どんどんばらけていく。25qでは、ペースメーカー二人とチェビーとキプルトの四人が先頭、その後ろを村澤が一人で追いかける形に。
28q付近では、先頭はさらに離れ、3位で走るのはムタイ(ウガンダ)。村澤は全体の4位。宮脇が5位。佐々木が腹痛から回復し、前との差を詰め始め、29q付近で日本人二番手に。
30qは1時間29分46秒。残りのペースメーカーも離れる。キプルトが先頭に立ち、チェビーがやや苦しそうに追いかける。4位の村澤は1q3分8秒のペース。テレビには映っていなかったが、給水の後、キプルトが吐いたらしい。ペースが落ち、チェビーに並ばれる。
先頭の二人のペースが落ち、1q3分10秒台に。しかし、ムタイと村澤もペースアップはできず。佐々木が村澤との距離を着実に詰める。
35qは1時間45分50秒。もう2時間6分台でゴールするのは困難に。36q手前で佐々木が村澤をとらえ、一気に抜き去る。37q過ぎでは、松村と石川が村澤に追いつき、一気に抜き去る。村澤は急激にペースダウン。
40qでも先頭の二人のペースは落ち続け、勝負の領域に。日本人1位の佐々木はここまで2時間3分以上かかり、2時間10分台になりそう。
優勝争いは、トラックに入ってから決着。最後にチェビーがスパートするとキプルトは付いていけず。2時間9分6秒の平凡なタイムだが、優勝して嬉しそうだった。前半が想定よりやや速く、無風で暑かったらしい。その分、後半びわ湖からの風で体温が奪われ、ペースダウンをまねいたようだ。佐々木は2時間10分10秒でゴール。無念そうな顔で、インタビューでもロンドン世界選手権代表は「話にならない」と言っていた。
途中まで日本人1位だった村澤は28位、ゴール後、立ち上がれず救護室へ。一色は30q過ぎに棄権したとのこと。
New! マラソン (2017.2/26)
東京マラソン (2017.2/26) 世界選手権選考レース
2時間3分13秒の記録を持つケニアのキプサングが、2時間2分台の「世界新」をねらうと公言。というのも、コース変更で、最後の橋の上りがなくなり、東京駅前をゴールとするより平坦なコースになったため。他の海外招待選手は、2014年優勝のチュンバ(ケニア)、ケベデ(エチオピア)など。国内招待は、今井(トヨタ自動車九州)、マラソン2回目の服部勇馬(トヨタ自動車)、前田和浩(九電工)、藤原新(ミキハウス)、初マラソンの市田孝(旭化成)、設楽悠太(Honda)など。
ペースメーカーはなんと7人。三段階のペースメーク設定。先頭は「世界新」ペースで、1q2分54-55秒。第2集団は2分58秒。第3集団は3分ちょうど。最大30qまで。
初めの1qはなんと2分46秒。最初の5qは14分17秒で、ここまで設定よりだいぶ速めで推移。先頭集団は、海外選手のみ。日本人選手は第2集団で、井上大仁(ひろと)(MHPS)、設楽悠太、市田孝らが含まれる。そのうち、設楽が一人で先頭を追いかけ始める。
先頭は、7q20分04秒、10qは28分50秒。まだ世界記録を30秒も上回るペース。さすがに、10人程度に絞られてきた。キプサング、チュンバ、デクシサ(エチオピア)など。
設楽は相変わらず日本人トップで快調に走るが、井上がぴったりついてくる。市田はやや遅れる。12qで先頭から落ちてきたケベデをとらえる。設楽は日本記録を30秒近く上回るペースで、井上は付いていけなくなった。
先頭は、ペースメーカーもたいへんらしく、第1集団に4人いたが、いつの間にか3人に。縦長になり、二人、三人と遅れていき、先頭が二つに分裂。
15qでは43分34秒。20qは58分05秒。先頭には、キプサング、チュンバ、デクシサ、キプケテル(ケニア)の四人。第2集団の後方に設楽の姿が見えるように。日テレ放送センターでは、高橋尚子が「初マラソンではハーフまでは軽く走れる」と言う。第1移動車の瀬古も「まだ楽そうだ」。第2移動車の藤田は「マラソンのこわさをまだ知らないので行けるところまで行ってほしい」。
ハーフの少し手前で、設楽に疲れが見え始めた。藤田が「少し歩幅が小さくなった」。25qでは先頭集団が1時間12分48秒、設楽は1時間13分49秒。
28q付近でキプケテルが遅れ始める。ペースメーカーもいつの間にか二人に。後方の日本人集団をひっぱる日本人ペースメーカー(後で佐藤悠基と判明)は、1q3分ペースをきっちり守っている。
30qになる前に、ペースメーカーが一人になる。デクシサも遅れ始める。元々持ちタイムは、2時間6分台なので、ここまでよく付いてきた、ということらしい。設楽のペースがだいぶ落ちてくる。遅れているペースメーカーの一人と走る。
ペースメーカーが離れると、キプサングがペースを上げるという見方もあったが、しばらくチュンバと並走。この時点では、世界記録より遅れていた。もし、本当に世界新を出すなら、ここから上げていかないと苦しい。
35q手前でキプサングがスパートというよりペースアップ。チュンバは付いていけない。35qはキプサングの1時間42分26秒。世界記録からは遅れている。設楽は先頭から3分遅れの8位。設楽の後ろでは、井上とコエチが次第に差を詰めてくる。さらにその後ろには、服部優馬も走っている。
38q付近で井上が設楽に追いつく。しばらく三人で走る。井上が設楽を置いて日本人トップになる。先頭は、キプサングが完全にチュンバを突き放す。世界新は無理だが、2時間3分台はいけそう。
40qはキプサングの1時間57分28秒。フィニッシュ予想は、3分台ぎりぎりに。第1移動の瀬古さんが「みなさん、声援を送ってください」と呼びかける。41qを過ぎてから、キプサングが少しペースアップ。なんとか2時間3分58秒でゴール。2位はキプケテル、チュンバは3位。
日本人トップは、8位の井上で2時間8分22秒。これは、川内が福岡国際で出したタイム2時間9分11秒よりもいい。日本人2位は、追い上げてきた山本(コニカミノルタ)で、2時間8分14秒。設楽は全体の11位、タイムは2時間9分27秒。なんとか選考対象の日本人3位に滑り込んだ。服部は2時間9分46秒で13位、今井は14位。
マラソン (2017.2/5)
別府大分マラソン (2017.2/5) ロンドン世界選手権選考レース
世界選手権の候補は、福岡、東京、びわ湖の場合日本人3位以内が対象だが、別府大分は日本人1位のみが対象。もちろん2時間7分を切れば、即内定。招待選手で知っているのは、ロンドン五輪6位の中本(安川電機)のみ。レースも中本を中心に動いた。その他、初マラソンで2時間9分台を出した丸山(旭化成)、今回が初マラソンの大石(トヨタ自動車)、おととし2位の門田(カネボウ)など。海外招待は2時間7分台の記録を持つケニー(ケニア)とデベレ(エチオピア)など。
ペースメーカーは日本人一人を含む3人。それぞれ15q、20q、30qまでの契約で、1q3分ペースが設定らしい。
午前中は雨で、12度、湿度91%、北風1.7m。1qはやや遅めの3分6秒、2qも6分10秒。5qでも15分17秒で先頭は30人くらいの大集団。中本は真ん中よりやや後ろでたんたんと走っている。
10qは30分34秒。先頭はまだ30人くらい。12qで国内招待の石田(西鉄)が遅れる。15qは45分48秒。日本人ペースメーカーの吉田がはずれる。先頭は27人。給水でペースが上がる。丸山と大石がスペシャルを取れず。早川(トヨタ自動車)が遅れる。丸山は、20q、25qでもスペシャルを取れず。
20qは1時間1分14秒。ややペースが落ちる。しかし門田が遅れる。ペースメーカーがもう一人はずれる。中間点は1時間4分34秒。中本は相変わらず、集団の真ん中に。25qは1時間16分49秒。先頭は20人。26qで最後のペースメーカーが予定より早くはずれる。
デベレが先頭でひっぱる。縦長になり、丸山、ケニー、ルムシエ(モロッコ)などが追いかける。中本は第2集団の先頭。28q付近ではデベレとケニーが先頭争い。デベレが前に出て、ケニーが落ちる。30qでは1時間31分56秒。2位は中本、伊藤(スズキ浜松AC)、大石が続く。
31qで中本と伊藤がデベレに追いつく。ケニーと大石も追いついてくる。32-3qでき、中本とデベレが先頭争い。伊藤もからむ。しかし、橋の上り坂で中本がスパート、伊藤、ケニーは付いていけず、デベレのみ食い下がる。
35qはデベレの1時間47分12秒。中本が上りになる度に少し前に出るがデベレも離れず。4年前の川内とのデッドヒートが中本の頭をよぎったという。しかし、40q手前で中本がじりじりとペースを上げ、次第に独走に。競技場に入るときには、片手を突き上げた。あとは、福岡国際の川内のタイムとの競争だが、さすがにそこまでのスタミナはなく、2時間9分32秒で初優勝。今まで14回マラソンを走ってきて初めての優勝で、「こんなに気持ちがいいとは初めて知った」と言っていた。2位はデベレで2時間10分23秒。3位は全く話題にならなかった木滑(MHPS)で2時間10分30秒。大石は4位、5位は伊藤。
マラソン (2017.2/2)
大阪国際女子マラソン (2017.1/29) ロンドン世界選手権選考レース
今回日本陸連は、世界のレースが後半型なのに対応できる力を養うため、前半のペースメイクをゆっくりめに設定、後半の方を速いタイムで走る「ネガティブスプリット」を求めた。
主な招待選手は、昨年2位の堀江(ノーリツ)、3位の竹中(資生堂)、リオ五輪で46位だった伊藤舞(大塚製薬)、ロンドン五輪代表だった重友(天満屋)など。大阪独自の「ネクストヒロイン選手」枠で前田(天満屋)、新井(大阪学院大)など。
気温10.2度、湿度41%、ほぼ無風。ペースメーカーは二人。1q3分33秒で入る。5q17分21秒。先頭集団は縦長になり、7qまでに国内外招待選手10数人に。エチオピアのツェガ、バーレーン(確かエチオピアから移籍)のハブテゲブレルなども。
10qは34分26秒。ここで41歳の小崎(ノーリツ)が遅れ始める。給水ポイントで竹中が後ろの選手と足がからまり、よろけるがこらえる。ペースメーカーが一人はずれる。すると残ったペースメーカーが少しペースを上げる。 13qで前田が遅れ始め、14qの下り坂でペースがやや上がり、竹中や重友も遅れ始める。15qは51分13秒。先頭には、ツェガとハブテゲブレル、加藤(九電工)、堀江、吉田(TEAM R×L)。伊藤が遅れ始める。
20q手前で、遅れていた重友が第2集団に追いつき、竹中、ツェガ、ハブテゲブレル、田中(第一生命)ら5人の先頭に立つ。20qは1時間8分4秒。第2集団は20秒差。
中間点でペースメーカーがはずれ、先頭は加藤、堀江、吉田の3人に。22qで吉田がスパート。高橋尚子の練習パートナーだった35歳。しかし堀江と加藤が追いつく。25qで堀江がスパート。加藤は付いていけない。吉田も次第に離される。
第2集団から重友と田中が飛び出し、前を追う。3位の加藤が吉田に追いつき、抜く。しかし、29q付近で重友が吉田と加藤をぬき、単独2位に。 30qは堀江の1時間42分8秒。2位の重友は25秒差。重友が次第に間をつめ、ついに35キロ過ぎで堀江をぬく。堀江は初めは付いていったが、次第に離される。
40qは重友の2時間16分42秒。既に重友の独走で1位はほぼ確定。そのまま 2時間24分22秒で5年ぶりの優勝。先攻逃げ切り型だった重友は、後半が前半より1分遅いだけだった。復活と言うより「新生」だという解説者もいた。惨敗したロンドンに「忘れ物を取りに行く」。2位は堀江で2時間25分44秒。3位は田中で2時間26分19秒。4位は、全く映らなかったアメリカのブルラ、5位はハブテゲブレル、6位に竹中。