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2010サッカー短評バックナンバー


12/4 ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ (第34節)
11/25 U21日本vs.U21UAE (アジア大会サッカー男子決勝)
11/27 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (第33節)
11/23 U21日本vs.U23イラン (アジア大会サッカー男子準決勝)
11/23 川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 (第32節)
11/20 FC東京vs.川崎フロンターレ (第31節)
11/17 川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 (天皇杯四回戦)
11/14 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (第30節)
11/8 中国vs.U21日本 (アジア大会男子サッカーグループA)
11/6 京都サンガvs.川崎フロンターレ (第29節)
11/3 サンフレッチェ広島vs.ジュビロ磐田 (ナビスコカップ決勝)
10/30 川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 (第28節)
10/24 大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ (第27節)
10/16 川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 (第26節)
10/13 川崎フロンターレvs.横浜FC (天皇杯3回戦)
10/12 韓国vs.日本 (国際親善)
10/10 川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 (ナビスコカップ準決勝第二戦)
10/8 日本vs.アルゼンチン (国際親善)
10/2 ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ (第25節)
9/29 ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ準決勝第一戦)
9/25 川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 (第24節)
9/16 湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ (第23節)
9/11 川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス (第22節)
9/8 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (ナビスコカップ決勝トーナメント一回戦第2試合)
9/5 川崎フロンターレvs.鹿屋体育大学 (天皇杯2回戦)
8/29 清水エスパルスvs.川崎フロンターレ (第21節)
9/1 鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ決勝トーナメント一回戦第1試合)
8/22 アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ (第20節)
8/19 川崎フロンターレvs.名古屋グランパス (第19節)
8/15 川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 (第18節)
8/8 セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ (第17節)
8/1 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (第16節)
7/28 モンテディオ山形vs.川崎フロンターレ (第15節)
7/25 川崎フロンターレvs.京都サンガ (第14節)
7/17 鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ (第13節)
7/14 川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ (第11節)
7/11 スペインvs.オランダ (ワールドカップ南アフリカ大会決勝)
7/10 ドイツvs.ウルグアイ (ワールドカップ南アフリカ大会3位決定戦)
7/8 スペインvs.ドイツ (ワールドカップ南アフリカ大会準決勝)
7/7 オランダvs.ウルグアイ (ワールドカップ南アフリカ大会準決勝)
7/3 スペインvs.パラグアイ (ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝)
7/3 アルゼンチンvs.ドイツ (ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝)
7/2 ブラジルvs.オランダ (ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝)
6/27 日本vs.パラグアイ (ワールドカップ南アフリカ大会決勝トーナメント一回戦)
6/24 日本vs.デンマーク (ワールドカップ南アフリカ大会グループE)
6/21 ポルトガルvs.北朝鮮 (ワールドカップ南アフリカ大会G組)
6/19 日本vs.オランダ (ワールドカップ南アフリカ大会グループE)
6/17 アルゼンチンvs.韓国 (ワールドカップ南アフリカ大会B組)
6/16 ブラジルvs.北朝鮮 (ワールドカップ南アフリカ大会G組)
6/14 日本vs.カメルーン (ワールドカップ南アフリカ大会グループE)
6/4 日本vs.コートジボワール (国際親善)
5/30 日本女子vs.中国女子 (女子アジア・カップ3位決定戦)
5/30 日本vs.イングランド (国際親善)
5/27 日本女子vs.オーストラリア女子 (女子アジア・カップ準決勝)
5/24 日本vs.韓国 (国際親善)
5/16 ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ (第12節)
5/5 ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ (第10節)
5/1 川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ (第9節)
4/28 北京国安vs.川崎フロンターレ (ACLグループE)
4/24 川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 (第8節)
4/18 浦和レッズvs.川崎フロンターレ (第7節)
4/14 川崎フロンターレvs.城南一和 (ACLグループE)
4/10 サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ (第6節)
4/7 日本vs.セルビア (国際親善)
4/4 川崎フロンターレvs.FC東京 (第5節)
3/31 メルボルン・ビクトリーvs.川崎フロンターレ (ACLグループE)
3/27 川崎フロンターレvs.清水エスパルス (第4節)
3/23 川崎フロンターレvs.メルボルン・ビクトリー (ACLグループE)
3/20 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ (第3節)
3/13 名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ (第2節)
3/9 川崎フロンターレvs.北京国安 (ACLグループE)
3/6 川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 (第1節)
3/4 日本vs.バーレーン (アジア杯最終予選)
2/27 鹿島アントラーズvs.ガンバ大阪 (ゼロックススーパーカ2ップ)
2/23 城南一和vs.川崎フロンターレ (ACLグループE)
2/14 日本vs.韓国 (東アジア選手権)
2/13 日本女子vs.韓国女子 (東アジア選手権)
2/11 日本vs.香港 (東アジア選手権)
2/11 日本女子vs.チャイニーズ・タイペイ女子 (東アジア選手権)
2/6 日本女子vs.中国女子 (東アジア選手権)
2/6 日本vs.中国 (東アジア選手権)
2/2 日本vs.ベネズエラ (国際親善)
1/12 青森山田vs.山梨学院大付属 (高校選手権決勝)
1/6 日本vs.イエメン (アジア杯予選)
1/1 ガンバ大阪vs.名古屋グランパス (天皇杯決勝)
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サッカー短評 (2010.12/4)

ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 1対1 (2010.12/4 ユアスタ) 第34節

 最終節。今季を象徴するような勝ちきれないゲームだった。先発は、GK相澤、DFは左から小宮山、菊池、井川、森。ダブルボランチに憲剛と、3試合ぶりに内転筋痛から復帰の稲本。ワイド左にヴィトール、右に楠神、矢島とジュニのツートップ。前半18分に、稲本が接触プレーから足を痛め、谷口と交替。24分に、森が右サイドで相手DF朴に一度は前に入られながら、ライン上でパランスを立て直して折り返し、そこをジュニーニョが決めて先制点。そこまでは、どちらかといえば仙台ペースだったが、ここからプレスが弱くなり、スペースができて戦いやすくなった。しかし、なんとなく点が取れそうで取れないうちにハーフタイム。前半終了間際に矢島に替えて黒津が出たが、矢島も怪我かもしれない。

 仙台は、残留が決まっていないと言っても、14位で、得失点差も少なく、この試合引き分け以上で、自力残留できる。だから、追加点をとらないと、ホーム仙台の選手の方に勢いが出てくると心配していたら、後半ロスタイムが5分もあり、そこで苦手のCKで同点に追いつかれた。どうして最後までCKで失点するのだろう。この守備はなんとかならないのか。仙台は負けても残留だったのだが、スタジアムは大喜び。フロンターレは締まらない終わり方だった。

 びっくりしたのは、16位ヴィッセル神戸が、アウェイの埼玉スタジアムで4対0でレッズに勝ったこと。そして15位FC東京はアウェイで、対戦成績最悪の京都に0対2で負け、神戸が逆転残留、FC東京が降格したこと。さらに、5位清水が負けたので、フロンターレは最後に5位浮上。あんまり喜べないけれど。高畠監督の退任が一昨日公表され、後任には、OBの相馬・現町田監督の名前があがっているらしい。フロントは、テセとレナの穴は埋めてくれるのだろうか。

##佐原(32)と寺田(35)が引退表明。佐原は今季8試合出場で、「もう体がボロボロ。最後は川崎で終えることができて幸せ」(神奈川新聞)と語ったらしい。中村俊輔と同期の桐光学園の主将で、JFLからJ2へのプロ化の象徴として1997年入団。寺田も今年両ヒザを手術するなど最後まで怪我に泣いた。「実感はないが、納得して出した結論」(神奈川新聞)と言う。1999年入団で、2008年には、32歳で日本代表にもなった。J2時代の「川崎山脈」の中心として、箕輪とともに頼もしかった。神戸に移籍した我那覇(30)、札幌に移籍した箕輪(34)も、戦力外になったという記事が出た。(12/6記)


サッカー短評 (2010.11/30)

U21日本vs.U21UAE 1対0 (2010.11/25 広州) アジア大会サッカー男子決勝

 よく耐えた。前半は、UAEのダイレクトにつないで、前線に放り込むサッカーに押されていた。しかし、UAEは、準決勝で韓国と120分戦い、その前の北朝鮮戦は延長の上、PK戦を制して勝ち上がってきたという。日本より疲れているはずなのによくプレスして、ルーズボールを拾っていた。日本は3試合連続同じ先発。GK安藤、DF左から比嘉、薗田、鈴木、実藤。ダブルボランチに山村と山口、ワイドに水沼と山崎、永井のワントップ。山崎のドリブルは研究されていて、左サイドを一度も突破できない。ボランチの山村もいいボールを前線に配球できない。永井は一人でもボールにプレスをかけ、時には強引にシュートまでいく。本当によく走る。

 後半は、最初にUAEが鋭い攻撃をしかけてきて危なかった。至近距離のシュートがポス トに当たり、はねかえりがGK安藤の足にあたり、さらにバーにあたって安藤の所に落ちてきた。広州には、日本向けのサッカーの神様がいるのかもしれない。その後は、UAEも少し疲れたのか、選手間の距離が開き、日本も少しボールキープできるようになるが、おおざっぱなパスがいきかう展開に。後半29分、水沼の左CKからのボールを受けた選手が、ファーサイドにいいボールを入れる。一番外側で待っていたDF実藤が、鋭いシュートでファーのサイドネットを直撃。すばらしい得点。当然、UAEは、一気に二人交替して、またプレスを再開。しかし、日本もリードしたので、元気がよみがえり、守備だけでなく、さらに攻撃のチャンスも作る。永井は怪我も完治していないと思うが、最後まで走ってボールをとりに行き、シュートもうった。日本は、44分に東に替えてFW富山、48分に山崎に替えて登里を入れる。4分あったロスタイムの最後で、永井に替えて工藤。UAEは最後のCKではGKまであがってきたが、安藤がニアで大きくはじく。押されていた時間が多かったが、すごく危ない場面がたくさんあったわけではなく、GK、DF陣とも安定していた。どちらが勝っても初優勝だったが、日本が初の金メダル。大会最後まで7試合、安藤も薗田もすごく貴重な経験を積めたことは、関塚監督に感謝。ピッチサイドで叫んでいる声も久しぶりに聞けて嬉しかった。


サッカー短評 (2010.11/27)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 1対1 (2010.11/27 等々力) 第33節

 ホーム最終戦。開始1分たたないうちに、矢島が鮮やかな先制点。なんと右サイドの宏樹があがっていって入れたクロスに、矢島が飛び込み頭で合わせた。このところ先制してもあとが続かないうちに追いつかれることが多いが、今日もそうだった。先発は、矢島とジュニのツートップ、ワイド左に楠神と右に黒津、憲剛と横山のダブルボランチ、バックラインは小宮山、菊池、井川、宏樹。GKは相澤。ヴィトールが出場停止。稲本は怪我だろうか。怪我した森はベンチに戻ってきた。前半チャンスは何度も作ったが、決めきれない。楠神のドリブルからのシュート、憲剛のFKから横山の頭に合わせたボールなど惜しい場面。ジュニーニョは何度もオフサイドにひっかかる。

 レッズは後半頭から堀之内に替えて細貝投入。14分にはサヌに替えてエスクデロ。16分にはフロンターレも楠神に替えて小林。26分には黒津に替えて谷口を入れるが効き目なし。小林は果敢にシュートは狙っているが守備の方ではたいして力になっていないのは仕方ないとして、谷口が守備に追われたのか、全く攻撃に絡まなかったのはいかがなものか。とうとう29分、右サイドでポンテにボールがわたり、寄せが甘いと見るや憲剛の股間を通してニアのエスクデロにパス、エスクデロがまた見事なワンタッチループで、GK相澤のニアサイドをつくシュートを決める。この後、防戦一方となり、ホーム最終戦なのに引き分けられてよかったような情けない展開。ジュニのクロスに矢島の渾身のヘッドは、相手GK山岸がキャッチ。最後は宏樹に替えて森を入れたが得点チャンスは作れず。

 勝ち点53で6位のまま。5位の清水が負けたのでチャンスだったのに。これでホームで4試合連続公式戦未勝利。詰めが甘いというかパスの出し手へのブレスが弱い。前からずーっとそう。ホーム最終なので試合後のセレモニーで武田社長、高畑監督、憲剛キャプテンの挨拶。社長は、タイトルをとれなかったことを謝った後、明るいニュースとして「南アフリカワールドカップで、川島、稲本、憲剛、テセが活躍したこと、ジュニーニョの100得点達成、GK安藤、DF薗田、FW登里、来年入団が決まった高知大の実藤が活躍したU21日本代表がアジア大会で優勝、実藤は決勝で決勝点をとったこと、等々力競技場の改修計画が決まり、サッカー・陸上兼用で3万人以上収容できるスタジアムとなること」をあげた。スカパーの倉敷アナは、「フロンターレは地域密着という面ですごくよくやっている」と評価してくれた。高畑監督は試合後のインタビューで、解説の野々村に「ワールドカップ後、川島とテセが抜けて苦しかったのでは」と聞かれて「戦力ダウンしたとは思っていない。代わりに出た選手が伸びて底上げになった。」と言っていた。最終節は、今節残留を決めきれなかったベガルタ仙台とアウェイ。難しい相手だが勝利で終わってほしい。


サッカー短評 (2010.11/27)

U21日本vs.U23イラン 2対1 (2010.11/23 広州・中国) アジア大会サッカー男子準決勝

 グループリーグはマレーシアに2対0、キルギス3対0と連勝、決勝トーナメント一回戦はインドに5対0、準々決勝はタイに1対0とここまで5試合無失点で勝ち上がってきた。関塚監督は、いったいどうやってチームを作り上げてきたのだろう。前日、女子が北朝鮮を破って優勝した。
 日本は、3試合同じ先発で、永井(福岡大)の1トップ、二列目に東(大分)、ワイドに水沼(栃木)と山崎(ジュビロ磐田)、ダブルボランチに主将の山村(流経大)と山口(セレッソ大阪)、バックラインは比嘉(流経大)、薗田(川崎)、鈴木(新潟)、実藤(高知大)。GKは安藤(川崎)。三日前のタイ戦で永井と東が怪我してやっと間に合わせたとか。開始6分でイランに先制され、初失点。イランはGK、センターバック、右サイドバックがオーバーエイジ。鋭いパスがその右サイドに通り、ダイレクトでクロス、つめた相手FW16番アフシンがこれまたダイレクトでシュート、右隅に蹴り込まれた。11分に日本は、水沼の右CKからDF実藤がヘッドでたたきつけたが、相手GKがはじき出す。その後イランはカウンターねらいかあまり鋭い攻撃はしかけてこない。TBSの解説、金田さんは「イランは連動した攻めがない。」と言う。38分、永井が前線でドリブル、左からグラウンダーでクロス、中央の東がシュートすると見て、相手DFもGKも飛び出したところスルー、走り込んだ水沼が合わせて、前半の内に同点。

 後半開始からイランの攻勢。イランはアジア大会で四回優勝、銀メダルも何度か取った強豪らしい。15分、ボランチ山村からのパスを受けた永井が、相手DF三人を突破し、個人技でゴールを決める。俊足が持ち味らしいが、怪我でその速さはあまり発揮できなかったが、この鋭いファーポストギリギリのシュートはすばらしかった。29分、イランが縦パスで日本のバックラインの裏に通し、相手FW10番にシュートを入れられたがオフサイドだった。34分には、GK安藤と1対1でシュートされ、最初は安藤がはじいたが、これにつめられ、だめかと思えば右ポストに当たり、安藤がキャッチ。運も味方した。43分にはバックパスが弱くてヒヤリ。ロスタイム4分の最後にFKをもらい、キッカーの水沼が交替した後だったので、山崎が蹴ったが相手GKにとられて追加点はならず。
 しかし、準優勝した2002年以来の決勝進出。決勝は、韓国を延長で1対0で破ったUAE。イランの選手はがっかりしてすわりこんでいた。この後、イランは3位決定戦で韓国に3対4で敗戦。


サッカー短評 (2010.11/23)

川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 1対2 (2010.11/23 等々力) 第32節

 我が家の観戦ホーム最終。せっかく雨もあがったのに、試合の運び方がつたない。稲本がいないだけでこうも守備が安定しないとは。先発は、ジュニと矢島のツートップ。ヴィトールと楠神のワイド、憲剛と横山のダブルボランチ、小宮山、寺田、菊池、宏樹のバックライン。GK相澤。井川もいないが、寺田の高さに期待ということか。前半は、かなりセレッソにボールを持たれたが、こちらも何回か攻撃もできて、0対0。セレッソはサイドチェンジがうまい。ボランチのマルチネスの所でボールをカットしたり捌いたりしていた。家長のシュートなどはずしてくれただけのもうたれたが、全体的にそんなに必死で攻めてきた感じはしなかった。

 後半、セレッソはMFのアマラウに替えて長身FWの小松を投入。その小松が後半12分に右からのクロスに頭を合わせた。前節もそうだが、どうしてゴール前のマークがこうゆるいのだろう。13分に楠神に替えて黒津。後半24分にも失点。これはパスミスから相手FWにドリブル突破された。25分に菊池に替えて谷口。交替も後手のように感ずる。フロンターレは攻め急いでいて、無理なパスでチャンスをすぐ相手に渡してしまったり、打ち急いでしまったり。相手にとって怖い重層的な攻撃になっていない。ようやく34分にヴィトールが1点入れる。憲剛とジュニーニョが体をはってつないだボールをシュート。みんな疲れているのに、後から入った黒津や谷口があまりボールにからまない。もっと予測して動かないと。最後に右SBだった宏樹に替えてFW小林を入れるが効果なし。黒津が弱気なプレーでボールをとられかけたりするのはいただけない。せっかくすぐ上の順位の4位セレッソとの対戦だったのに、これではACLとか言っていられない。ホーム3連敗とは情けない。とうとう6位に落ちた。


サッカー短評 (2010.11/20)

FC東京vs.川崎フロンターレ 1対2 (2010.11/20 味スタ) 第31節

 応援しているチームが勝つと、こうも気持ちが安らかになるものか。
 天皇杯から同じ中二日といえど、先方はJ2のチームに2対0で勝ち、こちらは延長まで120分戦った後PK負けという状況。既に前節「今年も無冠が決定」してしまったという、気力、モチベーションの維持が難しい試合が、作り物とはいえ、「クラシコ」でよかったかもしれない。おまけに憲剛がイエロー累積で出場停止。選手もサポーターも「負けられない」という気持ちは盛り上がった。一方、FC東京も勝ち点32の15位。降格圏の16位神戸とは2差しかない。ただ、残留争いしているチームにありがちな「窮鼠猫を噛む」的な捨て鉢さはない。怪我人が戻ってきて、この終盤でようやく万全の布陣が組めるようになり、ここ4試合公式戦は負けなし。大黒、平山のツートップ、石川、羽生の両ワイド、梶山、米本のダブルボランチ。サイドバックは徳永と中村北斗、センターには森重と今野。GKは日本代表の権田。要所に日本代表クラスがいて、ベンチにはブラジル人もすわっている。対するこちらの先発は、矢島と怪我をおしてのジュニのツートップ、右のヴィトールと左の楠神のワイド、イナと谷口のダブルボランチ、バックラインは、左から小宮山、菊池、井川、宏樹。森が怪我しているので宏樹が今度は右サイドバック。GK相澤。

 前半は、双方チャンスは作りながら、失点もしたくないので、速攻中心。フロンターレは、ジュニ、ヴィトール、矢島の前線の三人の個人技、FC東京は平山めがけての放り込み。ジュニーニョは疲れている中での先制点の大事さをよく知っていてシュートやチャンスメーク。ヴィトールは中盤でFC東京のボールをよく奪ってドリブルやパス。しかし、GK相澤がいなければ危なかった場面もあった。井川は、平山とやりあった後なにか言われたらしく、思わず手を出すシーンもあり、主審によっては、イエローカードだったかもしれない。TBS解説の金田さんによれば「憲剛がいないと別のチームになる。FC東京の方がいろいろな形でチャンスを作れている」。どちらも無得点のまま後半へ。

 後半2分、楠神のドリブル突破から、ジュニへ。ジュニはうたずに矢島へ。前半も同じようなシーンがあったが、ここで矢島が狭い中を振り向いて、素早くDFの足の間からシュートをニアサイドに決める。FC東京は、5分に羽生に替えてリカルジーニョ、12分に大黒に替えてDF椋原。大黒を替えてくれて助かった。こちらも菊池に替えて寺田。寺田は先日の天皇杯で復帰、得点もしている。菊池は足がつったらしい。これで平山の高さ対策は大丈夫、と思ったが、立て続けのセットプレーで石川にいいボールを蹴られ、平山に気を取られたのか森重がフリーになり、きれいに押し込まれた。今の状態だと、みんな怪我寸前だし引き分けでも上々か。24分には、楠神に替えて、まだ足が痛い黒津を投入。点を奪いに行く姿勢。28分、センターライン付近で矢島のキープからパスを受けたヴィトールが長駆ドリブル、シュートまでいくが惜しくも右ポストのほんの少し右へ。FC東京は、金田さんが言うように「リカルジーニョを生かしていない」。38分、ヴィトールからのパスを相手DFと競り合ったジュニーニョが、飛び出した相手GKの上をふんわりループ。これが見事に決まって、ジュニはJ1通算100ゴール目。なぜかジュニは水色の横断幕を隠していて、ゴール裏のフロンターレサポーターに披露。金田さんも前半に「時間の問題。今季中に決めるでしょう。」と言っていたが、そんなのんびりしていなかった。100ゴールは8人目とか。41分に井川に替えて佐原。怪我だろうか。相手GKもゴール前に上がってきた最後の攻撃、4分のロスタイムを、しのいで会心の勝利。選手のコメントでは、「またACL出場が見えてきたのが光」というのが多かった。

 ##他球場の結果では、名古屋が湘南に勝って初優勝を決めた。2位鹿島はなぜか神戸とスコアレスドロー。3位ガンバはレッズにしっかり勝利。4位セレッソは明日の試合。次節はそのセレッソとまずは4位をかけた争いに。


サッカー短評 (2010.11/19)

川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 3対3 PK4-5 (2010.11/17 等々力) 天皇杯四回戦

 テレビ放送なし。唯一自力優勝をねらえる大会だったが、どうしたのだろう。先発は、GK相澤が復帰、バックラインは小宮山、宏樹、菊池、森。憲剛とイナのダブルボランチに、ヴィトールと楠神のワイド。ジュニと小林のツートップ。山形には常に先手をとられる。前半27分に先制される。前半19分で不調を訴えた森に替えて寺田。その寺田が前半ロスタイムに同点弾。セットプレーのこぼれ球を倒れたまま長い足で押し込んだ。しかし後半9分にまたも失点。34分にヴィトールの技ありループシュートで追いつく。延長前半で楠神が泥臭く決めて初めてリードしたものの、延長後半13分に追いつかれてPK選へ。二人目の谷口が左ポストの外に蹴ってしまい、せっかくのホームの利を生かせなかった。

サッカー短評 (2010.11/14)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 1対2 (2010.11/14 等々力) 第30節

 詰めが甘くて力負けか。小宮山が累積警告で出場停止の上、田坂と黒津が怪我で戦列離脱。特に田坂は右足腓骨脱臼で全治二ヵ月とのこと。鹿島は興梠がやはり出場停止。先発は、矢島とジュニのツートップに、ヴィトールと楠神をワイドに、憲剛とイナのダブルボランチ、バックラインは左から宏樹、菊池、井川、森。GK相澤。宏樹の左サイドバックは今季初。それでも前半20分に森のクロスに矢島がシュート、跳ね返りをヴィトールが押し込んで先制した。その後、追加点がとれそうな場面もあったが、38分、FKからファーの中田にフリーでヘディングシュートを決められ、同点。同時刻の瑞穂競技場でも、首位の名古屋が先制したが大宮に追いつかれた、とNHK-BSでは報じていたが、名古屋はその後逆転。ゴール前の混戦で、GK相澤と岩政の頭同士がぶつかり、岩政は出血したが戻ってきた。等々力は同点のまま後半へ。

 後半は、GK相澤が脳しんとうで、杉山に交替。どちらかという押し込まれる時間帯が続く。稲本の調子がいまひとつで取り返したボールをまた取られたりしている。後半17分、小笠原のロングクロスに野沢が飛び込み、前がかっていたフロンターレは森だけが必死に戻ってくるが、かえって飛び出してきたGK杉山と交錯、ボールは誰にも触れずに杉山の足の間を通って、てんてんとゴール内へ。逆転されて、21分に稲本に替えて谷口、楠神に替えてFW小林を投入。小林は一回、強引なシュートを打ったが枠をはずれる。鹿島は本山に替えて青木を入れ、憲剛を押さえにかかる。マルキーニョスも佐々木に替え、最後は、若いウイング遠藤を大岩に替えて逃げ切り体勢。フロンターレはボールキープも苦しく、タイムアップ。イエローカードが両チーム4枚ずつ出て、憲剛が次節のFC東京戦は出場停止。水曜に天皇杯もあり、なかなか厳しい。
 同時刻に、名古屋は勝ちきり、首位堅持。浦和が京都に、清水か湘南に勝って二チームとも降格決定。湘南は、前半終了間際に小野が絶妙なゴールを決めるまでは善戦していたが、0対5で敗戦。15位のFC東京が6位マリノスに勝った時点で降格だったらしい。フロンターレは5位のセレッソが山形に勝つと4位から転落。


サッカー短評 (2010.11/9)

中国vs.U21日本 0対3 (2010.11/8 広州・中国) アジア大会男子サッカーグループA

 日本も中国も2年後のロンドン五輪を目指す21歳以下の代表。日本は、Jーグが佳境なので、有力選手(ガンバの宇佐見、レッズの山田など。名古屋の金崎は怪我)は呼べず、関塚監督が9/22に招集したメンバーは、大学生が6人と、J1で出ていない選手、J2の選手4人。先発は、GK安藤(川崎フロンターレ)、DFは左から実藤(高知大)、薗田(川崎フロンターレ)、鈴木(アルビレックス新潟)、蒲田(J2ジェフ)。MFは山村(流通経済大。主将)、山口(セレッソ)、東(J2大分)。永井(福岡大)のワントップに、左ワイド山崎(ジュビロ磐田)、右ワイド水沼(J2栃木)。永井と山村は、ワールドカップのサポートメンバーとして南アフリカへ帯同した。
 序盤から押し気味だったが、永井がうまく落としたボールに山崎が走り込んで冷静にゴールに流し込み、先制。その後追加点をねらうが、中国も次第に盛り返してきて、終了間際に相手FW14番が裏へ抜け出し、GK安藤と1対1でシュートしたが、安藤がセーブ。ハーフタイム。ウズベキスタンの主審は前半ロスタイムをとらなかった。

 後半は、頭から右サイドの鎌田に替えて比嘉を投入。中国の左サイドから何度か破られたためらしい。関塚監督は、フル代表の最近4試合の編集ビデオを見せて、イメージの共有化を図ったらしい。それでも練習試合3試合のみでぶっつけ本番で、よくやっていると思う。後半たちあがりは、中国が少し攻勢だったが、決定的に破られはしなかった。13分に、右からのクロスをFW永井がヘッドで足下に落とし(実はヘディングシュートの失敗?)、それを蹴り込み、追加点。永井は、この直前にも、一人ワンツーで相手DFをドリブルで切り裂き、シュートまでもっていった。たいへん足が速い。19分、日本のFKからファーサイドの鈴木がヘッドで決めて、3点目。中国の選手の覇気が消えた感じ。残り5分になってから、CKを与えたり、ゴール近くで相手を蹴ってFKを与えたりはいただけない。最後、ロスタイム3分のうち2分が過ぎてから、山崎に替えて登里(川崎フロンターレ)投入。一回だけボールに触っていたが、相手に渡してしまった。

 スタンドは完全にアウェイで、「君が代」のときに、変な笛が鳴るのが聞こえたり、試合中もウエーブしたり。でも選手たちはほとんど代表経験や外国との試合経験はないのに、落ち着いていた。最後は観客も、中国チームがさえないので、静かになってしまった。TBSチャンネルの解説、金田さんは「GKの安藤は安定していて、落ち着きを与えてくれる。薗田と鈴木のセンターバックもよくやっている。」とほめていた。11/10にマレーシア戦、11/13にキルギス戦とグループAの試合があるが、放送は11/14にマレーシア戦を放映するだけらしい。
 その他、グループCで北朝鮮と韓国が対戦、北朝鮮が1対0で勝った。北朝鮮は、ワールドカップメンバー中心で、韓国は若い世代の代表だったらしい。韓国の監督は、元韓国代表で、日本でもベルマーレやレイソルで活躍したホン・ミョンボ。


サッカー短評 (2010.11/6)

京都サンガvs.川崎フロンターレ 3対4 (2010.11/6 西京極) 第29節

 前半16分に、小宮山のグラウンダーのシュートが決まり、いい感じでゲームに入ったと思ったのだが、残留争いをしている17位のチームは、しぶとかった。思わぬシーソーゲームをなんとか制した格好。先発は、ジュニと矢島のツートップ、ヴィトールと田坂のワイド、憲剛とイナのダブルボランチ、小宮山、宏樹、菊池、森のバックライン。GKは相澤。
 試合開始からフロンターレが攻め続け、森がドリブルであがってサイドチェンジ、それを拾った小宮山がせっかく先制したのに、30分にドゥトラに同点ゴールを決められる。矢島は積極的にシュートするが防がれる。ジュニーニョは怪我の再発を恐れている感じでキレとスピードがない。

 後半、京都のシュートが枠にとばないので、なんとかしのぐ。逆転するため、後半11分に田坂に替えて黒津投入。その黒津が30分、右サイドから左足でミドルシュートを振り抜く。いい感じに力のぬけた見事なゴール。31分、イナを下げて横山。37分にはヴィトールに替えて谷口。39分、小宮山のタックルは、ディエゴのボールにいったがイエローとなり、相手FK。一度は相澤がクリアしたが、こぼれ球を決められ、またもや同点。残り5分で追いついた京都のサポーターは大喜びもつかの間、フロンターレのカウンターで、小宮山のパスを受けた憲剛が左サイドのゴールライン近くからシュート、相手DFをかすめ、相手GKのニアサイドをすり抜けてゴール! 続けて、43分、やはり左サイドのゴールライン際から矢島が折り返したボールをジュニが決めて4点目。これでさすがにガックリくるかと思いきや、残留に勝ち点がほしい京都は、ロスタイムに、途中から入ったキムが追加点。息を吹き返して攻撃する京都を、なんとかしのいで、ホイッスルを聞いた。
 17位のチームと互角の戦いをしていていいのか。試合後のインタビューで憲剛が言ったとおり、目標は来季ACL出場圏内の3位ねらいだろう。5位のセレッソも勝ったので、この勝ち点3は大きい。3位の鹿島と勝ち点49で並んだ4位。2位のガンバがなんと14位のFC東京と引き分け、勝ち点50。勝ち点49の鹿島は明日、首位名古屋勝ち点60と対戦。鹿島ホームだが、前節負けた鹿島と勝った名古屋のどちらに軍配があがるか。京都は次で降格が決まるかもしれないそうだ。


サッカー短評 (2010.11/3)

サンフレッチェ広島vs.ジュビロ磐田 3対5 (2010.11/3 国立) ナビスコカップ決勝

 ジュビロ有利と見られていたが、駒野とパクの両サイドバックが怪我で欠場。前半36分、それまでどちらかというと広島の攻撃の方が回数が多かったように思うが、ジュビロの船谷が前田の折り返しをヘッドで先制点。しかし、前半終了間際、広島の右サイドのミキッチがドリブルで攻め上がり、DF二人をかわして入れたクロスに李がほんのちょっとさわり、同点でハーフタイム。広島は、GK西川も入れて全員で矢を射るパフォーマンス。フジテレビの青島アナは「シンクロナイズド・アーチェリー」と命名。俄然面白い展開になった。

 後半3分、広島の山岸が勝ち越し弾を入れると、広島サポーターは、優勝したかのような喜びよう。そのまま逃げ切れるかと思ったが、事実、青島アナも「あと数分で新しい歴史が生まれます。」と言ったが、広島のペトロヴィッチ監督が三人目の交替でミキッチを下げてDFの横竹を入れたのが裏目に出て、終盤は防戦一方となりついに44分、ジュビロの右CKからのこぼれ球を前田に押し込まれて、延長戦へ。

 こうなると、追いついた方に勢いがあるのは当然で、延長前半12分に菅沼、14分に山崎と、途中交替で入った選手が連続得点。これで広島は戦意喪失かと思いきや、延長前半のロスタイムに、広島のFK。槙野が決めて1点差として延長後半へ。延長後半4分、再び前田が個人技で持ち込んだシュートが決まり、さすがにこれでとうとうダメ押しかと思われたが、またまたロスタイムに、広島が今度はPK獲得。PKキッカーの槙野はいつものように後ろ向きから振り向いて蹴ったが、相手GK川口にはじかれる。こぼれ球に素早くつめより、再度シュートしたのはえらかったが、ボールはわずかに右ポスト外へ。これで万事休した。

 この試合、ヒトゴトだったので、たいへん面白かった。解説者の清水秀彦さんも「楽しい試合」と言っていた。どちらかのサポーターだったら、胃が痛くなるところ。ザッケローニ監督も視察にきていたが、写ったときはあくびしていた。延長に入ってからの前田をちゃんと見ただろうか。槙野の冷静さも特筆ものだ。


サッカー短評 (2010.10/30)

川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 1対1 (2010.10/30 等々力) 第28節

 久々に観戦。今年は夏が長かったと思ったら、10月20日くらいから急に冬みたいになって、おまけに台風14号も来ているというワケわからない状態。真冬並みの重装備で出かけ、スタジアムではポンチョ(2000円)も購入。SS指定にしておいたおかげで座布団と膝掛けのサービスもあり、震えずに見ることはできた。
 試合は、かろうじて引き分けたというところ。勝ち点3が必要なのに2試合連続で勝ち点1では、とても「優勝したい」なんて言えない。イナと森の出場停止を受けて、先発は矢島と小林のツートップ、ヴィトールと楠神の二列目、憲剛と横山のダブルボランチ、バックラインは、左から小宮山、宏樹、菊池、田坂。GKは相澤。新人FWの小林は初先発。
 強い雨と、メインスタンド向かって右から吹く強い風で、ボールが伸びる。前半風上のフロンターレは積極的に攻め、憲剛、ヴィトール、楠神と惜しい場面もあったが、決定機は作れず。小林も何本かシュートするが枠に飛ばず。

 後半は、さらに雨風が強くなり、風で右から左へ雨の波が進んでいくのが見える。ゴール裏のジュピロの応援席には正面から吹き付けている。今度は相澤のゴールキックが全然飛ばない。後半10分、相手MFの岡田が怪我で上田と交替。すると上田からいいパスやミドルシュートがとんでくる。17分、楠神に替えて黒津。先発落ちの奮起が見られるかと思ったが、相変わらずパスかシュートかの判断が遅い。23分、続けてクロスを放り込まれ、最後はジウシーニョに決められる。ジウシーニョには、アウェイでも点をとられた。こんなことではナビスコ準決勝のリベンジはとても覚束ない。24分、足が止まってきた小林に替えて谷口。31分、憲剛のパスが矢島に通り、矢島が反転してシュートを決めた。ゴール前の冷静さはたいしたもの。やっと追いついた。もう1点とる時間は残っていたが、失点しそうな時間もあった。ロスタイム3分に入ってからの攻撃で、最後黒津がシュートをうつが枠に行かず。スタンドから大きなため息。本日の観客数は、7348人。いつもの半分くらいだが、この豪雨ではしかたない。
 これで矢島は2試合連続得点したが、まだ勝ち試合になっていない。しかし、勝ち点1だけだったのに、4位のセレッソが首位の名古屋に負け、6位のエスパルスもFC東京に負けたので、4位浮上。


サッカー短評 (2010.10/24)

大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ 2対2 (2010.10/24 Nack5) 第27節

 ショック。2点リードから引き分けてしまった。負けたような気分。ジュニが怪我で、矢島が初先発。黒津とのツートップ。その矢島が開始早々の5分、先制点をあげたのはよかった。黒津とのパス交換から決めた。11分にも、憲剛のパスに小宮山がえぐり、折り返しを森が決めて、追加点までは実によかった。これで勝たなければいけないのだが、気がゆるんだのか、後半3分に早くも失点し、24分には追いつかれた。後半19分に黒津に替わって、新人FWの小林、30分には稲本に替えて横山を投入。38分に森に替えて谷口を入れたが、流れを引き戻せず。
 引き分けで勝ち点は1のみ上積み。かろうじて5位キープ。シュート数フロンターレ12本(うち前半3本)に対し大宮19本という、スタッツもらしくない。イエローを4枚ももらい、次節、森と稲本が出場停止。小宮山と憲剛、横山も3枚持っているのでなかなか厳しい。ジュニーニョの怪我は長びくのだろうか。


サッカー短評 (2010.10/16)

川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 2対0 (2010.10/16 等々力) 第26節

 久々にリーグ戦ホームで勝利。やっぱり憲剛がいないとチームが締まらない。試合は、序盤から山形が積極的に攻撃。フロンターレはパスがつながらず、時々しかける攻撃も単発に。先発は、二日前の天皇杯とほぼ同じだが、右の田坂のところに初先発の楠神。15分くらいにジュニーニョのシュートがクロスバーに当たったのが惜しかった。石川のFK、下村のミドルシュートはいずれもGK相澤が防いだが、枠に来ていた。38分、リスタートから憲剛がすばやくジュニにパス、ジュニーニョが個人技で相手DFをかわして鋭いミドルをたたき込んだ。スカパー解説の川本さんに「1点とっただけでフロンターレのベンチがこんなに喜んだのは見たことがない」と言われてしまう。ジュニーニョはこれでJ1通算98点目だそうだ。この得点でチームが落ち着いた。ホントにジュニは大事なところで点を決めてくれる。

 後半開始2分、左CKからのボールをゴール前で菊池、宏樹とつなぎ、宏樹が落としたボールに憲剛が走り込んで左足で左上隅にゴールを決める。10分に矢島がジュニーニョと交替で入る。ジュニはいつの間にかベンチにいて、左ふくらはぎに氷をあてていた。25分、それまでパスを出していたMF増田にミドルシュートを打たれる。36分にも、足がつりかけていたFW長谷川に強いミドルシュートを打たれる。いずれも枠に来ていた。フロンターレのシュートは、小宮山、楠神といずれも枠にとばず。39分の相手FKをしのぐと、森に替えて薗田を投入。この交替パターンは初めて。ロスタイム3分に入ったところで楠神に替えて横山を入れ、確実な逃げ切りを図る。横山は一度ミドルシュートを打ったが防がれた。薗田はめだった動きなし。イナが久しぶりに90分出場した。最後は倉敷アナに「フロンターレらしいサッカーが戻ってきた」と言ってもらった。今日は「アヴァンテ」の歌声は聞こえなかったが、久々に安眠できそう。
 山形の小林監督は、試合後のインタビューで、「川崎から得点できてないので、今日はチャンスかなと思っていた」と言っていたが、中二日中二日と続いた3連戦の3試合目にしては、よく走ったと思う。山形もあまり速いカウンターを仕掛けてこなかったので、助かった面もある。上位陣では、2位鹿島と清水が引き分け、3位セレッソが負けてガンバが勝ち、3位と4位が入れ替わり、フロンターレは5位のまま。首位名古屋の試合は明日。


サッカー短評 (2010.10/13)

川崎フロンターレvs.横浜FC 2対1 (2010.10/13 等々力) 天皇杯三回戦

 ナビスコのジュピロ戦の敗退を踏まえて、「積極的なサッカー」で試合に入ったのはよかったが、またしても中二日の試合で、15分たつと足が止まる。先発は、GK相澤、DFは小宮山、宏樹、菊池、森。稲本と横山のダブルボランチに、左ヴィトール、右田坂。黒津とジュニのツートップ。最初にゴール前に攻め込んで決定的なシーンを3回作った。これでいつでも得点できると勘違いしたのかもしれない。ジュニから黒津にプレゼントパスが来たのにはずしたのが、後々尾を引いた。黒津はすっかり自信をなくしたようで、動き出しは悪いし、シュートはうたない。フロンターレの足が止まり始めて、横浜のカウンターが始まると、先日のジュビロ戦そっくりになってきた。ただ、決定力が横浜にない。

 後半早々に黒津が、エリア外でボールを奪い、相手DFにユニフォームをひっぱられながら、ゴールに迫ったのに、シュートせずに横パス。これがジュニに通らず相手に渡り、完全なブレーキ。ここでもう交替時と思ったが、高畠監督は動かず。後半26分までひっぱった。やっと矢島と、谷口を入れる。逆に横浜は、31分からフロンターレからレンタル中の久木野が出てきて、36分にその久木野が得点。もう負けるかと思った。NHK解説の加茂さんは「フロンターレは前線の選手が動いていない。」と言う。39分に菊池に替えて楠神投入。背水の陣。暗いムードの中、42分にフロンターレのCK。ここで相手ボランチのホベルトがアピールもかねてか、倒れたまま。主審が呼んだ担架で出ると、メディカルスタッフはマルのサイン。しかし、主審はホベルトを戻さず、監督にも交替選手を入れさせず、横浜が10人のままCK。ここでジュニーニョが値千金の同点ゴール。あと2分とロスタイム3分、ボールキープして延長戦へ。加茂さんは「横浜も足が止まってきたから得点できないだろう。」と言う。

 延長後半5分、楠神が左サイドからドリブルしてファーサイドにシュート。これが左上に決まって、やっと勝ち越し。しかし、この後のボールキープがままならない。あわや再び同点かというシュートを延長後半15分にうたれる。ただ。副審の旗があがっていてオフサイド。ロスタイム1分。残り30秒になって、やっとサポーターが「アヴァンテ」を歌い出した。いやもう胃の痛いゲームだった。
 4回戦の相手は、11/17モンテディオ山形。


サッカー短評 (2010.10/12)

韓国vs.日本 0対0 (2010.10/12 ソウル) 国際親善

 日本はここ5年間、韓国に対して勝利がないらしい。2010年は2連敗。3連敗はしたくないが、完全なアウェイ。前半、立ち上がりは少し押されたが、次第に日本のリズムになり、チャンスも何回か作った。先発は、GK西川、DFは左から長友、栗原、今野、駒野。遠藤と長谷部のダブルボランチに本田のトップ下。3トップの真ん中に前田、左に香川、右に松井。韓国は、パク・チソンが事前の練習中に怪我して欠場。元鹿島のイ・ジョンスが3バックの中央。前半12分、駒野が競り合いで着地のとき右腕を怪我して内田と交替。長谷部のミドルシュートは枠の上。27分に本田がうったミドルシュートは枠の左上隅にとんだが、相手GKにはじき出された。韓国に何度かFKを与え、ゴール前の競り合いとなるが得点させず。フジテレビ解説の風間さんは、「身長と体の厚みは韓国の方が有利だから、なるべくFK、CKは与えない方がいい」と言う。主審は、南アフリカ大会の3位決定戦の笛を吹いたウズベキスタンのイルマトフさん。

 後半、やはり立ち上がりは韓国の攻勢。13分のFKは、西川が一度ははじくが再度のシュートをクリアできずヒヤッとしたが、ゴールの中にいた長友がライン上でクリア。20分過ぎから日本がリズムを取り戻す。27分に香川に替えて細貝、33分に松井に替えて金崎が入る。しかし、なかなかシュートまで持ち込めず。40分、遠藤に替えて憲剛投入。風間さんが「これは勝ちに行くということですね」と言う。しかし、韓国もホームで勝ちたい。なかなか憲剛のパスも生きず。どちらかというと守備に走る。44分の本田のシュートも相手GKに防がれる。結局、親善試合なのに、双方譲らない厳しい勝負で無得点のままホイッスル。栗原、今野のCBコンビはよくやったと思う。前田もポストプレーができていた。香川は今回もト゛リフル突破を試みたが、シュートまでいけなかった。1対1だと韓国の選手は対人プレーに強いし、ボールを長く持ちすぎるとすぐ二人三人とよってくる。
 試合後、本田が笑顔になったのが見えた。インタビューで青島アナがそのわけを「手ごたえがつかめたのか」と質問したが、「覚えていない」。それより得点できなかったのが「満足できない」。ザッケローニ監督は、やはり「手応えは」という問いに、「自分たちのプレーができたときはゴールに迫れた。このチームがもっとよくなるということを信じていない選手がいる。」と語った。信じていないのは、だれだろう?


サッカー短評 (2010.10/11)

川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 1対3 (2010.10/10 等々力) ナビスコカップ準決勝第二戦

 せっかくあと一息のところまで来たのに、ホームで惨敗。憲剛が代表でいないだけなのに、「悪いときのフロンターレ」の典型。受けに回って、ズルズルと下がり、流れを変えられない。不用意な横バスをとられ、焦ったクリアをカウンターされる。ジュビロは、怪我でGK川口とDFパク、退場で古賀、代表で駒野と前田を欠いていたのに。完全に自滅だった。がっかりした。

サッカー短評 (2010.10/9)

日本vs.アルゼンチン 1対0 (2010.10/8 さいたまス) 国際親善

 日本が対戦7戦目にして初勝利。アルゼンチンは、メッシ、テベスらワールドカップ出場選手も先発してなかなかのメンバー。前半1分、アルゼンチンの攻撃が襲い、栗原の滑ったクリアが真上にあがったりしてヒヤッとした。いきなり失点していたらその後の展開はどうなったかわからない。アルゼンチンは、バティスタ暫定監督で、アイルランドとスペイン(4-1)に連勝してきた。メッシが鋭いドリブルをすると速くてまったくついていけない。スタンドもどよめいていた。日本の先発は、GK川島(リールス・ベル)、DF左から長友(チェゼーナ・伊)、栗原、今野、内田(シャルケ・独)。遠藤と長谷部(ヴォルフスブルク・独)のダブルボランチに、本田圭佑(チェスカモスクワ・露)のトップ下。3トップの中央に森本(カターニア・伊)、左に香川(ドルトムント・独)、右に岡崎。なんと先発のうち7人が欧州組。プレスが速くてよく効いていた。日本もそれなりに攻撃の形を作り、本田など積極的にシュート。前半19分、岡崎がパスカットして本田がシュート、防がれたこぼれ球を長谷部がミドルシュート、これを相手GKロメロがはじいたところに岡崎と森本がつめて岡崎が押し込んだ。これでアルゼンチンも前半のうちに追いつこうと、少し真剣になり、27分、メッシのFKは本気でねらったと思うが、川島が左上隅からはじき出した。33分、アルゼンチンは、FWミリートを下げ、ワールドカップでハットトリックもしたイグアインを投入。しかし1−0のままハーフタイム。

 後半はさぞかしアルゼンチンが攻めてくるかと思いきやそれほどでもない。日本の守備が慣れてきたのか。後半11分、日本のFKで本田が左上をねらったが、枠をわずかにはずれるコースで相手GKがはじく。アルゼンチンは、ワールドカップの得点できないときのパターンで、メッシが下がってきてボールを受けて、さばきもやっているので、攻撃の速さが個人技頼みになっている。20分、森本に替わって前田。前田は25分にすかさずシュートしたが枠外。26分に遠藤と岡崎に替えて、阿部(レスター・英)と抜擢のFW関口(仙台)が入る。関口はやっぱり周りと合っていない。32分に香川に替えて憲剛。出られてホッとした。アルゼンチンは、前半最後に怪我でボランチのカンビアッソをボラッティに交替したが、ボラッティも負傷でディマリアと交替。日本は40分にGK川島が右足付け根に氷を当てながら西川と替わったが、心配だ。西川はのびのびとクリアし、前田がドリブルして相手DFも突き放してシュートまでいったが、相手GKがはじき出した。ロスタイムは長めかと思ったが、1分。最後メッシのFKが壁に当たり、CKはなしで、 ホイッスル。メッシは、左足を痛めた後で、本当なら後半始めで交替だったのかもしれないが、90分出場。日本はザッケローニ新監督のいい船出になったが、連携はまだまだ。香川は果敢にドリブルしていたが、なまじ持てるので持ちすぎて捕られていた。

 #松井が左ひざの怪我で別メニュー、闘利王は右ひざの故障で代表離脱した。
 ##この後、川島と岡崎、初招集の本田(拓)が怪我で代表離脱。川島は、ベルギー復帰後のリーグ戦も欠場でポジションが心配だ。監督も替わっているし。(10/15記)


サッカー短評 (2010.10/3)

ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ 0対4 (2010.10/2 ホームズス) 第25節

 中二日でアウェイ。疲労が心配だったが、思わぬ大差で勝利。これもジュニーニョの冷静なシュートが勝ちを引き寄せたと言える。開始1分、憲剛から前線へ鋭いパス。これにジュニが巧みに反応して先制。これでここ数試合勝ちがない神戸のゲームプランを崩した。ジュニは前節、腰に違和感があると交替していたが、とてもどこか悪いようには見えない。先発は、黒津とジュニのツートップ、左ヴィトール、右に田坂、憲剛とイナのダブルボランチに、小宮山、宏樹、菊池、森のバックライン。GKは相澤。前半のうちに追加点を取りたかったが、クロスに合わなかったり、シュートが枠にとばなかったり。15分過ぎから、神戸のFW茂木の危ないシュートをGK相澤がセーブしたり、菊池がクリアしたり、しのぐ展開。

 後半頭から、神戸は吉田(孝)に替えて我那覇を入れてきた。2008年までフロンターレにいて、ドーピング事件ですっかり調子が狂い、昨年、出番を求めて神戸へ移籍。すごく期待していた生え抜きのFWだったので、移籍は残念だったが、陰ながらエールを送っていた。昨年は怪我でほとんど棒に振ったらしい。でも、今日の試合で得点しなくてもいい、と勝手なことを思っていたら、12分、ポポからのスルーパスに強いシュート。GK相澤がかろうじてクリア。元同僚でなければ決まっていたかもしれない、いいシュートだった。
 フロンターレはその前の6分、ジュニの左からのクロスに黒津が飛び込んで追加点を決めた。この時、着地した右足が変な風に折りたたまれて、いったん担架に乗ってピッチを出たので、交替かと心配したが、結局、足を引きずりながら、90分出場した。21分にも田坂のFKで追加点。キッカーの位置に、いつものヴィトールと田坂だけでなく、憲剛と森の四人も立っていたので、相手GKは、判断に迷ったと思う。憲剛はこのところ、CKもFKも蹴っていないのに、ここで久しぶりに位置についたので、てっきり憲剛が蹴ると思ったのかもしれない。田坂のキックは、鮮やかに右上隅に決まった。普通のシュートもこの三分の二くらい上手く蹴ればいいのに。発熱からの復調途上の憲剛が前半で体力をかなり消耗したふうだったので、早く交替すればいいのにと思っていたが、やっと30分に楠神と交替。楠神が右アウトサイドに出て、田坂が憲剛のあとのボランチに。34分には田坂に替えて谷口を入れ、解説者が「まだ攻めるという意思表示なんでしょうね」とか言ったが、タニは一応ボランチの位置へ。37分、ヴィトールからのパスを受けた ジュニーニョが、絶妙なタイミングで相手DFの股間を抜いて、ゴールを切り裂く。これで完全に神戸は戦意喪失した。43分にイナに替えて横山を入れ、ロスタイムは3分だったが、無失点で勝ちきった。

 これで5位浮上。フロンターレは、ホームズスタジアム初勝利だそうだ。総得点46は、ガンバと並んで最多タイまで来た。得失点差も12と貯金できている。4位ガンバが山形になんと負け、2位鹿島が清水と引き分けたが、首位名古屋は仙台に逆転勝ちしたので、首位とは13差。憲剛はこの後、代表戦もあるので、心配だ。


サッカー短評 (2010.10/1)

ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ 0対1 (2010.9/29 ヤマハス) ナビスコカップ準決勝第一戦

 リーグ戦では、アウェイでなかなか勝てないが、ナビスコの戦い方は慣れてきたという感じか。とにかく、先に得点して、優位に進めようと言う意思がはっきり見えた。小宮山のミドルシュート、稲本のロングシュート、いずれもすばらしいスピードと、枠に飛んでいたが、相手GK川口もさすが元日本代表、落ち着いてはじき出されてしまった。スカパーの解説、清水さんには、「圧倒的に攻めていて点が取れないとかえって疲れてくる」と言われてしまったが、後半開始早々に、黒津が“らしい”ゴールを決めて、報われた。
 先発は、GK相澤、小宮山、宏樹、菊池、森のバックライン。憲剛とイナのボランチに、左アウトサイドにヴィトール、右に田坂、ツートップに黒津とジュニ。開始早々、森と対面のパクが森との接触で、交替。5月の中断前のここヤマハでのリーグ戦、試合後のビデオ判定とやらで森が都合4試合もの出場停止処分を受けたいわくつきの対戦。そのときの森の対面が誰だったか覚えていないが、パクの替わりには山本(康)が入った。ジュビロはそもそもセンターバックのレギュラーが出場停止で、ふだん組んでいない大井とイ・ガンジンのコンビだった。黒津の得点は、菊池のクリアボールをカットしようとした相手DFと競り合って奪い取り、タックルしてきた上田をかわして、GK川口と1対1になり、川口がエリアを飛び出したため足で来たところでちょんとボールを当てて川口の体の向こう側にボールを落としたところで勝負あり。誰もいないゴールに流し込むだけだった。

 しかし、後半は、得点した後、徐々に連戦の疲れが出てきて、プレスがかからなくなり、中盤があいてきた。9分に成岡が出てきてから、ずいぶん危ない場面を作られた。でも、前田にいいボールを入れさせないということは徹底できていた。『エルゴラッソ』の採点を見ると、黒津と相澤と宏樹に7点がつけられ、MOMは宏樹になっていたところを見ると、無失点に抑えたのは、GK相澤の活躍と宏樹の守備の統率が効いていた、ということらしい。16分に稲本と横山の交替、33分に憲剛と谷口、40分にジュニと矢島を交替した。ジュニは自分から交替を要求したので心配だ。憲剛もずいぶん青い顔をしていた。

 ##9/30にザッケローニ新監督の日本代表メンバーが発表された。憲剛とGK川島が入っていてひと安心。初招集は、MF本田(拓)・清水、FW関口・仙台。復帰組が、GK西川(広島)、権田(FC東京)、DF伊野波(鹿島)、MF金崎(名古屋)、FW前田(磐田)。


サッカー短評 (2010.9/25)

川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 1対2 (2010.9/25 等々力) 第24節

 競り負けた。すぐ下のマリノスが引き分けたため、かろうじて6位だが、首位の名古屋が清水相手に5点もとって勝ったので、勝ち点差は13になった。憲剛が体調不良でベンチスタートなのが痛かった。ガンバの遠藤も右足痛でテーピングでぐるぐる巻きだが、先発していた。ザッケローニ代表監督も見に来ていただけに残念。
 前半ガンバのFKから高木がファーでヘッドで折り返し、ニアで中沢が押し込んだ。このとき、GK相澤に中沢のひじが入り、相澤のおでこが大きくふくらむほどのこぶになったのに、キーパーチャージはなし、得点は認められた。前半のうちに、黒津の右足のゴールが決まり、追いついたまではよかった。しかし、その後、自分たちの時間帯に追加点がとれず、ハーフタイム。

 後半は、両チームとも勝ち越そうと攻撃的に。フロンターレもたぶん予定より早く憲剛を投入したが、勝ち越し点は奪えず。逆に、後半終盤、矢島のシュートがブロックに来た中沢にあたり、CKかと思ったのに、とってもらえず、気持ちが切り替えられないうちに、ガンバが素早いリスタートから、フリーのルーカスにボールが出て、ルーカスのシュートは宏樹のひざにあたったが、ゴールネットをゆらし、逆転を許した。主審と戦ってもいいことはひとつもない。


サッカー短評 (2010.9/18)

湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ 1対6 (2010.9/18 平塚) 第23節

 久々の快勝! 3分にヴィトールのドリブルからのクロスをジュニーニョがたたき込み先制、22分、34分と快速ハットトリックを達成。ベルマーレは、守備から入ったはずだが、プレスが甘く、憲剛もジュニもフリーでボールが持てる。いつもは相手にすぐつめよられている田坂も余裕でパスを通せる。先発は、黒津とジュニのツートップ、左ワイドにヴィトール、右に田坂。憲剛とイナのダブルボランチに、小宮山、宏樹、佐原、森のバックライン。GKは相澤。今日が誕生日の稲本のすばらしいミドルシュートが二本あったが、一本目は相手GK野沢の指に触れてバーに当たり、二本目は取られてしまった。しかし、前半の終盤、ベルマーレに一回のチャンスで寺川に1点返され、2点差でハーフタイム。

 後半始めもベルマーレは、FW田原に替えて191pのヴァウド、怪我から復帰途上のエメルソンを一気に投入し、反撃開始。しばらく受け身のサッカーの時間帯が続く。相手に得点が入ったら、いやな流れになるところを、後半9分、憲剛のシュートが決まり、流れを引き戻す。後半から雨が激しくなり、黒津が滑ったりしていたが、落ち着いて点を取ってほしかった。相手GK野沢のファインセーブが何本もあったが、30分にヴィトールが見事な追加点を決め、これで試合は完全にフロンターレペース。33分に田坂に替えて谷口、36分に黒津に替えて3月開幕戦以来の矢島を投入。やっぱり、ポストプレーがうまい。テセに代わって前線の柱になってほしい。最後に憲剛のスルーパスをゴールラインまで走って追いつき、折り返したボールを小宮山がミドルシュートでダメ押しの6点目。直後に稲本に替えて横山を投入。最後まで攻めて終わることができた。
 暑さが和らぎ、一週間の試合間隔があけば、このくらいやれるというところを見せられた。稲本がだんだん長い時間もつようになってきて一安心。あとはイエロー三枚の選手が多いので、カードをもらわないことが大事。前節、負けて順位が入れ替わったマリノスが首位名古屋と引き分けたので、フロンターレが6位に浮上。首位とは勝ち点10差の38。


サッカー短評 (2010.9/12)

川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 1対3 (2010.9/11 等々力) 第22節

 今季ホーム初黒星。さすがに中2日は厳しかった。先発はジュニと黒津のツートップ、2列目左にヴィトール、右に田坂。横山と稲本のダブルボランチに、小宮山、菊池、佐原、森のバックライン。GKは相澤。森は右の中指から小指まで包帯でぐるぐる巻きだったが、キャプテンマークを巻いていた。開始1分で、CKからジュニーニョが得点し、幸先はよかった。その後もしはらくは攻撃の形ができて、田坂のシュートがポスト直撃など、惜しい場面もあり、ここで追加点が取れていれば後で踏ん張れたかもしれない。しかし、休養十分なマリノスに次第にボールを支配され、試合の主導権を握られ続け、何本もミドルシュートをうたれ、かろうじて防いだり、相手のシュートミスに助けられたりしていた。ロスタイム3分が過ぎようとしていたが、最後のワンプレーのリスタート、集中が切れ、中村俊輔から山瀬に見事なスルーパスが通り、決められて追いつかれてハーフタイム。ここをリードして折り返していれば、疲れ切っていても引き分けにはできたかも。それくらい動きにキレがなかった。

 後半開始早々の4分、兵藤に追加点を許す。18分にも兵藤。22分にたまりかねて、黒津と稲本に替えて、憲剛と谷口を同時投入するが、さすがの憲剛も流れを変えることはできなかった。高畠監督も、試合後、「3失点する前に替えたかった」と言っていたが、持ちこたえられなかった。小宮山、横山、稲本、ジュニーニョ、ヴィトールなどミドルシュートはうっていたが、枠に飛ばず。残り5分で、なんと菊池を下げて、天皇杯2得点の小林をリーグ戦初出場させるが、見せ場は作れず。3連敗でとうとう7位に落ちた。


サッカー短評 (2010.9/12)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 3対1 (2010.9/8 等々力) ナビスコカップ決勝トーナメント一回戦第2試合

 前半32分にせっかく田坂が先制点をとったのに、その1分後に小笠原にミドルシュートで同点にされた。しかし、後半18分に、前日グァテマラ戦に出て、当日朝帰ってきたばかりの憲剛を投入すると、その憲剛を止めようとした小笠原が二枚目のイエローをもらって退場。一気に流れがフロンターレに傾いた。34分、その憲剛が、ジュニーニョにシュートのこぼれ球をミドルで豪快にうちこんで、2試合合計タイスコアに。あとは等々力の力で、ジュニーニョから田坂、クロスに飛び込んだ谷口から面白い具合にボールが出て、そこへ突っ込んだヴィトールが決めて、勝ち越し。ロスタイムには、黒津に替えて佐原を入れ、逃げ切った。憲剛の気迫がすごかった。急に試合がひきしまり、ボールが生き生きとつながりだしたのだから。森は、前半37分に負傷で谷口と交替。あとで、右手中指骨折・全治6週間と判明。
 これでナビスコはベスト4。9/29に磐田と対戦。


サッカー短評 (2010.9/12)

川崎フロンターレvs.鹿屋体育大学 4対0 (2010.9/5 等々力) 天皇杯2回戦

 テレビ放送なし。先発は、GK相澤、DFは左から小宮山、佐原、薗田、公式戦初出場の吉田。谷口と横山のダブルボランチに、ノボリと楠神のワイド、木村のトップ下、ワントップに怪我から復帰の新人・小林。9分に小林の公式戦初得点、19分に木村の追加点。後半から小宮山に替わって森。16分には小林の2点目。最後は32分に横山まで得点。26分に高須も木村に替わって公式戦デビュー。ゆうゆうの勝利だったようだ。相手は1回戦から中1日という日程で、体力的に厳しかったという。

##パソコンが壊れて買い換えたため、9/5から更新ができなかった。2004年ホームページ開設以来働いていたので限界だったらしい。


サッカー短評 (2010.9/3)

清水エスパルスvs.川崎フロンターレ 2対0 (2010.8/29 アウスタ) 第21節

 アウェイ2連敗。前半に黒津の惜しいシュートがポストぎりぎりで枠に入らなかっ た。あれが決まっていたら、違った展開になっていただろう。でも、清水も3連敗中でホームで負けるわけにはいかなかった。先発は、森の代わりに宏樹が右サイドバック、佐原と菊池のCB。井川は練習を始めているとスカパーのアナウンサーは言っていた。殆どの時間は清水が攻めていた。その勢いで菊池が手にボールがあたったとき、うっかりかきだすようにしてしまい、PKの判定。藤本にきっちり決められた。それでも、憲剛のシュートを相手GKがはじいたところをもう一度ヘディングしたのが今度はポストに当たるなど、運も付いていなかった。

 後半、開始早々にヨンセンに入ったボールをうまく落とされ、走り込んだ岡崎に追加 点を決められ、出鼻をくじかれた。例によって15分過ぎたところでイナに替えて横山。 その後、宏樹に替えて森を入れたが、2点差の清水は余裕のゲームコントロール。3人目の交替は珍しくシュートミスが多かったジュニに替えて楠神を入れたが、一矢も報えず。最後に黒津が右足で屋のようなシュートを放ったが、やはり枠に行かず。


サッカー短評 (2010.9/1)

鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ 2対1 (2010.9/1 カシマス) ナビスコカップ決勝トーナメント一回戦第1試合

 この暑い中、カシマスタジアムの芝もお疲れ気味。根が浮いて滑る選手も。先発は、ジュニと黒津のツートップに、田坂とヴィトールのワイド2列目、憲剛とイナのダ ボランチに、森、宏樹、菊池、小宮山のバックライン。井川の怪我でこの並びに。レナは戻ってこない模様。前半は、双方省エネで攻める。でも稲本のファールで与えたFKを マルキーニョスが蹴り、壁の間を抜いて鮮やかに鹿島が先制。みんな小笠原か野沢が蹴ると思っていてそこが甘かった。この暑いのに、追いかけるのは厳しい。フジテレビの解説、清水さんも再三指摘したように、川崎フロンターレは、ジュニーニョにボールが 入らない。対する鹿島はマルキーニョスが下がってボールを受け、キープしては確実に パスをつなぐ。

 前半は1対0で折り返したが、解説の清水さんは、後半、フロンターレの布陣が変わ って、ヴィトールを含めた3トップ気味、憲剛と田坂がワイドに開き、憲剛を少し前に出して攻撃的にしてきたと指摘。しかし攻めにかかっているところを動きのおちないマルキーニョスに切り裂かれて、興梠にいいパスを送られ、2失点目。せめてアウェイゴールをとっておかないと、2試合目も苦しくなる。田坂に替えて、谷口を入れてから少し攻撃に動きが出てきた。左サイドからのクロスを谷口がライン際でヘッドで折り返し、そこを黒津が豪快にけり込んで1点差。アンカー役でグロッキー気味の稲本に替えて横山を投入。最後はヴィトールに替えて楠神を入れたが2点目は取れず。
 憲剛は、このあとすぐ日本代表に合流。チームは、天皇杯の2回戦があり、一週間後 には、ナビスコの第2試合。少し日程がタイトすぎると思う。

 ##日本代表監督が、イタリアのザッケローニ監督に決まった。本人は初の代表監督で、海外で指導するのも初めて。日本もイタリア人の監督は初めて。果たしてどうなるやら。


サッカー短評 (2010.8/25)

アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 2対1 (2010.8/22 東北電ス) 第20節

 またしても勝てなかった。この暑さの中、こちらが中二日、中二日で7日間に3試合目なのに、相手が中三日、中三日の9日間に3試合というのはいかにも不公平だ。先発は、黒津とジュニのツートップ、ヴィトールと田坂のワイド、憲剛とイナのダブルボラ ンチ、小宮山、菊池、佐原、森のバックライン。GKは相澤。井川は、足の中足骨の骨折 で、全治2ヵ月。佐原がいて本当によかった。レナチーニョは無断帰国で話し合い調整 中。なんだか突然FWもDFも足りなくなってきた。前半はなんとか0対0で折り返した。 マルシオ・リシャルデスにFKやCKで何度もあぶない場面を作られたが。
 でも、後半、若い韓国代表FWへのマークが甘くなり、11分、ミシェウからのワンツー パスを受けたチョ・ヨンチョルがフリーとなり、ゴールを決めた。このスタジアムは去年引き分けて初めて勝ち点1をあげたという、鬼門。先制されると苦しい。


サッカー短評 (2010.8/18)

川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 4対0 (2010.8/18 等々力) 第19節

 首位の名古屋に快勝!! 名古屋は中三日でこちらは中二日。ただ、ホームなのが幸いした。名古屋は何年も等々力では勝っていないというジンクスも効いたのか。先発は、黒津とジュニのツートップ、左ワイドにヴィトール、右に田坂、憲剛とイナのダブルボランチに、小宮山、菊池、井川、宏樹のバックライン。森の代わりに宏樹なのは、名古屋の高さへの対策だろうとNHK-BSの解説・福西は言っていた。レナチーニョは前節に続いてベンチに入っていない。怪我か移籍か?
 前節トヨタスタアムで3対1とレッズを撃破してきた名古屋は、その勢いで攻めてきた。金崎の突破、ケネディにハイクロスをあてて落とし、玉田が走り込む、など名古屋の形を何度も作られた。しのいでいるうちに、前半36分、田坂がヴィトールに送ったパスの相手DFにあたったこぼれを再度ヴィトールが押し込んで先制。これでだいぶ楽になった。試合開始時点で30度もあり、選手たちもその中でよくプレスをかけていた。相澤のファインセーブ、井川がゴルーラインでクリアなど冷や冷やする場面も。

 後半開始も名古屋は攻め込んできたが、きわどくも防ぎ、15分過ぎにはフロンターレも巻き返し始め、稲本のミドルシュートなども。そのイナが横山に交替した直後の19分、またもヴィトールの得点。憲剛が黒津にスルーパス、黒津が相手DFをはねのけながらゴールライン際でから折り返したパスにヴィトールが走り込んでGKのニアサイドに流し込んだ。このすぐ後に井川がどこか傷めたのか、佐原と交替。久しぶりのCBだが、ヘディングでクリアなどきっちり仕事していた。26分に、相手DF増川が、ペナルティーエリアに進入してきた黒津の足をはさんで二枚目のイエローで退場。名古屋は10人に。その直前に、名古屋はマギヌンをアレックスに交替し、3人の交替枠を使い切っていたため、中盤の活性化で投入された中村直志をCBに下げる緊急事態。コンビを組む闘利王の攻撃参加もできなくなった。するとフロンターレは楽しそうにパスをつなぎ始め、34分、憲剛、ジュニ、小宮山と渡ったボールを再びジュニにパス、ジュニーニョが落ち着いて右隅に決めて、勝利を決定的にした。ここでジュニに替えて谷口を投入。今日はFWではなく、ボランチに入り、憲剛が少し前にあがり、黒津のワントップに変更。最後41分には、田坂が距離のあるところから放ったシュートが闘利王に当たってゴールインというおまけの得点も。ストイコビッチ監督も憮然としてベンチにすわっていた。

 大差で勝ったが、順位は4位のまま。名古屋も、2位清水エスパルスが負けて3位、3位鹿島が引き分けて2位浮上したが首位キープ。得失点差もやっとプラス9。週末のアウェイ新潟戦に自信をもって望めるのは大きい。これで黒津が落ち着いてシュートを決めてくれるようになると、もっと楽なのだが。


サッカー短評 (2010.8/15)

川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 2対0 (2010.8/15 等々力) 第18節

 終わってみれば、完勝だった。広島は等々力で2000年以降勝っていないとのこと。それだけではなく、前節ガンバに負けた負け方が悪かったらしい。それでも前半は0対0で折り返してやきもきした。先発は、ジュニと黒津のツートップに、左ワイドにヴィトール、右に田坂。憲剛とイナのダブルボランチに、小宮山、菊池、井川、森のバックライン。GKは相澤。森が先発で帰ってきた。

 広島ユース出身の田坂が、後半9分に左サイドからうったミドルシュートが見事に入って、先制。なんと昨年の広島戦以来の得点だとか。それまでの田坂は、いつものように、がんばっているが、少し判断が遅くて効果的なボールが出せていなかった。憲剛はワンタッチパスやスルーパスを出していたが、ジュニや黒津まで届いていなかった。シュートも、だいぶうったが、枠にいったものは弱くて相手GK西川にセーブされていた。フロンターレが先制すると、広島はちょっとがっかりしたようだった。21分に、憲剛、小宮山、憲剛とわたったボールを憲剛がゴール前逆サイドにいたヴィトールにループで出したパスを、ヴィトがヘッドで押し込んで追加点。理想的な展開となった。
 この後、27分には憲剛を下げて木村を投入。4/4以来の出場という木村は果敢に動いてシュートもうった。32分には、憲剛からキャプテンマークを引き継いだ稲本を下げて横山。稲本は今まで交替の時かなりバテた顔をしていたが、今日は笑顔。ようやく9年ぶりの日本の夏に少し体が慣れてきたか。キャプテンマークは森が巻いていた。続いてジュニに替えて楠神を投入。楠神もいい動きをしていた。中2日で水曜にすぐまた試合があるので、どうしても欠かせない3人を少しでも休ませるという采配。黒津は、ヘディングシュートをしようとゴール前に飛び込んだとき、ポストに強く腰をうちつけたが、最後まで出ていた。

 ここで負けていると広島に勝ち点で並ばれ、5位か6位になるところだったが、勝ち点32とし、4位キープ。次は首位の名古屋グランパスと対戦。これに勝てれば優勝争いにやっと名乗りをあげられる。


サッカー短評 (2010.8/8)

セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ 0対0 (2010.8/8 金鳥ス) 第17節

 再開後は失点を減らすという目標はそれなりに達成している。しかし、セレッソのシュートミスに助けられた点もあった。金鳥スタジアムこけら落としでここでの初勝利をめざす6位セレッソと、上位3チームに食らいついていくために勝ち点3がほしい4位フロンターレ。先発は、ジュニと黒津のツートップ、左ワイドにヴィトール、右に田坂。憲剛とイナのダブルボランチに、小宮山、菊池、井川、宏樹のバックライン。今日は森がベンチにいる。ただ、谷口が故障で戦線離脱。
 最初はジュニのシュートなど、アウェイで先制しようと言う意気込みが感じられたが、次第に膠着し、消耗戦に。人工芝のスタジアムを改修したというが、芝生がまだしっかり根付いていなくて、最初のヴィトールのFKが変に上にはずれたと思ったら、立ち足が思いっきり滑っていた。セレッソでは、前半は家長、後半は乾が活躍。前半29分、黒津がジュニのクロスに飛び込むがシュートはヒットしない。ゴールの右の方はあいていたが、あいにくとっさに左足が出る。
 後半には、フロンターレに点が入ったのではないかという場面もあったが、認められず。ワールドカップのように、真横や真上のカメラがあるわけではないので、ゴール内にいた選手が掻き出したのだが、わからず。後半19分、夏ばての稲本に替えて横山。28分、田坂に替えて楠神。しかし、ドリブル突破など楠神のよさを出す間もない。あとは、黒津に替えてレナを入れるか、宏樹に替えて森を入れるか。残り3分で宏樹に替えて森。まだ試合勘が戻っていない上、周囲との連携もスムーズでない。黒津が守備にも走っていてもうあまり動けず、右上で森の突破スペースをつぶしている。
 お互い勝ち点1ずつの痛み分け。4位と6位をキープ。


サッカー短評 (2010.8/1)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 3対2 (2010.8/1 等々力) 第16節

 前半2点をとられたとき、もうだめかと思った。この暑いのに、3点とらなければならない。でも、前半終わりの40分に、憲剛、楠神とつないでジュニーニョが決めてくれたとき、望みがよみがえった。
 先発は、黒津とジュニのツートップに、左にヴィトール、右に楠神、ダブルボランチに憲剛と稲本。最終ラインは小宮山、菊池、井川、宏樹。GKは相澤。田坂は出場停止。レナはベンチから。森は出場停止が解けたのに、ベンチに入っていない。何があったのだろう。楠神、ジュニは初先発。
 前半20分くらいまで、先制する勢いで攻めていた。ただ、仙台はここ10試合勝ち星がないと言っても、カウンター得意のチーム。長身の相手FWのシュートを相澤がはじいたところを拾った仙台FWの関口が、ドリブル、フェイントで守備陣を切り裂き、あっという間に決められてしまった。その3分後、相手MFフェルナンジーニョをフリーにしていて、相手GKからのロングフィードを鮮やかにループシュート。フェルナンジーニョを自由にしていたら当たり前。前半のうちに1点返せて、本当にジュニには頭が下がる。憲剛はいつもジュニを見ているし、ジュニーニョはキープもできるし、パスも出せる。

 後半14分、何度かチャンスを作った後、憲剛が黒津にスルーパス。右の楠神に出すような仕草をしてからタイミングをずらして出したので、黒津がシュートする時間ができた。その少し前にも、そっくり似た場面があり、そのときは黒津が一瞬ためらい、ブロックされてシュートできなかった。そのためか、今度は迷いなくシュートし、なんと右足で鋭いゴールを決め、同点。18分、稲本に替えて横山、24分、楠神に替えてレナチーニョ。レナは入ってすぐ、ヴィトールからのパスを受けて鋭いシュートを放つが相手GKに止められる。32分、先制点をとった関口にミドルシュート打たれ、からくも左のポストに当たり、跳ね返りをダイレクトにリャンにうたれたが、枠に飛ばず、命拾い。37分、黒津に替えてなんと谷口がFWで登場。すると、タニが勝ち越し点。38分、レナの強烈なシュートを相手GKがはじいたところにつめて、ニアサイドにうちこんだ。谷口は今季初得点で、喜びのあまりユニフォームを脱いでうち捨ててスタンドへ走ったので、イエローカード。
 この後は、ロスタイムの3分を含め、もっぱら防衛。クリアボールを相手選手に出したり、相変わらず、時間の使い方がうまくないが、なんとか逃げ切った。これで4位キープ。


サッカー短評 (2010.8/1)

モンテディオ山形vs.川崎フロンターレ 0対0 (2010.7/28 NDソフトス) 第15節

 格下相手にスコアレスドローは、負けたようなもの。
 先発は、黒津とレナのツートップに左ヴィトール、右田坂。憲剛と稲本のダブルボランチに、小宮山、菊池、井川、宏樹のDFライン。山形は、今季鹿島アントラーズからレンタル移籍で得た田代が好調だったが、この試合は欠場。フロンターレは何度も攻めたが、歯車がかみ合わず。ラストパスの精度が低いのか、前線の位置取りが悪いのか。ハーフタイムで下がるとき、憲剛がすごい勢いでキャプテンマークを腕からひきむしっていたので、攻撃が相当うまくいってないというのが伝わってきた。

 後半17分、イライラがめだっていたレナチーニョに替えてジュニーニョを投入。少し攻撃のリズムがよくなる。30分、稲本に替えて横山。稲本は出場停止あけだが、ワールドカップ後、暑さと湿気に適応できてないのか、キレがない。34分、田坂に替えて楠神。36分、相手FKからのこぼれ球をシュートされるがクロスバー。危なく負けるところだった。
 首位の鹿島も引き分けていたので、勝っていれば差が縮まったのに。無失点だったのだけが収穫。試合が終わったとき、憲剛がものすごく悔しそうな顔をしていた。他の選手もこのくらい悔しくなければだめだと思う。


サッカー短評 (2010.7/26)

川崎フロンターレvs.京都サンガ 1対0 (2010.7/25 等々力) 第14節

 後半ロスタイムに入ろうかという時間、憲剛から交替出場の楠神へ鋭いパス、楠神がワンタッチで切り返してジュニへつなぎ、すかさずジュニーニョが右サイドネットにうちこんだ。直後に柳沢に危ないシュートをうたれたが、あとはボールをつないで逃げ切った。ジュニーニョは、この試合が初のベンチ入り。後半17分に谷口に替わって前線へ。すぐにシュートしたり、いいトラップからのつなぎのパスなど存在感を示した。スカパー解説の山本さんによれば、「オフサイドラインから戻るスピードなど試合勘がまだ」と言うが、やはり、いるだけで安定感が出る。

 先発は、黒津とレナのツートップに、左ヴィトール、右田坂。憲剛と谷口のダブルボランチに、最終ラインは小宮山、菊池、井川、宏樹。GKは相澤。稲本と森が出場停止。たちあがり、京都はフロンターレの中盤を寸断して積極的に攻撃してきた。前線のドゥトラ、二列目のディエゴ、左ウイングの17歳の宮吉が切れ味のいい攻めを見せる。フロンターレは失点を減らすために、中断後はダブルボランチにしたというが、憲剛と谷口の組み合わせは、J2時代から、あまり食い止め効果はない。攻めているときはいいが、守備ではどうも後手になる。相澤の好セーブで相手シュートを押し出したシーンもあった。徐々にフロンターレもボールをつなげるようになるが、シュートが枠にいかず。解説の山本さんは、「ワールドカップでは、ゴールキックなどリスタートでボールが止まっている時間が短い。中村憲剛など主審に試合あまり止めないでスピーディーにやらせてほしいと思っている。」と言う。主審は、ワールドカップに行った西村さんなのだが。

 前半途中から雨がふってきたが、試合開始時点で28度以上ある蒸し暑さでだんだん疲れが出てくる。後半開始も京都が攻勢。ディエゴが体勢を崩しながらミドルシュート、角田もシュート。横パスをとられたり、DFからのフィードが相手に出たり。パスの精度をあげないと、無駄な力を使う羽目になる。後半17分、ジュニーニョが出てくるとすぐ憲剛からパスが出てシュート。25分にはレナに替えて横山。これで憲剛がトップ下かと思ったら、田坂がそこへ。でも31分、田坂に替えて楠神が入ってから、少し動きがよくなったが、なかなかシュートまでいかない。山本さんには、「GKにつめよらず、時間を使わせているようでは、優勝をねらうチームとは思えない。」と厳しい言葉をもらってしまう。京都は9試合勝ちなしで前節、最下位に転落し、ここまで来たら勝ち点1でも貴重。交替出場で出てきた柳沢も無理なシュートは打たない。しかし、ここまでの全試合で失点しているらしい。ようやく、楠神の飛び出しと憲剛のパスのタイミングが合い、楠神が見事なバランスで相手DFをかわしたところで勝負あり。ジュニーニョも左足で決めたらしいが、さすがエース。本当にありがたい。ジュニーニョは試合後のインタビューで、「これほど長い間ゲームに出られなかったのは初めて。サポーターからのメッセージビデオはありがたかった。この等々力という家に帰ってこられて嬉しい。ここから再出発して優勝しよう。」と言っていた。これでなんとか4位キープ。フロンターレはJ1百勝目だそうだ。


サッカー短評 (2010.7/18)

鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ 2対1 (2010.7/17 カシマス) 第13節

 最初から攻勢の鹿島に押され気味の展開。フロンターレは、レナチーニョが戻ってきて、黒津とレナのツートップに、左ワイドにヴィトール、右に田坂。ダブルボランチに憲剛と稲本以下、バックは左から小宮山、菊池、井川、宏樹、GKは相沢と前節と同じ。宏樹は前節より攻撃参加が形になってきた。しかし、中断前のアウェイのゲームの失点は全て「前半15分まで」だった時間を過ぎた21分、先制された。大迫のシュートがDFに当たり、そのまま入ったようでもあり、つめてきたフェリペ・ガブリエルがおしこんだようでもあった。このままリードされてハーフタイムかという39分、田坂からのロングパスが黒津に通り、黒津が対面の韓国代表イ・ジョンス相手にペナルティーエリアに切り込み、左足を振り抜いた。ボールはゴール天井に突き刺さり、前半のうちに同点。しかし、得点した直後の守備があまいところをつかれ、42分、稲本がスライディングタックルでマルキーニョスを止めて二枚目のイエローで退場。

 後半、途中までよく10人で耐えていたが、33分、CKをイ・ジョンスにヘッドで押し込まれ、再びリードを許した。これでがっくりした。ヴィトールに替えて楠神、宏樹に替えて登里、レナに替えて谷口と攻撃的な交替選手を送り込んだが流れは変わらず。鹿島に勝てないと優勝は厳しい。鹿島はこれで首位浮上。フロンターレも負けたのに4位浮上(?)。


サッカー短評 (2010.7/14)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 0対0 (2010.7/14 等々力) 第11節

 中断前の残っていた11節。でも、ワールドカップ後、思いがけないGK川島とテセの移籍、ジュニーニョと矢島とGK杉山は怪我、レナチーニョは出場停止。おまけに森が、中断前のジュビロ戦でのファールが試合後のビデオ判定で出場停止2試合のうえ、チームからもプラス2試合のペナルティーで、当分出られない。したがって、黒津のワントップ、左ワイドにヴィトール、右に田坂、トップ下に谷口、ダブルボランチに憲剛と稲本、バックは左から小宮山、菊池、井川、宏樹、GKは相沢。ぎりぎりの布陣。宏樹の右SBは、石崎監督時代にさかのぼるとのこと。案の定、右からは攻めあがれない。せっかく田坂が右サイドを自由に使えるのに、中に入ってきてしまう。左の小宮山からはなかなか形を作れない。ヴィトールはドリブルで持ちすぎて自爆。頼みの憲剛と稲本は、どうもイマイチと思っていたら、試合後、高畠監督が言ったように、冬の乾燥した南アフリカから、湿度76%の日本に帰ってきて、体が重かったらしい。無理もない。ずっと日本にいてもこの湿気はつらいのだから。試合は、相沢がいなかったら、どうなったかわからない。カシージャスがロッベンのシュートをブロックしたのにはかなわないが、前半32分のシュートは決定的だった。相沢は、フロンターレではあまり試合に出ていないが、昨年はセレッソでずいぶん試合に出たらしい。

 後半18分の谷口のシュートは惜しかった。GKがはじいたところに黒津がつめていたが届かず。23分、谷口に替えて楠神、29分、稲本に替えて横山を投入。39分、憲剛のパスを楠神が折り返し、黒津がフリーでシュートしたが、右足だったので、はずれてしまう。ここで決めてほしかった…。なんとか引き分けで勝ち点1を確保した、と言う試合だった。

 試合後、川島とテセの壮行セレモニーがあり、これはなかなかよかった。二人の経歴を簡潔にまとめ、オーロラビジョンに活躍シーンを流し、二人からの挨拶。テセは、最後に「等々力はオレのふるさとになりました。ここでは泣かせてください。」と言って泣いていた。面白かったのは、川島のときは、女性サボーターの声や顔が目立ち、テセのときは子どもたちの声がよく聞こえたこと。西岡アナは、川島は「料理も得意だから、妻の座はハードルが高い」と言っていた。川島が最後に、プロ生活を始めた最初のチームである大宮アルディージャのサポーターに感謝の言葉を言ったのもよかった。


サッカー短評 (2010.7/12)

スペインvs.オランダ 1対0 (2010.7/11 サッカーシティ・ヨハネスブンク) ワールドカップ南アフリカ大会決勝

 終わってみれば、消耗戦だった。スペインは、準決勝と同じ先発。トーレスの代わりにビジャがワントップ。オランダは出場停止だったデヨンクが中盤に戻ってきた。スペインは初めから攻撃的に出てきた。前半10分に早いパス回しからどんどんゴールに迫り、ビジャの左からの鋭いシュート。サイドネットだったが、この勢いでいけば、スペインに先制点が入るのは時間の問題かなという感じだった。ところが、オランダもいつになく激しいチャージで、イングランドのウェブ主審も早い時間からイエローカードを出さざるを得ない。一番最初にイエローをもらったのは、ファンペルシーだった。

 得点は、延長後半。5分にオランダのDFハイティンハが二枚目のイエローで退場し、10人になっていた。9分にスナイデルのスペインゴール前でのFKが壁にあたっていたにも関わらず、ゴールキックの判定になった直後。スペインは、少し前にビジャを下げて無得点のトーレスを投入。この交替には驚いたが、得点の起点はトーレスだった。トーレスは、スペインにとって「得点につながるラッキーボーイ」らしい。トーレスが左に流れて入れたクロスはDFに当たったが、そのこぼれをひろったセスクからのパスを受けて、イニエスタがシュート。左隅に決まり、ようやく先制。ロスタイムは2分。スペインが逃げ切ったが、オランダはすっきりしない負け方だった。失点直前のFKからのCKを認めてもらえていれば、もう少し違ったのかもしれないが。これでスペインは初優勝。オランダは3回目の準優勝。表彰式で、オランダのファンマルバイク監督は、かけられたメダルを階段をおりながら、さっさとはずしていた。

 主審にはたいへんな試合だった。オシム前監督がハーフタイムに「ウェブ主審はこんなにたくさんイエローを出したのは初めてだろう。」と言ったとおり、前半だけでオランダに3枚、スペインに2枚。後半もオランダに2枚、スペインに1枚、延長に入ってもオランダに3枚、スペインに2枚。合計14枚。この中には、得点したイニエスタが、ユニフォームを脱いでもらったのもあるが、ほとんどがやむを得ないファールに対して出されたもの。カードは全般に少ない大会だったが、決勝は少し多かった。でも、主審は荒れた試合にならないように、落ち着いてコントロールしたと思う。ファンペルシーやロッベンなど、オフサイドの笛が鳴った後にボールを蹴っていたから、二枚目をもらってもおかしくなかったが、主審は注意にとどめ、危険なプレー以外に出さないようにしていた。第四の審判は、日本の西村さん。第五の審判に日本の相良さんが入った。
 オシム前監督は試合後、「オランダはスペインという泉をかき回して泥だらけにした。」と、試合を「こわしにきた」手法を評した。「こんなオランダでは優勝してもおめでとうと言いたくない。スペインはいつも通りのサッカーをした。」確かにスペインの選手たちは楽しそうだった。

 大会のMVPであるゴールデンボール賞は、ウルグアイのフォルラン。シルバーボール賞がオランダのスナイデル、ブロンズボール賞はスペインのビジャが受賞。得点王にあたるゴールデンブーツ賞は、5得点の四人(ビジャ、スナイデル、ミュラー、フォルラン)の中からアシストの多かったドイツのミュラーが受賞。以下、出場時間数が少ない順に、シルバーブーツ賞がビジャ、ブロンズブーツ賞がスナイデル。ミュラーは、ベストヤングプレーヤー賞もダブル受賞。最優秀GKのゴールデングローブ賞はスペインのカシージャス。(2010.7/12スポーツナビより)


サッカー短評 (2010.7/11)

ドイツvs.ウルグアイ 3対2 (2010.7/10 ネルソンマンデラベイス・ポートエリザベス) ワールドカップ南アフリカ大会3位決定戦

 見応えのある試合だった。主審はメキシコのアルチュンディラさん。ドイツはチーム内にインフルエンザが流行り、キャプテンでDFのラーム、MFポドルスキーが欠場だが、出場停止だったミュラーが戻ってきた。一方ウルグアイは、怪我していたキャプテンでDFのルガーノと出場停止が解けたスアレスが復帰。「失うものがない試合」なので、両チームとも積極的。ウルグアイは、格上と戦う試合は慣れたものという感じ。攻撃陣のパスがちょっとアバウトだが、ぴったり合えばすぐ得点しそう。7分には、フォルランがFKを二回蹴るが、壁と枠上。しかし前半、18分、ドイツのシュバインシュタイガーのロングシュートを相手GKがはじいたところをミュラーが押し込み、通算5得点で得点王争いに名乗り。これでドイツの水族館の蛸パウルの予言はまたも的中、と思ったが、ウルグアイも28分、ペレスがシュバインシュタイガーからボールを奪って、スアレス、カバーニとつなぎ、冷静にゴールに流し込んで同点。42分には、スアレスがほぼフリーでシュートを左隅に狙ったが、力んだか、わずかに枠の左へ。

 後半もウルグアイの攻撃は勢いがあり、6分、右サイドアレバロからの難しい、戻し気味のクロスにダイレクトでフォルランがボレーシュートをたたき込んで逆転。フォルランは本当にシュートがうまい。ところが7分、ドイツ右サイドからボアテングが攻めあがり、クロス。GKとDFが重なり、その後ろにつめていたドイツ左アウトサイドのヤンゼンの頭かどこかにあたってゴール。またまた同点に。ドイツは新しい選手を入れて攻め続ける。36分、ヤンゼンに替えてクロースが入る。直後の右CKからのこぼれ球をドイツのケディ ラが押し込み、再度リード。しかしウルグアイはあきらめない。ロスタイムは2分だが、終わりかけたときにウルグアイがFKを得る。その前のFKはペレイラが蹴ってバーの上だったが、この最後の大事なキックはやはりフォルラン。壁をこえて曲がっていったが、わずかに落ちきらずクロスバー。とたんに終了の笛。ドイツは2大会連続の3位。やっぱり蛸は正しかった。この蛸君、スペインの優勝も予想したそうだが? 元オランダ代表のクライフ氏も、優勝はスペインだと言ったらしい。


サッカー短評 (2010.7/8)

スペインvs.ドイツ 1対0 (2010.7/8 ダーバン) ワールドカップ南アフリカ大会準決勝

 得点差はユーロ2008と同じだが、内容はおそらくだいぶ違うはず。ドイツは消極的なたちあがり。スペインは初め攻撃的。初めてフェルナンド・トーレスを先発でなくベンチスタートさせた。ビジャをワントップにして、相棒のFWは、ペドロ。この人、ドリブルはするが、シュートをうたない。スペインは、前半の前半はボール保持率70%を越えていたが、ドイツにがっちり守られ、シュートは少なかった。ドイツは、スペインにボールを持たせて、カウンターをねらっているのかと思ったが、ボールを奪っても、クロスやシュートの精度を欠いた。一度だけ枠にいって、スペインGKカシージャスにがっちり捕られたが…。

 後半になっても攻めるスペイン、守るドイツの構図は変わらず。1点をめぐる、じりじりした試合展開。後半28分、シャビの右CKに後方から走り込んできたDFプジョルがとびこんでヘディングでボールをゴールにたたき込んだ。プジョルは前半のCKにもヘディングで合わせたが、ボールの下にあたり、大きく枠をはずしていた。身長のわりにヘディングが上手で、この試合でも190cmを越えるドイツFWクローゼをうまく守って押さえていた。シャビはセットプレーのキックはすばらしいし、スルーパスをねらうアイディアもすばらしい。でもペナルティーエリアの中でもパスするのはやめてほしい。1点を争っているのだから、ゴールに背を向けてパスばかりしないで、たまにはシュートしてほしい。シュートをうってみなければ何も起こらない。そうすればもっとこわい存在になれると思うのだが。

 この後、ドイツは選手交替して攻めかかるが、迫力不足。一回だけ、交替出場したクロースがからんでスペイン守備を切り崩してシュートまでいったが、GKカシージャスに守られた。アルゼンチンを翻弄したサッカーはどこにいったのか。スペインは1点しかとっていないのに、今大会絶好調のビジャに替えて、フェルナンド・トーレスを投入。前線からかき回していたペドロも途中交替。監督の采配も経験の差が出たのかも知れない。トーレスはまだ絶不調で、後半41分にシュートでなく、パスしていた。結局、スペインは13本もシュートして1点、ドイツは5本しかシュートしなかったという試合だった。主審はハンガリーのカサイさん。
 ドイツのレーブ監督は試合後、「われわれはスペインに苦手意識があるのかもしれない。」とも言っていた。スペインはこれで初の決勝進出。スペインとオランダのどちらが勝っても初優勝となる。

 試合後、オシム前監督は、「スペインが勝ったというよりもドイツが負けた試合」と語った。「ミュラーが出場停止で、縦に切り込むカウンターの鋭さがなかった」「プジョルをあのときフリーにした、一瞬集中が切れたのはなぜなのか、ドイツはよく考えるべきだ」とも。


サッカー短評 (2010.7/7)

オランダvs.ウルグアイ 3対2 (2010.7/7 グリーンポイントス・ケープタウン) ワールドカップ南アフリカ大会準決勝

 ウルグアイはツートップの一角スアレスが、前の試合のハンドで退場したため出場停止。オランダはボランチのデヨンクが出場停止。総合力ではオランダが有利、と見られていた。序盤からボールはオランダが63%と支配していたが、ウルグアイも守備はおろそかにしないが積極的だった。自分たちのほうが格下だから先制したいと考えているようだった。ところが、前半18分、左サイドバックのオランダのキャプテン、ファンブロンクホルストのロングシュートが右上隅に決まる。びっくりするような距離と弾道だった。ハーフタイムに、オシム前監督は、「一週間に一回しか決まらないようなサンデー・シュート」と評した。これでオランダがぐっと有利になった。しかし、前半41分にウルグアイがフォルランの、一回切り返してからうった、これも見事なミドルシュートで同点に追いつく。これで試合はわからなくなった。

 追いついたウルグアイの方が勢いがあるかと思ったが、オランダは危機感をもって後半に入った。後半開始からデヨンクのポジションに入っていたデゼウに替えて、攻撃的なファンデルファールトを投入。さらに攻めにかかる。後半25分スナイデル、28分ロッベンと得点し、試合は決まったと見えた。スナイデルのシュートは、ファンペルシーをかすめたように見え、彼がさわって得点かと思ったが、スロー再生ではよけていた。ロッベンのシュートはカイトの左サイドからのクロスにヘッドであわせたもの。それでもウルグアイはあきらめず、33分にFWアブレウ、29分にフォルランに替えてフェルナンデスを投入。オランダは44分にロッベンを下げてエリア投入。ロスタイム3分は、ウルグアイの猛攻に耐えるのみ。47分にFKを与え、そこから失点。密集を離れたところにいたペレイラがボールを受けて、ドリブルで切り込んではなったシュートが見事にゴール左下に飛び込んだ。終了直前、もみ合いがあり、ファンボメルにイエローカードが出たが、オランダが逃げ切り。ウズベキスタンの主審イルマトフさんのジャッジはどうだったか。

 試合後、オシム前監督は「ウルグアイは交替が遅すぎた。ファンデルファールトの守備に難があることはわかっているのだから、もう一人FWを入れてそこにブレスをかけるべきだった。」と言い、決勝はドイツが来ると思っていると話した。


サッカー短評 (2010.7/4)

スペインvs.パラグアイ 1対0 (2010.7/3 エリスパーク・ヨハネスブルク) ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝

 優勝候補の中ではスペインだけが生き残った。息づまる攻防。基本的にはスペインが攻めて、パラグアイが守る構図。パラグアイもこれではなかなか得点できないが、スペインもシュートまで持ち込むのが難しい。それでもカウンターからパラグアイが先制したかに見えたが、オフサイド。後半にはひとつずつPKを得たが、いずれもGKが止めた。先のパラグアイが蹴ったPKは、GKカシージャスががっちりつかみ、さすがだった。これでスペインのフィールドプレーヤーはがんばらないといけないと鼓舞された。後のスペインが蹴った方は、一回決まったかに見えた後、スペインの他の選手が蹴る前にペナルティーエリアに入ったためやり直しになった。

 唯一の得点は、スペインのビジャ。デルポスケ監督は、ずっと辛抱強くCFにフェルナンド・トーレスを使っていたが、まだまだ得点のにおいはしない。後半11分にセスクと交替させた。後半30分、PKを蹴ったシャピ・アロンソに替えてペドロを投入。38分、そのペドロが蹴ったシュートが左ポストに跳ね返って、そこにいたビジャが蹴ったボールは右ポスト内側に当たってゴールイン。パラグアイもFWバルデスに替えてサンタクルス、ボランチのカセレスに替えてパリオスなど攻撃的選手を増やして反撃したが、得点できず。パラグアイは今まで決勝トーナメントでは1点も取っていないそうだが、今回も無得点で去ることに。これでドイツ対スペイン(7/7)、オランダ対ウルグアイ(7/6)の準決勝。


サッカー短評 (2010.7/3)

アルゼンチンvs.ドイツ 0対4 (2010.7/3 ケープタウン) ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝

 開始3分でドイツが先制。アルゼンチンは、ドイツの組織的な守備にパスがつながらない。メッシがセンターラインまで下がってボールをうけている。アルゼンチンもいなくなってしまうのか。主審はウズベキスタンの人。この重要なカードをうまくさばいている。アルゼンチンにもそんなに汚いプレーはない。

 いや〜驚いた。南米予選のときはこうだったんだろうなあ。アルゼンチンの攻撃は、個人の能力頼みで速さがない。なぜかペナルティーエリアでもシュートをうたない。ドイツが打たせないように守っているのだろうが、打ってみなければ始まらない。まるで日本代表のようだった。メッシの後ろにベロンでも入れればいいのに、と思ったが、マラドーナ監督は動かない。ポドルスキに左サイドを何度も破られ、3点目が入ってからやっと左サイドに交替を入れた。攻撃の機転をきかせられるアグエロを入れたのは後半30分。それでもアルゼンチンの攻撃はつながらない。とうとう4点目をクローゼに決められて万事休した。
 クローゼはこれでドイツ国内の通算得点記録でゲルト・ミュラーに並び、ワールドカップ通算最多得点にあと1と迫ったそうだ。ここでアルゼンチンがこうも簡単にいなくなるとは。スカパーの解説者たちの予想はみんなアルゼンチンの勝利だったが…。

 ##川崎フロンターレのテセと川島が海外移籍することがわかった。が〜ん! フロンターレにワールドカッブGKがいるという風景は見られないのか…。前から海外志向があるのは知っていたが。なんと川崎フロンターレとの契約は、6/30までだったとのこと。それに、テセがいないとうちのトップは誰なのか? 黒津? レナ? それともジュニーニョが戻ってくる? テセはドイツ二部のボーフムへ。かつて小野がいたクラブ。今は二部らしい。川島は、ベルギー一部のリールス。全然知らない。何語を話すんだろう。川島は、海外移籍を視野に入れて英会話を学んでいたと言うが。


サッカー短評 (2010.7/1)

ブラジルvs.オランダ 1対2 (2010.7/2 ポートエリザベス) ワールドカップ南アフリカ大会準々決勝

 ブラジルが負けた。
 びっくり。華麗ではないけれど、優勝候補だと思っていたのに。開始10分であっさり先制したときは、オランダはてんでかなわないと思った。スピードがないというCBのどまんなかをフリーでロビーニョが走り抜けて、あれよあれよとゴールにシュート。あまりにも簡単だった。なぜロビーニョがフリーだったのか? オランダのDFは、いったいどうしたのか? その後も前半は、ずっとブラジルが押していて、いつ2点目が入ってもおかしくなかった。

 この試合の主審は、西村さん。これもびっくり。この対戦は、準々決勝の中でもけっこう重要なゲームだと思うし、もう4試合目。ブラジルの試合をうまくさばけるかどうか、試練ではある。最初はオランダもブラジルもちょっとしたことで激しくやりあい、ロビーニョなど主審にもすごい口調で何かまくしたてていた。

 オランダもこのままでは終わらないとは思っていた。反撃してくれないとつまらない。後半、ロッベンのFKから、GKとブラジルの選手が競り合って、ボールはゴールへ。オウンゴール(##)。これで同点。でもまだブラジルが負けるとは思わなかった。ただ、オランダが自信を取り戻してボールがつながるようになってきた。前半は完璧に押さえていたロッベンが少しずつ自由になってきた。

 そして2点目がオランダに入る。これもロッベンの右CKから、ニアでカイトがヘッドで流したボールにスナイデルがおでこでどんぴしゃり。これでブラジルはあと2点とらないと勝てなくなった。試合をリードされるのは、ブラジルにとって初めての状況。どんどん焦りが強くなり、とうとうフェリペ・メロがロッベンを倒した上に踏みつけて、レッドカード。勝負の秤は、すっかりオランダに傾いた。それでもブラジルなら、あと1点とって、延長にもちこむくらいはできるのではないかと思った。ひとり少なくなって、パスがつながらなくなった。やはり、こういうときに飛び抜けたアイディアを持つ選手が複数いるとよかったのだろう。カカひとりでは、どうにもならない。前半にオランダのGKにはじかれたシュートはすばらしかったが。

##その後、オランダの1点目は、スナイデルの得点に訂正された。


サッカー短評 (2010.6/29)

日本vs.パラグアイ 0対0 PK5対3 (2010.6/29 プレトリア) ワールドカップ南アフリカ大会決勝トーナメント一回戦

 前半は0対0で折り返した。パラグアイは慎重なたちあがり。日本は守備に軸足をおきながら、惜しいシュートも。松井のミドルシュートはバーを直撃。本田が大久保からのパスをゴール前でボレーでうったのは、回転がかかりすぎて左へそれていった。パラグアイのCKから、こぼれ球をサンタクルスにフリーでうたれたのは、本田がスライディングいったこともあり、右へはずれて助かった。
 後半、途中で松井に替えて岡崎投入、それでも膠着していると、阿部に替えてついに憲剛が入った。一本、クロスかと見えてシュートもうった。長友が抗議で?通算二枚目のイエローをもらった。遠藤もトラップがハンドにとられてイエロー二枚目。ベルギーの主審は少し日本に厳しくカードを出している感じ(スカパーの倉敷アナも偏りがあるジャッジと言っていた)。この大会は、グループリーグのイエローが持ち越しになって通算される。

 後半終盤に大久保に替えて玉田投入。ついに90分+ロスタイム3分が過ぎる。延長もお互い足がなくなるなか、攻め合う。日本は岡崎や玉田がもっと走らないとと思うが、なかなかボールが収まらない。憲剛も数少ないチャンスにダイレクトパスを前線に送るが、長すぎたり岡崎とのタイミングが合わなかったり。とうとうPK戦まで持ちこたえたが、遠藤、長谷部と決めて、3人目で駒野が出てきて、バー直撃。次の本田は決めたが、先攻のパラグアイは5人とも決めて初のベスト8進出。川島は2本目は読んだがさわれなかった。5人目はコロコロだった。スカパー解説の名波は、川島のPKストップに期待していたが、やはりプレミアリーグと違って、普段のパラグアイのキックを見ていなかったし。次は、スペインとポルトガルの勝者と対戦。ここまで進みたかったが、力不足だった。(進んだ場合でも、遠藤と長友が出場停止。ベルギーの主審は、日本を先に行かせまいとしていたのか?)森本が出る展開にならなかったのが残念。


サッカー短評 (2010.6/24)

日本vs.デンマーク 3対1 (2010.6/24 ルステンブルク) ワールドカップ南アフリカ大会グループE

 勝った! 3連敗もあると大会前には言われていたが、現地入りしてからのチーム改造が軌道に乗った。前半17分、ペナルティーエリア右下の少し離れたFKを得た。試合開始から10分くらいはデンマークの攻撃を受け続けていたが、少し押し返せるようになった時間帯。蹴るのは遠藤ではなくて本田。無回転のボールがゴール左上隅に吸い込まれた。日本時間朝3時半のキックオフ。眠気も吹き飛ぶ一発だった。さらに30分、今度はもう少し近いゴール正面でのFKを遠藤が蹴った。これは高い壁を越えて、微妙な軌道を描いてゴール右上隅に決まった。なんと2点リードでハーフタイム。思ってもみない展開に。Jリーグは、今季この大会公式球ジャブラニを採用、普段から蹴っていた効果が出たということか。GKのファンブルや、パスやシュートのコントロールが難しいと言われ、ここまで直接FKの得点は1点しかなかった。

 フェイエノールトで小野伸二と一緒にプレーしたトマソンは、本調子でなかったというが、斜めの動きでDFの裏へ走り込むなどいい動きもあった。前半14分の惜しいシュートが決まってデンマークが先制していたら、どうなったかわからない。阿部が主にトマソンを見て、相手のダブルボランチにはこちらも長谷部と遠藤を並べて対応するように変更してから、あまりデンマークのパスがとおらなくなった。長友は相手右ウイングのロンメダールとうまく対峙していた。194cmのFWベントナーには中澤がついて競っていた。主審は、地元南アフリカの人で、試合前、日本が円陣を組んでいたら、早くしろとせかしてきた。その後も、遠藤のFKや長友のスローインのとき遅延行為でイエローカードを出してきた。アジアへの嫌がらせかと思ったが、後半、デンマークにもイエローを出していた。遅延行為と手による反則を厳しくとる主審だった。

 後半3分、前半30分と似たような位置でFK。遠藤がループでねらい、相手GKが指先でさわったボールがバーにあたって、はねかえったところに闘利王がつめたが、クリアのようにゴール上にはずれた。日本は引き分けでも決勝トーナメントに進めるが、デンマークは勝たなければ行けない。勝つためには3点必要なため、選手交替してロングボール攻勢をかけてくる。しかし、日本のDFが機能し、GK川島も落ち着いてセーブ。後半29分、松井に替えて岡崎。後半34分、デンマークのシュートはクロスバー。35分、ペナルティーエリア内で長谷部が相手選手を倒してPKを与える。トマソンのPKを川島が一度ははじいたが、ボールが再びトマソンに渡り、押し込まれる。これにも川島は反応してさわったが、1点差に。しかし、42分に岡崎が待望の追加点。本田や大久保ら攻撃陣は、だんだんダッシュがきかなくなっていたが、大久保からのパスを受けた本田がゴール前に迫り、自分でシュートをうつのかと思いきや折り返して岡崎にパス。岡崎はオランダ戦の反省を生かして、冷静に左足でころがしこんだ。この後、大久保に替えて今野、遠藤に替えて稲本と逃げ切り体勢に。ロスタイム4分のデンマークの攻撃をしのぎ、タイムアップ。アウェイの大会での決勝トーナメント進出決定は、価値がある。次はなんとF組1位のパラグアイ。

 試合後のインタビューで、本田が「もっと嬉しいかと試合前には思っていたが、なぜか喜べない。まだ満足できない。」と語っていたのが印象的。


サッカー短評 (2010.6/21)

ポルトガルvs.北朝鮮 7対0 (2010.6/21 ケープタウン) ワールドカップ南アフリカ大会G組

 ちょっとびっくりするような差になった。第1戦のブラジル戦で見せたような粘り強い守備が機能しなかったのか。コートジボワールと0対0で引き分けたポルトガルが、ブラジルよりよかったのか。前半を0点に抑えきれなかった。C. ロナウドの最初のシュートは相手GKに捕られ、しばらくパス出しに専念。強く雨が降っていて、ポルトガルのミゲウなど滑っていた。パスも長すぎたり、伸びすぎたり。北朝鮮もテセにボールを送ろうとするが、なかなか届かない。ただでさえチャンスが少ないのに、雨の上にトラップが下手なので、テセはシュートまで持ち込めない。それでも、11分にテセのパスから強烈なシュート、12分には、FKをテセが強振、クロスバー越えなど、攻める場面も。しかし29分、右サイドからのチアゴのクロスをメイレレスに中央であわされ、きれいにゴールを割られる。

 後半は、8分、11分、15分と立て続けに失点し、このへんでさすがの北朝鮮の選手たちも気持ちが切れたらしく、DFがバラバラに。この間、13分にMFを二人交替で入れたが、あまり効果は出ず。でもまだC. ロナウドの得点は生まれず。シュートはクロスバーを直撃。テセも28分に右サイドから、ストライカーらしい強いシュートを打つがサイドネット。北朝鮮は30分に三人目のDF同士交替。しかし、36分にも失点。しかも、42分にとうとうC. ロナウドが得点。ゴール前でDFからボールを奪うと飛び出したGKをかわし、なぜか背中に回って頭の上から落ちてきたボールをゴールに流しこんだ。44分にはチアゴに2点目となる7点目を決められる。ロスタイムは2分もいらなかったのではないか。主審はワールトカップ初登場のチリの人。


サッカー短評 (2010.6/20)

日本vs.オランダ 0対1 (2010.6/19 ダーバン) ワールドカップ南アフリカ大会グループE

 前半は、0対0で終えられた。でも、後半8分にスナイデルに決められてしまった。日本の先発は、カメルーン戦と同じ。阿部を今野に替えてスナイデルを主にマークさせる、という布陣も試したらしいが、スナイデル役の選手に今野が振り回されて守備のバランスが崩れたとかで阿部が先発。だいたいはこれでうまくいっていたのだが、失点の瞬間だけは、スナイデルをフリーにしてしまった。
 前半9分、駒野がファンペルシーと接触して、あごを靴裏で蹴られた。フェイエノールトにいた時と変わらず荒っぽい。11分に長友がクロスでなく、あがった勢いのままシュート。はずれたが、ねらいはよかった。本田は、カメルーン戦のときよりよくない。ボールをどこにつなげばいいかわからないようだ。FKも一回蹴ったが、残念ながらボールが曲がりきらずバーの上へ。

   後半、オランダは当然点を取りに来た。ファンペルシーのシュートを川島がキャッチ。何度目かの波状攻撃で、クロスを闘利王がヘディングでクリアしたが小さかったので、それがなんとファンペルシーに渡って、スナイデルの足下に。少し距離はあったが、反応した川島の右手をはじいてゴール奥に突き刺さった。この後、11分、12分、20分と大久保がシュートを放つがいずれも枠にいかず。リズムを変えるべく、19分に松井に替えて俊輔、32分に玉田と岡崎を、大久保と長谷部に替えて投入するも、流れは変わらず。俊輔は怪我は完治したらしいが、周りとの連携が悪い。40分と43分には、オランダにゴール前まで迫られ決定的なシュートを打たれたが、川島がはじく。玉田と岡崎も一本ずつシュートしたが、入らない。特に岡崎は最後のチャンスをかなりフリーでシュートしたが、ものすごく力んでふかしていた。なんとシュート数では、日本10本、オランダ9本。

 試合後、オシム前監督は、「日本はオランダに敬意を払いすぎた。ロッベンが出ていればともかく、今日のオランダはそんなに強くなかった。」と言う。
 この後、デンマークがカメルーンに2対1で勝ったので、第三戦に日本と決勝トーナメント進出をかけて雌雄を決する試合に。カメルーンは、せっかく、前半早い時間にエースのエトーが得点したのに、その後、攻める形がバラバラになってしまい、追加点が取れず、グループリーグ敗退が決まった。オランダもこの結果を受けて決勝トーナメント進出が決定。


サッカー短評 (2010.6/17)

アルゼンチンvs.韓国 4対1 (2010.6/17 ヨハネスブルグ) ワールドカップ南アフリカ大会B組

 韓国は消極的なたちあがりだった。オシム前日本代表監督がハーフタイムに言ったとおり、「相手にリスペクトをはらいすぎた。スローペースになれば技術のある方に有利」だった。前半自陣でファールから与えたFKが韓国DFにあたってオウン・ゴール。23分にアルゼンチンのCBサムエルが負傷交替。そこの連携がよくないうちにすきをつくこともしなかった。33分にまたしてもFKを与え、なぜかアルゼンチンCFのイグアインがフリーでヘディング。アルゼンチンは楽しそうになってきた。それでも韓国は前半ロスタイムに、アルゼンチンDFのトラップが大きくなったところを奪って、1点返して後半に望みをつないだ。

 後半は、早め早めにプレスをかけ、韓国らしいサッカーを展開。それなのに、13分にフリーでうった惜しいシュートが枠の外側のネットをかすめた後は、惜しいチャンスはなし。アルゼンチンがFWテベスを下げてアグエロを入れてからは、完全にアルゼンチンペース。31分には、アグエロからパスを受けたメッシがシュート、韓国GKがはじいたところを再びシュート、今度はポストがはじいたところへ、またもやフリーのイグアインがつめて、決定的な3点目をとられた。35分にもメッシ→アグエロ→イグアインとつないで、韓国を粉砕した。

 韓国は、一戦目、ギリシャに2対0勝ったときのように果敢な攻めができなかった。アルゼンチンはまだメッシに得点が生まれない。


サッカー短評 (2010.6/17)

ブラジルvs.北朝鮮 2対1 (2010.6/16 ヨハネスブルグ) ワールドカップ南アフリカ大会G組

 驚いた。前半は北朝鮮のペースだった。5バックで守り、ブラジルをリズムにのせなかった。ロビーニョはシュートもうっていたが、カカーはほとんどいいところなし。CFルイス・ファビアーノも活躍できず。テセは前半11分、後半45分、46分とシュートをうったが、枠にとばず。すごい悔しそうだった。やはり、試合前の国歌斉唱で滂沱と泣いていたのが力みになったか。感極まって、冷静なプレーができなかったのだろう。

 ブラジルは、後半たちあがりは前半のように苦しんでいたが、次第に北朝鮮選手との間合いがあいてきて、後半7分、右SBのマイコンがドリブル突破して、角度のないところからシュートを決めた。27分、ロビーニョのスルーパスから美しく崩されて2点目。しかし、北朝鮮は、44分にテセがヘッドで落としたボールに走り込んだ選手が鋭いシュートを決めて、一矢報いる。

 予想以上に北朝鮮の善戦があったが、得点のチャンスはほとんどなかった。ブラジルは初戦のためか固かったが、これでほぐれたか。


サッカー短評 (2010.6/14)

日本vs.カメルーン 1対0 (2010.6/14 ブルームフォンテーン) ワールドカップ南アフリカ大会グループE

 前半38分、松井の右からのクロスを本田が押し込んで先制! 中央で大久保が二人のDFを引きつけてファーにボールがこぼれたところを本田が左足でトラップ、一瞬見極めて左で流し込んだ。カメルーンは、先発の主力を何人か入れ替えてきた。怪我ではなく、戦術的なものらしい(実は、監督と選手の衝突かも?)。松井の正面左サイドバックのアスエコトはプレミアのトテナムでブレーしているらしい。アンカーに19歳で194cmの長身のマティプ。エトーはFWではなく、右サイドからゲームを作る。GKも正キーパーのカメニではなく、スレイマン。司令塔のA. ソングが出ていない。日本は、現地入りしてからの新布陣で、本田のワントップ、左大久保、右に松井、遠藤、長谷部、阿倍の3ボランチ、長友、闘利王、中澤、駒野の4バック。GKは川島。川島のゴールキックは、正確に本田に通る。最初はなかなかキープできなかったが、次第にうまく味方に落としたり、本職でないのに、よくやっていた。松井が近くにいて、いいフォローをしたり、アスエコトをドリブルで抜こうとしたり、いい勝負をしていた。前半30分、FKを与え緊張したが、ボールが思ったよりのびて、跳び上がった川島はキャッチしきれず落下、こぼれたボールを長友がクリアする場面も。でも、横パスをカットされたりとか、ありがちなミスが少なかった。すごく集中していたと思う。

 カメルーンは後半早いうちに追いつこうと攻めてきたが、決定的な場面は作らせず。後半24分、松井に替えて岡崎を投入。大久保が右に回り、岡崎が左に入った。みんな疲れていたので、もう少し前線からボールをとりにいってほしかった。28分、岡崎が左サイドからペナルティーエリアに入ろうとして倒され、日本のFK。遠藤の蹴ったボールはたいそう伸びて、ファーの闘利王にも合わずに出てしまった。37分には大久保に替えて矢野を投入。本田のワントップと入れ替わりかと思ったが、よくわからず。右に入ったのかもしれない。後半日本はほとんど攻められなかったが、長谷部が久々にシュート、相手GKがはじいたところを岡崎がつめたシュートは、バーとポストの角に当たった。大久保はずっとよくがんばった。相手のファールを受けても、文句を言わず、勤勉に走り、守備でも長友と長谷部とでエトーを押さえていた。矢野は、もう少し走れたと思うが、最後のボールキープはやっていた。43分になって、ゲームキャプテン長谷部に替えて稲本投入。ロスタイムは4分もあり、カメルーンは、ロングボール攻勢できたが、しのげた。川島は、フロンターレでしょっちゅう、最後まで危ない場面を守っているから、集中は切れない。40分に一度だけ危ないシュートをうたれ、バーに当たったのがあってヒヤリ。48分にも、右からのクロスを相手FWウェボにシュートされ、川島が横っ飛びにはじき、駒野が蹴り出したのがあり、NHK解説の山本さんが、「でたっ、川島のファインセーブ!」と叫んだが、その前にファールの笛がなっていたらしい。とうとう、ホームでない大会で一勝を勝ちとった。
 おととい、韓国もギリシャに2対0で勝っており、アジア4枠に貢献できそう。明日未明には、いよいよ北朝鮮がブラジルと対戦する。(オーストラリアは、ドイツに0対4で負け。)試合後の岡田監督は、相変わらずニコリともしなかったが、さすがに充実した感じだった。選手たちも本田、長谷部、川島、長友がインタビューされたが、みんな嬉しそうだった。長友は、正直に「嬉しいです。エトーには絶対負けたくなかったので、前を向かせないことから始めた。」と言っていた。


サッカー短評 (2010.6/4)

日本vs.コートジボワール 0対2 (2010.6/4 スイス) 国際親善

 イングランド戦と同じ先発メンバー。ただし布陣は、4-2-3-1。長谷部と阿倍のダブルボランチ、遠藤のトップ下、左ワイドに大久保、右に本田、ワントップに岡崎。しかし、「仮想カメルーン」のコートジボワールは、みんな背も大きくて分厚い。すぐ相手ボールになってしまい、速いパス回しに走らされる。おまけに、前半0分過ぎに与えたFKを、相手エースのドログバが蹴り、壁にあたってゴール側に落ちたボールに闘利王がさわって、またもやオウンゴール。ちょっとこれでがっくりきた感じ。そのドログバは、闘利王と競ったときに、ヒザが腹部にあたり、交替。代わりに出てきたFWは、なん と2〜3年前に柏レイソル→徳島にいたという選手。でも、見たこともないような強いシュートをうってきた。枠に来たら止められない感じ。日本も前半終了間際に、本田が強いミドルシュートで持ち味を見せたが、枠に行かず。

 後半は、頭から遠藤に替えて憲剛、本田に替えて俊輔、阿部に替えて稲本を投入。俊輔は、始めのうちは怪我が治ったふうだったが、途中からやはり完治していないのか、カバーが遅れたり、走れていない場面も。憲剛もパスを出しあぐねたり、とられたり。稲本はそこそこやっていたと思うが、攻撃陣とかみあっていない。交替のなかったコートジボワールも前半ほど鋭く来ない。スペースが中盤に生まれ、多少はパスが回せるように。途中で今野が足を相手選手の両足タックルにはさまれて駒野と負傷交替。重傷かもしれない。岡崎に替えて玉田、大久保に替えて森本を投入。しかし、攻撃の形は作れない。そうこうするうち、またも失点。最後に一回だけ、右サイドから長谷部がクロスを入れて、中で森本、玉田、ファーで闘利王が飛び込んで、さわれば一点返せたが、さわれず。
 試合後、岡田監督は、「こういう相手に戦える選手と戦えない選手がわかった」と言っていた。憲剛はダメかも。岡崎もほとんど何もできなかった。俊輔はどうか。


サッカー短評 (2010.6/1)

日本女子vs.中国女子 2対0 (2010.5/30 成都・中国) 女子アジア・カップ3位決定戦

 日本も中国も女子ワールドカップに第一回から六回連続出場がかかっている。佐々木監督は、今大会、初めて海外組五人を同時先発起用。アメリカの沢(ワシントン・フリーダム)、宮間(セントルイス・アスレティカ)、山口(アタランタ・ビート)。ドイツの安藤(デュイスブルク)、永里(ポツダム)。山口と永里のツートップに宮間と安藤が2列目。沢と宇津木がボランチで、4バックは、鮫島、石清水、熊谷、近賀。GKは一番若い海堀。沢と宇津木が中盤をしっかり固め、宮間がいいパスを供給する。中国はかつて「アジアの女王」で世界ランクもヒトケタだったが、現在は12位(日本は北朝鮮と同率5位)。CFは、174cmもあるカン・タン。昨年までアメリカでプレーしていたという体格のいい選手。GKは183cmもある。前半18分、宮間のFKに沢がヘディング、クロスバーに当たった跳ね返りを再度シュート、相手DFに当たったボールを近賀がシュート、またもや相手DFのクリアが今度は安藤(の腕?)に当たってゴールイン。韓国の主審はハンドの笛を吹かず、先制が認められた。前半の最後の方は、中国も攻めてきたが、カン・タンにいいボールが入らない。

 後半開始から中国も前かがりに攻めてきたが、日本も集中して守り、後半17分、またしても宮間のFKを、沢が走り込んでバックヘッドできれいに決めた。あんなに嬉しそうな沢を見たのは初めて。これで国際Aマッチ75点で、男子の釜本に並んだそうだ。2点差になって中国は少し焦り始めた。日本も30分すぎには足が止まり始めたが、沢もディフェンスに走る。前後半ともロスタイムは4分あったが、わりに危なげなく逃げ切った。
 翌日の新聞によれば、沢が「準決勝は、力を出し切った感じがしなかったが、今日は全員が全力で戦った。若い選手が修羅場をくぐったので、この経験が来年のワールドカップで生きる。」と言ったらしい。


サッカー短評 (2010.5/30)

日本vs.イングランド 1対2 (2010.5/30 グラーツ・オーストリア) 国際親善

 一応、韓国戦の惨状からは立ち直ったと考えていいようだ。全得点が日本人によるものだったのがなんともいえないが。先発は、GK川島。DF左から、長友、闘利王、中澤、今野。アンカーに阿部、二列目に遠藤と長谷部。ワイド左に大久保、右に本田、中央に岡崎。前半7分、遠藤の右CKはグラウンダーで少し後ろにいた闘利王へ。ニアで阿部が動いたので、闘利王へのディフェンスが一瞬遅くなり、そこに鋭いシュートを打ち込み、なんと思いがけず、先制。日本は岡崎が二回、大久保が一回、シュートしたが枠にいかず。イングランドは、この試合後に30人から23人にしぼるので、選手の気合いは十分のはずだが、なぜかなかなかリズムに乗れない。前半24分のイングランドのFKは、少し距離があったが、ランパードは直接ねらってきた。しかし、GK川島がゴール右上隅にきたボールをはじき出す。ずっと雨が降っていて、時々両チームともすべる選手がいる。右サイドのサイドバックのA・コールとサイドハーフのウォルコットが攻めあがってきて、センターのルーニーとベントにクロスを供給するのだが、長友と大久保がフリーであげさせなかった。それでも、時々は突破されかかり、枠に来なかっただけのシュートも打たれた。どうにかリードしたままハーフタイム。

 後半、イングランドはGKも含めて五人も選手交替。ただ、前半限定かと思われていたルーニーは残る。中盤には、ランパードと後半からのジェラードが並ぶ。後半6分、本田のミドルシュートは相手GKがさわってクロスバーを越えたが、ゴールキックの判定。10分、至近距離のフリーキックを壁に入った本田がおもわず手で止めてしまい、PK。GK川島は、遠藤のPKを止めたのを一回だけ見たが、あまりPKストッパーとは言えない。ところがすごい集中でランパードのPKをはじき、つめてきたルーニーには、中澤が飛び込み、クリア。日本は後半20分、岡崎に替えて森本を投入。するとさっそく22分に森本がシュートするが相手GKがキャッチ。24分のルーニーのすばやいシュートはGK川島がはじく。26分には、大久保に替えて松井を投入。しかし27分、それまでヘディングでよくはじき返していた闘利王がオウンゴール。右サイドハーフのレノンからの低いクロスに長友が間に合わず、闘利王がヘッドで飛び込むがボールをそらせず見事にゴールへ。38分には左サイドのA・コールのクロスを今度は中澤がオウンゴール。なんとか追いつこうと、41分に遠藤に替えて玉田投入。43分のFKは、本田が蹴るが落ちきらず。45分の左CKは玉田が蹴って阿部に合わせたがクロスバー。ロスタイム2分には玉田がシュートするが相手GK正面。このままタイムアップ。

 GK川島は、楢崎にもしものことがあったとき、十分に戦えることを証明した。PKストップを含めてすごくいい経験になったと思う。試合後の岡田監督も「我々が強豪を破るためには、GKのファインセーブは2つ3つ必要だ」と言っていた。闘利王は、後半になってから楽しそうにプレーしていた。試合後はルーニーとユニフォームを交換したらしい。インタビューでは、「ボールが無回転だった。さわらなければならなかった」と言っていた。


サッカー短評 (2010.5/27)

日本女子vs.オーストラリア女子 0対1 (2010.5/27 成都・中国) 女子アジア・カップ準決勝

 北朝鮮に2対1で勝って、Aグループ3連勝、1位で準決勝に進んだなでしこジャパン。Bグループで中国に負けて2位で通過したオートスラリアと対戦。来年ドイツで開催される女子のワールドカップアジア予選を兼ねた大会で、アジアの枠は3つ。ここに勝てば、ワールドカップ出場が決まるので、オーストラリアも集中していた。足下はあまりうまくないし、ボールも奪えるのだが、はずませてしまうと、平均身長168cm、日本より5cm高いし、先発には170cm以上、180cm台の選手までいるので、どうしても高さで競り負けてしまう。相手のCFジルも大きくて、オーストラリアの攻めは、とりあえずアバウトに大きく前線にボールを放り込む。FWが追いついて、落として、シュートまでもっていく、という単純な戦法だが、はまると走力でも劣る日本には通用する。

 結局、開始直後にCKからの熊谷(?)のシュートが左ポストを直撃したのが一番惜しいシュートだった。その跳ね返りを矢野がシュートしたが、ポストの上。解説の大竹さんが言うように、「これが決まっていれば、全然違った展開になった」。その後、何度か苦労してチャンスは作ったものの、次第に押し込まれ、とうとう前半ロスタイムに入った直後に、カウンター一発でFWにボールが通り、少し長目のシュートを決められ、この失点が最後まで響いた。前半35分に、ツートップの一角、山口を下げて北朝鮮戦で永里と組んだ安藤を投入。後半途中でボランチの宇津木を投入。最後42分に左サイドハーフの選手に替えて、攻撃的な上尾野辺を投入したが、及ばなかった。宮間の直接ねらったFKも入らず、CKも味方になかなか合わず。バーにあたった近賀のシュートも惜しかった。

 これでいよいよ後がない3位決定戦に、ワールドカップ出場をかけて臨むことに。相手は、地元中国。今大会開催国の意地をかけてくるだろう。前回対戦では勝ったらしいが、確実に勝つためにひいて守ってくることも予想されるので、いかにこじ開けるかが課題だろう。


サッカー短評 (2010.5/24)

日本vs.韓国 0対2 (2010.5/24 埼玉ス) 国際親善

 忘れていた東アジア選手権の再現だった。韓国は、パク・チソンなど、海外組も加えたベストの布陣。こちらは、前日練習で闘利王が太ももの裏を傷めたとかで、元々の負傷者組、内田、稲本、松井、の仲間入り。先発は、GK楢崎、DFは左から今野、阿部、中沢、長友。長谷部と遠藤のダブルボランチに、本田のトップ下。ワイドの右に俊輔、左に大久保、岡崎のワントップ。韓国が立ち上がりからテンション高く攻めてきた。日本がボールをキープはしていたが、カットするや素早いカウンター。パク・チソンがドリブルしてきたかと思うと、ペナルティーに入るかどうかの地点からの強いシュートが、ネットの左済みに突き刺さる。あっという間に後手に回り、ますますパス回しがぎこちなくなる。テレ朝解説のセルジオ越後とピッチ解説の名波が「俊輔がボールにさわっていない。」と言う。Jリーグでの怪我による不調をそのままひきずっているよう。遠藤もパスミス多し。本田、大久保にシュートの意識はあるが、なかなかいいボールが入らない。岡崎は前半にシュート一本か。韓国の怒濤のプレスに対抗できていたのは、長友くらいに見えた。雨のせいか、パスが慎重すぎる感じ。

 後半は少しよくなったが、韓国が休んでいたせいかも。途中で俊輔をあきらめ、森本を投入。少し後に憲剛も入る。すると少しだけ、攻撃のリズムが出てきて、やりたいサッカーの片鱗が。森本も振り返りざまのシュートを見せた。最後に、大久保に替えて矢野を入れたが、放り込みやパワープレーなどの意思統一はできず。後半40分過ぎにPKをとられて突き放された。点差以上に内容に差があった。主審は、イングランドの人。27歳だそうだが、毅然としたレフェリングで有無を言わせない感じだった。


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サッカー短評 (2010.5/16)

ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ 3対1 (2010.5/16 ヤマハス) 第12節

 ワールドカップによる中断前の最後の一戦。J1に戻ってから初のアウェイ観戦に行った。前にヤマハスタジアムに行ったときは雨で寒かったが、日焼け止めが必要なくらいよく晴れた。会場でお昼を調達するつもりで1時に磐田駅に着いたが、直行バスの本数が少ないのか、なかなか来ない。しかも会場内の店がみんな小さくて、長蛇の列。前日にジュビロのHPで調べたスタジアムグルメで、ケバブサンドがおいしそうと並んだが、20分以上待つ。ドリンクは買う暇がなく、キックオフ直前にあわてて席へ。サンドはおいしかったが、あの入場者数をさばくには、お店の規模と数が足りない。改めて等々力を見直した。座席は、A指定にしては狭かったが、さすが専用球場、たいへん見やすかった。

 試合前に、両チームから選ばれた日本代表、韓国代表、北朝鮮代表7選手に花束贈呈。先発に今季初めて佐原が並ぶ。稲本の調子はまだよくなさそう。試合は、いきなり、イ・グノからクロスが入り、復帰したばかりというジウシーニョに決められる。ジュビロの速いパス回しに翻弄されて、ボールがすごい勢いで行ったり来たり。その後も小宮山のサイド、ジュビロの右サイドから、駒野や西にえぐられて、2点目も同じパターンで前田にやられる。その後少し落ち着き、チャンスも作ったが、ハーフタイム。

 後半は、調子の出ないテセに替えてヴィトール、稲本に替えて楠神を投入。すると、ゴール前のパス交換からレナチーニョが決めて1点返す。勢いにのって同点、逆転をねらうが、リズムのよいときに得点できず。そうこうしているうちに、リズムを失い、最後に三度同じ右サイドから成岡にやられて完敗。楠神は、なかなか献身的に動いていたが、パスの受け手が動いていなかったり、パスが来てからあわてたり、総じて集中が足りない感じだった。


サッカー短評 (2010.5/5,7)

ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 4対4 (2010.5/5 万博) 第10節

 壮絶な撃ち合いとなった。前半は、ずっと押されていて、とうとう前半33分に、二川から右サイドにひらいた遠藤にパスが出て、遠藤がフリーでゴール前にクロスを入れると、ニアのルーカスの背後に、駆け上がってきた宇佐美(17歳)が飛び込んできて、美しい先制点をとられた。アウェイで幸先が悪い、と思っていたら、6分後、森が黒津とのワンツーで中央に走り込んで、角度のないところにけり込み、同点。
 ところが、後半、フロンターレペースだったのに、得点できないでいると、14分に二川、18分にルーカスと続けて失点し、2点差に。二川のシュートは、ガンバのパスをカットしようとした寺田にあたったボールを二川がひろってミドルをうったもの。ルーカスの得点は、安田のループパスを空中で田坂がカットしようとしたあげく、ルーカスの前に落とすことになり、ドリブルするルーカスに井川と寺田が追いすがったが、まっすぐ蹴りこまれたもの。この間、後半16分に谷口を下げてヴィトールを投入。25分にはテセに替えて楠神も投入。すると、29分、小宮山のクロスをレナチーニョが強烈なシュート、相手GK藤ヶ谷がはじいたところに楠神が。すかさず押し込み、1点差。35分には、黒津のカットしたボールを楠神がドリブル、そのままシュートを決め、再び追いつく。喜びもつかの間、2分後に明神のミドルシュートが寺田に当たってゴールへ。今日は運もついてないと思ったが、なんとなんと4分のロスタイムに入ったところで、憲剛が送ったループパスを楠神がひろい、シュート、藤ヶ谷がはじいたボールが楠神の胸に当たり、再びシュート、三たび同点。楠神はなんとハットトリック。翌々日の『神奈川新聞』や『エルゴラッソ』に「クスは神さま」と書かれた。

 これで2位に浮上。今日は、テセにはボールが入らなかったが、黒津は少なくとも2点は藤ヶ谷にシュートを止められた。憲剛は、スカパーの解説、山野さんによれば、「前半は押さえ気味」にプレーしていた。まだ本調子ではないのかもしれないが、終盤に近づくにつれ、鋭いスルーパスを連発した。
 5/8,5/9に11節が4試合あるが、ACL組の11節は、7/14なので、ワールドカップメンバー決定(5/10)前のフロンターレの試合は終了。憲剛はメンバーに入れるだろうか。


サッカー短評 (2010.5/1)

川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ 4対2 (2010.5/1 等々力) 第9節

 風が少し吹いて午後四時からの試合は寒いかと思ったら、西日が暑くて日焼けしそうだった。水曜に北京で負けてきて、中2日はきついと思っていたら、案の定、ピリッとしない。シュートは枠にいかないし、ルーズボールへの寄せが甘いと思っているうちに、失点してしまった。前半29分、相手MF寺川が右のサイドバックにパス、入ったクロスに相手FW阿部が横向きバイシクルで合わせたボールは枠に当たって内側に落ちた。これで少し目が覚めたのか、37分、谷口から左サイドのヴィトールにパス、ヴィトールからのクロスをレナチーニョが決めて同点。ところが、サポーターが得点を喜んでいる内に攻め込まれて、ペルティエリア内でいつのまにか相手FW阿部が倒れていてPKの判定。あっという間に再び勝ち越された。このままハーフタイム。

 後半も交替なしで始まったが、17分、谷口に替えて楠神投入。19分、小宮山を倒した相手DFが一発レッドで退場。23分、左CKからこぼれたボールを、またもレナチーニョが押し込み、再び同点。スタンドは勝ち越したかのような大騒ぎ。5分後、憲剛からのロングフィードを相手DFが小さくクリアしたボールを小宮山が広い、ドリブルから、シュートを正面に突き刺した。小宮山は試合後のインタビューで「やっと名刺を渡せた」と言っていた。これでやっと勝ち越し。直後にヴィトールに替わって登里投入。ノボリと楠 神で突破するなどがんばっていた。最後は、憲剛のダメ押し点。田坂のサイドチェンジをノボリがピタリと止め、折り返したボールを憲剛がドリブルしていき、相手GKをかわして中央に打ち込んだ。これで安心と喜んでいる間にいつの間にか横山がレナに替わって入っていた。
 稲本が出ていないと、まるで昨年までの悪いときやJ2時代とそっくりな不安定な試合にすぐ戻ってしまう。憲剛もまだ、判断が遅い感じで、ためを作ったり、流れを変えたりするよりミスが多かった。でも、勝ったので、3位浮上。


サッカー短評 (2010.4/30)

北京国安vs.川崎フロンターレ 2対0 (2010.4/28 北京) ACLグループE

 グループE最終戦。勝った方が決勝トーナメント進出。中国は、山東も上海も敗退して、残るは北京だけということで、「珍しく」全国中継されているという。フロンターレは、テセと寺田が出場停止。稲本は全治十日の怪我。最終ラインは小宮山、宏樹、井川、森。憲剛と谷口のボランチに、左アウトサイドに田坂、右にヴィトール。黒津とレナチーニョのツートップ。アウェイのころがらない芝で、最初はよく攻めていた。キックオフのボールをレナが相手ゴールに向かって大きく蹴るとブーイング。谷口のシュート性のクロス、田坂のシュート、枠に行かず。黒津のドリブルが止められて得たFKを憲剛が蹴るかと思いきや、森が無回転のキック。しかし相手GKがはじく。憲剛のスルーパスが少し強引か。相手のプレス、カウンターも速く、憲剛が持つと三人寄ってくる。とうとう26分、攻めあがっていたところを大きなパス一本で裏をとられ、相手FWグリフィスと田坂が一対一で抜かれ、先制点を決められる。これが初シュートだった。すると北京は急に勢いを得て、次第に防戦ぎみに。しかも、38分にレナが足を痛めて登里と交替。
 後半も流れを取り返せず。なんと2分に再び失点。出鼻をくじかれ、厳しい展開。13分に、谷口に替えて木村、25分にはヴィトールに替えて楠神をを投入するも流れを変えられず。後半39分に楠神のシュートが前に出てきた相手GKの横を抜け、少なくとも1点は返した、と思ったら、まっすぐポストに当たり、ボールを見送ったGKの腕の中にはねかえった。相手の監督は、フロンターレをよく研究していて、前回雪の対戦のときは出ていなかったヴィトールのことも北京の選手たちに警戒するように伝えていた。流れを引き戻す手腕にかけては、高畠監督はまだまだのようだ。憲剛もまだ、流れを変えるだけの力が戻ってきていない。北京が決勝トーナメントはどう戦うか、興味がある。


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サッカー短評 (2010.4/24)

川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 3対0 (2010.4/24 等々力) 第8節

 やれやれ。埼玉の敵を神戸で返した感じ。レナ、黒津、テセの3トップが得点した。と言っても1点目と3三点目はPKだが。先発は、GK川島に、小宮山、寺田、井川、森。稲本のアンカーに二列目は田坂と憲剛。谷口がベンチとなった。キックオフ直後は、前に速い神戸のサッカーにつきあっていたが、前半5分でまたまた黒津がPK獲得。これを前節PK失敗したレナが豪快に左上に決めて先制。神戸は前線に、フロンターレユース出身の都倉を置いて、もう一枚はU17代表の小柄な小川をバックラインの裏へ走らせる。前半は、黒津やテセがシュートは何本もうったが、ポストや枠の外。CKは、左が田坂、右は憲剛と何回もあったが追加点ならず。都倉は競り合いで胸を傷めたらしく、後半から鼻骨骨折でフェイスガードをつけた大久保が入った。

 後半4分、テセが憲剛からのパスを粘って落とすと、黒津が左足をぎりぎり伸ばしてゴール左下隅に。いい時間に追加点が取れた。後半28分、テセがイエローカード。これが今季4枚目なので次節出場停止。5分後、テセがドリブルでペナルティーエリアに進入したところを、相手DF河本が後ろから蹴って一発レッド。PKキッカーをレナから強引に譲ってもらったテセが蹴ったボールは、右ポストを直撃したが、ゴール内へ。テセが一瞬固まったのがはっきりわかっておかしかった。レナチーニョは、この少し前から神戸のエジミウソンに挑発されていて、岡田主審から注意を受けたり、黒津になだめられたりしていたが、PKキッカー争いでは、翌日の産経新聞によれば憲剛が仲裁したらしい。また、神奈川新聞によると、「1回目のPKを失敗したら2回目はテセに譲ってもいい」と言ったのを、テセが2度目は自分が蹴れると思ったそうだ。ともあれ、3点目が入り、あとは失点しないこと。35分には、左足に違和感を覚えた稲本を下げて谷口、黒津に替えてヴィトールを投入。最後45分を過ぎたところで憲剛を下げて横山を投入。ロスタイム5分をしのぎきった。
 これで4位に再浮上。水曜4/28には北京、5/1土曜は湘南ベルマーレ、5/5はガンバと連戦。5/1は観戦予定。


サッカー短評 (2010.4/18)

浦和レッズvs.川崎フロンターレ 3対0 (2010.4/18 埼玉ス) 第7節

 副審の間違いオフサイドで井川のゴール取り消しもあったが、序盤のレッズのミドル2本にやられた形。先発は、寺田と井川のCB、小宮山と森のサイドバック、稲本のアンカーに谷口と田坂の2列目、黒津、テセ、レナチーニョの3トップ。レナの対面がレッズ新加入のブルキナファソ代表サヌだったが、ほどなく黒津と左右交替。CBとGK以外はどこでもできるマルチプレーヤーだそうだが、ドイツでは、攻撃的なポジションだったらしい。最後の方で攻撃参加してエジミウソンとのワンツーなど片鱗を見せた。
 後半頭から田坂に替えて憲剛、黒津に替えてヴィトールを入れて攻撃を活性化したが、レナのPKを相手GK山岸に読まれて止められてからは流れを取り戻せなかった。


サッカー短評 (2010.4/14)

川崎フロンターレvs.城南一和 3対0 (2010.4/14 等々力) ACLグループE

 城南ソンナムは、グループ1位は確定しているのに、ベストメンバーで来日。対するこちらはテセが出場停止。ただし憲剛がベンチに帰ってきた。憲剛があごの骨を折られたのがこの城南とのアゥエイの試合。さすがのフロンターレのサポーターもブーイングしようと思っていたらしいが、相手選手は出場停止中らしい。先発は、3トップの真ん中に黒津、左に登里、右にレナ。田坂と谷口が二列目で、稲本のアンカー、最終ラインは小宮山、宏樹、寺田、森。寺田は、190cm以上ある相手FWラドンチッチにマンマーク気味につく。城南は最初から積極的に攻めてきたが、先制したのはフロンターレ。前半3分にレナチーニョが右から入れたクロスに右足を振り抜いたのは、谷口。スカッと決まってフロンターレ・ペースに。さらに、ゴール正面で得たFKを田坂が相手GKの手をはじいて左上に決めて2点目。田坂のこんなに落ちるFKは初めて見た。前半、稲本が相手選手とと交錯して倒れたとき、左ひざを傷めたようで心配したが、80分プレーした。

 後半になると、こぼれ球を拾えなくなって攻め込まれる場面が続く。川島のファインセーブもあり、ラドンチッチのミスシュートもあって、なんとか守る。20分を過ぎると、いよいよ憲剛投入。田坂と交替。同時にノボリとヴィトールも交替。すると、ヴィトールの運動量と、憲剛のボールさばきでフロンターレの攻撃がよみがえる。23分には、黒津がペナルティーエリア中央で倒されてPKを獲得。これをレナチーニョがタイミングをうまくずらして決めて、余裕の3点目。36分には、稲本を下げて横山を投入。途中、寺田が競り合いで腰から落ちて、心配したが、最後までプレー。ロスタイム4分も、ボールキープしながら攻めて、守りきった。やっぱり憲剛が入るとパスが違う。試合勘とか、チャージとか、いろいろ心配だったが、そつなく復帰戦をこなした。
  これで勝ち点6。北京がメルボルンと0対0で引き分けて勝ち点7に。ついに最終節アゥエイの対戦で勝てば、2位でグループ突破が見えてきた。


サッカー短評 (2010.4/12)

サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ 0対3 (2010.4/10 広島) 第6節

 そんなに相性がいいとは知らなかった。でも、ストヤノフがいないだけではない。広島は走れていなかった。ACL初出場の疲労だろうか。佐藤寿人に全然ボールが出ない。フロンターレは、前半6分に、テセが相手DFのこぼしたボールをひろって右サイドから入れたクロスをレナチーニョが左下隅に決めて幸先のいい先制。おかげで体力温存のパス回しなどもできた。鹿島みたいに守り倒すことはできないが、これならできる。フロンターレから移籍した山岸は、広島では早々と得点も決めフィットしているようだが、この試合ではシュートは枠に跳ばず。

 後半は、広島も攻撃的にきたが、得点できないでいるうちに、5分に黒津のミドルシュートがきれいに決まって、出鼻をくじかれた格好。FKを田坂が蹴ろうとしたところを森がかっさらって蹴ったみたいだったが、黒津に渡って、それをニアサイドのポスト際にうちこんだもの。広島は後半10分にFW高柳に替えてボランチ青山を投入、17分には、サイドバック森脇に替えて長身FW李忠成を入れて少し攻撃がよくなったが、得点できず。フロンターレは、31分に黒津と稲本に替えて、ほぼ一年ぶりのリーグ戦出場のヴィトール・ジュニオールと、横山を投入。三日後のアウェイのACLにそなえて選手をやりくり。すると34分、井川からのパスを受けた、入ったばかりのヴィトールが、長距離ドリブルしたあげく、そのままシュート、3点目が決まるおいしい展開。
 次節当たりで、憲剛や佐原も戻ってくるらしい。これで1位と同勝ち点の暫定2位に浮上。


サッカー短評 (2010.4/12)

日本vs.セルビア 0対3 (2010.4/7 長居) 国際親善

 いくら海外組がいないから、闘利王がいないから、と言ったって、あんなに競り負けなくたっていいのに。かつての海外組の俊輔も稲本もいたのに、栗原だって、普段から中沢と組んでいるのに。セルビアも国内組で、最年長が26歳、21〜22歳の若い選手ばかり。でも、みんな足は速いし、パスもうまいし、体も強い。相手FWムルジャはドリブルもうまく、前半15分と23分に得点された。徳永は、内田より守備がいいはずなのに。2点目は、オフサイドに見えたが、実はラインコントロールができていなかった。解説の都並さんは、「栗原はJリーグ仕様で動いている。中沢に合わせた方がいい。」と言っていた。

 後半頭から栗原に替えて石川、興梠に替えて玉田を入れたが、玉田は入ってすぐ、足を踏まれて37分に矢野と交替。石川は、サイドを駆け上がってシュートまでうったが、枠に入らず。持ち味は出したが、試合後のインタビューでは、「見ての通りだめだった。」と言っていた。遠藤はトップ下で先発したが機能せず。後半一列下がってからの方がよかった。後半37分、DFのバックアップ要員の槙野と交替。俊輔はJリーグの試合での怪我で持ち味が出せず。後半25分に山瀬と交替。初招集の大学生FWの永井は出番なし。試合後、俊輔は「いつものメンバーが何人かいなかったので、ボールがつながらなかった。」と言ったが、いなかったのは、長谷部と本田くらい。松井と森本はあまり先発しないし、あとは内田と闘利王か。
 およそ1ヶ月後の5/10頃、最終メンバー発表。最後のテストマッチだったが、相当厳しい。


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サッカー短評 (2010.4/4)

川崎フロンターレvs.FC東京 2対1 (2010.4/4 等々力) 第5節

 水曜日にメルボルンで戦った後の多摩川クラシコ。最初から積極的に攻める。先発は、CBは寺田と井川。寺田もオートスラリアに行かずに調整していたらしい。今季は、宏樹と寺田で交互に出ている。左のサイドバック小宮山に右は森。稲本のアンカーで二列目に谷口と田坂。3トップ左に黒津、右にレナチーニョ。中央にテセ。テセはオーストラリアに行かなかった分、活躍を誓ったそうだ。「打ち合いになったら川崎のペース」とJスポーツの解説、前田秀樹さんは言うが、羽生、石川、中村北斗など速い選手が多い上、トップの平山にボールが収まるとたちまちピンチに。しかし、20分、左サイドに出た谷口が前線の黒津にパス、黒津がラインぎりぎりから中央に折り返したクロスが相手DFに当たり、いい具合にテセの前に。それを落ち着いてネットに突き刺して先制。直後のカウンターで羽生に鋭いシュートを打たれるが、左ポスト直撃で命拾い。しかも戻ってきたボールを平山が押し込んだが、かろうじてオフサイド。その後も平山のヘディングがバー直撃と押し込まれる。谷口を一列下げ、田坂と黒津のウイング、テセとレナのツートップに。この試合も小宮山の対面、石川と椋原のサイドから突破されることが多い。前半ロスタイムにテセにイエローカードが出るが、不満顔ながらも報復してレッドをもらったACLの反省で我慢。

 後半は、黒津の無回転の鋭いシュートが惜しくも相手GKの指先にはじかれる。黒津→森→田坂→テセと渡ったボールをヘディングシュートも、クロスバー。後半15分、FKで田坂、レナ、テセと立っていたが、テセが低い弾道の強烈なキックで壁の下を抜いて追加点。FC東京は、中村北斗を下げ、なぜかDFのキムを投入。その後FWの鈴木達也に替えて重松、羽生に替えて大竹を投入してきたが、それほど効かず。連続得点中という重松には何度か突破されかけたが、なんとかしのぐ。後半28分には、田坂に替えて木村、40分には黒津に替えてヴィトール。ヴィトールは水曜のメルボルン戦でグロインペインの手術後、復帰出場した。34分のテセの惜しいシュートは、決まっていれば二年半ぶりのハットトリックだったらしい。しかし、ロスタイムに入ってから失点。重松に打たれたシュートを川島がかろじて止め、森がクリアしたが小さく、今野に拾われて決められた。今野はこういう得点が多い。足がつったような谷口に替えて横山を入れ、なんとかロスタイム4分の残りをしのいだ。二試合無得点の後、やっと点がとれてよかった。


サッカー短評 (2010.4/1)

メルボルン・ビクトリーvs.川崎フロンターレ 1対0 (2010.3/31 メルボルン) ACLグループE

 けっこう攻撃の形もできていたが、最終的には、やはりテセの出場停止が響いたのか。先発は、3トップの中央に黒津、左に登里、右にレナ。二列目に谷口と田坂、アンカーに稲本。最終ラインは小宮山、宏樹、井川、森。メルボルンもホームでみっともない試合は見せられないと激しくくる。36歳の相手DF2番のキャプテン、マスカットはずいぶん荒っぽいチャージをしかけてくる。登里がシュートを打ったとき、変な動きになったのは、すれ違いざまに靴の裏でけりを入れていたがノーファール。
 後半、小宮山のファールをPKにとられたが、スローVTRを見ると肩と肩でチャージしており、テレビ朝日の解説、堀池さんも言うように「これはPKではない」と思うが、これも「アジアの笛」。主審はイランのサイードさん。


サッカー短評 (2010.3/27)

川崎フロンターレvs.清水エスパルス 0対0 (2010.3/27 等々力) 第4節

 前半の途中からエスパルスに押されっぱなしで耐えた。先発は、GK川島、CBに寺田と井川、サイドは左が小宮山、右が森。稲本がボランチで谷口と田坂が二列目。3トップの左から黒津、テセ、レナチーニョ。宏樹はどうしたのだろう。エスパルスに今季新加入の小野が巧みな配球で、走らされた。ACLから中三日で足が止まってきたこともある。前半はシュート五本で枠にいったものなし。CKもなし。
 後半も決定機なく、初めてCKをとったりして時間が過ぎる。とうとう、谷口に替えて木村、田坂に替えて楠神、テセに替えて登里を投入。しかし、得点できず。ただし、首位のエスパルスにも得点させず。ロスタイムに伊藤輝に危うく決められそうだったけど、枠をはずれた。 


サッカー短評 (2010.3/23)

川崎フロンターレvs.メルボルン・ビクトリー 4対0 (2010.3/23 等々力) ACLグループE

 三日前の大敗から立ち直っているか心配だったが、前半3分、テセの先制点で幸先よく試合に入れた。右サイドの森からレナチーニョ、レナからのパスを受けたテセがDFの間をうちぬき、ファーサイドのネットをゆらした。この日の先発は、CBに井川が入った以外はいつもと同じ。メルボルンは昨年のAリーグ王者らしいが、ACLではなんと2連敗して後がない状態だとか。今日、負けた方がグループ突破の可能性がかなりなくなる。しかも、三日前にAリーグのプレーオフで、120分戦った後、PK戦で敗退して、このアウェイに来たという厳しい日程。前半11分には黒津が追加点。田坂の蹴ったFKをしゃがみながらのバックヘッドでゴール左上隅に流し込んだ。その前に、田坂が惜しいシュートをはずしていたので、これでひと安心。あとはレナがとれば万々歳と思っていたら、22分、小宮山のスローインを受けたレナが決めて、これで3トップそろいぶみ。
 ただ、この後、試合が荒れてきて、イエローカードがとびかった。今年は、手による行為を厳しくとるようFIFAの通達が出ているが、井川が相手FWとヘディングで競ったとき馬跳びみたいになってまず一枚。メルボルンに二枚出た後、谷口にもイエロー。これには、テレ朝チャンネルの解説、堀池さんも、「イエロー出すほどのファールじゃない」と言っていた。34分には、(たぶん異議で)テセにも出た。テセは前の試合でもらっているので、これでアウェイのメルボルン戦には出られない。その上、前半ロスタイムに後ろから蹴られたテセが倒れて痛がっているのを、相手選手がむりやり起こそうと手を引っ張ったのを振り払ったら、報復行為で一発レッドまで受けてしまった。テセのカードは、頭に血が上って「主審と戦って」しまってもらった余分な行為。今回はサウジアラビアの主審だが、ACLの試合には、不可解な判定がつきものなのは、わかっているはず。谷口もレナチーニョも森もカードをもらいそうで冷や冷やした。

 後半、少しは頭を冷やしたのか、一人少なくなったためか、たちあがりは攻め急がず、ボールキープができていた。メルボルンはレナにマンマークをつけてきたが、あまり効いていない。でも15分くらい過ぎたら、メルボルンもパスをつないできて、前半はほとんどなかったゴール前まで攻め込んできた。シュートをはずしてくれただけという、危ない場面も二回ほどあり、クリアが中途半端ですぐまたカウンターを食らうという悪いクセも出た。疲れた選手を交替させようにも、ベンチにいるのは若手ばかり。33分に稲本に替えて横山を投入したのは、名古屋戦と同じ。あのときはそつなく代役を務めた。41分に田坂に替えて楠神。元気な二人でパス交換して攻める場面も。解説の堀池さんが「レナチーニョも黒津もまだスピードがある。」と言っていたら、後半45分、川島のゴールキックを受けたレナが右サイドをかけあがり、ゴール前にグラウンダーのクロス。そこへ走り込んだ谷口が二人の相手DFをの間から左ポスト際に打ち込み、4点目。ロスタイムに黒津に替えて登里を入れて逃げきった。雨が降る中、9700人もかけつけたサポーターのためにも、無失点なのはよかった。


サッカー短評 (2010.3/21)

横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 4対0 (2010.3/20 日産ス) 第3節

 すべて悪い方へ出た。前半、ゴール前で川島がセーブしたこぼれ球をピッチの中央にクリアしたところに中村俊輔がいて、ミドルシュートを決められて失点。攻撃に前がかりなるところをとられてカウンター。山瀬に2点目を決められ、終了間際にも失点して前半だけで3対0。3点目も薗田のバックヘッドのクリアボールが小さくて拾われたもの。後半になっても、交替もなく、同じような展開。前節の名古屋戦では、勝ったものの同じ欠点が出ていた。しかし、今日は矢島も怪我で戦線離脱中。黒津に替えて登里、稲本に替えて楠神、レナに替えて井川を入れたのは、火曜日のメルボルン戦をにらんでのことか。これで得失点差マイナス2の6位。

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サッカー短評 (2010.3/13)

名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ 2対3 (2010.3/13 豊田ス) 第2節

 アウェイだが、今日も負けたら、本気でお祓いが必要かと思っていた。3分にレナチーニョのFKで、幸先よく先制したのもつかの間、右CKからファーでマギヌンがヘッドで折り返しのパス、金崎に押し込まれて3分後に同点。しかし、その後も攻め続け、16分に再びFKから今度はテセが強く蹴ったのが、相手壁にあたって、右ポスト直撃、内側に跳ね返った。それからは、お互いに相手のよさを消し合う感じになり、20分と25分にはレナと菊池にイエローカード。その菊池は、前日練習で寺田が腰を傷めたため、急遽先発したのだが、攻めあがってきた相手選手と交錯してファールで止めたときに、相手が足の上に倒れて右足首をひねってしまい、29分、薗田と交替。佐原は今日もベンチにいない。菊池は相手FWケネディをうまく押さえていたのだが。NHKの町田アナが「ケネディ・キラーと呼ばれた」と言っていたがそこまでは。三つ目のFKは、レナとテセも立っていたが、田坂が蹴ったもののバーの上へ。そうこうするうち、献身的に守備をしていた稲本が太ももの裏側を痛そうにし始め、後半からは横山に交替。町田アナに「攻撃ではジュニーニョ、憲剛を欠き、守備では寺田に続き菊池も怪我で危機的状態」とか言われてしまう。解説の福西さんは「面白い試合」と言う。ひとごとならそうかも。

 後半頭、名古屋はホーム開幕の勝利のため、ボランチの吉村に替えてダニルソン、23分には、田中隼磨に替えてブルザノビッチを投入。こちらも谷口の左ポスト直撃の惜しいシュートもあったが、とうとう33分、ブルザノビッチのFKから、ニアでおとりがジャンプした裏からマギヌンがとびこみ、再び同点に。こちらも32分にレナに替えて木村を投入、もう1点ほしいところだったのだが。なおも名古屋は勢いで攻めかかり、苦しい展開。長身の巻を玉田に替えてきて投入、パワープレー。連続CKを川島のセーブなどでしのぎ、あきらめずにボールをつなぎ、とうとう4分のロスタイムに入ってすぐ、木村のクロスがテセに通り、テセは相手DF3人に詰め寄られながら、体をひねってDFの隙間からシュート、見事右上隅につきささる。あとは必死でキープしたりクリアしたりして逃げ切り、リーグ戦は2連勝。テセが試合後インタビューで「雪の試合でがんばりたくてもがんばれなくて負けた悔しさを今日にぶつけた。気持ちでシュートした。」と言っていた。今日は、小宮山も玉田を押さえたり、レナもずいぶん戻って守備したり、横山もまずまず稲本の穴を埋め、アウェイで一丸となって戦いとった勝利。


サッカー短評 (2010.3/9)

川崎フロンターレvs.北京国安 1対3 (2010.3/9 等々力) ACLグループE

 最悪の結果。ホームで惨敗。雪が降り続ける中での試合。レナチーニョのドリブルはできず、パスも浮き球でないとだめ。北京は元からそうなのか、わりきって前の方へボールをポンと送る。先発は、寺田の代わりに菊池がセンターバックで出場。テレ朝のアナウンサーと解説の名波は、田坂をほめていたが、展開力は相変わらず、たいしたことなし。ちょっと気の利いたパスも雪で止まる。小宮山の攻めあがったウラをつかれるのも同じ。
 相手には、四人外国籍の選手がいて、FWには193cmのブラジル人オットーとグリフィス、中盤にはクロアチア人ダルコマチッチ、右サイドバックには、元オートスラリア代表ロス。前半37分に、中途半端なクリアを拾われてカウンターをうけ、裏をとられて、宏樹とグリフィスが1対1になって川島が飛び出したところへシュートされた。ただ、40分に、左CKから、菊池がヘディングで競り勝って同点にしたところまではよかった。レナチーニョのシュートがポスト直撃したのは残念だった。
 後半、ボールをもっているのに、なかなかシュートまでいかれず、そうこうしているうちに20分、またしても失点。25分には、レナに替えて矢島を入れたが、そもそも矢島にボールがわたらない。もっとわりきって放り込めばいいのに。残り5分で2人選手交替を準備しているうちに致命的な3点目をとられた。43分で投入された木村と登里は時間がなくて気の毒だ。もう10分ばかり早く交替できなかったのか。
 試合後、高畠監督は、「切り替えていく」と言っていたが、どう切り替えるのだろう。もうすぐ週末には、ガンバをアウェイで破った名古屋と試合があるのに。監督の頭の中がパニックでないことを祈る。ACL2連敗で最下位ばく進。ただ、順位得失点差で決まるのではなく、勝ち点が並んだ場合、対戦成績で決まるというレギュレーション。負けたら、何点差でもあまり関係ない。


サッカー短評 (2010.3/6)

川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 2対1 (2010.3/6 等々力) 第1節

 昨年は開幕に行かれなかったので、今年は雨だけど、観戦。憲剛のいない、予想外の厳しいスタート。しかし、アルビレックス新潟も昨年の主力四人が抜け、マルシオ・リシャルデスの残留が最大の補強らしい。監督は昨年までヘッドコーチをしていた、元鹿島FWの黒崎氏。高畠監督と同い年とか。フロンターレの先発は、憲剛のところに田坂を入れて、あとは城南戦と同じ。GK川島、DF小宮山、宏樹、寺田、森。ワンボランチに稲本、二列目は谷口と田坂。3トップ左にレナ、右に黒津、中央にテセ。復帰した佐原はベンチに入らず。開始1分足らずでレナが先制。黒津がシュートし、相手GKがはじいたところにつめて押し込んだ。22分には、稲本が攻めあがって黒津にパス、そのままシュートして追加点。その後、田坂のCKからテセが決められそうな場面もあり、前半だけで3トップで3得点となりそうだった。

 後半は、一転して新潟の攻めをしのぐ展開。新潟に長短のパスをつながれ、前線の矢野、大島、さらに右ウイングのチョにわたる。攻め急いではボールを失い、またカウンターを受ける。川島が片手で上にはじき出したシュートもあった。とうとう、後半19分、それまで何度も攻めあがってきた右サイドの内田からチョにボールが出て決められてしまった。前半から、小宮山が攻めあがった裏を内田につかれていたが、それが形になった。どうも小宮山の守備はお粗末だ。山岸よりはチームにフィットしているが、村上の方が守備はよかった。レナチーニョがあまり守備しないので、こちら側が手薄になりがち。黒津と左右替わった方がいいかもしれない。後半26分、そのレナに替えて登里を投入。前線から追いかけろということだろう。谷口はとっくにボランチの位置に下がり、黒津もMF並に守備に専念。41分にはテセに替えて矢島を投入。今日のテセはいつもよりDFを背負ってポストができていた。最後まで危ない場面があったが、4分もあったロスタイムもしのぎ、何とか逃げ切って開幕を勝利で飾った。ここ二年、開幕戦は引き分けだったというのは忘れていた。
 ハーフタイムに雨は上がったが、最後は冷え込んだ。しかし、22117人も来場したのはよかった。あとは、ビッグスワンでも勝てるとよいのだが。稲本は、代表、ACLでも見せた危険の芽を摘む働きを見せた。黒津は初の開幕先発で得点できた。田坂は、なかなか憲剛の代役とはいかず、かといって自分の持ち味を出せたとも言えず、苦しい。CK、FKはまずまずと思うが、展開力はもっと勉強してほしい。今年は憲剛がチームキャプテンだが、出られないので、副キャプテンの谷口がキャプテンマークを巻いていた。


サッカー短評 (2010.3/4)

日本vs.バーレーン 2対0 (2010.3/4 豊田ス) アジア杯最終予選

 久々にちゃんと試合した感じ。岡崎と本田圭介が縦のツートップ。右ワイドに、マリノス復帰の俊輔、左に松井。長谷部と遠藤のボランチに、長友、闘利王、中沢、内田のバックライン。GKは楢崎。稲本や平山はベンチに入らず。前半から積極的に攻め、プレスし、サイドチェンジし、シュートもうった。何度目かにようやく、俊輔のスルーパスが左の松井に出て、松井が絶妙のクロスを入れ、岡崎がDFの背後から飛び込んでヘディングで先制。
 後半は、足が止まり、バーレーンにボールを支配される。危ないシュートもうたれた。後半20分、押されている中盤の交替かと思えば、松井と森本の交替。でもこれでリズムがよくなる。森本も積極的にボールに絡もうとし、相手DFも、いかにもストライカーらしい動きにラインが下がり気味に。しかし、シュートまでなかなかいかず、森本にいいボールが入らない。40分にミスバスも出てきた俊輔に替えて玉田投入。ロスタイム3分に入ってから、右からのクロスに森本がニアで飛び込み、そこへDFがひきつけられてフリーになった本田が押し込み、やっと追加点。


サッカー短評 (2010.2/27)

鹿島アントラーズvs.ガンバ大阪 1対1PK5-3 (2010.2/27 国立) ゼロックススーパーカップ

 前半、ガンバの新人DFがPKをとられ、マルキーニョスが確実に決める。このまま前半終了か、というロスタイム1分、右サイドの加地があげたクロスが小笠原に当たってそのままゴールイン。同点で後半へ。後半は、なかなかシュートまでいかず、ガンバは17歳の新人FW宇津実を投入。ガンバは、今季、FW山崎と播戸が移籍、ペドロジュニオールは怪我など、FW多難。チョ・ジェジンと若い平井のツートップで先発を組んだがクロスが合わず。MF明神、DF中沢と、ACL水原三星戦で負傷。DFも新人菅沼が先発、苦しい布陣。逆に鹿島は、新加入フェリペガブリエルを下げて新人遠藤、中田浩二に替えて青木など余裕の陣容。DF新加入も韓国代表のイ・ジョンスといい補強。しかし、昨年は鹿島が3対0で勝ったが、今年はPK戦までもつれた。
 鹿島先攻で小笠原が決めた後、ガンバの遠藤が痛恨の失敗。PK職人がまさかの枠を大きくはずした。これであとは全員決めたが、鹿島の連覇。鹿島側のゴールでPK戦だったが、これもコイントスで鹿島が勝ったのだろうか。主審は、ワールドカップに派遣が決まった西村国際主審。今年は、手によるファールを厳しくとると言うことで、PKになったファールもその流れだったが、選手たちにすれば、昨年までと感覚が違うだろう。


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サッカー短評 (2010.2/23)

城南一和vs.川崎フロンターレ 2対0 (2010.2/23 城南・韓国) ACLグループE

 稲本と小宮山を加えた新フロンターレ。城南の荒れた芝生で、ハードチャージと前線の192cmのFWに放り込んでくる荒っぽいサッカーに負けた。憲剛のパスからテセの鋭いシュートが枠にとんだが、相手GKにはじかれた。一点目はリプレーだと明らかなオフサイドだが、認められてしまった。解説者も「オフサイドだ」と言っていた。マレーシアの副審のレベルはどの程度なのだろう? 黒津とレナを一気に登里と田坂に交替したが、手を打つのが遅くなかったか。最後の10分で谷口と矢島を替えたが、これも2点目を失ってから。高畠采配も試されている。

 憲剛が前半に受けたファールであごを骨折。帰国後の検査で手術が必要とわかり、全治2ヵ月! 勘弁してくれ〜。韓国も中国並みにラフプレーだ。去年あたったポハンはもう少しまともだったが…。高畠フロンターレいきなり試練の開幕。システムを変えるのか、憲剛の代わりを誰かにやらせるのか、どうするのだろう。ジュニーニョの怪我も痛手だ。


サッカー短評 (2010.2/14,15)

日本vs.韓国 1対3 (2010.2/14 国立) 東アジア選手権

 遠藤のPKで前半23分、先制したのはよかった。しかし、前半33分、内田がPKをとられ、同点。これで韓国が生き返った。さらに39分、DFの背後をとられて、ミドルシュートをうたれ、それが中沢の背中にあたり、ループシュートのように楢崎の頭上を越え、前半のうちに逆転されてしまう。しかも、41分には、セットプレーの守備で相手選手とからんだ闘利王が一発レッドで退場となってしまう。主審は、オーストラリアの人で、フリーキックの時の壁の距離は測らないが、アンフェアなプレーには細かく笛を吹く。後半7分には、韓国のキャプテンも2枚目のイエローカードで退場になった。韓国は、数日前に中国に負けているが、これはなんと初対戦以来、32年目にして初の敗戦というから、たいへんなことだった。その上、日本にも負けたら、とうてい顔を上げて帰国できない感じだったろう。
 後半、日本は、闘利王の穴を埋めるために、これが代表2試合目の岩政を投入。替わったのは、前半26分に攻撃の変化を付けるために、大久保に替わって投入された香川。なんだか不運もあるが、トルシエ・ジャパンの時のトルコ戦の市川を思い出した。フジテレビの解説、風間さんによれば、とにかく「FWがDFのマークをはずす動きをしないから、パスが出せない。」の繰り返し。韓国は、後半17分に、ジュビロのイ・グノを投入。ドリブル突破もできるし、パスも出せる。シュートもうまい。案の定、23分にアシストして韓国に決定的な3点目をたたき込まれた。岡田監督は、攻撃的なシステム変更や平山投入など手を打たず、やっと37分に玉田に替えて佐藤寿人を入れただけ。これで少し動きが出て、最後まで攻めたが、追加点はとれず。これは重傷だ。
 この大会、開催国は優勝できないというジンクスがあるらしいが、3位とは。このチームに俊輔、長谷部、森本が入っても、よくなるだろうか。次は3/3にもう、2011アジアカップ最終予選のバーレーン戦がある。


サッカー短評 (2010.2/14)

日本女子vs.韓国女子 2対1 (2010.2/13 味スタ) 東アジア選手権

 なぜか当日に放送がない。雨が降る中、男子とも違う日程・会場で、少ない応援の中で戦った。2連勝している日本だが、勝った方が優勝。初めからとばして入り、なんと前半6分に大野が先制弾。宮間からの長いパスを受けて、ドリブルであいてDFをかわし、冷静にゴールの中にパスした感じ。続いて山口が前半17分に追加点。山口は、国内でプレーせずにスウェーデンやアメリカで戦っている。後半は、日本の足が止まり始め、韓国の攻撃が増えてくる。韓国は、監督が1月に就任したばかりという。とうとう一点とられたが、日本もタイペイ戦に出た岩渕や中野を投入して攻めた。後半、追加点はとれなかったが、攻めながら逃げ切った。これで女子は、日本が大会2連覇。
 5月には、来年の女子ワールドカップ予選を兼ねたアジアカップがある。アジアカップには、ドイツのブンデスリーガに移籍したFW永里やMF安藤も入ってくるだろう。同じ組に今度こそ北朝鮮がいる。(北朝鮮は東アジア選手権は辞退したが、2/17にドイツと親善試合をするらしい。)


サッカー短評 (2010.2/11)

日本vs.香港 3対0 (2010.2/11 国立) 東アジア選手権

 北朝鮮が辞退したので、香港が繰り上がった。先発は、控え中心の予定から、一転主力組中心に。GK楢崎、DFは左から駒野、闘利王、中沢、内田。ボランチに遠藤と今野、上がり目のアウトサイドに憲剛と小笠原、ツートップは玉田と大久保。稲本が先発をはずれ、長友が体調不良、岡崎は足に痛みでベンチ入りせず。「日本代表2試合連続無得点」とアナウンサーが連呼する中、前半41分、玉田が、左サイド深くから、角度のないシュートをファーサイドに決め、先制。玉田の冷静さが光った。
 後半、今野に替えて平山投入。大久保が二列目に下がり、小笠原が今野の位置へ。6分、憲剛のいいシュートがとんだが、相手GKがファインセーブ。憲剛は前半にもいいシュートがあったがどちらも左足でGKに止められた。16分、大久保の落としたボールを玉田がネットにけり込むが、大久保のハンドでノーゴール。ここで小笠原に替えて稲本投入。遠藤が一列上がり、攻撃もリズムがよくなってきた。20分、遠藤の左CKから闘利王がヘッドで押し込み、追加点。フジテレビの解説、山口素弘が「香港は、韓国戦でも4失点がセットプレーからで、セットプレーの時の守備が甘い。」と言う。日本は平山をめがけて何度もクロスを入れ、平山もシュートを打とうとするが、なかなかヒットしない。31分、大久保に替わって香川が入る。37分、遠藤の左CKから闘利王がヘッドで折り返し、中沢が足でシュート、はじかれたところを平山がシュート、さらにこぼれたボールを平山が倒れたまま横バス、これに反応した玉田が押し込んで3点目。43分、平山が左サイドでドリブルしながら相手を二人かわし、中央にクロスを入れるが、香川は届かず。このまま無失点で勝利し、なんとか1勝1分けで得失点差も中国と並んだ。

 2/7の韓国対香港戦は、5対0で韓国が勝ったが、2/10の韓国対中国戦は、なんと中国が3対0で韓国に勝った。この結果、勝ち点4で日本と中国がトップに並び、韓国が勝ち点3で3位、香港は二連敗で4位。


サッカー短評 (2010.2/11)

日本女子vs.チャイニーズ・タイペイ女子 3対0 (2010.2/11 国立) 東アジア選手権

 女子では、北朝鮮辞退を受けて出てきたのは、チャイニーズ・タイペイ。10年くらい前は、台湾はアジアの強豪だったらしい。監督の周台英さんは、そのころのセンターFWだったとか。フジテレビ解説の本田さんがセンターバックでよく対戦したらしい。しかし、現在のタイペイは格下。中国戦とはうってかわって氷雨の降る中での試合。日本は、中国戦と先発を入れ替え、11人のうち連続先発は宮間(ロサンゼルス・ソル)と石清水(日テレ・ベレーザ)のみ。その他のメンバーは、同じ佐々木監督率いるU20のメンバーが多いらしい。中国戦で途中出場してフル代表デビューした16歳の岩渕(日テレ・メニーナ)がツートップの一角。身長が153cmと小柄だが、周りがよく見えているのでいい所にいる。笑顔が愛くるしいのも魅力。ツートップの相棒は、19歳の高瀬(INAC神戸レオネック)。宮間がキャプテン。その宮間がゴールライン際から折り返したボールに飛び込んで先制したのが岩渕。前半36分。
 後半は、前半にミドルシュートをうっていた木龍(日テレ・ベレーザ)をFWに岩渕を2列目に配置転換。14分に中野(岡山湯郷Belle)が左からあげたクロスにセンターで木龍が、ファーで岩渕が飛び込み、見事な岩渕の代表2点目が入る。途中で宮間に替わって沢(ワシントン・フリーダム)が入り、攻撃に厚みが出始める。沢のこわいミドルシュートも3本ほど飛んだ。40分には、ずっとポストでがんばっていた、FW高瀬が左からファーサイドに難しいシュートを決めて3点目。もう少し点が入りそうではあったが、まずまず「ターンオーバー」は成功というところか。


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サッカー短評 (2010.2/11)

日本女子vs.中国女子 2対0 (2010.2/6 味スタ) 東アジア選手権

 残念ながら、放送を見逃してしまった。前半19分、宮間の見事なFKで先制し、後半16分、近賀が追加点を入れたらしい。

サッカー短評 (2010.2/6)

日本vs.中国 0対0 (2010.2/6 味スタ) 東アジア選手権

 またしてもスコアレスドロー。内容的には、ベネズエラ戦よりよかったが。先発は、GK楢崎、DFは左から長友、闘利王、中沢、内田。ボランチに稲本と遠藤。アウトサイドに大久保と憲剛。ツートップに玉田と岡崎。ベネズエラ戦とは徳永と小笠原が内田と玉田に替わった。前半立ち上がりと後半最初は積極的に攻める姿勢でよかった。ところが、若い中国代表にだんだん押し込まれたり、カウンターをくらったりした。結局、フジテレビの解説、清水さんが言うように、「シュートで終わらないと何が起こるかわからない」のがサッカー。前半33分の中国の左サイド20番のシュートも枠をはずしてくれただけ。長友のシュートも惜しかったが、枠に行かなかった。本当に惜しかったのは、後半9分の内田のシュートがファーポストをたたいたのだけ。17分に玉田に替えて平山投入。遠藤、憲剛、岡崎が平山にボールを送るが合わず。中国の選手の平均身長は日本より高い。アーリークロスももっと精度をあげないと簡単にクリアされてしまう。後半35分、エリア内でクリアしようとした長友の腕にボールがあたってPK。主審はオーストラリアの人。楢崎がPKを止めるのを見た記憶はほとんどない。しかし、直前まで動かずにキックをはじいた。試合後のインタビューでは、「負け試合を引き分けにしただけ」と憮然とコメントしていた。残り5分になってから、大久保に替えて佐藤寿人、憲剛に替えて金崎を投入。金崎はベネズエラ戦ではほとんど目立たなかったが、今回は必死でドリブルなどしていたが得点には結びつかず。寿人も持ち味を発揮する時間がなかった。主審は前半もロスタイム1分と短かったが、後半も2分であっさり笛。

サッカー短評 (2010.2/2)

日本vs.ベネズエラ 0対0 (2010.2/2 九石ドーム) 国際親善

 ベネズエラは今、夏で、すごい時差もあるだろうから、いくらオフ直後でも勝てるだろう…ホームだし、というのは甘かった。南米予選8位とはいえ、アウェイでブラジルと引き分けている国。次のチームのためにU20からの選手をたくさん呼び、34歳のキャプテン、32歳のFWなども呼んだ。しかも時差に備えて何日も日本時間で練習してきたというのだ。たいへん勤勉にプレスをかけ、基本に忠実にパスをつなぐチーム。最後までボールをあきらめない。一方、日本は、3年7ヵ月ぶりに代表復帰の小笠原、7年ぶりに日本(フロンターレへ!)へ戻ってきた稲本、内田に変わって右サイドに徳永などを先発。コンディションも重そうで、パスのスピードも正確さも今ひとつ。フジテレビの解説清水さんに言われたように、「ボールを持っていいリズムでやる時間が続かない。」 後半、徳永に替えて駒野、憲剛に替えて平山を入れてから、少しリズムがよくなって連続攻撃もできたが、最後はまた膠着し、金崎と香川を入れたが、変わらなかった。終了後、闘利王はすごく悔しそうに固まっていた。
 2/6からの東アジア選手権に向けてショック療法としては効いたと思う。


サッカー短評 (2010.1/12)

青森山田vs.山梨学院大付属 0対1 (2010.1/12 国立) 高校選手権決勝

 どちらが勝っても初優勝。初優勝の学校がこれで四年連続だそうだ。しかも、青森勢、山梨勢としても初めてだという。山梨の監督は、かつて韮崎高校をひきいて決勝まで三度来たが、優勝はなし。山梨学院大付は初出場でここまで来た。試合は、その山梨がのびのびと攻めて自分たちの流れにあるうちに先制。主将の碓氷のみごとなミドルシュートだった。青森は、U17代表のDFと、司令塔の柴崎を擁して、次第に主導権を取り戻そうとする。準決勝の関西大学付属第一高校もプレスの早いチームだったが、先制し追加点も入れ、最後の5分で追いつかれたが、PK戦でGKが相手のキックを3人も止めて勝ち上がってきた。山梨のプレスは関大一ほど強くはないが、柴崎とボランチを組む主将の椎名の二人に自由にボールを持たせない、という点では徹底していた。青森は、柴崎のスルーパスや正確なCKで何度も好機を作りながら、得点できず、とうとうロスタイム4分も使い果たした。見応えのある試合だった。

サッカー短評 (2010.1/10)

日本vs.イエメン 3対2 (2010.1/6 サヌア・イエメン) アジア杯予選

 フル代表とはいっても、殆どが初招集ばかりの若いB代表で臨んだ。放送もなく、新聞報道のみ。GK権田(FC東京)、DFは右から槙野(広島)、菊池(大分)、吉田麻也(名古屋→VVV)、太田(清水)。MFはボランチに山村(流通経済大)、米本(FC東京)、ワイド右に柏木(広島→浦和)、左に金崎(大分)。トップ下に山田直輝(浦和)。ワントップに渡辺千真(マリノス)。
 前半13分、39分と先に2失点したが、前半21分に相手タックルで負傷した山田に替わって入った平山が、ハットトリックで逆転勝利という、あまり今までの日本にない勝ち方をした。
 前半42分に、金崎の左CKに、平山の「打点の高い」ヘディングが決まって、流れが変わったらしい。1点返してハーフタイムになったのがよかった。後半開始から山村に替わって入った乾(セレッソ)が左右のサイドをドリブルで突破してチャンスを作った、というのも今までにないパターン。その乾が後半10分、右サイドからころがしたクロスを平山が反転して左足でシュートして同点。34分には左からのクロスをボレーシュートで逆転、したらしい。
 この勝利で2位以内が確定し、2011年の本大会出場が決定。初出場でのハットトリックは、1930年の極東選手権フィリピン戦の若林以来二人目とか。大学生のAマッチ先発出場は、1989年7月ブラジル戦の井原(筑波大)以来とか。岡田監督は「平山のハットトリックは評価できるが、フル代表に入ることとは別問題。」と言ったらしい。


サッカー短評 (2010.1/1)

ガンバ大阪vs.名古屋グランパス 4対1 (2010.1/1 国立) 天皇杯決勝

 ガンバが試合を支配し、コントロールした。仙台に勝ってきたガンバと、エスパルスとのPK戦を制してきた名古屋では、勢いに差があったのか。先制は、前半6分、ガンバのルーカス。遠藤→二川→山崎→ルーカスと渡ったもの。ガンバはケネディにフリーでボールを触らせなかった。山口か中澤がマークし、競った。名古屋は、前半40分右アウトサイドの玉田からクロスが入り、ケネディが流して中村直志がヘッドで決めて、同点とした。しかし、ガンバは、あわてず、後半も主導権を握り、32分、遠藤が持ち込んでパスするかと思えば自分でシュートして右隅に決め再びリード。名古屋は後半20分、小川に替えてブルザノビッチを入れるが効かず。そこで矢継ぎ早に中村と吉村に替えて巻、アレックスを投入した。後半41分、また遠藤が、今度は二川にパスして3点目。試合的にはこれで決まったと思うが、名古屋が攻め上がったところを、またもや遠藤が追加点。加地からのクロスに右足を振り抜いた。ガンバの西野監督も勝利を確信。
 ガンバのゴールマウスを守った松代(35歳)は引退を表明。名古屋の吉田麻也は、オランダのVVVフェンロへ移籍する。天皇杯優勝チームはACL出場権を得るが、リーグ3位以内のガンバが優勝だったので、4位のサンフレッチェ広島が来季のACL出場権を得た。


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