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2013サッカー短評バックナンバー


12/22 サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ (天皇杯準々決勝)
12/7 川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス (第34節)
11/30 大分トリニータvs.川崎フロンターレ (第33節)
11/23 浦和レッズvs.川崎フロンターレ (第32節)
11/20 川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 (天皇杯四回戦)
11/19 ベルギーvs.日本 (国際親善)
11/16 オランダvs.日本 (国際親善)
11/10 川崎フロンターレvs.清水エスパルス (第31節)
11/2 柏レイソルvs.浦和レッズ (ナビスコ決勝)
10/27 鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ (第30節)
10/19 川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 (第29節)
10/16 川崎フロンターレvs.東京ヴェルディ (天皇杯三回戦)
10/15 ベラルーシvs.日本 (国際親善)
10/11 セルビアvs.日本 (国際親善)
10/12 浦和レッズvs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ準決勝第2戦)
10/6 川崎フロンターレvs.柏レイソル (第28節)
9/28 名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ (第27節)
9/21 川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 (第26節)
9/14 川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 (第25節)
9/11 川崎フロンターレvs.高知大学 (天皇杯二回戦)
9/10 日本vs.ガーナ (国際親善)
9/7 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (ナビスコカップ準決勝第1戦)
9/6 日本vs.グァテマラ (国際親善)
8/31 セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ (第24節)
8/28 川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ (第23節)
8/24 アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ (第22節)
8/17 ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ (第21節)
8/14 日本vs.ウルグアイ (国際親善)
8/10 川崎フロンターレvs.FC東京 (第20節)
8/3 ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ (第19節)
7/30 川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ (第18節)
7/28 韓国vs.日本 (東アジア杯)
7/27 韓国女子vs.日本女子 (東アジア杯)
7/25 日本vs.オーストラリア (東アジア杯)
7/25 北朝鮮女子vs.日本女子 (東アジア杯)
7/21 中国vs.日本 (東アジア杯)
7/20 日本女子vs.中国女子 (東アジア杯)
7/17 大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ (第17節)
7/13 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (第16節)
7/10 サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ (第15節)
7/6 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (第14節)
6/30 ブラジルvs.スペイン (コンフェデレーションズカップ決勝)
6/30 ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ準々決勝第2戦)
6/23 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (ナビスコカップ準々決勝第1戦)
6/23 メキシコvs.日本 (コンフェデレーションズカップグループA)
6/20 イタリアvs.日本 (コンフェデレーションズカップグループA)
6/16 ブラジルvs.日本 (コンフェデレーションズカップグループA)
6/11 イラクvs.日本 (ワールドカップアジア最終予選)
6/4 日本vs.オーストラリア (ワールドカップアジア最終予選)
5/30 日本vs.ブルガリア (国際親善)
5/25 川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 (第13節)
5/22 湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ (ナビスコカップグループA)
5/18 ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ (第12節)
5/15 川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ (ナビスコカップグループA)
5/11 川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 (第11節)
5/6 清水エスパルスvs.川崎フロンターレ (第10節)
5/3 川崎フロンターレvs.名古屋グランパス (第9節)
4/27 FC東京vs.川崎フロンターレ (第8節)
4/24 ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップグループA)
4/20 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (第7節)
4/13 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ (第6節)
4/10 川崎フロンターレvs.清水エスパルス (ナビスコカップA組第4戦)
4/6 湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ (第5節)
4/3 川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 (ナビスコカップグループA 第2戦)
3/30 川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 (第4節)
3/26 ヨルダンvs.日本 (アジア最終予選)
3/22 日本vs.カナダ (国際親善)
3/20 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ (ナビスコカップグループA 第1戦)
3/16 サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ (第3節)
3/9 川崎フロンターレvs.大分トリニータ (第2節)
3/3 柏レイソルvs.川崎フロンターレ (第1節)
2/23 サンフレッチェ広島vs.柏レイソル (スーパーカップ)
2/7 日本vs.ラトビア (国際親善)
1/19 鵬翔vs.京都橘 (高校選手権決勝)
1/1 ガンバ大阪vs.柏レイソル (天皇杯決勝)
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サッカー短評 (2013.12/22)

サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 2対0 (2013.12/22 ベアスタ) 天皇杯準々決勝

 結局、今年は一度も鳥栖に勝てなかった。こういうハイプレッシャーに弱い。しかも、間が空いたせいか、怪我人も続出。レナト、小林、登里に加え、当日の直前練習で大島まで欠場。先発は、GK西部、DF伊藤宏樹、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにアラン・ピニェイロ、右に森谷。ワントップに大久保となった。鳥栖は、シーズン途中でGK林彰洋とDF菊地直哉が加入して、守備が安定したという。
 初めから押されっぱなしだった。レナトがいないので、前方でボールが収まらない。アランは動くタイミングが合わない。大久保は相手DF菊地にマークされている。フロンターレの最初のシュートは前半16分。憲剛のうったシュートは相手GK。

 後半、鳥栖はMF早坂に替えて水沼を入れてきた。水沼から正確なクロスをFW豊田に入れようということだろう。フロンターレもなんとか、豊田にはシュートを打たせていない。しかし、出すパス出すパス、みんな鳥栖の選手にひっかかる感じ。後半になっても運動量は落ちない。
 やっと後半20分に、アランに替えて矢島を入れ、ツートップにしてから、試合が互角になった。NHK解説の山本さんに「アラン選手はちょっと効いていない」ようなことを言われていた。山本真希がアランのいたところに入ったようだ。憲剛がボランチに下がる。それでも後半フロンターレのシュートは3本。
 34分に鳥栖は、キム・ミヌに替えて、これもマリノスから途中加入の金井が入る。とうとう90分では決着がつかず。

 延長でも交代枠が二つ残っていて使わない、というのは、ベンチの層が薄いということ。前の方の選手としては、久しぶりに風間宏希が入っていたが、気配なし。延長前半10分、フロンターレの攻撃の後、速攻を受けて失点。GK西部と、戻ってきた田中裕介しかいなかった。相手右SB丹羽に走りきられて、ねらって決められた。
 鳥栖は、延長後半3分にDFニルソンを投入して逃げ切りの体勢。フロンターレも9分に、森谷に替えて中澤聡太を入れる。森谷は、後半からもう足がつっていて、解説の山本さんに指摘されていた。ここで福森をボランチに入れて、憲剛を二列目に戻すというのもアリかな、と思ったが。
 1点だけなら、追いつけそうな場面もあったが、延長後半7分、またもや失点して、ほぼ負けた。パスを受けた水沼宏太に追いすがったのは、猛スピードで戻ってきた憲剛だったが、だめだった。延長後半11分に宏樹に替えて福森投入。これが宏樹のラストゲームだろう。最後までこんな試合で申し訳ない。形勢変えられず、タイムアップ。


サッカー短評 (2013.12/7)

川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 1対0 (2013.12/7 等々力) 第34節

 勝った! そしてなんと、最後で3位浮上してACL出場決定。ホーム最終戦なので観戦。チケットは発売日にログインしたのに、Aゾーンしか買えなかった。完売らしい。宏樹を特集したマッチデープログラムも、売り切れで買えなかった、2位の広島が3位の鹿島に勝って逆転優勝、マリノスは優勝を勝ち点1差で逃した。4位の浦和が6位のセレッソに負けたので、フロンターレが3位、4位にセレッソ、5位鹿島、6位浦和となった。大久保はこの試合得点できなかったが、2位の新潟・川又も1点のみだったので、得点王を取った。
 先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に大島。ワントップ大久保。伊藤宏樹が今季限りで引退を表明。また、アラン・ピニェイロ、ロブソン、矢島、棗、風間宏希、風間宏矢とは来季契約更新しないと発表された。マリノスは、ワントップにマルキーニョス、トップ下に中村俊輔。左ワイドに斎藤、右に兵藤。中町と富沢のダブルボランチ、4バックはドゥトラ、中澤、栗原、小林。GK榎本。
 たちあがりは、いきなりマリノスの小林、マルキーニョスにシュートされるが、枠の外。8分のレナトのFKはジェシに届かず。レナトはドリブルでもずいぶん活躍した。20分のFKでは、レナトが直接ねらい、惜しくも枠の左上角に当たる。
 マリノスの中村俊輔はいろいろなところにいる。稲本一人ではマークしきれず、憲剛やノボリも対応。憲剛は、宏樹のラスト等々力だというので、すごくファイトして、俊輔からボール奪取も。帰宅後、ネットの記事で「代表で俊輔さんのクセを知っていたからねらっていた。」というコメントを読んだ。27分の憲剛のミドルは相手GK正面。
 37分、38分とマルキーニョス、斎藤にゴールに迫られるが、井川やジェシが対応。レナトは対面の相手DF小林にずいぶん倒されたが、なかなかファールを取ってもらえない。主審は、国際主審の西村さん。互いに無得点のままハーフタイム。ここで広島が1−0で鹿島をリードしていることがわかる。セレッソも2−1でレッズをリード。

 後半4分、憲剛が右サイドで相手GKが飛び出したクリアを拾い、ダイレクトで打てばシュートチャンスだったが大久保にパス、これは相手DFにカットされた。9分、憲剛が俊輔からカットしたボールをつなぎ、大久保がシュート、相手GKが小さくクリアしたボールを大島がゴール左ライン際からダイレクトで戻し、これにつめたレナトが流し込んで先制。これでマリノスにプレッシャーを与えられた。大島もHPで「ヨシトさんのシュートがニアに飛ぶと感じてつめた」とコメントしていた。
 直後にマリノスにFKを与え、俊輔のキックはGK西部。12分にもFKを与えるが、防ぐ。14分、フロンターレもFK。レナトが蹴るが枠の外。ジェシは、俊輔のFKをヘッドでクリアしたり、斎藤のドリブルをスライディングでカットしたり、クロスを跳ね返したりと、大活躍。この試合の隠れたMVPではないか。
 22分、レナトのシュートは枠にいかず。24分、登里がオーバーラップし、鋭いクロスを入れるが、誰にも合わず。大久保は、中澤にマークされている。25分、俊輔のCKを稲本がクリア。直後に大島に替えて小林が入る。マリノスも22分、ボランチ中町に替えて長身FW藤田を入れる。
 マリノスの右サイドは小林がたびたび攻撃参加し、クロスまでいくが、反対サイドのドゥトラがほとんど上がってこなくて助かった。30分、レナトがドリブルで持ち上がるが、相手DF4人に囲まれ、ボールを取られる。31分、マリノスは兵藤に替えて佐藤優平を入れる。36分、小林がボックス付近で相手DFをかわし、相手GK正面まで持ち込むがシュートした途端、相手DFにブロックされる。38分、マルキーニョスに危険なシュートを打たれるがはずしてくれる。マリノスはパワープレーで栗原も前線へ。
 43分、レナトが相手DF小林との競り合いで両足がつり、伊藤宏樹と交替。宏樹は栗原対策でもあるらしい。追加タイム5分。担架が3回くらい入ったし、こんなものだろうと思っていた。マリノスはGK榎本も攻撃参加。49分、そのクリアをフロンターレがカウンターで、GKのいない相手ゴールをめざして小林がシュートまでいくが、力んだのか大きく枠の上。
 それにしても、ボックス内でマリノスにシュートを3回連続でうたれたのをよく防いだ。遠くてよく見えなかったが、帰宅して録画を見たら、みんな獅子奮迅のクリアだった。50分、マリノスのFKをGK西部がはじき出し、タイムアップかと思ったが、西村主審はCKを指示。応援席は、「アヴァンテ」を歌い出した。CKをノボリが大きく蹴り出して、やっと笛。等々力劇場は心臓に悪い。入場者は20151人。改修中なのによく2万人入るキャパがあった。
 試合後、「あんたが大賞」は伊藤宏樹(35)に贈られた。ホーム最終セレモニーと伊藤宏樹引退セレモニーがあった。武田社長のあいさつで、「タラレバだが、あと1試合勝ち点3を取っていれば」というセリフで、優勝した広島と勝ち点3差まで来ていたことがわかった。宏樹が引退を決意したのは、「今年、体がイメージについていかなくなったから」だそうだ。主将になったのは、再昇格した2005年。この年に息子も生まれた。宏樹の「一番の自慢」は川崎山脈。なつかしい。「一番のライバル」は中村憲剛。最後に奥さんと息子さんからの花束と、選手代表・憲剛からの花束の後、OB選手8人からの花束贈呈があり、渡辺匠、吉田勇樹、長澤、今野、会澤、そして佐原、寺田、箕輪の3人が登場。13年間、本当にありがとう。まだ、天皇杯があるけれど。


サッカー短評 (2013.11/30)

大分トリニータvs.川崎フロンターレ 0対1 (2013.11/30 大銀ドーム) 第33節

 いや〜しんどかった。最下位に引き分けかと思った。このアウェイの大分には、呪いでもかかっているのかというくらい、シュートが入らなかったが、最後に決めたのは、やっぱり大久保だった。これで26点目。先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に小林、ワントップは大久保。前節怪我で退場した小宮山は、靱帯損傷で全治4週間。大分トリニータのツートップは高松と林丈統。林は今季で引退とか。左ワイドにフロンターレ・ユース出身の木村。大分は最近4バックにしてから、6試合で4失点と守備が安定したそうだ。
 4分、レナトが左サイドを突破し、折り返しを大久保がシュート、枠の右。13分、大分トリニータのFK。相手MF土岐田のキックに相手FW林がシュート、枠の外。直後にフロンターレの田中裕介が右サイドで競り合いに勝ってクロスを入れると、ゴール前で大久保がオーバーヘッドでシュートしようとするが合わず。16分、大分のMFロドリゴマンシャが怪我でFW西弘則とで交替。22分、大分の左CK。木村のキックはクリア。ゴール前で大分のMF土岐田が倒れ、DF安川有と交替。大分は怪我で前半のうちに二人も交代枠を使ってしまう。
 26分、憲剛のミドルは相手DF。27分には田中裕介がシュートするが枠の外。35分、また大分のFK。木村のキックをジェシがヘッドでクリアするが、拾った登里がボールをとられて、最後は相手FW高松にシュートされる。これはGK西部が押さえる。41分、大島から逆サイドのレナト、レナトの鋭いシュートのようなクロスに憲剛がシュートするが、相手DF。追加タイム2分も決められず。前半のシュート4本のみ。

 後半2分、山本がシュートするが、相手DF。3分、大島に替えて小林が入る。大島は前半、あまり攻撃にからめなかったが、どこか痛そうには見えなかった。試合後、解説の増田さんが風間監督に交替の理由をきくと、「怪我」とのこと。6分、大久保のミドルシュートは、相手DF。7分、憲剛のパスを受けた小林がシュートしようとして相手DFと交錯、こぼれ球を大久保がシュートするが、枠の左。
 9分、相手MF木村のスルーパスに相手FW林が抜け出すが、オフサイドで助かる。解説のU17監督の吉竹さんは、大分出身。「林も昔ほどスピードはないがまだやれる。」
 11分、レナトが左からドリブルで切り込み、シュート性のボールを蹴るが枠のわずか右へ。20分、憲剛のCKを小林がヘディングするが、枠の上。22分には、憲剛が直接FKでゴールをねらうが、ネットの上。
 29分、稲本に替えて矢島が入る。矢島がワントップ、大久保がトップ下、憲剛がボランチに入る。しかし、解説者たちは「矢島が入ってフロンターレのバランスが崩れた。憲剛が一列下がって、起点が前線と遠くなった。」と言う。31分、大分もFWを交替。林に替えて森島が入る。
 35分、矢島のポストを大久保がつなぎ、レナトがまた左から鋭いシュートをうつが、惜しくも枠の右。38分、小林から大久保と渡り、大久保がシュートするが、相手GK。43分、大分右サイドからのクロスを相手FW森島にシュートされるが、ジェシが防ぐ。44分、山本が今日一番のミドルシュートをうつが、枠の上。追加タイム4分。途中で相手GKが倒れて治療に3分はかかった割には少ないか。
 47分、田中裕介のサイドチェンジを受けたレナトが鋭いシュート性のクロスを入れるが枠の右へ。直後に大分のカウンターを受け、最後木村にシュートされるが、枠の上で助かる。49分、CKのこぼれ球をレナトがシュート、バー直撃。このこぼれを攻撃参加した井川がシュート、またしてもバー直撃。もう引き分けかと思ったが、この流れを拾ってつなぎ、レナトからのパスを受けた大久保がたたき込み、バーに当たったボールが下に落ちた後、ネットの天井に。ようやく1点取り、勝ち点3を得た。後半だけでシュートは16本。
 大分は、今季ホーム未勝利という珍しい記録を作ってしまった。フロンターレはなぜか大分ドームで未勝利だったらしいが、やっとジンクスを打破。これで5位に浮上。昼間の試合でマリノスがホームなのに新潟に0−2で敗戦、優勝はお預け。新潟の川又も1点取り、22得点に。フロンターレは最終節、優勝をかけたマリノスに勝ち、3位のアントラーズが負ければ、ACL圏内の3位に入れる可能性が残った。
 試合後、解説の増田さんが風間監督に感想を聞くと「ロスタイムにシュートが2回バーにあたったときはここまでかと思ったが、選手たちはあきらめなかった。」と笑っていた。


サッカー短評 (2013.11/25)

浦和レッズvs.川崎フロンターレ 1対3 (2013.11/23 埼玉ス) 第32節

 前半はかなり押されていたが、セットプレーで先制し、後半追いつかれたが、相手オウンゴールにも助けられ、最後は大久保がダメ押しした。先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、小宮山。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に大島。ワントップで大久保。2日前に天皇杯を戦ったばかり。ジェシが復帰して勝てたようなもの。レッズは、興梠がワントップ、原口と宇賀神が左右のワイド、柏木がトップ下。最多得点で肩を並べる両チームだが、レッズは興梠12点、原口10点、柏木と那須が8点ずつ、槙野5点といろいろな人が取っているのが特徴。
 9分、槙野から興梠へボールが入り、興梠が柏木に落とし、柏木からゴール前に走り込む原口にパスが出たが、かろうじてDFが先に触り、難を逃れる。11分には、憲剛がすばらしいミジルシュートを打つが、相手GK。12分、憲剛の右CKにジェシがヘッドで競り勝ち、先制。
 最初はレッズにいいようにパスをつながれていたが、途中から監督が何か指示したらしく、修正された(実はたちあがりの布陣は、稲本のアンカー、憲剛と山本は並んで二列目だったのを山本を一列下げたらしい)。それでも、GK西部、井川、ジェシが何度も危ないところを防ぐ。特に、興梠へのハイクロスはジェシがことごとくクリア。
 45分、追加点のチャンス。相手GKのキックを大島が憲剛につなぎ、憲剛が右から折り返しのパス、そこへ大久保がシュートしたが、右ボスト直撃。残念。

 後半2分、登里の積極的なオーバーラップからレナトが角度のないところからシュート。スカパー解説の福田は「普通シュートをねらう角度じゃない。」3分、レナトの左CKは、またジェシをねらったが、合わず。直後にレッズのカウンターを受けるが、オフサイドで助かった。7分、フロンターレもカウンターをしかけ、レナトが打てたが大久保にパス、大久保はシュートに持ち込めず。解説の福田は、「レッズのGK山岸は足下がうまくない。大久保にその情報は入っていて圧力をかけている。」と言う。
 12分、槙野が原口とのワンツーでゴール前に迫り、シュートを決め、同点に。レッズはここで右ワイドの平川を下げ、より攻撃的な関口を入れる。しかし、直後に右から憲剛がシュート。枠の上。14分には今度は左から登里が中央へ低いクロス、これは大久保に届かなかったが、その手前で槙野がオウンゴール。再びリード。
 その後もレッズに攻め込まれるが、なんとか跳ね返す。17分には、柏木のCKから、阿部がダイビングヘッドで押し込もうとしたが、枠の上へはずれた。25分、レッズは左ワイドの宇賀神に替えて梅崎を入れる。
 31分、小宮山がバイシクルようにクリアした後、着地で左ヒザを傷めて、田中裕介と交替。また重い怪我でないとよいのだが。
 35分、憲剛、レナトとつなぎ、稲本が攻撃参加してヘッドで折り返したが、大久保はオフサイド。37分のレナトのすばらしいシュートは決まりそうだったが、相手GK。38分、憲剛のショートコーナーからジェシがヘディングするが枠の上。
 41分、憲剛の腰痛が出て、小林が入る。小林は左ワイドへ。レナトがトップ下へ。追加タイム4分、46分、小林から稲本へ、稲本がドリブルして大久保へパス、大久保は冷静にDF、GKをかわしてシュート、ダメ押しの3点目が入る。大久保は25点目。ランキング2位の新潟・川又は21点のまま。
 48分、レナトに替えて中澤聡太が入る。最後までレッズのCKなど攻められたが、逃げ切った。アウェイの川崎サポーターはとうとう「アヴァンテ」は歌わなかったようだ。レッズは優勝争いから一歩後退。フロンターレは勝ったが、首位マリノスも勝ち、優勝の可能性がなくなった。まだACL出場の3位以内は狙えるらしい。
 試合後の監督インタビューで「前半はパスがひっかかることが多かったが、あのくらいはかわしてほしい。」と選手たちに注文。レッズはペトロビッチ監督になってから、リーグ戦ではフロンターレに勝てていないらしい。6位をキープ。


サッカー短評 (2013.11/23)

川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 2対0 (2013.11/20 等々力) 天皇杯四回戦

 最後まで山形のハイプレスに押されながら、バーにも助けられて、ベスト16へ。次は12/22に鳥栖戦。先発は、GK西部、DF登里、井川、中澤聡太、小宮山。山本と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に小林。大久保のトップ下に矢島のワントップ。縦のツートップかもしれない。腰痛の憲剛はベンチから。ジェシや稲本もいる。山形は、監督が奥野、ヘッドコーチが相馬とフロンターレに選手として在籍したことがあるベンチだとアナウンサーが紹介。
 たちあがりから、ガンバを倒してきた山形が積極的に出てくる。10分、山形にボックス外正面から強いシュートを打たれるが、中澤が顔でブロック。スカパーの解説、秋田が「勇気あるプレー」と言う。
 フロンターレはパスが不正確になると寄せの速い山形に渡してしまうことになる。大島や小林はねらわれていた。解説の秋田によれば、「最終ライン、主に中澤が低すぎて、ボランチの山本が少し高すぎるので、バイタルが空いて自由に使われてしまう。」ということらしい。
 1点目は、前半の終わり、44分。井川からのフィードを、矢島が少し下がった位置で相手を背負いながらキープしてからレナトに落とし、レナトがドリプルで進み裏をねらう大久保へパス、大久保は右足でトラップし、相手GKをかわして左足でシュートを流し込んだ。前半のシュートは4本、山形は10本。

 後半も、守備は改善されず。山形の運動量は衰えない。5分、山形のFK。山形には、左右のキッカーがいる。右足の宮坂のキックは枠の左下隅手前でバウンド、GK西部が押し出した。続くCKは、中澤がヘッドでクリア。7分、続けて今度は正面で山形のFK。これは左足の中村太亮が蹴ったが壁が防ぐ。9分、相手FW萬代にフリーで抜け出され、シュートがクロスバーをたたく。
 15分、大久保が左サイドから、反対側の小林まで大きくサイドチェンジ。前半にはなかった形。小林がゴール前までつめよるがシュートは枠の外。16分、矢島に替えて憲剛が入る。大久保とツートップのような形。山形も19分、FW山崎に替えてFW大久保剛志を入れる。
 17分、23分と危険なシュートをうたれるが、GK西部が押さえたり、井川がクリアしたりでしのぐ。28分には、山形のCKから、二度も枠内にシュートされたが、二度とも山本がゴールライン上でクリア。解説の秋田と平野は、「二回目は山形の選手がゴールの中で倒れていたから、入っていてもオフサイド」と落ち着いていた。そうですか。
 32分、憲剛が相手DFにブレスをかけてボールをとり、大久保が拾う。憲剛はファールを受けて倒れていたが、主審は流し、大久保はボックス内でDFを押しのけてシュートをうちこんだ。これで天皇杯ヨシメーターが「11」に。試合後の振り返りで、解説者たちは、この大久保がDFを押しのけたプレーを「普通ファールをとると思うが、その前に中村へのファールを流していたから。」と言っていた。
 直後に山形の反撃を受け、交替で入った相手FW大久保に、ボックス内でボールを持たれるが、シュート直前にGK西部がボールをひっさらう。やれやれ。このへんから、山形の運動量が落ちたと秋田が言う。
 37分、大久保がシュートできる位置からレナトにパス、レナトのシュートは枠の上。38分、レナトに替えて稲本が入る。大島がレナトのいた位置へ。39分、大久保を引っ張って倒した相手DFキムが2枚目のイエローで退場。
 44分、大久保がハットトリックか、というシュートを打つが、なんとクロスバー直撃。はねかえりを小林がシュートにいこうとして倒され、PK獲得。大久保は小林を指さし、小林が自ら蹴ったが、左ポスト直撃。小林の顔が固まっていた。45分、大久保に替えて森谷が入る。追加タイムは3分。なんとかこのまま勝利。


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サッカー短評 (2013.11/21)

ベルギーvs.日本 2対3 (2013.11/19 ブリュッセル) 国際親善

 FIFAランク5位の国に逆転勝ち。先制されたが、前半のうちに追いついたのがよかった。先発は、GK川島、DF酒井高徳、吉田、森重、酒井宏樹。長谷部と山口のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に清武。ワントップに柿谷。
 ベルギーのウィルモッツ監督は、ワールドカップ日韓大会のグループリーグで対戦したとき、ベルギーの先制点をとったFWだった人。ベルギーはワントップの20番ルカク(20。193p)、トップ下の10番アザール(21)が要注意選手らしい。実際には、この二人以外に、右ウイングの11番ミララ、ボランチの6番ヴィツェルもうまくて強い選手だった。
 ベルギーは、ワールドカップ欧州予選を8勝2分で1位抜けし、この日の国際Aマッチデーには、グループ2位同士がプレーオフを戦っているのを尻目に親善試合を組んでいる。しかし、3日前のコロンビア戦に敗北。ホームで2連敗は絶対できない、ということでかなり前がかりに攻めてきた。いきなり1分にシュートをうたれた。日本も4分、柿谷が苦しい姿勢からシュートしてCKを獲得。ベルギーはセンターバックに197pの選手がいるので、本田はショートコーナーを選択。香川がワンツーで裏へ抜けようとするが、相手DF。
 相手トップ下のアザールには、何度もパスやシュートをうたれたが、15分、相手FWルカクにパスを通され、吉田が併走するが追いつけず、それを見たGK川島がボックスを飛び出して加勢したが、かわされてゴール前にクロスを入れられる。左サイドからスライドして中央のスペースをケアしていた酒井高徳の前に相手右ウイング、ミララが走り込んで合わせ、あっさり失点。
 24分の本田のFKには、酒井宏樹が飛び込むが合わず。29分の香川のシュートは左ポスト直撃。しかし、37分、下がった本田が右サイドを駆け上がる酒井宏樹にパス、酒井が入れたクロスに柿谷がヘディングで合わせ、同点に。テレ朝解説の名波が「柿谷はリーグでもヘディングシュートは少ない。」と言うと、中山がすかさず「得点はどこでとってもいい。」と言う。45分にも、香川、柿谷から長谷部と、いいリズムでボールが回り、シュートまでいったが、相手GKがはじき出した。1−1でハーフタイム。

 後半頭から、山口に替えて遠藤、清武に替えて岡崎が入る。ベルギーも10番アザールに替えて8番が入る。5分、香川がボックスに入ったのに、シュートせず遠藤にボールを下げる。遠藤のシュートは枠にいかず。
 8分、逆転。遠藤が左寄りから中央へ右足外側でパス、香川の向こうの本田に通り、本田は利き足でない右足でシュート、相手GKの手の届かない左隅に決まった。ベルギーは、最近、代表が強いので親善試合も人気があり、4万人の会場もかなり観客が入っていた。しかし逆転でブーイング。
 ホームでビハインドのベルギーが速攻してくるが、GK川島やDF陣が防ぐ。17分、ベルギーはセットプレーを蹴っていた14番に替えて7番を入れる。直後の18分、長谷部から柿谷へパス、柿谷はダイレクトで岡崎へループパス、これをまた岡崎がダイレクトで蹴り込み、追加点。ここで柿谷に替えて大迫が入る。
 ベルギーは27分にMF19番に替えて16番、31分にFWルカクに替えてFW25番、34分にDF3番に替えて13番が入る。危ないシュートも打たれるが、しのいでいるうち、CKを与える。これをフリーでヘディングされ、1点返される。
 37分、香川に替えて細貝、41分、酒井高徳に替えて今野が入る。追加タイムは4分あったが、それほど危ない場面も作られずに、時間稼ぎもしてタイムアップ。「ワールドカップ優勝候補のダークホース一番手」の国に勝って、年内の代表のスケジュールは終了。


サッカー短評 (2013.11/16)

オランダvs.日本 2対2 (2013.11/16 ゲンク・ベルギー) 国際親善

 前半1−2。内田のバックパスのミスから失点。その後、大きなサイドチェンジからロッベンにたたき込まれて2失点目。しかし、終了間際、長谷部のパスにダイレクトでうった大迫のシュートがニアポスト際に決まり、1点返した。先発は、GK西川、DF長友、今野、吉田、内田。山口と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下、左ワイドに清武、右に岡崎。ワントップに大迫。香川、遠藤、川島らはベンチスタート。オランダは、直前にFWファンペルシーが怪我で離脱、MFデヨンクが呼ばれた。
 試合は日本が果敢に攻め込む展開で始まった。2分、FKはやや遠目から。枠のだいぶ上に跳び、落ちなかった。5分、左から清武の入れた低いクロスに山口が合わせるが、これもだいぶ枠の上。6分、長友のクロスに岡崎がシュートするが右サイドネット。
 次第にオランダの速くて強いパスに後手の対応になりつつあった13分、内田が相手パスを、ボックス付近でゴール方向右横へ頭でバックパス。たぶん吉田に渡そうとしたのだが、パスが弱くて相手MF10番のファンデルファールトにカットされ、ループシュートされると決まってしまう。早くも暗雲が漂う。GK西川が内田の背中をたたく。
 オランダは先制した後、プレスが弱くなった。しかし、日本もなかなかシュートまでもっていけなくなった。オランダの6番デヨンクの長短のボールさばきが的確。34分のロッペンのシュートは西川がキャッチ。一回で止められず、こぼれたが、なんとか押さえる。しかし、39分、左ワイドのレンスが中に入って、左へ開いたファンデルファールトにパス、これをダイレクトで右サイドへ展開され、ロッペンが一気にゴールに迫り、守備に戻る長友、長谷部をなんなくかわして鋭いシュートを左隅に突き刺した。これはもう相手がすごいと言うしかない。
 しかし、44分、長谷部が相手に背を向けてボールキープし、前線の大迫へスルーパス、大迫がダイレクトで左ポスト際に蹴り込み、1点返して望みをつなぐ。

 後半は頭から清武に替えて香川、長谷部に替えて遠藤が入る。オランダもボランチ、デヨンクを下げて左サイドバック、ウィレムスが入る。6分、本田の浮き球パスに走り込んだ香川がシュートする。枠内に飛んだが相手GK。8分、遠藤のパスを起点にパスをつないで最後は本田がシュートするが、弧を描いたボールは枠の右上角に当たる。惜しかった。
 15分、また遠藤を起点に右サイドの内田、岡崎、本田、内田、大迫とつなぎ、大迫からパスを受けた本田がこれもダイレクトでシュート、ゴール右奥に吸い込まれる。これで同点。
 オランダは、さっそく反撃にかかるが、デヨンクがいないため、効果的な展開ができないようだ。日本も22分には香川がシュート、23分には右ショートコーナーとチャンスが続くが決めきれない。
 25分、オランダはワントップの9番を下げて19歳の21番を左ウイングに入れる。7番のレンスがワントップに。28分、日本も二人交替。大迫に替えて柿谷、長友に替えて酒井高徳が入る。
 28分、32分とオランダにシュートまでいかれるが、枠をはずれたのと西川がセーブして大事に至らず。直後の33分、香川がドリブルから前線の柿谷へスルーパス、柿谷はフリーで相手GKと1対1になるが、後ろから相手DFが猛烈とつめより、シュートは枠のわずか右へ。またも得点ならず。
 34分、内田に替えて酒井宏樹が入る。オランダも10番のファンデルファールトに替えて16番デグズマンが入る。37分のオランダのFKは、西川がパンチング。オランダはこのへんから引き分け狙いか。
 日本は40分過ぎにもゴール前にパスを送るが、柿谷に合わない。追加タイム2分はオランダに使われ、日本ボールのスローインを後ろに下げたところでタイムアップ。
 ザッケローニ監督は、セルビア、ベラルーシ2連敗の後、このベルギーでの2試合は「テストマッチ」だと位置づけ、新しい選手に先発のチャンスを与えた。ワントップでは大迫が一歩リードか。遠藤の代わりはやはりいない感じ。清武は前半、ボックス付近でシュートでもいい場面でパスしていた。


サッカー短評 (2013.11/10)

川崎フロンターレvs.清水エスパルス 2対0 (2013.11/10 等々力) 第31節

 完封勝利。大久保の2得点で勝てた。雨が降りそうな天気だったが、今月も観戦。途中ほんの少しパラついたが何とかもった。先発はずいぶん入れ替わっていた。何より憲剛がいない。GK西部、DF登里、井川、中澤聡太、小宮山。山本と大島のダブルボランチ、大久保のトップ下、左ワイドにレナト、右に小林。ワントップは矢島。小宮山の先発、大島の出場はすごく久しぶり。ベンチには、伊藤宏樹、実藤、田中裕介、稲本、棗、アラン・ピニェイロなど。試合前に、11/18で任期満了となる、阿部川崎市長が後援会長として挨拶。しかし、「タイトルは残念だったが」と既にリーグ優勝はあきらめたような発言に加え、「まだ天皇賞がある。」とは、競馬かなにかと間違えている。
 前半は、ペースは握っていたが、シュートがなかなか枠に行かなかった。まず2分に矢島もシュート。わずかに枠の左。6分に、レナトがシュート、枠の上。これが決まっていれば、かなり楽に試合を進められた。それから9分、大久保もミドルシュート。だいぶ外。13分、小林もうったが、相手GK。
 ひいて受けてしまった鹿島戦を反省し、前にいこうという意識は見えた。大島には、相手14番の伊藤翔がすぐプレスにきたが、なんとかいなして縦パスを出していた。中澤聡太も最終ラインから幾度となく、フィードしたが、いずれも大きすぎた。ノボリとレナトも何度となく左サイドからクロスを入れたが、中と合わず。
 清水も、前線の長身FWラドンチッチにもっと放り込んでくるかと思ったが、そうでもない。何度か相手右サイドの石毛が攻め上がってきた。40分、ゴール前の攻防で傷んだ大前が、いったんはピッチに戻ったが、走れず村田と交替。0−0のままハーフタイム。

 後半も似たような展開が続く。レナトのシュートもだんだん枠の近くになってきて、次は入るんじゃないかと思った。19分、ついに先制。ペナルティーエリア手前から山本がループで入れたパスを誰かが押し込んだ。最初は矢島かと思ったが、場内アナウンスで大久保と判明。オーロラビジョンのリプレーでは、ダイビングヘッドだった。ヨシメーターが「112」に。
 その後。追加点をねらって攻め続けたが、29分のレナトのFKも惜しくも相手GK。この直前に、滑ってばかりいた小林がアランと交替。36分には、やはり両足がつったらしい大島が森谷と交替。清水も39分、本田拓也に替えて竹内を入れる。
 42分、ペナルティーエリア内でレナトか誰かが押されてPKの判定。これを大久保がきっちり決めた。いつも相手GKが動くのを見極めて蹴るので、リアルタイムでも一生懸命見たが、こちらの動体視力は低いので、GKが動いたことはわかったが、重心はわからなかった。後でオーロラビジョンを見たら、明らかに相手GKが向かって右に動いていて、大久保は中央左寄りに蹴り込んでいた。急いでヨシメーターを見ると、ちょうど「113」に めくっているところだった。これで24点目。得点2位の新潟・川又が昼間の試合で1点決めて21得点になっていたらしい。
 これで後は零封できるかというところだったが、46分、風間監督は、やはり足がつっていたレナトに替えて伊藤宏樹を送り込み、守備固め。追加タイムは4分。なんとかキープして、6位に再浮上。


サッカー短評 (2013.11/2)

柏レイソルvs.浦和レッズ 1対0 (2013.11/2 国立) ナビスコ決勝

 試合はレッズが押していたが、主力5人を怪我や出場停止で欠くレイソルが、前半追加タイムにあげた1点を守りきって初優勝した。今回が今の国立競技場で行われる最後のナビスコ決勝。
 一週間前のリーグ戦でも同じ顔合わせで対戦し、レッズが勝利。レイソルのネルシーニョ監督は、「ナビスコ決勝の練習になった。」と言った。


サッカー短評 (2013.10/28)

鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ 4対1 (2013.10/27 カシマス) 第30節

 大敗。最後まで、アントラーズの形を崩せなかった。とにかく、前半20分、田中裕介のミスパスを相手トップ下の若い土居に取られて、そのままシュートを決められ、ロスタイムにもスローインからジュニがゴールライン際から上げたクロスを大迫にニアで決められ、2点ビハインドでハーフタイムの時点でほぼ試合の行方は決していたか。
 先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。アンカーに稲本、2列目に憲剛と山本。左ワイどにレナト、右に小林、ワントップ大久保。アントラーズは、右サイドバックに伊東、トップ下に土居と二人の若手を先発させてきた。ダビが出場停止で大迫のワントップ。
 アントラーズはすごく寄せが速い。憲剛にも大久保にもいいボールが入らない。レナトにも必ず二人でつめよってくる。

 後半11分、みたび失点。この前に選手を交替してほしかった。矢島がピッチレポーターから報告された後、アントラーズはセットプレーから得点。小笠原の左CKにヘディングで合わせた山村の得点。続けて16分、その山村から伊東、伊東から遠藤へと渡り、ミドルシュートを決められた。この直後に稲本に替えて矢島、宏樹に替えて中澤聡太が入る。
 アントラーズも伊東に替えて出場停止明けの西を入れる。31分にはトップ下の土居に替えて本山が入る。最後は41分、ジュニーニョに替えて岩政を入れて守備固め。
 勝つのは無理だが、完封されたくない。追加タイム3分。46分に、小林がジェシとワンツーで右から突破し、中央へクロス、大久保が決めように見えたが、マークについていた相手ボランチ柴崎のオウンゴール。この後はキープされ、タイムアップ。いいところがひとつも出せなかった。また、7位に逆戻り。

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サッカー短評 (2013.10/19)

川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 2対1 (2013.10/19 等々力) 第29節

 なんとか逆転勝ち。雨が降りそうな天気だが、観戦したかいがあった。先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、大久保のトップ下。左ワイドにレナト、右に小林。ワントップに矢島。憲剛はベンチスタート。西部も戻ってきた。ジュビロは、前田と阿倍のツートップ。左ワイドに小林裕紀、右に山本康裕。山田はまだ戻っていない。金園はベンチスタート。
 開始1分、ジュビロの山本康裕にミドルシュートを打たれるが、GK杉山が防ぐ。3分にはレナトのFKを宏樹がヘディングするが枠の外。
 二日前の天皇杯では、これと似たシステムでうまくいったようだが、今日は、選手同士の距離が少しあきすぎて、パスがワンタッチでつながらず、リズムが出ない。サイドに押し込まれて、苦し紛れに入れたクロスを大きくクリアされ、カエンターを受ける。13分には相手FKで駒野が直接ゴールをねらうが、枠の外。
 ノボリがずいぶん戻って守備する場面があったが、すぐ駒野がサイドを上がってくる。駒野のクロスは正確なので、もっとプレスした方がいいと思うのだが、かなりフリーにしていた。途中から、稲本が落ちて、3バックになったような気がする。
 17分のレナトのFKは相手DF。30分過ぎからはボールを支配し、35分の矢島のシュート、37分、レナトのCKからジェシがヘディングするが相手DF。38分。レナトのFKからのこぼれ球を稲本がミドル、枠のかなり上。39分、大久保のループパスを受けたレナトがシュート、枠の右。44分の大久保のシュートも相手DF。46分のノボリの折り返しにつめた稲本のシュートはまたも枠の外。もう少し枠の中にうってくれー。

 後半も似たような展開。少し距離が遠いため、ボールを持つ時間がかかり、パスの前にジュビロのDFが戻る時間ができて、防がれてしまう。シュートをうっても枠にいかない。
 17分、ジュビロは山本康裕に替えて安田を入れる。22分、相手ボランチの松岡に鋭いシュートをうたれ、左ポスト直撃。24分のレナトのFKから、こぼれ球を押し込めそうだったが、オフサイド。結局、いつ憲剛を入れるのか、という感じ。とうとう、その前に失点。
 28分、前半から精力的に走っていた阿部が、右に開いた小林裕紀にパス、鋭いクロスにヘディングで飛び込み、アウェイのジュビロが先制。直後に憲剛が矢島に替わって入る。小林と大久保のツートップか。
 憲剛が入ると、ダイレクトパスや、スルーパス、今までと違う長さのパスが通り出す。37分、憲剛自身もシュートをうつが、相手GK。とうとう39分、レナトの左CKのこぼれ球をジェシが落ち着いて押し込み、同点。ジェシは今季2点目とか。
 40分、降格目前のジュビロは、必死に反撃。ゴールのリプレーや場内アナウンスが終わらないうちに攻め込まれ、左からクロスを入れられ、危ないシュートをうたれる。左にはずれて助かったが、またしても松岡らしい。42分、ジュビロは阿部に替えて金園を入れる。
 45分の憲剛のFKは枠を越える。追加タイム3分。47分の憲剛のFKも相手GK。しかし、48分の憲剛のFKからのこぼれ球に敵味方入り乱れ、なんだかよく見えなかったが、主審が手をあげ、ゴールの判定。選手たちが応援席の方へ駆け寄ってくる。場内もややしてから、ゴールの放送。大久保らしい。オーロラビジョンのリプレーを見ても誰が決めたのかわからず。ふと見ると「ヨシメーター」が「111」に。大久保は22点となり、得点ランキング2位とは5点差に。
 もうこのゴールでタイムアップかと思ったのに、ジュビロのキックオフをやらせる。応援席では「アヴァンテ」を歌っている。けれどやはり、キックオフ直後にタイムアップの笛。土壇場で勝利し、6位をキープ。等々力劇場は心臓に悪い。
 試合後のインタビューで大久保が「自分でもわからなかった。」と言っていた。3日前の水曜に天皇杯があり、みんな疲れていたはずだが、涼しくなったので、なんとかなったのかもしれない。「あんたが大賞」はジェシだった。次はアウェイで鹿島戦。鹿島は今節、3位のレッズに負けているので、やっかいかも。勝てれば入れ替わって5位に上がれる。


サッカー短評 (2013.10/17)

川崎フロンターレvs.東京ヴェルディ 3対0 (2013.10/16 等々力) 天皇杯三回戦

 テレビ放送なし。ほぼベストメンバーで先発、スカパーの「天皇杯ハイライト」によればワンサイドゲームだったらしい。先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。アンカーに稲本、二列目に森谷と大久保。3トップ中央に矢島、左レナト、右に小林。憲剛はまだ腰痛らしい。ヴェルディは、フロンターレにいた森、ジュピロにいた西、FWにはジェフにいた巻が先発。
 4分、小林が相手からボールをカットしてドリブル、右から入れた速いクロスに、矢島がニアで飛び込んで押し込み先制。8分にも矢島がシュート、枠の左。
 8分、レナトの左CKから相手ファールでPKを獲得。9分、これを大久保が決めて追加点。13分、森谷の右CKをジェシが折り返すが相手GK。16分、レナトのループパスを受けた小林がシュート、相手GK。19分の森谷のループシュート、21分の登里のミドルシュートは枠の外。

 後半は頭から、ジェシに替えて実藤が入る。4−4−2にシステム変更。立ち上がりはフロンターレにいた森に右サイドに突破されるなどヴェルディに攻め込まれたようだ。11分には森谷に替えて山本が入る。30分くらいまで押された展開が続く。
 31分、登里、稲本とパスをつなぎ、矢島がドリブル、パスを受けたレナトが技ありのシュートで3点目。
 35分のレナトのFKは相手の壁。38分、登里に替えて小宮山が入る。43分、レナトのFKは相手DF。続くレナトの左CKに矢島がヘディング、枠の外。追加タイム3分。47分、小林のダイビングヘッドはバー直撃。最終的に無失点で勝ち上がった。


サッカー短評 (2013.10/15)

ベラルーシvs.日本 1対0 (2013.10/15 トルペド・ベラルーシ)

 連敗した。ベラルーシは終始寄せが速かった。こぼれ球はほとんど拾い、日本はパスが少しでも不正確になったりトラップが大きかったりすると、すぐボールを獲られた。先発は、GK川島、GF長友、今野、吉田、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に岡崎。ワントップに柿谷。ベラルーシは、FIFAランク80位とはいえ、先日、スペインとの試合で1−2と好試合を戦ったとか。しかしワールドカップ予選は敗退。
 振り返ってみれば、前半の方がチャンスがあった。4分に本田からのパスを受けた香川のシュート、枠の右。11分の岡崎のシュート、相手GK。13分の柿谷は相手DFから奪ってすばやくシュート、これはヒットせず、相手GK。これは決めてほしかった。19分の内田がドリブルで攻め上がってからのシュートもよかったが、相手GK正面。
 この後は、パスがずれたり長すぎたりで、ほとんどチャンスを作れず。その上、まもなく前半終了という44分、左からのクロスを入れられ、エリア内できれいにポストプレーをされて、走り込んだ相手MFティゴレフにミドルをたたき込まれた。GK川島も反応していたが、見事なシュートだった。

 ベラルーシは後半頭に4人交替。新しい選手が勢いをもってまたプレスをかけてくる。日本も6分、柿谷を下げて森重を入れ、3バックにシフト。森重が右、今野が左、吉田が中央。前線は、本田が中央に上がり、3トップ。しかし、ベラルーシは、3トップの相手への対応も心得ていて、日本の方が自分たちのやり方にとまどっている感じ。
 13分、日本のFK。本田のキックをファーで森重がヘディングで折り返し、右ポスト際で岡崎が押し込むが、相手GKのヒザに阻まれる。16分、少し前の接触で右膝を傷めた長友に替えて酒井高徳が入る。
 19分、CKからチャンスは作るがシュートで終われない。長谷部のミスパスというか、そこで獲られることが多い。24分、長谷部に替えて山口が入る。ベラルーシも5人目の交替。
 27分、本田がシュートまでいくが、利き足でない右足のため、防がれる。33分、本田が粘ってファールをもらい、FKを得る。直接ねらうが、ボールは、壁に入った味方のところではなく、その右側の相手選手にあたる。
 40分、内田を下げて前線へハーフナーを入れる。再び4バックへ。しかし、ハーフナーにボールが入らない。酒井のクロスは少し短いか不正確で相手DFにクリアされる。ハーフナーに相手DFがつくせいか、香川は空いてきてボールを受けられるようになるが、ハーフナーの頭をねらうボールは入らない。ザック監督は、パスをつなぐ選手たちに「前へ、前へ」というような仕草。結局ハーフナーがシュートする場面をまたも作れず、タイムアップ。最後までパスミスで相手にボールを渡してしまう幕切れだった。


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サッカー短評 (2013.10/13)

セルビアvs.日本 0対2 (2013.10/11 ノビサド・セルビア) 国際親善

 新聞各紙がいっせいに「完敗」と書き立てたとおりの試合。「立ち直りかけの守備がアウェイで通用するか」というレベルの話ではない。セルビアは、ワールドカップ欧州予選は敗退。クロアチア、ベルギーと同組で困難なグループだったらしい。内田がシャルケの同僚に「日本はアジアだから予選通過できた」と言われるのが嫌だと言っても、そう言われてもしかたない。FIFAランクは日本が42でセルビアが43。
 先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に岡崎。ワントップに柿谷。セルビア監督のミハイロビッチは、ザッケローニがラツィオの監督だったときにプレーしていた。また、この試合が引退試合のMFスタンコビッチもザック監督のラツィオ、インテルでプレー。スタンコビッチはこの試合で103キャップ。これはセルビア代表歴代最多だそうだ。セルビアの選手たちは、全員が「103」のユニフォームで入場。
 スタンコビッチは背番号10、ボランチで先発。どこか怪我もしているらしく、10分で交替。両チームの選手たちで花道を作った中を退場。途中、インテルで同僚だった長友とお辞儀。替わってラドバノビッチが入る。
 セルビアは体格もよく、足下の技術もある。日本は柿谷にボールが入らない。相手CBのイワノビッチは、イギリス・プレミアリーグのチェルシーでプレーする世界屈指のDF。それでも前半30分に、香川が最後にシュートまでいった場面は、よくボールがつながった。シュートは相手GKにしっかり防がれたが。しかし、それ以外の時間では、香川は下がって受けたり、味方とタイミングが合わなかったりと、マンUで出場機会を失っていることもあり、いつもに増してちくはぐだった。本田も効いているとは言えず、遠藤は比較的自由にボールをさばいてたが、守備陣は、相手の突破に四苦八苦していた。特に、相手の右MFバスタがよく上がってきてクロスを入れてきた印象。反対側の左MFトシッチは、19歳、なかなかテクニックがあり、左CKも蹴っていた。他にも18歳の選手がいた。45分の日本のFKは本田が蹴ったが、相手GKストイコビッチが防ぐ。

 なんとか前半は無失点で終えたが、後半9分、日本は初めて柿谷がらしいプレー。内田からのパスを受けた岡崎が粘ってつなぎ、柿谷がトラップしてすぐさまシュート、少しヒットせず、相手GK正面。12分にも遠藤がミドルシュートをうつが、枠の上。
 14分、セルビアがついに先制。右MFバスタがドリブルで長友をかわし、クロス、これにトップ下のタディッチが合わせた。この直後にセルビアは3人交替。ワントップのFWや左MFトシッチも下がる。日本も22分、長谷部に替えて細貝が入る。実は、試合前、遠藤がJ2の試合で足首を痛め、90分は持たないと言われていたので、長谷部が下がってちょっとびっくり。23分には、柿谷も替えて清武が入る。清武は左ワイドに入り、香川が右へ回る。ワントップには岡崎が入る。
 26分、もう少しで得点できそうな場面。本田のパスを受けた香川が、グラウンダーのクロス、これに岡崎が飛び込み、シュートするが枠の右。
 33分、セルビアは、得点したトップ下のタディッチに替えてペトロビッチが入る。41分には、ボランチのラドバノビッチに替えてヨイッチが入る。同時に日本もついに香川に替えて乾を入れる。乾は43分にシュートするが、枠の右。続けて44分、岡崎に替えてハーフナーも入る。果たしてパワープレーするだけの時間と余裕があるか。追加タイム3分。
 46分、セルビアのカウンターで失点。日本の右ショートコーナーからの細貝のパスが相手に渡り、左、右、とサイドチェンジしながらクロスが入り、最後に交替で入ったヨイッチに押し込まれ、万事休す。セルビアは、少ないチャンスを確実に決めてくる。日本は、チャンスを多く作らないと、そもそもシュートにすら至らない。


サッカー短評 (2013.10/12)

浦和レッズvs.川崎フロンターレ 1対0 (2013.10/12 さいたまス) ナビスコカップ準決勝第2試合

 レッズが゜立ち上がりから攻勢をかけてくるのは予想されたが、受けてしまって次第にディフェンスが下がってくる。先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に小林。ワントップに大久保。大久保は、練習中に両腕を痛め、全体練習に合流したのは前日とのことで、そういえば顔色がさえない感じ。レッズは興梠のワントップ、ツーシャドーの左に原口、右に柏木。鈴木啓太と阿部のダブルボランチ、ワイド左に宇賀神、右に平川。3バックの中央に那須、左に槙野、右に森脇。GK山岸。
 登里の側を何度も宇賀神に突破された。登里の側を何度も宇賀神に突破された。GK杉山、ジェシ、宏樹が何度もクリアする。29分に、憲剛がゴールやや左からのFKで直接ねらうが、わずかに枠の左に。前半は、ほとんど押されたまま、なんとか0対0でハーフタイム。

 後半は頭からなんと憲剛が交替。森谷が入る。小林と大久保のツートップになったようだ。5分、大久保がこの試合初めてシュートするが枠の上。13分には、前半よりゴールに近い位置でのFK。今度はレナトが蹴るが相手DF。
 勝たなければ次がないレッズは、22分、平川に替えて梅崎、24分には原口に替えてマルシオ・リシャルデスを入れる。これで前線が活性化され、フロンターレは厳しい場面が続く。
 フロンターレは1点でもアウェイゴールを取れば、ぐっと有利になるが、憲剛はいないし、小林も森谷も守備に追われ、大久保までボールが入らない。29分に山本が攻め上がり、ゴールライン際から折り返すが相手DF。続けて登里が左からゴール前にクロスを入れるが誰にも合わずにファーへ抜ける。
 34分、レッズは3枚目の交替を切る。宇賀神にに替えて関口を入れると、とうとう35分、その関口が左サイドを突破、対応した森谷は寄せきれず、鋭いクロスが入り、ニアで興梠がダイレクトに押し込み、失点。
 38分、山本に替えて矢島が入る。すると、42分、パスがうまくつながり、最後は小林が鋭いシュートをうつが、ほんのわずか枠の左。
 追加タイムは4分。47分に稲本を下げてアランを入れるが、アランはシュートできそうなところでパスを選択、チャンスを逸する。後はレッズに時間を使われてタイムアップ。2試合合計3−3でアウェイゴール数で野差で敗退。まあ守りきるチームじゃないので、点を取れなければだめ。せっかく準決勝まで来たのに、やっぱりホームで簡単に失点したのが響いた。憲剛の交替は腰痛らしい。
 川崎フロンターレのサポーターはずいぶんたくさん来ていて、試合前には、ゴール裏で青地に黒で「川崎」と文字を作っていた。川の真ん中がちょっとはねていて、ご愛敬だったが。


サッカー短評 (2013.10/6)

川崎フロンターレvs.柏レイソル 3対1 (2013.10/6 等々力) 第28節

 レイソルは、ACL帰りとは思えない走りでタフな試合になった。シュート数は負けていたが、決定力で勝てた。先発は、GK杉山、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に森谷、大久保のワントップ。レイソルは、谷口がボランチで栗沢と組んで先発。大谷は怪我でベンチ外。レギュラーでは工藤とジョルジワグネルは健在。田中順也と狩野はベンチスタート。
 たちあがりからレイソルも勢いよく攻め込んできたが、互いにペースをつかまないでいる6分、憲剛からのパスを受けたレナトが相手左サイドバック藤田をかわして、シュート性のクロス、ここに絶妙のタイミングで走り込んだ大久保が合わせて押し込み、先制。大久保は今季20点目。他の28節の試合は土曜日に終わっているので、単独トップを更新。「ヨシメーター」が「109」になる。この少し後、大久保が倒れたままなので、担架が入る。どうやら谷口との接触で首を痛めたらしいが、やれそうだとのことで戻ってくる。大丈夫なのか。
 この後、ペースはレイソルに傾く。22分には、右からのクロスを相手FW工藤にフリーでヘディングされる。なんとがGK杉山が防ぐ。26分、谷口のミドルは枠の上。29分、左サイドからの工藤のクロスに相手FW澤がヘディング。これも枠の右。38分にも、ジョルジワグネルが左に流れた工藤に縦パス、工藤のクロスにまた澤が飛び込むが、ヘディングは何度か選手に当たり、最終的にGK杉山が押し出す。もう入ったかと思った。スカパー解説の水沼さんは「ジェシと田中裕介の間のスペースが空いていて使われてしまう。」と言う。42分のジョルジワグネルのシュートは稲本が防ぐ。
 追加タイムに入ってから、フロンターレもチャンスを作り、大久保を機転にパスをゴール前でつなぎ、最後に山本がシュートしたが、ヒットせず相手GK。このままハーフタイム。

 レイソルは後半頭から澤に替えて田中順也を入れる。3分、レイソルの左CK。ジョルジワグネルのキックを相手MF橋本がヘッド、枠の外。4分、レナトがドリブルでペナルティーエリアに入りかけたところで、相手左サイドバック藤田が倒してPKの判定。レナトが少し痛んだので、大久保が蹴る。相手GK菅野をはずしたつもりが、読まれて、左へ跳んだ菅野の左脇の下を通って決まる。
 8分、相手FW田中順也のパスが工藤に通り、対応した登里がボールクリアのとき工藤を倒したが、ファールにはならず。ただ、10分のレイソルのクロスをブロックしたとき、登里のかばい手に当たり、ハンドでPKとされる。合わせ技のようだった。これはジョルジワグネルがきっちり蹴って1点返される。
 11分、森谷に替えて小林が入る。しかし、守備に追われる。18分、相手FW田中順也に鋭いミドルを打たれるが枠の外。21分、ジョルジワグネルの左CKを、相手DF鈴木にヘディングされるが、GK杉山が押さえる。18分、23分とジョルジワグネルがFKを蹴るが、ジェシや井川が跳ね返す。
 27分、ノボリを下げて小宮山が入る。さすがに本職だけあって、相手の攻め上がりをきっちり押さえてくれる。29分、レイソルは、MF太田に替えてFWクレオを入れる。スカパー解説の水沼さんとアナウンサーが「ファールの基準がわかりにくい。」という話をする。レイソルは疲れがあるのか、プレーが少し荒っぽい感じ。主審が流しているのか、見逃したのかよくわからないところもある。
 37分、レイソルは谷口に替えて茨田を入れる。40分、右サイドを上がってきた田中裕介からのパスを受けた小林がもう一度裕介に戻し、田中はさらにファーのフリーのレナトにクロス。レナトが左足を振り抜いて右サイドネットに蹴りこんだ。見事なゴールだったが、これで足がつってアランと交替。
 追加タイム5分。46分の工藤のシュートは、絶体絶命のピンチだったが、左ポストを直撃、そのままゴール前を通過し、きれていった。その後もCKを与えるが、残り30秒を切ってから、サポーターの歌う「アヴァンテ」が聞こえてきた。点差ほどの内容に差はないが、勝ち点3を積み上げ、6位に浮上。陸前高田市の親子を招待した試合だったので、勝ててよかった。
 風間監督は、試合後のインタビューで「自分たちで『これくらいでいい』と思ってしまうとだめ。」と言っていた。


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サッカー短評 (2013.9/29)

名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ 1対2 (2013.9/28 瑞穂) 第27節

 完封できそうだったのに、最後に失点。でも、押される展開を耐え、少ないチャンスを生かし、大久保も「ヨシ・メーター」を更新。先発は、GK杉山、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、左ワイドに小林、右に森谷。矢島と大久保のツートップ。レナトが出場停止、憲剛は腰痛でベンチ外。矢島は5/25新潟戦以来の出場。この緊急っぽい布陣でアウェイでどうかと思ったが、ツートップなので大久保が下がってくることでボールを受けられるし、小林も積極的にシュートをねらっていた。
 グランパスも前節ホームでふがいなく負けたので、先発を多少入れ替えてきた。DFに闘利王がまだ怪我が完治していないが復帰。新人の牟田と組んだ。ボランチには、まだダニルソンが怪我のこともあり、磯村が今季初先発で中村直志と組んだ。ツートップには、やはりチーム復帰後初先発の永井がケネディと組んだ。玉田、田口、増川らはベンチスタート。
 グランパスは、前節とは異なり、前半最初はずいぶん運動量が多かった。藤本のFKやスルーパス、両サイドの阿部や田中隼磨の攻撃参加も頻繁にあった。7分の、ケネディが阿部からのクロスをダイビングヘッドで飛び込んだシュートが決まっていたら、試合はどうなったかわからなかった。永井が速くて、あっという間にこぼれ球につめてくる。反転シュートはなんとかジェシが止める。15分には、磯村にミドルをうたれるが、GK杉山正面。18分にCKから相手DF牟田にヘディングされるがバー直撃。
 フロンターレは憲剛もレナトもいないので、森谷がセットプレーを蹴る。しかし、21分のCK、24分のFKも得点できず。ところが、33分、名古屋の攻撃をクリアした山本のボールがピッチ中央付近の大久保にピタリと入ると、大久保はドリブルで突進。相手DF闘利王をかわして左隅にうちこんで先制。左足だったらしい。ゴール前で矢島が斜めに走り、DF牟田の注意をひきつけた。闘利王は相当足が痛いようだ。その後はフロンターレの攻撃チャンスも増えるがこのままハーフタイム。

 後半もたちあがりは名古屋の出足がいい。7分、8分と相手MF小川にシュートされるが、井川とGK杉山で防ぐ。9分の相手CKは、杉山が触り、右ポストぎりぎりの攻防で外に押し出す。続くCKは杉山がはじく。さらにこぼれ球をシュートされるがこれは枠の外。ケネディーや中村にもシュートをうたれるが、ジェシや井川が最後のところで体をはる。稲本が戻ってカットしたりクリアしたりも多い。途中で風間監督の声とおぼしき「山本、スタート」の檄も。
 15分に、名古屋は藤本に替えてFW玉田を入れる。18分に、フロンターレは矢島を下げて伊藤宏樹を入れる。宏樹は左サイドバックに入り、ノボリが一列前へ。小林と大久保のツートップに。25分、名古屋はさらに中村直志を下げてFW矢野を入れ、攻勢を強める。
 29分の相手FK。矢野がさわり、磯村にフリーでヘディングされるが、枠の上。30分、永井のドリプルからケネディにヘディングされるが、枠の外。耐え、しのぐ時間が続く。
 ところが、39分、ひさびさの攻撃で、小林がゴール前までドリブルで持ち込み、切り返して二回シュート、二回とも相手DFにあたるが、こぼれ球をひろった森谷がシュート、森谷のシュートも相手DFにあたるが戻ってきたボールを再度うちこみ、追加点。森谷は、リーグ戦初得点だとか。これで勝てそうな感じに。41分、小林に替えて中澤聡太が入る。3ボランチになったのか。43分、大久保のシュート、45分には稲本もシュートするが得点ならず。
 追加タイム5分。名古屋はパワープレーで闘利王も上がってくる。必死でしのいでいたが、サポーターが「アヴァンテ」を歌い始めた後、ケネディ、矢野とボールが渡り、フリーで田中隼磨にシュートされ、ついに失点。この直後のキックオフで終了の笛。
 風間監督は、試合後のインタビューで、スカパーの解説者、元グランパスのGKだった藤川さんに「今日はたちあがりの15分、グランパスというパズルをなかなか解けなかったが、だんだん整理できて、対応できるようになった。これが成長したところ。」と評価していた。あと、大久保のボールキープをほめていた。順位は変わらず、7位のまま。


サッカー短評 (2013.9/21)

川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 0対1 (2013.9/21 等々力) 第26節

 ひどかった。鳥栖に走り負けた。先発は、西部が怪我(全治3-4週間)したので、GK杉山、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。山本と森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右にアラン。ワントップに大久保。稲本がまた怪我なのは痛いが、小林がベンチに戻ってきた。
 とにかく前半たち上がりから、鳥栖の方が運動量が多い。ハイプレッシャーだと、パスをつなぐ精度が落ちて、カットされることも増える。大久保までボールが届かない。風間監督は、試合後、「前線の運動量が少なかった。」と言った。
 28分のGK杉山が、スローイングしようとした腕に、相手選手が当たりに来て、ボールがゴールへ。一瞬、呆然としたが、オフサイドの旗。杉山は、相手のファールだと主張するが、認められず。リプレーだと確かに相手はわざと杉山に当たりに来ていた。主審は見ていなかったようだ。それにしても杉山も不用意だったと思う。そんなに急がなくてもいい場面だった。やはり試合経験の少なさが出たか。
 41分の憲剛のFKは相手GK、47分のレナトのFKも壁に当たり、得点できず。

 後半になっても攻撃があとひとつずれているのは変わらない。6分に、憲剛のパスを受けたアランが粘って大久保につなぎ、大久保がたぶんこの試合初のシュートまでいくが枠の外。9分レナトから、10分田中裕介からと続けて大久保にクロスが入るが、得点できず。
 とうとう23分、サガン鳥栖に与えた3本目のCKで失点。金井には、ジェシが競っていたが、前に入られた。TBS解説の小倉が「ゾーンディフェンスは前に入られると弱い。」と言う。直後に、憲剛が鋭いシュートをうつが、相手GK。これですぐ追いつけたら、流れが変わったかもしれないが。
 26分、アランに替えて小林、34分、ノボリに替えて小宮山を入れるが、得点できず。小林は、入ってすぐ裕介からのクロスをシュートしたが、相手DF。45分にも、レナトのクロスを、どんぴしゃでヘディングしたが、相手GK正面。追加タイム4分。レナトのFKにジェシが飛び込むが相手DF。最後の最後に大久保がミドルをうつが、枠の左。
 サガン鳥栖は、アウェイなので、引き分けて勝ち点1でも残留に役立つと、リラックスしていたらしい。フロンターレは逆に勝たないと上位に食らいつけなくなると、気負いが焦りになったといアナウンサーが言う。
 HPの選手のコメントを見ると、今回も大久保だけ他の選手と少し違うことを言っていて、試合の見方、チーム状態のとらえ方が長期的な見方と試合中の局面のとらえ方の両方の視点がある。また、他の選手は相手チームの出方についてコメントしているが、大久保は自分たちのやらなければいけなかった点を具体的に言っている。相手DFがいても真ん中に入れてくれないと崩れない、サイドに逃げてしまうとねらわれているので怖さがない…なるほど、そういうことでしたか。


サッカー短評 (2013.9/14)

川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 2対0 (2013.9/14 等々力) 第25節

 勝った〜! 3位のサンフレッチェ広島を破って6位に浮上。久々に観戦した。なんだか台風接近中(16日関東上陸予定)だが、今日は、曇っているだけで雨は降らず。ただ真夏並みの湿気(70%)と気温(28.3度)。
 先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介、稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に森谷、ワントップは大久保。井川が200試合出場で、試合前に花束贈呈があった。また、U20日本代表に、大島と広島の野津田が選出されたという発表があった。大島はベンチにいないが、野津田は入っている。広島は、森崎浩司が怪我から復帰して先発。
 いきなりシュートされるが、枠の外。ジェシがドリブルして攻め上がるが、大久保へのパスはカットされる。5分のレナトのFKは、相手GK西川がはじき出したように見えたが、ポストだったらしい。
 10分、右サイドで田中裕介が相手DFをかわして出したパスを受けた憲剛が、角度のないニアサイドからゴール左奥まで切り裂くシュートを決める。
 広島の右ワイドのファンがたびたび突破してくる。ノボリが必死に対応するが、たいていクロスをあげられてしまう。真希と二人ではさんだり、時には井川も出てくる。
 34分のレナトの左CKにジェシがヘディングするが、相手GK。40分、憲剛がファールされて得たFKを、レナトが直接ねらうが、壁に当たる。こぼれ球を憲剛が拾ってシュートするが防がれる。このCKにまたジェシが合わせるが枠の外。
 43分、相手MF高萩にシュートされるが、GK西部が真上にはじく。落ちてきたボールも西部がクリア。スタンドから西部コールが鳴り響く。途中で、西部の出血、森谷がゴール前での競り合いでしばらく倒れていたりしたので、追加タイム3分。同点に追いつこうとする広島の攻撃をしのいで、カウンターに持ち込み、森谷、レナトがドリブルし、ゴール前で大久保とレナトがパス交換し、最後はレナトが決めて、いい時間に追加点。2−0でハーフタイム。

 後半4分、広島のFK。7分、ロングフィードを相手FW佐藤に通されるが、クリア。森谷のシュートは相手GK。9分、相手MF青山にミドルをうたれるが、防ぐ。なんだか暑いせいかオープンな感じになってきた。
 14分、レナトがドリブルをしかけてPKを得る。ボールのところになかなか誰もいかない。レナトが水を飲んでから蹴るが、相手GK西川がなんなくつかむ。レナトは蹴るとき、集中できていなかったかも。ここで3点目が入ると楽だったのだが。レナトは相当へこんでいるようだった。
 16分、広島は右サイドバック塩谷に替えてミキッチを入れる。23分、またジェシが攻め上がる。今日のジェシはずいぶん積極的だ。しかし、シュートする前にボールを失う。27分、広島は怪我上がりの森崎孝司に替えて、野津田を入れる。
 28分、森谷がまた倒され、今度は担架で退場。替わってアランが入る。森谷は水曜日の天皇杯にも先発したので、限界だったかも。34分に高萩のミドルは井川。35分にミキッチがシュート、西部がさわって、バーに当たる。
 だんだん暑さで反応が鈍くなってきた感じ。広島の攻撃もキレがない。37分、広島はCB千葉に替えて浅野を入れる。フロンターレも稲本に替えて実藤が入る。憲剛がボランチに下がり、実藤は右ワイドに、アランがツートップ気味に前へ。続けて41分、やはり何度か倒されていた登里に替えて小宮山が入る。
 最後の5分くらいは、ボールを安全につながなければならないが、なかなかできない。西部のキックも直接タッチを割ったりする。44分、広島にCKを与えてしまったが、ジェシが防ぐ。
 追加タイムは4分だが、そんなものだろう。例によって最後までしのぐ展開になるが、悪くても1点返されるだけで勝てそうな感じになり、時間がたつにつれ、久々の完封勝利ができるかも、という気がしはじめ、ずーっとフロンターレ・コールをしていた応援団が「アヴァンテ」を歌い出し、やっぱりまだ早いんじゃないかと心配になったが、2−0のままタイムアップ。
 これで対広島戦3連敗していたがストップ。相手FW佐藤寿人をジェシと井川でうまく押さえていたようだ。試合後の「あんたが大賞」は、「完封勝利に貢献した」井川になった。


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サッカー短評 (2013.9/11)

川崎フロンターレvs.高知大学 3対1 (2013.9/11 等々力) 天皇杯二回戦

 前半たちあがり、勢いよく攻め込まれて、速攻の応酬になってしまった。しかも、こちらは飛車角抜きの1.5軍、先方はエースの10番こそベンチスタートだが、連携は十分。しかも、実藤の後輩たちで、失うものがない。監督は36年も高知大を率いており、風間監督の筑波の先輩とか。
 先発は、GK杉山、DF小宮山、中澤聡太、実藤、ロブソン。福森と風間宏希のダブルボランチ、森谷のトップ下。左ワイドに風間宏矢、右にアラン・ピニェイロ。ワントップは棗。憲剛と大久保、西部やレナトはベンチから。高知大学は、左サイドバックの14番、塚本がプロ希望。ベンチスタートの10番有馬もプロ希望。
 先制点はPK。プロ希望の塚本が、アランをエリアのライン上で倒してしまい、これをアランが少し緊張した面持ちでGKの重心をよく見て、自ら蹴って決めた。これで落ち着いてパスをつなげるようになった。アランは来日後初得点のはず。しかし、追加点なく後半へ。

 高知大は、後半からエースの有馬を入れてくる。後半たちあがり、連続でCKを与えるなど、またもや押し込まれる。6分、相手左サイドから崩され、ロブソンがゴールライン際で相手サイドバック塚本との競り合いでボールを奪われ、折り返されたところへ相手FW出口に押し込まれ、失点。高知大は、天皇杯でJリーグチームから初得点で、大喜び。実況アナウンサーにまで「歴史を作りました。」と言われてしまう。
 10分、フロンターレのFK。キッカーには福森と森谷が立つ。フクなら左足、ケンタロウなら右足。それにしてもずいぶん身長が違う。福森のキックは相手の壁。12分の森谷のシュートは枠の外。
 16分、高知大の10番有馬のパスからFW出口にシュートされるが、枠の外。フロンターレは宏希に替えて山本が入る。17分、今度は有馬にシュートを打たれる。
 18分、右サイドバックのロブソンが攻め上がり、ファールされてFKを得る。ゴール正面やや遠目の位置から福森が蹴り、右ワイドの位置から棗が走り込み、どんぴしゃのヘディングで逆転。棗は公式戦初得点ではないか。後半途中から、ワントップをアラン、棗が右に入れ替わっていたのがうまくいった。
 22分、今度はアランが追加点。中澤が相手のクリアを拾って前線へ。これに反応したアランがペナルティーエリア深い位置まで持ち上がり、相手DF二人とGKの隙間をぬう鋭いシュートを決める。
 33分、宏矢に替えて登里が入る。小宮山、ノボリ、森谷とアランに3点目を取らせようとパスを送るがうまく通らず。逆に36分、ロングパスに反応した相手左サイドバック塚本に裏をとられ、GK杉山と1対1のピンチ。ループシュートは飛び出した杉山の頭上を越えたが枠の上。やれやれ。しかし、ゴールは決まらなかったが、この攻撃で足が止まりかけていた高知大の元気がよみがえり、最後まで攻め続ける。
 39分、棗の足がつり、大久保が入る。追加タイム3分。高知大の連続攻撃をしのぎ、森谷、大久保、登里とつないでシュートまでいくが相手GK。なんとか逃げ切って三回戦へ。
 今回出た選手では、アランはもちろんよかったが、福森がかなりいいと思った。回りがよく見えているようで、強いパスが正確に味方に届いていた。棗は、後半消えていた感じ。ロブソンは競り負ける場面が多く、ブラジル人にしては足下がうまくない。本職はセンターバックだそうだ。森谷はこのメンバーだとかなり力を出していた。
 試合後、実藤はインタビューで「試合前に高知大のユニフォームや応援歌を聞いて懐かしい気分がした。なんとか面目が保てた。」と答えていた。その後、後輩たちとスタンドに挨拶回り。記念撮影も。


サッカー短評 (2013.9/10)

日本vs.ガーナ 3対1 (2013.9/10 日産ス) 国際親善

 なんと世界ランク24位のガーナに勝ってしまった。たちあがりから日本は積極的に出ていったが、先に失点。しかし、後半に逆転し、さらに追加点も。先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に清武。ワントップに柿谷。ガーナは、9/6にアフリカ二次予選を勝ち上がり、最終予選進出を決めて9/8来日。主力クラスに怪我人がいて、若い選手が多い。名前を知っているのは、左サイドバックのボアテングのみ。
 前半7分、CKからのこぼれ球を香川がシュート、オフサイド。10分、本田のシュートは相手GK。11分の内田のシュートは枠の外。13分のショートコーナーから今野が最後触るが、シュートにならず。日本のワンタッチパスがよくつながると、攻撃がスムーズ。23分、香川のスルーパスが清武に通り、清武がきれいなトラップからシュートするが、相手GK。
 24分、香川がボールを取られ、相手右サイドの選手が長友をかわし、日本のDFがカットしたボールがまた誰かに当たり、ちょうどこぼれ球が相手選手の前にいってしまい、シュートをうたれる。これがまたスライディングした内田の背中に当たって左隅に決まる。
 29分、香川からのスルーパスを受けた柿谷が、シュートもできたと思うが、フリーの本田に折り返しのパス。しかし、本田はこれを打ち上げてしまう。ここで追いつけるとよかったが。本田は呆然の表情。
 44分には、相手FWが右サイドで今野をかわして、鋭い低いクロス。これを長谷部がゴールライン方向にクリアしたが、ポストぎりぎりでヒヤリ。

 後半は、ガーナが一人交替。5分、香川が得点。長友からのパスを受けてドリブル、少し距離はあったが、相手DF二人をかわして鋭いシュートを決める。10分、内田に替えて酒井高徳が入る。ガーナも二人目の交替。
 19分、遠藤が追加点。本田とのワンツーから、攻め上がってシュート、相手GKの左手をかすめて右角に決まる。これで逆転。
 21分、ガーナはさらに二人交替。少し疲れや時差ボケで集中が切れたのか。ガーナは前半、組織的な守備で、最終ラインも高く保ち、アフリカのチームとしてはよく連動した攻守を見せていたのだが。個人技で日本のDFを突破しようという動きも。
 25分、パスを受けた柿谷がまた、自らシュートもできたと思うが香川にボールを出す。香川のシュートは相手GK。27分、遠藤のFKにゴーネ前に飛び込んだ本田がヘッドで押し込み、なんと3点目が決まる。ニアで柿谷にマークが寄って、本田はわりとフリーだった。3試合連続ゴールの本田は、グァテマラ戦の時とはうってかわってすごく嬉しそうだった。
 28分、ガーナは五人目の交替。30分、日本も柿谷に替えて大迫が入る。34分には、清武を下げて森重が入る。ここでまた3−4−3のシステムに。どう見ても守備固めのような感じ。テレビ朝日の進藤アナも「ザック監督はいつも3バックは攻撃的にいきたいときだと言っているが、これは守りの3バックなのか。」と言う。
 37分には、長谷部も下げて山口が入る。38分、パスを受けた大迫がドリブル、本田にスルーパス、本田のシュートは相手GK。40分、香川に替えて斎藤が入る。直後の日本のFK。本田が蹴り、相手の壁に当たってCK。これは相手GKがとりこぼし、これを拾った大迫が今野につなぎ、今野からの折り返しを吉田がシュートするが相手DF。46分、長友に替えて槙野が入る。槙野がボールに触る時間もなくタイムアップ。主審はグァテマラ戦に続き、オーストラリアの人。


サッカー短評 (2013.9/7)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 3対2 (2013.9/7 等々力) ナビスコカップ準決勝第1戦

 いや〜負けるかと思った。前半は、レッズの3−4−3にすっかりはめられて、何もできなかった上、ロスタイムに失点。しかも後半起ち上がりにも失点。よく逆転した。
 先発は、GK西部、DF伊藤宏樹、ジェシ、井川の3バック。稲本と山本のダブルボランチ、左アウトサイドに登里、右に田中裕介。憲剛とレナトが二列目。ワントップに大久保。レナトは8月初めに全治6週間の肉離れと診断されたが、4週間で戻ってきた。
 レッズは、興梠のワントップ、原口と宇賀神がツーシャドー、柏木がトップ下。那須と阿部のダブルボランチ。山田を真ん中に左ストッパー森脇、右が坪井。GKは今季初出場の山岸。鈴木啓太とマルシオ・リシャルデスが怪我でベンチ外と言うが、交替で梅崎とか関口が出てくる層の厚さ。
 前半、レッズは無理に攻め上がらず、フロンターレのミスを拾ってカウンターをねらっていた。特に憲剛とレナトに入るボールをねらっていた。大久保にはほとんどボールが入らず、パスを受けようとすると、三人くらいで囲みに来た。レッズは守備のときは5バック、攻めているときは両翼がピッチの幅いっぱいに広がり、フロンターレのサイドを封印。中盤に大きくスペースが空くが、ショートパスをつなぎたいフロンターレには、選手間の距離が離されて使えず。
 4分のレナトの左CKはジェシに合わず。26分、憲剛のFKは直接ねらうが、枠の左。41分のこぼれ球を打ち返した山本のミドルは、大きくはずれる。前半のシュートは何と2本。
 前半終了間際、このまましのぎきるかと思われたが、原口からのパスを興梠がフリーで受けて決められた。湿度が高いらしく、みんなすごく汗をかいていた。

 このままだと、後半も得点できそうにないと心配していたら、2分、CKを与えてしまい、一度ははじいたが、こぼれを拾った平川がシュート、ゴーヘ前にいた興梠が後ろ向きのまま、足の裏でちょいと方向を変えて再び失点。最悪の後半たちあがり。
 フジ解説の清水さんは、「川崎は攻めなければならないから、早い段階で交替やシステム変更など手を打たないと」と言う。いや〜誰を入れたら、立ち直れるんだ。6分のFK。憲剛のキックにジェシが合わせるが、キーパーチャージを取られる。しかし、清水さんも「競り合っただけだから違うでしょう。」と言うように、相手GKが倒れただけでファールにされたような。
 15分、レッズのCB山田の足がつって永田と交替。17分、レッズのカウンターで、左サイドから原口か宇賀神にきりこまれ、ゴールライン際から折り返しのパスを入れられたが、稲本が戻ってかろうじてクリア。ここで宏樹に替えて森谷を入れる。4バックに変更し、ノボリが左サイドバックへ、森谷は右のワイドに入る。
 これでレッズのシステムと、ずれが生じ、またレッズの足も止まり始めたため、パスがつながるようになる。18分、レナトがノボリからのパスを受けてドリブル、相手DF坪井をかわして、ゴール前に鋭いパスをいれるが合わず。20分、再びレナトが左サイドをドリブル、今度は平川が対応するが、かわしてシュート、惜しくも枠の右。22分、大久保が右サイドからドリブル、相手DFが群がった中から田中がちょっと下げるパス、するとフリーでいたレナトが利き足でない右足でシュート、これで1点返す。24分、レッズは坪井も足がつって梅崎と交替。
 30分、憲剛の右CKをジェシがヘディング、惜しくも右上の角に当たる。ここで追加点が入ると楽だったのだが。33分には入ったばかりの梅崎にこわいシュートを打たれるが、GK西部がはじく。
 直後の34分、大久保が森谷からのパスを中盤で受けて、相手DFが二人来たのをまとめてはずすと、すぐシュート、これが見事に決まって同点。続けて35分、ノボリのパスを受けた森谷が左サイドで相手DFとやりあって体勢をくずしながらも右足のアウトでゴール前にパス、ここへ大久保が走り込んで流しこみ、逆転。
 43分、レッズに攻め込まれ、一瞬、関口に再度同点かというシュートを打ち込まれるがオフサイド。やれやれ。44分、稲本も足がつってアランと交替。憲剛がボランチに。追加タイムは5分。46分には、レナトも足がつって小宮山と交替。47分、レッズのCKから原口がシュート、49分には梅崎にシュートされるが、体をはって防ぐ。サポーターの「アヴァンテ」が聞こえてきたと思ったら、50分になっていた。最後、森谷からのパスを受けた憲剛がダイレクトシュートをうつが、4点目とはならず。
 アウェイゴールを2点も与えてしまったが、ホームゲームを勝利した。次は10月。


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<サッカー短評 (2013.9/6)

日本vs.グァテマラ 3対0 (2013.9/6 長居) 国際親善

 グァテマラは、ワールドカップ北中米予選を三回戦で敗退。今回は国内組で、現在首位のチームから8人呼んでいるらしい。10番のボランチ、コントレラスがキャプテン。ツートップのうち17番のカンホージョは190pの長身。FIFAランクは93位で、日本はここに勝って守備陣に自信を取り戻させてから、強豪ガーナとの試合に臨む、という段取りらしい。
 先発は、GK西川、DF長友、吉田、森重、酒井高徳。遠藤と長谷部のダブルボランチ、トップ下に香川。左ワイドに清武、右に岡崎。ワントップは大迫。本田や内田、今野、川島はベンチ。憲剛は東アジアカップからずっと呼ばれていない。
 前半は、無得点。何度かいい形を作ったが、ラストパスが合わなかったり、シュートをはずしたり。香川はトップ下だが、6分にシュートを防がれた後は、左右に流れてパス出しもしているが、どうもうまく通らない。マンチェスター・ユナイテッドで監督が替わってから、まだ試合に出ていないのも影響しているかも。20分にはヒールで清武にパス、清武のシュートは鋭かったが、左サイドネット。
 大迫は、真ん中からなるべく動かず、しかもなかなか来ないボールに素早く反転して何度かシュートしたが、無理な体勢が多く、得点できず。26分には、インテルで2試合連続得点中の長友がループシュートをうつが、枠の上。40分には、遠藤の右CKのこぼれ球に吉田が反応するが、絶好のチャンスに枠の大きく上に蹴り上げてしまう。

 後半は頭から、大迫に替えて柿谷、清武に替えて本田を入れる。香川は清武の位置に。早くも2分にFK。遠藤が直接ねらったが、相手GK。5分に先制。長谷部が左の長友へ、長友が切り込んで相手DFをかわし、ゴール前にクロス、ファーでDFに競り勝った本田がヘッドでたたき込んだ。さすがという感じ。
 グァテマラは、攻撃はうまく機能していないが、ゴール前の守備は固く、日本の横パス、縦パスを読んでカットするのはうまい。17分、岡崎に替えて工藤が入る。グァテマラも二人交替。
 24分、追加点。工藤のシュートが防がれて得たCKで、ショートコーナー。香川が長谷部とパス交換してコールライン近くまでドリブル、工藤に鋭い横パスを通すと、工藤が押し込んだ。
 柿谷は、本当にトラップがうまい。なんだかかかと付近で相手ボールをひっかけて、ゴールへ向かってドリブル、シュートしてもよかったのに、本田にパス、しかし本田とは合わず相手GK。30分、香川に替えて今野が入る。ザック監督はもう守備固めか。どうも、いつもうまくいかない3バックを指示したようだ。DF左から吉田、森重、今野。長友と酒井は中盤の左右ワイド。
 31分、遠藤のFK。本田と並んだので、今度は本田が蹴るのか思ったが、遠藤が蹴り、壁の中に味方がいたあたりで横向きになった相手選手の背中に当たって、右方向に曲がってゴールの中へ。
 グァテマラは、10番のキャプテンを下げて若い選手を入れる。日本も34分、遠藤を下げて青山を入れる。日本テレビの解説、北沢さんは「青山は精度の高いロングキックが見たい。」と言う。
 工藤がもう1点ねらってシュートするが決められず。ロスタイムになるところで、内田を交替に用意したが、入れる時間もなくタイムアップ。


サッカー短評 (2013.8/31)

セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ 0対0 (2013.8/31 長居ス) 第24節

 最後ロスタイムの大久保のシュートは、スローリプレイで見ると、オフサイドではない! しかし、誤審も含めてサッカーだということ…。先発は、GK西部、DF小宮山、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に森谷。ワントップに大久保。セレッソはここ2試合アウェイの連戦でいずれも引き分け。柿谷のワントップにエジノと枝村のワイドか。シンプリシオが二列目で、山口螢と扇谷のダブルボランチ。楠神はベンチスタート。
 中二日だが、両チームともよく走る。全体としては、セレッソの方がシュートが多いが、中盤での主導権争いでは、互角。7分、セレッソのFK。二人キッカーに立つが、エジノが蹴り、大きく枠の上。フロンターレの大久保のミドルも枠の上。
 20分に、相手左サイドバック丸橋が足を傷め、新井場と交替。フロンターレは何度もパスをつないで攻め込むが、シュートまでいけず。前半のシュートは3本のみ。31分にまた相手FK。エジノと柿谷がキッカーに立つが、今度は柿谷が壁の上をねらうも、西部がキャッチ。
 41分に、登里が鋭いシュートをうつが、相手GKが指先ではじきだす。少しGKの治療で時間がかかる。44分は、セレッソのカウンターでエジノにシュートされるが、西部が防ぐ。続く相手CKもなんとかしのぐ。

 後半3分、柿谷に危ないシュートを打たれるが、枠の右にはずれて助かる。7分、登里がまたシュートするが、また止められる。ノボリはずいぶんシュートのとき冷静に打てるようになったと思う。天気予報通り、雨が降り始め、次第に強くなる。
 16分の相手CKから、こぼれ球を柿谷がヒールでつなぐが、GK西部が押さえる。18分、セレッソはエジノに替えてFW杉本を入れる。20分、フロンターレも稲本を下げてアランを入れる。アランは大久保とツートップとなり、憲剛がボランチに下がる。
 21分、憲剛のミドルシュートは枠の外。22分、柿谷と杉本がワンツーで切り込み、杉本にシュートされるが、ぎりぎり枠の右。26分、セレッソは枝村に替えて楠神を入れる。
 28分、憲剛の右CKからのこぼれ球を小宮山がシュート、相手GK。31分、アランもシュートするが枠の外。直後に柿谷にミドルシュートをうたれるが、西部がセーブ。37分には、楠神のドリブル突破。憲剛がすぐにふりきられ、最後は柿谷にフリーでシュートされるが、これも枠の外で助かる。
 40分、フロンターレのFK。憲剛が壁の右側にいた大久保に出したが、反転したときにはオフサイド。追加タイム3分。47分に、アランのシュートを相手GKがはじき、こぼれ球を走り込んだ大久保が押し込むが、なぜか副審の旗があがり、オフサイドの判定。スカパー解説の玉野さんも「大久保の表情を見ると本当は違うのかもしれない。一番向こう端にいてDFラインは見えていたはずだから。」と言う。試合後、大久保は柿谷とユニフォームを交換していた。
 風間監督は、試合後のインタビューで、「相手のプレスが弱くてボールを持ててしまったため、一人のボールを持つ時間が長くなり、崩せなかった。」と言っていた。ただ連戦の疲れもあるので、よく守ったとも言える。ひとつ上がって7位。


サッカー短評 (2013.8/29)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 2対1 (2013.8/28 等々力) 第23節

 なんとか逃げ切った。後半に追加点がほしかった。しかし、西部、ジェシ、稲本ら守備陣のふんばりが実を結んだ。先発は、GK西部、DF小宮山、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に森谷。大久保のワントップ。大宮アルディージャは7連敗中で、新監督2試合目。ノヴァコビッチと長谷川のツートップ。
 起ち上がりからパスをつないで攻め込み、3分、森谷が前線に浮き球のパスを入れると、走り込んだ憲剛が相手GKの頭上を越えるループシュートで早くも先制。ちょうどTBSのアナウンサーが「大宮はこのところたちあがり10分以内に失点している。」と言っている矢先。ところが、5分、大宮はトップのノヴァコビッチにボールをあて、守備にいったジェシが寄せるとノヴァコビッチがバッタリ倒れ、なんとPK。これを決められ、あっという間に追いつかれる。
 大宮はとても7連敗中とは思えない出足のよさで、渡辺がいいボールを配球し、チョがドリブルで鋭く切り込んでくる。しかし、9分、稲本からのパスを受けた大久保が相手DFをターンしてかわすと、アウトサイドでミドルシュート。これがゴール右上に吸い込まれ、再逆転。
 13分にも小宮山が攻め上がり、鋭いシュートを打つが、惜しくもバー直撃。これが決まっていると、大宮の士気をくじけたのだが。大宮はとにかく早めにノヴァコビッチか長谷川にクロスを放り込むという作戦を徹底していて、ノヴァコビッチにほぼフリーでシュートされる場面もあったが、枠の外。その後も危ないクロスやシュートもあったが、GK西部の飛び出しやジェシのヘディングでクリア。どうしてパスの出所にプレスしないのだろう。
 35分、憲剛のFKも追加点に結びつかず。森谷やノボリもシュートするが止められる。大宮のカウンターをしのいでハーフタイム。

 後半も大宮に攻め込まれる展開が続く。11分、大宮は早くも二人交替。長谷川に替えてFWズラタン、ボランチ和田に替えてオーストラリア代表キャプテン、ニールがCBに入る。CBだった高橋がボランチへ。フロンターレも14分、稲本に替えてアランが入る。アランは森谷のいた右ワイドへ、森谷がトップ下、憲剛がボランチに。
 15分に小宮山、16分に田中裕介がシュートするが決められず。17分の攻撃は惜しかった。大久保が右サイドにいた森谷にはたいて、相手DFの裏へ回り込み、森谷が折り返したゴール前へのグラウンダーに滑り込んだが、一歩届かず。続けて似たような場面を山本と大久保で作り出したが、大久保のシュートは枠の左。ここで決めておきたかった。
 32分、少し前に森谷の両足がつっていたが、今度は登里が倒れ、とうとう交替。実藤がアランのいた右ワイドに、アランはノボリのいた左に。35分、森谷に替えて福森が入る。どこに入ったかちょっと不明。左ボランチあたりか。(左ワイドだったらしい。アランと大久保がツートップに。)直後の実藤が与えた相手FKは、ノヴァコビッチが蹴ったが、西部がキャッチ。しかし、38分、相手CKからゴール前でルーズボールが高く上がり、ノヴァコビッチの足下に落ちるが、シュートは右ポスト直撃。
 追加タイムが6分もあった。両チームに足がつる選手が続出し、何度も担架が入ったためだろう。大久保も走れない。憲剛もつっているようだった。アランがドリブルしていったが、シュートまで持ち込めず。こういうときでも、時間稼ぎの守備ができない。ひたすら大宮の攻撃を耐え、しのぎ、クリア。50分、井川がクリアせず、ドリブルしていったところを相手FWズラタンが倒し、イエローカード。この判定に対してズラタンがボールを蹴ってしまうと、なんと遅延行為の連続カードで退場。このへんでサポーターの歌う「アヴァンテ」が聞こえてきた。なんとか逃げ切り、8位にとどまる。


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サッカー短評 (2013.8/25)

アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 2対1 (2013.8/24 東北電力ス) 第22節

 ここ何年か勝てていないアウェイの新潟戦。前半は大久保の一発で、ジンクスを破れるかと思ったが…。先発は、GK西部、DF小宮山、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。山本と森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右にアラン・ピニェイロ。大久保のワントップ。
 新潟は、憲剛にレオ・シルバをマンマーク気味につけてきて、ここに入るボールをねらわれていた。相変わらず、森谷の判断遅れによるミスパスも目立った。攻撃では、ノボリがレナトに比べると鋭さ・怖さの点で見劣りがした。アランももう少し積極的にいってほしい。また、アランは後半、守備が全然できていない。まだ慣れていないとは思うが。相手左ワイドのキムへの対応が、裕介ともども、後手後手だった。守備陣は、相手エース川又は押さえていた。しかし、レオ・シルバの神出鬼没には対応できていない。ノボリも相手右ワイドの成岡に手を焼いていた。西部のロングキックもほとんど相手に拾われていた。
 11分、登里がドリブルからシュート。相手GK。12分、憲剛の左CK。うまく合わず。レオ・シルバ、相手ボランチ三門、キム、右サイドの藤田などからシュートや危険なクロスを入れられ、GK西部が大活躍。
 23分、相手のパスミスを大久保が中盤で奪い、エリア外からミドルシュートを決める。相手GK東口もあぜんとしていた。スカパー!解説の梅山さんも「東口が呆然とするのは見たことがないが、大久保をほめるべきでしょう。」と言う。
 この後、新潟も猛攻をしかけ、フロンターレは対応に追われる。レオ・シルバにきわどいシュートも打たれたが、西部が押し出し助かる。どうしてもハイボールやルーズボールを相手に拾われてしまう。最後、追加タイムに、アランのシュートや、憲剛の右CKにジェシが合わせたヘディングも打ったが、いずれも決まらず。

 後半は、たちあがりから追加点をねらって、大久保がシュート、CKと連続攻撃。こぼれ球を小宮山が強いミドルをうつが、枠の右上。14分、新潟は、田中達也に替えてFW岡本を入れる。25分には、成岡も下げてホージェル・ガウーショを入れる。
 26分、相手FW岡本のヘディングシュートを西部が跳ね返すが、こぼれを川又に押し込まれ、追いつかれる。さらに、28分、中央を突破され、今度は岡本に決められ、ついに逆転される。どうしてこう連続で失点するのか。今年は何度もこういう場面を見たような気がする。こうなる前に森谷を替えるとかできないのか。
 この直後にも、相手左CKから、三回シュートされたが、全て西部がブロック。新潟の地元局のアナウンサーが「チームを救いました!」と叫ぶ。これが同点ならね。34分にも川又に押し込まれるが、幸いにもオフサイド。
 直後に森谷に替えて実藤が入る。実藤はボランチに入ったのか。それとも右サイドバックに入って田中裕介がボランチになったのか。よくわからない。実藤はだいぶ攻撃参加していた。その前から憲剛がボランチに下がり、森谷が上がっていたかもしれない。実況でも「アランと大久保のツートップのようだ。」と言っていた。
 40分、憲剛の右CK、41分、小宮山が再び強烈なミドルをうつが、いずれも決まらず。45分、ノボリに替えて棗が入る。元々FWだが、今季はDFの練習もしている。どちらで入ったのか不明。追加タイム4分。棗のクロスからアランがヘディングシュートするが相手GK。どうにもアウェイの新潟には勝てない。9位に落ちた。


サッカー短評 (2013.8/17)

ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ 1対3 (2013.8/17 中銀ス) 第21節

 4試合ぶりに勝った。猛暑日が8日も続いたという甲府盆地は、午後6時でも28度を超す暑さ。前半は、初めボールは支配していたが、アランのパスミスからカウンターで失点。しかし、後半3得点して逆転勝利。
 先発は、GK西部、DF小宮山、伊藤宏樹、ジェシ、田中裕介。山本真希と森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右にアラン・ピニェイロ。大久保のワントップ。小宮山は1年4ヵ月ぶりの先発。レナトは前節の怪我が肉離れで、全治6週間。ヴァンフォーレ甲府は、ワントップにフロンターレから完全移籍したパトリック。
 前半はとにかく省エネのつもりなのか、パスは回るが味方を追いこす動きがなかった。12分、憲剛のFKは、直接ゴール左下隅をねらったが、GKが相手がはじいてCKに。しかしこのCKは味方に合わず。
 30分、6月に加入した元ジュビロの相手MFジウシーニョにドリブルされ、シュートまでうたれたが、GK西部がパンチング。しかし、これを拾った相手右サイドMF柏がフリーでシュート、ここに寄せきれずに失点。スカパー解説の林健太郎さんに「川崎の守備は元々あまりプレスしない。パスの出どころにもブレスがかかっていない。」と言われる。
 得点をきっかけに、甲府の選手たちの動きがよくなり、フロンターレはボールを持てなくなる。34分にも、右サイドからクロスを入れられ、パトリックがほぼフリーでシュート、枠の上にはずす。甲府はロングボールをパトリックに入れてくる。他の選手も自信がついたようで次々にシュートやクロスが入ってくる。小宮山とノボリの囲い込み、宏樹とジェシのヘディング、ほぼ押されたままでハーフタイム。

 後半、「運動量が少ない。」という監督の指示を受け、少しはプレスがかかるように。3分、アランの折り返しのパスを受けた山本真希のミドルは相手GK。5分、甲府のキャプテン山本英臣がシュート、なんとか防ぐ。
 直後に山本真希からパスを受けたアランがペナルティーエリアに切り込み、相手DF盛田に倒され、PKの判定。相手選手たちの猛抗議に、主審は副審に確認するが覆らず。このPKを大久保が冷静に流し込んで、同点に。
 不思議なもので、これで流れがフロンターレに戻ってきた。甲府の攻撃をしのいで、13分、大久保の落としに走り込んだ田中裕介がシュート、相手GK。15分、相手MFのバックパスが少しずれたところを森谷がカット、大久保へパス、これを大久保が折り返したところへ憲剛が走り込んで、左奥にたたきこんだ。これで逆転。憲剛の今季5点目、5点は全てコンフェデ杯以降だと紹介される。
 さらに21分、アランのドリブルからのこぼれ球を田中裕介がさらにドリブル、ゴール前につめより、相手GK、DFと交錯して倒れ、なおも倒れたままシュートしたところに大久保が走り込み、ボールを押し込んだ。これで現在得点ランキングトップの16点目。フロンターレの総得点も45でトップを維持。
 甲府は、20分、25分、29分と立て続けに交替選手を入れてくる。30分、交替で入った相手FW平本にシュートされるがGK西部が押さえる。35分、少し前から簡単にボールを失うようになっていたアランに替えて井川が入る。井川が右サイドバックになり、田中裕介はアランの位置へ。
 38分、また平本にシュートされるが、クリア。続けてジウシーニョのシュート、相手ロングスローからゴール前で攻防が続くが、なんとかクリア。44分、森谷に替えて中澤聡太が入る。聡太がどこに入ったのかよくわからなかったが、CBに入り、宏樹が右サイドバックに回り、井川はなんとボランチになったらしい。45分には憲剛も下げて風間宏矢が入る。追加タイム4分の間に、相手CKを何本も蹴られたが、総力で守り、逃げ切った。
 アランがPKをもらった場面は、スローリプレイだとぎりぎりエリアの外にも見えた。ただし、サッカーの判定にビデオは取り入れられていない。この後、パトリックと田中裕介の競り合いでパトリックが倒れたのは、PKとならず、猛抗議したジウシーニョにはイエローが出た。このとき解説の林さんは、「川崎にPKを与えたからといって、甲府にもPKが与えられるわけではない。」と言った。
 試合後の監督インタビューで、風間監督は、「前半、追いこす動きが皆無だった。」と言っていたが、確か小宮山が一回はノボリを追い越していた気がする。「ハーフタイムに具体的にはどんな指示をしたのか。」という林さんの質問に「ペナルティーエリアの三辺から攻めろ。」という回答。ジェシは、三ヵ月ぶりくらいの先発だったが、よく90分動いた。監督も「危ないところがよくわかっている。」と言っていた。
 8月は2010年以来の勝利らしい。久々の勝ち点3でまた7位に浮上。


サッカー短評 (2013.8/14)

日本vs.ウルグアイ 2対4 (2013.8/14 宮城ス) 国際親善

 完敗。前半のうちに、フォルランに2点とられ、後半にスアレス、ドミンゲスに追加点。後半に2点返したものの、得点した後には必ず失点した。さすがにぬけめない。
 先発は、GK川島、DF酒井高徳、今野、吉田、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に岡崎、ワントップに柿谷。ドイツ勢の岡崎や内田は、三日前にリーグ戦でフル出場しており、そのせいか内田は切れが悪かった。長友は、インテルでアメリカ遠征に行った疲れが残っているため、ベンチ。
 柿谷は、初めてこのメンバーとやったにしてはよかった。もっとシュートしてほしかったが。惜しいシュートもあった。酒井は、反省してほしい。攻撃参加のタイミングが遅いし、特に後半、右サイドに回ってからは、迷ったあげくのバックパスがスアレスに拾われたりと、判断の遅さがめだった。
 吉田も通用しなかった。クリアが小さく、スアレスに拾われて、3点目の失点の時、呆然と固まっていた。GK川島も、何本かシュートを止めたが、ずいぶんと判断が悪かった。
 フォルランの得点は、どちらも見事。特に2点目のFKは、日本の壁の中の右寄りに3人ほど味方を立たせ、その選手たちが、蹴る直前左と右に走ったため、どこを通すのか一瞬川島も迷ったと思う。きれいにボールは右上に決まった。

 日本の1点目は、遠藤が起点。本田がワンタッチで岡崎へ浮き球のパス、これを岡崎が相手DFと出てきたGKにはさまれながら、香川に落とし、香川がフリーで左隅に流し込んだ。
 2点目の本田のFKも見事だった。前半に一本はずしていたので、今度は遠藤が蹴るかとも思ったが、右上隅に決めてみせた。
 後半途中から、柿谷に替わって入った豊田は、なかなか自分のプレーをさせてもらえなかった。岡崎と重なったり、シュートが味方に当たったりしたようだ。
 3失点した後に吉田と替わった伊野波は特に目立たなかったので、そこそこやれたのかもしれない。内田と替わった駒野は、さすがに攻撃参加が手慣れていた。
 それにしても、ウルグアイはミスもあったし、かなり手をぬいていたと思うが、実力差がまざまざとあった。本当に完敗で、あまりくやしくないのは、却って問題か。


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サッカー短評 (2013.8/10)

川崎フロンターレvs.FC東京 2対2 (2013.8/10 等々力) 第20節

 ホームなのにまた勝てなかった。下位のチームが勝ったので、10位に落ちた。先発は、GK西部、DF登里、中澤、実藤、田中裕介。山本と森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右にアラン・ピニェイロ、ワントップに大久保。稲本が二日前の練習で右もも前の傷みが出て、怪我人入り。矢島、小林、大島もまだ。ジェシが練習に戻ってきた。ベンチには小宮山。FC東京では、東が出場停止。代わりの右ウイングに今季初先発の石川。左ウイングはルーカス、渡辺千真のワントップ。長谷川はトップ下か。米本と代表の高橋のダブルボランチ。左サイドバックの太田に、右は徳永。CBは代表の森重と韓国代表のチャン。GKは権田。
 たちあがりはあまりよくなかった。FC東京がプレスをかけてくるのを耐えている感じ。渡辺千真に7分にはミドル、16分にはヘディングといずれも強いシュートをうたれる。パスの出所にプレスがかかっていないだけでなく、相手FWにDFの位置取りがはずされているらしい。10分過ぎから少しずつパスがつなげるように。12分のレナトのシュートは弱くて相手GK。24分のレナトのFKも壁に当たり、こぼれを憲剛がすかさずシュートしたが枠の上。
 先制点は、また大久保。ルーカスや高橋に危ないシュートをうたれり、連続CKをしのいだ後、前半33分、大久保がドリブルでペナルティーエリアに迫り、相手DFをひきつけておいて、アランに横パス、アランがワンタッチでDFの裏にパス、これを大久保がゴール左に流し込んだ。
 続けて追加点がとれそうで取れずにいると、FC東京のカウンターで失点。相手CB森重から右サイドバックの米本へ。米本が早いタイミングで渡辺にパスを通すと、またしても強いシュートで決められてしまった。中澤が渡辺に寄せていたが、その前の米本がフリーでいたのが問題か。1−1でハーフタイム。

 後半は、いきなり追加点。森谷が右前方に送ったパスに田中裕介がゴールライン際から折り返し、これを大久保がヘディングシュート、いったんは相手GK権田がはじいたが、こぼれを憲剛が押し込んだ。鮮やかだった。FC東京は、4分、石川を下げて三田を入れる。
 しかし、11分、相手FKで太田に見事なシュートを決められる。初めボールの所に太田ともう一人の二人で立ち、相棒が右へ走って壁の一部を誘う間に、壁の右上を超されるキックを蹴られた。う〜ん。キックは見事だが、本当にセットプレーに弱い。
 15分、少し前に接触で足を傷めていたレナトがとうとうバツサインが出て小宮山と交替。小宮山は1年と4ヵ月ぶりの出場らしい。小宮山が右サイドバックに入り、ノボリがレナトの位置へ。すると17分、登里がボールカットし、ドリブル、折り返しのパスを憲剛が絶妙のシュート、カーブがかかりすぎて、右上隅のバーを直撃し、外へ。残念。
 23分、FC東京もルーカスを下げてヴチチェビッチを入れる。34歳のルーカスは、前半から守備にも献身的に走っていて、すごく働いていた。ヴチチェビッチもなかなか器用な選手だが、小宮山は久しぶりなのによく押さえていた。
 37分、実藤が相手選手と競って倒れる。なかなか起き上がれず、ついにバツサイン。急きょ、伊藤宏樹が入る。何だか怪我人の交替ばかりで心配。42分、大久保がバイシクルをうつが、枠の左。追加タイム4分。主審はポーランド人のマルティニアクさん。ちょっとファールでは疑問のある笛もあった。特に森谷に出たイエローは違うと思う。48分、森谷の足がつったらしく、福森と交替。福森はボランチに入ったのか? 同時にFC東京が交替で入れた平山のマンマークだったらしい。最後までハラハラしたが、フロンターレも足が止まり気味で3点目は取れそうもなかった。「多摩川クラシコ」は、だいたい毎回点の取り合いになり、引き分けは少ないのだが、数年ぶりのドローらしい。
 内容としてはいいゲームだったが、これで7月週二日四連戦を3勝1敗で7位まで上った貯金をはき出してしまい、10位に後退。あ〜あ。次は猛暑と思われるアウェイの甲府戦。アランは、パトリックと違い、風間監督のやり方に早くなじんだらしく、裏への飛び出し、ワンタッチパスなど、すごくいいものを持っている。小宮山も久々だったが、無難にやれたのではないか。


サッカー短評 (2013.8/3)

ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 2対1 (2013.8/3 ユアスタ) 第19節

 連敗した。前節に続き、バー直撃とポスト直撃が計3本あった。お祓いした方がいいのではないか。先発は、GK西部、DF登里、中澤聡太、実藤、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に新加入のFWアラン・ピニェイロ。大久保のワントップ。
 前半、攻めの形は何回か作れていたが、ナビスコカップを含めて3連敗の仙台は、4−5−1の布陣で、憲剛のところにボランチ富田をマンマーク気味につけてきた。
 14分、相手DF菅井に右サイドを突破され、松下に折り返しのパス、松下はフリーでクロスを入れ、これを相手FWウィルソンがヘッドでゴール。あっさり失点。そのウィルソンは39分に、実藤との競り合いの後、足を傷め、武藤と交替。
 15分、憲剛のFKからのボールは相手GK。18分の山本のシュートは相手DF。19分、憲剛の右CKからレナトがシュート、こぼれをアラン・ピニェイロがうつが枠の外。24分の憲剛のCKのこぼれをレナトがシュート、これも枠の左。26分の憲剛のFKは大久保にぴったり合ったが、ヘディングはたたきつけられず相手GK。
 30分過ぎから仙台の時間。相手GKから、ウィルソン、リャンとつながれ、リャンがフリーで飛び出したGK西部の頭上にループシュート。決まったかに見えたが、枠の右へ。助かった。追いつけないままハーフタイム。

 後半は、仙台のプレスが落ちたのか、フロンターレのやり方が少し変わったのか、ボールが前半よりつながるように。アランはずいぶんオフサイドをとられたが、裏をとる感覚はいいと思う。5分、9分と山本があがってきてシュート。11分には、憲剛が難しい姿勢からダイレクトでスルーパス、これを大久保がフリーでシュートするが、なんと左ポスト直撃。13分、今度はレナトのシュートがバー直撃。
 きわめつけは、18分。憲剛のFK。少し距離のあるやや左よりの場所。NHK-BSの解説、小島さんは「直接はねらわないでしょう。」と言ったが、憲剛のキックは壁の上を越えて、左上隅近くのポスト直撃。小島さんは、「数センチでしたね。」
 27分、ようやく得点。山本からのパスを受けた憲剛がダイレクトで前線へ。これを受けたレナトが一瞬で止めて反転、鋭くシュート、見事に決まる。
 ところが、33分、今日はCBの相手DF角田が、右サイドバックの菅井にサイドチェンジ、菅井がゴールライン近くまでえぐってきたので、ノボリが松下のマークを捨ててプレスに行くと、菅井はフリーになった松下に折り返し、松下がミドルシュートをたたきこんだ。せっかく追いついたところでちょっとショックがあった。
 40分、アランに替えて森谷が入る。いつもあまり時間がなくて森谷は気の毒だ。45分にはなんと稲本に替えて入った伊藤宏樹が前線へ。宏樹のシュートは殆ど入らないのだが。追加タイム4分。しかし、ハイボールを放り込むと思わせて、パスをつないでゴール前に迫る。48分、田中裕介の折り返しに大久保がシュートするが、惜しくも枠の右。引き分けられそうな試合をこれで続けて落とした。宏樹は全然ボールに触らなかったのではない か。順位はひとつ落ちて8位。
 試合後のインタビューで、仙台の手倉森監督は「3回連続でやられて、なんとかしなければならなかった。川崎のサイドが我々の花道だ。」と言っていたが、ずいぶんノボリのサイドを突破された。途中からレナトが前から追わなくなっていたのを見越されたか。


サッカー短評 (2013.7/31)

川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ 1対2 (2013.7/31 等々力) 第18節

 信じられない。ホームで17位のベルマーレに負けた。前半終了間際に、大久保が角度のないところからシュートを決めて、先制したのに。ベルマーレは、この東アジアカップの中断の間に、FWウェリントンとGKサンターナを補強。ウェリントンの方は、まだ回りと合っていなかったが、GKサンターナはたいへん能力が高い。こけでは、レンタル移籍した安藤の出番もなさそうだ。フロンターレも、パトリックの代わりのFWピニェイロとDF ロブソンを補強したが、まだ見ていない。小林が右ヒザ半月板の怪我で全治二ヵ月と離脱したのが痛い。矢島とジェシもまだ復帰せず。
 先発は、GK西部、DF伊藤宏樹、中澤聡太、実藤の3バック。稲本と山本のダブルボランチ。左ワイドに登里、右に田中裕介。二列目左にレナト、右に憲剛、大久保のワントップ。
 いきなりシュートをうたれるが、GK西部がつま先でそらして難を逃れる。前半から、ベルマーレはうまく守っていた。しかし、3分の憲剛のシュート、6分のレナトのFKなど、こちらもそれなりにチャンスは作っていた。7分のレナトの右CKに中澤がヘッドで合わせたのは、決まってもおかしくなかったが、ゴールライン上の相手DFがクリア。相手GKの反応がすばらしくて止められたのもあるし、枠にいかなかったのもあった。
 解説の金田さんが「憲剛が前を向いてボールを持ったとき、前の選手の動きがない。アイディアも足りない。連続性がない。」と言っていた。そうなのかもしれない。チャンスは作れていたが、あと少しの反応が遅い感じ。次第にチャンスも減ってくる。
 得点は44分、憲剛のシュートをいったんクリアされ、これを稲本がカットし、高いボールをゴール前に戻した。これを拾った大久保がゴールライン際から、反対サイドのネットへ流し込んだ。これでいい感じでハーフタイム。

 後半2分、登里が鋭いミドルをうつが、相手GK。このGKからゴールを奪うのはかなり難しい。11分に、ベルマーレに右CKを与え、これを後ろから走り込んだ相手DF遠藤にヘッドで押し込まれた。近くにいた稲本は、ボールをクリアしようと足を蹴り上げていたが、解説の金田さんは、「体を当てた方がよかった。」と言う。これで同点にされ、ベルマーレに勢いと自信を与えてしまった。
 15分過ぎからフロンターレも連続攻撃。20分のレナトの右CKをクリアされ、続けてCK。今度は実藤がヘディングし、相手GKがはじいたところに田中裕介がつめたが、右ポスト直撃。これは決めたかった。
 直後の21分、相手MF高山からFWキリノにパス、キリノがこちらのDFをかわしてゴール近くでクロス、これに高山がつめて胸で押し込み、逆転。36分にも、交替で入った下村にシュートされ、バー直撃で助かる。37分、田中裕介に替えて森谷が入る。
 40分には、レナトがエリア内にドリブルで切り込み、PKを得て、これを大久保が蹴ったが、なんと左ポスト直撃。相手GKは、大久保が蹴るまでずっとゴールライン上を「サンバのように」左右に動いていた。蹴った瞬間大きく向かって右に跳んだので、大久保がねらった方向はガラ空きで、決まると思ったのだが。これで引き分けるチャンスをフイにして、結局逃げ切られた。
 ホーム無敗も連勝もとぎれ、なんとか7位のまま。セットプレーの守備が下手なのは、J2の時からで、いい加減なんとかならないのか。風間監督は、試合後のインタビューで「こういう日もある」と言っていたが。


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サッカー短評 (2013.7/28)

韓国vs.日本 1対2 (2013.7/28 ソウル) 東アジア杯

 なんとまた柿谷のゴールで、日本が初優勝した。初戦中国戦と全く同じ先発。GK西川、DF槙野、森重、栗原、駒野。青山と山口螢のダブルボランチ、左ワイドに原口、右に工藤、高萩のトップ下。ワントップに柿谷。 韓国は、北朝鮮戦、中国戦ともスコアレスドローで、優勝するには、2点差以上の勝利が必要だった。韓国の先発の両サイドバックは、Jリーガーで、アルビレックス新潟のキム・チャンスと柏レイソルのキム・チンス。
 中国戦では、試合の入り方がよくなかったが、この試合は積極的に攻勢をかける。2分には、高萩がFKを蹴るが、相手DF。韓国もロングフィードを前線に入れて速攻してくる。4分、8分とシュートされる。12分には再び日本のFK。駒野がシュートするが相手DF。韓国も23分、24分とFKを蹴るが、日本も防ぐ。二本目のFKはGK西川が、つま先にあててかろうじてはじく。
 24分、青山が前線の柿谷へロングパス。柿谷はフリーでドリブル、あっという間にシュートをゴール左に流し込む。全体としては、韓国が押していたが、先制は日本。
 韓国の攻撃は、最初のうち、日本の左サイド、槙野の方からが多かったが、次第に駒野の方からも攻め上がってくるようになる。33分、ダイレクトパスの交換でフリーになった相手MFに、エリアの外からミドルシュートをたたき込まれ、同点。フジテレビ解説の清水さんは、「一瞬、DFの間を空けてしまった。」CBの森重と栗原は、よく相手FWに体を寄せて、相手ツートップには自由にプレーさせていないが、二列目の選手にやられてしまった。
 韓国は、勢いにのって逆転をねらって攻め続けるが、同点のままハーフタイム。フジのアナウンサーが、1−1のままだと、日本は中国と勝ち点、総得点、得失点差が全て同じため、イエローカードの枚数で順位が決まると紹介。日本は前半24分に原口にイエローが1枚出た。現在、中国が7枚、日本が4枚とか。

 後半、交替なしで始まる。韓国が攻勢をかける。7分、日本は槙野を下げて徳永を入れる。徳永は右SBに入り、駒野が左に回る。徳永は、柴崎が直前に怪我で辞退したための代替招集だったが、オーストラリア戦での堅実な守備ぶりが、ザック監督のメガネにかなったらしい。
 8分、日本のFK。相手GKがはじいたこぼれを原口がシュートするが、相手DF。11分にもFK。今度は森重がヘッドでねらうが相手GKと交錯し、ファールの判定。主審は、オートスラリアの人で公平だったが、手で引っ張るプレーなどは厳しかった。アナウンサーは、「中国に二つPKを与えた主審」と言っていたが。
 19分、韓国のFK。かなり距離があったが直接ねらう。キックは壁の柿谷がはじく。日本は、後半も押し込まれる展開が続く。GK西川、栗原らは忙しい。解説の清水さんは「もう少し前からプレスした方がいい。中盤でボールをとれないと、結局下がってしまい、自陣深いところから無理して蹴って、攻撃につながらない。」と言う。
 25分、日本は工藤の足が止まり、山田が入る。26分、韓国はワントップのキムを下げて、大宮アルディージャのMFチョ・ヨンチョルを入れる。韓国は、サイドから崩しに来る。しかし、最後のシュートがなかなか枠にとばない。32分、青山にイエローカード。38分には栗原にもイエロー。これで6枚。36分、韓国はMF同士の交替。
 日本も疲れてきて、38分、柿谷がドリブルし、自分でシュートしてもよかったのに、高萩にパスを出し、高萩の動きと合わずに、せっかくのチャンスをふいにする。しかもこれが韓国のカウンター攻撃につながる。ゴール前の攻防で、CBの森重が傷み、いったん担架でピッチを出るが、戻ってくる。
 43分、日本最後の交替は、高萩に替えて、豊田。勝ち越してこいと言うメッセージか。やはりイエローの枚数で決まるのは恥ずかしい。44分、韓国も三人目の交替。MFを下げて、190p以上の長身FWキム・シヌクを入れる。さっそく放り込んでくるが、なんとかGK西川が飛び出してきて防ぐ。
 追加タイムは5分。46分、駒野からのパスを受けた原口がドリブル、左から鋭いシュートをうつ。これを相手GKがはじくが、日本はゴール前に、豊田、山田、柿谷がつめており、ボールはファーにこぼれ、柿谷がダイクレトで左サイドネットに打ち込み、追加点。これには、日本のベンチの控え選手たちも全員飛び出してくる。
 この後、韓国は優勝の望みは絶たれたものの、日本のゴールに襲いかかる。44分スローインから、45分CKと攻め込み、GK西川が触れなかったボールのこぼれをヘディングされるが、これを豊田がヘッドでクリア。さすがにヘディングは強い。豊田も前田の代役として生き残るかもしれない。柿谷は3得点で大会得点王。


サッカー短評 (2013.7/27)

韓国女子vs.日本女子 2対1 (2013.7/27 ソウル) 東アジア杯

 格下の地元チームに敗戦。試合への入り方が悪かった。日本は中一日、韓国は中二日。かなり蒸し暑く、途中から雨も降ってきた。ピッチは初戦と同じくデコボコしていてボールはあまりころがらない。先発は、GK海堀、DF上尾野辺、熊谷、岩清水、中島。宮間と田中明日菜のダブルボランチ。左ワイドに安藤、右に川澄。大儀見と岩渕のツートップ。
 序盤はボールを持って、何回か攻めの形を作りかけたが、ラストパスがつながらず、相手GKや相手DFにクリアされてしまう。12分には、CKを獲得し、岩清水がシュートするが、ヒットせず枠の右。
 そうこうするうち、14分、韓国にFKを与える。ゴール前にパスを放り込まれ、クリアにいった熊谷のハイレッグをとられた。このFKを相手の10番チ・ソヨンが壁を越して右上隅にたたき込み、韓国先制。
 23分には日本のFK。宮間がニアに蹴り、岩渕がヘッドで合わせるが、バーの上。途中から、ベンチの指示で、安藤が前に出て、岩渕が二列目から裏に走り込む形にして、ねらいは悪くなかった。フジテレビの解説、野田さんは「田中明日菜の役割がぼんやりしてきた。」と言う。
 30分、相手7番の選手が右SB中島をかわして裏を取られるが、シュートはGK海堀がキャッチ。36分にも、中島のサイドをチ・ソヨンに使われ、パスを受けた選手にドリブルされるが、なんとか止める。だんだん日本の攻撃は鋭さを失い、韓国の速さに押されがちになる。追加タイムに入ってから、失点したときと似たような位置でのFKを与えるが、これは壁に入った大儀見がクリア。大儀見はしはらく倒れていたが、起き上がる。リードされたままハーフタイム。

 後半頭から、田中明日菜に替えて阪口が入る。これで宮間の攻撃への関与が増やせるという狙いだろう。4分、7分とあと一歩までいくがやはりラストパスが合わない。11分、大儀見のポストプレーから宮間がダイレクトシュート、こぼれを岩渕がシュートするが、これも相手DF。直後に岩渕に替えて大野が入る。岩渕は無念そうに下がる。
 大野が入ったが、これといった形を作れずにいると、22分に、再び失点。左サイドの上尾野辺がかわされ、折り返しのパスを受けたチ・ソヨンが、飛び出したGK海堀の左をぬくシュートを冷静に流し込んだ。日本の連覇は無理そうだ。この前の試合で、北朝鮮が中国に勝っているので、日本は勝たないと北朝鮮が優勝。
 しかし、28分、宮間がペナルティーエリアすぐ外からシュートし、これがバーを直撃してはねかえったところを川澄が拾い、大儀見がシュート、相手DFが体で止めるが、跳ね返りを再度大儀見が押し込み、やっと1点返す。これで試合になる。
 29分、右SB中島を下げて、怪我上がりの大型FW菅沢を入れる。3バック気味にして、背水の陣。宮間が菅沢に浮き球のパスを送るがオフサイド。この試合の副審は、タイと中国の審判だが、ほとんど並んでいても、もれなく旗を上げているような感じ。
 32分、韓国一人目の交替。14番のMFを下げて小柄で俊足のFW13番が入る。33分、左サイドの上尾野辺を起点に、大野、大儀見とパスをつなぎ、最後は宮間がシュートするがバーの上。この大会、宮間のシュートは枠にいかない。36分にも、大儀見からのパスを受けた安藤が鋭いシュートを打つが、右ポスト直撃。
 41分、韓国は2人目の交替。DF2番を下げてMF3番が入る。42分。日本のFK。宮間のキックを阪口がシュートするが、相手DF。45分、韓国は三人目の交替。FW26番を下げてMF17番が入る。相手DFがエリア内で倒れ、外で治療したり、相手GKがゴールキックに遅延行為を取られてもいいくらい時間をかけるが、追加タイム4分で得点できず、韓国に2008年以来の敗戦。
 菅沢は試合勘が心配されたが、もう少しで合いそうな動きができていた。阪口が入ってから、やはり宮間が前で仕事できるようになった。中島は、パスが弱くて、相手にねらわれていた。川澄は、攻守に走り回っていたが、前半、シュートが全く枠にとんでなかった。クロスも味方に合わず。それでもほとんどの選手が二日前に試合したとは思えないほどの粘りを見せて、30分過ぎからの終盤、猛攻をしかけたが、解説の野田さんが言うとおり、「最初からこのくらいできないと」いけないと思う。


サッカー短評 (2013.7/26)

日本vs.オーストラリア 3対2 (2013.7/25 ファソン) 東アジア杯

 先発全員入れ替えて臨んだ。斎藤の鮮やかな一発に始まり、大迫の追加点まではよかったが、後半立て続けに失点し、同じような課題が。しかし、さらに勝ち越した後は、なんとか踏ん張り、勝ち点3を得たのは大きい。
 先発は、GK権田、DF徳永、千葉、鈴木大輔、森脇。高橋と扇原のダブルボランチ。左ワイドに山田、右に斎藤。豊田のホントップに大迫のトップ下。
 めずらしく、起ち上がりから積極的に攻勢に出た。オーストラリアも、国際Aマッチデーではない大会のため、欧州組を招集できず、Jリーグのケネディすら断わられ、国内組とのこと。それでもオフシーズンのため、事前合宿を二週間はって臨んできたという。
 日本は、ロングボールを長身の豊田にあてて、そのポストプレーで落としたボールに山田や斎藤がからむ作戦。8分に山田、12分に斎藤がシュートするが、相手DFがクリア。徳永と森脇もオーバーラップして攻撃参加。大迫も下がってきてボールを受けたり、相手からカットしたりする。23分には、大迫からパスを受けた豊田もシュートするが、これも相手DF。
 オーストラリアは、ボランチのザドコビッチが配球している。しかし、クロスが大きすぎたり、シュートをふかしたりして、怖い攻めになっていない。
 26分、豊田の落としたボールを斎藤がドリブル、ペナルティーエリア内で相手DFを二人三人とかわしてシュート。見事にゴール左に決まる。フジ解説の清水さんも「相手GKは、斎藤がいつシュートするのかタイミングがつかめなかった。」と言う。ゴール正面では、大迫がもらいたそうに隣に寄ってきたが、自分のペースで押し切った。
 37分、山田の左からのクロスに豊田がフリーで合わせ、ヘディングシュート。完全に形だったが、相手GKの正面。40分、鈴木が中途半端なプレーでボールを奪われ、ピンチ。自分で戻ってボールを蹴り出し、相手CKに逃れる。CKは結局、こぼれ球をシュートされるが、枠の上にはずれ、難を逃れる。なんとかリードしたままハーフタイム。

 後半、両チームとも交替なしで始まる。オーストラリアは、初戦韓国と引き分けているので、勝利がほしい。かなり前半より速いプレスをかけてくる。しかし、追加点をあげたのは日本。11分、CB鈴木からのフィードを豊田が落とし、斎藤がスルーして大迫がシュート。余裕があった。
 13分、オーストラリアが1人目の交替。プレースキッカーの10番ビドシッチを下げて、FW25番のニコルズが入る。14分、オーストラリアのFK。日本のクリアが小さく、相手の足下に。シュートされるが、GK権田がセーブ。詰めた相手選手に、権田が蹴られて少し傷む。
 17分、扇原に替えて山口が入る。20分、山口のパスを受けた豊田が、絶好のボールを大迫に落とすが、大迫のシュートは相手GK。豊田がシュートしてもよかったと思うのだが。24分の山田、27分の森脇、30分の徳永と積極的にシュートするが、防がれる。28分、斎藤に替えて工藤が入る。
 31分、またもやパスミスから相手にボールを渡してしまい、パスが相手FWデュークに渡り、失点。直後にオーストラリアは二人目の交替。右サイドハーフのトンプソンに替えて、長身FWユリッチが入る。続けて33分にも失点。入ったばかりのユリッチがCB千葉をふりきり、あっという間に同点とされる。
 しかし、日本も直後に反撃。工藤、豊田、大迫と渡り、大迫の技ありシュートで再度勝ち越しに成功。これでオーストラリアはかなりがっかりしたと思う。38分、DF千葉に替えて栗原が入る。この交替で守備的にならなければいいのだが。ザッケローニ監督は、こういうとき、守備を重視するイタリア人なのだなあと思うが、この作戦は日本人の心情にあっていないといつも思っている。直後に相手FKとなるが、なんとか事なきを得る。
 その後は、たいしてチャンスもなかったが、セーフティーにプレーを続け、追加タイム3分も時間を使って、勝ち点3を得た。


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サッカー短評 (2013.7/25)

北朝鮮女子vs.日本女子 0対0 (2013.7/25 ファソン) 東アジア杯

 前半は北朝鮮、後半は日本の試合だったが、どちらも得点できず。日本は、3人先発を入れ替えた。GK海堀、左サイドバック山崎、左ワイドに高瀬。DF左から、宇津木、熊谷、岩清水、山崎。宮間と阪口のダブルボランチ、左アウトサイドに高瀬、右に川澄。大儀見と大野のツートップ。福元、有吉、安藤はベンチ。北朝鮮は、第1戦と全く同じらしい。FW10番のラ・ウンシムがキャプテン。
 北朝鮮はとにかく前に速い。FWラ・ウンシムも強くて速い。彼女がポストブレーし、上がって来た選手がシュート、というのがひとつのパターン。
 大儀見は、エリア内でシュートせず、阪口や大野にパスを戻していたが、シュートまでいけず。16分、北朝鮮のDF3番が左もも裏を押さえながら交替。17分、日本は、高瀬から大儀見、阪口とつなぎ、阪口がシュートするが相手DF。高瀬がなかなか回りと息が合わない。トラップも下手。もっと攻撃参加のときはFWとして動けばいいのに。
 33分、ラ・ウンシムにエリア内で熊谷がかわされシュートをうたれるが、戻ってきた宇津木がクリア。40分、日本は久しぶりに宮間がミドルシュート、しかしこれは相手GK。
 46分、もうひとりのFW11番にきわどいシュートをうたれ、もう入ったかと思ったが、バー直撃。なんとか無失点でハーフタイム。

 後半は、日本が起ち上がりから攻勢をかける。3分、川澄からのパスを受けた大儀見がすかさずシュートするが、相手GKが防ぐ。
 9分、大野がドリブルして高瀬へパス、高瀬が入れたクロスに阪口が飛び込みヘディング、左隅に決まるがオフサイドの判定。スローリプレイを見ると高瀬は相手DFと並んでいるように見えるが、こちら側の副審は、前半にも、北朝鮮の選手でオフサイドかどうかぎりぎりの時にも旗を上げていた。
 右サイドの山崎は、なかなかオーバーラップのタイミングがつかめないようだ。後半は、右からの攻撃がなくなってしまった。15分、高瀬に替えて中島が同じ位置に入る。17分の宮間のミドルは、相手DF。22分の宇津木もシュートは相手GK。24分、北朝鮮は二人目の交替。MF2番を下げてMF9番が入る。25分、27分と北朝鮮にシュートされるが、GK海堀が押さえる。
 29分、最大のチャンス。宮間のパスを受けた大野がシュートするが、相手GKがはじき、このこぼれ球をすかさず大儀見が押し込むが、これも防がれる。ふつう、入りそうなシュートだったが。
 直後に右サイドバック山崎に替えて岩渕が入る。岩渕は中島の位置に入り、中島が右サイドバックに下がる。35分には北朝鮮も3人目の交替。前半、怪我のDFの代わりに入った12番を下げて、FW13番が入る。
 直後に岩渕がボールをターンでうまくキープしながらドリブル、シュートするが、相手GKの驚異的な反応で、左つま先でセーブされる。これも入りそうなものだったが。
 追加タイム3分。日本がボールをつないでいるが、最後のパスがずれる。47分に宇津木に替えて上尾野辺を入れたのは時間稼ぎか。とうとう得点できずにタイムアップ。


サッカー短評 (2013.7/21)

中国vs.日本 3対3 (2013.7/21 ソウル) 東アジア杯

 試合運びのつたなさで勝てる試合を引き分けた。先発は、GK西川、DF槙野、森重、栗原、駒野。青山と山口螢のダブルボランチ、左ワイドに原口、右に工藤。トップ下に高萩、柿谷のワントップ。国際Aマッチデーではないので、海外組は呼べず、全て国内組。先発に初キャップの選手が6人いる。
 中国は、スペイン人のカマーチョ監督だったが、ワールドカップ三次予選で敗退したため解任。現在の監督は暫定とか。だいぶ以前の代表選手も呼び戻して、参加3チームの中では、最も年齢が高いらしい。3年前の前回大会覇者だが、現在のチームがどのくらいの実力かは不明。
 前半5分、中国のロングボールを使った速攻に押し込まれ、栗原が相手FWを倒してPKを与える。これをGK西川は読んだものの決められて、先制される。
 日本は、即席チームで二日しか一緒に練習していないため、パスの連携やマークの受け渡しがうまくいっていない。最もベテランの駒野まで、トラップを失敗したり、パスが長すぎたりしていた。フジテレビ解説の清水さんによれば、「相手ボールのときの寄せが甘いので、自由にパスをつながれてしまう。」
 それでも次第にリズムを取り戻し、34分のCKから栗原がヘッドで決めて同点に。キッカーは高萩で、いったん相手DFに当たったボールを工藤がヘッドで折り返し、これに栗原が飛び込んだ。
 このまま日本の優勢でハーフタイムかと思ったが、すぐリズムが崩れ、42分、左サイドを突破され、クロスが入り、フリーでシュートを打たれるが、GK西川が指先に当てCKへ逃れる。中国のCKやFKは、キックの精度が低くてあまり脅威ではないが、平均身長が高いので、一発でクリアできないことが多く、こぼれ球の処理が課題。なんとか1−1で後半へ。

 後半は、ハーフタイムで確認したようで、相手ボールのときの寄せが格段によくなった。中国の選手は至近距離までつめるとすぐ下げるか、ミスパスする。しかも後半早い時間帯に足が止まってきた。
 日本は、14分、槙野が左サイドをドリブルし、中央へクロス、これを柿谷がニアでヘディング、逆転に成功。柿谷は、代表初出場で初得点。
 続けて16分、柿谷がパスをもらってドリブル、左の原口に出すか、自分でシュートかと思わせておいて、右の工藤へパス、これを工藤が冷静に流し込んで3点目。ここまではとてもよかった。
 21分にボランチ青山に替えて高橋を入れる。27分には、原口に替えて斎藤が入る。直後のFKは、槙野がブレ球を蹴ろうとしたが、うまくいかずに宇宙開発。
 30分過ぎから、リズムを中国に渡してしまい、ズルズル下がる。36分、相手のミドルシュートがバー直撃、この跳ね返りのクリアが小さく、また相手の足下に落ちたのが運の尽き、駒野が相手FWを倒したとされて、またもPK。これも決められて1点差。足がすっかり止まっていた中国は蘇り、日本は、新しく入った選手にボールが渡らない。
 劣勢のまま、とうとう同点にされる。42分、また左サイドを破られ、クロスが入り、右から走り込んだ途中交代の選手に押し込まれた。日本は43分、柿谷を下げて大迫を入れる。
 追加タイムは5分もあったが、攻め急いで得点できず。中国とは、前回アジアカップ以来の対戦だが、いつも引き分けらしい。


サッカー短評 (2013.7/20)

日本女子vs.中国女子 2対0 (2013.7/20 ソウル) 東アジア杯

 中国は、キャプテン以外、世代交代して1990年以降生まれの若い選手が多かった。前半の前半はハイプレッシャーをかけてきて、日本を圧倒できそうだったが、シュートは遠目からが多かった。日本の先発は、GK福元、DF左から宇津木(モンペリエ)、熊谷(リヨンに移籍)、岩清水、有吉。宮間と阪口のダブルボランチ、左ワイドに川澄、右に安藤(フランクフルト)。トップ下に大野(狭山に移籍)、大儀見(チェルシーに移籍)のワントップ。澤と鮫島と近賀は怪我で招集されず。
 2分に大野がFKからのこぼれ球をシュートするが、これは枠の外で、まずは挨拶。4分、大儀見がエリア内で、シュートを打てる場面で安藤にパス、しかしこれを相手DFがクリア。打てば決まりそうだったが。6分に中国もシュート、これも枠の外。
 中国は、日本のパスをカットできると、ドリブルしてくる。フジ解説の野田さんは、「中国の選手は大柄なので速く見えないが、意外に追いついてきてアフターで足が出てくるので要注意。」と言う。16分に相手CKを与えるが、有吉がクリア。22分にもミドルシュートを打たれるが岩清水が防ぐ。
 ところが、中国は30分頃からてきめんに足が止まってきた。直前に雨が降り、かなり蒸し暑いらしい。日本はほとんどパフォーマンスは変わらない。33分に大儀見のポストから宮間がミドルシュート、これは枠の上。ピッチレポーターの日比野さんが、日本は安藤の交替選手を用意していると報告を入れる。
 36分、大儀見からのパスを、安藤が相手Dfの裏へ抜けて受け、右足のアウトサイドで相手GKの向こうのネットにシュートを打ち込む。安藤の公式戦でのゴールを見たのは、本当に久しぶり。ワールドカップでもオリンピックでも確か得点していないはず。本人もすごく嬉しそうだった。直後に交替して、中島が入る。
 解説の野田さんが「相手の足が止まった時間に追加点を取りたい。」と言うが、たたみかけられず。青島アナが「日本は過去、中国には零封して勝ってきた。大会連覇に向けていい内容で勝ちたい。」とあおるが、なかなか気が早い。1−0でハーフタイム。

 後半5分、中国が選手交替。左ワイドの20番に替えて19番が入る。直後の日本のFK。宮間がねらったのか、ほぼまっすぐキックがゴールへ跳ぶが相手GK。7分、さらに中国が選手交替。13番を下げて21番が入る。直後の日本のCKは、宮間がニアにボールを入れ、岩清水がヘッドでつなぐが、味方に合わず。
 13分、宮間からのパスを受けた大儀見がタメを作り、中島へ横パス、中島はボールに触らずに相手DFをかわしてゴール前へ。すかさず、ゴール正面やや左に強烈なシュートをうちこみ、追加点。相手GKは一歩も動けず。
 21分、日本が二人目の交替。右サイドバック有吉に替えて田中明日菜が入る。本来はボランチやCBの選手だが、そのまま右SBに。この大会後には、ドイツのフランクフルトに移籍が決まっている。
 24分、中国が三人目の交替。この前に足がつっていた選手かと思ったが、違うようだ。25番が下がり、10番が入る。青島アナが10番は「女ルーニー」と呼ばれたこともあると言う。なるほど体つきがごつい。
 27分、日本の左CKは、相手GK、こぼれ球を宇津木がシュート、相手DF。32分には、阪口がドリブルからミドルシュート、しかし相手GK正面。34分には、大儀見がシュート、これはサイドネット。
 中国は、交替で入った選手があまり効いていない。しかもさっき足がつった選手の足がまたつって、本人は交替してほしいと伝えたらしいが、既に交代枠はない。39分、日本も三人目の交替。川澄に替えて岩渕(ホッフェンハイム)が入る。青島アナが「2年前のこの大会で代表初ゴール。一年間ドイツでもまれてたくましさを増した。」と紹介。
 40分、日本のFK。宮間のキックは、相手GKと大儀見の間に当たってGKの足下に落ち、GKが素早く拾う。元気な岩渕にボールをもっと入れればいいのにと思うが、岩渕は高速ドリブルはせず、パスを選択、味方に合わず。他の人は疲れているのだから、もっと思い切りよくシュートするところを見たかった。追加タイム3分あったが、危なげなく勝利。中国は後半、いいところがほとんどなかった。次は7/25、最も手強いと予想されている北朝鮮。


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サッカー短評 (2013.7/17)

大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ 2対3 (2013.7/ 17 NACK5ス) 第17節

 猛暑の12日間に4試合という過酷な連戦を勝ち越した。大雨になり、気温23.3度、湿度89%という中での試合。先発は、GK西部、DF登里、伊藤宏樹、中澤聡太、実藤。稲本と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右ワイドに小林。憲剛のトップ下に大久保のワントップ。小宮山がベンチに戻ってきた。大宮アルディージャは、長身外国人FWが二人とも怪我で欠場。長谷川悠と鈴木規郎のツートップ。左ワイドに韓国代表のチョ・ヨンチョル。左サイドバックの村上とセンターバックの菊地は元フロンターレ。
 8分、小林が幸先よく先制点。登里の縦パスを憲剛が反対サイドまで絶妙なパス、走り込んできた小林がワンバウンドで胸トラップ、相手DFをはずしてダイレクトで見事に決めた。小林は前節と違って、体がよく動くようだ。11分のレナトのシュートは弧を描いて途中から急にゴール方向に曲がったが、惜しくも枠の右へ。
 この後もフロンターレペースだったが、追加点のチャンスを決めきれないでいる内、大宮も少しずつリズムが出てきた。24分、相手FWの鈴木が、まだだいぶ距離があるところから思い切りよくうったミドルが左隅に決まり、失点。同点に追いついた大宮が、完全によみがえり、ここからはペースが行ったり来たり。44分には、相手CKからピンチになるが、全員で守り、ボールをかきだして難を逃れる。1−1のままハーフタイム。

 ところが、後半は次第に悪くなり、大宮ペース。たちあがりからフロンターレは3バックにしたらしいが、よくわからず。7分、何回目かのカウンターを受け、失点。相手MFチョがドリブルから鈴木にパスを通し、鈴木がシュート、これのブロックにフロンターレのDF二人が飛び込み、もつれて倒れる。こぼれたボールを相手FW長谷川にフリーでうたれた。16分には、チョに鋭いシュートをうたれるが、GK西部がよく防ぐ。
 雨が止まないので、少し強いパスだと長すぎてしまう。前半から少し無駄に走ったのが効いてきたのか、連戦の疲れからか、急速に動きが悪くなってきた。特に、レナトの反応が遅く見える。
 それでも18分、連続攻撃から最後は大久保が決めて再び同点に。フロンターレの攻撃のクリアが、大宮も疲れからかずれてきて、憲剛がすかさず拾って体の向きとは逆方向にパス。これを大久保が相手GKの手をはじくシュートで押し込んだ。
 大宮もホームで勝ち、首位で前半戦を折り返したいため、28分、SB村上に替えて渡部を、31分にはFW鈴木規郎に替えて富山を入れる。34分、久々にパスがつながり、最後レナトが比較的フリーでシュートしたが、大きく枠の外。35分には、山本が自陣深いところからペナルティーエリアまでドリブル突破を試みたが、そこでボールを失う。
 38分、43分、と決定的なシュートを打たれるが、GK西部の驚異的なセーブでなんとかしのぐ。この他にも続けて危ない場面が続く。しかし、追加タイム3分に入ったとき、相手ゴール前でFKを得る。これをレナトが蹴り、こぼれ球を宏樹が至近距離からシュートしたのはよかったが、なんとゴール前につめていた大久保がブロックしてしまい、はねかえりは相手DF菊地が外へクリア。宏樹は倒れたまま振り返ってガックリしていた。
 続くCKをまた宏樹がシュート、これは相手DFがブロック、こぼれ球を大久保が拾ってレナトがシュート、飛びだした相手GKの背後をゴールライン上でカバーした相手MF青木が手でクリア。一発レッドで退場となり、PK。前節キッカーを大久保に譲ったレナトが、靴紐を結びなおしたりしてたっぷり時間をかけて集中し、跳んだ相手GKと反対側に決めて勝ち越し、直後にタイムアップ。アウェイに駆けつけたサポーターは、終了後に「アヴァンテ」を歌っていた。
 風間監督は、試合後のインタビューで、スカパーの解説、大宮OB小林慶行さんに「選手があきらめずにがんばったので、最後にご褒美が来たのではないか。」と答えていた。7/19の『エルゴラッソ』では、監督が一人も選手交替しなかったので、「鬼!(笑)」と書かれていた。一応、公式記者会見では「怪我から復帰した選手が後ろの方に多くて、我慢した方がいいな」という判断だったと答えていた。すぐ上の鹿島が引き分けで勝ち点1を積んだので、1差で7位のまま。これでまた、東アジア杯のため、2週間中断。この4連戦を4連勝した広島が1位に。


サッカー短評 (2013.7/13)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 4対0 (2013.7/13 等々力) 第16節

 前節と中二日しか空いてないのに、打って変わって完勝だった。先発は、GK久しぶりの西部、DF伊藤宏樹、中澤聡太、実藤の3バック。山本と稲本のダブルボランチ、左ウイングバックに登里、右に田中裕介。憲剛とレナトが二列目、大久保のワントップ。小林と井川がベンチに戻ってきた。レッズは8試合負けなし。現在2位。ペトロヴィッチ監督は「オープンな試合になるだろう。」と言い、風間監督は、「うまく回れば止められない。」と言う。
 試合は、フロンターレペースで進行。しかし、なかなか得点は生まれない。大久保には、槙野がひっついて、何が何でも邪魔しようという感じ。23分、右ウイングバックで攻撃参加していた田中裕介が、相手DFと競り合ってジャンプしたとき、右足首かどこかをひねったらしく、本人がすぐ「×」を出した。いったん、ピッチを出て治療し、戻ってはみたもののやはりダメ。ベンチは初め、小林を入れようかとも考えたらしいが、DFの井川が入る。代わりに実藤が裕介の場所に動く。実藤は、練習でもやったことがなく、ぶっつけ本番だったらしい。
 28分、レナトからのパスが前線の大久保へ。大久保はたった一人でボールキープし、味方の上がりを待つ。すると那須、森脇、槙野、阿部など4〜5人回りにひきつけたと見るや、右に上がってきた憲剛にパス。憲剛の前に森脇と槙野がスライディングしてシュートコースに足を出すが、憲剛のシュートは相手GK加藤の指先をはじいてニアに決まった。前節に続き、またしても頼れる主将が先制点。大久保にマークがきついので、まわりの選手はフリーになりやすい。
 続けて30分、稲本が中盤で倒されるが、レナトへパスが通ったのでアドバンテージが示される。レナトのシュートは、入るかと思ったがポスト直撃。これを大久保がヘッドで落とすとレナトの足下へ。これを再びレナトが今度は冷静に左隅へ。お見事。稲本を倒した那須にイエローカード。レナトは41分にもフリーでシュートするが枠をはずす。
 レッズも柏木がボランチの位置からボールを配球し、興梠やマルシオ・リシャルデスが受けに下がってくる。原口も左サイドからドリブル突破しようとするが、うまく押さえられている。むしろ右サイドの宇賀神がノボリとの争いに時々勝ってクロスを入れてくる。
 43分、山本からのパスをペナルティーエリアに走り込んで受けたのは登里。うまくターンして相手DFをいなすと、味方にパス、上がってきた山本が左隅に打ち込み、3点目。担架が入ったので、追加タイムが3分あったが、3−0でハーフタイム。

 後半もフロンターレペース。3分、大久保のパスを受けてペナルティーエリアに攻め込んだ憲剛を、相手GKが倒してPKを得る。キッカーは本来、レナトらしかったが、試合後のインタビューで大久保が、「今日だけは蹴らせてくれ。」と頼んで譲ってもらったらしい。これを一瞬止まるようなダッシュで相手GKを動かし、その向かって右側へコロコロと流し込んだ。ついにJ1通算100ゴール達成。「今まで蹴ったPKの中で一番緊張した。」そうだ。史上11人目。スタンドに、「大久保100ゴール」の横断幕が。試合後にく見たら、セレッソの桜マーク、ヴィッセルのロゴ、ふろん太の顔が描いてあって、大久保が3チームを通じて達成したことがわかるようになっていた。
 レッズは、今季3失点以上の試合はなかったそうで、試合後、ペトロビッチ監督は、「私が就任してからの一年半で最悪の試合」と言った。8分、柏木のFKをGK西部が防ぐ。12分、フロンターレは、憲剛、大久保、レナトとパスをつないでシュートまでいくが、相手GKに防がれる。13分、レッズは二人一度に交替。左アウトサイドの梅崎に替えて関口、左シャドーの原口に替えて矢島を入れる。
 関口は、さっそく生きのいいドリブルをして、ノボリを悩ませる。宏樹も加勢にきて対処。17分、19分と、レッズに攻め込まれるが、なんとか防ぐ。フロンターレは、22分、右ウイングバックに移っていた実藤の両足がつって交替。小林が入る。小林は、ちょっと試合に入り込めていない表情。23分、リシャルデスに右から鋭いシュートを打たれるが、GK西部が咄嗟に足を出してはじき出す。28分、柏木の右CKを阿部に会わされるが、これもはじき返す。
 29分、小林からレナトへパスが渡り、シュートするが枠の上。両チームともだんだんパスに追いつかなくなり、ボールが切れると、すかさず水分補給。大久保は足にもかけていた。憲剛がこの時間でも前から追って守備していて、頭が下がる。34分、レッズの矢島のシュート、35分、興梠のシュートは枠の外。次第に、ボールキープして速攻はお休み。
 41分、レナトに替えて森谷が入る。大久保の足がつっているようで心配。追加タイム3分。47分、憲剛が小林にパスを出して走らせ、相手のファールを誘う。ペナルティーエリアのすぐ外でFK。ボールは森谷がセット。憲剛がすぐ後ろから肩を抱えて何やらアドバイス。森谷のキックは相手GK加藤がはじき返すが、これを山本がシュート、またもバーに当たる。とうとう無失点で試合終了。これが今季初のリーグ戦無失点。レッズサポーターの応援がすごくて、テレビではフロンターレサポの歌う「アヴァンテ」が聞こえなかった。総得点が35点になり、それまでリーグ1位だったレッズの32点を抜いた。
 上位チームを倒したが、広島やマリノスも勝ったので、7位のまま。レッズは3位に後退。なんと8試合ぶりの敗戦とか。試合後の監督インタビューは、スカパー解説の平野氏。風間監督は、「もう2−3点取れれば楽だった。」とも言っていた。


サッカー短評 (2013.7/13)

サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ 4対2 (2013.7/10 エディオンス) 第15節

 佐藤寿人にやられた。こちらは大久保が通算100ゴールにあと1ゴールだが、広島の佐藤も10年連続ふたけた得点にあと1ゴールとなって3試合目とか。先発は、GK杉山、DF登里、中澤、実藤、田中裕介。内元と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に風間宏矢、ワントップに大久保。
 前半、広島にもシュートされるが単発の攻撃に押さえる。フロンターレもレナトや山本がシュートするが枠の外。17分の稲本のミドルは惜しかった。憲剛からのパスを受けて鋭くシュート、入ったかと思ったが、バー直撃。24分の憲剛のFK。前節決めたのと近い位置。残念ながら、右上隅を直接ねらったが入らず。26分のレナトのシュートは相手GK正面。31分、レナトのFKは枠の外。入りそうで得点できず。
 そして43分、ルーズボールを相手FW石原がシュート、これは杉山が捕りにいってはじいたが、そこへつめた寿人に逆サイドのネットに押し込まれた。ものすごく素早かった。でも、杉山が捕りに行かず、はじいていれば、防げたかもしれない。
 さらに、追加タイムに入ってから、寿人→山岸→寿人と素早くパス交換してつめよられ、ダイレクトで打たれて2失点目。このままハーフタイム。1失点した時点で、「このまま前半終了だ」と思ってしまったところを突かれた感じ。

 後半10分、相手FK。高萩のキックは壁が防ぐ。11分、宏矢に替えて宏樹が入る。宏樹は左サイドバックに入り、3バックになったらしい。ミキッチ対策か。12分、佐藤寿人にあわやハットトリックかというシュートをうたれるが、かろうじて枠をはずれる。
 15分、稲本からパスを受けた山本がドリブル、憲剛につなぐ。憲剛の思い切りのいいシュートが決まって1点差。20分には、ショートコーナーからレナトのクロスに中澤がヘディング、ついに同点。
 21分、相手右CK。高萩が蹴るが、憲剛がクリア。この後、フロンターレが続けて攻撃をしかけるが、得点できず。23分、広島は山岸に替えて清水を入れる。27分にはミキッチに替えてファン・ソッコが入る。30分には、FK、CKと続けてチャンスがあったが、憲剛のキックは相手GKやDFが防ぐ。
 31分、カウンターを受け、相手MF清水にペナルティーエリアまでドリブルされるが、稲本が戻って、スライディングでボールを押し出す。34分、憲剛のスルーパスを受けたレナトがシュートするが枠の外。決められそうだったが。
 そうこうするうち、相手ボランチ青山のループパスに反応した寿人に、ミドルループシュートをうたれ、前に出ていたGK杉山の頭上ぬかれ、3失点目。とうとうハットトリックされてしまった。40分、広島は寿人を下げて野津田を入れる。
 フロンターレも42分、稲本に替えてFWパトリックを入れる。パトリックがワントップに入り、大久保がトップ下、憲剛がボランチに下がる。パトリックは背は高いが、ロングボールを収めるポストプレーヤーではない。とにかくなかなか、せっかく入ったパトリックに収まらない。追加タイムは4分。またまたカウンターを受け、右サイドからファン・ソッコにミドルシュートをあっさり決められ、万事休す。宏樹がもうちょっと詰め寄れたと思うのだが。
 順位は7位のまま。


サッカー短評 (2013.7/6)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 4対2 (2013.7/6 等々力) 第14節

 上位陣4連戦を幸先よく勝利。先発は、GK杉山、DF登里、中澤、実藤、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保のワントップで、左ワイドにレナト、右に風間宏矢。宏矢は今季リーグ戦初先発。小林と森谷は怪我。アントラーズは、ナビスコカップでマリノスに大敗し、ナビスコ3連覇が消え、先発を数人入れ替えたらしい。右のサイドバックには、レナト対策で青木、CBは岩政と山村。左SBは前野。この選手は初めて見た。小笠原と柴崎のダブルボランチ。左ワイドにジュニーニョ、右に野沢。ダビと大迫のツートップ。
 いきなりピンチ。右サイドからクロスが入り、ダビがヘディング。枠をはずしたが、その前の場面で中澤がふりきられた。7分、稲本がボールを奪い、すかさず前線へロングフィード。これを受けた大久保がドリブル、味方の上がりを待つ。大久保の絶妙なヒールパスがレナトにつながり、あっという間に先制。
 15分過ぎから鹿島に攻め込まれる。ジュニーニョのサイドから何度もクロスが入る。宏矢は守備の時、ちょっとどうしていいかよくわかっていないようだ。柴崎のミドルは枠の外。大迫のシュートはGK杉山。野沢のミドルも枠をはずす。
 36分、憲剛が体の向きとは逆に出したパスを受けた宏矢がドリブル、ペナルティーエリア内で相手DF2人のタックルをまとめてかわし、折り返したボールを大久保が押し込み、追加点。
 しかし、38分、相手CB山村からのフィードを受けたジュニーニョが、左サイドバックの前野とパス交換してゴールに迫り、鋭いクロスに大迫がとびこみ、1点返される。鹿島が勢いづき、このまま後半にいくと嫌な感じだったが、44分、相手ペルティーエリア近くでFKを得る。これを憲剛が左ポスト直撃ゴールで3点目をとり、突き放す。相手GK曽ヶ端も手が出ず。試合後のインタビューで、憲剛は「ボールを置いたときから入りそうな気がした。」と言っていた。これが今季リーグ戦初得点。いい感じでハーフタイム。

 後半は、鹿島が選手交替するかと思ったが、同じメンバー。後半3分、大迫に危険なシュートをうたれるが、GK杉山がセーブ。6分、レナト→憲剛→レナトとパスをつないで、レナトが深いところから折り返し、そこへ走り込んだ大久保がダメ押し点。大久保はこれで得点ランキングトップの10得点。自身の通算ゴールも99とした。8分にもレナトの惜しいシュートがあった。レナトは先制点の他あと2点くらい取れた。
 15分、鹿島は野沢に替えて遠藤を入れる。16分、フロンターレは宏矢に替えて宏樹が入る。宏樹が右サイドバックに入り、裕介が右ワイドに上がる。19分、登里が左足を押さえて倒れ、担架で退場。福森が入る。
 23分、相手FKを大迫にヘディングシュートされる。決まったかと見えたが、GK杉山が間一髪、はじく。続けて大迫にシュートを打たれるが、これは福森がなんとかクリア。27分、ジュニーニョのシュートも決まったかと見えたが、これも杉山がファインセーブ。これで2点は防いだ。
 稲本は、前半からずいぶん攻撃参加していたが、後半30分過ぎにも攻撃参加。しかし大久保のスルーパスが強すぎて間に合わず。さすがに30度近い気温なので足が止まってきた。
 36分、鹿島のFK。フロンターレの壁が近いと鹿島の選手たちが執拗に抗議するが、キックは壁がはじき返す。鹿島は40分、ダビに替えて本山、41分、岩政に替えて梅鉢を入れる。青木がCBになり、梅鉢は右SBへ。すると、その梅鉢にボールが入り、レナトの追走は届かず、福森も寄せきれないうちにミドルをうたれ、失点。相変わらず詰めが甘い。
 追加タイムは4分あったが、鹿島の反撃をなんとかかわしてタイムアップ。試合後の川勝さんのインタビューで「キャリアのある選手がよく走っている」というような投げかけに、風間監督は「若い順に替えてくれと言ってきた。」と笑っていた。すぐ上にいたFC東京が負けたので、7位浮上。


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サッカー短評 (2013.7/2)

ブラジルvs.スペイン 3対0 (2013.6/30 リオデジャネイロ)

 ウルグアイを2−1としりぞけたブラジルと、気温30度の会場で、延長・PK戦で0−0の試合を勝ち抜いたスペインの対決。日程的に一日休みが多いブラジルが有利。スペインはキレがなかった。ブラジルは、フレッジのワントップに、ネイマール、オスカル、フッキの2列目。スペインはトーレスのワントップ。
 いきなり2分にブラジル先制。あまり早くてびっくりした。フッキが右から入れたクロスにゴール前でフレッジとGKカシージャスが交錯。フレッジが倒れたまま、ボールを蹴り込み、泥臭く得点。一方、スペインはお家芸のパス回しができない。ブラジルが勤勉にプレスをかけ、イニエスタには、少なくとも二人がいっていた。シャビもろくにボールをさばけず。この二人がおさえられると、トーレスにボールが収まらない。スペインの初シュートは前半20分、イニエスタの遠目からのミドルシュート。GKジュリオ・セザールがはじき、シャビがCKを蹴るが、トーレスのヘディングは強引で枠に飛ばず。
 ブラジルは、25分にフレッジがフリーで裏へ抜け出してシュートしたが、左へはずす。30分には、オスカルがイエローカードのファウルで止められて得たFKで、ネイマールが流してフッキが強振するが、これも枠をはずす。32分に、ネイマールのスルーパスをフレッジがボレーでうつが、GKカシージャスがセーブ。
 スペインは、40分に、右ワイドのペドロが絶妙なシュートを放ち、同点ゴールがきまったかと思ったが、DFダビド・ルイスが戻り、ゴールライン上で間一髪のクリア。実に久々の攻撃で絶好のチャンスだったが。
 44分、まるでできすぎのお話のように、ブラジルが追加点。左サイドのネイマールが中央のオスカルへパス。オスカルは中央のフレッジにもパスできたが、飛び出しかけたネイマールが相手DFラインまで戻ってくるとすかさずリターンパス、これをネイマールがニアサイドに打ち込んだ。

 後半、スペインは頭から前線の選手を交替してくるかと思ったが、サイドバックの選手を入れ替えただけ。しかしなんと、後半2分にまたブラジルが得点。フッキが中央で左のネイマールへパス、ネイマールはヒールで流してフレッジが確実にシュートを決めた。スペインにとっては悪夢のようだったろう。ブラジルはこれでコンフェデ杯3連覇が現実的になった。
 7分、スペテンは左ワイドのマタに替えてヘスス・ナバスが入る。ナバスは右ワイドに入り、右のペドロが左へ回る。9分、ナバスがエリア内で倒され、スペインのPK。PKキッカーはCBのセルヒオ・ラモス。ラモスは左上隅をねらったが、枠をはずす。これで反撃のムードも作れず。
 14分に、トーレスを下げてビジャが入る。これで3人交替終了。急にボールがつながるようになった感じ。トーレスを下げるなら、後半頭からにすればよかったと思うのだが。
 スペインは、21分、ナバス、27分、ラモスとシュートするが枠をはずす。23分、ネイマールのドリブルを、相手CBピケが止めたのが、一発レッドとなり、スペインは10人に。ますます苦しくなった。
 ブラジルは27分、1人目の交替。フッキに替えてジャジソンが入る。34分には、フレッジに替えてジョーを入れる。35分、スペインのビジャが相手DFからボールを奪い、シュートするがGKセザールがはじく。41分にも、ナバスとビジャでチャンスを作り、ビジャがあわやのシュートを打つが、また相手GK。42分、ブラジルも3人目の交替。ボランチ、パウリーニョに替えてエルナネスが入る。ブラジルは、守備固めに徹して、手堅く勝利。


サッカー短評 (2013.6/30)

ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 3対2 (2013.6/30 ユアスタ) ナビスコカップ準々決勝第2戦

 第1戦で仙台にアウェイゴールを決められているので、とにかく勝てばいい。引き分けでもいいし、得点して1点差までの負けでも次へ進めるが、それでは後味が悪い。仙台は1−0で勝つか、失点した場合は2点差以上つけないといけない。先発は、GK杉山、DF登里、中澤、実藤、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保のワントップに左ワイドにレナト、右に小林。仙台は、前回怪我で出なかったボランチの角田が戻ってきた。ウィルソンと赤峰のツートップ。
 勝たなければあとがない仙台にいきなり点をとられた。たちあがり5分、相手右サイドの菅井からのパスを受けたウィルソンがドリブル突破、中澤がかわされ、出てきたGK杉山の横をきれいに打ち抜かれ、失点。勝てなかったシーズン最初のころと似たような、たちあがりの集中の不足。
 しかし、すぐに取り返した。10分、大久保が左サイドをもちあがり、右へパス、そこへ走り込んだ憲剛がすかさずシュート、左隅に決まり同点。びっくりした。ブラジルから帰ってきて、まだ疲れや時差が抜けていないはず。でもこれがキャプテンの存在感。たいしたもの。
 12分、レナトのパスに大久保届かず。20分、今度はレナトがシュートするが、枠の右。32分、小林が競り合いで脇腹を痛める。いったんはピッチに戻ってきたが、結局またしゃがみこみ、担架で外へ。替わりに森谷が入る。33分、34分とレナトの左CK。シュートまで行けず。40分、レナトから折り返しのパスを受けた山本がミドルシュートするが、枠のはるか上。
 41分、大久保が左サイドから中央へパス、真ん中でレナトが少しさわって、憲剛が今度は右隅に流し込む。前半のうちに逆転。このときゴール前を森谷が斜めに走って相手DFをひきよせていたので、憲剛が比較的フリーになっていた。
 ところが、43分、バックパスを受けた実藤がウィルソンにボールをとられ、ゴール前までつながれる。危なく再び同点とされるところだった。なんとかリードしたままハーフタイム。

 後半、仙台は頭から左サイドバックの蜂須賀に替えてボランチ松下を入れてくる。ボランチの角田がCBに下がり、CB石川が左サイドバックに。5分、今度は森谷が追加点。右サイドから森谷のシュートがいったんは相手GKにはじかれ、そのコボレを大久保がひろい、落としたボールを再び森谷がシュートして押し込んだ。これで仙台は次へ進むためには、5−3で勝たなければならなくなり、あと4点が必要になった。
 10分、仙台が2人目の交替。右ワイドの太田に替えて武藤を入れる。13分、仙台の猛攻。最後、ウィルソンに強烈なミドルをうたれるがGK杉山が指先でさわってクロスバー。続けてのリャンのCKも角田にシュートされるが枠をはずれる。18分、仙台左からのクロスが入り、相手FW赤峰にシュートされるが、これもはずれる。赤峰はまだ不調のようで助かった。しかし、23分、交替で入った武藤が中央突破してきてミドルシュート、これはGK杉山がとめたが、こぼれたところにいたウィルソンに押し込まれ、また1点差に。
 まだ後半は残り半分あるが、たたき合いになってきた。25分、大久保のシュートのこぼれ球から仙台のカウンター。なんとか防ぐ。仙台は右サイドバックの菅井に替えてMF佐々木を入れる。同時にフロンターレも交替。レナトに替えてパトリックが入る。しかし、パトリックにボールが収まらず。背は高いが元々ポストプレーヤーではない。
 30分、仙台のFK。リャンと松下の二人が立ち、松下がゴール右隅を狙って蹴ったが、GK杉山がはじき出す。GK杉山は、後ろからつながず、ほぼ毎回前方へ大きく蹴っていたが、フロンターレの前線は背が高くないので、ほとんど相手にとられていた。しかし、ユアスタは芝が深くてボールが止まりやすかったので、あえてつながなかったらしい。
 37分、久々にフロンターレが攻撃。憲剛が前線へスルーパス、パトリックが受けてドリブル、シュートまでいったが相手GK。43分、憲剛の右CKをパトリックがヘディングにいくが合わず。追加タイム3分。46分、大久保がペナルティーエリアで倒されるがノーファール。47分、憲剛を下げて宏矢が入る。久しぶりの出場。最初のボールタッチが中途半端でヒヤヒヤしたが、最後は宏矢が大きくクリアボールを蹴り出して、タイムアップ。連勝してナビスコ準決勝へ。次は9/10に浦和レッズと対戦。来週はいよいよリーグ戦再開。まずはホームに鹿島を迎える。


サッカー短評 (2013.6/24)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 2対1 (2013.6/23 等々力) ナビスコカップ決勝トーナメント

 せっかく2点とったのに、最後ロスタイムに失点して、アウェイゴールを与えてしまった。先発は、GK杉山、DF登里、中澤聡太、実藤、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。ジェシは、家族の健康問題でブラジルへ帰国中。矢島はまた怪我。ベガルタ仙台は、ボランチ角田が怪我。富田と松下のダブルボランチ。ツートップに赤峰とウィルソン。
 フロンターレの初シュートは16分の小林。これは相手GK。仙台は、登里の裏を右ワイドの太田と右サイドバックの菅井で崩しにかかってくる。20分、菅井のクロスにリャンがシュートするがGK杉山。28分には、リャンの右CKを相手CB石川にヘディングされるが、杉山が横っ飛びで美美先に当て、ポストに当たって出る。
 34分、レナトの左CKを田中がヘディングするが、枠の上。36分、相手DFのパスをカットした森谷が、前線の大久保にロングループパス。大久保はタメを作り、小林にパス、小林は相手DFをターンでかわして、振り向きざま、反対サイドのネットにシュート。見事な先制弾。森谷はこのプレーまで、守備も攻撃も中途半端な位置取りで、困った。
 38分、44分とリャンの右CKをしのぐ。ゴール前で混戦になり、押し込まれそうになりながら、耐える。1−0でハーフタイム。

 後半4分、森谷がミドルシュートするが、相手GK。5分、今度は仙台の左サイドバック蜂須賀が入れたクロスに相手FW赤峰が飛び込むが、枠の上。8分、レナトが低い位置からロングドリブル、ペナルティーエリアに入ったところで、相手DFに激しくユニフォームをひっぱられ、ドリブルをやめるが、ファールは取ってもらえず。主審は松尾さん。
 27分、森谷に替えてパトリックが入る。トップに入り、小林が右へ。28分、GK杉山からキックを受けたパトリックがドリブル、ペナルティーエリアで相手GK林と交錯、倒れると、主審がGK林にレッドカード。仙台は、FWウィルソンを下げて控えのGK桜井を入れる。しかし、PKはレナトが決めて、2−0。
 36分、43分とパトリックがシュートするが枠の外。45分、仙台に立て続けにCKを与え、ピンチの連続。GK杉山がかろうじて防ぐ。追加タイムは4分。とうとう48分、相手長身FW中原が落としたボールを相手MF太田がクロス、これを走り込んだ相手ボランチ松下が押し込み、失点。気づいたノボリが松下のシュートブロックに飛び込んだが、足の間を通され、杉山の両足の間も抜けてしまった。この後、攻め返す時間はなく、タイムアップ。相手が10人になったのに、優位をうまく利用できない。
 一週間後に、アウェイでまた仙台戦。今度は憲剛も帰ってくる。


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サッカー短評 (2013.6/23)

メキシコvs.日本 2対1 (2013.6/23 ベロ・オリゾンテ) コンフェデレーションズカップグループ

 またしても完敗。香川のマンUの同僚エルナンデスに2得点された。先発は、三人入れ替え、GK川島、DF長友、今野、栗原、酒井宏樹。遠藤と細貝のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に岡崎、トップ下に本田。ワントップに前田。メキシコは、190センチの長身、ヒメネスとエルナンデスのツートップに、左ワイドはグァルダード、右にドスサントス。メキシコも先発を三人入れ替え、ロンドン五輪優勝メンバーを入れたらしい。そのうちの一人は右サイドバックのミエル。
 たちあがりはそんなに悪くなかった。前半5分に香川がシュート、相手GK。ワントップの前田にもよくボールが収まった。10分には、右サイドの酒井が上がってクロス、受けた本田がパス、そのこぼれ球を遠藤がミドルシュートし、ころんでいた岡崎が立ち上がってヒールで流し込んだが、オフサイドの判定。スロー再生だと、オフサイドには見えなかったが。後から考えれば、これが決まっていれば、気持ちよくできて、もう少し互角に戦えたかもしれない。レフェリーは、ドイツのセット。
 次第にメキシコがリズムを取り戻し、前半の後ろ半分はほとんど守備の時間だった。37分には、日本の数少ないチャンス。左の長友からのクロスに、本田がダイレクトボレーで合わせようとしたが、蹴り足には合わず、立ち足に当たってしまった。
 日本の守備陣は相手FWエルナンデスは、なんとか押さえていたが、とうとう40分、ドスサントスが中央に入って左へパス、左からのクロスに飛び込んだグァルダードのダイビングヘッドは完全にフリーでうたれ、ポストに助けられた。43分、相手右CKは、GK川島がつかむ。45分にも、相手ボランチがあがってきて、ミドルを打たれるが、川島がはじき出す。追加タイムなしで、相手CKもなくハーフタイム。

 後半は、両チームとも交替なしで入る。日本は、前半のままではまずい。後半4分からメキシコの連続攻撃を受ける。とうとう9分、右サイドの酒井をかわしたグァルダードのクロスをエルナンデスにヘッドでたたきこまれた。一回、クリアボールを完全にタッチに出して、相手の攻撃を切れるとよかったのだが。
 13分、酒井に替えて内田を入れる。17分、前田が久々にシュートをうつが、わずかに枠の右。20分、その前田に替えて吉田が入り、どうやらまた3バックらしい。ちょうど相手CKになったところの交替で、NHK解説の福西が、「人が替わったので、マークの確認がだいじ。」と言う。しかし、ドスサントスの右CKをニアで、ミエルがバックヘッド、ファーへ走り込んだエルナンデスが内田のマークをふりきり、ヘッドで鮮やかに押し込む。はっきりとチームの力の差を感じた。香川vs.エルナンデスなんて話にもならない。どうにも3バックと失点の相性がよすぎ。
 26分、メキシコは左ワイドのグァルダードに替えて、サルシドが入る。28分、右ワイドのドスサントスの突破を止めようとした長友が左足を傷める。ドクターからバツサイン。ちょうど憲剛が交替の準備をしていたが、酒井高徳にもアップの指示が出て、ザック監督も迷っているらしい。しかし、長友と同じポジションの交替をしても展望は開けないと見て、そのまま憲剛が入る。憲剛は指を四本立てて、再び4バックらしい。やれやれ。メキシコもドスサントスを下げて、パレイラが入る。
 37分、前目に位置した憲剛から右ワイドの岡崎へ、生きのいいパス。シュートは枠の左へ。41分にも、憲剛から香川、香川は、また中央で立ち止まっていたが、ファーへクロス、この試合初めて立ち止まった香川から生きたパスが通る。受けた遠藤は、シュートせず、中央へ折り返しの横パス、走り込んだ岡崎がシュート。ボールはバーに当たって内側に落ちた。ようやく1点返す。スロー再生でなくとも、オフサイドっぽかったが、メキシコの選手も副審も手を上げず。45分、メキシコが3人目の交替。長身FWのヒメネスに替えてアキノが入る。
 追加タイムは5分もあった。46分、エルナンデスが内田と競り合い、PKを獲得。内田が倒したと言うより、内田の足の間に左足を突っ込んで倒れた、技あり。自らPKを蹴ったが、GK川島がはじき、こぼれ球もエルナンデスが蹴ったが、バーに当たる。この後、日本は憲剛が内田にスルーパスを送るが、合わず。香川は後半とうとうシュートしないで終わったのではないか。最後までパスしていた。この試合も一回も長友の上がりを使わなかった。とうとう勝ち点0で試合終了。


サッカー短評 (2013.6/20)

イタリアvs.日本 4対3 (2013.6/20 レシフェ) コンフェデレーションズカップグループA

 ケンカの強い相手とまともに殴り合いをして、なんかの間違いで勝てそうだったが、やっぱり最後にたたきのめされた。これで、メキシコとともにグループリーグ敗退が決定。先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。長谷部と遠藤のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に岡崎、トップ下に本田、ワントップに前田。今まで何度もやってきた、最強の布陣。イタリアはワントップにバロテッリ、中盤に名手ピルロ。バロテッリは変型モヒカンをやめ、普通の短髪にしていた。自信がついたのだろう。
 かなり湿度が高く、途中から雨になった。日本はブラジルと開幕戦を戦ったので、中三日、イタリアは中二日で、後半途中から足が止まり、それも接戦の原因らしい。日本は起ち上がりから、プレスをかけて、イタリアにパスをつながせない。前半5分には、香川が左から入れたクロスに前田がヘディング、相手GKブッフォン正面。9分には、香川の左ショートコーナーから、遠藤がシュート、これは枠の左へ。
 イタリアも、パスがつなげないながら、前線へロングフィードを入れたり、左右のワイドアタッカーにふったりして攻めてくる。7分の左のジャッケリーニからのクロスは、そのままゴールに入りそうだったが、GK川島がつかむ。15分には、バロテッリがペナルティーの外から強烈なシュートを放つが、今野が肩でブロック。痛そうだった。18分、香川のミドルシュートはゴール左上隅に入りそうだったが、相手GKがはじき出し、遠藤の左CKは、ちょっとミスキック気味で、ニアサイドで防がれる。
 21分、岡崎がバックパスにつめより、相手GKブッフォンと交錯。アルゼンチン人の主審は、PKの判定。スロー再生で見ると、確かに微妙。ボールは本田が抱えている。ブッフォンは、明らかに、オーストラリア戦で本田が蹴ったPKを見てきたらしい。真ん中に蹴り込まれることを警戒していた。本田は、真ん中に蹴るような動作で向かって右のサイドネットに蹴り込んだ。なんと日本が先制。
 27分には長谷部がミドルシュート、枠の左。28分には長友がドリブルしてきてシュート、相手GK。30分、イタリアは右のワイドアタッカー、アクイラーニに替えてジョビンコを入れる。怪我とかではなく、NHK解説の福西によれば、対面の香川の突破を止められないためらしい。
 33分、日本が立て続けにCK。本田の右からのショートコーナーからのこぼれ球を今野がシュート、ゴール前の混乱の中、香川が反転してボレーシュートを決める。相手GKは、そこからシュートが来るとは思っていなかったようで、反応が間に合わなかった。なんと日本が2−0とリード。37分、遠藤のFKは、相手GKがはじき、それを長谷部がシュートしたが、これも相手GK。
 2点差となったイタリアが反抗をかける。41分、イタリアの右CK。ピルロが早いタイミングで蹴り、後ろから走り込んで来たデロッシにヘッドでたたき込まれる。苦手のセットプレーからの失点。解説の福西は、「日本の選手で水を飲みに行った人のマークが空いていて、GK川島がそこの指示を出しているときにもうピルロが蹴ってきた。」と言う。46分には、ジャッケリーニのシュートが右ポスト直撃。あやうく前半のうちに追いつかれるところだった。

 後半5分、イタリアのFK。ピルロが蹴り、内田がクリア。これを再びピルロが拾い、前方にフィード。ボールには先に吉田が追いついたが、クリアせずにつなごうとしたところをジャッケリーニに入れ替わられ、ゴール前にクロス、これが内田のオウンゴールに。後半たちあがりで、相手が攻勢を強めているのだから、はっきりとしたクリアが必要だった。
 続けて7分、ジョビンコのシュートが、体勢を崩した長谷部の後ろ手に当たり、主審がPKの判定。しかもイエローカード。これで通算2枚目。倒れる体を支える手でボールを扱える訳がないが、前半日本も微妙なPK判定を得ている。これをバロテッリがなんなく決めて、あっという間に逆転された。
 11分にも、ジョビンコにシュートされるが、GK川島。14分、イタリアは右サイドバックのマッジョを下げてアバーテを入れる。これも香川対策か。23分には、左ワイドアタッカーのジャッケリーニに替えてマルキージオを入れる。イタリアは三人とも同じポジションの交替。試合後に、ブランデッリ監督は、休養が一日少なかったので、選手を次々に替えた、と語ったらしい。
 24分、日本のFK。遠藤のキックに岡崎がニアサイドで、ピンポイントで合わせ、ヘディング。これが決まって、なんとなんと再び同点に。26分にも本田がシュートするが、相手GK。28分、内田に替えて酒井宏樹が入る。酒井のファールでイタリアのFK。しかし、ピルロは疲れたのか、キックは長すぎ、ピッチの外へ。34分、前田に替えてハーフナーが入る。日本も同じポジション同士の交替。
 37分、惜しい場面。長友が左サイドを持ち上がって折り返し、相手DFがクリアしたこぼれ球を岡崎がシュート、これが右ポスト直撃。跳ね返りを香川が相手DFに羽交い締めにされながらも、ヘディングシュート、こちらはバーにはじかれてしまう。相手GKブッフォンは、岡崎のシュートに反応して倒れていたから、香川のヘディングが枠の内側だったらセーブできなかった。起き上がったら、ボールが枠の上に飛んでいって、さぞかし冷やっとしただろう。
 このまま引き分けで勝ち点1でも上々だと思っていたが、41分、イタリアにダメ押し点をたたき込まれる。デロッシのパスを受けた、後半交替出場のマルキージオがペナルティー近くで折り返し、これに走り込んだジョビンコが強烈なシュート。再び勝ち越された。翌日の新聞によれば、これも今野の中途半端なクリアが原因らしい。
 しかし、43分、日本もあきらめていないところを見せる。本田の打ち損ないのシュートを岡崎がさわり、またもバーに跳ね返され、これを攻撃参加していた吉田が押し込んだが、オフサイド。確かにオフサイドだった。岡崎のタッチで入っていれば、認められたはずだが。
 46分、長谷部を下げて憲剛が入る。憲剛を入れるならもっと早く入れてほしい。左前よりの憲剛にボールが渡ると、直ちに斜めのロングパス、これをハーフナーが相手DFと競り合い、CKを得る。本田の右CKには吉田が飛び込むが、枠に飛ばず。最後の最後まで見せ場は作ったが、勝ち点は得られず、連敗でグループリーグ敗退決定。
 ブラジルの観客は、弱いチームが善戦していて、ジャイアントキリングも起こりそうな展開に、かなり日本を応援していたようだった。イタリアの選手たちは、何人も日本選手とユニフォームを交換していた。長友はデロッシと交換したらしい。


サッカー短評 (2013.6/16)

ブラジルvs.日本 3対0 (2013.6/16 ブラジリア) コンフェデレーションズカップグループA

 完敗もいいところ。前後半のそれぞれ3分に失点。後半追加タイムにまでダメ押し点を献上。ブラジルは、結果が出なくて11月に前任監督を首にして、フェリペ・スコラーリ監督に替えてもなお、成績が思わしくないとのこと。世界ランクもなんと22位(日本は32位)。日本の先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。長谷部と遠藤のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に清武、トップ下に本田、ワントップに岡崎。ブラジルは、ワントップにフレッジ、トップ下ネイマール、左にオスカル、右にフッキ。
 しかし、実際は、本田がかなり下がって、岡崎が前寄りに位置していたようだ。香川は、相変わらず、中途半端な位置取りで、守備のプレスは効いていないし、ボールを持つと、どんな低い位置でもドリブルしようとしては、逆に取られていた。もっと前の方でドリブルしないと香川の怖さは出ない。一回、誰かにパスして、上がってからもらい直してドリブルすればいいのに。またしても、長友が上がってもいないのに、誰もいない前方のスペースにスルーパスを出したりしていた。
 ブラジルは、遠藤がボールを持つと、パッと二人くらい寄ってきて、起点を作らせなかった。先制点の場面では、日本での親善試合のときより数段たちあがりのギアが入った感じで、左サイドのマルセロが持ち上がって、ゴール前の9番フレッジにクロスを入れ、フレッジが落としたボールを走り込んだネイマールがダイレクトで足を振り抜き、サイドネットに突き刺さった。お見事! と言うしかないような鮮やかさ。

 後半3分にも失点。右サイドバックのダニエル・アウベスが入れたクロスに走り込んでシュートしたのは、パウリーニョ。川島は反応し、ボールに指先で触れたが、はじき出すことはできず。直後に、日本も攻め上がり、清武が右から入れたクロスに岡崎がシュートしたが、枠の右。
 日本は、6分、清武を下げて前田を入れる。前田がワントップ、本田がトップ下、香川が左ワイドと、いつもの形に。
 26分、香川がフッキに倒され、日本のFK。本田が蹴ったボールは壁に当たるが、本田が素早くこぼれ球を再度蹴り、岡崎へ。岡崎のシュートしたボールがDFにあたって、ペナルティーエリア右へはねかえったところにいた前田がすかさずシュートしたが、相手GK正面。
 29分、競り合いで倒れたネイマールが背中を痛めたらしく、右ワイドのルーカスと交替。30分には、フッキも下げて、ボランチのエルナネスが入る。33分、日本も遠藤を下げて細貝が入る。36分、ブラジルはワントップのフレッジに替えてFWジョーを入れる。43分、とうとう本田を下げて乾を入れる。乾はさっそく、シュートまで持ち込むが、相手GK。
 追加タイム3分。ブラジルのボール回しは時間を使うためだが、ボールをとれない。オスカルが左サイドをドリブルして、ゴール前にパス、そこへ交替で入ったジョーが走り込んで楽々とダメ押し点。ブラジルが不調とかいうのは、日本から見れば次元が違う話。すっかり気持ちよく勝たせてしまった。


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サッカー短評 (2013.6/12)

イラクvs.日本 0対1 (2013.6/11 ドーハ) ワールドカップアジア最終予選

 最後の最後で岡崎が押し込んで、最終予選アウェイ初勝利。長谷部が出場停止、本田が足に違和感で先発5人入れ替え。GK川島、DF長友、今野、伊野波、酒井宏樹。遠藤と細貝のダブルボランチ。トップ下に香川、左ワイドに清武、右に岡崎。ワントップにハーフナー。ゲームキャプテンは、遠藤。イラクは、ここで引き分けでも最終予選敗退なので、背水の構え。監督は、最終予選だけで3人目のセルビア出身のペトロヴィッチ。こわいのは、ワントップの10番でキャプテン、マフムード30歳。
 かなり強く風が吹いている。風上のイラクは、前線の10番にどんどんボールを入れてくる。クロスには、今野がしっかりついて、マフムードに仕事をさせない。それでも、サイドからドリブルで危ないところまで入られてしまう。12分に、ハーフナーが長友からのクロスを強引に振り返りざまにシュートするが相手DF。14分には、清武の右ショートコーナーからのこぼれ球を、上がっていた今野がヒールで落とし、遠藤がシュートしたが枠の右。
 19分には、イラクのカウンターを受け、裏に抜けた相手サイドバック7番にペナルティーエリアまでドリブルされるが、長友が必死に戻ってブロック。26分、30分と日本はCKを得るが、得点できず。32分には、清武の左からのクロスをハーフナーがヘディングするが、惜しくも枠の外。
 35分過ぎに給水タイム1分。FIFAの規則で、試合開始時に31度を超えていたときは、前半35分、後半25分に各1分の給水タイムを設ける決まり。この日の開始時点の気温は34度。水を飲んでイラクも元気が出たか、39分、左サイドを突破し、クロスを続けて入れてくるが、最後はGK川島。追加タイム1分。46分に、右サイドから低いクロスを通され、シュートされるが、伊野波が必死に防ぐ。0−0でハーフタイム。

 後半は、12分にめずらしく遠藤のパスミスからカウンターを受けるが、相手のドリブルは今野が阻止。19分に、相手FK。3人ほどキッカーに立つが、結局10番のマフムードが蹴るも、立ち足が滑り、ミスキックに。21分、清武からのパスを岡崎がシュートするが、枠の外。
 暑さと疲れで次第に足が止まってくる。結局、試合を動かすために日本は選手交替。22分、清武に替えて憲剛、25分、ハーフナーに替えて前田が入る。26分、さんざん岡崎と競り合っていた相手17番がとうとうイエローカード。36分、相手10番がシュートしたこぼれ球を、ヘッドでクリアした伊野波の顔を、相手17番がオーバーヘッドキックで蹴ってしまい、2枚目のイエローで退場。イラクも34分、40分と選手交替。
 41分、イラクの10番が落としたボールをシュートされるが、憲剛が戻ってプレス、枠をはずれる。42分、長友が香川からのパスをシュートするが枠の右。44分、憲剛の左CKは、相手GK。45分、岡崎がドリブルで相手ゴールにせまり、攻め上がってきた遠藤にパス。遠藤はペナルティーエリア内左側で相手DFに囲まれるが、中央に鋭い横パスをだし、ここに岡崎がスライディングしてゴールへ流し込む。
 追加タイムは4分あるが、イラクのサポーターは、帰り始める人も。49分、伊野波に替えて高橋が入る。高橋はボランチが本職だが、センターバックもやれるので、そのまま伊野波の場所へ。最後、日本ボールが相手ゴールラインをわったが、CKせずにタイムアップ。主審は、ウズベキスタンの初めて見るコバレンコさんだが、時々ファールを見逃したものの公平だった。


サッカー短評 (2013.6/4)

日本vs.オーストラリア 1対1 (2013.6/4 さいたまス) ワールドカップアジア最終予選

 後半37分、先に失点し、ロスタイムに本田がPKを決めてなんとか引き分け、予選突破を決めた。先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。長谷部と遠藤のダブルボランチ、本田のトップ下、左ワイドに香川、右に岡崎。前田のワントップ。オーストラリアは、名古屋グランパスのケネディは先発せず、ワールドカップドイツ大会で日本から2得点したケーヒルのワントップ。スキンヘッドのボランチ、ブレシアーノがボールをさばく。GKシュウォーツァーは40歳。監督は元レッズのオジェック。
 前半は、たちあがりオーストラリアがロングボールを前線に放り込んできたが、バタバタせずに対応できた。6分の遠藤のFKは、枠の左へ。14分の右CKは吉田がヘディング、こぼれたところを香川が蹴るが押し込めず。19分にもパスをつないで香川がシュートするが、相手GK。
 20分過ぎから、オーストラリアが盛り返して、シュートをうたれるが、内田が体で防いだり、枠に来なかったりで、助かる。22分、長谷部がイエローカード。通算2枚目で、長谷部は最終戦出場停止。35分には、2列目から走り込んだクルースに、ロングスルーパスが通り、GK川島が飛び出してブロック。こぼれをケーヒルにシュートされるが枠の上。ケーヒルは基本的に今野が見ているようだが、どんな体勢でもシュートをねらっていて怖い。
 38分、遠藤の左CKは相手GK。44分、岡崎のシュートも止められる。日本が盛り返してハーフタイム。

 後半は、ほとんど日本が攻め込んでいたが、14分の香川のループシュートは、入ったかと思ったが、枠の角に当たる。18分、22分の本田のFKも決まらず。27分、オーストラリアはMFホルマンに替えてFWビドシッチを入れ、攻勢を強める。
 34分、日本はFW前田に替えてDF栗原を入れる。このパターンの交替は初めて。今野がなんと右サイドバックへ回り、3バックで内田と長友が少し高い位置に。ワントップには本田が入ったようだが、この形はやったことがあるのかどうか。だいたい、3バックは使わないとミーティングで監督は言ったのではなかったか。心配していると案の定、37分、失点。前半から何度も左サイドからクロスを入れていたオアーが持ち上がって入れたクロスが、川島の指をかすめてそのままゴールイン。
 ザッケローニ監督は、40分、内田に替えてハーフナーを入れ、再び4バックに。日本人は守り倒すのは不得意だと、どうしたわかってもらえるのか。何度やったらわかるのだろうか。42分には、岡崎に替えて清武も入る。43分にも本田がFKを蹴ったが、これもはずれる。
 45分、清武の右CKはショートコーナー。受けた本田がクロスを入れると、相手DFの腕に当たり、PKを得る。NHKのピッチレポーター、杉沢アナの「ザッケローニ監督はもう見ていられません!」という声。これを本田が決めて、なんとか同点。本田は相手GKが動くと見極め、真ん中に蹴り込んだ。追加タイム3分のうち2分はPKで経過。オーストラリアはここで3人目の交替を送り込むが、日本がボールをつないでタイムアップ。
 日本はこれで2位以内を確定。残り1試合はアウェイのイラク。オーストラリアはまだホーム2試合が残っている。
 それにしても、本田は前日に帰国したばかりで、体が重かったはず。それでも、本田がいるだけで、相手DFを二人三人とひきつけ、ほとんどボールを失わないので、すごく攻守に安定が出る。前日の朝日新聞に、本田がいた試合といなかった試合の分析結果が出ていたが、何が一番違うかというと、守備の安定感だった。ボールを取られたとき、真っ先にプレスするし、位置取りもいいので早く守備に切り替えられる。香川も、本田がいると動きが生きてくる。それでも、せっかく長友がオーバーラップしているのに、香川は一度もパスしなかったのではないか。まあ、下手にパスして相手に渡してしまうより、ドリブルをしかけてファールをもらう方がいい。上がってきた長友にパスを出していたのは、本田だったようだ。


サッカー短評 (2013.5/30)

日本vs.ブルガリア 0対2 (2013.5/30 豊田ス) 国際親善

 ザックジャパンは、また3バックで結果が出なかった。先発は、GK川島、DF今野、栗原、吉田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、左ワイドに駒野、右に内田。前田のワントップ、左シャドーに香川、右に乾。本田と岡崎は、まだ所属チームの試合が残っているので、合流していない。怪我から復帰の長友はベンチから。ブルガリア代表は、世代交代しながら、ワールドカップ欧州予選を戦っていて、イタリアが1位の組で現在2位と好調。9月にイタリアとの対戦があるらしい。
 前半4分、いきなり相手FKで失点。見事な無回転キックで、川島の目の前で急激にカーブし、雨の中、堅実にパンチングにいった川島のパンチは当たったもののボールの芯にヒットせず、ゴールイン。ちょっと呆然。ブルガリアは次々とプレスをかけてきて、日本テレビのピッチ解説、城は、「完全に押されている。」とリポート。7分の乾のシュート、10分の左CKからのこぼれ球を吉田がオーバーヘッドシュートするが、いずれも枠の外。
 ブルガリアはペナルティーエリアの外からも強烈なミドルシュートを打ってくる。川島も枠に来たミドルは、反応よくはじいてくれるが、日本人が思うより遠くから早めにうつので、DFが寄せきれない。放送席の解説は、北沢と都並。都並が「3バックは三人がワイドに開いて、駒野と内田を高い位置でプレーさせる。左の今野は駒野をうまく押し上げているが、右の吉田と内田はうまくいってない。」と言う。
 27分、乾のシュートがはじかれたところにつめた駒野のシュートは相手GK。31分の香川のシュートも相手GK。40分、ブルガリアのCB一人が負傷交替。41分には、ペナルティー付近で香川、乾、駒野とボールがつながるが、クロスが大きすぎた。同点にできそうな場面までいくが、なかなかシュートできず、ビハインドでハーフタイム。

 後半は頭から四人交替。前田に替えてハーフナー、駒野に替えて長友、内田に替えて坂井宏樹、吉田に替えて清武が入り、布陣も従来の4−4−2へ。7分香川、10分清武とシュートするも防がれる。13分には香川、清武、乾とつないで、乾がシュートするが相手DF。23分、遠藤の右CK。栗原のヘッドはバーの上。24分、乾に替えて憲剛が入る。しかし、憲剛にボールがわたらないうちにまた失点。
 25分、相手FKのボールがブルガリアの選手にも合わず、ゴール正面にいた長谷部の足下に落ち、長谷部が動かした足の外側に当たってオウンゴール。またもや呆然。
 33分、相手ペナルティーエリア近くで香川がファールを受け、日本のFK。遠藤のキックは枠の右へ。35分、長谷部に替えて細貝が入る。憲剛が何度か前方へパスするが香川の方が後ろにいたりして、うまくいかず。
 ロスタイムは4分。48分に憲剛がミドルシュート、相手GKがはじいてCK。これを憲剛が清武に送り、清武から長友へ渡り、長友がゴールへ流し込んで同点と思ったが、なんとオフサイド。もう一回攻撃を組み立てる時間はなく、ボールも相手にわたったところでタイムアップ。途中で解説の北沢が言ったように、「後半、慣れている4−4−2にしたのに得点できなかったことは問題」だと思う。これで5日の最終予選オートスラリア戦は大丈夫なのか。予選突破には、引き分けでもいいが、「引き分け狙いで守りを固めるのか、勝ちに行って得点を狙うのか、チームの意思統一が必要」だと都並も言っていた。


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サッカー短評 (2013.5/25)

川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 2対1 (2013.5/25 等々力) 第13節

 先制し、後半いったん追いつかれ、突き放して勝利。五月無敗、等々力無敗も継続。先発は、GK西部、DF福森、ジェシ、実藤、田中裕介。憲剛と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に小林。矢島と大久保のツートップ。アルビレックス新潟は、FW川俣が好調。田中達也とのツートップ。
 前半は、アルビレックス新潟の早いプレスに選手間の距離があいて、パスがうまく回せなかった。新潟左サイドの田中亜土夢からのクロスやFKが何度も入る。相手ボランチのレオ・シルバがうまくボールを左右にさばく。福森は、相手右MF成岡からのクロスを防げない。0対0のままハーフタイム。

 後半たちあがりの3分、連続シュートで最後、大久保が押し込んだと思ったら、オフサイド。5分、憲剛のファーへのFKには、誰も走り込まず。しかし、ようやく9分、福森のスローインから憲剛、レナトと渡り、レナトの角度のないところからのシュートがそのまま入りそうだったが、大久保が押し込んだ。後で、大久保はレナトに謝っていた。
 11分、新潟はボランチの三門に替えてMF酒井宣福を入れ、24分には、田中達也を下げてFW鈴木武蔵を入れてくる。フロンターレは追加点をねらって攻勢をかけ続けたが、決められず。25分、レナトのFKが直接相手GKに捕られ、そのカウンターで、相手FW川俣にドリブルからゴール前にラストパスを通され、福森がクリアできそうだったが、空振り、鈴木武蔵に押し込まれて同点。27分、レナトの左CKからのこぼれ球をジェシがヘディングするが枠の上。
 33分、矢島に替えて稲本が入る。憲剛が一列前へ。34分、憲剛のFKからのこぼれを稲本がミドルシュート、決まらず。35分、憲剛のスルーパスを受けた大久保が、相手DFキム・クナンと競りながら右手で押さえてシュート、追加点を奪う。37分、大久保が中央付近でボールカットし、カウンターに写る場面で、大久保へのファールで成岡にイエロー。しかし、ここはボールがつながっていたので、TBSの解説、金田さんが言ったように、「ここは流してカードは後で出せばいいでしょう。」井上主審は35歳、今季J1はまだ2試合。38分、新潟は、その成岡に替えてMF藤田を入れる。
 新潟はなんとか勝ち点1でも取ろうと攻めてくる。フロンターレは何とか時計の針を進めようとする。追加タイムは4分。48分、大久保の足がつって、中澤と交替。中澤はボランチの真ん中に入り、3ボランチに。なんとかしのいで、勝ち点3を手に入れた。これで8位に浮上。6月は、日本代表が最終予選、コンフェデレーションカップがあるので、中断。憲剛はオーストラリア戦のメンバーに招集されている。また、この試合をザック監督が視察に来ていた。
 試合後の監督インタビューで、金田さんが「レナトはあまり守備しない。相当しめたんでしょ?」と聞くと、風間監督は「だいぶとられたら取り返しに行くようになったし、相手のコースを切っている。」と答えていた。


サッカー短評 (2013.5/22)

湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ 1対1 (2013.5/22 BMVス) ナビスコカップグループA

 ナビスコカップグループリーグ最終戦。勝てば決勝トーナメント進出。引き分けや敗戦だと3位のジュビロ磐田との勝ち点、得失点差勝負。先発は、GK杉山、DF福森、中澤、実藤、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、左ワタイドに森谷、右に宏希。矢島と小林のツートップ。湘南ベルマーレは、GKにレンタル移籍中の安藤。
 前半は、たちあがりはパスがつながらなかったが、途中からパスが回り出した。しかし、なかなかラストパスが合わない。稲本が何本かロングパスを通すが決まらず。ベルマーレは、粘り強く守って、鋭いカウンター。全体としてはフロンターレが押していたが、20分過ぎから、ベルマーレもパスが通り始める。40分、左からのクロスを相手MF馬場がシュート、いったんははじき返すが、こぼれを相手10番・菊地に押し込まれた。スカパー解説の安永は「失点の場面だけDFがあいてしまった。」と言う。前半のシュート数は、5本。

 後半は、頭から二人交替。宏矢に替えて憲剛、森谷に替えて大久保。明確に「勝って決勝トーナメントへ」というメッセージが見える。大久保と小林のツートップ、左ワイドに矢島。というより大久保のワントップで小林が右ワイド、憲剛はトップ下を中心に自由に動いていたか。さっそく憲剛から矢島、大久保や小林に、スルーパスがビシバシ出始める。しかし、なかなか得点は生まれない。左サイドバックの福森からもロングフィードが出て、憲剛が走るが間に合わず。11分には連続CKを得るが、実藤のヘディング、中澤のヘディングとも決まらず。22分の大久保のシュートも枠の右。23分のFKは憲剛と並んだ福森が左足で蹴ったが、防がれる。
 30分頃から、CKから何回もチャンスを作るが、相手DFや枠の外。38分、田中裕介のスローインを受けた山本が、ペナルティーエリア内をドリブルしてゴールライン際から折り返すと、そこに小林が飛び込んで、ヘディングで押し込んだ。テレビ画面では、実藤がガッツポーズしているところが写り、アナウンサーも安永も、得点者を間違えて放送。試合後のインタビューで小林が話しているのを聞いて初めて、「得点者は小林だったんですね。」と言っていた。「小林は、それまで何度も足でうったシュートを相手GK安藤に止められていたが、ヘディングで決めた。」とも言う。
 ベルマーレは勝っても決勝トーナメントへは進めないが、果敢に攻めてくる。28分に、ベルマーレは馬場に替えて高山を入れる。高山はMFだが、ワントップに入り、前からかき回す役回りらしい。その高山に43分、ヘディングシュートがうたれるが、GK杉山がはじき出す。47分、19歳の相手MF亀川のきわどいシュートも杉山がキャッチ。
 追加タイムは、4分もあり、怒濤の攻撃で勝ち越しをねらったが、49分過ぎてからのFKも押し込めず、ベルマーレに守られてドロー。しかし、3位のジュビロも引き分けで、勝ち点11で決勝トーナメントへ。後半だけで15本のシュート。選手たちがそれぞれのサポーターに挨拶した後、ベルマーレの安藤、高山、永木がフロンターレのサポーターに挨拶に来た。高山と永木は、フロンターレユース育ち。それぞれ専修大、中央大に進学後、ベルマーレに入団。アナウンサーが「こういう光景はいいですね。」と言っていた。


サッカー短評 (2013.5/18)

ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ 2対4 (2013.5/18 ヤマハス) 第12節

 幸先よく2点とったのはよかったが、前半終了間際に前田に1点返された。先発は、ナビスコカップで活躍した選手が入った。GK杉山、DF福森、ジェシ、実藤、田中裕介。憲剛と山本のダブルボランチ。左ワイドにレナト、右に大島。小林と大久保のツートップ。
 4分、大島の右からのクロスを、ファーで小林がヘッドでたたきつけると、左上隅に飛び込んだ。憲剛が受けようとしたパスを相手DFがパックパス、ところが受けたのは大久保。大久保はいったん左前の小林に預け、リターンパスを右ワイドの大島へ渡してゴール前へ。大島はファーサイドにロングクロス。そこへ大久保の背後に走り込んでいた小林が決めた。続けて6分、田中裕介からのパスを受けた小林がレナトにつなぐと、左から駆け込んだレナトが矢のようなシュートを右下角に突き刺した。
 9分には、大久保もシュート、枠の上。次第にジュビロも息を吹き返してきて、福森のサイドを何度も駒野に上がられ、クロスをあげられる。ジュビロの7分の山田のシュート、22分の小林のシュートはいずれもGK杉山が押さえるが、ゴールへの意識は高い。スカパーの実況は静岡放送で、アナウンサーは、大島を「静岡学園出身」、風間監督は「静岡県静岡市清水区出身」と言うが、矢島や山本がが清水エスパルスにいたことは言わない。解説の名波は、駒野が自由にやれるのは、レナトが守備に熱心でないので、いつもスペースがあいていること、福森に経験がないことをあげていた。
 40分に、大島が突然倒れ、右もも裏を押さえて担架で下がり、急きょ矢島が入る。矢島と大久保のツートップ、小林が右ワイドに。解説の名波が決めきれないジュビロに「もっとシンプルに攻撃してもいい」と言った直後、相手CBのチョからロングフィードが前線の前田に出て、前田はジェシとの競り合いに勝って、ループシュート、飛び出してきたGK杉山の頭上を越え、戻ってきた実藤の足も届かず、ゴールイン。1点差でハーフタイム。ここを我慢できなかったのは、問題。

 後半は、ジュビロが前半最後の勢いで攻め込んでくる。フロンターレは時々、パスをつなぐがシュートまでいけず。解説の名波が「フロンターレはDFラインが少し下がっている。」と言う。10分、レナトに替えて稲本が入る。レナトはハーフタイムにテーピングしてきたが、やはり足が痛いらしい。名波が「怪我で2枚後退は厳しい。」と言う。ジュビロは11分、CKからの流れで小林がミドルシュート、わずかに枠の左。17分には左サイドから何度も崩され、危うく同点になりそうだったが、踏ん張る。24分、松浦に替えて金園を入れる。前田が落として金園が突っ込むということだろう。何度もCKを与えるが、GK杉山のファインセーブもあり、かろうじてしのぐ。
 32分、実藤が傷んで治療中に、CKのチャンス。憲剛の右CKからのこぼれ球を再び憲剛がクロス、矢島がドンピシャでヘッド、これを相手GK川口がはじくが、そこへジェシがつめて押し込んだ。これでまた2点差。名波が「ジュピロの選手たちは今、戦う気持ちがパラバラだろう。」と言う。ここで相手左サイドバック田中裕人に替えてFW山崎が入る。
 しかし、フロンターレはこの優位をうまく使えず、ジュビロにボールを渡してしまい、GK杉山が、相手CBチョのヘディングを見事にはじき上げたCKで、35分、とうとう失点。駒野の正確な右CKを、チョが「今度こそ」というヘディングをたたきこんだ。また1点差。
 ところが44分、杉山のGKに相手CB藤田が胸トラップからバックパスしようとしたところへ、矢島がつめてボールを奪い、飛び出してきた相手GK川口と入れ替わって、空っぽのゴールに流し込んで4点目。この直後に、フロンターレは、大久保に替えて中澤聡太、ジュビロは、ボランチ小林に替えてペクを入れる。
 追加タイムは5分。ジュビロが最後の力を振り絞って、攻勢をかけてくるのを、ひたすらはじき返す展開。中澤聡太がヘッドでクリア、福森のスライディング、小林のチェイス、憲剛のカット、最後はジュビロの横パスがずれて、フロンターレのスローインになった。49分40秒過ぎから、サポーターがやっと「アヴァンテ」を歌い出した。5月はまだ負けなし。ついに9位に浮上。
 試合後の名波のインタビューに風間監督は、「このサッカーは、自信と強気が必要。少しテンポを落とすと相手のプレスを受けて、間延びする。選手たちに勝ちたいという執念が見えた。」ジュビロは、3試合前に森下監督が辞任して、長澤ヘッドコーチが暫定監督に昇任。スタンドに次期監督候補らしい関塚・前五輪監督が来ていて、なんだか複雑な気分。


サッカー短評 (2013.5/15)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 2対0 (2013.5/15 等々力) ナビスコ杯グループA

 今季初の完封勝利。リーグ戦首位の大宮だが、前節仙台に敗れ、21戦負けなしで記録ストップ。その雪辱で来るかと思ったが、先発もズラタン、ノヴァコヴィッチの助っ人二人がいないなど、変更があり得点できず。フロンターレの先発は、GK杉山、DF福森、中澤聡太、実藤、田中裕介。稲本と山本真希のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に大島。パトリックと安のツートップ。安は、半月板の損傷で1月に手術しており、今も痛み止めの注射を打っているらしい。
 開始早々4分、大宮のバックパスが上田に収まらなかったのをパトリックが奪い、ドリブルして相手GKと1対1でシュートしたが、惜しくもポストの右。しかし8分、レナトの右CKをファーで安と重なりながらヘディング、点を決めた。
 9分、18分、22分、27分とレナトがFKを蹴るが、いずれも相手DF、中澤のヘディングが枠の外、相手GKに止められたり、パトリックがオフサイドになったりなど、追加点はとれず。31分のFKからのこぼれ球を稲本がループシュート、41分のCKからのこぼれ球を福森がミドルシュートするがいずれも枠の外。38分の相手CKから渡部にシュートされるが、稲本が阻止。危なかった。前半はシュート9本。

 後半は、頭から安に替えて矢島が入る。6分、矢島からのボールを受けたレナトが相手DF二人をかわしてペナルティーエリアに侵入。一度は前に体を入れられるが、ボールと違うコースで進み、再びマイボールとして重心の移動で相手DFをはずしてシュート、相手GKもかすかに触ったがゴールイン。待望の追加点。11分には、レナトのCKを矢島がシュートするが、ニアポスト。
 大宮は2点のビハインドに、9分、二人いっぺんに交替。大宮はこの試合負けると、ナビスコカップはグループリーグで敗退が決まるらしい。このへんから、大宮のペースになってきて、守る時間が長くなる。なぜかリーグ戦にほとんど出ていない上田が実にいい配球やCKを蹴る。解説の田中孝司さんによれば、「ベルデニック監督は、ボールを長く持つ技巧はあまり好きではないらしい。」
 フロンターレは全体が間延びし、DFラインが下がっていく。パトリックにボールが渡る回数も減り、サポートも遅い。レナトからロングパスが出るが通らず。後半はシュート2本という少なさ。
 一方、大宮は、後半だけでシュート7本。全体でも12本とフロンターレを上回り、押し込む展開。福森は、合格点の出来ではないか。41分、足がつって山越と交替。大宮の連続攻撃をなんとかしのいで、公式戦初の完封勝利。Aグループ2位に浮上。


サッカー短評 (2013.5/11)

川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 2対2 (2013.5/11 等々力) 第11節

 雨がだんだん強くなる中の試合。また、起ち上がりにうまくリズムがつかめないでいるうちに、8分に失点。今季、等々力では負けていないが、TBSのアナウンサーが、「2010年以降、セレッソは等々力3連勝」と言う。先発は、GK西部、DF怪我から復帰の登里、ジェシ、実藤、田中裕介。憲剛と山本真希のダブルボランチ、左ワイドに大島、右に小林。矢島と大久保のツートップ。セレッソは、扇原、山口螢、杉本のオリンピック代表トリオに、柿谷らのセレッソユース組の息の合ったダイレクトパスを使う速攻が武器。ベンチには、フロンターレから移籍した楠神もいる。
 4分に山口から柿谷と渡り、いきなりシュートをうたれる。フロンターレは、パスをつなごうとするがシュートまでいけないでいるうち、8分、扇原が左サイドの深い位置から正確なサイドチェンジのロングパスを、右サイドオーバーラップしてきた酒本に通し、酒本からのクロスをニアで柿谷がシュート、一度は西部がはじいたが、ファーにフリーでいた枝村に押し込まれて、失点。
 12分、相手ボランチのシンプリシオに鋭いミドルシュートをうたれる。わずかに左へそれたが、枠に来たら止められなかった。フロンターレも攻撃の形は作るが、ゴール前でラストパスとFWの息が合わず。TBS解説の小倉に「もうひとつのところまできているが」と言われる。
 24分、憲剛の左CKに田中裕介がヘディングするが枠の上。27分、小林のシュートが右ポスト。30分、憲剛の右CKからのこぼれ球を、大島が鋭くミドルシュートしたが、相手GKキムがかろうじて触って左ポスト直撃。そうこうするうち、また失点。31分、今度は相手左サイド丸橋からのクロスボールに、三人くらいとびこまれ、シンプリシオに押し込まれた。今季、2失点からの逆転勝ちはまだない。
 34分の憲剛のミドルは相手GK真っ正面。追撃できずにハーフタイム。

 後半は、相手にもっとプレスにいくようになり、もう少しいい形が作れるようになった。それにしても、毎試合先発が少しずつ違うのはしかたないが、そろそろ攻撃陣の意思一致を前半の早い時間からできないものか。
 16分、憲剛の右CKにジェシがヘディングするが決まらず。この直後、矢島に替えてレナトが入る。フロンターレは高さを捨てて、速さとボールキープで勝負する手に出た。さっそくジェシからレナトにロングフィードが出るが、うまく収まらず。25分には、攻撃参加したCB実藤がシュートするが枠の上。26分、レナトがドリブルでペナルティーエリアに侵入すると、相手ボランチのシンプリシオが足を踏んでPK。これを大久保が、相手GKとのタイミング勝負に勝って決め、1点差。さすが大久保。セレッソは29分、杉本に替えて南野を、33分には、枝村に替えて楠神を入れてくる。
 34分、大久保のミドルは相手DF。35分、大島のミドルは枠の外。大島は前半のミドルが今日一番のシュートだった。ミドルだけじゃなく、もっとシュートできる場面があった。36分には南野にシュートされるが、枠の上。タイミング的には危なかった。38分、登里に替えて福森が入る。福森は今季初出場ではないか。怪我上がりの登里が、雨のピッチでどこか傷めたのでないといいが。
 直後に、レナトが自陣からドリブルで攻め上がり、左後ろからオーバーラップした福森を使うかと思いきや、ゴール前の小林にパス、小林は相手DF二人を背負いながら、かろうじて落とし、これをすぐさま大久保が押し込んで、なんとか同点。39分、レナトのシュートはフリーでうったが枠の右。45分、レナトの左CKを、ジェシがフリーでヘディングするが大きく枠の左。ジェシはすごく悔しがっていた。追加タイム4分。福森からのパスを小林がシュートするが相手DF。最後は勝てそうだったが、このままタイムアップ。高山主審は、追加タイムに入ってから、相手GKが大げさに痛がっていた時間をちゃんと追加したのだろうか。


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サッカー短評 (2013.5/6)

清水エスパルスvs.川崎フロンターレ 1対2 (2013.5/6 IAIス) 第10節

 前半31分、相手MF吉田豊にJ初ゴールを決められたが、2分後に、小林が同点弾をたたきこんだ。先発は、GK西部、DF伊藤宏樹、ジェシ、実藤、田中祐介。山本真希と憲剛のダブルボランチ、左ワイドに大島、右に小林。矢島と大久保のツートップ。レナトは今日もベンチから。矢島、山本、西部は古巣対決。清水エスパルスは、前のホームゲームで敗戦。CBのヨンアピンが怪我で欠場して、前節からボランチの杉山が代役。ワントップのバレーとトップ下の高木俊幸が要注意。
 アウェイだが、積極的に入れた。小林は、相手左SBのイ・キジェと対決。何度も裏に走り込もうとしては止められたり、オフサイドにかかったり。憲剛だけでなく、大久保も小林にパスを送っていた。21分、憲剛のパスを受けた大島が左サイドをドリブルして、ゴールライン近くから折り返しの鋭いクロスをゴール前に送るが、中央に走り込んだ小林や矢島には合わずにファーへボールはぬけていった。
 失点の場面は、相手MF河井が右から上げたクロスボールを、一度はGK西部がはじいたが、西部が戻ってきた山本真希とからんで起き上がれないでいるうちに、そのこぼれ球につめた相手DF吉田にうちこまれた。ジェシはたぶんファーでバレーを押さえていたと思うが、実藤とか宏樹とかどこにいたのだろう。また、先に失点した、と思っていたが、今季のエスパルスはまだ1試合1点以上とれないらしい。
 33分、大久保から憲剛、憲剛から小林へ、ワンタッチでパスが通る。小林は相手DFにつかれながらシュート、これが見事に決まる。その後は追加点のチャンスを作りながらも決められずにハーフタイム。

 後半3分、相手CKからバレーにヘディングされるが枠にとばず。9分、エスパルスの左サイド石毛からの折り返しを、高木に鋭いミドルシュートをうたれるが、コースに入ったジェシにあたって難を逃れる。
 13分、右サイドから何度も攻撃をしかけ、三度目くらいに山本からパスを受けた憲剛がゴールラインまで切り込み、相手GKとポストの間にクロスを通すと、ファーに飛び込んだ矢島が胸で押し込み、勝ち越し点。
 21分、相手FKのクリアから相手CKとなり、相手DF平岡にヘディングシュートされたが、ゴール中央で宏樹(山本?)が蹴り出す。26分、エスパルスは、高木俊幸に替えて高木純平を入れる。続けて石毛に替えてFW村田を入れる。選手間の距離が空いてきて互いに攻め合うが決定機は作れず。
 フロンターレは39分、矢島に替えてレナトが入る。レナトのドリブルやボールキープで時間を使う。追加タイム4分。エスパルスにFKを与えるが、GK西部が跳び出し、倒れながらつかむ。47分、山本が足がつっていたが、代わりに稲本が入る。最後のフロンターレの攻撃がクリアされるとタイムアップ。今季初のアウェイ勝利&逆転勝ち&連勝。順位はエスパルスと入れ替わって12位に浮上。


サッカー短評 (2013.5/3)

川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 2対1 (2013.5/3 等々力) 第9節

 勝った〜! しかし疲れた。国立ホーム開幕以来の観戦。メインスタンド工事中のため、バック指定席が早めに売り切れ、久々にSゾーン席(バック2F)。応援席の真上でコールがよく聞こえる。ちょっと肌寒い風が吹いていたが、試合中はやんでいた。先発は、GK西部、DF伊藤宏樹、ジェシ、実藤、田中裕介。怪我から3試合ぶり復帰の憲剛と山本真希のダブルボランチ、左ワイドに大島、右に小林。矢島と大久保のツートップ。これは今のメンバーでは最強の布陣だと思う。全治4週間(4/20〜)と言われていたレナトがベンチにいる。名古屋はベンチに藤本、玉田、矢野など代表級がいて贅沢だ。
 たちあがりから攻め合いになった。9分、名古屋のFWケネディのポストプレーからシュートを打たれる。14分、フロンターレの初シュートはやっぱり大久保。 フロンターレの左サイド、大島と名古屋の田中隼磨のマッチアップが何度もあったが、かなり隼磨が勝っていた。向こう側では、小林が阿部と対決。こちらは五分五分か。17分の憲剛のFKは、矢島がヘッドで合わせたが枠にとばず。22分、矢島が落としたボールを大島がやっとシュートするが枠の右。24分、田中裕介のクロスを矢島がシュート、決まったかと思ったが、左ポスト直撃! 先制ならず。
 30分あたりから名古屋のペースになり、長身のFWヤキモフスキーやケネディに危ないシュートをうたれたが、ジェシや宏樹、西部がクリア。くずされて枠に来なくて助かったのも3本はあった。
 憲剛は、鋭いスルーパスを何本も通すが、他のメンバーがタイミングを合わせられない感じ。41分、憲剛のパスを受けた大久保が鋭いミドルをうつが、なんと枠の右上角にあたってしまう。「今日も運がないのか。」と思ったが、46分、フロンターレがスローインからパスをつないでゴール前に攻め込み、田中のクロスを小林がヘッドで流し込んだ。小林はそれまで何度も、シュートしてもいい場面でパスしたり、力んだシュートをうったりしていたが、これはいいシュートだった。喜んでいるうちにハーフタイム。

 後半、名古屋は頭から田中輝希に替えて藤本を入れてくる。得点がなかなか生まれないと見ると、ストイコビッチ監督は15分、ヤキモフスキーに替えて玉田を入れる。25分にはボランチの田口に替えて矢野も投入。
 フロンターレは大久保がドリブルで攻め上がるが、サポートがなく、あっという間に3人くらいに囲まれてボールをとられた。11分、憲剛のドリブルをファールで倒されFKを得る。ほぼ正面から憲剛が直接ゴールをねらうが、わずかに上でネットの上に。15分過ぎから名古屋の連続攻撃を受けるが、しのぐ。
 フロンターレも36分、矢島に替えて稲本が入る。矢島は前線からよくプレスをかけていたのだが。これで「守りきれ」という監督のメッセージだろうか。あと10分以上あるし、フロンターレは「守りきる」のではなく、「攻め続ける」ことで守ってきたのだが。何度もCKを与えてはクリアしていたが、とうとう38分、藤本に押し込まれて同点。ここまで、ジェシ、宏樹をはじめ、みんなで0点に押さえてきたのだが。
 41分、小林に替えてレナトが入る。この交替の方を先にしていれば失点しなかったかもしれないのに。すると42分、そのレナトのドリブルから折り返しのパスを受けた山本がシュート、少し曲がったがニアポストぎりぎりに吸い込まれて劇的な追加点。これが山本移籍後初ゴール。追加タイム4分。47分に大久保に替えて中澤が入る。しかし、応援団が「アヴァンテ」を歌い出してから、ゴール正面で稲本のタックルが相手にFK。これを全員でクリアして、やっとタイムアップ。
 これでひとつ上がって14位。名古屋が攻めてくるチームでよかった。これが堅守の大宮や甲府だったら、こうはいかなかった。大島と小林は、もっとシュートしていいと思う。矢島と大久保は本当に前線からよく守備をしていた。矢島は「今シーズン、一番走った」らしい。すぐ三日後にアウェイの清水戦。


サッカー短評 (2013.4/27)

FC東京vs.川崎フロンターレ 2対0 (2013.4/27 味スタ) 第8節

 完敗。ジェシは戻ってきたが、大島へのパスをねらわれた。実藤も不用意なパスを相手に渡していた。先発は、GK西部、DF左サイドバックに田中裕介、伊藤宏樹、ジェシ、実藤。稲本と山本真希のダブルボランチ。矢島と大久保のツートップ。左ワイドに大島、右に小林。この布陣も悪くないと思うが、毎試合違う組み合わせなので、速いパス回しの連携が出てくるまで時間がかかる。
 それでも前半の20分くらいまでは優勢だった。しかし、解説の中西が「FC東京戦では、優勢な時間帯に得点しないと、ちょっとしたことで相手に点が入ったりする。」と言ったように、正にそういう展開になった。22分、東から前線にスルーパスが出て、攻め上がった長谷川アーリアが横にはたくと、そこにいたルーカスにフリーでうたれて失点。
 このまま後半に入り、何度かチャンスも作ったが、最後シュートで終われない。解説の中西が「FC東京のパスが少しずつずれだしている。フロンターレの選手がそれをわかっているか。相手の足が止まり始めて、いつ攻撃の圧力をかけるべきか。」と言う。逆に21分、左サイドを攻め上がっていた田中裕介から大島への折り返しのパスが少しずれたところを、相手ボランチ米本にカットされ、渡辺にドリブルされ、また長谷川、東とパスが渡り、東と1対1になったジェシは、ボールカットしようとスライディングしたがかわされ、東は落ち着いてGK西部の足の間をねらってシュート、2失点目。すっかりFC東京はよみがえってしまった。
 25分に、山本に替えて森谷を入れたが、ボール保持の時間は増えず。布陣は、矢島と小林のツートップ、大久保がトップ下、森谷が右ワイドに入り、稲本がアンカーで中盤をダイヤモンド型に。36分には矢島に替えてパトリックを入れる。何度かパトリックにボールが出るが、シュートチャンスは作れず。FC東京は、40分以降に三人交替。結局、前半後半ともシュート3本ずつ。これじゃ得点できない。順位はなぜか14位のまま。※翌日の試合で鳥栖が勝ったので15位。


サッカー短評 (2013.4/24)

ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ 1対3 (2013.4/24 中部ス) ナビスコカップグループA

 雨の中のアウェイゲームだったが、甲府は直前のリーグ戦から先発11人替えてきた。いわば控えチーム相手に最初は互角にやっていたが、次第に選手間の連携が改善され、ボールが回せるようになった。先発は、GK西部、DF山越、中澤聡太、実藤、田中裕介。稲本と大島のダブルボランチ、左ワイドに森谷、右に怪我から復帰の風間宏矢。矢島と小林のツートップ。レナトとノボリが怪我でそれぞれ全治4週間は痛い。
 初勝利したリーグ戦と同じ4−4−2のシステム。両チームとも慎重なたちあがりで、17分に、矢島とのパス交換から小林がうちあげてしまったのが、最初のシュート。甲府の選手で知っているのは、MFの水野、ボランチの伊東輝悦とCBの盛田くらい。他に4月に加入したオルティゴサという元パラグアイ代表のFWがいる。まだ試合出場が少なくて連携はできていないようだ。水野には、正確なCKやFKを何本か蹴られた。オルティゴサにもシュートされた。
 先制点は、右サイドの田中裕介からのパスを受けた宏矢が、クロスを入れ、ゴール前で矢島が相手DF二人と競り合いながら、ヘッドでたたき込んだもの。左ワイドから矢島の背後を回って右側に走り込んだ森谷、左のファーサイドには小林が上がっていた。続けて何回かシュートまでいくが、追加点はとれず。
 このまま押して前半を終わらせなければならなかったのだが、43分、相手FWオルティゴサにボールが入り、併走していた中澤はボールを蹴り出そうと足を伸ばしたが触れず転倒。フリーでオルティゴサにシュートを決められ、同点でハーフタイム。中澤は頭を抱えていたが、サッカー専門紙『エルゴラッソ』の採点は4.5、コメントは「失点シーンではCBとしてあり得ない対応。大減点だ。」

 後半は、頭から宏矢に替えて大久保が入る。「逆転しろ」という風間監督のメッセージが見える。矢島と大久保のツートップ、宏矢のいた右ワイドに小林がスライド。すると5分、森谷の右CKからのボールをニアで矢島が受ける動きでつぶれ、ファーで田中裕介が胸トラップで戻し、そこにいた実藤が落ち着いて流し込んだ。再びリードしたが、たびたび甲府のカウンターを受ける。山越のサイドを破られる形が多い。甲府は15分、水野に替えて金子というMFが入る。稲本がこんなにスライディングで目立つと言うことは、押し込まれているということ。甲府のシュートが枠に来ないだけという幸運もあった。
 30分、森谷に替えて山本真希が入る。森谷のいた左ワイドに大島が上がり、山本がボランチに。守備を固めて逃げ切ろう、という感じか。32分、甲府も勝ち越しに来た。伊東輝悦を下げてFW平本が入る。36分、小林がドリブルでペナルティーエリアに入ると、今日が初先発の相手DFが引き倒し、PK獲得。これを大久保が相手GKをよく見て、確実に決める。こういうあたり、代表クラスの風格が漂う。この後、甲府の攻撃は迫力を失う。44分には、矢島を下げて、今季DFにコンバートされた元FWの棗(なつめ)をFWで入れる。今日の矢島はよかった。甲府のオルティゴサはまだ動けているが、味方選手が合わず。追加タイム1分であっさりタイムアップ。
 この試合の主審は、イングランド2部リーグから審判交流制度で来ているスティーブン・マーティンさん(33歳)。すごく近くで見ていて、きっぱりした笛だった。甲府の選手も危ないプレーはしなかったが、PKも含めてカードは一枚も出なかった。


サッカー短評 (2013.4/20)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 4対2 (2013.4/20 等々力) 第7節

 やっと勝った! 前半に3得点、後半にも1得点。大久保とレナトが2点ずつ。先発は、GKを西部に戻し、DF登里、伊藤宏樹、実藤、田中裕介。山本真希と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に小林。矢島と大久保のツートップ。憲剛が怪我でベンチ外。スタンドで小宮山と並んで観戦していた。
 今にも雨が降りそうな天気の中、たち上がりから積極的に攻撃。大久保が起点になり、4分に小林のシュート。6分にはレナトのCK。10分過ぎから流れが仙台へ。ウィルソンのミドルは防ぎ、柳沢に打たれるが、枠の外。24分にレナトのシュートが、右ポストに当たって外へはじかれたときは、今日も運がないと思ったが、直後の25分、仙台のウィルソンからレナトがボールを奪い、ドリブルしてかけあがり、左の矢島にパスするかと見せてノールックで背後を回って右に駆け上がってきた大久保にパス。大久保が相手DFの間隙を裂いてファーに鋭いシュート。今季、初めて先制した。
 これでまたリズムがよくなり、26分、山本真希の浮き球パスを小林が胸トラップ、これが相手DF和田の腕にあたり、PKを得る。レナトが決めて、あっという間に2対0。たいへん幸先がよろしい。大島は、シュートでもいいと思う場面でもパスしている感じ。40分、レナトが豪快なミドルを決めて、3点目。レナトのお父さんが来日中に、すっきり得点できてよかった。

 後半、レナトは内転筋に張りがあるとのことで、稲本と交替。大島がレナトの位置に上がる。仙台は、柳沢に替えてFW赤峰、サイドバック和田に替えて新人・蜂須賀が入る。後半たち上がりも攻撃的に入れたが、4分、仙台のカウンターを受け、失点。左サイドを太田に突破され、クロスを上げられ、ファーから走り込んできたリャンにヘッドで決められた。続けて仙台の攻勢にさらされるが、なんとかしのぐ。
 8分、CKのこぼれ球を大島が小林へループバス、小林が矢島につなぎ、矢島が後方へパスすると、受けた大久保がミドルシュート。ニアをまっすぐうちぬいた。これで再び3点差になり、仙台の反撃の勢いをそぐ。大久保はこれで4点目。本当に必要なときに決めることができる。去年は神戸で6点しか得点しなかったとは信じられない。
 しかし15分、仙台にまたしても決められる。リャンの右CKを相手DF石川にヘッドで押し込まれた。解説の田中さんが「フロンターレはゾーンディフェンスなのだから、人じゃなくてボールを見なくてはならない。」と言う。なんだか打ち合いの試合になってきた。
 30分、仙台はリャンを下げて、ガンバから移籍してきたMF佐々木を入れる。この時間帯に走り回って、チャンスをみてはシュートも打てということだろう。赤峰や、前節ゴールを決めた角田にシュートされるが、なんとか防ぐ。左サイドの佐々木からウィルソンへクロス、右サイドの太田からクロスが入るが、GK西部が押さえる。38分、小林に替えてCB中澤が入る。実藤が右サイドバックへスライドし、田中裕介が一列上がる。続けて攻め込まれ、ゴール前で交錯した田中裕介や登里が代わる代わる担架に乗せられる。田中裕介は打撲だったようで、次の攻撃ではゴール前まで上がっていたが、ノボリはバツが出て、42分、山越が入る。
 追加タイムは5分。まあ三人ずつ交替したし、担架も二回入ったからこんなものか。追加タイムの仙台の攻撃を、稲本が二回もゴールライン近くからクリアした。解説の田中さんは、「フロンターレは急いで攻める必要はない」とだいぶ前から言っていたが、ようやくマイボールをキープしたかと思うと失い、サンドバッグになりつつも耐えきり、ようやく勝ち点3。久々にサボーターの歌う「アヴァンテ」を聞いた。
 試合後のインタビューで風間監督は「勝ちきるのに必要なのは『闘争心』だという話をした。」と言っていた。今日はツートップにして、前線にボールが収まったこと、選手間の距離感がよくなり、FWが孤立しなかったことがよかったと思う。それにしてもレナトとノボリの怪我が心配。憲剛やジェシもいつ戻ってくるかわからないし。順位は2つ上がって14位。


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サッカー短評 (2013.4/13)

横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 2対1 (2013.4/13 日産ス) 第6節

 またしても先に失点。前半ロスタイムに入ったころにCKを与え、ニアで富沢のヘッドに合わされ、ハーフタイム。先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、実藤、田中裕介。大島と山本真希のダブルボランチ、トップ下に憲剛。ワントップが矢島、左ワイドにレナト、右に小林。大久保は腰痛でベンチ外。ジェシもまだダメ。
 前線に大久保がいないと、こうも影響があるものか。前でボールが収まらない。大島の縦パス、横パスをねらわれている感じがする。ナビスコの清水戦の後、自分のミスパスから失点につながったとコメントしていたのだが。少しパススピードが弱いようだ。37分に、レナトがドリブルして個人技でマリノスのDFをかわし、クロスを入れ、ファーで小林が落とし、中央の矢島が肩でトラップするところまでいったが、矢島は栗原に入られてシュートできず。フロンターレの前半のシュートは、公式記録では1本。8分の憲剛のFKか、前半2分の小林のシュートだろう。それくらい押し込まれていた。

 後半も両チームとも交替なしで開始。途中で、小林をトップに上げ、ツートップに。大島が右ワイドに上がり、中盤はダイヤモンド型か、憲剛が一列下がって山本とダブルボランチになった。すると、多少、パスがつながるようになり、シュートが増えた。8分には、レナトの左CKを実藤が合わせるも枠の上。10分のマリノスの正面からのFKは、マルキーニョスが弾丸のようなボールを蹴り、クロスバー直撃。枠に来たら、決まっていただろう。14分にも俊輔のFKを中澤に強烈なヘディングをされるが、GK杉山がクリア。
 20分、レナトの左CKをファーから飛び込んだ田中裕介がヘディング、ニアのゴールポストのところにいた俊輔の腕にあたってゴールイン。俊輔はこのハンドでイエローカード。27分にまたもや俊輔のほぼ正面のFKは、GK杉山がかろうじて触ってセーブ。30分、レナトの右斜めからのFKは、相手GK。山本のミドルは枠に行かず。
 40分、マリノスは、斎藤を下げてFW端戸を入れる。43分には、矢島に替えてパトリックが入る。マリノスも勝ち越しに向けて、ボランチ富沢に替えてFW藤田が入る。44分の俊輔の右CKをいったんはGK杉山がはじくが、ボールは正面に跳び、それを拾った相手FW端戸が強烈なシュートをゴールに放ち、再びマリノスがリード。ロスタイムは2分あったが、俊輔とマルキーニョスにボールキープされてタイムアップ。
 首位マリノスに対して、アウェイで引き分ければ、自信になるところだったのだが。マリノスの開幕6連勝はチーム記録。TBS解説の金田さんは、「前線の運動量が少なくて、選手間の距離が遠く、ボールが受けられない。」と言っていた。試合後の監督インタビューでは「単純なミスがたくさん出て怒りたくなると思うが」みたいな質問で、風間監督の苦笑を引き出していた。HPの憲剛のコメントでは、「後ろからゲームを作るなら徹底的にやるべき。中途半端にやるなら意味が無い。後ろは蹴りたい、中盤はつなぎたい、というのではうまくいかない。」と言う。やっぱりボランチがこのシステムのキーなので、大島が一列上がって、憲剛が一列下がるとボールが収まるのでよくなる。


サッカー短評 (2013.4/10)

川崎フロンターレvs.清水エスパルス 0対0 (2013.4/10 等々力) ナビスコカップA組第4戦

 ああもう! という展開の試合。厳しい日程で試合が続くため、憲剛や大久保はベンチ外。先発は、GK杉山、DF山越、中澤聡太、実藤、田中裕介。稲本と山本真希のダブルボランチ、森谷がトップ下。パトリックのワントップ、左に登里、右に大島。エスパルスもメンバーを入れ替えているらしいが、よくわからない。GK櫛引は若い選手。CBの平岡とヨンアピンは昨年からいる選手。ボランチの村松、二列目の高木順平も昨年いた。ワイドの八反田も聞いたことがあるが、石毛は18歳の新鋭。ワントップの瀬沼は移籍してきたようだ。
 システムが4-2-1-3とほぼ同じなので、フジテレビ解説の清水さんが言うように、フロンターレの短いパスをマンマークでねらわれている。「誰かがリズムを変えなくてはいけない」のだが、憲剛のポジションに入っている森谷にはできないようだ。稲本が一列後ろから少し長いパスを通したりするが、うまくいかない。エスパルスは2-3本パスをつないでワイドの選手に通すと、距離が長くてもクロスを入れるというシンプルな攻め方。ワントップの瀬沼は、バレーの代役らしく、身長も高い。瀬沼が落としたところに石毛や八反田が飛び込むという図式。
 最初はどちらのチームも、あまり勝っていないので、失点したくないため、思い切った攻撃にならなかったが、次第にエスパルスのボール保持率が高くなり、フロンターレは押し込まれることが多くなった。清水さんは、「ボールの取りどころが決まっていないので、プレスが中途半端になってボールを取りきれない。」と言う。また、相手ボールになると、素早く自分の持ち場に戻り、守備にそなえるのは仕方ないとして、攻撃のときは、パトリックが孤立して近くにボールを受ける選手がいない。20分のパトリックのミドルが初シュート。
 ハーフタイムにゴトピ監督が「前半の40分は完全に支配した。あとは決めるだけだ。」とコメントしたように、何回もピンチがあった。ただ、42分に、登里のパスからパトリックが1本シュートまでいけた後は、続けて攻撃の形が作れた。それでも前半のシュートは2本だけ。

 後半もたちあがりは、エスパルスペース。12分に、エスパルスは、ワントップを瀬沼からバレーに交替。11分の森谷のFK、14分の山越からのクロスに森谷がゴール前に飛び込む場面など、少しずつチャンスを作る。フロンターレも15分、稲本に替えて小林を入れる。これでパトリックと小林のツートップ、大島と山本のダブルボランチか。エスパルスも20分、高木純平に替えて高木俊幸を入れてツートップ気味にして布陣を合わせてくる。この形にしたら、23分、小林が右サイドから鋭いシュートをうって、決まったかと思ったが相手GKがファインセーブ。
 フロンターレも後半は、何度もチャンスがあった。惜しかったのは、29分の、森谷の右CKのこぼれ球を登里がミドルシュートした場面。入ったと思ったが、相手GKがかすかに触ってバー直撃。36分の小林のシュートも決まらず、相手GK。パトリックがほぼフリーでうってはずしたのもあった。
 一方、エスパルスも主に右サイドからクロスを入れてバレーに合わせたが、シュートが枠に跳ばず。後半39分には、左サイドバックのイ・キジェに替えて河井を入れる。41分、小林がペナルティエリアのすぐ外でファールをもらい、FKを得る。ほぼ正面から森谷が蹴ったが、相手GKがキャッチ。
 フロンターレも得点が生まれないので、44分、左サイドバック山越に替えて矢島が入る。45分にもペナルティエリア左側のすぐ外でFKを得る。森谷は速く低いボールをゴール前に蹴るが誰にも合わず。ロスタイムは4分。連続スローイン等であと一歩のところまでつめよったが、得点できず、スコアレスドロー。


サッカー短評 (2013.4/6)

湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ 1対1 (2013.4/6 BMWス) 第5節

 どちらのチームもリーグ戦では勝ちがなく、水曜のナビスコでは勝ったという対戦。「爆弾」低気圧の豪雨のなかの試合。先発は、ナビスコで零封したGK杉山、DF登里、伊藤宏樹、中澤聡太、実藤。山本真希と大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。ワントップは矢島、左ワイドにレナト、右に大久保。ベルマーレは、やはりナビスコで零封したGKに安藤。今年はフロンターレからレンタル移籍中。あとの選手は全く知らない。
 前半は、だいぶ先制点をねらって積極的にシュートまでいっていた。7分には、大島のパスに、右側からあがった山本が角度のないところでシュート。9分には、大久保のシュート。いずれも相手GK安藤。しかし、次第にベルマーレも盛り返し、14分、18分とミドルを打たれる。雨と風でボールがうまくパスできなかったり、すべったり、伸びすぎたりして五分五分のまま推移。ロスタイムはなし。

 後半5分、相手キャプテン永木にミドルシュートを打たれるがGK杉山。永木はフロンターレユースから大学を経てベルマーレ。8分、矢島に替えて小林。大久保のワントップ、小林が右ワイドへ。しかし、小林は滑ってばかりで、効果的なプレーができず。12分、登里がゴール前に飛び込み、利き足でない右足でシュート、相手GKの跳ね返りにもつめるが、枠に跳ばず。19分の憲剛からのFKは、レナトに合うが、ヘディングは下からあたり、バーの上。24分、ほぼ正面のFKはレナトが直接ねらうが、回転がかかりすぎて枠の右へ。
 だんだんボールが雨でとまるようになってくる。水たまりはないが、パスの後、ボールの通り道にしぶきがあがる。30分過ぎからは、自陣に押し込まれる展開。CKを与え、ついに39分、左CKから、相手FW高山にヘッドでニアをうちぬかれる。この時間帯に失点すると負けパターン。高山もフロンターレユースから大学を経てベルマーレ。40分、大島に替えてパトリックが入る。
 直後にレナトがノボリにパスを出し、登里が折り返したクロスをパトリックが押し込み、同点。やれやれ。ベルマーレもホーム初勝利をめざして、攻勢をかけてくるが、なんとかしのいで、フロンターレも勝ち越しをねらう。ロスタイム3分に入ってから、連続でCKを得るが、決めきれず、引き分け。順位は15位にひとつ下がる。今節では「勝てないセブン」のうち、エスパルス、アルビレックスなどが初白星。
 試合後の監督インタビューは、スカパー解説の水沼さん。「パトリックをもう少し早く入れるということは」という問いかけには「実はもう少し前から入れる用意はしていたが、入る前にCKから失点してしまった」とのこと。憲剛はマークされていてあまりいいパスを通せなかった。大島が気の利いたパスを配球していた。大久保は前半は何回か滑っていたが、後半はそういう場面はなかったもののあまり攻撃にからめなかった。


サッカー短評 (2013.4/3)

川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 2対1 (2013.4/3 等々力) ナビスコカップ第2戦

 やっと、公式戦初勝利! ジェシが今季初出場。先発は、GK杉山、DF登里、伊藤宏樹、ジェシ、実藤。山本真希と大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。矢島のワントップ、左にレナト、右に大久保。GK西部や田中裕介、小林、バトリックはベンチから。対するジュビロも、GK川口やMF山田らがベンチスタート。
 前半たちあがりは慎重に入った。リーグ戦、カップ戦含めて5試合勝てていないので、なかなか積極的にいかない。とにかく5試合すべて先制されているので、まず失点しないことが第1優先で、帰陣が速い。いきなり駒野にシュートを打たれたりして、少し押され気味だったが、相手の勢いを受けた形にはならなかった。10分には、矢島が相手GKのキックをカットしてシュートしたが狙いすぎてはずれた。27分のレナトの右CKをジェシがヘディングするが、枠に跳ばず。次第に攻撃の形が作れるようになり、フジテレビの解説、清水さんに「フロンターレは攻めている間に点を取りたい」と言われてしまう。
 とうとう前半44分、何度目かのFKで、憲剛の蹴ったボールにファーで大久保が走り込んで、足先で左奥隅に蹴り込んだ。ついに先制できた。ジュビロもCKのときゾーンで守る。

 後半は、ジュビロが頭から、MF山田を投入。7分、大久保のスルーパスを矢島がシュート、ボールがバーにあたって落ちてきたがゴールインしていた。後半すぐに追加点をとれたのはよかった。
 23分の駒野の鋭いクロス、25分の左CKからの山田のミドルなど危なかったがしのぐ。しかし27分、立て続けにCKを与え、三回目に金園のヘッドで失点。その後も危なかったが、ここで踏ん張れたのがよかった。
 36分、実藤のドリブルで得たFKをレナトが直接ねらうが、惜しくもポスト直撃。37分、レナトに替えて小林が入る。さっそく矢島からのパスをシュートするが相手GK。小林は、駒野を押さえる役目だったらしい。42分、大久保に替えて稲本が入る。これは完全に逃げ切り体制。ボランチの大島が二列目へ。
 ロスタイムに入るところでジュビロに右サイドを崩され、ゴール前の攻防。GK杉山とジェシが倒れる。杉山は立ち上がるが、怪我上がりのジェシはまたも担架でピッチを下がる。急遽、中澤聡太が入る。なんとかこのままタイムアップ。
 ジェシはさすがの跳ね返す力。怪我が重くないといいのだが、右太もも裏を押さえていたので心配。大久保は相変わらずいい。試合後、サポーターの所で新しい大久保チャントを歌って見せたらしい。この勝利をリーグ戦につなげてほしい。


サッカー短評 (2013.3/30)

川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 1対1 (2013.3/30 等々力) 第4節

 また開始12分で先に失点。せっかくの「等々力」初ホームなのに。ヴァンフォーレ甲府も1分け2敗で勝ちがない同士の対戦。5年ぶりのJ1とかで知っている選手はあまりいない。ツートップの一角、平本(元ヴェルディ)と、MF羽生(元ジェフ、FC東京)、CB青山(元清水)、盛田(元浦和、川崎ほか)くらい。しかし、その平本にヘディングでたたき込まれ、一方では盛田にパトリックを押さえられた。こちらの先発は、また変わって、GK西部、DF登里、伊藤宏樹、実藤、田中裕介。アンカーに山本真希、二列目に憲剛と森谷。パトリックのワントップ、左にレナト、右に大久保。山本とパトリックが初先発。
 とにかく起ち上がりからボールがつなげない。いきなり羽生にシュートも打たれた。甲府は、こちらがつなぐのを断ち切ることで流れをつかもうとしているのに、すっかり相手ペース。前半12分の失点は、左サイドの松橋にいいパスが通り、寄せきれないうちにクロスを入れられ、走り込んできた平本がヘッドで合わせた。
 フロンターレは、8分と19分に憲剛のCKがあったがいずれも相手DFに防がれる。25分の正面のFKはレナトがねらうが、惜しくも右ポストの外。この後また甲府ペースに。GK西部のファインセーブで2失点目にはならず。左から登里、右から田中がクロスを入れ、パトリックもヘディングするが枠に跳ばない。山本のミドルも決まらず。少し盛り返したところでハーフタイム。

 後半も交替せずに始める。山本真希のアンカーは効いているのか? TBSの解説、小倉は「途中から憲剛が下がってダブルボランチになった」と言う。9分レナトのヘッド、12分、パトリックのヘッドは枠に行かず。16分の憲剛のFKからの攻撃もゴールできず。19分に、憲剛のパスをエリア内で受けたレナトが倒され、PKの判定。主審は扇谷さん。これをレナトがねらうが、なんと相手GKが読んではじき出される。レナトはお父さんが初めて来日して観戦しているそうで、「決めたかったので慎重に蹴りすぎた」と土井アナが言う。ものすごくがっかり。
 30分、森谷に替えて矢島が入る。パトリックと大久保のツートップに。矢島は右に入ったらしい。さっそく田中裕介からロングクロスが入るが矢島に合わず。ダイレクトにパスをつなげるような場面は増えたが、とにかくシュートが少ない上、枠にいかない。憲剛がミドルをうち、跳ね返りをもう一度狙うが枠の上。41分、やっと矢島にレナトのクロスが入り、ヘッドで狙うがなんと左ポスト直撃。跳ね返りを大久保がループシュートするが相手GK。しかし、43分、あきらめずに左からレナトが突破してクロス、大久保がヘディングし一度は相手GKがはじくが、そこに矢島がつめて、やっと同点。その後も迫力をもって攻め続けたが、追加タイム3分で逆転できず。
 風間監督は、先に失点してしまうのは、勝つためのマインドが足りない、一人一人の集中力が必要だということを言っていた。パトリックは、やっぱりまだどう動くか、合っていない。大久保は、パトリック、登里などひんぱんに声をかけているようで、いいことだと思う。まだ勝てていないが、最下位から14位に浮上。


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サッカー短評 (2013.3/26)

ヨルダンvs.日本 2対1 (2013.3/26 アンマン) アジア最終予選

 結局「トップ下・香川」は結果を残せなかった。四日前のカナダ戦で、明らかに香川より憲剛がトップ下になった方が攻撃がスムーズにいったのに、ザッケローニ監督は、香川をトップ下で起用し続けた。先発は、GK川島、DF酒井高徳、今野、吉田、内田。長谷部と遠藤のダブルボランチ、香川のトップ下。前田のワントップ、左に清武、右に岡崎。前半ロスタイムに入るところで吉田のディフェンスでCKになったのはしかたがない。しかし、そのCKでマークが甘くなり、失点して前半を終わったのはいただけなかった。

 しかも、後半に頭から選手交替せず、ハーフナーを入れたのは、2点目を取られてから。NHKの持ち込みカメラはしきりにアップしている憲剛の姿を映す。後手後手になった上、やっと香川が後半24分に1点返したものの、続けてのPKのチャンスでは、名手遠藤のキックが相手GKに読まれて防がれる。遠藤は、CKやFKのときも少し精度を欠いていたように思う。二人目の交替は、酒井に替えて駒野。駒野の正確なクロスでハーフナーに当てていこう、という狙いだとNHK解説の福西は言う。40分になってから、清武に替えて乾。乾を入れるなら、もう少し早く入れられないものか。結局、ハーフナーを使ってのパワーブレーは結果が出なかった。香川は試合終了の笛を聞くと芝にヒザをついた。


サッカー短評 (2013.3/23)

日本vs.カナダ 2対1 (2013.3/22 ドーハ) 国際親善

 前半はうまくいかなかった。それでも前半9分、相手のキックを長谷部がカットしてスルーパス、相手GKがはじいたところにつめた岡崎が抜け目なく押し込んだ。先発は、GK川島、DFは左から酒井高徳、伊野波、吉田、内田。遠藤と長谷部のダブルボランチ、香川のトップ下。前田のワントップで左に乾、右に岡崎。香川のトップ下での先発はたぶん初めて(2回目らしい)。香川はせっかくのトップ下なのに難しい顔。ボールにほとんど触れないし、前田にパスを出してもことごとく合わない。シュートも前半はなかったのではないか。乾とのパスはなんとか通る。しかし下がってボールを受けようとする前田とはかぶったりもしていた。
 カナダは北中米のワールドカップ予選で敗退しているので、次のチーム作りのため若手が多く呼ばれたようだ。監督も暫定とか。13番の黒人選手ハッチンソンは30歳で、気の利いた動きでパスをさばいていた。トップには190p以上の11番ヘイパー。吉田もなかなか競り勝てない。12分のカナダのFKは、川島がなんとかクリア。19分の遠藤のFKは、惜しかった。鋭く落ちたボールがバーに当たってなんと相手GKのところに跳ね返り、GKはかろうじてCKに逃れる。30分過ぎからカナダの圧力が強くなり、ボールがつながらない。ミドルシュートも打たれた。前半終盤に乾がフリーでシュートしたが力んで大きくバーの上。

 後半開始から、一気に3人交替。前田に替えてハーフナー、岡崎に替えて憲剛、内田に替えて駒野。憲剛がトップ下に入り、香川が左に回り、乾が右へ。するとボールが落ち着いて回るようになり、チャンスが何度もくるが決められない。3分、5分のハーフナー、7分の香川のシュート。憲剛は翌日の新聞によれば、「前半は等間隔になりすぎていた。前と後ろを確実につなぐことを意識した。」とコメント。
 そうこうするうち、後半13分、カナダのCKから長身のヘイパーにヘッドで決められる。伊野波が後追いで寄せていたが届かず。少し前に伊野波は腰を打っていたので、とっさの動きが鈍かったのかも。16分、その伊野波に替えて栗原が入る。合宿当初は足に張りがあるとかで別メニューだったが、栗原は堅実に相手の攻撃を断ち切ることに専念。18分には乾に替えて大津が入る。20分に、憲剛、遠藤、酒井高徳とつないで、酒井は相手GKをかわしたがシュートはわずかにポストの左。惜しかった。
 とうとう29分にやっとハーフナーが追加点を決める。香川、遠藤、酒井とパスが通り、酒井のクロスをニアで香川がなんとかつなぎ、ハーフナーが押し込んだ。36分にまたカナダにCKを与えるが、今度はヘイパーのヘディングは枠の上。38分、細貝が交替で入る準備をしていたが、酒井高徳の足がつって急遽、酒井宏樹が入る。42分、カナダの5人目の交替で、元ヴェルディ→アルビレックスの中島ファラン一生が入る。お母さんが日本人。ロスタイム3分、香川のショートコーナーから憲剛がクロス、ハーフナーがちょんと合わせるシュートをしたが、浮いてしまう。
 なんとか勝ったが、喜べない。少なくとも、本田がいないときのトップ下は、やはり憲剛ということになるだろう。香川が「考えすぎた」のも困ったものだ。


サッカー短評 (2013.3/20)

横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 1対0 (2013.3/20 三ツ沢) ナビスコカップグループ 第一戦

 前半はいいところなし。リーグ戦三連勝のマリノスとの差が出た。先発は、GK西部、DFは登里、伊藤宏樹、実藤、田中裕介。稲本と宏希のダブルボランチ、大久保のトップ下。ワントップにはパトリックが初先発、左にレナト、右に小林。失点が多いためか、中澤聡太の代わりに宏樹が先発。基本的に第3節の後半の形で、憲剛の所に宏希を入れた。しかし、やはりそこが弱かった。中村俊輔に狙われたり、中町にとられたり、富沢に倒されたり。マリノスは、代表に行った栗原のところに、今季新加入のファビオ。
 フロンターレの最初のシュートは10分のパトリック。しかし、パトリックは他の選手とまだ動きが合っていない。せっかくの長身も、いいボールが入らず、ポストプレーの形にならない。フジテレビの解説、水沼さんは「フロンターレの攻撃はサイドが上がることが特徴だが、リーグ戦で失点が多いので攻撃参加を控えているようだ。」と言う。ノボリは、マルキーニョスの対応に、レナトや宏樹の助けを借りて対応。田中裕介は、斉藤のドリブル突破に対応。こちら側はドゥトラも上がってくる。稲本は、俊輔にボールが入ったところを狙っていたが、成功したときは味方にうまくつなげなかったり、ファールになったり。22分のレナトのシュートは惜しかった。28分、登里のクロスがあわや直接ゴールというコースにとんだが、相手GK榎本。
 35分には、ゴール正面のFKを与えるが、すぐに蹴った俊輔のボールが枠の左上角を直撃。しかしこれは主審の家本さんが認めず、やり直し。二度目のキックはバーの上。

 後半頭から宏希に替えて森谷が入る。マリノスサポーターは前半から田中裕介がボールを持つと瞬間的にブーイングしていたが、森谷の交替アナウンスにもブーイング。でもマリノス二年間で8試合しか出てなくて使わなかったくせに。後半3分、その森谷がシュートするが枠にいかず。水沼さんが「珍しい。シュートがうまい選手なんですが。」森谷は筑波大学で風間監督の指導を受けているが、その前はマリノスユースなので、水沼さんが知っているのかも。12分、13分とたて続けにCKを与えるが、パトリックも戻ってしのぐ。17分にはフロンターレのFK。レナトが蹴るが相手DF。最後は稲本がシュートするが防がれる。24分、小林に替えて矢島が入る。
 33分、マリノスのFK。ペナルティーエリア右角外で水沼さんが「いい位置だ。」と言う。これはGK西部が防ぐ。こぼれ球を再度入れられるが、ゴールライン上でノボリがはじき返す。35分、37分にもCKを与えるが、西部がクリア。ここで西部がどこか傷めたらしくしばらく起き上がらない。どこかひねったかと心配したが大丈夫そう。ここで緊張が少し緩んだのか、直後のマリノスの攻撃で、マルキーニョスをフリーにしてしまい、俊輔のクロスをヘッドで合わせられ、実藤が競ったが、失点。なぜかマルキーニョスが二枚目のイエローで退場。ユニフォームを脱いだらしい。
 フロンターレは数的優位になってから、やっと攻撃の形が作れるように。レナトが左から速いクロスを入れるがパトリックは追いつかず。レナトのシュートも相手DF。ロスタイム4分もあったが、森谷のシュートは弱く、レナトのシュートは枠の上。稲本は、最後足がつりそうだったと思う。大久保は見せ場はなかったが、楽しそうにプレーしていた。


サッカー短評 (2013.3/16)

サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 5対4 (2013.3/16 ベアスタ) 第3節

 前半派の起ち上がりは、失点しないように集中して入ったが、結局前半28分に失点して、またしても追いかける展開に。後半は今までの2試合の前半のような起ち上がりで5分で失点。しかも、6分、9分と立て続けに失点し、一時は0対4に。そこから総力戦で4得点したのはいいが、2点とった後、5失点目が痛かった。結局、自滅に近い。
 先発は、GK西部、DF登里、伊藤宏樹、中澤、実藤。稲本と田中裕介のダブルボランチ。憲剛がトップ下で、大久保のワントップ。左にレナト、右に小林。前節の後半と同じ布陣。サガン鳥栖は、豊田のワントップ、左にキム、右に水沼、トップ下に池田。
 最初のシュートは7分の大久保。小林、レナトもシュートまでいき、前半の入り方は悪くなかった。しかし次第にボールを奪われてカウンターを受けるようになり、前半28分、クリアミスを拾われ、相手トップ下の池田にフリーでシュートをうたれて失点。ここから押し込まれる展開に。37分のレナトのドリブルは中央正面で自爆。39分には、CKから四回くらい代わる代わるシュートしたが決まらず。45分にもレナトの右CKに宏樹がヘディングするが枠の上。フロンターレはシュート7本、鳥栖は2本。

 後半は、相手の勢いを受けてしまった。左ウイングのキムにボールが渡り、田中裕介が奪いにいったが、つぶされ、中澤がつめたが、ペナルティーエリアに入る前にうったシュートがゴール右隅に。続けて、相手MF水沼がドリブルしながら攻め上がりミドルシュートが決まる。あっという間に2失点し、誰か交替を入れないと、流れが止まらない感じに。しかしベンチが準備中に、豊田にもシュートを決められ、0対4。2失点目のときは大久保、3失点目のときは憲剛が檄を飛ばしている映像が映ったが、4失点目では憲剛も無言。13分、実藤に替えて矢島、稲本に替えて山本が入る。実藤の場所には田中裕介が入り、山本は憲剛とボランチに。大久保が二列目になったようだ。
 ここから少し攻撃の形が作れるようになり、小林のシュート、レナトのシュート、田中裕介のクロスなどが入るようになる。19分に、レナトから折り返しを受けた大久保がミドルシュートをうち、これがゴール左隅に。やっと1点返す。22分には、登里のクロスを矢島がヘディングするが相手GK。25分に、レナトのクロスにファーの小林がダイビングヘッドで合わせ、2点目が入る。
 ところがまた、28分に豊田に決められ、3点差に。最後はノボリが競っていたが、身長が違いすぎてヘディングされた。今日はとても勝てそうにないと思ったが、攻撃陣はあきらめていない。32分には、山本のパスを大久保がシュート。34分に登里に替えて長身のパトリックも入る。もう布陣はよくわからない。3バックかな?
 37分に小林が右サイドから折り返し、フリーのレナトへ。レナトが落ち着いてシュートし、3点目。41分、パトリックのポストブレーで落としたボールを大久保がシュート。42分、レナトの右CKを小林とパトリックがヘディングに跳び、パトリックが決めて4点目。ロスタイムは5分あり、もう1点とろうと攻めたが、鳥栖も途中から5バックにして、必死に時間稼ぎ。最後に大久保がシュートまでいったが、相手GK。
 監督インタビューでは、DFの個人的なミスだと答えていた。「一人一人が正しいポジションに戻るという忠実さが足りなかった。そこは厳しくやっていく」と言う。この後すぐ憲剛は代表の試合のため、ドーハへ出発。大久保が「ボールの失い方が軽すぎる。」憲剛は「課題は明確で個人の判断」。小林とパトリックが初得点したのが救いか。それにしても同じような失点ばかり。


サッカー短評 (2013.3/9)

川崎フロンターレvs.大分トリニータ 1対1 (2013.3/9 国立) 第2節

 ホーム初戦なので見に行った。お天気はたいそう温かくて、観戦日和だったが、試合は少し寒い内容だった。マッチデープログラムを買おうと思ったが、完売していた。21000人以上来たのだから、2000部なんてケチな部数でなく、5000部くらい刷ればいいのに。憲剛が復帰したが、ジェシと小宮山はベンチにもいない。先発は、GK西部、DFは3バックで、井川、中澤、実藤。中盤はダイヤモンドで、稲本のアンカー、憲剛のトップ下、左に登里、右に田中裕介。小林のワントップに、左ワイドにレナト、右に大久保。前節J1通算100試合出場となった山本に奥さんと娘からサプライズの花束贈呈があった。キックオフ前には黙祷があった。
 たち上がりは、大分に押し込まれた。1分にゴール前まで攻め込まれ、危うく柏戦のように開始早々に失点するところだった。8分のフロンターレの右CKで、憲剛のキックは中澤の頭に合うが、シュートは相手GK。その後も何度か危ない場面があり、中澤や稲本がなんとかしのぐ。
 ところが、26分に突然、井川が宏樹と交替。怪我か? と考えているうちに、セットプレーからゴール前の混戦を押し込まれて失点。一度は西部が防いだが、こぼれを相手FW高松がシュート、再び西部が触るが、ファーに走り込んだ相手MF安川に押し込まれた。突然の交替での動揺もあったのか。30分過ぎからは、相手が引き気味になったこともあり、稲本のシュート、実藤のシュート、憲剛のシュートとつめよるが決まらず。

 後半は、4バックに変更。登里が左サイドバック、実藤が右サイドバック。稲本と田中裕介のダブルボランチ、憲剛のトップ下。ワントップは大久保になり、小林は右ワイドに。これにしてから、安定した。前半5本だったシュートは13本。一方、大分には前半6本のシュートをうたれたが、後半は2本に押さえた。登里のシュート、レナトのシュートとも相手GK。後半8分、実藤、小林とつないだボールを田中裕介がクロス、ファーサイドの大久保はトラップして間髪入れずシュート、これがゴール左に決まり、やっと同点。どうやら負けなくていいようだ。
 20分には、憲剛の惜しいシュートが左ポストのわずかに外へ。このへんからほぼワンサイドで攻撃の時間が続き、小林やレナトもシュートするが枠に行かず。ゴール前までは何度も近づくが、その割にシュートまでいけないことも多く、「シュートしろよ!」の声もスタンドから響く。レナトと登里の連携はずいぶんよくなった。41分に、小林に替えてパトリックが入る。直後の左CKはレナトがパトリックに合わせるが、相手GK。ロスタイムに入るあたりから、3-4回連続してCKとなり、攻め続けたが、どうにも効果的なシュートにならず。ロスタイム4分のうち、1回だけ大分のカウンターを受け、ひやっとしたが、これは宏樹が鋭くクリア。さすが。とうとうタイムアップで消化不良。3バックは機能していないのか、国立という場所がホーム扱いとは言え、緊張を呼んだのか 。ホームページの監督公式会見を見ると、「前半は選手が完全に眠っていた。」「嘉人のような落ち着きを各選手が持たせたい」とも言っていた。


サッカー短評 (2013.3/3)

柏レイソルvs.川崎フロンターレ 3対1 (2013.3/3 柏) 第1節

 点差ほど差はないと思うが、負けてしまった。レイソルはスーパーカップは負けたが、アウェイのACLに勝って調子はいい。対するこちらは、いきなり憲剛が胃腸炎で欠場。トップ下に宏希と新加入の森谷という二枚を並べたが、やはりここが弱かった。ジェシと小宮山もベンチ外。先発は、GK西部、DFは4バックで、左から登里、井川、新加入の中沢聡太、田中裕介。アンカーに稲本、二列目に森谷と宏希。ワントップは小林、左にレナト、右に大久保。
 前半5分で早々と失点。マークされている森谷に井川が出したボールを相手FW工藤にねらわれ、素早くレアンドロにパスされた。レアンドロに切り込まれ、稲本が追いかけたが、FWクレオにスルーパス。これをクレオに落ち着いてシュートされた。中沢のスライディングは少し早かったか。アウェイでまずい起ち上がり。
 7分のフロンターレ最初のシュートは大久保。なかなか積極的でいいと思う。惜しくもバーの上にはずれたが、これが入っていれば、落ち着けたのだが。まだ周りとは合っていないが、大久保はなかなかボールを失わないし、振り返って前方にパスを出したり、シュートしたり、憲剛の仕事を少しできる。最初はねらわれていた森谷も21分にミドルシュート。30分過ぎには、何度か攻撃の形を作れるようになり、小林のシュートのこぼれに大久保がつめたが、決められず。稲本がすごく調子がいい。味方のミスのカバーや、ピンチのときにゴール前に戻る速さ、攻撃の起点となるパス出しなど、攻守にわたってさえていた。

 後半は、頭から森谷に替えて矢島がワントップに入る。小林が右へ回り、大久保が中央へ。宏希が一列下がってダブルボランチ。後半4分、大久保からレナトに渡り、シュートまでいくが枠の外。だんだんゴールに近づいている手応えはあったが、18分にまた失点。今度は稲本のパスをまた工藤にカットされ、ループパスでクレオへ。クレオはちょんとループシュート。中沢が必死に戻りながら競り、エリア内でもつれて倒れたが、PKにはならず。主審は西村さん。スローリプレイを見ると、手を使って倒したようには見えないからしかたがないか。ボールはころころとゴールの中へ。
 後半25分、宏希に替えて新加入の山本が入る。しかし、26分に痛恨の3失点目。相手DF近藤に、パスがずれたところをカットされ、今度は工藤が決めた。GK西部が出てきたが打ち抜かれた。これで勝利は望み薄に。とにかく1点返してほしい。
 27分、小林に替えて新加入のパトリックが入る。フロンターレのFK。レナトが蹴り、中沢がヘディングするが枠の外。稲本のパスから田中がシュート、レナトのパスから矢島がシュートするが決められない。
 34分、フロンターレの右CKからやっと1点返す。レナトが蹴ったボールは鋭く曲がり、ニアで相手DFキムが頭に当てたが、ゴールイン。36分には入ったばかりの山本がミドルシュート。山本は積極的にゴール前に上がっていき、攻撃のいいアクセントに。43分、正面のFKをまたレナトが直接ねらうが相手GK。ロスタイム3分に、田中のクロスをファーで矢島がドンピシャのヘッド。決まった! と思ったが、相手GK菅野がファインセーブ。
 レイソルはACLの疲れもあり、守りに戻るスピードは落ちていたが、そこをつけなかった。大久保が思ったより合っていて、頼もしい。稲本もこれで一年間怪我しなければ素晴らしい。小林は最初のチャンスでレナトにパスしていたが、あそこは自分でうってほしかった。森谷とパトリックはまだまだ。中沢はがんばっていたが、ちょっとスライディングが多いのでは。山本は短時間だが、アピールした。
 試合後、スカパーの解説、川勝さんのインタビューに風間監督は、柏競技場では去年も不運な判定を受けた、と言っていた。


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サッカー短評 (2013.2/23)

サンフレッチェ広島vs.柏レイソル 1対0 (2013.2/23 国立) スーパーカップ

 チケットをもらったので、観戦した。スーパーカップは初めて行った。ホーム側自由席だったので、左側ゴール裏のサンフレッチェ応援団がいる手前の角あたりにすわった。選手紹介で、柏レイソルの控えに、狩野(26)と谷口(27)がいるのが変な感じだった。二人ともポジションを得てほしい。始まる前に、両チームのキャプテンが東日本大震災の被災者へ向けたメッセージを読み上げた。
 先発は、両チームの普段の布陣をよく知らないので、去年と同じかよくわからない。広島は、GK西川。3バック。真ん中に千葉、左に水本、右に塩谷。ダブルボランチに青山と森崎和幸。佐藤寿人のワントップ。高萩と森崎浩司が二列目にいる。柏は、GK菅野。3バックらしい。真ん中に近藤、左に増嶋。右サイドバックに新潟から移籍してきた鈴木大輔、左アウトサイドにジョルジ・ワグネル、右はキム・チャンス。ダブルボランチはキャプテンの大谷と茨田。レアンドロ・ドミンゲスがトップ下か。工藤と新加入のクレオのツートップらしい。
 序盤はレイソルが攻勢をかけていた。広島はパスをつなごうとするが、ワントップの佐藤まで渡らない。レイソルは長短のパスを使って、工藤につなげて突破してくる。まだクレオはしっくりしていない。しかし、シュートまで至らなかったり、枠に来なかったり。そうこうするうち、次第に広島も攻め上がれるようになり、前半29分、左クロスから佐藤寿人が押し込み、リーグ王者の広島が先制。反対サイドだったので、よく見えず、オーロラビジョンのスローリプレイを見ると、水本がヘッドでつなぎ、そのボールをダイレクトで佐藤が体を倒しながらシュート、ボールは左ポストにあたって入っていた。

 広島は、後半途中で佐藤を下げ、FW石原を投入。レイソルもボランチの茨田を栗沢に替え、30分過ぎには一気に二人交替。クレオに替えてFW田中順也、ジョルジ・ワグネルに替えて山中が入る。しかし結局、1点を広島が守りきって優勝。後半のロスタイムまで、レイソルも攻め込んだが、得点に至らず。


サッカー短評 (2013.2/8)

日本vs.ラトビア 3対0 (2013.2/7 ホムスタ) 国際親善

 前半は、細かいパスをつなぎすぎでシュートまでいけなかった。やっぱり2ヵ月以上間があいただけの感じはあった。ザック監督の表情にもいらだちがはっきりと出ていた。ただ相手がランク104位ということもあり、こわさはなかった。前半終了間際の41分、内田がシュート気味のボールをゴール前に通すと、そこへすべりこんだ岡崎が足の先でさわり、左のポストを直撃、そのまま右奥隅にゴールイン。
 ここまでの攻撃に対して、フジテレビ解説の清水さんは、「中央からくずそうという形ばかり。もっと左右にふるとかミドルシュートをうつとかした方がいい」。
 先発は、Jリーグが開幕前なので、欧州組が中心。もっともロシアはシーズンオフ。GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。細貝と長谷部のダブルボランチ、本田のトップ下に岡崎のワントップ。左に香川、右に清武。初招集の大津,前田、遠藤はベンチスタート。ラトビアの選手たちもロシアと同じくシーズンオフらしい。ただ3/22にワールドカップ欧州予選の試合があるので、それに向けて調整中ということだ。相手の8番は、本田のチェスカでのチームメート。

 後半頭から、細貝と清武に替えて前田と遠藤を入れると、ボールが落ち着いて回り出した。岡崎のワントップだと、ロングフィードを入れても競り勝てず、大柄なラトビア選手にことごとく跳ね返された。前田だとおさまるし、本田がすぐそばで落としたボールを前向きに受けられるし、遠藤が絶妙のタイミングで配球するし、好循環。後半15分に、香川の左からのクロスに本田が合わせて追加点。ていねいにねらったループシュート。香川と本田は、前半はほとんどパス交換できていなかった。しかし前田が入ることで、本田も香川も前向きにプレーできるようになった。
 続けて16分、今度は岡崎が追加点。香川からの縦パスに走り込み、相手GKもかわして落ち着いてシュート。直後の17分、本田と内田に替えて乾と酒井高徳が入る。酒井は右サイドを何度もかけあがり、手を上げてボールを要求。乾も最初のチャンスですかさずシュート。さらに、後半21分、今野に替えて伊野波、、36分には岡崎に替えて大津が入る。大津も右サイドで相手DF二人を相手にあきらめないブレーをして、CKを獲得。乾は、終盤、すごく惜しいシュートをうった。


サッカー短評 (2013.1/20)

鵬翔vs.京都橘 2対2PK5対3 (2013.1/19 国立) 高校選手権決勝

 神奈川代表・桐光を3対0で破った京都橘が宮崎・鵬翔にPK戦で負けた。そもそも1/14(月・祝)成人の日にやるはずだった決勝が雪のため順延。東福岡対帝京のときよりも積雪がひどかったとのこと。どちらが勝っても初優勝だった。
 たちあがりは、これまで堅守で勝ち上がってきた鵬翔が押し込み、シュートまでいった。182pの澤中と一年生の北村のツートップ。対する京都橘はセンターにはる小屋松とドリブラーで主将の仙頭のツートップ。徐々に京都も持ち直し、お互い攻め合う好勝負。前半41分、京都が左CKから、DF林のヘディングで先制。日テレの解説、城が「滞空時間が長い」と驚いていた。

 後半は、いきなり4分に鵬翔が同点弾。鵬翔は後半頭から澤中に替えて中濱を入れる。するとボール回しが改善され、やはりCKからDF芳川がヘッドで得点。しかし、京都もツートップの息のあったブレーから追加点。小屋松が左へ流れて、中央へ速いクロスを入れると、仙頭が飛び込んでピンポイントで押し込んだ。プロでも見たい連携だった。
 しかし、鵬翔もあきらめずに攻撃を続け、とうとうペナルティエリア内で相手DFが手で引き倒すファール。PKをDF矢野が決めて、再び同点。このまま延長戦へ。高校選手権は、決勝では45分ハーフ、延長は10分ハーフ、それでも同点ならPK戦となる。延長戦で、疲れが見えていた京都に得点がなかった時点で、鵬翔が有利に。なにしろ準決勝までの5試合中3試合をPK勝ちしてきた経験がある。
 PK戦の先攻は鵬翔。一人目が決める。後攻の京都橘1番手はFW仙頭。ところがキックは右のポスト、左のポストと当たって入らなかった。鵬翔は次々とPKを成功。京都も2番手小屋松以下3人が決めたが、鵬翔5人目も決めて万事窮した。


サッカー短評 (2013.1/1)

ガンバ大阪vs.柏レイソル 0対1 (2013.1/1 国立) 天皇杯決勝

 4年前と同じ顔合わせ。そのときは、リーグ戦でACLを逃したガンバが、ど迫力で優勝をもぎとった。今回は、レイソルが前半35分、CKからDF渡部がヘディングでたたきこんだ1点を守って初優勝(日立の時代からは47年ぶり3回目)。
 先発は、ガンバでは、FWレアンドロが出場停止明けで復帰。明神も怪我からなんとか間に合う。しかし、準決勝で負傷したCB中澤聡太が戻れず、丹羽が出場。レイソルでは、レアンドロ・ドミンゲスが3試合出場停止明けだが、そこまで連続得点してきた工藤が出場停止。SBの橋本は戻ってきたが、CBの近藤が怪我で代わりに渡部が出場。工藤の代わりのワントップには、小柄な澤が入った。トップ下には、今季限りで退団の水野。
 前半は、ガンバがよく攻め込んだ。パスをつなぎ、早いタイミングで柏ゴールに迫った。9分のレアンドロのヘディングでガンバ先制、と思ったが、残念ながらオフサイド。24分の遠藤のFKはバーの上。27分の二川のシュートは相手GK菅野がセーブ。
 レイソルは、32分、水野を下げて、田中順也をワントップに、澤をトップ下に替える。すると前線にボールが収まるようになり、流れがレイソルに。34分の澤のシュートは相手GK武田が防ぐが、続くジョルジ・ワグネルからのCKで、代役DF渡部がヘディングを決めて先制。これが最後まで響いた。

 後半10分、ガンバは倉田に替えて家長を投入。しかし、前半のような決定機がなかなか生まれない。24分には、さらに二川に替えて佐々木を入れる。一方、レイソルは、22分に肩を怪我したキャプテン大谷に替えて同じボランチの栗沢を入れる。試合は、どんどんレイソルペースになり、ガンバに攻めさせておいて、カウンターをねらう形がぴったりはまった。リードしていることで、ボールへの寄りが最後まで早かった。ガンバは後半35分に、代役DF丹羽に替えてボランチ武田を入れ、今野をCBに下げる。しかし、一向に効果的な攻撃は発揮できず、とうとう追加タイム4分も、消費されてついに無冠のままJ2へ。レイソルサポーターは「ACL、ACL!」と叫んでいた。表彰式では、大谷がカップを掲げてチームで快哉をあげた後、今季で退団する安ヨンハと水野の二人にカップを持たせていた。

 ガンバ大阪の来季の監督は、長谷川健太監督に決まったそうだ。選手もかなり残留するらしい。レイソルはネルシーニョ監督続投が決定。


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