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サッカー短評 (2016.1/12)
INAC神戸レオネッサvs.アルビレックス新潟レディース 1対0 (2015.12/27 等々力) 皇后杯決勝
やっぱり澤は「持っている」。現役最後の試合で得点し、その1点で優勝して締めくくり。後半33分、川澄の右CKをヘディングで押し込んだ。神戸は2年ぶり5回目の優勝。
INAC神戸の先発には、なでしこ代表がずらり。GK海堀、DF左から鮫島、田中明日菜、近賀。ダブルボランチには澤と20歳の伊藤美樹。前線には中央に高瀬、左に中島、右に川澄。対する新潟には、MF上尾野辺とDF北村くらい。
それでも今季リーグ戦で3回対戦し、3回目は新潟が勝利。この決勝でも、豊富な運動量で神戸にスムーズなパス回しを許さない。NHK解説の宮本と矢野は、「この展開を神戸は予想して、いなしている。」と言う。
全体として、神戸の攻撃が多く、新潟はシュートまでいけない。新潟は前半終わりごろ、ゴール前でチャンスになり、何度もシュートしたが、結局防がれた。新潟は前半CKひとつもなし。
神戸は、CKになるたび、川澄や中島が澤に点を採らせようとをねらったらしい。神戸の選手たちも澤と相談して、キックと同時にパッと四方に走ったりしてマークを分散していた。
昨年の皇后杯決勝は5000人の観客でこれでも史上最多。今年は澤の現役最後ということで2万人を越えた。
後半も神戸が押していたが、スコアレスのまま進む。神戸はFW高瀬に替えて若い増矢を入れる。ついに33分、何度目かのCKで、澤がマークをはずし、相手DFも後追いで来たが、一瞬早くボールに触り右下にたたきこんだ。澤はすごく喜んで、ベンチの方まで行って仲間たちと抱き合った。
新潟もあきらめず、追加タイム2分まで猛攻をしかけ、一度は上尾野辺がフリーでシュートする場面もあったが、枠のだいぶ上にいってしまった。
表彰式は、主将の大野が高円宮妃殿下から皇后杯を受け取ったが、カップを掲げる瞬間には、澤を呼び、中央に二人で並んで掲げた。ピッチに下りてから、大仁サッカー協会会長から、澤に花束贈呈もあった。
サッカー短評 (2015.12/5)
サンフレッチェ広島vs.ガンバ大阪 1対1 (2015.12/5 エディオンス) チャンピオンシップ決勝第2戦
ガンバが優勝するには、2点差以上の勝ちか、1点差なら4点以上のアウェイゴールが必要。広島は勝つか引き分けでいい。27分にガンバの右CKから今野がシュートして先制。そのまま後半30分まで1−0。ガンバが2点目を取ろうとして入れたパトリックのポストプレーが味方につながらず、広島のカウンターが増える。ついに31分、ドウグラスのドリブルから、右サイドの柏のクロス、これを浅野がヘディングで押し込んで1−1。2試合合計で4−3とする。このまま逃げ切り、年間1位のサンフレッチェ広島が優勝。
広島の先発は、第1戦と同じ。GK林、DF佐々木、千葉、塩谷の3バック。青山と森崎和のダブルボランチ、左ウイングに清水、右にミキッチ。柴崎とドウグラスが2列目で佐藤寿人のワントップ。
ガンバの先発もほぼ同じ。長澤のワントップ、宇佐美のトップ下。左ウイングに大森、右に阿部。遠藤と今野のダブルボランチ。DF藤春、西野、丹羽、米倉。GK東口。第1戦で退場したオジェソクの所に米倉が入っただけ。コイントスで遠藤が勝ち、「チェンジ」とサイドを交換。
前半立ち上がりは、ガンバが攻めて、広島は自分たちの形ができない。8分に宇佐美が少し下がった位置から左サイドの大森に絶妙のクロス、これを大森がヘディングするが枠の外。9分の遠藤の右CKに米倉がヘディングシュートするが相手DF。12分には、また宇佐美のクロスに阿部がダイレクトボレーを打つが相手GK。16分、今度は大森からのパスを受けた宇佐美がシュート、枠の外。
20分頃から試合が落ち着いてきた。ガンバは8日間で3試合目。疲れもあるか。広島は相手のリズムで進んでいる試合の流れを変えたい。ガンバの長身FW長沢は、この試合でも広島の青山に寄せているが、第1戦ほどうまく押さえられていない。
ガンバの先制点は、第1戦のミスを取り返したいと言っていた今野。遠藤の右CKをペナルティーエリア中央で下がりながらシュートすると、ゴール正面でFW長沢か誰かを押さえていた広島DF佐々木の上げたかかとに当たってゴールイン。オウンゴールに訂正はされず。「今野のゴールならCS3戦連続得点になる。」とスカパー解説の水沼さんが言う。
30分過ぎから広島も攻め上がり、左の清水、右のミキッチがクロスを入れるが中に合わず。終了間際に今野が広島FW佐藤を倒し、イエローカード。主審は西村さん。広島のFKは柴崎がファーのドウグラスに合わせようとするが、ヒットせず。
後半立ち上がりもガンバが攻勢。1分、宇佐美のシュートは枠の右。5分、ガンバの左CK。遠藤のキックはまたも今野がシュート、今度は相手GK。もう一人の解説、岡田さんは「遠藤と今野二人だけで話をしてるんですかね。」と言う。
12分、ガンバは大森に替えて倉田を入れる。同時に広島も佐藤に替えて浅野を入れる。19分、ガンバは長沢に代えてパトリックを入れる。20分、広島もミキッチに替えて柏を入れる。
25分、広島のGKから前線へロングフィード。解説の水沼さんは「浅野がボレーを打つには絶好。」と言うが、浅野はなぜかトラップして、DFに防がれる。解説の岡田さんは「なぜシュートしなかったんですかね。」と言う。
ガンバはパトリックにボールを納めようとするが、なかなかうまくいかず。長沢が下がったためか広島のカウンターが増え、青山のパスも増える。
31分、ドウグラスからパスを受けた柏が右サイドからクロスを入れると、中央で浅野と、後ろからドウグラスも走り込み、ジャンプ、浅野がガンバDFに競り勝ってヘディングシュートが決まる。交替で入った二人が得点に絡んだ。これで断然広島が有利に。
34分、ガンバは、前半にイエローをもらったDF西野を下げてボランチ井手口を入れる。今野が一列下がり、遠藤が一列上がるらしい。
ガンバは効果的な攻撃ができなくなってくる。45分、広島は左ウイング清水に替えて、怪我上がりのDF水本を入れる。ガンバのFK。遠藤が蹴るが相手GK。追加タイム4分。最後は広島GK林がボールを取ったところで笛。
広島は2年ぶり3回目のリーグ優勝。全て森保監督のチーム。この試合のMVPは青山。両チームとも、この後まだ天皇杯の試合もある。
サッカー短評 (2015.12/2)
ガンバ大阪vs.サンフレッチェ広島 2対3 (2015.12/2 万博) チャンピオンシップ決勝第1戦
いや〜レベル高い。後半追加タイムに逆転するなんて、広島は本当に粘り強い。後半15分にガンバが先制。得点はなんと初先発のFW長沢。しかし広島も35分、ドウグラスの得点で追いつく。ところがすぐ36分、ガンバの今野のシュートが決まり、再びガンバがリード。ホームでガンバが有利かと思いきや、41分、オジェソクが相手MF清水を突き倒して退場してから、ガンバのバランスが狂ったらしく、46分にセットプレーから追いつかれ、なんと51分には逆転されてしまう。
ガンバの先発は、GK東口、DF藤春、西野、丹羽、オジェソクの4バック。今野と遠藤のダブルボランチ、左ウイングに大森、右に阿部、宇佐美のトップ下。ワントップに長沢。長沢は192cmの長身で、7月に清水から移籍してきて初めての先発。前線からの守備力を買われて、広島の青山にプレスをかけるらしい。
広島の先発は、佐藤寿人のワントップ、柴崎とドウグラスの2列目。左アウトサイドに清水、右にミキッチ、青山と森崎和のダブルボランチ。DF佐々木、千葉、塩谷の3バック。GK林。
前半6分、ガンバの右CK。遠藤のクロスを長身FW長沢がヘディングするが、相手GK。10分、宇佐美のドリブルのこぼれ球を阿部がシュート、枠の外。
広島は、青山にガンバの誰かしらが寄せていて効果的な攻撃ができない。広島の得意なサイド攻撃も、右サイドのミキッチも左サイドの清水も攻撃参加が少ない。17分、ミキッチからのクロスに佐藤がヘディングシュート、枠の左。
24分、大森からのパスを受けた宇佐美がシュートするが相手GK。宇佐美は43分にもドリブルからシュートまでいくが、枠の右。前半は0−0でハーフタイム。
後半6分、遠藤からのパスを受けた阿部がシュート、枠の外。11分、大森がドリブルでペナルティーエリアに入り、クロス、こぼれ球を藤春がシュートするが枠の外。
13分、広島は佐藤寿人を下げて、浅野を入れる。15分、広島DF佐々木のバックパスをガンバFW長沢が追い、ダイレクトでシュートすると決まってしまう。
17分、ガンバは大森に替えて倉田が入る。24分、広島はミキッチに替えて柏が入る。
広島は25分、左サイドでFK、31分には右CKを得るが、いずれも得点できず。32分、ガンバは長沢に替えてパトリックを入れる。
35分、広島の浅野がペナルティーエリア内左深くからシュート、ポスト直撃。はねかえりを柏がシュート、これをドウグラスが触ってゴールイン。
直後の36分、ガンバのFK。遠藤のキックのこぼれ球を今野がダイレクトシュート、これが決まって再びガンバが勝ち越し。
しかし41分、ガンバの右サイドバックのオジェソクが対面の広島の清水との競り合いで倒され、立ち上がると清水の胸を両手で突いた。オジェソクにレッドカードが出され、ガンバは宇佐美を下げて、右SB米倉を入れる。清水にもこのプレーでイエローが出る。広島も清水に替えて山岸を入れる。
追加タイム5分。オジェソクの退場で、ガンバの守備のバランスが狂ったらしく、それまであまり効果的なパスが7出せなかった広島の青山が目立ち始める。46分、広島のFKからの流れで青山がクロスを入れると、攻撃参加していた広島DF佐々木のヘディングシュート決まり、同点。佐々木は1失点目のミスを取り返す。
ガンバはホームで引き分けをねらうが、51分、逆転される。広島が左からクロスを入れ、浅野がシュート、相手DFのはねかえりを柏が再びシュート、これが決まる。
広島はアウェイで貴重な勝利とアウェイゴール3点を得る。
サッカー短評 (2015.11/28)
浦和レッズvs.ガンバ大阪 1対3 (2015.11/28 さいたまス) チャンピオンシップ準決勝
前半は、主導権争いに決着がつかないまま0−0でハーフタイム。後半2分、いきなりガンバ先制。大森がカットしたボールを受けた今野がシュート。27分には、交替で入ったレッズFWズラタンが柏木のCKからのこぼれを押し込み、同点。しかし延長後半13分、交替で入ったガンバ右MF米倉からのクロスをファーサイドのDF藤春が利き足でない右足で押し込み、勝ち越し。さらに16分、ガンバの遠藤がFKをちょんとループで前線へ。パトリックが走り込み、相手GK 西川より一瞬早くボールに触り、決定的な3点目が入った。ガンバのシュートは前半2本、全部で15本。対するレッズは計23本。決定力の差が出たか。
レッズの先発は、GK西川、DF槙野、那須、森脇。那須と森脇は怪我からの復帰。阿部と柏木のダブルボランチ、左アウトサイドに宇賀神、右に関根、2列目に武藤と梅崎、ワントップで李。興梠は怪我は治ったが練習が積めてないとの判断。
ガンバの先発は、GK東口、DF藤春、丹羽、西野、オ・ジェソク。遠藤と今野のダブルボランチ、左ウイングに大森、右に阿部。宇佐美のトップ下、パトリックのワントップ。
拮抗していた前半で一番惜しかったのは、18分のガンバの阿部のシュート。パトリックがドリブルで相手DF2人をひきつけ、並行して右を走っていた阿部にパス、阿部が右足アウトサイドで右に曲がるシュートを打ったが、左ポストを直撃。
後半の先制点は、ガンバがプレスを強め、何度か相手ボールをカットした大森が獲ったボールを、やはり攻め上がっていた今野にパス、今野が素早くシュートしたもの。スカパー解説は、岡田さんと水沼さんのダブル解説で、確か岡田さんが「GK西川はDFの陰でよく見えなかった。」と言う。
後半18分、レッズは2人同時交替。梅崎に替えてズラタン、那須に替えて青木が入る。ガンバは後半27分、運動量の落ちた宇佐美を下げて倉田を入れる。その直後に、レッズがCKから同点に。柏木の右CKわ森脇がヘディング、これはバー直撃、跳ね返りをヘッドでクリアしようと跳んだパトリックの背後からズラタンがヘディング、ゴール右にたたき込む。
30分、レッズは3人目の交替。宇賀神に替えて平川を入れる。宇賀神のいた左に関根が回り、平川は関根のいたところへ。ガンバは36分、前半にイエローカードをもらっていた阿部に替えて米倉を入れる。
レッズが追いついた後は、攻勢を強め、ガンバは守備主体になるが、同点のまま延長へ。
ガンバは延長始めから、大森に替えてボランチの井手口を入れる。遠藤が一列上がってトップ下に。そこにいた倉田は大森のいたところへ。レッズもガンバもかなり足が疲れている。前半には、柏木が遠藤からボールをカットしたりしていたが、次第に相手のミスパスを見逃さないで奪う形に。ガンバのGK東口はずいぶんシュートをセーブした。
延長後半、ガンバの追加点は、思いがけない所に起点。12分、ガンバのCB丹羽がループパスでGK東口にバックパス。これが思いの外大きくなり、オウンゴール確実か、というコースに飛んだが、GK東口がわずかに触り、左ポストに当たってはね返る。命拾いしたガンバのGK東口は、すかさずキック。これをオジェソクがパトリックへ。パトリックが右サイドの米倉に出すと、米倉は大きくクロスを入れ、ファーサイドに攻め上がってきたSB藤春が受けると、中央にパトリックも倉田もいるのに自らシュート。解説の岡田さんは、「利き足でない右だから、力がぬけていいシュートになった。」と言う。
追加タイム2分。攻め急ぐレッズにガンバの井手口が倒されてFKを得る。これを遠藤がすばやく意表をついた感じで、ポンと前線へ。走り込んだパトリックが相手GK西川と1対1に。パトリックが一瞬早くボールを蹴り、西川と交錯。ボールはてんてんとゴールの中へ。西川は仰向けに倒れていた。
いやー、すごい試合だった。この後、ガンバは12/2水曜に万博で、12/5土曜にエディオンスタジアムで、サンフレッチェ広島とホームアンドアウェイの決勝を戦う。
サッカー短評 (2015.11/22)
川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 1対0 (2015.11/22 等々力) 第17節
ホーム最終なので観戦。場外のマッチデープログラムが完売していたので、あせって入場し、何とかゲット。フロンターレ神社にお参りし、メンバーカードにポイント加算して、フォトコンテストに投票。「家族部門」は、アウェーの広島戦で現地の神社に参拝して試合に勝利、「マスコット部門」はユニフォームカラーのセーターを着た横断歩道のスズメ像、「スタジアム部門」には、グランド整備の水にかかった虹に投票。軽食には、いつものハリケーンポテトが売り切れだったので、普通のフライドポテトとチュリトスを入手。曇り空だが風がなくて寒すぎずよかった。
試合は、前半からパスがずれる場面がめだった。やっぱり小林や田坂が先発しているときと違う。もう少し早く先制してほしかったが、仙台も決め手に欠き、前半は互いに0−0。後半も35分になってようやく大久保が決めてくれ、これで3年連続得点王と最終戦の勝利をたぐり寄せてくれた。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ、トップ下に森谷。ツートップはなんと中野と大久保。小林は怪我が治らず、ノボリと山本はサイン会に出ていたのでベンチ外。マッチデープログラムを見ると、今年、実藤と山越はリーグ戦に1試合も出ていない。
ベガルタは、ハモン・ロペスと金園のツートップ、フロンターレにいた金久保と奧埜が左右のワイド、リャンと富田のダブルボランチ。DF二見、渡部、鎌田、菅井の4バック。GK六反。
9分、大久保のシュートは相手GK。フロンターレは、いつものように短めのパスをつなごうとするが、仙台は早め早めのプレスでミスパスを誘い、カウンターねらい。憲剛と大島は特にねらわれていて、相手MF奥埜やリャンが厳しく来ていた。
26分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴り、武岡がヘディングするが、相手GK。28分、カウンターを受け、相手FW金園にペナルティーエリアに進入されるが、GK新井とDF陣で守る。どうしていつも、最終ラインまでスルスルと侵入されてしまうのだろう。
36分、中野からのパスを受けた大久保がシュートするがオフサイド。37分、車屋が左サイドを深くえぐってCKを得る。このショートコーナーからのボールを森谷が武岡につなぎ、武岡がミドルシュートするが枠の左。
44分、相手右サイドバックの菅井に攻め込まれ、フリーでクロスを入れられるが、武岡が反対サイドから飛びこんでクリア。相手のロングスローもなんとかクリア。47分、リャンのCKを相手FWロペスがヘディングするが、はずしてくれる。0−0でハーフタイム。
後半初めから、小宮山に替えて田坂が入る。車屋が左ストッパーになり、中野が左アウトサイドに。田坂と森谷がツーシャドーのような感じか。4分、憲剛の右CKは相手DF。6分、大島が攻め上がり、相手ペナルティーエリア内で倒されるが、PKの笛は鳴らず。もう少し粘って倒れないとだめか。サポーターの「えー!」の声も小さかった。7分、大久保のミドルはまたも相手GK。
8分、相手FWロペスに鋭いシュートを打たれ、バーに当たってはずれる。13分、またフロンターレの右CK。憲剛が蹴るがクリアされ、こぼれを大島が拾ってまた憲剛へ。さらにクロスを入れるが相手DF。
17分、大島からのパスを受けた憲剛がシュートするが、相手GKがはじき出す。続く右CKからの流れで大島がシュートするが、相手DF。20分、憲剛からのクロスをファーサイドの大久保がオーバーヘットシュートするが枠の外。23分には、憲剛が左の中野にパス、中野からのクロスを大久保がヒールで流しこもうとするが、枠の外。みんな、何とかして大久保に点を取らせようとしている。ハーフタイムでガンバ大阪は無得点だったから、得点ランク2位の宇佐美もまだ取っていない。
23分、仙台はFW金園に替えてFW山本が入る。28分には、FWハモン・ロペスに替えてウィルソンが入る。
32分、中野からのパスを受けた憲剛がシュートするが相手GKがはじく。この右CKは森谷が蹴るが、相手DF。
35分、ようやく先制。田坂がドリブルで持ち上がり、エウシーニョへ。エウシーニョからのパスを受けた大久保は、豪快にミドルシュートを決める。これで通算156ゴール。36分、仙台は奧埜を下げて野沢を入れる。38分、中野からのパスを受けた田坂がシュートするが枠の外。
この後、仙台に攻め続けられるが、なんとかしのぐ。追加タイム3分。ウィルソンにミドルシュートをうたれるが枠の外。47分、野沢にシュートされるがこれも枠の外。サポーターが「アヴァンテ」を歌っている。48分、森谷に替えて杉本が入る。GK新井がゴールキックするとタイムアップの笛。
これでセカンドステージ7位まで浮上。通年では6位のまま。上位は、広島が5−0で湘南に勝ち、セカンド優勝と年間1位を獲得。2位の鹿島は名古屋に1−0で勝ったが2位のまま。年間2位の浦和は神戸に5−2で勝ったが年間2位のまま。年間3位のFC東京は鳥栖と0−0で引き分け、年間4位のガンバ大阪が山形に4−0で勝ったので、年間順位が入れ替わり、ガンバがチャンピオンシップ出場。11/28にまず浦和と戦う。
得点王は、大久保が23得点で史上初の3年連続で獲得したが、ランク2位には、最終節ハットトリックで21得点に積み上げた広島のドウグラスが浮上。宇佐美は19点で終わった。また、広島の3点目を佐藤寿人が決め、中山雅史のJ1通算157ゴールに並んだ。佐藤寿人は7試合ぶりの得点。
サッカー短評 (2015.11/18)
カンボジアvs.日本 0対2 (2015.11/17 オリンピックスタジアム・プノンペン) ワールドカップアジア二次予選
意外なことに苦戦した。慣れない人工芝に加え、ベトナム製のボールが重かったらしい。今年の5月に、FIFAの補助金で天然芝から人工芝に張り替えたということだ。また、先日のシンガポール戦から先発を8人変えたので、連携も悪かった。
先発は、GK西川、DF藤春、吉田、槙野、長友。山口と遠藤航のダブルボランチ、香川のトップ下。岡崎を真ん中に、左に宇佐美、右に原口。シンガポール戦に出たのは、GK西川、DF吉田、長友のみ。
カンボジアは、若い選手が多く、23歳以下の選手が多くいた。GKはなんと18歳。
序盤は、日本がボールを支配し、攻め込んでいたが、自分たちのパスミスで、カンボジアにカウンターを許すと、次第にカンボジアがリズムをつかむ。カンボジアの選手がパスしたり、シュートしたりするたび、5万人の観客から大歓声。日本の選手たちは、実際以上に相手のプレーがよかったように感じたのではないか。
後半初めから遠藤に替えて柏木。長短のパスでリズムを取り戻す。後半1分、柏木のパスを受けた岡崎がヘディングで落としたボールを蹴ろうとした香川を相手DFが倒し、PKを得る。前半あんなに苦しんで、後半こんなに簡単に点が入っていのか、と思っていると、なんとキッカー岡崎が止められてしまう。解説の北沢さんは都並さんと「少しコースが甘かった。」と言い合う。
しかし6分、柏木のFKを岡崎が相手DFと競り合い、ボールはネットをゆらす。リプレーを見ると、相手DFは相手FWの9番。
15分、カンボジアが足のつった6番に替えて2番を入れる。17分、宇佐美に替えて本田が入る。原口が右から左へ回り、本田が右に入る。本田は、さっそく柏木からのパスを受けてシュートするが、相手DF。23分、山口がミドルをうつが、枠の外。24分、カンボジアは14番に替えて、国内リーグ得点王でスーパーサブのワタナカを入れる。
27分、原口が右の長友にパス、長友がファーの本田にクロスを入れ、本田がヘディングするが枠の上。原口は、左サイドの方が生き生きとプレーする。
36分、柏木のミドルは決まったかと思ったが、相手GKがかろうじてはじく。この右CKを吉田がヘディングするが、相手DFに当たり、相手GKが捕る。38分、カンボジアは、足がつったFW9番に替えて15番を入れる。41分、日本も岡崎に替えて南野が入る。
45分、やっと追加点。右の長友から左サイドの原口、原口から左SBの藤春にパスがわたり、藤春はドリブルで攻め上がってクロスを入れると、中央で本田が高いヘディングでゴールを決める。
追加タイムは4分あったが、さらなる追加点は取れずにタイムアップ。一応、目標の無失点試合を二次予選全ての試合で達成。相手DF3番は、試合が終わったすぐに、本田にユニフォームの交換を申し出ていた。何でも、本田や香川の人気が高いらしい。香川も南野も西川もユニフォームを交換したようだった。
サッカー短評 (2015.11/15)
ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 2対0 (2015.11/15 万博) 天皇杯4回戦
前半追加タイムにパトリックが入れたクロスボールを大森に流し込まれて失点。後半にも倉田にロングドリブルからシュートを決められて逃げきられた。前半ハーフタイムに風間監督が「ひどいね。」と言った通りの展開。「もっと走り、もっと顔を出さないと。」
先発は、GKI新井、DF小宮山、谷口、武岡。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。左ウイングに中野、中央に大久保、右に杉本。
ガンバは、宇佐美と藤春が代表招集中。パトリックのワントップ、トップ下に倉田。左ウイングに大森、右に阿部。遠藤と今野のダブルボランチ。DFはオジェソク、丹羽、西野、米倉。GKは怪我が癒えた東口。
ガンバの先制点は、相手GK東口の正確なロングフィードから。ピタッと倉田に入り、倉田が少しドリブルしてパトリックにパス、パトリックはペナルティーエリアの右方向にドリブル、谷口が猛追したが振り切られて、クロスが入り、走り込んだ大森がヒールで流し込んだ。
後半8分の失点は、攻め込んでいるときのボールロストから。倉田に独走を許し、武岡が猛追して追いついたが、そこで倒してしまわず、車屋が来たので受け渡したところ、かわされてしまい、直後にシュート、左ポストの内側に当たってゴールイン。このシュートは止められなくてもしかたがないが、その前のドリブルに入る前と、ドリブル中に止めることはできなかったのか。
これで天皇杯も終わってしまった。
サッカー短評 (2015.11/12)
シンガポールvs.日本 0対3 (2015.11/12 ナショナルス) ワールドカップアジア二次予選
久しぶりにすっきり勝った。ただし、後半は予想より早く足が止まったが、新しく先発に起用された選手や、交替で入った選手が活躍したのはよかった。前半20分に金崎の見事なシュートで先制し、26分に本田が追加点。後半はなんと宇佐美のシュートが吉田に当たってダメ押し点。3点目がもう少し早く入れば、さらに得点できたと思うが、高温多湿の中でまあ及第点の内容か。試合開始時に28度あったらしい。
先発は、GK西川、DF長友、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と柏木のダブルボランチ、清武のトップ下。左FWに武藤、中央に金崎、右に本田。金崎は代表招集が5年ぶりとか。11/8日曜に試合したばかりの香川はベンチから。
日本は、柏木や清武が鋭いパスを送る。まるで風間フロンターレのようにすごく強いパスを足下にどんどん通し、スピーディーに展開。前回の対戦では、攻撃が中央に集中しすぎたという反省から、サイドを広く使おうと、本田も右に広く構える。中央では、金崎がボールをおさめてポストプレー。左の武藤は、裏にぬける動き。CKは柏木が、FKは清武が蹴った。
7分には、清武が武藤にスルーパス、武藤が左からファーの本田に斜めのクロス、本田はダイレクトでシュートするが、相手GK。日本は今回、このファーサイドへの斜めのクロスを多用した。相手GKは、前回対戦で格上の日本を零封した立役者として、国民的英雄になったらしい。今回の試合でも好セーブを連発。
20分の先制点は、本田が右サイドから入れたクロスを、ファーサイドで武藤がヘッドで折り返し、中央の金崎が胸トラップから左足で素早くシュート、これが鋭く曲がって右サイドネットを揺らす。金崎はこれが代表初ゴールとか。
続けて26分に追加点。本田から長谷部、長谷部から清武とワンタッチでパスをつなぎ、清武はペナルティーエリア内で相手DFラインの裏にぬけ、中央左の武藤にパス。武藤は相手DFを背負いながら、うまく落とし、これを走り込んだ本田がシュート、つめよった相手DFの足に当たって大きく軌道が変わったボールは相手GKの頭上をぬけてゴールイン。
後半始めからシンガポールは一人交替。FW10番に替えてFW7番が入る。後半も基本的には日本がボールを支配。しかし、次第に暑さや疲れから、パスの精度やスピードが落ち、選手間の距離が空いてくる。前半よりカウンターを受ける回数も増え、21分には、フリーでヘディングシュートを打たれ、あわや1点差になるところ。解説の山口素弘とピッチ解説の永島さんは「もっと早くDFは寄せないといけない。」と言い合っていた。
25分、武藤に替えて宇佐美が入る。宇佐美はここまで、ハリルホジッチ監督になってから全試合出場とのこと。シンガポールは、得点しなければならないはずだが、かなり引いて守っている。アーリークロスやミドルシュートで攻め込むが、枠をはずれたり、相手にクリアされたり。
27分には、またもカウンターを受ける。相手右サイドからクロスが入り、中央で酒井宏樹が競り負けてヘディングシュートされるが、枠の右。
30分、清武に替えて香川が入る。宇佐美のドリブルは相手DFに止められる。33分の柏木のミドルは枠の上。香川は少し下がって、宇佐美にパスを出したりしていた。
35分、シンガポールも二人目の交替。11番FWに替えて20番MFが入る。35分、長谷部からのクロスを裏にぬけて受けた金崎がシュートするが、オフサイドの判定でゴールならず。
38分、本田に替えて原口を入れる。これで招集2回目の南野の出番はなくなった。原口は、前線から走って守備をし、停滞していたFW陣に活力を注入する。42分には、原口のドリブルから香川、酒井とつなぎ、酒井のマイナスのクロスに原口と香川が走り込むが合わず。交替で入った三人で攻めきった。
42分、3点目。柏木の右CK。吉田がヘディングするが、相手DFがクリア、これをペナルティーエリアすぐ外の右サイドから、宇佐美が体をひねって鋭いシュート、ゴール前に残っていた吉田の足に当たって方向が変わり、ゴールイン。ハリル監督は、吉田に「お前の得点じゃない。」と言ったらしい。
追加タイム3分あったが、危なげなくタイムアップ。
サッカー短評 (2015.11/7)
浦和レッズvs.川崎フロンターレ 1対1 (2015.11/7 さいスタ) 第16節
前半は、ホーム最終戦を勝利で飾りたいレッズに押し込まれた。セカンドステージ1位の広島とは、得失点差で12も負けているので、年間勝ち点で1位になるには、連勝しかないレッズ。対するフロンターレは、ここ2試合連敗で年間勝ち点3位にもほぼ届かなくなった。しかも、この日は、大久保が出場停止。
案の定、前半28分、相手GK西川からのキックを、前線でFWズラタンがヘッドでポストプレー、それをダイレクトで興梠がシュート、先制を許す。しかし、前半44分、この日久々に先発した森谷が、大島からのパスを走り込んで受け、振り向きざまにシュートして追いつき、後半は、どちらかというと押し込んだが、得点できずに引き分けた。
先発は、GK新井、DF車屋、谷口、武岡。森谷と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ、トップ下に憲剛。船山と小林のツートップ。大久保のところに船山、小宮山のところに車屋、憲剛のところに森谷がはいった形。田坂はベンチから。
レッズは、ズラタンのワントップ、興梠と武藤のツーシャドー。阿部と柏木のダブルボランチ、左アウトサイドに宇賀神、右に関根。DF槙野、那須、岡本の3バック。右ストッパーの森脇が出場停止で岡本が入った。
前半6分、森谷がミドルシュート、相手DF。憲剛が前よりの位置から積極的にスルーパスを出すが、なかなかチャンスが広がらない。やはり大久保のキープ力がないと痛い。船山は、前線からプレスくらいはかけてほしいが、目立たない。
前半10分、相手右サイドから関根にクロスを入れられ、ゴール前まで通るが、誰にも合わずに通過し、助かる。20分、攻撃参加してきた相手DF槙野のミドルシュートには、ひやっとしたが、枠の外。
フロンターレも21分、憲剛のスルーパスをペナルティーエリア外左で受けた船山が、シュートするかと思えば、折り返し、中野がシュートしたが相手DF。26分、うまくパスをつないで、最後は車屋がシュートしたが、惜しくも枠の右。前半の攻撃で、得点以外ではこれが一番惜しかった。
28分、武岡の攻撃参加から、憲剛がシュートし、相手DFに止められた直後、テレビでリプレーしている間に、相手GK西川のキックが直に前線のズラタンまで飛び、フロンターレも森谷か誰かマークは付いていたが、身長で競り負け、うまく落とされてしまい、これをねらっていた興梠が一瞬で谷口と入れ替わってシュートを押し込む。
この後しばらくサンドバッグ状態。なんとかしのいで、攻撃を組み立て、相手ゴールが見えるところで大島が船山にパスを通そうとして相手DFにひっかかる。すると、スカパーの解説者、城福さんとピッチ解説の小村さんが「大島は今、シュートを打てましたよね。」と言い合った。大島は、いつも前半のうちに、1本はミドルをねらうが、決まらないとそれでもう打たなくなってしまうが、今日は1本も打たなかったのではないか。
ここで失ったボールをカウンターされ、あれよあれよと宇賀神のシュートまでいかれたが、枠の外。エウシーニョに攻撃参加させないため、宇賀神が前目に張っているらしい。
しかし、44分、憲剛が下がり目から出したパスを、大島がすばやく前線に上がった森谷に付け、森谷は相手DF槙野を背おって受けるとうまく左回りに反転、直ちにシュートしてネットの右奥にうちこみ、勢いでまたボールが飛び出てきた。大島がものすごく嬉しそうに飛びついていた。結局、これがこの試合のベストプレーとして、試合後に城福さんがあげたシーンになった。追加タイム2分は、柏木のCKをしのいでハーフタイム。
後半は始めから、船山に替えて田坂が入る。八塚アナウンサーが「船山は今季まだ得点していませんが、リーグ戦はあと1試合となりました。天皇杯もありますが。」と言う。1点も取れなかったら、松本にお返ししたい。
田坂は左MFなのか、憲剛が真ん中の高めの位置に入り、ワントップなのかゼロトップなのか。八塚アナが「フロンターレは中盤が厚くなった。」と言う。
それでも、9分、相手MF武藤にシュートされるが、GK新井が見事なセーブで防ぐ。新井は、他にも決定的なシュートを止め、ぐんぐん上手くなっている感じ。
18分、エウシーニョがスルーパスを受けて上がり、憲剛の折り返しを森谷がダイレクトで打つが、枠の外。19分、レッズは一度に二人交替。MF関根に替えて梅崎、DF岡本に替えて青木が入る。
20分、小林が競り合いで相手DFに足を踏まれ、ひねったらしく、担架で退場。痛い。替わって小宮山が入る。小宮山は左ストッパーに入り、車屋が左MFに上がり、中野が最前線へ。憲剛とツートップか? 田坂とスリートップか? よくわからない。窮余の布陣だが意外とおもしろい。
27分、中野が得意のドリブルで攻め上がるが、シュートしようとしたところを止められる。八塚アナと城福さんは「中野のドリブルは見た目より速い。」と言う。29分、CKからの流れで憲剛が右から入れたクロスに谷口が低いヘディングシュートをうつが、強くたたけず、相手GK。
30分、レッズはズラタンを下げて高木を入れる。高さとポストプレーがなくなり、かえって楽になった。33分、憲剛のスルーパスにエウシーニョがシュートするが、これも決まらない。
35分から、ピンチの連続。左サイドから宇賀神にクロスを入れられ、GK新井がクリア。これの左CKもなんとかクリア。36分、交替で入った相手FW高木に左からクロスを入れられるが、誰にも合わず。39分には、梅崎にフリーでシュートされ、バーの上側に当たる。ひやっとした。
40分、中野のパスを受けた田坂がシュートするが相手GK。45分、パスをつないで相手ゴール前までせまり、最後は憲剛のパスを受けた田坂がダイレクトでねらうが、うちあげてしまう。今日は体がきれていない。先発しなかった理由があるのだろう。
追加タイム4分。49分、相手MF柏木のパスを受けた高木がシュートするが、武岡がクリア。村上主審のタイムアップの笛が鳴ると、レッズもフロンターレも次々とピッチに倒れ込んだ。
勝ち点1は積み上げたが、9位に後退。年間順位は6位のまま。浦和レッズは年間2位のまま。前節、FC東京と年間3位に入れ替わって上がったガンバは、広島に敗れてまた4位に。セカンドステージ2位の鹿島も勝ったが、得失点差が広島より12も少ないので、広島のセカンドステージ優勝と年間1位が濃厚に。下位では、松本が神戸に逆転負けして、1年でJ2降格が決定。新潟は残留。
試合後のインタビューで風間監督は、「年間勝ち点3位もきびしくなった状況で、どのように試合に臨んだのか」という小村さんの質問に「我々はプロであり、応援してくれるサポーターに応える、自分たちのサッカーを見せようと臨んだ。」と応えていた。決定機を決められなかったことについては、「シュート練習は1対3もやらないといけないかな。」ということも言っていた。
サッカー短評 (2015.10/31)
鹿島アントラーズvs.ガンバ大阪 3対0 (2015.10/31 さいたまス) ナビスコカップ決勝
鹿島はここ4年間、公式戦でガンバに4連敗中らしい。前半の立ち上がりから、鹿島は猛然と攻め込んだ。ガンバは清水秀彦さんの言うように「受けてしまった」。しかし、ここを耐えれば、リズムを変えられるだけの力はあるはずだった。スコアこそ0−0で折り返したが、後半も鹿島が立ち上がりから猛攻撃をしかけ、15分、小笠原の左CKにファンソッコがヘッドで押し込んだ。小笠原は、前半から、柴崎とともに、ワンタッチでの配球を前線に送り続け、ときには自らゴール前に上がり、遠藤康のクロスに飛び込み、足が相手GK東口の腹を入ったりするほど気合いを見せた。36歳の主将のこのがんばりにひっぱられ、鹿島がアクセルを踏み続け、押し切り勝ち。
昨年のナビスコ決勝で広島を撃破した、個人技のあるガンバの攻撃陣は、宇佐美とパトリックを厳重にマークされ、機能不全。そもそもパトリックまでボールがいかないし、宇佐美がドリブルを始める位置がハーフラインに近いし、すぐ二人三人とDFが来るし、阿部や倉田が大きく映る場面もなかった。
先発は、鹿島がGK曽ヶ端、DF昌子、ファンソッコ、山本脩斗、西、左MF中村充孝、右に遠藤康、柴崎と小笠原のダブルボランチ。ツートップに赤崎と金崎。ガンバは、GK東口、DF藤春、西野、丹羽、米倉。遠藤と今野のダブルボランチ、倉田のトップ下。左FWに宇佐美、真ん中にパトリック、右に阿部。
ガンバの誤算のひとつは、U22代表候補のCB西野の不安定さだった。ピッチレポーターの山口素弘によると、絶えず裏をねらう鹿島のツートップのマークの受け渡し、ラインコントロールなど、コンビを組む丹羽からずいぶん声で指示が出ていたらしいが、スムーズでなかったらしい。とうとう前半30分、怪我でもないのに、岩下と交替。岩下は、このところ、古傷の足首痛でベンチスタートだった。GK東口はすばらしかった。26分の鹿島の遠藤のFKはなんなく捕り、31分の赤崎のワンタッチシュートもストップ。後半かもしれないが、金崎がフリーでうった至近距離のシュートを足先で蹴り出しもした。
後半20分、ガンバは阿部に替えて大森を入れる。21分、鹿島も遠藤に替えてカイオか入る。さらに鹿島は24分、中村に替えて鈴木優を入れる。ガンバの大森は、阿部より守備に軸足があるようだ。一方、鹿島の交替選手たちは、新しいエネルギーで攻撃を構築。33分、ガンバは倉田もあきらめ、リンスを入れる。36分、鹿島はFW赤崎を下げ、DF山村を入れて「あきらかに守備固め」に入る。
すると、39分、鹿島の右CKを小笠原がファーに蹴ると、金崎がパトリックに競り勝ってヘディングシュートを決める。これでほぼ鹿島の勝ちは決まったと思われたが、41分、小笠原から柴崎にすばやいロングパス、柴崎からカイオにスルーパスが通り、カイオはペナルティーエリアに入ろうかという遠目からシュートをファーサイドネットにたたき込み、勝負あり。追加タイム4分は、のらりくらりと消費し、パトリックにはイエローカードまでもらわせた。主審は家本さん。
サッカー短評 (2015.10/25)
川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 0対1 (2015.10/24 等々力) 第15節
観戦。せっかくの秋晴れだったが、踏んだり蹴ったりの結果となった。前半39分、不用意なファールから与えたFKから失点。その後守り倒され、最後には大久保に主審が2枚目のイエローを出して次節出場停止。FC東京も負けたので、数字上は年間3位の可能性も残っているが、ほぼ自滅。
先発は、GK西部、DFは小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ。大久保を真ん中に左に田坂、右に小林。
マリノスは、伊藤翔のワントップ、二列目に斎藤と俊輔、アデミウソン。U22の喜田と三門のダブルボランチ。下平、ファビオ、中澤、小林祐三の4バック。GK飯倉。前期は開幕戦で快勝したが、そのときは俊輔がいなかった。
2分、大島がシュートするが枠の外。6分右CKを憲剛が蹴るが、得点できず。 11分、大久保に一枚目のイエローカード。主審は榎本さん。知らない顔。流してほしいところで笛を吹く。まだ若い人かも。大久保は相手DFとの小競り合いと思うがよくわからない。この後、いつの間にか、センターではなく、右ワイドに開き、中央には小林が回っていた。
それでも前半は、ずいぶんボール支配していた。この日は、サイドからすぐクロスが入り、最近のフロンターレらしくない。パスは少しずつずれ、チャンスがなかなか決定機にならない。
20分、マリノスの斎藤に左サイドを破られ、シュートされる。これはふせぐが、こぼれを俊輔がシュート、枠の外で助かる。
24分、34分と大久保がシュートするが枠の外。また力んで強引にうっている感じ。そうこうしているうちに、マリノスがボールを持つ時間が長くなり、とうとう38分、武岡が斎藤を止めようとしてファールをもらう。俊輔のキックはファビオの頭にぴったり合い、あっさり失点。
44分、中野、46分、大島とシュートするが得点できず。ビハインドでハーフタイム。
試合前にメインスタンドのお店に行こうとしたら、試合開始前30分から通行禁止になっていたので、急いで「Fスイーツ」に行き、一度は食べたかった「フロングレーズ」を買う。行って戻るだけでハーフタイムを超えてしまう。
後半、交替なしで開始。9分、またマリノスにCKを与えるが、今度はしっかり守る。その流れでアデミウソンにシュートを打たれるが、GK西部が防ぐ。
17分、パスをつないで最後は憲剛がシュートするが枠の外。マリノスの中央は固い。18分、中野に替えて車屋が入る。この日の中野は武器である「するするドリブル」をあまりしかけなかった。直後の左CKは、憲剛が蹴るが、得点できず。
23分、またしても相手FW斎藤に左サイドを破られ、最後はあわやシュートが決まったかと思ったが、オフサイドで助かる。
30分、車屋が攻め上がり、ペナルティーエリア内でシュートするが、相手GK。32分、小宮山に替えて森谷が入る。森谷はボランチに入り、憲剛がトップ下、車屋が小宮山の左サイドに下がる。35分、37分と田坂がシュートするが、枠の外や相手GK。
40分、田坂に替えて登里が入ったが、誰と替わったのか、見ていたときはよくわからなかった。マリノスも三門に替えて兵藤が入る。45分には、マリノスは俊輔を下げ、守備固めで栗原が入る。俊輔はキャプテンマークを兵藤に巻いていった。同時に斎藤も下げ、藤本が入る。
追加タイム4分。49分、遠目の位置でフロンターレに最後のFK。大島がボールをセットしているのを見ていたら、アデミウソンに押された大久保が押し倒す何かしたらしく、二人ともイエローカード。とたんにスタンドから「えー」の怒号。大久保がファールされたのだから、相手に出るのはわかるが、この時間で二枚目のイエローカードを出すか、普通? そもそも前半のカードが安易だったのではないか。この終盤戦で中心選手を出場停止に追いやることになるとわかっていて、退場させるとは。試合終了後もずっと主審へのブーイングがなりやまなかった。等々力にしてはたいへん珍しい。
これでセカンドステージ8位に後退、年間もついに6位に下がる。1位広島、2位浦和レッズとも勝ち、3位にマリノスが上がった。神戸に負けた山形が降格決定。
サッカー短評 (2015.10/17)
サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ 2対1 (2015.10/17 Eスタ) 第14節
最後の最後でサンフレッチェ広島の執念にやられた。後半49分、交替で入ったばかりの山岸が、FKからのボールをフロンターレの大島のクリアが小さいロブになったのをダイレクトで蹴り込み、逆転負け。1位広島に勝てば、ずいぶん有利になれたのだが。これでセカンドステージ優勝は数字上もなくなった。7位に後退。
先発は、GK西部、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ。大久保を真ん中に、左田坂、右小林。西部はリーグ戦5月以来の先発。
広島は、中山の記録にあと1点と迫っていながら足踏みの佐藤寿人のワントップ。元フロンターレの柴崎とドウグラスが二列目。青山と森崎和のダブルボランチ、左アウトサイドに清水、右にミキッチ。水本、千葉、塩谷の3バック。GKは林。TBSの解説は、水沼さんと福田正浩。「広島は森保監督になってから、フロンターレに負けていない。今季も高萩や石原など主力がぬけたのに、前期の等々力での試合も広島が勝った。」と土井アナ。
3分の大久保、10分の憲剛のシュートはいずれもミドル。ボールは支配しているが、サンフレッチェ広島の5バックの壁を崩せず。大久保は力んでいる感じ。土井アナが「大久保の奥さんが入院していて、抗がん剤を使う治療で髪がぬけるかもしれないので、本人と三人の息子ともども丸刈りにした。」と紹介。奥さんが病気を公表することを希望したという。
15分、広島のFK。柴崎が蹴り、ニアに走り込んだ佐藤寿人がヘディング、タイミングとしては決まっててもおかしくなかったが、枠の左へ。結局、後でふり返ると佐藤は、これが一番得点に近かった。
21分、大久保からのループパスに小林がヘディングで合わせるが相手GK。前半、フロンターレが一番惜しかったのはこの場面。
27分の大久保のミドルシュートも枠の上。33分の小林のシュートはヒットせず。35分、大島からのパスを受けた大久保がシュートするが、相手GK。こぼれに小林が寄せるが相手DF。これも決まってもおかしくなかった。
46分、中野のドリブルがファールで止められ、ペナルティーエリア左側すぐ外でFKを得る。憲剛がニアに低い速いボールを入れる。面白かったが、走り込もうとしたエウシーニョが微妙にひっぱられて届かず。続く左CKは大久保がヘデイングするが枠の外。無得点でハーフタイム。
後半は、交替なしで開始。「先制点がカギ」と水沼さん。「広島が先に取れば、川崎が出てきて取り合いになる。」
5分。広島が先制。柴崎が蹴ったFKがまた柴崎のところへこぼれて、押し込まれる。
8分、中野からのパスを受けた田坂がシュート、相手GK。9分、憲剛がミドルシュートをうつが枠の上。13分、連続CKのチャンスがあるが決められず。
14分、広島は佐藤に替えて浅野を入れる。フロンターレも19分、怪我上がりの田坂に替えて杉本を入れる。20分、広島は続けてミキッチに替えて佐々木を入れる。佐々木は左アウトサイドに入り、清水がミキッチのいた右に回る。
浅野の俊足を生かそうと、広島はDFラインの裏にロングフィードを入れ、一度は浅野にシュートまいかれたが、枠の外。22分のドウクラスのシュートはGK西部。
30分、柴崎にまたミドルシュート、32分にはドウグラスにもシュートされるが、枠の外で助かる。解説の水沼さんと福田が「これだけチャンスをはずしていると、相手に流れがいったりする。」と言っている。
32分、フロンターレは、中野に替えて車屋が入る。先ほど入った杉本は、さっぱり有効にボールにからめない。
38分、やっと追いつく。右サイドの武岡からボールを受けた大久保が、またミドルシュート、前半と違って力まず打った。ボールの軌道が途中から大きく右にまがり、相手GKは向かって左に跳んだが、ボールはゴールの右側に入った。これで通算155ゴール。広島ベンチで佐藤寿人も拍手していた。
41分、広島の左CK。柴崎のキックからゴール前で混戦となるが、最後はGK西部。フロンターレがカウンターをしかけ、憲剛のパスを受けた大久保がシュートするが、またもや力んで枠の外。追加タイム4分。
45分、小宮山に替えて森谷が入る。追加点をねらえということか。46分、広島も清水に替えて山岸が入る。山岸は今季怪我で長期離脱していたようだ。48分、浅野のドリブルからのボールがゴール前で混戦。GK西部の前で大島が後ろ向きでボールを蹴り上げる。このクリアが小さく、ちょうど落下地点に回り込んだ山岸がダイレクトでうつと、ゴール右に決まり、勝ち越された。大島は触らず、西部にまかせればよかったと思う。時間が足りず、キックオフでタイムアップ。
水沼さんの監督インタビューで、風間監督は「引き分けは負けに等しい。後から入った選手で、戦えない選手がいた。」と怒っていた。
年間勝ち点は5位のままで、FC東京も負けたので、差も6のまま。あと3試合。今節で清水エスパルスの降格が決定。Jリーグ発足時から参戦していたので、23年目にして、オリジナル10の6チーム目の降格。
サッカー短評 (2015.10/19)
川崎フロンターレvs.京都サンガ 3対0 (2015.10/14 等々力) 天皇杯3回戦
結果だけ見ると楽勝のようだが、そうでもなかった。先制点は前半22分、大久保で、谷口のインターセプトから田坂、田坂が相手DF2-3人の間をぬうパスに大久保が走り込み、フリーでシュートを決めた。後半、追加点がとれない時間が長く、危うく京都の交替出場した大黒に同点にされるところだったが、37分に小宮山、46分に杉本が決めて、突き放した。
先発は、GK西部、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ。大久保を中央に左FW田坂、右に小林の3トップ。
京都はもう知っている選手がほとんどいない。DFに元ジェフやガンバにいた山口智、右サイドMFに元ガンバの佐々木、控えFWに元ガンバの大黒。今季J2で18位、なんと予想外に残留争いに巻き込まれているらしい。とても再昇格どころではなく、リーグ戦重視のため、天皇杯はターンオーバーで若手中心のメンバーとか。
後半16分、田坂に替えて杉本が入る。大久保とツートップにして憲剛がトップ下の布陣に。追加点は、後半37分。エウシーニョ、谷口、憲剛とわたり、憲剛が前方にスルーパス、そこには杉本がいたが、後ろから走り込んだ小宮山にぴたりとおさまり、小宮山が左足をふりぬいて、シュートを決めた。
さらに、46分、大島、大久保、中野とわたり、中野がドリブルでペナルティーエリア内に進んだ後、右前方の杉本の足下にパス、杉本がこれをダイレクトで(たぶんアウトサイドで)ニアポスト際に押し込み、ダメ押し。相手DF山口が無念そうな顔。
サッカー短評 (2015.10/14)
イランvs.日本 1対1 (2015.10/13 イラン) 国際親善
前半ロスタイムに、吉田がペナルティーエリアで相手を倒してしまい、PKからのこぼれ球を決められ、失点。後半3分に武藤の体に当たったボールがゴールインして同点。なんとか引き分けに終わった。
先発は、GK西川、DF米倉、森重、吉田、酒井高徳。長谷部と柴崎のダブルボランチ、香川のトップ下。マインツの武藤をセンターに、左に宇佐美、右に本田。
イランとはだいぶ前に対戦したきりで、吉田ですら、かろうじて「ジョホールバルの歓喜」でワールドカップ初出場を決めたことを「知っている」というレベル。監督は、以前名古屋グランパスを率いていたカルロス・ケイロス。現在のFIFAランクは、日本の55位に対して39位でアジア最強。
前半は、ほぼ押されっぱなし。柴崎とか宇佐美が守備していても面白くない。香川も今ひとつ。日本のチャンスは前半20分、香川のFKくらい。これも相手DFに防がれる。
前半の最後で吉田のミスから失点したので、後半頭から後退かと思ったが、そのまま。代わりに、香川を下げて清武を入れる。
日本の得点は、本田が右から入れたクロスを相手GKが触り、これが武藤に当たって入ったもの。変な得点だったが、これで日本に元気が出る。
13分、宇佐美のスルーパスに抜け出した武藤が相手GKと1対1になるがシュートできず、こぼれ球をねらった本田もシュートできない。14分、宇佐美に替えて原口が入る。16分、本田のFKは相手GK。
20分、イランが二人目の交替。日本も本田に替えて岡崎を入れる。27分には、柴崎に替えて柏木を入れる。28分、原口のシュートはヒットせず、相手GK。さらに30分、酒井に替えて丹羽を入れる。直後の日本のFKからのこぼれ球を岡崎がオーバーヘッドで蹴るが、枠の外。
39分、イラン3人目の交替。40分、42分と日本のFK。清武が蹴るが、得点できず。43分、武藤に替えて南野がフル代表デビュー。追加タイム3分。
46分、日本のFK。柏木のキックを岡崎がヘディング、こぼれを吉田がつめるが相手DF。ぱっとしないままタイムアップ。後半は少し持ち直したが、相手のホームだということを割り引いても、今後に不安が残る。
サッカー短評 (2015.10/8)
シリアvs.日本 0対3 (2015.10/8 マスカット・オマーン) ワールドカップアジア2次予選グループE
前半は、少し心配な展開で0−0で折り返したが、後半10分、岡崎が相手ファールを誘って得たPKを本田がきっちり決めて先制、その後は香川の突破からの折り返しを岡崎が決め、最後は本田からのパスを宇佐美が決めて突き放した。
先発は、GK西川、DFは長友、槙野、吉田、酒井高徳の4バック。長谷部と山口のダブルボランチ、香川のトップ下。左FWに原口、中央に岡崎、右に本田。本田がミランのリーグ戦ここ2試合ベンチだったこと、長友が今シーズン1試合しか出ていないことが不安視されたが、先発は変わりなかった。
対戦相手のシリアは無失点の3連勝で、現在グループEの首位。2勝1分けの日本は勝ち点2差の2位。対戦成績では、負けたことはない。内戦中のシリアは世界ランクこそ123位と低いが、オマーン近くのアラブの国でプレーしている選手が多いらしい。前半は、よく走るシリアにパスをカットされる場面が目に付いた。
フジテレビの解説は、宮本と闘利王。二人とも代表ではCBだった。その二人がしきりに、吉田と槙野の距離が近いという。夜の試合だが、気温は34度もあり、選手たちはすごく汗をかいている。中立地での試合で、観客は少なく、日本のサポーターの声が前半から響いて聞こえた。
芝はきれいに見えたが、ボールがころがらず、実際には、かなり深いらしい。日本は、シリアの速いプレス、球際の激しさに押されて、相手を動かすパス回しがまったくできず、ミスパスをカットされてカウンターを受け、ボール保持率では上回っているのに、あわやのピンチもあった。
日本の攻撃は、5分、長友からのパスを受けた原口が、ドリブルして持ち上がり、シュートまでいったもの。これは枠の外だったが、とにかく初シュート。19分も長友がドリブルで左サイドを突破、試合勘はないかもしれないが、「試合に飢えている感じですね」と実況アナウンサー。長友のクロスに岡崎が飛びこむが、枠の上。
25分にも本田からのパスを岡崎がシュートするが枠の左。27分には、日本のFKからの香川が折り返し、原口がボレー、跳ね返りを本田がシュートするが、惜しくも枠の右。前半これが一番惜しかった。
28分、相手GKの足がつり、当初30分過ぎに予定されていた飲水タイムを早めに実施。いくら気温が高いといっても、GKは走っていないのに、どうして足がつるのか。「いくらなんでも早すぎる。」と解説の闘利王は失笑。時間稼ぎかもしれない。
35分、日本のパスミスをカットしたシリアがシュートまでいき、右にはずれて助かる。41分にも、さらに危ない場面。また相手右サイドからクロスが入り、大柄な相手FW8番がフリーでシュートするが、バランスをくずし、枠の右へ。
後半、どちらも交替なしで開始。5分、シリアにボールカットされ、シュートまでいかれるが、GK西川。
9分、長谷部のスルーパスを受けた岡崎が、ドリブルでペナルティーエリアに進入したところで相手DFに倒され、PK獲得。本田が冷静に左に決めてようやく先制。これで少し元気が出て、パス回しも滑らかに。
しかし、15分、シリアにペナルティーエリアまで攻め込まれ、シュートされそうになるが、それは防ぐ。19分、シリアは大柄なFW8番に替えて18番を入れる。21分、日本も原口に替えて宇佐美を入れる。
このへんからシリアの運動量が落ちる。アラブの選手たちは暑さに強いせいか、あまり水を飲まず、結果的に先に足が止まることが多い。
25分、追加点。香川が左サイドを個人技でドリブル突破、ゴールライン際からタイミングを計って相手DFの足の下を通す技ありのクロスを流し込むと、これを走り込んだ岡崎が押し込んだ。
27分、シリアは二人目の交替。10番に替えて11番が入る。30分、宇佐美が本田とのパス交換からシュートまでいくが、ヒットせず、相手GK。33分、香川からのパスを受けた本田がシュートするが、右サイドネット。34分、香川に替えて清武が入る。
37分、またまたシリアに攻め込まれる。交替で出てきた11番にシュートされ、クリアが小さく、これを拾われ、フリーでシュートされるが、枠の外で助かる。
40分、岡崎に替えて武藤が入る。43分、さらに追加点。清武からのスルーパスを受けた本田が左サイドから宇佐美にパス、これを宇佐美がダイレクトでシュートし、シリアに引導を渡した。
これで日本が勝ち点10でグループEの1位。この後は後半戦となり、11月にアウェイでシンガポール、カンボジアと当たり、最後は来年3月にホームでアフガニスタン、シリアと戦う。
サッカー短評 (2015.10/4)
川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 5対3 (2015.10/4 等々力) 第13節
なぜか1試合だけ日曜開催。ガンバが水曜にアウェイで広州戦を闘っているからだった。さすがにガンバは足が重い。フロンターレは、開始2分で大久保が先制、前半42分にバトリックに押し込まれて同点でハーフタイムか、という矢先に憲剛がミドルを決め、気持ちよく後半へ。10分には、中野のプロ初ゴールも決まっていい感じだったのに、相手CKからパトリック、倉田に決められてまたまた同点。しかし後半30分、車屋が米倉に倒されてPK獲得、これを大久保が決めて再びリード。最後は、大久保がゴールライン際から折り返したボールをエウシーニョが押し込んで逃げ切った。スカパー!解説の秋田さんは、「いやあ面白いですねえ。」と喜んでいた。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡。憲剛と大島のダブルボランチ、左MFに中野、右にエウシーニョ。大久保を中央に、左FW杉本、右に小林の3トップ。田坂が練習中に怪我してこのメンバーに。
ガンバはパトリックと宇佐美のツートップ、大森と阿部の二列目、遠藤と今野のダブルボランチ。DFは左からオジェソク、岩下、丹羽、米倉。GK東口。左SBの藤春は怪我、ふだんトップ下の倉田はベンチから。
2分、小宮山からパスを受けた中野が左サイドをドリブルし、体が重そうな相手DFの間からペナルティーエリアに進入、ゴール前に低いクロスを入れると大久保がつめて先制。
10分、杉本がペナルティーエリアすぐ外のシュートできる位置で、右にいた大久保にパス、大久保はシュートしたが相手GK。解説の秋田さんは「杉本はシュートできたのにパスしましたね。」と言う。
追加点が取れそうで取れないでいるうち、ガンバにボールを回されるようになってくる。
30分、ガンバの遠藤が前線にロングフィード、相手FWパトリックが競り、GK新井がパンチングでクリアするが、宇佐美にダイレクトでシュートされ、枠ははずれたがヒヤリとする。31分、小林が相手ボールをカットし、フリーでシュートするが押し込めず。32分、パトリックが競り合いでイエローカードをもらい、次節出場停止らしい。
42分、失点。宇佐美からのパスを受けた遠藤が、浮き球のクロスを入れると、相手DF岩下がとびこみ、GK新井がはじききれず落ちたところにすかさずパトリックがつめて押し込まれた。遠藤のパスは正確で、パトリックも強い。
同点とされ、フロンターレが再び攻勢に出て、しかしこのままハーフタイムか、という48分、杉本とパス交換した憲剛が思い切りのいいミドルシュート、ボールが左ポストを直撃し、ネットの右奥にとびこんだ。これがクラブの700ゴール目とか。大歓声の中、ハーフタイム。
後半、ガンバは大森に替えて明神を入れる。前半、大森は3ボランチ気味で憲剛と大島対策の一環だったらしいが、二人のパス供給を絶つことはできなかった。
10分、エウシーニョからのパスを受けた中野がドリブルでペナルティーエリアに入り、横に大久保もいたが、相手DFの間をぬって自らシュート、これがニアポスト際に見事に決まる。プロ4試合目にして初得点。これで2点差とした。
13分、ガンバは左SBオジェソクに替えて倉田を入れる。19分、フロンターレも杉本に替えて車屋が入る。
20分、ガンバがパトリックにロングボールを入れ、これをGK新井が飛び出して防ぐが、前半より少し前に出て来る判断が遅れ、こぼれ球をまたも宇佐美にねらわれるが、新井が足ではじく。解説の秋田さんが「新井は今Jリーグで最も反応が速いGK。」と言う。へ〜。
21分、ガンバの右CK。遠藤のキックがパトリックは見事に合い、ズドンとヘディングを決められる。26分には、ガンバの右サイドから米倉が攻撃参加、クロスを入れると、ペナルティーエリアに左サイドから入ってきた倉田がダイレクトで合わせて、ガンバに3点目を取られる。2点差を埋められ再び同点。ACL帰りとは思えない、ガンバの底力。
しかし、30分、車屋が左サイドからペナルティーエリアに入ると、相手DF米倉が倒してしまい、PK獲得。やはりガンバDF陣は体の反応が悪いのだろう。これを大久保がきっちり決めて、みたび勝ち越し。大久保も得点ランクで並んでいた宇佐美を抜いて単独1位に。なぜか相手GK東口にイエローカード。ガンバは三人目の交替で、MF阿部を下げてFWリンスを入れる。
37分、小宮山が左から大久保にクロス、ペナルティーエリア内右で受けた大久保は時間を使い、ゴールライン際から折り返しのパスを入れるとエウシーニョが押し込み、5点目が入る。再び2点差として、さすがのガンバもこれはこたえただろう。
41分、相手MF倉田にイエローカード。これで倉田も次節出場停止らしい。ひとごとながら、二人も次節出場停止では、この終盤戦たいへんそうだ。
フロンターレもだんだん小林や中野がフラフラしてきた。今日の昼間は気温29度にも上がったらしい。早く船山とでも替えたらいいのにと思っていたら、追加タイムはなんと6分。場内にも「えー」とどよめき。45分、中野に替えて井川が入る。
46分、小林が下がり目の位置から前方に送ったパスを車屋が受けて、シュートするが、惜しくも枠の右上に。49分、ペナルティーエリアすぐ外でボールを持った大久保を、遠藤が背後から倒してイエローカード。このFKを憲剛が直接ねらうが、惜しくも枠の左上角に当たる。50分20秒くらいでサポーターが「アヴァンテ」を歌い出す。ガンバはゴール前にボールを入れてくるが新井が捕ってタイムアップ。
これでセカンドステージ5位浮上。年間4位のガンバに肉薄する勝ち点53。FC東京とも勝ち点6差をキープ。ガンバの勝ち点は54のまま。両チームともかろうじて優勝の望みはつないだ。
サッカー短評 (2015.9/26)
アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 1対2 (2015.9/26 デンカス) 第12節
いよいよ例年勝てないアウェイの新潟戦。ついに! 小林の2ゴールで逆転勝利。前半は新潟の速いプレスに手こずり、山本康裕の思い切りのいいシュートで先に失点。しかし、後半、相手の足が止まりだし、憲剛の絶妙なパスに小林が走り込み、まず同点、さらにエウシーニョの折り返しにも小林がつめて押し込んだ。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ。大久保を中央に左FW田坂、右小林の3トップ。3トップは自由にポジションチェンジをする。
新潟は、指宿とラファエルシルバのツートップ、レオシルバと佐藤優平のダブルボランチ、DFは4バックで左から前野、大野、大井と舞行龍ジェームズ。
前半6分、新潟の左サイドバック前野が出したパスを受けた山本康裕がドリブルでかけあがり、武岡と入れ替わってペナルティーエリアに進入、シュートすると、谷口か誰かに当たってゴールイン。
新潟は前節、神戸に勝って調子がいいらしい。山本は2試合連続得点とか。その試合でFW指宿も得点しており、その指宿にも既に危ないタイミングで打たれていた。幸先は悪いが、それほど落ち込まない。
9分、中野がドリブルからシュートまでいくが、枠の外。これがフロンターレの初シュートか。20分、憲剛のFKは相手DF。憲剛と大島には、相手ボランチがすばやく寄せてくる。21分、22分と連続CK。憲剛がファーに大きなクロスボールを入れるが、クリアされる。24分、武岡が攻め上がり、右から入れたクロスのこぼれを大島がミドルシュート、相手DF。
32分、新潟が中央付近のFKをクイックリスタート、相手FW指宿が受けて、直ちにシュート、きわどく枠の右。外してくれただけ。
36分、憲剛のFKに武岡がヘディングするが、枠の外。39分、武岡が右サイドから入れた鋭いクロスに小林がヘディングで飛びこむが枠の外。いい攻撃だったが。新潟は 右サイドMF平松に替えてDF川口を入れる。平松は18分にイエローカードをもらったためらしい。
46分、大島のループパスを受けた大久保が相手DFを背負いながら、シュートしようとしたが、ファールにとられる。主審は扇谷さん。前半はリードを許したままハーフタイム。
後半4分、田坂がペナルティーエリアすぐ外で倒され、フロンターレのFK。憲剛と田坂が立ち、田坂が壁をぶち抜くキックを蹴るが、壁に当たる。8分、新潟のCB舞行龍ジェームズに意表をつくロングシュートをうたれるが、GK新井。
15分、新潟は二人目の交替。FWラファエルシルバに替えてFW山崎が入る。16分、憲剛の左CKは、結局相手GK。直後にカウンターを受け、相手FW山崎がペナルティーエリア内右から折返しのクロス、またも山本に鋭いシュートをうたれるが、枠の上で助かる。
18分、やっと追いつく。大島からのパスを受けた憲剛が、素早く長めの縦パスを相手DFラインの裏に通すと、すかさず小林が飛び出して胸トラップ、相手GKを飛び出させて、かわすシュートを打ち込んだ。直後に中野を下げて、FW杉本を入れる。杉本は左FWに入り、田坂が左MFに。
だんだん新潟のプレスが弱くなってくる。20分、入ったばかりの杉本が、右サイドのエウシーニョからのクロスをペナルティーエリア中央で受けてシュートまでいくが枠の外。25分、憲剛の右CKは谷口がヘディングするが、これも枠の外。
エウシーニョを起点にしたパスを大島がスルーパス、これをエウシーニョが右サイド深くから折り返すと、中央に小林と大久保が走り込み、小林が押し込んだ。これで今季5点目。
新潟は三人目の交替。13分にイエローをもらった佐藤を下げて、特別強化指定の端山を入れる。その端山に38分、シュートされるが、なんとか防ぐ。41分、小林に替えて井川が入る。井川はCBに入り、小宮山が左MFに、たぶん田坂が小林のいた右MFのところへ回る。
42分、憲剛がルーズボールをクリアしたところに相手選手も来て、顔に靴が当たってイエローカードが出される。この少し前に憲剛が背後から倒されたのは、スカパー解説の梅山さんも「イエローが出てもおかしくない。」と言うほどだったのに、ボールがフロンターレにつながったので、アドバンテージで流されてしまい、結局何も出なかった。
追加タイム4分。46分、またまた山本にクリアのこぼれ球を鋭くシュートされ、これも枠をはずれて助かる。48分、田坂に替えて車屋が入る。とうとう最後までサポーターの「アヴァンテ」は聞こえず。何年ぶりかでビッグスワンでの勝利。これで6位浮上。年間も5位のまま。1位広島は清水エスパルスに大勝、3位レッズが2位鹿島に勝ち、4位ガンバ、5位FC東京も勝利。年間3位のFC東京との勝ち点差も6をキープ。
試合後、梅山さんの監督インタビューで後半の得点シーンについて、風間監督は「憲剛のいいパスと小林のいい飛び出しが合わさって生まれた。」柳下監督は、「守備で自分の能力を過信して甘えがある選手が数人いる。一つのミスなら他の人がカバーできるが、何人か甘いと、川崎などには失点してしまう。」と言っていた。
サッカー短評 (2015.9/19)
川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 6対1 (2015.9/19 等々力) 第11節
久々に快勝。いや〜先制点までが長かった。前半35分。やっと小林が決めたのはよかった。怪我から復帰後アシストばかりだったから。続けて43分に田坂、45分に大久保と前半だけで3点取れたのはできすぎか。しかも後半大久保がハットトリックで、J1通算152ゴールとした上、宇佐美をぬいて得点ランク1位になった。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中野、右にエウシーニョ。大久保を中央に左FW田坂、右小林の3トップ。試合前に、9/17に亡くなったクラマー氏のために黙祷。
名古屋は公式戦5試合勝っていないらしい。フロンターレ9位、名古屋10位の対戦。憲剛と大島のところを押さえるべく、3-1-4-2にしてきた。GK楢崎、DF本多、闘利王、竹内の3バック。田口の1ボランチの前に磯村と矢田。左アウトサイドに小川、右に矢野。永井と川又のツートップ。ノヴァコビッチやレアンドロドミンゲスは怪我らしい。磯村と矢田が憲剛と大島のマークをする。
しかし、ふたを開けてみると、そんなに窮屈ではなかった。憲剛は特に全然自由に前を向いている感じ。
12分、エウシーニョの右からのクロスに、大久保がファーポスト際でヘディングシュート、惜しくも左へ。TBS解説の武田が「時間があってGKが見えてしまったので、隅をねらいすぎた。」と言う。ストライカーの心理ならよくわかるのだろう。
19分、大島がいいタイミングでミドルシュートを打つがこれも枠の右。風間監督が残念そうなリアクション。大島は1試合1本ミドルを打つと決めているみたい。入らないともう打たない。
TBSのアナウンサーは、「スペースがあるので、名古屋のFWはそこを使いたい。」と言う。特に永井の足の速さは確かに要注意。すると相手MF小川のスルーパスに永井が反応、武岡と入れ替わられ、フリーでペナルティーエリア左からシュート、わずかに枠の外で助かる。これが入っていたら試合の流れは変わっていたし、後半の怪我もなかったかも。
29分、小林が深いところから入れた折り返しのクロスに田坂がヘディングシュート、しかし相手GK正面。33分にも大島のパスを受けた大久保は相手DFにはばまれるが、こぼれをエウシーニョがシュート、枠の外。リズムはいいが、得点できない。
35分、先制。田坂からのパスを受けた憲剛の左からのクロスは相手DFに当たるが、小林がひろい、相手DFをかわしてから、ニアに打ち込む。スライディングした相手DF本多の足に当たったが見事なゴール。あの幼児がヤダヤダしてるみたいなパフォーマンスは何だ。
39分、相手GKからのボールを中央付近で受けた永井が、意表をついてダイレクトでロングシュート。びっくりしたが、GK新井が捕る。
43分、田坂がペナルティーエリア外ゴール正面で中野からのパスを受け、大久保にパスを出そうとするが相手DFの寄りが早く出せず、一瞬止まってから目の前の田口の足の間を通してシュートすると、これまたきれいにゴール右上に決まった。小林と二人であのヤダヤダパフォーマンス。リプレイを見ると、初め田坂には闘利王が対応していたが、中盤から戻った田口が田坂の前に入り込んだことで、相手GK楢崎にはかえってボールが見えなくなった感じだった。
さらに45分、大久保が3点目。憲剛のFKを大島がつなぎ、下がり目の大久保へ。大久保は素早く落ち着いて蹴り込み、「何だ、その気になれば取れるじゃん。」という感じ。ちょっと名古屋の選手はがっかりしたと思う。
後半、名古屋は二人交替。磯村に替えてダニルソン、矢田に替えてFW野田を入れる。つまり憲剛と大島のマークを二人とも交換。名古屋は全体をコンパクトにしてきて、7分にはダニルソンが、攻撃参加した闘利王からのクロスをシュートしたが、枠の外。
12分、また追加点。田坂→大久保→田坂とつなぎ、ペナルティーエリア内右から田坂が真横にクロスを入れると、中央に走り込んだエウシーニョが流し込んで4点目。
中野は、前回より動きがよくなった。左サイドで田坂とパス交換したり、中に切り込んでシュートをねらったり。「元々筑波大学で10番を付けてゲームメークしていた」とアナウンサー。線が細くてプロの試合で90分もたない感じだが、センスはいい。
19分、エウシーニョからのパスを小林がシュートするが、相手DF。20分、小林に替えて杉本が入る。
22分、中野からのパスを左サイドで受けた憲剛が急角度でふり返り、中央へパス、これを田坂がワンタッチではたき、走り込んだ中野がダイレクトで右横にパスを出すと、スライディングで大久保が押し込んだ。5点目。
23分、名古屋は小川に替えてDF牟田が入る。布陣は変わったのかもしれないが、よくわからず。25分、名古屋の永井が競り合いで高くジャンプした後、右ヒジから落ちて起き上がれず。ものすごく痛そうで時間をかけて担架で退出。名古屋はすでに3人交替した後なので、10人に。
こういうアクシデントの後は、気持ちが集中しにくいので、注意が必要だが、30分、案の定、失点。右サイドで相手にFKを与え、田口のキックに相手DF牟田が触り、フロンターレのクリアが小さかったところを闘利王にフリーで蹴り込まれた。どうしてセットプレーのとき危険な闘利王にマークが付いていないのか。
32分、田坂に替えてアルトゥール・マイアが入る。マイアはまだ味方と重なったりしているが、積極的にペナルティーエリアに進入。中野がペナルティーエリアに入って、シュートできそうな位置から大久保へパスするが、相手DF。点差があるんだからシュートすればいいのに。
39分、相手FK。また田口が蹴るが、オフサイドで助かる。40分、小宮山が攻撃参加し、パスを受けたマイアが、ペナルティーエリア内で闘利王に倒されるが、ファールにとってもらえず。スローリプレイを見ると、後ろ足で引っかけていてPKにしてもいいのでは。
42分、名古屋のCK。田口が蹴り、ゴール前で憲剛がカット、ほっとしたものの、つなごうとしたボールが相手に出て、なんとかはね返す。45分、中野が入れたクロスが伸びて、ゴールするかと思われたが、右上の角に当たる。直後に中野に替えて山本が入る。追加タイムは、永井の怪我でずいぶん止まったので5分くらいあるかと思ったが、3分。
48分、杉本がピッチ中央付近からドリブルで持ち上がり、自分でシュートするかと思ったら、唯一戻った相手DF牟田の鼻先を通して右へパス、大久保がこれを、飛び出した相手GKを余裕でかわしてシュートし、左サイドネットをゆらした。ハットトリックで6点目。19得点で宇佐美をぬいて得点ランク1位。大久保本人は、試合後のインタピューで「はずしそうで緊張した。」と言っていたが、落ち着いて見えた。『エルゴラッソ』は大久保に8.5を付けた。ホームページで憲剛が「今季最高の試合」とコメント。
この試合にハリルホジッチ代表監督が来ていた。川又や永井の調子を見に来ていたのかもしれない。朝日新聞と産経新聞は、大久保がハットでアピールした、という論調だったが、神奈川新聞は小林がアピールしたと書いた。本当にここ2試合、小林のキレはすばらしい。なんとか怪我せずに代表でも活躍してほしい。
名古屋には悪いが、本当に久しぶりにスカっと勝った。これで8位に浮上、年間でも5位に戻った。試合前、年間勝ち点3位のFC東京(53)に9点差だったが、残り6試合で6点差に迫る。1位のサンフレッチェ広島がスコアレスドロー、2位の鹿島と3位の浦和レッズが勝ったので、年間勝ち点では再び浦和レッズが1位に。
試合後の監督インタビューはTBSの清水アナ。風間監督は、「自分たちのパスの上がってきたスピードに、ようやく判断が追いついてきた。」「ようやく練習でやっていることを出せた。」「サポーターにできるだけ多くの得点を見せるのが大事。」と言っていた。
サッカー短評 (2015.9/12)
ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ 1対3 (2015.9/12 中銀スタ) 第10節
久しぶりにリーグ戦で勝利、連敗ストップ。8月は1分け3敗の未勝利だった。大久保の先制点に喜んだのに、前半のうちにPKを与えて同点。しかし、後半、憲剛の技ありFKから田坂が押し込んで逆転、さらに終盤、交替で入った杉本が決めてダメ押し。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに初先発の中野、右にエウシーニョ。大久保を中央に、左FW田坂、右FW小林の3トップ。
先制点は、小林のがんばりから。12分、小林が右サイドをえぐり、相手DFとゴールライン際で入れ替わって横パス、ニアポストでちょうどフリーになった大久保が流し込んだ。スカパー解説の林健太郎さんが「小林は相手DFとやりあいながら、大久保がフリーになる瞬間を計っている」と言う。大久保は、これでJ1通算149ゴール目。3分の惜しいシュートが入っていれば、150に届いたのに。
甲府もホームで、負けられない試合。3トップの真ん中のバレーに放り込んでくるシンプルな攻撃に加え、左FW阿部拓馬の倒れないドリブルでの突進、名古屋から加入の阿部翔平のCKなどで対抗。14分には、阿部翔の左CKからヘディングシュート、18分には、阿部拓のドリブルを武岡が止めてPK献上。これをバレーに決められて、6分で追いつかれる。
調子が悪いときはリードしている時間を長く保つことが大事なのに、どうもDFがバタバタ後手になるのはどうして直らないのか。谷口はバレーに付いて、だいたいは押さえていたが、バレーもひいて、中盤でボールを受けたりしていた。
30分、憲剛のFKからのこぼれを中野が左からシュート性のクロス。しかし誰も走り込んでおらず相手DF。前半は、シュート3本だった。
44分、甲府のマルキーニョスパラナに鋭いミドルシュートをうたれて、ひやっとするが、GK新井。流れを相手に渡したままハーフタイム。
後半は、交替はないが、4バックにしたもよう。エウシーニョが下がったのか。田坂が右ワイドに回ってきた。
10分、大島がミドルシュート。天皇杯の時と同じように、枠に行っていたが相手GK。12分には、中央で下がり目の大久保から、左サイドにクロス、なぜかそこにいた憲剛が珍しいヘディングシュートをするが枠の上。
14分、パスミスを拾われ、あっという間にバレーにミドルシュートをうたれたが、枠の外で助かる。早く追加点を取らないと、危ない。甲府は得点不足に悩んでいるらしいが、そこに勝てないとしたらたいへんだ。
ようやく21分、追加点。ペナルティーエリアすぐ外の中央で、小林が相手DF山本に倒され、FKを得る。西村主審が笛を吹いた直後に、憲剛が直接ねらうのではなく、左前方の谷口に送り、谷口がダイレクトに折返したボールに大久保、田坂、小林が飛びこみ、田坂のももあたりに当たったボールがさらに何かに当たって右下にころがりこんだ。
直後に、中野に替えて杉本が入る。杉本と大久保のツートップになり、小林が右ワイドへ、田坂はまた左へ回る。大久保が、前線でものすごい勢いで相手DFを追い回し、相手GKにまでつめよる。たぶん、杉本にももっと守備をしろというメッセージだろう。
23分、甲府のCKからのこぼれをパラナにシュートされるが、GK新井。24分、甲府はMF橋本に替えて新加入のFWマラニョンを入れる。マラニョンはJ2時代に甲府に在籍したことがあるらしい。
ルーズボールをもらった杉本が相手DFをおさえてカウンター、前方の小林にパスを送り、小林はシュートまでいくが相手GK。小林はかなり疲れているが、がんばっている。
甲府も阿部翔のFKやCKでチャンスを作るが、なんとかはね返す。35分、杉本がフリーでミドルシュートをうつが、相手DF。38分には、甲府のカウンターを受け、至近距離で相手MF下田にシュートされるが左サイドネットで助かる。直後に甲府はFW稲垣に替え、身長189pのFW盛田を入れる。マラニョンが前線にはりついて機能しないので、バレーとのツインタワーにしてきた。
フロンターレも39分、少し前に足を傷めたエウシーニョに替えて井川を入れる。風間監督は4バックのままで指示したらしいが、憲剛が「3にして」と言ったらしい。3バックで武岡が少し高い位置に。たぶん、4バックだとズルズル下がってしまうのだろう。
41分、相手DF土屋が上がってきてクロス、バレーに合うが、枠の外。土屋は41歳でJ1現役最年長プレーヤー。43分、甲府はMF下田に替え、MF石原が入る。「この人は甲府一筋15年」とスカパーのアナウンサーが紹介。
45分、大島からのパスを受けた小林がペナルティーエリア内左奥ライン際で相手DFとの攻防をすりぬけ、倒れずに折り返すと、ペナルティーエリアすぐ外中央にフリーでいた杉本が右足をふりぬいて、ゴールを決めた。やれやれ。
追加タイム4分。48分、よれよれの小林に替えて森谷が入る。小林は今日の3点すべてにからんだ。影の立役者。
試合後の監督インタビューで、林健太郎さんに「レナトの穴」について聞かれると、風間監督は「影響はない。」と答えていたが、そんなことはないはず。8月勝てなかったのは、復帰した田坂の肉離れもあるし、小林が戻れない中、杉本や新加入のマイアがフィットしなかったこともあるが、一人で打開できる力がある選手で得点もしていたのだから、「大穴」があいたはず。今日の小林の働きを見て、このまま怪我せずにパフォーマンスを上げていけば、大久保との相性もいいし期待できる。あとはマイアが活躍してくれないと、勝ち点を増やすのはたいへんだろう。
なんとか9位に浮上し、順位表の上半分に戻ってきた。年間は6位のまま。上位は、ガンバが5連勝の鹿島を宇佐美の2得点で破り、後期5位、年間4位に。前日浦和レッズが柏を破って年間1位になったが、広島が山形に勝ったので、再逆転。後期と年間1位に。
サッカー短評 (2015.9/8)
アフガニスタンvs.日本 0対6 (2015.9/8 テヘラン・イラン) ワールドカップアジア2次予選グループE
やれやれやっと後半は安心して見られる試合になった。前半10分、香川が目の覚めるようなミドルシュートを決めて先制。35分には、CKからのこぼれ球を本田がつないで森重がおしこんだ。後半に4点追加して、相手サポーターの応援を静かにさせた。
先発は、GK西川、DF長友、吉田、森重、酒井宏樹。長谷部と山口のダブルボランチ、香川のトップ下。左ワイドに原口、右に本田、中央に岡崎。カンボジア戦とは武藤と原口のみ替えた。
立ち上がりは、「縦」を意識したのか、DFラインから長いパスが岡崎や酒井に出たが、芝が柔らかくて長いせいもあるのか、全くうまく通らなかった。アフガニスタンの選手たちは、普段はヨーロッパの2部や4部でプレーしているらしい。かなり積極的にブレスに来ていた。
初先発の原口は、よかった。左からドリブルで仕掛けては、CKをとったり、ファールを受けたりしてチャンスを多数演出。左CKは香川が蹴った。香川とのパス交換もうまくいった。10分の香川の先制ミドルは、原口からの横パスをワントラップでうったもの。左下隅に鋭く決まった。
イランにはアフガニスタンから来た人がたくさんいるとのことでチアホーンや歓声が完全にアウェイ。アフガニスタンの選手にパスが通ったり、GKがキックしたりするだけで大歓声。TBSの解説は、福田正博と中田浩二。福田は「この歓声にだまされちゃいけない。チャンスでも何でもないプレー。早く追加得点して相手サポーターを静かにさせたい。」と言っていた。
19分、右CKは本田が蹴り、ニアで岡崎が流したが、中央で吉田、ファーで森重が飛びこむも合わず。31分のFKは、本田ではなく、なんと吉田が蹴ったが壁に防がれる。
35分、やっと追加点。また原口のドリブルから左CK。香川のキックを長友がクロス、森重がヘディングシュートしたのは相手GKがはじくが、これがゴールラインを割る前に本田がスライディングで折り返し、再び森重がつめて足で押し込んだ。この得点のリプレーが場内でスクリーンに映ると、アフガニスタンの選手は「ゴールじゃない」というしぐさ、相手サポーターは大騒ぎしたが、カタールの主審はしっかり笛を吹いた後で、抗議は認められず。真上からの映像はなかったが、ぎりぎりオンラインの感じ。
後半、すぐまた追加点がとれたのも良かった。5分、香川と原口がつなぎ、香川は相手DFに挟まれながらシュート、今度は右下隅に決まる。
10分、アタガニスタンは一人目の交替。12分、日本の4点目。右サイドの本田が中央の香川にパス、香川が走り込んだ山口にスルーパス、DFラインの裏で受けた山口は、シュートもうてたが、横パスで岡崎にチャンスをプレゼント。これを岡崎がゆうゆうと流し込んだ。ちょっとオフサイドかと思ったが、これは抗議なし。
すぐまた5点目。本田が利き足でない右足でシュート、これは防がれたが、こぼれを岡崎が相手DFとからみながらダイレクトで押し込み、らしい得点。どんどん場内は静かになっていった。TBSの土井ピッチレポーターが「日本の応援が聞こえるようになった。」と報告。
23分、アフガニスタン二人目の交替。日本も25分、酒井に替えて宇佐美を入れる。なんと原口を右サイドバックにして、宇佐美が左ワイドに入る。初め原口が右サイドバックに下がるのか長谷部が下がるのかはっきり伝わっていないようで、森重も「3バックなのか」と確認する仕草。4バックのままらしかったが。
28分、宇佐美が香川とパス交換でペナルティーエリアに進入、そのままシュートでもよかったと思うが、折り返しのパスで本田が相手DFともつれながら触ると、ボールは相手GKの体の上をころがって、コロコロとゴールイン。6点目。これでシリアがアフガニスタンから奪った得点と並んだ。
日本はカンボジアからはシリアの6得点に及ばず、シンガポールとスコアレスで引き分けているから、3連勝のシリアがただ今グループ1位。
31分、香川に替えて武藤が入る。本田がトップ下に回り、武藤が右ワイドに入る。武藤は入ってすぐに右サイドで原口からバスを受け、中央の本田に通すが、足下に入りすぎたのか、フリーだったのにシュートできず。武藤も宇佐美もこの後は得点チャンスを作れず。
36分、長谷部に替えて遠藤航が入る。長谷部はキャプテンマークを本田に巻いていった。遠藤は、原口の右サイドバックに入るのかと思ったが、そのままU22と同じボランチに。試合後、ハリルホジッチ監督は、原口にはもう少し「ウイングバック気味に行ってほしかった」と言ったそうだが、原口は「試合前に言ってほしい」(『日刊スポーツ』)。そりゃそうだ。
41分、岡崎が得たファールで本田のFK。枠の右端にいくいいコースだったが、相手GKがかろうじて押し出し、右CKに。解説の福田が「キックに少しスピードがなかった。」と言う。右CKはチャンスにならず。
43分、アフガニスタンは三人目の交替。追加タイムは4分。福田は「4分ならもう1点とってほしい。」と言う。48分、宇佐美が左CKを蹴り、中央で森重と本田が飛びこむが、重なってしまい、森重が下からうちあげて枠の上。福田が「ああいう時、声をかけあうのは難しい。」と言う。
これでやっとグループE2位に浮上。
サッカー短評 (2015.9/5)
川崎フロンターレvs.松江シティ 3対0 (2015.9/5 等々力) 天皇杯2回戦
久々に勝った。相手は島根県代表。なんとワントップにフロンターレにいた谷尾(マル)。J2のガイナーレ鳥取に移籍した後、ここに来たらしい。今季は地域リーグの中国リーグを15勝1分け無敗で優勝したとか。天皇杯1回戦は、鹿児島FCに1点取った後、守り抜いて上がってきた。
対するフロンターレは今の最強布陣。GK西部、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ。左アウトサイドに森谷、右にエウシーニョ。大久保を中央に、左FWに肉離れから復活の田坂、右に小林の3トップ。西部は5月中旬以来の先発らしい。
先制点は24分。たちあがりは最近のじりじりするようなパス回しが続いていたが、相手のプレスがあまりにもユルイので、かえってパスがずれたりして、もっとドリブルで切り込んだり、強引に遠目から打ったりすればいいのにと思っていた。確かに5バックでスペースを埋め、憲剛と大島にはすぐブレスにきて、パスもだいぶひっかかっていた。そこへ左サイドバックの小宮山が憲剛にパス、憲剛はすぐ大島に出し、大島はフリーで右アウトサイドのシュート。ゴールの右上にカーブを描いて決まった。フロンターレはこれが初シュート。
NHKのアナウンサーが、大島と谷尾は同期入団ということで、試合後谷尾にインタビューしたが、「見事なシュート」と言っていた。大島も今季リーグ戦、カップ戦通して初ゴールで、小さくガッツポーズ。すごく嬉しそうだった。
追加点は、37分。本当は、この5分くらい前に、憲剛のスルーパスに抜け出した田坂のシュートが決まっていたが、なぜかオフサイドの旗。スローリプレイが出る前から、NHK解説の福西は「オフサイドじゃないですね。」副審の誤審で田坂は1点損した。主審はJ1で笛を吹いている高山さんだが、副審は違うのかもしれない。
2点目も個人技で決まった。始まりは憲剛のFK。相手DFのクリアを小林がカットしてすかさず鋭いシュート、これは相手GKがはじいたが、そこへエウシーニョが右からつめていて、逆サイドのネットに押し込んだ。相手GKはオフサイドと思ったらしいが、認められた。
前半の終わり頃に、相手のカウンターを受け、谷尾がシュートしようとしたが、GK西部が防ぐ。しかし、相手のクロスにプレスにいかないのは相変わらず。どうしてかな。もっと守備でも、圧倒しなきゃいけないのでは。西部が倒れて少し心配したが、なんともなかったようでよかった。前半は、得点につながったシュート3本のみ。松江のシュートはなし。
後半初めから、森谷に替えて中野を入れる。中野は森谷の位置に入る。松江も5分にDF山内を下げてFW渋山を入れる。
後半10分にさらに追加点。これも小林のシュートから。田坂が中央の小林にクロス、これを小林がまた鋭くシュート、しかしこれも相手GKがはじくが、今度はそこに大久保が近づき、ゆっくり落ち着いてまっすぐゴールに流し込んだ。
小林はこの後、ボールキープしている時につっかけられて足を傷めたようで、少し心配。15分には船山と交替した。船山には、どんな形でもいいから得点してほしい。アナウンサーが「ストライカーの船山」と紹介したが、違うだろう。今のところ1点も得点していないのだから「前からよく守備するFW」。
18分、松江も二人目の交替。ボランチの23番実信に替えてDF20番砂川を入れる。さらに32分、三人目の交替。FW11番粕川に替えてMF16番山崎を入れる。フロンターレは、38分、田坂に替えて、マイアが入る。田坂は後半も惜しいシュートがあったが、相手GKが指先で触って、わずかにはずれていった。マイアは強引なドリブルが目立った。
後半は、フロンターレのシュートは8本、松江は5本。谷尾のヘディングシュートは、武岡と谷口で挟んだのに、上で触られた。交替で谷尾とツートップになった渋山にもシュートされた。シュートされなかったが鋭いクロスを入れられ、危ない場面もあった。地域リーグのチームと互角にやってはいけない。
追加タイム3分あったが、まあなんとかサンドバッグにもならずにタイムアップ。終盤、相手は明らかに足が止まっていた。この勝ちがリーグ戦につながるといいのだが。
サッカー短評 (2015.9/3)
日本vs.カンボジア 3対0 (2015.9/3 埼玉ス) ワールドカップアジア2次予選グループE
ようやく勝ったが、すっきりしない。世界ランク180位くらいの相手に力んでシュート38本で3点はさびしい。やはり1点目を決めたのは、本田だった。
先発は、GK西川、DF長友、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と山口のダブルボランチ、香川のトップ下。左ワイドに武藤、中央に岡崎、右に本田。
カンボジアは23歳以下の選手が多い若いチーム。監督は韓国の李さん。「守りを固める」という前日会見通り、5バックで守り、日本のパスやクロスをはね返し続けた。
日本の先制は、前半28分。それまで右サイドから、酒井とのコンビでチャンスを作り続けていたが、やはり本田にはクロスよりシュートが似合う。強いミドルシュートをうつと、相手GKの指先をはじいてゴールイン。本田は試合後、「いいコースではなかったので、決まってよかった。」と言ったが、相手に「さすが」と思わせる、味方はここぞで頼りになると改めて感じさせる得点だった。
酒井宏樹のクロスは、単調に見えた。「縦に速く」という命題に忠実に、ほぼワンタッチで入れていて、ゴール前の選手に合わせようという感じがしなかった。
35分に、カンボジアにFKを与え、ヘディングシュートされるが、GK西川が押さえる。
40分、山口のパスを受けた香川がシュート、相手GKがはじいたボールを岡崎が押し込むが、相手GKが再び防ぐ。前半の内に追加点をとりたいが、決まらない。
43分、岡崎、武藤とわたったボールがフリーの香川へ。これは絶対入るだろうという至近距離のシュートを蹴り損ねて、香川は渋い顔。44分、カンボジアは一人目の交替。なんだか、力んだシュートや無駄なミドルシュートが多かった。
後半は、カンボジアはさらにひいて守る。5分、やっと追加点。長友、山口とつなぎ、最後にシュートしたのは、なんと吉田。解説者が、「力のぬけたいいシュート」と言っていた。攻撃陣は、余分な力が入っているということだろう。
10分、武藤と香川がポジションチェンジ。武藤が岡崎とツートップ、香川が左ワイド。武藤は、マインツでワントップなのでこの方がいいのかも。香川は、ザック監督の時、左で苦しんでいたが、今回は好機を続けて演出。
16分、さらに追加点。山口から右サイドの本田へ、本田から岡崎に渡り、岡崎はシュートするも相手DF、しかしここにつめていた香川が流し込んだ。
18分、カンボジアは二人目の交替。20分、日本も武藤に替えて宇佐美を入れる。宇佐美は武藤と同じツートップに入り、すぐに長友から深い位置から折り返しのパスを受けてシュートしたが、やはり力んでいるのか、相手DF。
33分、岡崎に替えて興梠が入る。岡崎は、得点できそうでできなかった。カンボジアは人海戦術で守っていてスペースがない。長友が意表をついて鋭いシュートをうつが、相手GK。興梠も長友からのクロスをヘディングで流し込もうとするが枠の右。
38分、本田に替えて原口が入る。40分、原口がドリブルから左サイドの宇佐美にパス、宇佐美が左足でシュートするが枠の上。うーんガンバでの宇佐美と違う。42分には、香川とのパス交換で、相手GKと1対1になり、シュートするが決まらない。これは少し宇佐美らしかった。
44分、カンボジアは三人目の交替。追加タイム5分。原口のシュートも決まらず。あんなにただ守っているのだから、ドリブルしていけば、PKとか取れたのではないか。と思うのは素人考えか。日本と0−0で引き分けたシンガポールは、カンボジア相手に4点とったし。前半、あれだけ放り込んだ、右サイドの酒井からのクロスからは、1点も生まれず。ハリルホジッチ監督も、どん引きのアジアの戦い方にふさわしい戦術を授けてほしい。
これでグループEの4位。各組1位と2位のうち成績上位の4チームが最終予選に進む。次はアウェイでアフガニスタン(9/8)、その次もアウェイでグループ1位のシリア(10/8)と対戦。さらにその次もアウェイでシンガポール(11/12)とリベンジマッチ。
サッカー短評 (2015.8/30)
川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 1対3 (2015.8/29 等々力) 第9節
また負けた。もう同じ事の繰り返しは見たくない。どうして健勇はシュートしないのか。解説の川勝さんが言うように、「足を振る」べきだ。相手がセカンドステージ首位で5連勝のチームという前に、自分たちのやるべき事がやれていない。
先発は、GK新井、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。山本と大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保を中央に、左FW杉本、右にアルトゥール・マイア。ベンチに小林が戻ってきた。相変わらず角田の名前がない。と思っていたら、8/1に清水エスパルスに移籍していた!! レンタルとは言え、ショック…。
試合は、前半たちあがりはまあまあよかった。しかしここでシュートしない、あるいは枠に打たないでいるうちに、リズムが次第に鹿島へ移り、なんとか0−0で折り返した。
後半は押されっぱなし。結局、前半から積極的にシュートしていたカイオと金崎に2点とられ、エウシーニョがせっかく39分に1点返したのに、後半最後、追加タイムにダメ押しの3点目を、交替選手にとられて万事休す。
後半32分のCKから、大久保がスカッとたたき込んだのが、マイアのキーパーチャージで認められなかったのが悔やまれる。
とうとう11位に落ちた。年間は6位。
サッカー短評 (2015.8/22)
湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ 2対1 (2015.8/22 BMVス) 第8節
せっかく大久保が先制したのに、不注意なバックパスからすぐ追いつかれ、終盤逆転されてそのまま連敗。かんべんして〜。これで一気に10位に後退。年間でもついに5連勝のアントラーズに抜かれて6位に。次はその鹿島戦。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、井川、武岡の4バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左ワイドに森谷、右にエウシーニョ。杉本と大久保のツートップ。
開始キックオフのボールを杉本がカットして、大久保とパス交換しながら相手ゴールに迫り、1分たたないうちに大久保がシュートをたたきこんだ。普通、これで安定して試合を進められるのに、その後、不用意に相手にボールを渡したりしていた。得点した後は、少しボールを持って、流れを渡さないようにすべきなのに。
そうこうするうち、テレビが湘南のチョウ監督を映している間に、憲剛が右サイドでボールを武岡に渡そうとして少し強く蹴ってしまい、武岡が後逸。追いかけたが相手FW藤田がこれを拾い、GK新井と1対1に。谷口が後追いしたが間に合わず、ニアにたたきこまれた。これで先制されて少し鈍かった湘南の元気が戻り、あとはサンドバッグになる兆候。
結局、後半12分に森谷に替えて、今季の新人、中野が初登場、ドリブルからシュートが得意らしいが、あまり発揮できず。がんばって一度はドリブルしていた。
ベルマーレは、後半28分に、得点した藤田に替えて新外国人アリソンを入れ、これがすぐ31分に逆転の得点。
フロンターレも34分、小宮山に替えて船山を入れたが、今日もあまりシュートせず、従って得点もナシ。どうしてこう夏場にズルズル弱いのだろう。
サッカー短評 (2015.8/16)
ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ 0対2 (2015.8/16 ノエビアス) 第7節
すごく荒れたピッチのアウェイ。ボールが不規則バウンドする中、せっかく前半押していたのに、決められないでいるうちに、終了間際にCKからレアンドロにバックヘッドで決められて失点。後半は、次第に消耗して、井川の足もつり、誰もシュートしない。最後は渡部千真にダメ押し点を決められて、ホームで8戦勝ちナシのチームに100勝目をプレゼント。どうして毎年夏にズルズル後退してしまうのだろう。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、井川、武岡。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに森谷、右にエウシーニョ。大久保と杉本のツートップ。
前半初めはは、5バックの神戸のDFラインとボランチ二人の間がポッカリあいて、そこで憲剛と大島が自由に前を向いてボールを縦に付けられた。そこで何本かシュートもうったが、すべて枠の外。
そのうち、神戸のネルシーニョ監督がチョン・ウヨンをアンカーに上げて、右から中へ入ってくるエウシーニョに対処させ、神戸の中盤、森岡と三原は予定通り。憲剛と大島をチェックできるようになった。スカパー解説の長谷川さんが言うとおり、「ここが大きな転換点」になり、この少し後に攻め込まれてCKを与えて失点したのだから、そのとおりなのだろう。
後半、何か手をうつかと思われたが、結局、20分になってから、森谷に替えてまだ合っていないマイアを入れ、マイアもシュートせず、井川の足がつったが実藤ではなく、33分に武岡に替えて車屋を入れた。小宮山が武岡のいた右サイドバックに。車屋は左利き同士、マイアとのコンビで左サイドからの攻撃を期待されたと思うが、まだちぐはぐで、守備では2枚目のイエローをもらった。
43分になってから、小宮山も下げて3バックにし、FW船山を入れたが、船山もシュートしない。
後半の唯一のチャンスは、CKで谷口がノーマークでヘディングしてバーに当てたのだけ。これも叩きつけられなかったので、バーの上に当たっていて可能性はなかったが。
試合後のインタビューで風間監督は「シュートを枠にうっていない。これだけひどいピッチで選手たちはよくやり続けた。」と言っていたが、「先制のチャンスも追いつくチャンスもあったので、後は個人の精度の問題。」とも言っていた。
これで6位に後退。年間では5位のままだが、6位の鹿島がついに勝ち点3差まで追いついてきた。鹿島はセカンドステージ1位、2位は広島、3位に柏、4位FC東京、5位名古屋。
サッカー短評 (2015.8/12)
川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 0対0 (2015.8/12 等々力) 第6節
ホームで最下位相手にスコアレスドロー。前節、復帰後初得点し好調だった田坂が怪我で離脱、新加入のマイアがいきなり先発。しかし、前期の対戦で敗戦した相手に立ち上がりからハイプレスをかけられると防戦一方。前半だけで相手MFロメロフランクに4本もシュートされ、船山の惜しいバイシクルシュートは、相手GK山岸がスーパーセーブ、大久保は右足親指の怪我で途中交替、途中出場の杉本がシュート1本では勝てない。
先発は、GK新井、DF谷口、井川、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに小宮山、右にエウシーニョ。大久保を中央に左ワイドに船山、右に左利きのマイア。小林はまだ故障中、角田の名前も見えない。
モンテディオ山形は前線にFW林とディエゴ。中盤でロメロフランクが3ボランチの中央で、フロンターレのダブルボランチをマーク。左アウトサイドにキムボムヨン、右に高木純平。3バックの右にはキックの名手石川。GKは山岸。
立ち上がりから押し込まれ、連続してCKを与える。ロメロフランクにシュートまでもっていかれるが枠の外。TBS解説の金田さんによれば、ロメロフランクは、フロンターレのダブルボランチ封じのはずだが、26分にもロングスローからの攻撃でミドルをうたれ、GK新井が押さえる。
相変わらず、3バックのときは、両サイドからのクロスに誰もプレスにいかず、自由にクロスを入れられている。船山はせっせと走っているが、ここのプレスに行くのは、両アウトサイドMFだろう。金田さんは「フロンターレはよくこの時期に勝たなければならない試合をホームで落とす。」と言う。
いきなり先発のマイアは、右サイドからクロスを入れたり、エウシーニョとのパス交換で切れ込んだり、31分と39分にはFKを蹴ったりしたが、チームになじむにはまだ時間が足りない。風間監督によれば「かなりの才能の持ち主」らしいが。
前半のフロンターレのシュートは4本のみで、12分、マイアからのパスを受けた大久保のシュートは相手GK。45分には、エウシーニョのパスに左サイドから小宮山が走り込み、鋭いシュートをファーサイドの隅めがけてうったが、惜しくも枠の右。
後半は交替はないが、4バックに変更。小宮山が下がり、ダブルボランチはそのまま。たぶんマイアと大久保のツートップ、左右ワイドに船山とエウシーニョか。
9分、憲剛のスルーパスに走り込んだエウシーニョの右からのクロスに、船山がバイシクルシュート、右上に決まるかと思ったが、相手GK山岸がかろうじて片手ではじき出した。船山は、これでも決まらないのか、という風情ですわりこんでいた。
13分、マイアに替えて杉本を入れる。杉本はボールが出てから動き出すので、フリーで受けられないし、相手DFにも読みやすい。前回途中出場したときは、前線からの守備にも走らず、シュートも打たず、TBSのアナウンサーにも「風間監督に『後半から出た選手が働かなかった。』と言われていました。」と言われてしまう。しかし、守備には走ったが、肝心のシュートは、35分、大久保のスルーパスを受けて振り向きざまのミドルだけ。これも相手GK山岸の正面。
右足が痛そうな大久保を37分に下げて森谷が入る。杉本を中央に、左船山、トップ下に森谷か。山形もロメロフランクに替えて、ガンバからレンタルの小椋を入れる。憲剛はさかんにスルーパスを送るが、続けて43分、船山に替えて車屋が入る。車屋が左サイドに。山形も左CKを蹴っていたMF宮坂に替えて、鹿島からレンタルのFW高崎を入れる。
追加タイム4分あったが、47分のエウシーニョのシュートも枠に飛ばず。0−0でタイムアップ。山形は勝ち点1を積み上げ、年間最下位から脱出、石崎監督のねらった粘りある試合運びで少しだけ浮上。一方、フロンターレは4位に後退、年間総合では5位のまま。勝った鹿島と柏が2位と3位。首位の広島が鹿島に負け、6連勝ならず。
試合後、金田さんのインタビューで、「山形の固めた守備に対してサイドから行くのか、それとも自信をもって中央突破するのか」と問われた風間監督は、「それ以前の問題で、パスの選択が正しくない。選択肢があるのに、パスする優先順位を固定してしまっている。」「引き分けになった原因は二つあって、せっかく取ったボールをガタガタ動かして取り返されてしまったことと、得点を取りきれなかったこと。」
サッカー短評 (2015.8/10)
日本vs.中国 1対1 (2015.8/9 武漢) 東アジアカップ
結局、先に失点したため、追いついただけで、引き分け。2分1敗の最下位に終わった。しかも得点したのは、またもMF武藤。「ストライカーを見いだしたい」というミッションも不発。川又、宇佐美、永井、興梠、浅野…全員無得点。大会前に世界ランクは50位だったが、途中で56位に下がり、韓国に抜かれた(52→54位)。
先発は、GK東口、DF米倉、槙野、森重、丹羽。遠藤航と山口螢のダブルボランチ、左ワイドに宇佐美、トップ下に武藤、右に永井。ワントップに川又。東口、米倉、丹羽は初出場。GK東口は初招集から4年ごしの初キャップ。初招集の米倉はガンバでは右サイドバックだが左SBを、丹羽はCBだが右SBと本来とは違うポジションでのDFライン。宇佐美は唯一3試合先発。川又は先発2試合目。監督は、「中三日で休養もとれたので、期待してください。」と言ったらしい。
中国は、平均身長で日本を3pほど上回っている。3月にフランスのリヨンの監督だったペラン監督を招聘。中国はこの試合に勝てば優勝なので、意気込みは高い。観客も、女子の試合ではガラガラだったのに、2階の上の方まで満員。歓声や怒号、ニセモノのホイッスルなどすごい盛り上がり。おまけに雨が激しく降っている。
試合開始直後はよかった。武藤が連続で右CKを蹴る。宇佐美のシュートは枠に向かって曲がったが、惜しくもバーに当たる。これが入っていれば違ったのに。
8分、宇佐美のパスをカットされ、ロングパスで相手FWに通されシュートされる。テレビの解説は、元ボランチの山口素弘さん。「一発のパスに気をつけないと。」10分には、やはりカウンターを受け、今度はシュートを決められる。DFに何人かが寄ったがつめきれなかった。ピッチ解説は永島さん。「1点とったあと、中国は明らかにひいて、カウンターねらいになった。」とレポート。
日本の得点は、前半も終わり間際の41分。左サイドを米倉が攻め上がり、槙野からのパスをダイレクトで中央へ鋭いクロス、これを後ろから走り込んだ武藤がシュートし、左隅に決めた。武藤は大会2得点でなんとこれで得点王。
東アジアカップで最下位は初めてらしい。結局、国内組ではだめだということか。
サッカー短評 (2015.8/9)
日本女子vs.中国 2対0 (2015.8/8 武漢) 東アジアカップ
やっと最後で勝って最下位をまぬがれた。最終戦は地元中国。世界ランクは14位だが、かつての古豪。今年の女子ワールドカップでは、アメリカと決勝トーナメントであたり、0−1と善戦した。そのときのメンバーが先発に10人いるらしい。後半43分に先制、追加タイムに、杉田がミドルを決めてダメ押しした。
日本の先発は、GKは2試合目の山下。DFは高良、村松、田中明日菜、京川。川村と杉田のダブルボランチ、左ワイドに有町、右に中島。高瀬と田中美南のツートップ。京川はFWもできる攻撃的な選手だが、サイドバック起用でプレーの幅は広がったか。
後半は、日本のペースだった。後半始めから、高瀬に替えて菅澤が入る。日比野レポーターから「中盤の布陣を変更」と報告。中島がトップ下に入り、川村と前後の関係でボールをさばく。杉田が左ワイドに出て、そこにいた有町が右に回る。21分には、よく走っていた有町に替えて増矢を入れる。
中国は、自ら組み立てず、日本のミスパスにすかさず詰めてカウンターを繰り出す。日本は、前の2試合の反省や修正が効いてきて、だいぶボールへの寄せやゴール前の連携もよくはなっている。しかしダブル解説の一人、矢野さんによれば「人数だけたくさんいてもファーストディフェンダーを決めないと誰もいかないことになる。」もう一人の解説、本田さんは「簡単にシュートをうたず、もう一人からむ、もう一手間かけてペナルティーエリアに入った方がいい。」と言う。
38分、田中美南に替えて横山が入る。入ってすぐにシュートチャンスがあったが決められず。しかし、43分、足の止まった中国DFの間を斜めに動いてパスを受けて、相手GKとの1対1を今度は上手にかわしてシュートをうちこんだ。中国は、この後なぜかGKを交替。
追加タイム5分。時間稼ぎのロングキックも蹴ったが、48分、菅澤にボールが入り、相手DFに寄せられながらも味方に落とし、ペナルティーエリアの外から走り込んだ杉田がダイレクトで矢のようなシュートをうつと、飛び出した相手GKの指先をかすめてファーサイドの隅に見事に決まった。
日本は大会3位。北朝鮮は2−0で韓国に勝って3連勝で大会2連覇。
サッカー短評 (2015.8/5)
日本vs.韓国 1対1 (2015.8/5 武漢) 東アジアカップ
夕方7時20分なのに34度もある中での対戦。日本は前半、まるで北朝鮮戦のリプレーのようにじりじり押されて先に失点。森重のハンドをとられてPKを献上したもの。しかし、前半のうちに、山口螢のシュートで追いついたのはよかった。後半は、早めにプレスにいくようになり、相手との間合いもつめ、互角から優勢になったが、追加点がとれなかった。足が止まった永井をもう少し早く浅野と交替できなかったか。川又を入れるなら、終了間際ではなく、せめてもう10分早く入れられなかったのか。
先発は、GK西川、DF太田、槙野、森重、遠藤。藤田と山口のダブルボランチ、トップ下に柴崎、左サイドハーフに倉田、右に永井。ワントップに興梠。倉田(ガンバ)と藤田(鳥栖)は初キャップ。
韓国は前線に190pのキム・シヌク、ボランチにヴィッセル神戸のキャプテン、チョン・ウヨン、左サイドハーフに鳥栖のキム・ミヌなどJリーガーが5〜6人いたらしい。
倉田は良かった。攻撃にも前からの守備にも走り回って、相手にプレスをかけ続けていた。遠藤は引き続きよかった。藤田もまあまあ。柴崎も視野は広かったが、前半の押されているときにリズムを変えられなかった。太田は期待はずれ。正確なクロスが持ち味なのに大きくなりすぎたり、サイドの攻防ではクロスをあげられたり。永井は前半守備に奔走したせいか攻撃のエネルギーがなくなったか、後半全く走れず。興梠は、柴崎のパスや西川のフィードをうまく収められず、期待はずれ。槙野は初戦の反省を生かし、長身の相手FWにあまり仕事をさせなかった。後半永井との交替で出た浅野は、入ってすぐに柴崎からのパスを受け、ペナルティエリアに切り込んだのに、止まってしまい、シュートせずにパスして逸機。韓国も疲れていたのだから、ペナルティーエリアの中を猛進すればPKがとれたかも。
フジ解説は、初戦に続き、元代表ボランチの山口素弘。前半のプレスの甘さについて「もう1メートルくらい前でかけ始めないと。」と言っていた。
サッカー短評 (2015.8/4)
日本女子vs.韓国 1対2 (2015.8/4 武漢) 東アジアカップ
またも逆転負け。韓国はカナダ女子ワールドカップ16強のレギュラーメンバー。日本は、先発のうちワールドカップ経験者は、ゲームキャプテンの田中明日菜のみ。それでも前半、こぼれ球を中島がシュートして先制したが、後半、ミスパスが増え、いったんはボランチに川村を入れてずいぶん安定したものの追加点はとれず、逆に同点とされ、終了間際にまたしても京川のファールで与えたFKを直接決められ、敗戦。
先発は、GK山下、DF薊(あざみ)、村松、田中明日菜、京川。猶本と上辻のダブルボランチ、左サイドMFに中島、右に柴田。有町と田中美南のツートップ。4年前「ヤングなでしこ」として、日本で開催された「U17女子ワールドカップ」で活躍した選手が多い。猶本、柴田、田中美南はU17のメンバー。村松と京川も同世代。
フジテレビの解説は、当時のU17女子監督だった本田さんと元なでしこGK山郷。山郷が「結局シュートを打たれているのだから、寄せが甘い。」と言う。特にCB村松は、当たりに行かなければならないところで、入れ替わられたり、間合いが遠すぎたり、下がりすぎたりで判断が甘すぎ。まあGK山下が19歳なので、本当ならコーチングでDFに指示しなければいけないのだが、無理があった。交替で後半出てきたFW菅澤はまあ役割はこなしていたが、やはり交替で後半出てきた、U17世代のFW横山は全く効いていなかった。
サッカー短評 (2015.8/2)
日本vs.北朝鮮 1対2 (2015.8/2 武漢) 東アジアカップ
なんと男子も北朝鮮のパワーサッカーに逆転負け。縦に速いサッカーで先制したのはよかったが、前半の終わりと、後半の大部分で後手に回り、最後で耐えきれずに逆転を許した。
GK西川、DF藤春、槙野、森重、初招集の遠藤。谷口と山口螢のダブルボランチ、浦和レッズの武藤のトップ下。川又を中央に、左に宇佐美、右に永井。
立ち上がりはとてもよかった。かつてないくらいに、勢いを持って入れた。3分、右サイドバックの遠藤が攻め上がってクロスを入れると、ニアに武藤が飛びこんで押し込み、あっさり先制。
その後も宇佐美、川又がシュートまでいき、追加点がいつでも取れそうな感じだった。しかし北朝鮮は、前線にロングボールを放り込む戦法に徹底して、パスもワンタッチでどんどんつないでくる。それでも前半はペースを取り返して、宇佐美や永井のシュートもあり、リードしたままハーフタイム。
後半は、立ち上がりから北朝鮮が猛攻。次第に後手になり、DFラインが下がりだしたので、11分、宇佐美に替えて柴崎を入れる。谷口をアンカー、山口と柴崎を二列目に置き、中盤を安定させようと図る。
18分には柴崎の惜しいシュートもあったが、追加点は入らず。27分、川又に替えて興梠を入れる。夜七時でも33度もあり、選手たちの消耗も激しい。
北朝鮮は、後半途中からFWに190pくらいありそうな大型選手パクを入れてきた。森重や槙野がまともに競っても、頭一つ高い。33分、そのパクにクロスが入り、落としたところに走り込んだ選手がダイレクトで右角にシュートし、同点に。
さらに43分、スローインから、パクにクロスが通り、今度は直接ヘディングで決められ、逆転される。
日本は、追いつかれた後の39分に、永井を下げて最年少の浅野を入れたが、スピードを生かす展開にならず。さらに追加タイムの最後で柴崎がFKを蹴ったが、枠をはずし、万事休した。
ハリルホジッチ監督は、試合後のインタビューで、「選手のコンディション不良」を原因としたが、どうだろう。
サッカー短評 (2015.8/1)
日本女子vs.北朝鮮 2対4 (2015.8/1 武漢) 東アジアカップ
新生チャレンジなでしこジャパンは自滅。失点はほとんど全て自分たちのミスパスからカウンターを受けて決められたもの。日本は、結局シュートを決めきる力も足りなかった。
北朝鮮は、前回優勝。今年の女子ワールドカップは、ドーピング違反で出場できなかった。チームはリオ五輪に向けて若返り、平均年齢は20.3歳だそうだ(日本は23歳)。エースFWのラ・ウンシムは健在。現在の世界ランクは、日本が4位で、北朝鮮は8位だが、日本の対北朝鮮戦は5勝5分け10敗と大きく負け越している。
先発は、GK山根、DF左から高良、高畑、北原、京川。川村と上尾野辺のダブルボランチ、左アウトサイドに杉田、右に増矢。菅澤と有町のツートップ。高良、高畑、杉田、有町は初めて見た。京川は本来、攻撃の選手だが、今回はなぜか右サイドバックで先発。川村がキャプテン。佐々木監督の抜擢で、生まれて初めてキャプテンになったとのこと。
前半たちあがりの15分くらいは自分たちのリズムでやれていた。ところが21分、京川のペナルティーエリア内での守備がPKをとられた前後からおかしくなった。PKは、GK山根がストップして、悪い流れを断ち切れたはずだったが、パスをカットされる場面が目立ちはじめる。横パスやバックパスが弱くて相手にわたってしまう、攻撃のロングフィードがずれてあっさり相手へのパスになってしまう…など。芝の状態が悪いのかもしれないが、それは相手も同じ。
途中で、ボランチの上尾野辺を左サイドバックに下げ、高良とポジションチェンジ。結局、35分、カウンターを受け、リにシュートを決められてビハインド。前半は1失点だけでハーフタイム。
後半は交替なしだが、布陣を変える。上尾野辺が左サイドMFに、杉田をボランチに入れ替え。後半早々の4分、上尾野辺の右CKをニアで菅澤がつぶれ、中央で増矢が落ち着いてトラップ、シュートを決めて同点。
16分に京川に替えてFW横山を入れる。横山と菅澤のツートップ、有川が左サイドMFに、高良が右サイドバックへ回り、川村がCBに下がって北原と組む。3バックか。たぶん上尾野辺はボランチに戻り、杉田と組んだ。
これで波に乗れるとよかったが、20分、また同じようにカウンターから失点。フジの解説、元ボランチ加藤さんは「相手に寄せきれていない、最終ラインと中盤の間が空きすぎている。」と言う。
24分、杉田が目の覚めるようなミドルシュートを決め、また同点に。今度こそリズムを取り戻したかったが、まだ連携ができていないため、ひとつのミスパスであっさりカウンターを受けてしまう、の繰り返し。
佐々木監督はCBの控え選手を準備させていたが、35分、37分と立て続けの相手エースのラ・ウンシムに得点され、急きょFW高瀬を入れる。高畑との交替。しかし、せっかく長身の菅澤と体が強い高瀬がそろい、増矢もまだ走れているのに、中盤もバックからもフィードのボールを前線に送れない。
追加タイム4分。47分に横山がドリブルから惜しいシュートはうったが、結局得点できずにタイムアップ。48分になって、有町を下げて猶本を入れたが、どういう意図だったのだろう。
試合後、佐々木監督は、「守備が疲れているのはわかっていたので、もっと早く交替させてあげたかった。」と言っていた。キャプテンの川村は、試合中にも監督からもっと声を出すように言われていたが、「チームを落ち着かせられなかった。」と肩を落としていた。もう1試合は、なんと最も世界ランクが低い韓国が開催国の中国に1−0で勝利。
サッカー短評 (2015.7/29)
松本山雅vs.川崎フロンターレ 3対1 (2015.7/29 松本平) 第5節
また、前半と後半で別人のサッカーをしてしまった。風間監督は、後半の出来を「見たくないサッカー」と言っていた。前節の反省からか、前半にたたみかけて3点とったのは良かったが、後半は切り替えた松本山雅に押し込まれ、サンドバッグの時間が長かったが、途中出場の阿部に1点とられただけでなんとか逃げきれた。
先発は、GK新井、DF谷口、井川、武岡の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに小宮山、右にエウシーニョ。大久保を中央に左に船山、右に田坂。ベンチに森谷や杉本はいるが、角田と小林はいない。
前半は、立ち上がりこそ少しバタバタしたが、次第にパス回しがスムーズになり、12分の大久保のミドル、13分の大島のシュートの後、16分に先制。相手ボールをカットした憲剛が大久保につなぎ、大久保は再度憲剛に落とし、憲剛は右の田坂にパス、田坂がペナルティーエリアに持ち込み、相手DFをかわしてファーサイドのネットに見事なシュートを決めた。これが復帰後初ゴール。
追加点はFKから。25分、中央右寄りの位置から憲剛がファーサイドに蹴ると、飛びこんだ谷口がダイレクトで左足で押し込んだ。
昨年、この松本山雅で19点とった船山は、ここで恩返ししたいところだったが、31分、エウシーニョから折り返しのパスを受けてシュートしたが、枠の上にはずしてしまう。しかし、3点目には貢献した。
35分、大島からのパスを受けた大久保が船山にパス、船山は相手DF岩間をかわし、さらに、後期に松本へ移籍してきた相手DF安藤が寄せてきたときにつぶれたが、タイミングよく大久保が拾い、すかさず蹴り込み3点目。この直後、武岡が怪我で交替。車屋が入る。
これで気持ちよく後半も戦えるはずだったが、ここまで2連勝の松本がホームでこのままでは終われないと、立て直してきた。まず、後半最初からDF酒井に替えてMF前田を入れる。守備の寄せを速くして、ロングボールを前線のオビナに付ける。右サイドの田中隼磨もどんどん攻撃参加。
後半はほとんど守備に追われた感じ。フロンターレは前半シュート9本のうち6本までで3点とった。後半は4本のみ。CK、FKも前半はそれぞれ2回と8回あったが、後半は0と4回。対する松本は、前半シュート4本、後半9本。CK、FKは前半0と4回だったが、後半11回と10回。完全に形勢逆転した。
こういうとき、どうして立て直せないのか。13分に船山に替えて杉本を入れたが、役に立ったとは思えない。ほとんどの時間、消えていた。走れないなら、なぜベンチにいるのだろう。ポストプレーは収まらないばかりか、相手ボールになってしまう。それをチェーシングするわけでもない。船山がいたときと比べて、一人少ないようだった。夕方7時キックオフ時に28度もあり、フロンターレは急速に足が止まってきた。
22分、松本が二人目の交替。FWオビナに替えてFW阿部が入る。すると24分、相手ロングスローをGK新井がパンチングしようとしたが不十分で、ゴール前で混戦になり、こぼれ球を攻撃参加で上がっていた相手DF安藤がシュート、これはバー直撃で助かったと思いきや、はね返りを相手FW阿部に打ち込まれて失点。阿部がボールを持ったとき、全員がただ立って見ているだけだった。
30分過ぎ、久々に相手陣内に攻め込むが、田坂が右から入れたクロスがあっさり相手にわたってカウンターを受ける。35分から連続して相手CKを与えるがなんとかしのぐ。38分、相手右サイドから田中隼磨がクロスを入れ、相手FW阿部がダイビングヘッド。わずかに枠の右で助かる。40分、小宮山に替えて実藤が久しぶりにピッチへ。またまた連続CKを与えるがなんとかしのぐ。
43分、田坂が左サイドからシュートし、バーに当たったのが、後半唯一のチャンスだったか。追加タイム3分あったが、なんとかしのぎきってタイムアップ。
試合後のインタビューで風間監督は「後半、交替で出た選手が仕事をしなかった。」とはっきり批判した。体調不良なのか単に自分のやることが整理できていないだけなのか。3位に浮上。年間通算は5位のまま。上位は、広島が5連勝で1位、2位には名古屋が浮上。4位鹿島、5位ガンバ。レッズは1勝2敗2分の勝ち点5で14位。
※レナトの後釜に、新しいブラジル選手が8/3登録。22歳のMF、アルトゥール・マイア。フラメンゴからのレンタル移籍。
サッカー短評 (2015.7/25)
川崎フロンターレvs.清水エスパルス 3対2 (2015.7/25 等々力) 第4節
相手は最下位とはいえ、前期にはアウェイで5失点して負けた相手。ところが、幸先良く大久保の得点で先制したものの、なんと前半のうちに逆転され、心配したが、後半12分、怪我から復帰した武岡の移籍後初ゴールで追いつき、大久保の2点目で勝ち越した。もう1〜2点取れそうだったが、なんとか逃げ切った。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、井川、武岡。大島のアンカー、憲剛と森谷が二列目。大久保を中央に左が田坂、右にエウシーニョ。前節までベンチにいた角田の名前がない。小林はまだ戻ってこない。レナトの移籍金3億円で誰か代役は雇わないのか。
エスパルスは、なんと水原サムソンから完全移籍のチョン・テセがワントップで先発。ウタカと大前がツーシャドー。本多と八反田のダブルボランチ。左右のアウトサイドにデュークと枝村。フェイスガードの平岡がCBで左右のストッパーは犬飼とヤコビッチ。GKはフロンターレからンタル移籍の杉山。
5分、相手FWのウタカにシュートされるがGK新井。7分には、相手FKから、またウタカに打たれそうになるが、トラップに失敗してGK新井。守備は相変わらず甘い。
11分、右サイドから攻撃し、森谷とパス交換した大久保がゴール右でフリーとなり、シュートを左上にうちこむと、相手GK杉山の指先をはじいてゴールイン。大久保はゴリラのように胸をたたくパフォーマンス。この少し前にもシュートチャンスがあったが、打ち切れなかったので、嬉しかったのだろう。
前節もそうだったが、大島のワンボランチは、中盤が安定しない。森谷はほとんど戻って来ない。井川はテセをがっちりつかんでいて、絶対に得点させない意気込み。試合前にフロンターレの誰かが「テセは大事な試合ではよく力んで空回りする。」と言ったという談話がレポーターの高木さんから入る。
ところがこの後、次第に試合のリズムを清水に渡してしまう。風間監督が試合後に、TBS解説の水沼さんのインタビューで「前半の得点後の30分はサッカーをしてない。」と怒っていた。
16分の左CKは憲剛が大きく折り返して、田坂がミドルを打ったが、枠の外。19分、谷口が攻撃参加し、パスを受けた森谷がミドルをうつが枠の上。
20分、テセがマークがついたまま、強引にふり返りざまにミドルシュート、枠の上でホッとする。21分、相手ボランチ八反田が左のデュークにつなぎ、そこから中央にクロスが入り、とびこんだウタカにヘディングで押し込まれる。同点。
25分、森谷からのパスを受けた大島がミドルをうつが枠の上。29分、またもウタカにシュートされ、井川か誰かに当たってはずれるが、相手CKに。左から大前が蹴り、GK新井がクリアし、また右CK。こちらも大前が蹴り、今度は決められてしまった。どうしてウタカをしっかりマークしないのか。谷口が後追いしていたが。CKのときはマンマークにしたはずでは。
34分、ウタカにボールをとられ、右に流れたテセにわたり、シュートされるが、GK新井。
40分、フロンターレも大島の縦パスに大久保がダイレクトでシュートするが、惜しくもクロスバー。解説の水沼さんが「一瞬足を振るのが早かった。」と言う。せっかく前半のうちに追いつけそうだったのに。43分には、相手DFラインの裏に抜け出した小宮山がシュートするが弱くて決まらず。水沼さんに「オフサイドか迷いながらシュートしている。うまく抜けたんだから気にしないでシュートすべき」と言う。追加タイム2分あったが、ビハインドのままハーフタイム。
後半始めから森谷に替えて船山が入り、大久保とツートップ。憲剛が下がってダブルボランチか。DFラインは谷口、井川、武岡の3バック。小宮山が左アウトサイド、田坂がトップ下か。
1分、いきなりテセにシュートされるが、枠の左。4分、憲剛が左の小宮山にさばき、小宮山はサイドを駆け上がってすぐにクロスを入れたが相手DF。続けて谷口が攻め上がり、クロスを入れるがこれも相手DF。5分、憲剛のショートコーナーから大島がシュートするが、相手DF。6分、憲剛の右CKも相手DF。「ここで得点しておきたい。」と水沼さん。
11分、中盤やや右からのFK。憲剛が蹴り、田坂がヘディングシュート、これを相手GKがはじくが、そこへ武岡がつめて、押し込みやっと同点。これでようやくリズムが出てきてパスが回り出す。
13分、相手GKが田坂のクロスをはじいたボールにつめた船山が絶好のシュートチャンスを得るが、どうしたことか枠のかなり上へ。TBSの清水アナが「今のはシュートではなくクロスをねらいましたか。」と言う。
16分、憲剛が左CKからニアの武岡のヘッドに当てたようなボールを蹴るが、相手GK杉山がすごい反射ではじき出す。17分、船山がペナルティーエリアでヤコビッチに倒されるが、扇谷主審は笛を吹かない。18分、憲剛のループパスにエウシーニョが絶妙の飛び出しで合わせるが、オフサイドの判定。うーん。19分には、憲剛のパスがフリーの船山に通るが、決めきれず。
24分、憲剛のパスにゴールライン近くで追いついた小宮山がシュート、相手GKがはじいたところにエウシーニョがつめ、余裕でゴールかと思われたが、相手DF平岡が戻って枠の外へ。清水は枝村に替えてFW村田を入れる。
26分、憲剛がからのパスを受けた大久保が左の田坂に落とし、田坂がクロスを入れると、中央に走り込んだ船山がスルー、ファーにいた大久保が確実に流し込んで、逆転に成功。大久保はあまり嬉しそうでなかったが、ヨシメーターは「146」に。
後日、テレ朝「やべっちFC」で田坂と大久保の「解説するっち」を見たが、大久保は田坂がフリーで左を上がってくるのが見えたのでパスし、田坂は初め船山にクロスを入れようと思ったが、相手DFがスライディングするだろうと思って、もうひとつ奧の大久保に通すため、船山の後ろを通したとのこと。
27分、ウタカがテセにクロスを入れるが武岡がクリア。テセは足がつったか。32分、相手FK。大前のキックをデュークがシュートするが枠の右。35分、清水は八反田に替えてMF河井が入る。
34分、憲剛が右サイドに展開、大久保がやや強引にシュートするがハットトリックならず。38分、田坂のシュートは相手GK。41分、清水はウタカを下げて白崎を入れる。43分、田坂のキープからエウシーニョがクロスを入れ大久保が飛びこむがオフサイド。
追加タイム3分。46分、船山の折り返しに飛びこんだ大久保が起き上がらない。担架が入って、杉本と交替。杉本は入ったはいいが、腰痛なのか腰に手を当てている。追加タイム3分過ぎたが、さらに追加タイムがあるらしい。サポーターが「アヴァンテ」を唄っているが、今度は武岡が担架で退場。替わって車屋が入る。この体力を消耗する夏場の試合では、怪我する前に交替させられないものか。なんとか時間を過ごしてタイムアップ。テセは試合後、憲剛とちゃっかりユニフォーム交換していた。
試合後、風間監督は、開口一番、「疲れました。」。そして「シュートを決めてくれないと。ほとんどペナルティーエリアの中でしょう。あれより近くはGKの後ろから蹴るしかない。」とぼやき、水沼さんの笑いを誘う。確かに19本も打ったのに3点は寂しいか。「若い大島はもっとやってほしい。」と注文も。勝ったが5位に後退し、年間は5位キープ。上位は、広島が4連勝で首位キープ、年間でも1位に逆転した。
サッカー短評 (2015.7/19)
柏レイソルvs.川崎フロンターレ 1対0 (2015.7/19 日立台) 第3節
結局、自分たちのミスから、失点して、チャンスは作ったが、決めきれずに敗戦。レイソルには2連敗。
先発は、GK新井、DF小宮山、車屋、谷口、エウシーニョの4バック。大島のアンカーに2列目に憲剛と森谷。左ワイドに杉本、右に田坂、中央に大久保。小林がまた怪我人に。武岡は前節の怪我でベンチ外。こちらはレナトを失い、まだ補充できず。レイソルはレアンドロの穴を埋めるブラジル人は手配済み。
立ち上がりはよかった。5分、憲剛のスルーパスにエウシーニョがシュート、相手GKがわずかに触ってバー直撃。11分のFKは田坂が蹴り、壁に当たったこぼれ球を大久保が振り向きざまにシュートしたが、相手GK。
どちらかが決まっていれば展開も違っていたかもしれないが、15分、相手左サイドをドリブル突破され、中央に折り返され、ボランチ茨田からクリスティアーノ、すぐ横にはたいて小林祐介、直ちに前線の工藤と、中央をパスで崩され、工藤が裏に抜け出てGK新井との1対1でシュートを決めた。武岡の穴も大きいかも。工藤は、これが北嶋の記録をぬくゴールだったらしい。
24分、右サイドから憲剛が前線へクロス、杉本がヘディングするが、枠の右。結局、杉本はシュートはこれだけではないか。久々の先発だったのに、味方と重なったり、守備に下がりすぎたり。レナトの穴は大きい。
30分、32分と工藤にシュートをうたれ、なんとか防いだり、枠をはずれたりで助かる。やはり大島がアンカーだとその両側をねらわれ、憲剛が戻ってこざるを得ない。森谷はFWばりに前線に上がっている。だんだん柏ペースになるにつれ、フロンターレの選手たちの距離があいてくる。
34分、森谷から左サイドの小宮山へ、小宮山のクロスに大久保がシュートするが、またも相手GK。35分には、谷口のパスを受けた森谷がシュートするが、ヒットせず、相手GK。
41分、44分と相手FKをしのぐ。なんとか失点せずにハーフタイム。
後半は、初めから杉本に替えて井川が入る。システムも変更し、車屋、井川、谷口の3バック。小宮山とエウシーニョが左右のアウトサイドか。立ち上がりから猛攻。田坂からのパスを受けた憲剛がシュート、相手DF。続けて憲剛が右のエウシーニョに、エウシーニョのサイドチェンジを左の小宮山が戻し、大島がシュートするが、枠の上。
さらに憲剛のスルーパスを中央で田坂が受けてシュートするが相手GK。続く左CKはショートコーナーで、最後はエウシーニョがシュートするが相手DF。憲剛がロングスローを入れ、こぼれ球を田坂がオーバーヘッド、これは枠の外。6分、憲剛の左CKは大きく、相手GK。ここで決められなかったのが痛かった。
10分過ぎからはレイソルのカウンター。相手FWクリスティアーノにねらわれるが、なんとか対応。この人はFKやCKも蹴るが馬力もある。
16分、田坂のドリブル突破から、エウシーニョがシュートするかに思ったが折り返し、憲剛がシュートするがあまりにも近くで強すぎ、うまくミートできずに枠の上。憲剛が芝をたたいて悔しがる。解説の川勝さんは「ここはエウシーニョが右足か左脚でまいてシュートすべきところでしょう。」と言う。
21分、相手FWクリスティアーノに鋭いシュートをうたれるがGK新井。33分、フロンターレのFK。憲剛と森谷が立つが、憲剛が離れ、森谷が直接ねらうが、相手GK。直後に森谷を下げて船山が入る。
37分、小宮山のクロスを田坂がシュートするが相手DF。41分、カウンターで田坂のスルーパスを船山がフリーで受け、相手GKの頭上をねらったループシュートを打つが捕られてしまう。船山は本当に決定力がなくてがっかりする。45分、大島に替えて橋本が入る。しかしレイソルも逃げ切りにそなえ、茨田に替えて栗沢を入れてくる。
この後は、レイソルの攻撃というか時間稼ぎをしのぎ、なんとか得点しようとするが、レイソルも大谷に替えて秋野を入れさらに守備固め。そのまま逃げ切られた。憲剛がものすごく悔しそうだった。井川が慰めていた。大久保は怒った顔。
試合後の風間監督インタビューは、ピッチ解説をした奧野さん。アントラーズのコーチは卒業したらしい。風間監督は、「強気でやればなんでもないのに、練習通りの自分を出せない選手が何人かいた。自分をコントロールできず、プレッシャーもないのに後ろでミスが多かった。」
これでレイソルにも抜かれ、4位に後退。通年では5位のまま。
サッカー短評 (2015.7/15)
サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 1対1 (2015.7/15 ベアスタ) 第2節
レナトが中国に電撃移籍。年俸1億円、違約金3億円で本人も希望したとのこと。急遽、船山が左FWに入った。先発は、GK新井、DF小宮山、車屋、井川、武岡。大間と谷口のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保が真ん中で、左に船山、右にエウシーニョ。
サガン鳥栖は、豊田のワントップ、左アウトサイドにペク、右に水沼。トップ下に高卒新人ながら得点感覚のある鎌田、ボランチにキャプテンの藤田。左サイドバックにキム・ミヌ、右は吉田豊。CBは菊地と谷口博之。GK赤星。
立ち上がりは悪くなかった。6分、谷口からのパスを受けたエウシーニョのシュートは相手GK。11分には大島がミドル。
13分、不用意な井川へのパスが弱く、これを相手FW豊田に奪われ、シュートされるが、なんとか防ぐ。どうしてこうも同じミスが出るのか。
大久保がリスタートで入れたロングパスに船山が走り、ゴールライン際までドリブル、相手FW鎌田の守備をかわしてゴール前に折り返すと、憲剛が走り込んで技ありのシュート、これが左上に決まって先制。
しかし、この後、次第に鳥栖にリズムを奪われ、押され気味に。24分、鳥栖の左サイドからペクが入れたクロスが、まっすぐゴールに向かい、GK新井が触ってバーに当たり、右ポスト手前に落ち、これを相手FW豊田がシュートしようとするも、DF陣がクリア。25分には、相手CKから豊田にヘディング、29分、ペクのシュートがいずれも枠の外で助かる。
30分、大島からのパスを受けた憲剛がシュートするが、今度は相手DF。追加点がとれないでいると、39分、鳥栖の右サイドを吉田に突破され、守備に戻った船山がユニフォームを引っ張って倒し、PK献上。これを豊田が決めて同点に。この後、鳥栖も暑さの中であまり激しくは逆転をねらわず、追加タイムなしでハーフタイム。
後半は始めから、イエローをもらった船山に替えて、小林が入る。しかし、6分に、武岡が接触プレーで右ヒザを傷めて田坂と交替。田坂が船山のいた位置に入ったか。いったんは、車屋、井川、小宮山の3バックにしたが、バランスが悪かったらしく、谷口がCBに下がり、4バックに。憲剛と大島のダブルボランチ、大久保と小林のツートップらしい。
この日は、大久保が下がってパスを出し、船山や憲剛が受ける形が前半にはあった。27分に右サイドのスペースにパスを出し、小宮山を走らせたりもした。33分には、ゴール前でパスを受けた小林が左サイドの大久保にはたき、切り込んでシュートしたが、相手DFが二人でブロック。ダイレクトでシュートしないとだめだった。
鳥栖は、藤田のCKからキムがシュートたり、鎌田がドリブルからシュートしたり、キムの左サイドからのクロスにファーサイドで豊田がヘディングしたりと攻め込んできたが、枠をはずしてくれたり、なんとか防ぐ。
40分、憲剛の右CKからのこぼれを田坂がクロス、谷口がヘディングするが、相手DF谷口博之に体当たりされ枠の左へ。
43分、鳥栖のFK。藤田のキックはGK新井がふせぎ、藤田のCKは谷口がクリア。追加タイム4分。46分、車屋が左サイドから攻撃参加。シュートを打つが惜しくもはずれる。47分、小林からパスを右サイドで受けた大久保はクロスを選択するが相手GK。シュートしてほしかった。48分、今度は大久保がシュートするが相手DF。カウンターを受け、相手FW鎌田にシュートされるが、また谷口が横っ飛びでブロック。なんとか同点でタイムアップ。
試合後の増田忠俊さんの監督インタビューで、レナトの移籍について聞かれた風間監督は「みんな驚いていたが、我々も直前まで知らなかった。」「今日は得点した後、自分たちでテンポを落としてしまった。ミスも多かった。」と言っていた。これで3位に後退。年間順位では5位のまま。
サッカー短評 (2015.7/12)
川崎フロンターレvs.FC東京 2対0 (2015.7/11 等々力) 第1節
セカンドステージ第1節。湿度71%の中、前半はだんだんFC東京ペースになり、0−6のドルトムントとの親善試合が尾をひいているのかと心配したが、後半少し布陣を変えてからは、ボールがよく回り、7分、崩しからのエウシーニョの先制点、29分にはレナトの直接FKが決まって開幕勝利。
先発は、GK新井、DF車屋、井川、武岡の3バックかと思ったが、小宮山も含めて4バックだったらしい。谷口と大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保を中央に左にレナト、右にエウシーニョ。
立ち上がりは速い攻撃ができたが、4分、武岡がファールで相手を止めてFKを与える。ファーストステージ、FKで得点した相手MF太田が鋭いボールを蹴る。憲剛がニアでクリア。5分、憲剛がシュートするが、相手GK権田。権田のすばやいリスタートからカウンターを受け、相手MF石川に裏をとられるが、GK新井が止める。8分、相手FW前田が折り返したボールにゴール前で谷口が反応し、あわやオウンゴールだったが、これもGK新井がはじき出す。
11分、相手右サイドでまたFKを与える。太田が直接ねらうが枠の右。これで少しホッとする。13分、武岡から井川へのバックパスが弱く、相手FW前田に奪われ、シュートまでうたれる。枠の上にはずれたが、スカパー解説、水沼さんに「ドルトムントとの試合で身にしみたはずのプレー」だと言われる。このへんで失点しなくて本当によかった。前田は前半、すごく前からプレスをかけていた。
フロンターレは、パスの受け渡しが遅く、近いところが多いので、相手DFもすぐ対応できるし、カットもねらいやすい。憲剛が前寄りの位置にいるので、大久保はなるべく下がらないようにしているため、ますますパスの引き出し手がいない感じ。
21分、憲剛が倒されて得たFKをレナトが直接ねらうが、相手GK。26分のFKは憲剛が蹴るが、相手DF。28分、レナトがドリブル、ペナルティーエリアの外からシュートするが枠の右。29分、31分にも、レナトがシュートするが決まらない。
フロンターレは、FC東京の守備を崩せず、ペナルティーエリアの外からミドルをうつしかない。パス回しも「持たされている」面が強いらしい。スカパー解説、水沼さんは、「FC東京の守備がいいのか、フロンターレの攻撃が悪いのか、判定しにくいが、FC東京の守備は前から安定しているので、やはりフロンターレの方がよくない」と言う。
33分、またFC東京のFK。だんだんゴールに近い位置になってくる。今度は東が直接ねらうが、枠の右。今日は、相手にも運がないかも。34分、37分と相手CK。いずれも太田が蹴るが、なんとか守る。
38分、パスをつないで、最後は武岡が攻め上がってシュートしたが相手DF。続くCKは、エウシーニョがヘディングするが、たたきつけたというより、うまくヒットせず落ちた感じで相手GK。41分、大島のミドルも枠の外。43分、エウシーニョ、44分大久保とシュートするものの枠の外。追加タイムなしでハーフタイム。
後半は、交替なしで開始。後半は、小宮山を下げて3バックから4バックにして、東、石川の両翼を押さえる形にしたらしいと放送席では言っていたが、試合後、風間監督は「最初からだ」と言っていた。どちらかというと、憲剛とダブルボランチが自由なポジションチェンジをするはずが、かえってあいまいになったのを、憲剛をトップにあげ、レナトとエウシーニョを左右のワイドにしたらしい。
7分、待望の先制。大久保からのパスをペナルティーエリアで受けた大島がいったん落とし、受けたレナトがダイレクトで左の小宮山へ。小宮山はペナルティーエリアに進入、タイミングを計ってエウシーニョに折り返し、エウシーニョがダイレクトで右足アウトサイドのシュートを右上に決めた。少し後ろで大島がこぼれをねらえる位置に、ファーには大久保と憲剛もいた。解説の水沼さんは、「ペナルティーエリアに入れたのが大きい。味方へのパスも近くて正確になるし、相手DFも引かざるを得ない。」
10分、レナトのサイドチェンジから大久保がループシュートをねらうが、枠の上。直後に相手MF東にシュートをうたれるが、GK新井。12分、相手CKを森重にヘディングされるが、枠の外。
16分、FC東京は東に替えて、オーストラリアから新加入のFWバーンズを入れる。車屋がかなりしっかりケア。21分、羽生に替えてボランチ高橋秀人が入る。当初は梶山との交替だったようだが、羽生から何か申し出があったらしい。
前半よりボールをうまくつなげるようになったものの追加点がとれない。解説の水沼さんは「前半フロンターレはボールを持たされていたが、FC東京も走らされていたので、プレスが弱くなった。」と言う。
28分、レナトがペナルティーエリアのすぐ外でドリブル、相手ファールを誘ってFKを得る。キッカーには初め憲剛も立っていたが、離れて壁の裏へ走り始め、憲剛が裏にまわりこんだところ、レナトのキックが右上に決まった。放送席では、GK権田は壁でキックの出所が見えなかったのだろうと言っていたが、憲剛の走り込みも注意が分散する要因になったのではないか。スローリプレイを見ると、権田の重心が憲剛の走ったゴール向かって左へ少し動いたように見えた。
この追加点で、フロンターレの選手は元気になり、FC東京の選手たちはしんどくなったと思う。30分、FC東京は3人目の交替。石川に替えてU22の中島が入る。
32分、レナトからの折り返しのパスに大久保がシュートするが枠の上。39分、憲剛のスルーパスを受けた小宮山が折り返し、またエウシーニョがシュートしてネットをゆらしたが、惜しくもオフサイド。直後にエウシーニョは田坂と交替。田坂はめだたなかったが、バーンズをケアしたりしていた。
この後は、うまくゲームをコントロールすればいいのに、40分、またFC東京のCK。しかしこれはGK新井が防ぐ。FC東京もかなり疲れているらしく、パックパスがゴールラインを割り、フロンターレにCKをプレゼント。しかしこれを生かせず。43分、レナトに替えて小林が入る。前からプレスをかけるということだろう。しかし、またもカウンターを受ける。
追加タイム4分。46分、大久保に替えて船山が入る。相手GKのキックがサイドを割る。しかし、相手FWバーンズが右サイドからシュートし、CKを与える。またも太田が蹴るが、ここは守りきる。船山がボールを拾って相手ゴールに向かってドリブル、ペナルティーエリア付近で攻め上がってきた井川に折り返すが、変なシュートになり、相手GK。サポーターが「アヴァンテ」を歌い出し、タイムアップ。
しっかり前期の借りを返し、ドルトムント戦の心配も少しは晴れ、後期開幕ホームの試合を勝ちでスタートは幸先良し。勝ち点3の数チームのうちで得失点差が5の神戸が1位、それに次ぐ2で2位につけた。年間通算では5位のまま。
試合後の監督インタビューで風間監督は、しゃがれ声。てっきり試合中に叫びすぎたのかと思えば、ピッチレポーターの高木さんによると試合前からそうだったとのこと。水沼さんには「いつも厳しいことを言う。」とか言いつつ、ドルトムント戦の影響を聞かれると「選手たちは頭の中では言われたことをわかっているが、目の前で、さらに先を行ったプレーを見せられて、練習が明らかに変わった。」と言っていた。レポーターの高木さんも「谷口選手が『自分はなんてちっぽけなんだと感じた。』と言っていた。」と紹介。水沼さんはそのコメントを聞いて「代表選手がそう感じるのはいいこと。そう思う選手は伸びる。」とコメント。
東アジアカップの代表予備登録50人の中に、ガンバに次いで多い6人が登録されたとのこと。谷口、車屋、小林、杉本、大久保の他に武岡も入ったらしい。
サッカー短評 (2015.7/6)
日本vs.アメリカ 2対5 (2015.7/6 バンクーバー) 女子ワールドカップ決勝
完全にアメリカの思うつぼにはまってしまった。気をつけていたはずの立ち上がりにセットプレーで2失点、落ち着きかけた13分過ぎにまた立て続けに2失点。最初の2失点だけか、続く2失点のどちらかを防げていれば、まだ違ったかもしれないが。これで相手のキャプテン、ロイドにはハットトリックで得点王まで献上。前半26分、大儀見の1得点、後半51分、宮間のFKからオウンゴールでもう1点返したのはよかったが。
先発は、ここ2試合と同じ。GK海堀、DF鮫島、熊谷、岩清水、有吉。阪口と宇津木のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に川澄。大野と大儀見のツートップ。日本で治療した安藤が杖をついてベンチに戻ってきた。安藤の7番を着たクマのぬいぐるみも相変わらず岩渕が抱えている。
アメリカは、モーガンとロイドのツートップに左シャドーがラピノー、右がヒース。ホリデーとブライトンのダブルボランチ。4バックでGKソロ。ワンバックはベンチから。
2分、相手のシュートをはじき、右CKに逃げる。これをアメリカは、いままで見せたことのない、グラウンダーのショートコーナーを蹴り、ロイドが遠目からフリーで蹴り込み、先制。この大会、日本は初めて先に失点し、動揺しているところで、鮫島が対面のヒースを止めて深い位置でFKを与える。4分、FKをニアで競り勝たれ、落としたところにまたロイドにフリーで合わされ、いきなり2失点。どうして最初に得点した選手にマンマークが付かないのか。
NHKの放送席解説は、宮本ともみさんと矢野さん。元ポランチとサイドバックなので、守備に関しては厳しい指摘が続く。「先に体をぶつけておかないと競っても効果が少ない。」「モーガン選手がDFラインを引っ張るので、ラインが下がり、スペースがあいて使われている。」どのへんか忘れたが、人に強い宇津木とスピードの鮫島が前後のポジションを交換。宮間がボランチか。
鮫島からのクロスが2本左から入り、日本も少し盛り返した矢先の13分、日本のゴール前に入ったボールを岩清水が少し迷ったのか、真上に中途半端なヘディング。クリアしきれなかったボールを相手ボランチホリデーが落ち際をダイレクトでミドルシュート、これが決まる。しかも、15分、日本が攻め上がっていたところ、ボールをカットしたロイドが、GK海堀の位置を見るやロングループシュート、海堀は懸命に戻って触ったが、左隅にゴールイン。呆然のうちに4失点。
23分、阪口のミドルが日本の初シュートか。枠の右へ。24分の相手FWモーガンのシュートはGK海堀。このへんで試合が落ち着いてくるが、ここまでに失点を抑えておかないと、勝つことは難しい。前回大会では、やはりアメリカは立ち上がり猛攻をかけてきたが、シュートの早撃ちがことごとく枠外で自滅気味だった。
26分、川澄が右サイドをえぐり、大儀見にパス、大儀見はトラップで相手DFをはずすと、すぐふり返ってシュート、1点返す。さすが落ち着いている。30分には、宮間もシュートするが、少しヒットせず、相手GK。
32分、日本一人目の交替。DF岩清水に替えて澤が入る。澤はボランチに入り、阪口がCBに入る。岩清水はベンチに下がると泣いている。失点の責任を感じているのだろう。近賀が慰めているようだ。NHK松野アナが「岩清水選手は前回大会の決勝はレッドカードで優勝の瞬間ピッチにいなかったので、今回は最後まで立ってしたいと言っていました。」と言う。
38分には、川澄に替えて菅澤が入る。ロングボールの放り込みをするのか。大野が川澄の位置へ。すぐに菅澤をめがけてロングパスが入るが、合わず。
後半は、特に交替なしで開始。5分、アメリカのCBで最年少のジョンストン(23)が大儀見をファールで止め、ペナルティーエリアのすぐ外で日本のFK。ゴール前の大儀見のすぐ後ろに澤が入り、ファーサイドに熊谷や菅澤も立つ。宮間のキックが大儀見と澤の間くらいに跳び、相手DFジョンストンがヘッドで触り、これがオウンゴール。一瞬、澤のヘディングシュートに見えた。やはり前回、澤に同点ゴールを決められたので、警戒して裏目に出たのだろう。
これで、2点差となり、現実的な感じが漂い始めたが、2分後に失点して流れを失う。日本の得点直後アメリカの猛烈なカウンターでCKを与えると、そのこぼれ球をヒースがシュート、5点目が決まる。アメリカは今度こそ何をしても勝つ、という意思が感じられる。
14分、日本は早くも三人目の交替。大野に替えて岩渕が入る。15分、アメリカは一人目の交替。プレースキッカーのラピノーに替えてオハラが入る。
16分、宮間から岩渕、岩渕がドリブル、相手クリアのこぼれを宇津木がミドルシュート、わずかに枠の右。17分には、モーガンにシュートされるがこちらも枠の外。24分、アメリカのCK。キッカーはホリデーに変わる。こぼれ球をオハラにシュートされるが、枠の上。
27分、澤からのパスをつないで岩渕がシュートしようとしたが、トラップの間につめられてクリアされるが、そのこぼれを有吉がダイレクトでシュート、しかし大きく枠の上へ。28分には、宮間のCKからのこぼれを阪口がシュートするが、ヒットせず。
29分、宮間からのクロスを菅澤がヘディングシュート、相手GK。もう少し強くヒットしないと、GKソロの守備を破るのは難しい。33分、アメリカが二人目の交替。ついにワンバックが出てくる。右シャドーのヒースが下がる。
35分、菅澤のキープから、鮫島、宮間とわたり、宮間のクロスに大儀見がジャンプするが、一瞬早くGKソロがはじく。日本のCKからのクリアがワンバックにわたり、澤がファールで止め、イエローカード。39分、岩渕も体当たりの守備でイエローカード。主審は、日本対オーストラリア戦もさばいたウクライナの人。日本は、鮫島の足がつったり、大儀見が倒れた後起き上がるのに時間がかかったり、限界の感じ。
40分、アメリカは三人目の交替。FWモーガンに替えて40歳のDFランポーンが入る。アメリカチームで唯一、1999年のワールドカップ優勝時のメンバーだそうだ。5バックとして万全の逃げ切り体勢。3点差あるのにここまでするか。
43分、日本のCK、44分、日本のFKがあるが、いずれも得点にならず。追加タイム3分あったが、ゆうゆうと守りきられて敗戦。アメリカは、これで通算3回目、代表引退予定のワンバックらは初めての優勝。
試合直後、笑顔の選手たちもいたが、GK海堀がずっと泣いているのが映っていた。宮間もインタビューで涙をこらえながら「厳しい練習も試合もやれることは全てやりきった。」と答えていた。
表彰式での個人賞は、最優秀ヤングプレーヤーが地元カナダの選手、最優秀GKがアメリカのソロ、得点王が6得点でドイツのシャシッチとアメリカのロイド、最優秀選手(ゴールデンボール)がアメリカのロイド、シルバーがフランスのアンリ、ブロンズが宮間だった。
サッカー短評 (2015.7/1)
U22日本vs.U22コスタリカ 2対0 (2015.7/1 ユアスタ・仙台) 国際親善
コスタリカは想像以上に荒っぽいチームだった。仮想・中東としてはよかったかも。得点は、いずれも流れの中で取れた。
先発は、GK櫛引、DF左から亀川、岩波、植田、伊東の4バック。遠藤と井手口のダブルボランチ、中島のトップ下。左FW野津田、中央に浅野、右に前田。亀川、伊東、前田の三人は初めて見た。怪我あけの大島は追加招集でベンチから。
3分、中島が持ち味のドリブルからシュート、枠の左。5分、日本のFK。野津田が蹴るが、浅野に合わず。コスタリカはU22と言っても、大人の体格の選手が多い。6分、遠藤のスルーパスに浅野が鋭いシュート、枠にいったが、相手GKがはじいてポスト直撃。惜しかった。
10分、コスタリカのカウンター。相手CFジョルジにDFラインの裏に抜けられ、GK櫛引との1対1になるが、なんと櫛引がシュートブロック。テレビ朝日のピッチ解説、中田浩二さんが「もっとDFは絞らないと」と言う。
全体的にボール扱いは日本の方がうまいが、パワーはコスタリカの方があるので、まともに当たらないようにしないと危ない。コスタリカの選手たちは初めのうち日本のスピードについてこられなかった。連携したプレーは得意でないのか、大柄なCFにロングパスを通そうとしていた。
21分、日本の左CK。野津田が蹴り、中央で遠藤がヘディングするが相手GK。22分、相手MFマタリタが強引に取りに来て中島が負傷。こういう体当たりのプレーはなかなか国内では経験できないが、慣れていない分、怪我の危険はある。
28分、また日本の左CK。こぼれを井手口がミドルシュートするが枠の外。34分、相手FWマルティネスが伊東の足を蹴り、イエローカード。
36分、先制。左サイドバック亀川がサイドをえぐり、ゴールライン近くから折り返しのクロスを入れると、ニアで浅野が相手DFをひきつれていき、後ろから飛びこんだ野津田が足首のあたりに当てたボレーシュート。
39分にも日本の左CKからCB植田がヘディングシュートするが枠の右。44分には、中島がシュートするが、また相手GK。1−0でハーフタイム。
日本は後半始めから、ボランチ井手口に替えて喜田を入れる。コスタリカは二人交替。この試合では、8人まで交替できる。コスタリカもオリンピック予選に向けて、いろいろな選手を試したいらしい。
4分、コスタリカのFK。マタリタが直接ねらうが、日本の壁に当たる。
9分、日本のCKからの流れで、攻撃参加していたCB岩波のシュートが決まったように見えたが、オフサイド。日本の2人目の交替。右FWの前田に替えて、初出場のオナイウが入る。浅野とオナイウのツートップに。オナイウは父親がナイジェリア人とのこと。体幹が強い感じで、コスタリカのDFを背負ってびくともしない。
14分、コスタリカのFKはオナイウがヘディングでクリア。15分、喜田に突っ込んだ相手MFマタリタにイエローカード。主審はマレーシアの人。
16分、3人目の交替。浅野に替えて右FW矢島が入る。20分、22分と日本のCK。いずれも野津田が蹴るが、得点できず。テレ朝の解説、中山が「ゴールに向かって曲がってくるボールは当てやすくて大好きだ。」と言うが、ピッチ解説の中田と放送席の松木さんはDF出身なので「嫌なボールだ。」と言う。攻撃の解説はFW出身者の目線の方が面白い。
22分、コスタリカも3人目の交替。イエローをもらったマタリタを下げる。25分、コスタリカ4人目の交替。日本も4人目の交替。野津田に替えてFW金森が入る。27分、コスタリカは5人目と6人目の交替。
コスタリカは矢継ぎ早に選手交替したせいか、ますます連携が悪くなり、日本がボールを持てる。32分、待望の追加点。相手のボールをカットした金森がドリブルで攻め上がり、そのまま豪快にシュート。これが見事に決まった。
34分、日本は5人目の交替。中島に替えてFW小屋松が入る。38分、金森がまたシュートするが、相手GK。6人目の交替。亀川に替えて高橋が入る。
41分、小屋松が俊足を飛ばしてシュートまでいくが、枠の左。43分、7人目の交替。キャプテン遠藤に替えて奈良が入る。キャプテンマークは、CBの岩波に。
追加タイム3分。46分の日本のCKに岩波がヘディングするが、枠の上。無失点でタイムアップ。新しい選手を何人か発掘できたのはよかったが、オリンピック予選本番まで半年も試合がないのが、心配だ。
サッカー短評 (2015.7/2)
日本vs.イングランド 2対1 (2015.7/2 エドモントン・カナダ) 女子ワールドカップ準決勝
なんと劇的な幕切れ。前半に互いにPKで得点し、後半ロスタイムに相手のオウンゴールで勝ち越し。そのままタイムアップ。
先発は前2戦と同じ。GK海堀。DF鮫島、熊谷、岩清水、有吉。阪口と宇津木のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に川澄。大儀見と大野のツートップ。
イングランドは、グループリーグは初戦のフランスに負け、後はずっと2−1で勝ってきた。得点者は様々な選手で、つまりいろいろな所からシュートを打つことができる。素早くDFから前線にボールを送り、シュートに持ち込む、速いクロスからダイレクトでゴールをねらうというスタイル。
日本のキックオフで始まったが、1分には、早くもイングランドのFWテイラーのシュート。枠の左だったが、持ち味の速攻。5分、相手右CK、8分、相手右サイドからのFKを与えるが、DF陣がクリア。
14分、日本の左CK。宮間がファーに蹴り、岩清水が競るが相手DF。16分、大儀見がペナルティーエリア内で宮間とのワンツーをヒールで試みるが相手DF。大儀見のヒールはあまり通っていない気がする。
日本の初シュートは20分の鮫島か。宮間がドリブルで左サイドを切り込み、オーバーラップしてきた鮫島にパス、そこからのシュートだったが、枠の上。
23分、相手ロングスローから、ゴール前でこぼれ球をFWダガンにシュートされるが、枠の上。ひやりとする。28分にも、相手右サイド、182pの長身DF、J.スコットの突破で鮫島がかわされ、クロスを上げられ、ダイレクトでMFチャップマンにシュートされるがこれも枠の上。
31分、阪口からのロングパスを前方で受けた有吉が右サイドをドリブル、ペナルティーエリアに入ったところで倒され、PKを得る。これを宮間が長い時間をかけて相手GKとかけひき、緩急のついた走り込みからGKが跳んだのと逆の左下隅にしっかり決めて先制。
ところが、39分、イングランドの右CKからペナルティーエリア内でのボールの奪い合いになり、相手DFでキャプテンのホートンを阪口と大儀見ではさみ、大儀見の手が相手の背中を押してしまい、PKを与える。これをウィリアムズに豪快に決められ、同点。
43分、日本の右サイドのFKからのこぼれ球を宇津木がシュートするが、枠の上。追加タイムなしでハーフタイム。
後半、両チームとも交替なしで開始。7分、相手DFのバックパスがゴールラインを割ってCKを得る。宮間は、前半のCKと異なりニアの大儀見に合わせるが、合わず。11分には、右FKからサインプレーでショートコーナーのように斜め後ろの阪口にパスを出すが、相手DF。
後半は、前半より、パスのズレや判断のズレが目立つような気がする。人工芝、連戦の疲れが蓄積しているのだろう。それはイングランドも同じ。15分、イングランド1人目の交替。FWテイラーに替えてFWホワイトが入る。
17分、クリアボールが相手にわたり、相手FWダガンがダイレクトでシュート、バー直撃。NHKの松野アナも「危ない!」と叫んでいた。19分にも相手FWホワイトにシュートされ、これはGK海堀が横っ飛びではじき出す。これで与えたCKを長身DF、J.スコットにヘディングされるが、枠の外。
劣勢になった日本は25分、大野に替えて岩渕を入れる。さっそく、ドリブルで左からペナルティーエリアに進入すると、大儀見にクロス、これは相手DF。続けて、岩渕は宇津木からのパスを受けて今度は中にドリブル、ペナルティーエリア内で相手DFを三人かわしてシュートするが、惜しくも左サイドネット。とたんに攻撃が活性化。
30分、イングランド二人目の交替。右サイドバック、ブロンズが足にトラブルが発生したらしく、同じサイドバックのA.スコットが入る。40分には、三人目の交替。MFウィリアムズに替えて、前の試合で得点したMFカーニーを入れる。この頃になると双方とも疲れが出て、パスやクロスが合わない。GK海堀のキックも左ハーフライン付近でピッチをわり、相手ボールにしてしまったのが何本もあった。
43分、イングランドがピッチ中央やや左からロングFK。これはGK海堀がはじき、DF陣がクリア。追加タイム3分。延長戦も見えてきたが、日本の交代枠はまだ二人残っている。
46分、イングランドのFKをしのいだ後のカウンターで、CB熊谷が右前方の川澄につなぎ、川澄は右サイドから低いアーリークロス、これを相手DFバセットがオウンゴール。蹴り上げたボールはバーに当たってゴール内に落ち、また外に飛び出してきて、これをホートンがクリアしたが、ゴールの判定。天井から写したカメラのリプレイを見ると、完全に内側でバウンドしているのがはっきりわかった。この後、海堀のゴールキックでタイムアップ。
試合後のインタビューで宮間は「ファイナルをめざしてきたので、これでやっとスタートライン。アメリカはオリンピックで金メダルをとったのでワールドカップは渡さない。」と言っていた。
サッカー短評 (2015.6/28)
日本vs.オーストラリア 1対0 (2015.6/28 エドモントン) 女子ワールドカップ準々決勝
前半からずっと試合を押し気味に進めていたが、後半41分、交替で入っていた岩渕が押し込んでやっと先制。そのまま逃げ切った。
先発は、GK海堀、DF鮫島、熊谷、岩清水、有吉。阪口と宇津木のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に川澄。大儀見と大野のツートップ。オランダ戦と同じメンバー。ここまで4試合、全て異なる先発で来たが、これが現在のベストメンバーということだろう。
オーストラリアは、最近ではアジアカップで二回対戦しているが、その大会では、ヨーロッパ組が招集できなかったらしい。警戒するのは、キャプテンで右ウイングのデバナ(30)。高速ドリブルの突破が武器。日本は中三日、オーストラリアは中五日。スタミナと気迫のどちらが勝るか。
前半は日本のキックオフから。オーストラリアがブラジルを破った勢いで突っ込んでくると予想されたので、受け身にならず、こちらから仕掛ける形をとった。7分には、川澄からのロングパスを受けた大野がダイレクトでループシュート。残念ながら枠の上。8分には川澄がミドルシュート、これも枠の外。
26分、パスがずれて相手にわたり、岩清水が相手左ウイング、カーのドリブルをファールで止め、イエローカード。相手FKは、日本の壁とキッカーの間に相手選手二人が立ち、GK海堀にキックの瞬間が見えないようにしてケネディが直接左隅をねらったものだったが、枠の左。
32分、日本のFK。宮間が蹴り、枠の左上に飛んだが、相手GKが押し出す。続くCKは、相手DF。
全体として日本がボールを支配し、相手を走らせた。非常に暑い日で、観客は半袖。佐々木監督は真っ黒のサングラス。時折、ロングフィードなどで競り負け、相手ボールとなっても、すぐに複数で寄せて、ドリブル突破はさせず。配球役のボランチ、ケロンドナイトにも仕事をさせなかった。ただ、前を向かせると強烈なミドルシュートを数本うたれた。NHK解説、宮本さんは「うまく守っている。」と言う。0−0でハーフタイム。
両チームとも交替なしで始まる。オーストラリアのキックオフ。前半より前からプレスをかけてくる。デバナは左ウイングになっている。8分、宮間からのパスを受けた阪口がボールにのってしまい、相手にとられる。素早くカーにつながれ、シュートされるが、GK海堀が押さえる。
11分、阪口のクロスに大野がヘディングで合わせようとするが、ほとんど触れず。13分、大野からのパスを受けた川澄が、相手DFの意表をついて、ヒールで背後にあがってきた有吉にパス、有吉はすかさずクロスを入れると、ニアに飛びこんだ宮間がヒールキックでシュートするが、わずかに枠の外。
21分、オーストラリアは一人目の交替。デバナに替えて19歳のFWクラマーが入る。178pの長身。とうとうデバナの武器を発揮させずに守った。26分、日本も交替。大野に替えて岩渕が入る。
日本は29分、31分、36分とCKを得るが得点出来ず。この間、30分にオーストラリアが二人目の交替。MFゴリーに替えてFWヘイマンが入る。この選手も180pの長身。
39分、阪口からのパスを受けた岩渕がペナルティーエリアすぐ外のほぼ正面でシュート、相手DFがクリア。そのこぼれを宇津木、宮間、川澄とつなぎ、川澄が右から入れたクロスに大儀見が飛びこみシュートするが、わずかに枠の右。
41分、日本の左CK。宮間のキックを相手DFがはね返すが小さく、これを宇津木が拾ってシュート、ゴール前で混戦になり、岩清水が蹴って相手DFに当たったボールを、体勢を崩しながら左へ押し出し、そこにフリーでいた岩渕がとっさに押し込んだ。
43分、オーストラリアは三人目の交替。MFサイモンに替えてFWサイクスを入れる。オーストラリアは、交替した選手以外は足が止まりかけている。日本は44分、阪口に替えて澤が入る。追加タイム4分。最後にシュートをうたれたが、GK海堀が正面でキャッチ。ここで笛。点差は少ないが、日本がコントロールした試合だった。
三日後に、同じ会場で、地元カナダを破ったイングランドと準決勝。反対側では、フランスをPK戦で退けたドイツと、中国に勝ったアメリカが対戦。
サッカー短評 (2015.6/27)
鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ 2対3 (2015.6/27 鹿島ス) 第17節
前期最終節。前半、エウシーニョがスカッと先制、レナトがズバッと決めて気持ちよくいけるとよかったが、前半最後に1点返され、後半にもう1点取られ、後半開始早々の大久保の追加点でなんとか逃げ切った。心臓に悪いから、最後までサンドバッグになるのをやめて、もっとセーフティーに時間を使うやり方を覚えてほしい。
先発は、GK新井、DFは車屋、井川、武岡の3バック。左アウトサイドに小宮山、右にエウシーニョ、森谷と谷口のダブルボランチ。大久保を中央に、左レナト、右に船山の3トップ。ベンチに大島と小林が戻ってきた☆
アントラーズは、怪我人がDF陣に多いらしく、CBは久々の山村とU22の植田のコンビ。ダブルボランチは小笠原と青木。ワントップは筑波大で谷口と同期の赤崎。2列目に金崎、土居、カイオ。今までの全試合出ていた柴崎が蓄積疲労でベンチ外。MF遠藤やブラジルから補強したジネイ、甲府から移籍のダヴィもいない。
先制点は、前半8分、レナトからのパスを受けた小宮山が、左サイドをドリブルして中央へクロス、そこへ攻め上がっていたエウシーニョが相手DFをかわして鮮やかなシュート。
これでリズムをつかみ、前半途中まではフロンターレペース。森谷はずいぶん攻撃参加していた。
追加点は34分。レナトが谷口とパス交換してペナルティーエリアの外からミドルシュート、これがきれいに決まった。TBS解説の水内さんは、「アントラーズは寄せが甘い。あれくらいではレナトはフリーでできる。」と言う。
これで楽に試合を進められるかと言えば、前期のホーム最終戦でそう簡単に負けるわけにもいかない鹿島が反撃。10分に金崎のシュートがバーに当たる運もあったが、とうとう44分に失点。相手右サイドバック西が上げたクロスを土居が落とし、これを受けた金崎が車屋をかわし、森谷をふりきり、左足で弧を描くシュートを左隅に決めた。この後は完全にアントラーズペースになり、カイオや青木に次々ミドルをうたれ、TBS清水アナに「フロンターレはハーフタイムに逃げ込んだ。」と言われる始末。
後半は始めから、森谷に替えて大島を入れる。アントラーズは前半終わりの勢いのまま試合に入ってくるが、実を結ばないうちに、フロンターレが追加点。2分、エウシーニョが前方の船山に素早くパス、これを受けた船山が斜めにグラウンダーの鋭いクロス、そこにピタリと合わせた大久保が流し込み、3点目。しかしアウェイなので、ヨシメーターは画面に映らず。
再び2点差にされた鹿島は、ボールプレスの位置を高く設定し、より激しく来るようになる。14分にまた失点。相手ボランチ青木の左サイドからのパスを受けた相手FW赤崎にダイレクトでシュートを決められた。
15分頃、船山が接触で倒れたまま起き上がらない。主審が笛を吹かないので、しばらくしてボールが切れてから担架で運ばれていった。捻挫らしい。替わって憲剛が入る。憲剛は船山の位置に入ったようだ。
アントラーズも17分、金崎に替えてMF中村充孝を入れる。大久保が小笠原を接触で倒した後、踏んでしまいイエローカード(前期4枚目)。前期のイエローカードは今日3枚目でも、後期には持ち越されない。レッドカードだけ後期最初の試合に適用される。
アントラーズはさらに23分、DF山村に替えて鈴木隆雅を入れる。庄司がCBになり、鈴木は左SBらしい。27分には、三人目の交替。土居に替えて切り札、本山が入る。このへんはずっと押されっぱなし。ボールを失い、ファールで止めてFKを与える。小笠原のFKを憲剛がゴール前でクリアしたり。
32分、フロンターレはレナトに替えて小林を入れる。33分、フロンターレの右CK。憲剛が中央へ蹴って大島がシュート、相手DF。
レギュラーの怪我人はほぼ復帰したが、大島や小林は試合勘やスタミナが心配。簡単な横パスを受け損なったり、自分たちのパスミスから鹿島にボールを渡している。しかも3人交替してから、エウシーニョの足がつった。エウシーニョは前期、全試合にフル出場しているとのことで、さぞかし疲労もたまっているだろう。モモ裏も気にしており、心配だが、もう交替できない。
41分、左へ流れた相手FW赤崎にシュートされ、大島の爪先にあたり、かろうじてCKに逃れる。このCKのこぼれをヘディングシュートされるが枠の外。小笠原のFKをまたもや憲剛がクリア。追加タイム4分。GK新井のゴールキックも相手にわたり、カウンターを受ける。もう少しじょうずに時間を使えないものか。なんとか耐えて、3連勝。4位のガンバも宇佐美のハットトリックで勝ったので、5位のまま。
※びっくりしたのが、6/23付けで田坂がドイツ2部ボーフムから3年ぶりに完全移籍で帰ってきた。怪我していた大島は、戻ってきたと思ったら、7/1のU22コスタリカ戦のメンバーに6/26追加招集された。また、三好がJ3のU22選抜チームのメンバーに6/27追加登録された。
サッカー短評 (2015.6/24)
日本vs.オランダ 2対1 (2015.6/24 バンクーバー) 女子ワールドカップ決勝トーナメント1回戦
またしても1点差だが、オランダは速攻を繰り出せず、高さを生かした放り込みもできなかった。日本は前半9分、バーに当たった大儀見のシュートからのこぼれに有吉がつめて先制。後半32分、阪口がこぼれ球をミドルシュートして追加点。追加タイムに相手ヘディングシュートをGK海堀がつかみそこねて1失点したが、逃げ切った。
先発は、GK海堀、DF鮫島、熊谷、岩清水、有吉。宇津木と阪口のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に川澄。大儀見と大野のツートップ。澤は今日もベンチから。
対するオランダは3−4−3の布陣。3トップ中央のミーデマ(18)は岩渕のバイエルンミュンヘンの同僚で182pの長身。平均身長は日本より5pくらい高いらしい。NHK解説、矢野さんによると「オランダは10番の司令塔が3トップに配球する」形らしい。
日本の先制点は、鮫島、宮間、大野、再び宮間とつなぎ、ドリブルで左サイドを持ち上がって入れたロングクロスを大儀見がヘディングシュート、これがバーに当たって跳ね返り、相手DFが蹴りそこなったこぼれ球につめたSB有吉の鋭いシュートが逆サイド隅に決まったもの。こぼれ球には川澄も前から行っており、有吉はフリーだった。有吉は代表初得点。
20分には、右から川澄が入れたクロスに宮間がフリーでヘディングシュートするも枠をはずれる。宮間のヘッドは足ほど精度が高くない。21分には、大野とのパス交換から鮫島もシュートするが枠の上。
23分、川澄がシュート、枠の左。28分、宮間のCKを阪口がヘディングするが枠の外。このゴールキックを相手選手からカットして大儀見がミドルをうつが枠の上。今日の大儀見のシュートは精度が低かった。しかし守備は献身的にやっていた。
43分、右に流れた大儀見からのクロスを大野がヘディングシュート、入ったかと思ったが決まらず。オランダは35分くらいから、ほとんどボールを獲りに来なくなった。追加タイムなしでハーフタイム。
後半、オランダは積極的に出てくる。2分にいきなりシュートされるが枠の外。7分、オランダはトップ下10番ファンデドンクに変えて19番ファンデフェンが左FWに入る。左FWだった11番マルテンスがトップ下へ。
8分、川澄がペナルティーエリア右角からシュート、ポスト際で相手DFがクリアしてCK。これに大儀見がニアへ飛びこみシュートするがまた相手DF。
20分、大野に替えて岩渕が入る。22分の宮間のCKからのこぼれを宇津木がシュートするが枠の外。
30分、相手CK。ゴール前で混戦となるがヘディングシュートは海堀がつかむ。
32分、ピンチの後に速攻し、右からのパスを受けた大儀見は、ゴールに背を向けて左サイドの宮間にはたき、宮間はペナルティーエリアに上がってきた岩渕に折り返すと、岩渕は足の間にボールを通してスルー、さらに後ろにいた阪口がミドルシュートをうつと、まっすぐゴールにとびこみ、追加点。
34分、日本は川澄に替えて澤が入る。宇津木がアンカーで阪口と澤は少し前目でボールを追う。解説の矢野さんは「無失点で終わりたい。」と言う。40分、オランダはDFを1人下げてMFを入れる。
46分に失点。それまで続けて相手CK、相手FKをしのいでいたが、上背のある19番が有吉に競り勝ち、右後方からの浮き球にヘディングで合わせたボールは、回転がかかって、GK海堀の手をすりぬけてゴールイン。つかもうとせず、はじけば防げた感じだった。この後もFKをあたえたが、追加タイム3分をしのいで、勝利。
サッカー短評 (2015.6/20)
川崎フロンターレvs.松本山雅 2対0 (2015.6/20 等々力) 第16節
観戦。連勝、無失点でよかったようだが、内容は悪い。強いチームだったら勝てない。攻めきれず、なかなかシュートまでいけない展開の中、前半の終わり間際に、レナトのヘディングが鮮やかに決まって先制。後半20分にエウシーニョの追加点。西日が夏みたいに照りつける日だった。
試合前にいつものようにマッチデープログラムを買おうと思ったら、スタジアムに着いたのがいつもより遅かったので、売り切れててガッカリ。松本からの応援団がすごく多く来ていて、アウェイのゴール裏は二階席までびっしり緑色だった。メインもバックも空席があったのに(うちが座ったバックSS指定の列は3人のみだった。)、21490人も入ったのは、松本の人たちのおかげ。応援歌もそろっていて、ちょっとレッズみたいだった。
先発は、GK新井、DF車屋、井川、武岡の3バック。森谷と谷口のダブルボランチ、左アウトサイドに小宮山、右にエウシーニョ。船山のトップ下、レナトと大久保のツートップ。憲剛はまたベンチスタート。ベンチには、西部、角田も戻ってきた。でも大島はまだいない。
7分の森谷の左CKは相手DF、12分のレナトの右ショートコーナーは相手GK。11分、大久保の右サイドからのミドルが初シュートか。相手DF。
30分過ぎ、すごくうまくパスがつながり、ペナルティーエリアに進入、ここで次はシュート、というパスがずれてシュートできず。36分、レナトのミドル。39分、森谷がドリブルからミドル、これはいいシュートだったが相手GK正面。松本にゴール前を固められ、うまくこじあけられない。
そうこうしているうちにピンチ。40分、カウンターで相手FW前田にシュートをうたれ、バー直撃。これが決まっていたら、たいへんだった。
45分、船山からエウシーニョ、またエウシーニョからのパスを受けた船山が、右サイド深くから入れたクロスにレナトがヘッドで合わせて、きれいにゴールイン。ゴール前には、武岡など何人もつめていた。やれやれ。レナトは、試合後のヒーローインタビューで、なんと「ヘディングで得点したのは初めて。」と言っていた。へ〜〜。リードしてハーフタイム。
後半、5分過ぎから松本ペース。5分にうたれたシュートをはじいて与えた相手CKから、フリーで相手MF飯尾がヘディングシュート。これは相手FW前田の背中に当たって、いい具合にクリアされたが、全然マークもプレスも効いていないのはなぜ。帰宅後、スカパー解説の小村さんの反町監督インタビューを聞いたら、松本は後半からツートップにしたらしい。フロンターレも少し後で布陣を4バックに変更して対応したらしい。見ていたときにはわからなかった。
9分に相手FWオビナにシュートをうたれ、GK新井が飛び出して阻止。11分には、相手DF田中隼磨にもシュートされ、GK新井がはじく。このボールを落ち着かせなければならないのに、また相手に渡してファールで止め、FKを与える。このFKをクリアした後のロングスローは、GK新井がはじいたものの、クリアしきれず、なんとか防ぐ。
17分、やっと攻撃に転じ、車屋が左サイドから入れたクロスが、目の前の相手DF田中隼磨の手に当たり、PKを得る。大久保がキッカーとなり、相手GKの間合いを計っていたが、逆に読まれて、相手GKが跳んだ方に蹴ってしまい、ボールも弱かったので獲られてしまう。せめて強く蹴っておけば。家に帰った後、スローリプレイを見たら、相手GKは一瞬、向かって右に動いていたので、その反対側にコロコロPKを決めようとしたら、フェイントの動きだったのだとわかった。
このPK失敗でシュンとしかかったが、20分、左CKを得る。レナトのキックはいったんはじかれたが、こぼれ球をねらっていたエウシーニョがシュート、これが決まって追加点。二回もタオルマフラーを振り回せてよかった。エウシーニョは本当にいい選手だ。みんなもっと思い切って彼のようにシュートをねらうべきだ。この人をブラジルからスカウトしてきた人もエライ。
21分、谷口のミドル、24分、レナトのシュートはいずれも枠の外。23分、松本はFWオビナに替えてFW阿部吉朗が入る。26分、フロンターレも森谷に替えて憲剛が入る。足が止まってきた小宮山との交替かと思ったが。谷口は、パスを受けるとほとんど森谷に渡していたような気がするが、憲剛が入ったら、ますますその傾向が強くなった。こんなんでどうしてハリルホジッチ監督の代表に呼ばれたのだろう。
憲剛が入ったら、全体に活気が出た。35分のFKは、憲剛とレナトが立ったが、少し正面右寄りだったので、レナトが直接ねらったが、枠の上。38分、船山がシュートするが枠の右。船山は、古巣相手に得点できず。試合前の選手紹介では大ブーイングされたが、試合後には松本サポーター席に挨拶に行って拍手をもらったらしい。
追加点をとるべき展開だったが、集中力が少し切れた感じで、相手FW阿部にシュートされたり、田中隼磨にクロスを入れられたり。41分、FW船山に替えてボランチ山本が入る。憲剛が二列目に。FW杉本を入れるかと思ったが、もう得点しなくても逃げきれると判断したか。この時間帯では、セーフティーなプレーが必要なはずだが、不必要なミスパスがまだある。
追加タイム4分。46分にレナトに替えて杉本が入る。前から守備するということだろう。その割にボールに迫っていかないが。49分、最後のプレーで左CKを得る。憲剛のキックに大久保が飛びこむが触れず。残念ながら、得点ランキング単独トップのチャンスは逃す。
試合後の、小村さんによる風間監督インタビューでは「久しぶりに普通のサッカーを見た。」と言っていた。「何を変えたんですか。」という質問に「何も変えていません。ただ基本をもう一度確認しただけ。」と言う。相手のシステム変更への対応には、「そのままやってほしかったけど、リズムを作れなかったので、変更を指示した」というようなことを言っていた。選手が自分たちで変えてほしかったらしい。
監督が去った後、アナウンサーにも「口では言わないが顔が嬉しそうだった。」と言われる。いやいや、今日の内容で「圧倒した」とか「試合を支配した」(スポーツナビ)とか言うのはオカシイ。全然、できていません。
これで勝ち点27で久々に5位浮上。他会場では、ガンバが仙台と引き分け、レッズの前期優勝が決定。レッズも神戸と引き分け、無敗を維持。うーん。フロンターレもレッズの話し合う守備(「速報Jタイム」)を見習わないと。次が前期最終節のアウェイ鹿島戦。
サッカー短評 (2015.6/17)
日本vs.エクアドル 1対0 (2015.6/17 ウィニペグ・カナダ) 女子ワールドカップグループC
長距離移動後の試合。3連勝で希望通りグループリーグを1位で突破。おかげで決勝トーナメントまで六日の時間と慣れたバンクーバーで試合できる。
先発は、GK福元、DF鮫島、川村、北原、有吉。澤と田中明日菜のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に大野。大儀見と菅澤のツートップ。
先制点は前半5分。DFラインで回したボールを宮間に渡すと、すかさず前線へ長い斜めのクロス。菅澤が相手DFにはさまれながら、ヒールで流すと、走り込んだ大儀見がたたき込んで、バーに当たってはずんでからネットをゆらした。大儀見はガッツポーズ、宮間も握り拳を突き上げた。
その後は、何回かなでしこらしくつないで攻め込んだり、左右のサイドを切り込んだりしてシュートまで持ち込み、追加点のチャンスは作ったが、決まらず。16分に右サイドの有吉がドリブルで相手DFをかわして入れたクロスを宮間がヘディングしたのも相手GK。
しかし、前半に追加得点できないでいると、後半は一転してエクアドルペース。ワントップ以外の9人がバランスよく集中して守り、次第にカウンター攻撃もしかけてくるように。
ボール支配率66%、シュート20本と言っても、後半の戦い方は決勝トーナメントで当たる相手には通用しないだろう。ラストパスの一本手前で、ずれてカットされる。シュートまでいってもヒットせず、相手GK正面にいってしまう。澤や大儀見がボールを失ったり、宮間がミスパスしたりが後半は目立った。
それでも23人全員が出場できたという収穫も。北原に替えて上尾野辺、田中明日菜を一列下げて永里あさのを入れ、ボールをつなぐ。最後は35分、大野に替えて岩渕を入れると、右からゴール前に飛びこみ、相手GK正面になりはしたが鋭いシュートを見せた。
日本は3連勝。それでもエクアドルは、世界女王を相手にわずか1失点で、すごく喜んでいた。カメルーンはスイスに2−1と逆転勝利。これでグループCは1位日本、2位カメルーン、3位スイス。グループAは、1位カナダ、2位中国、3位オランダ。グループBは、1位ドイツ、2位ノルウェー。グループDは、1位アメリカ、2位オーストラリア、3位スウェーデン。グループEは、1位ブラジル、2位韓国。グループFは、1位フランス、2位イングランド、3位コロンビア。ブラジルと同組だったスペイン、英仏コロンビアと一緒だったメキシコは姿を消した。日本の決勝トーナメント一回戦は、グループA3位のオランダに決定。
サッカー短評 (2015.6/16)
日本vs.シンガポール 0対0 (2015.6/16 埼玉スタ・仙台) ワールドカップアジア二次予選
信じられない。最後まで勝てそうだったのに、点が取れなくてスコアレスドロー。岡崎のシュートを相手GKがはじき、さらにゴールライン上に落ちたところをはじき出されたのが一番惜しかった。あと、本田のFKが左上角に当たったのと。
先発は、GK川島、DF大田、槙野、吉田、酒井宏樹。長谷部と柴崎のダブルボランチ、二列目に宇佐美、香川、本田を並べ、岡崎のワントップ。悪くない顔ぶれと思った。
しかし、何かが足りなかった。こういうときにリズムを変えられる遠藤が必要なのではないか。珍しく、長谷部のミスパスが目立ち、柴崎のスルーパスは少しずれ、酒井のクロスはさらにアバウトで、大田は攻め上がる回数が少なく、宇佐美、香川のシュートは見るからに力んでいた。酒井は相手FWにボールをとられる致命的になりかねないミスも。
後半、柴崎を下げたのもますますリズムを悪くした。ゲームメークがまったくできなくなり、攻め急いだり、中途半端なパワープレーになったり。代わりに入ったのは、原口。まず18分、香川に替えて大迫。次に26分、柴崎から原口。最後には宇佐美に替えて武藤。しかし、交替選手もいいところなし。
シンガポールは、9人ひいて、よくボールに寄せ、勤勉に守った。特に相手GKは、かなり調子がよかった。ドイツ人の監督によく鍛えられている。
ハリルホジッチ監督は、前半からペットボトルをたたきつけたりしていたが、試合後のインタビューでは、「私の人生では、このようなシチュエーションに陥ったことはなかったので、説明はむずかしい。」と言っていた。日本人だって説明できない。が、ブラジルでのワールドカップで陥ったのも、こんな状況だった。
サッカー短評 (2015.6/13)
日本vs.カメルーン 2対1 (2015.6/13 バンクーバー・カナダ) 女子ワールドカップグループC
日本が前半のすばらしい2点を守って、決勝トーナメント進出を決めた。先発は、GK海堀、DF宇津木、熊谷、岩清水、近賀。阪口と宮間のダブルボランチ、左アウトサイドに鮫島、右に川澄。大儀見と菅澤のツートップ。今日はセカンドジャージで、蛍光イエロー。
カメルーンは、3トップ気味で、前のエクアドル戦でハットトリックした長身FWエンガナムイが右FW17番。中央に9番のマニ、左FW7番の小柄なドリブラー、オンゲネ。キャプテンはCBの2番マニ。
日本は、ほとんどアフリカのチームと対戦したことがない。カメルーンとも初対戦で、男子フル代表もアフリカ特有の身のこなしや爆発的な瞬発力に手を焼いている。スピードに乗らせたらたいへんなので、その前のケアが大切だと、頭ではもちろんわかっているだろうが、この人工芝で実戦できるかが勝負。
6分、先制。右ソイドでボールをつなぎ、川澄が持ち上がって中へクロス、中央で大儀見が2人のDFをひきつけながらスルー、ファーでフリーの鮫島がきっちり押し込んだ。
カメルーンは、失点直後はずいぶん攻め込んだが、ラストパスが合わない。日本はエンガナムイを熊谷を中心によく抑えている。DFラインやダブルボランチからのロングフィードで前線に放り込むのが得意らしいが、それをやらせない守りができている。NHK解説の矢野さんは、「うまく挟み込んでいる。」と言う。
17分、追加点。直前の宮間のFKのクリアで得た左CK。長めのショートコーナーを川澄が受け、また宮間に戻すと、すかさず大きなクロス。中央で熊谷や大儀見がおとりとなり、ファーでフリーの菅澤がヘディングシュート。カメルーンのセットプレーの守備がザルのようだった。
順調に2点とったが、また失点直後のカメルーンが激しく攻め寄せる。22分には、警戒していたエンガナムイが右に流れて、遠目から強いシュート、ニアポストでGK海堀がはじく。NHKのアナウンサーが「海堀はシュートストップに長けたGKです。」と言う。
29分、宇津木の不用意な弱いパスをカットされ、カウンターを受ける。またエンガナムイにシュートされるが枠の左。33分、カメルーンのCKは、海堀がつかむ。41分には、右FWのオンゲネから右のエンガナムイ、エンガナムイから中央のマニへクロスと攻め込まれるが、シュートは枠の外。カメルーンのシュートの精度が低くて助かる。44分には、FKを与えるが、なんとかクリア。追加タイムなしでハーフタイム。
前半、日本は3本のシュートで2得点、カメルーンは10本以上うったのではないか。後半開始からカメルーンは、MF20番のベレクに替えてズガが入る。メガネをかけているが、プレースキッカー。
日本はメンバー交替はないが、ポジションチェンジ。鮫島が左サイドバック、宇津木がボランチ、宮間が左アウトサイドに変更。
後半は、カメルーンの攻撃をしのいだだけのような感じ。7分、左FWに回ったエンガナムイからクロスが入り、右に回ったオンゲネが突破してくるが、なんとか守る。
10分、川澄に替えて大野が入る。大野が入ってすぐ右を突破してクロスを入れるが、相手GK。17分、カメルーンが二人目の交替。中央9番FWに替えて3番FWエンシュを入れる。
19分、日本も阪口に替えて澤が入る。阪口は悪くなかったし、疲れてもいないようだったが、やはり人工芝の見えない疲労の蓄積を心配したのかもしれない。カナダの観客は、澤が入るとかなり喜んでいた。白人やネイティブに見える人たちが日の丸の鉢巻きを巻いていたりしていた。
26分には日本のゴール前で大混戦。よく守りきった。日本、カメルーンとも次第に疲れが見えてくる。日本は後半、シュートをうてていないのではないか。
37分、ズガのシュートが枠の左へ。海堀は触っていなかったが、CKの判定。何本か続けてCKをしのぐ。カメルーンのエンガナムイが左脚がつって倒れる。なぜかGK海堀が足を伸ばしてやっている。40分、菅澤に替えて上尾野辺が入る。
しかしついに45分、失点。足を傷めているエンガナムイにパスが通り、戻りが遅れた日本のDF陣が追いつく前に左前方に走り込むエンシュにパス、エンシュはほぼフリーで海堀のニアサイドにシュートを決めた。
追加タイム4分は、エンガナムイにヘディングシュートもうたれたが、セーフティーに守り、逃げ切った。結局、後半のシュートは澤の1本のみ。前半と後半でこんなに別人になっていけないのではないか。グループCのもう1試合では、スイスがなんと10−1でエクアドルに勝ったそうだ。
他のグループでは、グループAの地元カナダはニュージーランドと0−0で引き分け、グループBのドイツもノルウェーと1−1で引き分け。グループDのアメリカがスウェーデンと0−0で引き分け、初戦を落としたオーストラリアはナイジェリアに2−0で勝利。グループEのブラジルが2−0で韓国に勝ち、スペインはコスタリカと1−1で引き分け。グループFでは、優勝候補の一角フランスが1−0でイングランドに勝ち、コロンビアとメキシコが1−1の引き分け。男子サッカーとは勢力図が違うが、優勝候補は勝ち点を重ねている。
サッカー短評 (2015.6/11)
日本vs.イラク 4対0 (2015.6/11 日産ス) 国際親善
実力差以上の結果が出た。5分、柴崎からのスルーパスを落ち着いて決めた本田のゴールで先制。ただちに9分、香川の左CKを槙野がヘディングで追加点。32分には宇佐美がドリブルで抜け出し、ゴール前で岡崎にパス、岡崎が3点目を決める。後半21分、FWを3人とも替え、最後には原口が代表初ゴール。
先発は、GK川島、DF長友、槙野、吉田、酒井宏樹。長谷部と柴崎のダブルボランチ、左ウイングに宇佐美、トップ下に香川、右に本田。岡崎のワントップ。宇佐美と柴崎は初先発。ベンチにフロンターレの谷口も。
イラクは立ち上がりの入りは悪くなかった。相手FWから日本のDFラインでのボール回しにプレスをかけてきた。左FWの11番が19歳だが、16歳の時から代表に呼ばれているらしい。攻撃の組み立てを司る。
日本の攻撃は、ほとんど柴崎のスルーパスを組み立ての起点にしている。9分、香川の左CKはニアで相手選手の頭をかすめ、ファーの槙野の足元へ。槙野はフリーで押し込んだ。
宇佐美は7分、13分とシュートするが相手GK。15分には、柴崎、本田から岡崎と手早くでつなぎ、岡崎のシュートは相手GKがはじいてバー直撃。18分、柴崎自身のミドルシュートはだいぶ枠の上。
32分、柴崎からのパスを受けた宇佐美がドリブルで相手DFを二人、三人と引き連れながら、駆け上がる。ペナルティーエリアで岡崎へ横バス、これを゜岡崎がねらいすまして、3点目。
38分、日本のFK。ボールのそばに本田と吉田。なんと吉田が蹴るが、枠の上。
45分、イラクのシュートを酒井宏樹がスライディングで防ぐが、ファールとなり、FKを与える。主審はポーランドの人。46分のFKがイラクの初シュートらしい。これは枠の左にはずれる。ここでハーフタイム。
後半、イラクはDF16番に替えてDF13番を入れる。3分、宇佐美のドリブル突破をイラクがファールで止めて得たFK。柴崎が直接ねらうが、相手GK。8分の香川のシュートも相手GK。
10分、イラクが二人目の交替。FW7番に替えてMF5番を入れる。14分、15分とイラクにゴール前まで攻め込まれる。14分の放り込まれたボールはGK川島がペナルティーエリアの外でクリアしたが、15分のはバンチングがヒットせず、槙野がかろうじてクリア。チームで試合に出ていない影響か、不安を露呈。
20分、本田の鋭いシュートは右ポスト直撃。21分、二列目全取り替え。宇佐美に替えて武藤、香川に替えて原口、本田に替えて永井が入る。宇佐美はずっと楽しそうにプレーしていた。ハリルホジッチ監督は、戻ってきた本田の肩をたたいてねぎらっていた。
25分、イラクは三人目の交替。MF8番に替えてFW23番を入れる。27分、さらにFW19番に替えてFW18番を入れる。28分、日本は岡崎に替えて大迫が入る。すると武藤がドリブル、永井とパス交換して右からクロスを入れるが、大迫に合わず。原口もシュートするが枠の外。
31分、なんとキャプテン長谷部に替えてフロンターレの谷口が入る。代表デビュー。しかし、どこにいたらいいかわからないようだ。やりたいこと、やるべきことが自分の中で明確になっていないらしい。キャプテンマークは吉田が巻いている。
39分、原口が代表初得点。柴崎からの相手DF裏へのパスのこぼれを拾った原口がドリブルしてシュートを決める。40分、柴崎も下げて山口螢が入る。これで六人全て交替させた。43分、イラクも六人目の交替。DF15番に替えてDF3番が入る。
44分、大迫のポストプレーから原口がシュート、相手DFがはじいてCK。槙野がヘディングするが相手DF。追加タイム2分。無失点で3連勝。
イラクは前半、立て続けの失点に出鼻をくじかれ、完全にリズムを見失った。後半、立て直してきたが、もう少し歯ごたえがあった方がGKとDFラインの連携にはよかった。イラクは、オリンピック代表世代が多い若いチームらしい。
サッカー短評 (2015.6/10)
日本vs.スイス 1対0 (2015.6/9 バンクーバー・カナダ) 女子ワールドカップグループC
しんどかったが、勝った。前半は、ハイプレスで来ると思われたスイスがあまり来なくてペースを握り、29分に安藤が大儀見からのパスに走り込んで、相手GKタールマンと激突、これで得たPKを宮間が冷静に右角に決めて先制。しかし後半は、一転してスイスの猛攻に防戦一方に。特に相手FW10番のバッハマンの猛進ドリブルに苦しめられた。外してくれただけのあわやのシュートも打たれたが、見事に耐えきって、重要な初戦で勝ち点3を手にした。
先発は、GKに193pの山根、DFは左から宇津木、熊谷、岩清水、有吉。澤と阪口のダブルボランチ、左アウトサイドに宮間、右に大野。大儀見と安藤のツートップ。この中で前回大会にいなかったのは、GK山根と有吉。澤はこれで前人未踏のワールドカップ6大会出場、国際Aマッチ200試合出場を達成。たしか宮間も国際試合100試合ではなかったか。
GK山根は危ないシュートを止め、良かった。後半、ファンブルしてピンチになったが、失点しなかったのはとにかくよかった。有吉も良かった。右サイドを攻め上がり、深い位置から相手DFをかわして中央へクロス、これに大儀見と安藤が走り込むが惜しくも合わず、という場面も。
安藤は、PKを得たプレーで負傷交替。後で、右足首腓骨骨折で、チームを離脱。残念。本人も無念だろう。替わって入ったのは、菅澤。菅澤は、後半、右ポスト直撃のシュートをうったが、もう少しシュートしてほしかった。
澤はよかった。大会前のイタリアとの親善試合でも、危ないところにいち早くかけつけ、守備に貢献。後半11分に川村と交替したが、川村もボール際に強いところを見せ、ミスもあったが、いい面も出せた。
人工芝での試合は、ボールのころがりが途中で鈍くなり、パスが届かないことがしばしば。次第に慣れたとはいえ、NHK解説の宮本ともみさんは「かなり疲労がたまると思う。」と言っていた。後半、なでしこの運動量が落ちたのもひとつには芝の影響かも。
次は、エクアドルに6−0で勝ったカメルーン。グループAではカナダが中国に1−0で勝ち、オランダがニュージーランドにやはり1−0で勝利。グループBでは、ドイツがコートジボワールに10−0、ノルウェーがタイに4−0で勝利。グループDは、アメリカがオーストラリアに3−1、スウェーデンとナイジェリアは3−3という結果。
サッカー短評 (2015.6/7)
川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ 2対1 (2015.6/7 等々力) 第15節
いや〜〜久々に勝った。前半は、最近のいつもどおり、パスの精度が低く、パス回しも遅くて湘南ペース。しかも4分には早々と失点。しかし後半12分、武岡に替えて憲剛が入ると、自らペナルティーエリアに突進、PK獲得。これを大久保が決めて16分に追いつく。その後一進一退ながら少しずつ主導権を取り戻し、最後は追加タイム4分ぎりぎりに、エウシーニョが気持ちで押し込んで勝ち越した。
先発は、GK新井、DF車屋、井川、武岡の3バック。谷口と森谷のダブルボランチ、左アウトサイドに小宮山、右にエウシーニョ。大久保のトップ下、杉本と船山のツートップ。憲剛はベンチにいる。
湘南は、キャプテン永木が出場停止、U22のキャプテンでもある若いCB遠藤がゲームキャプテン。ワントップに大槻、シャドーに、フロンターレユース出身の高山と大竹。菊地大介が左のアウトサイド。3バックの中央にはアンドレバイーア。勝ち点2差の6位と7位の対戦なので、勝った方が上になる。
立ち上がりから湘南に攻め込まれ、4分、相手センターバックの遠藤が右サイドから攻撃参加、クロスが反対サイドの高山に通り、中央で相手FWにうまくDFがブロックされ、高山に流し込まれる。高山はフロンターレ戦に強いらしい。湘南は、ボールをとったら、手早く前線に放り込むのを徹底している。
フロンターレは、判断が遅いのか、動きが悪いのか、バックラインでのボール回しからねらわれ、ボランチに預けてもすぐ戻ってきて、縦パスをカットされ、カウンターを受ける、の繰り返し。憲剛がいないので、大久保が作っているが、そもそもそこまでボールがほとんど入らない。
24分、久々の攻撃で、大久保が自分で通したパスのこぼれをミドルシュート。相手GKがバーのすぐ下に曲がってきたボールをはじき出す。34分、森谷の左CK。ニアの杉本がヘディングで中央へ送り、井川が飛び込もうとするが、相手DF。43分の森谷のシュートは枠の外。
後半、スカパー解説の安永は「川崎はフォーメーションを変えてくるかと思ったが同じですね。」と言う。安永はFWだったが、「フロンターレはとられたときのファーストディフェンスが中途半端。」など的確な指摘。
湘南のカウンターを受けながらも少しずつ攻撃も出て五分五分かという9分、菊地に鋭いミドルシュートを打たれ、ボールはバーを直撃して真下に落ち、ボストに当たって出てきたところをGK新井が押さえる。八塚アナは「入ったように見えましたがノーゴールの判定。」と誤審であるかのような実況。スローリプレーでも、ゴールラインの内側寄りに落ちた感じだが、完全に内側かは不明。
12分、とうとう憲剛がピッチへ。先発しなかったということは、どこか不調なのだろう。憲剛と谷口のダブルボランチ、森谷は左アウトサイドへ。小宮山が武岡のいた3バックの右に回る。憲剛が入ってすぐにパス回しのスピードが上がった。すると森谷の運動量も増えたような感じ。
15分、フロンターレがパスで中央突破、ゴール前に上がったのは憲剛。相手DFが足を出した後ひっかけてPKを得る。起き上がった憲剛は大久保をポンとたたいてまかせた、というように見えた。大久保は、相手GKをしっかり見極め、中央やや右に確実に流し込んだ。やっと追いつく。
湘南は17分、FW大竹に替えて、元レッズの山田直輝を入れる。
19分、相手DFのバックパスを相手GKが手で扱い、ペナルティーエリア右端で間接FK。憲剛のキックに井川がヘッドで合わせるが、枠の外。23分、森谷の左CKをまた杉本がニアで触り、中央で井川がヘディングするが相手DF。井川に決定力を求めるのは難しいのでは。
24分、フロンターレの正面やや左寄りのFK。なんと船山と大久保がキッカーに立つ。船山はブレ球のミドルがあるらしいが、まだ見ていない。大久保は最近、FKの練習をしているらしいが、実際に蹴るのは二回目らしい。残念ながら大久保のキックは枠の上。
30分の相手FK、31分の三竿のヘディングシュートとなんとか防ぐ。34分には、山田直輝にフリーでシュートされるが、枠の右。相変わらず危ない場面は多いが、こちらのパス回しもよくなってきて、相手FWは追い回しに疲れが見える。
35分、フロンターレがカウンターで、最後は大久保がシュートするが枠の上。37分、森谷に替えて三好が入る。同じ左アウトサイドのポジション。
45分、勝ち越せないまま湘南のFK。ほぼ正面。壁の隙間に立つ湘南の選手のいる所をねらうかと思ったが、フロンターレの壁に当たってはずれる。追加タイムは4分。48分、やっとボールを取り返して前線へ。三好が走って相手DFと競り合いながらドリブル、前足でロングループを放つが枠の上。はずれたが、狙いはいい。
49分、谷口が入れた縦パスが相手DFの背中に当たって、こぼれたところに右から中へ入ってきたエウシーニョが拾ってシュート、これが見事に左上隅に決まる。谷口はパスを出した後、足がつって座ったままだった。ぎりぎりだが、なんとか勝って、6位キープ。やれやれ。これで代表の試合があるので2週間空く。代表には谷口だけが呼ばれている。
試合後の風間監督は、ホッとした、という感じ。憲剛をベンチスタートにしたのは、やはり「コンディションが良くないためと、途中から悪い流れを変えられる選手をベンチに置きたい」というのが理由とか。
サッカー短評 (2015.6/3)
川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 1対1 (2015.6/3 等々力) ナビスコカップグループB
う〜ん。ひどい試合だった。ほぼ現在のベストメンバーだったのに、まるで半分控えチームみたいにパスがずれて、FWにボールが入らないし、シュートも少ない。ボールは支配したが、自分たちのサッカーをできたのは仙台の方。カウンターで先に失点すると、前半終了間際、大久保の執念で同点に追いついたが、後半はますます泥沼になった感じ。ヴィッセル神戸とのグループ内2位争いのため、3点ほしいところだったが、逆効果。神戸は4点取ったらしいので、まあどのみち2位は無理だったが、それにしても内容が悪い。
先発は、GK新井、DF小宮山、谷口、武岡の3バック。左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。憲剛と森谷のダブルボランチ。大久保を中央に左にレナト、右に船山。小林、大島、西部に続いて角田までいない。
後半は、初めから船山に替えて杉本。大久保とのツートップにして、レナトと船山の4トップ気味。33分には小宮山に替えて安を入れ、杉本と安のツートップに。しかし、解説の清水さんが「背の高い選手を二人も入れたのだから、使わないのはもったいない。」と言う通り、杉本と安を使った攻撃をもっと工夫してほしい。
これでナビスコカップはグループリーグで敗退。こんな試合をしていたら、しかたない。
サッカー短評 (2015.5/30)
清水エスパルスvs.川崎フロンターレ 5対2 (2015.5/30 アイスタ) 第14節
なんとブービーのエスパルス相手に5失点の大敗。大久保が警告累積で欠場。大島も西部も小林もまだいない。まず前半7分に不注意な連携ミスで先に失点。これで流れが悪くなった。25分にはFKからさらに失点。30分に車屋の突破からレナトがダイレクトボレーを決めて一矢報いる。前半の終わりの方は圧倒していたのに、後半の入りはパスミスからリズムを失い、19分に石毛にやられる。28分に杉本がまた技ありのシュートを決めるが、35分、38分と連続失点しては焼け石に水。まったく一体どうしたのか。
先発は、GK新井、DFは3バックで谷口、角田、武岡。憲剛と森谷のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。杉本を中央に左レナト、右に船山の3トップ。
エスパルスは、試合前に岡崎が花束を大前に贈呈して激励。ドイツに移籍してから、初めて観戦に訪れたとのこと。これが効いたのか。水曜日のナビスコカップで、若手が活躍して勝ったので、その勢いを注入すべく4人先発。ウタカと大前のツートップ。左右ウイングにデュークと石毛。竹内と水谷のダブルボランチ。DFは4バックで松原、福村、ヤコヴィッチ、枝村。GKはU22の櫛引。
開始7分で失点。相手FW大前から右を駆け上がった枝村に渡り、クロスにウタカがヒールで決めた。これですっかりエスパルスに勢いがついてしまった。11分のレナトの惜しいシュートが決まっていれば、あんなワンサイドにならなかったかもしれないが。
25分、また失点。相手FKを石毛が蹴り、ニアに飛びこんだ枝村がヘディングシュート。どうしてセットプレーの守備がこう下手なのだろう。
30分、森谷のパスに、左サイドを駆け上がった車屋がさらにドリブルで切り込み、折り返しのクロスをレナトが決めて1点返す。車屋は32分にも、攻め上がって今度はシュートするが枠の左。1点は返したが、リズムは戻らない。40分の憲剛のFKも得点にならず。
後半も立ち上がりからエスパルスのペース。8分、レナトがドリブルから強引にシュート、10分、森谷がシュート、いずれも枠にいかないが、シュートの意識は前半より高い。9分、船山に替えて井川が入り、3バックの左に。谷口がボランチに上がり、憲剛がもう一列上がる。
しかし、攻撃のリズムを取り戻すことはできず、12分、15分、17分とピンチの連続。とうとう19分にまた失点。前線のウタカに入ったボールを大前がさばき、これを受けた石毛が豪快なミドルシュート。また2点差に。
22分、武岡に替えて三好が入る。三好はトップ下に、憲剛がボランチに戻り、谷口がCBに下がり、角田が3バックの右か。
26分、GK新井がバックパスを手で扱ったとのことで、ペナルティーエリア内の間接FK。少し動かしたボールを大前がねらうが、枠の上で助かる。
27分、フロンターレの左CK。レナトが蹴り、相手GKがはじいたボールを三好がループシュートをうつが枠の上。28分、角田の折り返しのパスは相手DFに当たるが、こぼれ球を杉本が決めて、3−2とする。
しかし35分、またまたフリーの石毛にミドルシュートを決められ、さらに前がかったところを38分、フリーのウタカに楽々とシュートを決められて万事休す。追加タイム4分あったが、シュートまで持ち込めず。これでよく6位から落ちずにすんだ。
試合後の風間監督は、「守備であれだけ雑な試合は2度と見たくない。ゴール前に立つ、コースを切るという基本ができていない。」と言っていた。もっと守備の練習をした方がいいのか。
サッカー短評 (2015.5/27)
横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 1対2 (2015.5/27 三ツ沢) ナビスコカップグループB
7チームのうち上位2チームのみが決勝トーナメントに勝ち上がれる。グループ4位の川崎フロンターレと6位のマリノス。ともに勝たなければ望みはない。マリノスは勝ってなおかつ2位のヴィッセル神戸が負ければという条件。後がない同士の一戦で、互いに主力も休ませたい。
前半は立ち上がりこそマリノスのプレスが効いていたが、次第にフロンターレペースになり、38分、エウシーニョの思い切りのいいシュートが相手DFファビオに当たって先制。後半25分、相手CKからファビオに決められ追いつかれるが、39分、こちらも橋本のCKからニアに走り込んだ杉本の技ありのシュートで再勝ち越し。なんとか2位タイの勝ち点8となり、最終節に望みをつないだ。
先発は、GK新井、DF谷口、角田、武岡。左アウトサイドに久しぶりの小宮山、右にエウシーニョ、憲剛と森谷のダブルボランチ。杉本を中央に左に船山、右に三好。
マリノスは、ラフィーニャと伊藤翔のツートップ、18歳の中島と天野が左右のウイング、富沢と佐藤優平のダブルボランチ。下平、ファビオ、中澤、比嘉の4バック。GK榎本。スカパーの解説、清水さんは「パスを前線にさばく選手がいない。」
フロンターレの初シュートは11分、森谷のミドル、相手GK。17分、小宮山のシュートは枠の右。18分、パスをつないで最後は杉本がミドルシュート、相手DF中澤にあたったボールがこぼれたところに攻め上がっていた谷口がいて、とっさにシュートするがヒットせず、相手GK。
先制点は、38分、憲剛から武岡、エウシーニョとパスが渡り、エウシーニョが右サイドをドリブル突破。思い切りよくシュートすると、あっさりニアサイドの相手GKと右ポストの間に決まったように見えた。足でスローリプレーを見たら、相手DFファビオのヒジに当たって、急角度で向きが変わったので、相手GKも無理だったことがわかった。
杉本はまた緩慢な動きに戻ってしまった。動かないでパスをもらおうとしているように見える。三好はいろいろなねらいを持ってプレーしているのがわかる。ちょっとパスがひっかかってはいたが。船山は杉本よりはパスを受けに動くが、決定機は作れない。
小宮山は攻め上がって、最近のフロンターレにはない早めのクロスを入れたりして変化をつけていた。憲剛は少し疲れているのかパスが長めか強めな感じ。相手DFを下げさせるためかもしれないが。
42分、三好がちょうどセンターラインの位置からロングループシュート。あわてて戻った相手GKが指の先で押し出したが、ちゃんと枠に跳んでいた。風間監督は笑顔で惜しそうにしていた。
後半開始からマリノスは左サイドバック下平に替えて右サイドバック小林祐三を入れる。比嘉が左へ回る。後半8分、相手DFファビオの意表を突いたミドルシュート。GK新井がなんとか押さえる。13分、マリノスは中澤に替えて組み立てができる兵藤を入れる。富沢がボランチから一列下がる。
フロンターレも24分、相手FKの直前、三好に替えて橋本が入る。25分、左サイドからの兵藤のFKを中央で相手DFファビオに合わせられて失点。「直前の選手交替で集中が切れていた。」と解説の清水さん。
やっぱり1点を守って逃げ切るのは、性に合わない。
追加点は39分。右CKを橋本が蹴り、ニアで杉本が相手DFの前に入り、長い右足をふり返りざまに振りぬくと、シュートはファーサイドの左ポストに当たって内側に跳ね返った。いやーおいしいところをもっていく。右足は利き足でないのに。
スタンドで大久保がガッツポーズしていたが、右足の関節炎とかで心配だ。
サッカー短評 (2015.5/23)
川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 3対2 (2015.5/23 等々力) 第13節
苦手の鳥栖と対戦、なんと杉本の2得点で逆転勝利。前半は例によって鳥栖のハイプレスに苦しんだ。しかし19分、杉本が左足ボレーで左隅にたたきこんで先制。せっかくのリードを36分、カウンターで豊田に打ち込まれ追いつかれる。後半も17分に大久保が自身のシュートのこぼれをヒザで押し込み、再びリードしたのに36分、オウンゴール。いやな流れだったが、38分、FKをニアで杉本がサイドヘッドで振り抜いてみたびリード。疲れる試合だったが、これで4/25以来久々にホームで勝利し、6位に浮上。
先発は、GK新井、DFは4バックで、車屋、角田、井川、エウシーニョ。憲剛と谷口彰悟のダブルボランチ、左アウトサイドにレナト、右に森谷。大久保と杉本のツートップ。このダブルボランチも悪くないと思うが、なぜかうまくいってない。谷口があまり憲剛のカバーになっていない感じ。
鳥栖は豊田のワントップ、二列目左からキムミヌ、池田、ペク。藤田と高橋のダブルボランチ。4バックは吉田、谷口博之、菊地、丹羽。GK赤星。谷口博之はフロンターレからマリノス、柏、鳥栖と移籍。
前半は、球際の強い鳥栖のプレスにパスがつながらず、失ったボールをロングフィードで豊田に放り込まれ、15分過ぎまで押される展開。8分のレナトのFKからのこぼれを角田が鋭くシュートしたが、惜しくも左ポスト直撃。
ところが、19分、憲剛?のスルーパスが攻め上がった左サイド車屋に通り、車屋がうまくタイミングをずらして相手右サイドバック丹羽をかわして中央へ速いクロス、これを相手GKがはじいたが、そのボールを杉本がダイレクトボレーで左ポストぎりぎりにたたき込み、幸先良く先制。難しいシュートで、相手GKは呆然。
31分、少し前にゴール前の攻防で相手DFに頭をヘディングされた車屋が、ドクターからバツが出て武岡と交替。
先制した直後は、パスがよくつながるようになったが、36分、追加点をねらって、憲剛がペナルティーエリアまで上がって受けようとしたパスを谷口博之にカットされ、カウンターでキムミヌ、豊田とワンタッチでつながれ、豊田にダイレクトでニアのGK新井とポストの間の狭い所を打ちぬかれる。これで今季10点目。
追加タイム3分。鳥栖の攻撃をしのぎ、48分、レナトの右CKからエウシーニョがドリブル、ファールで止められ、FKを得る。レナトが直接ねらうが相手GK。
後半はシステムを替えてうまく鳥栖のカウンターに対処。3バックにして、左から谷口彰悟、角田、井川。左アウトサイドに武岡、右にエウシーニョ。憲剛と森谷のダブルボランチ。大久保を中心にレナト、杉本の3トップ。谷口は本来ボランチのはずだが、今のところボランチにするとうまく機能しない。憲剛一人に負担がかかり、憲剛にはただでさえ鳥栖のマークが二人くらい付いている。立ち上がりは鳥栖に攻め込まれるが、相手シュートをGK新井が押さえる。
3分、レナトの右CKを井川がヘディングするが枠の外。ジャンプのタイミングが早すぎて叩きつけられず。井川の向こうにいた人の方が合ったのではないか。
6分には、大久保が競り合いでラフプレーをとられ、イエローカード。今年は2ステージ制にしたため、またイエロー3枚で出場停止。これで次節は出られない。車屋も心配だし、どうするのか。
17分、武岡の折り返しを受けた谷口が中盤からゴール前にループパスを通し、これを大久保がヘディングシュート、いったんは相手GKがはじいたが、そこにまた大久保がつめてヒザあたりに当てゴールイン。これで9点目。スカパー解説の林健太郎が「あそこにつめているのが素晴らしいFW。」と感心。
28分、29分と左ショートコーナーから攻撃。憲剛のクロスが相手DFに当たり、入ったかと思ったが、バー直撃。今日はゴールの枠が味方してくれない。
鳥栖は18分、MF池田に替えてチェを入れる。続けて22分、MFペクに替えて期待の新人、鎌田大地を入れる。前節名古屋戦で豊田の得点をアシストしたらしい。34分には、ボランチの高橋に替えてキムミンヒョクを入れる。
フロンターレはせっかく再度リードしたのに耐えきれず、36分、また失点。鳥栖の攻撃をしのいで、GK新井からリスタートのパスを谷口が相手MFチェに奪われ、鎌田からキムミヌと渡り、キムがうったシュートが井川の足にあたってオウンゴール。井川は豊田をマークしていたと思うが、それを捨てて足を伸ばした。やむを得ないが、足が届かなければゴール前を通過しそうなコースだったが。谷口はゴール前に戻っていたが、触れず。
GK新井とフロンターレDF陣との連携が悪いのか、谷口の個人的な不注意なのか。GK新井は、豊田のシュートを止めた場面もあり、経験の少ないGKとしては、すごくいい働きをしていると思う。
鳥栖は、勝ち数は多くないが、4引き分けで勝ち点19の6位につけている。その粘り強さは見習いたいが、こういう放り込みサッカーは好きではない。しかし、さすがの鳥栖の走力も、後半フロンターレの布陣変更でだいぶパスを回されて落ちてきた。
38分、ペナルティーエリア外右角近くのフロンターレFK。レナトのキックをニアで杉本が難しい中腰の姿勢で頭をふって、左サイドにうちこんだ。相手GKも相手DFも、テレビで見ている方も、どうなったのかわからなかったと思う。スローリプレーが出て、ようやくわかった。解説の林も「難しいシュート」と言う。試合後のヒーローインタビューで杉本は「彰悟君がへこんでいたので、取り返してやろうと思った。」と言っていた。
39分、レナトに替えて船山を入れる。前から守備ということか。しかし逆に相手FKからフリーの豊田にシュートされるが、GK新井がはじき出しガッツポーズ。このビッグセーブを無駄にしないためにも相手CKをなんとか守る。
追加タイム3分あったが、サポーターが「アヴァンテ」を歌っているのに、またもや攻撃を受け、ゴール前まで攻め込まれる。なんとかクリアしたボールを大久保がドリブル、左コーナーのところで時間稼ぎ。相手DFが蹴り出したところで、やっと笛。
風間監督は、試合後の高木レポーターのインタビューに「前半、ロングボールでもいいとしたのに、うまくできなかった。こんなに判断の遅い試合はもう見たくない。」と答えていた。2得点の杉本については「前の試合がよくなかったので活を入れたら、ここ二日間練習で真剣にやった成果が出た。これを最低ラインにしてほしい。」とのこと。
サッカー短評 (2015.5/20)
川崎フロンターレvs.モンテディオ山形 1対1 (2015.5/20 等々力) ナビスコ杯グループB
控え組の先発でパスが回らず前半は0−0。後半も先に失点し、なんとか船山のシュートのこぼれをエウシーニョがたたき込んで追いつくも、憲剛、大久保、レナトまでつぎ込んで勝ち越せず。
先発は、GK新井、DF谷口、井川、武岡の3バック。左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。山本と橋本のダブルボランチ。前線は安を中央に左に船山、右に杉本の3トップ。前線の3人はかなり入れ替わっていた。
モンテディオ山形は、FWに元マリノス、大分、ガンバなどにいた山崎、元ジュビロなどにいた萬代ほか。守備陣に怪我人が相次いだということらしい。それなら本当は、連携に不安があるはずだから、そこを突ければよかったのだが。
とにかくパスがつながらない。2分に橋本がシュートするが枠の外。9分にはFKを与えて、宮坂に直接ねらわれるが枠の左。14分にも相手FKを宮坂が蹴るが枠の外。19分と23分、フロンターレのCKは橋本が蹴るが、いずれもクリアされる。24分のFKは、安がヘディングするが枠の上。これが前半一番惜しかった。
山形は、サイドからクロスを入れる形で何度も攻めてくるが、なんとかしのぐ。46分に左サイドからキムにミドルシュートをうたれてヒヤリとするが、枠の左にはずれる。
後半も2分にいきなり相手FW川西にシュートされるなど、ピリッとしない立ち上がり。7分、山本がミドルシュートするが枠の外。とうとう9分、失点。フロンターレのCKのクリアからカウンターとなり、左サイドのキムが攻め上がり、ゴールライン際から折り返したクロスにFW山崎がダイビングヘッド。
ここで負けるわけにいかないので、11分、橋本に替えて憲剛が入る。13分には安に替えて大久保が入る。するとパスがだいぶ長短・緩急がつくようになり、19分、フロンターレも得点。憲剛のスルーパスに反応した船山が正面やや左寄りからシュート、これは相手GKがはじくが、そこへ右から猛然と上がってきたエウシーニョが角度のあまりないところから鋭くシュートして反対サイドのネットを揺らした。
このまま逆転できれば言うことナシだったが、追加点は取れず。36分にはレナトまでつぎ込んだのに。
サッカー短評 (2015.5/16)
ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 1対1 (2015.5/16 万博) 第12節
前半は、ガンバペースで、終了間際に宇佐美にとられてビハインドで折り返し。後半から入った杉本のヘッドで追いついたが、それで精一杯。なんとリーグ戦では万博で一回も勝っていないらしい。ACLでの対戦時にはフロンターレが勝ったと、スカパー解説の水沼さんが言っていた。
先発は、GK新井、DFは車屋、角田、井川、エウシーニョの4バック。谷口をアンカーに憲剛と森谷の二列目。大久保を中央に、左レナト、右に船山の3トップ。憲剛と森谷が怪我から戻ったのはいいが、大島がいない。
ガンバは宇佐美とパトリックの2トップ、二列目アウトサイドに阿部と大森。今野と遠藤のダブルボランチ。藤春、岩下、丹羽、米倉の4バック。GK東口。解説の水沼さんは、和田コーチが相手チームの分析担当で、守備陣が非常によくなったと言う。
立ち上がりからガンバに攻め込まれ、リズムをつかめない。GK新井は、まだ3試合目だが、なかなかいい動き。10分、11分と宇佐美が積極的にシュートをうってくる。代表候補合宿に行ってきて、非常にやる気をかき立てられたらしい。「学んできたことを全て試合で爆発させる」と言ったらしい。
フロンターレの初シュートは、13分、エウシーニョからのパスを受けたレナトがうったもの。結局、前半は3本しかうてなかった。あとの2本は、16分の森谷のミドルと19分のレナト。いずれも相手DFや相手GKに止められる。パスがつながらないので、憲剛が一列下がってくる。そこにエウシーニョが上がって3バック気味に。
宇佐美はシュートだけなく、パトリックにパスも供給。シュートも人と違う位置、タイミングでねらってくる。解説の水沼さんとピッチ解説の戸田は「ヒザから下のふりが素早く、アイディアも多彩で読めないので、守っている方は厄介。」と言う。24分には、遠藤のFKがバー直撃。本当に紙一重だった。
前半35分、森谷がガンバDFの裏に絶妙なパスを送り、大久保に通ったが、オフサイドの旗。水沼さんは「オフサイドではない。」と直後から断言。リプレーでも、副審から一番遠いDFが大久保よりゴールに近いところにいるのが確認できる。
この後はガンバの連続攻撃で、ついに失点。直前の宇佐美の強烈なミドルはGK新井がはじいたが、42分、パトリックをめがけた(たぶん宇佐美の)フィードは、谷口が防いだが、そのこぼれをねらっていた阿部がシュート、これを守備陣がブロックしたこぼれをさらにねらっていた宇佐美にフリーで左サイドから逆サイドネットにたたき込まれた。3試合ぶりの得点らしい。珍しく長谷川監督がガッツポーズ。
後半初めから船山に替えてFW杉本を入れる。しかし後半も立ち上がりからガンバに攻め込まれる。相手がはずしてくれただけとか、オフサイドになったとかDFに当たったとか、谷口や車屋がスライディングでカットしたり、危ない場面が続く。それでも次第にパトリックをうまく押さえられようになったようだ。
10分には森谷がミドル、枠の上。19分、レナトがシュート、かなり可能性があったが相手GK。21分、エウシーニョの鋭いシュートも相手GK。水沼さんが「大久保はシュートをうっていないのではないか。」と言う。
長身の杉本に放り込んでキープさせるという攻め方はしないが、それにしてもうまく機能していない。大久保と重なったり、未だにしている。大久保は何度もファーサイドでDFラインとかけひきして動き直しているが、パスが通らない。大島がいない影響か。
27分、ガンバは宇佐美が自分で合図してリンスと交替。当初はパトリックとの交替予定だったが、とばしていた宇佐美は「全身がつった」らしい。他にもガンバは動きが落ちてきたらしく、ピッチ解説の戸田が「遠藤が少し疲れたようだ。」とリポート。フロンターレのパスが次第につながるようになってきた。なんとか1点でもとってほしい。
34分、憲剛からのパスを受けた森谷が自陣からドリブルで中央突破。前方の左右に大久保と杉本。森谷は右の近くにいた杉本にパスを出したが、杉本のシュートは枠の右。水沼さんは「左の大久保の方が巻いて蹴れたので、ゴールの可能性が高かった。」と言う。
この絶好機をはずしたので、どうかと思っていると、憲剛のパスを相手DFがクリアしたこぼれを、攻撃参加してきた車屋が左サイドから矢のようなクロスをゴール前に送り込み、杉本がほとんど反射でヘディングしたボールが右ポストを直撃してゴールの中にころがった。杉本は何が起こったのかというような顔だったが、次第に笑顔に。
ガンバは38分、上下運動量の多かったMF阿部に替えてMF倉田、40分にはパトリックに替えてFW赤嶺を入れる。フロンターレも42分、森谷に替えて山本が入る。その山本のミスパスを拾われて危ない場面も。このレベルの試合に後半40分に入るのは大変だとは思うが。43分の大久保のシュートは、相手DFをかわしてうち、かなり惜しかったがわずかに枠の右。決めてほしかった。
フロンターレは、同点の勢いで走っているが、ガンバは交替選手だけがよく走っている感じ。ボール支配率は、試合当初は50・50だったが、前半18分くらいから以降はずっと65・35くらい。パス数はフロンターレが3倍以上。パス成功数に至っては6倍くらい多い。水沼さんは「ガンバは疲れないはずがない。」と言う。
追加タイム3分。46分、大久保が相手DF岩下にユニフォームをすごく引っ張られて転倒。岩下にイエローが出るが、水沼さんは「これはレッドでしょう。」と言う。大久保もすごく抗議している。このファールで得たFKを憲剛が蹴るが、杉本に合わず。48分の大久保のシュートも枠の外。直後にガンバにFKを与え、遠藤にきわどいボールを放り込まれるが、なんとかクリアしてタイムアップ。やれやれ。
試合後、ガンバの長谷川監督は、「1週間あいたので、やっと全力の試合ができた。」と言っていた。フロンターレは勝ち点1を得たが7位に後退。一方、ガンバは2位に浮上したが、首位レッズも2位FC東京に勝ったので、差は4に。4位広島が9位鹿島と引き分け、3位浮上。6位マリノスが16位清水に勝ったので5位、7位鳥栖も名古屋に勝ったので6位と、2チームに抜かれた。
※前節ウォーミングアップのとき怪我した小林は右ヒザ半月板損傷で5/11手術し、全治6週間の見込み。あぁ〜痛い。
サッカー短評 (2015.5/10)
名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ 0対1 (2015.5/10 豊田ス) 第11節
5連戦最後。やっと勝てた。なんと憲剛まで怪我で離脱。大久保がキャプテンマークを巻いて引っ張っていた。その大久保が前半終わり間際におしこんだ1点でなんとか逃げ切った。
先発は、GK新井、DF谷口、角田、井川の3バック。大島と森谷のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保を真ん中に左レナト、右に船山の3トップ。
名古屋は、ノヴァコビッチのワントップ、二列目に川又と小川。左アウトサイドに永井、右に矢野。磯村と矢田のダブルボランチ。闘利王を中心に牟田と竹内の3バック。GK楢崎。ボランチのダニウソンと田口は怪我。
憲剛なしでどこまでやれるかが焦点だったが、名古屋はハイプレスもせず、攻撃はカウンター中心だったので、こちらのミスパスをとられたときに素早く対応すればなんとか防げた。
8分、レナトの左CK。谷口が足でシュートするが、枠の外。14分、大島からのパスを受けた船山がミドルシュートをうつが、枠のぎりぎり上。相手GKが触ったのかと思ったが、リプレーを見たら触れてなかった。17分、大久保が中盤からロングシュート。だいぶ枠の右へはずれたが、スカバーの解説、藤川さんは「常にゴールを見てシュートの意識があるのはさすが。」と言っていた。
名古屋は闘利王や磯村が前線のノヴァコビッチに放り込み、その落としを川又や小川、永井らがシュートに持ち込む計算だったらしいが、ノヴァコビッチと川又や小川のタイミングが合わない。永井のスピードは、心配だったが、対面するエウシーニョがだんだん押さえられるように。
22分と28分のレナトのシュートは相手DF。31分の森谷のシュート、35分、レナトの右足シュートはいずれも相手DF。39分の大島のミドルは相手GK。
42分、相手FW川又が左から入れたクロスに攻撃参加で上がっていた闘利王にヘディングシュートされるが、ノヴァコビッチと重なっていたこともあり、枠の右へ。
45分、谷口から森谷につないだボールをレナトにパス、レナトは正面やや右からゴール方向にドリブルしたが、ペナルティーエリアに入ったあたりで前が空かないと見るやノールックで右に開いたエウシーニョにアウトサイドキックでパス、エウシーニョが入れた低いクロスに、中央で船山が蹴り込もうと入ってきていたが、左から船山とクロスするように駆け込んできた大久保が、通り過ぎざまにボールを左隅にたたき込んだ。
後半は、交替なしで入る。1分、2分とレナトがシュートするが枠の外。風間監督が試合後のインタビューで「フリーでシュートしたら決めること。」と言っていたが、この場面のレナトも決めるべきだった。
15分過ぎから、名古屋に押し込まれるようになってくる。21分、少し前に倒れた大島に替えて武岡が入る。武岡、角田、井川の3バック、谷口が一列上がってボランチに。24分には、船山に替えて杉本が入る。
25分、杉本のシュートは相手GK。26分、レナトのミドルは枠の上。27分、名古屋はノヴァコビッチに替えて若いFW小屋松を入れる。俊足の小屋松に走られるが、なんと杉本が戻って守備。30分には名古屋のFK、CKでピンチが続くが、なんとかクリア。36分、名古屋は小川に替えてDF佐藤を入れる。
33分、久々に攻撃。エウシーニョからのパスを受けた大久保がループ気味にシュート、相手DFに当たって大きく弧を描き、相手GK。39分には、カウンターでレナトのドリブルから森谷がゴール正面でやや右に走り込んだ杉本にパス、杉本のタイミングが合わず弱いシュートとなり、なんなく相手GK。
追加タイム4分。46分、名古屋は川又に替えて若いFW松田を入れる。フロンターレも、森谷に替えて山本が入る。名古屋の猛攻が続くが、うたれたシュートは枠の外。連続CKでは杉本もクリア。こぼれ球を武岡がクリアしたところでようやく笛。やっと連敗をストップできた。
これでまた5位に浮上。無敗のレッズは仙台と4−4でなんとか引き分け首位のまま。2位FC東京は0−1で鹿島に敗れたが2位。3位ガンバは1−0で4位広島に勝った。
サッカー短評 (2015.5/6)
川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 0対1 (2015.5/6等々力 ) 第10節
せっかく観戦したが3連敗。小林はウォームアップ中にけがしてしまうし。前節、GK西部の足がパンパンに腫れているというリポートがあったので、最終ラインも心配したとおり、いかにも不慣れな連携ミスから、立ち上がりに失点し、結局そのまま逃げ切られた。
先発は、GK新井、DF谷口、角田、井川の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドにエウシーニョ、右に森谷。大久保を中央に、左レナト、右に船山。GK新井は初先発の上、公式戦初出場。
広島は、佐藤寿人のワントップ、二列目にドウグラスと柴崎、左アウトサイドに柏、右にミキッチ。青山と森崎のダブルボランチ。DFは千葉を真ん中に左ら水本、右に塩谷。GK林。
前半3分、ルーズボールをひろった相手FWドウグラスを谷口と角田がはさんだが、どちらも捕りに行かず中途半端になったスキに、GK新井まで出てきてしまい、そこへうちこまれ、あっさり失点。ばかみたいだった。
その後は、大久保の惜しいシュートもあったが、結局、広島の5バックにひっかかる場面が多く、広島も積極的に2点目を取りに来なかったので、ボールキープはできたが、それだけだった。
フロンターレの前半のシュートは5本、後半は10本。広島はなんと前半2本、後半4本。広島は、前半無失点で折り返すと、後半9分、早々と佐藤寿人を下げて若いFW浅野を入れる。さらに28分には、ミキッチも下げて清水を入れる。最後には43分にドウグラスも替えて野津田を入れ、ゆうゆうと逃げ切った。
フロンターレは、悪くないサッカーをしていたが、なかなかシュートをうつスペースができない、というか、大久保にボールがほとんど回らない形に持ち込まれたというか、最終的にはくずせていないということだろう。いつもなら、最後に長身FW杉本を入れるところだが、今日は、後半37分、船山に替えて安を入れた。もう少し安に試合経験を積ませれば、杉本より役に立ちそうだったが。
これでまた6位に後退。
サッカー短評 (2015.5/2)
FC東京vs.川崎フロンターレ 2対1 (2015.5/2 味スタ) 第9節
連敗。大久保の140点目で先制したのはよかったが、後半押し返されて防戦一方になり、ファールから何度も太田のFKを蹴られ、とうとう直接弾で追いつかれ、最後は武藤の頭に合わされ、2試合連続逆転負け。勝てば3位のFC東京と勝ち点で並んだのだが。
先発は、GK西部、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ。左ウイングにレナト、右に小林。大久保と船山のツートップ。スカパーは例年ダブル解説だが、今年は伊藤宏樹と佐藤由紀彦。佐藤はいろいろ渡り歩いたが、今はFC東京のコーチらしい。
FC東京は武藤と林容平のツートップ、河野のトップ下、羽生と吉本が左右のアウトサイド、梶山と米本がボランチ。森重を中央に左に太田、右に徳永の3バック。GK権田。
両チームとも慎重な立ち上がりだが、柏ほどプレスに来ないのでパスは回る。9分には、大久保が右の小林にパス、小林のクロスにファーでレナトが飛び込むが惜しくも合わず。13分にはFC東京にFKを与えるが、太田のキックはGK西部。
21分、大久保がカズ越え。フロンターレの中央やや左よりのFKを憲剛が蹴り、ファーで大久保がヘッドで合わせた。お手本のようなヘディングだった。ニアで谷口が、大久保の前後に井川と小林が、相手最終ラインの間に立っておとりとなった。カズダンスは、事前に報道陣がいるメインスタンド寄りで踊るという打ち合わせになっていたようだ。最後はレナトや憲剛も駆けつけ、みんなで右手を上げて決めポーズ。NHK解説の宮沢さんは「速報Jタイム」で「サンバの軽快さが足りなかった。」と言ったが、まあカズダンスに見えた。
29分、車屋がファールで相手を止めてイエローカード。太田のFKはGK西部。
33分にも憲剛のFKからほぼ同じ形で、今度はファーで小林がヘディングしたが、左ポストのすぐ外を通過。惜しかった。FC東京もセットプレーはゾーンで守る。38分のエウシーニョのシュートは枠の左、41分のカウンターから小林のドリブルのこぼれ球を大久保がひろってうったシュートは相手DF。43分にも大久保がミドルをうつが、枠の外。前半のうちに追加点がほしかった。
後半、FC東京は、トップ下の河野に替えて東を入れる。これが効いて、FC東京の前線へいいパスが通るようになり始める。ツートップの一角、林容平に収まりが悪いと見るや、5分、林を下げて前田遼一を入れる。これでますますボールが回るようになり、後半はFC東京ペース。
そこで15分、フロンターレも小林に替えて武岡を入れる。武岡はウイングもできるらしく、小林の位置へ。しかし、19分、車屋が痛恨の2枚目のイエローカードで退場。そのため、船山を下げて、角田を入れる。自分のボールをとられたので深追いしたらしい。あと30分近く10人で戦うのは痛い。
とうとう26分、何度目かの相手FKで、太田に直接ねじこまれた。正面やや右の位置で、フロンターレの壁の左側に2-3人FC東京の選手が立ち、そこから一人分くらい離れて憲剛が立っていたが、そのFC東京の選手たちがどいた壁のすぐ横を抜いてきた。前回、太田が決めたときは、ゴール右に蹴ったそうなので、西部はそちらに動いていた。
32分、フロンターレがボールをつないで、最後は大島が鋭いミドルシュート。決まりそうだったが、入らず。33分、FC東京は羽生に替えて三田を入れる。直後のフロンターレの右CK。憲剛のキックは相手DF。34分、レナトが右から切り込み、強いシュートをうつが、相手GK。
後半は、相手にCK5本、FK7本与えた。ときには、大久保も戻ってゴールライン上でクリアまでした。しかし、42分、左サイドからの相手FKで、太田のキックを武藤がヘディングでたたきこみ、逆転される。マンマークだったらしいが、リプレーではどうもフリーに見えた。一番近くにいたのはエウシーニョのようだったが、一番危ない選手には角田が付くべきではなかったか。43分、エウシーニョに替えて杉本を入れるが、相変わらずボールが収まらず。追加タイム4分あったが、守りきられた。
試合後の監督インタビューは宏樹がしたが、全然切り込めなかった。「前節よりは自分たちのサッカーをできたことが収穫だ。」「一人少なくなったのが誤算で、そこがターニングポイントだった。」とのこと。
FC東京は勝ち点20に積み上げ2位浮上。フロンターレは14のままだが、なぜか5位キープ。首位のレッズが2位のガンバに勝ち、無敗のまま。ガンバは3位に。
サッカー短評 (2015.4/29)
川崎フロンターレvs.柏レイソル 1対4 (2015.4/29 等々力) 第8節
先制点は素晴らしかったが…。前半のうちに追いつかれ、後半カウンターで3失点。まったくいいところなし。ホームなのに。
先発は、GK西部、DF車屋、谷口、角田、武岡。大島と憲剛のダブルボランチ、左ウイングにレナト、右にエウシーニョ。大久保と小林のツートップ。(と思ったが、実際には大久保のワントップで左にレナト、右に小林。左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ、3バックだったらしい。)森谷はまた肋骨を傷めてベンチ外。実藤と登里は負傷中らしい。
レイソルもACLで厳しい日程と故障者もいるなか、茨田をアンカーに大谷と小林のトリプルボランチ。ワントップにレアンドロ、左に工藤、右に武富か。最終ラインは4バックで、真ん中は鈴木大輔とエドゥアルド。GK菅野。
前半30分くらいまでは、お互いに慎重に攻め合い、ややフロンターレペースに見えた。
先制は、前半43分の右寄りのFK。憲剛とレナトが立ったが、憲剛が蹴り、ピンポイントで谷口のヘッド。相手GK菅野の指をはじいて押し込み、いい感じ。このまま前半守りきれなかったのが、敗因かも。
いつも得点した後が心配だったが、46分、中央で大谷にボールをとられ、茨田、武富とつながれて憲剛が止めに行ったが、かわされてドリブルを許し、DF陣もシュートブロックにいったが、決められてしまった。
後半、3分にまた失点。相手右サイドバックのキムからレアンドロに通され、クロスが入り、左から走り込んだ工藤がヘッドで押し込んだ。あっという間の逆転。
14分にも工藤にやられる。今度はレアンドロから右サイドバックのキムにつながれ、キムのクロスに工藤のヘディング。
フロンターレは18分に角田を下げて船山を入れる。谷口を中央にした3バックに。前線は大久保と船山のツートップ、左ワイドにレナト、右に小林。29分にはエウシーニョに替えて杉本を入れる。杉本を中央に大久保と船山のスリートップか。小林が右MFか。
レイソルも23分にボランチ小林に替えて同じくボランチの栗沢、34分にはFWレアンドロに替えてFWクリスティアーノを入れる。すると36分、そのクリスティアーノにも得点される。工藤とのワンツーパスで二人だけで突破された。もう踏んだり蹴ったり。直後に小林に替えて安が入る。追加タイム3分あったが、一矢も報いられず。
試合後、TBSの解説、金田さんの監督インタビューには、「前線の選手がボールを受けに動いてこない。出す方もパスした後、動いていない。自分たちのやるべきことをやりきれていない。それにつきる。」と言っていた。公式会見では「珍しくリズムがとれなかった。これだけボールをほしがらない試合はあまり見たことがない。ボランチ二人に厳しく来るのはどのチームもやってくることなので、今日は本当に二人のテンポが悪かった。」とコメントしていた。失点については、「守備は所詮ミス。ポジションに戻るのが遅かったとかゴールラインに立っていなかったとか。」
サッカー短評 (2015.4/25)
川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 3対0 (2015.4/25 等々力) 第7節
前半38分に大久保のメモリアルゴールで先制するまでは、辛抱のパス回しを続けていながら、時々カウンターを受け、7本もシュートを打たれたが、後半は一転してほぼ主導権を握り続け、14分と追加タイムにレナトが得点を追加し、相手のシュートは1本に押さえて完勝した。
先発は、GK西部、DF車屋、谷口、角田、エウシーニョの4バック。大島と憲剛のダブルボランチ、左ウイングにレナト、右に森谷。大久保と小林のツートップ。
最下位の甲府はリーグ戦4連敗中。怪我人も多いらしい。ワントップにアドリアーノ。左アウトサイドに名古屋から移籍の阿部。ボランチにキャプテンの山本。5バックの中心は、前十字靱帯断裂から一年ぶりにリーグ戦復帰した、40歳の土屋。
2分にレナトのシュート、枠の外。8分、エウシーニョのシュートは相手GK。11分には大久保もミドルを打つが枠の右。23分には憲剛もミドルシュート、ヒットせず。この間、5分、12分と相手FWアドリアーノにシュートまでもちこまれ、21分には相手ボランチの山本にもシュートされるが、いずれも決まらず。
25分、甲府の連続CK。このときが一番危なかった。もし失点していたら試合の流れが変わっていたと思う。キッカーは名古屋から移籍の阿部。相手MFで184pの松本や相手DFの津田にとびこまれたが、GK西部を中心に何とか防ぐ。西部の頭と相手選手の頭がぶつかり二人とも倒れたのがこのときだったか、西部のひじが憲剛に当たって憲剛が倒れたのはこのときだったか。
29分、パスをつないで大島がシュートするが枠の上。直後にカウンターを受け、長身の松本にシュートされるが枠の外。34分、森谷のシュートも枠の右。
やっと38分、先制。憲剛のパスをペナルティーエリアで受けた小林が倒れ、双方一瞬PKかも、と思ったが、こぼれ球を再度拾った憲剛が大久保にパス、これを大久保がなんとか止めてすぐシュート、左ポストぎりぎりに決まった。これでJ1通算139ゴールで、三浦知良に並んだ。昨年カズの記録を抜いた佐藤寿人がカズダンスをしたように、大久保もすると言っていたらしいが、このときはやらず。試合後のインタビューでは、「ちょっとよそ見していて、見たら憲剛さんがパスしていたのでトラップして流し込むだけでした。」と言っていた。
甲府は5バックでマンマーク気味に対応。フロンターレはこの後も、狭いところをつないで攻め続けたが、追加点はとれずにハーフタイム。
後半は両チームとも交替なしで開始。6分、憲剛のスルーパスに走り込んだエウシーニョの折り返しを小林がシュートするがヒットせず。9分、森谷のシュートは相手DF。10分、森谷に替えてFW船山が入る。少し前に、森谷は骨折していた脇腹を押さえて痛そうにしていた。小林が森谷の位置に入り、大久保と船山のツートップに。
11分、大久保からのパスを受けた小林がシュート、相手GK。14分、待望の追加点。小林が前線からプレスをかけ、大島がカットし、大久保へ。大久保はヒールで落とし、憲剛がワンタッチでレナトへつなぎ、レナトが左からうったシュートは戻ってきた相手DF3番に当たって入った。しかし当たる前に既に殆ど入っていた。
直後の15分にカウンターを受け、ペナルティーエリアでクロスを入れられるが、憲剛が戻ってクリア。17分、甲府はDF土屋を下げてMF新井を入れる。18分には、船山とのパス交換から憲剛がシュートするが相手DF。25分、甲府は二人目の交替。MF稲垣に替えてFW伊東が入る。
後半は、ほとんどボールを握っていた。2点目をとってからはパス回しに余裕があった。相手が疲れてきたのもあったと思うが。甲府は交替選手とアドリアーノは走っていたが、気持ちも落ちていたと思う。30分、交替で入った相手FW伊東がドリブルで切り込み、車屋がCKに逃げる。前半は甲府に4本もCKを与えたが後半はこれが初めて。また阿部が蹴ったが、GK西部と船山でクリア。
35分、レナトのスルーパスに大久保が一瞬フリーになるが、シュートは果敢に前進してきた相手GK。残念ながら140ゴール目は生まれず。37分、小林に替えて武岡が入る。武岡は左サイドバックに入り、エウシーニョが一列上がる。
42分、船山が長い距離をドリブル、そのままシュートするかと思ったら、右サイドを上がってきた大久保にパス、しかし大久保は決められず。43分、相手FWアドリアーノに強引にシュートされるが、枠の右。甲府はMF石原に替えてDF渡部が入る。この交替はボールがなかなかアウトにならず、ずいぶん長い間サイドに立っていた。NHKの堺アナが「10分くらい待ったでしょうか。」と言うと、解説の宮沢さんが「いやそこまではないでしょう。」と言っていた。
追加タイム3分。レナトのパスを受けた船山がダイレクトシュート、相手DF。46分、大久保のパスを受けたレナトがミドルをうつが相手DF。47分、憲剛のスルーパスを受けたレナトがペナルティーエリアに切り込み、なんと右足でシュート、これが決まって3点目。この後はキープすればいいものを、FKを与え、サポーターの「アヴァンテ」の歌声の中で最後の攻防。阿部のキックをGK西部がはじき、大久保がドリブルしかけたところでタイムアップ。
1位のレッズが勝ち、2位のガンバの試合が明日日曜のため、暫定で2位浮上。これがフロンターレJ1通算100勝目らしい。このあと連休で、5連戦となる。
翌日、スカパー!の監督インタビューを聞いたら、風間監督は「ボールが持てるので、相手に合わせて判断のスピードが落ちた。」と不機嫌。解説の安永は、「自分が見ているところより何歩も先を見ている。」と感心していた。
サッカー短評 (2015.4/22)
ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ 0対0 (2015.4/22 ノエスタ) ナビスコカップグループリーグ
がらっと違うメンバーで、なんとか失点せずにすんだ。しかし得点もできなかった。先発は、GK西部、DFは3バックで、谷口、井川、武岡。大島と新加入の橋本のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右に森谷。トップ下に三好。杉本と船山のツートップ。三好は初先発。ベンチに大久保、レナト、憲剛、角田など。
ヴィッセル神戸はマルキーニョスのワントップ、左にフェフージン、右に小川。ボランチに森岡。DFは名古屋グランパスから来た増川を中心に、U22代表の岩波、チョンの3バック。GK山本。
たいへん危ないときが二回はあった。一回は前半24分、フェフージンにうたれたシュートが右ポストに当たり、戻ってきたところを谷口がクリア。二回目は後半23分、GK西部もかわされ、小川にうたれたが、左ポストのわずか左へはずれていった。この他に、危ない場面をGK西部に何度もセーブしてもらった。
5分に森岡、11分に小川にシュートされるが、いずれも決まらず。16分には三好がシュートするが、枠の右。もしかすると誰かに押しこんでほしいというパスだったのかも。
18分過ぎから立て続けに両サイドから切りこまけたり、クロスを入れられたりするがGK西部が防ぐ。23分、CKを与え、相手DF増川にヘディングされるが枠の上で助かる。
24分の決定的なピンチの後、さらに攻められ続けるが、よく防いでしのぐ。41分に、森谷からのパスを受けた三好が思い切りよくミドルシュートを打つが、相手DFに当たって相手GK。控えメンバーでのパス回しは、ハイプレスの中では精度が不足。よく無失点で切り抜けた。
後半は頭から三好に替えてエウシーニョが入る。森谷がトップ下に入る。2分、またヴィッセル神戸のCK。GK西部が防ぐ。森谷のミドルは相手DF。エウシーニョのシュートも枠の外。
この後は攻め込まれ、また耐える時間帯。14分、橋本に替えて憲剛が入る。15分、さっそく憲剛からのパスを受けた森谷がシュート、枠の外。森谷からのパスに憲剛もシュートするが枠の上。
17分、ヴィッセル神戸もMF三原に替えてMF田中を入れる。21分には、フェフージンも替えてDF奥井が入る。さらに26分、マルキーニョスに替えてFW石津を入れる。
フロンターレも31分、森谷に替えてレナトを入れる。32分、レナトのシュートはヒットせず。35分にはエウシーニョがロングシュートをうつが枠の外。崩せないが、シュートは打てるようになってきた。39分、フロンターレのFK。憲剛が左のレナトにパス、レナトがクロスを入れるが相手DF。
45分、ヴィッセル神戸のカウンターで森岡からのパスが、ペナルティーエリアで相手FW石津に通りかけるが、井川がなんとかクリア。追加タイム3分。最後にFKを憲剛が直接ねらうが、枠の上。スコアレスでタイムアップ。憲剛とレナトを入れたのだから勝ちたかったが、内容はよくぞ無失点で住んだという感じ。大久保と角田は温存できた。これで1章1敗1分け。
サッカー短評 (2015.4/18)
ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 2対3 (2015.4/18 ユアスタ) 第6節
やれやれやっとのことでユアテックスタジアムで初勝利。しかも相手の要だった選手に守り倒してもらって。大久保の2アシスト1得点と言えば聞こえはいいが、前半の15分過ぎから後半10分過ぎくらいまで、仙台ペースだった。ボール支配率では60%以上だったが、「持たされている」状態。仙台はピッチの芝を長めにして、水もまかず、パスの通りを悪くしようとしてきた。
先発は、GK西部、DFは3バックで谷口、角田、武岡。憲剛のアンカー、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。二列目にレナト、大島、森谷。大久保のワントップ。
立ち上がりの入り方は悪くなかった。パスもつながり、7分にはレナトのミドル、12分にはエウシーニョのミドルもあった。相手FWウィルソンには、昨年までのチームメートの角田が対応してうまく押さえる。しかし次第にカウンターを受けるように。
26分には、憲剛のパスを右サイドから攻め上がった武岡がうけて切り込み、深いところからクロス、相手DFに当たってオウンゴールか、と思ったがバー直撃。27分には、ショートコーナーから憲剛がシュートするが枠の上。
前半28分、失点。相手MF野沢がドリブルでペナルティーエリアに侵入、シュート気味に流し込まれたボールを谷口がクリアしたところ相手FWウィルソンに当たって押し込まれた。
33分、同点のチャンス。右CKから何度もシュートをこころみ、最後は角田が鋭いシュートを放ったが、相手GK正面。37分、パスをつないで最後は大久保がシュートするが、枠のかなり上。
43分からは仙台の連続攻撃にさらされるが、GK西部を中心に守る。なんとか1点だけでハーフタイム。
後半初めから武岡に替えてFW船山が入る。大久保とのツートップに。エウシーニョが右サイドバックに下がる。3分のリャンのFK、6分のウィルソンのミドルシュートはいずれもGK西部が押さえる。9分、大島からのパスを受けた船山がシュートするが枠の左。10分、大久保がレナトからの折り返しをフリーでうつが枠のかなり上。決めてほしい。
17分、レナトがいいシュートをうったが相手GK。だいぶ攻撃できるようになったが、得点できない。18分、森谷に替えて小林が入る。22分、大島が初めてミドルシュートをうつが相手GKがはじき出す。これで得たCKから、最後は角田がシュートするが今度も相手GK正面。
フロンターレの得点は、後半25分。憲剛からのパスを下がって受けた大久保がゴール前やや左寄りから右サイドの小林へスルーパス、小林はいったん切り返して、ブロックに入った相手MF野沢が倒れたすぐ脇をぬくシュートを決めた。やっと同点。
得点の直後にカウンターを受けるが、角田がカット。27分、またしても大島のパスを受けた大久保がスルーパス、受けたレナトが左から切り込み、相手DFを一瞬でかわしてファーサイドにうちこみ、あっという間に逆転。
仙台は31分、野沢に替えてFW金園を入れる。34分の金園のヘディングシュートはGK西部が触って右ポストがはじく。しかし35分、相手FWウィルソンからの浮き球パスをダイレクトで相手右サイドバック多々良がシュート、決まってしまう。
36分に大久保がシュートするが相手DF。直後にウィルソンにボールが通るが、オフサイドで助かる。41分、大島からのパスがきわどくレナトに通り、レナトが左サイドからペナルティーエリアに鋭く切り込み、折り返しに大久保がダイレクトでつめ、勝ち越し。ヨシメーターが「138」に。
仙台は、40分、FW奧埜に替えてFW山本を入れる。42分、フロンターレもレナトに替えて井川が入る。井川は金園のマンマークか。43分、44分とFKを与えるがなんとかはね返す。追加タイム5分。ロングボールを入れられたり、CKを与えたり、ハラハラの連続だったが、50分、ボールを奪い返して船山がフリーでドリブル、ゴール前まで迫ったが、シュートせずにパスを選び、相手DFに当たる。なんとかリードしたままタイムアップ。
試合後の監督インタビューでは、「前半はFWが少し下がって来すぎて中盤があまり気味になる、攻撃の時にサイドに早く逃げすぎる。」と言っていた。4位の仙台に勝って、1位タイのFC東京が負けたので、二つ上がって4位に浮上。
サッカー短評 (2015.4/12)
川崎フロンターレvs.浦和レッズ 1対1 (2015.4/12 等々力) 第5節
首位レッズに勝てそうで勝てなかった。前半、レッズの硬い守備に悩まされながら、35分、森谷が得点。後半も44分まで耐えたが、柏木のFKからズラタンに押し込まれて引き分け。
先発は、GK西部、DFは3バックで谷口、角田、武岡。憲剛と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保を中央に左にレナト、右に森谷のスリートップ。ベンチに今季初めて安が入った。
レッズはズラタンと石原のツートップ、左ウイングに高木、右に関根。阿部と柏木のダブルボランチ。宇賀神、槙野、那須、森脇の4バック。GKは西川。
先制点は、レナトのパスを受けた車屋が、左サイドをえぐり、相手MF関根との勝負に勝って、ゴールライン際から入れた低い折り返しのクロスにニアで森谷が落ち着いてダイレクトで流し込んだもの。中央には大久保もいたが、パスせずに自分でシュートした。
前半は、得点機以外にも、崩して攻め込む場面は作れていた。一方で、きわどいシュートも3本くらい打たれた。ズラタンにボールが収まると、いい形になってしまう。谷口か角田が殆どの時間は抑えていたが。ゲームを作る相手MF柏木は、かなり大島が目配りしていた。
後半は、一転してレッズに押し込まれる展開。17分、石原が車屋との接触で傷んでFW武藤と交替。23分には、高木に替えて梅崎が入る。さらに失点直前の43分に関根に替えて李が入る。交替で入るのが他のチームなら先発するような面面。これで興梠が怪我でいないという層の厚さ。
対してフロンターレは、41分、攻守に活躍した森谷に替えて山本を入れたのみ。レナトに替えて小宮山もあると思ったが。とうとう43分、大島が後ろから倒してしまい、今までで1番近い位置でのFKを与えてしまう。李が交替で入ってきて、ズラタンのマークが甘くなったのか。うまく回り込まれて、柏木のキックをニアでヘディングされて押し込まれた。
勝ち点2を失った感じ。この引き分けでFC東京が同率首位に。ガンバと鳥栖も勝ったので、6位に後退。
サッカー短評 (2015.4/8,9)
清水エスパルスvs.川崎フロンターレ 0対2 (2015.4/8 アイスタ) ナビスコカップグループリーグB
なんと東京の午前中にはみぞれが降る、2月中旬の天候。静岡も冷え込み、6度、風も吹いていてかなり寒そう。雨がやんだばかりでかなり滑る。フジテレビの放送席も冷え込んでいるらしい。実況は青島アナ、解説は清水さん。
先発は、新潟戦と同じ。GK西部、DF車屋、谷口、角田、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、左ウイングにレナト、右に森谷。大久保と杉本のツートップ。
清水は公式戦4連敗中。直近のリーグ戦と7人入れ替えてきたらしい。ターンオーバーというより、怪我人や発熱という事情もあるようだ。GKはフロンターレから移籍した杉山。DFには、クロアチア出身のカナダ代表ヤコビッチ、ボランチに本田拓也。MFには枝村も。前線には大前とオーストラリアから新加入の長身FWデューク。
試合は清水ペースで始まった。本田拓也が憲剛にマンマーク気味。ペナルティーエリアに入れないようにハイプレス。右サイドバックのヤコビッチがよく攻め上がる。
危なかったのは、7分、右サイドからのクロスを受けた相手MF高木善朗に、左サイドの角度のないところから鋭いシュートを打たれたのと、12分、相手FWデュークからのパスを受けた枝村にフリーで打ち込まれたシュート。いずれもGK西部ががっちりキャッチ。14分、相手MF竹内に走り込まれて左サイドから打たれたシュートも、右ポストのわずか右を通過。竹内がシュートの直前に芝に足をひっかけ、外してくれただけ。このプレーで竹内は足を傷めて交替。
この後から少しずつフロンターレもチャンスを作り始める。18分、相手ボールを憲剛がカットし、すかさず前線へ。大久保が抜け出してフリーになるが、ほんの少しドリブルが大きすぎて相手GK。大久保はすわりこんで芝をたたき悔しがる。24分にも、車屋が左サイドを突破し、深い位置からゴール前に矢のようなクロスを通すが、相手GKがわずかに触り、とびこんだ大久保の足には届かず。
33分のレナトのシュートは、右足だったのでヒットせず枠の左。39分、森谷のシュートはよかったが、相手GK。43分、攻撃参加した右サイドのエウシーニョのシュートのこぼれを森谷がつなぎ、憲剛がシュートを決めたかに見えたがオフサイド。いい形は出せるようになったが、スコアレスでハーフタイム。
後半両チームとも交替なしで入る。3分のレナトからの右CK、5分のレナトのFK、いずれも防がれる。杉本は、攻撃ではまだ味方と近すぎたり、ミスパスしたりが目立つものの、前半はあまり守備しなかったが、後半は、よく前から追っていた。ところが9分、右太ももの違和感ですわりこんでしまい、新加入のFW船山と交替。
10分、相手左CK。大前のキックがゴールのニアを襲うが、GK西部がクリア。解説の清水さんが、「普通、CKのニアポストの守備には高い選手を置くが、大久保だったのでねらわれた。元々は杉本を立てていたと思うが、船山も170pで大久保と同じ。」と言う。船山は、まだあまり試合に出ていないはずだが、気の利いた動きができる。
16分、ついに先制。左サイドの車屋が入れた速いクロスを相手GKが正面にクリア。これをフリーでひろった森谷が落ち着いてトラップ、左右から相手DFがシュートブロックにスライディングしてくるが、その前にシュートを決める。森谷は前半からいい動き。清水さんは「GKがクリアしたときDFがボールを見てしまい、ブロックにいくのが一瞬遅れた。」と言う。
直後にカウンターを受け、枝村にクロスまであげられるが、車屋がクリア。18分、清水が二人目の交替。高木に替えて村田が右アウトサイドに入る。19分、左サイド深い位置から大前のFK。これもなんとかGK西部がつかむ。21分にも危ない場面。最後、シュートまでうたれるが、大島がブロック。
22分、エウシーニョのスルーパスに走り込んだレナトは相手GKと重なり、こぼれたボールを大久保がフリーでシュートするが枠のだいぶ上。大久保は動きにキレがない。が、決めてほしかった。24分、大島のスルーパスに走り込んだ船山がシュートするが相手DF。
26分、ボールを奪われカウンターを受ける。右サイドを村田に突破され、クロスを入れられるが大久保が戻ってクリア。29分にも村田に低いクロスを入れられるが、誰にも合わずに通過して助かる。
31分、やっと追加点。エウシーニョがドリブルで相手DFをかわしながらペナルティーエリアまで入り込み、相手GKの頭上をぬくループシュートを決める。清水さんが「あまりにもあっさりやられすぎ」と言う。
34分、レナトの折り返しを受けた船山がシュート、枠の上。36分、大久保からのパスを受けたレナトの鋭いシュートは相手GK。40分、正面少し右寄りでレナトのFK。壁の間に入った味方のかがんだ上を通るキックで直接ねらうが、読んでいた相手GK杉山がはじく。
44分、大島に替えて武岡が入る。武岡は右サイドバック、エウシーニョが一列上がり、森谷がボランチに。45分、中盤左寄りでフロンターレのFK。船山が無回転のキックでねらうが落ちきらず。大久保のシュートも相手GK。
追加タイム3分。47分、森谷に替えてボランチが本職の山本が入る。2−0でタイムアップ。直前のリーグ戦からのいい流れを継続。今季初のアウェイ無失点勝利。
サッカー短評 (2015.4/4)
川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 4対1 (2015.4/4 等々力) 第4節
やっと新生等々力で勝った。お天気は曇り空で今ひとつだが観戦。初めて新しいメインの席で見た。風が冷たい。フロンパークにフロンターレ牧場が開設、羊の毛刈り体験、牛の乳搾り体験、ウサギとカメのレースなどやっていた。
先発は、GK西部、DF車屋、谷口、角田、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、トップ下に怪我上がりの森谷。大久保を中央に、左レナト、右に杉本のスリートップ。
新潟は、監督が元ジュビロの柳下さんのせいか、ジュビロから来た選手が多い。先発ではボランチの小林裕紀と左アウトサイドの山本康裕。ベンチには大井、成岡、山崎など。布陣は、田中達也とラファエル・シルバのツートップ。レオ・シルバと小林裕紀のダブルボランチ。左アウトサイドに山本、右に平松。4バックの4−4−2。プレースキッカーでチームの顔だった田中亜土夢は、ヘルシンキへ移籍。
先制点は、新加入の杉本。前半22分、相手DFのクリアをすぐ近くでブロックしてそのままゴールに向かい、シュートが決まった。立ち上がりから、新潟にパスをつながれ、リズムをつかめない時間が長かったので、いい時間に取れた。
前半は、開始4分で角田がイエローカード。主審は東城さん。5分にまず新潟のFK。8分には杉本もイエローカード。レナトは、対面の相手右サイドバック川口にだいぶ苦しめられていた。相手FW田中達也は、猛然とバックパスにつめより、ミスキックを誘発。こちらの苦し紛れのクリアはことごとくレオ・シルバが拾っていた感じ。谷口がスライディングしたりでなんとか蹴り出し、前半だけで相手CKは6本も与えたが、これもなんとか無失点で折り返した。相手CKは、左は小林、右は山本が蹴っていたようだ。
フロンターレのチャンスは、18分のFK。森谷、憲剛、レナトが立つが、森谷が離れ、レナトが蹴ったが、壁に当たる。得点した後は、少し落ち着いたのか、パススピードや動きにも精彩が出てきた。森谷が精力的に走り回り、守備にも攻撃にも貢献。33分、左CK。ショートコーナーにしたが憲剛のクロスは大きすぎ。42分、また左CK。今度はニアの杉本のヘッドに合うが相手DF。布陣は途中でツートップにしたらしい。憲剛と大島にはかなりプレスに来ていた。
前半終了間際は、新潟のCKなどに攻められたが、48分にCKをクリアしたところで笛。いやもう、これで試合が終わりみたいな展開。
後半最初から、ビハインドの新潟は右アウトサイドの平松に替えて成岡を入れる。右サイドバックの川口には前半から攻め上がられていたが、左サイドバックのコルテースも攻め上がってクロスを入れてくる。
13分、やはり押し込まれる展開が続いた後、レナトの個人技で追加点。右サイド寄りにいたレナトが森谷とパス交換してドリブル突破、相手DFを3-4人かわしてシュートを打ち込み、左隅に決めた。今日は、試合は支配していないが、得点は入る。14分、新潟は、田中達也に替えてFW山崎を入れる。
26分、また追加点。最初に大久保がボールを持っているときに森谷が「ヒール」と声をかけたらしい。森谷のスルーパスを受けた大久保が流し込んだ。ヨシメーターが「135」から「136」に。フロンターレの中盤は、森谷と大島がいると、攻めているときはかなり安定する感じ。杉本のポストプレーがもう少しましだといいのだが、せっかくのロングキックが入っても、胸トラップが大きすぎて相手に渡してはピンチを招く。テセみたい。28分、新潟は山本に替えて指宿を入れる。35分、フロンターレも疲れてきたレナトに替えて小宮山が入る。
30分頃から、また新潟の攻勢を受け始める。とうとう38分、攻撃の後カウンターを受け、失点。ラファエル・シルバがドリブルで突進してくるのを角田が後追いになり、谷口がはさみにいこうとするもそのままシュートを打たれた。どうしてこう甘いのだろう。
40分、怪我上がりの森谷に替えて武岡が入る。武岡は右サイドバックに入り、エウシーニョが森谷の位置に。するとさっそく、42分、武岡のパスを受けた大久保が今日2点目。追加タイム4分。3人目の交替選手としてユース上がりの三好が立つ。スタンドは沸いたが、ピッチは新潟の攻撃をしのぐ展開。一回はクリアして、大久保に替えて三好が入る。三好は入ってすぐボールを受け、杉本にパスしようとしたが、通らず。またまた新潟に攻め込まれ、きわどいクリアがつづく。応援席が「アヴァンテ」を歌い出したのに、相手CKを守っている。最後は相手FW山崎にシュートまでされたが、GK西部が捕った。4−1でタイムアップ。なんとシュート5本だった。4位に浮上。
試合後のインタビューは杉本と大久保。大久保が「流れがよくないときに杉本が得点してくれたのが大きい。」とエール。杉本の声が小さくて、よく聞こえなかったが「まだまだできていないことが多い。」と言っていたようだ。まあそのとおり。
帰宅後、スカパーの監督インタビューを見ると、秋田さんが「今日は満足して言うことはない?」と水を向けると「いやたくさんある。」と苦笑い。
サッカー短評 (2015.3/31)
日本vs.ウズベキスタン 5対1 (2015.3/31 東京ス) 国際親善
ひさびさにすっきりした。開始6分の青山の目の覚めるようなミドルシュートが決まり、幸先よく試合に入れた。前半は全力でハイプレスをかけ、試合を支配していたが、次第にウズベキスタンも盛り返し、尻すぼみ気味にハーフタイム。しかし後半9分に素早くつないで、最後は岡崎らしいダイビングヘッドで追加点。終盤、ウズベキスタンに1点返されたが、途中投入の柴崎、宇佐美、川又らが得点し、監督采配もピタリ。当面の意識改革と競争意識はうまくいきつつあるようだ。
先発は、チュニジア戦と全て入れ替え。GK川島、DFは4バックで酒井高徳、森重、庄司、内田。青山と今野のダブルボランチ。香川のトップ下、左ウイングに乾、右に本田。ワントップに岡崎。庄司以外ほとんど旧来の常連組。
先制の場面は、5分、香川のシュートを相手DFがはじいて得たCKから。乾の左CKは相手GKがはじくが、これをひろった青山が直ちにシュート、見事に決まる。これが青山の代表初得点。8分、乾のシュート、10分、本田のシュートはいずれも相手GK。
ウズベキスタンも11分にミドルシュート、18分にFKからシュートまでいくが、枠の外とGK川島。20分過ぎからだいぶ日本のスピードになれたのか攻め込まれ、シュートされるが、得点には結びつかず。日本のチャンスは減っていき、逆に42分、青山のファールでFKを与える。ファーサイドでヘディングシュートされるが、枠の上で助かる。
前半のうちに、交代要員がアップし始めたが、結局、交替は後半から。まず内田に替えて太田、今野に替えて水本。水本がアンカーの位置で相手10番ラシドフのマンマーク気味に。太田は左サイドバックに入り、酒井が右に移動。ウズベキスタンも後半初めからFWを1人交替。
9分、香川からのパスを受けた乾がドリプルでペナルティーエリアに入り、相手DFの寄せでこぼれたボールを攻め上がりの太田がひろってクロス、ファーで岡山がダイビングヘッド。らしいゴール。太田もさっそく持ち味発揮。
14分、ウズベキスタン、2人交替。日本も18分、乾に替えて宇佐美が入る。乾は得点できずに下がり、ちょっと悔しそう。宇佐美は他人とタイミングが違って面白い。24分、香川に替えて柴崎が入る。今回の香川はわりとよかった。
26分、相手DFのバックパスを岡崎がカットしてシュートするが、ヒットせず相手GK。27分、本田に替えて大迫が入る。この時間帯は停滞していた。21分と31分にラシドフにシュートされるが枠の上。
35分、追加点。相手FKからのこぼれ球を柴崎がひろい、相手GKが出てきたと見るや、ループシュート。これが決まって3−0。しかし、37分、相手CKのこぼれをDFトゥフタフジャエフに押し込まれ、1点返される。
38分、岡崎に替えて川又が入る。すると直後に、宇佐美が得点。左サイドで太田からのパスを受けてドリブルで切れ込み、シュート、左隅に決まる。これが宇佐美の代表初得点。青山同様「らしい」得点。失点のすぐ後で貴重な追加点。40分、43分、ウズベキスタン、5人目6人目の交替。
44分、宇佐美のシュートを相手GKがはじき、CK。柴崎の右CKを森重がヘッド、相手GKがはじいたボールを森重が折り返すと、川又が後頭部に当てて、代表初得点。川又はすごく喜んでいた。
サッカー短評 (2015.4/1)
U22日本vs.マレーシア 1対0 (2015.3/31 マレーシア) アジアU23選手権グループI
直前にすごい大雨があり、同じ会場でのベトナム対マカオ戦の途中で1時間半も中断したとのことで、試合終了から20分でキックオフとなった。もちろんピッチはかなり泥んこ。最終日の最終戦だが、地元チームとあって、かなりの人数の応援団がいた。
先発は、GK牲川(ジュビロ磐田)、DF4バックで左から安在、植田、室屋(明大)。大島と遠藤のダブルボランチ。2列目に野津田、久保、荒野。鈴木武蔵のワントップ。
先制点は、前半41分。中央で大島がドリブルして攻め上がり、左へパス。なぜか右ウイングの荒野がいて、はたいて左サイドバックから上がってきた安在へ。安在はほぼフリーでサイドをえぐって中央へクロス、ゴール前で鈴木武蔵と久保がジャンプし、久保がヘディングでゴールを決めた。
前のベトナム戦では、全く周りと動きが合っていなかった久保が、ようやく得点し、チームみんなが笑顔。
前半20分、日本のFKで野津田がのキックは枠の右上にむかって跳んだが、相手GKがさわって右ポストにあたって入らず。この後連続CKとなるが、決められず。
29分、マレーシアにミドルシュートを打たれるが、GK牲川が一瞬ファンブルするも押さえる。
43分、マレーシアの逆襲。ロングボールを前線に放り込むと、前の試合で得点したナジルが日本の右サイドバック室屋をかわしてゴール前に迫り、角度のないところからシュートするが、GK牲川が体ではね返して難を逃れる。ここが1番危なかった。
後半も追加点をねらうが、ついに得点できず、物足りない。15分に久保に替えて中島。21分に大島に替えて原川。37分、荒野に替えて浅野。得失点差10でグループ1位。来年1月のカタールでのアジア最終予選に進む。16チームのうち、3チームがオリンピックに行ける。
サッカー短評 (2015.3/29)
U22日本vs.ベトナム 2対0 (2015.3/29 マレーシア) アジアU23選手権
しんどい試合だった。前半終わり間際の43分、中島のゴールで先制。速いパスカットとプレスで、なかなかチャンスを作れなかったが、なんとか南野と中島の二人でこじあけた。GKとDFの間が狙い目らしい。後半も途中まではかなり攻撃できたが、次第に暑さとピッチの悪さで消耗してボールを失うことが多くなりカウンターにさらされ、危険なFKやCKを与えたが、なんとかゼロでしのぎ、追加タイム3分に入ってから、またも中島の追加点で2連勝。
先発は7人入れ替え。GK櫛引、両サイドバック山中と松原、ボランチの遠藤は引き続き。CBは植田(鹿島)と西野(ガンバ)。遠藤とダブルボランチを組むのは大島(川崎)。トップ下に中島(FC東京)、ワントップは久保(ヤングボーイズ)で左ウイングに南野、右に矢島。
先制点は、43分、南野が中盤でパスを受けて中島へスルーパス、右からペナルティーエリア内に中島が切り込み、ゴール正面当たりで南野が壁のように相手DFをひきつけながらスルー気味にボールを中島に再度渡し、最後は中島が相手GKのわきをループで流し込んだ。
しかし、先制したものの45分にFKを与える。右から入ったクロスをフリーでヘディングされるが、GK櫛引がはじき出す。1−0でハーフタイム。
後半頭からベトナム1人交替。10分、日本も1人目の交替。FW久保に替えて鈴木武蔵が入る。久保は、周りと合っていなくて、うまくボールも治められなかった。ピッチは1試合目の時より悪い状態。ゴール前は泥んこだし、小雨が降っていて、芝はあちこちぼこぼこ。
14分、遠藤がアフタータックルで倒される。相手選手にはもちろんイエローが出たが、レッドカードでもおかしくなかった。松原がこの相手選手に詰め寄ったとき手を出したらしく、報復行為でイエロー。主審はイランの人。
大島からのパスを受けた南野が鈴木武蔵にパス、ペナルティーエリアすく外で武蔵が倒され、19分、日本のFK。山中と矢島が立ち、山中が蹴る。直接ゴールをねらった鋭いシュートだったが、誰かに当たり、こぼれを植田がシュートするが枠の外。
21分、矢島に替えて豊川が入る。南野の足が少し止まりかけているか。海外組の2人は、暑さ対策の親善試合も、2週間前からの合宿にも参加していない。ヨーロッパの3月では、汗腺が開いていないだろうし、チームとも連携を築く時間は少ない。その中ではよくやっている。
30分、ベトナムが2人目の交替。36分、日本も南野に替えて浅野が入る。次第にミスパスが増え、というか、ベトナムの選手たちがまだ走れているので、パスをねらわれやすくなったというか。押され気味の展開に。ベトナムは引き分けでもグループ1位が狙えるので、ますます積極的に。
追加タイム3分。46分、相手選手を引き倒してしまいFKを与える。大きなキックが入ってくるが、GK櫛引がパンチングでクリア。やれやれ。これで時間を使うかと思ったが、ボールをひろった豊川は前線へパス。浅野が受けて、中央に走り上がってきた中島へパス。中島は思い切りよくシュートするとこれがゴールに吸い込まれて待望の追加点。この後すぐタイムアップ。
サッカー短評 (2015.3/28)
U22日本vs.マカオ 7対0 (2015.3/27 シャーアラムマレーシア) アジアU23選手権一次予選
リオ五輪の一次予選を兼ねる。気温35度。先発は、GK櫛引(清水)、DFは4バックで左から山中(柏)、奈良(FC東京)、岩波(神戸)、松原(新潟)。原川(京都)と遠藤(湘南)のダブルボランチ、2列目に豊川(鹿島)、浅野(広島)、野津田(広島)。鈴木武蔵(新潟)のワントップ。今日のキャプテンは遠藤。ベンチには、初戦と2試合目だけ限定の南野(ザルツブルク・オーストリア)、2試合限定の久保(ヤングボーイズ・スイス)もいる。
マカオには190pのアレシャンドレという選手もいるが、前線ではなく、左サイドバック。基本的にカウンター狙いで引き気味。日本は、相手DFの裏に早いパスを通せと言われているらしく、ロングフィードや長めのスルーパスを前線に送るが、FWに収まらず。ワントップの鈴木武蔵には二人マークが付いている感じ。フジテレビ解説の清水さんは「一発で裏をとることばかりではなく、空いているサイドを一度使うと相手DFが広がり、クロスを入れたときスペースもできる。」と言う。
5分の野津田のFKからの遠藤のヘッド、8分の右サイド松原のクロスからの武蔵のヘッドはいずれも枠の外。15分、野津田の右CKをヘディングしたDF岩波と相手選手の頭同士がぶつかり、倒れる。岩波は立ち上がったが、マカオは負傷交替。他の選手たちはすかさず水分補給。
22分、豊川の左CKに遠藤が飛び込みヘディングで先制。これで少し堅さがとれた。25分にも鈴木が落としたボールを原川がミドルシュート。枠の右。26分、追加点。野津田が左サイドの山川に開き、山中のクロスに豊川がニアでヘディング。角度のないところを押し込んだ。これで安心。
31分、野津田の豪快なミドルが決まる。解説の清水さんが「無回転シュートです。」と言うのでリプレーを見ると、本当にほとんど回転していない。32分には、右サイド松原のクロスを相手DFがオウンゴール。うーん。
この他、ポスト直撃など惜しいシュートもあったが、4−0でハーフタイム。
後半、交替なしで開始。清水さんは、「もう少しこのメンバーで得点をねらうということでしょう。」と言う。FWの鈴木武蔵と浅野に取ってほしい。マカオは一人交替。4分、武蔵がシュートするが枠の外。8分の左CKは大きくなりすぎて誰にも合わず。清水さんは「今までのCKは全てファーサイドをねらっている。身長で勝っているので違う形も見てみたい。」と言う。
15分、ボランチの遠藤に替えて矢島(岡山)が入る。キャプテンマークは岩波に渡す。矢島はトップ下のあたりに入り、原川のワンボランチに。たしかこのへんで飲水タイムがあった。ピッチレポーターの青島アナから「ピッチレベルでは37度ある。」と報告が入る。17分の左CKを野津田がフリーでシュートするが枠の上。18分、豊川に替えて南野が入る。南野は2列目の左に。
21分、やっと後半最初の得点。矢島の鋭いスルーパスを受けた武蔵が、マークをかわし、飛び出してきた相手GKをうまくよけるように流し込む。試合後に「前半ももっと落ち着いてシュートできるとよかった。」と言っていた。28分にも、山中からのクロスをヘディングするがバー直撃。跳ね返りに浅野がつめるが相手GK。
32分、鈴木武蔵に替えて追加招集のDF安在(東京V)が入る。安在は左サイドバックに入り、山中が一列上がる。マカオも三人目の交替。
この後は、両チームとも足が止まり、中だるみ。清水さんは「ミャンマー戦では、後半メンバーを入れ替えてリズムを失ったので、今回はそれを避けるためもあって後半も同じメンバーで入ったと思う。暑いとは思うが、やはりプレーが雑になっている。」と言う。さらに、「同じグループのベトナム、マレーシアとも、マカオ戦で大量点をねらってくるのだから、確実に1位抜けするためにはもっと積み上げる意識が必要だ。」と言う。
追加タイム3分に入り、やっとまた追加点。46分、右サイドからの矢島の低いクロスを受けた南野がポストで落としたボールを、野津田がダイレクトでシュートして左下に決める。48分にも、原川のパスを受けた浅野がワンタッチで南野へパス、これをオフサイドぎりぎりで飛び出した南野が、相手GKをかわしてシュートを決める。やれやれ。
次のベトナム代表は、日本の三浦監督のチーム。試合後のインタビューで手倉森監督は、「もっと連動して崩さないといけない。」と言っていた。
サッカー短評 (2015.3/27)
日本vs.チュニジア 2対0 (2015.3/27 大分ス) 国際親善
新しいメンバー中心の先発で、前半は、世界ランク25位の相手にハイプレスをかけられ、対応に手一杯(日本53位)。後半、常連海外組が入ってから、岡崎と本田で2得点。
先発は、GK権田、DF左から、藤春、槙野、吉田、酒井宏樹。長谷部と山口螢のダブルボランチ、清武のトップ下。川又のワントップで左に武藤、右に永井。常連は、吉田と長谷部のみ。山口は大怪我を乗り越えワールドカップ以来の代表で、J2から唯一の招集。GK権田については、ハリルホジッチ新監督が自ら視察した、スコアレスドローの対横浜F.マリノス戦で、いいセービングを見せ、「攻撃は物足りなかったが、GKはよかった。」という感想を述べていた。
日本は過去チュニジア戦は3戦3勝。ワールドカップ日韓大会でも対戦。チュニジアは、ここ2大会ワールドカップを逃しているため、昨年、今のベルギー人の監督を呼び、強化してきた。2014年3月の親善試合では、ハメス・ロドリゲスのいるコロンビアと1対1の引き分け。今回来日したチームは長身が多く、以前対戦したときと印象が違う。
前半は、4日間の練習でまだなかなか連携もできてない中、右ウイングの永井の躍動がめだった。ワントップの川又は、怪我で辞退したフロンターレの小林の代わりに追加招集。なんとか体の強さを生かして結果を出したいところ。
前半、チュニジアは、後半までもつのかという鋭いプレス。8分には右CKからシュートまでもっていかれ、10分には吉田のゆるいバックパスに詰め寄り、日本のピンチを演出。
このメンバーだと、清武がゲームメークするのかなと思うが、途中まで名前が出なかった。FKは藤春が蹴り、CKは左右とも清武が蹴るようだ。22分、ようやく少しチャンスの形が。清武の左CKを川又がヘディングするが、バー直撃。25分、清武が右サイドで倒されて得たFKを吉田が合わせ、そのこぼれを藤春がシュートするが枠のかなり上へ。
32分、右サイド深くから酒井宏樹が入れたスローインを、攻め上がった長谷部が受けて折り返し、清武がフリーでシュートするが、ヒットせず相手GK。
35分には、吉田がファールで与えたFKで、放り込まれたキックを権田がキャッチしたのはよかったが、そこに川又がぶつかり、ボールがこぼれてヒヤッとしたが、相手がつめる前に再度押さえた。まだ連携が悪い。0−0でハーフタイム。
後半も交替なしで始まる。TBS解説は金田さんと引退したばかりの中田浩二。ピッチ解説は小倉。「交替は、時間で決めているのかもしれない。」とのこと。8分、11分とチュニジアに攻め込まれるが、DFやGKが防ぐ。
15分、二人同時に交替。清武に替えて香川、永井に替えて本田が入る。香川がトップ下で、本田は右ウイング。誰がゲームメークするのだろう。18分、チュニジアも二人交替。この試合では6人ずつ交替できる。
21分、日本の右CK。本田が蹴り、吉田のヘディングで先制したかと思ったが、直前に笛が鳴り、無得点。24分、チュニジア三人目の交替。10番を下げる。27分、日本もまた二人交替。武藤に替えて宇佐美、川又に替えて岡崎が入る。武藤はチャンスメークしていたが、川又はフリーのシュートをはずしていた。
33分、ついに先制。岡崎からパスを受けた香川が、左へ回った本田にパス、本田は体制を崩しながらファーへクロス、すると岡崎が走り込み、向かってくる相手DFをものともせずにヘディングを押し込んだ。岡崎らしい。
38分、追加点。チュニジアはだいぶ足が止まってきた。宇佐美がヒールパスで出したボールを岡崎が左サイドの香川へ。香川のクロスは相手GKがはじいたが、そこへ本田が足をのばしてすかさず押し込んだ。さすが。
39分、また二人交替。山口に替えて今野、酒井宏樹に替えて、怪我を抱える内田が入る。山口はなかなか効いていた。酒井宏樹はいまいち。
41分の香川のシュートは相手GK。44分、香川のスルーパスを受けた宇佐美がフリーで右隅をねらったが、ポストに直撃し、跳ね返りを相手GKが押さえた。惜しかった。宇佐美の初出場初ゴールはならず。追加タイム2分あったが、2−0でタイムアップ。めずらしく、セレモニーも、監督インタビューもなしで放送終了。
ハリルホジッチ監督は、親善試合2試合でできるだけ多くの選手を使う方針で、全員にどちらの試合に出るか既に伝えてあるらしい。次のウズベキスタン戦はまたがらっと違うスタメンなのかも。
サッカー短評 (2015.3/22)
モンテディオ山形vs.川崎フロンターレ 1対0 (2015.3/22 NDスタ) 第3節
踏んだり蹴ったりの結果。せっかくハリルホジッチ新監督の代表に呼ばれた小林が、右足モモ裏の故障で途中交替。試合もモンテディオ山形のハイプレスを崩しきれず、無得点では勝てない。ナビスコカップの悪い流れがリーグ戦にも及んでしまった。
試合開始はこの試合だけ夜の7時。直前に強い風が吹き始め、前半途中から大雨になった。先発は、ボランチを山本に代えた。GK西部、DF3バックで、谷口、角田、武岡。憲剛と山本のダブルボランチ、左アウトサイドは車屋、右にエウシーニョ。大久保のワントップに左レナト、右に小林。山本は今季初先発。
山形は、1節、2節とアウェイで、この日が初のホーム開幕。スタンドは、今季の山形のユニフォームの濃い青を着たサポーター1万2千人で埋まっていた。
試合は、山形が初めから積極的にしかけ、次第にペースを握っていった。憲剛やレナトには、二人三人とすぐ寄せてくる。開始早々に小林とレナトが左右交替していた。そのうち、前にボールが入らないのと、中盤でボールを失うのを防ぐためもあるのか、大久保がずいぶん下がってくるようになった。
山形のワントップは、ディエゴ。1.5列目に川西と山崎。左アウトサイドにキム。ボランチにアルセウと松岡。ディエゴは石崎監督が柏レイソルの監督だったときも柏にいたらしい。前線のポスト役に、前からの守備と大活躍。川西は怪我で出遅れ、これが初先発とか。山崎は、マリノス、大分、ガンバ、広島と渡り歩き、今季から山形らしい。ずいぶん走ってチャンスメイクしていた。ボランチの二人は憲剛からのパスカットをしていたようだ。ディエゴに、右ポストぎりぎりのシュートを2本うたれた。また、ゴール前のクリアが攻め込んだキムの足下に出てしまい、相手が打ち損ねただけの場面もあったが、何とか0−0でハーフタイム。
後半も状況は変わらず。小林とレナトはいつの間にかまた最初の配置になった。19分に、相手の攻撃をしのいで攻めに転じたとき、右サイドをフリーで走り始めた小林が突然右足を押さえて倒れた。すぐに担架が入り、替わって杉本が入る。杉本を中央に、大久保が少し下がり目になったようだ。
24分、山形も選手交替。山崎に替えてドリブラーの小柄な伊東が入る。フロンターレは、中盤が支配できない。苦しいスルーパスを前線に通そうとしては、相手にカットされカウンターをくらう。杉本にボールが全く収まらないし、山本は憲剛のカバーができていない。
とうとう、29分、失点。相手右サイドバックが攻め上がって入れたクロスをいったんはクリアしたが小さく、左サイドから攻め上がってフリーでペナルティーエリアに入ってきたキムに拾われ、憲剛が必死に中央から防ぎに飛び込んだが届かず、矢のようなシュートを決められた。
32分、失点前から交替の準備をしていた小宮山が、山本に替わって入る。小宮山が左サイドバックになり、4バックに変更。車屋がボランチに入ったらしい。このシステムに変えてからは、少し攻撃の形を作れたが、得点できず。
40分、山形の得点したキムの足がつって、MF高木と交替。この選手は、元日本代表FW「アジアの大砲」高木琢也の息子だとのこと。父親が有名だと気の毒。結局、追加タイム3分あったが、守りきられて敗戦。
1位の浦和レッズが2位広島と引き分け、3位の鳥栖もマリノスに負けたので、勝てば3位になるチャンスだったのだが、6位に後退。今節は、白星のなかったガンバが甲府相手に初勝利、昇格組の松本が清水相手にJ1初勝利。一方、鹿島は名古屋と引き分け互いに未勝利。
※小林の怪我は、右ハムストリングの肉離れで、全治4週間。順調に復帰すれば4月下旬か。スタートダッシュが必要なのにう〜ん痛い。
サッカー短評 (2015.3/18)
川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 1対3 (2015.3/18 等々力) ナビスコカップBグループ
幸先良く大久保の先制点が決まったが、前半終了間際にミスからボールを捕られ、俊足永井に決められ、後半、川又に2失点。さんざんな結果となった。
先発は、大島がU22の合宿に行っているので、ボランチに谷口を上げ、CBに井川を起用。GK西部、DF井川、角田、武岡。左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。憲剛と谷口のダブルボランチ。大久保のワントップ、左にレナト、右に小林。
名古屋グランパスは、リーグ戦で先発していない選手を数人起用。GK高木、FW川又など。4バックの中央に闘利王と大武。左右のサイドバックに竹内と本多か。ダニルソンが怪我で田口のワンボランチか。2列目に小屋松と矢田、ワントップの川又の左右に永井と矢野。
明日は、新しい日本代表の発表があるが、急きょハリルホジッチ新監督が視察に来た。「ファイトする選手を好む」「結果を求める」という報道があったから、案外、闘利王とか復帰したりして。
前半の前半は、フロンターレが面白いようにパスをつないだ。フジテレビ解説の清水さんは、「中盤の守備がずれていて、憲剛などをつかまえられていない。田口が引っ張り出されて中央が空いてしまう。」と言う。
8分くらいから攻め続け、憲剛の右CKのクリアでスローイン。12分、右コーナー近くからロングスローを憲剛が入れ、エウシーニョがゴールライン近くからヘディングで折り返し、大久保が飛び込んでサイドヘッドで決めた。この他、小林のシュートやレナトのFKもあった。エウシーニョは、マリノス戦のような思い切りのいいシュートは出なかった。
20分に、カウンターを受け、永井の折り返しを川又にフリーでシュートされてからリズムを失い、名古屋ペースに。とうとう、42分、車屋が左サイドを攻め上がろうとして、小屋松?と矢野にはさまれてボールを失い、戻る間もなく、矢野にクロスをあげられ、ファーにいた永井が武岡のマークをものともせずに後ろから足を出して蹴り込んだ。試合後のインタビューで得点シーンについて「矢野さんからすばらしいボールが来たので決めるだけだった。相手がプレスに来なかったから余裕でプレーできた。」と言っていた。
後半、名古屋の西野監督は、守備のズレを修正し、憲剛が田口にタイトにマークされるようになり、無理な体勢でのパスが増え、失うことも増えた。
4分、押し込まれて右CKを与えると、田口のキックを川又がヘディング、いったんはGK西部がはじくが、再び川又がつめて西部の足の間に打ち込まれた。フジの青島アナが「川崎は昨日の練習でCKの攻防を入念に練習していましたが、決められてしまいました。」と言う。このCKのゾーンディフェンスの欠陥対策をなんとかできないのか。もう4年目なのに。
その後もずっとペースを取り戻すことができなかった。15分に武岡に替えて、松本から新加入のFW船山を入れる。大久保と船山のツートップに。武岡の場所には、エウシーニョがさがったか。18分、レナトのシュートは相手DF。21分、憲剛のループは枠の上。23分、小林のシュートも枠の上。25分には、井川に替えて、大宮から新加入のMF橋本を入れる。橋本がボランチに入り、谷口がDFに下がる。
29分、エウシーニョのシュートは相手DF。32分、船山がFKで直接ねらうが枠の上。34分、名古屋の連続CKで闘利王にヘディングされるが、ポスト直撃。とうとう41分に、エウシーニョに替えて、セレッソから新加入の杉本を入れるが、なにしろ前線の船山や杉本にボールが渡らない。
名古屋は、30分に若い小屋松を下げて、清水から新加入の191センチのFWノヴァコビッチを入れる。43分、相手FW川又にクロスを上げられるが、いったんGK西部がはじき返す。これを拾った相手FW永井にまたもクロスを入れられ、川又がどフリーで蹴り込んだ。万事休す。追加タイム5分あったが、船山、小林のシュートは相手GKと枠の上。
名古屋はリーグ戦1分け1敗だったので公式戦初勝利。ハリル監督は、川又と永井を呼ぶかもしれない。
※3/19に発表された、3/27のチュニジア戦と3/31のウズベキスタン戦のメンバー31人に小林が入った。初代表は、ガンバのDF藤春のみ。久しぶりに呼ばれたのは、DF水本、槙野、FW興梠、永井。遠藤と大久保は呼ばれず。30代は、今野と長谷部のみ。同時に発表された12人のバックアップメンバーに谷口と車屋が入った。
サッカー短評 (2015.3/14)
川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 2対2 (2015.3/14 等々力) 第2節
ホーム開幕だというのにあっさり2度も失点しては追いつくという情けない展開。せっかく観戦したのに。曇り空で、少し風もあり、まだだいぶ寒い。ひざかけを持って行くべきだった。新装なったメインスタンドだけ別のスタジアムみたい。バックの通路のモニターは1年以上故障中なのに。メインの新しいお店「eprontale」でフィッシュアンドチップスを買う。魚は注文後に揚げるので少し時間がかかる。席はいつものバック指定SS。
先発は前節と同じ。GK西部。DF谷口、角田、武岡。大島と憲剛のダブルボランチ、左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保のワントップに左レナト、右小林。大島は先日3/11のU22壮行試合ミャンマー戦に足に張りがあるという理由でベンチだったので、心配したが90分出た。森谷は練習中に肋骨骨折で全治2-3週間。
ヴィッセル神戸は監督がレイソルから来たネルシーニョ。渡辺和真のワントップ、左シャドーにペドロジュニオール、右に小川。2列目に森岡。ボランチにチョンウヨンと新加入のフェフージン。4バックで左から新加入の安田、高橋祥平、U22の岩波、奥井。GK山本海人。
前半は何度かパスをつないでチャンスやシュートまでいったが、決めきれなかった。2分にエウシーニョがシュートしたが前節とは異なり、決まらず。5分の大島のシュートは相手GK。10分のレナトのFKは壁に当たる。12分には大久保が鋭いシュート、相手GKがかろうじてはじいたこぼれに小林がつめたが枠の上。17分の大久保のシュートも相手GK。22分には、角田からのパスを受けた武岡が右サイドを駆け上がり、角度のないところからシュート性のクロス、ファーでレナトが跳びこむが合わず。惜しかった。31分のレナトのシュートも入ったかと思ったが相手DF。
ヴィッセル神戸はハイプレスで、憲剛はずいぶんフェフージンに倒されていた。素早いカウンターでゴール前まで進入を許す悪い癖は相変わらず。相手左サイドバツクの安田がうまくペドロジュニオールにパスを通して危ない場面を演出していた。
とうとう29分、ペドロジュニオールがドリプルでペナルティーエリアに進入、クロスを相手MF森岡が落とし、それをフリーで相手FW渡辺に押し込まれた。渡辺は少し下がっていたが、誰がマークすべきだったのだろう。41分にも、ペドロジュニオールにゴール前まで侵入され、シュートまでうたれたが、GK西部がセーブ。やれやれ。
後半も立ち上がりはフロンターレペース。9分、憲剛の左CK。シュートに至らず。レナトのクロスを角田がヘディングするが、相手DF。12分のエウシーニョのシュートは枠の外。14分、武岡からのパスを受けた大島がループのスルーパス。これに走り込んだ大久保がヘディング、これをゴールライン上で相手DFが掻きだしたかに見えたが、ゴールが認められた。やっと追いついた。「ホントか?」と思っていたので、旗を振り損ねた。後で選手コメントを見たら、ゴール前で小林が体を張ってちょっとさわったらしい。
16分には、パスカットからレナトがドリブル、鋭いシュートをうつが、またも相手GK。これで得た右CKをレナトが蹴るが、直接相手GK。18分にも大久保のパスカットからレナトがシュートまでいくが、枠の左。レナトにぜひ得点を決めてもらいたい。
22分、相手MF森岡のパスを受けたペドロジュニオールにまたシュートされるが、今度もGK西部がキャッチ。26分、ヴィッセル神戸の右CKで、ファーサイドの相手DF高橋祥平にフリーでヘディングされ、またもリードを許す。がっかり。なんでセットプレーの守備がこうも甘いのだろう。今年は守備の練習をしたんじゃなかったのか。
しかし、今度はすぐに追いついた。憲剛が素早くロングループパスを レナトに通し、レナトが目の覚めるような鋭いシュートをあまり角度のないところからファーのサイドネットにたたきこんだ。文句なし。今度は旗を思い切り振れた。
31分、大久保のミドルは相手GKがはじく。これで得た憲剛の右CKに谷口がヘディングするが、決まらず。33分、エウシーニョの鋭いミドルがとぶが、またも相手GK。
41分。相手CK。チョンウヨンの左CKをゴール前で簡単にクリアできず、またペドロジュニオールにヘディングされるが、ここもGK西部が防ぐ。今日は両キーパーとも忙しい。
43分、大久保が相手の不用意なバックパスをカット、シュートまでいくが相手DF。こぼれをつないで小林がシュートするが枠の上。追加タイム3分。最後までシュートをうったが、決められず、引き分け。
かろうじて負けないですんだので、勝ち点4で4位に後退。前節1位タイだったレッズが連勝して1位、2位と3位には連勝した広島と鳥栖。4位タイには仙台、清水、柏。フロンターレは総得点5点で上回っての4位。2連敗はモンテディオ山形と鹿島。
試合終了後、うっかり途中まで帰りかけたが、前売りで買った人は、スタジアム新装記念チケットへの引き替えがあるのをを思い出して、引き返して引き替えてもらった。金色でメインスタンドの外観が印刷されている。引き替え時間ぎりぎりだったのに、まだたくさん札束みたいに残っていて、もったいなかった。
録画しておいた秋田さんの監督インタビューでは、「失点はカウンターとセットプレーだけ。むしろ得点チャンスを決めきれなかったのがもったいない。」「守備は角田を中心によくなってきた。」と言っていた。秋田さんには「前半もう4-5点取れましたよね」と言われ、苦笑い。
サッカー短評 (2015.3/7)
横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 1対3 (2015.3/7 日産ス) 第1節
いよいよ開幕。今季はアウェイから。新しい選手も多いし、連携がどこまでできているか心配だったが、幸先良く先制し、いったん追いつかれたものの、前半のうちに逆転し、最後は大久保がしめくくった。今年は久しぶりの前期後期の2ステージ制復活。短期決戦でのスタートダッシュがいつにも増して大事になる。
フロンターレの先発は、GK西部、DFは3バックで左から谷口、仙台から新加入の角田、武岡。大島と憲剛のダブルボランチ、左MFに新加入の車屋、右に新加入のエウシーニョ。前線は大久保を中央に、左レナト、右に小林。車屋は、昨季最後の2試合に、筑波大の特別指定選手として出場した。そのときは学生なのにずいぶん落ち着いていて感心した。
マリノスは監督にフランス人のモンバエルツ氏を招聘。開幕戦に主将の中村俊輔が遊離軟骨の手術明けでいない。他にラフィーニャ、FW端戸など攻撃陣に怪我人が。とは言え、昨年連敗した相手。先発は、斎藤学のワントップ。2列目に左から兵藤、藤本、奈良輪。中町と富沢のダブルボランチが健在。4バックの左から下平、栗原、中澤、小林。GK榎本。
開始3分で新加入のエウシーニョが得点。大島がペナルティーエリア内の小林にスルーパス、左へ流れてきていた小林がゴール前を横切る鋭いクロスをファーサイドに送ると、そこへつめていたエウシーニョが押し込んだ。なかなか攻め上がりのタイミングがいい。10分、小林、13分、レナトのシュートは、それぞれ枠の右と相手GK。
ところがあっさり失点。前半16分、マリノスの中澤が最終ラインから、前線に駆け上がる、右サイドバックの小林にポンとロングのループパスを通すと、完全にウラをとられて、角田と誰かが必死に戻ったが、結局、小林がGK西部との1対1をかわして同点ゴール。やれやれこれで今年もどうなるやら、と思ったが、今季はちょっと違った。今年はDFラインを高く保って、そのスペースは西部が出て守るようだが、連携ミスが少しこわい。18分の大久保のミドルは相手GKがはじき出し、レナトの右CKとなるが、生かせず。
前半22分、憲剛がワンタッチで大久保へパス、大久保は右のエウシーニョにはたき、エウシーニョが入れたクロスに小林が合わせて、逆転。小林は、今年は15点とる、と宣言している。なかなかいい始まり。TBS解説の金田さんは「今の得点は何と言っても憲剛のパスでしょう。」と言う。マリノスは、せっかく追いついたのに、また突き放されてがっかりだろう。
マリノスは、レナトと車屋の連携が熟していないと見たか、フロンターレの左サイドから藤本や斎藤、ときにはサイドバックの小林も攻撃してくる。ずいぶん角田のヘディングのクリアを見た。36分、憲剛のFKは、直接ねらったが、枠の上。2点差になると楽だったが。前半最後にマリノスの連続攻撃。41分、藤本のCKを栗原がヘディング、44分には藤本の右CKからのこぼれ球を兵藤がシュート、どちらもGK西部が防ぐ。このままなんとかハーフタイム。
後半、マリノスは、MF奈良輪に替えて、FW伊藤を入れる。斎藤とタテのツートップになるのか。藤本がアウトサイドに出る。3分、その伊藤が右サイドのウラでパスを受けて、すばやくクロス、兵藤がヘディングしたがうまく合わず、助かる。
6分、大久保からのパスを受けたレナトが利き足でない右足でシュートするが、枠のかなり上へ。7分、エウシーニョからのパスを受けた小林がシュートするが相手DF。11分、マリノスの斎藤にミドルを打たれるが、GK西部の正面。14分には富沢にもシュートされるがGK西部。16分、今度はカウンターを受け、相手FW伊藤にクロスが入り、あやうくフリーでシュートされそうだったが、伊藤が持ち込もうとしたため、角田と武岡がはさみ、最後は倒れた武岡がクリア。
21分、エウシーニョに替えて杉本が入る。大久保とツートップ。小林がエウシーニョの位置に下がる。左の車屋も下がって4バックか。22分、大島が中央をドリブルで攻め上がり、そのままシュート、残念ながらだいぶ枠の上。もう少し惜しいのを打ってほしい。大久保はなぜ寄こさない、と言ったようだ。24分にはレナトのシュートのこぼれに大久保が詰めるが、枠の左。27分、車屋が左サイドを上がって憲剛にパス、憲剛はゴールラインきわから中央に絶妙な折り返しを送ると、相手DFの後ろから飛び込んだ大久保が角度のないヘディングを見事にサイドネットに押しこんだ。
杉本は、どこにいたらいいか、何をしたらいいかよくわかってないようだ。後から入ったのだから、もっと前線から相手にプレスをかけるべきだろう。ポストプレーや、前線の誰かがくさびのパスを受けたときの落としどころとして近くにいることも大事だと思う。ただ、前線に杉本がいると、相対的に大久保のマークが甘くなる効果はあったかもしれない。
44分、レナトに替えて井川が入る。3バックの右。武岡が右MFに上がり、小林は元の右FWか。追加タイム3分。48分、大島に替えて、大宮から新加入の橋本が入る。終了直前、大久保にイエローカード。異議らしい。もったいない。しかし、開幕戦白星はすばらしい。レッズ、レイソルと並び1位タイ。
試合後の金田さんの風間監督インタビューは、おかしかった。「こんなに笑顔でいるのは初めて見た。」「選手からは、カウンターを受けたときの守備の練習をやったと聞いているが。」金田さんはマリノスOBなのに、風間監督(のチーム)が勝ったのが嬉しいらしい。
サッカー短評 (2015.3/1)
ガンバ大阪vs.浦和レッズ 2対0 (2015.2/28 日産ス) スーパーカップ
ガンバが勝ったらしい。録画し損なった。ガンバもレッズもACL初戦、ホームで負けているから、ガンバにとってはよかった。レッズは今年も出だしからよろしくない。だいぶ補強したが、かえってそれでかみあっていないのかもしれない。
サッカー短評 (2015.1/31)
オーストラリアvs.韓国 1対1延1−0 (2015.1/31 シドニー) アジアカップ決勝
ここまで5試合無失点の韓国と、ここまで12得点のオーストラリアの対戦。3位決定戦はゴールの多い試合だった(UAE3-2イラク)が、決勝は、シュートの少ない試合になった。35歳のFWケーヒルも先発し、「これまでと違って、積極的に守備に走り回」った。グループAでの対戦は、韓国が1−0で勝ったが、オーストラリアは、そのときと先発を6人ほど替えた。出ていなかったキャプテン・ジェディナクも奮闘。
前半は、半分くらいまでどちらも慎重になっているためか、激しいものの、決定的な場面までいけず。次第に韓国が押し気味に試合を進めたが、先制したのはオーストラリア。前半の追加タイムに、新鋭ルオンゴがペナルティーエリアの外からのシュートを決めた。これでぐっとオーストラリアか有利になった。
後半もたちあがりこそ、前半の勢いのままオーストラリアが押し込んだが、まず19分、ケーヒルを前半での怪我のため、FWユリッチと交替。その後、シュミレーションのファールでイエローカードを出されたクルーズも、実は重傷で、交替。その前から足がつっていたCBフラニッチも交替。全て怪我のための交替となった。
韓国は準決勝から中四日、オーストラリアは中三日だが、韓国も足がつる選手が続出。それでも右サイドバックのベテラン、チャ・ドゥリは精力的に攻撃参加。エース、ソン・フンミンもまだ走っている。とうとう、追加タイムに入ったとき、ソン・フンミンが同点弾を決め、劇的な展開に。8万人以上のスタンドは静かになってしまった。
延長は、追いつかれたオーストラリアが不利かと思ったが、前半終了間際の15分、右サイドでボールを受けたFWユリッチが、ゴールライン際までえぐり、韓国のDF二人に寄せられながら、粘ってクロスを上げると、いったんはGKキムがはじいたが、跳ね返りをトロイージに押し込まれた。
延長後半は、韓国が攻撃をしかけたが、疲労のため正確さを欠き、とうとうタイムアップ。55年ぶりの優勝は果たせなかった。日本は、とうていここまでの戦いはできなかったのではないか、と思わせるほどの死闘だった。NHK解説の山本さんは、「決勝だけは、違う試合になる。」と言っていたが、最後は「うらやましい。」と言っていた。
大会MVPは、2得点4アシストのルオンゴ。最優秀GKは、オーストラリアのライアン。得点王は、5得点でUAEのマブフート。
※2/3、アギーレ監督解任。スペイン・サラゴサ監督時代の2011年5月、最終節で勝てば残留という試合での八百長疑惑で、スペイン検察当局の告発が1/30付けで受理されたことが2/2夜に確認できたことを受け、日本サッカー協会は、捜査が本格的に始まると6月からのワールドカップアジア予選に影響が出るとして、契約解除に踏みきった。後任は、3月下旬の親善試合前に決めたいとの意向だが、Jリーグ現役監督からは選ばない。
サッカー短評 (2015.1/23)
日本vs.UAE 1対1延0−0PK4−5 (2015.1/23 シドニー・オーストラリア) アジアカップ準々決勝
開始早々に失点し、これが最後まで響いた格好。同点に追いつくのに、後半、交替選手として武藤、柴崎の二人を入れるまでかかった。しかし、延長になってしまい、リズムを変えられる遠藤も下げ、交代枠も使いきった後、長友が足を負傷し、勢いを失い、得点機は作ったものの決めきれず、PK戦では、一人目の本田と六人目の香川がはずして万事休した。
GK川島、DF長友、森重、吉田、酒井。長谷部のアンカーに、遠藤と香川のインサイドハーフ、左ウイングに乾、右に本田。岡崎のワントップ。
7分、先に失点。相手FW7番マブフートに右サイドのDFラインの裏にぬけられ、少し遠目からシュートが決まる。13分、日本は長友の左サイド深くからの折り返しを本田がオーバーヘッドキックしたが、ハイレッグのファールをとられる。15分、右サイドの酒井からのクロスは、ファーで乾がヘディング、枠の外。18分、再び、右の酒井からクロスが入り、フリーで乾がヘディングしたが相手GK。ここで追いつけなかったのが痛かった。
28分、日本のCK。本田のキックがニアに入るが相手DF。32分、左CK。ショートコーナーから長友がクロス、ファーで森重がヘティングするが、相手GK正面。42分の遠藤のミドルも枠にいかず。44分には、本田もシュートするが、枠の右。ビハインドのままハーフタイム。
後半頭から、乾に替えて武藤が入る。4分、日本が攻めあぐねているうちにボールを捕られ、相手MF10番オマル・アブドゥラフマンがループパスを通し、相手FW7番マブフートがシュート、GK川島が押さえる。7分、武藤がドリブルから思い切りよくミドルシュート、枠の左。8分、遠藤が右サイドからクロス、中央で武藤がフリーでヘディングするが、決まらず。
9分、遠藤に替えて柴崎が入る。UAEも交替。MF5番に替えてMF17番、13分にはFW11番に替えてMF4番を入れる。
12分、日本のFK。本田と柴崎が立つ。本田が蹴ると思ったら、柴崎が蹴るも、相手DF。20分、岡崎に替えて豊田が入る。アギーレ監督は決断が早い。
直後にカウンターを受け、長友と酒井ではさみ、ペナルティーエリアでボールを取り返す。22分、長友がシュート、相手DFに当たりCKへ。3本続くが得点できず。28分、またも武藤がシュートするが相手DF。30分、柴崎のループパスを受けた豊田がヘディングシュート、枠の右。
31分、UAEも三人目の交替。9番FWを下げて、19番が入る。32分、香川がドリブルからシュートするが、枠の上。34分の本田シュートも枠の右。
36分、柴崎が本田に縦パスを入れ、中央に進入。本田がよく見て柴崎が落とし、柴崎はダイレクトでシュート、やっと決まる。
39分以降、武藤、香川、長谷部、柴崎が積極的ににシュートするが決まらず。43分のFK。本田のキックは枠にいったが、相手GKがかろうじて押し出す。48分、柴崎が右サイドから折り返しのパス、香川がシュートするが枠の左。
ついに延長戦へ。日本が試合を押し気味に進めるが、どうしても得点できず。延長前半5分、長友が長谷部のパスがずれたのを追いかけて右太もも裏を傷める。これで左サイドからの攻撃は難しくなった。長友を一列上げた方がいいとNHK解説の福西が言う。
延長後半、長友はトップ下あたりに入り、柴崎が右サイドバック、酒井が左サイドバックへ回る。2分、日本の左CK。柴崎のキックに森重が飛び込むが相手DF。4分、本田のFKは相手GK。両チームとも足が止まり、決め手に欠ける。12分、正面で本田が倒されて日本のFK。本田と柴崎が立つ。本田が蹴るかと見せて柴崎がねらうが、わずかに枠の右。このままタイムアップ。
PK戦は日本の先攻。なんと一番手の本田が大きくはずす。UAEの一人目は10番アブドゥラフマンが決める。日本の二人目の長谷部はしっかり決める。UAE二人目は先制点の7番マブフートが落ち着いて決める。日本の三人目、柴崎も決める。UAEの三人目は上にはずす。これでイーブンに。日本の四人目豊田もしっかり決める。相手GKはかなり反応している。UAE四人目は成功。川島はすごいしかめ面で立っているが、反応できない。日本の五人目の森重は正面に決める。UAE五人目も成功。日本は六人目に香川。なんと左ポストに当たってしまう。UAE六人目はきっちり決め、日本はベスト8で敗退。前回大会では、川島がPKを二つ止めたが、今回は、あのときのように大きく構えず、しかめ面も嫌そうに見えた。元々あまりPKストップは得意ではなかったし。それにしても、オーストラリアとも韓国とも当たらないなんて残念。
オーストラリアは、グループAを2位抜けしたので、蒸し暑いブリスベンで連戦。中国と対戦し、2−0で勝ち上がり。韓国も怪我人が多いながらウズベキスタンを2−0で下す。また、イラン対イラクは3−3でPK戦までいき、7-6でイラクが勝ち上がり。その疲れたイラクを、一日休みが多い韓国が2−0で下し、なんと5試合無失点とか。オーストラリアは、日本を退けたUAEを2−0で下した。これで3位決定戦はイラク対UAEの中東対決、決勝は韓国対オーストラリアとなった。
サッカー短評 (2015.1/20)
日本vs.ヨルダン 2対0 (2015.1/20 メルボルン・オーストラリア) アジアカップグループD
終わってみれば、3連勝でグループ1位で突破。いろいろ課題も出たが、よかったのは、流れの中から本田と香川が得点したこと。無失点で3試合できたこと。
先発は、今までのレギュラーメンバー。GK川島、DF長友、森重、吉田、酒井。長谷部のアンカー、インサイドハーフ左に香川、右に遠藤。左ウイングに乾、右に本田、ワントップに岡崎。
先制点は、前半24分。長谷部が左前方の乾にパス、乾もねらいすましてニアの岡崎へ。岡崎がすかさず放ったシュートを相手GKがはじいたが、ファーで走り込んだ本田がつめて、右ポストぎりぎりに押し込んだ。中央には香川も走り込んでいた。
11分には、乾からのパスを受けた香川が、右サイドのゴールライン際から折り返した低いクロスに乾が走り込んで、ゴールの中央に見事に決まったシュートがあったが、香川が折り返す前に、ボールがラインを割っていた、とのことで得点は認められず。主審はウズベキスタンのイルマトフさん。日本のNHK-BSスタジオにいる岡田元監督は「ラインわってないですよ」と言う。国際映像だと、真横や真上からのカメラがないので、本当のところは不明。
15分のFKは、初め本田と遠藤2人がボールのところに立っていたが、本田が離れていった。そこへ出すのかと思ったら、遠藤は、壁の手前に立っていた香川に短くバス、香川がショートループで、歩いて行った本田めがけて出したが、相手DFにひっかかった。
29分のCKは、本田のキックに森重がうまくヘディングしたが、相手GK。37分、香川のパスに抜け出した岡崎がシュートするが、惜しくも枠の左。
38分、相手FWと競り合った森重が顔をヘディングされ、倒れ込み担架でピッチを出る。ヨルダンは、間に合わないとわかっていても足を蹴ったりしてきて、荒っぽい。しかもそれを何とも思っていない感じ。一時、CBバックアッパー二人の塩谷と庄司にアップ指令が出たが、森重は無事に戻る。追加タイム2分、1−0でハーフタイム。
後半最初からヨルダン二人交替。うち一人は、前回対戦で、吉田に競り勝って得点したハイエル。1分、森重からのロングパスに走りこんだ岡崎が突っ込むが、相手GKへのファールとなる。これで岡崎にイエローカード。しかもそのすぐ後、日本のゴールに近いサイドライン際での攻防で、乾にもイエローカード。すると4分、乾に替えて清武が入る。
11分、遠藤のミドルシュートは、枠にいかず。13分、遠藤からのパスを受けた本田がシュートしたもののオフサイド。16分の右寄りのFK。遠藤が蹴り、吉田が中央でフリーになりヘディングするが、枠のだいぶ左へ。
29分、ヨルダン三人目の交替。31分、日本のFK。遠藤と相談して本田が蹴り、直接ねらったが、ボールが落ちず。
後半37分に追加点。後半は、勝たないと次がないヨルダンに押し込まれる時間もあったが、34分、岡崎に替えて武藤を入れると、その武藤が左サイドで清武からのスルーパスを受けて、ゴール前に送った低いクロスに、中央で走り込んだ香川がシュート、相手GKの手に当たったがゴールイン。ファーには本田も走り込んでいた。香川は、すごく嬉しそうに武藤のところへ走っていった。
NHK-BS解説の福西は、「香川はアシストもしているし、ペナルティーエリアにも入れているので、あとはパスをもらって決めるだけ。」と言っていたが、やれやれよかった。
42分、遠藤を下げて柴崎が入る。追加タイム4分。46分、本田が右足でシュートするが、この試合でも右ポスト直撃。48分、ヨルダンのハイボールに対応した酒井が、ボールをバウンドさせてしまい、跳ね返りを奪われ、相手FWハイエルにシュートされるが、枠にいかず。引き分けでも決勝トーナメントには行けるが、ここで失点すると後味が悪い。なんとか2−0でタイムアップ。
サッカー短評 (2015.1/16)
日本vs.イラク 1対0 (2015.1/16 ブリスベン・オーストラリア) アジアカップグループD
前半23分、本田が倒されて得たPKを自分で決めて、日本が先制したが、追加点が取れず、なんとか逃げ切った。会場のブリスベンは高温多湿で、みんな暑くてしんどそうだった。
先発は、GK川島、DF長友、森重、吉田、酒井。長谷部のアンカー、インサイドハーフ左に香川、右に遠藤。岡崎のワントップ、左ワイドに乾、右に本田。イラクはワントップのマハムード(31)が、遠藤と同じくアジアカップ4回目のベテラン。主審は、イランの人。
前半たちあがり、日本がパスを長短つないでリズムをつかむ。NHK解説の戸田が「遠藤と長谷部のところにプレスに来ないので、前を向いて自由にプレーできることが大きい。」と言う。11分、本田が右サイドから香川へスルーパス、香川は左下をねらって鋭くシュートしたが、ボストの左。
15分、イラクの右CK。鋭いヘディングシュートを合わせられたが、GK川島が防ぐ。しかし、ヘディングする前の相手のプレーがファールで笛。
17分、左サイド長友の突破からのクロスにファーで本田が低いヘッドで叩きつける。入ったかと思うまもなく右ポスト根元に当たってボールが跳ね返る。惜しかった。
23分、遠藤のスルーパスを受けた乾が左サイドゴールライン際から低いクロス、走り込んだ香川のシュートは相手GKがはじくが、ペナルティーエリアでこぼれを拾った本田を相手DFが二人ではさんで倒し、PKをもらう。これを本田が相手GKをよく見て、決めて先制。
39分、42分、46分とイラクFK。少し中東の笛の感じ。イラクの選手たちは、ファールをもらおうと倒れているので、日本の選手は後ろから押すとか、手を使って止めるとか安易にしない方がいい。42分のFKは、最後、ベテラン相手FWマフムードにシュートされるが、少し弱く、GK川島が捕る。1−0でハーフタイム。
後半、交替なし。2分、本田が正面からミドルシュート、なんとバー直撃。8分、イラクのFK。直接ロングシュートでねらってくるが、壁が防ぐ。11分、イラクの一人目の交替。10番のベテランFWマフムードに替えて8番が入る。この8番の選手は前線からプレスをかけてくる。
13分、イラクのFK。ぎりぎりペナルティーエリアの外での長友のファール。。キックは誰にも合わず。18分、右サイドを酒井が突破してクロス、岡崎が飛び込むが相手DFもついて合わず。
19分、二人交替。乾に替えて清武、遠藤に替えて今野が入る。20分、香川が清武にスルーパス、清武は、左から右へゴール前を横切る速いパス、ファーで本田が押し込んだかに見えたが、またもや右ポスト直撃。
22分、イラク二人目の交替。6番のプレースキッカーを下げて9番が入る。28分、香川の鋭いシュートは相手GK。31分、今野の攻撃参加から清武がシュートするがこれも決まらず。暑さで双方、足が止まってくる。日本はゆっくりとボールキープ。
37分、イラク三人目の交替。7番に替えてボランチ13番を入れる。44分、本田に替えて武藤を入れる。香川が右サイドからクロス、岡崎がダイビングヘッドで合わせるが、枠の上。
追加タイム3分。今野が左サイドを持ち上がって、左へパス、ちょうど清武と長友の間でラインを割り、相手スローイン。ここから素早く攻め込まれ、ペナルティーエリアすく外で今野が相手を倒してイラクのFK。これを必死にはね返して、1点を守りきる。
今回は、遠藤を下げた後、攻撃の形が出せなくなるという事態にはならなかった。それはよかったが、どうしてだろう。遠藤はこれで代表150キャップ達成で、背番号150のユニフォームを着て胴上げされていた。キャップ数2位の井原さんが122試合だから、ものすごい数字。
なお、グループDのもう一試合ヨルダン対パレスチナは、ヨルダンが5−1で勝ったため、3ヵ国が勝ち点6で並ぶ可能性が残り、決勝トーナメント進出チーム決定は最終戦まで持ち越し。グループAでは、オーストラリアと韓国が2連勝して決勝トーナメント進出が決まったらしい。
サッカー短評 (2015.1/13)
星陵vs.前橋育英 2対2延2−0 (2015.1/12 さいたまス) 全国高校選手権決勝
すごかった。どちらが勝っても初優勝。しかし、昨年も決勝まで来た星陵に軍配があがった。両校とも持ち味を発揮した。引いて守ったり、相手の持ち味を消したりという、消極的な戦い方ではなかったので、見ていて楽しかった。
前半11分、星陵がPKで先制。前橋育英DFのバックパスが弱く、星陵のFW大田が詰め寄り、前橋のGK吉田がたまらず大田を倒してPK献上。これをMF前川が確実に決めた。これで、断然星陵が有利になったと思った。
しかし、次第に前橋も盛り返し、互いに攻め合う展開に。シュートまでいくが、得点には至らず。
後半、前橋が逆転。8分、GK吉田からのロングキックをFW青柳が落とし、走り込んだFW野口がシュート、同点となる。これでわからなくなったと思った。さらに10分、左ワイドの渡辺がドリブルで左サイドを突破、相手DFをかわしてシュートすると、ファーサイドに痛快なゴールが決まる。今度は、勢いがある前橋が初優勝するかも、と思った。
ところが、星陵の選手たちは、焦らずに攻め続け、19分、ついに追いつく。FW大田が右から上げたクロスに、なぜか右サイドバックの原田が攻撃参加していて、ゴール前ファーサイドでヘディング。これが決まって追いついた。
しかも40分には、再逆転のチャンスもあった。CKからのボールをFW大田がミドルシュート、枠にいっていたが相手GK吉田がわずかに触って押し出し、バーにあたる。
選手たちは水をのんだだけで、前後半10分ずつの延長戦へ。延長前半5分、ここまで無得点の星陵のFW森山が、左サイドのスローインからのボールを、ニアサイドに決める。これでまた星陵の初優勝が近づいた。
延長後半10分、さらにFW森山がダメ押し点。延長後半に入ってから、星陵はリスクを犯さないやり方で時間を進めていたが、突然、森山がペナルティーエリア右からシュート、これも決まる。これがほぼ最後のプレーとなり、ほどなくタイムアップ。ついに星陵が初優勝。
星陵は、この大会の直前合宿に入るとき、河崎監督が合宿所に向かう車で交通事故に遭い、入院。27歳の木原コーチを監督代行として臨んでいた。その監督が決勝直前に送ってきた長文メールで、選手たちは力を得たらしい。しかも、前橋育英には、インターハイ準々決勝で1−2で負けていた。そのときの守備の反省を確実に修正してきたのが実を結んだ、ということのようだ。
日本代表でアジアカップに参加してパレスチナ戦に出た本田圭佑は、自分のことより、母校の星陵の優勝を喜んでいたらしい。
サッカー短評 (2015.1/12)
日本vs.パレスチナ 4対0 (2015.1/12 ニューカッスル・オーストラリア) アジアカップグループD
前半早い時間に遠藤の先制点が決まって楽に試合を進められた。25分には、香川のシュートを岡崎が触って追加点、44分には、香川が倒されて得たPKを本田がきめて3点目。後半早々の4分には、遠藤の左CKを吉田がヘディングで押し込んでダメ押しの4点目。ただ、この後、13分に遠藤が交替した後、攻めあぐねたのが一番の問題か。総合的には、格下とはいえ、初戦を無失点で勝ったのはよかった。
先発は、GK川島、DF長友、吉田、森重、酒井高徳。アンカーに長谷部、インサイドハーフ左に香川、右に遠藤。岡崎のワントップ、左ワイドに乾、右に本田。内田は怪我で離脱。パレスチナはアジアカップ初出場。
天気が変わりやすく、風が強い。前半8分、乾からのパスをフリーで受けた遠藤がドリブルからミドルシュート、左下隅に決まる。
日本の左サイドは、長友が積極的に上がってきてクロスを入れる。しかし、乾と香川がうまく受けられない。右サイドは、酒井高徳が下がってきた本田と重なってしまう。長谷部は、なんとかアンカーをこなしていたようだ。時々CB二人の間に下がっていた。後ろから、かなり長いフィードを積極的に入れていたのが、今までと一番違う。前線は、乾、香川、岡崎、本田がスライドしながら、ポジションチェンジしていた。
24分、日本のやや右寄りでFK。本田のキックはバーの上。逆風でうまく落ちなかったのかもしれない。25分、追加点。左サイドの長友からのクロスを乾が流し、ファーに走り込んだ香川が鋭いシュート、ただし本人が後で言ったように枠をはずれていたが、中央で岡崎がしゃがんだ姿勢でヘッドで触り、見事にゴールイン。
40分、パレスチナがパスをつなぎ、シュートまでうたれた。枠をはずれたが、相手のテンポを止められなかった。7番の選手が二列目左寄りでボールキープ、パス出しなどよくやっていた。
42分、日本の左CK。遠藤のショートコーナーからのクロスを受けようとした香川を、ボールが届く前に相手DFが倒してしまい、PK。本田が蹴る前に相手GKが動いたので、余裕で決める。3−0でハーフタイム。
後半頭から乾に替えて清武が入る。3分、また遠藤が前半と同じようなシュートをねらうが、今度は相手GKがはじいてCK。遠藤の左CKから香川がゴールライン際から折り返しのクロスを入れると、吉田がヘッドで合わせて4点目。これで後半も幸先良く試合に入れた。
13分、遠藤を下げて、武藤が入る。清武が遠藤のいたインサイドハーフに下がり、武藤が清武のいた左ワイドに入る。この布陣だと、清武が主にゲームメイクをするわけだろうか。
25分、日本のFK。また本田がねらうが、枠の上。26分、パレスチナ一人目の交替。MF20番に替えてMF8番が入る。28分、武藤のドリブルをファールで止めた相手DFが2枚目のイエローカードで退場。主審はカタールの人。
32分、パレスチナ二人目の交替。FW16番ダダに替えてDF12番を入れる。日本も35分、岡崎に替えて豊田を入れる。豊田への放り込みの練習か。
36分、日本ゴール側の右コーナー近くでの攻防で相手FKに。ここからのキックを正面からヘディングされるが、吉田が体を寄せ、シュートは枠の右へ。
37分、パレスチナ三人目の交替。FW10番に替えてDF3番が入る。もう1点も入れさせないということらしい。43分、日本の右CK。清武のショートコーナーからのボールを酒井がシュートするが枠の左。
追加タイム4分。47分、左サイドの長友から低いクロスが入り、清武がフリーでシュート、相手DFが小さくはじいたところへ本田が詰め寄るが押し込めない。最後にうったのは武藤か。交替で入った選手は、あまり持ち味が出なかった。香川は珍しく90分積極的に見えた。試合後、多くの選手がユニフォーム交換していたが、今回の日本のユニフォームの真ん中には、前回優勝のエンブレムが大きめに入っている。
サッカー短評 (2015.1/11)
日ノ本学園vs.常磐木学園 0対0 PK4-2 (2015.1/11 神戸ノエスタ) 全日本高校女子選手権決勝
昨年優勝の日ノ本学園(兵庫)が夏冬2連覇を達成。前半は、過去5回優勝、緑のユニフォームの常磐木学園(宮城)が優勢な時間帯もあった。前半9分、常磐木の10番FW白木がゴール前で日ノ本のGK木付と交錯。木付の治療で9分中断。赤いユニフォームの日ノ本学園は、前半終盤、ペナルティーエリアまで入り、シュートを相手GK小野がはじいたところをさらにつめたが、ボールの芯にヒットせず、相手DFが大きく蹴り出しノーゴール。一方の日ノ本のGK木付も、負傷を忘れたように追加タイム9分まで無事にゴールマウスを守った。
後半も、双方攻め合うが、守備陣がよく組織されていて、ラストパスまで持ち込めない。日ノ本の22番MF平塚がフリーでシュートした場面もあったが枠に跳ばず。それでも、後半44分、常磐木の9番MF小林のクロスを11番FW杉原がシュート、入ったかと思ったが、右ポスト直撃。ついに前後半10分ずつの延長に突入。両校とも試合で決着を付けたいという思いは伝わってきたが、いかんせん疲れもあり、もうひとつリスクを負った攻撃が出せない。一方、守備はよく集中が切れずにチャレンジ&カバーできていた。延長戦は追加タイムなしでPK戦へ。
日ノ本学園は、準決勝の藤枝順心戦でPK戦を経験。一方、常磐木学園はこれが初。先攻の常磐木の第1キッカーはエースの白木。これがクロスバー直撃で、顔を覆う。今大会6得点で得点王をとったが、この試合は今ひとつだった。日ノ本は、一人目から三人目まですべて成功。常磐木のGKは、慣れていないのか、一人目と三人目のときは全く跳ばなかった。常磐木の四人目は主将の西川。両足首の負傷をおして出場していたらしいが、PKは相手GK木付がストップ。日ノ本の四人目が成功して、日ノ本学園の優勝。