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2019マラソン・バックナンバー


12/6 福岡国際マラソン
9/15 マラソングランドチャンピオンシップ(MGC) 女子
9/15 マラソングランドチャンピオンシップ(MGC) 男子
3/10 名古屋ウィメンズマラソン
3/10 びわ湖毎日マラソン
3/3 東京マラソン
1/27 大阪国際女子マラソン

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マラソン (2019.12/1)

福岡国際マラソン (2019.12/1) MGCファイナルチャレンジ

 来年の東京五輪のマラソンは、札幌に会場が移ることになった。出場枠はあとひとつ未定。大迫が持つ日本最高記録(2時間5分49秒)を破れば滑り込めるが、誰も破れなければMGC3位の大迫が順当に決まる。「ファイナルチャレンジ」対象レースは、この福岡と3月の東京マラソンとびわ湖の3レース。
 国内招待の最有力選手は、MGC22位で、自己最高2時間7分台を持つ藤本拓(トヨタ自動車)。他に佐藤悠基(日新食品)、今年からプロになった川内(あいおいニッセイ童話損保)など。設楽啓太(日立物流)、市田孝(旭化成)、デレセ(ひらまつ病院)は一般参加。海外招待は、ヨーロッパ王者のナート(ベルギー)、五輪内定のダザ(モロッコ)、チョゲ(ケニア)、昨年3位のメセル(エリトリア)等。
 2時間5分台をめざすため、6人のペースメーカーのうち3人は、1q2分58秒、5q14分50秒の設定。あとの3人は1q3分、5q15分の設定。最大30qまでつく。しかし、気温が19度と高めなこともあり、第1ペースのグループからは、国内、海外とも招待選手が次々脱落。ペースメーカー1のカロキ(ケニア)は、「たいへん安定したペースを刻む」と解説の瀬古さんが絶賛。第2ペースがやや速めなこともあり、設楽が23q過ぎに第2集団から遅れる。川内は第3集団にいたが、中間点前に遅れた。
 25qまでは、先頭集団に藤本、佐藤、市田、デレセ、ダザがいたが、26qで市田が遅れ、27qで佐藤とデレセも遅れる。
 30qで残ったペースメーカー二人がはずれ、カロキが藤本の肩をたたいて離れる。ダザと藤本の二人になる。ここまでは大迫の日本記録を上回るペースらしい。
 ダザがペースアップ。藤本はついていけない。ダザは2時間5分台を二回記録した実績を持つ。今回は大会記録(2時間5分18秒)の更新をねらっている。
 35qでダザが1時間44分41秒、藤本が1時間45分12秒。二人とも大迫の記録を下回る。ダザもスパートの時の1qは速かったが、この5qだと前の5qより遅いらしい。
 佐藤がデレセより遅れ始める。足がつっているらしい。後方から福田(西鉄)が快調に上がってくる。38q付近で4位の佐藤を抜く。
 40qではダザが2時間16秒、藤本が2時間1分47秒。藤本のゴール予想は既に2時間8分台。
 ダザが2時間7分10秒で優勝。藤本は2時間9分36秒で日本人最高。3位に福田が2時間10分33秒で入った。4位デレセ、12位川内、14位設楽、15位佐藤、29位市田。


(※今年も、埼玉国際マラソンの録画に失敗した。)

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マラソン (2019.9/15)

マラソングランドチャンピオンシップ(MGC) 女子 (2019.9/15 明治神宮外苑)

 男女マラソン東京五輪代表選考レース。女子は二人怪我による欠場が出て10人でレース。代表三人のうち、二人はこのレースの1〜2位で内定。MGC3位は、この冬のシーズン3大会「MGCファイナルチャレンジ」で設定記録(2時間22分22秒)を上回る選手が出なければ、代表に確定。
 男子から20分遅れでスタート。こちらはNHKが中継。10人全員帽子にサングラス。注目選手は、前田(天満屋)、松田(ダイハツ)、鈴木(日本郵政グループ)、福士(ワコール)など。
 女子もスタートから一山(いちやま・ワコール)が飛び出し、想定より速いペースで進む。最初の1qは3分17秒。この時点で既に野上が遅れる。
 2q手前で優勝候補の一角とみられていた松田が遅れ始める。放送センター解説の有森が「足のテーピングが気になる。いつもより動きが硬い」と言う。
 3qで8人の集団で走る。一山を先頭に前の方にワコールが三人いて集団走のように見える。第一移動車の解説、金さんが「ワコールの選手たちは意図してないかもしれないが、よく知っている同僚に引っ張ってもらうという感じかもしれない」と言う。
 5q16分31秒。1q3分18秒ペースと依然と速い。松田が11秒差。6qで岩出が遅れる。女子は人数が少ないので、スペシャルドリンクは余裕で取れる。暑いため、みんな汗をかいている。氷も取っているようだ。
 8q手前で松田が岩出をぬき、8位に。さらに集団から遅れた上原もぬき、7位に。先頭集団との差は8秒。10q手前でようやく先頭集団に追いつく。
 10qでは33分34秒。先頭は前田。1q3分20秒と落ち着く。前田が引っ張り、縦長に。安藤(ワコール)、小原(おはら・天満屋)、一山、福士、鈴木、松田の順。13q過ぎで一山が遅れる。14qの上りで松田がまた遅れ始める。先頭集団は5人に。
 15qでは、50分40秒。先頭は前田。4秒差で松田。17q過ぎ、福士が遅れ始める。放送センターでは、福士が初めから他の人より汗をかいているのが心配されていた。野口みずきか誰かが「苦しそうになってからも走れる」とも言っていたが。
 前田が1q3分19秒とペースアップし、解説の有森が「一番動きに無駄がない」と言っていた安藤が18qで遅れる。「走りが小さくなった」らしい。先頭集団は、前田、鈴木、小原の3人に。さらに小原も遅れる。
 20qでは、前田が1時間7分27秒。2秒差で鈴木、11秒差で小原。そこから福士は23秒差、安藤は25秒差、松田は52秒差。
 中間点では、前田が1時間11分5秒。9秒差で鈴木。そこからさらに9秒差で小原。
 前田が鈴木との差をどんどん広げて独走に。23qでは17秒差。鈴木と小原は10秒差。後方で松田が安藤をぬき、5位に。24qでは前田と鈴木は30秒差。松田が福士をぬき、4位に上がる。しかし、既に腕を使って走っている。金さんや有森は、「最後の坂で腕を使って走る必要があるので、そこまで持つか」と心配している。
 25qでは、前田が1時間24分8秒。26qで前田と鈴木は40秒差。前田は1q3分26秒。28qでは1q3分28秒。2位の鈴木と3位の小原の差は25秒、小原と4位の松田の差は28秒。
 前田は、ここまでスペシャルドリンクしか取っておらず、氷は取らない方針らしい。ボトルが二つつなげてあり、片方に冷やしたタオルがついているらしい。解説の有森や野口がさかんに「こんなボトルの使い方もあるのか」と感心している。
 30qでは、前田が1時間41分20秒。32qで先頭の前田のペースは1q3分26秒と変わらず。33qでは、3位の小原と4位の松田の差は36秒とやや開く。
 35qでは、前田が1時間58分54秒。この上りの1qは3分34秒。2位の鈴木は2分差。鈴木と小原は40秒、小原と松田は44秒。小原が苦しそうになり、急にペースダウンするが、松田との差は53秒に。
 上原が31qで棄権したという情報が入る。有森が「ファイナルチャレンジを見据えて、早く切り替えることも大事」と言う。
 有森は前田の「上り坂の走り方がうまい。少し前傾になり、足下を見つめて走ることがコツ」と言う。野口も「前を見ちゃだめ、下を見て」。鈴木は沿道の声援を力に笑顔で走る。金さんは「最短距離ではなく、声援をもらうため歩道の近くを走っている」。
 40q、ずっと上りが続くが特に急な坂が始まる。前田が2時間17分19秒。鈴木は2分48秒差。小原はさらに33秒差。
 41qで、小原が鈴木との差を28秒に縮める。鈴木も懸命に逃げる。最後はカーブが多くてなかなか前が見えない。逃げる方は早く曲がって視野から逃れたい。
 先頭の前田が2時間25分15秒で優勝。疲れ切って立つことができない。
 2位争いは、最後のゴールに向かう短い直線でも、小原がぐんぐんつめてきて、熾烈に。なんとか鈴木が逃げ切って2位に。なんと4秒差で小原。
 4位は45秒差で松田。5位は、なんと最初に遅れた野上。有森や野口も驚いていた。6位に一山、7位に福士。

マラソン (2019.9/15)

マラソングランドチャンピオンシップ(MGC) 男子 (2019.9/15 明治神宮外苑)

 男女マラソン東京五輪代表選考レース。男子は一色が調整不足で辞退、30人の参加。代表三人のうち、二人はこのレースの1〜2位で内定。MGC3位は、この冬のシーズン3大会「MGCファイナルチャレンジ」で設定記録(日本最高記録=2時間5分49秒)を上回る選手が出なければ、代表に確定。
 男子は「4強」と言われる、日本記録保持者の大迫傑(Nike)、前日本記録保持者の設楽悠太(Honda)、服部勇馬(トヨタ自動車)、井上大仁(MHPS)が注目選手。井上は夏のアジア大会で優勝し、暑さに強いところを証明。かなり気温が上がることが予報されている。
 スタートから設楽悠太が飛び出し、20qすぎまで独走。という想定外の展開。設楽は「展開によっては早めにスパートする」と言っていたらしいが、まさか最初からとは誰も思わず、ついていく選手はいなかった。冬のレースなら逃げ切れたかもしれないが、最初の下り坂が最後にキツい上り坂となり、急速にラップを落とした設楽が37qで7人の第二集団に抜かれる。集団は鈴木(富士通)のペースアップでばらけ、4人の先頭グループになり、そこから中村(富士通)がスパート、大迫が追い、服部が続くが、中村が逃げ切った。大迫は最後に服部に逆転され、3位に。設楽は14位に終わった。
 設楽は初めの1qを3分で走り、その後も3分を切るペースで飛ばし、5qを14分56秒。後ろの29人は1q3分10秒ペースで設楽とは1分差。5qの給水で谷川が転倒、遅れる。
 暑さの中のレースのため、給水以外に2.5qごとにゼネラルと氷袋を用意。選手たちは、氷で手のひらを冷やしたり、帽子の中に入れたりしていた。
 10qでは、設楽が29分52秒。第一移動車の解説、高岡さんが「冬のマラソン並みのラップで日本最高記録ペース」とやや心配そう。佐藤アナが「設楽はコースを試走していないと聞いています」と言う。また「Hondaは1qごとに部員を配置して情報を伝える体制」と紹介。
 13q手前で山本と神野大地がペースアップ、集団がばらける。大迫、服部、井上等はついていく。設楽のペースは1q3分5秒に。
 15qでは設楽は44分59秒。13人の2位集団は1分44秒差。後ろから4人追いつき、17人に。井上がこの少し後ろにいる。
 17q過ぎ、鈴木、中村、服部、大迫がペースを上げ、4人の集団に。一人遅れて神野、さらに中本、山本、佐藤悠基が続く。井上は全く見えない。
 20qでは設楽が1時間4秒。まだ楽そうに走っている。4人の2位集団は1分56秒差。4人は1q3分ペース。
 中間点では、設楽が1時間3分27秒。4人の2位集団は2分1秒差。TBSの放送センターでは高橋尚子が「私もスタートから独走したレースがあったが、27q過ぎで急に足が出なくなった」と心配している。
 25qでは、設楽は1時間15分32秒。1q3分5秒をキープ。2位集団に藤本が追いつく。6位集団に大塚、橋本、竹ノ内、中本、佐藤。26q過ぎで大塚と橋本が2位集団に追いつき、7人に。橋本は青山学院大出身で、4年次には箱根5区を走る予定だったが、最後に神野が復調し、逆に神野の控えとなった選手とのこと。
 28qから設楽のペースが落ち始め、1q3分10秒を越える。高橋の心配通りに。7人の2位集団は1分30秒差につめる。
 30qでは、設楽は1時間31分43秒。5q16分10秒のペースに大幅ダウン。2位集団は1分17秒差。追いつくのは時間の問題になってきた。
 31q過ぎに、2位集団の後ろから来た中本が一気に集団を抜いていくが、7人もついていく。設楽のペースは1q3分19秒に。32q過ぎの折り返しで2位集団との差は56秒に。
 35qでは、設楽は1時間48分37秒。5q16分54秒に。2位集団は36秒差。大迫が何度も右脇腹を手でさすっているらしい。
 36q過ぎから上り坂が始まる。設楽は1q3分22秒。後ろを振り返る。37q過ぎで2位集団が設楽を抜く。設楽は1q3分30秒かかり、もはやついていけない。
 先頭集団から藤本が遅れる。牽制し合ってペースが落ち、横に広がる。39q過ぎで橋本がスパート、大迫、服部、中村がついていく。4人でしばらく走ったが、今度は中村がスパート、加速を続けて追う服部と大迫を離しにかかる。橋本はついていけない。
 40qでは、中村が2時間5分10秒。2番手は4秒差で服部、さらに1秒差で大迫。解説の高岡さんが「大迫があんなに体を揺らして走るのは見たことがない」と言う。大迫が服部をぬき、中村にせまる。41qの下り坂で大迫が中村に追いつく。
 しかし上り坂がまた始まると中村が抜き返し、大迫はついていけない。逆に服部が大迫につめよる。42q手前でついに服部が大迫をぬく。
 中村が2時間11分28秒で優勝。8秒差で服部が2位。さらに5秒差で大迫。4位大塚、5位橋本。5位までが補欠らしい。


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マラソン (2019.3/11)

名古屋ウィメンズマラソン (2019.3/10) MGCシリーズ

 気温11度、曇り後小雨、珍しく無風という絶好のコンディションの中、期待された選手が期待に応える走りをして、5人もMGCのキップを手にした。日本人1位(全体の5位)は既にMGCを持っている岩出(アンダーアーマー)だったが、日本人2位(全体の8位)は大阪国際を転倒して棄権した福士加代子(ワコール)で、日本人3〜6位(9〜12位)は上原(第一生命)、前田(ダイハツ)、谷本(天満屋)、池満(鹿児島銀行)。これで女子も9/15のMGCファイナリストが14人になった。
 MGCキップ獲得の条件は、2時間28分以内でまだMGCのない日本人上位3人になるか、2時間27分以内で日本人4〜6位になるか。スタジオの解説・有森、第一移動車の高橋尚子、第二移動車の野口みずきも、複数の選手がMGCキップ獲得することを期待。ペースメーカーは5人。先頭の2人は5q16分55秒〜17分、あとの3人はMGCキップ獲得ペースの5q17分10〜15秒だったか。
 海外招待は、ケニアからジェメリ、ジェプケショ、ジェプコエチ。エチオピアからデファー、ナミビアからジョハネス、イタリアからドッセーナ等。
 初めの1qは3分18秒、2qまでで3分21秒、3qまでで3分22秒と設定よりやや速く入る。先頭集団は約10人。岩出、上原はペースメーカーの近く、上杉(スターツ)や福士は後方。
 5qでは16分53秒。設定よりやや速いが、以後はずっと安定したペースメークで、解説陣の絶賛を受ける。最初の給水はみな無事にとれる。
 第二集団は、5q17分10秒で、こちらは20人以上の集団。前田はペースメーカーのすぐ横を走る。こちらの給水はややたいへんそう。
 10qでは、先頭集団が33分44秒。中国から参加しているリー選手が遅れる。先頭集団は10人でうち日本人は4人。福士は真ん中辺を走る。第二集団は約37秒差。
 15qでは先頭は50分43秒。上杉が給水で遅れるが、しばらくして最後尾に付ける。第二集団は約48秒差。第二集団も少しずつ減っているが、ここの給水時に沼田(豊田自動織機)と谷本が転倒。
 20qでは先頭は1時間7分35秒。雨が降ってくる。上原、福士、岩出は楽そうに走っている。第二集団は、約1分7秒差。転倒した沼田が遅れる。こちらも10人ほどになっている。
 中間点。先頭は1時間11分17秒。第二集団は1時間12分26秒。
 25qでは先頭は1時間24分30秒。上杉はまだ頑張って付いている。第二集団は約1分21秒差。日本人は前田、池満、谷本の3人。
 27q付近で先頭集団から上杉が遅れ始める。30q手前で岩出が急に厳しい表情になる。
 30qでペースメーカーが離れる。先頭集団は1時間41分34秒。第一移動車の高橋が「給水は番号が若い方が有利。先に飲み終わって仕掛けられるから」と言う。案の定、ゼッケン番号1のジェメリとゼッケン番号2のジェプケショがややスパート。デファーがついていく。ゼッケン番号9の福士は、しっかり給水をとる。しかし集団は縦長にばらける。福士はジョハネスと4番目の位置で追う。第二集団は約1分30秒差。
 先頭のジェメリとジェプケショがペースアップし、デファーが遅れる。ジョハネスも福士を離し始める。福士の後ろには、ドッセーナとジェプコエチがつき、3人の集団になる。
 34q付近でジェプケショがジェメリを引き離し、単独首位に。ジョハネスは3番目のデファーに追いつき、ぬいていく。
 35qではジェプケショは1時間58分5秒。1秒差でジェメリ、13秒差でジョハネス。福士は先頭と34秒差。ドッセーナとジェプコエチに抜かれ、全体の7番目に。さらに9秒差で岩出、23秒差で上原。
 37q付近で福士がまたドッセーナとジェプコエチに追いつき5番目に。しかし口があいて苦しそう。ジョハネスは先頭に追いつく。
 40qはジェプケショとジョハネスが2時間15分12秒。3番目にジェメリ、4番目にデファー。福士はまたドッセーナとジェプコエチにぬかれて7番目。「後ろから岩出が福士にぐんぐん迫っています」とバイクリポートの金哲彦さん。
 41q手前で岩出が福士をぬく。先ほどのような厳しい顔ではなくなっている。岩出はそのままの勢いで、ドッセーナとジェプコエチもぬき、全体の5番目に。
 先頭はジョハネスのスパートにジェプケショがついていけない。逆にジェメリに追いつかれそう。
 ジョハネス2時間22分25秒で優勝。2位ジェプケショ、3位ジェメリ。4位にデファー。5位の岩出は2時間23分52秒で自己ベスト更新。6位ジェプコエチ、7位ドッセーナ。8位の福士は2時間24分9秒。余裕でMGC獲得。9位の上原が2時間24分19秒、10位の前田が2時間25分25秒、11位の谷本は2時間25分28秒、12位の池満が2時間26分7秒。全体16位でMGCをめざす日本人6番目の上杉は2時間28分2秒で届かなかった。

マラソン (2019.3/10)

びわ湖毎日マラソン (2019.3/10) MGCシリーズ

 国内最後のMGCレース。ここで国内招待の山本浩之(コニカミノルタ)と一般参加の河合(トーエネック)が出場権を獲得した。これで男子は30人。先頭集団についていったのは、既にMGCのキップを持っている山本憲二(マツダ)ただ一人。日本人2位もなんと公務員ランナーとしてはラストランで既にMGCのキップを持っている川内(埼玉県庁)だった。
 ほぼずっと雨が降っていた。気温は11度で、風は少し吹いていた。ペースメーカーはケニアから二人、タンザニアから一人。設定は1q3分2秒。国内招待では、リオ五輪代表の佐々木(旭化成)、大石(トヨタ自動車)、兼実(中国電力)、昨年優勝のディラング(愛知製鋼)、山本憲二、山本浩之、川内など。一般参加で旭化成の本田匠と市田宏、高橋悠太(大塚製薬)など。海外招待では、モコカ(南アフリカ)、セウレイ(バーレーン)、ブナスル(モロッコ)、テフェラ(エチオピア)、ロビ(エチオピア)、シンブ(タンザニア)など。
 5qまでは、ペースがやや遅め。1qまで3分3秒、2qまで3分5秒、3qまで2分57秒。5qで15分16秒。先頭は60人ほどの大集団。佐々木は、給水のとき大きく動きたくないのでずっと左側を走るとのこと。以前、給水で転倒した大石は集団の最後尾を走る。
 10qでは30分24秒。まだ50人ほどいる。前の方に海外勢と山本浩之、まんなかへんに川内や佐々木、後ろの方に市田や大石。
 12q付近で遅れる選手が出始める。ペースは1q3分4秒で安定してくる。リオ五輪代表の石川(Honda)が遅れる。
 15qでは45分39秒。先頭は48人の集団だがかなり縦長に。
 18q過ぎで、ペースメーカーのうちタンザニアの人が遅れる。
 20qでは1時間58秒。中間点は1時間4分14秒。まだ2時間8分台のペース。この後すぐ折り返し地点で、琵琶湖の東岸を下って戻りのコースへ。兼実が遅れる。
 23q付近で、佐々木も遅れ始める。山本憲二、川内は前の方にいる。
 25qでは1時間16分4秒。先頭は30人ほど。この1qは2分59秒。
 28q過ぎで大石が遅れ始める。先頭は16人ほどの集団。
 30qでは1時間31分7秒。ペースメーカーが離れる。直後にロビがペースアップするが、山本憲二など残っている選手は落ち着いてついて行く。この時点で10人弱。
 河合が先頭集団からやや離れて走っていたが、先頭のペースが落ち着くと、32q過ぎで追いつく。これで8人の集団に。川内は日本人全体の3番手を走る。
 35qでは1時間46分17秒。MGCをねらう選手としては、河合の後、寺内(愛知製鋼)、小椋(ヤクルト)、高橋悠太の順。河合は、次第に苦しそうになり、先頭からやや離れる。山本憲二はまだ楽そうで周りのようすを伺っている。NHK放送センターの解説、高岡さんは「MGCを持っているのだから、山本憲二君にはしかけてほしい」。
 38qすぎ、山本憲二が押し出されるように先頭を走る。ややスパートしかけると、すぐにロビとセウレイがついてくる。
 河合はペースの落ち込みが激しい。逆に川内は粘りの走りを見せ、39q過ぎで河合をとらえる。河合は川内にまったくついて行けない。後方では、小椋、高橋悠太が寺内をぬく。山本浩之も着実に順位を上げてくる。
 39q過ぎで山本憲二は縦長になった先頭集団から遅れ始める。
 40qでは2時間1分35秒。先頭はセウレイ、ロビ、ブナスル、テフェラ、モコカの5人。シンブはやや遅れる。
 先頭では、今まで一度も動かなかった、エチオピアのテフェラがスパート、ブナスルがついていく。セウレイなどはついていけない。
 競技場に切り替わると、先頭はブナスル。テフェラが追いかけている。優勝は逃げ切ったブナスル。2時間7分52秒。
 日本人トップは、山本憲二の2時間8分42秒で全体の7位。次が8位の川内で2時間9分21秒。最後に追い上げた山本浩之が2時間10分33秒で10位、ペースダウンした河合が2時間10分50秒で、なんとかMGCに滑り込んだ。大石は20位、佐々木は33位。

マラソン (2019.3/3)

東京マラソン (2019.3/3) MGCシリーズ

 既にMGC出場資格がある佐藤悠基(日清食品グループ)、大迫(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)などが1q2分57秒ペース・フィニッシュ2時間3分台設定の先頭集団についていったが、脱落。逆に1q3分ペースの第2集団が追いぬき、4人がMGCのキップを新たに手にした。日本人トップは何と、中央大学で今年の箱根駅伝2区を走った大学4年の堀尾。
 気温6.5度、激しく雨の降る中でのレース。MGCのキップをねらうのは、今井(トヨタ自動車九州)、神野大地(セルソース)、一般参加の設楽啓太(日立物流)など。海外招待には、昨年優勝のチュンバ(ケニア)、レゲセ(エチオピア)、カロキ(横浜DeNA)、カリウキ(日本薬科大)など。ペースメーカーは1q2分57秒ペースに3人、1q3分ペースにも3人。最大30qまで。
 スタートは下り坂ということもあり、始めの1qは設定よりだいぶ速い2分48秒。2qは3分、3qまでは2分55秒と安定しない。アフリカの選手たちに交ざって日本人が3人。佐藤悠基、中村匠吾(富士通)、大迫。
 5qは14分37秒、先頭集団は12人。日本人3人はまだついているが、大迫は最後尾で走っている。スタジオの解説、高橋尚子は「自分のペースを守っている」と推測。
 第2集団には、その他の日本人有力選手が多数。藤川(中国電力)、下田(GMOアスリーツ)、一色(GMOアスリーツ)、MGCを持つ大塚(九電工)、高久(ヤクルト)、神野、設楽など。ペースメーカーの一人は日本人。
 10qは29分9秒。第2集団とは約50秒差。15qは43分56秒。第2集団とは約1分10秒差。佐藤が給水に失敗したが、高校の後輩、大迫が自分のボトルを渡す。
 16q付近で第2集団の最後尾にいた神野が遅れ始める。過去4回のマラソンはいずれも腹痛で結果が出なかったという。今回は2018年5月「プロ」になって3回目のマラソン。
 20qでは58分45秒。まだ2時間3分台ペース。先頭集団は8人。日本人3人は後方にいる。
 中間点では1時間2分2秒。ここで2時間4分台のペースに。第2集団とは約1分25秒差。第2集団では一時、設楽が先頭に出たが、その後は堀尾などが前の方を走る。
 25qでは1時間13秒29秒。ペースメーカーは2人になっている。本当の先頭には、レゲセ、カロキ、チュンバのみ。21秒遅れで佐藤とアフリカの選手2人、46秒遅れで中村、53秒遅れで大迫。
 28q付近で突然大迫が失速、まもなく歩き始める。29q過ぎで棄権。体が震えている、とバイクリポーター。
 30qでペースメーカーが外れる。先頭はレゲセ。すぐ後にカロキ。チュンバはやや遅れる。日本人トップの佐藤は1分6秒差。さらに58秒遅れで中村。
 32q過ぎで、ペースダウンした中村を第2集団にいた堀尾、高久、藤川がぬく。
 35qではレゲセが1時間42分57秒。カロキとは19秒差。じりじりと離していく。レゲセは初マラソンのとき2時間4分台を出した、という。佐藤は2分58秒差。急にペースが落ちた。日テレ解説の高橋尚子が「MGCランナーとしてのプライドを示し、レースをまとめてほしい」と言う。
 37q付近でついに堀尾が佐藤をぬく。少し後で、今井と藤川も佐藤をぬく。日本人1〜3位は3人とも、このペースならMGC獲得。
 40qでレゲセは1時間58分1秒。独走状態。後方では、神野が復活したらしく、日本人7番目を走っていたが、一色、高久などをぬいていく。
 レゲセが2時間4分48秒で優勝。カロキが2位、チュンバが3位。以下、4位カリウキ、5位日本人トップで堀尾、6位今井、7位藤川、8位神野。堀尾はゴール後、倒れてしまい、インタビューやMGCセレモニーはなし。10位の一色はワイルドカードによるMGC獲得に4秒及ばなかった。中村は15位、佐藤は16位。

マラソン (2019.1/27)

大阪国際女子マラソン (2019.1/27) MGCシリーズ

 福士加代子がリオ五輪以来2年半ぶりにマラソンを走るというのが最大の話題。それなのに早々に転倒し、両膝と頭から流血のけが。とうとう35q付近で棄権。MGCチケットも一人しか取れず。
 MGCチケットをねらう国内招待選手は他に、リオ五輪代表田中智美(第一生命グループ)、田中華絵(資生堂)、石井(ヤマダ電機)など。既に資格は得ているのが小原(天満屋)。一般参加で初マラソンの大森(ダイハツ)は、大阪のみのネクストヒロイン枠で、他には大学生も参加。MGCチケットは、2時間28分以内の日本人3位以内または2時間27分以内で4〜6位以内。
 海外招待選手はエチオピアからアセファ、サド、アフェワークの3人、ケニアからジェプキルイ、ジェプトゥーの2人など。今回初の試みとして、ペースメーカーがはずれた後の30〜35qのラップが最も速かった選手に50万円贈られる「ラップチャレンジ」もある。ペースメーカーは5人。3人は先頭で5q17分で、2人は5q17分MGCペースでペースメークする。
 4q付近で先頭集団は早くも9人に。アフリカ勢の他、小原、福士、石井、大森。初めの1qはややペースが遅めに入り、その後1qごとにラップを上げ、5qでは17分ちょうど。10qは33分59秒。
 MGCペースの第2集団には、田中智美や田中華絵、吉田(Team T×L)など。こちらは6人程度。
 12q付近で、石井が先頭集団から遅れる。12.7qで福士が転倒。前の選手の足に引っかかって前のめりに倒れた。すぐに立ち上がって帽子をかぶり直して走り始め、しばらくしてまた追いついた。第1移動車の解説・増田さんと高橋尚子が「外国の選手は日本人より足を後ろに蹴り上げるので、気をつける必要がある」とのこと。
 バイクリポーターの千葉さんから「福士選手の右目の横に出血が見られる」と報告が入る。しばらくすると両膝もかなり出血していることが見て取れる。高橋尚子が「レースに響かないといいが」と心配する。
 15qは51分02秒。ここまでほぼ設定通りのペース。17q過ぎで、ケニアのジェプトゥーが遅れ始める。昨年、足の怪我で20qで棄権しているが、今年も治っていないのか。
 19q過ぎで、大森が遅れ始め、まもなくエチオピアのアフェワークも遅れ始める。アフェワークは今回の招待選手の中では最も自己ベストが速い。
 20qでは先頭は1時間8分3秒。ペースメーカーが一人離れる。第2集団には、日本人3番目の田中智美、4位の阿部(しまむら)、中野(ノーリツ)、6位の田中華絵までがMGCペース。
 中間点では、先頭は4人に減っている。やや小柄なケニアのジェプキルイ、うつむき加減で走るエチオピアのサド、小原、福士。
 25qでは先頭は1時間25分4秒。ペースメーカーがもう一人離れる。ここで福士が遅れ始める。第2集団は1分45秒遅れ。
 30qでは1時間42分21秒。最後のペースメーカーが離れる。この時点で福士は先頭と59秒差、大森が1分41秒差、第2集団は2分7秒差。給水後、小原がスパート。しかしあまりスピードが上がらず、あと二人の風よけ兼ペースメーカーになってしまう。
 福士は31q付近から、ときどき立ち止まり、屈伸してはまた走り出す。ペースもどんどん落ち、大森や中野に抜かれていく。解説者たちは「福士さんは自分からはレースをやめないと思う」「監督しか止められない」と言う。
 35qでは1時間59分55秒。先頭は3人の並走が続いていたが、給水後、またも小原がスパート。今度もスピードが足りず、あとの二人に追いつかれる。
 大森は第2集団に吸収され、小原を除く日本人1位は中野。2位は阿部、3位が大森。4位に田中華。
 福士は歩いたり走ったりしていたが、35.5qで監督に声をかけられ、棄権。
 36q付近で先頭からケニアのジェプキルイが遅れ始める。さらに38q過ぎで今度はエチオピアのサドがスパート。小原はついていけず、じりじりと離される。
 エチオピアのサドが2時間25分39秒で優勝。小原は2時間25分46秒で2位。3位がジェプキルイ。4位の中野が2時間27分39秒でただ一人MGCチケットを手に入れた。5位の阿部は2秒オーバー。6位の田中華は2時間28分42秒。7位田中智美、8位大森。
 なお、ジェプキルイが「ラップチャレンジ」を獲得した。


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