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2018マラソン・バックナンバー


12/9 さいたま国際マラソン
12/2 福岡国際マラソン
3/11 名古屋ウィメンズマラソン
3/4 びわ湖毎日マラソン
2/24 東京マラソン
1/28 大阪国際女子マラソン

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マラソン (2018.12/15)

さいたま国際マラソン (2018.12/9) MGCシリーズ

 風も強く、気温も7度と低く、女子の3大レースの中で最もアップダウンの多いコースのためか、一人もMGC獲得の設定タイムを出せなかった。日本人上位3人に入り、2時間29分を切るか、4〜6位でも2時間28分を切ればMGCを獲得できる。コース条件が名古屋や大阪より厳しいため、設定タイムは1分遅くしてあると日本テレビ解説の高橋尚子が言っていた。
 海外招待選手は、ケニアのキベト、エチオピアのサド、バーレーンのハブテゲブレルとゴサ等。バーレーンの二人はエチオピアからの移籍。ゴサ選手はマラソン2回目で、以前は1500メートルの選手だったとか。国内招待は、ベストタイム2時間23分台の清田(スズキ浜松AC)、吉富(メモリード)、古瀬(京セラ)、一度は陸上をやめた今田(岩谷産業)、退職してプロとして活動中の下門(埼玉陸協)等。ペースメーカーは3人で、ケニアのハーフマラソンの二人と日本の吉田。吉田は大阪国際に出場予定とのこと。1q3分27秒程度の設定で30qまで。
 初めの1〜2qは設定より速い1q3分23秒で進む。たちまち先頭は10人くらいの集団に。海外招待選手4人と清田、下門、吉富、今田、一般参加の床呂(京セラ)など。
 3〜7qくらいはややペースが落ち着いていたが、バーレーンの選手はペースが遅いと感じるらしく、給水の勢いもありペースメーカーより前で走ったりしていた。
 9q過ぎ、ややペースが上がり、下門が遅れ始める。10qで34分31秒。下門はなんとか戻ってくるが、給水の後、11q過ぎで今度は期待の清田が遅れ始める。12q付近で清田が戻ってくる。13q過ぎにまたペースが速くなり、今田が遅れ始める。
 15qは51分54秒。この1qは3分33秒とペースダウン。第一移動車の高橋尚子は「ペースが安定していない。速くなると縦長になり、遅くなると遅れた選手がまた戻ってくる。」今田は戻っているが、吉富が遅れ始める。
 17q過ぎで清田がまた遅れ始める。別に苦しそうでもないし、動きも変わっていない。「忍者走り」と言われる、両手を下に下ろしたまま走るスタイル。しかしあまり足が前に出ていない感じ。高橋が「こういうときがある。自分でも理由がわからないのに体が進まないことがあった」。
 20qは1時間9分28秒。先頭は海外勢4人と今田、床呂の6人。しかし、突然エチオピアのサドが歩き始め、歩道に上がる。苦しそうに脇腹を押さえていた。
 中間点は1時間13分9秒。このまま行けば2時間26分台でゴール。
 23q過ぎで今田と床呂が遅れ始める。25qは1時間26分44秒。床呂と今田は15秒遅れ。清田は日本人3番目だが、さらに46秒遅れている。
 28q付近では、先頭の3人と今田、床呂はさらに離れるが、まだ2時間27分台のペースで走っている。
 30qでペースメーカーがはずれる。先頭の3人は、牽制しあってペースが落ちる。風が強いせいか、しばらくいくと縦一列に。背の高いゴサ、ハブテゲブレル、キベトの順。今田は下り坂を利用して、床呂を離していく。
 第3折り返し地点で今田が先頭と54秒差、床呂が1分13秒差、清田が1分55秒差、下門が3分28秒差。床呂はMGCぎりぎり、清田はこのままのペースだとだめらしい。
 35qでは先頭はハブテゲブレルに変わっており、ゴサとほぼ並ぶ。2時間1分52秒。高橋尚子が「一番後ろのキベト選手が少しうつむいて走っているのが不気味。頭は重いので、顔を上げているとのけぞりがちになる。視線を下げてうつむいていると自然に前傾姿勢になる」と言う。今田は2時間3分7秒。床呂は2時間4分2秒だが、これだと29分を超えるらしい。
 先頭はバーレーンの二人に絞られ、ハブテゲブレルのすぐ後ろにゴサがつけている形が続いている。高橋が「実はずっとハブテゲブレルがスパートをかけている。ゴサ選手が離れないので、同じように見えているが」と言う。後方で、清田が床呂をとらえて追い抜く。
 40qはまだ先頭の二人がトップ争い。今田が2時間21分26秒。これだと29分を超えてしまう。今田は腕時計を付けていない。第二移動車の赤羽が「本人はタイムがわかっているのか心配。沿道の人が教えてあげてほしい」と言う。
 最後のカーブを曲がり、鉄道橋の下をくぐるあたりで、ついにゴサがハブテゲブレルを突きはなす。2時間25分35秒でゴールテープを切る。4秒差でハブテゲブレル。3位のキベトは2時間28分38秒。今田は4位で、2時間29分35秒、5位清田は2時間31分7秒。

マラソン (2018.12/2)

福岡国際マラソン (2018.12/2) MGCシリーズ

 2004年の尾形以来の日本人優勝を服部勇馬(トヨタ自動車)が果たした。海外招待のアフリカ勢4人のうち2人が棄権するという幸運もあった。
 主な国内招待選手は、設楽悠太(Honda)、川内(埼玉県庁)、園田(黒崎播磨)、中本(安川電機)など。一般参加に、5月からプロランナーになった神野大地(セルソース)、双子の市田兄弟(旭化成)、怪我明けの深津(旭化成)など。このうち既にMGCキップを得ているのは設楽と園田。この二人が上位に入ってもカウントしない。
 主な海外招待選手には、ゲブレスラシエ(エリトリア)、2時間5分台の記録を持つキプルト(ケニア)、一昨年優勝したツェガエ(エチオピア)、メセル(エリトリア)など。
 ペースメーカーは6人。3人は先頭で1q3分、あとの3人は1q3分5秒ペースの設定。気温がスタート時に20度もあり、過去最高らしい。
 4q過ぎでキプルトが早くも遅れ始める。5qは15分4秒。ここまでだいたい1q3分ペースで進む。先頭集団は約35人。人が多くて心配されたが最初の給水はみんな取れたらしい。服部は汗かき体質らしく、かなり汗をかいている。解説の瀬古さんが「曇りになってほしい」と言う。
 8qでは1q2分57秒とややペースが上がり、何人か遅れる。10qでは30分8秒。先頭は約25人に。
 11q過ぎでゲブレスラシエとツェガエがペースメーカーの前を走る。しぱらくして元に戻る。川内が遅れ始める。12q過ぎでキプルトが棄権。13q過ぎで川内が35秒遅れの第2集団に吸収される。
 15qは45分12秒。給水でゲブレスラシエが設楽のボトルを落としてしまう。しかし高久(ヤクルト)が設楽に水を分けたらしい。15q過ぎで中本が遅れ始める。17q過ぎでゲブレスラシエも遅れ始める。先頭は約20人。
 20qは1時間16秒。佐々木(旭化成)、市田宏、宇賀地(コニカミノルタ)が遅れ始める。ゲブレスラシエも棄権。
 中間点では1時間3分35秒。先頭は15人。ようやく予報通り曇りになってくる。22q過ぎで高久が遅れる。23q過ぎで高田(JR東日本)も遅れる。
 25qは1時間15分29秒。ここまで1q3分ペース。ペースメーカーが一人離れる。神野、野口(コニカミノルタ)、福田(西鉄)、山岸(GMOアスリーツ)が遅れ始める。29qでは1q3分8秒となる。
 30qは1時間30分55秒。この1qは3分13秒と落ちる。残りのペースメーカーが離れ、園田が先頭に。他にはメセル、ツェガエ、窪田(トヨタ自動車)、橋本(GMOアスリーツ)、服部、設楽、市田孝。
 31.6qで折り返し。園田が先頭をキープ。最後のスピードがないので本当は離しておきたいのだろう。市田が遅れる。32q過ぎで設楽も遅れ始める。
 33qで先頭は服部とメセル、ツェガエの3人に。服部が一番余裕がありそうに見える。解説の東洋大学酒井監督は「服部はここで出るべきだ」と言うが、動かない。過去3回のマラソン全てで35q過ぎに失速しているので、慎重になっているらしい。
 それでも34qまでの1qは2分54秒。35qは1時間46分12秒。第2グループの4人とは23秒差。
 給水ポイントで服部がスパート。ツェガエとメセルが追いかけるが、追いつけない。38qまでの1qは2分55秒。2位のツェガエとは15秒差に。
 40qでは服部が2時間52秒。大迫の出した2時間5分台の記録を抜けるか。41qまでの1qは2分53秒とペースアップ。瀬古さんが「これは立派だ」と言う。
 服部が2時間7分27秒で初優勝。MGC獲得。2位ツェガエ、3位メセル。4位に設楽、5位園田。6位の山岸(2時間10分42秒)と7位の福田(2時間10分54秒)が「日本人上位3人」で「2時間11分以内」となり、MGC獲得。なんと川内が盛り返して10位に入った。その他、佐々木8位、橋本9位、市田孝12位、窪田13位、野口14位、高田17位、深津21位、神野29位。


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マラソン (2018.3/11)

名古屋ウィメンズマラソン (2018.3/11) MGCシリーズ

 初マラソンの関根(JP日本郵政グループ)が、海外招待選手についていき、全体の3位、日本人1位でゴールし、MGCチケットを手にした。
 日本陸連のMGCチケットへの女子の設定タイムは、日本人1〜3位なら2時間28分以内、4〜6位なら2時間27分以内。気温は7度、ほぼ無風の好条件。
 主な海外招待選手は、2017ベルリンマラソンで2時間20分53秒のジェメリ(ケニア)、さいたま国際マラソン2連覇のダニエル(ケニア)、アセファ(エチオピア)、ドッセーナ(伊)、モハメド(バーレーン)など。主な国内招待選手は、2017世界選手権代表の清田(スズキ浜松AC)、2年半ぶりのマラソンの前田(ダイハツ)、北海道マラソンにも出た岩出(ドーム)、小原(天満屋)、リオ五輪1万メートル代表だった関根など。
 ペースメーカーは4人。3人は先頭集団を5q17分、1人は第2集団を5q17分30秒(?)で最大25qまで。
 1qは3分22秒。下り坂のせいか予定より少し速い。3分27秒、3分24秒、3分24秒と少し速めの中、第1集団は、ほとんど招待選手の18人に。5qは17分02秒でやや設定より遅い。以前、給水で失敗した前田も無事にとる。第2集団も16人くらい。
 7q付近で第1集団が二つに分かれ始め、清田ら3人が集団の後方から離れ始める。10qは33分51秒。設定より9秒速い。給水で縦長になり、さらにペースが少し上がったため、前田、加藤(九電工)など招待選手も遅れていく。
 12qで既に先頭集団は7人。日本人は、関根、小原、岩出の3人。あとは、ジェメリ、ダニエル、アセファ、モハメド。少し離れて土井と野上(十八銀行)、さらに離れて前田、加藤、吉田、ドッセーナらが走る。第1移動車の森下アナが、後続選手たちについて「MGC獲得に切り替えた走り」と言い、解説の高橋尚子が「これ以上離れると前に追いつけない」と言う。
 15qは50分49秒。この5qは16分58秒でやや速い。しかし全体に安定したペース。次第に、先頭の7人と後続の差が開く。
 20qは1時間7分49秒。この5qは17分ちょうど。中間点は1時間11分32秒。このままのペースだとゴールは2時間23分台。ペースメーカーのうちニュージーランドの人が離れる。第1移動車解説の高橋尚子が「ペースメーカーがいなくなったとき先頭にいると先導させられるので、岩出選手は集団の後方に下がった」と言う。
 23q付近でダニエルと小原が遅れる。25qは1時間24分37秒。ここで残り2人のペースメーカーも離れる。解説の高橋尚子が「関根選手が押し出されないといいが」と言う。しかし、やはり先頭を走ることに。岩出が遅れかけるが、給水で追いつく。
 25.5qでジェメリがスパート。アセファが追う。その後を関根とモハメドも追う。岩出は遅れる。ジェメリは1q3分16秒で走り、ぐんぐん差をつけていく。カメラが後方の選手たちに切り替えられて、先頭に戻ってくると、関根がモハメドをおいて単独3位で走っている。
 30qでジェメリは1時間40分52秒。この5キロを16分15秒。関根は1時間41分33秒。この5キロは16分56秒で、ペースメーカーがいたときのペースを維持している。
 32.8qで、全体の5位を走っていた岩出が4位のモハメドに追いつき、抜き去る。先頭のジェメリは1q3分11秒で走るが、アセファも離れずに追う。
 35qではジェメリが1時間57分35秒。この5キロは16分43秒。アセファもこの5キロは16分42秒。関根はこの5キロを17分00秒。
 日本人2位は岩出、3位は小原。しかし35.5qで野上が小原をぬく。先頭では、ジェメリのペースが落ちてくる。アセファの姿がだんだん大きくなってくる。解説の高橋尚子は「ジェメリ選手は安心してしまって気づいていない」と言う。
 38qでアセファがジェメリに追いつき、ぬいていく。40qはアセファが2時間14分37秒。関根は1分5秒遅れの2時間15分42秒。ペースの落ちたジェメリを追う。初マラソンなのによく食らいついている。
 アセファが2時間21分45秒で優勝。この人も初マラソン。2位はジェメリで2時間22分48秒。3位の関根は2時間23分7秒。4位の岩出は2時間26分28秒、5位の野上は2時間26分33秒。日本人上位3人がMGCチケットを獲得。
 日本人5位の小原は8位、清田は9位、加藤は10位。いずれも2時間27分以上でMGCチケット獲得ならず。前田は15位だった。

マラソン (2018.3/4)

びわ湖毎日マラソン (2018.3/4) MGCシリーズ

 スタート時に15度もある、暑さの中のレース。またしても国内招待選手は誰も上位に入れず。海外勢も、あまり速い選手はおらず、優勝したのは国内招待選手で初マラソンのディラング。なんとか一人、これも初マラソンの中村(富士通)がMGCキップを手にした。
 国内招待の主な選手は、東京マラソンでペースメーカーを務め、マラソン二回目の村山謙太(旭化成)。旭化成からは深津、丸山も。他にギザエ(スズキ浜松AC/ケニア)、ディラング(愛知製鋼/ケニア)など。一般参加でベテランの今井(トヨタ自動車九州)、窪田(トヨタ自動車)、足の手術からの復帰をめざす設楽啓太(日立物流)など。海外招待は、昨年優勝のチェビー(ケニア)、コリル(ケニア)、クマ(エチオピア)、アブラハム(スイス)、メウッチ(伊)、初マラソンのロバートソン(ニュージーランド)など。
 ペースメーカーは三人で、ケニアの人。設定は当初2分58秒くらいだったが、暑さのため3分2秒に変更。一人は25qまで、後の二人は30qまで。NHK第1移動車の解説、浜田さんは「ペース設定が遅めなので、途中まで大集団になる。給水での転倒など気をつけないといけない」と言う。
 初めの1qは3分4秒。1〜2qも3分5秒。設定よりさらに遅い。三人のペースメーカーの後ろに海外招待選手がずらり。その後ろに国内招待選手と一般参加選手がたくさん。
 2〜3qが3分ちょうど。急に5秒速まったので、少し縦長に。3〜4q、4〜5qは3分2秒。5qは15分17秒。6q付近の最初の給水で、鈴木(スズキ浜松AC)が転倒。
 8qで深津が遅れ始める。5〜10qでは、1qごとに2分57秒から3分4秒の間でペースが上下する。10qでは30分21秒、この5qは15分4秒。「海外招待選手たちが、ペースメーカーにペースを上げるように指示しているのかもしれない」とNHK放送席のアナウンサーと解説の高岡さん。先頭集団は少し減って41人。
 10q以降も、1qごとにペースが上下し、丸山ら国内招待選手たちが遅れ始める。先頭集団は縦長になり、前方に海外選手と窪田、福岡でMGCを取った竹ノ内(NTT西日本)、後方に村山、今井、設楽、野口(コニカミノルタ)など。みんな汗をかき、スペシャルドリンクだけでなく、ゼネラルやスポンジなども初めからよく取られている。
 15qでは45分25秒。この5qも15分4秒。先頭集団は30人を切る。16qの給水ではペースが落ちるが、設楽が遅れ始める。ペースメーカーが一人、25qまでもたずにやめたらしい。
 20qは1時間0分37秒。この5キロは15分12秒。先頭集団は20人ほど。野口が最後方で遅れそう。中間点は1時間3分56秒。同じペースなら、ゴール予想は2時間7分52秒らしい。竹ノ内が遅れ始める。
 23qでアブラハムが遅れ、もう少し走った後で棄権。先頭集団は17人。ここから村山が遅れる。第1移動車の解説、浜田さんは「先頭がまた設定より速いので、自分のペースを守っているのかもしれない」と言う。
 25qは1時間15分41秒。先頭集団は16人。日本人は、窪田、中村、今井、野口、藤本(トヨタ自動車)、鈴木(愛三工業)。既に国内招待選手はいない。ここから今井、野口、鈴木、メウッチが遅れる。
 27q過ぎで中村が遅れ始める。先頭は12人、日本人は窪田と藤本のみ。ここで藤本も遅れ始める。一方、今井、中村、鈴木の三人は、集団で藤本に迫る。さらに後ろには野口が続く。解説の高岡さんは「ベテランの今井はマラソンをよく知っているので、他の二人はペースの作りかたなど参考にすると良い」。
 30qでペースメーカー二人が離れる。すぐ後ろを走っていた窪田が一人で先頭を走る。しかし、ほどなく海外選手7人がつめてくる。チェビー、コリル、クマ、ギザエ、ディラング、ロバートソンなど。今井、中村、鈴木の三人に野口が追いつく。
 31q過ぎでロバートソンがスパート。窪田とチェビー以外は付いていく。32q過ぎで、日本人2位集団が藤本を追い抜き、野口が前に出る。今井と中村が追う。鈴木は遅れる。33qでは野口がまた遅れる。
 先頭ではロバートソンが二回スパートしたが、振り切れない。窪田はチェビーより遅れ、単独8位。この1q3分20秒くらいでペースががくっと落ちた。しかしまだ、今井と中村とは46秒の差がある。解説の高岡さんは「46秒の差がひっくり返ることもあるのが、マラソン」と言う。
 35qは1時間46分16秒。先頭は5人。窪田は40秒遅れ。どんどん歩幅が小さくなっている。今井と中村の後ろを追いかける野口は、また少し遅れる。
 36q過ぎで、遅れていたメウッチが追い上げてきて、窪田をぬく。今井と中村が追い上げてくる。先頭からギザエが遅れる。先頭は4人。
 37q過ぎ、今井と中村が窪田に追いつき、ぬいていく。窪田はさらに野口にもぬかれる。日本人1位争いは中村と今井。中村が前に出る。
 38q過ぎで先頭のコリルがスパート、ディラングだけが付いていく。ロバートソンが3位。中村が落ちてきた選手をひとり抜いて、全体の8位に。しかし放送席では、「このペースではMGCはぎりぎり。今井はさらに難しい」という話。
 40qはディラングの2時間1分21秒。スパートし、コリルを離していく。中村は2時間4分台。
 ディラングが2時間7分53秒で初マラソン初優勝。中村は競技場に入る前からペースを上げ、競技場に入ってから、さらにペースを上げる。トラックでまた一人ぬき、全体の7位に。2時間10分51秒でゴールし、なんとかMGCキップを手に入れた。今井は2時間11分38秒の9位。報道陣には一言も言わずにさがっていったらしい。
 2位コリル、3位ロバートソン、4位ギザエ、5位クマ、6位メウッチ。8位チェビー、10位野口。村山21位、設楽26位。窪田は、最後歩くようなペースで蛇行してゴール。

マラソン (2018.2/24)

東京マラソン (2018.2/24) MGCシリーズ

 設楽悠太が、高岡のマラソン日本記録を16年ぶりに破って2時間6分11秒で2位。他5人にMGCチケットが渡った高速レースとなった。
 海外招待は、昨年優勝で2時間3分台の記録を持つキプサング(ケニア)、リオ五輪銀メダルのリレサ(エチオピア)、2014年優勝のチュンバ(ケニア)、メコネン(エチオピア)など。国内招待は、設楽(Honda)、井上(MHPS)、市田孝(旭化成)、宮脇(トヨタ自動車)、佐藤悠基(日清食品グループ)、神野大地(コニカミノルタ)、初マラソンの鈴木健吾(神奈川大)、一色(GMOアスリーツ)、村澤(日清食品グループ)など。ペースメーカーは、3通りのペースメイクの予定。先頭が1q2分55秒、次が1q2分58秒、その次が1q3分。先頭は世界最高記録ペース、次は日本記録更新ペースらしい。2分58秒のペースメーカーに村山謙太。天気は曇り、気温は6.5度で寒いが、ほぼ無風の好条件。
 最初の1qは下りなのでやや早めの1q2分53秒。第1集団には井上と設楽。先頭のペースメーカー3人のペースメイクが安定しないらしい。3qでは2分55秒。井上はすぐ後ろに付けているが、設楽は村山と走る。
 5qで14分46秒。第1集団は海外招待選手と井上、門田。第2集団は、ペースメーカー村山と設楽、市田など。
 レースディレクターからのリポートで、先頭のペースメーカー3人に、後ろが付いてくるまで少し下がり、付いてきてからペースアップするように指示した、とのこと。本来の第1集団、というか世界記録更新をねらうキプサングが集団の先頭にいない。
 10qは29分37秒。世界記録はねらえそうもないペース。第1集団は井上も含め10人程度。第2集団は、ペースメーカー村山と設楽、市田の3人。第3集団ができ、鈴木健吾、宮脇、佐藤悠基、神野など。
 12qで第2集団が第1集団に追いつき、設楽は井上の近くを走る。市田は集団の最後尾。キプサングも後方にいる。第1移動車解説の尾方さんは「キプサングはおとといの記者会見では、世界記録更新をねらうと話し、元気そうだったが、このようすは本来の調子ではない」と言う。
 15qでは44分35秒。ゴール予想は2時間5分台と日本記録更新はねらえそうなタイム。新第2集団は、1q3分のペースメーカー二人と鈴木健吾、宮脇、佐藤悠基、神野、木滑(MHPS)、一色、村澤など。
 15q過ぎの給水でキプサングがボトルを落とし、戻って拾うが、集団から遅れる。第1移動車では、「レースをあきらめたように見える」という話。ちょうど橋を渡っている途中で歩き始め、両手を広げる。棄権らしい。放送センターでは、解説の金哲彦さんが「キプサングの世界記録更新が見られなくて残念」と言う。
 18q過ぎには、ついに市田が集団から遅れる。一方、設楽は井上などと快調に走る。
 20qは59分27秒。直後に設楽が先頭のペースメーカーより前に出る。ペースメーカーたちは驚いた様子で設楽の方を見る。放送センターでは、「設楽が何を考えているのか」とアナウンサーが言うが、おそらくペースアップを走りで促しているのだろう。今回のセンターのアナウンサーは、レース展開の見どころの切替が遅く、選手名をかんだりもして、経験不足な感じ。
 中間点は1時間2分43秒。日本記録更新ペース。21q過ぎでペースメーカーたちがまた先頭に立つ。市田は大きく遅れる。20qで、村山を含む何人かのペースメーカーが離れた。日本人だけの第2集団は、1時間3分33秒出通過。放送センターの解説、金さんが「この集団からも何人もサブテンランナーが生まれる」と嬉しそうに言う。
 23qで先頭集団はペースメーカー5人と選手10人。設楽、井上、チュンバ、メコネン、リレサ、キプルト(ケニア)、キプケテル(ケニア)、留学生のカリウキ(東京薬科大)など。市田は11番目。第2集団は、ペースメーカー一人と選手7人。鈴木、宮脇、佐藤、神野、木滑など。
 25qは1時間14分23秒。先頭集団のペースメーカーの数人が離れる。V. キプルトが遅れる。第2集団のペースメーカーが離れ、選手だけになる。28qで市田が吸収される。
 30qは1時間29分20秒。最後のペースメーカーが離れる。レースディレクターがねぎらう。この人が一番安定していた。ここで井上が自然に先頭になり、集団を引っぱる形になる。放送センターの解説では、「設楽は昨年のレースでは30q過ぎから遅れていった」という話が出る。第2集団は交替で先頭に立っていたらしいが、ここから一般参加の山本(マツダ)が先頭に出る。
 給水の後31q過ぎで設楽が遅れ始める。第1移動車解説の尾方さんは「少し前から身体がぐらつき始めた」。今年もここまでか。市田は第2集団からも遅れる。先頭集団は6人。井上、チュンバ、リレサ、A. キプルト、キプケテル、カリウキ。ペースが1q3分を越えるところまで落ちる。設楽は3秒程度の遅れでついていく。
 35qは1時間44分10秒。先頭は3人。チュンバ、A. キプルト、キプケテルの順。井上はリレサの後ろにぴったりと付けている。カリウキが遅れ、設楽と並ぶ。第2集団は1時間46分9秒。ここから宮脇が遅れる。一方、木滑が飛び出す。
 先頭はチュンバが抜けだしロングスパート、次第に単独走に。井上とリレサはまだ並走。井上の日本記録更新はぎりぎりだが、まだねらえる、とのこと。設楽はカリウキをおいて、井上たちに近づく。
 38qで設楽がまずリレサを抜き、単独5位に浮上。第1移動車、放送センターとも「これは日本人トップだけでなく、記録更新も」と盛り上がる。38.3qで設楽が井上に追いつき、一気に抜く。井上は付いていけない。さらに前方には、3位のキプケテルが見える。
 日本人3位は木滑、追うのは山本、宮脇、佐藤。鈴木、神野は遅れる。
 39.8キロで設楽がキプケテルを抜き、単独3位。センター解説の金さんが「目の前にいる相手を抜いていく駅伝と同じ感覚」。先頭はチュンバの独走。
 40qはチュンバの1時間58分55秒。設楽は1時間59分30秒。日本記録更新ペース。40.5qで設楽はA. キプルトも抜く。第1移動車解説の尾方さんは「1q3分ペースを保てれば記録は出せる」と言う。
 東京駅前のゴールに、チュンバが2時間5分30秒で飛び込み、優勝。設楽は2時間6分11秒で、日本新記録の2位。ゴール後、倒れ込んだ。井上は2時間6分33秒で5位。3位はA. キプルト、4位にキプケテル、6位リレサ。7〜10位は日本人で、木滑、宮脇、山本、佐藤が日本人3〜6位。
 途中で、センター解説の増田さんが「瀬古さんが、日本新記録の賞金1億円が複数出てもいいように用意してある、と言っていました」と話したように、設楽に1億円が出るらしい。報道では、チームと監督にも5000万円出るとあった。本人はインタビューで「記録より勝つことを意識していたので日本人トップになれて嬉しい」「日本記録更新はそんなにねらっていなかったが、沿道の応援でがんばれた」と言っていた。

マラソン (2018.1/28)

大阪国際女子マラソン (2018.1/28) MGCシリーズ

 国内招待には、北海道マラソン優勝で既にMGC出場権を持っている前田(天満屋)、2017ロンドン世界選手権1万m代表で初マラソンの松田(ダイハツ)、ロンドン世界選手権マラソン代表で昨年名古屋で初マラソン日本女子最高記録の安藤(スズキ浜松AC)、41歳の小崎(ノーリツ)など。海外招待はジェプトゥー(ケニア)、テハダ(ペルー)、ゲブレセラシエ(エチオピア)など。ペースメーカーは3人(オーストラリア、ケニア、エチオピア)。設定タイムは1q3分25秒。
 気温が5度と寒いが風はない。2qまでに先頭集団は16人。3q付近で小崎が遅れる。5qまでは変化なし。安藤は、1号車解説の高橋尚子が名づけた「忍者走り」でペースメーカーのすぐ後ろを走る。一方、松田は鍛えた筋肉で力強く腕を振って走る。
 5q17分5秒。10q過ぎの給水後から集団がばらけ始め、12qでは、先頭集団は8人に。安藤、松田、前田、ジェプトゥー、テハダ、ゲブレセラシエなどは残っている。15qでは51分14秒。この5q17分4秒。オーストラリアの長身ペースメーカー、ウェリングスが安定したペースを作る。
 給水後、テハダなどが遅れ、先頭は5人に。ペースメーカーが一人遅れ始め、前田とジェプトゥーはその近くで走る。19qで前田が前方に追いつく。20q手前の給水で安藤がスペシャルを取り損ねる。すると松田が自分のボトルを手渡す。
 20qでは1時間8分14秒。この5qは17分。先頭はペースメーカー2人と日本人3人とゲブレセラシエ。20キロ過ぎで遅れていたジェプトゥーが右足を押さえて止まる。棄権したらしい。
 中間点では1時間11分59秒。このまま行けば、2時間24分前後の好記録。オーストラリアのペースメーカー、ウェリングスが離れる。
 21キロ過ぎでゲブレセラシエが遅れる。とうとうペースメーカー1人と日本人だけ3人に。松田がペースメーカーの真横で走る。25キロでは1時間25分20秒。この5キロは17分6秒。
 25キロ過ぎで、前田がペースアップ。1号車解説の増田さんが「既にMGC出場権を得ているので、自分からレースを動かすという挑戦をした」と言う。松田と安藤はペースメーカーと走っている。次第に前田が差を開いて50mほどに。松田は監督から「30キロまではペースメーカーについていく」ように言われているらしいが、高橋尚子は「これ以上、差がつかないうちに追いかけるべきだ」と言う。
 27キロ付近で、ようやく松田と安藤もペースメーカーの前に出て、前田を追いかけ始める。ここでコマーシャルが入り、終わったところで見ると、追っていた松田と安藤の差がすごく開いている。大阪国際は、いつもいいところが見られない。
 29キロ付近では松田がぐんぐん前田に迫っていく。解説陣は、「まだ距離が残っているからもっとじっくり追ってもいい」という話をする。30キロでは前田が1時間42分1秒。松田は4秒差。
 30キロ過ぎでついに松田が前田に追いつき、その勢いのまま引き離しにかかる。前田はついていこうとするが、次第に離れていく。
 35キロでは松田が1時間58分25秒。この5キロはペースアップし、16分24秒。前田は24秒差、安藤は2分以上差。雪が降ってくる。松田は寒さに弱いらしいが、鍼灸師の母親に身体を温める施術をしてもらい、おなかにカイロ、全身にホットクリームをぬるなどの対策をしたという。
 松田が独走し、ペースは少し落ちるがスタミナ切れもなく快走。40キロは2時間15分17秒。
 そのまま松田が2時間22分44秒で、初マラソン初優勝。歴代9位の記録。見事にMGCの出場権を獲得。瀬古さんが嬉しそうに「切符」を渡していた。2位は前田で2時間23分48秒。自己記録を大幅に更新。3位の安藤も2時間27分37秒でMGC出場権(2時間28分以内)を獲得。
 なお、6位に後ろから追い上げた小崎が2時間30分03秒で入った。4位は海外招待のシェール(ドイツ)、5位に吉田(リクシル)、7位にテハダ。8位にネクストヒロイン枠の大学生、水口(大阪学院大)。

 ※女子の第1戦さいたま国際マラソンは今季も見逃した。


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