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2014サッカー短評バックナンバー


12/13 ガンバ大阪vs.モンテディオ山形 (天皇杯決勝)
12/6 ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ (第34節)
11/29 川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 (第33節)
11/22 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (第32節)
11/18 日本vs.オーストラリア (国際親善)
11/15 日本vs.ホンジュラス (国際親善)
11/8 ガンバ大阪vs.サンフレッチェ広島 (ナビスコカップ決勝)
11/2 川崎フロンターレvs.清水エスパルス (第31節)
10/26 ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ (第30節)
10/22 川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 (第29節)
10/18 ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ (第28節)
10/13 日本vs.ブラジル (国際親善)
10/12 川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 (ナビスコカップ準決勝第2戦)
10/10 日本vs.ジャマイカ (国際親善)
10/9 ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ準決勝第1戦)
10/5 アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ (第27節)
10/1 日本女子vs.北朝鮮 (アジア大会決勝)
9/29 日本女子vs.ベトナム (アジア大会準決勝)
9/28 U21日本vs.U23韓国 (アジア大会準決勝)
9/27 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (第26節)
9/26 日本女子vs.香港 (アジア大会決勝トーナメント1回戦)
9/25 U21日本vs.パレスチナ (アジア大会決勝トーナメント1回戦)
9/23 大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ (第25節)
9/22 日本女子vs.台湾 (アジア大会グループB)
9/21 U21日本vs.ネパール (アジア大会グループD)
9/20 川崎フロンターレvs.FC東京 (第24節)
9/18 日本女子vs.ヨルダン (アジア大会グループB)
9/17 U21日本vs.イラク (アジア大会グループD)
9/15 日本女子vs.中国 (アジア大会グループB)
9/14 U21日本vs.U21クウェート (アジア大会グループD)
9/13 川崎フロンターレvs.ヴォルティス徳島 (第23節)
9/9 日本vs.ベネズエラ (国際親善)
9/7 川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 (ナビスコカップ準々決勝第2戦)
9/5 日本vs.ウルグアイ (国際親善)
9/3 セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップ準々決勝第1戦)
8/30 名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ (第22節)
8/23 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ (第21節)
8/20 川崎フロンターレvs.愛媛FC (天皇杯三回戦)
8/16 川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 (第20節)
8/9 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (第19節)
8/2 柏レイソルvs.川崎フロンターレ (第18節)
7/27 川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 (第17節)
7/23 サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ (第16節)
7/19 清水エスパルスvs.川崎フロンターレ (第15節)
7/15 セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ (第12節)
7/14 アルゼンチンvs.ドイツ (ワールドカップブラジル大会決勝)
7/12 川崎フロンターレvs.Y.S.C.C. (天皇杯二回戦)
7/13 ブラジルvs.オランダ (ワールドカップブラジル大会3位決定戦)
7/10 アルゼンチンvs.オランダ (ワールドカップブラジル大会準決勝)
7/9 ブラジルvs.ドイツ (ワールドカップブラジル大会準決勝)
7/6 オランダvs.コスタリカ (ワールドカップブラジル大会準々決勝)
7/6 アルゼンチンvs.ベルギー (ワールドカップブラジル大会準々決勝)
7/5 フランスvs.ドイツ (ワールドカップブラジル大会準々決勝)
7/5 ブラジルvs.コロンビア (ワールドカップブラジル大会準々決勝)
7/2 アルゼンチンvs.スイス (ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16)
6/29 コロンビアvs.ウルグアイ (ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16)
6/30 オランダvs.メキシコ (ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16)
6/29 ブラジルvs.チリ (ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16)
6/27 ボルトガルvs.ガーナ (ワールドカップブラジル大会グループG第3戦)
6/25 ウルグアイvs.イタリア (ワールドカップブラジル大会グループD第3戦)
6/24 オランダvs.チリ (ワールドカップブラジル大会グループB第3戦)
6/25 日本vs.コロンビア (ワールドカップブラジル大会グループC第3戦)
6/24 ブラジルvs.カメルーン (ワールドカップブラジル大会グループA第3戦)
6/23 ベルギーvs.ロシア (ワールドカップブラジル大会グループH第2戦)
6/22 アルゼンチンvs.イラン (ワールドカップブラジル大会グループF第2戦)
6/21 コスタリカvs.イタリア (ワールドカップブラジル大会グループD第2戦)
6/20 ウルグアイvs.イングランド (ワールドカップブラジル大会グループD第2戦)
6/20 日本vs.ギリシャ (ワールドカップブラジル大会グループC第2戦)
6/19 チリvs.スペイン (ワールドカップブラジル大会グループB第2戦)
6/18 ブラジルvs.メキシコ (ワールドカップブラジル大会グループA第2戦)
6/17 ドイツvs.ポルトガル (ワールドカップブラジル大会グループG第1戦)
6/16 アルゼンチンvs.ボスニアヘルツェゴビナ (ワールドカップブラジル大会グループF第1戦)
6/15 イタリアvs.イングランド (ワールドカップブラジル大会グループD第1戦)
6/15 日本vs.コートジボワール (ワールドカップブラジル大会グループC第1戦)
6/14 スペインvs.オランダ (ワールドカップブラジル大会グループB第1戦)
6/13 ブラジルvs.クロアチア (ワールドカップブラジル大会グループA第1戦)
6/7 日本vs.ザンビア (国際親善)
6/3 日本vs.コスタリカ (国際親善)
5/27 日本vs.キプロス (国際親善)
5/25 日本女子vs.オーストラリア女子 (アジアカップ決勝)
5/22 日本女子vs.中国女子 (アジアカップ準決勝)
5/18 川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス (第14節)
5/18 日本女子vs.ヨルダン女子 (アジアカップグループリーグA第3戦)
5/16 日本女子vs.ベトナム女子 (アジアカップグループリーグA第2戦)
5/14 日本女子vs.オーストラリア女子 (アジアカップグループリーグA第1戦)
5/14 FCソウルvs.川崎フロンターレ (ACL決勝トーナメント1回戦第2戦)
5/10 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (第13節)
5/7 川崎フロンターレvs.FCソウル (ACL決勝トーナメント1回戦第1戦)
5/3 川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 (第11節)
4/29 ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ (第10節)
4/26 川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 (第9節)
4/22 川崎フロンターレvs.蔚山ヒュンデ (ACLグループH第6戦)
4/19 浦和レッズvs.川崎フロンターレ (第8節)
4/15 貴州人和vs.川崎フロンターレ (ACLグループH第5戦)
4/11 川崎フロンターレvs.柏レイソル (第7節)
4/6 ヴォルティス徳島vs.川崎フロンターレ (第6節)
4/4 U17日本女子vs.U17スペイン女子 (U17女子ワールドカップ決勝)
4/1 川崎フロンターレvs.ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ (ACLグループH第4戦)
3/28 川崎フロンターレvs.名古屋グランパス (第5節)
3/23 FC東京vs.川崎フロンターレ (第4節)
3/19 ウェスタン・シドニー・ワンダラーズvs.川崎フロンターレ (ACLグループH第3戦)
3/15 蔚山現代vs.川崎フロンターレ (ACLグループH第2戦)
3/8 サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ (第2節)
3/5 日本vs.ニュージーランド (国際親善)
3/2 川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 (第1節)
2/26 川崎フロンターレvs.貴州人和 (ACLグループH第1戦)
2/22 サンフレッチェ広島vs.横浜F.マリノス (スーパーカップ)
1/13 富山第一vs.星陵 (高校選手権決勝)
1/1 横浜F.マリノスvs.サンフレッチェ広島 (天皇杯決勝)
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サッカー短評 (2014.12/14)

ガンバ大阪vs.モンテディオ山形 3対1 (2014.12/13 横浜国際) 天皇杯決勝

 立ち上がりは、モンテディオ山形が、果敢にハイプレスをかけ、押し気味だったが、前半4分、ガンバが先制。GK東口のロングキックをFWパトリックが胸トラップして、すぐ前線の宇佐美へ。宇佐美のダイレクトシュートは、相手GK山岸がはじくが、こぼれ球に猛烈につめた宇佐美が再びシュートして押し込んだ。
 前半22分には、パトリックが追加点。宇佐美のドリブルからのパスを受け、うまくトラップできずに相手DFにつめよられたが、倉田が背後にぬけるように走って、相手DFの注意を分散させた瞬間に、ゴール右下隅に打ち込んだ。これでほぼ勝負はついたか。

 後半も山形は、下を向くことなく、自分たちのサッカーで立ち向かった。後半から伊東に替えて舩津、15分にはFW山崎に替えて林を入れる。すると17分、左サイドバック石川の攻め上がりからのクロスを、中央でひとりスルーし、MFロメロ・フランクがすかさず足を出して、1点返す。
 これで面白くなったが、両GKのすばらしいセーブもあり、なかなか追加点は決まらず。ガンバは32分、DF岩下に替えて金を入れる。山形は、ロメロ・フランクに替えて中島を入れる。
 すると40分、ガンバがダメ押し点。宇佐美のミドルシュートが相手DF當間に当たり、そこで弾道が変わって相手GK山岸の頭上を越えるループとなった。ちょうど山形DF山田の足がつって、一人少ない時間のカウンターだった。ガンバは42分、MF大森に替えてFWリンス、48分にはFWパトリックを下げて、MF明神を入れ、追加タイム4分を逃げ切った。
 これでガンバは3冠達成。2000年の鹿島以来。宇佐美は天皇杯6得点で、名古屋の永井と並んで得点王。山形は、81年ぶりの東北勢の決勝進出だったらしい。

 ※今年は、1月にアジア大会があるので、代表選手の体調に配慮して、天皇杯の日程が全体に前倒しされたため、この日の決勝となった。国立競技場も建て替え中のため、会場も違うので、ヘンな感じ。元日には代わりに、皇后杯が開催される。

サッカー短評 (2014.12/6)

ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ 1対2 (2014.12/6 ノエビアス) 第34節

 最終節にようやく勝って、今年を締めくくれた。GK西部が至近距離のシュートを3本くらい止めてくれ、大久保は前節に引き続き得点して、2年連続の単独得点王に王手をかけた。
 先発は、GK西部、DF車屋、谷口、武岡の3バック。福森のアンカー、山本と森谷の二列目、大島のトップ下、左ワイドに登里、右にレナト。大久保のワントップ。結局、憲剛は最終節もベンチ外。ベンチには、杉山、ジェシ、実藤、稲本、小宮山、安、小林。小林は間に合ったらしい。
 神戸は10位で、3連敗中。しかし今日勝てば、過去最高勝ち点となるらしい。大久保と得点ランキングで2差のマルキーニョス、ペドロ・ジュニオールが先発。
 1分、レナトがドリブルでペナルティーエリアに入ったところを倒されるがノーファールの判定。これに抗議したレナトにイエローカード。主審は高山さん。5分、フロンターレ右サイドからのFK。レナトが蹴るが、相手GKがはじき出し、CK。レナトの大きめのショートコーナーを、山本がゴール前にクロス、車屋がシュートするが相手DF。
 11分、先制。神戸の攻撃を防ぎ、ペドロ・ジュニオールがシュートを大きく外してくれた後、登里が左サイドをドリブルで攻め上がり、シュートするも相手DF。続けてレナトが右サイドから中央にドリブルで持ち込み、相手DFが三人くらい寄ってきたが、突破、シュートすると相手GKがはじいたが、そこに大久保がつめて確実に決めた。17点目。
 前半は、得点場面の前も、神戸に押し込まれたり、自分たちでパスミスしたりして、流れをつかめなかった。特に、アンカーの福森は、少し迷いがあるのか、横パスをねらわれて奪われるシーンが一度ならずあった。最終ラインの車屋と谷口が、ヘディングやスライディングでピンチをしのぐ場面が続く。
 24分、神戸の左CK。25分、また神戸の右CK。神戸はCKは左右とも、ジュビロから来た韓国代表のチョン・ウヨンが蹴る。いずれも何とかしのぐ。神戸OBの吉田孝行がピッチサイドレポーターとして「フロンターレはうまく守っている。パスを出そうとしてもスペースがあるようでない。」と言うが、とてもそうは思えない。
 フロンターレは、谷口、福森が縦パスを通そうとするが、味方に渡らず。30分、大きなピンチ。またまた神戸の右CK。チョン・ウヨンのキックを中央で相手DF増川にドンピシャでヘディングされるが、GK西部の正面。はじいたところをマルキーニョスに再度ヘディングされるが、登里が体を寄せると、上にはずれる。
 34分、攻め上がった車屋が左サイドから前線の登里に足下のクロスを入れるが、惜しくもオフサイド。38分、神戸にFKを与え、チョン・ウヨンのキックははじき返したが、40分のフロンターレのFKでレナトのキックも相手GKに捕られた。
 42分、またピンチ。チョン・ウヨンの右CKをクリアしたボールを拾われ、マルキーニョスにヘディングされる。今度はオフサイドで助かった。46分、森谷の右CKからのこぼれ球を福森がシュートするが、利き足でない右足だったので、枠の外。1−0でハーフタイム。後半が思いやられる。

 後半は、フロンターレのメンバー、システムとも同じだが、動きの質がよくなったのか、パスがつながり出す。3分、ノボリのクロスを受けたレナトがシュート、枠の左。5分、レナトの左CKは相手DF。8分、レナトのFKは相手の壁。12分、大久保のドリブルから、登里がクロス、相手GKがはじいたボールを福森が、今度は利き足でシュートするが、相手DF。
 11分、神戸はマルキーニョスに替えてをMF枝村を入れる。これで得点王ライバルが一人消える。次第に神戸に押し返され、14分、相手CK、17分、ペドロ・ジュニオールのシュート、と続くが、GK西部を中心になんとか守る。
 22分、森谷に替えて、小林が入る。スカパーのアナウンサーが「まだ痛みはあるらしい。」と言う。23分、福森に替えて、今季で退団が決まった稲本が入る。
 29分、大久保のドリブルからのシュートは相手GK。30分、レナトの左CKを車屋がヘディングするが相手GK。31分、神戸はペドロ・ジュニオールに替えてFW田代を入れる。田代は今季まだ無得点らしい。得点王ライバルがまた一人消えた。
 32分、パスミスで入れ違いにボールをとられ、相手MF小川にシュートまでいかれるが、GK西部がセーブ。本当はピンチだった。33分、神戸はMF森岡に替えてFW石津を入れる。35分には、チョン・ウヨンのFKを相手FW田代にヘディングされるが、これもGK西部が簡単そうにキャッチ。
 36分、レナトが右サイドをドリブルで攻め上がり、シュートするが相手DF。37分、右サイドバック武岡が攻め上がってクロス、小林に合わず。39分、稲本からのパスを受けたレナトがドリブル突破、ペナルティーエリア内で相手DF高橋に倒され、PK獲得。高橋はレッドカード。大久保がPKをレナトからゆずってもらい、落ち着いて蹴り、18点目。これで鳥栖の豊田がハットトリックしない限り、単独得点王は固そうだ。
 43分の神戸FK、45分の神戸CKはなんとかしのぐが、とうとう追加タイム4分に入った48分、稲本が相手MF小川か誰かを倒して、PKを与える。これを相手FW田代が蹴り、右ポスト直撃するが跳ね返って入ってしまう。直後のキックオフで終了の笛。やれやれ。6位をキープ。
 神戸にフロンターレのサポーターがたくさん行って応援していた。今日はとても「アヴァンテ」を歌える状況ではなかった。ホームページの選手のコメントを読むと、攻撃では、後ろの選手の追い越しができたし、距離感が適度だったので、良かったようだ。守備では、後半は3バックで話し合ってラインを高めにとるようにしたらしい。
 優勝はガンバ。なんと最下位徳島とスコアレスドロー。しかし、2位レッズが先制したのに、名古屋に逆転負け。3位鹿島も鳥栖に0−1で敗戦。豊田は無得点。1〜3位は前節と変わらず。驚いたことに、新潟対柏戦が、雪で順延。12/8(月)にカシマスタジアムで開催するらしい。5位柏が3−0以上で勝つと、4位に浮上。新潟はホームなのに、鹿島まで来るのは気の毒だ。

サッカー短評 (2014.11/30)

川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 1対1 (2014.11/29 等々力) 第33節

 ホーム最終戦。しかし勝ちきれなかった。全国的に雨。先発は、GK西部、DF小宮山、特別強化指定で筑波大4年の車屋、谷口、武岡の3バック。稲本のアンカー、二列目に大島と山本。左ワイドに小宮山、右に森谷。レナトと大久保のツートップ。中盤を厚くして、広島の両ワイドを押さえる狙い。憲剛、井川、中澤聡太、小林は怪我でベンチ外。登里は出場停止。今季でチームを去るジェシとパウリーニョはベンチから。
 一方、広島も先発に若手を起用。皆川のワントップ、ツーシャドーに野津田と浅野。左ワイドに柏、右は清水。青山と森崎和幸のダブルボランチ、DF塩谷、千葉、水本。佐藤寿人や高萩はベンチから。
 この一週間は、いい練習ができたと、試合後に風間監督が言っていた。前線の動き直しが足りなかったところや、縦パスの意識など。確かに改善されていた。しかし、後半、運動量が落ちて、押し込まれているうちに失点。Jスポーツ解説の安永が言ったとおり、「前半と後半がまったく違うゲームになった。」
 先制点は、前半34分。レナトから右サイドの森谷にパス、ダイレクトでゴール前にクロスを入れると、走り込んだ大久保がこれまたダイレクトでシュート、8試合ぶりの得点で、得点ランキング単独トップの16点目。

 後半12分、リードされている広島は、前線に二人投入。皆川に替えて佐藤寿人、浅野に替えて高萩が入る。解説の安永は、「来季に向けて若手を先発させたので、この交替で得点できても、この試合はいいが、森保監督も複雑だろう。」と言う。さっそく高萩がいきなりシュート。
 おかしいのは、前半、沈黙気味だった野津田が、レギュラー二人が入った途端、生き生きと躍動してきたこと。安永に「これを前半から出せるようにならないと。」と言われる。
 フロンターレは、後半、運動量が落ちて、プレスも効かなくなってきた。前半は、危ないところに稲本が入ってカバーしていたが、後半は、「稲本の両側、スライドしてくる武岡と車屋の裏を突かれている」と安永が指摘。16分、26分と決定的なシュートを打たれ、GK西部のファインセーブで防ぐ。
 広島は、さらに28分、野津田に替えて森崎浩司を入れる。とうとうフロンターレも34分、小宮山に替えてジェシを入れる。4バックにして山本と稲本のダブルボランチにしたらしいが、小宮山のいた左ワイドの守備がぽっかり空いてしまい、対面の相手MF清水がどフリーに。
 そこで、40分に足のつった車屋を下げて福森を入れる。車屋は、初めての試合なのに、落ち着いてクリアしたり、ビルドアップしたり、攻撃参加も試みた。
 しかし、43分、連続攻撃を受け、相手ボランチ青山のクロスに飛び込んだ相手DF水本のヘディングはGK西部がかろうじて触り、そのこぼれ球をかき出そうとして大島がスライディングしたが、相手FW佐藤に押し込まれた。
 追加タイムは4分あったが、48分、森谷に替えて金久保を入れるも、後半はシュート4本しか打てず。広島は前半シュート1本だったが、後半は17本も乱れ打ち。どうしてこうサンドバッグに甘んじているのか。
 首位争いは、2位ガンバが宇佐美の2得点1アシストで神戸に勝ち、1位レッズが鳥栖と引き分けたので、とうとう勝ち点で並び、得失点差で首位交替。3位鹿島も勝ち、4位サガン鳥栖、5位レイソルも勝ち、フロンターレは6位キープ。残留争いでは、セレッソが仙台に負けて降格決定。

サッカー短評 (2014.11/22)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 1対2 (2014.11/22 等々力) 第32節

 前節で優勝の可能性が消えたが、これでACLの3位以内もほぼ無理になった。ホームの鹿島に先に2点とられてはダメ。しかも、崩されたわけではなく、「ポジショニング」と「個人戦術」でやられている。このところ、自滅パターンから抜け出せない。憲剛と小林がいないだけでなく、悪循環している。
 先発は、GKに西部が復帰。DF福森、谷口、実藤、武岡。武岡は3月の大宮戦以来の出場で、初の先発とか。山本のワンボランチに大島と大久保の二列目。左ワイドに登里、右にレナト、ワントップに森島。4−1−4−1らしい。
 アントラーズのワントップ、赤崎は、筑波大卒のルーキーで、谷口の同期。川崎戦で得点して風間監督に恩返ししたいと言っていたらしいが、見事にやられてしまった。
 前半終了間際に、柴崎がまず小笠原にいったん預けてから、少し右に開いて受け直し、角度を付けて前線の遠藤へ。遠藤にフロンターレの谷口が食らいついたが、うまく腕で押し返されて転倒、フリーになった遠藤に振り向かれてシュートを決められた。解説の安永が「谷口選手は、あそこでボールを刈り取りにいかなくてよかった。シュートを打たせないよう振り向けないようにすればよかった。ボランチならあのプレーでいいのだが。」と言っていた。本当に。

 さらに後半8分、またしても小笠原から相手右サイドバックの西にパスが出て、西からシンプルに中央にクロス、実藤と武岡の間から飛び込んだ赤崎にヘディングで決められて2失点目。オフサイドにしそこねたのは、どうしてかよくわからない。
 フロンターレは、後半頭から福森に替えて森谷を入れ、登里が左サイドバック、レナトが左ワイドに戻り、森谷は右ワイドに入った。さらに23分には、実藤に替えて稲本を入れ、稲本、谷口、武岡の3バック、山本と大島のダブルボランチ、登里と森谷の左右ワイド、レナト、森島、大久保の3トップで3−4−3にしたようだ。前半からワンボランチ山本の両側を使われていたので、中盤を手厚くしたらしい。しかし、途中で登里を一列下げて、守るときは4バックに。
 さらに42分、足がつった森島に替えて安を入れる。追加タイム4分にも得点できず、タイムアップ。47分に登里が4枚目のイエローをもらい、次節と最終節出場停止。ああ、やれやれ。
 ひとつ上の鳥栖が勝ち、ひとつ下の柏も勝ったので、6位に後退。首位攻防は、2位ガンバが1位レッズに勝って、勝ち点差2と、面白くなった。

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サッカー短評 (2014.11/18)

日本vs.オーストラリア 2対1 (2014.11/18 ヤンマー長居ス) 国際親善

 さすがケーヒル。最後に1点返された。日本は前半、4−3−3のシステムの間を、オーストラリアにうまく利用されて、完全に後手に回った。しかし前半途中、アギーレ監督の指示で、長谷部のアンカーの代わりに遠藤とのダブルボランチにして、香川をトップ下とする4−2−3−1に変更してから、うまく対応できるようになり、後半盛り返した。
 後半、遠藤を下げて今野を入れ、守りをさらに安定させる一方、ゲームを組み立てるのは誰になるのかと思ったが、なんと本田のCKから、今野がヘディングで先制点。いやーびっくり。追加点は岡崎のらしいヒール。
 先発は、GK川島、DF太田、森重、吉田、酒井高徳。長谷部のアンカーに二列目は香川、遠藤。3トップの中央に岡崎、左に武藤、右に本田。内田の足の状態が良くないので、太田を入れてきた。
 オーストラリアは今度の1月のアジア杯開催国。ワールドカップ後、監督が替わって、ここまで1勝1分け2敗とか。今回、11/14金曜に来日して、万全を期してきた。対戦成績は五分五分。チームは若返りをめざし、ケーヒル(34)はベンチから。
 前半は、オーストラリアに押し込まれる展開。16分に、左SB太田が攻め上がって入れたクロスに、武藤が合わせたヘディングがバーを直撃したものの、オフサイド。
 フジテレビの解説、宮本が「アンカーの長谷部の両側をオーストラリアに使われている。相手FWが中途半端な位置に下がって、マークをはずしている。」と言う。ダブル解説の清水さんと、「両サイドの高い位置に起点を作って攻めたい。」とも。35分過ぎに、システム変更。逆三角の中盤の三人を、ダブルボランチの三角形に配置してマンマーク気味にしたところ、うまくはまるようになった。
 40分、本田からのパスを受けた香川がペナルティーエリア深く進入。ゴールライン際までいってしまい、シュートをうつ角度がなくなったので、相手GKの股間をぬくショートクロスをニアに入れると、走り込んだ岡崎?をマークしていた相手DFの足に当たってオウンゴールしそうだったが、ぎりぎり外だった。

 後半頭から、遠藤に替えて今野が入る。今野はインターセプトの能力が高い。ルーズボールの読みがいいのかもしれない。日本が立て続けにゴール前に攻め込む。解説の宮本が、「このままペースを握り、15分くらいまでに得点したい。」と言う。12分、武藤に替えて乾が入る。
 すると16分、日本のCK。本田の右CKからのこぼれ球をファーサイドにフリーでいた今野がねらいすましたヘディングでゴール。オーストラリアは、19分、二人同時交替。21番FWに替えて9番FW、14番FWに替えて23番MF。
 20分、本田からのパスを受けた乾はダイレクトで2試合連続得点をねらうが、枠の左。23分に追加点。森重が右サイドから攻撃参加。ゴールライン近くで相手DF二人の間をドリブルで突破、クロスを入れると、これをニアで岡崎が相手DFにつかまれながら、ふりむかずにヒールでシュート、これが決まる。
 28分、オーストラリア三人目の交替。17番が下がり、ついに4番ケーヒルが入ってくる。解説の宮本が「こわい選手。ドイツ大会のとき、僕のわきをシュートされた。」と言う。日本も32分、岡崎に替えて長身FW豊田を入れる。
 ケーヒルは、ボールが前に来ないと下がってくる。日本もなんとかケーヒルに放り込まれないようにやっていた。攻撃の方は、せっかく豊田を入れたのに、豊田へのいいハイクロスが入らない。
 43分、オーストラリア四人目の交替。足がつった10番FWに替えて24番MFが入る。45分、香川が中央から右サイドの酒井にパス、酒井はファーサイドの豊田にクロス、豊田がダイレクトでヘディングしたが、相手GK。
 とうとう失点。47分、相手左サイドから素早いクロス、中央からファーへ動き直したケーヒルがヘッドで合わせてゴールを決める。ほとんどこのチャンスしかなかったが、一回のチャンスで1得点するのがすごい。

サッカー短評 (2014.11/14)

日本vs.ホンジュラス 6対0 (2014.11/14 トヨタス) 国際親善

 遠藤と長谷部が戻ればこんなものか? と誤解しそうな快勝。日本は武藤以外ワールドカップ選出メンバー。日本の世界ランク52位。ホンジュラス(世界ランク69位)も先発のうち8人がワールドカップメンバーらしい。先発は、GK川島、DF酒井高徳、森重、吉田、内田。アンカー長谷部、二列目左に香川、右に遠藤。3トップは中央に岡崎、左に武藤、右に本田。キャプテンは長谷部。長友は怪我で招集せず。主審はポーランドの人。
 前半の9分に幸先良く先制。左からのCKをニアで岡崎がヘッドで触り、センターに森重が飛び込み、相手GKエスコバルがはじいたところに吉田がヘッドでつめて、押し込んだ。これでリラックスしてパスがつながるように。
 ホンジュラスは長身のCF9番に放り込むのが得意らしいが、うまく通せず。中央で8番のロドリゲスがさばいているが。すごいドリブラーがいるわけでもなく、勤勉にプレスをかけ、前半の後半は少し盛り返す。23分、中央ほぼ正面で相手FK。相手DF3番が直接ねらうが、壁に当たる。
 41分、いい時間に追加点。長谷部のクリアが、一人前線に残っていた本田に通り、本田はドリブルでゴールに迫り、相手GKをかわして流し込んだ。続けて42分に香川が鋭いシュート、相手DFに寄せられ、左ポストのわずかに左へ。44分に3点目。左SB酒井が本田にパス、本田がポストプレーで遠藤に落とすと、遠藤が思い切りよくミドルシュート、これが見事に決まる。遠藤はすごく嬉しそうだった。3−0でハーフタイム。

 後半頭から武藤に替えて乾が入る。すると2分、遠藤から本田へパスが渡ると、内田が右サイドを駆け上がり、遠藤にパスを出した乾も左サイドを上がりながら手を上げると、本田は乾にサイドチェンジ、乾はダイレクトで蹴り込み、4点目。乾は代表初ゴール。
 4分、ホンジュラスがわりきったロングボールを放り込み、ゴール前でピンチ。相手MF14番にシュートされたが、内田が右ポスト前に座り込むようにしてクリア。5分、また放り込まれたロングボールに相手FWとGK川島にはさまれた吉田が首を少し傷めて倒れるが、戻る。
 10分、ホンジュラスが一人目の交替。11番FWに替えてMF10番が入る。14分、ホンジュラスが二人目の交替。9番FWに替えて13番FWが入る。日本も18分、岡崎に替えて豊田が入る。20分、ホンジュラスは早くも三人目の交替。19番MFに替えて6番DFが入る。
 24分、本田からのパスを受けた香川がペナルティーエリア内でドリブル、相手DF二人に囲まれて何とかシュートしようとしたが、こぼれたボールを豊田が決めて5点目。豊田は代表初ゴール。このときも右サイドを内田が駆け上がっていた。
 25分、ホンジュラス四人目の交替。14番MFに替えて12番MFが入る。日本も遠藤に替えて柴崎が入る。やはり遠藤はもうわかったということだろう。27分、ホンジュラス五人目の交替。2番DFに替えて15番DFが入る。
 29分、長谷部のパスを受けた香川が本田とパス交換、こぼれを乾が押し込み、6点目。30分、本田が右サイドからドリブル突破、シュートしたが、相手GK。
 31分、ホンジュラス六人目の交替。とうとう司令塔8番MFを下げて21番FWが入る。33分、日本も長谷部に替えて田口が入る。長谷部は、初めてのアンカーをうまくやったと思う。さすが。キャプテンマークは、柴崎が本田の腕にまいていた。
 34分、中盤後方に下がった香川からロングパスを受けた本田が攻め上がる。豊田が猛烈な勢いで前線に戻り、本田からのパスを受けるが、シュートは相手GK。36分、五人目の交替でなんとGK川島に替えて西川を入れる。
 40分、日本のFK。本田の隣に柴崎が立つが、本田はもちろん自分が蹴るつもり。直接狙い、枠へいったが、相手GKがはじく。追加タイム4分。危なげなく無失点で試合終了。
 香川は久しぶりによかったと思う。ブンデスリーグで好調の岡崎は今ひとつ。本田は普通によかった。遠藤と長谷部はたいしたもの。チームに落ち着きを与えた。内田は怪我の直り具合が心配だったが、すごくよかった。吉田と森重は普通によかった。酒井はもっとクロスを上手になろう。武藤は少しおとなしかった。乾は運を呼び込んだ。豊田も何回目かに報われた。柴崎はミスが目立った。田口は時間は短かったが、落ち着いてさばいていた。西川はボールに触れたのか。
 ※フロンターレのFW小林は、今回も招集されたが、合宿一日目に左ヒザを捻挫し、離脱。全治3〜4週間。代わりに神戸のMF森岡が呼ばれた。

サッカー短評 (2014.11/8)

ガンバ大阪vs.サンフレッチェ広島 3対2 (2014.11/8 さいたまス) ナビスコ杯決勝

 サンフレッチェ広島が前半2点先取しながら、前半最後に1点返され、後半2失点でナビスコ初優勝を逃した。佐藤寿人は2得点で、ナビスコ通算得点28で単独トップに。ガンバは7年ぶりの優勝。2点差を逆転しての優勝は史上初だとか。最優秀選手は2得点のパトリック。
 広島の先制点は、前半20分、相手ハンドで得たPK。佐藤寿人が落ち着いて強いキックを蹴り、ガンバGK東口の反応した手に当たったがゴールイン。試合の立ち上がりは15分くらいお互いものすごいスピードで攻守が展開し、少し落ち着いてガンバペースになりつつあったところでの得点だった。ガンバの得点力を考えるとこれくらいのアドバンテージで釣り合うか。
 広島追加点は、35分、味方FW石原のシュートがポスト直撃の跳ね返りを、また佐藤が押し込んだ。さすがにこれで広島に天秤が傾いたかと思った。
 ところが、前半38分、遠藤が入れたクロスをガンバFWパトリックが、マークをものともせずに競り勝ってヘディングを決め、1点差。

 後半、ガンバは明神に替えて大森を入れる。遠藤はトップ下から今野とのダブルボランチに。すると後半、9分、今度は宇佐美のクロスをパトリックがヘディングシュート、あっさり同点。
 26分には、ガンバ阿部のシュートを広島GK林がはじいたところに大森がつめ、勝ち越し点。
 広島は直後の27分、左MF山岸に替えて清水、33分には佐藤寿人に替えて森崎浩二、38分にはボランチ柴崎を下げてFW皆川を入れたが、ガンバに傾いた流れを引き戻せなかった。
 ガンバは39分、宇佐美に替えてFWリンス、追加タイムに入った48分、阿部に替えて倉田を入れ、余裕で逃げ切った。これでリーグ戦、天皇杯と3冠をねらえるスタートに着いた。

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サッカー短評 (2014.11/2)

川崎フロンターレvs.清水エスパルス 2対3 (2014.11/2 等々力) 第31節

 ショック。2試合連続逆転負け。相手は残留争いの渦中にいる16位エスパルス。それでもホームで先制、追いつかれても再び追加点を取ったあげくに、なんで負けるかな。
 先発は、GK杉山、DF福森、谷口、井川、小宮山。大島と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に小林、憲剛のトップ下。ワントップに大久保。福森は、今季二試合目の先発。登里は腰痛とか。それにしてもこの4バックは全く初めての組み合わせ。GK杉山との連携も不安。憲剛は左足首痛はあるが強行出場。
 先制点は、前半19分。憲剛の右CKを、ニアで小林か誰かがつぶれ、その後ろで飛び込んだ福森がヘディングできれいにうちこんだ。福森はプロ初得点。みんなすごく祝福されていた。
 しかし、40分に追いつかれる。相手右サイドバック河井のスローインから、ボランチ竹内にドリブルでつながれ、最後は六平にうちこまれた。守備が後手に回り、寄せきれなかった。
 それでも前半のうちに再び突き放す。右サイドバック小宮山から憲剛へパス、憲剛は相手DF二人に挟まれながら小林にパス、小林がうまく切り返しながら相手GKと一対一になり、ファーサイドのネットに流し込んだ。これで気持ちよくハーフタイム。

 しかし、後半5分、あっさり失点。得点した六平が、上がってきた相手左サイドバック吉田にパス、吉田のシュートは飛び出したGK杉山が触るが、ボールをそらせず、真ん前の吉田に当ててしまい、ボールは跳ね返りゴールイン。
 その後、いい形も作ったが、20分、憲剛がシュートしたとき右足首を捻挫して金久保と交替。憲剛が下がると、攻撃の形が単調になる。清水も20分、竹内に替えて石毛を入れる。さらに32分には、FW大前に替えて快足のDF村田を入れる。完全に清水の流れになり、ゴール前で必死の攻防。GK杉山がかろうじてはじき出したり、こぼれ球を谷口がスーパークレアしたり。
 すると、引き分けが濃厚になった45分、中盤で大島が相手ボランチ本田拓也をかわしきれずにボールをとられ、相手FWノヴァコビッチへ。ノヴァコビッチから、石毛、村田と渡り、村田が井川をふりきり、シュートを決め、逆転。追加タイムは3分あったが、ついに敗戦。サポーターもぼうぜんとしているようだった。5位の鳥栖が神戸に勝ったので、5位に後退。2位のガンバは仙台と引き分け、3位の鹿島は新潟に勝った。1位の浦和は明日マリノスと対戦。
 試合後、風間監督に解説の福田がインタビューすると「前の方が、小林以外、ボールを受けに動いていない。」「ミスが多くてこれじゃ楽しくない。」

サッカー短評 (2014.10/26)

ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ 2対1 (2014.10/26 山梨中銀ス) 第30節

 せっかくのレナトの7試合ぶりのスーパーゴールを無駄にしてしまった。この勝負弱さは何だろう。甲府は残留争いから抜け出すために引き分けではだめ。フロンターレも優勝の可能性を残すためには残り全勝でもレッズの連敗待ちだというのに。試合後、風間監督は、「点をとった後、サッカーをやめてしまった、それだけです。」と怒っていた。
 先発は、GK杉山。DF登里、谷口、実藤、田中裕介。大島と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。小林と大久保のツートップ。憲剛はまたベンチから。キャプテンマークは田中裕介。大久保はここ4試合無得点。GK西部はまだ戻ってこない。
 甲府は順位こそ15位だが、失点が少なく、29は2位のガンバと同じ(フロンターレは失点34)。ブラジル人二人を負傷で欠き、38歳の盛田をトップに置き、そのポストプレーを利用したカウンター攻撃を徹底。
 立ち上がりは悪くなかった。よくボールをつないで、3分、まず大久保が挨拶代わりのシュート。7分には森谷がミドルシュート、いずれも枠の外。
 先制点は、16分、田中裕介が右からクロス、相手DFがはね返したところに小林がつめ、レナトへ落とすと、レナトが振り返りざまにボレーシュート、これがファーサイドのネットに決まる。お見事。
 しかし、あとがない甲府も反撃。23分、ロングボールに、今夏ドイツ2部から途中加入の阿部拓馬が走り込み、ゴールに蹴り込むがオフサイド。いやな流れを断ち切れないまま、27分、失点。相手右アウトサイイドのジウシーニョにクロスを上げられ、阿部、盛田、阿部とダイレクトに動かされて蹴り込まれた。
 32分、小林がファールを受けてFKを得る。森谷がうまく壁の間から枠内へ蹴るが、相手GK。その後は、めぼしいチャンスを作れず、同点のままハーフタイム。

 後半頭から山本に替えて憲剛が入る。本当はもっと後で入れたかったと思うが、何とか流れを変えたい。さっそく素早いタイミングで裏へのパスが出始める。
 7分、相手左サイドからクロスを入れられ、相手FW盛田が下がりながらヘディング、枠の外。続けて8分、相手FW阿部拓がミドル。いずれもはずしてくれただけで、枠に来たら、危なかった。
 14分、憲剛が走り込んでシュート、いいシュートだったが、相手GK。15分、田中裕介が負傷し、小宮山と交替。21分、小林が倒され、FKを得る。倒したパラナにイエロー。FKは憲剛が蹴り、大久保がシュートするが枠の外。
 26分、相手MFジウシーニョがイエローカード。これが二回目の4枚目で、次節から2試合出場停止。残り4試合で残留争い中にこれは厳しい。30分、甲府は一人目の交替。左アウトサイイドの阿部翔平に替えて稲垣が入る。
 36分、致命的な2失点目。甲府に中央やや左寄りでFKを与え、相手主将の山本が蹴る。甲府はほとんど全員がゴール前に飛び込んだのではないかという勢いで、相手DF佐々木がヘディングで押し込む。
 フロンターレは38分、森谷に替えてFW森島を入れる。小林が右ワイドに下がる。甲府もジウシーニョに替えてDF畑尾を入れる。
 41分、憲剛のループパスに小林がヘディング、しかしゴール方向に向きを変えただけでスピードが足りず、相手GK。追加タイム4分。甲府はここで三人目の交替。盛田に替えてFW河本を入れる。何度が攻め込んだが、最後はボールを獲られてキープされ、タイムアップ。

サッカー短評 (2014.10/22)

川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 2対0 (2014.10/22 等々力) 第29節

 久々にリーグ戦勝利! しかも苦手の鳥栖を完封。大雨の中の試合。水曜日なのに1万人以上のサポーター。2節連続で上位と対戦。3位の鳥栖を破って5位から3位に浮上。大久保がJ1通算300試合出場達成だったらしい。
 先発は、GK杉山、DF登里、谷口、実藤、田中裕介。大島と山本のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。憲剛は右足首痛でベンチから。日本代表アギーレ監督観戦。
 前半は、立ち上がりから、積極的にシュートまでもっていき、大久保やレナトの実に惜しいシュートもあったが、得点できず。
 一方、鳥栖も途中からハイプレスが復活し、マリノス、セレッソを1−0で連勝した勢いをぶつけてきた。しかし、なんとか豊田も押さえて0−0でハーフタイム。大久保が途中、水沼に背後から倒され、バツが出て担架で運び出されて心配だったが、無事に戻り、その分の追加タイムが4分もあった。

 後半いきなり、大久保がミドルシュート、なかなか意外性があったが、相手GK。4分、待望の先制点。大久保がレナトにパス、レナトがドリブルから、鋭いシュートをうち、一回相手GKに防がれたが、再びレナトが大きくクロスをファーへ送ると、小林がゴール前で相手DF二人(藤田とキム・ミヌ)とともにつぶれ、その後ろから走り込んだ田中裕介が左サイドネットに豪快に蹴り込んだ。
 9分、相手ボランチでキャプテンの藤田が、小林をファールで倒し、2枚目のイエローカードで退場。これで大島が前を向いてパス出しできる場面が急に増え、後半だけで15本ものシュート。
 追加点は、18分。谷口が取り返したボールを大島へ。大島は間髪入れずに縦パスを小林へ送る。小林は反転すると、体をひねった姿勢でミドルシュート、相手DFに少し当たったかもしれないが、195pの相手GK林の頭上を越えてゴールイン。これでまたアギーレ監督にインパクトを与えられたと思う。大島や谷口も見てくれたかも。
 鳥栖は16分に水沼に替えてMF岡本、22分に池田に替えてMF早川を入れる。25分、26分と大久保や小林がシュートするが、決まらない。逆に、29分、実藤が相手ボールがゴールラインを割る前に触ってしまって、さらにボールを失い、ピンチを招くが、他の選手が対応している間にゴール前に戻り、クロスをギリギリのところでスライディングで防ぐ。いや〜足が速いのはいいことだ。
 35分、憲剛が交替の準備をしてサイドラインに出てくるが、ボールがつながってなかなか入れない。やっと39分に森谷と交替。憲剛がトップ下、小林が右ワイドへ。39分、鳥栖はなんと豊田に替えて谷口博之を入れてくる。確かに谷口もヘディングが強いが、豊田の方がこわかった。
 40分、大島が与えたファールから鳥栖の左サイドからのFK。GK杉山が見送り、ゴール前でクリアしきれず、押し込まれるが、オフサイドで助かる。ここで失点すると、ずるずる失点した過去もある。40分、フロンターレもレナトに替えて小宮山を入れる。
 憲剛が大久保に鋭いスルーパスを通すが、大久保も両足がつりかけているので、うまく止まらず、シュートをうてず。44分、まだ鳥栖の左サイドからのFK。安田のキックをキム・ミヌにヘディングされるが枠の外。追加タイムなんと5分。なんとかしのぎ、49分40秒くらいにサポーターが歌う「アヴァンテ」が久しぶりに聞こえてきた。無失点で勝てたのは大きい。
 試合後の監督インタビューで、風間監督はTBS解説・小倉の「大久保、レナト、小林でもう5点くらい取れましたね。」という問いかけに、「その通り。たまには小倉さんにも出てほしい。」と、ご機嫌だった。
 10/24(金)の『エルゴラッソ』一面は、「フロンターレが蘇る」だった。なんと2位ガンバが柏に負け、1位レッズも0−0で甲府と引き分け。3位鹿島も神戸と0−0で引き分けたため、勝ち点57で浦和が1位、52でガンバが2位は同じだが、51で3位に川崎フロンターレが上がり、50で鹿島、鳥栖と続く。

サッカー短評 (2014.10/18)

ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 1対0 (2014.10/18 万博) 第28節

 またしても完敗。ガンバは10年ぶりの7連勝とか。風間監督は、試合後のインタビューで珍しく怒っていた。「点が取れなきゃ勝てない、それだけです。」と言っていた。
 先発は、GK杉山、DF登里、谷口、実藤、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に小林。森島と大久保のツートップ。ガンバは今野が出場停止だが、ボランチに入った若い内田がそつなくこなした。パトリックと宇佐美のツートップ、左ワイドに大森、右に阿部。DFオジェソク、岩下、丹羽、米倉。GK東口。
 前半は、何回かチャンスを作れた。しかし、枠に行かなかったり、相手GK正面だったり。22分には、憲剛のスルーパスに、絶妙のタイミングで走り込んだ小林がわずかに合わず、しかもオフサイド。笛の後、こぼれ球を蹴り込んだ大久保にイエローカード。
 他にも、37分に森島が左からていねいにゴール前に入れたクロスに大久保が走り込み、ゴールかという直前に相手DF岩下にクリアされたのは本当に惜しかった。大久保がゴールネットをつかんで吠えていた。

 後半、立ち上がりから押し込まれ、12分の右CKから失点。遠藤のキックをニアでクリアできず、攻撃参加していた相手右サイドバック米倉にヘッドで押し込まれた。
 21分、ガンバはボランチ内田に替えて明神を入れる。25分、フロンターレも森島に替えて森谷を入れる。森谷は右ワイドに入り、小林が前線に上がる。
 宇佐美はなんとか押さえられた。また、シュートをはずしてくれたときもあった。パトリックのスピードには何度かやられたが、得点はされなかった。32分、ガンバはなぜか宇佐美を下げて倉田を入れる。
 35分、レナトのドリブル突破から小林にパス、小林がシュートするが相手GK。さすが元日本代表。惜しかった。40分、ガンバは阿部に替えてリンスを入れる。41分、フロンターレも田中裕介に替えて小宮山が入る。追加タイム4分。憲剛のFK、小宮山の右からのクロスに谷口がヘディングなどチャンスは作ったが、押し込めず。ガンバは2位キープ、フロンターレは5位に後退。

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サッカー短評 (2014.10/13)

日本vs.ブラジル 0対4 (2014.10/13 シンガポール) 国際親善

 またしても完敗。ブラジルは走らなくても、大丈夫だった。親善試合とは言え、ブラジルはドゥンガ監督になってから3連勝。直前には、アルゼンチンに2−0で勝っている。それにしても4点全てネイマール。彼にとって、日本はさぞいいカモに見えることだろう。
 日本の先発は、アギーレ監督の予告通り、6人入れ替え。GK川島。DF太田、森重、塩谷、酒井高徳。アンカーに初招集名古屋の田口、二列目に柴崎と森岡。岡崎のワントップの左に田中順也、右に初招集フロンターレの小林。初先発は、太田、田口、森岡、田中順也、小林。
 ブラジルは、CBのダビド・ルイスはいないが、アルゼンチン戦とかなり同じメンバー。ネイマールとタルデッリのツートップ、左ワイドにオスカル、右にヴィリヤン。グスタボとエリアスのダブルボランチ、DF右からダニーロ、ミランダ、ジウ、フェリペルイス。エリアス、ダニーロ、ジウ、フェリペルイスは初めて見た。
 3分、ネイマールがドリブルで突破。しかし、ピッチの芝が薄く、だいぶ砂も入れてあるような状態のため、シュートできず。
 8分、柴崎の縦パスを小林が受けるが、シュートできず。14分、左サイドから田中順也が攻め上がるが、近くに味方がおらず、クロスも無駄に。
 17分、ブラジルのFK。ネイマールが蹴り、左上角に当たってはずれる。しかし、18分。タルデッリからのかなり強いパスを受けたネイマールがマークした酒井をかわしてドリブル、飛び出したGK川島もかわしてシュート、ゴールを決める。
 24分、日本の左サイドバック太田が上がって入れたクロスを相手DFがクリアし損ね、こぼれ球をすかさず小林がボレーシュート、惜しくも枠の左上。TBSピッチ解説の小倉が「あと1秒ためられれば」と言う。
 28分、小林が倒され、日本右寄りのFK。右利きの柴崎と左利きの田中順也が立つ。解説者が「太田や森岡もいいキックがある。」と言う。柴崎が走り越し、田中が蹴るがヒットせず、相手の壁に当たる。
 30分にも、日本の左サイドでFK。これも田中が蹴るが、相手DFにクリアされ、こぼれ球を柴崎が蹴るが、枠の上。
 35分、日本の右サイドバック酒井が上がって入れたクロスに岡崎がニアでダイビングヘッドをねらうが、枠の外。
 43分、ブラジルのFK。今度はオスカルが蹴り、中で相手DFミランダがオーバーヘッドをねらうが、枠の上。
 46分、日本の右CK。柴崎の蹴ったボールをファーの田中順也がシュート、相手DFに当たり、クリアされるが、こぼれ球をDF塩谷がシュート、しかしだいぶ枠の上。

 後半頭から、森岡に替えて本田が入る。ポジションは同じ。ブラジルは3人交替。右ワイドのヴィリヤンに替えてリベイロ、左ワイドオスカルに替えてコウチーニョ、右サイドバックダニーロに替えてフェルナンデスが入る。
 3分、出鼻をくじかれる痛恨の失点。柴崎がボールを奪われ、入ったばかりのコウチーニョがクロス、これを受けたネイマールが抜け出し、あっという間にGK川島と1対1になり、右下隅に流し込まれた。相手のミスをついて攻撃に切り替えるのが速い。
 ブラジルは、これで余裕のプレーになり、日本は防戦一方になる。7分、小林に替えて武藤が入る。武藤は左ワイドに入り、田中順也が二列目に下がり、本田が右ワイドに回る。
 9分、ブラジルの右CK。ネイマールが蹴り、本田がクリアしようとするもしきれず、こぼれ球をミランダがシュート、これをGK川島がはじく。少なくとも1点は防いだ。
 10分、柴崎からのパスを田中が岡崎へパス、岡崎がシュートするも右ポスト直撃。少ないタッチでつながればチャンスは作れる。
 13分、日本の右寄りでFK。本田が立つと柴崎も田中順也も来ない。本田のキックは相手DF。
 14分、ネイマール、17分、コウチーニョに、日本の守備をふりきられシュートされるが、枠をはずしてくれる。20分、ブラジルは、FWタルデッリに替えてロビーニョを入れる。そのロビーニョが24分、ネイマールとパス交換でシュートまでいくが、枠にいかず。
 24分、田中順也に替えて細貝が入る。細貝はアンカーに入り、たぶん田口が二列目に上がる。27分、ブラジルも交替。ボランチのグスタボに替えてソウザが入る。31分、もう一人のボランチのエリアスに替えてカカが入る。カカは前寄りに入ったので、リベイロが誰かが一列下がったのかもしれない。
 32分、ネイマールがハットトリック達成。ネイマールが右から入れたクロスをカカがヘディング、GK川島が押し出し、バーに当たる。こぼれたところを森重が体勢を崩しながらクリアしたが小さく、フェルナンデスにシュートされ、川島が左前にはじいたが、そこにいたネイマールに拾われ、簡単に決められた。川島は後ろにはじけなかったか。
 33分、岡崎に代えて柿谷が入る。36分、またも失点。ロビーニョ、カカと渡り、クロスを入れるとネイマールがヘッドで4点目。
 39分、ついに柴崎を下げてDF鈴木大輔が入る。40分、日本の右CK。本田のキックは相手DF。44分、太田が左サイドから入れたクロスに柿谷がヘッド、相手GK。追加タイム3分。47分、本田からのパを受けた武藤がシュート、相手DF。ブラジルに時間を使われ、タイムアップ。
 柴崎は判断遅れから致命的なパスミス。田口も簡単にボールを獲られた。酒井は守備が甘い。太田は思ったより、攻撃参加が生きた。あのクロスが合ってくれば面白い。酒井も攻撃参加はよかった。田中順也と小林は、シュートもしたが守備に追われた。後半から、局面を替えるべく入った本田は、その役目は果たせず。岡崎は持ち味を発揮したが、まだ回りと合っていない。柿谷は目立たず。

サッカー短評 (2014.10/12)

川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 3対2 (2014.10/12 等々力) ナビスコカップ準決勝第2戦

 観戦。いい天気で風もなく、絶好の観戦日より。工事中のメインスタンドもだいぶ立ち上がってきた。11月のホームゲームは既に指定席が売り切れで、これが今年最後の観戦となった。今年は席数が少ないので、早めに予約しようと思ったが、だめだった。
 試合は、せっかく前半9分に大久保の得点で先制したのに、前半終わり間際に連続失点して、結局アウェイゴールを与えすぎて敗退。なんだかな。
 先発は、GK杉山、DF登里、谷口、ジェシ、田中裕介。大島と山本のダブルボランチ、大久保のトップ下。左ワイドにレナト、右に森谷。ワントップは森島。明るい面は、ベンチに憲剛が戻ってきたこと、心配なのはGK西部がいないこと。
 先制点は、前半立ち上がりから積極的にシュートをうっていった流れから。登里が左サイドをドリブルし、レナトへパス、レナトが中央にクロスをあげると、大久保がヘッドで押し込んだ。
 しかし、前半42分、残り10分くらいから攻勢を強めていたガンバは、倉田が右サイドから中央の阿部にパス、阿部はパトリックとワンツーで抜け出し、シュートをられた。アウェイゴールのショックで、いっそう動きが悪くなった45分、続けてパトリックのヘディングパスを受けた宇佐美のドリブルからのパスにまたも阿部が走り込み、決定的な2失点目。ガンバは前半4本しかシュートしていない。
 それでも、追加タイム3分の48分、レナトの右CKからジェシがヘディングで押し込み、2−2でハーフタイム。フロンターレは前半10本もシュートした。応援席は、いつもなら休むハーフタイム中も歌を歌っているが、いつかの決死の雰囲気にはなっていない。あのときはスタジアム中が自然と歌わずにいられない感じだった。

 2試合合計で3−5で負けている上、5−5になってもアウェイゴール数で負けている。この試合を5−2で勝たないと2試合合計で6−5にならない。
 それでも、後半6分、幸先良く追加点が取れたときは希望が小さくともった。レナトから大久保、再びレナトからクロス、これを森谷がニアにうちこんだ。
 ガンバは16分、今日はそれほど活躍していない宇佐美に替えて大盛りを入れる。フロンターレは、前半大活躍だった山本に替えて憲剛を入れる。大歓声が沸く。さすがに憲剛が入るとリズムの違うパスが飛び交う。しかし、得点にはならない。大島がなんだか集中が落ちている気がする。いつのまにか大久保が中央、森島が右ワイドになっている。
 26分、ガンバはさらにパトリックも下げてFW佐藤を入れる。既に逃げきりのため、余計な危険は犯さない作戦らしい。
 フロンターレは、43分、森谷に替えて稲本を入れ、憲剛を一列上げたらしい。もう少し早いほうがよかったのではないか。
 追加タイム4分。最後にCKを得たが、得点できず、タイムアップ。もちろん自分たちがミスから失点したのだが、ガンバのしたたかさにもやられた感じ。

サッカー短評 (2014.10/10)

日本vs.ジャマイカ 1対0 (2014.10/10 デンカス) 国際親善

 フロンターレの小林が初招集。他に初めて呼ばれたのは、広島の塩谷。先発は、GK西川、DF長友、塩谷、森重、酒井高徳。アンカーに細貝、二列目に香川と柴崎。左ワイドに武藤、右に本田、中央に岡崎。
 ジャマイカは、FIFAランク100位。ドイツ人のシェーファー監督の下、来月のカリブ海カップのためにチーム構築中とのこと。先発選手の大半がアメリカのMLSでプレーしているらしい。
 6分、日本のFK。本田と柴崎が立つが、どう見ても本田が蹴りそう。案の定、相手GKに読まれてはじき出される。
 15分、香川が目の覚めるようなミドルシュート。ほんの少しだけ回転してポストの左へ。トップ下ではないが、このポジションからかなり自由に動いている。ザックジャパンの左サイドよりやりやすそうだ。
 16分、岡崎のボールカットから、本田へ。本田は柴崎につなぐと、柴崎がシュート、これを相手GKがはじくが、戻ってきたDFに当たり、そのままゴールへ。オウンゴールだが、本田を初め、みんな柴崎を祝福。
 初招集の塩谷は、広島ではサイドバックやウイングバックだが、森重と堂々とCBをこなしている。最終ラインからフィードのボールもよく入れた。森重はアンカーのときよりずっと落ち着いてブレー。細貝は配球に、相手の好機つぶしに活躍。酒井は、攻撃参加が特徴だが、相変わらず、クロスの質が悪い。武藤は果敢にシュートをねらうが、決まらない。柴崎は落ち着いて回りが見えている。岡崎は前線からのチェース、ダイビングヘッドと持ち味発揮。
 33分、本田がフリーでループシュートをねらうが、バーにあたる。フジテレビ解説の宮本が、「本田はGKが体を倒すのを待っていたが、それがほんのちょっと遅かったのだろう。」と言っていた。
 38分頃、香川がピッチを出て目のあたりを押さえている。接触があったらしく、顔を洗ってまた入ったが、試合後のアギーレ監督のコメントによれば少し脳しんとうもあったらしい。

 後半頭から、ジャマイカは二人交替。4分、武藤、6分、岡崎とシュートするが相手GKや枠の外。11分にも、柴崎からのボールを受けた岡崎がシュートすねが相手GK。
 14分、岡崎に替えてフロンターレの小林が入る。少し緊張した顔。小林は右に入り、本田が左へ。武藤が中央に回る。
 17分、長友からのパスを受けた香川がクロスを入れ、武藤がヘディングするが、相手GK。小林はなかなか攻撃にからめない。19分、ジャマイカ三人目の交替。西川がゴールキックを小林につける。この後、小林は次第にボールにからめるように。
 20分にも、酒井のクロスを香川がフリーでシュートするが枠の右。29分、武藤に替えて柿谷が入る。今度は本田が中央になったのか。30分、ジャマイカは四人目の交替。
 33分、長友のGK西川へのバックパスが相手FWに渡るミスとなり、ひやりとするが、森重がサイドにクリア。
 38分、長友のクロスを柿谷がヘディングするが枠の外。小林は守備に走ったりしているが、右サイドで攻撃の形ができない。もっとボールを要求してもいいのでは。
 41分、左の柿谷からのクロスに、小林がゴール前に飛び込むが、触れず。43分、長友に替えて太田が入る。太田は、小林と小学校時代からプレーしたことがある。45分、香川に替えて田口が入る。田口がどこに入ったのかちょっと不明。
 追加タイム3分。香川のシュートで得た左CK。柴崎がショートコーナーで太田へ。さっそく、左から小林にクロスをあげたが、下がりながらのヘディングとなり、枠の上。追加点は入れられなかったが、アギーレジャパン初勝利。

サッカー短評 (2014.10/9)

ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 3対1 (2014.10/9 万博) ナビスコカップ準決勝第1戦

 新潟戦よりマシだったが、好調のガンバとアウェイで対戦するのに、憲剛が右足首痛で欠場。小林も代表でいない。対するガンバは絶好調の宇佐美はいるし、前の試合ハットトリックのパトリックもいるし、遠藤、今野も残っている。その上、先に失点しては勝てるわけもなし、後半追加タイムにアウェイゴールを一つもぎ取るのがやっとだった。
 先発は、GK西部、DF左から井川、谷口、実藤、田中裕介。大島のアンカー、大久保と森谷が二列目。左ワイドにレナト、右に小宮山、ワントップに森島。この最終ラインは苦肉の策か。宇佐美対策なのか。それともガンバの混乱を誘うためか。登里もベンチにいるのに。
 ガンバはパトリックと宇佐美のツートップ、二列目左右に阿部と大森、遠藤と今野のダブルボランチ。DFオ・ジェソク、岩下、丹羽、米倉。GK東口。
 フロンターレのチャンスは、たちあがりの4分、森島からのパスを受けた大久保がシュート、わずかに枠の右。10分、大久保がファールを受けて得たFKで、キッカーには森谷も立つが、レナトのキックは相手GK。
 この後は防戦一方に。宇佐美はうまいし、パトリックは速い。そうかと思うと阿部にもシュートされる。16分、ついに失点。阿部、パトリック、遠藤と渡り、遠藤の絶妙なパスに攻め上がった相手右サイドバックの米倉が押し込んだ。
 フロンターレは森島にボールが収まらない。パスがほんの少しずれるのも多い。森谷や森島が強引にシュートするも大きくはずれる。ガンバは大島や森谷に入るボールをねらってカットし、カウンター。
 28分、井川が中途半端に谷口に横パスしたところを奪われ、パトリックがシュートしたのは、西部がはじいたが、これを宇佐美に押し込まれた。アウェイで先に2失点しては、厳しい。1点なら引き分け狙いもあるが、今の状態では、とにかくアウェイゴールをとりあえずねらうしかない。
 36分、レナトが利き足でない右足でシュートするが相手DF。右でもなかなかいい反応のシュートだったのだが。40分、フロンターレの左CKで、レナトのキックを田中裕介がヘディングするが、競られてボールをたたけず、枠の上。

 ハーフタイムに珍しく、風間監督が「シュートの意識を持て」と言ったらしい。後半頭から井川に替えて金久保が入る。小宮山が井川のいた左サイドバックに回り、金久保が右のワイドに入る。
 しかし、この新しい布陣で攻撃するまもなく、4分にまた失点。相手CB岩下がドリブルで持ち上がり、阿部、パトリックと渡り、パトリックの高速ドリブルに谷口が併走するが前に入れず、ゴール前で実藤も止められず、シュートを決められた。
 8分、ガンバはそのパトリックに替えて、守備のできる長身FW佐藤を入れる。12分、フロンターレは小宮山に替えて登里を入れる。とにかくガンバに押されっぱなし。点が入る気がしない。レナトには、相手右サイドバックのオ・ジェソクと誰かもう一人が来る。大久保には、岩下や今野が来る。森島はシュートもできない。
 それでも20分、金久保からのパスを受けたレナトがシュート、相手DF。続くFKを森谷が蹴るが、相手GK東口がファインセーブ。惜しかった。22分、大久保が左からフリーでシュートするが、惜しくも枠の右。
 25分、ガンバは阿部に替えて倉田を入れる。32分、フロンターレはボールをつないで、最後は田中裕介がシュートするが、相手GK。さすがに元代表。34分には、ガンバは宇佐美を下げてボランチの明神を入れ、逃げ切りに入る。
 36分、大島が、技ありのループで相手DFの裏へ抜けた大久保にスルーパス、絶好のチャンスだったがオフサイドの判定、と思ったが大久保のファールとされたらしい。38分、田中裕介のクロスにレナトが左からシュート、これまたわずかに枠の右。40分、足がつったレナトに替えて山本が入る。入る前、ジェシが山本に何か声をかけていた。登里が果敢に攻撃参加するが、決められない。
 追加タイム3分。47分、フロンターレの左CK。金久保のキックを走り込んだ田中裕介がヘッドで押し込み、ようやく1点。続けてカウンターのチャンスがあり、山本からパスをゴール前で受けた森島がシュートすれば、もう1点、というところまで迫ったが、相手DFと重なり、得点できず。
 10/12第2戦、ホームで失点せず、2点とれば勝ち上がれるが。憲剛が間に合うか不明。台風も来そうだが。準決勝もう一試合は、広島がホームで柏に2−0で勝利。

サッカー短評 (2014.10/5)

アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 3対0 (2014.10/5 デンカス) 第27節

 前節仙台戦以上に悪いところが出た。完全に優勝戦線から離脱したと思う。前半に小林に二回、大久保に一回得点チャンスがあったが、そこを決めきれなかった。後半はほぼノーチャンスだった。いったいどうしたのだろう。風間監督は試合後「頭の中を整理すればすぐよくなる。」と言っていたが…。
 先発は、GK西部、DF小宮山、井川、ジェシ、田中裕介。大島と谷口のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに森谷、右に小林、大久保のワントップ。4−2−3−1。
 新潟は、夏にFW指宿、ラファエル・シルバと補強。左右のワイドに田中亜土夢と山本康裕。レオ・シルバと小林裕紀のダブルボランチ。DFは大井を中心に4バック。GK守田。
 38分に失点するまでは、なんとか守れていたし、チャンスも少ないながらあった。12分、憲剛からのパスを受けた大久保がフリーでシュートをうった場面は、いいときなら決まっていたのではないか。14分にも小林がシュートしたが、相手GK。
 20分過ぎから、守るばかりになって、とうとう38分、FKを与える。新潟のキッカーは前の試合でもFKを決めているレオ・シルバ。西部は壁を5―6人立てたが、跳んだ壁の上を通って、右上隅に決められた。とても取れない感じだった。
 41分、小宮山がこぼれ球をシュートしたが、枠のはるか上へ。選手間の距離が遠く、パスが通らず、攻撃も組み立てられず。なんとか0−1でハーフタイム。

 後半は頭から、田中裕介に替えて登里が入る。裕介のいた右サイドバックに小宮山が回り、左サイドバックは谷口が下りる。憲剛が一列下がって大島とダブルボランチ、ノボリは左ワイドに入り、そこにいた森谷が右へ。小林と大久保のツートップに。4−4−2に布陣変更。
 いつもなら、後半は、選手交替か布陣変更が効いて、パス回しがうまくいくようになるが、この日はちっとも変わらないように見えた。相変わらず、パスミスを奪われ、あまりのひどさに、スカパーのアナウンサーが、解説者に「フロンターレはどうしたらいいのでしょうか。」と振ると、新潟OBの梅山さんは「パスが少しずれているので、ずれないようにすること。」という、これまたどうしたらいいのかわからないお返事。
 結局、20分に山本、41分にはラファエル・シルバにまで得点されて、完敗。22分に、前節の得点者、森島を入れたが、効かず。ビッグ・スワンでの相性の悪さを改めて証明したような結果となった。
 昼間の試合で浦和レッズが勝ち、4位のガンバが2位の鹿島に勝ったので、4位に後退。

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サッカー短評 (2014.10/1)

日本女子vs.北朝鮮 1対3 (2014.10/1 ムンハク・韓国) アジア大会決勝

 北朝鮮は、平均年齢21.5歳。平均身長も日本より5pも高い。この大会初めて失点し、後半にも2失点。宮間が流れから1点押し込んだが、そこまで。連覇ならず、銀メダルに終わった。
 先発は、GK海堀。DF臼井、長船、有吉。宮間と阪口のダブルボランチ、左アウトサイドに吉良、右に川澄。高瀬と増矢のツートップ。
 北朝鮮は、ワールドカップ予選でドーピングが発覚し、来年の女子ワールドカップカナダ大会の出場資格を剥奪された。代表の次の目標はリオ五輪になったので、チームの若返りを早めたらしい。キャプテンの10番ラ・ウンシム、GKのホンはベテラン。今回のアジア大会は、決勝トーナメントで、中国、韓国を破っての決勝進出。特に韓国戦は、後半追加タイムに劇的な逆転で勝ち上がってきた。
 立ち上がりから、北朝鮮の速い攻撃を受け、耐える展開。日本のパスは通らない。初招集の左サイドバック臼井を初め、経験の浅い選手が多い日本の左サイドを、北朝鮮は弱点と見切って、突破してきた。
 失点は、前半12分。日本の左サイドで得たFKから、ゴール前に放り込まれ、ルーズボールを相手MF9番キムがシュート、これが岩清水に当たり、ゴールイン。あっという間だった。
 北朝鮮は、速攻はかなり訓練されている感じだが、細かくパスをつないだり、スルーパスなどの連携はまだまだの面も見られた。しかし、対する日本も今回のメンバーだと、細かいパス回しもロングフィードからの速攻も、どちらも連携が熟成していないので、相手の攻撃をしのぎつつ自分たちの攻撃を組み立てるのは厳しかった。高瀬はがっちりマークされていて、ほとんどボールを受けられない。増矢はたぶん動き方が今ひとつで、すぐに奪われてしまう。川澄はさすがにそういうことはなかったが、吉良はドリブルなど持ち味を発揮できなかった。
 41分、日本のチャンス。左サイドからのFKを宮間が蹴り、岩清水がシュート、これが惜しくもバー直撃。こぼれ球にもシュートしにいったが、オフサイド。この後ピンチもあったが、0−1でハーフタイム。

 後半2分、北朝鮮一人目の交替。13番FWウィに替えて3番FWホが入る。この3番は他の試合で2得点したらしい。7分、早くもまた失点。ロングパスを前線に通され、これに相手FW10番ラ・ウンシムが追いつき、左サイドネットにシュートをたたきこむ。これで3得点しないと優勝できず、かなり暗い気持ちになる。
 9分、吉良に替えて菅沢を入れる。11分、日本が得点。左サイドバック臼井がサイドチェンジのロングパス、右サイドの川澄に通す。川澄が素早くクロスを入れると、ニアで高瀬がスルー、走り込んだ宮間がフリーでシュート、1点返す。失点からすぐで、いい取り方だった。希望がよみがえる。
 日本は15分にも川澄がシュートするが、相手GK。23分には、右CKを得て、長船が競り勝ってヘディングシュートしたが、叩きつけられず、バーの上。26分、左サイド臼井からのクロスに高瀬がヘディングするが枠の外。だんだん日本もチャンスが増え、40分には、左サイドのFKで宮間が蹴るが、相手DF。
 しかし、42分、北朝鮮のカウンターで致命的な失点。相手左サイドを上がってフリーで受けたDFユンがクロスを入れると、途中で入った相手FW3番がダイビングヘッドで押し込んだ。
 追加タイムは3分。46分に、菅沢がロングボールをポストプレーで落とし、増矢が走り込んでシュートしたが、相手DF。北朝鮮は、さらに二人選手交替するなど、余裕で逃げ切った。
 スポーツナビのweb記事を読むと、「新戦力の発掘・融合」は失敗したという評価。このアジア大会の対戦では、初戦の中国と決勝の北朝鮮だけがかみごたえのある試合だったことも「不幸」だった、という指摘も。厳しい実戦をくぐらないと、選手のレベルアップにつながらない。
 GK山根はDFと連携不足。CB北原と激突して北原は肩を負傷。長身CBの長船と北原は、背の高さは貴重だが、寄せやクリアの甘さが熊谷や岩清水に取って代わるとは到底思えない。左サイドバック臼井も俊足で長身なのはいいが、それが生かせていない。鮫島が怪我から回復したら厳しいだろう。右サイドバックの有吉は、判断は早くなってきたが、いかんせんパスが弱すぎる。やはり近賀に見劣りがする。ボランチの猶本も厳しいプレスの中でもっと早い判断と正確な展開が望まれる。吉良も物足りない。FWをねらうなら、もっとシュートの意識を持ってほしい。佐々木監督が認めた増矢は、1点とってからかなり積極的になったが、肝心の「決定力」をもっと高めないと、大儀見、大野、川澄、高瀬、丸山の誰かに取って代わるのは難しいだろう。まあ、こんな顔ぶれで優勝したら、やっぱりおかしいので、準優勝で妥当だったと思う。

サッカー短評 (2014.9/29)

日本女子vs.ベトナム 3対0 (2014.9/29 インチョン・韓国) アジア大会準決勝

 格下相手にピリッとしない内容だったが、順当に勝ち、連覇めざして決勝進出。中一日で対戦する相手は、後半追加タイムに逆転で韓国を2−1で破った北朝鮮。ベトナム戦のような戦い方では、苦戦するだろう。
 先発は、GK山根。DF有吉、北原、長船、羽座。宮間と阪口のダブルボランチ、左ワイドに中島、右に川澄。高瀬と増矢のツートップ。宮間と阪口は6日ぶりで休養十分。
 ベトナムのGKは28歳。19歳のときから代表で活躍していたというだけあって、なかなか上手い。17分の高瀬のシュートを防ぐ。20分にも高瀬が中島のシュートのこぼれを押し込むがオフサイド。
 24分に先制。右サイド羽座からのクロスを高瀬がポストプレー、増矢がシュート、相手GKがはじいてCKを得る。このキックからの流れで宮間がクロス、相手GKが正面にはじくとボールは阪口の足下に。阪口は相手DFの陰からシュートをうちこむ。これで今大会5点目。
 前半のうちに追加点がほしい日本は、35分に有吉、40分にも川澄のクロスから増矢がシュートするが、いずれも相手GKがはじく。解説の川上さんは、「ベトナムのGKは近距離の反応に優れている。」と言う。

 後半頭から中島に替えて吉良が入る。5分、ベトナムは5番に替えて4番を入れる。8分、日本のCK。ニアで相手DFに当たり、右ボスト直撃。このこぼれを攻撃参加していたCB北原が折り返すと、同じくCB長船が打点の高いヘディングで追加点。いい時間に取れた。
 19分、高瀬に替えて菅沢を入れる。ベトナムも18番に替えて俊足の11番が入る。
 29分、3点目。ショートコーナーから菅沢がヘディング。菅沢も5点目。30分、阪口に替えて、猶本が入る。
 ベトナムは、時々ボールをつないで攻めてくる。解説の川上さんは、「日本のDFの寄せが甘い」とい言う。俊足の11番のドリブルに、長船が追いついたのに、クロスを入れさせてしまうなど。強い相手だったら、シュートが枠に飛んでくる。
 41分、猶本がシュートするが、相手GK。結局、ピリッとしないまま勝利。

サッカー短評 (2014.9/28)

U21日本vs.U23韓国 0対1 (2014.9/28 インチョン・韓国) アジア大会準決勝

 やっぱりここが鬼門だった。85分耐えていたが、最後にPKを与えて失点。まだチームになっていない、寄せ集めの守備で、よくここまで格上のチームに対して守れていたというべきか。
 韓国は、開催国だし、ワールドカップは3戦全敗だったし、優勝必至のU23プラスオーバーエイジ3人のチームで臨んでおり、まさか格下の日本相手に負けるわけにはいかなかったろう。
 先発は、GK牲川、DF秋野、植田、岩波、室屋。大島と遠藤のダブルボランチ、中島のトップ下。鈴木武蔵のワントップ、左ワイドに矢島、右に野津田。
 韓国が立ち上がりから激しく来ることは予想された。日本は、後手を踏み、ファールで止めてFKを与えたり、パスや数少ないシュートも必死に伸ばした相手DFの足にかかってしまう。
 日本は前半、33分の遠藤のミドルシュートと、43分の野津田のシュートだけだと思う。韓国には、ずいぶん打たれたが、だいぶはずしてくれた。終了間際、韓国の14番MFが足を傷め、16番FWの選手が入る。

 後半も韓国は、たちあがりに日本をしとめてしまおうと攻め込んでくる。9分には、もうだめかというくらい、立て続けに韓国にシュートをうたれたが、なんとかしのぐ。
 19分、野津田に替えてFW荒野が入る。荒野と鈴木武蔵のツートップ、中島がトップ下から左サイドに出て、矢島が左から右へ回る。
 32分、絶好のチャンス。大島が高い位置で右に配球、室屋が右サイドをドリブル突破、クロスを入れると、相手DFのブロックでこぼれたところにフリーで矢島がダイレクトシュート。惜しくも相手GK。相手GKは確かオーバーエイジで、ワールドカップブラジル大会でも1試合出場経験がある。
 34分、矢島に替えて原川が入る。遠藤をアンカーに下げ、大島と原川がその前でダブルボランチを組むパレスチナ戦と同じ形。
 残り10分で決着をつけようと韓国の猛攻。必死に防いでいたが、41分、ペナルティーエリア内の浮き球を大島が相手FW16番と、空中で後ろから競る形となり、ボールに触れないまま落下し、上に乗ってしまい、PKの判定。これをキャプテンの20番DFに決められ、0−1。日本のGK牲川は、20歳で、いったいどれくらいこんな重圧のかかるPKストップの場面を今まで経てきたのか。アンダー世代では、GKはいつもたいへんだと思う。
 失点直後、日本はCB植田を前線へ上げ、パワープレー。追加タイム4分。韓国は蹴り出したり、踏んだりして時間を使う。日本は、せっかくペナルティーエリア近くまでボールをつないでも、この期に及んでもラストパスを相手に渡してしまう。46分、韓国はFW9番に替えてDF5番を入れる。日本もFW鈴木武蔵に替えてMF金森を入れる。金森が最後にドリブル突破を試みるが、これもカットされ、タイムアップ。まあ、日本は延長に持ち込んでも、点がとれたかどうか怪しい。ともあれ、地力の差が最後に出たというところか。

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サッカー短評 (2014.9/27)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 1対1 (2014.9/27 等々力) 第26節

 久しぶりに観戦。ホームなのに、やっとのことで引き分けた。何とか負けなくてよかったという内容。いったいどうしたのか。前半は仙台のプレスも弱くパスがつなげていた。しかし一瞬のうちに失点。後半はパスミスが目立ち、大久保も小林も動けておらず、交替で入った森島がなんとか同点ゴールするのがやっと。大宮戦で精魂使い果たしたのか。これではナビスコ、リーグ戦と続くガンバ大阪との3連戦など戦えないのでは。
 大宮戦と異なり、なんだか動きが悪かったように見えた。どうしたのだろう。こんなところで足踏みしていては、とても上を食うことはできない。
 先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。パウリーニョと谷口のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保を中央に、左レナト、右に小林の4−3−3。小林、レナト、谷口は前節負傷交替しており,90分もつのか心配。大宮はウィルソンのワントップ。
 前半はよくボールが動いた。レナトのシュートが何本かあった。でも、最後でパスがずれたりする場面が多く、ボールを持っている割には、シュートが少なかった。
 パスミスから、ボールを取られ、リャンや太田にシュートされた。太田と、仙台右サイドバックの菅井には、レナトと登里の左サイドを何度も破られた。26分のウィルソンのシュートはGK西部が捕ったが、33分、仙台の野沢のFKから赤嶺にシュートを入れられたのは、オフサイドで助かる。
 41分、右からのクロスにレナトがファーでシュート、ポスト直撃。レナトはこのとき足を傷めたらしい。直後に仙台の太田、菅井とつないで、クロスを赤嶺がポストプレー、これをとびこんだウィルソンに決められた。ホームで押していたのに、先に失点してしまった。
 43分、倒れていたレナトに替えて森谷が入る。0−1のままハーフタイム。

 後半は、立ち上がりから布陣変更したらしい。大久保と小林のツートップ、左アウトサイドにノボリ、右に森谷。憲剛とパウリーニョのダブルボランチ谷口がノボリの後の左サイドバックに入る。
 結局、36分、登里に替えて入った森島が、45分にヘディングで同点。追加タイム4分あったが、このままタイムアップ。
 なんだか、体のキレが悪い。みんな疲れがたまっているみたい。せっかく浦和が負けたのに、鹿島が勝って3位に後退。

サッカー短評 (2014.9/27)

日本女子vs.香港 9対0 (2014.9/26 ファソン・韓国) アジア大会決勝トーナメント1回戦

 香港は北朝鮮と粘り強い試合をしたと言うが、引いて守るだけで、寄せが甘く、楽勝だった。先発は、GK海堀、DF臼井、長船、岩清水、羽座。中島と猶本のダブルボランチ、左ワイドに左利きの木龍、右に川澄。吉良と増矢の若いツートップ。羽座と猶本は初先発。
 猶本は「澤二世の期待」と騒がれているが、今回のチームでは、宮間の役割を期待されている。素早く的確なパスさばきと、ミドルシュート。3分の先制点は、猶本が右にさばいたボールを川澄が素早くクロス、これを吉良がヘディング、バー直撃したはねかえりを増矢がヘッドで冷静に押し込んだ。これが増矢の初得点。増矢は急に動きが生き生きとしてくる。
 10分、追加点。右サイドバックの羽座がオーバーラップして受けたボールをクロス、ファーサイドに走り込んできた木龍の前についた相手DFがヘッドでオウンゴール。
 13分、猶本が倒されて得た、中央正面FKを中島が蹴ると、相手DFに当たって少しコースが変わったボールが相手GKの前でバウンドして決まる。あっけなく3点目。
 香港は、178pのFWもいるが、全員が自陣に戻り、7バックで守っている。日本は17分にも、猶本がドリブルで正面突破を図り、左CKを得るが、中島のキックを増矢がヘディング、こぼれ球を長船がシュートするが相手GK。23分、岩清水が鋭いミドルをうつが、惜しくも左ポスト直撃。
 26分、右サイド、中島と川澄の崩しからクロス、中央で増矢がヘディング、4点目が決まる。増矢は身長は高くないが、香港のDFもさほど高くないので、タイミングが合えば競り勝てる。
 36分、香港のFK。ゴール前にボールが入るが、GK海堀が捕る。この試合初めて海堀がボールに触る。
 40分、また猶本のミドルシュート。いいシュートだったが、相手GKも横っ飛びではじく。CKには岩清水がヘディングするが枠の外。4−0でハーフタイム。

 後半頭から、川澄に替えて高瀬が入る。右足首はもういいのか。高瀬が増矢とツートップ、木龍が川澄のいた右ワイドへ回り、吉良が左へ。
 3分にまた追加点。右サイドから崩し、攻撃参加した岩清水の、目の覚めるようなミドルシュートがファーサイドのサイドネットに突き刺さった。
 15分にも追加点。右サイドで折り返しのパスを受けた木龍が切り込んで左足でシュート、相手GKがキャッチにいってつかみそこねてゴールイン。はじきにいけば入らなかったような感じで、木龍は少し恥ずかしそうに喜んだ。今大会初得点。解説の川上さんは、「得点してほしかった木龍が取ったので、あとは吉良と猶本の得点が見たい。」と言う。
 21分、増矢に替えて菅沢が入る。直後に、吉良がドリブルで切り込んでから高瀬にクロス、これを打点の高いヘディングで押し込み7点目。高瀬と菅沢のツートップにボールが収まるので、ますます日本のワンサイドゲームに。決勝トーナメントに出てくるチームがこんなに弱くていいのか。
 24分、香港一人目の交替。MF20番に替えてMF11番が入る。直後の高瀬の弾丸シュートをブロックした相手DFが倒れ、少し中断。
 31分、8点目。中島の右CKから、菅沢がヘッドで流し込む。33分、中島に替えて阪口が入る。セットプレーは誰が蹴るのだろう。
 35分、木龍の2得点目。中盤中央に下がってボールを受け、まったくフリーでロングループシュート。相手GKはかすかに触るがゴールイン。9点目。
 43分にも、阪口が強いミドルシュートをうつが、相手GKがファインセーブ。この左CKからシュートをうつが、得点できず。解説の川上さんは、「中央から崩していく形を試してほしい。」と言っていたが、大味な試合運びとなった。準決勝は、ベトナム戦。反対側のベスト8は、北朝鮮が中国に1−0で勝ち、韓国対台湾の勝者と対戦。

サッカー短評 (2014.9/26)

U21日本vs.パレスチナ 4対0 (2014.9/25 ファソン・韓国) アジア大会決勝トーナメント1回戦

 心配していたが、前半17分に幸先よく、アンカー遠藤の得点が入って波に乗れた。パレスチナは、思ったよりプレスに来なかった。先発は、GK牲川、DF秋野、植田、岩波、室屋。遠藤がアンカー、その前に大島と原川、左ワイドに中島、右に野津田。鈴木武蔵のワントップ。
 17分、アンカーの遠藤が攻撃参加。野津田からのパスを中央の鈴木武蔵に出すとダイレクトで戻ったボールをフリーでシュート。いい時間に先制。
 日本は左サイドの秋野がオーバーラップしてクロスを入れる形を作ったが、クロスの精度が悪く、中央の味方に合わない。パレスチナもこの形に対しては、練習してきたらしい。中島のドリブルもペナルティーエリアに入るとカットされる。
 22分には、パレスチナにこぼれ球をミドルシュートされるが、枠をはずれて助かる。
 27分、原川が右サイドから中央にクロス、鈴木武蔵が高いヘディングで追加点。これで鈴木武蔵は5得点。NHKのアナウンサーが「あと1点で1966年大会の釜本の6得点に並ぶ。」と言う。
 パレスチナは、グループリーグ3試合全てで得点し、攻撃はいいものがあるというが、あまりピンチにならない。クロスはCBが跳ね返し、相手FWはオフサイドにかかる。
 37分、大島がミドルシュート、相手DFに当たり、CKを得る。原川のCKのこぼれを秋野がシュート、相手GKがはじいたところを遠藤がヘッド、下から当ててしまい、押し込めず。
 43分、日本のスローインで野津田がスローワーを他の選手にゆずると、遅延行為でイエローカード。主審は中国の人。
 46分、遠藤のスルーパスに相手DFの裏へ走り込んだ鈴木武蔵の追加点かという場面はオフサイド。解説の小島さんが「鈴木は裏へ走り込む場面が増えてきた。」と評価。

 パレスチナは後半頭から、アウトサイドMFを左右入れ替えてくる。そこへロングボールを入れて走らせるが、うまくいかない。8分、12番のFWに替えて、ここまで2得点の11番MFを入れる。
 11分、中島がドリブルでファールを受けて得たFKを、原川が直接ゴールをねらうが、枠の左。
 パレスチナにボールを奪われ、しばらく取り戻せない。右サイドバック室屋のファールで与えたFKからのこぼれをシュートされるが、枠の外。
 18分、大島に替えてMF矢島が入る。矢島は左ワイドに入り、中島がトップ下、原川と遠藤のダブルボランチ。大島は、ネパール戦から採用された、遠藤がアンカーに入る中盤の形が慣れなくてやりにくかったらしい。
 26分、パレスチナは二人目の交替。9番FWに替えて2番FWを入れる。28分、日本も二人目の交替。前半から走り回っていた鈴木武蔵に替えてFW荒野を入れる。
 すると30分、その荒野が追加点。長いパスを左サイドで受け、そのまま持ち込みシュートを流し込む。これで3点目。
 37分、中島のスルーパスを受けた野津田がシュート、相手GKがはじいたところを原川がつめて4点目。
 38分、パレスチナは三人目の交替。13番MFに替えて17番DFが入る。日本も41分、野津田に替えてMF吉野が入る。追加タイムは3分。このまま逃げ切り、いよいよベスト8で韓国戦へ。

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サッカー短評 (2014.9/23)

大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ 1対3 (2014.9/23 NACK5) 第25節

 帰ってきた大久保のハットトリック。最後、田中裕介のオウンゴールで零封は逃す。それより、小林とレナトが怪我で交替したのが心配。先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。谷口とパウリーニョのダブルボランチ、トップ下に憲剛。左ワイドにレナト、右に小林。ワントップに出場停止明けの大久保。大宮は、ムルジャとズラタンのツートップに、カルリーニョスを憲剛のマークに付けてきた。
 アウェーだが、残留に向け必死の大宮相手に立ち上がりから積極的に攻撃をかける。3分、レナトのFK、8分、憲剛の右CK、9分、大久保のシュート。
 12分、大宮の左CK。カルリーニョスのキックにズラタンがヘディング、GK西部がさわってバーに当たる。20分、小林が接触で足を踏まれたとき、反対の足首を捻挫し、山本と交替。この少し前にパウリーニョも足を踏まれて、かなり痛がっていたので、山本が交替の準備をしたのだと思うが、山本はそのまま小林のいた右ワイドに入る。
 21分、中盤でレナトが相手ボールをカット、すぐ憲剛に横パス、憲剛も相手DFがすぐさま寄せてきて体勢を崩しながらスルーパス、これを受けた大久保が冷静に見極めてシュートを決める。さすが。
 35分、大久保のパスを受けたレナトが、相手DFをかわしてゴールに迫り、相手GKとの1対1を冷静に決めようとしたが、惜しくも止められる。
 大宮のムルジャとズラタンのヘディングは脅威だが、枠に来なくて助かる。大宮の左からクロスを入れてくる泉沢にジェシが引き出されて対応しているとき、センターの守りが心配だが、そこは大丈夫だった。
 40分、またしてもレナトがフリーでシュートするが、今度はダイレクトでうったせいか、すごくういてしまう。決めてほしい。前半の後半は、かなり大宮に攻め込まれたが、しのいでハーフタイム。

 大宮は、後半頭からムルジャに替えて長谷川を入れる。後半はいきなり、憲剛がパスカットからスルーパスを大久保に送り、大久保がシュートするが、相手DF。ここで決まっていれば面白かった。6分、右サイドから田中裕介がえぐって中へ低いクロス、大久保が二人の相手DFの間に走り込んで流し込んだ。
 7分、レナトのシュート、8分、憲剛のシュートはいずれも防がれる。逆に9分、10分と大宮にシュートを打たれるが、GK、DF陣がくいとめる。
 15分、レナトが右ふともも裏の違和感で交替。山越が入り、左サイドバックに。ノボリが一列上がり、レナトの位置へ。大宮も22分、カルリーニョスに替えて橋本が入る。
 スカパー解説の名波は「大宮は、もっと家長が、右サイドから動かないと。」と言う。
 31分、谷口に替えて稲本が入る。谷口もヒザに氷を巻いていた。大久保も両足がつりかけている。34分、山本、憲剛と渡ったボールを受けた大久保が、相手DF金沢ともつれながらゴールに迫り、相手GKのニアサイドをアウトサイドキックで打ち抜く。これでハットトリック。驚いたことに、今季のJ1初のハットトリックだそうだ。大久保自身10年ぶりらしい。これで2試合休んでいる間に、神戸のペドロ・ジュニオールに抜かれていた得点ランキングのトップを取り返した。J1通算得点「ヨシメーター」も300に。
 このまま終わりたいところだったが、41分、橋本からのパスを受けた相手左サイドバック高橋が左サイドをドリブル突破、クロスを入れると、これをクリアしにいった田中裕介のヘッドがニアポストに当たってゴールイン。オウンゴールを与えてしまう。追加タイム4分、最後まで互いに攻撃し合う。残り40秒でサポーターが「アヴァンテ」を歌い出すが、その間にも大宮にシュートされる始末。なんとか1失点で勝った。
 試合後、名波の監督インタビューで、風間監督は「大久保は迷惑かけたんだから、このくらいやってもらわないと」と笑っていた。

サッカー短評 (2014.9/23)

日本女子vs.台湾 3対0 (2014.9/22 ムンハク・韓国) アジア大会グループB

 TBSでは、他の競技と抱き合わせの放送で、前半は得点場面のみのダイジェスト。3分阪口、32分吉良が得点。前の試合で菅沢も怪我。吉良と阪口のツートップにしたらしい。先発は、GK山根、DF臼井、北原、岩清水、有吉。宮間と中島のダブルボランチ、左右ワイドにたぶん増矢と川澄。吉良と阪口のツートップ。
 台湾も監督は日本の人。解説の川上さんによれば、相手のヘッドコーチも日本でのプレー経験があるので、日本ベンチの指示は筒抜けだとのこと。
 3分阪口の得点は、右サイドの有吉からの低いクロスを吉良がスルー、ファーで阪口がズドンと決めたもの。
 32分の追加点は、宮間が右の川澄へパス、川澄が入れたクロスに吉良が飛び込み、ヘディングで決めた。
 他会場の中国対ヨルダンは、前半5−0で中国がリード。試合前には8あった中国との特失点差が5に縮まった。グループ1位だと、決勝トーナメント一回戦で他のグループ3位と当たるが、2位だとグループC1位の北朝鮮との対戦。北朝鮮は、アジア大会サッカー女子参加国の中で、日本に次いでFIFAランクも高い。怪我人が多くいる現在、北朝鮮とは決勝まで当たらずにいきたい、というわけ。

 日本は、見えない中国と得失点差の戦いをしているため、1点でも多くほしい。解説の川上さんは「ヨルダンにがんばってほしい。」と笑う。しかし、台湾はヨルダンより格段に組織されたチームで、パスをうまくつないでくる。
 日本は後半たちあがりに阪口がシュートしたが、ヒットせず、枠の外。12分の宮間のFKもバーの上。なお、後半は、阪口はボランチ、増矢と吉良がツートップ、中島が左ワイドに入る布陣でスタート。
 12分、台湾は一人目の交替。18分、中島のクロスを増矢がフリーでヘディングシュートするが、枠の外。
 18分、吉良に替えて猶本が入る。猶本は今大会初出場。猶本がボランチに入り、阪口がまたFWになり、増矢とツートップ。
 20分過ぎから台湾にFKを与えて、ピンチをまねく。阪口が戻ってクリアして難を逃れる。解説の川上さんが「守備はもっと寄せないと、強い相手だと失点に結びついてしまう。」
 25分、中島に替えて木龍が入る。木龍はそのまま左ワイドに入る。日本は攻勢をかけるが、今ひとつ合わず、得点できない。
 33分、増矢がミドルをうつが、相手GK。海外組がいないうちに代表定着をめざすには、とうしても得点がほしいが、決められない。
 39分、やっと3点目。左からのクロスを相手GKがはじき、このこぼれを拾った川澄がなんとループで左上隅をねらうと、ボールは左ポストに当たってゴールイン。技ありのシュートで、相手も、悔しそうな顔。
 44分、臼井に替えて羽座が入る。羽座も初出場。羽座は右サイドバックに入り、有吉が左へ回る。
 追加タイム3分。最後に台湾にシュートを打たれるが、枠をはずれる。結局、中国は後半無得点で、得失点差は6で日本がグループ1位。

サッカー短評 (2014.9/21)

U21日本vs.ネパール 4対0 (2014.9/21 コヤン・韓国) アジア大会グループD

 勝てば、決勝トーナメント進出が決まる。先発は、GKポープ(東京ヴェルディ)、DF山中、植田、岩波、室屋。大島と遠藤のダブルボランチ、中島のトップ下。鈴木武蔵のワントップ、左ワイドに矢島、右に野津田。ネパールはU23にオーバーエイジ3人を加えたチーム。
 日本は、5バックで守りを固めたネパールをなかなか崩せない。NHK解説の小島さんによれば「ラストパスの一つ前で引っかけられている。」という。ワンタッチでパス回しをする割には、味方に正確に渡らないし、相手が守備固めする前にクロスを入れた方がいい場面では、持ちすぎてタイミングを逃している。
 最初のシュートは5分の矢島だったが、枠をはずす。枠内に打てば、決まりそうだったが。27分の大島の中央正面からのシュートは、相手DFの腕に当たったが、ハンドはとられず。主審はタイの人。
 やっと33分に野津田の個人技で先制。下がり気味の中央でパスを受け、左足で鋭いミドルをうつと、急に落ちるカーブでバーのすぐ下に当たり、ゴールイン。
 直後にネパールにFKを与えてしまい、クリアがオウンゴールしそうになる。38分には、山中の左からのクロスに飛び込んだ野津田がヘディングシュートするが、バーの上。
 そのいいクロスを上げていた山中が、相手DFと交錯して脇腹あたりを傷め、43分、秋野(柏レイソル)と交替。前半のうちにもう1点ほしかったが、ハーフタイム。

 後半は、左右からクロスを放り込んだり、ワントップの鈴木武蔵におまかせにするだけでなく、武蔵の空けたスペースを中島や野津田や矢島が使う意識が高くなったようだ。9分の追加点は、左の矢島からのクロスを武蔵が受けると見せてスルー、後ろから中島が走り込んで受け、GKと1対1となり流し込んだ。
 3点目は、17分、矢島からのパスを野津田がスルー、これを受けた武蔵が押し込んだ。19分、ネパール一人目の交替。20分、日本も大島に替えてMF原川が入る。大島にはもう少し決定的な仕事がしてほしかった。
 ネパールは、5バックというより6人、7人で守っていて、日本にシュートを打たせないよう、徹底して足を出してくる。解説の小島さんも「簡単なミスパスは避けたい。」と言うが、少し緩んだ感じがする。
 24分、4点目が入る。左サイド秋野から野津田へパス、野津田がゴール前の相手DFとGKの間に素早くクロスを入れると、ファーサイドで武蔵が滑り込みながらボレーでシュート、これが一番気持ちよく決まる。
 29分、ネパールは10番の「ネバールのメッシ」を下げて11番を入れる。33分、日本はCB岩波に替えてMF野沢(FC東京)が入る。野沢はボランチに入り、原川と組み、遠藤がCBに入る。遠藤はこれが本来のポジションらしい。
 日本はまた、攻めあぐねる展開が続く。連携ができていなくて、攻撃のアイディアが足りない感じ。36分、ネパールは3人目の交替。FW9番に替えて17番が入る。
 42分、日本のFK。原川が強烈なキックで右下隅に蹴ったが、相手GKがはじき出す。追加タイム4分。46分、中島、48分、原川とシュートしたが、枠の外。もう1点ほしかったが、タイムアップ。消化不良の感じ。これで決勝トーナメントを勝つ抜いていけるのか。
 次は、9/25、グループC1位のパレスチナと対戦。ここもU23にオーバーエイジ3人を加えたチーム。さらにベスト8に進むとU23にオーバーエイジ3人を加えたチームの韓国と当たりそうとのこと。

サッカー短評 (2014.9/20)

川崎フロンターレvs.FC東京 0対0 (2014.9/20 等々力) 第24節

 大久保とジェシ出場停止、大島アジア大会、杉山、小宮山、稲本、森谷が怪我。前期の対戦は、アウェイながらフロンターレが4−0で完勝。まだフィッカデンティ監督の戦術が浸透していない感じだった。結局は、最後に風間監督が語ったように、「勝ち点はもったいなかったけれど、今のメンバーで守備の固い相手を崩すことはできた。あとは仕留めるだけ。」ということ。
 先発は、GK西部、DF山越、井川、実藤、田中裕介。谷口とパウリーニョのダブルボランチ、憲剛のトップ下。安を真ん中に、左がレナト、右が小林の3トップ。FC東京は、売り出し中の武蔵とエドゥーのツートップ。
 17分、憲剛のFKを小林がつなぎ、ファーで田中裕介がヘディング、見事にゴールインしたが、オフサイドの判定。テレビでは真横からの画像がなかったが、誤審のような感じだった。
 前半、レナトの惜しいシュートが二つあった。ひとつは18分、小林からのパスを受けたミドルシュート。もうひとつは、43分、左サイドをドリブルで突破し、その勢いのまま鋭いシュートを放ったが、相手GK権田が触る。

 後半も一進一退。相手FWの武藤とエドゥーはだいたい押さえていたが、時々フリーにしてしまう。5分、FC東京のカウンターで武藤にシュートされ、これははじき返したが、はじいた先にフリーでエドゥーがいて、あわやのところ、GK西部が飛び出し、ブロック。いやはやさすが。
 12分、山越に替えて登里が入る。13分、谷口、憲剛、とつなぎ、安がシュートするが、相手GK。安は、もっと相手DFをうまくはずすのを覚えないと。14分、登里の左からのクロスを安が落とし、レナトが中央フリーでシュートするが、力んだのか、だいぶ枠の上へ。決めてほしかった。
 直後のカウンターで、相手FWエドゥーにシュートされるが、田中裕介がブロック。スカパーの解説は、両チームのOBである寺田と戸田が呼ばれていたが、二人とも「点が今にも入りそうな展開」と楽しんでいる。今まで、引き分けも8試合ほどあるが、0−0は一回だけだそうだ。
 29分、FC東京は羽生に替えて梶山を入れる。31分、フロンターレも安に替えて金久保を入れる。小林がトップに入り、金久保が右ワイドに入る。
 34分、憲剛のスルーパスに反応した小林が裏に抜け出し、鮮やかにシュートを決めるが、残念ながらオフサイド。直後にカウンターを受け、武藤からのパスを受けたエドゥーにシュートされるが、はずしてくれた。
 43分、FC東京は、右ワイドの河野に替えて三田を入れる。追加タイム4分。47分、FC東京の攻撃でGK西部が飛び出したが、触れず、混戦となるが、なんとかクリア。続くFC東京のFKは壁に当たる。そのままフロンターレがカウンターで、レナトがドリブル、憲剛にサイドチェンジ、憲剛から小林に折り返したが、合わず。最後まで気の抜けない試合でスコアレスドロー。
 サイドバックの山越とボランチ2試合目の谷口は、前の試合よりはよかった。金久保は、このところ途中出場だが、リズムを変えたり流れを引き寄せたりまではできていない。少しパスが弱いか。1位浦和は勝ったので、差が開いた。3位サガン鳥栖と4位鹿島も勝ったが、得失点差でかろうじて2位キープ。

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サッカー短評 (2014.9/18)

日本女子vs.ヨルダン 12対0 (2014.9/18 ナムドン・韓国) アジア大会グループ

 昼間の試合で、同じグループの中国が台湾に4−0で勝って勝ち点4に伸ばした。日本がグループ1位で決勝トーナメントに進むには、ここで大量点をとっておく必要がある。グループ2位だと決勝トーナメント一回戦で北朝鮮との対戦が予想されるため。
 先発は、中国戦から二人入れ替え。中国戦で負傷した高瀬は、決勝くらいまで難しそうらしい。GK山根、DF臼井、長船、北原、有吉の4バック。阪口と宮間のダブルボランチ、左アウトサイドに木龍、右に川澄。菅沢と吉良のツートップ。ヨルダンの監督は、日本サッカー協会派遣の沖山さん。FWのジャブレーンという選手が、足も速く、一人だけ見るからにサッカーセンスがいい。ヘジャブをかぶっていて暑そうだが。
 5分の川澄のゴールをきっかけに、前半だけで8点。それでも、シュートミスやパスミスも多かった。先制点は、左サイド臼井のロングクロスに川澄が合わせた。12分には、右サイドから吉良が入れたクロスに菅沢がヘディングで競り勝ってゴールを決める。
 吉良は、10分に菅沢のポストプレーからシュート、15分にもCKからの折り返しのパスをシュートするが、いずれも枠のわずか外。得点したくて少し力んでいるか。
 20分、宮間の左CKを中央で阪口が競り勝ってヘディングシュートを押し込む。これで3点目。22分、有吉が相手FWジャブレーンを倒してしまい、FKを与える。しかしFKはつたなくて、GK山根が捕る。26分にもジャブレーンを倒して、MFアルナベルがFKを蹴るが、阪口がクリア、このこぼれをジャブレーンがシュート、しかしGK山根が捕る。
 28分、CKからまた阪口がヘディングするが、今度は決まらず。32分、宮間のパスを受けた阪口が菅沢とパス交換して、シュート、一度は相手DFに跳ね返されるが、再度シュートしてボールはネットの天井をゆらす。36分、有吉が右サイドから入れたクロスを吉良がシュート、相手DFに当たってゴールインし、これで5点目。オウンゴールで吉良の得点にはならず。
 39分、左から木龍が宮間にパス、宮間のクロスを受けた吉良がヘディングするが、惜しくもバー直撃、跳ね返りをすかさず菅沢が押し込み、6点目。41分、阪口がシュートし、相手GKがはじいたところに菅沢がつめてハットトリック。7点目。
 44分、木龍が左サイドから入れたクロスに走り込んだ阪口がダイレクトボレー、相手DFがはじいたところを吉良が押し込み、8点目。吉良はやっと得点できて大喜び。ここでハーフタイム。

 後半は、交替するかと思ったが、そのままのメンバーで開始。4分、菅沢のシュートが左ポストを直撃し、跳ね返りを吉良がシュートし、9点目。
 9分、11分と日本のFK。宮間のキックは得点にならず。15分、川澄が右サイドから入れたクロスに何と宮間がダイビングヘッドで飛び込み、10点目。
 18分、ヨルダンが日本のゴール前に放り込んだボールをGK山根が飛び出してクリアしたものの、DF長船と激突して、二人とも倒れる。やはり控えメンバーなので、連携が悪い。心配したが山根はOKが出る。肩を傷めた長船に替えて岩清水が入る。
 26分、日本の連続CK。阪口のシュートが決まり、11点目。阪口もハットトリック。32分、木龍に替えてFW増矢が入る。34分、ヨルダンのゴールキックを阪口がヘッドでカット、増矢が受けてドリブルでペナルティーエリアへ。増矢のパスを受けた菅沢はシュートできず、こぼれを右サイドの川澄がシュート、相手DFに当たってゴールイン。これはなぜかオウンゴールにならず。12点目。
 37分、菅沢に替えてMF中島が入る。中島はボランチに入り、阪口がFWとして吉良とツートップ。44分。ヨルダンも選手交替。FW17番クライサトに替えてDF6番アルジャハドが入る。
 44分、吉良のヘディングパスを受けた阪口がループシュート、惜しくも枠の外。追加タイム2分。47分、増矢がファールを受けて得たFKを、ペナルティーエリア左角から宮間が直接ゴールをねらうが、相手GKがはじき、タイムアップ。
 9/22の3戦目、中国がヨルダンから何点取るか、日本が台湾から何点取るかで順位が決まる。怪我した長船や、別メニューで練習していた猶本が心配。

サッカー短評 (2014.9/17)

U21日本vs.イラク 1対3 (2014.9/17 コヤン・韓国) アジア大会グループD

 前半12分、後半3分とたちあがりに失点し、試合運びのつたなさを露呈。前半36分に一度は追いついたものの、後半に2失点して逆転負け。
 先発は、前の試合から二人入れ替え、GK牲川、DF山中、植田、岩波、室屋の4バック。アンカーにCBタイブの遠藤(湘南ベルマーレ)、大島と原川の二列目、左アウトサイドに中島、右に矢島(浦和レッズ)。鈴木武蔵のワントップ。
 イラクは、どうやらU23のチームにオーバーエイジ3人の編成らしい。先発のうち、FW10番のユニスが31歳、DF15番のシャキルが28歳。その他の選手もとても23歳以下とは思えない面構えにひげ面。トップの11番ナウーシュは160pと小柄で、18歳とのことだが長髪にヒゲ。左サイドバックのプレースキッカーの6番アドナンはすごいキック力。前のネパール戦では、別の選手がセットプレーで蹴っていたとのことで、日本向けの秘密兵器だったらしい。
 12分、イラクが右サイドから入れたクロスを、室屋がヘディングで中央にクリアしてしまい、これをすかさずイラクのFWナウーシュがシュート、あっさり失点してしまう。
 18分、日本の左CK。相手GKが飛び出してクリアしようとするが、うまくパンチングできず。日本が枠に鋭いシュートを打てば、チャンスがあるかも。
 26分、30分と日本がFKを得るが、得点できず。35分、イラクのFK。アドナンのキックは、枠に来たが、GK牲川がはじき出す。
 36分、日本が同点ゴール。CB岩波からのパスを矢島が受け、中島に渡る。中島がDFの裏に抜け出し、相手GKと1対1となり、右に流し込む。
 40分過ぎからイラクの猛攻に耐える展開。なんとか同点でハーフタイム。

 後半3分、早々と失点。スローインからクロスを上げられ、アドナンがシュート、逆転される。試合運びがつたなくてがっかり。9分のイラクのFKでアドナンの鋭いキックはGK牲川が捕る。
 14分、日本の右CK。攻撃参加したCB植田の頭に合うが、ヘディングが枠に飛ばない。16分、MF原川に替えてFW野津田が入る。野津田が右ワイド、矢島が左へ回り、中島はトップ下。遠藤と大島のダブルボランチ。これで少しボールがうまく回るようになる。
 18分、矢島のシュートは枠の上。23分、中島のシュートは相手GK。26分、イラクはMFカミールに替えてMFサルマンを入れる。
 27分、イラクのFK。アドナンの鋭いキックが、GK牲川の手をはじいて決まり、3点目。これでかなりがっくり来た。
 30分、日本は矢島に替えてMF金森(アビスパ福岡)が入る。33分、イラクも主将のFW10番のユニスに替えてFW17番シャコールが入る。
 35分、日本のFK。遠藤が折り返したボールを、DF岩波がダイレクトでシュートするが、枠の上。FW鈴木武蔵もフリーだったので、武蔵にシュートさせた方がよかったかも。
 40分、金森のスルーパスを受けた中島がフリーでシュートするが、これもバーの上。少ないチャンスを決められず、これで大会得点王をねらうとは、大言壮語もはなはだしい。
 43分、イラクはMFカラフに替えてDFカリームを入れる。日本は、パスがつながらないとシュートもうてない。野津田もせっかく入ったのに、シュートの意識が低い。追加タイム3分は、イラクに時間を使われてタイムアップ。完敗。

サッカー短評 (2014.9/15)

日本女子vs.中国 0対0 (2014.9/15 ナムドン・韓国) アジア大会グループB

 二日前の親善試合ガーナ戦は5−0の大勝だったが、さすがに復活しつつある中国相手では、そんなわけにはいかなかった。今回は、ヨーロッパ組を呼べず、大儀見、大野、熊谷、近賀、岩渕、安藤は不在。先発は、GK海堀、DF臼井、長船、北原、有吉。宮間と阪口のダブルボランチ。左ワイドに川澄、右に中島。ツートップは高瀬と19歳の増矢。FW二人はアイナック神戸で組んでいるらしい。
 中国は、前半は4バックを崩さず、高瀬にボールを納めさせない。ダブルボランチの宮間と阪口へのパスもマンマーク気味にねらっているので、日本はDF陣がなかなか前にボールを付けられない。
 日本は時折、宮間や中島、高瀬がシュートするが、相手GKや枠の外で得点ならず。中国も拮抗した展開に、前半のうちに一人交替。37分、ドリブラーの7番、ジョウ・エンロを入れてくる。40分に、そのジョウにシュートされるが、GK海堀。0−0でハーフタイム。

 後半7分、宮間がミドルでねらうが、相手GK。19分には、FW増矢がシュート、これも相手GK。ガーナ戦では、川澄が攻守によく走っていたが、この日は、シュートせずにパスばかりしている。
 25分、日本は高瀬に替えてFW菅沢、31分には、増矢に替えてFW吉良を入れる。33分、阪口がこの日初めてミドルシュート、枠にいったが、バーに嫌われる。
 46分、中島に替えて木龍も入れるが、とうとう最後まで得点できずにタイムアップ。このメンバーで組んで日が浅いため、攻守両面で連携に課題あり。TBS解説の川上さんは、「日本はガーナ戦のときはもっとパススピードが速かった。雨も降っていたが。」と言う。

サッカー短評 (2014.9/14)

U21日本vs.U21クウェート 4対1 (2014.9/14 仁川・韓国) アジア大会グループD

 なんと大島がキャプテンで(手倉森監督の指名らしい)、先制点までいれてしまった。各チームから一人ずつしか呼べないという制約があり、明治大学生の右サイドバック室屋だけが例外。先発は、GK牲川(にえかわ。ジュビロ磐田)、DFは3バックでガンバの西野がCB、左がたしか神戸の岩波、右が室屋。大島と原川(愛媛FC)のダブルボランチ、左アウトサイドに山中(ジェフ千葉)、右に鹿島の植田。3トップのまん中に鈴木武蔵(アルビレックス新潟)、左にFC東京の中島、右に広島の野津田。
 日本は、事前にクウェートの情報を得ようとしたが、このチームのことはほとんどわからず、昨年対戦したU22クウェート代表を元にして分析したようだ。また、日本は前回大会で優勝した、ディフェンディング・チャンピオンだが、リオ五輪の出場をめざすチームなので、前回チームとは全く入れ替わっている。ちなみに、前回チームには、フロンターレユース出身のGK安藤と、まだ大学生だった実藤がいた。
 日本は、立ち上がりから固く、FWまでいいボールがつながらない。前半10分、野津田は力が入りすぎたシュートで宇宙開発。18分の中島のシュートも相手GK。中島は、この後はパスに終始し、後半にもう1本シュートしただけだった。CKのキッカーは、最初の右では原川、次の右では野津田が蹴ったが、いずれもニア。TBS解説の福田さんは、「DFの選手が185p、186pで、鈴木武蔵も185pなんだから、高いボールで合わせてもいいのに。」と言う。
 日本の先制点は、前半43分。原川からのロングパスを攻め上がった大島がフリーでシュート、これが相手DF二人の間を抜け、相手GKの指先をかすめてゴール左上に見事に決まった。

 後半5分、日本の追加点。右サイドバックの室屋が攻め上がって入れたクロスからの右CK。野津田のキックをファーでDF植田がヘディングでたたきつけ、ニアポストに走り込んだFW鈴木武蔵がヘッドで押し込んだ。いい時間にとれた。
 9分、野津田がシュートするが相手DF。10分、鈴木武蔵がシュートを止めに来た相手DFの足を蹴る形になり、担架が入る。ファールにはならず。15分、クウェートは一人目の交替。
 右サイドの室屋はずっとクロスを入れていたが、珍しく20分には、切り込んでシュートしたが、バーの上。中島は、ペナルティーエリア内でも味方にパスばかりしていたが、やっとシュートするが相手GK。
 22分、クウェートは二人目の交替。25分、クウェートに1点返される。右サイドからのスローインをシュートされ、いったんはクリアしたが、これが小さく、相手FWナジャフに押し込まれた。
 29分、日本の左CK。原川のショートコーナーからのクロスにファーでDF岩波が飛び込みシュートが決まる。これで相手に傾きかけた流れを引き戻す。
 31分、野津田に替えてMF矢島(浦和レッズ)が入る。39分、その矢島から中島、室屋と渡り、右からのクロスに鈴木武蔵がボレーシュート、これが決まって4点目。ここで鈴木武蔵に替えて荒野(コンサドーレ札幌)が入る。
 43分、原川に替えてMF喜田(横浜F.マリノス)が入る。追加タイム3分。最後にもう一回CKを得るが、相手GK。
 次は二日後に、ネパールを4−0で破ったイラクと雌雄を決する。

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サッカー短評 (2014.9/14)

川崎フロンターレvs.ヴォルティス徳島 4対0 (2014.9/13 等々力) 第23節

 アギーレ監督視察予定。開始5分で安がプロ初得点。前半追加タイムに小林が追加点。後半にもレナト、ジェシと得点を重ねて、2位浮上。
 大久保が出場停止、大島がアジア大会、杉山、実藤、登里、森谷が怪我。先発は、GK西部、DF小宮山、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と谷口のダブルボランチ、憲剛のトップ下。安を中心にして左ワイドにレナト、右に小林の3トップ。安は4月以来の先発、谷口はプロでは初ボランチ。試合前に、前節で憲剛がJ1で300試合出場達成の花束贈呈セレモニーがあった。
 立ち上がり2分、4分とレナトがシュートするが相手GK。5分、ボランチ谷口が右の小林へパス、これを小林がワンタッチで安へ通し、安は相手DF8番に引っ張られながら相手GKの股間をぬくシュートを流し込んだ。ぷろ初得点。みんなにものすごく祝福されていた。得点後、見違えるように動きもよくなった。
 徳島は、中断期間に3人補強。CBに清水から村松、ボランチにエステバン、FWにアドリアーノ。エステバンがボールを散らし、アドリアーノが納めて形を作ろうとするが、Jスポーツ解説の秋田さんによれば、「徳島の前線の選手たちは足下でもらおうとしていて、裏へぬける動きがない」とのこと。
 小林監督としては、レナトが守備しない徳島右サイドの裏のスペースを使いたかったようだが、対面の相手MF大崎は、レナトのスピードドリブルへの対応で手一杯となり、攻撃参加はほとんどなし。それでも20分過ぎからは、こちらのミスパスを拾ったりして、相手FWアドリアーノに左からクロスを入れられる場面も。
 24分、レナトのドリブル突破からシュート、こぼれに安がつめるが、枠の左。30分、またレナトが左サイドからドリブル突破、ゴール前に低くて速いクロスを入れるが、安も小林も合わず。36分、ジェシのタックルが相手FWアドリアーノの足首をはさむ形となり、イエローカード。次節出場停止。42分には、小林が右サイド深くから折り返したパスを憲剛がシュート、相手GKからのこぼれ球に再度つめてシュートしたが入らず。惜しかった。
 43分、井川が攻撃参加で上がってきたもののボールを失い、徳島のカウンターを受ける。谷口が高くクリアしたが、これを拾った相手FW高崎がダイレクトミドル。枠の上で助かった。
 46分、憲剛とレナトが左サイドでパス交換、レナトがゴールライン際から優しいループパスで折り返し、これを走り込んだ小林がヘディングで押し込み、2点目。前半のうちに追加点がほしかったので、よかった。

 後半は、両チームとも交替なしで入る。小林は2得点目を取れそうなシュートが何本かあった。4分、レナトの鋭いシュートを相手GKがはじいて得た右CK。憲剛のキックを安がヘディングするが枠の左。9分、田中裕介のスルーパスに小林が裏へ抜け出し、相手GKと1対1になるが、ドリブルが大きくなり、捕られる。11分には、稲本のパスを受け、小林がループシュート、惜しくもバー直撃。
 しかし、16分、谷口からのスルーパスに走り込んだ小林が、今度は左横に走り込んでいたフリーのレナトへパス、レナトも落ち着いて流し込み、3点目。後半にも追加点が入り、これでひと安心。
 20分、徳島は二人同時に交替。左FWの津田に替えてFW佐々木、右MF大崎に替えて小暮が入る。
 22分、安のシュートから得た右CK。憲剛のキックはいったんクリアされるが、それをまた憲剛が拾ってクロスを入れると、ニアで谷口がジャンプしたのがおとりとなり、ファーでジェシの頭にピシャリと合い、4点目。さすがに徳島の選手たちがうなだれる。
 安は、23分、24分と強引にシュートまでもっていき、2得点目をねらうが、枠にいかず。26分、ファールをもらい、憲剛のFK。これに田中裕介がヘッドで飛び込むが枠の外。28分には、憲剛のループパスに小林が胸トラップしてシュートするが、相手GK。
 31分、徳島三人目の交替。FWアドリアーノに替えてキム・ジョンミンが入る。フロンターレも35分、二人同時に交替。レナトに替えて怪我上がりの山本、小宮山に替えて山越が入る。山越は今季初出場。足がつりかけた安や、直前にファールで倒れていた憲剛は替えなかった。解説の秋田さんは、「山本なら、レナトより守備ができますから。」と言う。
 38分、徳島のカウンターを受け、交替で入った相手FWの佐々木にシュートされるが、GK西部が押さえる。39分、またボールカットされ、これも交替で入ったキム・ジョンミンに右サイドからシュート性の低くて速いクロスをゴール前に通されるが、幸い誰も走り込んでおらず、そのまま通過して助かる。42分にも、GK西部がゴールエリアを飛び出して、ルーズボールをクリアして行ったものの触れず、素早い相手スローインからシュートされ、ひやっとしたが、枠の左。いつもながら最後の締めが甘い。
 追加タイム3分。ここでFW森島が安との交替で出てくるが、こういうときに限ってボールがつながり、なかなか入れない。46分、山本からのパスを受けた安がシュートを止められた後で、やっと交替。48分、森島が左サイド深い位置からシュートするが、惜しくも枠の右。ようやく久しぶりに川崎サポーターの歌う「アヴァンテ」が聞こえてくる。もう一本、森島にシュートをうたせてやりたかったが、タイムアップ。
 1位の浦和は3試合連続4得点で勝ったが、2位の鳥栖と3位の鹿島が負けたので、2位に浮上。試合後のヒーローインタビューで安は、「今までの試合では前半で交代で悔しかった。ホーム等々力で得点できて嬉しい。」と語り、少し涙ぐんでいた。秋田さんの風間監督インタビューでは、「完璧な試合でしたね。」の投げかけに「全然完璧ではない。」、さらに「理想とする形の何%まで近づいたか」の問いかけには、「上はないが、まだまだ。」とのこと。

サッカー短評 (2014.9/9)

日本vs.ベネズエラ 2対2 (2014.9/9 横浜国際) 国際親善

 初招集の武藤と柴崎の得点で、2点はとったが、ベネズエラにもミスから2点献上して引き分けた。
 先発は、アギーレ監督が5人入れ替えると言ったとおり、GK川島、DF長友、水本(広島)、吉田、酒井高徳(シュトゥットガルト)。森重のアンカー、左MFに柴崎(鹿島)、右に細貝。3トップは中央に大迫(ケルン)、左に柿谷(バーゼル)、右に本田。4−3−3。キャプテンは本田。結局、GK西川と林彰洋(サガン鳥栖)、DF松原(アルビレックス新潟)、MF扇原は使わず。
 ベネズエラは、世界ランク29位で日本より上。ワールドカップの南米予選では、アルゼンチンとコロンビアにも勝ったらしい。ベネズエラも代表監督が替わり、初勝利を目指すとのこと。過去二回、日本と対戦があり、いずれも引き分けだったらしい。今回は、前の週に韓国と対戦し、体調は万全とのこと。
 前半立ち上がりから、1分の本田を初め、積極的にシュートした。柴崎も組み立ての縦パスを積極的に通そうとしていた。ただ、20分過ぎになると、日本の攻撃やリズムになれてきたベネズエラにパスをカットされてはカウンターを受ける展開に。それでも前半終わりには、もう一回、攻撃の形を見せて押し返した。

 後半は、頭から柿谷に替えて武藤、大迫に替えて岡崎が入る。すると岡崎が動き回り、リズムがよくなる。武藤が相手DFを一人かわし、もう一人が寄せてくる中、進行方向の角度を変え、体をひねってニアをうちぬいた。
 しかし、12分、森重のパスが少しずれ、水本が受け損ない、相手MFゲラへのプレゼントパスに。水本が併走し、ペナルティーエリアに入ったところでボールを捕りにスライディング。相手選手はすかさず倒れてPK獲得。テレ朝解説の一人、中山が「誘っていた」と言う。松木は「あそこでスライディングにいかなくてもいい。」と言う。PKを相手FWマリオ・ロンドンに決められ、同点。
 21分、ベネズエラはMFゲラに替えてFWフェドルを入れる。この選手は4年前の対戦で得点したらしい。直後に、武藤からのパスを受けた岡崎がゴール前左から、ファーサイドへクロス、中央には武藤と本田が走り込んでいたが、ファーに走り込んだ柴崎がボレーで豪快にシュートし、再びネットをゆらす。
 25分、中央左寄りで日本のFK。本田のキックは、壁の左側をカーブして枠へ跳び、左ボストの内側に当たり、跳ね返った。惜しかった。
 26分、ベネズエラのDFシチェロがミドルシュート、森重が寄せたが遅く、GK川島の正面だったが、捕ろうとしたのか両手で触ったもののゴールイン。パンチングしていれば、防げたと思うが、ミドルシュートを警戒していなくて虚を突かれたのかもしれない。続けて28分、セイハスに鋭いシュートをうたれたが、こちらは集中して、間一髪はじき出す。
 30分、日本は細貝に替えて田中順也が入る。31分、ベネズエラも交替。MFセイハスに替えてMFシニョレッリが入る。36分、FWサロモン・ロンドンに替えてFWマルティネスが入る。44分には、FWマリオ・ロンドンに替えてFWファルコンが入る。
 追加タイムは2分あったが、結局3回目の対戦も引き分けに終わる。

サッカー短評 (2014.9/7)

川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 2対3 (2014.9/7 等々力) ナビスコカップ準々決勝第2戦

 せっかくレナトの目が覚めるような弧を描く先制点、大久保の落ち着いた流し込みの勝ち越し点を取りながら、勝ち切れず、南野の逆転弾を許して、トータル5−4でかろうじて勝ち抜け。どうしてこういつも自分で自分を苦しめてしまうのだろう。
 先発は、GK杉山、DF小宮山、谷口、実藤、田中裕介の4バック。大島と森谷のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に山本。大久保と小林のツートップ。憲剛はベンチに戻ってきた。
 セレッソは、杉本を中央に、左に永井、右に南野。長谷川アーリアがボランチ。DF新井場、小谷、山下、平野の4バック。4−3−3。フォルランはベンチにもいない。第1試合で先発したカカウもベンチから。
 大量得点が必要なセレッソが立ち上がりから攻勢をかけてくることが予想されたが、大久保が前線から猛烈にプレスをかけ、相手の出足をそぐ。スカパーの八塚アナが「実は、大久保は次のリーグ戦2試合出場停止です。」と言う通り、名古屋戦で看板をこわしたことへのペナルティー。
 前半は、フロンターレがリズムをとったが、追加点はなかなか取れず。解説の水沼さんが「1戦目で勝った後の2戦目は難しい。どこかで2試合合計で勝てばいい、という意識がある。」と言う。10分の大久保のシュートは入ったが、相手DFとの競り合いでファールとなりノーゴール。
 そうこうするうちパスがずれて、相手に渡してしまい、パスをつながれセレッソの南野がシュート、これはGK杉山がはじく。35分、これを相手DF山下のヘッドするが、大久保が中盤で納め、すぐに前線へロングパスを通し、レナトがドリブルから相手DFの逆をとり、二人のDFの間から縦回転のかかったシュートをうつと、見事にネットの真ん中に決まった。
 先制してトータル4−1と、さらに有利になったのに、気が緩んだのか、直後の37分、南野からのパスを受けた長谷川アリーアが、果敢に突進、相手FW永井にパス、永井はシュートを打とうとして、実藤にブロックされるが、そこで止まったボールを走り込んできた長谷川アーリアがシュート、これが決まってしまった。4人もボールに行ってしまい、誰も長谷川をマークしていなかった。
 この試合同点としたセレッソは元気を取り戻し、フロンターレは前半なんとか1−1のまましのぐ。

 後半、風間監督は一気に二人交替。森谷に替えて金久保、実藤に替えてジェシが入る。金久保は右のワイドに入り、山本が大島とダブルボランチを組む。後で八塚アナが「終盤のクロス攻勢を見越してジェシを入れたのでしょう。」と言っていたが、防ぎきれなかった。
 13分、Gk杉山のロングフィードを受けた小林がヘッドで落とし、これを大久保が相手DF二人が寄せてくる間を冷静にシュートし、改めてこの試合2−1とリード。これで楽勝しないといけないのだが、どうにも試合を締められない。金久保は二度決定機を外した。
 セレッソはあきらめずに16分、二人交替。楠神に替えて丸橋、右サイドバックの平野に替えて吉野を入れる。さらに22分には、ボランチの一角キムを下げてFWカカウを入れる。このカカウという選手は、ブラジル出身だが、ドイツ代表としてプレーしたらしい。リーダーシップがある感じで、第1戦でもチームを鼓舞していた。
 すると、30分、フロンターレゴール前での混戦の中、ボールがカカウのところにこぼれ、、あわやと思うと空振り、これを田中裕介が小さくクリアしたところを長谷川アーリアに出てしまい、またもシュートを決められた。二度のリードを追いつかれ、やや呆然。
 フロンターレは悪い流れを変えようと、32分。足を傷めた大久保に替えて憲剛を入れる。するとさっそく、レナトにスルーパスが通り、レナトが左サイド角度のないところから鋭いシュートをうつが、これは枠の右。38分には、憲剛がシュートするが、右ポスト直撃、はねかえりを小林がシュートしたが枠の左。スカパー解説の水沼さんが「小林はこれを決められるようにならないと。」と言う。
 セレッソは攻勢を強め、フロンターレは断ち切れない。もっと上手に時間を使えばいいのに、GK杉山はすぐに大きく蹴って、小林に収まらず、相手に渡ってしまう。44分の南野のシュートは、ジェシが両足の間にはさんでブロック、これを杉山が押さえたが、追加タイム4分に入ってから、とうとう南野に決められた。46分、右サイド吉野からのパスを受けたカカウがドリブル、逆サイドの南野へクロス、これをダイレクトでシュートされ、ボールはバーに当たってから左ポストの内側に当たって入った。とうとうアウェイゴールで並ばれてしまう。それでもこの後はなんとかしのいで、ナビスコ準決勝に昨年に引き続き進出。
 次は10/9、第2戦3−0で神戸を下したガンバ大阪との対戦。こんなサッカーでは思いやられる。どうやら、セレッソのペッツァイオリ監督にJ1初勝利をプレゼントし、セレッソに立ち直りのきっかけを与えてしまったようだ。

サッカー短評 (2014.9/5)

日本vs.ウルグアイ 0対2 (2014.9/5 札幌ドーム) 国際親善

 アギーレ代表初戦は敗戦。9/1の合宿開始から基本練習のみで、選手の見極めに徹した。先発は、GK川島、DF長友、坂井(鳥栖)、吉田、酒井宏樹。森重をアンカーに置き、左MF田中順也(スポルティング・リスボン)、右に細貝。3トップの中央に皆川(広島)、左に岡崎、右に本田の4−3−3の布陣。日本は初選出の5人のうち、2人を先発させた(坂井、皆川)。このうち、ブラジル大会代表は7人。長谷部が怪我で離脱し、キャプテンマークは本田。
 対するウルグアイは、スアレスとフォルランこそいないが、先発のうちブラジル大会代表は9人。ワントップはもちろんカバーニ。
 日本は5分、岡崎がシュート、こぼれ球も再度つめるが枠に行かず。7分、本田のFK。これも相手DFにクリアされる。17分には、岡崎のクロスを皆川がへディングしたが、枠の上。27分、本田からのパスを受けた田中順也が強烈なロングシュート。持ち味をみせたが、相手CBヒメネスがクリア。つたないながら、攻撃の姿勢はみせる。
 前半34分の失点は、右サイドの酒井からのバックパスをCB坂井が大きくトラップしてしまったのをカバーニに奪われ、素早くパスを回され、最後はまたカバーニにシュートされたもの。直接の戦犯は坂井だが、フジテレビのピッチレポーター青島アナによれば、「アギーレ監督は、左サイドバックの酒井宏樹に、もっと判断を早くして前方へパスすべきだった、と指示した」らしい。
 ウルグアイのCBは、主将のゴディンとヒメネス。この強力なCB相手に初代表の皆川はよく背負っていたが、いかんせん経験不足。長友も局所の戦いには勝っていたが、攻撃参加では連携なし。慣れない右FWに入った本田は、チャンスメークに徹したのか、ほとんど目立たず。0−1のままハーフタイム。

 前半の働きぶりでは交替もあるかと思った本田が6分、自らのドリブルでFK獲得。壁では、日本選手が割り込もうとしていたが、はじき出され、本田のキックもそこをねらったと思うが壁に当たる。
 8分のウルグアイのFKは、GK川島がはじく。続くウルグアイの右CKは、本田がクリア。
 13分、皆川に替えて、やはり初選出の武藤(FC東京)が左サイドに入る。岡崎がトップに回る。ウルグアイもカバーニを下げてFW11番ストゥアーニが入る。
 17分、森重からのパスを受けた田中順也がまた弾丸ロングシュート。今度は相手GK正面。20分、ウルグアイは初代表のFWロランに替えてFWエルナンデスが入る。22分、日本は岡崎と武藤のツートップ、左ワイドに田中順也、右に本田の4−4−2に布陣変更。24分、ウルグアイは、初代表のDFコルホに替えてMFゴンサレスが入る。
 25分、ウルグアイ追加点。右から入れられたクロスを酒井宏樹が中央にクリアしてしまい、これを拾われ、ロデイロがシュート、GK川島がはじくが、さらにエルナンデスに打たれて、川島の股間を抜かれて失点。
 28分、ウルグアイ4人目の交替。MFロドリゲスに替えてDFアルバロ・ペレイラが入る。さらに31分、DFペレイラに替えてDFアギーレガライが入る。日本も田中順也に替えて柿谷が入る。
 直後の日本の左CKは、相手DFがクリア。35分、日本のFK。本田が蹴るがまたも相手の壁にはばまれる。39分、ウルグアイ6人目の交替。DFカセレスに替えてMFマジャダが入る。
 41分、森重がファールされてFKを得る。しかし、これも相手DFがクリア。42分、酒井宏樹に替えて酒井高徳が入る。43分、武藤が鋭いミドルシュートをうつが、惜しくも左ポスト直撃。これが決まっていれば、たいしたものだったが。44分、日本も4人目の交替。森重に替えて初選出の森岡(神戸)が入る。大迫も準備しているとリポートが入る。
 追加タイム2分。結局、たいしたことはできずに後半もタイムアップ。試合後、アギーレ監督のところへ、ウルグアイの選手が何人も挨拶に来ていた。

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サッカー短評 (2014.9/3)

セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ 1対3 (2014.9/3 ヤンマース) ナビスコカップ準々決勝第1戦

 ACL出場組は、ナビスコカップには決勝トーナメントからの参戦。名古屋戦と同じく、試合開始早々に先制。しかも追いつかれるところまで一緒だったが、今日は、後半に突き放すことができた。憲剛が足首痛でベンチ外。先発は、GK杉山、DF登里、谷口、実藤、小宮山の4バック。大島と森谷のダブルボランチ、左アウトサイドにレナト、右に金久保。大久保と小林のツートップ。セレッソは山口螢が怪我。扇原とGKキム・ジンヒョンが代表合宿。FWカカウのワントップ、永井と南野のツーシャドー。キム・ソンジュンと長谷川アーリアのダブルボランチ。
 前半7分、まだ主導権争いをしているさなか、登里からパスを受けたレナトが落としたボールを大島がミドルシュート、これが相手DFの肩に当たってループのようになり、相手GKの指先をかすめて左上に決まった。幸先はいい。
 しかし、次第にセレッソに流れが移り、何度も登里のサイドを南野に破られる。とうとう33分、相手FW永井からのパスを受けた吉野が左サイドをドリブル、逆サイドへのクロスに南野がフリーで走り込み、同点弾を浴びた。

 後半頭から、ノボリに替えて田中裕介が右サイドバックに入り、小宮山が左へ回り、4バックに。1分、森谷のパスを受けたレナトが強烈なシュートを打つが、惜しくも右ポスト直撃、跳ね返りに小林が詰めていたが、あまりにもシュートが強かったので、あっという間に相手ボールに。その後はセレッソの優位が続いたため、さらに12分、金久保に替えて山本を入れ、山本と大島のダブルボランチ、森谷が金久保の位置へ。
 すると、22分、セレッソの攻勢をしのいでパスカットした大島が森谷へ横パス、森谷がミドルシュートをうつと、これが見事にゴール右上隅に決まって、逆転。しかしセレッソ相手に最近5−4の試合をしたばかりなので、1点差では安心できない。
 フロンターレがリードしたことで流れが変わり、レナトが左サイドからペナルティーエリアに向かってドリブル、前半からレナトと競っていた相手DF平野がレナトを倒してPK。26分、これをレナトが自分で蹴って、相手GKも反応したが、左下にキックを沈める。3点目。直後にセレッソは、カカウに替えてフォルランを入れる。
 28分、中央右寄りからのFKをレナトが蹴り、田中裕介がヘッドで合わせたが、枠の左上。30分、セレッソはMF吉野に替えて、楠神を入れる。足の止まってきたセレッソの中、フォルランのロングパスや楠神のドリブル、右サイドの丸橋のクロスなど危ない場面もあったが、なんとかしのぐ。谷口、実藤のヘディングでの跳ね返しが効いている。
 45分、フロンターレの右CK。レナトのキックを実藤がヘディングするがバー直撃。追加タイム4分。無難に時間を使えばいいのに、フロンターレはそれが苦手。森谷が不用意な横パスをフォルランに渡してしまったりしたが、大事には至らず。最後にレナトからのパスを受けた山本がミドルをうったが、相手DF。アウェイゴールを3つも取れてよかった。セレッソは公式戦12試合勝ち星なし。いいサッカーはしていると思うが。
 試合後、憲剛がピッチに下りてきて、真っ先に大島のところへ行き、激励(「俺がいない方がいいじゃないか」と言ったらしい)してから、みんなと一緒にアウェイまで来てくれたサポーターへ挨拶に行った。大島は、ニコニコ顔でヒーローインタビューを受けていた。

サッカー短評 (2014.8/31)

名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ 1対1 (2014.8/30 瑞穂) 第22節

 せっかく幸先良く先制したのに、結局追いつかれて引き分けた。もったいない。こういう試合をしていてはタイトルは厳しい。
 先発は、GK杉山、DF井川、谷口、実藤の3バック。大島と憲剛のダブルボランチ、左アウトサイドに小宮山、右に森谷。レナト、大久保、小林の3トップ。名古屋は、ケネディが怪我で欠場。川又と玉田の縦のツートップ、永井と矢田のツーシャドー。ダニルソンと田口のダブルボランチ。DF本多、闘利王、牟田、矢野。GK楢崎。
 前半1分、レナトのドリブルを相手DFがファールで止め、FK。憲剛のキックを走りこんだ谷口がヘッドできれいに押し込み、先制。谷口は初ゴール。
 名古屋は右サイドの矢野がオーバーラップしたところへパスを出して、早いクロスを入れてきたり、永井が高速ドリプルしたり、ダニルソンがミドルをうったりしてくる。
 とうとう29分、永井の左サイドのドリブルから折り返され、これを走り込んだ相手FW川又に決められ、同点。永井にボールが出たとき、オフサイドかと思ったらしく、一瞬足が止まり、実藤が詰め寄ったときには、クロスが上がっていた。川又は、新潟から移籍後初ゴール。

 後半頭から井川に替えて田中裕介。裕介は右サイドバックに入り、小宮山が左サイドバックに下がり、4バック。フロンターレがリズムをとり、連続攻撃。8分の左ショートコーナーから森谷がミドルシュート。16分、レナトからのパスを受けた大久保がシュート。18分、小宮山からの折り返しを受けた小林がフリーでシュートするが、つま先にしか当たらず、決められず。
 20分、名古屋は玉田に替えて中村直志を入れる。すると次第に主導権が名古屋へ。41分には、矢田に替えて若いFW松田も入れてくるが、なんとか失点せず、さりとて得点もできず、タイムアップ。
 首位のレッズは埼玉ダービーを制したが、2位の鳥栖、3位の鹿島も引き分けたので、4位のまま。

 8/28に新生アギーレ日本代表23人が発表されたが、フロンターレの選手は呼ばれず。

サッカー短評 (2014.8/24)

横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 2対0 (2014.8/23 ニッパツス) 第21節

 2試合連続無得点で敗戦。
 先発は、GK杉山、DF実藤、ジェシ、小宮山。大島と憲剛のダブルボランチ、左アウトサイドに登里、右に森谷。大久保を真ん中に左にレナト、右に小林の3トップ。好調だった谷口が発熱で欠場。
 たちあがり、不運なハンドで登里がPKを与えて失点。しかもこのときイエローカードまでもらい、前半35分に2枚目を受け、残り時間10人での戦いを強いられる。主審は家本さん。フロンターレに何か恨みがあるのか、ジャッジにムラがあるように感じた。
 34分の大久保のループシュートはバー直撃。ビハインドで後半へ。

 後半31分、ラフィーニャのシュートをはじいたこぼれ球を兵藤に押し込まれて、さらに失点。36分、森谷に替えて山本、41分、実藤に替えて田中裕介を入れたが、劣勢は覆せず、タイムアップ。
 首位の浦和は引き分けたが、鳥栖と鹿島が勝ったので、4位に後退。

サッカー短評 (2014.8/24)

川崎フロンターレvs.愛媛FC 0対1 (2014.8/20 等々力) 天皇杯三回戦

 テレビ放映なし。
 先発は、セレッソ戦から全員入れ替え、「現在の」控えメンバー。GK西部、DF井川、中澤聡太、ジェシの3バック。山本とパウリーニョのダブルボランチ、左アウトサイドに山越、右に田中裕介。前線は、森島を中央に、左に金久保、右に可児。憲剛と大久保はベンチ外。なんと、この試合に日本代表のアギーレ新監督が見に来ていたらしい。
 前半34分に失点。ボールをとられて、7番、10番とつながれ、相手FW表原がドリプルからシュートを決めた。

 フロンターレは、後半頭から、パウリーニョに替えて大島、森島に替えて小林を入れたが、得点できず。31分に、可児に替えて谷口を入れる。前半4本だったシュートを、後半は11本もうったが、全て空砲。

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サッカー短評 (2014.8/19)

川崎フロンターレvs.セレッソ大阪 5対4 (2014.8/16 等々力) 第20節

 また先に失点し、逆転したものの、3点差をつめよられ、小林の2得点目でなんとか勝ち越すという、お得意のハラハラゲーム。風間監督でなくとも、「疲れました」。NHK-BSの放送があったので、旅行先の沼津のホテルで観戦。
 先発は、GK杉山、DF小宮山、谷口、実藤の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに登里、右に森谷。大久保を真ん中に、左レナト、右に小林の3トップ。
 セレッソは、8試合勝ちがなく、4試合無得点と調子が出ない。柿谷がバーゼルに移籍し、永井という生え抜きの20歳のFWがワントップ、楠神、フォルラン、南野の二列目。長谷川アーリアとキム・ソンジュンのダブルボランチ、丸橋、藤本、山下、安藤の4バック。
 前半5分、フロンターレが攻め上がった裏を、相手左サイドバック丸橋が攻め上がり、反対サイドへクロス、南野にダイレクトでヘディングされ、あっという間に失点。GK杉山の意表をついた、というか谷口の南野に対するマークが甘かったのか、とにかくフリーでうたれた。
 しかし10分、左サイドの登里から森谷、小林とつなぎ、小林が相手GKの股間を通してシュートを決めて追いつく。やれやれ。続けて13分、レナトの右CKに、ニアで小林がジャンプ、ファーにこぼれて大久保がつめて押し込んだ。これで逆転。
 22分、中盤に下がった大久保からのパスを受けた小林がシュート、惜しくも左ポスト。24分、憲剛からのサイドチェンジのパスを受けたレナトがドリブル、ペナルティーエリアに入ったところで相手DFが倒してPKを得る。これをレナトが自分で左下隅に決めて3点目。セレッソの選手たちは、かなりがっかりしてプレスが効かなくなっていた。
 33分、登里の左からのクロスに小林がヘディングするが、相手GK。43分、憲剛の左CKからのこぼれ球を小宮山がミドルシュートするが枠の上。そういえば、この日は、CKのキッカーがいつもと左右逆だった。45分、レナトからの折り返しを7小林がシュートするが、またポスト根元直撃。追加タイム3分。46分、憲剛が小林、レナトと渡ったボールを再度、スライディングして右足を伸ばすと、相手GKキム・ジンヒョンより一瞬早く触って、ボールはゴールの中へ。これで4−1。

 後半、またしても4分に失点。ペッツァイオリ監督がフロンターレの3トップをマンマークさせるよう3バックに変更。楠神に替えてMF吉野、キム・ソンジュンに替えて扇原を入れ、扇原のワンボランチに。失点は、相手右サイドで南野のスローインを受けたFW永井がサイドを突破して入れたクロスに、逆サイドから上がってきた丸橋がヘディングで押し込んだもの。丸橋には、実藤がか誰かがついていたように思うが、だめだった。これで、セレッソが生き返ってしまった。続けてシュートをうたれるが、バーに当たって助かる。
 後半は、ほとんどセレッソの攻撃をしのいでいる感じだった。時折、攻撃をしかけるが、なかなかシュートまでいけない。とうとう、16分、夫人変更。森谷に替えて稲本が入り、稲本と大島のダブルボランチ。小宮山が右サイドバックに回り、登里が左サイドバックに下がって4バック。憲剛がトップ下。それでもセレッソの勢いは止まらない。
 19分にシュートをうったフォルランが、今度は29分、自らCKを蹴りに行く。これは何とか谷口がクリアしたが、こぼれ球を拾われ、攻撃参加していた相手DF藤本にヘディングで押し込まれて、ついに1点差。ずっと前のFC東京戦が思い出されてくる。
 しかし、36分、憲剛の左CKを実藤がニアでヘディング、これが相手GKにはじかれたところを小林が右足アウトサイドで押し込み、再び2点差に。38分のレナトのシュートは相手GK。
 ところが、40分、相手FW南野から長谷川アーリアと渡り、さらにフォルランにボールが通ると、これをダイレクトでシュートされ、決まってしまう。またまた1点差に。直後にセレッソは、長谷川アーリアに替えてFW杉本を入れ、さらにパワープレー。
 41分、42分と、フロンターレもレナトと憲剛がシュートするが得点できず。レナトは足がつったらしい。またフォルランに打たれるが、今度は枠の上。45分、レナトに替えてジェシがCBに入る。実藤が右サイドバックになり、小宮山は左アウトサイドへ回って、ノボリがレナトの位置へ。追加タイム4分。48分、小林に替えて田中裕介が入る。最後までセレッソの攻撃を受け続けるが、全員でしのいで、タイムアップ。
 2位の浦和レッズは広島に1−0で勝ち、1位の鳥栖は連敗したため、フロンターレが2位に浮上。帰宅後、スカパーの解説者、水沼さんの監督インタビューを聞いたら、風間監督は開口一番「疲れました。」と苦笑。確かに。ただ「ミスは個人的なもので明日にも修正できる。」と言う。試合中に修正できるといいのだが。「単独2位になったが。」という問いかけには、いつも通り「順位は関係ない。1試合1試合やっていくだけ。」まあ「勝ちきれるようになったことが進歩」ということか。
 8/20水曜日に天皇杯三回戦の愛媛戦。猛暑の中、中三日はきついので、ターンオーバー気味の先発になるのかもしれない。

サッカー短評 (2014.8/9)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 2対1 (2014.8/9 等々力) 第19節

 前節、鳥栖が勝って、浦和が引き分けたため、総得点差で鳥栖が首位、浦和は2位となった。レッズは等々力での勝率が悪いそうだが、首位に返り咲くためには負けられない。フロンターレも、4位の鹿島が前節勝って、3差で詰め寄られているので、ここで負けていては話にならない。なお、鳥栖のユン監督が「チーム作りの方向性が違う」との理由で7日付けで衝撃の解任。鳥栖のフロントは何を考えているんだか。それなのに台風接近のため、鳥栖と広島の試合は月曜に延期。
 先発は、GK杉山。DFは3バックで、左から小宮山、谷口、実藤。憲剛と大島のダブルボランチ、左ウイングバックに登里、右に森谷。大久保のワントップで左にレナト、右に小林。前節、肩を脱臼した実藤は復帰。大久保は、ブラジルから帰国後、体が重くダッシュできなかったらしいが、4日間完全休養して木曜から全体練習に合流。
 レッズは、興梠のワントップ、二列目左に梅崎、右に柏木。阿部と鈴木啓太のダブルボランチ、左ウイングバックに宇賀神、右に森脇。槙野、那須、平川の3バック。GK西川。柏戦を踏まえて、レッズの両ウイングバックに対峙する、森谷と登里の守備が要か。テレ朝の解説、名波が「5バックの時間が多ければ、レッズに押し込まれているということ。」と言う。
 試合はいきなり動いた。2分、レッズの阿部がゴール前にクロスを入れ、これを谷口がヘディングで跳ね返したが、正面の梅崎に渡り、ダイレクトでシュートされてゴールされた。びっくり。しかし、フロンターレも3分、憲剛のパスを受けた森谷がシュート、左ポストにあたった跳ね返りをレナトが詰めて流し込み、あっという間に同点に。
 この後しばらく、レッズに押し込まれるが、20分頃から押し返し、拮抗する。38分に、ゴール正面やや左寄りでのFKを得る。森谷とレナトが立ち、レナトかと思えば、森谷が蹴り、惜しくもバーの上側を直撃。
 40分、大久保がレナトからのボールを受けてペナルティーエリア内に突進するが、宇賀神に一瞬前に入られて倒れるが、ノーファール。43分、レッズのFKを柏木が蹴るが、GK杉山。

 後半7分、レッズのFK。柏木が蹴り、危ない展開になるが、何とかしのぐ。10分、フロンターレの左CK。レナトがショートコーナーを蹴り、そのこぼれをドリブルで中央にクロス、攻め上がっていた実藤がシュートするが、相手GK。
 14分、レッズは平川に替えて関口を入れる。森脇がバックに下がり、関口が右ウイングバックか。15分、憲剛のパスを受けたレナトがシュート、相手GK西川がはじき、こぼれに大久保が飛び込むがゴールラインを割る。
 レッズの選手の足が少しずつ止まってきた感じ。ただし、右の関口は元気で突破してクロスを入れてくる。レッズは25分、梅崎に替えて李を入れる。するとさっそく、27分、相手GK西川のロングフィードから左クロスが入り、李がヘディング、これをGK杉山が指先でよく触って押し出し、なんとか防ぐ。
 33分、レナトがドリブルで左サイドを駆け上がり、相手選手が3人寄ってきたところで、中央のスペースに横パス、そこへ憲剛が走り込んでパスを受け、右から中央へ小林が走り相手DFを3人引き連れたと見るや、一歩下がって右に動いたフリーの大久保にパス、大久保は一瞬ためて落ち着いて左下隅にシュートを決めた。お見事。
 34分、レッズはボランチ、鈴木啓太に替えて青木を入れる。37分、フロンターレは一人目の交替。実藤が左足に張りを覚えて稲本と替わる。解説の名波が「ここで中澤でもジェシでもなく稲本ですか。」と言う。なるほど。
 40分、レッズボールをカットした憲剛からのパスを受けたレナトがドリブルして深い位置から鋭いシュート、相手DFとGK西川をかわしたが、わずかに枠の右。かなり惜しかったが、レナトははずれてびっくりしていた。44分、森谷に替えて、田中裕介が入り、同じ右ウイングバックに。
 追加タイム3分。45分、レッズはパワープレーで攻撃参加していたDF那須がヘディングシュート、枠の上で助かる。46分、憲剛がミドルシュートを撃つが、枠の上。47分、小林に替えてジェシが入り、稲本がボランチに、たぶん憲剛が二列目に上がる。ジェシは那須のマークらしい。ゴール前にボールを放り込まれ、ジェシがヘディングでクリアしようとするが、できずにシュートされるが枠の外。48分、レッズの右CKで、相手GK西川も上がってくる。柏木は、その西川に合わせるが、西川のヘディングは枠の外。ここでタイムアップ。サポーターの「アヴァンテ」は聞こえなかった。
 試合後の監督インタビューで、名波が風間監督に「実藤に替えてなぜ稲本だったのか」と聞くと、「一番調子がよかったから」とのこと。

サッカー短評 (2014.8/2)

柏レイソルvs.川崎フロンターレ 4対1 (2014.8/2 柏) 第18節

 先制され、前半追加タイムに憲剛のゴールで追いついたのはよかったが、後半序盤の大久保のシュートがバーに直撃したものの得点できず、パスミスから立て続けに3失点。まるでワールドカップのブラジルみたい。再開後、勝てていなかった柏レイソルの立ち直りに貢献してしまった。おまけに実藤が、前半初めに相手FWレアンドロと競り合ったとき、左肩を脱臼してしまい、急きょジェシが出場。なんだか交替で浮き足立っているところを突かれて、ここから流れが引き戻せなかった。がっかり。
 先発。GK杉山、DF登里、谷口、実藤、小宮山。憲剛と大島のダブルボランチ。左ワイドに金久保、右に森谷。小林と大久保のツートップ。後半、金久保に替えてレナトが入る。終盤、森谷に替えて稲本が入る。
 レイソルは、中断前にレアンドロ・ドミンゲスが退団し、中断中に田中順也がポルトガルのスポルティング・リスボンに移籍。元ガンバのレアンドロのワントップに、工藤と、ベルマーレから来た高山のツーシャドー。大谷と栗沢のダブルボランチ、左ワイドに橋本、右に怪我から復帰の藤田か。DF左から秋野、増嶋、鈴木大輔。GK菅野。
 前半からパスが微妙にずれる場面が多かった。それでも何とか守れていたが、前半11分、実藤が負傷交替。ジェシはまだ、全体練習に復帰したばかりで、後半からなら出るつもりもあったと思うが、しかたない。さっそく、15分、橋本の左からのクロスを跳ね返す。
 17分、フロンターレのFK。憲剛のキックのこぼれを金久保がシュートするが、バー直撃。攻守がめまぐるしく変わる。ボールを落ち着いて回せない。小林の背中には、相手DF鈴木大輔が貼り付いて、トップに当てるパスを後ろから足を出してカット。憲剛には相手ボランチ大谷を中心に2〜3人マークが寄ってくる。
 35分くらいから攻撃されっぱなし。レアンドロのヘディングもはずしてくれただけ。失点は、46分、谷口が左サイドバックの登里に預けようとした横パスが少しずれて、相手右サイドバックの藤田にカットされ、折り返しを受けたレアンドロがシュートせずに左サイドへ流し、走り込んだ高山がフリーで押し込んだ。
 それでも、47分、小林からのパスを受けた森谷が大きく折り返し、走り込んだ憲剛がアウトサイドでミドルシュート、これが左端に決まって、すぐ同点に。

 後半も立ち上がりの10分くらいはよかった。頭から金久保に替えてレナトが入る。5分、大久保のシュートがバー直撃。これが入っていたら、ああも失点しなかったのでは。
 12分、レイソルの右CK。秋野のキックのこぼれを押し込まれるが、オフサイドで助かる。17分、フロンターレがカウンターで攻め上がっていた背後を突かれ、相手左ワイドの橋本がフリーで抜け出し、クロス、これを右から攻め上がってきた藤田に押し込まれて2失点目。
 フロンターレもレナトがドリブル突破を試みるが、相手右ワイドの藤田と鈴木大輔の二人がかりでふさぎに来る。小林のシュートも相手DF。
 23分、憲剛のスルーパスをクリアしたボールが、相手左シャドーの高山に通り、ミドルシュートを打たれて、3失点目。25分には、チャンスメークに貢献していたレアンドロに切り返しからシュートを決められ、4失点目。選手同士の距離があきすぎて、レイソルの作戦にはまってしまった。
 28分、森谷に替えて稲本が入る。しかし、もう遅すぎた感じ。憲剛が一列上がる。30分、憲剛が左サイド深くからゴール前に、グラウンダーの鋭いクロスを入れるが誰も走り込まず。31分、35分とレナトがシュートするが、相手DF。40分、小林がシュートするが、相手GK。44分、ジェシが攻撃参加し、ペナルティーエリア内で憲剛のスルーパスを受けようとするが、合わず。追加タイム3分。48分、レナトがシュートするが、相手DF。
 試合後の金田さんのインタビューで、風間監督はパスミスについて「味方しか見ていない。相手を見ていない。」と言っていた。今日は、自滅した。大久保は、「攻撃のとき人数が足りなかった。2トップでは難しかった。」「これだけ負けたら逆にいい。」と言う。憲剛は「2トップでいると3バックだからガツガツこられる。」「こっちは右サイドの守備が前半から機能していなかった。」と言う。

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サッカー短評 (2014.7/27)

川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 1対0 (2014.7/27 等々力) 第17節

 なんと4連勝。しかも3試合無失点。ひやひやだが、何とかしのいでいる。勝負強くなったと言うべきか。強運のためか。後半15分の森谷の得点だけだったが、失点せず、久しぶりのホームで勝ちきった。
 先発は、GK杉山、DF登里、谷口、実藤、小宮山。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドに金久保、右に森谷。大久保と小林のツートップ。試合前に、小林のJ1百試合達成に花束贈呈セレモニーがあった。
 新潟は、田中達也と岡本のツートップ。左ワイドに成岡、右に山本康裕。小林裕紀とレオ・シルバのダブルボランチ。李、大井、舞行龍、松原の4バック。GKは守田。何だか監督が元ジュビロの柳下さんのせいか、元ジュビロの選手が多い。
 前半は、得点こそなかったが、いい形は作れていた。9分、大久保からのパスを受けた小林がシュート枠の上。13分にも、小林が落としたボールを憲剛が利き足でない左足でシュートしたがこれも枠の上。
 22分には、憲剛のスルーパスを受けた登里が左からクロス、これを大久保がシュートしたが、相手DF李が厳しく寄せてきて枠にいかず。25分にも大久保のスルーパスを受けた小宮山がドリブルからシュートまでいったが、枠に入らず。
 40分、憲剛のパスを受けた大久保が左サイドから鋭いシュート、惜しくも相手GKがニアで押し出す。
 次第に、新潟もこちらのパスにハイプレスをかけてカットし、パスをつなぐようになり、危ない場面も作られた。田中達也が下がって受け、はたき、走り込んで再度受け、シュートをねらってくる。小宮山と森谷の右サイドからは、成岡と相手DF李が攻め上がってくる。田中達也とツートップを組むFW岡本は左から突破しようとしてくる。
 42分、田中達也が背後からのロングボールに走り込んで、危なくなりかけたが、実藤がシュートさせず。
 一番危なかったのは、前半43分、成岡がゴール前に入れたクロスに、三列目から斜めに走り込んできた小林裕紀がヘディングで合わせたとき。幸い、枠の右にとんでいったが、誰もマークしていなかった。

 後半は頭から、新潟が成岡に替えて田中亜土夢を入れてくる。続けて10分に、田中達也に替えて鈴木武蔵も入れてくる。
 先制点は15分。大島のパスを受けた大久保が、ペナルティーエリア内相手DFラインの裏へ走り込んだ森谷へパス、これを森谷は左足で止め、体をひねって右足でファーサイドのネットに打ち込んだ。ゴール前中央には、小林も走り込んでいた。
 新潟も反撃。田中亜土夢の左CKをニアで鈴木武蔵が流し、岡本がシュートしたが、枠の上で助かる。他にも危ない場面があったが、谷口がヘッドでクリアしたり、スライディングで蹴り出したり、とても本職でないとは思えない落ち着いた処理。GK杉山も、ワールドカップ優勝のドイツGKノイアーに刺激されたか、ずいぶん飛び出してきてペナルティーエリアの外まで行って、蹴り出したりしていた。
 18分、フロンターレは、金久保に替えてレナトを入れる。TBS解説の小倉が「この時間帯に突破力のあるレナトが出てくると新潟もいやでしょう。」と言う。
 33分、新潟は、DF李を下げて、ルーキーMF小泉を入れる。フロンターレも34分、森谷に替えて稲本を入れる。憲剛が一列上がり、トップ下へ。森谷のいた右ワイドに小林が回り、大久保のワントップに。
 43分、憲剛のパスを受けたレナトが左から鋭いシュートをうつが、相手GKがかろうじてはじき出す。レナトは、決まったと思ったらしく驚いていた。追加タイム4分。猛暑の中、双方とも足が止まっていた。谷口も足がつっていたが、なんとか逃げ切った。
 2位の鳥栖もセレッソに勝ったため、3位のまま。1位の浦和レッズは鹿島と引き分け、勝ち点3差に縮まった。

サッカー短評 (2014.7/23)

サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 0対1 (2014.7/23 ベアスタ) 第16節

 去年3連敗の苦手の鳥栖に勝った。最後はパウリーニョの退場で10人だったにも関わらず。まあ、鳥栖の調子も悪かった。2位の鳥栖対3位のフロンターレだが、勝ち点差は4あるので、勝っても順位は変わらず。どちらも前節勝利しての対戦。
 先発は、GK杉山、DF登里、渓口、実藤、小宮山。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドに金久保、右に森谷。小林と大久保のツートップ。ベンチにほお骨骨折していた西部とレナトが戻ってきた。
 サガン鳥栖は、豊田のワントップ、左ウイングにキム・ミヌ、右に早坂。トップ下に池田。藤田と岡本のダブルボランチ。DF左から安田、キム・ミンヒョク、菊地、丹羽。GK林彰洋。ベンチには水沼や播戸。なんでも野球のソフトバンクとのコラボ企画とかで赤いユニフォームだった。
 前半は、何度かチャンスを作ったが、得点できず。19分の大久保のミドルシュート、相手GK。24分、憲剛のスルーパスに走り込んだ小林が右サイドからシュート、枠の外。26分、右ショートコーナーから大久保がシュート、枠の上。36分、パスをつないで、森谷がシュートするが、相手DF。 0−0でハーフタイム。
 フロンターレは、谷口と実藤のCBコンビは前節が初めてだが、中断期間の合宿では組んでやっていたらしく、豊田への放り込みにうまく対応していた。GK杉山もエスパルス戦より落ち着いていたようだ。相手のシュートがポストに直撃もあったが。
 鳥栖は、いつものような速いプレスができていない。去年はもっと素早く、しつこくハイプレスをかけられ、たまらず下がったという印象が強いのだが。鳥栖は前節の神戸戦も、勝ったが守備はうまくはまらなかったらしい。

 後半7分、鳥栖のカウンターで池田にシュートをうたれ、GK杉山がはじいたものの真上に上がり、谷口がヘッドでゴールの上にクリア。そのCKのこぼれ球をキム・ミヌにシュートされるが、金久保が防ぐ。
 10分、金久保に替えてレナトが入る。レナトは、大久保とのワンツーでペナルティーエリアに進入し、シュートしようとしたところを相手DFにクリアされる。15分、右寄りのFKをレナトが蹴るが、だいぶ枠の上。16分には、大久保からのパスを受けて右サイドからファーへ鋭いシュートをうつが、惜しくも枠の右。少し力んだか、まだ復調していないか。
 得点は、後半18分。直前に、憲剛、森谷、登里のパス回しから、ノボリがライン際から折り返しのクロスを入れたが、相手DFに防がれ、これを拾って再度パスを回して、レナトがドリブルして森谷へ、森谷がノボリへ縦パスを通し、登里は今度は自らニアをぬくシュートをうつと、相手GKの手をはじき、ファーボストの内側に当たってゴールイン。登里は2年ぶりの得点で、決勝点は初めてらしい。
 鳥栖は失点の直後、早坂に替えて水沼、岡本に代えて高橋を入れる。フロンターレも23分、森谷に替えてパウリーニョを入れる。パウリーニョはボランチに入り、憲剛が森谷の位置に上がる。
 鳥栖は、豊田へのロングボールや水沼へのロングパスでカウンター。高橋やキムミヌにミドルを打たれるが、枠の外。34分、鳥栖は池田に替えて、元フロンターレの谷口博之を入れる。谷口博之は、豊田がいない試合で代わりのワントップを務めたこともあるらしく、豊田と縦のツートップらしい。36分、谷口博之のポストプレーに水沼が走り込んでくるが、小宮山が防ぐ。スカパー解説の戸田が「水沼は、走り込みのタイミングが早過ぎも遅過ぎもしない。」とほめる。
 31分、41分とパウリーニョが相手選手を蹴るなどで続けてイエローカードをもらい、退場。久しぶりで張り切りすぎたか。42分、小林に替えて中澤聡太が入る。中澤はボランチに入り、大久保のワントップに。大久保も、どこか痛いような仕草でときどき止まって、心配。
 追加タイム4分。何度もクロスを入れられるが、全員で守ってクリア。ついにアウェイの鳥栖戦で勝利。

サッカー短評 (2014.7/19)

清水エスパルスvs.川崎フロンターレ 0対2 (2014.7/19 IAIスタジアム日本平) 第15節

 アウェイ3連戦の第2戦。苦手な日本平での試合。しかしエスパルスもなかなか勝てておらず、現在10位。前半、何度か危ない場面があったが、運にも助けられ、後半立ち直り、小林と大久保が1点ずつ取って快勝。1位レッズと2位サガン鳥栖も勝ったので、3位キープ。次戦アウェイ3戦目は、そのサガン鳥栖と対戦。
 先発は、GK杉山、DF登里、谷口、実藤、小宮山。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドに金久保、右に森谷。小林と大久保のツートップ。ジェシは怪我上がりのリバウンドが出てベンチ外。実藤は今季リーグ戦初出場で初先発。杉山と大島は地元の静岡学園出身。
 エスパルスは大前のワントップ、ノヴァコビッチはトップ下か。左ワイドに高木俊幸、右に河井。ボランチに本田拓也。杉山浩太と平岡のCB。GKは元フロンターレの相澤。
 前半は、エスパルスの運動量がまさり、うまくパスをつなげなかった。12分には、エスパルスの左サイドから高木俊幸にうたれたシュートがバー直撃。22分、エスパルスのFK。大前が蹴るが、だいぶ宇宙開発。
 30分、エスパルスのカウンター攻撃で、後手に回り、右サイド高木俊幸からのクロスに大前がダイビングヘッド、GK杉山がかろうじて体に当ててはじく。こぼれ球は谷口が大きくクリア。谷口はCBは2試合目なのに、落ち着いていてたいしたもの。実藤とのコンビはどうなのかと思ったが、実は中断期間中、ずっと組んで練習していたらしい。
 35分にも左サイドから吉田豊にクロスを上げられ、大島がファインクリアしたり、36分には、相手CKからの流れでノヴァコビッチにヘディングされ、ついに失点かという場面も。テレビ画面にも「清水1−0川崎」と表示されたが、いち早く下田アナが「オフサイドです。」と告げ、副審が映ると旗を上げていて、ひと安心。
 43分、憲剛からのパスを受けた大久保がシュートするが、相手GK。0−0でしのいでハーフタイム。前半のシュートはなんと2本。

 後半は立ち上がりから積極的にシュートをうつが、枠にいかない。しかし前半より格段にパスがつながるようになり、相手にカットされてもこぼれを拾えるようにもなり、とうとう9分、何度もやり直した後、憲剛のパスを受けた小宮山が右サイドから相手DFの裏へ抜け、クロス、これを小林がファーサイドのポスト際にヘディングで押し込んだ。相手GK相澤が悔しそうな顔。小林は、J100試合出場記念でよかった。
 続けて17分に追加点。小宮山のパスを受けた森谷がドリブルでペナルティーエリアに進入、折り返しのクロスをファーで小林がシュート、これが左ポストを直撃して戻ってくると、ねらっていたように大久保が中央に走り込み、滑り込みながら押し込んだ。大久保は、「雨だから来るかなと思っていた。足下に来たので、体で押し込んだ。」と言う。これで得点ランク単独トップの10点目。
 25分、エスパルスは二人交替。よく走っていた河井に替えて村田、中盤の守りの要、本田に替えてヨンアピンを入れる。
 23分、左サイド、25分、右サイド、30分、左サイドと、次々クロスを上げられるが、登里、谷口、実藤、小宮山らがクリア。31分のエスパルス左CKは、小林がクリアした。
 34分、金久保に替えて稲本が入る。憲剛が一列上がる。これで逃げ切ろうということだろうが、昨年からこの「逃げ切り」作戦は機能していない。稲本が夏に弱い、というより、チームに「守り」の意識が出るとよくない、という感じ。
 35分、大久保からのパスを受けた森谷がシュート、いいシュートだったが、相手GK正面。森谷はもっともっとシュートの意識を持てばいいのに。
 37分、エスパルスの高木俊幸のシュートはGK杉山。38分、エスパルスの連続CK。これもなんとかしのぐ。43分、エスパルス三人目の交替。高木俊幸に替えて、弟の高木善朗が入る。
 追加タイム4分。46分、小林に替えてパウリーニョが入る。いよいよ本格的に「逃げ切り」に入る。最後の最後でエスパルスの左からのFK。高木善朗が蹴り、ノヴァコビッチにヘッドで合わされるが、GK杉山。ようやく日本平で快勝。
 試合後の監督インタビューは、風間監督の、清水商業、筑波大学の後輩という、エスパルスOBの解説者、興津さんがしたが、緊張してあまりつっこめていなかった。風間監督はニコニコだった。

サッカー短評 (2014.7/15)

セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ 1対2 (2014.7/15 キンチョウス) 第12節

 ワールドカップ中断明けの試合。ACLで未消化だった12節。セレッソ大阪は、監督がポポビッチからペッツァイオリに変わって最初の試合であり、柿谷がスイスのバーゼルへ移籍する前、最後の試合。前半は、セレッソにやりたいようにやられて、ついに19分に崩されて失点。しかし、後半立ち直り、大久保のPKと金久保のゴールで逆転勝ち。これで他のチームと試合数が並んで、3位浮上。
 先発は、GK杉山、DF小宮山、谷口、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドに登里、右に森谷。小林と大久保のツートップ。ジェシは手術後の復帰戦。レナトがベンチにもいないのが気にかかる。試合前に、ワールドカップに出た、山口、柿谷、フォルラン、大久保に花束贈呈セレモニー。
 セレッソ大阪は、杉本のワントップ、楠神、安藤、南野の二列目。山口と扇原のダブルボランチ。丸橋、藤本、山下、酒本の4バック。GKキム・ジンヒョン。柿谷はベンチから。
 失点は、楠神が起点。楠神が中央の杉本へ。杉本は右側の南野へ。南野はペナルティーエリア内へドリブル、中央へグラウンダーのクロス、そこへ安藤が走り込んで、流し込んだ。
 フロンターレは、ジェシと谷口のセンターバックは初めてのコンビ。GK杉山との連携も悪い。憲剛も二日前の天皇杯は出ていなかったが、体のキレがなく、山口や扇原にボールをとられる場面が多い。
 それでも46分、登里のクロスに大久保がニアで合わせ、惜しくもポストに当たって、こぼれ球に森谷がつめてボールは頭上に。落ちてきたところを大久保がオーバーヘッドでねらったが、相手DFも寄せており、ハイレッグのファール。前半はビハインドでハーフタイム。

 後半頭から田中裕介に替えて金久保が入る。小宮山が右サイドバックへ回り、ノボリが一列下がって左サイドバック、金久保が左ワイドに。
 15分、小林が相手DFラインの裏で憲剛のスルーパスを受け、ペナルティーエリア内で相手DF藤本がユニフォームを引っ張り、小林が倒れてPKを得る。これを大久保が落ち着いて決めて同点。これで大久保は、現在の得点ランクトップタイの9得点。
 22分、セレッソは安藤に替えて長谷川アーリアが入る。セレッソの選手たちは、新監督の意向か、積極的にシュートをうってくる。楠神も、フロンターレから移籍後、まだ得点がないとかで、ずいぶんシュートされたが、なんとかしのぐ。
 31分、フロンターレに勝ち越し点。憲剛からのパスを受けた大島が、金久保にパス、金久保は森谷へスルーしたが、相手DFにボールが当たって足元へ。これを思い切りよくシュートすると、相手GKキムの意表をついて右下に決まる。金久保、移籍後初ゴール。
 32分、セレッソの南野が大島との競り合いで二人とも倒れた後、大島を蹴って一発レッドで退場。38分、セレッソは二人同時交替。楠神に替えてFW永井、DF酒本に替えて柿谷が入る。二日前、両チームとも天皇杯で120分戦い、疲労の色が濃い。GK杉山は、小宮山のバックパスを追いつきながら止め損ねて、CKにしたり。
 44分、フロンターレは、森谷に替えてパウリーニョが入る。追加タイム4分。49分、小林に替えて稲本が入る。その稲本のところでボールを失い、最後攻め込まれる。なんとかしのいで、後半初戦を白星で発進、3位に浮上。この日は谷口の23歳の誕生日で、サポーターが何かプレゼントしていた。
 試合後、柿谷の壮行セレモニー。解説の森島となぜか大久保から花束贈呈。柿谷が涙をこらえながらサポーターに挨拶。ワールドカップに出て、もっと成長しなければと痛感したのも移籍を決意した理由の一つらしい。
 監督インタビューでは、名波の質問に、風間監督は、「前半と後半全く違うチームだった。前半は相手のプレスを目で見てしまって、ボールを受けに動き出しがなかった。動けばできる実力がついてきた。」と言っていた。

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サッカー短評 (2014.7/14)

アルゼンチンvs.ドイツ 0対1 (2014.7/14 リオデジャネイロ) ワールドカップブラジル大会決勝

 大方の予想通りドイツが優勝。ただし、延長後半8分まで得点が入らなかった。アルゼンチンは、延長後半追加タイムのFKをメッシがはずして万事休した。
 ドイツの先発は、GKノイアー、DF左からヘベデス、フメルス、ボアテング、ラーム。シュバインシュタイガーをアンカーに、左クロース、右クラマーの二列目。クローゼのワントップに左ワイドにエジル、右にミュラー。
 アルゼンチンの先発は、GKロメロ、DF左からロホ、ガライ、デミチェリス、サバレタ。マカケラーノとビリアのダブルボランチ、左ワイドにペレス、右にラベッシ。メッシのトップ下、イグアインのワントップ。怪我のディマリアはベンチ。アグエロもベンチから。主審はイタリアのリッツォーリさん。今大会、アルゼンチンの試合は3試合目だが、「質を重視」した選出とのこと。第4審判に西村さん。
 ドイツは、先発リストに名前が載っていたケディラが直前の練習で怪我、クラマーが初先発。そのクラマーも競り合いで脳しんとうとなり、前半31分にシュルレと交替。そのシュルレは、延長後半8分の得点をアシスト。
 アルゼンチンは、前半4分、いきなりチャンス。イグアインがペナルティーエリア右からフリーでシュートするが、惜しくも枠の左。これが決まっていれば、案外打ち合いの展開になっていたかも。イグアインは、21分にも、ドイツのバックパスを拾い、相手GKノイアーと1対1となり、シュートするが、これも枠の左。
 アルゼンチンは、30分、メッシからのパスを受けたラベッシが右サイドからクロス、これをイグアインがゴールについに押し込んだ、と思ったらオフサイド。この決勝は、主なオフサイドジャッジは全て映像判定でも正しかった。
 31分、ドイツの選手交替に伴い、4−3−3から4−2−1−3へ。クロースがシュバインシュタイガーとダブルボランチ、エジルがトップ下、シュルレが左ワイドに。
 43分、ドイツのミュラー、エジル、クロースとつながり、クロースがシュートするが、アルゼンチンGKロメロが捕る。追加タイム2分。ドイツの右CK。クロースのキックをDFヘベデスがヘディング、入ったかというタイミングだったが、右ポストに直撃、戻ってきたボールはGKロメロの前に落ち、しっかり捕られる。0−0でハーフタイム。

 後半頭からアルゼンチンは、ラベッシに替えてアグエロが入る。後半もいきなりアルゼンチンのチャンス。1分、ボランチのマスケラーノのスルーパスがイグアインに出るが、オフサイド。2分には、メッシがドリブルでペナルティーエリアへ突進し、シュート、惜しくも枠の右。これは決めてほしかった。
 14分、ドイツの右サイドバック、ラームが後半は高めの位置取りで、右サイド深くまで攻め上がり、クロス、中央でクローゼが相手DFに競り勝ってヘディングするが、相手GKロメロ。
 メッシは30分にも右サイドからドリブルで侵入、相手DF四人くらいの間から最後はシュートで終わったが、これは枠にいかず。33分、アルゼンチンはイグアインに替えてパラシオが入る。
 ドイツは37分、エジルのクロスを受けたクロースがシュートするが、枠の右。41分、アルゼンチンは三人目の交替。左ワイドのペレスに替えてMFガゴを入れる。ドイツもとうとうクローゼに替えて小柄なFWゲッツェを入れる。なんとか決着を付けたいという気持ち。しかし、0−0のまま延長へ。

 アルゼンチンは、続けて延長戦となり、相当疲労している。獅子奮迅の活躍でオランダのロッベンを押さえたマスケラーノも疲れた顔。ドイツも一日休養が多かったが、シュバインシュタイガーなど足がつっている。
 延長前半7分、またしてもアルゼンチンが決定的なチャンス。DFロホが持ち上がって左サイドからクロス、中央でパラシオが相手GKノイアーと1対1となるが、背後からDFも寄せており、GKの頭上をループシュートでぬこうとしたが、惜しくも枠の左。これも入っていれば、どうなったかわからなかったが。普通にシュートすればよかったのかもしれないが、NHK解説の岡田さんは「相手GKがノイアーだという意識がシュートコントロールを乱したかもしれない。」と言う。
 延長後半8分、ついにドイツが先制。左サイドをシュルレがドリブル、中央にクロスを送ると、ゲッツェが走り込んで胸トラップ、シュートが右奧に決まった。
 12分、アルゼンチンの左サイドバック、ロホが攻め上がり、クロス、中央でメッシがヘディングシュートするが、枠の上。ドイツは時間稼ぎに入る。シュバインシュタイガーが倒れる。15分、ドイツが三人目の交替。最後まで調子が戻らなかったエジルに替えてメルテザッカーが入る。
 16分、メッシが倒されてFKを得る。メッシは時間をかけて直接ねらうが、疲労のせいかキックは大きくバーの上へ。アルゼンチンの観客からのため息が。ついにタイムアップ。
 ブラジルの観客は、目の前でアルゼンチンに優勝されたくないらしく(とは言ってもブラジルをたたきのめしたドイツも応援したくないらしい)、表彰式でもメッシをブーイングしていた。
 アメリカ大陸で開催されたワールドカップで、初めてヨーロッパの国が優勝。なお、得点王(Golden boots)は、6得点でコロンビアのロドリゲス、大会MVP(Golden ball)はメッシ、最優秀GK(Golden glove)はノイアー、ベストヤングプレーヤーは、フランスのMFポグバだった。

サッカー短評 (2014.7/13)

川崎フロンターレvs.Y.S.C.C. 2対1 (2014.7/12 等々力) 天皇杯二回戦

 危うく負けるところを後半追加タイムに追いつき、延長後半で勝ち越した。やれやれ。テレビ放送なし。
 先発は、GK杉山、DF右から小宮山、稲本、中澤、福森。可児とパウリーニョのダブルボランチ、左アウトサイドに山越、右に安。森島と金久保のツートップ。GK西部は怪我。山本真希も怪我。大久保はベンチにいるが、憲剛はいない。
 前半は、序盤攻め込んだが、得点できず、次第に拮抗して0−0でハーフタイム。後半は頭から、安に替えて小林を入れる。9分に失点。攻め込んでいた中、スルーパス一本で抜け出され、折り返しのパスを押し込まれた。14分、可児に替えて大島が入る。
 福森のFKやCKを小林がシュートするが得点できず。とうとう34分、福森に替えて大久保が入る。36分、森島のヘディングは枠の外。45分、大久保のシュートも相手DF。追加タイム3分。46分、中澤のハイボールを受けた大久保がドリブル、大島、小宮山と渡り、小宮山のシュートが決まり、やっと追いつく。
 延長前半は攻め込んだが得点できず。セットプレーは、金久保が蹴った。延長後半12分、やっと勝ち越し点。山越からのパスを受けた大久保がドリブル、小林にパス、これをダイレクトではたいたところへ森島がシュート。なんとか逃げ切った。
 天皇杯二回戦では、J1のうち、仙台、鹿島、神戸が敗退。

サッカー短評 (2014.7/13)

ブラジルvs.オランダ 0対3 (2014.7/13 ブラジリア) ワールドカップブラジル大会3位決定戦

 ほぼ準決勝のドイツ戦と似た展開。前半2分、戻ってきたチアゴシウバがロッベンを倒して、早々にPK献上。続けて17分、流れの中でボールを失い、左サイドを崩されて追加点。前半で0−2。さすがにオランダは延長戦2試合を戦った後なので、ここで少し休んだ。それでもブラジルが得点できないでいると、後半追加タイム、もう1点カウンターで押し込み、ダメ押し。またしても大ブーイングで試合終了。
 ブラジルは、少し先発を入れ替え。GKセザール、DFは初スタメンのマクスウェル、ダビドルイス、チアゴシウバ、マイコン。ついに固定できなかったボランチは、ルイス・グスタボとパウリーニョ。ヴィリアン、オスカル、ラミレスの二列目、ワントップに長身のジョー。フッキ、フレッジ、マルセロらが先発落ち。ベンチには、負傷のネイマールも自宅から呼び戻した。
 オランダは、直前の練習で左太ももを傷めたスナイデル以外ほぼベストメンバー。GKシレッセン、DFインディー、フラール、デフライ。左ウイングバックにブリント、右にカイト。ワイナルドゥムとクラッシーのダブルボランチ、トップ下の代役はデグズマン。ファンペルシーとロッベンのツートップ。主審はアルジェリアの人で、3位決定戦をアフリカの審判団がさばくのは史上初とのこと。
 オランダの方が中二日で、休養が少ない。前半のうちに得点したいのは両チームとも同じだが。オランダ先制の場面は、ロッベンにフリーでボールが渡ったところから。あっという間に加速され、チアゴシウバがやむなくロッベンの肩に手をかけたのは、ペナルティーエリアの外だったが、止めるまでの間にエリア内に入ってしまい、イエローカード。これをファンペルシーがきっちり決めた。ブラジルは出鼻をくじかれて意気消沈。しかも主将チアゴシウバのファール。
 しかし前半のうちに同点にすれば、まだ望みはある。ブラジルがFKを得て、オスカルが蹴り、ファーでマクスウェルが折り返すが、走り込んだジョーとダビドルイスは相手DFに引っ張られて足が届かない。
 17分、オランダの追加点。トップ下のデグズマンがゴール前にクロスを入れると、DFダビドルイスが戻りながらヘディングでクリア、しかしこれが正面にとび、オランダのブリントが拾い、ねらいすましてシュートを決められる。TBS解説の清水さんが、「ブリントに誰も付いていない。ボランチのグスタボはロッベン(?)について戻っていたので、もう一人戻ってこないといけない。」と言う。もう一人のボランチ、パウリーニョのことだろうか。
 ブラジルは、28分、33分とオスカルが右サイドからFKを蹴るが、得点できず。34分には左サイドのFKをヴィリアンが蹴るが得点できず。38分の右サイド深くからのFKはニアでグスタボがヘディングで触り、ジョーとダビドルイスが滑り込むが得点できず。44分の中央でのFKはオスカルが直接ねらうが、相手DF、こぼれ球をマクスウェルがシュートするが枠のかなり上へ。

 ブラジルは、後半頭からボランチのグスタボに替えてフェルナンジーニョを入れる。コロンビア戦でロドリゲスを押さえた立役者。ブラジルはうまくパスが回らず、ダビドルイスが焦れたように前線にロングフィードを入れるが、味方に収まらず、かえってオランダのカウンターを呼び込む。
 12分、ブラジルはもう一人のボランチ、パウリーニョに替えてエルナネスが入る。するとエルナネスの動きがよく、守備にも覇気が感じられる。解説の清水さんが「パウリーニョは1年前のコンフェデ杯に比べて格段に運動量が少ない。エルナネスのような気持ちの入ったブレーがブラジルには必要。」と言う。確かに他の選手たちの動きが鈍い。「ボールを持った選手の近くしか走っていない。あとの選手たちは歩いていて、一日休養が多いブラジルの方が疲れているようだ。」とも言う。
 18分、ブラジルが中央でFKを得る。清水さんが、「曲げて落とすには少し近い。」と言う。ダビドルイスが蹴り、枠の右上隅に跳ぶが、相手GK。23分、オスカルがペナルティーエリア内で倒れるが、シュミレーションとされてイエローカード。リブレーを見ると、オランダのブリントに踏まれているようにも見えるが。そのブリントはなぜか担架で退場、ヤンマートが入り、右ウイングバックに。カイトが左へ回る。
 28分、ブラジル三人目の交替。ラミレスに替えてフッキが入る。すぐに左CKを得る。フッキがショートコーナーでヴィリアンにパス、クロスが上がるが、ラインを割る。30分、フッキがジョーからのパスを受けてシュートするが、枠のかなり外。だいぶ力んで打っていた。34分にも左CKを得て、オスカルがまたショートコーナーでヴィリアンとワンツー、そのままペナルティーエリアにドリブルで切り込み、シュートするが、枠の外。後半ではこれが一番惜しかった。
 37分、カイトからのパスを受けたロッベンがペナルティーエリア内でフェルナンジーニョに押されて倒れるが、ファールなしの判定。40分、ブラジルのFKをフッキが蹴るが相手DF。41分、オランダの右CKをロッベンが蹴り、カイトがヘディングするが得点できず。
 45分、オランダ二人目の交替。ボランチのクラッシーに替えてフェルトマンが入る。追加タイム5分。なんとまたオランダが追加点。46分、ロッベンからのパスを受けたヤンマートが右サイドからクロス、ボランチのワイナルドゥムが走り込んで蹴り込んだ。オランダは、48分、ついに今まで出場機会のなかった第2GKフォルムを入れてシレッセンを下げ、招集選手全員の出場を果たす。
 ブラジルは結局、選手を入れ替えても、流れを変えられなかった。先発入れ替えも功を奏さず、かえってボールの収まりは悪くなった感じ。ワントップのジョーの存在感はなく、スピードを生かした裏への飛び出しという特徴を生かすこともできず、下がってきてしまう。まだフレッジの方が前線でがんばってくれていた。ヴィリアンもラミレスも、単独でのプレーで自爆。マイコンやダビドルイスの攻撃参加も効果的でない。かえってDFに穴をあけてしまい、そのスペースを使われてしまう悪循環。
 唯一効果的だったのは、オスカルのドリブル。しかし、一人ではいかんともしがたい。惜しいシュートやFKからのいいクロスも配球したが、味方がいいところにいなければ。ブラジルは、ゴール前で相手DFをひきはがす動きがなかった。守備では、ボランチの位置取りが悪く、ロッベンにフリーで前を向かせていた。アルゼンチンが、マスケラーノを初めとして2−3人、ロッベンに素早く寄せてスペースを与えなかったのと対照的。要するに攻守とも連動がなく、個人技頼みだから、単発になってしまう。

サッカー短評 (2014.7/11)

アルゼンチンvs.オランダ 0対0PK4-2 (2014.7/10 サンパウロ) ワールドカップブラジル大会準決勝

 両チームともすごく慎重な立ち上がりで、お互いにロッベン、メッシを押さえて自由にさせなかった。オランダは怪我していたデヨンクが先発。アルゼンチンはやはり全治2週間と言われる怪我をしていたアグエロが後半途中から交代出場。とうとう120分、集中してスコアレスでPK戦へ。
 オランダの先発は、GKシレッセン、DFフラールを真ん中にデフライとインディ。デヨンクとワイナルドゥムのダブルボランチ、左ウイングバックにブリント、右にカイト。スナイデルのトップ下、ロッベンとファンペルシーの縦のツートップ。
 アルゼンチンは、イグアインのワントップ、左ワイドにラベッシ、右にペレス(この左右は始まってすぐ入れ替わった。)、トップ下にメッシ。ボランチにマスケラーノ。彼の獅子奮迅の活躍が光った。4バックはロホ、デミチェリス、ガライ、サバレタ。GKロメロ。主審はトルコの人。雨が降ったりして、気温は15度と少し涼しい。
 ロッベンにはマスケラーノ、メッシにはデヨンクがマンマーク気味。お互いにリスクを犯さず、シュートまでいけない。たちあがりは、メッシも盛んに守備に戻る。13分、スナイデルがミドルシュート、枠の外。
 15分、アルゼンチンのFK。ゴールのほぼ正面。メッシが壁の間に入ったアルゼンチン選手がよけた隙間を正確にぬいて強いキックをうったが、相手GKシレッセンが捕る。24分の左CKはラベッシが蹴り、長身DFガライがヘディングするが、相手DFに当たって枠の上へ。
 オランダも、32分、42分とスナイデルがFKを蹴るが、得点できず。45分、またアルゼンチンのFKでメッシが蹴るが、相手GKシレッセンが捕る。はじくと詰められてしまうので、確実に捕るのがすごい。

 後半頭からオランダは、DFインディーに替えてヤンマートを入れる。DFには、左ウイングバックのブリントが下がり、ヤンマートは右ウイングバックに入り、カイトが左へ回る。5分、オランダFKをスナイデルが直接ねらうが、枠の上。スナイデルはキックの調子が少し悪いか、大会で使われているボールにフィットできていない。
 メッシはほとんどの時間、機を見ており、時には守備もするが、下がった位置からパスをさばいたり、右サイドでドリブルしてサイドチェンジしたり、スルーパスを送ったりするものの、微妙に味方と合わない。
 ロッベンも時折高速ドリブルしようと試みるが、スピードにのらせまいと、アルゼンチンも二人三人と止めに入る。17分、メッシを主にマークしていたデヨンクに替えてクラシーが入り、やはりメッシ番を務める。
 28分、アルゼンチンのFKをメッシが蹴るが、直接ラインの外へ。観客はブーイング。しかし、オランダも、32分、FKをスナイデルが蹴るが、ラインの外。36分、アルゼンチンは二人交替。右ワイドのペレスに替えてパラシオ、ワントップのイグアインに替えて、怪我から戻ったアグエロが入る。なんとか90分のうちに決めたい感じが伝わる。
 後半途中、アルゼンチンの右サイドバック、サバレタが頭同士の競り合いで口の付近を切り、出血を止めるため、だいぶピッチで治療していたが、追加タイムは普通どおり3分。46分、ロッベンがドリブルで左サイドからペナルティーエリアに侵入しようとするが、マスケラーノがぎりぎりのスライディングが防ぐ。すごい勝負だった。0−0で延長へ。

 延長前半6分、オランダは動きの悪かったファンペルシーに替えてFWフンテラールが入る。ついに三人目。今回はPK戦に入らずに決めたいということか。ファンペルシーはキャプンマークをロッベンに巻く。直後にオランダ左サイドのFK。スナイデルが蹴るが得点できず。
 11分、アルゼンチン三人目の交替。左ワイドのラベッシに替えてマキシロドリゲスが入る。16分、アルゼンチンが中央からのFK。メッシが蹴るが得点できず。
 延長後半は、本来ならピッチを入れ替わるだけだが、さすがに両チームとも消耗が激しく、水を飲み、円陣を組んで再開。オランダは、準々決勝も延長戦で120分走っているので、もつのだろうか。
 延長後半5分、オランダのDFデフライがミドルシュート、枠の右。10分、アルゼンチンのパラシオがヘディングシュート、相手GK。12分、ペナルティーエリア右でメッシがドリブル、決定的なクロスをファーサイドに送ると、交替で入ったFWマキシロドリゲスがシュートするが、ジャストミートせず、相手GKが捕る。延長戦も得点ならず、ついにPK戦へ。オランダは、一度もPKを止めたことがないらしいGKシレッセンで臨む。

 オランダは、コスタリカ戦のPKで一番手だったファンペルシーがいない。代わりに出てきたのはセンターバックのフラール。PKのデータはないが、しかしなんと、フラールのキックは少しコースが甘く、GKロメロがはじく。ロメロは胸をたたいてアピール。TBS解説の小倉は、「アルゼンチンは本当は喜んでいる場合じゃない。はじいたボールがゴールラインを割っていないんだから、オランダが再度蹴り込めばいいのに。」と言う。試合中のPKと違って、PK戦ははじけば防いだことになるのではないのか。主審だって、そのまま次へ進めたわけだし。
 アルゼンチン一人目はメッシ。さすがにきっちり決める。オランダ二人目はロッベン。これも右下隅にすごく強く決める。アルゼンチン二人目はDFガライ。度胸よく中央上にうちこむ。
 オランダ三人目はスナイデル。今日はキックの調子が今ひとつ。案の定、GKロメロに止められてしまう。オランダの選手たちはがっかりした顔。ロメロはまた胸をたたき、猛アピール。
 アルゼンチン三人目はFWアグエロ。しっかり決める。オランダ四人目はカイト。元々FWなだけあって、強いキックを右下に決める。アルゼンチン四人目はFWマキシロドリゲス。キックはGKシレッセンに読まれ、指先ではじかれたが、そのままゴールへ。アルゼンチンが決勝へ。
 オランダのファンハール監督は、「PK戦ではGKを替えたかったが、もう交替枠がなかった。」と言ったらしい。ファンペルシーの不調が敗因か。

サッカー短評 (2014.7/9,18)

ブラジルvs.ドイツ 1対7 (2014.7/9 ベロオリゾンテ) ワールドカップブラジル大会準決勝

 CKから先に失点してしまったブラジルが、屈辱的な大敗。NHKの内山アナに「ベロオリゾンテの惨劇」とか言われてしまった。これでは3位決定戦にどこが来ても勝てそうもない…。エース・ネイマールと主将チアゴシウバが欠けたチームは、ドイツのたたみかけになす術がなかった。後半の追加タイムにオスカルが1点返したが、これだけ。
 ブラジルの先発は、GKセーザル、DFマルセロ、ダンテ、ダビドルイス、マイコン。グスタボとフェルナンジーニョのダブルボランチ、オスカルのトップ下。フレッジのワントップに左ワイドにフッキ、右にベルナルジ。3ボランチとの予想もあったが、チアゴシウバの代わりにダンテ、ネイマールの代わりにベルナルジを入れただけ。主審はメキシコの人。
 立ち上がり、ブラジルは先制しようと攻め込んだ。1分で右CKを得るが、オスカルのキックは短く、ニアで相手DF。3分、マルセロが攻め上がってシュート、枠の右。4分、フッキが左からクロスを入れるが、相手GK。
 8分、ドイツもエジルのクロスをケディラがシュート、しかし、味方のクロースがブロック。11分、ドイツの右CK。クロースが蹴ると、中央付近にいたミュラーがファーへスススーと走ってフリーになり、ゴールに蹴り込んで先制。ダビドルイスがあわててミュラーに走り寄ったが、間に合わず。ブラジルはセットプレーの守備はマンマークのはずだが。
 セットプレーからの失点だったので、ブラジルも反撃。センターバックのダビドルイスがドリブルで攻め上がったり、ロングパスを送ったりするが、今までのように効果的ではない。かえって、組織的な攻撃が見られないことが目立つ。
 23分、ドイツが追加点。クロースのパスを受けたミュラーがクローゼにつなぎ、クローゼがシュート、これを一度はブラジルGKセーザルがはじくが、再びクローゼが拾って押し込んだ。続けて、24分、ドイツ右サイドバックのラームが攻撃参加し、右サイドからクロス、これをファーでクロースがダイレクトで流し込み、3点目。この失点でブラジルは完全にパニックに。
 さらに、26分、ブラジルのボランチ、フェルナンジーニョがボールをクロースに取られ、ケディラとのパス交換でクロースが再び得点。29分には、ケディラがエジルとのパス交換からシュート、5点目。主導権を握ったら、完膚なきまでに相手をたたきのめすドイツらしさが存分に出たが、ここまでやると白けてくる。
 ブラジルは、何をしたらいいのかわからないようだった。守備もカバーしあえず、ファールで相手にFKを与えてしまう。38分、ドイツのFKをエジルが蹴るが、枠の外。この大会、エジルはずっと不調だった。
 44分、ブラジルもFKを得る。マルセロが蹴るが、得点できず。0−5のままハーフタイム。

 後半、ブラジルは二人交替。ボランチのフェルナンジーニョに替えてパウリーニョ、フッキに替えてラミレスが入る。相変わらず、同じポジション同士の交替。ドイツもCBのフメルスに替えてメルテザッカーが入る。
 ブラシルは、長い距離のクロスを左右から、マルセロとマイコンが入れるが、味方に合わず。そうでなくとも身長はドイツの方が高いし、GKノイアーの守備範囲も広い。7分、マルセロからラミレス、オスカルとつないでオスカルがシュート。やっとまともな攻撃ができたが、シュートは弱くて相手GK。
 13分、ドイツ二人目の交替。FWクローゼに替えてシュルレが入る。14分、ブラジルのFWフレッジがようやくシュートまでいくが、相手GK。15分、逆にドイツのミュラーがきわどいシュートをうつが、ブラジルGKセーザルが防ぐ。
 ブラジルの攻撃は淡泊だ。何度もクロスを入れるが、それに反応する味方が複数飛び込むわけでもない。こぼれ球をすかさず拾うでもない。ましてトリッキーなプレーも出ない。個人技で打開できる選手もいない。
 24分、なんとまたドイツが追加点。右サイドバックのラームが攻撃参加し、ペナルティーエリアの右からクロス、ファーでシュルレが合わせて6点目。ブラジル、三人目の交替。FWフレッジに替えてヴィリアンが入る。
 27分、ヴィリアン、29分、パウリーニョとシュートするが、苦し紛れで得点できず。31分、ドイツも三人目の交替。MFケディラに替えてドラクスラーが入る。
 34分、ドイツがまた追加点。ミュラーのクロスを受けたシュルレが豪快に蹴り込む。シュートが斜めにバーに当たってゴールイン。ブラジルGKセーザルの無念そうな顔。
 ブラジルは、マルセロやラミレスがシュートするが、枠にいかないか、相手GK。しかし、45分、マルセロからのスルーパスでDFラインの裏に抜け出したオスカルが、フリーでシュート、右角に決める。やっと1点。追加タイム2分あったが、このままタイムアップ。
 試合後、オスカルは、スタンドから下りてきたチアゴシウバに抱きかかえられて泣いていた。ブラジルは立ち直れないのではないかと心配だ。

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サッカー短評 (2014.7/6)

オランダvs.コスタリカ 0対0PK4-3 (2014.7/6 サルバドル) ワールドカップブラジル大会準々決勝

 壮絶な0−0からPK戦にもつれ込んだ。オランダは、延長後半の追加タイム1分に入ってから、三人目の交替でGKをシレッセンからクルルに替えた。するとクルルがPK戦で二人止めて、見事に交替が成功。オランダがアルゼンチンと準決勝を戦う。
 オランダの先発は、GKシレッセン、3バックの左からインディ、フラール、デフライ。スナイデルとワイナルドゥムのダブルボランチ、左ウイングバックにブリント、右にカイト。ファンペルシーのワントップで左ウイングに初先発のデパイ、右にロッベン。ボランチのデヨンクが怪我でスナイデルが一列下がった布陣。
 コスタリカは、ワントップにキャンベル、トップ下にルイス。5バックにGKナバス。
 オランダは、ほとんどの時間、ボールを「持たされている」展開。コスタリカは最後列の5バックの真ん中でゴンサレスがラインを上げ下げして、ファンペルシーをオフサイドにかける。
 22分、カイトの低いクロスを左サイドのデパイが受け、ファンペルシーにパス、ファンペルシーがシュートするが、相手GK、こぼれをスナイデルがシュートするが、これも相手GK。
 コスタリカは、27分、32分、34分とFKを得るが、精度が悪く得点できず。オランダも39分のFKをスナイデルが蹴るが、また相手GKに防がれる。

 後半もオランダが攻めて、コスタリカが守る図式は変わらず。NHK解説の山本さんは「コスタリカは何か手をうたないと」と言う。21分、コスタリカはワントップのキャンベルに替えてウレニャが入る。
 オランダはロッベンが右サイドをドリブル突破して、CKやFKを得るが、得点できず。31分、左ウイングのデパイに替えてレンスが入る。34分、コスタリカは、5バックの一角、DFガンボアが足を傷めてミリエに替える。
 37分、ロッベンが倒されて得たオランダのFKをスナイデルが蹴るが、なんと左ポストを直撃。39分のファンペルシーのシュートはまた相手GK。46分の右サイドからのFKは、ファンペルシーが蹴るが、相手GKがはじく。
 48分、スナイデルのクロスをゴール前で、フンテラール、カイト、ロッベンらが次々飛び込むが合わず、ファーに抜けたボールをファンペルシーがシュート、相手GKナバスも飛び出していたが、右ポストにいた相手DFテヘダが足を出してシュートカット、ボールは舞い上がってバー直撃。信じられないくらい、粘り強いコスタリカの守備。コスタリカが防ぎきって0−0のまま延長へ。コスタリカは守りきってPK勝ちしたギリシャ戦の再来をねらうか。
 延長前半3分、オランダの右CKをロッベンが蹴り、中央で長身DFフラールがヘディングするが、またも相手GK。7分、コスタリカ三人目の交替。
 延長後半頭から、オランダは3バックの左ストッパー、インディーに替えてFWフンテラールを入れ、ファンペルシーと2トップに。ウイングバックのブリントとカイトが下がって4バック。
 オランダは再三、CKやFKを得るが、得点できず。14分、スナイデルの鋭いシュートがバー直撃。両チームとも足がつる選手が続出。交替した選手とロッベンだけは元気そう。16分、オランダ三人目の交替はGK。よっぽどPKに強いのだろう。

 PK戦はコスタリカ先攻。オランダのGKクルルは相手キッカーのすぐ近くに立って威嚇。一人目のボルヘス成功。GKクルルは正しい方向に反応したが。オランダの一人目は足がつりかけたファンペルシー。しかし右ポストぎりぎりに決める。主将の意地か。コスタリカ二人目はエースのルイス。GKクルルがはじく。オランダ二人目のロッベンはしっかり決める。コスタリカ三人目DFゴンサレスも決める。オランダ三人目はスナイデル。こちらもしっかり成功。コスタリカの四人目ボラニョスも決める。オランダの四人目カイトも成功。久々にFWらしかった。
 コスタリカ五人目のDFウマニャのキックは、GKクルルがはじく。ついにオランダが勝利。それにしても、コスタリカのカウンターがどれかひとつでも決まっていれば、すごいサプライズだったが、既にベスト8進出だけで十分に新しく歴史を書き換えた。コスタリカは1敗もせずに大会を去る。
 これで、ブラジル対ドイツ、アルゼンチン対オランダと順当な対戦に。

サッカー短評 (2014.7/7)

アルゼンチンvs.ベルギー 1対0 (2014.7/6 ブラジリア) ワールドカップブラジル大会準々決勝

 前半8分、メッシを起点にしたアルゼンチンの攻撃で、最後にFWイグアインが今大会初得点を決め、これが決勝点に。ベルギーは、ワントップに抜擢された19歳のFWオリジが物足りなかった。この大舞台にのまれたのか。
 アルゼンチンの先発は、GKロメロ、DFサバレタ、ガライ、デミチェリス、バサンタ。ビリアとマスチェラーノのダブルボランチ、メッシのトップ下。ワントップにイグアイン、左にラベッシ、右にディマリア。
 ベルギーはワントップに若いオリジ、左にアザール、右にミララス。トップ下に194pのフェライニか。ビツェルとデブライネのダブルボランチ。主将はCBのコンパニー。GKクルトワ。NHKの解説、岡田さんは「オリジは楽しみだ。」と言う。
 アルゼンチンの先制点は、メッシが一人でボールをキープ、ターンだけで2-3人を相手にして、ディマリアにパス、ディマリアは右サイドを上がってきたサパレタの前のスペースに出そうとして、相手DFの足に当たったボールがなぜか中央のイグアインの前にこぼれ、これをイグアインがダイレクトにシュートしてゴール左に決めたもの。鮮やかだった。
 アルゼンチンは、メッシが守備をしない分、イグアインやディマリアが走り回る。そのディマリアが33分、足を傷めてペレスと交替。
 40分、ゴール正面でアルゼンチンのFK。メッシが直接ねらうが、ボールは枠の上。

 後半10分、イグアインがドリブルで突破、相手DFをかわしてシュート、決まったかと思ったが、バーにはじかれる。NHKの解説、岡田さんが「ベルギーは早く手を打った方がいい。」と言う。
 ベルギーは14分、二人同時に交替。ワントップのオリジに替えてFWルカク、右ワイドのミララスに替えてメルテンスが入る。ベルギーは右サイドからクロスを入れるが、得点できず。アルゼンチンも、26分、ラベッシに替えてパラシオが入る。
 30分、ベルギーは左ワイドのアザールに替えてシャドリを入れる。また長身ボランチのフェライニを前線へ上げて、パワープレーに。40分、ベルギーは右CKの流れで長身DFがゴール前に残り、そこにロングボールを放り込み、フェライニがポストプレーで落としたボールをDFバンブイテンがシュートするが、ファールで決められず。
 追加タイム5分。49分、メッシがドリブルして、相手GKと1対1になり、シュートするが、相手GKのダッシュが勝り、ボールはGKに当たり、ゴールにできず。解説の岡田さんは、「メッシがGKとの1対1で外したのを初めて見た。」と言う。それでもアルゼンチンは守りきり、24年ぶりの準決勝へ。アグエロがまだ復帰できない中、ディマリアも怪我で失う。代役のラベッシとペレスが物足りないが、オランダとどう戦うのか。

サッカー短評 (2014.7/5)

フランスvs.ドイツ 0対1 (2014.7/5 リオデジャネイロ) ワールドカップブラジル大会準々決勝

 気温29度、湿度88パーセントという気候。ドイツが13分にセットプレーであげた得点を守りきってベスト4へ。フランスは、攻撃に鋭さが足りなかった。ドイツは、インフルエンザのような症状が7−8人出たとのことだが、手堅く準決勝へ。

サッカー短評 (2014.7/5)

ブラジルvs.コロンビア 2対1 (2014.7/5 フォルタレザ) ワールドカップブラジル大会準々決勝

 試合は、前半7分に早々とネイマールの左CKをファーでチアゴシウバが足に当てて先制し、ブラジルペース。後半24分、これまたセットブレーで、ダビドルイスがFKで無回転ミドルを見事に決め、追加点。コロンビアも35分、PKを、ロドリゲスが助走のステップでブラジルGKの重心を動かし、きっちり1点決めて意地を見せた。
 ブラジルの先発は、GKセザール、DFマルセロ、ダビドルイス、チアゴシウバ、マイコン。マイコンは、前回大会のレギュラーで、今大会初出場。グスタボが出場停止なので、フェルナンジーニョとパウリーニョのダブルボランチ。二列目は左にフッキ、中央にオスカル、右にネイマール。ワントップはフレッジ。
 コロンビアは、これが初めての準々決勝。グティエレスがワントップ、ロドリゲスがトップ下、右ワイドにクァドラード、左にイバルボ。MFグアリンはインテルで長友のチームメート。センターバックのジェペスが主将。GKオスピナ。
 開始5分、ブラジルのFK。ネイマールが蹴るが、枠の左。ネイマールはこの試合、シュートは全て枠に飛ばず。7分のCKは、ネイマールのドリブルで獲得。平均身長では、ブラジルに分がある。NHK解説の宮沢さんが、「上背ではブラジルが勝っているので、コロンビアはセットプレーには気をつけたい。」と言う。ネイマールのキックをニアで3-4人が競るが、そこには合わず、ファーにこぼれたところにチアゴシウバがつめて押し込んだ。相手DFの足かもしれない。
 コロンビアも10分のFKをクァドラードが、11分のCKをグアリンが蹴るが、相手DFに防がれる。
 20分、フッキがネイマールとパス交換でペナルティーエリアに侵入、シュートするが、コロンビアGKオスピナがはじき、これをオスカルが拾ってさらにシュートするが、これもGKオスピナが押さえる。
 コロンビアは、28分、37分とFKを得て、ロドリゲスが蹴るが、得点できず。ロドリゲスは、セットプレー以外では、ブラジルのダブルボランチに阻まれて、効果的なプレーをさせてもらえない。

 後半は、コロンビアが一人交替。左ワイドのイバルボに替えてラモスが入る。お互いに攻め合うが、得点できない。次第にファールも増えてくる。
 19分、ブラジルのFKをキャッチしたコロンビアGKがキックしようとしたところに、チアゴシウバがボールを奪いにいくとこれがファールとなり、イエローカード。通算2枚目で、次の準決勝は出場停止。主将のセンターバックが欠けるのは、ちょっと痛い。スコラーリ監督も渋い顔。主審は確かスペインの人。
 22分、フッキをロドリゲスが倒して、ロドリゲスもイエローカード。この中距離のFKには、ダビドルイスとフッキが立つ。解説の宮沢さんが「ダビドルイスにはブレ球がある。」と言う。そのダビドルイスのキックは、壁を越えて急角度で曲がり、コロンビアGKの指先をはじいて、右上隅に吸い込まれた。
 コロンビアはさらにFWを交替。ワントップのグティエレスに替えてバッカが入る。33分、そのバッカがペナルティーエリアでブラジルGKに倒され、PKを得る。PKはロドリゲス。ブラジルGKと目を合わせず、助走の途中でいったん止まり、相手GKが向かって右に重心を移したところで左へ蹴り込んだ。これで今大会6点目。
 35分、コロンビアはさらにFWクァドラードに替えてFWキンテロを入れる。38分、ブラジルはフッキに替えてラミレスを入れる。41分には、ボランチのパウリーニョに替えてMFエルナネスを入れる。
 43分、ネイマールが後ろからコロンビアDFに背中を膝蹴りされ、倒れると起き上がれず、担架で退場。DFエンリケが三人目の交替で入る。試合後の報道では、なんとネイマールは腰椎にヒビが入り、全治4週間とのこと。残念。
 追加タイム5分。47分、コロンビアが右サイドからのFK。ロドリゲスのキックにファーからFWラモスが飛び込み、ヘディングシュート、惜しくも枠のわずか右へ。50分のFKは、キンテロが蹴り、またラモスがヘディングするが、得点できず。最後まで同点をねらったが、タイムアップ。
 コロンビアは、初のベスト8でいいゲームをしたと思う。試合後、涙を流すロドリゲスに、ダビドルイスとアウベスが両側から、激励しているようだった。

サッカー短評 (2014.7/2)

アルゼンチンvs.スイス 0対0延長1対0 (2014.7/2 サンパウロ) ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16

 今回のワールドカップは、グループリーグから見応えのある対戦が多かったが、決勝トーナメントも、初めからブラジルがPK戦まで行くなど、死闘が続く。アルゼンチンも楽勝かと思ったら、あわやPK戦一歩手前までいった。延長後半13分、メッシのアシストでディマリアが決めた。スイスもFIFAランク6位の力を示した。スイス監督のヒッツフェルトさんは、ドイツのバイエルンやドルトムントの監督としてリーグやCLでクラブを優勝に導いた名将らしいが、今回で引退するとのこと。
 アルゼンチンは、怪我のアグエロの代わりにラベッシを先発に入れた。ワントップにイグアイン、トップ下にメッシ。左ワイドにラベッシ、右にディマリア。スイスはエースのシャキリは右ウイングのような位置。ワントップにドルミッチ、左ウイングにメフメディ。主将のインラーはボランチ。
 NHK解説の岡田さんは、「スイスの堅守を、アルゼンチンがいかにこじ開けるか。やはりメッシでしょう。」と言う。そのメッシには、特定のマンマークはいないが、ボールを持つとあっという間に二人三人と囲む。
 前半39分、スイスに千載一遇のチャンス。FWドルミッチにフリーでパスが通り、ペナルティーエリア内左寄りでアルゼンチンGKロメロと1対1。ロメロは中途半端に飛び出したが、ドルミッチもあまりにもフリーだったせいか、なんとロメロの正面に蹴ってしまう。

 後半は、ほとんどアルゼンチンが押していた。しかし、得点できず。シュートは20本以上うっている。メッシはボールがないときは歩いて省エネ。29分、アルゼンチンは、ラベッシに替えてFWパラシオを入れ、さらに本腰を入れてきたが、だんだん大味な攻撃になってきて、とうとうスコアレスで延長へ。
 会場のサンパウロは涼しい地域で、ドイツなどが戦っている赤道近くと違って、湿度も30パーセントくらいらしい。それでも延長になると、どちらもだいぶ走れなくなり、スペースがあいてきた。アルゼンチンのディマリア、マスチェラーノ、パラシオなどはまだ走れる。
 延長前半4分、アルゼンチンのFK。中央右寄りからメッシが蹴り、パラシオがヘディングしたが、相手GK。6分、スイスもFK。インラーのキックは相手DF。16分に、アルゼンチンの左サイドバック、ロホが左もも裏を押さえ、バサンタと交替。
 延長後半頭から、アルゼンチン三人目の交替。ボランチ、ガゴに替えてビリアが入る。4分、ディマリアの鋭いシュートが枠に飛ぶが、相手GK。
 8分、スイスも三人目の交替。左ウイング、メフメディの足がつってジュマイリが入る。
 13分、ついにアルゼンチンのシュートが決まる。メッシが緩急をつけたドリブルとフェイントのテクニックで相手DFをかわしてペナルティーエリア直前まで進み、右のディマリアにパス、ディマリアが左足でシュートすると、ゴール左隅に決まる。
 延長の追加タイム3分。16分、右サイド深くでスイスのFK。シャキリのキックをジュマイリがヘディングするが、ボールは左ポスト直撃。はねかえりも足に当てたが、枠に跳ばず。18分になったところで、アルゼンチンゴール正面ペナルティーアーク内でスイスのFK。シャキリが蹴るが、壁に当たり、万事休した。

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サッカー短評 (2014.7/1)

コロンビアvs.ウルグアイ 2対0 (2014.6/29 リオデジャネイロ) ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16

 コロンビアのロドリゲスのすばらしいゴール二つで、コロンビアが初のベスト8へ。
 先制点は、前半28分。ペナルティーエリアの少し外の中央で、相手DF5人に囲まれながら、ゴールに背を向けてパスを胸トラップで受けると、振り返りざまにシュート、これが左上に決まる。相手GKも跳んで指先で触ったが、指をはじき、バーに当たり、ゴール天井のネットをゆらした。リプレーを見ると、パスを受ける前、ちらりとゴールの方を見ており、最初からシュートをねらっていたことがわかる。
 2点目は、後半5分。個人技の先制点とは違い、こちらは組織で崩して、仕上げをした。左からアルメロがクロスを上げ、ファーのゴールライン際でクァドラドがヘッドで折り返し、これをダイレクトでロドリゲスが蹴り込んだ。これで前回の大会得点王5点と並び、ランキングの単独トップに。まだ22歳だが、大会後は、ビッククラブからオファーが殺到かも。

サッカー短評 (2014.6/30)

オランダvs.メキシコ 2対1 (2014.6/30 フォルタレザ) ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16

 試合前の気温32度、湿度68パーセント。前後半の30分前後に3分の給水タイム「クーリングブレーク」が設定された初めての試合。32度を超すと、主審の判断で入れることができる。主審はポルトガルの人。この気候では、オランダに不利かと思われた。オランダの先発は、GKシレッセン、DFフラール、デフライ、ブリント、フェルハーフ。このうちフェルハーフが初先発。デヨングとワイナルドゥムのダブルボランチ。ファンペルシーとロッベンのツートップ、右ウイングにスナイデル、左にカイト。メキシコはGKのオチョアとFWのドスサントスしか名前がわからない。
 立ち上がりは、両チームとも少し慎重に入ったが、次第にメキシコが攻勢になり、オランダが消耗を避けてクリアするような展開に。9分、オランダのボランチ、デヨングが突然交替。マルティンスインディが入る。
 給水タイムは、31分、オランダが久しぶりに少し攻め込んだところで笛。選手たちは、水を飲むだけでなく、ぬらしたタオルを首から肩にかけて、文字通りクールダウンしていた。この3分は追加タイムに加算され、前半の追加タイムは4分。給水後は、オランダの選手たちが回復し、押し返して0−0でハーフタイム。

 後半3分、メキシコが先制。なんと、ペナルティーエリアの外から、ドスサントスがシュート、オランダDFとGKの意表をつき、右下隅に鋭く突き刺した。
 11分、オランダは初先発だったフェルハーフに替えてFWデパイを入れる。デパイが左ウイングに、カイトは左サイドバックに下がる。16分、メキシコはFWドスサントスに替えてMFアキーノを入れる。
 得点後しばらくは、メキシコが優勢だった。しかし、双方とも次第に消耗。31分にまた給水タイム。ここで、メキシコはFWペラルタに替えてFWエルナンデスを入れ、オランダは怪我明けのファンペルシーに替えてFWフンテラールを入れる。フンテラールは今大会初出場。オランダはまた布陣を変え、カイトが右ウイングへ。
 40分、カイトが攻め上がって右CKを得る。ロッベンが蹴るが、相手DF。41分、デパイがシュート、フンテラール(?)に当たる。43分、再びカイトが右CKを獲得。ロッベンのキックをフンテラールが大きく後ろに落とすと、スナイデルが強烈なミドルを左下にたたき込んだ。オランダ、土壇場で同点に。スナイデルは今大会初得点。
 追加タイム6分。また延長戦かと思ったが、どちらもあと30分戦うのはしんどいと思ったらしく、攻め合いに。ロッベンがペナルティーエリア内にドリブルで突進、ゴールライン際でメキシコの主将、DFマルケスと競り合い、うまく蹴られて倒れ、PKを得る。49分、フンテラールが時間をかけ、相手GKを一度も見ずに、強いシュートを左にうちこんだ。
 メキシコも、最後まで、オランダゴールに迫ったが、アギラルのシュートも枠をはずれ、オランダGKが時間をかけてボールをセットしているうちタイムアップ。

サッカー短評 (2014.6/29)

ブラジルvs.チリ 1対1PK3-2 (2014.6/29 ベロオリゾンテ) ワールドカップブラジル大会決勝トーナメントラウンド16

 たいへんな試合になった。開催国ブラジルがチリのハイプレスに苦しみ、とうとうPK戦にまでもつれこんだ。この疲労が7/5土曜日の準々決勝にどう響くか。主審は前回、決勝の笛を吹いたイギリスのウェブ主審。
 ブラジルの先発は、GKセザール、DFマルセロ、ダビドルイス、チアゴシウバ、アウベス。グスタボとフェルナンジーニョのダブルボランチ。左ワイドにオスカル、中央にネイマール、右にフッキ。ワントップにフレッジ。ボランチの一角を変えてきた。
 チリは、バルガスとサンチェスのツートップ、トップ下にビダル。全員の献身的な走りが売り。
 前半に1点ずつ取り合った。先制したのはブラジル。18分、左CKをニアでチアゴシウバが流し、ファーで相手DFと競り合いながらダビドルイスが足を出して押し込んだ。
 しかし、32分、チリがインターセプトから素早くカウンター、ワンタッチパスを3本つないで最後はサンチェスが流し込んだ。
 同点になってから、互いに攻め合いながら、後半途中から運動量が落ち、両チームに足がつる選手が出てきた。後半19分、ワントップのフレッジに替えて地元チームの長身FWジョーを入れる。27分には、ボランチのフェルナンジーニョに替えてラミレスを入れる。チリも、後半12分、FWバルガスに替えてMFグティエレス、42分、MFビダルに替えてFWピニージャを入れる。
 延長に入ってからは、ネイマールも足がつっているようだった。延長後半、ついにオスカルに替えてウィリアンも入れたが、得点できず。チリも延長後半3分、DFバレラに替えてDFロハスを入れる。チリは、延長後半の終盤に、FWピニージャのシュートがバーに当たり、あやうくブラジルにとどめを刺すところだった。

 PK戦はブラジルが先攻。まずダビドルイスが決める。チリ一人目は先ほど惜しいシュートをうったピニージャだが、ブラジルGKセーザルがストップ。ブラジル二人目ウィリアンは、チリGKブラボが早く動いて倒れたのに、枠の左にはずす。チリ二人目はサンチェス。NHK解説の山本さんが「助走が短いからスピードはない。」と言う。なんとこれもブラジルGKセーザルがストップ。ブラジル三人目はマルセロ。チリGKの読みは当たるが、指先をはじいて決まる。チリ三人目アランギスは、タイミングをずらしてあっさり決める。ブラジルGK動けず。ブラジル四人目はフッキ。真ん中に蹴ってチリGKがストップ。チリ四人目ディアスは決める。これで2本ずつとなり、並んだ。
 ブラジル五人目はネイマール。足がつっていたが大丈夫か。解説の山本さんが「ものすごい重圧だと思う。」と言う。ネイマールは独特の緩急のある助走で決める。チリ五人目のハラは笑顔で出てくる。しかし、右ポスト直撃。ブラジルの勝ち抜けとなる。ネイマールは泣いていた。主将のチアゴシウバも泣いている。ここで泣いていて大丈夫か。

サッカー短評 (2014.6/28)

ボルトガルvs.ガーナ 2対1 (2014.6/27 ブラジリア) ワールドカップブラジル大会グループG第3戦

 両者とも初戦で負け、2戦目で引き分け。ポルトガルが決勝トーナメントに進むには、勝利した上、得失点差-4を埋めなければならない。初戦のドイツ戦での無得点がのしかかる。ガーナも勝たなければ進めないが、こちらは1点差でもよい。いずれにしろ、同時開催のドイツ対アメリカ戦が引き分けでなく、勝敗が決まることも必要。
 前半5分、いきなりロナウドのシュートがバー直撃。これが決まっていれば、流れがどうなったかわからない。12分のFKもロナウドが直接ねらうが、ガーナGKダウダが防ぐ。19分、右からのクロスにロナウドがドンピシャでヘッド。決まったかと思ったが、ガーナGK。
 ところが、31分、ガーナのDF21番が左からのクロスをオーバーヘッドでクリアしようとしてオウンゴール。それでもガーナGKは、何度もロナウドのシュートをセーブ。ドイツ対アメリカは0−0のまま。

 後半12分、ガーナが追いつく。左サイドからのアサモアのクロスを3番FWギャンがヘディングでの得点。ポルトガルのグループ突破はますます絶望的に。
 しかし、それでもポルトガルは攻め続け、とうとう後半35分、ロナウドが押し込む。左サイドからナニがクロス、ゴール前で相手DFがヘッドで頭上にクリア、これをガーナGKが両手で前方へたたき落としたが、これを拾ったロナウドが冷静に蹴り込んだ。これがロナウドの今大会初得点。笑顔なし。ルーニーと同じくワールドカップでの得点はたいして取れていない。
 1点差では足りないポルトガルはさらに攻める。追加タイムは4分。ここでもいいクロスからロナウドがシュートする場面が二回ほどあったが、決められず。試合全体で、ロナウドの決定的なシュートは、少なくとも3本あった。いずれ枠に嫌われたか相手GKがストップ。これが決まっていれば、5−1で、可能性もあったのだが。
 ドイツ対アメリカは結局、1−0でドイツの勝ち。またミュラーの得点らしい。これで、今のところ、ネイマール、メッシと並んで4得点。

 結局、初戦に負けて、決勝トーナメントに進んだのは、ウルグアイとギリシャだけ。アジア勢は、四ヵ国とも敗退。しかも、勝ち点は日本とイランの1ずつのみ。韓国とオーストラリアは3連敗。

サッカー短評 (2014.6/27)

ウルグアイvs.イタリア 1対0 (2014.6/25 ナタル) ワールドカップブラジル大会グループD第3戦

 すごく激しい試合だった。主審はメキシコの人だったが、たいへんだったと思う。前半は、主導権の取り合いに終始した。結局、お互いに相手の強みを消し合ってスコアレスで折り返し。
 後半頭から、イタリアは、FWパロテッリに替えてパローロを入れる。ウルグアイも、MFロデイロに替えてDFペレイラが入る。14分、イタリアDFマルキージオが相手選手を意図的に蹴ったとのことで一発レッドで退場。イタリアは10人に。これでイタリアがウルグアイの攻撃をしのぐ体勢に。18分、ウルグアイはMFペレイラに替えてFWストゥアーニを入れる。
 26分、イタリアはFWインモービレに替えてFWカッノを入れる。30分には、MFベラッティに替えてモッタを入れる。33分、ウルグアイもMFロドリゲスに替えてラミレスを入れる。
 34分、イタリアゴール前での攻防の際、ペナルティーエリア内でスアレスがマークに付いていたDFキエッリーニの肩にかみついたらしい。しかし、主審は見ておらず、テレビでも背後からの映像で、スアレスの頭が相手の肩に近づいたのは見えたが、かんだかどうかは映っていない。キエッリーニは袖をめくって盛んにアピールしたが、何も判定はなし。
 36分、ウルグアイがCKから得点。ファーでFWスアレスが待つが、ニアで4人ほどヘディングにジャンプ、その中の3番、主将のDFゴディンの背中に当たってゴール。
 イタリアは、38分のピルロのFK、42分のカッサーノとモッタのワンツーでの突破、50分のピルロのFKといくつかチャンスはあったが、いずれも得点できず。10人で走った消耗のツケが回ったようだ。

 その後、スアレスには、FIFAが7試合の国際試合出場停止と4ヵ月のサッカー活動の禁止、罰金が科せられた。報道では、「確かに噛んだという認定はどのようになされたのか明らかにされていない。」「ウルグアイ宿舎からも退去させられ、帰国。」「ウルグアイサッカー協会が処分が重すぎると提訴。」など。被害者のキエッリーニも「処分は重すぎる」とブログに書いたらしい。

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サッカー短評 (2014.6/25)

オランダvs.チリ 2対0 (2014.6/24 サンパウロ) ワールドカップブラジル大会グループB第3戦

 なかなかいいゲームだった。チリが積極的に攻め、オランダが守る、というなかなか見られない展開。この日は、オランダのFWファンペルシーが出場停止。代わりにカイトが入り、右ウイングバックに。ロッベンとレンスのツートップらしい。
 試合が動いたのは、後半も32分。30分に、スナイデルに替わって入った若い20歳のFWフェルが、右からのクロスを見事にヘディングで流し込んだ。
 44分、カイトの両足がつり、コンゴロと交替。追加タイム3分。47分、ロッベンがドリブルで突進。ペナルティーエリアまで進入すると左からゴール前にクロス、相手DFに当たったが、こぼれ球を、24分にFWレンスとの交替で入ったデファイが押し込み、ダメ押し点。

サッカー短評 (2014.6/25)

日本vs.コロンビア 1対4 (2014.6/25 クイアバ) ワールドカップブラジル大会グループC第3戦

 残念だが、実力通りの結果だろう。それでもコロンビアが、前の試合と8人も先発を入れ替え、初めて試合に出た選手も何人もいて連携がいまひとつだったこともあり、それなりの内容の試合になった。
 先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。長谷部と青山のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に岡崎。ワントップに大久保。やっと大久保をワントップで使った。初戦に使えば、前から追って、守備のスイッチが入ったのに。
 コロンビアのグアリンは、インテルミラノで長友のチームメイト。会場は、湿度が低い。今までの2戦は日本サポーターが多かったが、ここでは、圧倒的にコロンビアの黄色が多い(ブラジル人も黄色だが)。
 前半17分に、相手MFクァドラドを今野が倒してPKを与える。これを決められ、早々と失点。
 しかし、前半終了間際の追加時間に、本田からのクロスをニアで岡崎がヘディングで押し込み、同点でハーフタイム。ギリシャ対コートジボワールは、1−0でギリシャがリードしているという情報が入る。

 後半、コロンビアは、いきなりレギュラーを二人入れてきた。クァドラドとキンテロに替えて、ロドリゲスとカルボネロが入る。さっそく司令塔のロドリゲスに翻弄される。10分にマルティネスに決められ、またリードを許す。
 13分、青山からのパスを長谷部が香川につなぐ。香川はシュートするが、右ポストのわずかに外へ。これは惜しかった。ここで追いつけていると大きかったが。
 20分、日本がいい形で攻撃。右サイドの内田が持ち上がり、いったん、ペナルティーエリア内の岡崎に当てて、深い位置から低いクロスを中央に入れると、相手DFに付かれながら、大久保がダイレクトでシュート、押さえきれずに枠の上。これも決めてほしかった。
 37分と45分の失点は、いずれも、疲れからか動きの悪い本田に入れたボールを奪われてカウンターで失点したもの。せっかく柿谷を入れたのだから、柿谷か大久保に入れればいいのに、ひとつ覚えでみんな本田に預けることはないのに。疲れて判断力も鈍ったのか。本番で違うやり方を選ぶことができないほど、硬直しているのか。
 最後は、コロンビアGKオスピナがモンドラゴンに交替、43歳0ヵ月で、カメルーンのロジェ・ミラが持っていた最年長出場記録を更新。結局グループ最下位に転落して敗退。コロンビアが勝ち点9、ギリシャが後半追加タイムのPKをサマラスが決めて、勝ち点4で決勝トーナメント進出。

サッカー短評 (2014.6/24)

ブラジルvs.カメルーン 4対1 (2014.6/24 ブラジリア) ワールドカップブラジル大会グループA第3戦

 驚いたのは、既に敗退が決まったカメルーンがいい試合をしたこと。先制されながら、一時は同点に追いつき、その後も攻撃し続けた。結局、エトーは初戦にしか出なかった。ブラジルは先発に怪我していたフッキが戻った。GKセーザル、DFマルセロ、ダビドルイス、チアゴシウバ、アウベス。グスタボとパウリーニョのダブルボランチ、トップ下にネイマール、左ワイドにオスカル、右にフッキ。ワントップにフレッジ。
 立ち上がりはブラジルが攻め込んだ。ところが10分のCKから次第にカメルーンが押し返し、カメルーンのリズムになりかけた矢先の17分、ネイマールが先制。ボランチのグスタボのロングクロスをペナルティーエリアに走り込んだネイマールがダイレクトシュート、これが決まる。あんまりあっさりと決まったので、カメルーンの選手も呆然。
 ブラジルはまだ、ワントップのフレッジに得点がない。また、パス回しの途中で、カメルーンの長い足にひっかけられ、なかなかリズムが出てこない。最終ラインのダビドルイスが長いフィードをフッキやオスカルに直接入れていたが、これもねらわれる。ブラジルは、とられると素早く守備に戻り、奪い返すのはさすが。カメルーンも、先制されたものの全くがっかりせず、集中も切れない。NHK解説の山野さんは、「カメルーンはかえってリラックスして楽しんでいるようだ。」と言う。
 26分、カメルーンが左サイドからクロス、MFマティブがファーで押し込み、同点。しばらくカメルーンの時間帯。
 35分、ブラジル右サイドバックのマルセロがネイマールにパス、ネイマールはドリブル、ペナルティーエリアに入ってすぐシュート、これも決まる。まったく個人技で流れを引き戻す。勝ち越した後、ネイマールのヒールで引っかけたような後ろ向きのパス、それを受けたオスカルが相手DFにわざとぶつけてワンツーのように突破する場面があった。この二人はまったく思いがけないことをする。

 後半、ブラジルは、ボランチのパウリーニョに替えて、フェルナンジーニョを入れる。4分、ブラジルに追加点。フェルナンジーニョが中央付近から、攻撃参加したダビドルイスにパス、ルイスが左サイドからクロスを入れると、フレッジがダイビングヘッドで押し込む。オフサイドぎりぎりだった。ようやくワントップが得点。
 13分、カメルーンが右サイドのFWムカンジョに替えてMFサリを入れる。18分、ブラジルもフッキに替えてラミレスを入れる。26分には、ネイマールも下げて、ウィリアンが入る。27分、カメルーンのワントップ、アブバカルに替えてFWウェボが入る。
 35分、ブラジルはグスタボが中央で倒されてFKを得る。キッカーはアウベス。しかし、キックは壁を直撃。39分、オスカルからのパスをフェルナンジーニョが走り込んで流し込み、さらに追加点。
 実は、同時に進行するメキシコ対クロアチアの結果次第でブラジルは2位になる可能性もあった。メキシコとは勝ち点4で並び、得失点差の1位だった。1位はB組の2位、チリと対戦、2位だとオランダとの対戦になる。メキシコは、後半、一時3−0とリードし、どうなるかと思ったが、このブラジルの4点目で1位通過がほぼ決まった。
 カメルーンは、それでも気落ちする様子を見せず、最後まで得点をねらっていた。ネイマールは試合後、出場しなかったエトーをねぎらい、ユニフォームを交換、カメルーンの選手たちと握手して回っていた。

サッカー短評 (2014.6/23)

ベルギーvs.ロシア 1対0 (2014.6/23 マラカナン) ワールドカップブラジル大会グループH第2戦

 かなり退屈な試合だった。起ち上がり、ベルギーが右サイドのメルテンスの切り込みを中心に、テンポよく攻めていたが、次第にロシアのペースとなり、前半の終わりには、ロシアFWココリンが左からのクロスをフリーでヘディングシュートする場面もあったが、0−0で折り返し。
 ベルギーは、2002年日韓大会のとき日本と対戦したFWだったウィルモッツ監督。今回は3大会ぶりの出場だが、ヨーロッパ予選は無敗で切り抜け、FIFAランクも11位の強豪として、H組のシード。初戦はアルジェリアに2−1で勝利。他方、ロシアは、イタリア人のカペッロ監督で、守備の固いチームとされている。初戦は韓国と1−1。
 後半もロシアが優勢な感じだったが、次第に運動量が落ち、簡単なパスミスに観客からブーイング。ベルギーは、後半12分に不調のワントップ、ルカクに替えて若いFWオリギを入れ、30分にはメルテンスに替えてミララスを入れる。最後は、43分、アザールからのパスを受けたオリギが決めて、逃げ切った。

サッカー短評 (2014.6/22)

アルゼンチンvs.イラン 1対0 (2014.6/22 ペロオリゾンテ) ワールドカップブラジル大会グループF第2戦

 この試合も、アルゼンチンは、じりじりするような展開だったが、結局メッシが終盤にあげた1点で勝ち点3を確保した。イランは、ナイジェリア戦と同じく、0−0で勝ち点1をとる作戦を99パーセント遂行した。
 アルゼンチンは、ボスニアヘルツェゴビナ戦の後半の布陣で先発。イグアイン、アグエロ、メッシ、デマリア。前半の前半は、アルゼンチンが積極的に動いて攻撃した。観客は、大半がアルゼンチンサポーター。ボスニア戦と同じく、圧倒的な声で応援やブーイングをしていたが、次第にアルゼンチンがボールを動かすだけで、シュートまでいけなくなってくると、シーンとしてしまい、小さく「オーレオレオレオレー、イラン」という歌声が聞こえてくる始末。
 前半31分、アルゼンチンのFK。メッシのキックはわずかにバーの上。35分にも左寄りでアルゼンチンのFK。これもメッシが蹴り、ファーでヘディングシュートまでいくが、枠の外。そういえば、この大会で取り入れられた、FKの壁の前に主審が白い線をひくのは、とてもわかりやすくてよい。「ヴァニシング・マーカー」と言って、泡ですぐ消えるらしい。アルゼンチンはサイドからのクロスも何本も入れるが、イランの長身DFが跳ね返す。結局、0−0でハーフタイムになるが、どう見てもイランペース。

 アルゼンチンは時折、左サイドのロホや右サイドのサバレタが攻撃参加するが、前線での受け手が動かず、パスの出し先が見つからない。メッシには、3番のサフィを中心に素早くマークが2-3人よってくる。とにかくメッシが全くドリブルできない。NHK解説の山本さんが、「アルゼンチンは一人一人のボールを持つ時間が長い。これではマークがずれない。」と歯がゆそうに言う。
 イランの監督カルロス・ケイロスは、ベンゲル監督の副官も務めた人。見ていてつまらないが、「現実的」なサッカーをイランにたたき込み、ナイジェリアとアルゼンチンから勝ち点1ずつあげ、最後のボスニアヘルツェゴビナ戦で勝ち点3をねらい、合計勝ち点5でグループリーグ突破をねらう。
 イランは、カウンターのみに徹して、アルゼンチンのパスミスに乗じて攻め上がる。ワントップのグーチャンネジャドは上背もあるが、がっしりタイプでスピードも抜群。後半22分、イランの右サイドからクロスが入り、FWデヤガがヘディングシュート、枠に飛んでいたが、相手GKがほんの少し触り、バーの上に押し出す。観客がどよめく。
 29分、アルゼンチンのFK。メッシのキックはサイドネット。30分、デマリアのシュートは相手GK。31分、両チームとも選手交替。イランはFWショジャエイに替えてFWヘイダリが入る。アルゼンチンは、FWアグエロに替えてFWラベッシ、FWイグアインに替えてFWパラシオが入る。パラシオはインテルミラノで長友のチームメイト。
 アルゼンチンは、交替で入った二人はよく走る。しかし他はあまり動けず、CKでは、得点できない。静かだったアルゼンチンサポーターは、残り15分になってから、急にそろって歌い出す。解説の山本さんが「そろそろ点を取れよ、ということでしょう。」と言う。
 40分、イラン、FWデヤガに替えてFWジャハンバフシュが入る。41分、イランのFWグーチャンネジャドがシュート、相手GK。43分、イラン、MFサフィに替えてMFハギギが入る。なんと最後でイランが攻勢に出る。
 追加タイム4分。46分、そろそろ引き分けが濃厚になったところ、メッシが少しドリブルして、ペナルティーエリアの少し手前でシュートすると、相手DFのすぐ横をカーブしてゴールイン。見事に決めて、観客も大喜び。イランはメッシ番のサフィを下げたのが敗因ではないか。

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サッカー短評 (2014.6/22)

コスタリカvs.イタリア 1対0 (2014.6/21 レシフェ) ワールドカップブラジル大会グループD第2戦

 「死の組グループD」で「1弱」と思われていた国が1位で決勝トーナメント進出を決定。同時にイングランドの敗退も決定。いやぁびっくりした。ウルグアイに逆転勝ちしたのはフロックじゃなかった。イタリアもイングランド戦とは別人のようだった。
 イタリアは、ピルロが前向きにパスを送り出すときはいい形になるが、後が続かない。コスタリカは前線から猛烈なプレスをかけて、イタリアは後手後手の対応を強いられる。当然の結果として、ワントップのバロテッリに入るパスやクロスの回数も精度も落ちる。バロテッリには、5バックのうち二人が常時付いている。これでは得点するのは難しい。結局、一番チャンスだったのは、前半31分、ピルロからのパスをダイレクトでループシュートをうった場面。惜しくも枠の左へはずれたが、決まっていればわからなかった。
 コスタリカは、日本との親善試合で見せた弱点をそれからの1ヵ月弱で克服してみせた。守備ラインの集中力、前線、中盤での素早いプレッシング、素早くパスをつなぐカウンター。
 43分、イタリアのDFがコスタリカのFWキャンベルにボールをとられ、取り返そうと追いかけ、ペナルティーエリア内で背中を押した。キャンベルが倒れたが、PKの笛は鳴らず。主審は確かスペインの人。スローリプレイを見ると、確かに押している。
 とうとう前半44分にコスタリカのカウンターが実を結ぶ。左からのクロスにファーへ走り込んだ10番のキャプテン、ルイスがヘディングを打ち込んだ。ボールはバーに当たり、地面にバウンドして飛び出てきたが、ゴールラインは割っていた。この大会から取り入れられた、7台のカメラとコンピューターを組み合わせたゴール判定システムでもはっきりしていた。イタリアは、イングランド戦を足の怪我で欠場したGKブッフォンが復帰していたが、防げず。

 イタリアは、後半頭からMFモッタに替えてFWカッサーノを入れ、バロテッリと縦のツートップのような感じにして孤立を防ぐ作戦。2分、8分とFKをピルロが蹴るが、得点できず。
 12分、イタリアは右MFカンドレーバを下げて俊足FWインシーニェを入れる。24分には、MFマルキージオに替えてFWチェルチを入れる。
 結局、コスタリカの集中は途切れず、前半の1点を守りきった。

サッカー短評 (2014.6/21)

ウルグアイvs.イングランド 2対1 (2014.6/20 サンパウロ) ワールドカップブラジル大会グループD第2戦

 怪我明けのスアレスの決定力が試合を決めた。どちらも初戦を落とし、後がない。ウルグアイは初戦、格下のコスタリカにまさかの1−3で逆転負け。コスタリカ戦ではFWはフォルラン、カバーニが先発し、スアレスは出番がなかった。この試合でスアレスは先発したが、プレミアリーグ得点王も、リバプールでのリーグ終盤にヒザの内視鏡手術を受け、試合勘も心配された。
 イングランドは、イタリア戦と同じ先発に見えた。ただ、ルーニーが左ワイドではなく、トップ下らしい。左にウェルベック、右にスターリング、中央にスターリッジか。キャプテンのジェラードとヘンダーソンのダブルボランチ。GKハート。
 起ち上がりは中盤の支配権争いから、速いロングパスがビシバシ通る展開。ウルグアイはFWのカバーニまで守備に走り回る。ルーニーには、ゴンザレスがマンマーク気味に付いている。しかし、前半10分のイングランドのFKはルーニーが蹴り、惜しくも枠のわずか上。
 25分、27分のウルグアイのFKはスアレスが蹴るが得点ならず。29分、30分とイングランドのFKはジェラードが蹴るが、これも得点ならず。しかし、後の方では、ルーニーがゴール至近距離で頭に当て、右上角に直撃。近すぎて叩きつけられなかった。36分、FWスターリッジがミドルをうつが枠の外。
 39分、ウルグアイがカウンターで前線のカバーニにボールを送り、カバーニは難しい体勢でスアレスへクロス。これをスアレスがダイレクトでヘディング、左上に決める。すごい決定力。とても前の試合、ベンチでつまらなそうにしていた人には見えない。このままハーフタイム。

 後半6分、ウルグアイのスアレス、7分、カバーニとシュートを打つが枠の外。カバーニのは惜しかった。9分には、イングランドのルーニーがシュート、惜しくも決まらず。ルーニーは、イングランド代表での39得点はあと1点でオーエンに並ぶらしいが、ワールドカップでは、3大会でここまで無得点。これが10試合目らしい。
 19分、イングランド、右ワイドの小柄なドリブラー、FWスターリングに替えてバークリーを入れる。22分、ウルグアイもボランチの司令塔、ロメイロに替えてFWストゥアーニを入れる。26分、イングランドはFWウェルベックに替えてMFララーナが入る。どちらも疲れが出てきたので、動ける選手を入れ、得点をねらう。
 29分、イングランドのFWスターリッジがシュート、相手GK。30分、イングランドの右サイドバック、ジョンソンが攻め上がってきて、相手DFの股間をぬいて中央へクロス、これをフリーでルーニーが流し込み、同点。ルーニー、やっとワールドカップ初得点。
 34分、ウルグアイ、MFゴンサレスに替えてDFフシーレを入れる。40分、ウルグアイGKのロングキックは、長身FWのカバーニをねらったもの。そこでジェラードが競って、肩に当たったボールが前線のスアレスへ。スアレスはぎりぎりオフサイドの位置だったが、ジェラードに当たっているので、問題なし。軽くトラップしてすぐシュート、相手GKの伸ばした手の先に打ち込み、勝ち越し点。
 42分、イングランドはボランチのヘンダーソンを下げてFWランバートを入れる。43分、スアレスの足がつり、DFコアテスと交替。ウルグアイは守備固め、イングランドは一人ボランチにしてパワープレー。追加タイム5分。48分、ジェラードがミドルをうつが枠の外。50分、イングランドのCK。ルーニーが蹴るが得点できず。
 ウルグアイが勝ち、グループDは、3ヵ国が勝ち点3で並んだ。得失点差で、なんと「3強1弱」と思われたコスタリカが1位、イタリアが2位、3位ウルグアイ。イングランドはまだ敗退は決まらず。しかしかなり絶望的。

サッカー短評 (2014.6/20)

日本vs.ギリシャ 0対0 (2014.6/20 ナタル) ワールドカップブラジル大会グループC第2戦

 ようやくらしい試合はできた。前のコートジボワール戦でこれくらいできるとよかったのだが…。それにしてもせっかく後半途中で香川を入れたのに、放り込みクロスばかりでドリブル突破の場面が作れず。
 先発は、GK川島、DF長友、今野、吉田、内田。長谷部と山口のダブルボランチ、左ワイドに岡崎、右に大久保。本田のトップ下にワントップは大迫。前の試合とは、森重、香川が今野、大久保に変わった。岡崎と大久保も左右入れ替えた。ギリシャは4−3−3の布陣で、3トップの左にセルティックのサマラスがいる。
 前半は、積極的な起ち上がりで、開始1分の大久保のクロスから山口のシュートを初めとして、何度も好機を作った。11分のギリシャの攻撃にはひやッとした。MFコネにドリブルから早めのミドルをうたれて、GK川島が横っ飛びでセーブ。
 19分、右サイドの内田からのクロスを大久保がポストプレー、大迫がシュートしたのは決めてほしかった。23分、25分にFKを得て、本田が蹴るが、最初のは枠にいかず、二つめのは相手GK。NHK解説の岡田前監督は「読まれたねえ。」と言う。遠藤がいなくて本田の隣に長谷部が立つが、結局キッカーが本田のみなので、相手GKは守りやすかったらしい。
 解説の岡田さんが、「ギリシャのアンカー、カツラニス選手の両側があいて、ふたができていない。」と言う。もう一人の解説、山本さんが「この日本の攻めている時間に得点したい。」と言うとおり、ここで決めきれなかったのが敗因かも。
 ギリシャは35分、3トップの真ん中、ミトログルが腰痛で交替、34歳のベテランFWゲカスが入る。38分にボランチでキャプテンのカツラニスが2枚目のイエローで退場になったのは予想外の痛手だったが、山本さんが「逆に難しくなった。ますます守備重視になる。」と言うとおりになった。
 41分、ギリシャは退場のカツラニスの代わりに、右ワイドのフェトファツィディスを下げてカラグニスを入れる。日本は、10人になったギリシャが4−4−1に布陣を変え、ダブルボランチで中央をふさいでから、攻撃が散発になった。逆に44分、ギリシャにFKを与えてしまうが、これは防いでハーフタイム。

 日本は、後半頭から長谷部に替えて遠藤を入れる。6分、長友が倒されて得たFKを遠藤が蹴る。最初、隣に立っていた本田が壁の背後に走り込み、そこめがけて蹴ったが、少し大きくなり、外へ。合えば面白かった。10分、今度は中央で大久保がサマラスに倒されて得たFK。また遠藤が蹴るが、壁に当たる。
 12分、大迫に替えて香川が入る。ここでワントップは大久保かと思ったが、また岡崎が入る。代表での岡崎ワントップは、最近なかったせいか、結局岡崎は最後までシュートゼロだった。13分、14分とギリシャのCK。解説の山本さんが、「ギリシャは高いので、このCKだけは要注意。」と言う。2本目のはGK川島が防ぐ。
 20分、日本のFK。今度は本田が直接ねらうが、決まらず。23分、香川が中央から右サイドを上がってきた内田にパス、内田のバウンド気味のクロスをファーで大久保がシュートするが、枠の左上。いい形だったが。大久保は倒れてすごく悔しがる。
 26分にも、長友が左から入れたクロスに敵味方入り乱れて、最後は内田がシュートしたが、右サイドネット。想定ギリシャのキプロス戦のようなわけにはいかなかった。
 31分、大久保が倒されて得た右からのFK。遠藤が蹴るが、得点できず。32分には、大久保がミドルシュートをうつが、相手GK。大久保はいいシュートを何本かうっているが、枠になんとか入れてほしい。
 36分、ギリシャ三人目の交替。MFコネを下げてFWサルピンギディスを入れる。日本は、香川がドリブルで切り込む局面が出てこない。左右から長友、内田がクロスを入れるが、高い相手DFに跳ね返される。
 40分、日本の右CK。上がってきた吉田に合うが、得点できず。このまま吉田は前線に残り、パワープレー。これは親善試合でもやらなかったが。43分、岡崎が倒されて得たFK。遠藤が決めてやるという表情で右下隅に蹴るが、相手GKがはじく。ここも惜しかった。
 追加タイム4分。48分、遠藤のループパスが吉田に通るが、吉田はファールを取られる。時間切れでタイムアップ。結局、ギリシャの方が競り合いには慣れているし、相手の思うつぼの戦い方になってしまった。交代枠がひとつ残っていたのも問題か。
 これで、強豪コロンビアに勝たないとグループリーグは突破できない。それもギリシャがコートジボワールに1−0とか少ない点差で勝てば、という他力本願。ううう。

サッカー短評 (2014.6/19)

チリvs.スペイン 2対0 (2014.6/19 マラカナン) ワールドカップブラジル大会グループB第2戦

 チリが前回王者を蹴散らした。試合前の国歌でも、チリの時の方が観客の声が大きく、ブラジル代表と同じく、演奏が終わった後も引き続き2番まで歌い続けた。スペインのデルポスケ監督は、不可解なことに、先発からシャビをはずしていた。センターバックの一人ピケもベンチ。一方、失点にからんだGKカシージャスは先発。
 スペインは、オランダ戦の悪夢から立ち直っていないのか、慎重な起ち上がり。しかし、シャビのいない中盤で、スペインはリズムを作れず、イニエスタも一人ではボールの預け先がない感じ。ここは、先取点をしゃにむに奪いに突っ込んでいくべきだったのではないか。
 一方、オーストラリアを下して勢いづくチリは、格上をあしらうしたたかさを身につけた南米のチームらしさをいかんなく発揮した。
 短いパスがつながるスペインがらしさを発揮したのは、3-4回。逆にチリが、パスを小気味よくつないで攻めていた。フジ解説の藤田俊也が、「これはスペインのやりたい形」と言う。前半20分、流れの中から先制すると、ますます動きに精彩が出てきた。
 前半43分、チリのFWサンチェスがシュート、スペインのGKカシージャスがはじいたが、あいにくほぼ正面だったため、チリMFアランギスがつめて再度シュート、2点目が決まり、スペインに打撃。GKカシージャスは、所属クラブのレアルマドリーでほとんど出ていず、試合勘が鈍っているらしい。道理でらしくないと思った。
 後半、スペインは少し盛り返したものの、シュートの精度を欠いて、とうとう無得点。イニエスタのミドルも決まらず、交替で入ったMFコケ、FWトーレス、MFカルゾラもきかなかった。とうとうシャビの出番はナシ。怪我でもしているのか。そうでないなら、監督の起用が間違っていたのか。グループリーグでの敗退が決まり、これで三戦目のオーストラリア戦は戦えるのか。

サッカー短評 (2014.6/18)

ブラジルvs.メキシコ 0対0 (2014.6/18 フォルタレザ) ワールドカップブラジル大会グループA第2戦

 いや〜メキシコのGKのオチョアの試合だった。ブラジルとメキシコはロンドン五輪の決勝で対戦、メキシコが優勝したときのリベンジもねらったが、かなわず。ブラジルは初戦とほぼ同じ先発。右ワイドのフッキが練習で負傷してラミレスが入った。
 メキシコはロンドン五輪と同じく、素早いプレスでブラジルにスペースを与えない。ネイマールにボールが渡ると二〜三人で囲って奪う。
 それでも25分にネイマールがヘディングシュート、29分にオスカルがミドルシュートをうつが、相手GK。35分には左CKから、ネイマールのキックをワントップのフレッジがヘディングするが、これも相手GKオチョア。
 39分、メキシコのCK。左からキックのこぼれ球をシュートするが枠の外。41分にも意表をついたシュートうつがこれも枠の外。
 43分、ブラジルのFK。ブラジルDFチアゴシウバのポストプレーから、ボランチのパウリーニョがシュートするが、また相手GKが防ぐ。

 ブラジルは、後半頭にラミレスに替えてベルナールを入れる。4分、ネイマールのショーシコーナーから、オスカルがシュートするが、枠の外。10分頃からメキシコペース。10分、12分、15分とシュートするが得点できず。
 18分、ブラジルのFK。ネイマールが直接ねらうが枠の外。23分、ブラジルはワントップのフレッジに替えてジョーが入る。直後のCKでジョーがシュートするが相手GK。31分にもジョーがシュートするが枠の外。
 34分、メキシコのFK。ドスサントスが直接ねらうが、ブラジルの壁。39分、メシキコはドスサントスに替えてヒメネスが入る。ブラジルもオスカルに替えてウィリアンが入る。
 40分、ブラジルの左CK。ネイマールのクロスにチアゴシウバが至近距離でどんぴしゃのヘディング。今度こそゴールかと思ったが、メキシコGKオチョアがはじき、得点ならず。オチョアは無理にキャッチしにいかないのがいい。
 メキシコは、42分FK、44分CKを得るが、いずれも得点できず。46分にもヒメネスがシュートしたが、ブラジルのGKが防ぐ。どちらもチャンスがあり、なおかつ失点したくないという執念が引き分けとなった。それにしてもメキシコのGKオチョアはあたっており、この試合のMOMになったらしい。

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サッカー短評 (2014.6/17)

ドイツvs.ポルトガル 4対0 (2014.6/17 サルバドル) ワールドカップブラジル大会グループG第1戦

 ポルトガルは運もなかったが、自滅気味。故障者続出の上、一発退場まで。頼みのC. ロナウドは、左ヒザの怪我が完治したとはいえないらしく、FKも不発。ドイツはえげつない。PKに始まり、ミュラーがハットトリック。
 前半12分、ドイツのFWゲッツェがポルトガルのDFペレイラに倒され、ペレイラはイエロー。ミュラーがきっちりPKを決める。
 28分、ポルトガルのワントップにいた長身FWアウメイダが太もも裏をおさえて倒れる。やはり長身のFWエデルと交替。
 32分、ドイツの右CKから、DFフメルスがヘディングで得点。ポルトガルに焦りが見える。
 37分、競り合いから、顔をはたかれたという仕草でミュラーが倒れる。競り合った相手DFペペがかがみこんで何か叫ぶ。と、主審がペペにレッドカード。リプレイを見ると、ペペがかがみこんだとき、ミュラーの頭に自分の頭を押しつけていて、これがまあ頭突きしたということらしい。ポルトガルは突然センターバックを一人失う。とりあえずボランチのメイレレスが下がる。
 前半追加タイム2分。46分、ドイツが追加点。ポルトガルゴール前に入ったボールをCBアウベスがクリアしようとして蹴ると、すぐ近くにいた相手FWミュラーの足に当たり、ミュラーがこれを納めてシュート。なんと前半で3−0に。

 後半、ポルトガルはMFベローゾを下げてDFコスタを入れる。10分、15分とFKを得るが、C. ロナウドのキックは相手DFに当たる。18分、ドイツはFWの一角、エジルに替えてシュールレが入る。レギュラーを休ませるらしい。
 20分、ポルトガルのサイドバック、コエントランが着地したとき内転筋を傷めたらしく担架で退場。三人目の交替でA. アウメイダが入る。
 32分、ドイツが4点目。右サイドからの鋭いクロスをGKがはじくが、クリアが小さかったので、ミュラーがこれを押し込んだ。
 40分、ポルトガルのFK。C. ロナウドが蹴るが相手DF。46分にもFK。ついにC. ロナウドの本気のキックが跳ぶが、相手GKノイアーが渾身のよこっとびではじく。

サッカー短評 (2014.6/16)

アルゼンチンvs.ボスニアヘルツェゴビナ 2対1 (2014.6/16 マラカナン・リオデジャネイロ) ワールドカップブラジル大会グループF第1戦

 アルゼンチンはまだお目覚めしてない感じ。特に前半は退屈な試合だった。初出場のボスニアは、失うものはないと思うが、かたかった。前回大会でメッシは無得点。前々回に1得点。今回こそ「メッシのワールドカップ」になるのか。アルゼンチンは、メッシとアグエロのツートップ。ボスニアはジェコのワントップ。
 アルゼンチンボールでキックオフすると、しばらくパスを回し続け、相手に渡さない。前半5分、アルゼンチンが左サイドでFK。メッシが蹴ると、中央でわずかにアルゼンチンの選手に触り、ファーにいたボスニアのDF5番コラシナツの左ヒザにあたってオウンゴール。ボスニアの選手たちはしばらく呆然。
 アルゼンチンは労せずしてリードしたためか、素早く攻撃しかけたりしない。ボスニアも次第に動けるようになり、メッシがボールを持つと高速ドリブルが始まる前に三人で囲む。14分、25分とボスニアがFKを得る。初めのは壁に当たり、次のは相手DFがクリア。
 ボスニアの攻撃は、わかりやすく、アルゼンチンの守備はなかなか崩れない。それでも高さでは勝っているので、セットプレーはチャンスになる。アルゼンチンはボール保持率は高いが、シュートまでいけない。観客はほとんどアルゼンチンサポーターで、ものすごい声で歌ったり、叫んだりしている。もっと攻めろ、ということらしいが、さすがアルゼンチンの選手は、それくらいでは動揺しない。

 後半初めからアルゼンチンはなんと二人も選手交替。既に相手の力量を見切って、選手の足馴らしに入ったか。MFロドリゲスに替えてFWイグアイン、DFカンパニャーロに替えてMFガゴが入る。4バックから3バックに布陣変更か。イグアインとアグエロのツートップ、メッシがトップ下らしい。こちらの方が普段のシステムのようだ。アルゼンチンのシュートが増える。
 後半18分、アルゼンチンのFK。メッシが蹴るが、枠の上。20分、今度はメッシがイグアインからパスを受けてドリブル、利き足の左足でシュートすると、相手DFの足にかすかに触り、左ポスト内側を直撃してゴールイン。これで2点差となり、勝利はかたくなった。
 しかし40分、ボスニアが一矢報いる。左サイドからのルリッチのクロスにFWイビシェビッチが飛び込み、相手GKの股間を抜くゴールを決めた。これがボスニア初のワールドカップの得点。
 点差はつめられたが、アルゼンチンが余裕で勝利。

サッカー短評 (2014.6/15)

イタリアvs.イングランド 2対1 (2014.6/15 アレナ アマゾニア・マナウス) ワールドカップブラジル大会グループD第1戦

 「死のグループ」と言われる中の対戦。イタリアは過去優勝4回。イングランド1回。他にやはり優勝1回のウルグアイとコスタリカ。イタリアは司令塔ピルロが最後のワールドカップ。ボランチの相棒はデロッシ。守護神ブッフォンが前日練習で足首を怪我して第2GKシリグが先発。ワントップのFWバロテッリは23歳になった。イングランドはFWウェルベックを中央に、左ルーニー、右ストゥーリッジの3トップ。ボランチにベテランのジェラード。DF陣は若返った。
 どちらのチームも全力疾走しない感じ。確かものすごく暑い地域のはず。4分、イングランドの小柄なスターリングが思い切りよくシュート、一瞬入ったかと思ったが、外からサイドネット。一進一退の攻防が続く。イタリアは、ピルロがどういうわけかよくフリーでパスをさばいていた。
 35分、イタリアが右コーナー近くの深いところからクロスを送り、ピルロがスルー、後ろから走り込んだマルキージオがロングシュート、何人ものイングランドの選手がいたが、ゴールに飛び込む。
 これでイタリアが断然有利かと思ったが、37分、イングランドのスターリングが左のルーニーにパスを送り、ルーニーはすかさず中央へクロス、ファーでストゥーリッジがフリーで蹴り込み、あっという間に同点。これで面白くなった。このままハーフタイム。

 後半4分、イングランドは追加点のチャンスがあったが、ストゥーリッジのシュートは相手GK正面。5分、イタリアが右サイドを突破し、深い位置からクロスを入れると、バロテッリが、ファーで下がりながらも打点の高いヘディングでたたきこんで勝ち越し。
 12分、イタリアはMFベラッティに替えてモッタが入る。16分、イングラントはFWウェルベックに替えてバークリーを入れる。17分、ルーニーがフリーでパスを受ける。ニアをまっすぐねらうが、わずかに枠の左へ。これが痛かった。
 28分、イタリアはバロテッリを下げてFWインモービレを入れる。この人は今季セリエAの得点王とか。イングランドも同時にMFヘンダーソンに替えてウィルシャーを入れる。
 イングランドは30分、39分とFKを得る。初めのはベインズが蹴り、相手GK。次のは鬼気迫る表情のジェラードが蹴ったが、枠の上。42分のルーニーのシュートは押さえが効かず、枠の上。NHK解説の早野さんは「イングランドの選手は相当疲れている。何人も足がつっている。」と言う。一方、イタリアには足のつっている選手はいない。
 追加タイム5分。48分、イタリアのFK。ビルロのキックは惜しくもバー直撃。残念。パスは随分さばいていたが。

サッカー短評 (2014.6/15)

日本vs.コートジボワール 1対2 (2014.6/15 レシフェ) ワールドカップブラジル大会グループC第1戦

 日本は、前半16分、本田のゴールで先制したが、攻勢を強めたコートジボワールに対して守勢に回り、後半17分、ドログバが入ってますます意気が上がった相手の攻撃に屈して2点連続失点。相手より先に足が止まり、頼みの本田のところでボールを失い、交替も効かなかった。かなり雨が降っていたが、どちらにもピッチは同じ。
 先発は、GK川島、DF長友、吉田、森重、内田。長谷部と山口のダブルボランチ、本田のトップ下、左ワイドに香川、右に岡崎。ワントップは大迫。アジア予選に出なかった、森重と山口が起用された。コートジボワールは、ドログバはベンチスタート。代わりのワントップはボニ。左ウイングにカルー、右にジェルビーニョ。怪我上がりのヤヤ・トゥーレをトップ下に起用。
 たちあがりはそんなに悪くなかった。コートジボワールも慎重に入ってきた。ただ、日本のリズムも出てこなかった。1分、相手のクリアがミスとなりCKを得るが、香川のショートコーナーは簡単に相手に渡ってチャンスにならず。ミスをミスで相手に返してしまった形。また、怪我上がりで動きと判断のスピードが完調でない長谷部のところがねらわれていた。ワントップ大迫にはボールが入らなかった。
 日本の得点は、16分、香川からのパスを受けた長友が本田にパス、これを本田がワントラップでニアサイドにうちこんだ。これは見事だった。
 24分、吉田のファールで与えた相手FKは、ヤヤ・トゥーレが直接ねらったが枠の上。NHK解説の岡田前監督は、「ヤヤ・トゥーレはマンチェスター・シティーのトゥーレとは全く違う。」と言う。30分には、相手ウイングのジェルビーニョがなぜか岡崎に倒されて、またFK。今度は相手DFが蹴ったが、これも枠の外。
 コートジワールの攻撃に対して、中盤でプレスがかからず、フリーでクロスを入れられてしまう。相手のシュートミスに助けられている感じ。45分にもこぼれ球をシュートされたが、これはGK川島が押さえる。

 後半、早い時間に日本の足が止まり始める。ワントップの大迫は、ファーストディフェンダーの役割を果たせず。早めに大久保に替えるかと思っていたが。5分の長谷部のシュートは、力んで枠の左へ。隣に本田がいたが、ここはシュートしないといけなかったので、まあしかたない。
 9分、長谷部に替えて遠藤が入る。すると面白いタイミングでパスが供給され始める。しかし、めぼしいチャンスが作れないでいるうち、17分、コートジボワールはMF20番を下げてFWドログバを入れる。すると、場内がどよめく。
 19分、コートジボワールは全体に動きがよくなったような感じで、右サイドから入ったクロスに、相手FWボニがダイビングヘッドで合わせ、ファーサイドの左隅に決まり、追いつかれる。ここで日本ベンチは柿谷と大久保が準備していると、ピッチの鳥海アナからレポートが入る。
 21分、またしても右サイドからクロスを上げられ、今度はシェルビーニョにヘディングでニアにたたき込まれた。22分、大迫に替えて大久保が入る。ちょっと遅い。遠藤と同時くらいに入れれば、前線からの守備が効いたのに。ザック監督の指示が混乱して伝わり、香川と岡崎の位置を左右入れ替えるのかと思ったら、足の止まった本田をワントップに、香川をトップ下、大久保が左に入るように、ということだったらしい。
 30分、コートジボワール二人目の交替。足を傷めたDF3番を下げて18番が入る。33分には、得点したFW12番ボニに替えて13番が入る。
 日本は、本田でボールが収まらない。香川も相手にパスしたり取られたり。とうとう一本もシュートしなかったらしい。大久保は、なかなかボールが入らなかったが、35分にひとつシュート。
 直後にコートジボワールのFK。今度はドログバがねらったが、森重のかかとにあたり、枠の外へ。41分、香川に替えて柿谷が入る。今頃入って何ができるか。コートジボワールは完全に時間稼ぎに。何度も倒れる選手が続出。観客からもブーイング。44分からコートジボワールはCKでボールを踏んで時間を使う。追加タイムは4分あったが、ほとんどノーチャンスでタイムアップ。

サッカー短評 (2014.6/14)

スペインvs.オランダ 1対5 (2014.6/14 アレナ フォンチ ノバ) ワールドカップブラジル大会グループB第1戦

 劇的な展開となった。前回王者スペインが攻め、オランダが守る展開かと予想されたが、オランダの作戦勝ち。スペインの先発は、GKカシージャス、DF左からアルバ、セルヒオラモス、ピケ、アスビリクエタ。プスケツをアンカーに置き、両サイドにシャビとシャビアロンソ。2列目左にイニエスタ、右にダビドシウバ。ワントップには、昨年ブラジルから帰化したディエゴコスタ。オランダは5バックで守った。フラールを中心とした3バックの両側にブリントとヤンマートの左右ウイングバックが下がってくる。デヨングとデグスマンのダブルボランチ。トップ下にスナイデル、ロッベンとファンペルシーのツートップ。
 オランダの5バックが高く押し上げ、スペインのパスを狭い範囲に押し込め、縦パスには、5人の誰かがマンマーク気味についてカット。時々カウンターをねらう作戦だったが、前半27分、ペナルティーエリア内でスペインFWディエゴコスタを倒してPKを与える。主審はイタリアの人。これをシャビアロンソが決めてスペインが先制。しかし、スペインはリズムを取り戻せない。
 FWディエゴコスタは怪我上がりとかで、動きが鈍くボールが収まらない。これじゃ前回大会のトーレスと同じ。しかも、ブラジル代表ではなく、スペインを選んだということで、ボールに触るたびに観客がブーイング。
 それでも43分、スペインに追加点のチャンスがあった。イエニスタからのパスをフリーで受けたダビドシウバがペナルティーエリア内でシュート、ボールは枠の左上隅にむかっていったが、わずかにそれた。スローリプレーで見ると、オランダGKが指先でわずかに触っていた。
 先制されたオランダは、攻撃の比重をかけるが、オフサイドなどでなかなか得点できず。しかし、44分、左サイドからブリントがロングパスを送り、これを前線でファンペルシーがダイレクトでダイビングヘッド、これが相手GKの頭上を越えてゴールイン。見事だった。オランダが前半のうちに追いついた。

 後半は途中から激しい雨が断続的に降った。8分のロッベンの追加点は、左サイドからのパスを空中で利き足の左足でトラップ、右足のフェイントで相手DFをかわすと左足でシュート。GKカシージャスは味方のセンターバック二人が重なって見えにくかったらしい。15分にも、オランダに得点チャンス。ファンペルシーのシュートがバー直撃。
 17分に両チーム選手交替。オランダはボランチのデグズマンに替えてワイナルドゥム。スペインはFWディエゴコスタに替えてトーレス、MFシャビアロンソに替えてペドロが入る。
 しかしオランダペースが変わらない。20分、スペインの陣地右奥で、DFセルヒオラモスがボールの競り合いでハンドを取られる。このFKをスナイデルが蹴り、ゴール前にクロスを送り込むと、中央にファンペルシーが走り込むものの触れず、ファーサイドに走り込んだ若いDFデフライが右ポストに捕まりながらヘディング、これが自分のももあたりに当たってゴールイン。テレビ画面ではよく見えなかったが、NHKの現地解説、小島さんが「自分の足に当たりましたね。」と言っていた。スペインGKカシージャスは、ファンペルシーに倒れかかられ、ファールだと抗議してイエローカード。スナイデルはこの場面くらいしか目立たず。2点差となり、これで俄然オランダが有利に。
 雨が激しくなった27分には、バックパスを受けたGKカシージャスのトラップが大きくなり、これにファンペルシーが突進、利き足の左足で流し込み、4点目。カシージャスは呆然。後で知ったことだが、カシージャスは所属クラブのレアル・マドリーでレギュラーではなく、試合勘も鈍っていたらしい。4年前の活躍からは考えられない。(後日記)
 それでも、31分のFKが決まれば、まだわからなかった。オランダのペナルティーエリアすぐ外で、スペインのセルヒオラモスが直接ゴールをねらったキックを蹴ったが、ちょっと落ちきらず、枠の左上。
 32分、オランダは得点したDFデフライに替えてフェルトマンが入る。スペインも走り回ったダビドシウバに替えてセスクが入る。34分には、オランダはファンペルシーを下げてレンスを入れる。
 35分、ロッベンが2点目を決める。持ち味のスピードを生かしたもの。ブリントからパスを受けて高速ドリブル、相手DFをかわしてシュート、ゴール左に決まる。いやはやすごい。42分にもシュートするが、さすがにカシージャスに防がれる。44分には、スナイデルもいいシュートをうつが、やっぱりカシージャスに防がれる。スペインは交替で入ったペドロ、トーレス、セスクが機能せず、大差で敗北。次戦チリも手強い。気持ちを立て直せないと一次リーグで敗退もあるか。

サッカー短評 (2014.6/14)

ブラジルvs.クロアチア 3対1 (2014.6/13 サンパウロ) ワールドカップブラジル大会グループA第1戦

 開催国ブラジルが先制されながら、ネイマールの2得点で勝ち越し、オスカルのダメ押し点で締めくくった。主審が西村さん、副審も相良さんと名木さん、第4審判はイランの人。西村さんは前回ワールドカップ南アフリカ大会の準々決勝で、オランダのロッベンの足を踏んだ、ブラジルのフェリペメロにレッドカードを出して退場にしたのが評価されたらしい。今回も、前半27分、ネイマールにイエローカードを出した。
 ブラジルの先発は、GKセーザル、DF左からアウベス、チアゴシウバ、ダビドルイス、マルセロ。パウリーニョとルイスグスタボのダブルボランチ。2列目は流動的だが、スタートでは左にネイマール、右にフッキ、中央にオスカル。ワントップは長身のフレッジ。
 クロアチアは思ったより、ブラジルに激しくいった。試合の初シュートは前半1分、クロアチア。ブラジルは少し固かった。前半11分、クロアチアの左サイドからFWオリッチの上げたクロスがゴール前を通過し(このとき、ブラジルのCBかクロアチアのFWにボールが触って少しコースが変わったらしい)、ファーサイドで戻ってきたブラジル左サイドバックのマルセロに当たってオウン・ゴール。会場がシーンとした。
 しかし前半29分、ブラジルはオスカルからのパスを受けたネイマールが、ドリブルで相手選手をかわして、ミドルレンジからシュート。利き足でない左足で蹴ったらしいが、右ポストにあたってゴール内にころがりこんだ。若い22歳コンビが息のあったところを見せた。ブラジルが前半のうちに追いついて面白くなった。

 後半26分、ブラジルに追加点。ペナルティーエリア内でワントップのフレッジがクロアチアDFロブレンに抱えられて、すかさず倒れ、PKを得る。西村主審はクロアチアの選手たちに囲まれたが、動じた様子を見せなかった。この重圧のかかるPKをネイマールが決めて勝ち越し。相手GKの読みがあたって、両手ではじいたが、ボールの勢いは止められず、左サイドネットに突き刺さった。さすがネイマール。ここで落ち着いているのは大物だ。
 後半43分、三人目の交替でネイマールが下がり、MFラミレスが入る。すると、46分、それまで前線にパスを配球していたオスカルが、3点目を捕る。自分でドリブルして攻め上がり、相手DFがつめよってきたところで、左足の前で蹴って、ゴール左下隅に流し込んだ。一瞬、タイミングが早かったので、相手GKも反応できず。
 開幕戦にしては、たくさん点が入った。ブラジルは少し苦労したが、いいスタートを切った。ネイマールは試合後、西村主審に握手していった。イエローをもらったのに、と思ったが、PKももらったわけだった。

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サッカー短評 (2014.6/7)

日本vs.ザンビア 4対3 (2014.6/7 タンパ・フロリダ州) 国際親善

 またまた9分という早い時間に先に失点し、後から追いつき、最後は後半から入った大久保が追加タイムに逆転した。何より、本田がPKを皮切りに2得点し、復調の兆しが見えたのがよかった。
 先発は、GK西川、DF長友、吉田、今野、内田。山口と遠藤のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に岡崎、トップ下に本田。ワントップは柿谷。ザンビアは、ワールドカップに出場しない。ランクは日本の46位に対し、76位だが、アフリカネーションズカップを目指す、フランス人監督の若いチームで、よく組織されていた。
 5分、日本のショートコーナーはシュートまで行けず。9分、ザンビアが右サイドからクロスを上げ、こぼれ球をファーで、相手FW11番カトンゴがヘディングシュートし先制。
 日本の初シュートは15分の長友。左から持ち上がり、ペナルティーエリアの外から打ち、相手GKがはじく。18分、ゴール前で岡崎と相手GKが頭どうしで交錯。岡崎は出血し、相手GKもしばらく倒れる。治療で少し中断。二人とも戻って再開。テレビ朝日の解説、名波が「中断で集中がゆるまないといいが。」と言う。
 28分、また失点。ザンビアの右CKは低い速いマイナスのボールで、中央で触るかと思った選手がスルー、ペナルティーエリア外から中央に走り込んだ19番シンカラがシュート、左下隅に決まる。
 32分、日本のFK。本田が蹴るが、相手GKが捕る。35分、右サイドをドリブルで突破した長友からの折り返しを遠藤がミドルシュートするが、枠の外。
 40分、香川が右に流れ、ペナルティーエリア内で上げたクロスが相手DFの引いた手に当たり、PKを得る。これを本田が右下隅に蹴り込み、1点返す。やれやれ。
 45分、左サイドの長友からのクロスを柿谷がヘディング、悪くないシュートだったが、枠の外。追加タイム3分。48分、遠藤の左CKは味方に合わず。

 後半頭から柿谷に替えて大久保がワントップに入る。この形は練習でもやっていないとアナウンサー。5分、本田のスルーパスに大久保が走り込むがオフサイド。大久保は、相手DFラインを押し下げるように言われたらしい。
 8分、ザンビアはFW20番に替えて7番を入れる。9分、ザンビアは右CKから、また中央で相手10番がヘディング、今度は枠の外で助かる。日本は、遠藤がマークについていたが、直前に押されて離れていた。
 14分、今野に替えて森重が入る。続けて、岡崎に替えて大迫が入る。これで大迫のワントップ、大久保は岡崎のいた右ワイドに。大久保のワントップをもう少し見たかったのに。16分、本田のミドルは相手DF。本田の動きが少しよくなってきた。22分、内田に替えて酒井宏樹が入る。内田は試合勘を取り戻す必要があるはずだが、怪我の直り具合も心配。
 27分、大久保が相手選手を後ろから倒し、イエロー。アナウンサーが「この試合のカードは本番には影響しない。」と言う。当たり前のことではないか。28分、左サイドから香川が入れたクロスに大久保が相手DFに付かれながらヒールで蹴り込もうとするも触れず、ボールはそのままゴールへ。2点目が入り、同点に。29分、ザンビアは二人目の交替。3番を下げて17番が入る。
 30分、CB森重が右サイドからドリブルで攻め上がり、中央へ低いクロス、これに本田が滑り込んで中央に流し込み、3点目。ついに逆転。相手GKは怒っていた。33分、香川に替えて斎藤が入る。37分、攻撃参加した吉田がイエローカード。これはやめてほしい。
 43分、ザンビアは三人目の交替。2番に替えて15番が入る。44分、ザンビアの交替して入った17番がドリブルで攻め上がり、そのままペナルティーエリア外からシュート、これがゴールイン。また同点に。寄せていた山口に当たって少しコースが変わったが、そもそもそこから打つ、という意識が日本の守備陣に薄かった。
 45分、ザンビアのキャプテン、10番が下がり、9番が入る。日本もゲームキャプテン遠藤が下がり、青山が入る。遠藤はキャプテンマークを本田に巻いていた。46分、入ったばかりの青山がロングパスを前線へ送る。大久保がうまくトラップし、すかさずシュート、左下に突き刺さり、再び逆転。追加タイム3分。ザンビアは五人目の交替。しかし、日本がこのまま勝利。
 ブラジルに行く直前で、何とか本田の調子が上向いてきた感じ。柿谷は少し存在感が薄かった。守備陣は相変わらず不安。酒井はなんとか内田の代わりはできそう。森重の攻撃参加はよかった。大久保は素晴らしい。斎藤は見せ場がなかった。青山は短い時間で大きな仕事ができることを示した。

サッカー短評 (2014.6/3)

日本vs.コスタリカ 3対1 (2014.6/3 タンパ・フロリダ州) 国際親善

 前半は、ほとんど後手に回った。攻め込み、何度もシュートまでいったが、決めきれないでいるうちに、カウンターで失点。後半盛り返して、レギュラー組も試した。暑いフロリダでの合宿5日目。ふだん控えの選手中心の先発。GK川島、DF今野、吉田、森重、内田。山口と青山のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に大久保。本田のトップ下に大迫のワントップ。遠藤、岡崎はベンチから。酒井高徳と長谷部はスタンド。
 1分、いきなり、コスタリカの右ウイング、10番ルイスにシュートされる。枠の外で助かる。今野がマークを軽々とはずされ、ペナルティーエリアの外から鋭い一撃。2分、日本も大久保が、相手DFに寄せられながら、シュートするが枠の左。
 11分には、大久保から香川、香川がクロス、大迫がヘディングシュート、枠の外。これは流れがよかった。14分にも香川のシュート、枠の左。25分、大久保の左足のシュートは弱く、相手GK。29分、CKからのこぼれ球を山口がシュートするが、枠の外。
 31分、相手左サイドからクロスを入れられ、今野のマークを外した右ウイング、ルイスにきれいにシュートを決められる。コスタリカは元気になり、急にパスが繋がりだし、ミドルシュートもうってくる。日本は、シュートまでいけなくなる。本田はほとんど効果的な動きができない。
 41分、香川がドリブルからシュートまでいくが、相手GK。今日の香川は積極的。本田の動きが悪い分、目立つのか。44分、得点したルイスにヘディングシュートされるが、枠の外。ビハインドのままハーフタイム。

 後半、一気に二人交替。大久保に替えて岡崎、青山に替えて遠藤が入る。3分、8分、9分と日本がCKを得るが、得点できず。12分には、相手FWキャンベルにシュートされ、川島がはじき出す。相手CKは、本田がヘッドでクリア。
 15分、右サイドで本田が中央の香川からフリーでパスをもらい、左足でクロス、中央に攻め上がっていた内田がスルー、走り込んだ遠藤がシュート、見事に決まる。これで同点。16分、とうとう今野に替えて長友が入る。
 20分、コスタリカが一人目の交替。右ウイングの7番に替えて21番が入る。21分、コスタリカのFK。24分にはまたルイスのヘディングシュート。いずれも得点にならず。26分、内田に替えて酒井宏樹が入る。31分、大迫に替えて柿谷が入る。同時にコスタリカも二人目の交替。
 35分、香川が柿谷からのパスを受けて、体勢を崩しながらもシュート、右ポストをかすめるようにゴールイン。これで逆転。やれやれ。39分、コスタリカが三人目の交替。
 44分、柿谷がこぼれ球をシュート、枠の外。追加タイム3分。47分、日本のCKからのこぼれ球に柿谷がつめ、シュート、3点目。Jリーグでは今季1得点しかしていなかったが、よかった。
 結論。今野の左サイドバックはだめ。香川はだいぶ復活してきた。本田はまだ試合勘が戻っていない。大久保は積極的でいい。大迫もまあまあ。出場時間数のわりに決定力が低いのは相変わらず。青山のフィードと山口の運動量は合格か。柿谷は誰とも合わせるのがうまい。長友と岡崎の運動量は半端ない。しかし、課題が山積していることが判明した。

サッカー短評 (2014.5/27)

日本vs.キプロス 1対0 (2014.5/27 埼玉ス) 国際親善

 指宿での5日間の合宿明けで、疲れがたまっている状態で、なんとか1点をもぎとった。先発は、GK川島、DF長友、今野、森重、怪我上がりの内田。遠藤と山口のダブルボランチ、左ワイドに香川、右に岡崎、本田のトップ下。ワントップに柿谷。
 キプロスは、仮想ギリシャ。背が高く、守備がかたい。なんとギリシャとは国歌まで同じとか。キプロスはすばやいプレスで、日本はパスやクロスが合わず、攻撃の形ができない。やっと9分に遠藤がペナルティーエリアの外からうったミドルがこの試合の初シュート。16分の香川のシュートは、相手GKが胸でブロック。こぼれ球を岡崎、長友とつなぎ、ファーサイドに送るが本田に合わず。20分の左CKでは、本田のキックは相手DF。
 20分過ぎからキプロスの攻勢。内田がボールを奪われ、クロスが入る。22分には、ミドルもうたれた。しかし、30分過ぎから足が止まり始めた。日本は中盤でボールが落ち着かなかったが、少しずつパスが回せるように。
 30分、岡崎からパスを受けた柿谷が本田に落とし、本田がシュート、相手GK。35分のFKでは、遠藤と本田が立ったが、本田のキックは大きく枠を越える。ピッチ解説の城が、「無回転のキックを蹴ろうとしたが、試合前にだいぶ水をまいたこともあり、ボールの下を蹴ってしまった。」という。
 43分、山口からのパスを受けた岡崎がワンタッチで香川へ。香川は相手DFに囲まれながら前を向きシュート、相手Dfにあたった跳ね返りを内田がシュート、また相手に当たるが、こぼれ球にまた内田が機敏につめて、ついに押し込む。なんとDF内田のゴールで先制。このままハーフタイム。

 後半頭から三人交替。遠藤に替えて長谷部、内田に替えて酒井宏樹、今野に替えて吉田。やっぱり、怪我上がりの選手の確認がしたいのだろう。さっそく、3分、右から酒井宏樹のクロスが上がり、相手に当たってCK。これは相手DFがクリア。やっぱり中央は高い。
 5分には、香川からのパスを受けた柿谷が、体をひねった難しい体勢で鋭いシュート。ようやくうったシュートだが、相手GKにはじかれる。柿谷はすごく悔しそうだった。
 9分、キプロスも一人選手交替。13分、柿谷に替えて大久保が入る。久々に加わった選手の確認もたいせつ。17分、香川からのパスを受けた大久保がペナルティーエリア外からミドルシュート、相手Dfにわずかに当たり、CK。本田は今度はショートコーナーにして、長友に出し、長友のクロスは結局、相手GK。19分にも、長谷部のミドルシュートからのCKで、本田はショートコーナーを選び、吉田がヘディング゜するが枠の左。
 20分、キプロス二人目の交替。22分、酒井からの右クロスのこぼれ球を長谷部がシュート、相手GKがはじいたボールをさらに本田がシュートするが枠の外。日本は押しているが、追加点が取れず。25分、キプロス三人目の交替。日本も岡崎に替えて清武が入る。27分、キプロス四人目の交替。
 本田は清武を走らせ、清武は中央の大久保へ低いクロスを入れるが会わず。大久保は、前線からよくプレスをかけている。33分、山口がカットしたボールを大久保が、前線に走り込んだ山口へ戻すと、山口がヘッドで落とし、これを本田がシュートするがヒットせず相手GK。34分、長友に替えて伊野波が入る。38分、キプロスは五人目の交替、
 41分、香川の裏に走り込まれ、シュートまでうたれる。1点しかとっていないのだから、相手のカウンターには注意が必要だというのに。
 45分、清武の右CKは、ショートコーナー。受けた長谷部がクロスを入れるが、大久保に合わず。キプロス、六人目の交替。追加タイム3分。48分、右CKからのこぼれ球を伊野波がシュート、枠の左。キプロスが勤勉に守備したので、結局1点しか取れず。しかし、怪我上がりの吉田も長谷部も大丈夫そうでよかった。

サッカー短評 (2014.5/26)

日本女子vs.オーストラリア女子 1対0 (2014.5/25 ホーチミン) アジアカップ決勝

 辛勝だった。しかし、高瀬のがんばりと宮間の正確なキック、岩清水の2試合連続得点、川澄の無尽蔵とも思えるスタミナなどが印象に残った。もちろん、海外組の穴をほぼ埋めた、急増CB川村、左サイドバックとしての宇津木、右ワイドとしての中島もよかった。
 先発は、GK福元、DF宇津木、川村、岩清水、有吉。澤と阪口のダブルボランチ、左ワイドに川澄、右に中島、トップ下に宮間。高瀬のワントップ。オーストラリアは、グループリーグ初戦と同じくFW5人の布陣。中央に長身の23番ヘイマン。
 起ち上がりにピンチ。右サイドバック有吉がクリアしようとしたところで、相手FW20番カーに簡単にとられ、シュートまでされる。もっとセーフティーにプレーしないと。9分には、左サイドバック宇津木のバックパスがまたもカーに出てしまい、シュートされるが枠の外。12分、右の11番デバナにクロスを上げられ、ヘイマンがヘディングシシュートするが、GK福元。
 15分、日本のFKから、高瀬がオーバーヘッドでシュートするが、相手GK。17分にも、宮間が右の中島にひらき、中島のクロスを高瀬が右足でシュートするが、枠の左。21分、攻め上がった有吉からのクロスを宮間がシュートするが、相手DF。続けて宮間がドリブルから鋭いシュートをうつが、これも相手DFに当たる。これで得たCKでショートコーナーにすると、相手に捕られ、また右ワイドのデバナから中央のヘイマンにパスが通るが、ヘイマンが滑ってシュートできず、助かる。
 28分、ついに先制。宮間が左CKから宇津木にパス、宇津木がファーへクロスをあげると、岩清水が右ポストに捕まりながらヘッドで折り返し気味にシュート、相手選手にも触れてゴールラインぎりぎりの内側でバウンドしたところを念押しで澤(?)がヘッドで押し込んだ。
 34分、追加点のチャンス。左からの川澄のクロスを高瀬が左足でシュート、相手GK。惜しかった。42分、澤がヘディングでクリアしたところへ、相手FWヘイマンが後ろから突っ込み、イエローカード。澤はなんとか立ち上がる。1−0でリードしたままハーフタイム。

 後半頭から、オーストラリアはDF14番に替えて、DF5番が入る。1分、またまた相手右ワイドのデバナにねらわれるが、GK福元が勇敢に飛び出して押さえる。4分にもFWヘイマンが振り向いてシュートを打つが、GK福元が正面で捕る。9分には、左CKを与えるが、合わずに助かる。14分にも、相手左サイドカーからのクロスにヘイマンが飛び込み、合わずに助かる。
 15分、オーストラリアはボランチ10番を下げて13番が入る。日本も20分、澤に替えて菅沢が入る。菅沢と高瀬のツートップ、宮間がボランチに下がる。22分、オーストラリアはFWヘイマンに替えてFWフォードが入る。これで三人交替。
 23分、右サイド有吉からのクロスを受けた菅沢が渾身のシュート、ボールはバーを直撃し、真下に落ちるが入っていない。追加点の可能性が一番あった。この直後、オーストラリアのカウンターを受け、右からのクロスをカーがシュートし、ゴールに入るがオフサイドで助かる。やれやれ。
 31分、中島に替えて後藤が入る。宇津木からのパスを受けた川澄が鋭いクロスを入れるが菅沢に合わず。38分、高瀬に替えて吉良が入る。日本も三人交替。消耗戦の根比べになってきた。日本は、オーストラリアが放り込んでくるボールをコントロールさせない。大会初戦では、軽くあしらわれていた有吉も体を張る。
 追加タイム3分。45分、川澄が左からドリブルで切れ込み、菅沢にパス、菅沢はシュートできず。川澄はシュートで良かったのでは。なんとか守りきって、アジアカップ初優勝。
 表彰セレモニーでは、3位の中国は嬉しそうだった。得点王は韓国の長身ストライカーのパク選手で6得点。中国の李選手も6得点だが、パク選手は1アシストもあるためとか。大会MVPは宮間。日本はチームとしてフェアプレー賞も受賞。

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サッカー短評 (2014.5/24)

日本女子vs.中国女子 1対1延長1対0 (2014.5/22 ホーチミン) アジアカップ準決勝

 劇的な幕切れ。アジアカップ初制覇へまず一歩。日本は中三日、中国は中二日。しかし中国の方が平均年齢は若い。中国はかつてアジアカップ8連覇も経験。今回も無失点でここまで来た。
 先発は、GK福元。DF宇津木、川村、岩清水、有吉。澤と阪口のダブルボランチ、左ワイドに宮間、右に中島。高瀬と川澄のツートップ。中国は、GKが183pの長身。DFも全体に背が高い。
 起ち上がり15分くらいは日本が支配していた。5分、高瀬のシュートは枠のわずかに右。高瀬は試合を通じてがんばっていたが、枠にシュートを飛ばすことはできなかった。13分、宮間のクロスからのこぼれ球を川澄がシュート、ヒットせず相手GK。21分の宮間のミドルも枠をはずれる。
 24分。中国の右CK。相手の方が身長が高いが、なんとかGK福元が押さえる。しかし、25分、相手右ワイド7番の燕露にドリブルで切り込まれ、ゴール前にクロスが入る。これを相手FW10番李にシュートされるが、GK福元が防ぐ。
 29分、有吉がヘディングしたところへ相手左サイドの18番がヘッドで突っ込み、二人とも倒れる。有吉は立ち上がるが、相手選手はいったん外へ。中国は当たりも強いし、足もよく出て、通ると思ったパスが通らない。
 38分、宮間のFKは阪口まで通らず、相手DF。43分には中国のFK。少し距離はあるがゴールほぼ正面。相手CBの6番が蹴り、枠の左上隅のわずかに外。45分、阪口からパスを受けた川澄が振り返ってシュート、バーの上。最後は少し押され気味ながら0−0でハーフタイム。

 後半頭から川澄が左ワイドに入り、そこにいた宮間が高瀬と縦のツートップのような位置に。3分、高瀬へのクロスからのこぼれ球を澤がシュートするがヒットせず。
 6分、宮間の左CK。ニアサイドに蹴り、そこへ澤が中央から斜めに走ってきて、左ポスト際でヘディングでコースを変える。ボールはGKの脇をかすめてゴールイン。女子ワールドカップドイツ大会決勝アメリカ戦での得点そっくりだった(前回は足、今回は頭だが)。ということは、澤はボールの回転を見極め、流し込む角度を考えてヘディングしているということだ。すごい。
 12分、日本のFK。宮間が直接ねらったが、枠の左。ここで追加点が入ると楽だったが。中国は、先制されたことで積極的に出てこざるを得ない。17分、宮間からのパスを受けた川澄がファーサイドまでクロを上げ、右から走り込んだ中島がダイレクトでシュートするが、ヒットせず枠の右。
 19分、中国はMF18番を下げてFW21番王を入れる。王は右ワイドに入り、右ワイド7番の燕露が左へ。21分、中国のFK。相手FW王にヘディングされるが枠の上。
 34分、相手のクロスがペナルティーエリアすぐ内側にいた中島の手に当たり、ハンドをとられ、PKを与える。相手DF6番が蹴り、同点に。39分、澤が相手選手と交錯したとき足を踏んでしまい、イエローを受けた直後、吉良と交替。吉良がツートップの一角に入り、宮間がボランチに。
 43分には、中島に替えて木龍が入る。木龍は右ワイドにそのまま入る。追加タイムは4分あったが、1−1のまま延長へ。ホーチミンは、日没後の方が湿度が高くなる。消耗戦になった。

 延長前半3分、吉良がシュートするが枠の右。NHK解説の宮本さんは「吉良は、足下でもらいたいのか、スペースにほしいのか動きをはっきりした方がいい。」と言う。
 5分、中国はFW11番に替えてFW14番を入れる。7分にも、足がつっていたFW10番に替えてFW25番を入れる。これで三人交替。6分、CB川村がゴールライン際で相手FW王にボールをとられ、シュートされるが、GK福元が守る。
 12分、高瀬がポストブレーから、振り向いてシュート、枠の右。今日は高瀬の日ではないようだ。15分、日本ゴール前に放り込まれたボールが有吉の足にあたり、コースが変わるが、GK福元は足を滑らせながらもはじき出す。危なかった。解説の宮本さんは、「ここまで来たら、最後は気力。」だと言う。

 延長後半、頭から川澄と木龍の位置を左右変える。しかし、せっかくの布陣変更も、木龍が一回くらいしかクロスを入れないうちの5分、木龍に替えてFW菅沢が入る。木龍はどうしたのだろう。菅沢と高瀬のツートップか。左ワイドに吉良、右に川澄か。
 4分、6分と中国にシュートされるがGK福元が守る。8分、入ったばかりの菅沢がエリア外からシュートするが枠の右。もうお互いに足が止まりかけている。中国は足がつって二人も選手が倒れる。ボランチの23番は担架で運び出される。
 12分、宮間がドリブルで中央突破し、鋭いミドルシュートをうつが、相手GK。追加タイム4分。イエローカードが中国DF4番に出る。佐々木監督が第4審判に2枚目のイエローだと抗議してから、主審が4番にレッドカードを出す。主審はたしかタイの人。中国は必死にボールキープ。
 17分、菅沢のシュートはまたも相手GK。これで得た左CK。宮間のキックをファーでフリーになった岩清水がヘディングでゴールを決める。岩清水がフリーになれるように、誰かが近くで相手DFをブロックしていた。また、宮間は菅沢と阪口にニアへ走るよう指示して、相手DFをニアに引き寄せたらしい。直後のキックオフでタイムアップ。
 これでようやく決勝進出。5大会ぶりとか。過去4大会はベスト4二回、3位二回。5/25の決勝は、韓国に2−1で勝ったオーストラリア。

サッカー短評 (2014.5/21)

川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 0対3 (2014.5/18 等々力) 第14節

 完敗。これから二ヵ月もの中断があるのに。がっかり。ホームで得点できなかったのは初めて。シュート5本じゃ勝てない。せっかくACLに配慮してもらって、ホームゲームが続いているのに、とにもかくにも体が重かった。試合前に、フロンターレの大久保と、マリノスの斎藤にワールドカップ日本代表選手への花束贈呈セレモニーがあった。
 先発は、GK西部。DF谷口、中澤、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。マリノスは、伊藤翔のワントップに、斎藤と藤本のツーシャドー、中村俊輔のトップ下。富沢と三門のダブルボランチ。DF下平、中澤佑二、栗原、小林祐三。GK榎本。
 パスをつないでくずそうとするが、少しずれたり、遅かったり。10分、憲剛の右CKをジェシがヘディングするが、枠の外。19分、小林のシュートは相手GK。22分、大久保の振り向きざまのシュートは、枠の左。
 43分、マリノスの左CK。中村俊輔のキックをファーで栗原がヘディング、見事に決まった。栗原には中澤聡太ともうひとり付いていたが、ジャンプで負けていた。
 さらに失点しそうな場面をしのいで、46分、森谷からのパスを受けた大久保がミドルをうつが、これはヒットせず、相手GK。前半のシュートは3本。ビハインドのままハーフタイム。

 後半起ち上がりは少し動きが改善された。しかし12分、ジェシが怪我の手当をするためピッチの外に出ている間に、斎藤にドリブルでペナルティーエリアに切り込まれ、中澤聡太がドリブルは止めたものの、斎藤とからんで起き上がれないでいるうちに、こぼれ球をフリーで伊藤翔にたたきこまれ、2失点目。
 18分、憲剛のFKはジェシに合わず。21分、大島に替えて森島が入る。小林が右ワイドに回り、森谷がボランチに入る。
 31分、レナトの左CKのこぼれ球を森島がシュートするがヒットせず。小林に替えて山本が入る。憲剛が一列前へ上がる。32分、マリノスも交替。藤本に替えて兵藤が入る。続けて36分には、ボランチ三門に替えて小椋が入る。38分、フロンターレも森谷に替えて金久保が入る。山本のワンボランチか。
 42分、斎藤に切り込まれるが、GK西部が飛び出して防ぐ。しかしこの後の右CKでまた失点。中村俊輔が大きくピッチ中央の中澤佑二に合わせ、中澤のダイレクトボレーが左隅にまっすぐ飛び込んだ。
 追加タイム5分。47分、フロンターレのFK。憲剛のキックからのこぼれ球を大久保がシュートするが、大きく枠の上。後半のシュートは2本のみ。フロンターレの選手は、足も重そうだったが、頭の判断の方もだいぶタイミングが遅いようだった。
 これで6位から8位に後退。なんとか上半分にはとどまれた。マリノスは16位から12位に浮上。

サッカー短評 (2014.5/19)

日本女子vs.ヨルダン女子 7対0 (2014.5/18 ビンズオン・ベトナム) アジアカップグループリーグA第3戦

 終わってみれば、圧勝。中一日での3試合目。今まで試合に出ていない若手中心で先発。GK海堀、DF宇津木、高畑、乗松、小原。阪口と猶本のダブルボランチ、左ワイドに後藤、右に中島。高瀬と吉良のツートップ。ゲームキャプテンは阪口。ヨルダンは、監督が日本人。
 ほとんどの時間で日本がボールを回す。ヨルダンはプレスに来ない。日本は序盤から積極的にシュートする。2分の吉良のシュートは相手GK。5分の高瀬のシュートは枠のわずか右。8分の猶本のミドルも相手GK。11分、右サイドからのクロスボールのこぼれを高瀬がシュートするが相手DF。ヨルダンはほとんど攻撃の形を作れないが、最後は守っている。
 17分の右サイド中島のシュートも相手GK、24分の宇津木のミドルは枠の左。やっと26分に、猶本からのパスを受けた宇津木が左から入れたクロスに吉良がヘディングして先制。
 ところが28分にヨルダンにFKを与える。キックは壁に当たるがCKへ。右からのCKを相手FW11番がヘディング、決まりそうだったが、GK海堀が防ぐ。これがヨルダンの攻撃の形という感じ。34分には、ロングのFKで枠にとんできた。FKからの得点も形のひとつらしい。
 日本は、35分に高瀬のヘディング、41分には猶本もシュートするが、いずれも枠をはずれる。しかし終了間際の45分、阪口のシュートが右ポスト直撃した跳ね返りを、中島が豪快にシュートするとボールは弧を描いてファーの左上隅に吸い込まれ、追加点。

 後半、ヨルダンは、FWの選手を一人交替。日本は、猶本と宇津木のポジションを入れ替え。すると3分、猶本が左から中へ切り込んでクロス、高瀬がポストプレーで落としたボールを阪口がシュート、3点目。
 16分、宇津木に替えて杉田がボランチに入る。これで24人全員が出場。杉田は伊賀からただ一人選出。21分、CB高畑がボールを捕られ、相手FW11番にシュートされるが、GK海堀が捕る。
 23分、中島が右サイドから強くて低いクロスを入れると、相手DFにあたってオウンゴール。4点目。26分、高畑を下げて澤が入る。阪口がCBに下がり、澤がボランチに。28分には、高瀬に替えて大儀見が入る。大儀見はこの試合までしか大会にいられないので、少し出したのだろう。出れば、格段に前線で落ち着きを生み出し、格の違いが鮮やか。
 31分、正面やや右で日本のFK。中島のキックがバーを直撃し、ゴールイン。5点目。中島は2得点。35分、フリーの杉田のミドルは枠にとんだが、相手GKがはじく。
 37分、左サイドからののFKを阪口がヘディングでたたきこんで6点目。阪口も2得点。追加タイム4分。担架も入っていないのに長め。主審は中国の人。49分、日本がCKを得る。最後のチャンスで、杉田がこぼれ球をシュート、これを吉良がコースを変えて7点目。吉良も2得点。
 日本がグループ1位通過し、来年のカナダでの女子ワールドカップ出場権獲得。次は、Bグループ最終戦で韓国と0−0で引き分けて2位通過した中国と対戦。初のアジアカップ優勝に向けて、決勝トーナメントに臨む。

サッカー短評 (2014.5/17)

日本女子vs.ベトナム女子 4対0 (2014.5/16 ホーチミン) アジアカップグループリーグA第2戦

 中一日で3試合。直前の試合でオーストラリアがヨルダンに3−1で勝ち、勝ち点4で暫定1位。日本は先発を5人入れ替え。GK福元、DF上尾野辺、川村、岩清水、有吉。澤と宮間のダブルボランチ、左ワイドに川澄、右に木龍。大儀見と菅沢のツートップ。
 ベトナムは、GKを含めても身長は日本より低いくらい。しかし開催国なので、スタンドには動員らしきそろいのレプリカユニの応援団もいるし、初戦ヨルダンに3−1で勝っているので、勝てば初のワールドカップ出場が決まるし、引き分けでも3位でプレーオフ進出が濃厚。主力の司令塔とエースをベンチに置き、5バック、8番と22番のツートップの布陣。
 前半は、ひいてきた相手に手こずり、組み立てをひっかけられ、なかなかシュートまで持っていけない、焦れる展開。ベトナムの選手は、ちょっとした接触でも倒れると、メディカルが入ってくるまで起き上がらない。NHK解説の宮本さんが「ベトナムとは何回か対戦したが、ああやって時間を使ってくる。」と言う。12分の川澄のシュートが初シュートか。
 16分には、こぼれ球を相手左サイドバックが拾い、俊足で駆け上がり、クロスが入った。これは防いだが、ベトナムのカウンターねらいにはまってはいけない。
 24分、有吉のクロスからのこぼれ球を宮間がミドルシュート、相手GK。38分の川澄のクロスに飛び込んだ大儀見のヘディングシュートも相手GK。少したたきつけすぎたか。フリーでうったので、決めてほしかった。
 44分、有吉の右からのクロスを相手DFがクリアして得たCK。宮間が蹴って左サイドの上尾野辺へ、ダイレクトでかわす美奈落とすと、エリア外から強烈なロングシュートが見事に決まり、やっと先制。
 ベトナムが何回も時間稼ぎをしたため、追加タイムは異例の5分。もう1点ねらってもよかったが、このままハーフタイム。

 後半は交代なしだが、サイドハーフの川澄と木龍を左右入れ替え。左利きの木龍が前半あまり攻撃にからめなかったので、右からカットインしろということらしい。また、日本の攻撃では、よく守られていたので、NHK解説の宮本さんが後半頭に言ったように「ミドルシュートをもっと打つ」など、変化をつけるねらいも。
 8分、ベトナムはDFの選手を交替。これ以上失点せずにすませたいということか。16分の上尾野辺の利き足でない右足のシュートは相手GK。19分の左CKからのこぼれ球をCBの川村がシュートするが枠の外。
 20分、左からのクロスが大儀見に合い、ゴール前に上がっていた岩清水がヘディングシュート、惜しくもバーを直撃するが、この跳ね返りを木龍が冷静に右上にヘッドで流し込み、2点目。ここで木龍に替えてFW丸山が右サイドハーフ入る。
 24分、澤が川澄に落とし、川澄のクロスをファーサイドで大儀見がヘディングシュートし、左隅に吸い込まれ、3点目。28分、大儀見に替えてFW高瀬が入る。有吉のクロスを菅沢がヘディングするが枠の左。
 30分、高瀬のポストプレーから川澄がシュート、相手DF。31分、宮間の右CKからのこぼれ球を上尾野辺がシュート、枠の外。
 34分、パスのずれからボールを奪われ、相手FW8番が鋭いミドルシュート。GK福元が捕るが、枠に飛んできた。35分、宮間を下げて宇津木がボランチに入る。澤が少し攻撃的に。
 42分、澤が右にひらいた高瀬へパス、高瀬が中央の菅沢へパスを入れると、菅沢がポストでつぶれながら川澄に落とし、川澄が美しいループシュートを左隅に決めた。4点目。44分、ベトナムが3人目の交替。
 追加タイム4分。47分のFKは上尾野辺が左足で蹴り、こぼれ球を澤がシュートするが枠の外。49分には左CKも得るが、これは高瀬に合わず。相手GKがゴールキックをけったところでタイムアップ。オーストラリアと勝ち点4で並んだが、得失点差でグループ1位。グループBでは、中国と韓国が1勝ずつしているらしい。

サッカー短評 (2014.5/15)

日本女子vs.オーストラリア女子 2対2 (2014.5/14 ホーチミン・ベトナム) アジアカップグループリーグA第1戦

 女子ワールドカップのアジア予選を兼ねた大会。グループ2位までに入れば来年のワールドカップ出場が決まる。3位でもプレーオフに勝てば行ける。日本のグループは、初戦オートラリア、次が開催国ベトナム、最後はヨルダンで、一日おきに試合。ただ、国際Aマッチデーでないという理由で、DF熊谷、FW岩渕など数人招集できず。大儀見も、直前の壮行試合のニュージーランド戦には出られず、グループリーグの3試合のみ出場。
 先発は、ニュージーランド戦と同じ。GKは184pの山根、DF宇津木、川村、岩清水、有吉。宮間と阪口のダブルボランチ、左ワイドに川澄、右に中島。ツートップに高瀬と吉良。DF川村とFW吉良はニュージーランド戦が代表デビューでAマッチ2試合目。ベンチには、大儀見、澤、丸山、上尾野辺、福元ら。
 前半起ち上がりから、相手のプレッシングを受けてしまい、パスがつながらない。芝も日本と違い、まったくころがらない。気温も夜8時なのに30度もある。NHK-BSの解説、宮本ともみさんは、「DFの連携がない。」と言う。21分に、カウンターから、相手FWフォードにドリブルされ、阪口が併走していたが、シュートされ、先に失点。
 形勢を変えられないため、34分、吉良に替えて大儀見を入れる。すると、とたんにボールが前線におさまり、前から守備でプレスし、存在感を示す。チャンスも作れるようになってくる。

 しかし、後半19分、日本がパスをつなげるようになったところに右ウイングのデヴァンナに決められ、さらに失点。そこで22分、右ワイドの中島に替えて足の速いFW木龍を入れる。さらに、その後、木龍をツートップの一角とし、高瀬を右に入れ替えた。木龍も積極的に攻めに参加。宮間が何度もミドルシュートをうつ。
 26分、川澄が左からシュート性のクロスを入れると、ニアで相手Dfが足を出し、オウンゴール。1点返す。34分、ミスが目立つようになった高瀬に替えてFW後藤を入れる。
 オーストラリアも足が止まってきた。21分、29分とFWを交替。39分、ついに日本が追いつく。川澄が左から入れたクロスをダイレクトで左足で蹴り、見事にゴール。これぞエースの貫禄。しかし、その後も責め続けたが、同点止まりで引き分け、前回王者相手に勝ち点1。

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サッカー短評 (2014.5/14)

FCソウルvs.川崎フロンターレ 1対2 (2014.5/14 ソウル) ACL決勝トーナメント1回戦第2戦

 終盤、交替で入った森島が2点目をとったが、2試合合計で4−4、アウェイゴール数で敗退。なお、初戦ホームで勝った広島も、初戦負けたセレッソもいずれもアウェイで負け、敗退。Jリーグのチームはひとつもベスト8に残れず。Jリーグは、今季はACLの前後はホームゲームで固めてくれたが、その程度では勝ち抜けないようだ。やはり根本的に日程を見直さないとだめではないか。
 先発は、GK西部、DF谷口、中澤、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のワントップ。
 開始8分で失点。左サイドから攻め込まれ、折り返しのパスを受けた相手FWエスクデロに中澤が付いていたが、振り向かれてシュートを決められた。
 前半29分に小林が、相手DFオスマルの足下からボールを奪ってドリプル、相手GKとの1対1となり、うまくシュートして左隅に流し込み、同点。31分にも、小林のループシュート、森谷のミドルシュートがあったが、いずれも相手GK。
 日テレプラスの解説、北沢さんが「FCソウルは、フロンターレの足下へのパスをカットしようとねらっている」と言うとおり、ずいぶん、パスを受ける直前でカットされた。FCソウルは、同点となってから、攻勢を強めた。しかし、1−1のままハーフタイム。

 後半起ち上がりも、FCソウルは点を取りに来た。なんとか、しのいで、17分に大久保のシュート、相手GK。21分、レナトの左CKは、田中裕介がヘディング、枠の外。23分にはジェシが持ち上がって、ロングシュート、これも相手GK。
 26分、森谷に替えて山本が入る。憲剛が一列前に。27分、FCソウルも右ウイングのコヨハンに買えてFWパクヒソンを入れる。34分、大島のミドルは相手DF。FCソウルの車ドゥリは、まだ時々攻撃しに右サイドを上がってきて、危険なクロスを入れてくる。さらに、39分、フロンターレは中澤聡太を下げてFW森島を入れる。
 追加タイム3分。46分のレナトのFKは相手GKがはじく。47分、田中裕介のロングスローからのこぼれ球を森島が左足を振り抜き、ボルは弧を描いてゴール左上隅に決まった。こんなシュートを決めるなら、もっと早くいれればよかったのに。しかしここで時間切れ。FCソウルはボールをキープし、タイムアップ。
 ※ワールドカップブラジル大会の日本代表には、フロンターレから大久保が〈サプライズ〉選出された。憲剛は、ザッケローニ監督が「最後まで迷った」予備登録に入った。(後日記)

サッカー短評 (2014.5/10)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 4対1 (2014.5/10 等々力) 第13節

 終わってみれば、3点も差をつけての勝利。小林、大久保が2点ずつ取り、メディア的には「代表入りに猛アピール」。いや前節ザック監督が来ているときだともっとよかったのに。もっとも代表チームのフィジカルコーチが見に来ていたらしいが。先発は、GK西部、DF谷口、中澤、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。アントラーズは、庄司と植田という若いセンターバックコンビ。左サイドバックは元ジュビロの山本。ボランチは小笠原と柴崎だが、攻撃陣も若い選手が多く、知らない選手や初めて見る選手も。ワントップにダビ、右ウイングに遠藤。
 3分に早くも先制。大島から大久保にループパス、大久保は中央の森谷につなぎ、森谷がヒールでワンタッチパス、小林が右から思い切ってシュートをうつと、見事にファーの左隅のネットに入った。
 ところが、16分、相手左サイドバックの山本にドリブルからサイドチェンジのパスを遠藤に通され、遠藤のヒールパスに走り込んだ柴崎がダイレクトでシュート、谷口が付いていたが防げず、見事に決められてしまい、同点。水曜日のソウル戦を思い出す。
 26分、憲剛のFK。ジェシの頭に合い、ヘディングで落としたボールに再びジェシが走り込むがクリアされる。30分、鹿島はもも裏に違和感の左サイドバック山本に替えて青木をCBに入れ、庄司が左サイドバックに。31分のFKは左サイドの角度のない場所。憲剛がゴールに向かう鋭いキックを蹴るが、誰も触れず、外へ。35分、レナトのシュートのこぼれ球を小林がシュートにいくがオフサイド。
 アントラーズは、右サイドバックの若い伊東が何度もサイドを駆け上がってきて、ゴールライン際でパスに追いつき、ラインギリギリからクロスを上げる場面が何度もあった。41分、鹿島の遠藤の右CKからのこぼれ球をまた遠藤にシュートされるが、GK西部が押さえる。43分、憲剛の右CKをジェシがヘディングするが枠の外。46分、憲剛が前の試合に引き続き、FKで直接ゴールをねらう。ボールの所には、森谷も立っていたが、憲剛は譲る気配はなし。残念ながら枠の左上。同点でハーフタイム。

 後半6分、小笠原のFKはGK西部が防ぐ。こぼれ球を相手左ウイングの若いカイオに拾われ、クロスが入るがクリア。
 フロンターレのクリアボールをキープした大久保が左サイドへパス、憲剛が受けて中央ペナルティーエリア内の小林にパス、小林はトラップしてすぐに反転してシュート、ニアの左下隅にまっすぐうちこみ、追加点。TBS解説の金田さんは、さかんに小林をほめる。「裏への動き出しがすごく上手になった。」と言う。
 19分、鹿島の遠藤のミドルはGK西部が捕る。22分、鹿島はカイオに替えて若い豊川を入れる。27分、その豊川にシュートされるが、田中裕介がクリア。30分、フロンターレの交替。最初、小宮山が準備しているとリポートがあったが、森谷に替えてパウリーニョが入る。森谷はちょっと疲れたのか、パスがつながった好機で相手に渡してしまうミスが目立つようになっていた。鹿島も3人目の交替。土居に替えて本山が入る。
 すると34分、鹿島にボールを捕られてカウンターを受け、ダビがゴール前で左からのクロスを頭でトラップした後、手に当たって落としたボールを蹴り込み、一瞬また同点かと思ったが、すぐに笛が鳴りハンドの判定。やれやれ。37分には、相手CBの植田が上がってきて、ロングシュート、バー直撃で助かる。ここで追いつかれていたら、ソウル戦の二の舞になりかねなかった。
 38分、相手DFがクリアしたボールが小さく、ねらっていた憲剛がカット、ダイレクトで大久保の足下へ縦パスを送り、大久保は追いすがる相手DFと飛び出した相手GKを冷静にかわして、慎重に左下隅に流し込んだ。これでひと安心。44分にも、今度は小林の縦パスに抜け出した大久保は、ドリブルでゴールへ突進、相手GKが出てくると、体は右を向きながら、また左下隅に打ち込み、ダメ押し。大久保は8得点でランクトップ。
 ここでレナトに替えて山本が入る。追加タイム4分。47分、憲剛に替えて小宮山が入る。今季初出場か。このまま逃げ切り、連勝。鹿島は3連敗とか。暫定で(※)6位に浮上。
 試合後、ヒーローインタビューには、小林、憲剛、大久保の3人が呼ばれ、憲剛と大久保は代表入りについて、「4年前より成長している。」「5/12の発表を待つだけ。」と冷静だった。また、解説の金田さんから日本代表選考について振られた風間監督は、「監督が決めることだが、うちの選手たちはリズムを変えられるし役に立つと思う。」と言っていた。金田さんは、「代表監督もやりたいでしょ!」とけしかけていたが、風間監督は笑いながら「やりません。」と言っていた。
 ※セレッソ大阪との第12節は、ワールドカップ後の7/15(火曜)に開催。

サッカー短評 (2014.5/10)

川崎フロンターレvs.FCソウル 2対3 (2014.5/7 等々力) ACL決勝トーナメント1回戦第1戦

 ホームなのに、ちょっとショックな負け方。せっかく先制したのに、すぐ追いつかれ、やっとの思いで後半PKを決め、再び勝ち越したのに、終わり間際にCBのミスで2点目、3点目と失点して逆転負け。
 先発は、GK西部、DF谷口、中澤聡太、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。FCソウルは、監督がなんと、元韓国代表FWチェ・ヨンス。昨年はACL決勝で広州にPK戦で破れ、準優勝。Kリーグもぶっちぎりの優勝で今季のACL出場を決めたが、今季はセンターFWと司令塔を移籍で失い、Kリーグでは降格圏の順位らしいが、ACLではグループ1位で勝ち上がってきた。右サイドバックに元韓国代表の車ドゥリ、ワントップに元レッズのエスクデロがいる。
 前半は、チャンスもあったが、FCソウルが5バックぎみに守り、ゴールを決められない。それでもシュート11本うった。右サイドから何度も車ドゥリが突破してきてクロスを上げられてしまうが、谷口がブロックしたり、オフサイドになったり。

 後半4分、レナトのドリブルから、大久保もドリブルして中央へクロス、そこへ小林がとびこんでヘディングで決め、先制。ところが、緊張がゆるんだのか、2分後に相手右サイドを車ドゥリがまた突破してきてパス、ユンが受けて少しドリブルしてクロス、エスクデロはすかさずシュート、あっという間に同点。
 8分、憲剛がやや左からのFKをめずらしく直接ねらうが、わずかに枠の左上。しかし、14分、レナトが左サイドからドリブルでペナルティーエリアに切り込み、車が倒してしまい、PKを得る。レナトが自らキッカーとして蹴るが、1回目は左隅をねらって決めたが、相手選手が蹴る前にペナルティーエリアに進入、つられて中澤も入ってしまったので、やり直し。しかし、レナトは2回目も冷静に今度は向かって右側に決めて再びリード。
 この後、急速に足が重くなり、判断も遅くなったようだった。ピンチの連続で自分たちの時間が少なく、疲れがたまる。クリアを拾われ、なかなか休めない。とうとう38分、中澤がゴール近くのタッチライン際で、ジェシのクリアボールがラインを切るのを待っていたところ、相手選手に奪い返され、そのままつながれ、最後はキムチウに叩きこまれ、また同点に。こんなことなら、セーフティーにきればよかったのに。
 それでも90分までもちこたえ、このまま引き分けられるかと思った。追加タイム4分に入り、まず46分、FCソウルはエスクデロに替えて長身FWパクを入れる。フロンターレに最後の攻撃のチャンスがあったが、憲剛のループパスは大久保シュートできず。47分、フロンターレが森谷を下げて山本を入れる。48分、相手GKからのロングキックを受けた相手選手に抜け出され、ジェシが対応するが、止められず簡単に入れ替わられ、シュートが決まってしまい、終了間際に逆転される。ジェシにしては信じられないミス。49分、FCソウルはもう一人MF交替。
 アウェイゴールを3つも与えてしまい、これでは一週間後に2−0以上で勝たないと勝ち抜けない。かなり苦しい。試合後のインタビューで小林が「失点は自分たちのミスからなので、そこを修正すれば。」と言っていた。ホームページによると、風間監督は、「流れは良かったが、得点を決められなかった、結果が付いてこなかっただけ」と公式記者会見で言ったらしい。ホームページの選手コメントでもジェシと中澤は自分たちのミスだと認めて反省していた。小林や憲剛もDFの選手にはいつも助けられているので、個人の問題だが責めたりできない、と言っていた。

サッカー短評 (2014.5/3)

川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 2対0 (2014.5/3 等々力) 第11節

 観戦。なんだかすごく暑かった。気温26度。先発に憲剛がいない。右足痛とか。ACL対策でもあるのだろう。ベンチにもいない。先発はGK西部、DF谷口、井川、ジェシ、田中裕介。山本と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。小林と大久保のツートップ。今日のイベント「勝点」にちなんで、選手は全員寄席文字で表記。レナトは礼奈斗(?)、ジェシは侍栄士、パウリーニョは羽宇利如(?)。
 前半は、たちあがりこそ、パスをつないだ崩しが二回ほどあったが、全体としてはパッとしなかった。6分にレナトがミドルシュート。暑さがこたえているのがホームのチームでは困る。
 10分、井川がゴール前の攻防で倒れ、すぐGK西部がバツサイン。そのまま担架で退場、中澤聡太が入る。心配だ。せっかく今日が怪我からの復帰戦だったのに。この後、ヴァンフォーレ甲府に流れが傾き、何度も攻め込まれる。
 24分、大島からのボールに走り込んで、やっと大久保がシュートするが、相手GKに当たって枠の外へ。後で映像で見たら、足の間をねらったが、かすかに足の内側にあたって、それていっていた。このCKは森谷が蹴り、小林がヘディングするが、また相手GK。
 42分の大久保のミドルシュートは枠の外。前半のシュートは5本。憲剛がいないだけなのに、全然リズムが出てこない。山本のパスも長くなると不正確。大島も時折縦パスを入れるが、ピリッとしない。

 後半は、たちあがりから積極的に。1分、レナトのクロスからのこぼれ球を大島がミドルシュート。枠の外。2分、森谷がドリブルでペナルティーエリアまで進入するがシュートできず。攻めきってほしい。
 8分、谷口が左サイドから小林へパス、小林が上がってきた山本に出し、山本はシュートできないこともなかったが、迷わず中央に横パス、森谷がフリーでシュートすると、少し相手DFに当たったが、ゴールイン。待望の先制点。森谷はなんと等々力で勝った試合での初ゴールらしい。
 12分、甲府が一人目の交替。MF荒井に替えてマルキーニョスパラナが入る。直後にレナトが左サイドをドリブルで抜け出し、中央へクロス、走り込んでスライディングシュートをねらった小林の前に、相手DFが二人滑り込んできて、その二人に当たって入った。場内では、最初は小林のゴールとしてコールされた。16分、甲府は二人目の交替。MF松橋に替えてジウシーニョが入る。22分には、FWの石原に替えて長身の盛田を入れる。
 すると、24分、ゴール前で中澤がクリアに時間をかけていると奪われてしまい、最後は盛田にシュートされ、入ったかと思ったが、バーに助けられる。センターバックはもっとセーフティーにプレーしてほしい。フロンターレは30分に、やっと二人目の交替。久しぶりの先発だった山本に替えてパウリーニョが入る。
 36分、小林からのパスを受けた大久保がいい感じにゴール前に迫るが、シュートできず。うってほしかった。今日の大久保は、思い切りが悪い。37分、今度は小林が相手DFとの接触で倒れて動かない。しかし、これは何とか起ち上がり、ひと安心。相手DFにはイエローカード。
 41分、森谷に替えてFW森島が入る。小林が森谷の位置に。しかしまだ腰が痛そうだ。追加タイム4分。最後に何度も甲府にシュートされるが、なんとか2−0でタイムアップ。今日は、ちゃんと3分30秒過ぎてから応援団は「アヴァンテ」を歌い始めたようだった。後半のシュートはなんと2本だけ。
 帰ってから監督インタビューを聞いたら、小倉の「お疲れ様でした。」に、笑いながら「疲れました。」と答えていた。「選手たちが試合の進め方の意識がはっきりしてきた。」とも言っていた。

サッカー短評 (2014.4/29)

ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 0対0 (2014.4/29 ユアスタ) 第10節

 今季初のスコアレスドロー。前半たちあがり15分くらいは押し込めていたので、そこで決めないといけなかった。だんだん連戦の疲れが出て、体よりも頭が追いついていない感じ。
 先発は、GK西部、DF谷口、中澤聡太、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。ツートップに大久保と小林。17位仙台は、ここまで1勝でしかもホームで勝っていない。怪我人も多いらしく、柳沢とウィルソンが負傷欠場。赤峰と若い武藤のツートップ、両ワイドにリャンと太田。富田と武井のダブルボランチ。CBは代理の角田と渡辺。右サイドバックは菅井。左は石川。GKは今季からレギュラーになった177pの関。
 4分、レナトの左CKはジェシをねらうがクリアされる。9分、ペナルティーエリア外左から憲剛のFKは、走り込んだレナトの背中に当たる。13分、右サイドからのレナトのFKはミスキックとなり大きく外へ。15分、憲剛の右CKを中澤がヘディングシュートするが相手GK。
 24分、憲剛のスルーパスに走り込んだレナトがトラップ、ペナルティーエリア内に進入したところ、一歩が大きく相手GKにボールを捕られる。
 26分、仙台の初シュートは武井のミドル。枠の外。28分、相手右サイドの太田がドリブルからクロスを上げ、相手FW赤峰がヘッド、GK西部が触って落としたところをゴールライン上で押さえる。29分の太田のミドルも西部が捕る。スカパー解説の名波が「仙台は川崎フロンターレの攻撃に慣れてきた。その証拠にいちいちボールを捕りに行かなくなった。」と言う。今日はあまりリズムが変えられないようだ。
 44分、大久保がドリブルしてカウンター攻撃にかかったところを相手DF角田にファールで止められ、FK。レナトのキックをジェシがヘディングするが枠の外。45分、左からのレナトのシュートは枠の上。

 後半たちあがりは、仙台が優勢。6分、憲剛の右CKをジェシがヘディングシュートするが相手DF。15分には、パスをつないで最後は森谷がシュートしてもよかったと思うが、もう一度スペースにパスしたが、憲剛は走り込まずにゴールラインを割る。判断がずれ、反応が一瞬ずつ遅れている感じ。
 22分、リャンの右CKを相手FW武藤にシュートされるが左ポストに当たって助かる。23分には、中澤が太田へのボールをゴールライン際で切ろうとして逆にキープされ、クロスを入れられるが、なんとかクリア。
 24分、レナトの左CKをジェシがうまく落とすが、味方に合わず。29分、相手CKをしのいだ後、小林に替えて金久保が入る。いつもはうまく試合に入る金久保だが、この日は合わず。味方と重なったり、マークされている憲剛にボールを返して奪われたり。布陣は、憲剛が森谷の右ワイドになり、森谷がボランチに。金久保は1.5列目か。
 32分、仙台は足がつった菅井に替えて佐々木が入る。36分、太田にまたもクロスを入れられるがバーに当たって真上に上がり、西部が捕る。37分、仙台は、右の太田も下げてFW山本を入れる。
 40分、仙台の佐々木に右からクロスをあげられ、相手FW山本にシュートされるが、枠の外。41分、森谷のミドルは相手GK。追加タイム3分。46分、仙台のFKは危ない場面かと思ったらオフサイドで助かる。48分、最後の場面で憲剛のFK。しかし、キックは相手GK。
 これで9位に後退。

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サッカー短評 (2014.4/26)

川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 2対1 (2014.4/26 等々力) 第9節

 観戦。天気もよく、雨の蔚山戦とうって変わって温かかった。試合前のフロンパークでのイベント「ふれあい動物ランド」を見学。アルパカのヨモギちゃん、羊、カピバラ、オウム、ジャイアントうさぎなど。試合は、ACL蔚山戦から中二日で厳しい中、後半ロスタイムに、大久保の珍しいヘディングでなんとか勝利。
 先発は、GK西部、DF谷口、中澤聡太、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。ツートップに大久保と小林。ガンバは、遠藤とリンスのツートップ、左ワイドに倉田、右に阿部。今野と内田のダブルボランチ。左から藤春、丹羽、岩下、イの4バック。
 前半1分、憲剛が挨拶代わりのミドルシュート。枠にいかなかったが、等々力が沸いた。5分、レナトのFKをジェシがヘディングを決めて、幸先良く先制。ACL蔚山戦に続き、相手CB岩下を吹っ飛ばして競り勝った。
 9分の相手MF倉田のミドルはGK西部。10分には相手左サイドバックの藤春にクロスを入れられるがクリア。14分には相手FW遠藤にシュートされるが、枠の上。15分には、大久保からのパスを受けた小林がシュート、枠の左。ここですぐ追加点が入ると楽だったのだが。
 ところが19分、逆にガンバに追いつかれる。相手左サイドバックの藤春からのパスを受けた倉田がニアへクロスを入れると、走り込んできた遠藤が中澤聡太に抱えられながらも、わずかに触ってこれを入れてしまう。
 小林は、相手CB丹羽にずいぶんマークされていたが、なんとかポストブレーもやっていた。大久保は、相手GK東口と1対1でシュートの場面もあったが、ダイレクトでうったため、枠の上へ。29分の森谷のミドルはいいシュートだったが、枠の右上。32分にまたも大久保が至近距離からシュートするが、相手DF。35分の大島のミドルは相手GK正面。
 前半たちあがりはガンバのプレスが速く、相手FWからこちらのバックラインにもブレスをかけてきた。失点後、試合のペースは握ったが、得点できず。後半、ACLの疲れが心配。

 後半6分、憲剛が反対サイドの田中裕介に出したパスから入れたクロスを大久保がオーバーヘッド。また等々力が沸いた。8分、憲剛のシュートは枠の外。10分、レナトが左サイドからシュート、すぐ前の相手DFに当たってCK。これを中澤聡太がヘディングシュートするが、枠の右へ。
 11分、フリーの相手MF阿部にヘディングシュートされ、もう入ったかに見えたが、ゴールライン手前で田中裕介がクリア。13分、相手左サイドバックの藤春からのクロスを相手FWリンスがフリーでヘディングシュート、枠の外で助かる。15分くらいまで圧力を受ける。
 14分、18分と大久保のシュートが決まらない。試合後のインタビューで、「今日は決まらない日かな、みんなに後で謝らないと」と思っていたという。19分、レナトのシュートも枠の上。
 21分、田中裕介からのボールを受けた大久保が相手DF丹羽と交錯して、ペナルティーエリアで倒れる。PKかと思ったが、なぜか主審は大久保のシュミレーションととり、イエローカード。でも大久保が股間を蹴られて痛がっているのに。よく近くで見てほしい。
 27分、ガンバはリンスに替えて、開幕直前に負傷離脱していた宇佐美を入れる。31分、その宇佐美を中澤聡太が後ろから倒してFKを与える。ゴール正面たやや左。これを遠藤が蹴るが、壁の上を越えて枠の左下に来たボールを西部が横っ飛びでサイドへはじく。ファインセーブ。西部は毎試合少なくとも2点は防いでいると思う。
 38分、小林のオーバーヘッドシュートの足が相手DFイの顔面に当たり、倒れる。担架が入り、固定して運び出される。小林にイエローカード。小林は担架に駆け寄り、改めて謝っていた。代わりに明神がボランチに入り、ボランチの今野が右サイドバックに。
 44分、相手FW宇佐美がドリブル、いったんボールを下げて今野がミドルシュート。西部が押さえる。追加タイムは6分。
 すると47分、大島からのパスを受けたレナトが左サイドからファーへクロス、これに大久保が飛び込んでヘディングシュート。やっと待望の追加点。48分、ガンバはボランチ内田に替えて長身FW佐藤を入れる。49分、フロンターレもやっと交替。森谷に替えてパウリーニョが入る。50分、フロンターレのFK。ペナルティーエリアのすぐ外側で、レナトが蹴るが惜しくもバー直撃。応援団が「アヴァンテ」を歌い出すが、まだ早いのではないか(後で録画を見たら、追加タイム残り30秒ではなく、残り1分30秒だった)。51分、フロンターレ二人目の交替。レナトに替えて山本が入る。主審がなかなか笛を吹かないので、不審がるサポーターの声が大きくなる。6分57秒でやっと吹いた。
 リーグ戦3試合ぶりの勝利だが8位のまま。

サッカー短評 (2014.4/23)

川崎フロンターレvs.蔚山ヒュンデ 3対1 (2014.4/22 等々力) ACLグループH第6戦

 グループリーグ最終戦、フロンターレは引き分けでも決勝トーナメント進出だが、蔚山も勝てばいけるとあって、アウェイだが積極的に来た。両チームともリーグ戦から中二日の日程。雨が降って肌寒い中の試合。先発は、GK西部、DF谷口、中澤聡太、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。大久保は風邪で前日練習を休んでいたが先発。中澤はACL38戦目で最多出場。蔚山のツートップは196センチのキムとガンバにいたラフィーニャ。
 前半の前半は、蔚山は引き気味でフロンターレのペース。日テレプラスの解説、都並さんが「蔚山は前半無失点でいきたいから、両サイドが攻撃参加してこない。」と言う。19分、レナトの惜しいシュート。ドリブル突破からうった鋭いシュートが右ポスト直撃。まっすぐレナトのところに戻ってきたボールを再度ニアにうちこんだが、今度は相手GK。
 21分、蔚山は押され気味の展開に、MFを一人交替。その後、パス回しが速くなる。25分、ラフィーニャにうたれたシュートは決まったかと思ったが、ジェシがゴールライン上でクリア。この後の相手FKからヘディングシュートされるが、これも防ぐ。
 32分、大島からのパスを受けた憲剛が、相手選手の密集を射貫いて前線へ鋭いパス、これを小林が足下でビタッと止めてシュート、右下隅に決まり、先制。さらに34分、大島、大久保、森谷とつなぎ、パスを受けた大久保が追加点。右の角度のないところから決めた。
 ところが、すぐ蔚山の猛攻を受け、36分、パスをダイレクト気味に回され、右サイドからのクロスをラフィーニャに決められ、失点。2−1に。相手の監督に特に動きはなかったが、指示がなくてもチーム全体が切り替わって、本気モードになったのはさすが。37分、蔚山のCBでキャプテンのキムが怪我で交替。
 41分、またもレナトの鋭いシュート。しかし相手GKも韓国代表らしく、鋭い反応でセーブ。互いに攻勢を強めるが、このままハーフタイム。

 4分、レナトのヒールパスを受けた大久保がシュート、わずかに枠の左。ここで3点目が入ると楽だったが。蔚山の攻勢は相変わらず。しかも守備がだんだんにラフに。前半は厳しく寄せてくるだけだったが、なりふりかまわない感じに。
 9分、相手右サイドからのボールを長身FWキムに合わせられるが、田中裕介でスライディングでクリア。16分、小林へのハイボールに足の裏で跳び蹴りに来た相手DFパクにイエローカード。顔を蹴り上げたように見えたので、レッドかと思った。小林が顔を下にしてしばらく倒れていたので、心配だったが無事立ち上がる。出血もしていない。
 31分、フロンターレ選手交替。森谷に替えて山本が入る。直後の右CK。憲剛のハイクロスにジェシが走り込み、相手選手の上からヘディングをたたき込み、3点目。これで楽になった。ジェシはこの日が誕生日。自らバースデーゴールで祝った。
 38分、風邪の大久保に替えてパウリーニョが入る。小林のワントップか。蔚山はあきらめずに攻撃してくるが、ジェシを中心にしのぐ。追加タイム4分。憲剛を下げて武岡が入る。森谷がトップ下、武岡が右ワイドに。すぐにボールが回ってきて、武岡が右サイドをドリブルで上がり、CKを得る。レナトは直接ゴールをねらい、バー直撃。すごかった。49分に相手FK。このこぼれ球をクリアしようとしているとき、応援席から「アヴァンテ」の唄。なんとかクリアしてタイムアップ。

サッカー短評 (2014.4/19)

浦和レッズvs.川崎フロンターレ 1対0 (2014.4/19 埼玉ス) 第8節

 ここ最近3連勝で4位のレッズに敗戦。先発は、GK西部、DF谷口、井川、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。怪我人がかなり戻ってきて、今のベストメンバー。小林は5試合ぶりの先発らしい。ACLのアウェイに出た選手は中三日。レッズは、李のワントップ、原口と興梠のツーシャドー、左ワイドに宇賀神、右に梅崎。柏木と阿部のダブルボランチ。槙野、那須、森脇のスリーバック。GK西川。
 たちあがりからしばらくレッズの攻勢。4分の浦和レッズのFKで柏木、槙野、梅崎が立つ。柏木がボールをセットしたが、槙野が蹴り、ボールはゴールに入ったが、その前に笛。ファールがあって助かった。9分にもCKからのこぼれ球を那須にシュートされるが、小林がクリア。
 17分、大久保からのパスを受けたレナトがシュート、相手GKにはじかれるが、ちょうどレナトのところに戻り、再度ヘディングシュートするも枠の上。
 18分、柏木の左CKを、相手DF那須がヒザでゴール方向に落とし、原口にシュートされるが、GK西部が横っ飛びにはじき、さらに原口がつめるところを西部が横たわったまま蹴り出す。この他、宇賀神のヘッド、李のダイビングヘッドなど何本もうたれたが、枠の外か西部のセーブ。スカパー解説の川勝さんは「どちらも攻守の切り替えが早く、無駄な横パスがなくて見ていて面白い。」と言う。
 31分、大島のスルーパスに走り込んだ小林が、相手GK西川の股間をねらうシュートをうつが、西川が閉じた足にはばまれる。45分に、憲剛からのパスを受けた森谷が鋭いミドルシュートをうつが、西川に真上にはじかれる。46分には、大島からのパスを小林がシュートするが、またも相手GK。次第にチャンスが増えたが、無得点でハーフタイム。46分、レッズの槙野が足を傷めて浜田と交替。

 後半3分、フロンターレのFK。レナトが蹴るが、十分に落ちず、枠を越える。7分、憲剛が相手のバックパスをカットしてループでねらうが、クリアされる。12分には、レナトが左サイドからシュート性のクロスを入れるが、誰も触れず。
 レッズは10分に、柏木を下げて、今季大宮から移籍したボランチ青木を入れる。すると、23分、このx罷ハ擇ッΕ錺ぅ匹稜澪蠅紡腓CD汽ぅ疋船Д鵐犬離僖后ナ澪蠅「海譴鬟瀬ぅ譽D箸巴羆C縫D蹈后△修海愃犬C蘰「蟾「鵑星Р貎世「泙燭皀瀬ぅ譽D箸妊轡紂璽函イ袷瓦妨綣蠅鵬鵑蝓⊆催澄G澪蠅砲話WCタ侈未靴討い燭氈イ峭腓い「△い討い燭掘ッР貎世離轡紂璽箸砲蓮テ鎮耆飢陲肇献Д靴ク険ΔC薀轡紂璽肇屮蹈奪C縫好薀ぅ妊D鵐阿靴燭氈ケ澆瓩蕕譴此[br>  27分、レナトへのファールで得たFKを憲剛が蹴るが、ジェシに合わず。30分、大久保のシュートは枠の外。大久保はかなり抑えられていた。レナトと憲剛には、すぐ三人くらいブレスに来るし、レッズの守備は集中していた。
 39分、レナトの左CKはジェシがヘッドで落とすが、味方に合わず。43分、小林に替えて金久保が入る。少し交替が遅いのではないか。憲剛も足がつっている。
 追加タイム4分。49分、憲剛のFKからのこぼれ球を誰かがシュートするが、ゴールライン方向にクリアされる。ラストプレーのショートコーナーも、クリアされ、さらにつなごうとするもタイムアップ。後半はボール支配率こそ逆転したが、シュートは減ったような気がする。レッズはペトロビッチ監督になってから初めての、フロンターレ戦ホームでの勝利。ひとつ順位を落として8位。
 試合後の監督インタビューで、川勝さんは「若い大島や森谷がずいぶん上手くなった。最近のJリーグでは一番面白い試合だった。」と言っていた。

サッカー短評 (2014.4/15)

貴州人和vs.川崎フロンターレ 0対1 (2014.4/15 貴陽オリンピックス・貴州) ACLグループH第5戦

 前半38分の憲剛の1点しか取れなかったが、アウェイで勝って2位浮上。気温26度、湿度56%とやや蒸し暑い気候。風も4メートルとフラッグがなびくほど吹いている。ピッチもいいとは言えず、平らでないところがあるし、芝が深い。先発は、GK西部、Df谷口、井川、ジェシ、田中裕介。山本と稲本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに金久保、右に森谷、ワントップに大久保。
 フロンターレは勝っても負けても、決勝トーナメント進出は決まらないが、貴州は負ければここで敗退。ホームでもあり、序盤、フロンターレのささいなファールで得たFKなどでリズムをつかみ、MFミシモビッチがフリーでミドルシュートを2本もうってきた。2本とも枠に来なくて助かったが、Jリーグでは、ペナルティーエリアの外からのミドルシュートは多くないので、寄せが甘い。
 フロンターレも何回かパスをつなぎ、カウンターをしかけてはいた。芝が深いせいか、パスが弱くなって相手に渡ったり、フィードやゴールキックが風にのって伸びすぎたり、なかなかシュートまでの形が作れない。大久保は、相手のキャプテンでCBの孫にマークされていて、19分、足を蹴られて倒れた後、立ち上がってから孫を突き飛ばした。双方の選手がおおぜい駆け寄って引き離す騒ぎとなり、主審は最初田中裕介にイエローカードを提示。孫にもラフプレーでイエローカード、その後、副審から訂正されたらしく、田中裕介には謝罪して取り消し、改めて大久保にもイエローカードが出た。主審はカタールのアルドサリさん。
 しかし、とうとう、38分、スローインを憲剛が森谷にはたき、森谷がペナルティーエリア内にパスを入れると、金久保が相手DFにつかれながら受けようと走り込んでつぶれ、こぼれ球を回り込んだ憲剛が拾って低いシュートを素早くゴール右下にうちこんだ。この後、森谷のシュートが相手GK正面でとられた場面もあった。前半のシュート互いに3本ずつ。

 後半、金久保の鋭いシュートが相手GKにはじかれたところを、再度金久保がうまく落として大久保がフリーでシュートした追加点の好機もあった。11分に貴州はFWの選手を交替。右サイドの中国代表選手、于が谷口をかわしてクロスを何度も入れてくる。大久保も守備に戻ってくる。日テレプラスの解説、城は「稲本くんがDFラインまで下がってしまい、バイタルエリアが広く空いて使われている。」と言う。金久保か森谷に下がってスペースをうめさせないといけないとも。13分、相手MFミシモビッチが鋭いミドルシュート、これをGK西部がよく反応してはじき出した。15分の時点で大きなクリアをしてしのぐ状況に。暑くて早く消耗しているようだ。
 22分、その稲本に替えて武岡が入る。武岡は森谷のいた右ワイドに入り、森谷がトップ下、憲剛はボランチに下がる。貴州は次第にラフプレーが増える。ジェシがセットブレーのとき、ボールを捕りに跳び上がった相手GKに脇腹を蹴られたり、田中裕介も首に手をかけて引き倒されたり。とうとう35分、相手DF孫が武岡を後ろから蹴って2枚目のイエローで退場。主審がレッドカードをポケットから引っ張り出そうとしている間に、武岡をまた突いた。キャプテンのくせに、どうしたのだろう。これでグループリーグ最終戦は出場停止だし、この試合の結果にも影響大なのに。
 フロンターレは、31分、金久保に替えてパウリーニョを入れ、憲剛が再びトップ下に。このとき交替選手の番号が間違っていて、最初は入ったばかりの武岡の17が表示されていた。44分には、足がつったジェシに替えて中澤聡太を入れる。追加タイム4分。47分、相手クロスがゴール前に入り、ボールを捕ったGK西部に対して、相手MFミシモビッチが間にいたフロンターレのDFの背中をどついて突き飛ばした。そこへ井川がつめよって、ミシモビッチの胸ぐらをつかんだので、またも双方の選手が入り乱れて引き離す事態に。ミシモビッチは2枚目のイエローで退場、井川もイエローで次戦出場停止。やれやれ前のときもACLを経験しているくせに、すぐ手が出るのは問題だ。
 なんとか1−0で勝利した。H組のもう1試合では、なんとウエスタン・シドニー・ワンダラーズがアウェイで蔚山に2−0で勝ち、勝ち点9で首位浮上。

サッカー短評 (2014.4/12)

川崎フロンターレvs.柏レイソル 1対1 (2014.4/11 等々力) 第7節

 またまた開始5分で失点し、なんとか追いついて引き分け。怪我人が多すぎる。ノボリ、大島、レナト、森島、小宮山…。この後、4/15火曜日にアウェイの貴州人和戦があるので、この試合だけ金曜開催。それなのに12000人以上も観客が入った。
 先発は、GK西部、DF谷口、井川、ジェシ、田中裕介。憲剛とパウリーニョのダブルボランチ、左ワイドに山本、右に森谷。ツートップは大久保と安。安は、リーグ戦初先発。
 まず1分に大久保があいさつのミドルシュート。憲剛は184pの安にボールを当てようとパスを送るがなかなか収まらず。そうこうするうち、5分、相手ボランチの大谷に、ドリブルで切り込まれ、ジェシがかわされ、井川と裕介が近寄っていくが、こぼれ球に一番早く追いついたのが、相手FWのレアンドロで、右足アウトサイドでうったようなシュートがゴール右隅に吸い込まれた。
 10分、大久保がドリブルでしかけ、ファールで止められて得たFKを、憲剛が蹴るが合わず。直後にカウンターを受け、右サイドからのクロスをファーで相手左ワイドの高山に、フリーでシュートされるが、枠のだいぶ上で助かる。
 19分、フロンターレのFK。憲剛と森谷が立つが、やっぱり憲剛が蹴り、ゴール前では中央で田中裕介がヘッドに当てるが枠の上。22分、谷口の左からのクロスを、安がシュートするが、枠の左。24分の憲剛のミドルも枠の外。
 31分、レイソルの左CKを田中順也が蹴るが、これはクリア。しかしルーズボールをフリーで田中順也にシュートされるが、GK西部が防ぐ。
 40分、憲剛の右CKをパウリーニョがヘディングするがシュートにならず。レイソルの早いプレスに新布陣が対応で手一杯の感じ。ビハインドでハーフタイム。

 後半頭から、安に替えて稲本が入る。イナとパウリーニョのダブルボランチ、憲剛のトップ下、大久保のワントップに。いきなり2分、パウリーニョが鋭いシュート。枠の外。9分、また柏レイソルの右CKを田中順也が蹴るが、クリア。そのこぼれを相手FW工藤にねらわれるがオフサイド。
 17分、パウリーニョに替えて金久保が入る。山本がボランチになり、金久保が左ワイドに。するとボール回しのテンポがよくなる。憲剛や大久保がボールをもったときに気の利いた位置にいて、ワンタッチパスやスルーパスも出す。21分には、金久保がシュートしたが相手DF。22分、金久保からのパスを受けた憲剛がシュートするが相手DF。これで得たCKをまた田中裕介がヘディングするが枠に飛ばず。
 28分、森谷がドリブルでペナルティーエリア近くまで突入、これを憲剛に落とし、憲剛がペナルティーエリア右から上がってきた山本にスルーパス、山本のシュートが決まり、やっと同点。続けて金久保、憲剛、大久保と渡り、大久保がシュートするが、大きくはずれ、大久保が悔しがる。
 33分の憲剛のFKをジェシがヘッドでループ気味にゴール前に落とし、大久保がつめるが相手GK菅野がつかむ。35分、大久保が右サイドでボールカットから、自らドリブルで突進、最後はシュートまでいくが相手DF。解説の三浦淳は「ふだんならレナトの仕事」と言う。34分、レイソルはレアンドロを下げて、若いFW木村を入れる。
 36分、レイソルのFKからのこぼれを相手MF高山にシュートされるが、枠の外。さらに攻め込まれるが、なんとかはね返す。解説の三浦淳が「ジェシの働きはすばらしい。」と言うがいつも全くその通り。40分、憲剛の右CKはジェシに合うが、枠の左。決めてほしかった。また、このカウンターでレイソルの田中順也に強烈なミドルをうたれ、ゴール左下隅に入るかというところで、GK西部が右手の指先でかろうじてはじき出す。スカパー解説の三浦淳も「決まったかと思った」と言っていた。
 追加タイム3分は、フロンターレが攻め込み、田中裕介、森谷がシュートするが防がれ、引き分けに終わる。
 風間監督は、試合後のインタビューで開口一番「もったいない試合だった。」。ここ2試合無失点だったが、初先発の選手がいる中、守備のクリアが甘くて早い時間に失点。それに後半、勝ちこせなかった。やっぱり、レナト、小林、大島がいないのは痛い。ただ、金久保の適応力が高そうなのは期待できる。暫定で3位に浮上したが、土曜日の結果、7位に後退。

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サッカー短評 (2014.4/6)

ヴォルティス徳島vs.川崎フロンターレ 0対4 (2014.4/6 鳴門大塚) 第6節

 前半だけで2得点。相手シュートは後半追加タイムの1本に抑えた。1点目は8分、レナトのシュートを相手GKがニアではじいたところ相手DFの足に当たってオウンゴール。2点目は11分、大島のクリアを前線で森島が落とし、拾った大久保が胸トラップとドリブルで相手選手を二人かわしてうった目の覚めるようなミドルが決まったもの。
 先発は、GK西部、DF谷口、井川、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と森島のツートップ。徳島の選手はほとんど知らない。高崎がワントップで、ツーシャドーの右にクレイトン・ドミンゲス。柏レイソルのレアンドロ・ドミンゲスの弟。
 かなり風が強かった。コイントスに勝った徳島は風下を選びキックオフ。憲剛や大島にあまりプレスに来ない。先制点は8分、左サイドバックの谷口からのパスを受けたレナトが左サイドをドリブル、相手DFをふりきり、ゴールライン際からシュート性のクロスを入れると、相手GKがかろうじて指先ではじき、そのままならノーゴールのところだったが、戻ってきたCB福元が思わず足を出してしまいゴールイン。
 3分後、大久保のミドルシュートが追い風にのって鮮やかに決まり追加点。徳島はナビスコカップで1点、アウェイの広島戦で1点取っただけで、まだホームでは得点していない。今日も風下を選んだのに生かせていない。13分と15分には徳島にFKを与え、クレイトン・ドミンゲスが蹴ったが、いずれもクリア。この日も、前半二回くらい、クロスを上げるところまではいったが、シュートまでいかれない。25分、左サイドを高崎にドリブルされ、ゴールライン際でジェシと攻防、最後はGK西部が抑えた。
 レナトは1点目がオウンゴール判定になったためか、積極的にシュートするが決まらず。大久保、憲剛もミドルをうつが、相手DFやGKに阻まれる。徳島は2失点した後、フロンターレのスピードやパス回しに少し慣れたらしく、素早いプレスに来るようになり、フロンターレは、4本のシュートだけで前半終了。

 後半12分、憲剛の右CKからのこぼれ球を最後谷口が思いきりシュートするが枠の外。この後、森島に替える予定で山本が準備するが、いつの間にかレナトが倒れていて、担架が入る。森島もゴール前で座り込み、左太もものテーピングをほどいている。当面、山本はレナトの代わりに左ワイドに入り、森島はブレー続行。すると15分、憲剛が左の谷口にスルーパス、これを谷口が折り返し、なんと森島がダイレクトでたたき込んで3点目。これは移籍後初ゴール。痛い方の左足で決めたようで苦笑い。16分、森島に替えて稲本が入る。稲本と憲剛のダブルボランチで森谷のトップ下、大島が右ワイドに出て大久保のワントップか。
 21分、大久保のシュートは相手GK、22分の山本のミドルシュートは枠の外。25分、大久保のシュートは枠の上、27分、大島のミドルは相手GK。3失点してから、徳島の寄せが甘くなった。だんだんフロンターレのシュート練習のように。32分、憲剛の右CKのこぼれ球をつないでサイド憲剛がクロスを入れると、ジェシがダイビングヘッド、これをゴール前に上がっていた稲本が方向を変え、左隅に押し込み、4点目。このまま徳島を圧倒し、ノーシュートで終わらせるかと思ったが、後半32分交替で入った相手FWドウグラスに、追加タイム4分に入ってから、シュートされたが枠の左。
 フロンターレは44分、ジェシを下げてパウリーニョを入れる。稲本がジェシの位置に下がり、パウリーニョがボランチに。終わってみると、もっと得点できたはず、という感じ。後半のシュートは9本。しかし怪我人がまた二人出てしまった。今日担架で運ばれたレナトは右内転筋の怪我。交替した森島は左足ハムストリングにテーピングしていた。ジェシも怪我を抱えているらしいし、井川も足が痛いとか。4/5の練習で3月末に傷めていた内転筋の怪我が再発した小林は、せっかく代表候補合宿に呼ばれたのに辞退。4位に浮上。

サッカー短評 (2014.4/5)

U17日本女子vs.U17スペイン女子 2対0 (2014.4/4 サンホセ・コスタリカ) U17女子ワールドカップ決勝

 リトルなでしこ世界一! 前後半に1点ずつとり、無失点に抑えた。また初の代表女性監督でのチーム。高倉麻子監督が鍛え上げた。日本はグループリーグ初戦でスペインに2−0で勝ち、以後準決勝まで1失点無敗で決勝に臨んだ。
 先制点は前半5分、MF松原のループシュートを相手GKがはじいてバーに当たり、はねかえりをつめていた左サイドMFの西田が蹴り込んだ。試合の起ち上がりで幸先よく得点。いやびっくりした。
 日本はスペインのチャージをいなしてパスをつなぐ。まっすぐぶつかられると体格差があるので、うまくターン。相手のパスが乱れるとすかさず奪う。主将の8番、杉田がうまくさばく。杉田はFKも蹴っていた。

 後半の追加点は、16分に交替で入ったFW児野(この)。一番小柄で精力的に走り回る。泥臭く得点するのが持ち味らしい。児野は35分、前半はワントップで、後半児野が入った後は右サイドハーフになったFW小林からのパスを、一瞬ためてニアに流し込んだ。
 スペインはボール支配率は53パーセントと上回ったが、試合は日本が支配していた。シュートは日本が15本、スペインは6本と圧倒した。このシュート決断力を男子にも分けてやりたい。
 大会の表彰式では、ゴールデングローブ(最優秀GK)を日本のGK松本が受賞。ゴールデンブーツ(得点王)は二人で、二人ともベネズエラの選手。6点ずつ取り、アシスト数もプレー時間も同じなので分け合うらしい。ベネズエラは3位決定戦でイタリアにPK負け。ブロンズブーツは日本の主将、杉田が5得点で受賞。ゴールデンボール(大会MVP)も杉田が、シルバーボールはMF長谷川が受賞した。また、日本はチームとしてフェアプレー賞も受賞。イエローカード3枚、レッドカードなし。

サッカー短評 (2014.4/2)

川崎フロンターレvs.ウェスタン・シドニー・ワンダラーズ 2対1 (2014.4/1 等々力) ACLグループH第4戦

 またしてもセットプレーで先に失点。しかもアウェイゴールを与えてしまった。しかしリーグ戦2連勝の後だけに、ここでいい流れを止めたくない。前半からパスで相手を動かし続けた結果が後半43分の逆転につながった。ここで負けると自力でグループリーグ突破が消え、ほぼ敗退決定。主審はサウジアラビアの人。一回、ペナルティーエリアでの相手DFのハンドを見逃したが、総じて公平な笛だった。
 先発は、GK西部、DF谷口、中澤聡太、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ左ワイドにレナト、右に森谷。ツートップは大久保と森島。中澤と森島はリーグ戦ACL通じて初先発。小林は、練習中に怪我したとのことでベンチ外。
 3分、ワンダラーズのCK。小野のキックはGK西部がはじくがちょっと飛ばなくてヒヤッとした。10分またしても相手FK。また小野が蹴るが、なんとかクリア。相手右ウイングの俊足アッピアには谷口が対応。相手ワントップのユリッチにはジェシが対応。14分、大島がミドルシュート。相手GKが捕る。これが初シュートか。17分、18分と大久保がシュートするが、相手DF。21分、憲剛のFKは相手DF。22分、レナトの左CKはジェシまで届かず。
 せっかく攻撃のリズムが出てきて、チャンスも作り、シュートも打てていたのに、24分、相手にCKを与える。今度は22番の選手が蹴り、ファーで7番のハリティにヘッドで決められ、失点。前回のアウェーの試合でも同じ選手に決められ、逃げ切られた。なんでちゃんとマークしていないのか。失点後、日テレプラス解説の福田さんに「川崎は失点してから、攻撃のリズムが悪くなり、攻め急いでいる。」
 33分、大久保が左からゴール前にクロスを入れ、憲剛が走り込むが間に合わず。38分、レナトの左CKをニアで森島がすらし、ジェシがヘディングシュートするが、長身の相手CBに寄せられて枠にいかず。こぼれを田中裕介がシュートするが相手DF。43分にも、レナトの左CKからのこぼれを谷口がシュートするが枠の上。45分、左サイドを深くえぐった谷口の折り返しをレナトがシュートするが相手DF。ビハインドでハーフタイム。ワンダラーズはシュート2本で1点。もっともフロンターレも公式には3本。森谷とかもっとシュートしてほしい。

 ハーフタイムに風間監督から、もっとシュートをうってチャンスを広げようという意識付けがされたせいか、1分、大島のシュート、枠に飛ばず。3分、大久保のミドルシュート、枠の外。10分、レナトのシュートも枠の上。解説の福田さんが「シドニーは、レナトのドリブル突破をよく抑えている。」と言う。11分、森谷の右からのシュートはゴールしたかと思ったが相手DFにあたりCK。憲剛の右CKを田中裕介がヘディングするが相手GK。
 15分、ペナルティーエリア右角付近でレナトのFKは、また相手GK。16分、森谷からのボールを受けた森島が、右サイドから回転のかかった豪快なシュートを放つとバー直撃。跳ね返りをすかさずレナトがねらうが、枠の右。福田さんが「攻めているリズムのときに同点にしたい」と言う。まったくだ。20分、ワンダラーズは23番のMFに替えて、元レッズにいたDFスピラノビッチを入れる。22分、相手FWユリッチがシュートするが、これが後半初シュート。
 24分、ペナルティーエリア正面右寄りでFKを得る。憲剛、森谷、レナトが立つ。森谷が壁に入ったジェシの所をねらうが少しずれて壁にあたる。29分、憲剛が森谷とパス交換し、ペナルティーエリア内ゴールライン際からシュート、ニアで相手DFの足にあたり、ゴールイン。ようやく同点。福田さんが「川崎は後半飛ばしていたから20分過ぎから疲れが出て来る頃だが、もうひとふんばりしてほしい」と言う。
 31分、左サイドをドリブル突破したレナトがシュートするが、相手GK、こぼれを田中裕介がシュートするが相手DF。大島のミドルは枠の外。37分、ワンダラーズは、得点したFWハリティを下げてDFコールを入れる。42分にも右ウイングの俊足アッピアに替えてFWサンタラブを入れる。
 43分、大島のミドルが相手GKの右手の先の下隅に突き刺さる。解説の福田さんが「この時間でよく押さえが効いた。」と感心していた。やっと勝ち越し。テレビでは、首をかしげた小野の顔がアップで映る。追加タイム3分。ここでまた失点すると元も子もない。ワンダラーズもクロスを入れてくるが、クリア。47分、森谷に替えて稲本が入る。ボールを取り返して攻めに転じたが、ここでタイムアップ。
 アウェイゴールを与えているので、2戦合計だとまだ足りないが、とりあえず勝ち点6で並んだ。やれやれ。

サッカー短評 (2014.3/29)

川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 1対0 (2014.3/28 等々力) 第5節

 西野監督率いる新生グランパスとの対戦。名古屋はここまで3連勝と好調。その名古屋を自分たちのサッカーで破り、無失点で連勝。フロンターレの先発は、前節と同じくGK西部、DF谷口、井川、ジェシ、田中裕介。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。名古屋はケネディと玉田のツートップ。ダニルソンと磯村のダブルボランチ。左右のアウトサイドは小川と新加入の枝村。最終ラインは怪我人や移籍で、左から本多、闘利王、特別強化指定の大武、本来CBの牟田。ACLの試合が4/1火曜日にあるので、フロンターレだけ第5節平日金曜日開催。
 今日1ゴール決まると、クラブ通算1000ゴール目ということで、スタンドには、手書きの「999ゴール」の横断幕。双方とも早い展開で攻め合う展開。10分、名古屋のFK。小川のキックをケネディにヘディングされるがGK西部。18分、レナトのCKをジェシ、谷口とヘディングするが枠に跳ばず。名古屋の守備陣は、194pの増川が抜けても、188pとか184pとか高い。22分、森谷のミドルも枠の上。29分、大島からのパスを受けた小林の左からの角度のないシュートは、惜しいところでポストの右。
 名古屋は大学生のCB大武が落ち着いている。スカパー解説の水沼さんが「メンタルが強い」と言う。右サイドバックの牟田は本職でないため、攻めあがってのクロスに精度がない。
 39分、パスをつないで中央から攻め込み、小林が右から大久保にボールを入れ、大久保はとっさにヒールでパス、これをレナトが左足でトラップして右足でシュートしたが、ヒットせず、相手GK楢崎が捕る。0−0でハーフタイム。

 1分、憲剛のロングパスを受けた小林がミドルシュート、相手DF。2分、憲剛の左CKからのボールを小林がファーでヘディング、バー直撃。12分、名古屋のFK。また小川が蹴り、闘利王、牟田、ケネディとつながれシュートまでいくがGK西部が反応して押し出す。続く右CKは闘利王に入るが、井川がクリア。井川は前節の怪我でまだ頭にバンデージ。この接触でちょっと倒れていたが、競り合ったとき闘利王のヒジが顔に入ったらしい。
 20分、大久保のスルーパスに走り込んだのは大島。しかし体勢を崩しながらうったシュートは相手GK楢崎。23分、ペナルティーエリア手前で小林から右の森谷、小林、憲剛とワンタッチのパスを連ね、憲剛はDFに囲まれた大久保の足下へ強めのパス。ボールは相手DF牟田に当たったがまるでボストプレーのように大久保の前にこぼれ、これに反応した大久保がシュートを押し込んだ。ついに先制。選手たちは応援席の方へ走っていき、「1000」のパフォーマンス。
 名古屋は失点の直後に、枝村に替えて俊足の永井を入れる。本職でない左サイドバック谷口の守備の裏をつこうということか。ところが、フリーで永井に中央やや左でボールが渡り、ドリブルされるが、ジェシがボールだけ蹴り出す。31分、森谷の右からの折り返しのパスに小林が合わせるが、相手DF。
 解説の水沼さんは、「フロンターレのパス回しは強くて速いので、守っている方はだんだんきつくなる。」と言う。選手たちの強いパスを止めるトラップもうまくなってきたと思う。憲剛には相手ボランチ磯村がついていたが、つめよると、大島にパスされてしまい、機能していなかった。
 35分、名古屋は二人同時交替。右サイドバック牟田に替えてMF田口、FW玉田に替えて、前節得点した特別強化指定のFW松田を入れる。38分、名古屋の右CKに相手DF大武にヘディングされるが、枠の外。43分にもFKを与えるが、ゴール前はオフサイドで助かる。追加タイムは4分。ここで失点すると意味がない。名古屋は闘利王が上がってパワープレー。フロンターレは48分、レナトを下げて、中澤聡太をアンカーの位置に入れる。守りきってタイムアップ。今季等々力でリーグ戦初勝利。これでやっと勝ち点7で暫定5位(第5節終了後9位)。
 試合後のインタビューで風間監督は、「チャンスはたくさんあったので、前半もう2点くらいとれるとよかった。」

サッカー短評 (2014.3/23)

FC東京vs.川崎フロンターレ 0対4 (2014.3/23 味スタ) 第4節

 勝った! やっとリーグ戦で勝った! しかも無失点。しかもFW大久保と小林が2得点ずつ。フィッカデンティ監督に代わったFC東京との対戦。両チームともリーグ戦初勝利を目指す。先方は、新しい戦術に慣れつつある最中なので、チャンスではあった。そうは言っても、水曜日のナビスコカップでFC東京はリーグ3連勝の鹿島に3対1で勝っている。こちらは公式戦4連敗中だった。5連戦の最終戦。
 先発は、GK西部、DFは怪我の登里の所に筑波大卒の新人、谷口、井川、ジェシ、田中裕介。大島と憲剛のダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。谷口は、本来ボランチで、サイドバックは初めてとか。FC東京は、渡辺千真とエドゥーのツートップ、トップ下に東、三田、米本、高橋のトリプルボランチ。CBは森重と加賀。左サイドバックは太田、右は徳永。GK権田。
 開始直後はFC東京が攻め込んできたが、徐々にボールを回せるように。しかし、14分、相手FW渡辺にボールがこぼれて、GK西部が1対1で足に当てたシュートが決まっていたら、どうなったかわからなかった。その後18分、憲剛のスルーパスからの大久保の惜しいシュートは先制かと思ったが、オフサイド。
 31分、相手ボランチ米本のサイドチェンジの横パスが短くなり、大久保が中央でカット。ドリブルしてゴール近くで左に走った小林につなぎ、小林は一瞬フェイントでタイミングをずらし、左足で右ポスト際に流し込んだ。ボールはポストの内側に当たって入った。それまでに小林は右足を大きく振り抜くシュートを何本か外していたが、このときは上手かった。これで今季早くも3得点。
 11分、井川が相手FW渡辺の後ろからハイボールを競りに行って、頭同士を打撲。渡辺が起き上がった後もしばらく倒れていたが、出血をテーピングで押さえ、いったんは戻った。しかし43分、井川が自ら申し出て中澤聡太と交替。ただ理由は脳しんとうとかではなく、足の内転筋の傷みらしい。
 さらに、前半追加タイムに入ってから、FC東京の攻撃をしのいだカウンターで、一気にゴール前まで攻め上がり、小林が左サイドを上がってきた谷口にパス、谷口は相手DFをかわしながら、中央を見てクロス、そこへ大久保がダイビングヘッドで飛び込み、追加点。追加タイムに得点するのは、フロンターレには珍しい。これで前半終了で、相手に打撃を与えていい形でハーフタイム。

 後半、FC東京は二人交替。FWエドゥーに替えて平山、ボランチ米本に替えて河野。布陣も4−4−2に変えたらしい。起ち上がり10分くらい、新しく入った河野に走られて、後手の対応に追われた。憲剛が見るような位置にいるが、ヨーイドンでは追いつけない。
 しかし、次第に修正できたらしく、14分、レナトから小林へつなぎ、小林がドリブルで持ち上がった後、大久保へスルーパス。大久保は相手DFだけでなく、相手GK権田もうまくずらして右隅に流し込んだ。この後半の追加点は大きかった。FC東京に傾いてかけていた流れを引き戻すことができたから。Jスポーツのダブル解説、戸田さんは「多摩川クラシコでは、3点は逆転できる範囲。」と言う。ううう確かに。
 25分、FC東京の左CKを相手DF森重にヘディングされるが、枠の上。大宮戦を思い出してヒヤッとした。30分、FC東京は、ボランチ高橋を下げて羽生を入れる。布陣は4−3−1−2に戻したらしい。しかしフロンターレが主導権を握る流れのまま。
 大島は憲剛にマークが付く分、楽に前を向ける。最近はずいぶん位置取りが良くなったのか、どこにいていいのかわからないような態度が消えて、いい所でサポートしている。視野も広く、センスのいいスルーパスも増えた。
 さらに、34分、レナトの左CKのこぼれ球をジェシが奪取。右手前から回転のかかったクロスを入れると、中央で小林が振り返りながら打点の高いヘッドでたたき込んだ。ダメ押しの4点目が入り、万々歳。Jスポーツのダブル解説、伊藤宏樹は「ジェシのあんないいクロスは初めて見た。」とびっくり。
 39分には、レナトに替えてFW安、44分には森谷に替えて山本を入れる。追加タイムは4分あったが、残り32秒でサポーターが「アヴァンテ」を歌い出し、とうとう無失点でタイムアップ。リーグ戦初先発の森谷とプロ初出場の谷口は合格点か。井川の負傷は痛いが、ACLの過密日程を考えるとターンオーバーできる下地はできてきたか。
 これでやっと14位。試合後の戸田さんのインタビューに風間監督は、冷静に答えていたが、それを聞いていた伊藤宏樹は、「風間監督は選手の前ではもっと感情を表わす。」と言っていた。

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サッカー短評 (2014.3/20)

ウェスタン・シドニー・ワンダラーズvs.川崎フロンターレ 1対0 (2014.3/19 パラマッタス・シドニー) ACLグループH第3戦

 小野伸二がいるチームとの対戦。結局、開始3分の失点で負けた。こう初先発が多くては、チームとして機能し始めるのが遅くても無理はないが。憲剛と大久保をベンチに置き、先発は、GK西部、DF登里、中澤、ジェシ、実藤。稲本と山本のダブルボランチ、大島のトップ下、左ワイドにアビスパ福岡から来た金久保、右に森谷。ワントップに小林。初先発は、中澤、実藤、山本、金久保、森谷。ワンダラーズは、ワントップの9番ユリッチは背が高い右ワイドに14番のアッピアは21歳の黒人系選手で快足。左ワイドに7番ハリティ。小野は21番で、トップ下か。
 3分、アッピアに登里がふりきられ、クロスが入り、それをあっさりハリティに押し込まれる。ジェシの裏を取られたのだが、DFラインとGK西部との連携もイマイチ。気温は23度だが、湿度が80%以上あり、かなり蒸している感じ。フロンターレはとにかくパスが通らない。ワンダラーズは、小野が要所要所でボールを散らす。フロンターレは全然小野にプレスしない。
 12分、森谷のFKにジェシと稲本がいくが合わず。17分、誰かが(金久保らしい)思いきりのいいシュートをうつと、相手GKがはじき、これを小林が押し込もうとするが、枠の外へ。ここで決めておくと、とてもよかったのだが。日テレプラスの解説、都並さんは、「負けているんだから、強気でいかないと。時にははったりも必要。」と言う。この先発では、はったりはやりそうもない。
 23分、登里が相手FWとの競り合いで右足を負傷。すぐに西部や実藤からバツサイン。心配だ。27分、田中裕介が左サイドバックに入る。
 この後、だいぶワンダラーズに押し込まれ、何本もシュートされるが枠の外で助かる。追いつけないままハーフタイム。

 後半頭から、金久保に代えて憲剛が入る。いきなり、ミドルシュートをうつ。都並さんが「これはいい。」と言う。このシュートが相手に当たったので、右CKを森谷が蹴るが、やはり合わず。3分、森谷のシュートはわずかに枠の右。6分森谷のミドル、7分、山本のシュートはいずれも相手GK。前半は3本しかシュートがなかったが、うってかわって攻勢に。12分、大島のミドルシュートは、かなり枠の上。ここで追いつけなかったのが敗因か。
 ワンダラーズは、10分に、MFを一人下げて、オーストラリア代表の10番モーイを入れる。フロンターレも22分、実藤に替えて大久保が入る。憲剛がボランチに下がり、山本が右サイドバックに。26分には、ワンダラーズが快足アッピアに替えて2番のコールを入れる。
 24分、田中裕介がシュート、相手GK。都並さんは田中裕介をほめて「サイドバックが中に切り込んでいくのは、力がないとできない。すごく伸びた。」と言う。
 34分、森谷のシュートは相手DF。だんだんシュートがうてなくなってくる。39分、大久保がミドルをうつが枠にいかず。大久保は何度もオフサイドになる。43分、憲剛のパスに大久保が走り込むがシュートは決まらず。45分の森谷のシュートも枠の上。追加タイム2分。最後に大久保が滑り込みながらシュートするが、わずかに枠の上。ボール支配率は上回ったが、湿気がそうとう足に来たようで、相手より先にばてていた。
 毎試合、先発が違うので、試合への入り方に難がある。後半のサッカーをもっと前半の早い内からできるようにならないと。金久保は思い切りのよい攻撃参加で、よかった。
 登里は、右ひざの内側側副靱帯損傷で全治3週間だった。(3/23記)

サッカー短評 (2014.3/16)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 3対4 (2014.3/15 等々力) 第3節

 今季初観戦。とんでもない敗戦。なぜあと6分で2点も失点するのか。いつもは敗戦でも拍手する、あのフロンターレサポーターがブーイングした。「どうして横パスするんだよ!」と怒鳴った男性もいた。風間監督も試合後の金田さんのインタビューで、「間違った守備のポジショニング」「プロなんだから生きるか死ぬかのところ」で守れないと激怒していた。
 先発は、GK杉山、DF福森、井川、中澤、田中裕介。憲剛とパウリーニョのダブルボランチ、左ワイドにレナト、右に大島。大久保と小林のツートップ。ジェシは出場停止。大宮アルディージャは、ラドンチッチのワントップ。左ワイドに今季補強の家長。
 まず開始4分に失点。課題のCKからあっさり菊地にヘディングされた。今季はまだ攻撃がかみ合っていない。この日はそれだけでなく、ACLから中二日で、GK西部や稲本がベンチで、最終ラインとGKの連携にも不安があったが、あっという間にそれが現実に。
 それでも12分に、憲剛のパスを受けた田中裕介が右から入れたクロスを中澤がヘディング、それが相手DFの足に当たってオウンゴールで追いつけた。これで立ち直って、ペースをつかんだが、どうしてもシュートが入らない。いや、シュートまで手数をかけすぎて、チャンスを失っている感じ。それに大久保にいいボールが入らないのは今までと同じで、下がって受けてもシュートまでいけない。前半のフロンターレのシュートは8本。
 そうこうするうち、29分、左ワイドにいた家長が右でパスを受け、味方とワンツーで切り込んできて、左足を振り抜くと、これまたあっさりと入ってしまう。信じられない。リードされたままハーフタイム。

 後半も似たような展開。パスがずれる。チャンスは作るがシュートしない。後半は頭から、福森に替えて新加入の武岡を入れる。福森もそんなに悪くなかったと思ったが、家長の2点目を防げなかったからか。
 27分の小林のオーバーヘッドシュートは悪くなかった。34分には、田中裕介のスローインからのこぼれ球を憲剛がミドルシュート、バー直撃。気迫を感じた。
 それでもようやく、35分、大島のパスが小林に渡り、左へ開いた憲剛に通る。憲剛が少しドリブルして中央へパス、走り込んだレナトが押し込み、同点。やれやれやっと追いついた。
 神戸は、13分に、ラドンチッチを下げてFW長谷川を入れる。30分には、渡辺大剛に替えてチョ・ヨンチョルが入る。39分には、MF金沢に替えて和田を入れる。
 そして41分、また大島の縦パスが通ったかと思ったが、相手DFに当たり、まるで小林に落としたかのように渡って、小林がシュート性のボールを蹴り、これを大久保が押し込んだ。ここで締めなくてはならない展開。喜びすぎたということか。でも、開幕前のACLの試合から、惜しいシュートが入らなかった、大黒柱が公式戦5試合目で得点したのだから、当然だ。
 44分に、レナトを下げて山本を入れる。蔚山戦でも、最後に大島を下げて山本を入れた後、2失点したが、そんな嫌な感じがした。そうしたら、45分にFKを与え、これを家長が蹴り、またまた菊地に決められた。なんで1点とられた相手にマンマークしていないのか。
 さらに信じられないのは、追加タイム3分に、攻め上がってボールを失い、裏にパスを通され、元気なチョに左サイドをドリブルされ、角度のないところからシュートされて、逆転されたこと。ついていったのは、こちらも元気なはずの山本。しかしだめだった。GK杉山もニアを抜かれた。反応が悪いのではないか。試合を締めることができない。悪い癖だ。ホームでせめて勝ち点1くらい確保してほしい。
 風間監督は、インタビューで「選手は休ませなければならない。中二日では、連携を深める練習はできない。休ませるだけ。だから連携が悪いのは多少は許容している。だが…」と続けて最後の2失点のところについて、「生きるか死ぬか」発言となった。こんなに怒っている監督は初めて見た、金田さんも言っていた。最後には、「怒ってもしょうがないんですが。」と言っていたが、今日は怒ってもいいと思う。

サッカー短評 (2014.3/12)

蔚山現代vs.川崎フロンターレ 2対0 (2014.3/11 蔚山文珠フットボールスタジアム) ACLグループH第2戦

 自滅。最後の10分の集中を欠いて2失点。蔚山現代は、一昨年このACLを制した。ただ今年は一年目の監督が率いている。先発は、GK西部、DF 登里、井川、ジェシ、田中裕介。パウリーニョと憲剛のダブルボランチ、大島のトッフ下。左ワイドにレナト、右に小林、ワントップに大久保。蔚山には、元ガンバのFWラフィーニャ、元鹿島のボランチ、増田誓志がいる。またね194センチのFWキムがいて、そこに放り込む形もある。
 全体的には、フロンターレが押していた。ただ、なかなかシュートまでいけなかった。なぜかはわからない。相手CBのキャプテンは、寄せがうまくて、シュートコースを作らせない。解説の北沢さんによると、「飛び込んで来ないでシュートコースを限定するだけ。」なので、打てないか守りやすいシュートを打たされてしまうらしい。
 起ち上がりに相手カウンターでラフィーニャにペナルティーエリアの外から二階シュートされ、いずれも右ポストのすぐ外にはずれたが、危なかった。次第にパスをつないで相手ペナルティーエリアの中まで攻め込めるようになったが、大久保には必ず二人ついているので、大久保は中盤まで下がってくることも。雨がずっと降っていて、パスが伸びすぎたりしてずれることも。

 ただチャンスは作っていたので、前半無得点でも、なんとか1点くらいは取れそうだった。蔚山もなかなか得点の形を作れず、前半の終わりに増田を下げ、後半7分にも交替して、前線の長身FWキムを生かすやり方をしようとしてきた。しかし、ジェシと井川でなんとかキムは押さえていた。
 次第に攻め込まれる時間が増えて、ラフィーニャにクロスバー直撃のシュートを打たれたときは、入ったかと思った。途中で、登里に替えて今季横浜FCから来た武岡、大島に替えて山本を入れた。しかし、決定機は増えない。
 とうとう、後半40分、レナトが不用意に相手右サイドでボールを奪われ、フリーでクロスが入り、交替で入った選手に決められた。ロスタイムには、バックパスを受けたGK西部のキックが相手選手に直接渡り、さらに失点。
 試合後のインタビューで風間監督は、「失点のところ以外は形ができていた。あとはミスを減らし、決めるときに決めること。」

サッカー短評 (2014.3/8)

サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ 2対1 (2014.3/8 エディオンス) 第2節

 またも後半ロスタイムに失点。矢のような塩谷のFKが右上サイドネットを直撃した。先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。稲本と山本のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドにレナト、右に小林。ワントップに大久保。前節とはダブルボランチを入れ替えてきた。広島は、前節負傷交替した左ワイドの清水のところに山岸、前節は怪我でいなかったミキッチが右ワイドで先発。高萩はまだベンチからで、野津田がトップ下か。ボランチに森崎和が復帰。佐藤寿人と石原のツートップか。
 解説の水沼さんは、「広島の守備を川崎がいかに破るか」を見所としてあげていたが、開始直後から広島が積極的にしかけ、左右からサイドをやぶってクロスを入れてくる。フロンターレの初シュートは9分、山本。
 18分、レナトの左CKをファーでジェシが合わせるが、ヘディングは当たらず。20分、憲剛のFKをジェシがヘディングでつなぎ、大久保がDFの裏に走り込んでシュートを決めたかに見えたが、オフサイドの判定。水沼さんは「微妙ですね。」と言う。
 一進一退の感じだが、シュートまでいけない。特に、大久保に全然ボールが入らない。登里がドリブルで上がろうとすると、すぐに石原や青山につめられる。憲剛にも青山や森崎が囲みに来る。水沼さんは、「ボランチに大島がいるといいボールを配球できる」と言うが。大久保には水本がついているようだ。
 前半追加タイム1分。レナトが左サイドをドリブルし、相手DF二人をまとめて抜き去り、ゴールライン際から折り返し、中央で小林がちょっと触って落とし、山本か誰かがつないで憲剛が右にひらいた小林へループパス、小林がファーに打ち込んだ。見事な2試合連続ゴール。前半のシュートはわずか3本。1点先制してハーフタイム。

 後半は、ホーム初戦を勝利したい広島がずっと支配した。10分、ゴールまで押し込まれ、人海戦術で佐藤寿人を囲んだあげく、ゴールライン上でジェシがクリア。しかし、12分、右のミキッチからのクロスを野津田が落とし、青山が前線の佐藤に入れると、佐藤は体をひねりながら足を振り抜き、大きなループシュートが左上隅に吸い込まれた。嘘みたいなスーパーゴール。これで俄然広島の動きがよくなった。フロンターレは選手間の距離が遠い。
 17分、広島は怪我上がりの森崎に替えて、新加入の柴崎を入れる。19分、フロンターレも13分にイエローをもらった稲本を下げて、パウリーニョを入れる。広島は27分に、CKを蹴りに行こうとしていた野津田に替えて、怪我上がりの高萩を入れる。さらに33分には、佐藤が少し足を傷めたらしく、自ら申し出て若いFW浅野が入る。どちらのチームもこれからACLを含めた5連戦なので、いろいろな選手を使っておきたいところ。
 フロンターレの後半一番惜しかったシーンは、19分のレナトのシュート。右ポストのわずかに外側。この後は広島の攻勢が続き、21分、青山のシュート、24分、ミキッチのシュートはいずれも枠をはずれたが、全然つめきれず、予想外のタイミングでうたれた。30分にも、ジェシがミキッチとの接触で治療中に山岸にシュートされた。42分に相手FW浅野がシュート、続けて右サイドバックの塩谷がシュート、GK西部がはじいたこぼれを高萩がシュート。
 追加タイム4分に入って、ジェシがペナルティーエリア外で相手ボールをクリアしつつ高萩を倒すと、なんとレッドカード。スローリプレイを見ると確かにファールかもしれないが、ちゃんとボールを蹴っているし、足の裏は向けていないし、相手の足を蹴っているわけではなく、折り曲げた立ち足で高萩の足をさらった感じ。解説の水沼さんは、「いかにも高萩がまだ体調が完全でないかわかる。」と同情気味に言う。主審の村上さんはPRだが、レッドを出すほど危険なプレーでも、ましてや悪質なプレーではないと思う。思わぬ退場で、山本に替えて大島を入れようとしていたが、急きょレナトを下げて中澤聡太を入れる。しかし、このファールで得たFKを塩谷が豪快に壁の右側の味方がどいたところをうちぬいて逆転。フロンターレは一縷の望みをかけて、山本に替えて森島を入れるが、ほどなくタイムアップ。後半は2本しかシュートしていない。今季もスタートダッシュに失敗した。
 試合後の監督インタビューでは、「失点は、普通決まらないようなシュートだったので、運もなかった。」という趣旨のコメント。ホームページの選手のコメントを見ると、ちょっとしたパスのずれでリズムを失っている(山本)とか、前線へのフィードがひとつ遅い(大久保)とか、後半は後手を踏んだ(憲剛)とか、クロスを上げさせないことを突き詰めないと(稲本)など。

サッカー短評 (2014.3/5)

日本vs.ニュージーランド 4対2 (2014.3/5 国立) 国際親善

 前半11分で3−0になったときは、呼ぶ相手を間違えたのかと思った。まあ向こうは真夏だろうし、日本は寒くて土砂降りだし…。そもそも東日本大震災の前、ニュージーランドでも地震があって、そのとき対戦する予定があったのが今実現したとか。この3年の間に、ニュージーランドは、ワールドカップブラジル大会の予選はオセアニア−北中米プレーオフでメキシコに負けて、出場を逃した。そのため、来日したのは、ワールドカップロシア大会を目指す若いチーム。
 先発は、GK川島、DF長友、吉田、森重、酒井宏樹。山口と青山のダブルボランチ、本田のトップ下。左ワイドに香川、右に岡崎、ワントップは大迫。長谷部はつい先日ヒザを再手術して、リハビリ二ヵ月に入ったばかり。内田と今野も怪我。柿谷は発熱。代わりに、森重と豊田が追加招集。遠藤はどちらかの足首を傷めているとのことでベンチスタート。ニュージーランドのFWの1人は185センチ、DFの1人は、191センチ。また、DFの1人はベガルタ仙台所属。
 開始すぐ、ニュージーランドにゴール前まで迫られ、ひやっとする場面。ここでもし相手シュートが決まっていたら、だいぶ違う展開になったろう。しかし、3分、香川からサイドチェンジのボールを受けた岡崎が、相手DF2人にはさまれつつ、倒れながら足を伸ばして、シュートしたのが決まり、あっさり先制。岡崎の裏への飛び出しは、オフサイドぎりぎりだった。
 しかも、7分、今度は本田からのパスを受けた香川がドリブルしていくと、ペナルティーエリアで倒され、PKの判定。主審はオーストラリアの人だが、こんなにホームアドバンテージを与えてくれなくてもいいのに。これを香川が自分で決めて追加点。シュートは左にとんだ相手GKの指先をはじいて決まった。香川は、マンチェスターユナイテッドでは、出番がなく、試合勘が心配されていた。しかし、香川は流れの中では、シュートを決めきれなかった。ずいぶん下がってボールをもらい、低い位置からドリブルしていても怖くない。プレスがなかったから少しはできたが、ドリブルも切り返しもシュートもキレがなかった。
 さらに11分、ペナルティーエリア外右サイドからのFKを本田が蹴り、2人のセンターバックの間に後ろから走り込んだ森重が飛び込み、ヘディングで3点目。森重は代表初ゴール。
 17分、下がった香川が左サイドをドリブルで上がり、本田へパスすると、本田がワンタッチで右の岡崎へ。岡崎はフリーでこれまたダイレクトで左隅へシュートし、4点目。岡崎はマインツでも好調らしい。
 ニュージーランドは選手交替するかと思ったが、25分過ぎから、ようやく落ち着いたようで、少しずつ攻撃の形が出るように。左右のサイドを切り裂いて、FWに手早くクロスを入れる。39分、それが実を結び、1点返す。左サイドから相手FWウッドがゴールライン際まで持ち上がり、山口と酒井宏樹がつめたが、なぜかボールは再びウッドのところへ。ウッドは角度のないところからシュートすると、森重に当たって右上に決まる。この得点のあと、ニュージーランドが生き生きとし始め、押されたままハーフタイム。

 後半は、ニュージーランドが優位に進める。日本は、酒井宏樹に替えて酒井高徳、岡崎に替えて清武、山口に替えて細貝、青山に替えて遠藤が入る。開始早々、CKを与えたり、鋭いクロスを入れられたりする。10分、珍しいことに、主審が左足ハムストリングを傷めて第4審判の東城さんと交替。
 13分、14分とニュージーランドも選手交替。17分の相手CKは、GK川島がはじくが、こぼれ球をボレーシュートされ、これを相手FWボイド押し込まれそうになったが、あわやのところを川島が横っ飛びでゴール前右下で触って押し出す。結局ボイドはオフサイド。24分、ニュージーランドはまた2人選手交替。
 28分、清武のシュートは左ポスト。32分、本田のシュートは相手GK。34分、香川に替えて斎藤が入る。35分、ニュージーランド追加点。またも右サイドからクロスを入れられ、中央で森重の前にウッドが入りこみ、決められる。
 36分、大迫に替えて豊田が入る。38分、ニュージーランドも選手交替。40分、斎藤のドリブルからCKを得るが、遠藤のキックは相手DFに防がれる。40分、正面のFKを本田が蹴るが、相手GKがはじく。最後に豊田がシュートするが、これも相手GKに防がれる。結局、後半は、交替選手も活躍せず、課題山積を露呈してタイムアップ。

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サッカー短評 (2014.3/2)

川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 2対2 (2014.3/2 等々力) 第1節

 くやしい。せっかくのホーム開幕戦を勝てなかった。どうしてこうハイプレッシャーのチームに弱いのだろう。どうしていつまでもセットプレーで失点するのだろう。先発は、水曜日のACLと同じ。神戸は、先発に新加入選手を6人も入れてきた。ワントップにマルキーニョス(前マリノス)。二列目にシンプリシオ(前セレッソ)とペドロ・ジュニオールと小川。ボランチにチョン・ウヨン(前ジュビロ)。最終ラインに増川(前名古屋)。こんなに新加入選手がいたら、うまくかみ合うのかと思うところだが、見事に効いていた。
 18分、神戸の右CKをチョンが蹴る。森岡がニアポスト際にシュートしたのは、GK西部が防いだが、フロンターレのゾーンディフェンスの裏にいたシンプリシオの前にこぼれ、たたき込まれた。
 しかし、直後の攻撃で追いつく。19分、憲剛、大久保、大島、小林とパスが回り、小林が左ポスト際に流し込んだ。
 28分には、憲剛が右サイド角度のないところからシュート、左ポスト内側に当たったところへ相手DFが来て押し込んでくれた。これで逆転。ここまではとてもよかった。

 フロンターレは、大久保にいいボールが入らない。ACLのときもそうだったが、足下にパスをくれという仕草が目立つ。しかも増川ががっちりマークしている。
 神戸の方は、トップのマルキーニョスにうまくボールが収まる。これをテンポよく小川やシンプリシオに落としてサイドも使って攻めてくる。ルーズボールをチョンがよく拾って、さばいている。
 後半一番のチャンスは、18分、憲剛のパスを受けた小林がレナトにつなぎ、レナトが利き足でない右足でうったシュート。惜しくもバーに当たって落ちたところをクリアされた。新加入のパウリーニョも攻撃参加するが、もっと守備を安定させるところに力を発揮してほしい。日が浅いのによくやっているとは思うが。何しろ守備が課題なので。
 神戸は、後半28分、一気に2人交替。小川に替えて若いFW松村、ペドロ・ジュニオールに替えてMF高柳。結果的にこれが効いた。激しい雨の中、足が滑ったりしているのはホームのフロンターレ。ACLの疲れか。37分に小林を下げて山本を入れたが、押し込まれている状況を打開できなかった。最後は追加タイムに、ゴール前で、井川が相手選手とからんで倒れている間に、若いFW松村にたたき込まれて時間切れ。
 試合後の監督インタビューでは、「3点目をとれるチャンスが何回もあったのに、決めきれず、残念な結果になった。もっとやれるということでミスが出ているところもある。」

サッカー短評 (2014.2/28)

川崎フロンターレvs.貴州人和 1対0 (2014.2/26 等々力) ACLグループH第1戦

 レナトのFKの1点しか取れなかったが、なんとか自分たちのサッカーで難しい初戦を勝つことができた。先発は、GK西部、DF登里、井川、ジェシ、田中裕介。大島と栃木から新加入のパウリーニョがダブルボランチ。二列目左からレナト、憲剛、小林。ワントップに大久保。貴州は2年連続のACLで、センターバックの一人が元中国代表の孫。チームのキャプテンでもある。ワントップには、元ボスニア・ヘルツェゴビナ代表、長身のムスリモビッチ。
 中国のチームには、以前のACLの初戦で、憲剛があごを骨折する怪我を負わされて、シーズン最初から入院するはめになったという記憶がある。ハードなチャージやアフターのタックルが当たり前なので、Jでやっているような馬鹿正直なサッカーをしていると痛い目にあわされそうで嫌だ。
 悪くない起ち上がりだった。相手を受けてしまったり、なんとなく無目的にパスを回したりせず、少しお互いずれるところはあったが、攻撃的に試合に入れた。8分、憲剛の右CKからのボールをバウリーニョがミドルシュート、相手GKがはじいたボールを井川がつないで、小林がゴールに蹴り込んだが、オフサイド。ここで先制できると楽だったが。
 貴州はプレスが速い。こちらのパスミスを誘い、自分たちが奪うと前線の方へ手間暇かけずにロングパスやミドルパスでカウンターが持ち味のようだ。13分、18分と大久保がミドルシュートをうつが、いずれも枠にいかず。大久保には、相手センターバックのサリーがマークについているようだ。28分、相手FWムスリモビッチが足を傷めて交替。
 31分、ペナルティーエリア右寄りでFKを得る。レナトが右上をねらい、見事に決める。日テレ+の解説、都並さんは「レナトのキックは左に蹴るように見えて、右にくる」と言う。
 37分、田中裕介が相手左サイドバック張に倒され、担架で出る。小宮山がアップを始めるが、幸い、打撲だったらしく、ピッチに戻る。38分、相手のロングフィードをクリアしようとしたパウリーニョのヘッドがヒットせず、相手FWへ。あやうくGK西部と一対一になりかけるが、猛烈なスピードで戻ったノボリがスライディングでボールだけサイドに蹴り出し、かろうじて難を逃れた。なんとかリードしてハーフタイム。

 後半、貴州はツートップにしたようだ。解説の都並さんが言うには、「これが点を取るためのホーム仕様。」とのこと。相手の攻撃が激しくなり、ファールを取られてFKを与える場面が増える。サイドからのクロスはことごとくジェシが跳ね返す。都並さんは「ジェシの強さは知られていなかったようだ。」と言う。また、貴州のハードなチャージに手こずる中で、「レナトは相手に当たられていないが、ブラジルでは一瞬止めてかわすのは常識」とも言っていた。
 28分、ペナルティーエリア右角でのFK。前半の得点時と似たような位置だが、今度は憲剛が蹴った。しかしキックは相手GK正面へ。31分、大島が左から入れたクロスに大久保が飛び込むが合わず、こぼれを小林がシュートするが枠の上。追加点ならず。
 追加タイム3分に入ってから、立て続けにカウンターを受ける。ゴール正面やや遠目からの相手FKは、GK西部がふせぐ。2分30秒が過ぎて、サポーターが「アヴァンテ」を歌い出してから、またゴール正面で相手FK。壁をぶちぬこうとしたようなキックだったが、なんとかクリア。これでやっとタイムアップ。主審はサウジアラビアの人で、かなり貴州のファールに笛を吹いてくれて助かった。今季の初戦を勝利で飾り、幸先がいい。
 火曜、水曜とACL四試合があったが、Jリーグ勢で勝ったのはフロンターレだけ。広島はホームで1−1、セレッソはアウェイで1−1、マリノスもアウェイで0−3。

サッカー短評 (2014.2/22)

サンフレッチェ広島vs.横浜F.マリノス 2対0 (2014.2/22 国立) スーパーカップ

 昨年、リーグと天皇杯決勝で三度対戦したカード。昨年は全てマリノスが勝った。しかし、この試合では、起ち上がりから広島が積極的にしかけ、主導権を握った。今年の広島は、ショートパスで組み立てていくほか、DFラインから最前線へロングパスも通す。前半6分、右からのクロスが入り、ゴール前のFW佐藤寿人には合わなかったが、走り込んだ若いFW野津田が押し込む。
 守備のプレスも早い。特に中村俊輔がボールを持つと、最低二人はプレスにいった。今年は、両チームともACLを戦うわけだが、広島は昨年の経験をもとに早めに仕上げている感じ。

 後半14分、広島は佐藤に替えてこれまた若いFW浅野を入れる。マリノスも15分、ワントップの端戸に替えて矢島、ドゥトラに替えて下平と移籍組を入れる。広島はさらに20分に、ミキッチに替えてファンを入れる。すると21分、野津田が前線へ送ったスルーパスに走り込んだ浅野が合わせて追加点。
 マリノスはダブルボランチの一角、中町を下げて兵藤を入れるが、反撃できず。何度かFKやCKをとり、俊輔と移籍してきた藤本のどちらかが悪くないキックを蹴ったが、得点にならず。淡い朱色の今季のアウェイユニフォームがいけないのでは?

サッカー短評 (2014.1/13)

富山第一vs.星陵 2対2延長1対0 (2014.1/13 国立) 高校選手権決勝

 四日市中央工を2対2からPK戦で勝ち抜いてきた富山第一と、名古屋グランパスに内定している小屋松を擁する京都橘を4対0と圧倒して勝ち上がった石川県代表の星陵の激突。どちらが勝っても初優勝。今年7月から建替工事に入るため、現在の国立競技場で行われる最後の決勝ということで、観客も4万6千人とほぼ満員に。
 まず前半34分、、どちらかというと押されていた星陵が、相手DFのハイレッグでPKを得る。キャプテン寺村が決めて先制。星陵はブラジル代表のような黄色いユニフォームで、富山第一は、藤色のユニフォーム。シュートの数は、9本対1本だが、星陵の方がパスはうまくつないでいる。1−0のまま前半終了。

 後半も星陵が先手をとった。25分、堅守速攻の特徴を生かした、インターセプトから素早く飛び出したFW森山にパスを通し、貴重な追加点。これでほぼ勝負は決まったように見えた。
 しかし、富山第一はあきらめずに攻め、後半37分、交替で入った高浪が左からのクロスをうまくトラップしてシュートを流し込み、1点返す。そこからは勢いが出て、まったく試合の行方は読めなくなった。とうとうロスタイム2分に入ったとき、ペナルティーエリア内でファールを受け、富山第一もPKを得る。この重圧のかかるPKをキャプテン大塚が落ち着いて決め、同点のまま延長戦へ。

 延長では、ルーズボールへの寄せが速かった星陵の出足が止まり、互角のオープンな展開に。延長前半は0−0のまま延長後半へ。そして延長後半9分、思い切った前線へのロングスローインに走り込んだのは、富山第一の左サイドハーフでクロスを入れていた村井。ダイレクトでボレーシュートをたたきこんだ。劇的な逆転勝利。星陵は、長い時間リードしていたが、後半41分にキャプテン寺村を下げて守備固めの手も打ったにもかかわらず、勝利を逃した。

サッカー短評 (2014.1/1)

横浜F.マリノスvs.サンフレッチェ広島 2対0 (2014.1/1 国立) 天皇杯決勝

 マリノス21年ぶり7回目の優勝。1点目は、右サイドバック小林のドリブル突破から。エリア近くで倒されたが、ワントップに入った端戸が触り、兵藤が落とし、そこにいた斎藤が打ち込んだ。
 広島は、先制された直後に、カウンターでFW石原の惜しいシュートがあったが、右上隅にとんだボールをGK榎本がはじき出した。広島はJリーグ以前も含めて過去4回決勝に進んだが、過去いずれも無得点で敗退したという。今季は、リーグ戦でマリノスに2連敗。天皇杯準決勝ではPK戦まで戦った。不利な条件はあった。
 2点目は得意のセットプレーから。前半21分、俊輔の左CKは、ニアサイドの中町へ。中町のシュートはGK西川がはじいたが、まっすぐ前だったため、まるでねらっていたように中澤が走り込んで、ヘディングで鮮やかに追加点。

 後半、広島は左サイドのファン・ソッコに替えて清水を入れ、攻撃の活性化を図った。マリノスはキープレイヤーのボランチ青山を徹底マーク。前線の佐藤寿人にいいボールが出ないように徹底して戦っていた。
 広島が攻勢を強めたが、マリノスが3点目をとれそうな、兵藤の惜しいシュートもあった。結局追加タイム5分もあったが、最後まで広島はマリノスの守備をくずせず、5度目の涙をのんだ。

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