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2016サッカー短評バックナンバー


12/29 川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ (天皇杯準決勝)
12/24 川崎フロンターレvs.FC東京 (天皇杯準々決勝)
12/3 浦和レッズvs.鹿島アントラーズ (チャンピオンシップ決勝第2戦)
11/23 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (チャンピオンシップ準決勝)
11/15 日本vs.サウジアラビア (ワールドカップアジア最終予選)
11/12 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (天皇杯四回戦)
11/11 日本vs.オマーン (国際親善)
10/30 U19日本vs.U19サウジアラビア (U19アジア選手権兼U20ワールドカップアジア予選決勝)
10/28 U19日本vs.U19ベトナム (U19アジア選手権準決勝)
11/3 川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 (2nd第17節)
10/24 U19日本vs.U19タジキスタン (U19アジア選手権準々決勝)
10/29 鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ (2nd第16節)
10/22 川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 (2nd第15節)
10/20 U19日本vs.U19カタール (U19アジア選手権Cグループ第3戦)
10/15 浦和レッズvs.ガンバ大阪 (ルヴァン杯決勝)
10/14 U19日本vs.U19イエメン (U19アジア選手権Cグループ第2戦)
10/11 オーストラリアvs.日本 (ワールドカップアジア最終予選)
10/6 日本vs.イラク (ワールドカップアジア最終予選)
10/1 ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ (2nd第14節)
9/25 川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス (2nd第13節)
9/22 川崎フロンターレvs.ジェフ千葉 (天皇杯三回戦)
9/17 大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ (2nd第12節)
9/10 川崎フロンターレvs.アビスパ福岡 (2nd第11節)
9/6 タイvs.日本 (ワールドカップアジア最終予選)
9/2 川崎フロンターレvs.ブラウブリッツ秋田 (天皇杯二回戦)
9/1 日本vs.UAE (ワールドカップアジア最終予選)
8/27 川崎フロンターレvs.柏レイソル (2nd第10節)
8/20 浦和レッズvs.川崎フロンターレ (2nd第9節)
8/21 U23ブラジルvs.U23ドイツ (リオデジャネイロオリンピック)
8/13 サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ (2nd第8節)
8/11 U23日本vs.U23スウェーデン (リオデジャネイロオリンピックBグループ)
8/8 U23日本vs.U23コロンビア (リオデジャネイロオリンピックBグループ)
8/6 川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 (2nd第7節)
8/5 U23日本vs.U23ナイジェリア (リオデジャネイロオリンピックBグループ)
7/30 湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ (2nd第6節)
7/23 川崎フロンターレvs.FC東京 (2nd第5節)
7/17 ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ (2nd第4節)
7/13 川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 (2nd第3節)
7/10 フランスvs.ポルトガル (ユーロ決勝)
7/9 名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ (2nd第2節)
7/2 ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ (2nd第1節)
6/29 U23日本vs.U23南アフリカ (五輪代表壮行試合)
6/25 川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ (第17節)
6/18 アビスパ福岡vs.川崎フロンターレ (第16節)
6/11 横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ (第15節)
6/7 日本vs.ボスニア・ヘルツェゴビナ (キリンカップ決勝)
6/3 日本女子vs.アメリカ女子 (国際親善)
6/3 日本vs.ブルガリア (キリンカップ)
5/29 川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 (第14節)
5/25 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (ナビスコカップBグループ)
5/21 アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ (第13節)
5/18 サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップBグループ)
5/14 川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 (第12節)
5/11 U23日本vs.ガーナ (国際親善)
5/8 柏レイソルvs.川崎フロンターレ (第11節)
5/4 川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 (第10節)
4/29 ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ (第9節)
4/24 川崎フロンターレvs.浦和レッズ (第8節)
4/20 柏レイソルvs.川崎フロンターレ (ナビスコカップBグループ)
4/16 FC東京vs.川崎フロンターレ (第7節)
4/10 川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 (第6節)
4/6 アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ (ナビスコカップBグループ)
4/2 川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ (第5節)
3/29 日本vs.シリア (ワールドカップアジア2次予選)
3/27 川崎フロンターレvs.アビスパ福岡 (ナビスコカップBグループ)
3/25 U23日本vs.U23メキシコ (国際親善)
3/24 日本vs.アフガニスタン (ワールドカップアジア2次予選)
3/23 川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス (ナビスコカップBグループ)
3/19 ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ (第4節)
3/12 川崎フロンターレvs.名古屋グランパス (第3節)
3/9 日本女子vs.北朝鮮 (リオ五輪アジア最終予選)
3/7 日本女子vs.ベトナム女子 (リオ五輪アジア最終予選)
3/5 川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ (第2節)
3/4 日本女子vs.中国女子 (リオ五輪アジア最終予選)
3/2 日本女子vs.韓国女子 (リオ五輪アジア最終予選)
2/29 日本女子vs.オーストラリア女子 (リオ五輪アジア最終予選)
2/27 サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ (第1節)
2/20 サンフレッチェ広島vs.ガンバ大阪 (スーパーカップ)
1/30 U23日本vs.U23韓国 (リオ五輪アジア最終予選決勝)
1/26 U23日本vs.U23イラク (リオ五輪アジア最終予選準々決勝)
1/22 U23日本vs.U23イラン (リオ五輪アジア最終予選準決勝)
1/19 U23日本vs.U23サウジアラビア (リオ五輪アジア最終予選グループB)
1/16 U23日本vs.U23タイ (リオ五輪アジア最終予選グループB)
1/13 U23日本vs.U23北朝鮮 (リオ五輪アジア最終予選グループB)
1/10 藤枝純心vs.神村学園 (全日本高校女子選手権決勝)
1/11 東福岡vs.國學院久我山 (高校選手権決勝)
1/1 浦和レッズvs.ガンバ大阪 (天皇杯決勝)
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サッカー短評 (2016.12/29)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 1対0 (2016.12/29 日産ス) 天皇杯準決勝

 勝った! これで初の元日決戦。相手はマリノスに2−0で勝った鹿島アントラーズ。これで鹿島にリベンジして初優勝できるとすばらしい。決勝点は、後半40分、CKからの競り合いで、谷口が押し込んだ。
 先発は、GKソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。憲剛とネットのダブルボランチ。左アウトサイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保のワントップに左シャドーに登里、右に小林。ベンチに大島がやっと戻ってきた。今回も、喪章を付けてプレー。
 大宮は、ムルジャと家長の代わりの江坂が縦のツートップ。泉澤とマテウスが左右のシャドー。横谷と大山のダブルボランチ。この横谷は、リーグ戦のとき、大久保退場の原因になった選手で「遺恨を残す試合になった」とNHKのアナウンサーが言う。大屋、河本、菊地、奥井の4バック。元FC東京の塩田がGK。
 たちあがり1分、エウシーニョの右からのクロスに大久保がシュートまでいったが、枠の左。その後はずっと大宮に押し込まれた。4分、左サイド泉澤のシュートは枠の右。6分泉澤の右CKは憲剛がクリア、11分、マテウスの折り返しからのムルジャのシュートはエドゥアルドがクリア。13分、泉澤の折り返しからのマテウスのループシュートは枠の右。はずしてくれただけだった。
 大宮の渋谷監督は、フロンターレをよく研究して、憲剛にボールが出ないようにして、「ネットのパスをカットするようにしている」とNHK解説の早野さんが言う。そこでしばらくすると、車屋が下がって4−4−2の形になった。大宮は、家長が先発していないのに、このプレスの速さは厳しい。
 フロンターレは、14分、エウシーニョからのパスを受けた小林が比較的フリーでシュートするが、大きく枠の上。まだ全然本調子ではないようだ。24分、車屋がネットからのパスを鋭いシュートを打つが相手GK。
 28分、大久保が倒されて得たFK。ペナルティーエリア左手前から憲剛がニアに低いボール。ファーに背の高い選手が並び、そちらを意識させておいてのサインプレーだったと思うが、シュートまで持ち込めず。続く左CKからのこぼれをエドゥアルドがヘディングするが、大きく枠の外。
 31分、大宮に攻め込まれ、左サイドからのクロスのこぼれを奥井がシュート、枠の右で助かる。
 37分、田坂が初めてと思うが右サイドら持ち上がり、ライン近くからクロス、相手DFに当たって枠へ飛んだが、相手GKが上に押し出す。続く右CKを憲剛が蹴り、こぼれを大久保がミドルを打つが、また相手GK。
 42分、大久保が下がってパスカット、小林にスルーパスを送るが、小林は相手DFに押さえられて走り込めず。47分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴るが、相手DFがクリア。0−0でハーフタイム。

 後半両チームとも交替なし。しかし、大宮はどこかで家長を入れてくるはず。こちらも大島をどこで使うか。3分、憲剛のループパスを小林が落とし、大久保がシュートするがヒットせず。
 4分、大宮のFW江坂にドリブルからシュートまでいかれるが、枠の上。5分、最大のピンチ。ボールをカットされて、スルーパスに走り込んだ泉澤がシュート、左ポストに当たってはね返り、これにムルジャがつめたが、なんと話の上にうちあげてしまう。解説の早野さんが「普段の試合だったら、決めていたでしょう」と言う。9分、またムルジャにシュートされるが、これはクリア。
 14分、田坂がシュートまでいくが、枠の外。16分、登里に替えて大島がボランチに入る。憲剛が一列上がりトップ下へ、田坂が左アウトサイドへ。田坂のいた左サイドバックにエウシーニョが下がり、そこに小林が回る。久しぶりの試合の大島がどこまでやれるか。
 19分、大宮もマテウスに替えて家長を入れてくる。ムルジャのシュートは、GKソンリョンが防ぐ。続く横谷の右CKもGKソンリョン。23分、大宮のFKはエウシーニョがクリア。25分、さらに大宮の右CKとなり、なんとかネットがクリア。
 解説の早野さんが「フロンターレは前半から大宮にパスを分断されてうまくつながらない。後半、大島を入れたが、うまくいっていない」と言う。大島も守備の時間が多い。
 32分、大宮は二人目の交替。ボランチの大山に替えて金澤を入れる。33分、フロンターレが久々にパスをつないで、憲剛が右サイドのエウシーニョに展開、エウシーニョが戻したボールを大久保がシュート、枠の上。直後に小林に替えて三好が入る。下がってくる小林の顔が無念そうだった。三好は左ワイドに入り、田坂が右サイドバックに戻る。エウシーニョがまた一列前へ。
 しかし、三好とエウシーニョの攻撃力を生かすまもなく、大宮が攻勢をかけてくる。何度もゴール前まで攻め込まれるがなんとか防ぐ。解説の早野さんは「大宮は前からエウシーニョを警戒していて、今も素早くエウシーニョのポジションチェンジに対応した」と言う。
 40分、フロンターレのFK。ペナルティーエリア外左寄りのいい位置。憲剛が直接右隅をねらうが、相手GKが押し出す。続く右CKも憲剛が蹴り、エドゥアルドが相手DFに競り勝ってヘッドで落としたボールに、走り込んでいた谷口が右足で押し込んだ。1−0。「大宮のDFはみんなボールを見てしまいましたね」と早野さん。
 これで少し、プレーに余裕が出て、45分、憲剛からのパスを受けた三好がミドルシュートするが、相手GK。大宮はCBの菊地もパワープレーで前線に上げるが、代わりにワンボランチになったためボールを拾えなくなり、フロンターレは楽になった。
 追加タイムは4分もあったが、相手の攻撃をしのぎ続け、3分50秒になったところでサポーターが「アヴァンテ」を歌い出した。1−0でタイムアップ。

サッカー短評 (2016.12/24)

川崎フロンターレvs.FC東京 2対1 (2016.12/24 味スタ) 天皇杯準々決勝

 9年ぶりにベスト4。久々に大久保が得点を決めた。前半20分に先制し、28分にエウシーニョが追加点。後半さらにとれそうなときもあったが、逆に追加タイムに平山に1点決められるが、逃げきった。br>  先発は、GKソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。ネットと憲剛のダブルボランチ、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保のワントップで左シャドーに登里、右に小林。大島はベンチにもいない。心配だ。フロンターレの選手は、昨年所属していたアルトゥール・マイアが、11/28シャペコエンセの飛行機墜落事故で亡くなったため、喪章を付けてプレーした。
 立ち上がりは、FC東京のプレッシングを受けないように勢いをもって入り、押し込んだ。1分の大久保のシュートは相手GK。6分、大久保が左から入れたクロスにエウシーニョがどフリーで受けるが、あせったのか、シュートは大きく枠の上。
 10分過ぎくらいから、FC東京にもパスがつながるようになった矢先、エウシーニョからのパスを受けた憲剛が、右サイドを上がった田坂にパス、田坂が入れたクロスにニアで小林が相手DFをひきつけ、中央で大久保がヘディングにいったが、実際はヒザに当たってゴールイン。1−0。
 追加点は、28分。登里が相手ボールをカットして下がってきた大久保へ。大久保→ネット→ノボリ→ネットとパス交換。最後に受けたエウシーニョは切り返すとフリーになって今度は落ち着いてシュートを決めた。2−0。
 32分にも、大久保は車屋からの折り返しのパスを惜しいシュート。43分には、車屋がシュートするが、枠の外。
 FC東京は、前半4本シュートしたが、全て中島。13分に2本、26分、34分。45分、水沼が何度目かの右CKを蹴るが、誰にも合わずにゴール前を通過。
 後半、FC東京は、DF徳永に替えて小川を入れる。エウシーニョ対策らしい。10分、ゴール前まで攻め込まれ、最後は水沼にシュートをうたれ、バーに当たる。
 14分、ネットのミドルは枠の上。21分、憲剛のFKは枠の上。18分、FC東京は、FW前田に替えて長身FW平山を入れる。平山は移籍が決まっているらしい。23分、大久保が下がり目から小林にスルーパス。大久保から小林へのパスはこの試合4回目くらいで、ようやく小林がシュートするが、相手GK。
 25分、ペナルティーエリア左からFK。憲剛が蹴り、ネットがシュートしたが、枠の上。27分、フロンターレは、少し前に足を傷めた登里に替えて三好を入れる。30分、FC東京は、水沼に替えてMF阿部を入れる。
 36分、FC東京の左サイド小川にゴール前まで入り込まれるが、エドゥアルドがからくもクリア。37分、小林に替えて板倉が入る。板倉はボランチに入り、憲剛が一列上がる。
 42分、久々にフロンターレのカウンター。大久保がシュート、決まったかに見えたが、左ポストに当たる。続けて三好もシュートするが、左サイドネット。
 44分、FC東京の連続左CKはなんとかしのぐ。45分、大久保に替えて中野が入る。追加タイムは4分。46分、FC東京に左サイドからのFKを与える。小川が蹴り、平山がヘッドで押し込み、1点返される。2−1。しかし、なんとかしのいでタイムアップ。
 11/23のチャンピオンシップ準決勝での敗戦に、憲剛は「失ったものが大きすぎて何も考えられない」と言っていたが、1ヵ月たち、その間12/20にJリーグアウォーズがあり、なんとMVPを受賞。村井チェアマンが発表のとき、「選手、監督からの投票がダントツだった」。36歳での初受賞は、35歳でとった中村俊輔(2013)をぬいて最高齢、優勝しなかったチームから選ばれたのも久しぶり。ベストイレブンに小林も入り、優秀選手には、大久保、大島、車屋、谷口も選ばれた。これで気持ちが立ち直って、試合に臨めたのがよかったのではないか。

サッカー短評 (2016.12/3)

浦和レッズvs.鹿島アントラーズ 1対2 (2016.12/3 さいたまス) チャンピオンシップ決勝第2戦

 なんと鹿島が逆転で優勝。第1戦を1−0で浦和レッズが勝利。しかし、アントラーズが2点とると、二試合合計2−2でも、アウェイゴール数が上回り、このために鹿島が優勝。
 試合は、前半、レッズが興梠の見事なシュートで先制。ぐっとレッズが有利になったが、前半のうちに鹿島が金崎のダイビングヘッドで追いつき、わからない様相に。後半、引き分けなら優勝のレッズは守りに入らないよう、攻撃的な選手交替。しかし前がかりになっているとき、ボールを奪われ、交替で入った鹿島の若いFW鈴木に通る。鈴木を止めようと後追いしたレッズのDF槙野がペナルティーエリア内で倒してしまい、PK献上。これを金崎がきっちり決めて2−1。鹿島は、二人目の交替でキャプテン小笠原を下げ、最後は途中で入れた、怪我上がりのFW鈴木をFW赤崎に替えて、守りきった。
 NHK解説の木村さんは、年間勝ち点3位の鹿島が優勝、勝ち点1位の浦和レッズが準優勝という結果に「なんだかしっくり来ない」というような感想をもらしたが、確かに、それはある。

サッカー短評 (2016.11/23)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 0対1 (2016.11/23 等々力) チャンピオンシップ準決勝

 ホーム開催で引き分けでも次へ進めるのに、1点が取れずに敗退。先日の天皇杯と同じ先発なのが、イヤな予感。大島も憲剛も間に合わなかった。特に大島が中盤にいないと、こうも攻撃に不自由するのかと痛感したのが天皇杯だった。憲剛がベンチのいるのがせめてもの救い。しかし、せっかく寒い中観戦したのに、後半開始5分で金崎に押し込まれて、これが決勝点。何度もチャンスは作ったし、ずいぶんミスパスを与えたが、前半は0−0だった。
 先発は、GKソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。車屋とエウシーニョが左右のアウトサイド。ネット アルドの間に下がっている時間が長く、あいかわらず、パックパスや横パスを相手にプレゼントする場面も。それでも前半は、相手FWのファブリシオと金崎に仕事をさせなかった。

 後半5分の失点は、気持ちが前がかりになっていたのを突かれたか。相手16番山本のスローインを土居が受けて、再び山本があげたクロスを金崎にヘッドで押し込まれた。こちらのDFは後手後手だった。GKソンリョンの試合勘とパフォーマンスがまだ戻っていないこともあるのか。
 後半22分、フロンターレは田坂に替えて登里を入れる。鹿島アントラーズも30分、ファブリシオに替えて三竿を入れる。32分には、フロンターレは最後の交替として、板倉に替えて森本を入れる。
 登里の惜しいクロスも入ったが、得点につながらず。森本は下がってきてしまい、カウンターのとき前に当てられなかった。憲剛のパスが長過ぎるときは調子が悪い。
 追加タイム5分あったが、エドゥアルドのヘディングが上にはずれてゴールならず。後は鹿島に時間稼ぎされてタイムアップ。
 これで来季は、監督も替わるし、大久保はFC東京へ行ってしまうし、なんとプロモーション部長の天野さんまでやめてしまうとか。創立20周年でも年間3位で終わり、それでもACLに出なくてはならない。
 帰り道で小学生の男の子二人が「大島と小林がいればなあ」と言っていたが、本当にそのとおり。

サッカー短評 (2016.11/15)

日本vs.サウジアラビア 2対1 (2016.11/15 埼玉ス) ワールドカップアジア最終予選

 これに負けたら自力での最終予選突破はなくなるという一戦。引き分けでも厳しいという中、何度も好機を演出した清武が、前半終了間際に自らうったシュートが相手DFのハンドをさそい、PKを獲得。これを自ら左下隅に決めて1−0。これで多少楽に試合を進められるように。しかし前半とばしたので、足も早く止まり始め、後半はサウジの攻撃を何度も受けた。35分、攻守に走り回っていた原口が追加点。長友のクロスを香川がスルーするかのようにかすかにコースを変え、その後ろにいた原口が流しこんだ。その後、我慢強く守っていたが、後半45分、いったんは西川が止めたシュートのはね返りを押し込まれた。長友がクリアにいき、かき出したように見えたが、その前にゴールラインをわっていた。追加タイムは3分だったが、相手のファールによる日本選手の倒れ込みに抗議した相手DFは二回目めのイエローをもらい退場。なんとか6分にも及んだ追加タイムを逃げきった。
 先発は、GK西川、DF長友、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と山口のダブルボランチ、トップ下に清武。左シャドーに原口、右に久保。ワントップ大迫。オマーン戦で活躍した大迫と清武が先発、リオ世代から久保をばってき。長友は最終予選では初先発。岡崎、本田、香川の3人はベンチから。
 サウジアラビアの監督は、なんとオランダのファンマルバイク。昨年の9月に就任し、守備の規律を植え付けてきたとか。サイジは、このグループで最多の16得点をあげており、半数近くをPKやFKなどセットプレーで得てきた。
 日本はたちあがりから積極的にいくが、タテに速いだけでないサッカーを展開。2分、清武がシュート、相手GK。4分のFKは清武が蹴り、吉田がヘディングするが、やや競り負けて枠の上。5分、長友からのパスをペナルティーエリアで受けた久保がシュートしようとドリブルしたが、うちきれず。ペナルティーエリア内なのだから、すぐうってもよかったのに。
 12分、長友がファールを受け、相手DFにイエローカード。これで得たFKを長谷部が蹴り、酒井宏樹が折り返すが、相手DF。
 23分、酒井宏樹の折り返しのパスをクリアされて得た日本最初のCK。清武が蹴るが、相手DF。30分にも日本のFK。ほとんどCKのような右サイド奧から、清武がニアに蹴るが、相手DF。
 33分、山口が相手をファールで止めてFKを与える。サウジのセットプレーは要注意。直接ねらったキックは壁に当たり、相手CK。これは吉田がクリア。このへんから、サウジペースに傾き出す。
 39分、長谷部のパスを受けた久保が大迫につなぎ、大迫はダイレクトにシュート、枠の外。大迫は、得点がほしくて力んでいる感じ。42分には、原口がこぼれ球をミドルシュート、枠の外。
 43分、久保のクロスを清武がシュート、ブロックに戻った相手ポランチの左肩に当たり、左腕を伝って落ちた。シンガポールの主審がハンドをとり、PKを得る。これを清武が落ち着いて蹴り、左下隅に決める。相手GKは、オマーン戦のPKで清武が右下隅に蹴ったのを見ていたのか、わりと早く向かって右に動いた。1−0。
 47分、中央左寄りでFK。清武が蹴るが、相手DF。前半の最後だったが、前半のうちに先制してハーフタイム。

 後半開始から久保に替えて本田が入る。3分、清武が相手DF3番のタックルを受け、足首を押さえて起き上がらない。相手DF3番にイエローカード。これで得たFKを清武が痛いはずだが、蹴ると、本田がシュート、なんと吉田に当たって戻ってきたところを再度本田が蹴るがまた吉田に当たる。清武はまた倒れていったんピッチを出て交替かと思われたが、6分に治療して戻る。
 10分、日本の右CK。清武が蹴り、酒井が合わせようとするが、相手DF。12分、サウジが一人目の交替。8番に替えて19番が入る。
 16分、大迫のシュートがクリアされて左CKを得る。清武が蹴り、相手GKがはじくが、日本がひろって、酒井がクロスを入れるが、森重に合わず。19分、清武に替えて香川を入れる。
 21分、日本の右CK。香川が蹴り、ニアで大迫が蹴るが枠の外。25分、サウジも二人目の交替。11番に替えて20番が入る。
 28分、日本の左CK。香川がファーに蹴ると、大迫が折り返し、吉田がシュート、枠に飛ばず。33分、酒井のパスをペナルティーエリアで受けた本田がシュート、やはりまだ体のキレが悪いせいか相手GK。34分、サウジは三人目の交替。17番に替えて15番が入る。
 35分、長友が久々に左サイドをえぐり、クロスを入れると、香川がわずかに触り、勢いが落ちたボールを原口が押し込み、追加点。2−0。原口はアジア最終予選4試合連続ゴールで記録更新。このままの点差をキープできれば、グループ2位以内が確定し、首位に浮上できる。
 45分、サウジの攻勢をずっとしのいでいたが、スルーパスを通され、交替で入った相手15番にシュートされる。いったんはGK西川がはじくが、正面だったため、再び蹴り込まれて失点。2−1。
 追加タイム3分。47分、清武を倒した相手DF3番が2枚目のイエローカードで退場。これで少しもめて、追加タイムが長くなった。48分、サイジにまたイエローカード。日本は大迫に替えて岡崎を入れる。岡崎は前線から走り回って守備をするために入ったと思うが、試合にうまく入れず。
 50分、サウジにロングシュートを打たれるが、GK西川が止める。たっぷり6分が過ぎてからやっとタイムアップの笛。

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サッカー短評 (2016.11/12)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 3対3PK4−1 (2016.11/12 等々力) 天皇杯四回戦

 常に先行されたが、3度追いつき、PK戦まで持ち込むと、阿部のやり直しは決められたが、復帰戦のGKソンリョンがズラタンを止め、興梠のポスト直撃を導いた。フロンターレは、大久保、三好、エドゥアルド、ネットと決めて勝ちきった。
 先発は、GK二ヵ月ぶりに復帰のチョン・ソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。ネットと板倉のダブルボランチ、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保と三好が二列目、長谷川のワントップ。憲剛が練習中に筋肉系の怪我。大島も小林もまだだめ。ボランチの人選で監督は悩んで、大久保、橋本、登里も試したらしい。ゲームキャプテンは大久保。
 対するレッズは、GK西川とDF槙野が代表に招集。それでもワントップ興梠、ツーシャドーに高木と武藤、阿部と柏木のダブルボランチ、左ワイドに関根、右に駒井。宇賀神、遠藤航、森脇の3バック。GK大谷。
 たちあがりは、比較的パスがつながったが、少しずれるとレッズにカットされ、攻撃される。すぐにレッズに押される展開に。8分、武藤のミドルはGKソンリョン。13分のCKからの流れで興梠にシュートされるもGKソンリョン。
 ワントップが164pの長谷川で、ループのクロスを入れても競り勝てないので、足下に正確なパスが必要だが、入らない。大久保が走り回ってGKにブレッシャーをかけているのに、長谷川は何をしているのか。フロンターレの初シュートは、結局33分に板倉がうったミドルシュート。枠の上。
 レッズもミスが多かったらしく、前半のシュートは3本。ずいぶんCKを与えた(4本)が、GKソンリョンやDF陣の活躍でなんとか無失点。
 前半は押されっぱなしの印象だが、38分には、大久保のパスを受けた田坂が相手GKと1対1になる場面までいったが、シュートは枠の上。40分には、やはり大久保からのスルーパスにエウシーニョが飛び出したが、相手GK。ここでエウシーニョが負傷。交替かと思ったが、治療後、戻る。44分、板倉からのパスを受けたエウシーニョのクロスを長谷川がヘディングシュート、枠の上。47分、フロンターレ最初のCK。左CKを三好が蹴り、こぼれを大久保がシュートするが相手GK。最後は少し持ち直してハーフタイム。前半のシュートは7本。枠内は2本くらいか。

 後半、レッズは高木に替えて李忠成を入れてくる。李がワントップに入り、興梠が左シャドーに回る。8分、フロンターレもエウシーニョに替えて森谷を入れる。森谷はエウシーニョと同じ位置に入る。エウシーニョは前半終わりごろ足を傷めていたので怪我だろうか。直後の攻撃で、相手ボールをカットしたエドゥアルドがミドルシュート、枠の上。
 レッズは13分には柏木に替えて青木拓矢を入れる。柏木はそんなに悪かったのか、よくわからない。李も柏木も代表に行っていてもいいのに。17分、板倉がネットに出したパスを奪われ、取り返しに行ってファールで止め、FKを与える。柏木と興梠が立ち、興梠が直接ねらったが、枠の上。
 23分、フロンターレは長谷川に替えて登里を入れる。三好がワントップに入り、ノボリは左シャドーに入る。
 26分、レッズは早くも三人目の交替。武藤に替えてズラタンを入れる。すると、直後の森脇のロングフィードが興梠に通り、興梠はトラップで、飛び出したGKソンリョンをかわして無人のゴールに流し込んだ。0−1。
 30分、フロンターレも最後の交替。車屋に替えて森本を入れる。これで森本がワントップ、三好が左シャドー、登里は一列下がって左ワイドに回る。
 40分、大久保の力強いシュートが、相手DFに当たって威力が落ちたところを相手GKにとられ、敗色濃厚かと思われたが、ここでPK判定。前半22分、板倉が攻め上がってペナルティーエリア内で倒されたときには笛を吹かなかった上田主審。そのときはNHK解説の福西にずいぶん批判されていた。ここでは、大久保のシュートが森脇の二の腕に当たったのをしっかり見ていた。
 これを大久保が落ち着いて右下隅に決め、1−1。相手GKの指先にかすったようだったが。これで追い上げムードに一変。
 しかし43分、なんとオウンゴールでまたリードを許す。興梠からのパスを李がヘディングシュート、これをGKソンリョンがはじくが、足下に落ち、ちょうどそこに倒れていたノボリが蹴り出そうと触ったが、まっすぐゴールにころがってしまった。1−2。
 追加タイム5分。46分、登里が左サイドから上げたクロスを、中央に飛びこんだエドゥアルドには合わなかったが、森本がファーで胸トラップ、落ち着いて蹴り込み、同点に。2−2。50分、三好がミドルシュートを打つが相手GK。試合はこのまま延長戦に。

 延長に入ると、両チームとも足がつる選手が増えてきたが、もう交替できない。板倉も両足がつった。レッズも興梠、森脇がつった。駒井もつったらしい。交替で入った選手の働き次第になってきた。
 延長前半3分、大久保のミドルが相手DFに当たって右CK。三好が蹴るが相手GK。6分にもFKのクリアから得た右CKを三好が蹴るが、相手DF。
 延長前半7分、あっさり失点。フロンターレのCKを防いだところから一気にカウンター。柏木に替わってボランチに入った青木が攻撃参加、李とパス交換してゴール前に上がり、李のクロスにフロンターレのDFが二人スライディングしたが、中央でダイレクトに流し込んだ。2−3。
 それでもフロンターレもあきらめず、三好も板倉もよく走り、谷口、エドゥアルドも攻撃参加。フロンターレは、板倉を前線にあげ、ゴールキックを板倉に当ててポストプレーを試みる。
 延長前半終わり頃、三好がスローインしようとすると、もう一つボールが入り、投げられない。テレビには映っていなかったが、ボールボーイではなくレッズのスタッフが入れたらしく、大久保らが猛抗議、主審も退席処分にした。
 延長後半2分、前線に上がった板倉の折り返しを三好がシュート、決まったかのようなコースにとんだが、相手DF。それで得た左CKを三好が蹴り、谷口がヘッドでファーへ流すが、森本には合わず。
 しかし、ついに延長後半7分、みたび追いつく。谷口が三好につなぎ、三好が前線の板倉にクロス、板倉が頭で折り返し、これに森本とエドゥアルドが反応、エドゥアルドのヘディングシュートがまっすぐネットに入った。3−3。延長後半14分に相手FK。阿部が蹴るが板倉がクリア。追加タイム2分あったが、延長後半16分の森本のシュートは相手GK、さらに17分の森谷のシュートも相手GK。エドゥアルドのシュートは枠の外。このままPK戦へ。

 PK戦はコイントスで勝った大久保がホーム側のゴールを選択。もう一回コイントスしてレッズの後攻に決まった。
 フロンターレの一人目は大久保。足がつっているはずだが、見事に成功。試合中に決めたPKとほぼ同じ右下隅に流し込んだ。
 レッズの一人目のキッカー阿部は、右ポストに当ててしまうが、なんとGKソンリョンが早く飛び出したとしてイエローカードでやり直し。テレビではライン上のように見えたが。やり直しのキックは、バーに当たって決まる。
 フロンターレの二人目は三好。左足で右下隅に決める。大久保の決めた位置に近い。相手GKは反対側にとんだ。
 レッズの二人目は最後の交替で入ったズラタン。向かって右に蹴ったが、GKソンリョンの読みがあたってはじく。
 フロンターレの三人目はエドゥアルド。相手GKと目を合わせず、右下隅にループ気味に決める。相手GKは反対側にとんだ。
 レッズの三人目は興梠。足がつっていたはずだが出てきた。興梠のキックは左ポストに当たる。これでかなり優位に。
 フロンターレの三人目はネット。ネットも右下隅に決めた。相手GKは今度はそちらに跳んだが止められず。これでフロンターレが劇的勝利。天皇杯ベスト8に3年ぶりに駒を進めた。11/23のチャンピオンシップ準決勝にもいい流れで臨める。やれやれ。

サッカー短評 (2016.11/11)

日本vs.オマーン 4対0 (2016.11/11 カシマ) 国際親善

 最終的には、楽勝となった。大迫が2得点、清武がPKで1得点、2アシスト。後半追加タイムにダメ押し点を小林祐希。今回は、FWを7人も招集。岡崎、原口、本田、香川に加え、浅野、3年ぶりの大迫、5年ぶりの久保。さらに、久しぶりの小林祐希(ヘーレンフェーン)、初招集のボランチ永木(鹿島)なども。フロンターレの小林と大島は怪我。
 先発は、GK西川、DF酒井高徳、初先発の丸山、吉田、酒井宏樹の4バック。山口と永木のダブルボランチ、清武のトップ下。左ワイドに斉藤学、右に本田。大迫のワントップ。清武や本田はチームであまり出場していない。ゲームキャプテンは本田。
 オマーンは、前回のワールドカップアジア予選では最終予選まで進んだが、今回はイランと同組になり最終予選まで進めなかったため、現在チームの若返り中。監督は以前サウジアラビアを2年率いていたというスペインの人。ハリルホジッチ監督の希望した対戦相手。世界ランクはだいぶ日本より低いが、苦戦したこともある。
 日本は「タテに速い攻撃」をするべく、DFラインやボランチから前線へロングボールやスルーパスを送るが、DF丸山からのロングボールは長すぎて斉藤が間に合わず、山口のパスは清武が納めきれず。吉田のロングボールは斉藤がオフサイド。日本のパスがなかなかつながらないが、オマーンも速攻はそれほど出せず。
 17分、日本の右CK。清武が蹴り、酒井宏樹がヘディングするが、枠の上。19分、山口からのパスを受けた本田がタテにドリブルしてクロス、大迫のヘディングシュートが決まったが、オフサイド。
 20分、オマーンにボーをつながれ、ミドルシュートを打たれるが、枠の右。
 25分、本田が二回続けてシュートするが、ヒットせず、相手GK。28分、本田のパスに飛びこんだ斉藤のこぼれ球を大迫がシュートするが、相手GK。30分、斉藤が左サイドゴールライン際から折り返しのクロス、山口がヘディングシュート、相手DF。31分、斉藤がドリブルでペナルティーエリアに向かい、パスを受けた大迫がシュートするが枠の外。
 32分、先制。永木のタテパスのこぼれをつないで清武がペナルティーエリア手前左からクロス、これを大迫が相手DFに競り勝ちヘディングシュートが決まる。1−0。
 39分、右CK。清武が蹴り、丸山がヘディングシュート、相手DF、再度こぼれをシュートするが決められず。
 42分、追加点。清武が本田とワンツーしてからゴール前にパス、大迫が受けて相手DFを一人かわしてから右足で決める。2−0。このままハーフタイム。

 後半、頭から大迫に替えて久保か浅野を試してくるかと思ったが、一人の交替もせずに開始。オマーンも交替なし。
 4分、清武のスルーパスを受けた斉藤が、相手GKと1対1となり、シュートを決めるがオフサイド。斉藤のドリブルはだいぶ警戒されてすぐ寄せられる。
 7分、日本のFK。左サイド深くから清武がクロスを入れるかと思いきや、グラウンダーで横パス、本田がペナルティーエリア中央右寄りからフリーでシュートするが相手DF。面白いサインプレーだった。
 14分、酒井高徳のスルーパスを受けた斉藤が、ゴールライン際からクロス、清武がシュートするが、相手DF。
 16分、大迫に替えて岡崎、本田に替えて浅野が入る。キャプテンマークは岡崎に。すると18分、浅野が倒されてPKを得る。浅野は苦笑い。今回は浅野はPKを蹴らせてくれと頼まなかった。清武が蹴り、枠の右上に決める。3−0。
 18分、オマーン一人目の交替。交替は6人までできる。
 22分、岡崎からのパスを受けた浅野がシュートせずにクロスを選択、こぼれ球を斉藤がヘディングシュートするが相手DF。23分、永木に替えて小林祐希が入る。24分、オマーンも二人目の交替。
 25分、浅野からのパスを受けた岡崎がシュート、決められず。26分、清武に替えて浅野が入る。久保はこれが初キャップ。27分、さっそく久保がシュートするが、相手GK。29分、斉藤に替えて原口が入る。
 33分、吉田に替えて森重が入る。小林はさかんにスルーパスを送るが、ななかチャンスに結びつかない。38分、オマーンが三人目の交替。
 40分、浅野が右ワイドからワントップに、久保が右へ回る。岡崎がトップ下か。
 42分、オマーンのロングフィードに、相手FWと丸山が交錯、こぼれ球をGK西川がペナルティーエリア外まで出てクリア。43分、オマーンにドリブルでペナルティーエリアに進入され、シュートされるが枠の外。
 追加タイム4分。47分、オマーンが再びミドルシュート、枠の右で助かる。DFの足が止まり、フリーでうたせてしまった。
 49分、追加点。原口が左サイド深くからクロス、こぼれ球を小林がひろい、ペナルティーエリアに入ると、利き足でない右足アウトでシュート、枠の右上に決まる。4−0。これでタイムアップ。
 大迫はポストプレーがうまくはまった。斉藤のドリブルはあまり成功しなかった。浅野は俊足を生かす場面を作れず。久保は果敢にシュートしたが決めきれず。本田は悪いなりに守備の手薄なところをカバー。岡崎は代表通算50得点できず。永木は多少、ボール奪取や守備にきいたと思うが、よくわからない。小林はボランチとしてのボール奪取は物足りないかもしれないが、得点という結果を出した。丸山は、解説の山口素弘さんによれば「細かいミスがあった」というが、よくわからず。

サッカー短評 (2016.11/13)

U19日本vs.U19サウジアラビア 0対0延長0−0PK5−3 (2016.10/30 マナマ・バーレーン) U19アジア選手権兼U20ワールドカップアジア予選決勝

 なんと優勝した。試合自体は0−0。危ないシュートを何本か打たれたが、試合開始直後のは、左ポスト、他は枠の外がほとんど。PK戦までもつれたが、日本選手の方が余力があった。日本が先攻で5人決め、サウジは4人目がはずして、決まった。
 先発は、GK小島亨介、DF藤谷壮、冨安健洋、中山雄太、舩木翔の4バック。市丸瑞希と坂井大将のダブルボランチ、左ワイドに三好康児、右に堂安律。ツートップは小川航基と岩崎悠人。ベトナム戦とまた10人変えてきたが、準々決勝のU-19タジキスタン戦と同じ布陣。
 サウジアラビアは、準決勝でイランを6−5で破って決勝進出。たちあがりからサウジは攻勢を強めてきた。試合開始直後の2分、小柄な相手10番アイマンがミドルシュート、向かって左にとんだGK小島の指先にかすめたかどうか、左ポストに当たって小島の腕の中にはね返る。
 日本も7分、小川がシュートするが枠の左。10分過ぎくらいまで、サウジは速攻を続けていたが、その後は日本もパスを少しつなげるようになり、一進一退。
 サウジは38分ころから再び攻勢を強め、相手10番アイマンがスルーパス、相手FW111番がフリーでシュート、大きく枠の上。
 44分、日本のFK。三好がねらうが、枠のだいぶ上。0−0でハーフタイム。

 後半も、サウジの方がシュートが多かったと思うが、なんとか防ぐ。
 15分、三好がファールで止められ、傷んで交替。遠藤が入る。
 17分、日本のFK。中山がヘッドでつなぎ、岩崎がシュートするが、相手DFに当たり枠の右。
 25分、サウジがGK小川をかわしてシュートしたが、ヒットせず、DFがクリアし、助かる。
 30分、日本は市丸に替えて原を入れる。サウジは35分、一人目の交替。FW7番に替えてFW20番が入る。0−0のまま延長へ。
 延長前半4分、日本は三人目の交替。DF藤谷に替えてDF初瀬を入れる。延長前半9分、堂安のシュートは相手DFに当たるが、こぼれ球を遠藤が折り返すが、シュートできず。
 延長後半開始直後、サウジのFK。ペナルティーエリア外左寄りからのキックはGK小川がはじく。サウジは延長後半に二人目と三人目の交替を入れたが、得点できず。とうとうPK戦へ。
 PK戦では日本が先攻。四人目まで成功し、サウジにプレッシャーをかける。サウジは四人目が失敗。日本の五人目はエースの小川。これをきっちり決めて、心臓の強いところを示す。これで5大会ぶりのU20ワールドカップアジアをアジア王者として出場する。
 なお、日本チームは大会フェアプレー賞を受賞、MVPに堂安が選ばれた。 

サッカー短評 (2016.11/4)

U19日本vs.U19ベトナム 3対0 (2016.10/28 マナマ・バーレーン) U19アジア選手権準決勝

 なんだか決勝トーナメントの方が楽な試合が多い、ヘンな大会。解説のセルジオ越後さんが言うように、組み合わせに恵まれたのだろうけど。日本が今まで負けてきた韓国や北朝鮮、オーストラリアはグループリーグで敗退。同じグループで唯一得点できなかった相手、イランは、サウジがもうひとつの準決勝で、6−5と破ってくれた。
 前半のうちにセットプレーから2点先取。ゲームをコントロールして楽に進められた。前半の終盤から後半の立ち上がりまで、ベトナムもやや攻勢に出て来たが、後半6分に3点目。そのまま優位に試合を進めて零封した。
 先発は、前の試合からGK含めて10人入れ替え。GK廣末陸(青森山田高)、DF初瀬(ガンバ)、板倉滉(川崎フロンターレ)、町田(鹿島)、岩田(大分)。市丸(ガンバ)と原(市立船橋高)のダブルボランチ、左ワイドに長沼(広島)、右に遠藤渓太(マリノス)。最年少の中村駿太(柏)と岸本(セレッソ)のツートップ。板倉と町田は初出場。前の試合に唯一出ていた市丸がキャプテンマーク。
 先制点は前半6分。日本の右サイドのFKを市丸が蹴り、DF板倉がヘッドで落としたボールをFW岸本が落ち着いて蹴り込んだ。1−0。
 さらに10分、追加点。ペナルティーエリア手前左寄りで得た日本のFK。初瀬と市丸が立ち、左利きの初瀬が直接ねらい、相手GKがはじいたところを長沼がシュート、さらにつめた中村が押し込んだ。2−0。
 その後も日本がボールを支配し、攻め続けたが、いい形は作るものの追加点はとれず。しかし、28分、FW岸本がペナルティーエリア内で倒され、PKを得る。キッカーの初瀬が蹴るが、相手GKが右手一本ではじき出した。
 このPK失敗の後から、ベトナムも少し立ち直り、時折カウンターをねらうが、ベトナムは四試合ほぼ同じ先発メンバーで、疲れもあるのかなかなかパスが正確につながらない。日本が押したままハーフタイム。

 後半双方交替なしで開始。たちあがり、ベトナムはプレスを早めにかけ、日本のパスがずれたところをカットすると、相手左サイドから鋭いクロスを入れてきた。相手FW17番にシュートまでいかれ、枠を外したからよかったが、もう少し集中すべきだった。
 後半6分、また追加点。日本の右サイドから攻撃し、遠藤が上げたクロスを相手DFがクリアしたところに中村がつめ、相手DF3番が再度クリアしようと蹴ったボールに足を出すと、ボールはそのまままっすぐゴールへ。3−0。中村は2得点目。
 さらに27分、中村がフリーで相手GKと1対1になってボールを蹴ったが、ボールはGKの足に当たり、ゴール前を通過、ファーにつめた岸本も届かなかった。解説のセルジオさんは「今日のメンバーは次の試合の保証はないのだから、もっとどん欲に点を取りに行くというところを見せてほしい」と言っていた。
 その後も日本が試合を支配して進み、ベトナムはファールが増えた。日本は、後半16分、相手にプレゼントパスを出してしまった市丸に替えてボランチ冨安を入れ、43分には、疲れの見えたFW岸本に替えてエース小川を入れたが、追加タイム3分までの間に小川にボールが出ることなくタイムアップ。
 これでほぼレギュラーの選手たちを休ませることができ、10/30のサウジアラビアとの決勝に臨むことができる。決勝進出は10年ぶりらしい。

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サッカー短評 (2016.11/3)

川崎フロンターレvs.ガンバ大阪 2対3 (2016.11/3 等々力) 2nd第17節

 ホーム最終節で逆転負け。あり得ないくらい最低の試合。前半、長谷川のリーグ初得点、三好の追加点ととったところまではよかった。しかし、二人に替わって森谷と中野が出た後半15分以降は、ガンバに立て続けに得点され、同点なら勝ち越すチャンスもあったが、そこまでずっと押さえてきた相手FWアデミウソンに決められ、逆転まで喫した。せっかくレッズがマリノスと引き分けたのに、こういうチャンスをモノにできない勝負弱さが出る限り、チャンピオンシップを勝ち抜くのは、難しいのではないか。
 先発は、GK新井、DF車屋、谷口、田坂の3バック。憲剛とネットのダブルボランチ、左ワイドに登里、右にエウシーニョ。大久保と三好が二列目で、長谷川のワントップ。GKソンリョンと、大島、奈良、小林は引き続き怪我。ここへきてエドゥアルドも練習中に怪我。ベンチにはDFは板倉のみ。
 大久保は、前半のオーバーヘッドシュートが惜しかった。後半にはバー直撃のもっと惜しいシュートがあった。どちらか片方でも決まって3−0になったら、相手を突き放せたのに。エウシーニョもフリーでシュートしたが、はずした。三好のシュートのポスト直撃は相手GKのタッチがあり、CKになったが、得点に結びつかなかった。
 1失点目は相手左サイドを藤春に突破され、止めきれずにペナルティーエリアに進入を許し、シュートなのかクロスなのかわからないが、GK新井の体に当たったが、ゴールにころがりこんだ。登里がゴール内に滑り込んだがクリアできず。ガンバの阿部も詰めていたから、そこではなく、藤春の所で止めなければいけなかった。
 2点目の失点は、ネットが大久保に出した横パスを相手にカットされてシュートまで持って行かれ、GK新井がはじいたところを相手ボランチ井手口に押し込まれた。たった1分で追いつかれてショック。どうしてこう浮き足立ってしまうのか。

 こんなことでは、11/12(土)の天皇杯・レッズ戦、11/23(水・祝)のチャンピオンシップ準決勝・鹿島戦も覚束ない。しかも、11/4の夕刊で「大久保、FC東京に移籍」と報道された。

サッカー短評 (2016.10/30)

U19日本vs.U19タジキスタン 4対0 (2016.10/24 マナマ・バーレーン) U19アジア選手権準々決勝

 これに勝てば、5大会ぶりのU20ワールドカップ出場が決まる。ここまでグループリーグ無失点でグループ1位で勝ち上がった。そこまで強いという印象はないが、運も味方に付けていると言えるかも。この大会で決勝トーナメントに残った東アジアの国は日本のみ。前回は北朝鮮、その前は韓国に負けていたから、このへんも運がいい。韓国は、U20ワールドカップ開催国なので、出場は保証されている。
 日本は序盤からリズムを握り、FW小川が先制点。前半のうちに堂安が追加点。後半、タジキスタンも立て直してきて、日本のパスミスからカウンターをしかけてきたが、その流れを小川が倒されて得たFKを本人が決めて、断ち切った。さらにもうひとりのFW岩崎が粘り強くシュートして追加点。無失点記録を伸ばし、大会10得点でU20ワールドカップ出場を決めた。
 先発は、GK小島、DF舩木、冨安、中山、藤谷。市丸と坂井のダブルボランチ、左ワイドに三好、右に堂安。小川と岩崎のツートップ。カタール戦と同じ顔ぶれ。ボランチのレギュラーだった神谷は左ヒザの骨折で、この試合まで帯同し、帰国予定とか。
 タジキスタンは、ウズベキスタンに1−2で負け、中国に2−0で勝ち、オーストラリアには0−0で引き分けてきた。たちあがりから、タジキスタンのプレスがそれほど強くなく、日本が余裕でパスをつなげる感じ。テレ朝の解説、松木さんは「この試合はいいが、本大会では、このパススピードでは通用しない」と言っていた。一応、FW小川にはマンマークがついているが、イエメンのように堂安に二人寄せてきたりはしない。ダブルボランチにもマンマークは付いていないが、カタール戦と同じくサイドからの攻撃に偏っている。ただ、堂安の右サイドばかりだったのが、カタール戦から三好の左サイドからも攻撃できるようにはなってきた。
 先制点は前半8分。FW小川のヘディングシュートが右ポストに当たり、このこぼれを堂安がクロス、中央で岩崎が相手DFをひきつけ、ファーで小川がヘッドでたたきつけた。1−0。小川の上背が相手DFをしのいだ。
 18分にも、左サイドから三好が入れたクロスを、ペナルティーエリア内右のファーで堂安が技ありのループシュート。ゴールの左上隅に見事に決まった。2−0。
 この後、余裕が出過ぎたのか、パスミスで相手にプレゼントする場面もあり、解説の松木さんは苦言を呈していた。

 後半、双方交替なしで開始。タジキスタンが少し積極的に攻め込み、日本のDFが手で不用意に倒してしまい、FKを与える。キッカーの前に二人目隠しで立ったが、キッカーの位置にいた選手は走り抜け、目隠しの左側にいた相手ワントップのハサンが振り向きざまにシュート、完全に意表をつかれた。わずかに枠の右上にはずれたが、こういうFKは初めて見たし、枠に来たら止められなかっただろう。たちあがりのファールはしてはならないという教訓。
 23分、日本は岩崎がドリブルしてファールをもらい、ペナルティーエリア手前中央でFKを得る。右足の市丸と左足の三好の二人が立ち、解説の松木さんは「壁の中に堂安たちが入っているので、あの間をねらうのでしょう」と言ったが、市丸のキックはボールが落ちず、枠の上。
 28分、日本は小川がドリブルでペナルティーエリアに入ろうとしたところで倒され、先ほどとほぼ同じ場所でFKを得る。キッカーは右足の市丸と左足の三好の二人だが、そこに小川が近寄り、相談。松木さんもどこを通ったのかわからないほど速いボールを小川が蹴り、見事にこの試合2点目をたたきこんだ。3−0。スローリプレーでは、壁の少し上を通り、曲がって落ちていた。これでタジキスタンに傾きかけていた後半の流れを取り戻した。
 43分には、もうひとりの俊足FW岩崎が、ペナルティーエリア内右寄りで後ろ向きでパスを受け、足下にうまくトラップすると振り向きざまに二人の相手DFの間をうちぬき、4点目。4−0。
 追加タイム3分あったが、危なげなく無失点で勝利。主審は中国の人だが、公平で変な笛もなくよかった。三好は終盤に、三人目の交替として、中村駿太と替わって退いた。
 次は、バーレーンをやぶったベトナムと決勝進出をかけて対戦。決勝トーナメントに入ってから、アラブの国と当たらないのもラッキーか。

サッカー短評 (2016.10/29)

鹿島アントラーズvs.川崎フロンターレ 0対1 (2016.10/29 等々力) 2nd第16節

 前節の広島戦より苦しかったが、なんとか勝った。小林のハムストリング負傷退場は痛いが、後半20分、交替で出た森本が、エウシーニョのシュートを相手GKがはじいたところに寄せて押し込んだ。
 先発は、GK新井、DFエドゥアルド、谷口、田坂の3バック。憲剛とネットのダブルボランチ、トップ下に森谷、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保と小林のツートップ。大島は怪我でベンチ外。
 鹿島は2連敗中。前節のFC東京戦と戦い方をだいぶ変えてきたらしい。レギュラーの柴崎、DF土居は怪我、植田はベンチ。お互い最終版で怪我人の多寡が試合の質を左右する。ツートップは金崎と若い二十歳の鈴木優磨。小笠原と永木のダブルボランチ、左右のワイドにはファブリシオと遠藤。山本脩斗、昌子、ファン・ソッコ、西の4バック。GK曽ヶ端。
 たちあがり、受けに回ったら厳しいと憲剛が言っていたのに、鹿島の積極的な攻撃にたじたじ。スカパーの解説、秋田さんも「川崎がボールを握って、鹿島がカウンターを仕掛けるという予想がはずれました」と言っていた。
 2分、いきなり相手FW金崎にシュートされ、右CKを与える。遠藤が蹴るがクリア。3分にはその遠藤にもシュートされたが、GK新井。
 5分、森谷のクロスを小林がダイレクトで合わせるが、ヒットせず、枠の上。
 11分、また金崎にシュートされ、エドゥアルドがブロック。12分、ネットが相手FW鈴木を倒して相手FK。これは永木が蹴るが、憲剛がクリア。13分相手左CKは小笠原が蹴るが、小林がクリア。
 16分、ボールをカットされ、ファブリシオがミドルシュート、決まったかと思ったが、バー直撃。ファブリシオは、夏にカイオがカタールに移籍した後に補強された選手で、まだ回りと合っていないようだ。
 20分、またもピンチ。金崎に裏をとられてGK新井と1対1。新井が素早く前に詰めてシュートブロック。今日はこの他に3点くらい新井は防いだ。
 22分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴るが、相手DF。こぼれをエウシーニョがシュートするが、枠の外。
 23分の相手右CKは遠藤が、続く24分の左CKは永木が蹴るが、いずれもエドゥアルドが防ぐ。24分には、相手DF昌子にロングシュートをうたれるが、GK新井がわずかに触ってバーに当たる。
 31分、大久保が下がってボールを受け、スルーパス、小林が走り込むが、ボールに追いつく前に左モモ裏をおさえて倒れる。まったく動かないまま担架で退場。その後ボールがなかなか切れずに森本が入ったのは、37分。
 この少し前から、布陣を4バックに変えようと風間監督が指示を送っていたが、選手に伝わっていなかった。森本が入ってようやく4−4−2に変更。田坂が右ワイドに上がり、エウシーニョが左サイドバックに。車屋が右サイドバック、森谷が左ワイドに回った。憲剛は永木にマークされてあまりいいパスを出せていない。
 43分、大久保のパスに走り込んだエウシーニョがシュート、枠の左。フロンターレの前半のシュートは2本。追加タイム1分で、なんとか0−0のままハーフタイム。

 後半、双方交替なしで開始。いきなり、攻め込まれ、相手右CK。遠藤が蹴るが、森本がクリア。こぼれを拾われ、さらに攻撃されるが、なんとか布瀬。6分にも、ボールをカットされ、遠藤にミドルシュートをうたれるが、GK新井がまたブロック。続けて相手FK。永木が蹴るが、壁が防ぐ。
 10分、森谷に替えて中野が入る。前の方でドリブルでキープしてほしいということか。大久保が前半から、足下にパスを要求しているが、ほとんど入らない。
 しかし12分、相手右CK。中野がボールをとられて追いきれずに与えたもの。遠藤が蹴り、憲剛がクリア。続けて左CKを与えるが、今度はネットが守る。こぼれを永木にシュートされるが、枠の外。
 15分、フロンターレが久々に攻撃。ネットのスルーパスを受けた憲剛が左サイドからクロスを入れるが、大きくファーにはずれ、誰にも合わず。
 20分、谷口がスルーパスを送るとエウシーニョが右サイドを駆け上がり、相手MFファブリシオの緩慢な守備に助けられ、ペナルティーエリアに進入してシュートにもちこむ。相手GK曽ヶ端がはじくが、そこにいた森本が素早く反応して押し込んだ、1−0。
 21分、鹿島の右CK。中野は守備で役に立っていない。一番走れるはずなのに。遠藤が蹴るが、これも防ぐ。24分、鹿島はファブリシオに替えてMF中村を入れる。25分、相手FK。遠藤が蹴るが、GK新井。
 26分、金崎にシュートされ、はね返すが、こぼれを遠藤にシュートされ、危なかったが、これをGK新井が防ぐ。28分、鹿島はFW鈴木に替えてFW赤崎を入れる。鈴木もあまり当たっていなくて助かっていたのだが。
 30分、森本のボストから大久保、エウシーニョとパスでつなぎ、最後は森本がシュートするが、相手GK。難しいシュートの方が得意なのか。
 33分、最大のピンチ。左寄りでの相手FKを小笠原が蹴り、ファン・ソッコがヘディング、ボールはネットに入り、GK新井は大の字に倒れた。しかしオフサイドの旗。スローリプレイが出ると2-3人オフサイドだった。解説の秋田さんは「ネットがラインを合わせていない」と言っていたが。
 35分、またまた遠藤に鋭いシュートをうたれるが、GK新井が捕る。36分には、相手DF西のクロスに交替で入ったFW赤崎がダイレクトでシュート、これは枠に当たって助かる。何度も中野が入った相手右サイドを破られる。
 45分、鹿島は永木に替えて杉本を入れる。フロンターレも中野に替えて登里を入れる。今度こそ、前からの守備を期待したい。
 追加タイム4分。ノボリは、忠実にボールを追い回す。46分、フロンターレのカウンター、大久保からのパスを受けた森本がシュートするが、相手GK。47分、鹿島が前線にロンクボールを入れてくるが、全員で耐える。48分、森本が相手ボールのスローインを自分で入れてしまい、イエローカード。主審は西村さん。
 49分を回ったところで、フロンターレのサポーターが「アヴァンテ」を歌い出した。1−0のままタイムアップ。
 試合後の秋田さんの監督インタビューで、風間監督は「失敗も含めて成功だ」みたいなことを言っていたが、いまひとつ理解できない。成功を前提としているが、失敗することもあるということを飲み込んで準備しているから成功するという意味か。
 レッズがジュビロ磐田に勝ったので、セカンドステージ優勝。年刊勝ち点は1差のまま。最終節、フロンターレが勝ち、レッズが負けるか引き分けなら再逆転の可能性。降格圏の4チームは全て敗戦。こちらも最終節に決まる。

サッカー短評 (2016.10/22)

川崎フロンターレvs.サンフレッチェ広島 2対0 (2016.10/22 等々力) 2nd第15節

 観戦した。久々に勝った試合を見た。2時キックオフ。試合前に、陸前高田市市長のあいさつとキックオフ?・セレモニーがあった。風間監督が今季限りで契約延長せずという発表が中断期間にあってから初の試合。
 前半は、5バックにひいた広島に手こずり、たいしたプレスでもないのにバックパスしたり、パスミスをカウンターされたり、全然よくなかった。相手FW皆川がシュートをはずしてくれただけとか、GK新井のファインセーブのおかげとか、とにかく守備がおろそか。前半を0−0で折り返せたのは幸運だった。後半は配置変更して、守備は少しはよくなったが、攻撃は相変わらず。27分に大島と交替して森谷が入ってから、少し前線にパスが通るようになり、ようやく39分に、その森谷が難しい体勢からシュートを決めて先制。最後は5分もあった追加タイムに憲剛が流し込んでダメ押し。やれやれ。
 先発は、GK新井、DFエドゥアルド、谷口、田坂の3バック。ネットと大島のダブルボランチ、トップ下に憲剛、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。大久保と小林のツートップ。憲剛が10/1の神戸戦で全治3週間の怪我(左股関節外旋筋肉離れ)をしたと報道されたが、先発している。GKソンリョンはまだだめらしい。それに10/19、DF奈良が10/7の練習でまた骨折し、全治4ヵ月と発表された。
 広島も怪我なのか、DFの千葉と水本がいない。FWのウタカと佐藤寿人もベンチで、先発は皆川のワントップ。左シャドーに柴崎、右に新加入のロペス。青山と丸谷のダブルボランチ、左ワイドに柏、右にミキッチ。野上、森崎和幸、塩谷の3バック。GK林。今季での引退を発表した森崎浩司もベンチ。フロンターレのサポーターが、かつて在籍した柴崎の名前で拍手したのはわかるが、森崎浩司にも拍手していた。
 たちあがりから、ピリッとしない。6分、青山のシュートが大島に当たり、広島の右CK。柴崎が蹴り、相手DF野上が合わせるが枠の外で助かる。7分にも柴崎にシュートをうたれ、GK新井が防ぐ。GK新井が近くの味方につなごうとしたらカットされ、エドゥアルドがかろうじてクリア。
 13分、憲剛からパスを受けた大久保がミドルシュートをうつが、相手DF。17分、田坂が深い位置からスルーパス、小林が走り込み、右サイドから苦しい姿勢でシュートするが、ヒットせず、相手GK。
 25分、憲剛がボランチに下がり、大島がトップ下に上がったらしい。見ているときはいつ変わったのか、気がつかなかった。憲剛と青山がつぶし合っていたからかもしれない。広島のロペスは、前半はよくボールを受けていた。ネットにプレスをかけて奪ったりもしていた。
 31分にも広島のCK。柴崎が蹴り、塩谷が合わせるが、これも枠の外。39分、広島右サイドのミキッチからのクロスに、皆川がヘッドで合わせ、タイミング的にはピッタリでとうとう失点したかと覚悟したが、はずれたらしく、無得点。やれやれ。
 47分、ネットがミドルをうつが、ヒットせず。フロンターレの前半のシュートは2本だけらしい。

 後半は交替なしで開始。またしても、たちあがりから押し込まれる。5分、相手MFロペスにドリブルからシュートをうたれ、左ポストに当たって助かる。
 7分、エドゥアルドが攻撃参加して鋭いシュート、相手GK正面ではじかれるが、こぼれ球につめたエウシーニョはおしこめず。8分、大島がミドルシュートをうつが、これも相手GK。
 11分、エウシーニョが角度の亡いところからシュートするが、相手GKのファインセーブ。広島はミキッチに替えて清水が入る。清水が左ワイドに入り、柏が右に回る。12分、CKからのこぼれ球を小林がシュートするが、これも相手GK。
 15分、カウンターを受け、谷口がクロスをクリアして左CKを与える。清水が蹴るが、DF陣がクリア。20分、大島が清水を倒してしまい、FKを与える。柴崎と塩谷が立ち、塩谷が蹴ると、枠内の右側に直接入る。今度こそ失点したと思ったら、広島の選手がオフサイドポジションで関与したとの判定でノーゴール。やれやれ。
 23分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴るが、相手DF。
 24分、エウシーニョが清水を倒してしまい、イエローカード。さっきよりもゴールに近い、ペナルティーエリア左外からの相手FK。今度は柴崎が蹴り、エドゥアルドがクリア、これを清水にシュートされるが枠の外。27分、広島の左サイドからまたもやくずされ、柴崎にシュートされるが、GK新井が防ぐ。
 27分、大島に替えて森谷が入る。森谷はそのままトップ下に。大島は、あまり守備ができていなかったように見えた。広島も31分、皆川に替えてウタカを入れる。
 33分、パスをつないで最後は田坂がミドルシュート、いいシュートだったがこれも相手GK正面。34分、大久保からのパスに走り込んだ森谷が合わせたが、ヒットせず、相手GK。35分には、エドゥアルドが攻撃参加してミドルをうつが枠の外。
 37分、エドゥアルドに替えて中野が入る。中野が左ワイドに入り、車屋が左DFに下がる。38分、広島右サイドに回った柏にクロスを入れられ、ウタカに合わせられるが、GK新井の正面。
 39分、待望の先制点。中野が左から入れたクロスにエウシーニョが合わせようとするが、相手DF、しかしそのこぼれを小林がつなぎ、森谷にパス、森谷は体をひねって相手GKのタイミングをはずして左下に蹴り込んだ。1−0。
 41分、広島はボランチ丸谷に替えて佐藤寿人を入れる。等々力のスタンドがドヨッとする。42分、広島にパスをつながれ、最後はウタカからのパスに佐藤が走り込み、すかさずシュートされるが、GK新井の正面。
 44分、またまた広島左サイドを清水に突破され、クロスを入れられ、塩谷に合わせられるが、枠の外。
 追加タイム5分。少し長めでスタンドがどよめく。48分、時間稼ぎか、大久保に替えて登里が入る。登里はセカンドステージ初出場らしい。そのままFWに入ったようだ。
 49分、この期に及んでCKを与えるが、なんとかはね返し、そのままカウンターへ。登里から小林とつなぎ、最後は憲剛へ。憲剛はペナルティーエリアに入ると、落ち着いて流し込んだ。2−0。見ているときは、誰がどうやって決めたのかわからなかったが、相手GKの足の間を通してシュートを決めたらしい。
 今日も、最後までハラハラドキドキだったので、タイムアップ後にようやく「アヴァンテ」を歌った。ああ〜やれやれ。「あんたが大将」は森谷がもらったが、スタンドでは、ずいぶん「新井〜」と叫んでいる人もいた。
 試合後の監督インタビューを録画で翌日に見た。インタビューしたのは本ジェフの下村東美さん。大島と憲剛の位置交換についての質問に「大島が代表にいってきて、フリーの定義が少し遅れていたため」「本当はもっと早く位置を変えようと思っていた」とのこと。HPの公式会見の質疑でも森谷は「すごくよくて先発で使おうかと思ったが、憲剛がどこまでもつかわからなかったのでベンチに置いて頼もしかった。点を取ってこいと送り出したら本当に取ってきた」とか。

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サッカー短評 (2016.10/28)

U19日本vs.U19カタール 3対0 (2016.10/20 マナマ・バーレーン) U19アジア選手権Cグループ第3戦

 10/17の第2戦・イラン戦は、グループの首位争いなのかと思ったが、イランはフル代表と違って、体格はいいものの個人技のチームで、うまく攻めれば勝てそうだった。しかし日本は、イエメン戦の残像からか、ダブルボランチの二人に厳しいマンマークがあるわけでもないのに、そこを使わず、サイドから簡単に放りこんだりしては自滅。何よりワントップの小川にボールが入らない。じりじりするような低調な試合で、0−0の引き分けでお互いホッとしたような感じ。見ていて疲れた。

 第3戦のカタール戦は、今までで一番良かった。たちあがりから1点をねらって積極的に動き、14分にはFKから先制。後半、三好が目の覚めるようなミドルシュートで追加点。途中でCKからDF中山の鮮やかなヘディングの幻ゴールもあったが、堂安のオフサイドで認められなかった。解説のセルジオ越後さんは、「試合をコントロールできていた」とほめた。
 先発は、GK小島、DF舩木、冨安、中山、藤谷。市丸と坂井のダブルボランチ、左ワイドに三好、右に堂安。小川と岩崎のツートップ。
 カタールは、前回のU19アジア選手権優勝。そのときのメンバーが4人残っているらしい。Cグループでは勝ち点4で並んでいる。
 先制点は14分。三好がロングキックを相手DFラインの裏に蹴り込み、相手DFが処理にもたついているところへFW小川が飛び込み、相手GKと競り合い、そのこぼれ球をもう一人のFW岩崎が押し込んだ。1−0。これで全体に余裕が生まれ、日本のリズムに。
 28分、日本の右CK。市丸が蹴り、長身DF中山が見事にヘッドで得点したように見えたが、なぜか取り消された。オフサイドの旗があがっており、主審が副審に確認していた。解説のセルジオ越後さんはリプレイを見る前に「堂安がシュートの動きをしていた」と言っていた。リプレイではシュート動作はよくわからなかった。ここで追加点が入ると、理想的な展開だったが、ゴール取り消しにより、かえってカタールに勢いが出た。
 リードしているのに、追いつめられているようにパスミスするのは日本の悪い癖。しかし、この日は持ちこたえ、前半終了間際に追加点。45分、日本の右CK。市丸が蹴り、相手DFがクリアしたところを三好がひろい、ペナルティーエリア外からロングシュートを決める。2−0。これで、いい流れでハーフタイム。

 後半、双方とも交替なしで開始。たちあがりカタールは、積極的に攻めてくるが、なんとかしのぎ、チャンスをうかがう。
 17分、日本のCK。FW小川のヘディングシュートはポストに当たるが、そのはね返りをDF冨安が押し込んで追加点。3−0。直後に坂井に替えて原、堂安に替えて遠藤が入る。
 30分には、エースの小川も下げて、FW岸本を入れる。決勝トーナメントに向けて、レギュラーを少しでも休ませる必要がある。
 あぶなげなくタイムアップすると、カタールの選手たちはがっくりすわりこんだ。
 次に対戦するグループDの2位は、オーストラリアかタジキスタン。

サッカー短評 (2016.10/15)

浦和レッズvs.ガンバ大阪 1対1延0−0PK5−4 (2016.10/15 さいスタ) ルヴァン杯決勝

 レッズがペトロビッチ監督になってから初めてのタイトル。ナビスコカップが、大会途中で名称変更。ヤマザキとナビスコの契約切れによるスポンサーの社名変更のため。新社名は、ヤマザキビスケット。正式な大会名は「YBCルヴァンカップ」に。主力商品だったクラッカーのナビスコは、四角い形になり、フランス語で発酵種を意味する「ルヴァン」の名前になって生まれ変わった。ヤマザキはスポンサーを下りるつもりだったが、グループ親会社の山崎製パンが後押し、Jリーグもすぐに大会名変更で宣伝に協力。ギネス認定の「同一スポンサーによる最長のカップ戦」存続となった。
 3年連続決勝進出のガンバが立ち上がりから、激しいプレスをかけ、リーグ戦0−4で負けた試合からは先発も変更して、ペースを握った。その中で、前半17分、縦パスがワントップのアデミウソンに通り、すばらしいドリブルで相手GKとの1対1もかわしてゴールを決めた。しかし、追加点がとれないで前半終了。

 後半31分、FW李を入れたレッズは、直後のCKから李がヘディングシュートを決めて追いつく。その後レッズが押し気味に進めたが、勝ち越しはできないまま、延長へ。どちらも決め手に欠き、延長後半追加タイム3分のガンバFKがはずれるとPK戦へ。
 ガンバ先攻で藤本、今野、丹羽と決める。レッズも阿部、ズラタン、興梠が決める。ガンバ4人目は新人FWで途中出場の呉屋。真ん中に蹴るが、相手GK西川が残した足でセーブ。レッズは李、遠藤航と成功。ガンバも最後の遠藤が決めるが敗退。

サッカー短評 (2016.10/15)

U19日本vs.U19イエメン 3対0 (2016.10/14 マナマ・バーレーン) U19アジア選手権

 ベスト4が来年のU20ワールドカップに出場権を得る。U20ワールドカップは、4回連続で不出場。結果だけ見ると快勝のようだが、先制するまで、苦しかった。
 先発は、GK小川(早大)、DF岩田(大分)、冨安(福岡)、中山(柏。17)、舩木(セレッソ)。神谷(湘南)とキャプテン坂井(大分)のダブルボランチ、左ワイドに三好(川崎)、右に堂安(ガンバ)。小川(磐田)と岸本(セレッソ)のツートップ。
 日本は、キープレーヤーとして注目の堂安にパスを通そうとするが、配球役のダブルボランチにマンマークが付いている上、初戦の堅さもあり、うまくボールをつなげない。たまに堂安にパスが渡ると、二人、三人と相手DFが寄ってくる。
 前半24分、FKを得る。左利きの三好と右利きの神谷が立つ。三好が左上隅を直接ねらったが、わずかに枠の外。前半は0−0でハーフタイム。イエメンはシュートこそ1本だが、手応えを感じたのではないか。

 後半2分、堂安が倒され、右サイドでFKを得る。今度は神谷が蹴り、ニアで二人がジャンプ、後ろの小川がヘディングで決めた。さすが。1−0。
 15分、FW岸本に替えて俊足ドリブラーのFW岩崎(京都橘高)が入る。19分、岩崎からのパスを受けた三好がペナルティーエリア内でシュート、枠に飛んだが、相手DFに当たり、GKに捕られる。イエメンに足がつる選手が出てくる。
 34分、フリーの堂安のシュートが決まったかに見えたが、右ポスト直撃、しかしこぼれ球につめた岩崎が倒れた姿勢のまま足を振って蹴り込み2点目。2−0。これでイエメンは足が完全に止まった。
 35分、神谷に替えてMF原(市立船橋高)を入れる。39分には、三好に替えて遠藤(マリノス)を入れる。
 43分、小川がペナルティーエリア右にドリブル、相手DFをかわして低いクロスを入れると、原が右足で合わせて3点目。3−0。
 次は10/17にイランと対戦。

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サッカー短評 (2016.10/11)

オーストラリアvs.日本 1対1 (2016.10/11 メルボルン) ワールドカップアジア最終予選Bグループ

 原口のすばらしい先制点で、いい流れで試合を進めたが、後半、その原口がペナルティーエリア内での守備で体当たりしてしまい、PK献上。これを相手キャプテンが確実に決めて同点に。2勝1分け1敗でグループ4位から暫定でグループ2位になったが、サウジもUAEに勝って2位に上がったので、3位。
 先発は、GK西川、DF左から槙野、森重、吉田、酒井高徳の4バック。長谷部と山口のダブルボランチ、二列目に原口、香川、小林悠。ワントップ本田。酒井宏樹はイエロー累積、長友は練習中に槙野とぶつかって怪我。
 オーストラリアは、サウジとアウェーで戦い、引き分けた。サウジ戦と先発3人を入れ替え、ツートップに布陣も変更。先発には国内組がいないので、日本より体調的にはきついらしい。
 前半5分、原口が相手ボールをカットし、長谷部にパス、長谷部は右サイドの本田にパス、本田がタイミングをはかってスルーパスを送ると、走り込んだ原口にフリーで渡る。原口は相手GKとの1対1でうまく相手の動きを見てゴールを決める。1−0。
 これで動きに余裕が出て、オーストラリアは攻めなければならなくなった。17分、槙野がファールで相手を止め、オーストラリアのFK。MFムーイが蹴り、FWユリッチがヘディングするが枠の外。
 31分にも、山口が相手を倒し、先ほどより中央でオーストラリアのFK。MFジェディナクが蹴るが、GK西川。
 日本は、28分、長谷部からのパスを受けた原口がシュート、枠の外。30分には、原口からの折り返しを受けた本田がシュートするが、相手GK。本田は、前の試合より動けているが、やはりキレがない感じ。香川は、回りと合っていない。
 前半終わりごろは、かなり攻め込まれたが、山口、長谷部がよくブロックし、小林も攻撃より相手左サイドを上がってくるスミスの対応で忙しかった。40分には、香川を倒した相手右SBマクゴーワンにイエローカード。47分にはルオンゴにもイエローカード。

 後半は、両チームとも高なしで開始。5分、日本の右CK。香川が蹴り、森重が折り返すが得点できず。
 6分、相手FWユリッチがペナルティーエリア内でパスをうけたところへ、よく戻ってきた原口が背後から体をぶつけると、ばったり倒れてPKに。こんなところで「デュエル」しなくてもいいのに。キャプテンのジェディナクがきっちり決めて1−1。
 10分、槙野が攻撃参加、シュートまでいくが、相手GK。12分、オーストラリアはジアヌに替えてクルーズを入れる。
 17分、オーストラリアの左CK。ムーイが蹴るが、小林がクリア。22分、日本の右CK。香川が蹴るが、相手DF。
 25分、オーストラリアはFWユリッチに替えてベテランFWケイヒルを入れる。もう35歳。ケイヒルとクルーズのツートップに。
 29分、吉田からのフィードを右サイドの酒井高徳が受け、クロス、ファーサイドの小林がフリーでヘディングシュート、しかし惜しくも相手GK。
 37分、足を傷めた小林に替えて清武が入る。オーストラリアもMFムーイに替えてFWレッキーを入れる。直後にオーストラリアの左サイドからスミスが入れたクロスをケイヒルがヘディング、これは吉田がクリア。
 39分、本田に替えて浅野(シュツットガルト)が入る。浅野のワントップ、清武は小林のいた右ワイドに入っている。
 43分、槙野がファールで相手を止めてイエローカード。オーストラリアのFK。ルオンゴが蹴り、相手DFスピラノビッチがヘディングシュート、枠の上。
 追加タイム3分。46分、原口に替えて長身DF丸山(FC東京)を入れる。丸山は代表デビュー。なんと原口がいた左ワイドにそのまま入る。
 47分、日本のFK。清武が蹴るが、相手DF。48分、清武が右サイドからクロス、ファーサイドで丸山が折り返し、中央で浅野がオーバーヘッドシュートを試みるも、相手DFへのファールになる。
 49分、オーストラリアの左CK。スミスが蹴るが、森重がクリア。1−1で引き分けた。

サッカー短評 (2016.10/7)

日本vs.イラク 2対1 (2016.10/6 さいたまスタ) ワールドカップアジア最終予選Bグループ

 イラクは二連敗で後がない。しかし日本だってまだ1勝1敗でホームで勝ちがない。試合は勢いよく入ったイラクを押し返す形で進み、途中からは日本がボールを支配、しかし前半のシュートは四本ずつ。それでも前半26分、清武の気の利いたパスから、本田とワンツーで右サイド深くから低いクロス、これを原口がニアに走り込みヒールキックで相手GKの足の間を通し、先制。
 後半も、ボールはよく回ったが、イラクも攻め込み、遠目のFKから見事なヘディングで追いつかれた。このまま後半追加タイムまで進んだが、イラクの選手が時間稼ぎで倒れてピッチにいない間に、攻撃参加したDF吉田が左CK近くで粘り、ファールを受けて日本のFK。清武がクロスを入れ、相手DFがクリアしたボールを、後半途中から入った山口がミドルシュート、これがまっすぐネットの奧に突き刺さり、劇的な逆転。ハリルホジッチ監督も大喜びしていた。
 先発は、GK西川、DF酒井高徳、吉田、森重、酒井宏樹。長谷部と柏木のダブルボランチ、清武のトップ下。左ワイドに原口、右に本田。岡崎のワントップ。香川と長友はベンチスタート。
 イラクは、リオ五輪代表のU23の選手が殆どで、オーバーエイジが二人。平均年齢が23歳代。GKハミードは、リオ五輪で活躍したという。セリエAでプレーしている若手もいる。布陣は4−2−3−1。
 前半3分、イラクの左CK。ヤシーンが蹴り、FWアブドゥルアミールにマーカーの酒井高徳に競り勝ってヘディングされるが、右ポストに当たる。
 11分、岡崎からのパスを受けた清武がドリブルからミドルシュート、相手GKがはじき、左CKに。CKは清武が蹴り、森重がとびこむが、相手GK。
 20分、日本のFK。柏木がペナルティーエリア中央に蹴り込むが相手DF。日本は、パスがずれて攻撃がなかなかつながらない。海外組の本田、香川、長谷部、岡崎、清武はほとんど試合に出ておらず、体にキレがなく、試合勘も心配。両酒井と原口は出ている。
 26分、やっと先制。原口がカットしたボールを清武がドリブル、本田へスルーパス。本田は右サイドから駆け上がった清武に戻すと、清武がペナルティーエリア右からクロス、ニアで原口が走り込み、後ろ向きのままヒールで蹴り込んだ。1−0。
 27分にも本田が清武の落としたボールをシュートするが、相手GK。
 35分、イラクのFK。ヤシーンが蹴り、イブラヒムがヘディングするが打ち上げてしまい、GK西川。36分、イラクの右CK。これは本田がクリア。
 42分、日本のFK。清武が蹴り、本田がヘディングするが、相手DFに当たり、相手GK。
 48分、イラクにシュートされるが、GK西川。1−0でハーフタイム。

 後半は両チームとも交替なしで開始。2分にイラクのFK、3分にイラクのCKを与えるが、いずれも防ぐ。
 4分、日本の右CK。柏木が蹴り、森重がとびこむが、相手DF。
 8分、イラクはアットワンに替えてカミルが入る。14分、イラクのFK。かなり距離があったが、ヤシーンのキックを、リオ五輪オーバーエイジのFWアブドゥルアミールがヘディングシュートを決める。1−1。まだ勝ち越す時間は十分にある。
 19分、日本の右CK。清武が蹴り、吉田がヘディングシュート、枠の上。22分、柏木に替えて山口を入れる。
 23分、原口が倒され、ペナルティーエリア手前左寄りでFKを得る。清武が蹴り、直接右上をねらうが、惜しくも枠の外。24分、イラクはカッラルに替えてモハンメドを入れる。
 29分、山口が右の長谷部にパス、長谷部がクロスを入れると本田が低いヘディングシュート、惜しくも枠の右。
 30分、岡崎に替えて浅野が入る。
 35分、原口が左から入れたクロスをファーサイドの本田がヘディングシュート、今度は左ポスト直撃。そろそろ2点目を決めてほしい。
 36分、本田に替えて小林が入る。
 37分、相手GKが遅延行為でイエローカード。38分、イラクはヤシーンに替えてレサンが入る。41分、44分とイラクのCK。一つ目はGK西川、二つ目は味方に合わず。
 追加タイム6分。相手GKが倒れていた時間もあったので、かなり長め。49分、山口が攻撃参加して左サイドを上がった吉田にパス、吉田がペナルティーエリアに進もうとすると相手DFサリムが倒し、FKを得る。これを清武が蹴り、相手DFに高くクリアされるが、落ちたところにいた山口がボレーシュートを打ち込み、劇的な逆転。2−1。ハリルホジッチ監督も大喜び。山口はこの日が誕生日らしい。
 イラクは3連敗でがっくりと倒れ込んだ。それにしてもホームゲームではもう少し楽に勝ってほしい。

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サッカー短評 (2016.10/1)

ヴィッセル神戸vs.川崎フロンターレ 3対0 (2016.10/1 ノエスタ) 2nd第14節

 完敗した。開始直後の絶好機を相手GKに止められた後は、パスがカットされ、前線まで通らない。逆に初先発のGK高木のフィードをカットされ、渡邊千真に先制された。レッズがガンバに勝ち、セカンドだけでなく、年間順位も1位に。フロンターレはセカンド3位、年間2位に後退。
 先発は、GK高木、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。憲剛と小林の二列目、大久保のワントップ。GKソンリョンと新井はまだ負傷中。大久保とネットが出場停止から戻ってきた。
 神戸は、レアンドロと渡邊千真のツートップ。鳥栖から移籍した藤田と夏に移籍してきたニウトンのダブルボランチ。橋本、高橋祥平、岩波、高橋峻希の4バック。GKは韓国代表のキム・スンギュ。
 前半1分、小林が相手GKと1対1でシュートしたが、止められる。試合開始直後の絶好機を決められないと苦戦するのが最近のパターン。しかも「先制した試合は全勝」というデータがあるらしいが、裏返せば、先制されたら勝ててないということだ。
 4分、神戸のFW渡邊千真にフリーでシュートされるが、ポストに当たる。
 大久保が8分、15分とシュートするが枠の外。17分の車屋のシュートも相手DF。19分には大久保が倒されて得たFKを憲剛が蹴るが、合わず。24分には、小林がポストプレーでフリーの大久保に落とし、大久保がシュートするが、これも枠の外。後から考えると、このへんで1点とらないといけなかった。
 神戸は23分、鳥栖から移籍してきた藤田の特技ロングスローを相手ボランチ・ニウトンがヘディングするが、枠の外。25分には、レアンドロからのパスを受けた三原がシュートするが、GK高木正面。しかし、これを高木が短いパスで味方につなごうとしたところを、三原にカットされ、ドリブル後、フリーの渡邊千真にパス、渡邊はニアに打ち込み、先制される。0−1。
 35分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴り、谷口がヘディングするが、競り負けて枠の外。36分のエウシーニョのシュートも相手DF。
 直後にレアンドロにシュートされるが枠の外。41分にはニウトンにもロングシュートされるが大きく枠の外。
 42分、大久保がフリーでミドルをうつが、なんと憲剛に当たって枠の外。今日は大久保の日ではないらしい。

 後半、交替なしで試合開始。6分、大島が倒されて得たFKを憲剛が蹴るが、相手DF。
 12分、松下のシュート、渡邊のシュートは防いだが、14分、レアンドロのシュートは止められず、また失点。0−2。
 14分、田坂に替えて三好を入れる。17分、小林がミドルシュートするが枠の外。21分、憲剛、エウシーニョとダイレクトでつなぎ、三好がシュートするが、ヒットせず枠の外。
 25分、小林がドリブルからシュートするが相手DF。27分、ネットからのシ゜スを受けた三好がシュートするが、相手DF。しかしCKとなり、憲剛が蹴り、エドゥアルドがヘディングするが、相手GK。
 29分、ネットに替えて森本が入る。
 31分、また失点。レアンドロが渡邊とパス交換からシュートを決める。0−3。初先発のGK高木が守っているゴールのケアが足りないのでは。
 34分、レアンドロのマーカーだった谷口に替えて板倉が入る。
 38分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴るが、相手DF。40分、車屋のクロスに、森本が飛びこむが、相手GK。
 42分、神戸は松下に替えて石津を入れる。44分にも三原に替えて増山ろを入れる。
 追加タイム4分。敗色濃厚だが、1点でも返してほしい。46分、小林がドリブルで右サイドを駆け上がり、森本にパス、森本はシュートするが、相手GK。
 48分、神戸は足がつった藤田に替えて中坂を入れる。このままいいところなく敗戦。

サッカー短評 (2016.9/25)

川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 3対2 (2016.9/25 等々力) 2nd第13節

 またまた立て続けに2失点したが、今回はこちらも1点取り返して勝利した。あ〜等々力劇場は心臓に悪い。これで年間順位3位以上が決まり、チャンピオンシップ出場決定。レッズも勝って決めたらしい。
 先発は、GK新井、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。憲剛と大島のダブルボランチ、左MFに車屋、右にエウシーニョ。小林のワントップ、左ウイングに狩野、右に三好。狩野は1stステージ3節以来のリーグ戦先発、2ndステージ2節以来の出場。GKソンリョンは怪我。大久保とネットが出場停止。
 マリノスは、ワントップ伊藤翔、左ウイングに斉藤、右にマルティノス。中町と兵藤が二列目。パクのアンカー。金井、中澤、栗原、小林祐三の4バック。CK榎本。9/22の天皇杯で怪我から復帰した中村俊輔はまた怪我なのかベンチ外。DFファビオも怪我。
 前半はフロンターレペース。マリノスのシュートは0。開始1分の大島のミドルシュートは相手GK。
 5分、マリノスのCK。兵藤が蹴るが、クリア。12分にはマリノスのFK。これも兵藤が蹴り、ファーで相手DF栗原に合わせられるが、誰も触れずに通過。
 14分、田坂、大島とつないで右サイドでパスを受けた小林が、クロスを入れると、ニアに三好、ファーに狩野が飛びこみ、狩野がヘッドで押し込んだ。1−0。
 幸先は良かったが、その後、追加点がとれず、19分の三好のシュートは相手GK、25分の小林のシュートは相手DF。
 マリノスも時折ロンクボールを前線に入れたり、斉藤に通したりして突破をねらうが、田坂とエウシーニョが対処。
 28分の憲剛のミドルシュートは相手DF。30分、小林の低いクロスを車屋がシュートするが枠の上。33分、エウシーニョもシュートするが相手GK。三好のミドルシュートは枠の外。これはパスしたほうがよかったかも。40分、狩野もミドルシュートするが相手GK。
 45分、三好が倒されて得たFK。三好と憲剛が立ち、三好が蹴るが、右CKに。これは憲剛が蹴るが得点できず。

 両チームとも交替なしで後半開始。マリノスは積極的なたちあがり。1分、相手FW伊藤にシュートされるが、GK新井。
 5分、斉藤を倒してFKを与える。兵藤が蹴り、相手DF栗原が谷口におぶさりながら跳び上がるが、もつれて倒れるときに、谷口の肘がGK新井のノド付近に当たり、新井が負傷。しばらく倒れていたが、立ち上がってプレー再開。
 13分、狩野が倒されて得たFKをクイックで蹴ったが、小林のシュートは相手DF。14分、小林のミドルシュートは枠の上。16分、狩野のシュートも枠の外。19分、田坂のシュートは相手GK。
 21分、GK新井がすわりこみ、やはりプレー続行は不可能に。GK高木がJ1初出場となる。
 25分、大島がドリブルから三好とパス交換してシュートするが相手DF。26分、マリノスは足がつった兵藤に替えて前田が入る。マリノスの斉藤とマルティノスが左右入れ替わっている。
 28分、三好がシュート、相手GK、さらにこぼれを狩野、エウシーニョとつなぐが得点できず。相手FW斉藤がミドルシュートをうつが、GK高木。
 30分、エウシーニョの折り返しを小林がシュート、決まったかに見えたが、相手DF小林祐三が間一髪クリア。惜しかった。31分、32分と連続CK。憲剛が蹴るが、いずれもクリアされる。
 後半は、マリノスも何度シュートまで持ち込むが、決定的な場面にはならない。33分、マリノスの右CK。キッカーだった兵藤に替わった前田が蹴るが、クリアする。34分のマリノスのFKも前田が蹴るが、GK高木が防ぐ。
 37分、疲れが見えた狩野に替えて小宮山を入れる。小宮山は右サイドバックに入り、車屋が一列下がって4バックに。田坂が左ワイドに入る。マリノスも左SB金井に替えて遠藤を入れる。
 39分、やっと追加点。田坂が左ワイドの位置から斜め前方にスルーパス、これを受けた三好が、中澤と栗原の間を抜けだし、相手GKの頭上をぬくループシュートを決める。2−0。これで楽勝かと思ったが甘かった。
 40分、マリノスはアンカーのパクに替えて天野を入れる。43分、マリノスの右CK。天野が蹴り、中澤が合わせるが、大きく枠の外。
 追加タイムはなんと9分。GK負傷の時間があったため。48分、エウシーニョの縦パスを受けた小林がシュート、相手DFに当たりCK。49分、ショートコーナーからの流れで憲剛がシュート、ボールは弧を描いて枠の右上角に当たり、ポストを伝ってゴールの外に落ちた。テレ朝の解説、川勝さんは「入ってもおかしくなかった」と後でハイライトのときに言っていた。
 51分、マリノスの右サイドからクロスを入れられ、相手FW伊藤がヘディング、これはGK高木がはじいたが、バーに当たってこぼれたところを中町に押し込まれ、1点差。2−1。しかも、52分、三好のバックパスを斉藤にカットされ、そのままドリブル、クロスを入れられると伊藤がフリーで蹴り込み、なんと同点に。2−2。がっかり。引き分けでもチャンピオンシップ出場決定らしいが、そういう場合ではない。3位に落ちたフロンターレが4位に上がってきたマリノスをホームでたたかなくて、いったい何をやっているのか。
 54分、三好のパスを受けた大島が小林に向けて縦パスを入れるが、相手GKがはじき、右CK。三好に替えて森本が入る。CKを憲剛が蹴り、そのこぼれを拾った田坂が左からクロスを送ると、ニアで森本が中澤をひきつれ、センターで小林が体をひねった技ありのヘディングを右上に決めて、大逆転。3−2。ああ〜疲れた。
 試合後のインタビューで、風間監督は「90分まではいい形。でも選手たちが最後に取り返す力がついてきた」と言っていたが「こういう試合はあまり見たくない」とも言っていた。
 ※月曜(9/26)の『エルゴラッソ』の採点では、田坂と小林が7.5の高得点で、「MOM」は田坂に付いていた。田坂は、本職でない3バックの右でもよい働きをした上、小林の決勝点もアシストしたので、当然と思う。

サッカー短評 (2016.9/26)

川崎フロンターレvs.ジェフ千葉 1対1延長3−0 (2016.9/22 等々力) 天皇杯三回戦

 テレビ放送なし。延長までいって勝ったらしい。やれやれ。
 先発は、GK新井、DF小宮山、板倉、奈良、長谷川。橋本とネットのダブルボランチ。左ワイドに原川、右に森谷。大久保と森本のツートップ。
 先制点はフロンターレ。前半20分にカットしたボールをネットがクロス、森本が決めたもの。ものすごい個人技のミドルだったらしい。1−0。
 しかし、後半6分に相手FW船山に同点弾を決められる。1−1。このまま、押され気味で90分が過ぎ、延長へ。
 延長前半15分、エウシーニョの右サイドからの折り返しのクロスをファーで車屋がヘディングシュートを決め、勝ち越し。2−1。
 さらに延長後半3分、ネットの縦パスに抜け出した大久保がドリブルから流し込んで、3点目。3−1。
 さらに延長後半10分、車屋のクロスに合わせた三好のシュートのこぼれをまたも大久保が押し込んで4点目。4−1で勝利。
 月曜(9/26)の『エルゴラッソ』の採点を見たら、「MOM」がGK新井に付いていた。よっぽどファインセーブしたに違いない。また、後半16分、橋本に替えて三好、22分に森本に替えてエウシーニョを入れたら、「劇的に試合内容が変わった」らしい。延長前半6分に入った車屋がすぐに得点したのも「質の違い」とかで、レギュラーと控えの差があるようだ。

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サッカー短評 (2016.9/17)

大宮アルディージャvs.川崎フロンターレ 3対2 (2016.9/17 熊谷) 2nd第12節

 自滅した。勝てばチャンピオンシップ出場決定だとTBSのアナウンサーが言う。せっかく押し気味に試合を進めていたのに、前半36分、大久保が相手MF横谷に両手で倒されたことに報復してしまい、一発レッドで退場。それでも0−0でハーフタイムに入れそうだったのに、44分、不用意なパスをとられ、家長にペナルティーエリアに進入され、GKソンリョンが倒してしまい、PK献上。0−1で後半へ。
 後半、憲剛と小林が得点し、後半36分に逆転したものの、踏ん張れずに39分、44分と失点し、勝ち点ゼロ。いずれもバスミスをとられたのが起点。特に、3失点目は、セーフティーファーストの時間に、CB谷口が目の前のネットへの短いパスをミスしたもの。大きく蹴っておけばいいのに、以前にもこういう場面を見た。2位のレッズと3位のガンバが勝ったので、セカンド3位に後退。
 先発は、GKソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。大島とネットのダブルボランチ、左ワタイドに車屋、右にエウシーニョ。憲剛のトップ下に小林と大久保のツートップ。かと思ったが、布陣図を見ると、大久保のワントップで、憲剛と小林が二列目らしい。
 後半16分に、田坂に替えて三好が入る。三好は左ワイドに入り、車屋が一列下がって4バックに。4−4−1か。
 フロンターレの得点は、後半18分と36分。1点目は、エウシーニョからのパスを受けた憲剛が、たくみにタイミングをずらして、左サイドネットにうちこんだ鮮やかなシュート。やっと追いつき、ひと安心。1−1。
 この間、23分に、大宮はFWムルジャに替えてマテウスを入れる。26分、フロンターレもエウシーニョに替えて森谷を入れる。再び3バックにしたらしい。30分、大宮は清水に替えて泉澤を入れる。
 フロンターレの2点目は、36分。大島がリブルで相手ペナルティーエリアに進入、小林にパス、小林が三好に預けて走り込み、リターンパスをゴールに押し込み、逆転。1−2。やれやれとほっとしたのが、いけなかったのか。一人少ないのだから、この後はセーフティーファーストで泥臭く守らなくてはいけなかった。
 38分には、大宮は三人目の交替で、金澤に替えて大山を入れる。すると、39分、家長に絶妙なパスが通り、シュートを決められ、追いつかれる。しかも、気落ちしたのか、44分にも江坂のミドルシュートが右ポストに当たって決められてしまい、再逆転され、敗戦。
 試合後、風間監督は、金田さんのインタビューに「自分たちでぶちこわした」と怒っていた。

サッカー短評 (2016.9/10)

川崎フロンターレvs.アビスパ福岡 3対1 (2016.9/10 等々力) 2nd第11節

 久々にいいたちあがりで、試合を支配した。前半29分にCKから谷口彰悟が今季初得点。後半2分に憲剛が執念の追加点。これが勝負を決めた。さらに15分には、大久保が久しぶりに得点。最後に1失点したのはまずかったが、無難に勝てて首位キープ。
 先発は、GKソンリョン、DFは谷口、エドゥアルド、田坂の3バック。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに車屋、右にエウシーニョ。憲剛と小林が二列目で大久保のワントップ。田坂はサイドバックは初めてとのこと。武岡はベンチにいる。3−4−2−1。
 5分、大島からのパスを受けた大久保がシュート、相手DF。7分にも憲剛からパスを受けた大久保がシュート、枠の左。
 8分、一瞬のスキで裏にパスを通され、為田にフリーでシュートされるが、枠の左。福岡は前半のシュートはこれ1本。
 10分、田坂からのパスを受けた小林が反転してシュート、ハンドの判定。体を回したときトラップしたボールが当たったらしい。14分にも、ネットからのパスを受けて小林がシュート、相手GK。これで得たフロンターレの左CK。憲剛が蹴り、谷口がニアでヘディングシュート、相手GK。
 20分、大久保がペナルティーエリア内でシュートに持ち込むが、惜しくも枠の右。22分、車屋が憲剛からのスルーパスを受けて左サイドからシュートするが大きく枠の上。
 29分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、ニアに小林が走り込み、その後ろの谷口が、相手DFと競りながらも鋭いヘディングシュートをゴール右奧に打ち込む。1−0。
 35分、右寄りでフロンターレのFK。憲剛が蹴り、小林がヘディングするがオフサイド。
 44分、45分と福岡の右アウトサイド、駒野が切り込んでくるが、憲剛と車屋が守る。
 46分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、エドゥアルドがヘッドで流すが、誰にも合わず。

 後半は交替なしで開始。1分、エウシーニョがミドルシュート、相手GK。2分、車屋からのパスを受けた憲剛が左ポスト際でシュート、一度は相手GKがはじくが、これが小さく、倒れていた憲剛はすばやく起き上がるとボールをひろい、前に立ちふさがる相手ボランチ、ダニルソンの足の間から左足のトーキックで蹴り込むと、相手GKの股間もぬけ、左かかとに当たって右隅にころがりこんだ。2−0。
 4分、小林がシュートしたこぼれを大久保が押し込むが、オフサイド。
 福岡は後半は、積極的に攻撃。6分、福岡美樹気サイドの駒野のクロスを谷口がクリアしてCKを与える。これを駒野が蹴り、富安にヘディングされるが枠の上。マークが付いていたはずだがフリーでヘディングしていた。車屋が後追いでいったが競れなかった。10分、駒野にシュートされるが、車屋が防ぐ。
 11分、大久保がシュートするが惜しくも枠の左。12分、大島からのワンタッチパスを憲剛が走り込んでシュートするが、枠の上。憲剛は相手DFの足も蹴ってしまい、倒れる。
 15分、ネットから憲剛、憲剛から小林とパスをつなぎ、小林がペナルティーエリア内右から低いクロス、これに走り込んだ大久保が合わせて蹴り込んだ。3−0。美しい連携だった。スカパー解説の水沼さんが「フロンターレはこの後失点しないことが大事」と言ったが、この後から福岡にチャンスが増える。
 18分、福岡のFK。ダニルソンが直接ゴールをねらうが、GKソンリョン。
 19分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、谷口がまた合わせようとするがこぼれ、これをひろってクロスを入れるが相手DF。
 22分、福岡は二人同時交替。FW城後に替えてFW平井、ダニルソンに替えて三島が入る。
 23分、憲剛のスルーパスに小林が抜け出してシューするが、枠の左。
 26分、28分と福岡にシュートされるが、枠の外とGKソンリョン。
 29分、福岡は三人目の交替。為田に替えて長身FWウエリントンが入る。すると、ウエリントンめがけてクロスが入り、続けてシュートをうたれるが、GKソンリョンが防ぐ。これで与えた32分のCKは、駒野が蹴るが、エドゥアルドがクリア。
 このクリアボールを田坂がひろってカウンターにつなげる。左サイドからクロスを入れるが、相手DF。34分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、クリアをひろってまた憲剛がクロスを入れるが、相手DF。続くFKを憲剛が蹴るが、相手GK。
 37分、田坂に替えて森谷が入る。田坂は慣れないポジションでそつなくプレーした。4−4−2に変更。車屋とエウシーニョが一列下がり、森谷が左ワイドに入る。
 40分、失点。セーフティーにクリアすればよかったのにボールを失い、三島から折り返しのパスを受けた平井にシュートを決められる。GKソンリョンも反応したが、手をはじいて決まってしまった。3−1。交替で入った二人が活躍。これで福岡が元気になる。
 直後に小林に替えて武岡が入る。武岡は右サイドバックに入り、エウシーニョはまた一列上がる。うーん。失点する前の交替は武岡が先の方がよかった。
 44分、相手ボランチ三門にシュートされるが、ネットが体で防ぐ。追加タイム4分。
 46分、足がつった大島に替えて森本が入る。解説の水沼さんが「大島と小林は最終予選の疲れがあるのかもしれない」と言う。憲剛がボランチに下がる。46分、大久保が倒されるがファールにならず。大久保は両足がつったらしい。48分、森谷が森本にパスを通そうとするが相手DF。
 これが福岡のカウンターになり、あっという間にゴール前に運ばれる。フロンターレサポーターが「アヴァンテ」を歌っているが、相手DF駒野が右サイドから鋭いクロスを入れ、ウエリントンがヘッドで合わせるが、GKソンリョンがかろうじて防ぐ。どうしてこう時間の使い方が下手なのだろう。
 2位のレッズも2−0で勝ったため、勝ち点25、得失点差12、わずかに総得点の4点差でセカンド首位キープ。その他、闘利王が復帰した名古屋グランパスは、アウェイの新潟戦で19試合ぶりに勝利。
 試合後の高木リポーターのインタビューで田坂の不慣れなポジションでの評価をきかれた風間監督は、「よくやってくれた。攻撃を期待して起用した」とほめていた。

サッカー短評 (2016.9/6)

タイvs.日本 0対2 (2016.9/6 タイ) ワールドカップアジア最終予選

 GK西川、DF酒井高徳、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と山口のダブルボランチ。香川のトップ下。左ワイドに原口。右に本田、ワントップに浅野。前の試合とは三人変え、大島はベンチ外。
 初めから日本がボールを支配し、18分に、原口がクロスにうまく合わせて先制。後半30分には、浅野がスルーパスに抜け出し、追加点。大雨のなか、大勢の相手サポーターの大声援もあり、必要以上にプレスを感じてミス多発。横パスをカットされたり、長く持ちすぎてとられたり、セーフティーファーストにすべきところでつないだり。
 先制点は、前半18分。山口が右サイドの酒井宏樹にパス、酒井が入れたクロスに原口がヘッドで押し込んだ。1−0。
 24分にも絶好のチャンス。酒井高徳からのロングパスを左サイドで受けた受けた浅野が、ゴール前に低いクロス、これをフリーで走り込んだ本田が合わせようとしたが、空振り。どうしたのか。体がきれていないようだが。本田は42分、46分にもシュートするが決められず。

 日本の追加点は、後半30分。長谷部のループパスを受けた浅野が、ペナルティーエリアに進入し、シュートをうつと相手GKに当たって決まる。2−0。
 37分、浅野に替えて武藤が入る。41分、本田に替えて小林が入る。46分、原口に替えて宇佐美が入る。危ない場面もあったが、蒸し暑い中、なんとか勝ち点3を手にする。

サッカー短評 (2016.9/3)

川崎フロンターレvs.ブラウブリッツ秋田 3対1 (2016.9/3 等々力) 天皇杯二回戦

 J3のチーム相手に苦戦。大雨の中、鳥栖のようなハイプレスに次第に押し負けて、先に失点。先日の日本代表のような展開。しかし、交替で入ったエドゥアルドの得点で追いつき、大久保の得点で勝ち越し、最後はやはり交替で入った田坂の得点でダメ押し。しかし苦しかった。
 先発は、GK新井、DF車屋、谷口、武岡、エウシーニョ。ネットと憲剛のダブルボランチ、大塚のトップ下。左ワイドに中野、右に森谷。大久保のワントップ。小林と大島、GKソンリョンは代表。井川は前節の怪我が左膝後十字靭帯損傷で、全治4ヵ月の離脱。怪我人が絶えない。ベンチに森本が戻ってきた。
 秋田の監督は、ジェフ千葉のときオシム監督の通訳だった間瀬さん。昨年就任したらしい。ブラウブリッツ秋田は、前身がTDKサッカー部で、2013年にJ3に加盟した。選手名鑑を見ると、伊東輝悦の名前があるが、ベンチにはいなかった。システムは3−4−3。
 フロンターレは、直近の柏戦で大敗しているので、ここはなんとしてもしっかり勝ちたい。しかし、失うものがない秋田は、しっかり柏戦と鳥栖戦を研究したらしく、ハイプレスをかけてくる。天皇杯は、Jリーグとボールが違うらしく、表面のザラツキが少なく、この大雨で滑りやすいとリポートが入る。大きさも少し小さいとのこと。パスがねらったように届かず、守備網にひっかかる。
 4分、秋田にFKを与えるが、クリア。9分、エウシーニョが右サイドからクロスを入れるが、クリアされる。13分、ボールをとられてカウンターを受け、秋田のFW呉にシュートされるが、クリア。
 17分、フロンターレがリスタートからパスをワンタッチでつなぎ、エウシーニョがのライン際から折り返しのクロスを入れるが、クリアされる。このこぼれを森谷がシュートするが、相手GK。
 22分、エウシーニョのミドルが相手DFに当たってCK。憲剛の右CKを谷口がヘッドでつなぐが、味方に合わず、クリアされる。再び右CKを憲剛が蹴るが、これもクリアされる。
 28分、ネットから中野へのパスを相手FW呉にカットされ、憲剛が取り返しに行くが相手右FW前山につながれ、前山がペナルティーエリア外から思い切りよくシュート、これが左隅に決まってしまう。0−1。
 秋田は、これでますます出足がよくなり、フロンターレは全然パスがまわらなくなった。憲剛がスルーパスを入れても、中野が走らなかったり、大久保に合わなかったり。中野は左から中央に移り、大塚と入れ替わったりもしているようだった。
 30分、フロンターレのFK。憲剛と森谷がたち、森谷が走り抜けて憲剛が蹴るが、壁に当たる。こぼれをつなごうとしたが、最後はクリアされる。
 36分、秋田左サイドからのスローインから、相手FW久富にシュートされる。GK新井。
 43分にも右からのロングスローが入り、車屋がクリア。CKはネットがクリア。パスはつなげても最後が合わないか、相手DFにひっかかる。前半のシュートは3本のみ。ハーフタイムに秋田の応援席に、青いナマハゲや、チョウチンをたくさん付けた棒を片手で支えている郷土芸能のような風景がテレビ画面に映った。

 後半会誌から、中野に替えてエドゥアルドが入る。谷口とエドゥアルドがCB、武岡が右SB、エウシーニョが一列上がり、森谷が左へ回る。
 2分、相手右FW前山にクロスが入り、これにエドゥアルドが競るが、ボールが跳ね返って右CKに。日高が蹴り、ゴール前にこぼれるがクリア。4分、相手左サイド奧からのロングスローから、シュートされ、これはGK新井がはじくが、相手FW呉の足下に落ち、ヒヤリとするが蹴り損ない、新井が押さえる。
 5分、6分とボールをとられてカウンターを受け、前山にループシュートをねらわれるが、GK新井。後半も秋田の出足がいい。
 9分、大久保が倒されて中央でFK。憲剛が直接ねらうが、壁にクリアされる。武岡が相手MF青島との競り合いで、倒れたとき左足首の上に相手の全体重が乗り、担架でピッチを出て治療。ちょうど風間監督が大塚に替えて田坂を入れようとしていたが、いったん様子を見る。武岡はなんと戻ってきた。
 12分、秋田の左CK。日高が蹴り、前山がヘッドに当てるが枠の左。予定通り大塚に替えて田坂を入れる。田坂は右ワイドに入り、たぶん森谷がトップ下へ回る。どこか途中から3バックになった。
 15分、エウシーニョの右からのクロスを田坂がヘディングするが、ヒットせず、相手GK。19分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、谷口がヘディングでつなぐが合わず。22分、フロンターレのFK。憲剛が蹴り、エドゥアルドが合わせるが、防がれる。
 23分、やっと追いつく。武岡が左サイドの車屋にパス、車屋はサイドを深くえぐって折り返すと、エドゥアルドが走り込んでシュート、これが見事に左隅に決まる。1−1。
 24分、森谷からの縦パスを受けた大久保がシュート、わずかに枠の左。25分、車屋のクロスを田坂がヘディング、枠の上。
 28分、秋田は二人同時交替。右アウトサイド浦島に替えて田中、右FW前山に替えて比嘉を入れる。
 31分、森谷が左サイドの車屋にパス、車屋が折り返し、大久保がシュートするが、今度は右サイドネット。
 32分、憲剛がカットして大久保にパス、大久保は左サイドの森谷に渡し、戻すように合図すると森谷が左サイドから折り返したボールを三度目の正直で、ゴール左隅にたたきこんだ。2−1。やれやれ。
 35分、憲剛が左サイドから、鋭いクロスを入れるが、走り込んだ大久保に合わず。37分、車屋が左サイドで相手DFの間をドリブル突破、折り返しのクロスを入れると、田坂が飛びこんで押し込んだ。3−1。ふー。
 41分、秋田にCKを与えるが、日高のキックをエドゥアルドがクリア。ここで失点してはいけない。
 45分、大久保に替えて森本が入る。追加タイム4分。48分、ロングボールを森本に入れ、森本がシュートするが、相手GK。フロンターレのFK。憲剛が蹴り、ファーでネットがヘディングするが、相手に寄せられ、打ち上げてしまう。久々にサポーターの「アヴァンテ」の歌声を聞いた。
 これで次は9/22に千葉と三回戦。
 風間監督は、高木リポーターの「交替のねらい」の質問に「今は答えたくない」と言っていた。システムを変えたことについては、「いつも言っているようにシステムで戦っているのではない」とも。「戻ってきた怪我上がりの選手を試したり、いろいろ試せたのはよかった」。

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サッカー短評 (2016.9/1)

日本vs.UAE 1対2 (2016.9/1 埼玉ス) ワールドカップアジア最終予選

 まさかのホームでの敗戦。11分、FKからファーで本多が決めて先制したのはよかった。しかし4分後に吉田のファールをとられ、そこからFKで失点、後半の11分には、大島がPKを与えてさらに失点。このまま敗戦。
 先発は、GK西川、DF酒井高徳、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と大島のダブルボランチ、左ワイドに清武、トップ下に香川、右に本多。岡崎のワントップ。大島は初キャップ。
 UAEは、一ヵ月も合宿してこの最終予選に臨んだらしい。日本は、二日前にやっと全員で練習したというのに。
 大島は、リオ五輪で臆せずにパスを出していたので呼ばれたのだと思うが、守備で失点に絡んでしまった。
 前半11分、先制。酒井宏樹が右サイドで受けたファールで得たFK。清武が蹴り、ニアで岡崎や吉田が跳んだが、ファーでフリーになった本田がヘッドでたたきつけて得点。1−0。
 しかし、19分、大島が出した横パスを長谷部か酒井宏樹かが受けられず、相手FWマブフートの高速ドリブルで突進され、やむなく吉田がファールで止め、FKを与える。キッカーには、10番アブドゥルラフマンとFW11番ハリルが立ち、ハリルが蹴り、壁を越えたボールがGK西川の手をはじいて右下に決まった。1−1。

 後半開始からUAEは一人目の交替。日本は交替なし。4分、大島が鋭いミドルシュートをうつが、相手GK。
 8分、長谷部がアルハンマディにボールをとられ、ドリブル突破されるのを、ペナルティーエリアで追いつき、長谷部、香川、大島で囲んで取り返そうとするが抜け出され、大島が思わず後ろ足を出して倒してしまい、PK献上。これもFW11番ハリルが蹴り、1−2とビハインド。
 17分、清武に替えて宇佐美を入れる。21分、岡崎に替えて浅野を入れる。28分、UAEも二人目の交替。FWハリルに替えてファウジを入れる。30分、大島に替えて原口を入れる。
 32分、酒井宏樹が右サイドから上げたクロスを本田がヘッドで折り返すと、浅野がシュート、相手GKがはじいたが、スローリプレイでは、明らかにその前にゴールラインをわっているように見えた。しかしノーゴール。34分、UAEは三人目の交替。
 結局このまま敗戦。信じられない。

サッカー短評 (2016.8/27)

川崎フロンターレvs.柏レイソル 2対5 (2016.8/27 等々力) 2nd第10節

 せっかく前節首位決戦に勝ったのに、ホームで大敗。たちあがりの4分、5分で立て続けに失点。17分に森谷の2試合連続ゴールで1点返したものの、大雨でパスがずれ、リズムが出ないまま29分、32分とまたまた連続失点。前半だけで今季最多失点に並んだ上に、後半30分にも失点し、今季最多失点を更新。37分にらしいパスワークから三好が押し込んだのだけが救い。
 先発は、GKソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、憲剛のトップ下、左ワイドに森谷、右に小林。ワントップに大久保。車屋が怪我から戻ってきた。大島は一昨日また熱が出たらしい。前節得点した森谷が先発。
 柏は、中川とディエゴ・オリベイラのツートップ、左ワイドにクリスチアーノ、右に伊東純也。秋野と栗沢のダブルボランチ。輪湖、中山雄太、中谷、茨田の4バック。GKはリオ五輪代表の中村。
 3分、相手ボランチ秋野のシュートをGKソンリョンがはじいて相手左CK。クリスチアーノが蹴り、相手FWオリベイラがヘディング、隣に寄せた谷口の肩に当たってゴールイン。0−1。これは不運だったが、続けて4分、エウシーニョが相手左ワイドのクリスチアーノとの競り合いに負けてボールを失い、クリスチアーノからパスを受けた中川にライン際からクロスを上げられ、これを少し下がっていた相手FWオリベイラがフリーでヘディング、あっという間に2失点。0−2。スローリプレイで見ると、オリベイラのマークはネットのようだった。
 TBSのアナウンサーには「意外な展開」と言われてしまう。解説の三浦淳宏さんには「雨の影響がある」と言われる。フロンターレがパスをつなごうとするところをねらわれて、10分にはオリベイラに突破されクリスチアーノにパスを通されるが、GKソンリョンがなんとかしのぐ。
 17分、1点返す。憲剛が右のエウシーニョにパス、エウシーニョが右から入れた低いクロスに走り込んだ森谷がダイレクトでシュートを決める。1−2。しかし、これでリズムを取り戻したわけではなかった。
 24分、また相手左サイドを中川に突破され、折り返しのクロスをクリスチアーノにフリーでヘディングされるが、枠の外で助かる。
 しかし28分、カウンターを受け、エウシーニョがクリスチアーノをファールで止め、イエローカード。これで与えたFKをクリスチアーノが蹴り、オリベイラがヘディング、バーに当たったはね返りを茨田に押し込まれ、また失点。1−3。
 32分、相手FWオリベイラのシュートが井川に当たり、相手右CK。これもクリスチアーノが蹴り、オリベイラがヘディング、あっさり決まってしまう。1−4。解説の三浦さんに「オリベイラはこんなに自由にヘディングできたことはないでしょう」と言われる。前半だけでハットトリック。マークは今度もネットだった。
 フロンターレは大久保が下がってパスを受け、憲剛も下がって守備をしたり、前線でパスを受けたりしているが、最後のパスが相手DFにカットされてしまう。39分、小林がゴールに背を向けてパスをもらうと、すぐ反転してシュートしたのはいいねらいだったが、相手GK。これで得た右CKを憲剛が蹴るが、得点できず。44分、谷口が攻撃参加し、大久保から小林、左へ流れた小林からのクロスに、谷口がゴール前に滑り込むが、相手GK。
 46分、井川が相手FWオリベイラとの競り合いで右足を痛め、しばらくして自らボールを蹴り出し、すわりこむ。メディカルがバツのサインで、急きょ武岡が入るが、ここでハーフタイム。前半は柏がシュート12本、7本が枠内。フロンターレはシュート5本、枠内は森谷の1本。

 後半は3バックにしたらしい。左に車屋、中央に谷口、右に武岡。1分、いきなり相手右CK。クリスチアーノが蹴るが、なんとかクリア。オリベイラがが足を傷め、担架で退場。そのまま武富に交替。これで少し楽になるか。
 9分、森谷からのパスを受けた大久保がシュート、相手DF。10分、エウシーニョからのパスを受けた小林が左上隅をねらってシュート、大きく枠の外。解説の三浦さんは「雨でなかったら、狙い通りに跳んだと思う」と言う。ここで森谷に替えて中野が入る。
 14分、中野のパスを受けたエウシーニョがシュート、枠の外。19分、エウシーニョのパスを受けた小林のシュートも相手DF。22分、憲剛からのパスを左サイドで受けた中野が戻し、ネットがミドルシュートをうつが、大きく枠の上。ここでネットに替えて三好が入る。三好は右ワイドに入り、小林が左へ回り、中野がトップ下、憲剛がボランチに。
 25分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴り、車屋がヘディングするが、少し遠かったこともあり、相手GK。27分、フロンターレのカウンターからフリーで小林がヘディングシュートするが、大きく枠の外。28分、三好が右からクロスを入れ、大久保がヘディングシュートするが、枠の外。
 後半はようやく少しリズムが出てきたが、得点できないうちにまたもカウンターを受け、武富のスルーパスに走り込んだ中川にシュートを決められ、1−5。信じられない。32分にもクリスチアーノにヘディングシュートされるが、枠の外で助かる。
 33分、三好が思い切りよく右サイドからシュート、枠の右。しかし、37分、左サイドの中野のクロスを小林がヘディング、相手GKがはじいたところへ三好がつめて1点返す。2−5。
 39分、柏はボランチ栗沢に替えて小林を入れる。44分にも、右ワイドの伊東に替えて太田を入れる。
 44分、45分とクリスチアーノにシュートされるが、GKソンリョンとDF陣が防ぐ。追加タイム4分。
 48分、三好がまた右から鋭いシュートをうつが、相手GK。最後まで柏の守備を崩すことがほとんどできなかった。
 試合後のインタビューに現れた下平監督はニコニコ顔だった。「完璧な試合ではない。もっとボールを支配したかった」と言うが、ほぼ狙い通りに進んだはず。
 風間監督は、立ち上がりの失点について聞かれ、「びっくりした」と言っていた。「試合前から雨でボールが速いので、パススピードを上げすぎるなと言った」という話もしていた。
 なぜか2位のレッズも神戸に負けたので、勝ち点22のままでかろうじて首位キープ。鳥栖とガンバは勝って、勝ち点21と20と迫ってきた。鹿島はマリノスと2−2の引き分け。連敗で監督を変えた名古屋グランパスはFC東京と惜しくも1−1に追いつかれて引き分け。

サッカー短評 (2016.8/22)

浦和レッズvs.川崎フロンターレ 1対2 (2016.8/20 埼玉スタ) 2nd第9節

 前半15分の憲剛の劇的なシュートが決まり、幸先良く始まったが、28分に追いつかれた。しかし、後半26分から途中出場した森谷が、29分、勝ち越しゴールを決め、逃げきった。これでセカンドステージもレッズから首位を得失点差で取り返した。
 先発は、GKソンリョン、DF谷口、井川、武岡の3バック。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに中野、右にエウシーニョ。左シャドーに憲剛、右に小林、ワントップに大久保。レッズに合わせた3−4−2−1。大島はリオから帰ってきてインフルエンザにかかったらしいが、何とか間に合ったらしい。
 レッズは、リオへ行った興梠と遠藤はベンチスタート。李のワントップ、高木俊と武藤のツーシャドー。宇賀神と駒井のワイド、阿部と柏木のダブルボランチ。槙野、那須、森脇の3バック。GK西川。駒井という選手は知らないが、京都から来た、ドリブラーらしい。そこにやはりドリブラーの中野を持ってきた、ということのようだ。
 立ち上がりの前半2分、レッズのFW李がペナルティーエリア中央右寄りで、武岡と井川にはさまれて体勢を崩しながら左へパス、それを高木にフリーでシュートされるが、はずしてくれる。4分にも、森脇に右サイドをを突破され、クリアするがCK。柏木が蹴るが、GKソンリョンが防ぐ。やはり中野のサイドが弱いと見て、ねらわれているか。
 7分、小林がミドルシュートをうつが、クリアされ、CK。憲剛が蹴るが相手DF。10分、左サイドからパスをつないで大島のシュートは枠の外。
 15分、先制。ネットがカットしたボールを大久保が体勢を崩しながらワンタッチで小林につなぎ、小林がペナルティーエリア右側ライン上からタイミングを図って折り返しのパス、これを走り込んだ憲剛が豪快にシュート、右下隅に見事に決まる。1−0。
 17分、またレッズの右サイドから森脇が突破し、クロスを入れられるが、誰にも合わずにゴール前を通過して助かる。この後しばらく、井川、武岡、谷口のクリアが続く。簡単に左右のサイドを突破され、クロスが入り、まるでペルージャのように最終ラインの個人的がんばりではね返している。
 とうとう28分、追いつかれる。右サイドから攻撃に上がってきた森脇のシュートをGKソンリョンが一度ははじくが、こぼれを李に押し込まれてしまった。1−1。
 33分、大久保がファールを受けて倒れている間に、選手たちは給水。スカパー解説の川勝さんは、「大久保も水を飲んだ方がいい」と言う。憲剛は風間監督に指示を受けていた。
 36分、中野がドリブルで左サイドからペナルティーエリアに切り込むが、囲まれてボールを失う。39分、大久保からのループパスを受けた小林が胸トラップからオーバーヘッドをうつが枠の上。
 42分、レッズのFK。柏木が蹴り、李がヘディングするがオフサイド。追加タイム3分。46分、47分とレッズのCKになるが、防ぐ。
 49分、フロンターレのCK。憲剛が蹴り、井川がヘディングするがオフサイド。どちらのチームも相手を消すのではなく、自分たちの形を出そうとして攻め合った感じ。ハイプレスの鳥栖よりやりやすい。

 後半は交替なしで開始。2分、いきなり、相手FW李からのスルーパスを受けた武藤にフリーでシュートされるが、GKソンリョンが片足にひっかけてたぐり寄せる。GKソンリョンは少なくとも3点は防いだ。また、この日の武藤は、決まらない日だった。
 8分、9分と宇賀神がシュート、11分には高木からのパスを受けた武藤にシュートされるが、枠の外か、何とか防ぐ。
 12分、小林がシュートするが相手DF。15分、レッズは高木に替えて興梠を入れる。興梠が左サイドの宇賀神にはたき、宇賀神のクロスを武藤がシュート、またも枠の右で助かる。16分、柏木がミドルシュート、枠の外。
 21分、エウシーニョのパスを受けた大島がシュート、相手DFに当たり、CK。左CKを憲剛が蹴るが、相手DF。
 24分、中野の両足がつり、ピッチの外へ。26分、中野に替えて森谷が入る。森谷は12試合ぶりの出場らしい。26分、27分と左サイドでレッズのFK。柏木が蹴るが、DFがクリア。
 29分、追加点。大島が相手DFに寄せられながら、中央からうまくペナルティーエリアに侵入、落ち着いて右のエウシーニョにつなぎ、エウシーニョの低く鋭いクロスに森谷が飛びこんで押し込んだ。2−1。森谷の後ろには小林も走り込んでいた。森谷は昨年、2点しか得点していないが、それが両方ともレッズ戦だったということだ。
 30分、レッズは森脇に替えて遠藤を入れる。33分、井川に替えてエドゥアルドが入る。34分、レッズは宇賀神に替えて青木を入れる。
 37分、大久保からのスルーパスを受けた憲剛がシュート、相手GK。右CKを憲剛はショートコーナーにするが、シュートまでいかず。39分、大久保が右のエウシーニョからのクロスを押し込んで得点したかと思ったが、ハンドの判定。ボールを相手GKと競り合ったとき、跳ね上がって手に当たったらしい。主審は西村さん。
 43分、レッズの右サイドを駒井が攻め上がりクロスを折り返され、武藤にシュートされるが、またまた枠の上。
 追加タイム5分。フロンターレがパスを回しながらキープ。一度だけネットが右サイドを攻め上がり、折り返すが相手GK。このまま逃げきった。
 大島は万全ではなかったはずだが、楽しそうにやっていた。攻撃的な縦パスを何本も通し、シュートもいつもより積極的にうった。途中から出てきたレッズの遠藤はあまりめだたなかった。
 ※ワールドカップアジア最終予選のメンバーに小林と大島が呼ばれ、バックアップメンバーに憲剛が入った。

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サッカー短評 (2016.8/21)

U23ブラジルvs.U23ドイツ 1対1延長0−0PK5−4 (2016.8/21 リオデジャネイロ) リオ五輪決勝

 ついに、ブラジルが悲願の金メダルを獲得。まるでドラマのようだった。ドイツは立ち上がりにキックオフからシュートまでいったが、その後はブラジルが押し気味に進め、26分、ネイマールが直接FKを決めて先制。しかし、後半14分、ドイツがブラジルのパスミスを奪ってシュートを決め、同点。その後はブラジルが押し気味に進めたが、無得点で延長へ。延長も無得点でPK戦にもつれこみ、ドイツ先攻で4人目まで両チーム成功。ドイツの5人目をブラジルのGKウェベルトンが止め、ブラジル5人目のネイマールが決めて決着。ブラジルは初優勝。これまで2位三回、3位二回。ドイツは3位が一回。
 ブラジルの先発はOAのGKウェベルトン、DFドウグラス、マルキーニョス、ロドリゴカイオ、ゼッカの4バック。ワラシとOAのレナト・アウグストのダブルボランチ。ネイマールがトップ下、左ワイドにガブリエル・ジェズス、中央にルアン、右にガブリエル・バルボサ。前の四人の位置は流動的。
 ドイツは前半11分のブラントと、35分のスベン・ベンダーのシュートがバーに当たる不運もあった。
 しかし、前半26分、ネイマールのFKは見事だった。重圧のかかる中、ここしかない、という左上隅にボールをおとしこんだ。
 その上、5人目のPKキッカーで、全てが決まるという場面でしっかり決めて見せた。ブラジルは、体操の床で銀と銅メダルを取るまで、メダルなしだった。サッカー女子は準決勝でドイツに敗れ、3位決定戦でもカナダに負けて4位だったが、サッカー男子がドイツに勝って優勝して、これで全てが報われたのではないか。

サッカー短評 (2016.8/13)

サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 1対0 (2016.8/13 ベアスタ) 2nd第8節

 ものすごい暑さの中、鳥栖のハイプレスに対抗できず、まったく主導権を握れないまま、後半立ち上がりの一瞬のスキに失点し、その後は運動量も落ち、守備固めで入ったエドゥアルドは肩を脱臼し、運動量を期待されて投入された三好はレッドカートにされ、なすすべもなく負けた。
 先発は、GKソンリョン、DF武岡、谷口、井川、エウシーニョ。憲剛とネットのダブルボランチ、左ワイドに橋本、トップ下に怪我上がりの長谷川、右に小林。ワントップに大久保。長谷川はリーグ戦デビュー。車屋が肉離れで4〜6週間の離脱。前節負傷退場したネットが出られてよかった。
 鳥栖は、前節はガンバに負けたが、前々節に鹿島を破った勢いがある。豊田と早坂のツートップ、鎌田のトップ下。キムミヌ、福田のダブルボランチ、その後ろにアンカーの高橋か。フロンターレにいた谷口博之とキムミンヒョクのCB、左右のSBは清水から移籍の吉田豊と藤田。GK林彰洋。
 鳥栖は、ハイプレスに加え、前線の豊田に放り込みもやってくる。長身の豊田には、谷口がついているようだが、さかんに動くので、ネットとの競り合いになることも多い。鳥栖のツートップはフロンターレのDFラインのパス回しにもガンガンプレスしてくるので、リズムが出ない。
 7分、長谷川がスルーパス、橋本が走り込むがオフサイド。
 11分、鳥栖の鎌田のスルーパスを受けた早坂がシュート、しかしボールが豊田に当たり、オフサイド。
 フロンターレはゴール前にクロスまではいくが、味方に合わない。こぼれ球を鳥栖にひろわれ、カウンターを受ける。
 24分、風間監督が橋本をトップ下に、長谷川を左ワイドにポジション交換するよう指示。
 26分、また早坂にシュートされるが、枠の右。
 27分、大久保が強引にふり返りシュートするが相手DF。28分、大久保が倒されてFKを得る。橋本が蹴り、井川が落とし、憲剛がひろってループでパス、小林がシュートするがヒットせず、枠の右。
 33分、パスをつないで、最後は長谷川がシュートするが、相手GK。
 36分、ボールをとられて相手MF鎌田が豊田にスルーパス、豊田にペナルティーエリア内でシュートされるが、GKソンリョン。38分にも、相手FKからのこぼれを鎌谷シュートされるが、これもGKソンリョン。
 43分、大久保が倒されて得たFKを橋本が蹴るが、相手GK。その前にフロンターレのオフェンス・ファールを取られる。追加タイムは、GKソンリョンが豊田とぶつかって倒れていたりしたので、前半から4分もあったが、シュートまでいかれず。

 後半は、開始から橋本に替えて大塚を入れる。大塚はそのままトップ下に入る。
 1分、早々に失点。鳥栖の入れたロングボールのフロンターレのクリアを早坂がひろってキムミヌヘパス、キムミヌはドリブルして中央からシュートすると、井川の足の間を通ってゴールイン。0−1。
 6分、大久保がペナルティーエリア内でシュート、相手GK。
 9分、豊田にペナルティーエリア内でシュートされるが枠の右で助かる。直後に、長谷川に替えてエドゥアルドが入る。エドゥアルドはCBに入り、谷口が左SBへ。武岡は右SBに回り、エウシーニョが一列前へ。
 10分、憲剛がボールをひろい、大久保へ。大久保のパスから小長谷や誌がシュートするが、枠の外。12分、エドゥアルドが豊田との競り合いで肩を脱臼。一度はめて戻るがすぐにまたはずれ、二度目はテーピングしてから戻った。
 14分、憲剛からのパスを受けたエウシーニョがシュート、相手GK。エウシーニョの攻撃参加は、対面の吉田にたびたび阻止される。
 20分過ぎからフロンターレの足が止まる。鳥栖の攻撃をしのぐのがせいいっぱいに。エドゥアルドも肩が心配そう。
 28分、フロンターレのFK。憲剛が蹴るが、相手DF。30分、小林のシュートは押さえがきかずに相手GK。
 34分、武岡に替えて三好が入る。三好は左ワイドに入り、小林が右に戻り、エウシーニョがまた右SBに下がる。三好に前から走り回って相手に対抗させようというねらいだろう。
 35分、キムミヌに左深くからクロスを入れられ、相手選手につめられるが、GKソンリョンがセーブ。続く相手右CKもGKソンリョン。
 39分、三好がキムミヌに対して靴の裏で蹴ったということで、レッドカード。主審は松尾さん。確かに足は高く上がっていたが、相手の足をねらって蹴ったわけではなく、当たってしまっただけなので、相手が怪我するような危険なプレーではないと思うが、ひいき目か。1番フレッシュな三好を失い、10人になってしまっては勝ち目はない。こういう試合で主審が相手チームのメンバーに数えるのだろう。
 41分、相手FW豊田のヘディングシュート、枠の上。43分、キムミヌの左CKは憲剛がクリアするが、相手MF福田が拾ってシュート、枠の外。
 この内容、暑さの中で、追加タイム5分。鳥栖は一人も交替していない。すごすぎる。49分、GKソンリョンのロングキックから、大久保が小林にスルーパス、しかしトラップが大きくなりシュートできず。このまま敗戦。
 レッズが名古屋グランパスに勝ったので、勝ち点差は2。次はそのレッズとアウェイで対戦。
 風間監督は、試合後のインタビューで「いろいろな選手が試合を経験して、(レギュラーの?)中に入っていかなければならない。」と言っていた。不幸中の幸いは、オリンピックに行っていた、大島と原川が戻ってくること。

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サッカー短評 (2016.8/11)

U23日本vs.U23スウェーデン 1対0 (2016.8/11 サルバドル) リオデジャネイロオリンピックBグループ

 最後には勝ったが、コロンビアもナイジェリアに2−0で勝ったので、グループリーグで敗退。大方の予想通りの結果となり、「世界を驚かせる」ことはできなかった。それにしても、ナイジェリア相手に4点もとり、総得点ではグループ1番なのだから、守備のほころびが敗因だろう。オーバーエイジ(興梠以外)が精神的支柱にならなかったのも誤算か。
 先発は、GK中村、DF亀川、塩谷、植田、室屋。大島と遠藤のダブルボランチ、左ワイドに中島、右に南野。浅野と興梠のツートップ。藤春がはずれ、亀川が初先発。
 スウェーデンは、ヨーロッパの予選を1位で通過してきたが、その予選突破に貢献した選手たちを何人も本番で呼べなかったらしい。それでもオーバーエイジを3人(CBと司令塔とFWか)加え、パスをゆっくりつなぐ堅実なサッカーをするらしい。
 日本はコイントスで勝ち、スウェーデンのキックオフで始まったが、スウェーデンのパス回しを奪いきることができず、5分くらい相手ペースでやらせてしまった。
 6分、興梠のポストプレーからパスをつなぎ、遠藤のスルーパスを受けた中島がペナルティーエリア左からゴール近くまで持ち込むが、シュートせず、折り返してしまい、相手DF。直後の日本の左CK。南野が蹴るが、相手の身長が高くクリアされる。9分に中島が最初のシュートをうつが、らしくなく、大きく枠の外。
 互いに主導権を握れず、シュートまでいけない。18分、南野のショートコーナーから、大島がダイレクトでシュートするも大きく枠の上。
 24分、浅野のポストプレーから南野がフリーでミドルシュートするが、相手GK。26分、相手CBミロシェビッチにイエローカード。
 30分、スウェーデンのキャプテンでオーバーエイジの11番アイダレビッチからのロングパスを受けた相手FWがミドルシュート、これを防いだがCKを与える。キックはクリアしたが、こぼれをシュートされるも精度がなく、大きく枠の上。
 32分、室屋からのパスを受けた南野が、興梠にパス、興梠はフリーでシュートし、相手GKがはじき、右CKを得る。南野が蹴り、植田がヘディングシュートするが、相手GK。
 40分、植田のロングフィードに浅野がうまく合わせたように見えたが、オフサイド。42分、中島のドリブルからクロス、浅野がヘディングで合わせたが、相手DFへのファールを取られる。主審はセネガルの人。
 45分、中央右寄りでスウェーデンのFK。ボールがゴール前の荒れた芝で高くバウンドし、GK中村が真上に押し出して相手CK。左からクロスが入るが、植田が蹴り出してクリアし、ハーフタイム。

 後半は開始から、スウェーデンがMF8番に替えて10番を入れる。
 1分、浅野のポストプレーからパスをつなぎ、中島が左深くから矢のようなクロスを入れるが、走り込んだ味方に合わず。
 5分、中島のドリブルからスルーパスを受けた浅野がスピードを生かして相手DFをふりきり、シュート、相手DF。後半は日本が押し気味に入る。
 12分、南野に替えて矢島が入る。14分、中島が左サイドを上がってきた亀川にパス、亀川は余裕があったがダイレクトにクロス、相手GK。もっと落ち着いて味方に合わせないと、マイボールを相手に簡単に渡してしまいもったいない。16分、浅野に替えて鈴木武蔵が入る。
 18分、中島のシュートは枠の外。直後の日本の左CK。矢島が蹴り、遠藤がシュートするが、相手GK。こぼれ球を武蔵もシュートするがこれも相手GK。
 20分、やっと先制。左サイドのスローインから大島がペナルティーエリア内にドリブル、左深くから中央へクロス、そこへ矢島が斜めに滑り込んでシュートを押し込んだ。1−0。
 22分、日本の右CK。ショートコーナーから大島がクロス、塩谷がヘディングシュートするが、バーに当たる。24分、亀川が左サイドからファーの矢島にクロス、矢島はフリーでヘディングシュートするが、枠のわずかに右。
 27分、スウェーデンは二人目の交替。FW9番に替えて17番が入る。
 31分、右サイドの矢島からのスルーパスを受けた興梠がフリーでシュート、相手GK。32分、矢島が左サイドから入れたクロスのこぼれを、武蔵が相手DFに競り勝ちヘッドで折り返し、走り込んだ植田がシュート、見事にゴールが決まったかに見えたが、武蔵の競り合いがファールの判定。
 32分、興梠を下げて井手口を入れる。守備固めか。遠藤がアンカーになり、武蔵がワントップの4−1−4−1に。
 37分、中島のミドルシュートは枠の上。38分、スウェーデンは三人目の交替。12番FWイシャクに替えて21番を入れる。
 41分、スウェーデンの左CK。キックはGK中村がはじく。
 42分、武蔵のポストプレーから右サイドでフリーの矢島がダイレクトでスルーパス、受けた中島がシュートしようとすると相手DFがクリア。
 追加タイム3分。スウェーデンは、長身DFを前線に上げ、ロングボールの放り込みで攻めてくるが、シュートに持ち込めない。
 48分、日本は、コーナー付近でボールキープし、時間を使い、タイムアップ。せっかく勝ったが、コロンビアがしっかり勝ったので、ここでおしまい。3試合とも、少しずつ足りなかった。
 大島は、この試合もよかった。2点目をねらう攻撃のとき、相手DFを華麗なターンではずすと、ブラジルの観客が歓声。スタンドはすいていたが、よい攻撃には惜しみない応援が送られていた。
 なお、Aグループは、開催国ブラジルが2引分スタートと苦しんだが、3戦目でデンマークに勝って1位でぬけ、準々決勝はコロンビアと対戦。Cグループは韓国が難敵メキシコを3戦目で破って1位通過。もう1チームはドイツが通過。Dグループはポルトガルとホンジュラスが勝ち上がった。準々決勝は8/14。ポルトガル対ドイツも見たいが放送がなさそう。

サッカー短評 (2016.8/8)

U23日本vs.U23コロンビア 2対2 (2016.8/8 マナウス) リオデジャネイロオリンピックBグループ

 日本は、立ち上がりから積極的に攻め込み、コロンビアにパスをつながせず、何度かチャンスも作ったが、0−0で前半を折り返す。しかし、後半14分、オーバーエイジの相手10番グティエレスに前を向かれ、シュートが植田の足に当たってゴール。しかも20分には、藤春がオウンゴール。しかし2分後に大島のスルーパスを起点に浅野が得点、29分には中島も得点して追いついた。
 先発は、GK中村、DF藤春、植田、塩谷、室屋。遠藤と井手口のダブルボランチ、左ワイドに中島、右に矢島。浅野と興梠のツートップ。ここで勝たなければならないのに、どうしてナイジェリア戦でよかった大島や南野を使わないのだろう。初戦の4−3−3を慣れた4−2−2に戻し、四人入れ替えた。GK、ボランチ、右ワイド、トップの一人。
 コロンビアも4−4−2だが、中盤がダイヤモンド型。オーバーエイジのグティエレスは、ツートップの一角。
 日本は立ち上がりから攻め込んだ。10分に、右サイド室屋のクロスを興梠がポストプレー、矢島がシュート、相手GK、こぼれに浅野がつめたがオフサイド。6分、8分の左CKは矢島、15分の右CKは藤春が蹴るが、競り勝てず。
 心配した守備陣は、メンタル的に立ち直ったようで、室屋などは果敢に対面の相手に食らいついていた。18分、藤春が前の試合同様、対面の選手にかわされシュートされるが、GK中村がふせぐ。23分、初出場の井手口は、相手FWをファールで止めたとされて、イエローカード。リプレーでは先にボールに触っているように見えたが。主審はフランスの人。31分、遠藤にもイエローカード。
 31分、藤春がFKを蹴り、興梠がヘディングシュートしたがヒットせず、相手GK。34分、藤春が蹴ったCKをつないで再び藤春がフリーでヘディングシュートするが、枠の外。
 39分、室屋が対面の相手FWボルハをファールで止め、イエローカード。
 41分、コロンビアのCK、41分と42分、コロンビアのFKは枠の外。48分、日本のFK。矢島が蹴るが、相手GK。ここでハーフタイム。

 後半、コロンビアは開始から二人交替。
 2分、浅野が相手の横パスをカットし、シュートまで持ち込むが、惜しくもバー直撃(相手GKがわずかに触った?)。浅野はこれを決めておきたかった。こぼれを最後は矢島がシュートしたが、大きく枠の外。
 8分、藤春にイエローカード。これで日本に4枚目。コロンビアには1枚だけ。コロンビアの選手は、フランス人の主審の傾向を利用し、上手に倒れてみせている。
 14分、失点。相手10番グティエレスが、ボールを取りに来た井手口をかわして前を向き、味方とパス交換してペナルティーエリアに進入、シュートがコースに滑った植田に当たって、GK中村も触れず。0−1。
 17分、日本が二人交替。矢島に替えて南野、井手口に替えて大島。交替が遅いのではないか。
 20分、藤春がオウンゴール。日本がボールをとられ、コロンビアのカウンターからボルハがシュート、これはいったんGK中村がはじくが、ゴール方向に戻ってきた藤春が急回転しているボールに中途半端にさわると、ゴール方向にとび、植田がクリアするが、既にゴールラインをわっており、0−2。藤春を岩波と交替した方がいいのでは。オーバーエイジの選手が足を引っぱっていてどうする。
 22分、浅野が1点返す。大島が中央をぬって南野にスルーパス、南野はすぐに浅野にパス、受けた浅野が一瞬でラインの裏に飛び出し、足をふりぬいた。1−2。
 23分、コロンビアのボルハのシュートは枠の外。得点した後すぐにシュートまでいかれてはいけない。25分、中島のシュートも枠の外。
 27分、南野がフリーでシュートするが、相手DF。コロンビアは足が止まってきた。29分、中島のゴールで追いつく。曲がりながら落ちるシュートが、バーに当たってゴールの中に落ちた。2−2。
 31分、コロンビアに2枚目のイエローカード。32分、カードをもらった右SBパランタに替えてレルマが入る。35分、日本も藤春に替えて亀川が入る。
 38分、大島がシュートするが、枠の外。46分、48分と亀川が攻撃参加してシュートするが、相手GK。
 48分、南野のロングパスに、浅野が走り込み、相手GKと1対1になるが、トラップが大きく、GKの方が早くボールに追いつき、後からそこに突っ込む形になり、シュートできず。
 同点のままタイムアップ。日本は勝ち点1で、得失点差は-1、総得点6でグループ3位。ナイジェリアがスウェーデンに勝って決勝トーナメント進出決定。次戦で日本が勝ち、コロンビアが引き分けか負ければ、日本が2位に浮上。コロンビアが勝てばグループリーグで敗退。

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サッカー短評 (2016.8/6)

川崎フロンターレvs.ヴァンフォーレ甲府 4対0 (2016.8/6 小瀬) 2nd第7節

 甲府は、前節のベルマーレよりプレスはかけてこない。ひいて守り、カウンターねらい。前半は、左サイドにあがった車屋がフリーでいるのに真ん中から狭いところにパスを通そうとしてひっかかることが多く、シュートまでもっていけなかった。押し込んではいたが、0−0という点では甲府ペースで危うく前半を終えるところだったが、44分のCKから大久保が押し込み、後半は、三好の突破からオウンゴール、小林の7試合連続ゴールなどたたみかけて無敗記録を16に伸ばした。
 先発は、GKソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。憲剛とネットのダブルボランチ、大塚のトップ下。左ワイドに橋本、右に小林。大久保のワントップ。このところの定番メンバー。
 甲府はドゥドゥのワントップ。3−4−2−1の左ワイドに田中、ダブルボランチの右にパラナ、3バックの右に42歳の鉄人土屋。TBSの解説、金田さんは「甲府は憲剛をどう押さえていくかがポイント」と言っていた。
 5分、12分と右寄りでフロンターレのFK。最初は橋本がクロスを入れるが、相手DF。次は意表をついて直接ねらうが、壁に当たる。14分、18分と小林のシュートは、相手GK。
 20分、憲剛のパスを受けた大塚がシュートするが、相手GKがはじいてポストに当たる。
 相手FWドゥドゥは、フロンターレの選手の当たりに大げさに倒れては主審にアピール。しかし、26分、ペナルティーエリア内の味方から横パスを受けると、すかさずシュートするも枠の外。
 28分、フロンターレのFK。橋本が蹴るが、また相手DF。
 31分、甲府の左サイドから相手MF田中がクロス、ドゥドゥがシュートにもちこむが、フロンターレDFが防ぐ。37分、甲府のFK。橋爪が蹴るが、オフサイド。
 39分、車屋が左サイドをドリブル突破しようとするが、相手DF土屋がクリア。土屋は、危ない所に必ずいるだけでなく、機を見て攻撃参加もし、ゴール前にいることもあった。相手DFながら、いいセンスだと思ってしまう。
 44分、やっと先制。橋本の左CKを大久保が下がり目から走り込んで、わりと珍しいヘディングシュート。大久保は試合後のインタビューで、「ここにボールが来ると思った」「今はこういう場面で集中するしかない」と言っていた。攻撃の形にミスが多いことをさかんに言い、まったく満足していない様子だった。ハーフタイムに下がっていくときも、ずっと大塚に何か話していた。

 後半開始から、橋本に替えて三好が入る。すると、ゴール前に入ったボールを相手DF土屋が甲府のキャプテン新井に横パス、これに三好がつめてゴールライン際でボールを奪い、角度のないところからシュートをうつと、土屋が足を出して触ったため、相手GKの指先をかすめてファーサイドのネットをゆらすオウンゴールに。2−0。憲剛が三好に走り寄って、三好の手を持ち上げた。これがホーム通算400点らしい。
 11分、さらに追加点。憲剛がループでスルーパス、これに小林が右から走り込んで右足で内側にトラップ、左足でシュートを打ち込み、3−0。甲府の選手たちは戦意喪失したようだった。
 12分、少し前に足を傷めた大塚に替えて武岡が入る。いつものように、エウシーニョが一列上がり、小林が左へ回る。
 15分、甲府が二人同時に交替。一人は8/3に獲得したばかりの、昨年鹿島にいたFWダヴィ。まだコンディションが上がりきっておらず、「5分くらいなら使うかも」と試合前に話していたらしいが、それどころではないらしい。FW河本に替えてダヴィ、MF保坂に替えてDF福田を入れる。
 17分、三好が大久保とのパス交換からシュート、相手GK。
 24分、さらに追加点。大久保が右のエウシーニョにパス、エウシーニョはまったくのフリーでドリブルしてから余裕でシュートを決める。4−0。
 30分、フロンターレの右CK。キッカーは左利きの三好。ゴールに向かうクロスを蹴るが、相手GKがはじく。31分、甲府は三人目の交替。新井に替えて津田が入る。
 34分、攻め上がった土屋にネットが激しく当たり、二人とも倒れたまま。解説の金田さんは「二人ともヒザの靱帯をのばした」と言う。ネットは担架で退場、DF板倉がリーグ戦初出場。ボランチに入ったのか、CBに入って谷口がボランチにあがったのかよくわからない。既に甲府は三人交替しており、土屋はしばらくして戻る。足を引きずっていて大丈夫なのか。
 40分、大久保が相手MF稲垣にファールで止められ、つめよって何か言ったところへ、相手FWダヴィが加勢に来て大久保の顔をはたいてしまい、一発レッドで退場。倒れている大久保の所へ相手FWドゥドウも来て足を出したが、エウシーニョが止めに入る。
 43分、フロンターレの右CK。今度は憲剛が蹴るが、相手DF。こぼれ球を板倉がシュートするが、大きく枠の外。
 追加タイム4分。46分、板倉が相手ボランチのパラナにかかとを上げたタックルでとびこんでしまい、イエローカード。デビュー戦で早くもイエローカードはいただけない。点差と時間帯をよく考えてほしい。
 49分、甲府の右CK。ドゥドウが蹴り、土屋がヘディングシュートするが、DFがクリア。
 最後にフロンターレが攻め込み、大久保がフリーでシュートしたが、バー直撃。はね返りをさらにヘディングするが、枠の上。アナウンサーが「余裕がありすぎましたか」と言う。
 試合後の監督インタビューで、金田さんは甲府の佐久間監督に「前半の最後の失点が痛かったが、ドゥドゥのシュートが決まっていれば堅守が生きたのでは」と持ち上げていた。佐久間監督は失点について「大久保のマークに付けた選手はヘディングが弱く、彼を選んで先発に起用したのは私なので」と言っていた。風間監督は「三好はもっとシュートをねらわないといけない」と言っていた。
 これで年間勝ち点57で首位キープ。しかしレッズも勝ったので5差のまま。なんと3位の鹿島がホームで仙台に負け、3連敗。勝ち点46で足踏み。次節、ネットの穴はどうするのか、心配だ。

サッカー短評 (2016.8/5)

U23日本vs.U23ナイジェリア 4対5 (2016.8/5 マナウス) リオデジャネイロオリンピックBグループ

 初めから乱打戦になった。守備の選手が気圧されて次々失点。追いついてハーフタイムとしたいところでまた失点。後半初めにもPKを与え、2点差になってから入った浅野が1点、ロスタイムに鈴木武蔵が1点とったが、その前にもう1失点していたので、勝ち点0。
 先発は、GK櫛引、DF藤春、植田、塩谷、室屋。アンカーに遠藤、二列目に大島と原川。左右のアウトサイドに中島と南野。ワントップに興梠。
 ナイジェリアは、マナウスと時差のない、アトランタでキャンプしていたが、飛行機のチケットがとれず、初めのチャーター機は小さすぎてキャンセルし、7/29に現地入りの予定が試合当日6時間半前に到着。にも関わらず、全くそんなことの影響は感じさせないパフォーマンスを見せた。キャプテンは、オーバーエイジの10番ミケル。試合前の国歌演奏で、選手たちが歌わないと思ったら、翌日の新聞に、なんとニジェールの国歌が流れたと書いてあった。
 2分にいきなりシュートを打たれるが、枠の外。4分、大島が果敢に上がっていって、シュート、惜しくも枠の外。先に決めていれば、あの展開にはならなかったかも。
 6分、相手FW9番エゼキエルが藤春を一瞬でかわしてそのままシュート、いったんはGK櫛引がはじいたがクリアが小さく、相手FWウマルに押しこまれ、あっさり失点。0−1。
 8分、南野が相手DFアムジエのファールを受けてPKを獲得。これを興梠が決めて同点。1−1。興梠はよく落ち着いて相手GKの動きを見きっていた。
 10分、相手左ウイングのエテボが、マークしていた室屋にあっさり競り勝ち、目の覚めるようなシュートを突き刺し、1−2。
 12分、大島のパスを受けた南野が落ち着いて相手GKの足の間をねらってシュートを決め、2−2。なんだか想定外の展開に。
 この後は少し落ち着き、19分のアムジエのシュートはGK櫛引がセーブ。日本はしかし、自分たちのリズムを作れない。DFラインが下がってしまい、前線と間延びしている上、必要以上に相手の圧力を感じてしまってパスミスしてつながらない。
 しかし、このままハーフタイムなら、何とかなるかもしれないと思いかけた42分、相手の放り込んだロングパスを塩谷が止めたまではよかったが、ダイレクトに蹴り出さなかったため、マークしていた相手FWに取られ、植田のクリアヘディングも小さくエテボに奪われ、3失点目。2−3。勝ち越されて後半へ。

 後半も腰がひけたDFは修正できず。5分、室屋がぬかれたカバーにいった塩谷のファールでフランスの主審にPK判定され、エテボがこれでハットトリック。2−4。
 7分、原川に替えて浅野が入る。原川は悪くなかったが、これ以上点差が開かないうちに浅野に得点してくれという交替だろう。
 しかし、普通の試合なら2点差は逆転可能な感じがするが、選手たちの動きの堅さを見ると「無理」っぽい気がした。その中で、大島は普通にやれている感じで不思議だった。中島はねらわれていたのか、ずいぶんボールをとられていた。キャプテン遠藤は奮闘していたが、DF陣を叱咤激励することはできていないようだった。
 前半はナイジェリアの高速ロングパスがビシバシ通ったが、守備はかなりアバウトなのが、後半になるとはっきりした。特に、浅野がスピードを生かして裏をねらうと、ほとんどぬけられた。
 しかし、得点できないうちに、21分、味方のバックパスをGK櫛引がミスキックで相手に出してしまい、またまたエテボに決められ、2−5。これで勝負あった。
 と誰もが思ったわけではなく、25分、浅野が1点返す。5−3。南野のアシストか。南野は、アジア最終予選で久保ほど得点できなかったが、このナイジェリア戦では、落ち着いてポストプレーやボールキープ、パス出しなどができていて、さすがザルツブルクでプレーしているだけのことはあった。
 この得点直後に、興梠に替えて鈴木武蔵が入る。スイスのヤングボーイズが、チームの怪我人が多いため久保を派遣してくれなかったため、鈴木武蔵は最後に18人に滑り込んだ。
 ナイジェリアは28分、一人目の交替。右ウイングのエゼキエルに替えてDFウドを入れる。31分、日本は三人目の交替。中島に替えて矢島が入る。
 34分、藤春が久々に左サイドから攻撃参加し、シュートするが、枠の外。続けて鈴木武蔵もシュートするが、枠の外。ようやく、選手たちの堅さがとれてきた。
 40分、日本のCK。矢島が蹴り、塩谷がヘディングシュート、枠の外。もう少し早くこういう展開になれば、互角に戦えたのに。
 42分、ナイジェリアはオーバーエイジのキャプテン、ミケルに替えてMFサリウを入れる。
 47分、大島がシュート、相手GK。50分、南野からのパスを受けた鈴木武蔵のシュートが決まり、4−5。しかし既に時間がなく、敗戦。
 Bグループのもう1試合、スウェーデン対コロンビアが2−2の引き分けだったため、後がなくなった。次のコロンビア戦は引き分けてもグループリーグで敗退となる。

サッカー短評 (2016.7/30)

湘南ベルマーレvs.川崎フロンターレ 2対3 (2016.7/30 BMVス) 2nd第6節

 フロンターレが前半立ち上がりから押し込み、惜しい枠直撃シュートを何本もうった後、32分に車屋がプロ初ゴールで先制。後半には、大久保が車屋のクロスに飛びこみ追加点。さらに小林がCKからヘディングを決め、3点目。楽勝かと思うまもなく、3分後に1点返され、ロスタイムにも2点目をとられ、1点差の辛勝となった。
 先発は、GKソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。憲剛とネットのダブルボランチ、左アウトサイドに橋本、右に小林、トップ下に大塚。ワントップ大久保。
 フロンターレが勢いよく攻め込み、ベルマーレもプレスをかけてくるが、開幕戦ほどの迫力を感じないのはどうしたことか。8分にベルマーレのCK。藤田のショートコーナーからのクロスを相手DF三竿にヘディングされるがGKソンリョン。
 13分、大久保が下がった位置から前線の小林にループパス、小林がポストプレーで落としたボールを憲剛がミドルシュート、左ポスト直撃。このところ最初の絶好機を決めきれない。
 15分、大久保からのスルーパスに走り込んだ小林が、相手MF菊地に倒されて得たFKを橋本が蹴るが、バー直撃。
 18分、ベルマーレが右サイドからクロスを入れ、相手FW高山にシュートされるが、枠の外。20分、21分とベルマーレにCKを与えるが、クリア。
 23分、ネットからパスを受けた橋本のシュートは枠のわずかに左。
 28分、ベルマーレにFKを与え、またも藤田にクロスを入れられるが、橋本がクリア、それで与えた右CKは、GKソンリョンが防ぐ。
 32分、やっと先制。憲剛が左サイドの車屋にパス、車屋が相手DFの左にボールを通し、自分は内側から走り込んでぬき、シュート、相手GKが指先で触るが、ファーサイドに転がり込む。1−0。大久保もそこへ走り込み、一瞬、大久保の得点かと思ったが、車屋の得点とコールされ、プロ二年目にして初ゴールとなった。車屋が試合後、「憲剛さんが1対1のときパスしてくるのは、勝負しろというメッセージだと思ってシュートした」と言っていた。
 34分、エウシーニョへのファールで得たFK。ペナルティーエリア右角から橋本が蹴り、大久保が走り込むが、オフサイド。
 36分、相手MF石川のシュート、43分、47分、相手FKとなるがしのぐ。

 後半、交替なしで開始。2分、エウシーニョが右サイドからミドルシュート、相手GK。3分、追加点。憲剛のスルーパスに走り込んだ車屋が左サイドを突破し、ゴールライン際からクロス、大久保が相手DFと一緒に突っ込み、押し込んだ。2−0。大久保は、ゴールネットを押さえる重しに右肘が激突したらしくしばらく倒れていた。大久保はフロンターレ移籍後80点目。ヨシメーターは169に。ほぼ半分はフロンターレにきてからの得点ということだ。
 10分、ベルマーレは大槻に替えて大竹が入る。その大竹のドリブルから右CK。相手MF藤田がショートコーナーからクロスを入れてくるがクリア。
 15分、さらに追加点。右CKを橋本が蹴り、ニアでジャンプした谷口をおとりにファーでフリーの小林がヘディングをたたきつけて3点目。3−0。試合後、小林は「CKの時の位置取りを谷口と交換してフリーになれた」と言っていた。これで小林は6試合連続得点で、ジュニーニョの記録をぬいてクラブ新記録。
 ところが3分後、失点。ベルマーレは16分、藤田に替えてFW長谷川アーリアジャスールを入れる。そのジャスールが菊地からのパスを受けてドリブル、大竹にパス。大竹が振り向きざまにうったシュートがGKソンリョンの手をはじいてゴール。3−1。交替選手があたった。
 21分、大塚に替えて武岡を入れる。エウシーニョが一列上がり、小林が左へ回り、橋本がトップ下か。23分、ベルマーレは3人目の交替。FW端戸に替えて新加入のFWウェズレーを入れる。
 28分、そのウェズレーがミドルシュート、枠の外。30分、フロンターレはエウシーニョに替えてエドゥアルドを入れる。エドゥアルドはCBに入り、谷口が一列上がる。憲剛がトップ下、橋本が右ワイドか。
 33分、ベルマーレの左CK。大竹が入れたクロスを相手DFバイーアがヘディングシュート、バーに当たって真下に落ちるが、ラインの外。はね返りも拾われるが、なんとか耐える。34分、大竹にミドルシュートをうたれるが枠の外。
 35分、橋本に替えて田坂が入る。田坂は左ワイドに入り、小林はまた右へ。ベルマーレのあきらめない攻撃に耐える。
 40分、小林が相手FWウェズレーに倒され、ウェズレーにイエローカード。フロンターレのFK。憲剛が蹴り、最後はエドゥアルドがミドルシュートをうつが、枠の外。43分、大久保のパスカットから、田坂がヘディングするが、相手GK。
 45分、ベルマーレのFK。ペナルティーエリア左手前から大竹が蹴り、ファーで相手DFバイーアがエドゥアルドに競り勝ってヘディングシュートを決める。3−2。これでますますベルマーレは元気になり、追加タイムは6分もある。47分、ベルマーレの左CKはクリア。48分、下田のミドルシュートはGKソンリョン。51分、ジャスールが強烈なボレーシュートをうつが、わずかに枠の左。危なく引き分けるところだった。ピッチサイドにいたベルマーレの曹監督が倒れ込んだ。
 試合後の監督インタビューでも曹監督はまだ敗戦のショックから立ち直っていないようだった。なんか辞任しそう。これで4連敗で17位。風間監督は、「6−0にもできた試合だが、3−3でもおかしくなかった」と言っていた。神奈川ダービーだからといって、こんなに打ち合わなくてもいいのに。

サッカー短評 (2016.7/23)

川崎フロンターレvs.FC東京 1対0 (2016.7/23 等々力) 2nd第5節

 連敗しているFC東京相手に苦戦し、シュート前半10本で0−0で折り返し、後半も押し詰まった36分、FKから小林がたたきこんで、辛勝。しかし、年間2位の鹿島が、年間3位のレッズに負けたので、貴重な勝ち点3になった。
 今回は、まもなく公開予定の映画「新ゴジラ」が武蔵小杉に上陸し、等々力競技場のそばを通って多摩川まで行くということで、芝に足跡がうかびあがるように刈り込みが。新ゴジラ着ぐるみがキックオフセレモニーにも登場。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。憲剛とネットのダブルボランチ、左ワイドに橋本、トップ下に大塚、右に小林。大久保のワントップ。なんと全治4週間と言われた憲剛がサプライズの2週間で戻ってきた。もちろんまだ痛いのだろうし、行けるところまで、という位置づけだろう。大島と原川がリオ五輪でいない。
 FC東京の先発は、ムリキとネイサン・バーンズのツートップ。東と河野が左右のワイド、橋本(知らない)と米本がダブルボランチ。4バックの左から小川(知らない)、丸山(知らない)、森重、徳永。GK秋元(知らない)。よく知らない選手や見た覚えのない選手が多い。怪我人が多いのか。室屋と中島がリオ五輪でいない。
 4分、フロンターレがずっとパスを回して、最後は大塚がシュート、左ポスト根元直撃。跳ね返りをつないで大久保がシュートするが相手GK。
 14分、大久保が真横にスルーパス、受けた橋本が鋭いシュートを放つがバー直撃。早いチャンスを決めておきたい。
 FC東京は、ムリキが下がってきてボールを受け、バーンズの裏への飛び出しが武器のひとつ。フロンターレの左サイドを何度が突破されてクロスが入る。スカパー解説の下村東美さんは元ジェフのDF。ピッチ解説は安永。二人とも「FC東京の攻撃は二人だけの関係になってしまっているので、もう一人ほしい」と言う。「広州広大にいたときのムリキは抜群のスピードでゴールに迫りこわかった」とも言う。
 23分にもネットの縦パスを小林が落とし、大久保がすかさずシュートしたが、相手GK。
 27分、バーンズに相手右サイドを突破され、折り返しのクロスに橋本拳太郎に飛び込まれてあわやの場面となるが、なんとか守る。28分、大久保をハードタックルで止めた相手ボランチ米本にイエローカード。主審は、国際主審の佐藤さん。
 30分、橋本がシュート、相手DFに当たり右CK。橋本が蹴るが、得点できず。橋本は、憲剛がいても「セットプレーのキッカーは譲らない」と言ったらしい。33分、相手ボランチ米本が負傷。既にイエローを一枚もらっていたので、ぶつからないようにこらえたせいかもしれない。解説の下村さんと安永が「米本は前十字を二回やっているから危ない」と言う。右膝を持ち上げて担架で退場。高橋秀人が代わりに入る。
 38分、橋本がシュート、相手GK。39分、相手ボールをカットした憲剛から大久保に渡り、シュートするも相手DF。42分、大塚からの浮き球を小林がねらうがヒットせず。45分、橋本が左から入れたクロスを小林が戻し、走り込んだ憲剛がシュートするが、相手GK。FC東京の守備ブロックを崩せず、ミドルシュートが多くなっている。0−0でハーフタイム。

 後半は交替なしで始まる。憲剛もここまではあまり走らず、もっている。やはり、踏ん張ったり、スプリントしたりはできないが、一瞬の判断や思いがけない角度へのパス、常に大久保を見ているホットラインなどが貴重。下村さんも「中村がいると大久保が攻撃に専念できる。大島がいれば無理させないのでしょうが」と言う。
 5分、9分と左CK。いずれも橋本がショートコーナーでつなぐが、シュートできず。続く10分の右CKからは最後こぼれ球を小林がシュートするが、大きく枠の外。11分、エウシーニョのシュートを防がれて得た右CKを橋本が蹴るが、相手DF。
 15分、大塚とのパス交換から憲剛がシュート、相手DF。FC東京は守備が固い。直後に大塚に替えてエドゥアルドが入る。エドゥアルドがCBに入り、谷口がボランチに、憲剛がツートップ気味に前へ出る。
 20分、最大のピンチ。相手ボランチ高橋からのスルーパスが相手FWムリキに通り、一気にGKチョン・ソンリョンと1対1に。しかしムリキのシュートを片手に当てて、難を逃れる。続く相手左CKは、河野が蹴り、森重にヘッドで合わせられるが、力無く、GKチョン・ソンリョンが捕る。
 22分、右サイドから橋本が入れた折り返しのクロスを小林がシュート、またバー直撃。
 24分、システムを3−4−3に変更。谷口は左SBに、車屋とエウシーニョが一列あがり、憲剛はボランチに戻る。
 26分、ネットのシュートは相手GK。29分、橋本のスルーパスから大久保のシュートも相手GKで右CK。このシュートはこの日の大久保のシュートのうち一番惜しかった。CKは橋本が蹴り、エドゥアルドがヘディングシュートするが枠の外。
 34分、車屋のシュートが相手FWムリキの手に当たってハンドの判定。しかしリプレイを見ると「足に当たったように見えますが」と解説の下村さん。これで得たペナルティーエリアすぐ外左寄りのFK。橋本と憲剛が立ち、何やら相談。憲剛が蹴るように走り抜け、橋本が直接ねらうが、壁に当たる。これを拾った誰かがミドルシュート、跳ね返りを憲剛が体をひねって急角度で車屋にパス、車屋が左サイドからクロスを入れると、ファーでジャンプしたエウシーニョの後ろに走り込んだ小林が飛び込み、ヘディングシュートをたたき込む。1−0。これで小林は5試合連続得点で、これはジュニーニョが2005年に記録して以来のクラブタイ記録とか。この試合のコラボ企画が「新ゴジラ」だったのでゴジラポーズ。憲剛が修正指導していた。
 37分、FC東京は東に替えて田辺が入る。フロンターレも橋本に替えて武岡が入る。たぶん武岡はエウシーニョの右ワイドにそのまま入った。38分、FC東京の左CK。河野が蹴り、ヘディングされるが枠の外。40分、FC東京は最後の交替で、河野に替えて長身FW平山を入れる。
 44分、ムリキに左サイドからドリプルされるが、井川が防ぐ。
 45分、大久保がシュートするが、相手DFに当たり、左CK。橋本がいないので、憲剛がショートコーナーを蹴り、ネットがシュートするが、枠の外。
 追加タイム4分。FC東京は、平山めがけてロングボールを入れてくるが、なんとか守る。48分、橋本拳太郎にシュートを打たれ、右CKに。これを相手MF小川が蹴るが、これもしのぐ。サポーターの「アヴァンテ」の歌声が聞こえるが、試合の最後をいつも相手CKでしめくくるクセは直してもらいたい。一応、14試合連続負けなしも続いた。
 試合後の監督インタビューは安永が質問。「風間監督にとって『ボールを止める』とはどういうことか教えてください」「次のプレーに一番早く行ける所に置くこと」「後半3−4−2−1のように変えたねらいを教えてください」「憲剛を前に上げたが、攻撃が渋滞したので、もう一度下げた」
 マリノスがジュビロ磐田と引き分けて3位に後退、鹿島に勝った浦和と勝ち点13で並び、得失点差でセカンドステージ首位に復帰。年間では勝ち点51、鹿島と浦和が46、広島が37。

サッカー短評 (2016.7/17)

ジュビロ磐田vs.川崎フロンターレ 1対1 (2016.7/17 ヤマハ) 2nd第4節

 憲剛がいない2試合目。湿度が80%もあった中、8日間に3試合目。前半は0−0で折り返したが、後半、カウンターで左サイドからの折り返しのクロスをダイレクトでジェイに決められ先に失点。小林の同点弾で追いついたが、勝ち越し点はとれず、痛い引き分け。ジュビロはセカンドステージ未勝利でこれで3分け1敗。年間2位の鹿島も引き分け。セカンド同率首位のマリノスも引き分けたが、2−2のためマリノスが総得点で首位に。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに橋本、トップ下に大塚、右に小林。大久保のワントップ。前節と違うのは橋本が先発していること。ありがたいことにベンチにエドゥアルドが戻ってきた。
 ジュビロは怪我から復帰のジェイのワントップ、二列目左右にアダイウトンと小林祐希。トップ下に若い川辺。左アウトサイドに中村太亮、右に宮崎4バックの左から、以前フロンターレにいた森下、キャプテンの大井健太郎、パパドブーロス、太田吉彰。GKも若い志村。
 いきなり前半4分、ジュビロのFWジェイからアダイウトンへのパスでシュートまでいかれてしまうが、GKチョン・ソンリョンが防ぐ。ジェイがネットに競り合いで倒されジュビロのFK。太田が蹴るが、オフェンスファール。
 9分、大塚からのパスを受けた大久保がミドルシュート、枠の外。
 ジェイが競り合いでネットをわざと倒し、イエローカード。この後は、落ちてボールを受けるジェイには、井川か谷口がついたようだ。
 11分、ジュビロのFK。中村が蹴るが、これもオフェンスファールで、得点につながらず。
 15分、今度はフロンターレの左CK。橋本がショートコーナーを蹴り、最後にこぼれ球をエウシーニョがシュートするが、相手GK。16分には、ネットのスルーパスに小林が走り込み、相手DF、相手GKもかわすが、シュートはヒットせず、左ポストのわずかに外。
 22分の大久保、23分の大塚、とオフサイドをとられる。
 27分、谷口がファールで止め、イエローカード。ジュビロの右寄りからのFKは小林祐希が蹴り、鋭いボールが矢のように左ポストに向かうが、わずかにはずれて助かる。
 32分、大島のクロスを捕った相手GKのすばやいフィードから、小林祐希がジェイにパス、ジェイがペナルティーエリアすぐ外で反転してシュートするが、枠の外で助かる。ジュビロのGKは若いが、このフィード能力を買われたのかもしれない。何度かこの形でカウンターを受けた。スカパー解説の安永が「GK志村のフィードが攻撃の起点になっている」と言う。
 35分、ジュビロのFK。小林祐希が蹴り、大井がヘディングするがGKチョン・ソンリョン正面。
 43分、小林のスルーパスに大塚が走り込むがオフサイド。45分、右CKを橋本が蹴るが、相手DF。こぼれを大島がシュートするが枠の右。
 追加タイム2分。47分、太田からのパスを受けたジェイにシュートされるが、GKチョン・ソンリョンが防ぐがCKを与える。中村が蹴るが、ネットがクリアし、ハーフタイム。

 後半、交替なしで開始。前半押し込まれて終わった勢いのまま、ジュビロに攻め込まれる。右SBのパパドブーロスや、左アウトサイドの宮崎も攻撃参加。ジェイは少し下がってパスを受け、ポストプレーをきっちりこなす。
 フロンターレは、2分の橋本からのパスに大久保、7分にもネットからのパスに橋本が走り込むが、オフサイド。少し攻め急ぎか。ジュビロはDFラインを高くとる戦法で、最終的にフロンターレは12回もオフサイドになった。
 8分、失点。相手MF中村が左サイドの川辺にパス、川辺はライン際まで走り込んでクロス、これにジェイがダイレクトでシュート、決まってしまう。0−1。谷口がアダイウトンのマークを捨てて止めにいったのも、橋本が後ろから追いかけたのも間に合わず。クロッサーの川辺とジェイの間にいた井川は、誰をマークしていたのだろう。後でリプレイを見ると、近くに相手選手がいないのだが。川辺は、試合前にスカパー解説の安永が「今日の注目選手」として名前をあげた選手。
 11分、大久保からのパスを受けた小林がシュートするが相手GK。続く左CKを橋本が蹴り、谷口がヘディングするが、うちあげてしまう。谷口は、箕輪にヘディングシュートを習ったらどうか。
 15分、大塚に替えて武岡が入る。武岡が右SB、エウシーニョが一列上がり、小林が左へ回る。
 この直後に、ジュビロの太田にフリーでミドルシュートを打たれるが、GKチョン・ソンリョンがはじく。
 19分、やっと同点。中盤で相手MF川辺からネットがボールをカット、大島につなぎ、大島がスルーパス、小林が斜めに走り込み、出てきた相手GKの頭上をぬくループシュートを決める。1−1。これが小林の今季10点目で通算50得点目らしい。
 このへんからカウンター合戦に。21分、橋本、22分、ネットがシュートするが相手DF。車屋もシュートするが枠の上。
 28分、ジュビロはDFパパドブーロスに替えてDF藤田を入れる。31分、フロンターレもエウシーニョに替えて三好を入れる。ジュビロはさらに34分、アダイウトンに替えて、以前フロンターレにいた森島康仁を入れる。名波監督は、ヨーロッパの選手は日本の夏がこたえるので、前節ジェイを休ませたらしい。
 33分、大久保が右からうったシュートがクリアされて得たCK。橋本がショートコーナーを蹴り、受けた大島がクロスを入れるが合わず。36分、右サイドからの小林の折り返しを大久保がシュート、相手GK。
 直後にカウンターを受け、森島が右サイドから太田にパス、太田のミドルシュートはバー直撃。ヒヤッとした。このときボールをとられたのが三好だったかもしれない。
 39分、両チームとも交替。フロンターレは橋本に替えてエドゥアルドが入る。守備固めか。エドゥアルドがCBに入り、谷口が左SBに、車屋が左MFに。3−4−3になったようだ。ジュビロは小林祐希に替えて松浦を入れる。
 41分、45分とジュビロにCKを与えるが、なんとか耐える。追加タイムは4分。
 46分、大島からのスルーパスを受けた三好がシュート体勢に入るが、足の振りが大きく、すぐ寄せられ防がれる。47分、左寄りでFK。誰が蹴るのかと思ったら三好が蹴るが、相手DF。
 49分、ジュビロの松浦に右からクロスを入れられるが、GKチョン・ソンリョン。タイムアップの笛が鳴ると、両チームとも倒れ込んだ。大島と原川を勝ってリオ五輪に送り出せず、残念。
 試合後、名波監督が風間監督に挨拶したとき、何か言っていたが、後でインタビューのとき話したところによると「前回対戦と比べてどうですか」と聞いて「今日の方がよかった」と言われたらしい。安永も「前回の対戦のときは後半途中からジュビロの足が止まった」と言っていた。
 試合後の監督インタビューで、安永は風間監督のねらいがものすごくよく理解しているということがわかった。風間監督は「みんなが見えるようになってきたので、見てから前線にパスを入れてしまうが、それでは相手にもわかってしまう」「パスがすごく速くなってきたので、トラップとかもっと正確にしないと止められない」。三好の出来を聞かれると「入ってすぐにミスをしたので萎縮してしまった。若いのでしかたないが、ひきずらずに慣れていってもらわないと」と言っていた。

サッカー短評 (2016.7/13)

川崎フロンターレvs.アルビレックス新潟 3対2 (2016.7/13 等々力) 2nd第3節

 ホームなのに、二回も先行されて、危うく負けか引き分けでもおかしくなかった。選手たちの「憲剛がいないから負けた(引き分けた)」とは言わせないという一念が勝ちを引き寄せた。追加タイム4分のラストプレーで小林がヒールで押し込んで勝ち越した。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに三好、トップ下に大塚、右に小林。大久保のワントップ。キャプテンマークは大久保。ノボリがベンチに戻ってきた。
 新潟は、指宿と山崎のツートップ、成岡と野津田が左右のワイド。レオ・シルバと小林裕紀のダブルボランチ。DFは4バックで左から前野、大野、舞行龍ジェームズ、松原。GK守田。野津田は二ヵ月ぶりの先発らしい。
 4分、大久保のシュート、相手GK。右CKは三好が蹴るが、合わず。
 9分、新潟の右SB松原が攻め上がり、シュート、枠の外。
 フロンターレはパスがひっかかる。やはり憲剛がいないので、収まりどころや緩急がつかない。大島には、レオシルバが付いている。大久保が下がって受けて、さばこうとしているが、めずらしくキープできない。どこか痛いのかもしれない。
 14分、相手FW山崎にペナルティーエリアに切り込まれる。なんとか防ぐが、こぼれ球を成岡に拾われ、左からファーサイドの指宿にクロスがあがるが、オフサイドで助かる。山崎は足が速い。
 21分、大久保が野津田に倒され、野津田にイエローカード。24分、大久保からのパスを受けた三好がシュート、相手GK。三好はまだ、等々力で得点していない。
 35分失点。新潟右SB松原が成岡にパス、成岡がトップの山崎に入れ、山崎がうまく落としたボールに後方から猛烈な勢いで斜めに走り込んだ野津田がダイレクトシュート、左ポスト内側に当たって入る。成岡はやはりいいボールを供給する。0−1。
 しかし、フロンターレも38分、大島が車屋に当ててもらったリターンパスをペナルティーエリア外左寄りからフリーでシュート、これが豪快に決まって、すぐに同点。1−1。よかった。大島はもっとこういうのを決めてほしい。スタンドの上の方で観戦している憲剛、森谷、安藤も喜んでいる。
 46分、また新潟の山崎にシュートされるが、枠の外。

 後半、新潟は指宿に替えて怪我上がりのラファエル・シルバを入れる。
 2分、7分と大久保がシュートするが決まらない。10分、大塚に替えて武岡が入る。武岡が右SBに、いつものようにエウシーニョが一列上がり、小林が左へ回る。今日の大塚はよかった。大久保からのパスを受けやすい所にいて、うまくパスが回るようになってきていた。交替はもったいないと感じた。むしろ、目立たなくなっていた三好かと思った。
 16分、新潟のFK。ラファエルシルバがシュートするが、枠の外。
 18分、フロンターレの右CK。三好が蹴るが、相手DF。直後に三好に替えて橋本が入る。
 20分、大島のクリアボール(攻めの起点のパス?)が主審に当たって、野津田、ラファエルと渡って新潟がゴール前に攻め込み、レオシルバが右から見事に流し込む。1−2。思わぬ失点で、徒労感。
 21分、新潟は成岡に替えて加藤が入る。
 24分、フロンターレのFK。橋本が蹴り、小林がヘディングシュートするが、難しい向きでたたきつけられない。27分、左CKも橋本が蹴るが、相手DF。28分、小林がシュート、29分、ネットがシュートするが相手GK。
 34分、エウシーニョに替えて田坂が入る。37分、新潟は野津田に替えて小泉が入る。守備固めか。
 39分、車屋が左サイドの突破を試み、ボールを相手DFの外側を通し、自分は内側から行き、CK獲得。
 このCKを橋本が蹴り、相手GKがさわったこぼれ球に小林が寄せて向きを変えたところへ、相手MF小林裕紀がスライディングで押し込んでしまいゴールイン。2−2。そのままでも入るコースだったので、初め小林の得点と表示されたが、しばらくしてオウンゴールに修正された。解説の秋田さんは「小林の得点でいいと思いますが。」と言い、アナウンサーが「また修正されるかもしれません。」と言う。小林は1点損したかも。
 40分、44分と大久保がシュートするが決まらない。秋田さんは「この蒸し暑い中、これだけ走った後、あれだけマークされて、シュートできるのはすごい。」と言う。
 46分、大島が鋭いスルーパスを前線に通すが、合わず。大久保は足下にくれというそぶり。49分、大久保が下がり目から左の車屋に展開、車屋のクロスのこぼれ球をファーで一瞬フリーになった小林がヒールで押し込み、ついに逆転。3−2。小林がユニフォームを脱いで、ゴール裏のスタンドの方へ走っていったので、イエローをもらう。
 最後に新潟に攻め込まれるが、しのいでクリアしたところでタイムアップ。
 試合後の監督インタビューでスカパー解説の秋田さんが「お疲れ様」と言うと、風間監督は「疲れました」。「2点目はとれると思っていた」「最後は車屋にもう一度だけ前に出ろと言ったら、行ってくれて決まった」と言っていた。

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サッカー短評 (2016.7/11)

フランスvs.ポルトガル 0対0延長0−1 (2016.7/10 サンドニ・フランス) ユーロ決勝

 ポルトガルが劇的な初優勝を飾った。開始8分でポルトガル主将のC.ロナウドが相手MFパイエのタックルで左ヒザを負傷。一度はテーピングしてピッチに戻ったが、走れず自ら交替を要求、25分に担架の上で涙をこらえながらクアレスマと交替。キャプテンマークはFWナニに。その後、ポルトガルはかえってチームが団結、堅実に守り、0−0の延長後半4分、後半34分から入った長身FWエデルのミドルシュートが見事に左隅に決まり、そのまま逃げ切った。
 フランスは、3日前にドイツと激しい試合を戦い、疲労や地元の期待などからか次第に運動量が落ち、得点王のグリーズマンのシュートも相手GKのファインセーブにあい、デシャン監督が三人目の交替を入れたのは、失点した後で間に合わなかった。
 C.ロナウドは2004年、19歳のとき自国開催のユーロの決勝でギリシャに敗れて以来の悲願達成。一方、16年ぶり三回目の優勝をねらったフランスは、もし優勝すれば、デシャン監督が、選手としても監督としても優勝した二人目になるはずだった。
 ポルトガルは、今回から出場国が24ヵ国に増えたため、グループリーグを3分けでやっと勝ち上がってきた。しかし、クロアチアやポーランドを延長戦やPK戦でしりぞけ、決勝まで勝ち上がった。
 一方、フランスは、FWベンゼマを欠いて大会に臨んだが、FWグリーズマンが好調で、延長戦は経験せずに準決勝まで勝ち上がり、優勝候補筆頭のドイツを退けた勢いがあるはずだった。
 しかし、ベンチに下がったC.ロナウドは、ハーフタイムに「我々は勝てる」と感動的なスピーチをしたらしい。また、決勝点を決めたエデルが入る前にも「おまえが決勝ゴールを取る」と激励したという。延長に入ると、テレビにも、サントス監督の横にまで出てきてピッチの仲間に声をかける姿が写り、第4審判に一度は注意されたが、また出ているところが写り、テレ朝の進藤アナも「あそこに立っていいのは監督一人のはずですが」と言われていた。
 一方のフランスには、そこまでの精神的中心選手がいなかったようだ。ポルトガルは、準決勝を怪我でベンチ外だったDFリーダーのペペが、ロナウドが交替した直後のチームに檄をとばし、GKパトリシオもファインセーブでチームをもりたて、ロナウドからキャプテンマークを預かったナニは、DFラインまで守備に戻った。
 ロナウドがいなくなったポルトガルに対して、フランスはかさにかかって攻め込まず、逆に有効な手だてがないようだった。ポルトガルは、4−3−3から、4−1−4−1に布陣を変更。ボール支配率はフランスが上回ったが、ボランチ、シソコのド迫力のシュートも決まらず、後半は守備に回り、延長後半にそのシソコも交替。ポルトガルの方は、エデルが入った後半34分以降は、ナニが右サイドからボールをうまくさばいているようだった。
 延長後半の得点直前には、クラブワールドカップ決勝をさばいたイングランドの主審の誤審もあった。FWエデルと競り合ったフランスのCB22番コシエルニーのハンドと判定したが、テレビのスローリプレイが出ると、なんとエデルの手のひらに当たっている。二人の腕が重なっていて、どちらの手に当たったのか勘違いしたのだろう。しかもコシエルニーが抗議したためイエローまで出している。これで得たポルトガルのFKは、バーに当たって得点にならず、それは不幸中の幸いだった。
 2分後に、エデルがパスを受け、相手DF21番を片手で押し退け、反対向きに反転してフリーになると、エデルとフランスGKの間には、あの22番コシエルニーだけがいた。ゴールまで距離があったので、エデルはいったんボールを預ける味方を探してパスを考えたように見えたが、正面のDFが寄せてこないので、思い切ってシュートに切り替えたのではないか。

サッカー短評 (2016.7/9)

名古屋グランパスvs.川崎フロンターレ 0対3 (2016.7/9 瑞穂) 2nd第2節

 一応、完勝の形だが、最後に憲剛が相手ボランチ、イ・スンヒに悪質なレイトチャージで大怪我させられ、今後に不安。これからリオ五輪で大島も抜けるのに。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ。左ワイドに憲剛、トップ下に大塚、右に小林。大久保のワントップ。
 名古屋はセカンドステージに向け、MFハ・デソンをFC東京から、扇原をセレッソから獲得。長身FWシモビッチも怪我から戻ってきた。しかし永井、川又は怪我、ボランチ磯村が出場停止。ここ4試合勝ててないらしい。
 開始1分で車屋の左からのクロスに大久保がシュート、枠の右。試合最初の得点機が決まると楽なのだが。
 8分、9分とCKを得るが、いずれも相手DF。10分のFKはペナルティーエリア外やや右寄りの位置。憲剛が壁の裏に落とすが誰にも合わずにゴールラインを割る。
 フロンターレは初め車屋の左サイドからばかり攻めていたが、次第にそのサイドでは名古屋の右SB矢野が攻め上がり、車屋は守備に追われるように。しかも寄せが甘いのか、シモビッチめがけたクロスをあげられてしまう。扇原はサイドチェンジをピタリと味方足下につける。
 25分、大島が大塚からのリターンパスに走り込み、ゴールラインぎりぎりで追いつくが相手GK。
 27分、矢野のクロスに相手FW野田がヘディングシュート、枠の右。30分には、ネットがミドルシュートを打つが、これも枠の右。
 35分、小林が矢野に倒され、矢野にイエローカード。FKを憲剛が蹴るが、相手DF。36分、先制。右サイドから小林が低く鋭いクロスを入れるが、中央に滑り込んだ大塚には合わず、ファーサイドまで流れる。これを憲剛が止めて反転、すぐに浮き球のクロスを入れると、中央に大塚、ファーに大久保がいたが、少し後ろから走り込んだ小林がヘッドでたたきこんだ。
 40分、シモビッチのポストから、小川にミドルシュートを打たれるが、枠の左。
 43分、最大のピンチ。名古屋の右から矢野に崩されクロスが入り、小川がシモビッチにつなぎ、シモビッチにダイレクトボレーをうたれるが、GKチョン・ソンリョンがすばやく反応、左手一本ではじき出し、間髪入れずにゴールに滑り込んできたハ・デソンもよける。
 45分、大塚がハ・デソンに倒され、ハ・デソンはイエローカード。FKは憲剛が蹴り、こぼれ球を大久保がシュートするが、相手GK。

 後半、どちらも交替はなし。大久保はずいぶん下がってボールを受けに来たりパスを出したりしているが、時々とられてしまう。憲剛も腰が痛いせいか、トラップしたところで失ったりしている。
 8分、追加点。大久保が左サイドを上がってきた車屋にパス、車屋は相手DFをフェイントでいなしてから、シュート性のクロスを入れると、大久保がほんの少し触って流し込んだ。三試合ぶりの得点で、J1通算168ゴール目。
 19分、名古屋はFW野田に替えて和泉が入る。野田がいた左ワイドへ。20分、扇原からのパスを受けたシモビッチがシュート、谷口が防ぐ。
 22分、大島からの浮き球のパスにエウシーニョが走り込み、シュートするが右ポスト。
 23分、名古屋はハ・デソンに替えて松田が入る。松田はトップ下へ。28分、矢野に、29分、イ・スンヒにシュートをうたれるが、いずれも枠の外。
 32分、さらに追加点。右サイド、エウシーニョからのパスを受けた小林が、中央を上がってきたネットへ横パス、ネットはワンタッチでさらに左の憲剛に流すと、フリーの憲剛が振り抜いて豪快に決める。
 直後に、大塚に替えて武岡が入る。武岡は右SBに入り、エウシーニョが右ワイド、小林がたぶん左へ回る。
 39分、憲剛がパスを出して着地した右足首を、相手ボランチ、イ・スンヒがレイトタックル、憲剛はもんどりうって倒れ、起きあがれない。扇谷主審が一発レッドを提示し、イ・スンヒは退場。憲剛は担架に乗せられ、三好が替わって入る。41分、名古屋もシモビッチに替えて古林を入れる。
 45分、ネットに替えて狩野が入る。追加タイム5分。50分、フロンターレの左CK。狩野が蹴るが、オフェンスファールで得点できず。ゴールキックでタイムアップ。
 風間監督は試合後のインタビューで「アフター(タックル)が多すぎる。もっとリスペクトしてもらうか、主審がしっかりファールを取ってほしい。」と言っていた。フロンターレが11戦無敗はチーム新記録らしい。名古屋の10戦未勝利はチームワーストタイ。
 ネットは右足の太ももにすごいアイシングをしていた。憲剛は松葉杖で「骨は折れてないと思うけど靱帯はいったかも」と言って帰ったらしい。
 鹿島は広島から4点も取って勝ち点2差で年間2位。他にはガンバ、レッズ、マリノスが2連勝。セカンドだけだと、フロンターレとマリノスが同率首位。

サッカー短評 (2016.7/2)

ベガルタ仙台vs.川崎フロンターレ 0対3 (2016.7/2 ユアスタ) 2nd第1節

 ついに三好に初得点が生まれた。前半にうまく崩して2点先取。後半、押し込まれた終盤に、得意の左足で右隅に流し込んだ。小学生からクラブアカデミー育ち初のトップ昇格組で、昨年から惜しいシュートが何本もあり、待ちに待ったものが実を結んだ。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに憲剛、右に小林。大塚と大久保のツートップ。前期最終節と同じ布陣。エドゥアルドは6/18の肉離れから全治5週間でまだ戻ってこない。
 仙台はハモン・ロペスのワントップ。左ワイドに野沢、トップ下にリャン、右に奥埜。ボランチにキャプテン富田とFC東京から来た三田。4バックのセンターに渡辺と清水エスパルスからレンタルの平岡、両サイドに石川と大岩。GK六反。怪我人が多いらしい。FWウィルソンや金園などか。
 4分のショートコーナーは失敗。たちあがりから積極的にパスをつなぐが、シュートまでいけない。すると、6分、仙台の石川にミドルシュートを打たれるが、GKチョン・ソンリョン。
 フロンターレの布陣がスカパーの事前予想と違う感じ。大塚のワントップに大久保が左ワイド、右に小林、憲剛がトップ下というか自由に動いているようだ。大久保はたびたび下がってきてボールに触る。12分、左CKも相手DF。
 その直後にネットが相手ボールをカット、憲剛にパス、憲剛がそのままシュートしたが、左足だったせいか枠の上。これがフロンターレの初シュート。
 14分、仙台の野沢にミドルシュートを打たれるが、枠の右。野沢は一瞬のスキを見逃さないので、やはりこわい。
 17分、大島がループパスで右前方の小林へパス、小林がゴールライン際からヘッドで折り返したところへ大塚がつめて、先制。1−0。きれいに崩せた。
 さらに4分後、小林がドリブルでペナルティーエリア右に切り込み、左へパス、中央にいた大久保がスルーしてファーの憲剛へ。憲剛はダイレクトでループパスを右前方の小林へ送ると、小林は相手DFと競り合いながらなんとか頭に当て、最後は肩か背中で右下隅にたたき落とすと、相手GKの手の下をすりぬけてゴールイン。2−0。仙台のDFはオフサイドをアピール。
 30分、憲剛がファールで倒され、相手DFにイエローカード。憲剛が立ち上がらないうちに、フロンターレの選手たちがブレー再開、しかもボールをカットされて相手FWハモン・ロペスにシュートされる。枠の外で助かる。
 この後はDFを中心に、フロンターレがゆっくりパスを回し、時間を使う。しかし40分、またハモン・ロペスにシュートされるが、これは防ぐ。42分には、また野沢に正面からフリーでシュートを打たれるが、GKチョン・ソンリョンがはじく。
 追加タイム2分。46分、井川がファールで相手を止め、FKを与える。リャンが蹴るが、クリア。47分、フロンターレが右CKを得る。憲剛が蹴るが相手DF。

 後半開始から大塚に替えて武岡が入る。エウシーニョが一列あがり、武岡が右SBに入る。小林は左ワイドへ回り、憲剛がトップ下か。最近この形の交替が多い。
 6分には、ショートコーナーからのこぼれを大島がシュート、サイドネット。大島は1試合に1本か2本しかシュートしないが、もっとねらってもいいと思う。8分、大島のドリブルから大久保へスルーパス、残念ながらオフサイド。
 11分、仙台はMF大岩に替えて蜂須賀を入れる。
 13分、憲剛からのパスを受けた小林が左からシュート、相手DF。16分、大久保がゴール正面で倒され、フロンターレのFK。憲剛が直接ねらうが、枠の上。
 23分、仙台は奥埜に替えて菅井を入れる。
 24分、エウシーニョのクロスがクリアされて得た右CK。憲剛が蹴り、谷口がヘディングシュートするが、相手GK。
 30分、エウシーニョに替えて三好が入る。31分、憲剛が右サイドからシュートするが、枠の上。
 36分、仙台はリャンに替えて西村が入る。
 37分、三好の利き足でない右足のミドルシュートがクリアされて右CKを得る。憲剛が蹴るが得点できず。
 39分、仙台のペナルティーエリア手前右からのFK。野沢が蹴るが、DF陣が防ぐ。仙台にこぼれ球をひろわれ、押され気味。
 42分、ついに三好に得点が生まれる。憲剛からのパスを受けてドリブル、相手DFの足の間を通す、左足のシュートが右隅に決まった。3−0。三好はみんなに祝福されていた。
 43分、小林に替えて橋本が入る。追加タイム4分。
 46分、大島からのパスを受けた橋本がシュート、相手DF。47分、憲剛がペナルティーエリア内でシュートするが、相手GK。48分、大久保が倒されて得た正面のFK。橋本が蹴るが壁に当たる。
 49分、仙台のFK。ゴール前の混戦からシュートされるが、全員で防ぐ。後半は仙台の勢いをうまくいなせず、押され気味だったが、三好のダメ押し点で、いい形でしめられた。
 なんと鹿島がホームでガンバに1−3で負け、フロンターレが年間首位に返り咲く。フロンターレの選手・スタッフは翌日の「高田フェス」のため、陸前高田へ。お疲れ様です。

サッカー短評 (2016.6/29)

U23日本vs.U23南アフリカ 4対1 (2016.6/29 松本) 五輪代表壮行試合

 いよいよメンバー発表前最後の試合。大島が先発した。南アフリカはリオ五輪Aグループで出場するチームで、「仮想ナイジェリア」。立ち上がりは早いブレスに長い足への対応に後手後手の場面も多く、先にハンドからPKを献上して失点。しかし前半のうちに怪我から復帰したチーム得点王、中島が同点ゴールを決め、さらに前半終わりに逆転して、相手の士気をくじいた。後半にも追加点を決める理想の展開で、手倉森監督の選考に嬉しい悩みを増やすとともに、「仮想ナイジェリア」としては疑問符のつく内容となった。
 先発は、GK櫛引。DF亀川、植田、初先発の中谷、怪我から復帰の室屋。大島と井手口のダブルボランチ、左ワイドに矢島、右に野津田。中島と浅野のツートップ。大島がキャプテンマーク。アジア最終予選を戦ったレギュラーで先発にいないのは、キャプテン遠藤、CB岩波、奈良、左SB山中。奈良と山中は怪我で間に合わない。ベンチには、右SB松原とFW鈴木武蔵が戻ってきた。なお、海外組の久保と南野、オーバーエイジ内定のDF塩谷、藤春、FW興梠は今回呼ばれていない。
 8分、大島が右サイドを上がってくる室屋に展開したが、相手DFにカットされ、右CK。キッカーは左利きの野津田。浅野とのショートコーナーからクロス、植田がヘディングするが相手GK。9分、中島のスルーパスに浅野が抜け出してシュート、枠の左。
 南アフリカは、アフリカのチームとしてはめずらしく、ショートパスをつないでくる。11分、南アフリカの右CK。やはりヒダ危機のキッカーが蹴るが、GK櫛引が飛び出してはじき出す。GK櫛引は鹿島に移籍してから試合に出ていないので心配だったが、これでひと安心。
 11分、浅野がロングドリブルで持ち上がるが、相手DFも速く、タックルされて失う。テレ朝解説の福田さんが「浅野も速いんですけどね」と相手DFに感心していた。13分には、浅野、矢島、中島、大島と渡り、大島がシュートしたが、寄せてきた相手DFに当たる。やはり振りが大きいのか。
 17分、相手シュートをDF中谷が防ぎ、南アフリカが左CKを得る。これもGK櫛引がはじき出す。
 20分、室屋が攻撃参加。ペナルティーエリア右からシュート、相手GK。こぼれを大島がつなぎ、野津田が絶好の位置からシュートするが、これも相手GK。
 次第に南アフリカがボールを持つ時間が長くなり、プレスも強くなってくる。押され気味の30分、相手右サイドからの崩しに対応した、右SB亀川がハンドの判定。日本人DFはペナルティーエリア内で手を後ろに回さないのでハンドを取られやすいが、スローリプレーを見たら、胸トラップが右腕を伝って転がり落ちていたので、いくら腕を動かしていないと言っても取られて当然だった。このPKをきっちり決められ、0−1。
 31分、日本も反撃。野津田からのパスを受けた中島が抜け出し、相手GKと1対1でシュートするが、枠の上。35分、中島からのパスを受けた亀川が攻撃参加、ペナルティーエリア手前左からシュートするが枠の左。これで得点できればPK帳消しになったのだが。
 37分、ついに得点。矢島のスルーパスを受けた大島がペナルティーエリア中央から、相手GKと1対1の局面で左へパス、走り込んだ中島が左足で流し込んだ。1−1。
 さらに44分、中島が右の矢島に展開、矢島は上がってきた室屋にパスして走り込み、室屋の折り返しをダイレクトで押し込んだ。2−1。
 46分、浅野が相手DFの甘いパスをカット、ペナルティーエリア右からクロスを入れるとフリーの中島がヘディングシュート、3−1。逆転してハーフタイム。

 後半開始からボランチ井手口に替えて原川、野津田に替えて初招集のFW伊東が入る。伊東は足が速いらしい。南アフリカもGK、DF、FW二人と、計四人も交替。監督は相当、活を入れたに違いない。
 6分、また追加点。ついにFW浅野が得点。CB植田が鋭いロングフィード、相手DFに渡るが、クリアミスを浅野がひろい、相手DFをかわしてシュートを決めた。4−1。日本はここで大島に替えて橋本が入る。キャプテンマークは植田に巻いてやっていた。大島は何とか当確か。橋本はボランチに入る。いよいよ最終テストの色合いが強くなる。
 8分、左サイド深くから伊東がクロス、浅野がボレーシュート、枠の外。14分、日本は浅野に替えてFW豊川が入る。ここで伊東と豊川のツートップ、中島が左ワイドに回る。
 16分、日本のFK。豊川が蹴るが、相手DF。22分、左SB亀川に替えて、怪我から復帰の松原が入る。松原は右SBに入り、室屋が左へ回る。室屋が左右そつなくこなせば、当確だろう。亀川は当落線上か。同じポジションの藤春がオーバーエイジに内定している。
 25分、南アフリカのシュートを植田がブロZ ク、右CKを与える。ショートコーナーから、ヘディングシュートされるが、枠の外。南アフリカの選手たちは、がっかりしてしまったのか、長旅の疲れが出たのか、前半のような速さがない。
 34分、日本は矢島に替えて、これも怪我上がりのFW鈴木武蔵を入れる。武蔵は中島とツートップ、左ワイドに豊川、右に伊東が回る。これで交替枠六人全員を使った。怪我上がりの中島、室屋は90分のプレーできるか見るのだろう。
 38分、日本の右サイドからのFK。キッカーの松原が武蔵に出すが、トラップが弾んでボールを失う。
 43分、松原が右サイドから入れたクロスに豊川がヘディング、相手GK。これで得たCKを豊川が蹴るが、これも相手GK。追加タイム2分あったが、危なげなく勝利。
 あさっての7/1、最終メンバー発表。GK櫛引は当確だろう。控えGKは何人なのかで中村以外のメンバーはきびしいか。DFは植田と室屋以外はわからない。岩波が間に合うか、塩谷と組むのか。中谷も悪くなかったし、ベンチにいた三浦も悪くなかった。MFはキャプテン遠藤の他、大島も当確と思いたい。点のとれる矢島も当確だろう。野津田と井手口、原川は当落線上か。橋本は厳しいか。FWは、興梠に加えて久保もいる。今回のメンバーでは、中島と浅野が当確だろう。伊東、鈴木武蔵はきびしいか。オナイウは当落線上か。

 7/1記。GK櫛引(鹿島)、中村(柏)。DF藤春(ガンバ)、塩谷(広島)、亀川(福岡)、室屋(FC東京)、岩波(神戸)、植田(鹿島)。MF大島(川崎)、遠藤(浦和)、原川(川崎)、矢島(岡山)、中島(FC東京)、南野(ザルツブルク)、井手口(ガンバ)。FW興梠(浦和)、久保(ヤングボーイズ)、浅野(広島)。バックアップにGK杉本(徳島)、DF中谷(柏)、MF野津田(新潟)、FW鈴木武蔵(新潟)。三浦、松原、橋本、伊東、オナイウ、富樫は落選。

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サッカー短評 (2016.6/25)

川崎フロンターレvs.大宮アルディージャ 2対0 (2016.6/25 等々力) 第17節

 第1ステージ最終節。人事は尽くしたが、鹿島が最下位に負けるわけもなく、またまた2位。憲剛が試合後のインタビューで「まだまだこれで終わりじゃないんで。みんなでセカンドステージ優勝しよう!」と無理矢理前を向いた発言が、NHK-BS「速報Jタイム」で宮崎キャスターの「感RUI」コーナーで取り上げられていた。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、車屋、谷口、井川、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、左ワイドに憲剛、右に小林。大久保と大塚のツートップ。憲剛は「サイドなんて何年ぶりかわからない」と言ったらしい。怪我人にエドゥアルド、登里。
 大宮アルディージャも怪我人が多いらしく、FWムルジャがいない。MF江坂と家長がツートップか。CBに元神戸の河本と元フロンターレの菊地。GK加藤。システムは同じ4−4−2。
 福岡戦は立ち上がりが悪かったので、その反省を生かすはずだったが、15分ほどは固かった。5分に大宮右サイドから崩され、クロスが入ってヒヤリ。7分には家長にシュートを打たれる。枠の外。さらに10分、相手CB菊地にロングシュートを打たれる。これはGKチョン・ソンリョン。
 フロンターレの初シュートは15分、大塚。これは相手DF。こぼれを大島がシュート、相手DF。続けて16分、大久保がパスカットからシュート、枠の上。
 20分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴り、最後大久保がシュートに持ち込むが枠の外。22分、先制。憲剛が相手FW家長からボールカット、直ちに右斜め前へスルーパス、大塚が納めて、相手GKをひきよせてから左奥にシュートを打ち込む。
 現金なもので、先制すると、ボール回しに余裕が出てきた。26分、ネットからのパスを受けた憲剛がワンタッチで大久保にパス、大久保はオーバーヘッドでシュートするが枠の外。30分、パスをつないで、最後は小林がシュートするが、ヒットせず。
 32分、大宮アルディージャの右サイドバック奥井からクロスを入れられ、相手FW江坂にヘディングされるが、枠の外。35分、今度は左サイドを泉澤にドリブルで切り込まれ、折り返しのクロスが入るが、ネットが止める。スカパー解説の水沼さんが「泉澤は本当のトセリブラー」と言う。
 38分、右サイドエウシーニョからのクロスに大久保がヘディングシュートをうつが、枠の外。惜しくも合わず。
 追加タイム1分。46分、フロンターレのFK。憲剛が蹴り、相手DFがクリアしたこぼれを大塚がひろってクロスを入れるが、相手GK。ハーフタイムでも度ツテくるとき、大久保がさかんに大島に何か言っていた。

 後半5分、小林が右から入れたクロスがクリアされ、CKをえる。憲剛が蹴り、最後はネットがシュートするが枠の上。
 11分、追加点。憲剛がドリブルでペナルティーエリアに切り込み、左足でシュート、これが左隅に決まる。まだ腰が少し痛いのではないかという動きだったが、気迫を感じる。
 13分、大宮の右ワイド沼田にもちこまれ、シュートされるが、GKチョン・ソンリョンが止める。15分、大宮アルディージャが一人目の交替。その沼田に替えてマテウスが入る。
 19分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴るが、相手DF。入場者数が発表され、過去最高の2万6千人。
 20分、大宮の左CK。家長が蹴り、菊地が触るが、クリアする。25分、大宮のFK。岩上が蹴るが、ニアサイドで憲剛がクリア。
 26分、大塚に替えて原川を入れる。てっきり怪我あがりの憲剛かと思ったが、違った。左ワイドに入り、憲剛がトップ下になったのか。どこに入ったのか、ちょっとわからない。28分、憲剛がパスカットし、ペナルティーエリアの大久保にパス、大久保のシュートは相手DF。大久保は今日、少し動きが鈍い感じ。
 29分、大宮の右サイドから奥井がクロスを入れ、クリアを泉澤がシュートするが、枠の外。大宮は二人目の交替。江坂に替えてFWペチュニクを入れる。二人も外国人助っ人がベンチスタートとは、どうしたのか。
 34分、フロンターレも二人目の交替。少し前からネットが右手を傷めたらしく、交替の合図を送っていたらしい。ネットに替えて中野が入る。中野は左ワイドに、原川がボランチに入った。
 35分、相手FWペチュニクにクロスが入り、ポストプレー、マテウスにシュートされるが、GKチョン・ソンリョンが防ぐ。38分には、左サイドを泉澤に突破され、いったんはクリアするが、こぼれを岩上にシュートされる。枠の外。
 39分、大宮は三人目の交替。泉澤に替えて元フロンターレの横山が入る。フロンターレも三人目の交替。なんと大久保に替えて武岡が入る。武岡は右サイドバックに入り、エウシーニョが一列前へ。小林のワントップか。大久保は、ベンチでも大塚に指導していた。
 42分、大宮右サイドから家長がループパスをペチュニクに送り、ペチュニクにシュートされるが、枠の右で助かる。家長のパスは本当にこわい。
 44分、井川がファールで止め、イエローカード。相手FKは岩上が蹴るが、クリア。
 45分、相手ゴールキックをカットし、最後は原川がシュートするが、惜しくも相手GK正面。追加タイム4分。
 47分、大宮の左CK。これはクリアするが、48分、相手FWペチュニクに裏をとられ、シュートされるが、枠の外で助かる。
 49分、エウシーニョが右から入れたクロスに憲剛が飛び込み、ヘディングするが、相手GK正面。サポーターが「アヴァンテ」を歌い出す。50分、ペナルティーエリア外左寄りからFK。憲剛のキックを小林が反転シュートするが、相手GK正面。これでタイムアップ。
 他会場の鹿島が2−0で勝ちきって、ファーストステージ優勝。なんと7年ぶりのタイトルだとか。試合後のインタビューで、風間監督は「連敗もしていないし、連続引き分けもしていない。」と言っていた。それなのに鹿島に勝てなかった。水沼さんに「セカンドステージの意気込みは」と聞かれた風間監督は、「がんばります。」と言って去っていた。

サッカー短評 (2016.6/18)

アビスパ福岡vs.川崎フロンターレ 2対2 (2016.6/18 レベスタ) 第16節

 ついに首位陥落。最下位の福岡に2点先制され、追いつくのがやっとだった。今まで勝ち点1差で鹿島を上回っていたが、残り5試合になってから鹿島は4連勝。フロンターレは自力優勝が消滅。
 大分に負けて優勝を逃したときを思い出した。アウェイの博多と言えば、最初の昇格のチャンスを逃した地でもある。どうして選手も監督も違うのに、見たことのあるような状況になってしまうのか。20周年の今年はそれを乗り越える気概を見せるはずではなかったのか。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、谷口、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、トップ下に大塚。左ワイドに登里、右に小林。大久保のワントップ。憲剛は直前に背中と腰を傷めたとかで前日練習を休み、遠征にも帯同しなかった。
 福岡は、いつもと少し違う戦い方をしてきたらしい。井原監督が、フロンターレがハイプレスに弱いことを突いて、FWウェリントンもすばやく戻ってブレスする戦法をとってきた。
 前半9分、相手GKからのロングフィードが相手FWウェリントンに入り、うまく落としたボールを邦本がパス、これを受けた相手FW金森がゴールに流し込んだ。全て流れるようなワンタッチで、フロンターレの守備陣は後手に回り、飛び出したGKチョン・ソンリョンも脇をぬかれた。
 続けて15分にも金森に決められる。金森は邦本とパス交換して左サイドから切り込み、エウシーニョをかわして、右隅にうちこんだ。
 悪いことに、22分、エドゥアルドが左もも裏を傷めて急遽井川と交替。スカパー解説の平野は、少し前の攻撃で「ヒールパスを送ったとき傷めたのだろう」と言う。
 42分、やっと1点返す。登里が大島にパス、大島のスルーパスを、小林がマークに付いていた相手FWウェリントンの背後を回って受け、冷静にループシュートをうつと、出てきた相手GKの頭上をこえ、バーに当たって落ちたところがゴール内。大久保もつめていた。

 後半始めから登里に替えて武岡が入る。エウシーニョが一列上がり、小林が左へ回る。武岡は2得点した金森ストッパーらしい。
 1分、相手クリアをひろったエウシーニョがペナルティーエリア内で相手DFをかわしてシュートするが、少し弱くなり相手GK。
 3分、相手FWウェリントンからのパスを受けた金森が左サイドを突破、シュートするが、わずかに左ポスト外。交替で入った武岡が併走してシュートコースを狭めたのが効いたか。
 6分にも、GKチョン・ソンリョン、武岡、エウシーニョ、大塚、小林とつなぎ、小林からのパスをダイレクトでエウシーニョがシュートするが枠の外。
 11分、大久保がファールされて得たFKを大久保自らねらうが、壁に当たり、こぼれを相手GKにとられる。15分にもFKを得て、今度は大塚が蹴り、小林がヘディングするが枠の外。福岡はファールが増えてくる。
 17分、大塚のパスを受けた車屋がドリブルでペナルティーエリアに進入、そのままシュートするが相手GK。
 23分、福岡はウェリントンに替えてFW平井を入れる。
 27分、大塚のシュートのこぼれをひろった大島がペナルティーエリア内で倒され、PKを得る。主審は西村さん。これを大久保が、相手GKが動くのを見て、中央に蹴りこんだ。やっと同点。
 29分、相手GKは追いつかれて動揺していたのか、ゴールキックを大塚にぶつけてしまい、ボールがゴールの方へ。わずかに右ポストの外側を出ていったが、これが入っていたら、相当ダメージを与えられた。30分、武岡のクロスのこぼれを大久保が強いシュートをうつが、相手GK。
 32分、福岡はFW金森に替えてFW坂田を入れる。34分、フロンターレは三人目の交替。エウシーニョに替えて田坂を入れる。
 39分、福岡も三人目の交替。ボランチ末吉に替えてMF田村が入る。いつもと交替のパターンが違うらしく、ピッチ解説のOBとアナウンサーが驚いていた。
 追加タイム4分あったが、福岡に守りきられて引き分け、2位に転落。せめて憲剛がベンチにいてほしかった。2位の鹿島は神戸に先制されたが、前半で追いつき、後半で逆転して首位浮上。

サッカー短評 (2016.6/11)

横浜F.マリノスvs.川崎フロンターレ 0対2 (2016.6/11 日産ス) 第15節

 今日を含めて前期はあと3試合。まだレッズが残り2試合多いが、6/15と6/22の水曜開催の5連戦。その暫定3位のレッズと2位の鹿島が今節対戦する。フロンターレは勝つしかない。守備のマリノス対攻撃のフロンターレという構図。
 前半、攻めてはいたが決められず、流れが傾きつつあった27分に、こぼれ球をネットが思い切りよくシュートして先制。後半、マリノスが攻撃の外国人選手を投入して、リズムを作りつつあった34分、今度は小林がペナルティーエリア内でファールをもらい、PKを大久保が落ち着いて決めて、逃げ切った。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、谷口、エウシーニョ。ネットと大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に小林。ワントップに大久保。小林と大島は代表に行った疲れがあるらしいが、「そんなことは言っていられない。」憲剛のマークに中町がついていた。
 マリノスは、伊藤翔のワントップ、左ワイドに斎藤、右に遠藤渓太、トップ下に中村俊輔。中町とパクのダブルボランチ。DF新井、中澤、栗原、小林祐三。GK榎本。新井は大卒ルーキーらしい。遠藤とパクも知らない選手。
 最初のチャンスは5分。縦パスを受けた小林が右から低くて速いボールをゴール前に通すと、ファーサイドに滑り込んだ大久保が靴の裏で触ったが、左ポスト直撃。このところ試合最初の絶好機に決まらない。
 10分、マリノスの右CK。俊輔が蹴るがニアで小林がクリア。12分、今度はフロンターレのFK。憲剛が蹴るが相手GK。13分、エウシーニョが右から入れたクロスに大久保がヘッド、枠の外。15分、憲剛の右CKは相手DF。19分、エドゥアルドが最後尾からループパスを送り、憲剛がヘッドでかろうじて触ってDFライン裏に落とすが、そこには誰も走り込んでいない。
 20分、22分と相手FW斎藤にドリブルで左サイドから切り込まれるが、DFとGKで防ぐ。23分、マリノスの左CK。俊輔が蹴るが、ゴール前でオフェンスファール。
 27分、先制。車屋が左サイドをえぐり、深い位置からクロス、これは相手DFにクリアされるが、すぐエウシーニョがペナルティーエリア内で拾う。すかさずマリノスのDF新井がつめ、俊輔にパスするが、ずれてルーズボールとなり、それをネットがミドルシュートして決めた。
 31分、エウシーニョからのパスを憲剛がダイレクトでシュートするが枠の左。
 41分、大久保が俊輔を倒してしまい、中央左寄りからのFK。俊輔が蹴り、エドゥアルドとGKチョン・ソンリョンが守る。
 追加タイム2分。46分、小林が中澤にマークされながら、鋭いシュート、枠に飛ぶが相手GK、はねかえりにさらにつめるが中澤にブロックされる。前半、マリノスのシュートは0本、フロンターレは5本。

 後半、マリノスは右ワイドの遠藤に替えてオランダから移籍のマルティノスを入れる。1分、マリノスの斎藤がミドルシュート、枠の左。これがマリノスの初シュート。
 4分、憲剛からのパスを受けた大島がミドルシュート、枠の外。5分、登里がドリブルから大久保へパス、ゴール前に走り込んだ登里へ再びループパスが出て、ダイビングヘッドでとびこむが、相手GK正面。
 8分、マリノスのFK。俊輔が蹴り、ゴール前で混戦となるが、最後は憲剛がクリア。12分、今度はフロンターレの左CK。憲剛が蹴り、混戦となるが、押し込めない。
 13分、相手MFマルティノスが右からすばやいクロスを入れ、ゴール前に相手FW伊藤が走り込む。これがマリノスのやりたい攻撃で、合えば同点だった。
 16分、登里に替えて武岡が入る。ノボリのいた左ワイドに小林が回り、エウシーニョが一列上がって、武岡が右サイドバック。
 19分、マリノスの斎藤にドリブルからシュートまでいかれ、ブロックするがCKを与える。20分、マリノスも一人目の交替。新井に替えて喜田が入る。フロンターレは大島が担架で出て、FW大塚が入る。大島がどうしたのかよくわからない。心配だ(後でHPの本人のコメントを見たら「足がつっただけ」。よかった。五輪代表の怪我が続いているから…)。憲剛がボランチに下がる。相手左CKは俊輔が蹴り、こぼれを右からつめた相手DF栗原にシュートされるが、武岡とエドゥアルドが体をはって防ぐ。
 25分、大塚のシュートは防がれるが、右CKを得る。憲剛が蹴るが、合わず。26分、大塚からパスを受けた小林がシュート、枠の外。まだお払いしていないのか。
 27分、また斎藤がドリブルからシュート、GKチョン・ソンリョンが止め、谷口がクリア。マリノスのマルティノスをファールで止め、FKを与える。俊輔が蹴り、またもや混戦になるが、CKに逃げる。俊輔の左CKに中澤がヘディングに来るが、なんとか防ぐ。
 34分、小林がペナルティーエリア内で相手ボランチ喜田に倒され、PKの判定。スカパーの解説、川勝さんは「中澤がカバーに来ていたので、喜田はあそこまでしなくてよかった」と言う。このPKは、大久保が相手GKをよく見て、一瞬右にフェイントをかけ左に跳んだ逆をついて右上サイドネットにしっかり決めた。少し押され気味の展開だったので、これで一息つけた。
 37分、マリノスは、ボランチの中町に替えてFWカイケを入れる。
 40分、エウシーニョがシュートするが枠の左。マリノスのカウンターとなり、相手FWカイケに左サイドから折り返されるが、CKに逃げる。俊輔の左CKのこぼれを喜田がシュートするが、大塚が防ぐ。
 45分、大久保に替えて三好が入る。追加タイム3分。47分、憲剛がドリブルしているところを俊輔がファールで止め、イエローカード。
 49分、カイケにシュートされ、クリアがマリノスの右CK。サポーターが「アヴァンテ」を歌っている。俊輔が蹴り、これもクリアすると、やっとタイムアップ。
 試合後の川勝さんのインタビューで、風間監督は「もう少し早く2点目をとってくれると楽なんだが。」と苦笑い。「内容の差を得点の差にしないと。」とも言っていた。
 2位と3位対決は、2位の鹿島が勝って、鹿島とは勝ち点1差のままだが、レッズとは暫定7差になった。

サッカー短評 (2016.6/7)

日本vs.ボスニア・ヘルツェゴビナ 1対2 (2016.6/7 吹田ス) キリンカップ決勝

 ボスニア・ヘルツェゴビナは強かった。まさに世界ランク20位と53位の戦いだった。0−0の間は、かなり日本の形もできたが、日本がやっと宇佐美のすばらしいドリブルから清武が得点した後、あっという間に同点にされ、後半は押される一方でついに逆転され、最後は追加タイムの絶好の得点機に、先発に抜擢された若きFW浅野がペナルティーエリア内でパスして同点機を逸して負けた。
 先発は、GK西川、DF長友、森重、吉田、酒井高徳。長谷部と柏木のダブルボランチ、左ワイドに宇佐美、右に浅野、トップ下は清武。ワントップに岡崎。浅野は初先発。小林は後半43分に長谷部と交替で出たが、あまりにも時間が短く、一回くらいしかボールに触っていないのではないか。初選出の小林祐希は途中から出たが、大島は出なかった。
 5分、清武が右の酒井高徳にパス、酒井が攻め上がってファーへクロス、しかし相手DF。ボスニアは平均身長で180pを超えており、日本と10p以上の差がある。吉田がマークしている相手CFジュリッチは199pある。
 10分、相手右サイドをハイロビッチが突破し、ペナルティーエリア内でシュートされるが、GK西川が防ぐ。続く右CKも合わせられるが、枠の外。
 12分、宇佐美がペナルティーエリア外の左からねらいすましてシュート、しかし相手GK。続く日本の右CKでは、清武が蹴り、吉田がヘディングするが、相手CFジュリッチに寄せられ、枠の外。
 15分、宇佐美がペナルティーエリア外左から長谷部に落とし、長谷部がワンタッチで縦パス、これをペナルティーエリア内で受けた清武が反転してシュート、相手GKがわずかに触ってバー直撃。これが一番惜しかった。
 18分、相手右CK。ヘディングシュートされるが、GK西川。
 22分、宇佐美がたくみなドリブルでペナルティーエリア左に進入、シュートするが相手DF。25分、清武からのパスを受けた宇佐美が左からクロス、ファーで浅野が思い切りよくヘディングシュート、そのこぼれを柏木がシュートするが、枠の上。
 28分、先制。宇佐美がまた左からドリブル、左サイドをかけあがる長友にパスかと思わせて中央へ低いクロス、これに走り込んだ清武がニアで合わせて、ゴールイン。
 しかし、喜びもつかの間、29分、あっという間にロングボールをDFラインの裏に入れられ、相手FWホジッチにヘディングされ、いったんはこれをGK西川がはじくが、さらにつめてきたジュリッチに押し込まれた。吉田はホジッチについており、森重はジュリッチのマークに戻りきれていなかった。
 36分に日本の右CK。清武が蹴るが、相手DF。39分には左寄りでFK。柏木と清武が立ち、柏木が左足でクロスを入れるが、相手GK。45分、宇佐美からのクロスに岡崎と浅野がつめるがクリアされる。
 追加タイム1分。47分、相手FK。二人立ち、左利きの方が蹴るがバー直撃。1−1でハーフタイム。

 後半開始から、日本は柏木に替えて遠藤が入る。3分、清武が左前方にスルーパス、走り込んだ浅野がシュート、相手DF。続く右CKもクリアされる。5分、長谷部のスルーパスに走り込んだ宇佐美がダイレクトでクロスを入れるが相手DF。
 次第にシュートまでもっていけないどころか、クロスも入れられなくなってくる。11分に、右サイド酒井からのクロスに岡崎がニアに飛び込むが、合わず。18分、遠藤がロングパスを前線に送り、浅野の快足を生かそうとするがオフサイド。
 21分、ボスニア一人目の交替。MFドゥリェビッチに替えてMFステバノビッチが入る。直後にピッチ中央からの相手FKで、右サイド前方に長めの鋭いパスが通り、入ったばかりのステパノビッチが受けてペナルティーエリア手前右からスルーパス、走り込んだ相手FWジュリッチに簡単に流し込まれる。ボールを保持している時間は日本の方が長いが、相手には鋭いカウンターがあり、一発で決める力がある。
 25分、長友に替えて槙野が入る。26分、日本の右CK。清武のキックをニアで岡崎が合わせようとするが、相手DF。
 29分、ボスニアのカウンター。右サイド、ステパノビッチのドリブルのこぼれ球をホジッチがダイレクトでシュート、枠の左。枠に来たら決まっていた。宇佐美に替えて小林祐希が入る。
 31分、ボスニアは二人目の交替。FWジュリッチに替えてMFコジュリが入る。34分、日本は岡崎に替えてFW金崎がワントップに入る。
 35分、長谷部からのスルーパスを受けた清武が反転してシュート、右のポストに当たるがオフサイド。
 42分、小林祐希からのループパスを受けた浅野がシュート、相手DF。40分くらいから交替で待機していたFW小林悠が、43分、長谷部と交替。ボスニアも三人目の交替。MFブランチッチに替えてMFアレジナが入る。
 日本の右CK。清武のキックはファーまで跳び、最後は浅野がクロスを入れるが合わず。
 46分、ボスニアは四人目の交替。MFハイロビッチに替えてDFコソリッチが入る。追加タイムは4分。
 48分、ペナルティーエリア内右でパスをフリーで受けた浅野が、シュートすれば同点、というところで折り返しのパス、これを相手DFにクリアされる。ハリルホジッチ監督は怒りの表情。
 49分、ループパスを受けた金崎がヘッドで落としたボールを、左から走り込んだ槙野がダイレクトでクロス、小林悠が受け反転してシュートしようとするが相手DFにブロックされる。これで時間切れ。善戦はしたが、この程度の攻撃では、なかなか固い守備は打ち破れないし、こんなお粗末な守備では、簡単に失点してしまう。

サッカー短評 (2016.6/4)

日本女子vs.アメリカ女子 3対3 (2016.6/3 コマースシティ・コロラド) 国際親善

 高倉麻子監督初戦は、惜しいドローゲーム。なんと日本が岩渕の美しいループシュートで先制し、一時は大儀見の追加点で2−0に。前半のうちにモーガンに1点返され、後半にGKとDFの連携ミスから、またモーガンに同点にされ、大儀見の退場で一人少なくなってからは劣勢となり、後半40分には、ついに逆転された。しかし、追加タイム4分の間に、後半途中から入ったFW横山が同点弾を決め、引き分けた。
 先発は、GK山下(日テレ)、DF初招集の佐々木(仙台)、熊谷(リヨン)、村松(日テレ)、有吉(日テレ)。阪口(日テレ)と宇津木(シアトル)のダブルボランチ、トップ下に初招集の千葉(ハリマ)、左ワイドに大儀見(フランクフルト)、右に中島(神戸)。ワントップは岩渕(バイエルン・ミュンヘン)。昨年のワールドカップカナダ大会の決勝・アメリカ戦と先発は6人変わった。宮間は呼ばれていない。セットプレーは中島が蹴った。
 アメリカはワンバックやチェイニーなど数人が引退。しかし、今年のリオ五輪の優勝候補最右翼。かたや日本はアジア予選で敗退し、次の大会に向けて再生中。
 先制点は前半14分。フジテレビの青嶋アナが「岩渕はGKソロから得点を取りたいでしょうね。」と言ったすぐ後だった。


 6/6に行われた第2戦は、先発を6人入れ替え、0−2でアメリカがリードしていた後半31分、雷雨のため中断、そのまま打ち切りとなった。

サッカー短評 (2016.6/3)

日本vs.ブルガリア 7対2 (2016.6/3 豊田ス) キリンカップ

 思わぬ大勝となった。日本は今までブルガリアに勝ったことがないらしい。しかもほぼこのメンバーのチームが先日ポルトガル代表に勝ったというFIFA69位(日本は53位)。岡崎のすばらしい先制点はともかく、こんな大差がつくのは、想定外ではないか。代表強化になるのか、少し心配だ。
 フロンターレの小林が先発した。背番号は、ドイツに行って怪我している武藤と同じ14番。先発は、GKほぼ1年ぶりの川島、DF長友、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部と柏木のダブルボランチ、香川のトップ下。左ワイドに清武、右に小林、ワントップに岡崎。ハリルホジッチ監督になってから、清武と香川の同時先発は初めてらしい。
 前半3分には、右から酒井が入れたクロスのこぼれを柏木がシュート、枠の上。先制点は4分。柏木がループで相手DFラインの裏へスルーパス。ニアで小林がDFをひきつけ、ファーで相手DFの背後から走り込んだ岡崎がピンポイントヘッドでたたきこんだ。これで代表通算49点目。
 ブルガリアは堅守速攻が持ち味で、サイド攻撃が得意らしい。左ワイドには、マルセリーニョというブラジルから帰化した選手もいる。しかし、日本のダイレクトパスやちょこまかした動きにややとまどっているか。
 14分、柏木の左CKからのこぼれを酒井宏樹がヘディングシュート、相手GK。続く右CKは清武が蹴るが、相手DF。
 22分、最大のピンチ。ブルガリアが右からクロスを入れ、中央で相手ワントップのランゲロフにヘディングシュートされるが、GK川島が左手一本ではじき出した。これで川島健在をアピール。続く相手左CKはミスキックか、ラインをわる。ここで同点になっていれば、もう少し拮抗したゲームになったのではないか。
 追加点は27分。柏木が左サイドをかけあがった長友にパス、長友からのクロスにファーで香川がヘディングシュート。香川のヘッドでの得点はめずらしい。テレ朝解説の中山が「小林が相手DFをひきつけて、香川のスペースをつくっている。」と言う。
 30分、ブルガリアのFK。ペナルティーエリア左横からのキックが森重に当たり、あわやオウンゴールかという寸前に酒井が蹴り出す。
 35分、さらに追加点。これまで右サイドの守備に走り回っていた小林が、右奥深くから低く鋭いクロスを入れると、ニアで清武がスルー、ファーで香川が相手DFをかわして、左隅にシュート。
 小林は、ここまで何度もラインの裏をとろうと走り始めるが、そのタイミングでパスが出てこない。解説の中山は「小林のダイアゴナルランはすばらしい。」と評価してくれるが…。
 38分、またまた追加点。ブルガリアはやる気が失せたのか。日本の右CK。清武が蹴り、香川、長谷部とつなぎ、長谷部の右からのクロスをファーで森重がヘッドで落としたところへ吉田がヘディング。これが決まって4−0。
 43分、香川が相手DFにぶつかりに行って倒れなかったが、やはりどこか痛めたらしく、しばらく右腰をおさえて立っていたが、自ら倒れ、44分、宇佐美と交替。宇佐美は左ワイドに入り、清武がトップ下に回る。

 後半開始から、日本は岡崎に替えてFW金崎が入る。ブルガリアはDFを一人交替。親善試合なので6人まで交替できる。
 8分、日本の右CK。清武が蹴り、酒井がヘディングするが枠の左。再び、清武から金崎へパス、金崎のパスに走り込んだ清武が折り返し、攻撃参加していた吉田が合わせて5点目。ブルガリアは、後半たてなおして攻める出鼻をくじかれる。
 11分、ブルガリアは、FWマルセリーニョに替えてMF17番が入る。
 12分、清武が右サイドに上がってきた酒井にパス、酒井が入れたクロスをファーで宇佐美が受け、シュートをうつときれいに右上隅に吸い込まれる。6−0。
 ブルガリアは13分、トップ下の10番ポポフに替えてMF22番が入る。14分、日本も小林に替えて浅野が入る。小林はシュートチャンスがなかった。
 直後に1点返される。吉田のクリアをひろわれ、パスをつながれ、ゴールを許す。6−1。ブルガリアはさらに17分にも四人目の交替。右SBのポポフを下げてDF14番を入れる。ブルガリアは少し立ち直ってきた。
 22分、宇佐美がドリブルからシュートまでいくが、枠の左。25分、日本も四人目の交替。清武に替えて原口が入る。28分、ブルガリアは五人目の交替。ワントップのランゲロフに替えてFW23番が入る。
 28分、こぼれ球を原口がドリブルしてシュートするが、相手GK。31分、ブルガリアは六人目の交替。日本も長谷部に替えて遠藤航が入る。
 37分、ブルガリアに2点目をとられる。スルーパスに走り込まれ、シュートをうちこまれた。6−2。39分、日本も六人目の交替。吉田に替えて庄司が入る。失点しても若手の虫干しができる点差ということか。
 42分、浅野が俊足を生かしてドリブルでペナルティーエリア右に進入、相手DFがわずかにユニフォームをひっぱり、一瞬もちこたえたが、倒れると主審の笛。少し甘いように思うが、ホームアドバンテージか。主審はポーランドの人。PKキッカーは、宇佐美のようだったが、浅野が蹴りたいと言ったらしく、宇佐美が監督に合図してOKをもらい、浅野が自ら蹴りこんだ。テレビ画面には、観客席の浅野の家族が写り、お母さんは両手を合わせて下を向いて見ないようにしていた。7−2。
 45分、今度は金崎のバックチャージがファールの判定でブルガリアのPK。しかし、枠内の右をねらったキックは、GK川島がはじく。
 追加タイム3分。このままタイムアップ。

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サッカー短評 (2016.5/29)

川崎フロンターレvs.ジュビロ磐田 1対0 (2016.5/29 等々力) 第14節

 後半43分のオウンゴールでかろうじて勝利。まあ後半はかなり押し込んで、今にも点が入りそうな場面が何回もあった。とにかく、昼間のゲームで鹿島が勝って、勝ち点30とし暫定首位になっていたので、勝たないといけなかった。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、谷口、エウシーニョ。ネットと森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に小林。大久保のワントップ。大島と原川は、U23の遠征から帰国しているが、ベンチ外。また、キリンカップに向けての日本代表に、小林の他に初めて大島も呼ばれた。
 ジュビロは、ワントップに怪我から復帰のジェイ、二列目にアダイウトンと小林祐希。山本康裕と宮崎のダブルボランチ、左右のアウトサイドに太田と小川。森下、大井、藤田の3バック。GK八反。ジュビロの小林祐希も初の日本代表に選出。
 立ち上がりから、磐田の積極的なプレスにパスがつながらない。ワントップのジェイは190pもあるが、中盤まで下がってきてボールを受け、ポストプレーも球出しもうまい。
 5分、フロンターレのFK。憲剛が蹴るが壁に当たる。6分、ネットのスルーパスにを受けた久保がシュートするが相手GK。さらに小林のシュートのこぼれ球を再度大久保がシュートするが枠の上。
 11分、相手MF小林祐希にドリブルでペナルティーエリアに切り込まれるが、谷口とエドゥアルドではさんでボールカット。
 13分、ジェイと競り合っていたエドゥアルドにイエローカード。スカパー解説の平野さんが「この時間にカードをもらうのは早いですね。」と言う。これで与えたFKを山本が蹴り、ジェイにヘディングされるが弱く、GKチョン・ソンリョン。
 19分にもFKを与え、中盤左寄りから山本が蹴り、クリアしたボールを相手DF藤田がシュートするが枠の上。
 21分、大久保がペナルティーエリア外左寄りから、相手DFをはずしてミドルシュートをうつが、枠の外。なかなかパスがつながらない。30分には、憲剛が右上のスペースにループでスルーパスを送り、小林がギリギリで追いついて折り返したが、すべってしまい、相手GK。34分にも、谷口の縦パスを受けた小林が折り返すが、憲剛は間に合わず。
 37分、相手FWジェイが右サイド太田にパス、太田がダイレクトで入れたクロスにアダイウトンが合わせるが、その前に谷口がクリア。
 38分、森谷に替えて大塚が入る。大塚は、水曜日のナビスコで2得点しており、ラッキーボーイになるかもしれない。森谷が特に悪いようには見えなかったが、攻撃に役に立っているようにも見えなかった。森谷の位置に憲剛が下がる。
 39分、登里が左からクロスを入れ、相手DFに当たりCKかと思ったが、ラインを切っておらず、相手GK。42分、スルーパスをペナルティーエリア左外で受けた大久保に、相手GKがエリアの外までボールカットに飛び出して来て倒してしまい、イエローカード。このFKを憲剛が蹴り、ファーで谷口がヘディングするが、右上角に当たる。
 45分、相手MF小林祐希からのパスを受けた宮崎にシュートされるが枠の外。

 後半7分、車屋のドリブル突破を止めた相手DF藤田にイエローカード。これで得たFKはペナルティーエリアすぐ外左角。憲剛が蹴り、相手にクリアされるが、こぼれ球をエウシーニョが思い切りよくシュート、枠の外。
 9分、谷口が持ち上がって小林にパス、小林は大塚にパスするがカットされ、カウンターを受ける。太田からのパスを受けた小林祐希に右からシュートされるが、GKチョン・ソンリョン。
 14分、CKのこぼれ球を憲剛がクロス、また谷口がヘディングするが枠の右。16分、磐田はジェイに替えてFW斎藤を入れる。大久保からのパスを受けた大塚が切り込むがクリアされ、左CKを得る。憲剛が蹴り、ファーで大久保がシュートするが枠の外。そろそろ決めてほしい。
 24分、左サイドで大久保が走り込んだ大塚にパス、大塚は下がり気味の大久保にリターンパス、大久保が左下めがけてシュートするがわずかに枠の左。
 後半は、パスがつながるようになり、くずしてシュートまで行けるようになったが、枠にいかず。
 31分、解説の平野さんが「最も印象に残った場面」に選んだ攻撃。登里が小林にパス、小林は落としたボールを憲剛とパス交換、リターンを中央へ鋭いクロス、ファーに走り込んだ大久保がスライディングで押し込もうとするが、わずかに間に合わず。大久保はポストに寄りかかって悔しそう。
 32分、磐田は太田に替えて中村太亮を入れる。
 35分、右サイドから連続攻撃をかけるが、憲剛のシュートは相手DF、大久保のシュートはオフサイド。
 39分、少し前に相手との競り合いで足を痛めた登里と中野が交替。磐田も小林祐希に替えて松井が入る。中野は入ってすぐのプレーでボールをカットされ、相手FWアダイウトンにシュートされるが、DF陣とGKチョン・ソンリョンが防ぐ。
 41分、右サイドからくずして、最後は小林がシュートするが枠の上。43分、中野がドリブルで左から中央へ進み、下がり目の大久保にパス、大久保はねらいすまして、右サイドから上がってきたエウシーニョにパス、エウシーニョがダイレクトでゴール前に鋭いクロスを送ると、ニアに走り込んだ小林の前に入り込んだ相手DF小川がオウンゴール。まるで小林が決めたようにゴール裏のサボーターの方へ両手を広げて走っていく。
 追加タイム4分。ここで磐田のカウンターを許すと元も子もない。48分、磐田がロングボールを入れてくるが、DFが対応。49分、大塚に替えて武岡が入る。大塚が悪いわけではなく、守備固めと時間を使うためだろう。武岡が右サイドバックに入り、エウシーニョが一列上がったはず。サポーターが「アヴァンテ」を歌う。なんとか逃げ切った。
 上位チームは、浦和レッズがアウェイで鳥栖と0−0で引き分け。首位キープ。
 平野さんの監督インタビューは、両監督とも清水商業の先輩で「やりにくいです」と汗かき。なんとマッチコミッショナーも先輩とか。風間監督は、「もっと早く点をとって楽にさせてほしい。」と言っていた。まったく。

サッカー短評 (2016.5/27)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 2対1 (2016.5/25 等々力) ナビスコカップBグループ

 なんと勝ったら、グループ首位になってしまった。びっくり。しかも初先発の大塚が2得点。前節でもうナビスコの勝ち抜けはほぼ無理だと思っていたが、他の試合が全て引き分けになった結果、勝ち点8でフロンターレ、仙台、マリノスが並び、得失点差の勝負となった。これでBグループは最終戦までまったく不明の状態。ただ次の最終節、フロンターレは試合がないので、まったくの他力本願。
 先発は、GK安藤、DF板倉、井川、武岡の3バック。板倉はプロデビュー。橋本と狩野のダブルボランチ、左ワイドに中野、右に田坂。二列目に三好、と長谷川。ワントップに大塚。狩野のボランチ起用は初めてではないか。
 3分、三好がシュートするが相手DF。6分、8分と仙台の右CKとFK。いずれも水野が蹴るが、GK安藤と橋本が防ぐ。
 9分、大塚がミドルシュート、惜しくも枠の右。11分、長谷川がドリブルからシュートするが相手DF。14分、左CKを狩野が蹴るが相手DF。
 20分、相手CKから、水野にクロスを入れられるが、ゴール前を通過。
 22分、狩野の右CKから、三好と橋本がシュートするが得点できず。
 28分、中野が左から折り返し、こぼれを大塚がシュートするが相手GK。
 30分、仙台・水野のの左CKからのこぼれを奥埜にシュートされるが、枠の左。38分、相手FWウィルソンのシュートは、GK安藤。40分にも、左サイドからのロングスローを相手DF平岡にダイレクトヘディングされるが、これもGK安藤。
 フロンターレのカウンターで、三好がドリブルからシュートするが相手DF。三好はシュートのとき足の振りが大きいので寄せられてしまうようだ。
 43分、ようやく先制点。相手ボールをカットし、中野のスルーパスに橋本が抜け出して左からクロス、これを中央で大塚がシュート、ゴールを決める。アシストした橋本のコメントが「大塚がトラップをミスしたのでアシストは付かないかなと思った。」とHPに出ていた。
 追加タイム1分。46分に相手FKとCKを与えるが、クリアして1−0でハーフタイム。

 後半3分、追加点。三好のスルーパスに走り込んだ大塚が落ち着いてループシュートを決める。大塚は試合後のインタビューで「ほとんど三好の点」と言っていた。いい時間に得点し、試合の流れをぐっと引き寄せる。大塚は、前のチームの構想外となり、トライアウトで入団。J1の試合で複数得点したのは初めてらしい。風間監督は「シュートがうまい」と評価。
 10分、仙台のFK。水野が直接ねらうが壁に当たる。続く相手右CKは水野のキックを平岡にシュートされるが、GK安藤。
 13分、中野のスルーパスに走り込んだ三好が、ペナルティーエリアにもちこみシュートするが相手DF。
 16分、仙台は杉浦に替えてハモン・ロペスを入れる。しばらくフロンターレのゴール前で混戦となる。19分、フロンターレも井川に替えてエドゥアルドを入れる。
 20分、フロンターレがパスをつないで最後は長谷川がシュートするが、相手GK。続けて三好が右からシュートするが、またも相手GK。
 24分、仙台は二人同時交替。水野に替えてMF金久保、MFキム・ミンテに替えてMF三田が入る。
 29分、相手FKからのこぼれで混戦となり、奥埜にシュートされるが、枠の外。30分、橋本に替えて谷口が入る。谷口がCBに入り、板倉がボランチに入ったようだ。見ているときはよくわからなかった。
 39分、仙台の右サイドから攻め込まれ、中野がクロスをブロックにいったとき、手にあたり、PKの判定。これをハモン・ロペスに決められ、2−1に。
 41分、長谷川に替えて車屋が入る。ポジションは左MFのようだ。すると中野はどこになったのか。42分、43分とハモン・ロペスにシュートされるが、GK安藤が防ぐ。GK安藤は4年ぶりの公式戦だというが、すごくいい。
 追加タイム4分。46分、パスに抜け出した三好が相手GKと交錯し、イエローをもらう。47分、仙台の左寄りからのFKを三田にヘディングシュートされるが、枠の外。なんとかしのぎきって、勝利。こういう試合をナビスコの始めからしていれば、もう少しグループ突破が現実的だったのだが、試合ごとに波がありすぎた。初出場の板倉は、大きなミスもなく、合格点か。
 6/5(日)に最終節があり、Bグループは2位仙台と3位マリノスが対戦、2−0でマリノスが勝ち、首位通過。仙台は5位に。また、アビスパ福岡が新潟に勝ち、勝ち点9で2位に浮上して決勝トーナメントに。フロンターレは勝ち点8の3位で、惜しくもグループ敗退。

サッカー短評 (2016.5/21)

アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 0対0 (2016.5/21 デンカス) 第13節

 苦手のアウェイビッグスワンだがスコアレスドローはいただけない。こういうことでは、今節試合のない浦和レッズにみすみすチャンスを与えているようなもの。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、谷口、エウシーニョ。ネットと森谷のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に小林。大久保のワントップ。
 7分、登里のスルーパスを受けた小林がペナルティーエリア左からシュート、惜しくも左ポスト直撃。結局、これが一番惜しかった。この試合、小林は何度もシュートをうつが、全てはずした。途中から、お払いが必要ではないかと思ったくらい。9分には、小林が右から入れたクロスを大久保がオーバーヘッド、枠の外。
 10分、新潟の左CK。相手DF舞行龍にヘディングされるがGKチョン・ソンリョンがセーブ。
 13分、大久保のスルーパスに反応した小林が、相手GKと交錯してイエローカードをもらう。
 17分には、エウシーニョが右から入れたクロスのこぼれを小林がシュートするが、相手DF。これで得た左CKを憲剛が蹴り、ファーでエドゥアルドがヘディングするが相手GK。
 21分、新潟の左サイドからくずされ、フリーでシュートをうたれるが、GKチョン・ソンリョン正面。
 26分、エウシーニョからのパスを受けた大久保がミドルをうつが、枠の外。29分、30分と相手の左右CKが続くが、DFとGKチョン・ソンリョンが防ぐ。
 41分、新潟のボランチ、レオ・シルバから小塚、田中達矢と渡り、鋭いミドルシュートを打たれるが、GKチョン・ソンリョン。45分、谷口が相手FW山崎を倒してFKを与える。キックは誰にも合わずにゴール前を通過。失点しなかったが、谷口には時間を考えてプレーしてほしい。

 後半開始から、新潟は田中達矢に替えて成岡が入る。
 7分、フロンターレのFK。中央右寄りから憲剛が蹴り、ニアにクロスを入れると小林がヘディング、相手DFに当たるが相手GK。
 10分、新潟のカウンターを受け、レオ・シルバのドリブルを森谷がファールで止め、イエローカード。これで与えた相手FKは、ミスなのかラインをわる。
 16分、憲剛からの縦パスを受けた大久保が小林へパス、小林のシュートは相手DF。さらに、17分、小林は反転しながらシュートするが、相手DF。
 22分、憲剛とのワンツーでペナルティーエリアに走り込んだ小林は、シュートできず。24分、相手左CKのこぼれを、相手DF舞行龍に合わせられるが、GKチョン・ソンリョンがファインセーブ。
 25分、登里に替えて中野が入る。26分には、憲剛が右のエウシーニョに展開、エウシーニョから速いパスが大久保に通るが、シュートは相手DF。
 35分、森谷に替えて田坂が入る。36分、新潟も小塚に替えて伊藤を入れる。40分には、さらにFW山崎に替えて長身FW指宿を入れる。新潟はいよいよパワープレーか。42分、その指宿にロングボールが入ってぬけだされ、フリーでシュートをうたれるが、枠の上で助かる。45分には、レオ・シルバからのパスを受けた相手MF伊藤にシュートされるがGKチョン・ソンリョン。
 追加タイム3分。48分、フロンターレの右CK。憲剛が蹴り、こぼれを田坂がミドルシュート、枠の外。0−0でタイムアップ。 

サッカー短評 (2016.5/19)

サガン鳥栖vs.川崎フロンターレ 1対1 (2016.5/18 ベアスタ) ナビスコカップBグループ

 憲剛と大久保、小林と大島がいないと全然ダメ。攻撃の連動性が足りないし、パスはずれるし。鳥栖も豊田やキム・ミヌがいないので勝ててもおかしくなかったのに。これでナビスコはほぼ絶望。
 GK新井、DF車屋、エドゥアルド、谷口、武岡。橋本と森谷がダブルボランチ、左ワイドに中野、右に長谷川、トップ下に狩野。三好のワントップ。本職のFWがいない、ゼロトップのような布陣。
 鳥栖は、ワントップに富山。左右のシャドーに池田と早坂。元フロンターレの楠神がトップ下。岡本と福田のダブルボランチか。4バックのCBに菊地直哉。楠神は今季セレッソから加入、公式戦初出場とか。
 前半4分、鳥栖の左ショートコーナー。キッカーは楠神。クロスを入れるがGK新井。
 9分、武岡のパスが相手のハンドとなり、ペナルティーエリア外右寄りでFK。狩野が蹴り、エドゥアルドをねらうが合わず。14分、三好からのパスを受けた長谷川がシュート、相手GK。これで得た連続CKを狩野が蹴るが、得点できず。
 16分、中野からのパスを受けた三好が低いループクロスを入れると、長谷川と狩野がつめるが、相手DFに当たってオウンゴールで先制。
 鳥栖は、豊田の代わりの富山に、後方からロングボールを入れてくる。車屋、谷口が対応。ツーシャドーの早坂や池田がドリブル突破をねらってきたりするが、ラストパスは通させず。27分、楠神がミドルシュートをうつが、枠の左。
 32分、フロンターレのFK。またエドゥアルドをねらって狩野が蹴るが合わず。33分、こぼれ球を三好がひろってすばやくシュートするが、相手GK正面。
 フロンターレはダブルボランチの役割が見えてこない。橋本はもっと守備的にやってもいいのではないか。後手に回ってイエローをもらうくらいなら。最後10分くらいは鳥栖の連続攻撃を受けるが、耐える。鳥栖も精度がない。

 後半、長谷川に替えて田坂が入る。田坂はそのまま長谷川のいた右ワイドに入る。
 4分、鳥栖のFK。楠神が蹴るが、得点できず。
 6分、橋本からのパスを受けた三好がペナルティーエリアに進入してシュート、相手GK。どうもシュートのコースが正直すぎる。タイミングはかなりいいと思うが。
 11分、池田のシュートはオフェンスファール。13分、早坂からのパスを受けた楠神のシュートは、枠のすぐ左。橋本に替えてネットが入る。
 16分、鳥栖のFK。また楠神が蹴るが、GK新井。
 17分、フロンターレが左サイドの車屋と中野でしかける。中野がミドルシュートをうつが、枠の上。
 26分には、右サイドの武岡が攻撃参加、狩野にスルーパスを送るがわずかに強すぎ、間に合わず。
 27分、鳥栖はボランチの岡本に替えてペクを入れる。直後に、左SB磯崎のクロスに、走り込んだ相手FW富山がヘディングでたたきこみ、ついに追いつかれる。
 30分、フロンターレは狩野に替えて小林を入れる。でも点が取れそうな感じはしない。
 31分、鳥栖のカウンターを受け、最後は楠神に左からミドルシュートされるが、GK新井。33分、鳥栖は楠神に替えてチェを入れる。楠神は得点できなかったので、悔しそうに下がっていく。
 36分、小林のシュートがはじかれて得た左CK。田坂が蹴るが、相手DF。42分にも左CKを得る。田坂のキックは今度は相手GK。44分、フロンターレのFK。キッカーに田坂と三好が立つが、三好は離れて田坂が蹴るもまた相手GK。
 追加タイム4分。小林はボールを納めるのがうまいが、すぐそばに落とす味方がいない。狩野や田坂のキックは相手GKに防がれてしまう。控え選手同士でもう少しパスが合いそうなものだが、微妙な精度を欠き、なかなかシュートに持ち込めず。一番積極的にうったのが三好で、それはよく目立った。また、三好が絶妙なタイミングでパスを通しても、味方が反応できていない。前半なかなかシュートまでいけず、だめだと思ったが、後半は相手にペースを握られる時間が長く、もっとだめだった。田坂もネットも小林も、リズムを変えられず。選手間が間延びしたのを修正できなかった。

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サッカー短評 (2016.5/14)

川崎フロンターレvs.ヴィッセル神戸 3対1 (2016.5/14 等々力) 第12節

 観戦。クラブ創立20周年記念OB前座試合もあったので、開門の12時半前に着き、まず食べものをゲット。時間があったので、フロンパークの屋台でチキンとビーフのケバブミックスとサフランライスの弁当を900円で買う。今回チケットはいつものSS指定バックを買えず、メインスタンド席なので、B階段から久しぶりに行列に並んで入場。
 1時キックオフ20分ハーフのOB前座試合は、中西チームが青で、「チーム誰かに合わせてくるぞ」、伊藤宏樹チームが白、「チームソルト」。命名の由来は不明。平均年齢が若そうな白チームの方が連携がいい。しかし青チームのGK浦上がファインセーブ。すごく太っているのによく動く。青チームは岩本輝男のバー直撃が惜しかった。前半は0−0。後半、CKから白チームのCB箕輪がヘッドで決めて先制。頭をツルツルにしていてビックリ。箕輪は守備でもさすがのヘディングで活躍。青チームもFKから鈴木達矢が決めて同点。しかし、白チームにはジュニーニョがいる。前半からパスやキープやシュートしていたが、ついに得点。アウグスト?のクロスをループシュートで美しく決めた。青チームのCBは佐原とジェシだが防ぎきれず。配球役の大橋はよく走っていた。キャプテン中西もフル出場。白チームでは、アウグストがずいぶん太めなのによく走ってフル出場。森勇介も右サイドを攻め上がっていた。白チームの西山が3点目を決め、最後に青チームの岩本がゴール正面でFKをねらったが、惜しくもバーの上。3−1で白の勝ち。

 本番はこれから。前半は神戸に先手をとられ、ラストパスの前にパスカットされ、カウンターを食らう繰り返し。しかも、前半追加タイムに相手FKで失点。後半、小林がもらったファールで大久保がPKを決めてやっと同点。その後、さらに大久保が追加点。小林が何本もはずしたが、最後にエウシーニョがダメ押しの3点目を決めて、暫定首位に返り咲き。ただ、前半最後に担架で退場した奈良が心配。オリンピックもあるのに。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、奈良、エウシーニョ。ネットと大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。左ワイドに登里、右に小林。大久保のワントップ。
 神戸は渡辺千真と増山のツートップ。ブラジル人コンビはどうしたのか。田中英雄と、サガン鳥栖から加入の藤田のダブルボランチ。4バックの左から相馬、伊野波、高橋祥平、高橋峻希。GKキムスンギュ。キャプテンマークは渡辺。
 4分、大島の右からの折り返しを小林がダイレクトシュートするが、惜しくも枠の左。この後しばらく神戸の時間。ブラジル人FWがいないからか、前線にロングフィードを放り込んでくる。相手FW増山にけっこう収まり、前を向かれる。左サイドバックの相馬が何度も攻め上がる。鳥栖から来た藤田はロングスローを入れてくる。
 小林は、11分にもミドルシュートをうつが相手DF。17分のシュートは相手GKがはじき、これに大久保がつめるが枠の左でオフサイド。
 19分、渡辺が右サイドをドリブル、ライン際からクロスを上げられるが、奈良がクリア。
 23分。フロンターレのFK。中央やや遠目から憲剛が蹴るが、相手DF。25分、ネットと大島がパス交換で中央を切り裂き、ペナルティーエリア内で大島がネットのパスを受けるが、トラップが大きくなる。30分、ネットが右サイドから攻め上がり、CKを獲得。憲剛が蹴るが、相手GKがはじき、このこぼれをエウシーニョがシュートするが枠の外。
 39分、憲剛から大久保、エウシーニョとつなぎ、エウシーニョのクロスをフリーの小林がシュートするがヒットせず枠の上。そろそろ決めてほしい。
 追加タイム2分。47分、相手FW増山と競り合った奈良が左足首を傷めて担架で退場。すぐに谷口が入る。しかもこのファールで与えたFKを渡辺に決められ、先制される。スローリプレイを見たら、壁の憲剛が跳んでボールに当たっているがクリアしきれず、GKチョン・ソンリョンもコースが変わったため反応できず。ああああ〜。ハーフタイム直前でダブルパンチ。

 後半、何かを変えないと、またホームゲームで勝ちきれないと重い気持ちで見る。バックスタンドは夕日が当たるので暑そうだが、メインはずっと日陰で、風もずっと吹いていたので冷えてきた。4分、相手右CK。藤田が蹴り、ファーで相馬が折り返すがGKチョン・ソンリョン。
 8分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴り、こぼれをエドゥアルドがシュートするが相手DF。9分、車屋のクロスを受けた大久保のヘッドは、相手GK。
 11分、エウシーニョとのパス交換でペナルティーエリアに進入した小林が、相手MF三原に倒され、PK獲得。三原はイエローカード。主審は家本さん。これを大久保がじっくり相手GKが動くのを見て左に蹴りこみ、同点。やれやれ。13分、神戸はFW増山に替えて小林を入れる。
 18分、追加点。最後尾のエドゥアルドのパスを受けた登里が小林に入れ、小林がワンタッチで落としたボールをまたノボリがループで相手DFラインの裏へ。小林と大久保が走り込み、大久保が飛び出した相手GKの上を落ち着いてループシュート。見事。これで通算165ゴール。神戸は前田に替えて、元フロンターレの田中雄大を入れる。
 22分、大久保のロングパスを受けた登里がシュート、相手GKがはじいたところを小林がシュート、さらに大久保もシュートするが入らない。23分、憲剛の左CKを小林がヘッドで合わせるが、枠の右。今日は入らない日らしい。
 24分、神戸は藤田に替えて中坂を入れる。藤田のロングスローは少し脅威だったのだが下げてくれた。早くもこれで3人交替。
 25分、相手MF三原に2枚目のイエローカードで退場。これは見ていたときはなぜか気づかなかった。既に3人交替しているので、神戸は10人に。
 30分、大久保からのパスを受けた小林がほぼフリーでシュートするが、蹴り損ねて枠の外。もうお払いが必要では。
 34分、やや左からのFK。憲剛が蹴り、車屋がヘッドで戻すが、相手GK。37分、登里に替えて中野が入る。中野は最近得意のドリブルを活用できていなかったが、今日はドリブルからシュートまでいった。相手DF。
 40分、憲剛が相手のパスをカットし、小林へパス、小林のシュートは枠の外。43分、小林に替えて田坂が入る。小林はとうとう得点できず。
 45分、田坂のループパスを受けたエウシーニョがうまくシュート、これが決まって、3点目。追加タイムは4分。49分、憲剛からのパスを受けた大久保がシュートするが大きく枠の上。決めればハットトリックだったが。
 応援席から「アヴァンテ」が聞こえる。いつも歌い出すのが早すぎるのではないかと思うが、現地にいると時計が消えているので、ますます本当にあと30秒なのかわからず不安。しかし無事にタイムアップ。家本主審の笛に、フロンターレサポーターがいっせいに「えー!」という場面もあったが、それ以上は荒れず。
 試合後のヒーローインタビューで大久保が「ノボリは自分にアシストしたわけではないと思う。」と言っていたが、前日メールで「アシストしろよ」と言っておいたらしい。ただしホームページのノボリのコメントでは「コバくんの右足に出したつもりだった。結果的に嘉人さんにアシストできてよかった。」と言っている。
 浦和レッズが新潟と0−0で引き分けたので、暫定首位。翌日のニュースで、奈良は「右足腓骨骨折全治四ヵ月」。五輪本番もだめ。ああ〜フロンターレにもU23にも痛すぎる。U23は、5/21からのトゥーロン国際大会に向けて、清水エスパルスの三浦を代替招集。

サッカー短評 (2016.5/11)

U23日本vs.ガーナ 3対0 (2016.5/11 ベアスタ) 国際親善

 幸先よく先制、2点目と決まり、「仮想ナイジェリア」のガーナが日本の攻撃に慣れる前に3点目もとり、後半は無得点に抑えられたが、逃げきった。
 先発は、GK櫛引、DF亀川、奈良、植田、伊東。大島と橋本のダブルボランチ、左ワイドに矢島、幹に野津田。浅野と富樫のツートップ。伊東、橋本、富樫は初先発。
 日本は立ち上がりから積極的に攻めた。先制点は11分。大島からのパスを受けた矢島ががシュート、見事に決まる。追加点は15分。右サイドバック伊東が野津田とパス交換して深くえぐってクロス、ファーでまた矢島がダイレクトでシュート。
 さらに30分、浅野からのパスを受けた富樫が落ち着いてループシュート、出てきた相手GKの頭上を越えて、きれいにに決まる。

 手倉森監督は「難しい試合になる。」と言っていたが、そのわりには、手応え不十分。後半、四人入れ替えて、さらに新しい組み合わせを試したこともあり、ガーナに0点に抑えられた。後半から入ったのは、GK杉本、DF奈良に替えて岩波、MF大島に替えて井手口、FW浅野に替えて金森。
 逆に、前半に見られなかった、ガーナの攻撃でミドルシュートを打たれたり、プレスにボールを失ったりした。
 それにしても、もっと強い相手でないと、ナイジェリア対策にならなかったのではないか。

サッカー短評 (2016.5/8)

柏レイソルvs.川崎フロンターレ 1対3 (2016.5/8 日立柏) 第11節

 前節のふがいなさを吹き飛ばすように、たちあがりから積極的にしかけた。前半15分にネットがこぼれ球をペナルティーエリアのすぐ外からすばらしいシュートを決め、先制。しかし30分、ネットのファウルで与えたFKから失点。それでも後半、大久保が7分に、小林が10分に追加点。ここまで無失点で5連勝と勢いのある若いチームに勝利。この試合を日本代表のハリルホジッチ監督が見に来ていた。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF登里、車屋、奈良、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保のワントップに左に三好、右小林。前節交替で出てきて攻撃を活性化した三好はリーグ戦初先発。エドゥアルドは柏レイソルからレンタルなので、契約上、出場できないのでこうなったらしい。CBは谷口も考えられるが、前節もふがいないところがあったので、先発落ちしたか。
 柏レイソルは、ディエゴオリベイラと大津のツートップ。左右のシャドーに田中順也と伊東純也。キャプテン大谷と小林のダブルボランチ。左SBにU23の山中、右に増嶋。CBは19歳の中山と20歳の中谷。GKもU23の中村。平均年齢は24歳台。フロンターレは26歳台とか。
 3分、三好からのパスを受けた大島がミドルシュート、相手GK。前節、2本目のシュートがすばらしいゴールになったので、今日もこの1本で終わらせないようにしてほしい。解説の福田さんが「今日の大島は攻守にいい動き。」とほめた。
 6分、憲剛が左サイドのノボリにパス、登里が中央の大久保にクロスを入れたが、合わずに反対サイドまでいってしまった。大久保は、足下に合わせろと怒っていたようだった。
 15分、先制。右サイドからのパスを中央で受けた大久保は相手DFと競り合い、最後は増嶋がクリアしたが、これをねらったネットがカット。そのままドリブルで進み、相手選手を二人かわしてペナルティーエリアすぐ外から思い切りシュート、右サイドネットを直撃した。風間監督もベンチ前で喜んでいた。ネットは、今日もここまでは、相手にボールを渡してしまうことが何度かあり、致命傷にはなっていなかったが軽いプレーだった。
 28分、柏にFKを与える。柏の左サイドから何度も山中に切り込まれるようになっていたが、このキックも山中が蹴る。直接ゴールをねらったが、大きく枠の右。29分、フロンターレのFK。憲剛が蹴るが、味方に合わず。歌詞のカウンターを受け、ネットがファールで止める。先ほどより遠い右サイド寄りから、また山中が今度はゴール前に合わせてきた。ニアで田中順也が跳び、センターで増嶋が跳び、ゾーンで守るフロンターレの少し背後からCBの中谷が飛び込み、やや斜めになりつつもヘッドに当てると、放物線を描いて枠の右上に入ってしまった。
 35分、大島がファールで倒されて得たFK。ゴール正面から憲剛が蹴るが、壁に当たる。戻ってきたボールを再度蹴るが、相手DF。36分にも右サイドでFKを得るが、憲剛のキックはゴール前を通過。
 41分、また柏のFK。左サイドから山中が蹴るとファーで増嶋がヘディング、枠の右。
 43分、大久保がオーバーヘッドでシュート、枠の外。46分、三好のシュートは相手DF。これの左CKも憲剛が蹴るが相手DF。お互いにパスをつなぐ戦い方なので、それほどプレスがきつくないか。

 後半開始から三好に替えて谷口が入る。谷口は左SBに入り、登里が一列上がり、三好の位置へ。
 3分、谷口が左サイドから攻め上がり、中央へグラウンダーのクロス、中へ絞っていた登里が絶好の位置にいたが滑ってしまい、両手をついた姿勢で足の間からボールを通過させ、ファーのエウシーニョがシュート、これは相手DFがはじき出す。このCKのこぼれを再度憲剛がクロスを上げると、ファーでフリーになっていた大久保が左ポスト際にヘッドで押し込んだが、惜しくもオフサイド。リプレイを見たら、憲剛がクロスを上げる前に柏のDFラインが上がっていた。
 しかし、7分、憲剛が右サイドのエウシーニョにスルーパス、エウシーニョは相手DF山中とゴールライン際まで競り合ったがループで折り返し、これを大久保がフリーで中央に走り込んでヘッドで押し込む。これは文句なしに見事な位置取り。通算163ゴール。
 10分、憲剛のスルーパスを左寄りで受けた大久保が、絶妙なためをとってから、ファーの小林へループでクロス、これをダイレクトで小林がボレーシュートをたたき込み、3点目。この得点でかなり勝ちが濃厚に。Jスポーツ解説の福田さんは「3点ともビューティフルゴール」だと言っていた。
 11分、憲剛を倒した相手DF中谷にイエローカード。憲剛は腰を押さえてうつぶせに倒れたまま起きあがらない。メディカルが入って腰にスプレーをかけるとき、なんかすごいテーピングがしてあった。この後、ずっと痛そうに走っていた。
 14分、柏は増嶋に替えてボランチ茨田を入れる。少しシステムを変えたらしい。直後の柏の右CK。山中が蹴り、ゴール前で大混戦、GKチョン・ソンリョンがはじくがクリアはできず、田中順也にもたれるがDF陣がシュートはさせず、なんとか最後は憲剛が大きく前方へ。
 17分、相手MF伊東にドリブルされ、田中順也、茨田と渡り、茨田にシュートされるが枠の外で助かる。
 22分、小林が右から入れたクロスに登里がダイビングヘッドにいくが、当たりが弱くて相手GK。
 24分、柏は大津に替えて太田が入る。27分、柏左サイドライン際での山中のFKを憲剛がじゃましたという主審の判断でイエローカード。解説の福田さんが「中村は相手がボールを動かしたと見たんでしょう。」と言う。リプレイを見ると、山中は完全にキックしていた。憲剛は後ろを向き、関与しないふうをよそおい、蹴られたキックをカットした格好。主審は佐藤さん。やり直しのキックはラインをわる。
 少し前、柏の攻撃をペナルティーエリア内でクリアした登里が足を傷める。足を引きずりながらプレーしていたが、32分、登里に替えて森谷が入る。ノボリは右足がつったらしく、立ち上がれず担架で運ばれていった。
 35分、柏に攻め込まれ、なんとかクリアするも相手ボランチ大谷にシュートをうたれるが枠の外。
 41分、柏は田中順也に替えて輪湖を入れる。この後しばらく続けて攻め込まれる。フロンターレゴール前でボールをとられ、相手FWディエゴオリベイラが蹴ったボールを左サイドから小林が守備に戻り、スライディングでそらし、なんとかGKチョン・ソンリョンがつかんだ。やれやれ。
 43分、フロンターレのカウンター。小林が右サイドのエウシーニョにスルーパス、エウシーニョが中央に折り返すが、合わず。
 追加タイム4分。46分、攻め上がった柏の山中が右太ももを押さえて倒れた。3人交替した後なので、担架で退場したが誰も入れられず。本人は担架の上で泣いていた。今怪我すると、オリンピック代表合宿、親善試合、トゥーロン国際大会、もしかするとオリンピック本番も全てを棒にふってしまう。U23代表チームでは貴重な左足のキッカーなのだが…。
 さらに柏に攻められるが、先ほど以上のピンチはなく、タイムアップ。

サッカー短評 (2016.5/4)

川崎フロンターレvs.ベガルタ仙台 1対1 (2016.5/4 等々力) 第10節

 ここ6試合1分け6敗というチーム相手にホームでふがいない試合をして引き分けた。先に失点し、後半28分に、大島の滅多にないドリブルから切り込んでの芸術的なシュートで追いついたが、後はひたすら耐え、ベガルタ仙台のシュートミスに助けられた。またもシュート計7本という少なさ。試合後、風間監督は「何にもしていない」とお冠だった。
 先発は、GKチョン・ソンリョン。前節の怪我は、首の軽いねんざらしいが、試合に出られる程度でよかった。DF登里、エドゥアルド、奈良、エウシーニョ。谷口と大島のダブルボランチ、憲剛のトップ下。大久保のワントップ、左に森谷、右に小林。
 ベガルタ仙台は6試合ぶりにリャンが復帰。ハモン・ロペスのワントップ。二列目に野沢と、元フロンターレの金久保。ボランチの一画に富田。GK六反。
 前半6分の森谷の鋭いシュートは相手GK。
 36分、憲剛からのパスを受けた小林がシュートするが、オフサイドの判定。
 44分にも、小林のシュートのこぼれを憲剛が押し込むが、これもオフサイド。

 後半、4−4−2に変更。谷口が右サイドバックに下がり、エウシーニョが二列目に。憲剛がボランチに下がり、小林と大久保のツートップ。
 後半9分、森谷に替えて車屋が入る。登里が森谷のいた位置に。
 14分、憲剛からのパスを受けた大島がミドルでねらうが、枠の上。16分、憲剛のバックパスを相手MF金久保にねらわれて捕られ、エドゥアルドがファールで止めてイエローカード。
 20分、谷口に替えて三好が入る。三好が大久保とツートップ、小林が右MFに、エウシーニョがまた谷口のいた右サイドバックに下がる。23分、その三好がドリブルでペナルティーエリアに切り込み、鋭いシュート。相手GKにふせがれたが、いい攻撃だった。
 25分、後半ずっと攻められっぱなしだったが、とうとう失点。左サイドからの攻撃は防いだが、それをひろった野沢が右から上げたクロスに、相手ボランチ富田がとびこみ、ヘディングシュートを決める。
 28分、大島が右サイドをドリブルで攻め上がり、相手DFをかわしてペナルティーエリアに入れ込み、誰もがクロスと思ったが、ニアに出てきた相手GKの頭上をぬく見事なシュートを決める。ニアサイドにいた小林がまっさきに祝福にいったが、大島の顔はまだ固かった。
 結局、追加点はとれず、ホームなのに消極的な攻めで引き分けた。レッズがACLで今節試合がなく、勝てば暫定だが首位だったのに。
 試合後、風間監督は「若い選手がもっとやらなければ。交替で入った選手はある程度やってくれた。」と、かなり不満そうだった。大島や谷口のことか。交替で入った三好と車屋、先発の奈良と登里はそれなりにやっていたと思う。

サッカー短評 (2016.4/29)

ガンバ大阪vs.川崎フロンターレ 0対1 (2016.4/29 吹田) 第9節

 最初は少し固かったが、次第にリズムが出てきて、前半30分に、大久保のゴールで先制。後半は守勢に回ったが、なんとか逃げ切った。連敗しなかったのは大きい。フロンターレは、万博競技場では、ガンバに勝てなかったが、吹田では勝利。逆にガンバは、今季からの新ホームスタジアムで、リーグ戦1勝4敗。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、奈良、登里。とうとう左利きのノボリが右をやるほど怪我人多数。武岡も怪我。大島と谷口のダブルボランチ、トップ下に憲剛。左MFに森谷、右に小林。大久保のワントップ。
 ガンバは、パトリックと宇佐美のツートップ、遠藤のトップ下、左に倉田、右に阿部。今野のアンカー。DF藤春、金、丹羽、ルーキーの初瀬。GK東口。丹羽は怪我から復帰らしい。
 立ち上がりに、憲剛が大久保とツートップのように前線からボールをチェイスし、奪って大島にパス、大島はシュートするが、枠の外。この後しばらくガンバの時間。
 ノボリが左に流れる宇佐美の対応に苦労している。小林が戻って守備をサポート。ガンバのCKは、宇佐美が蹴る。
 15分、宇佐美、倉田、左サイドの藤春とつながれ、藤春がペナルティーエリア左ゴールライン際からクロスを入れる。このボールはGKチョン・ソンリョンがパトリックとぶつかりながらもキャッチ。しかしこのとき首を傷め、しばらく横たわっていた。
 18分、大島からのパスを、走り込んだ登里が受け、シュートまでいくが、相手GK。
 21分、宇佐美に左サイドを抜け出されるが、奈良が蹴り出し、相手左CK。また宇佐美が蹴るが、跳ね返す。
 22分、憲剛のスルーパスを受けた小林がペナルティーエリア内で倒れるが、ノーファールの判定。ボールを止めるトラップをすればファールになったかも。タッチが流れたのとバランスが崩れたのが同時だった。主審は33歳の国際主審、山本さん。この場面は、まあしかたないかもしれないが、両チームの選手が熱くなっているのをきっぱりさばけていなかった。
 ガンバはパトリックにボールを納めようとするが、フロンターレも奈良とエドゥアルドでうまく対応。
 29分、森谷、憲剛、小林とつなぎ、小林の折り返しを憲剛がシュート、惜しくも枠の右。30分、先制。大久保が下がってボールを受け、小林にパス。小林はペナルティーエリア右で相手DFをかわしてクロス、大久保が走りこんでヘッドで決める。ヨシメーターが「162」に。
 ところが、気がつくとGKチョン・ソンリョンが担架で運び出されている。パトリックとぶつかって傷めた首からしびれが出たとのこと。急遽、GK新井に替わる。
 36分、宇佐美からのパスを受けた倉田にシュートされるが、大きく枠の上。
 42分、ガンバのFK。遠藤と新人の初瀬が立つ。しかしやはり遠藤が蹴り、壁の右側から曲げてくるが、枠の右。
 44分、ガンバ右サイドを初瀬に突破され、シュートまでうたれるが、GK新井が片手ではじき出す。その相手右CKでピンチになるが、クリア。追加タイム4分。
 47分、フロンターレの右CK。憲剛のキックをエドゥアルドがヘッドで合わせるが、相手GK。
 48分、カウンターを受け、最後は宇佐美に左からシュートされるが、大島と奈良が二人でスライディングして押し出し、宇佐美の左CKも防ぐ。

 後半2分、大久保からのパスを受けた森谷がシュート、相手GK。このとき、森谷が勢い余ってGK東口の上に倒れ込み、今度は東口が起き上がれない。解説の川勝さんは「GKが二人とも負傷交替したゲームは見たことがない。」と言っていたが、東口は立ち上がった。
 8分、ボールを失い、倉田にシュートされるが跳ね返し、これを宇佐美にまたシュートされるが、GK新井がセーブ。惜しくも止められず相手CKになるが、これも防ぐ。11分にも右からのCKを与えるが、これも憲剛がクリア。
 登里は宇佐美に突破される前に、うまく体を前に入れられるようになってきた。しかし谷口は相変わらず、大きすぎるフィードや相手にパスしたりしていたが、足下から奪われると、ダッシュして取り返しに行った。
 13分、憲剛、谷口、大久保と渡り、大久保がミドルをうつが枠の上。
 ガンバは、遠藤の調子が今ひとつだったようだが、前節の仙台戦でようやく良くなってきたらしい。せっせと宇佐美や初瀬にパスをさばいている。今野は憲剛のマークをしたり、大久保の前をふさいだりしている。
 19分、ガンバは前半にイエローをもらったパトリックに替えて大卒ルーキーのFW呉屋を入れる。20分、憲剛が倒れ、起きあがらないが、主審はプレー続行。ガンバのGK東口が憲剛のところへ行ってから試合を止める。憲剛は治療を受けて戻る。
 28分、遠藤、宇佐美、阿部と渡り、阿部にシュートされるが枠の右。28分、ガンバは倉田に替えて藤本が入る。ここで入ってくるのが、藤本なのだから、うらやましい。
 33分、車屋が左サイドを突破し、ゴール前に鋭いクロス、大久保が飛び込むが、わずかに合わず。
 37分、ガンバは阿部に替えて長身FW長沢を入れる。いよいよパワープレーをしかけるらしい。これで交替枠を使い切った。遠藤からのパスを受けた藤本がシュート、これを防いだが、CKに。宇佐美のキックはGK新井がはじく。
 38分、今度は今野からのスルーパスを受けた相手FW呉屋がシュート、ボールはGK新井の股間を抜けたが枠の左で助かる。
 39分、森谷に替えてネットが入り、ボランチに。谷口が右サイドバックに回り、ノボリが森谷のいた左MFの位置へ。
 42分、小林と憲剛がパス交換して右サイドからガンバゴールに迫るが防がれる。このCKをエドゥアルドがヘディングするが、枠の上。前半から走り回り、みんな疲労の色が濃い。
 45分、こぼれ球を相手DF丹羽に強いシュートを打たれるが大きく枠の上。追加タイムはなんと5分。
 47分、ノボリからのパスを受けた憲剛が最後の力を振り絞り、タイミングをはかって大久保にパス、大久保はペナルティーエリア左サイドからシュートするが惜しくも左サイドネット。ここで両足がつったらしい。48分、憲剛に替えて三好が入る。三好は走り回って前から守備をする。
 49分、また藤本にシュートされるが、枠の外。51分、サポーターが「アヴァンテ」を歌っているが、三好が相手を倒したらしく、イエローカード。主審はガンバにボールを渡す。このボールを奪ってクリアしたところでようやく笛。ああ疲れた。
 それにしても奈良はスライディングがうまい。前節の怪我で10針もぬったというのにすごい。宇佐美のボールをサイドに蹴り出したのに、副審が反対側だったのでゴールキックになったりしていたが。GKチョン・ソンリョンが心配だ。
 試合後の川勝さんのインタビューで「ボールを受けるのに無駄に走ることはないということが憲剛と大久保はできているが。」とふると、風間監督は「だいぶできる選手が増えてきた。」「最後の選択の判断がまだまだ甘い。そこが良くなれば追加点も取れた。」
 レッズが名古屋に4−1で勝ったので2位のまま。アビスパ福岡がFC東京に1−0で勝ち、昇格後、初勝利。これで未勝利は湘南ベルマーレのみだったが、4/30の試合で、初めてアウェイでマリノスを1−0で破り、未勝利チームはなくなった。

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サッカー短評 (2016.4/24)

川崎フロンターレvs.浦和レッズ 0対1 (2016.4/24 等々力) 第8節

 立ち上がりからレッズのプレスに後手後手になり、それでも前半には惜しいシュートもあったが、後半9分に失点。そのまま逃げ切られた。
 観戦。雨も上がり、レッズ戦は込みそうなので早めに出た。心配したマッチデープログラムは余裕で買えた。久しぶりにメインの売店へ行ったら、フィッシュンチップスはもう売っていなかった。仕方がないのでホットドッグと川崎バナナマドレーヌを購入。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、奈良、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、左MF登里、右に田坂。小林と大久保のツートップ。
 レッズは、興梠のワントップ、武藤と李のツーシャドー。左MFに宇賀神、右に関根、阿部と柏木のダブルボランチ。槙野、湘南ベルマーレから新加入の遠藤、森脇の3バック。GK西川。
 12分、大島が倒されて得たFK。憲剛が時間をかけて直接ねらうが、だいぶ左にはずれる。
 24分、エウシーニョのスルーパスに小林が反応し、シュートするが、惜しくも枠の左。
 29分、相手FW興梠が、強いミドルシュートをうつが、左ポストに当たって助かる。こぼれをまた相手FW李がシュートするが、これは枠の左。
 32分、大久保がドリブルからシュート、枠の外。40分、左サイドを登里が突破し小林にパス、小林が左から入れたクロスに田坂が走り込んでシュート、枠の右。これが一番惜しかった。
 前半のシュートは4本のみ。どれか決めてほしかった。パスが通らず、レッズのカウンターを受け、こちらがだいぶ走らされた。

 後半開始から、田坂に替えて車屋が入る。谷口、エドゥアルド、奈良の3バック。左ワイドに車屋、ノボリ、大久保、小林の3トップか。
 2分、登里がペナルティーエリア左脇で相手MF関根に倒されてFKを得る。関根はイエロー。憲剛のキックは合わず。
 5分、興梠にフリーでシュートされるが、GKチョン・ソンリョンの反応ではじき出す。このCKのこぼれを森脇がシュート、誰かに当たったボールを再び興梠がシュートするが、今度はバーが防ぐ。
 6分、車屋が左サイドを突破して大島につなぎ、大島がミドルをうつが枠の外。
 9分、相手DF森脇が右サイドから攻め上がり、李にパス、李がワンタッチで武藤につなぎ、武藤もダイレクトでシュート、これが決まってしまう。あっという間だった。
 フロンターレの方は、シュートにもっていくまでに苦労しているのに、あっさり打たれて失点し、この差はなんなんだ。
 後半は少しは立ち上がりから攻撃できていたが、レッズが得点後はかさにかかってきた。
 21分、レッズの武藤に替えて梅崎が入る。23分、フロンターレの登里に替えて森谷が入る。3トップ左に小林、右に森谷となる。
 26分、憲剛のスルーパスに車屋が抜け出し、ゴール前にクロス、森谷が飛び込むが、相手GK。30分にも憲剛が左サイドにスルーパス、今度は大久保が受けて、ドリブルで切り込み、シュートするが、相手DF。
 31分、レッズは宇賀神に替えて高木が入る。
 37分、フロンターレの左CK。憲剛が蹴るが、相手DF。
 40分、フロンターレのゴール前の攻防で奈良が倒れて起きあがれない。バツサインが出て担架で退場。心配だ。奈良のケガの程度も、フロンターレの締まらない守備も。奈良に替えて中野が入る。再び4バックか。車屋が下がり、左MFに中野か。レッズも関根に替えて駒井が入る。
 45分、左寄りでフロンターレのFK。憲剛が蹴り、相手DFクリアするが、これに右サイドで追いついた谷口がオーバーヘッドで折り返そうとするが、ラインを割る。今日はミスフィードに凡プレーといろいろ攻撃センスのないところを発揮していたが、最後に意外なことをやろうとして失敗。
 追加タイムは5分あったが、効果的な攻撃ができず、レッズに時間を使われてしまい、タイムアップ。首位陥落。
 後日、スカパーの解説、川勝さんの風間監督インタビューでは、「最後の精度、判断が悪い。シュートをうつか、ゴールで終わってほしい。」というようなことを言っていた。

サッカー短評 (2016.4/20)

柏レイソルvs.川崎フロンターレ 2対1 (2016.4/20 日立柏) ナビスコカップBグループ

 憲剛と小林も投入したが、得点できず、逆に最後のワンプレーで失点して負けた。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、奈良、武岡。,Zzsと原川のダブルボランチ部、左に中野、右に橋本。三好と狩野のツートップ。
 三好は立ち上がりから積極的にシュートしたが、得点できず。8分、狩野のFKは奈良がシュートするが相手DF。12分、ナビスコ前節で得点した橋本がシュートするが、相手GK。
 失点は、前半39分。バックパスをとられ、相手FWオリベイラにGKチョン・ソンリョンとの1対1を決められた。この前も10分くらい押されっぱなしだった。シュート1本は枠が防いだが、ミスからついに失点。

 後半開始から、狩野に替えて登里が入る。ノボリは左MFに、中野が右へ回り、橋本がトップに。狩野が下がったので、6分の左CKは橋本が蹴った。
 19分、原川に替えて憲剛を入れる。20分、柏もU23代表山中に替えて武富を入れる。
 27分、やっと追いつく。左CKを橋本が蹴り、ネットがフリーでヘディング、これが決まって同点。28分、CKを蹴った橋本に替えて小林が入る。勝ち越し点をねらうということだ。
 31分、フロンターレのFK。憲剛が蹴り、こぼれをノボリが2回シュートするが、枠の左。44分にも左コーナー近くでFK。憲剛が蹴り、こぼれを中野がシュートするが得点できず。
 追加タイム4分。47分、柏のFK。田中順也が蹴り、GKチョン・ソンリョンがはじく。48分、GKチョン・ソンリョンのロンクキックを受けたノボリがシュートまでいくが、相手DF。49分、相手ボランチ茨田が左からクロス、クリアしきれなかったところを交替で入った武富にヘッドで押し込まれて時間切れ。

サッカー短評 (2016.4/16)

FC東京vs.川崎フロンターレ 2対4 (2016.4/16 味スタ) 第7節

 開始4分で失点する悪い立ち上がりも、大久保の見事なゴールで追いつき、後半11分にまたも先行されたが、大久保のPKで追いつき、36分に小林のすばらしいゴールで逆転、最後は憲剛の機転でエウシーニョがダメ押し点。なんとまだ負けなしで首位キープ。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF怪我上がりの車屋、エドゥアルド、FC東京から移籍の奈良、エウシーニョ。憲剛と原川のダブルボランチ、左MFに田坂、右に森谷。小林と大久保のツートップ。大島が直前に発熱で、原川がリーグ戦初先発。森本が4/14に半月板手術で全治4ヵ月、小宮山は4/6新潟戦の骨折で4/11に手術して全治5ヵ月。井川も4/5練習中の怪我で全治8週間。怪我人が多いが、風間監督は「代わりに出る選手たちが出番だと活躍してくれている。」
 FC東京は、前田とオーストラリア代表バーンズのツートップ。阿部拓馬と田辺のツーシャドー。韓国から加入のハ・デソン、米本のダブルボランチ。小川、丸山、森重、徳永の4バック。GK秋元。
 試合前に熊本大地震の被災者のための黙祷を捧げた。フロンターレでは、車屋と谷口の故郷が熊本。家族は無事らしい。
 立ち上がりから、FC東京は速いブレスをかけてきた。4分、ハイボールを受けようとしていたエドゥアルドの前に相手MF田辺が体を入れてヘッドで奪うと、ボールは相手FWバーンズが拾い、あっという間にゴール前までドリブル、あっさりGKチョン・ソンリョンとの1対1を打ち抜いて先制される。
 しかし11分、相手カウンターをしのいだ直後に憲剛が大久保にロングループパス、DFラインから飛び出した大久保は、左手一本で相手DF小川を抑えて右足でトラップ、そのまま振り抜き、豪快にネット左奥に打ち込んだ。これで通算160点目。ヨシメーターは、手際よく0を付けているところがテレビに映った。
 その後は押され気味ながら、FC東京のブレスも初めほどではなくなったが、シュートまで持ち込めない。一方でFC東京のバーンズには、16分、24分とシュートされ、28分には相手FW阿部にもシュートされる。
 32分、フロンターレのFK。憲剛のキックを小林がヘディングするが、ファールの判定。主審は西村さん。
 35分、一人だけアップしていた谷口が、怪我上がりの車屋と交替。そのまま左SBに入る。
 36分、38分とFC東京のFK。一本目は相手FW阿部にヘディングされるが、奈良がクリア。二本目はGKチョン・ソンリョンがつかむ。
 44分、憲剛がミドルシュート、枠の外。しかし、前半、攻撃のリズムが出ない中、「シュートの必要性を感じたのだろう。」とTBS解説の金田さんが言う。なんとこれが前半2本目のシュート。その後のFC東京の攻撃も耐え、ハーフタイム。

 後半5分、右サイドの森谷から折り返しのクロスを、下がり目の大久保がダイレクトでシュート、2点目かという鋭い当たりだったが、バー直撃。
 9分には、相手DFラインの裏に出たロングフィードを、飛び出した相手GKもかわして小林が受け、いったん止めてからシュートと思いきや、ダイレクトでうとうとしたのか、トラップの失敗か、どフリーだったのにサイドネット。小林は頭を抱え、同時に走り込んだ大久保は唖然とした顔。後で「どうやってはずしたんだ?」と聞いたらしい。
 11分、また先に失点。左寄りでFKを与え、小川のキックを、走り込んだ相手FW前田に見事に決められる。近くでマークしていたのは、憲剛と小林のようだった。いつも思うのだが、フロンターレのゾーンディフェンスは効いているのだろうか。
 13分、フロンターレは、森谷に替えて武岡を入れる。武岡が右SBに入り、エウシーニョが一列あがる。これで守備は少し安定するかと思ったが、14分、阿部、バーンズとつながり、最後はまた前田がシュート、枠の上。19分、右サイド米本からの折り返しのクロスをバーンズにフリーでシュートされたのは、枠に来たら1点ものだったが枠の左で助かる。
 23分、FC東京は、さらに攻撃を強めるため、MF田辺に替えて橋本を入れる。25分、またFC東京のFK。GKチョン・ソンリョンがパンチでクリア。これを拾われるがなんとかしのぐ。
 28分、フロンターレのFK。憲剛が原川に横パス、原川が左サイドで上がった谷口につなぎ、谷口はゴール前にクロスを入れるが、たぶん谷口がオフサイド。
 29分、FC東京はバーンズに替えて、前節「復活した」FW平山を入れる。フロンターレも30分、原川に替えて登里が入る。原川は、よくやっていたと思う。これでノボリが左SB、谷口がボランチに入る。
 32分、ようやく追いつく。小林のパスをペナルティーエリアで受けた大久保は、四人に囲まれ、相手ボランチ米本に立ち足をすくわれてPK を得る。これを自分で、左に蹴ると見せて中央に豪快に決めた。161点目。
 33分、FC東京は前田に替えて、広州恒大のときACLの得点王だったムリキを入れる。解説の金田さんは「FC東京はやはり得点がほしいんですね。」と言う。
 36分、ついに勝ち越し。GKチョン・ソンリョンのキックを憲剛がエウシーニョにパス、エウシーニョが右サイドから左前方にパスを通すと、小林が絶妙なトラップから直ちにシュート、今度こそゴールネットを揺らす。前半、絶好機をはずしていたので、みんなに「謝らないと」と思っていたと試合後のインタビューで言っていた。
 40分、憲剛のサイドチェンジのパスに、左サイドを上がった登里がゴールライン際から折り返すが、相手GK。
 41分、相手ボランチ米本が左サイドから入れたクロスにムリキが飛び込み、フリーでシュート、もう決まったと見えたが、なぜか枠の外。ムリキは、カタールのチームを1月に退団、2ヵ月ほど体を動かしていなかったので、まだ全く本調子ではないらしい。
 追加タイム5分。47分、憲剛が時間を使うドリブルで右サイドを駆け上がり、右コーナーに向かうと見せ、ペナルティーエリアに切り込み、速いクロスを送り込むと、ファーに走り込んだエウシーニョがヘッドでたたきつけて4点目。金田さんが「中村憲剛の頭の中はすごい。FC東京の選手は誰もが中村選手がコーナーで時間稼ぎをすると思いこんでいた。」しかし、憲剛は田坂がいると思っていたらしい。
 この後もFC東京に攻め込まれる。いつもは残り30秒から歌い始める、勝利の賛歌「アヴァンテ」を1分以上残っているのにサポーターが歌い始めて心配したが、守りきった。大久保が相手と競り合って最後にイエローカード。そのまま倒れて、担架で退場。左ヒザをひねったようだ。少し心配。次節は好調浦和レッズ。フロンターレが勝ち点17、鹿島とレッズが勝ち点16。
 試合後の監督インタビューで、風間監督は「毎回のように突然のメンバー入れ替えがある。」「芝が深くてたいへんだった。」と言っていた。金田さんに「もう優勝って思っているでしょ。」とつっこまれていたが、「まだまだ。」いやホントに全然危なっかしくて、よくも無敗だと思う。

サッカー短評 (2016.4/10)

川崎フロンターレvs.サガン鳥栖 1対0 (2016.4/10 等々力) 第6節

 劇的な勝利。追加タイムの最後で大久保が得点。まさに「等々力劇場」だが、心臓に悪い。風間監督じゃないが、「もっと早くとってほしい」。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、奈良、エウシーニョ。大島とネットのダブルボランチ、憲剛のトップ下。左MFに登里、右に小林。大久保のワントップ。大久保と大島は怪我上がり。大島はU23のポルトガル遠征中にけがしたらしく、2試合とも出なかったようで心配していた。ノボリと小林は前の試合の怪我は治ったようでよかった。
 サガン鳥栖は豊田と岡田のツートップ、トップ下にU23候補の鎌田。右MFにキャプテンのキム・ミヌ。左CBに以前フロンターレにいた谷口博之。GK林彰洋。
 開始2分、大久保がこぼれ球をひろってドリブル、少し遠目からシュートするが、惜しくもバーの上をかすっていった。これが決まっていたら楽だったのに。この後は、試合を通して、鳥栖のハイプレスに苦しめられた。特に、ダブルボランチの二人がねらいうちにされた。
 4分、鳥栖の左サイドからのFK。高橋のキックを相手DFキム・ミンヒョクにヘディングされ、これが右ポストを直撃して戻ってきたが、なんとかクリア。
 8分、大久保からサイドチェンジのパスを受けた小林がシュートするが、相手GK。9分、キム・ミヌにミドルシュートを撃たれるが枠の外。
 17分、登里の左サイドからの折り返しのパスを受けた憲剛のシュートは相手DF。これで得たCKを憲剛が蹴るが相手GK。
 22分、また鳥栖のFK。今度は右サイドからキム・ミヌが蹴り、相手FW岡田にヘディングされるが枠の外。
 フロンターレは、中盤でボールを失うので、憲剛が下がってきてしまう。ボールがうまく回らないので、4−4−2に変更。中盤は左から、登里、ネット、憲剛、大島。TBS解説の金田さんは、「このシステムの右サイドとして大島がふさわしいかと言えば、そうは思えない。」と言う。大島にプレッシャーはかからなくなったが、無駄に右前方で浮いている。
 27分、大島が右サイドから入れたクロスを大久保がシュートするが相手DF。30分、エウシーニョがシュートするが相手DF。31分、ノボリがドリブルでペナルティーエリアに入り込み倒されるが、ノーファール。
 41分、大島に替えて田坂が入る。43分、正面でFK。憲剛が壁の右を回り込む低いシュートでねらうが、わずかにポストの右。46分、鳥栖の鎌田に正面からシュートされるが枠の上。フロンターレの前半のシュートは5本。鳥栖には9本うたれた。

 後半、いい流れに持って行きたかったが、たちまちボールを失い前半とおなじような感じに。2分、いきなりFKを与える。キム・ミヌが直接狙うが壁が防ぐ。このこぼれを拾われ、左からクロスが入り、相手FW岡田にヘディングされるがGKチョン・ソンリョン。金田さんは「豊田に合えば決められてましたね。」と言う。
 7分には、鳥栖の右サイドから突破され、クロスを入れられるが、CKに逃げる。またキム・ミヌが蹴るがGKチョン・ソンリョン。
 8分、憲剛からのパスを受けた大久保がミドルシュートするが枠の外。これが後半最初のシュートかも。12分、小林が倒され、前半と似たような正面やや左からのFK。憲剛がまた直接ねらうが、枠の上。16分には、田坂がミドルシュートを思い切りよくうつが、枠の左。
 ネットからのパスを下がって受けた大久保が、右サイドからゴール前に低いクロスを入れると、小林が合わせ損ない、ヒールで左へ送ったようになり、そこに走り込んだノボリも合わせられずに通過。小林は苦笑い。だんだんシュートまで持ち込めるようになってくる。鳥栖のファールも増えてきた。
 しかし、24分、鳥栖のカウンターで、相手FW岡田にフリーでシュートをうたれ、あわや失点かというところをGKチョン・ソンリョンが防ぐ。25分、鳥栖はその岡田に替えてペク・ソンドンが入る。フロンターレも27分、登里に替えて武岡が入る。すぐ相手FKの守備で壁に入るが、キム・ミヌのキックはクリアされる。武岡が右SBに入り、エウシーニョが一列上がり、田坂がノボリのいた左MFに入ったようだ。
 29分、エウシーニョがシュートするが相手GK。33分、田坂の左からのクロスに大久保がヘディングシュートするが、枠の右。大久保は芝をたたいてくやしがる。34分、鳥栖は左MFチェに替えてFW富田を入れる。TBSの土井アナが「1点勝負になってきました。」と言う。
 36分、ネットが相手選手を倒してイエローカード。ネットはこの試合、ずいぶん相手にパスしたり、攻撃参加してはボールを捕られたりしていたが、この場面は、止めないと危ないところのテクニカル・ファールだった。38分、そのネットに替えてU23候補の原川が入る。原川はこれがフロンターレで初めてJ1リーグ戦の出場。さっそく守備で堅実なところを見せる。
 43分、谷口が左から攻撃参加し、クロスを入れるが大久保に合わず。44分、豊田が憲剛を倒してイエローカード。ペナルティーエリア外右寄りのFKは、前の2本よりやや遠目。憲剛は大久保に合わせるが、大久保のヘッドは芯に当たらず枠の左。決めてほしい。
 追加タイム3分。お約束のように相手に左CKを与える。高橋のキックをなんと小林がクリア。
 47分、原川からパスをつなぎ、憲剛が右から大久保にパス、大久保が飛び込んで体ごとボールをゴールに入れるがオフサイド。ここで決まらないと厳しい。金田さんは「大久保は自分がオフサイドだとわかっていましたね。」と言う。鳥栖の選手たちはこれで引き分けだと思ったと思う。
 しかし、48分、GKチョン・ソンリョンのキックを憲剛が受け、すぐ原川につなぎ、原川は田坂にパス、田坂は相手DFに対応しながら小林につなぎ、小林は左に開きながら中に視線を送ると、思い切りよく腰を回してクロス、これにファーにいた大久保が相手DFの後ろから飛び込み、ヘッドで押し込んだ。風間監督がめずらしく飛びあがって喜び、スタッフたちとハイタッチ。大久保のもとにみんながかけより、憲剛の第3子の誕生を祝ってゆりかごパフォーマンス。スタンドのヨシメーターも佐藤寿人をぬいて単独トップとなる「159」に付け替えられる。この後、鳥栖のキックオフでタイムアップ。笛の後、鳥栖の選手たちはがっくりしていた。
 試合後の監督インタビューで、金田さんに「劇的だったねえ。」とふられると「もう少し早く決めてくれると、普通の試合になった。」大島とネットのダブルボランチの組み合わせが初めてだったこと、登里がリーグ戦は久しぶりだったことは織り込み済みで、大島が想定より動けなかったことで早めの交替になったらしい。大久保はインタビューに「得点の前に2本はずしていたので不安だったが、顔面でもいいと思って押し込んだ。」と答えていた。
 浦和レッズがマリノスと引き分けたので、また首位に。

サッカー短評 (2016.4/6)

アルビレックス新潟vs.川崎フロンターレ 0対5 (2016.4/6 デンカビッグスワン) ナビスコカップBグループ

 なんと苦手なアウェイの新潟で大量5得点で勝利。前半8分、狩野の右 CKからのこぼれをダイレクトで谷口が蹴りこんで先制。これを皮切りに前半3得点、後半2得点。残念だったのは、三好のシュートが決まらなかったのと、今季初出場だった小宮山の怪我。
 GKチョン・ソンリョン、DF小宮山、谷口、奈良、武岡。原川とネットのダブルボランチ、左MF登里、右に橋本。三好と狩野のツートップ。小宮山、原川、登里、橋本は今季初先発。また谷口がゲームキャプテン。
 新潟は、ラファエル・シルバのワントップ、左右のウイングに山崎と、広島から今季途中加入したばかりの野津田。成岡と小塚が二列目、小泉のアンカー。前野、増田、大野、酒井宣福(のりよし)の4バック。GK川浪。後ろの方の選手は全然知らない。酒井宣福が高徳の弟だということくらい。
 先制点は、狩野の右CKから。キックは相手DFの酒井がはね返すが、ねらっていた谷口がダイレクトでミドルシュート、これがまっすぐ左下に決まった。
 19分、ペナルティーエリア内で三好のパスを受けた狩野が、相手DFの酒井に倒され、PK獲得。これを狩野本人が小刻みなステップからゴール左に蹴りこんで、2点目。
 22分、三好が、武岡からのサイドチェンジのパスを受けて、シュートするが相手DF。三好は、前からの追い回しも、思い切りのいいシュートも、気の利いたパスも出して、よく動いていた。
 23分、連続で右CK。狩野が、ゴール前にクロスを入れると見せかけ、ペナルティーエリア外のセンターにいる原川に大きく折り返すと、原川はワントラップしてゴール前に浮き球でクロス、これを谷口がヘディングすると、鮮やかにゴール右下隅へ。谷口の外側にはネットも待っていた。
 33分、新潟にFKを与える。キックはGKチョン・ソンリョンがパンチングするが、これを拾った相手FW山崎にシュートされ、枠の右で助かる。
 37分、39分と新潟にCKを与える。右のキッカーは移籍してきた野津田。野津田は新潟のパス回しにあまり関与できていない。
 46分、フロンターレの右CK。先制点と似た形で、酒井が跳ね返したボールを三好がシュートするが、枠のわずかに左。

 後半3分、また追加点。左サイドの小宮山からのクロスを受けた三好が絶妙なトラップからシュート、これを相手GKがはじき、そこへつめた橋本が落ち着いてゴール右に流し込んだ。新潟は、4−1−4−1の布陣を4−4−2にして反撃をねらう矢先に失点を重ねてがっかり。
 10分、新潟は野津田に替えて加藤が入る。16分には、成岡も下げて小林裕紀が入る。この間の12分、三好が長い距離をドリブルして、そのままシュートしたが、これも枠のわずか左。
 前半はうまく押さえていた相手FWラファエル・シルバが下がって受けたり、パス回しに参加したり、21分にはシュートも打たれた。GKチョン・ソンリョンがこれをはじき出す。
 23分、フロンターレは足がつった登里に替えて田坂が入る。31分、新潟が最後の交替。山崎に替えて大卒ルーキーFW端山が入る。フロンターレも33分、武岡に替えてエドゥアルドが入る。38分、三好からのパスを受けた狩野がDFラインの裏に抜けだし、5点目。
 39分、橋本に替えて森谷が入る。この後、小宮山がラファエル・シルバと交錯したときに、着地で右足首をひねったらしく、バツサイン。もう三人交替した後だったので、追加タイム5分まで10人でしのぐ。46分、ラファエル・シルバにシュートされるが、なんとか防ぐ。カウンターで、相手陣内深くまでいき、ボールがコーナー近くでサイドをわった後、タイムアップ。
 これでBグループの2位に浮上。1位は仙台。4/8発行の『エルゴラッソ』では、三好をMOMに選んでいた。5ゴール全てのきっかけを作ったのが選出理由。本人のコメントも「思い通りにいけた」。ただ、利き足の左ではなく右足でのシュートが多くなり、決められなかったようだ。

サッカー短評 (2016.4/2)

川崎フロンターレvs.鹿島アントラーズ 1対1 (2016.4/2 等々力) 第5節

 またしても「ホームで負けなくて良かった」レベルの試合。自分たちのミスから先に失点して、なんとか追いついたものの、流れを取り戻せず、相手のシュートミスにも助けられて、しのいで引き分けた。前日に浦和レッズが勝って勝ち点12に伸ばして暫定首位に。この試合は前節1位と3位対決で、勝ち点1差。勝った方が首位という位置づけ。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、奈良、武岡。憲剛と森谷のダブルボランチ、左MFに田坂、右にエウシーニョ、森本と小林のツートップ。大島、車屋は怪我でベンチ外。大久保はベンチから。武岡は怪我あがり。この4バックは初めての組み合わせ。ツートップもリーグ戦の先発としては初めての組み合わせ。
 鹿島が立ち上がりからプレスをかけてきて、なかなかリズムが出ない。5分に金崎のヘッド、6分、赤崎のシュート。10分にも金崎のシュート。しかし、スカパー解説の中田浩二が言っていたように、「初めの15分くらい」でいったん落ち着いた。
 17分、金崎のミドルは大きく枠の外。19分、カイオのシュートは危なかったが枠の外。
 23分、憲剛がミドルシュートを打つが相手DF。これで得た左CKも相手DF。せっかく中田浩二が「フロンターレは今季セットプレーからよく得点をあげています。」と言ってくれたのに。24分、相手クリアがDFに当たってこぼれたボールをエウシーニョがシュート、ヒットせず相手GK。中田浩二が「森本が空いていました。」と言う。
 27分、フロンターレの左サイドコーナー近くでのスローインに詰め寄られ、谷口が思わずハイパントをゴール前に上げてしまう。これをボレーでカイオにたたき込まれて失点。みんなボールを見上げていて、走り込んでくるカイオに気が付かなかったお粗末。
 30分、谷口が左サイドをオーバーラップして攻撃参加。クロスを入れるがFWに合わず。32分、右寄りでFKを得る。憲剛が蹴るが、相手DF。33分にも憲剛が左CKを蹴るが、相手GK。
 36分、田坂が前線にちょんとループパス、これに走り込んだ小林が相手GKの飛び出しに負けずに触って裏へ落とすと、フリーでエウシーニョが走り込んで流し込んだ。小林は、代表の試合で足首を傷めていて、この少し前に、小笠原に蹴られてものすごく痛そうにしていた。このときもパスを出した直後に相手GKとぶつかって倒れ、痛そうだった。
 40分、CKからのこぼれをエウシーニョがシュートするが、枠の外。
 42分、鹿島のFK。遠藤が蹴り、谷口がクリア。46分、遠藤にミドルを打たれるが、GKチョン・ソンリョンが防ぐ。なんとか同点のままハーフタイム。

 後半開始から森谷に替えてネットが入る。小林は大丈夫そう。6分、カイオに突破され、パスを受けた遠藤にシュートされるが、はずしてくれる。7分、赤崎にもシュートされる。10分、鹿島は赤崎に替えて土居を入れる。
 12分、憲剛の縦パスが小林に通り、森本に落とすと、森本がシュートするが、相手GK。13分、森本に替えて大久保が入る。まだ傷めている部分は痛いらしい。
 せっかく大久保が入ったが、大久保の方にボールが入らない。本人も動きが鈍い。中盤でも、ネットが入って安定したかというと、憲剛とのバランスがよくない。DFラインの前で危険の芽をつみとってほしいが、攻撃参加であがろうとしている。
 18分、鹿島の左CK。遠藤が蹴るがなんとかクリア。21分、鹿島の右CK。柴崎が蹴り、憲剛がクリア。23分には、土居にシュートされるが、枠の上。
 土居には、32分にも決定的なシュートを打たれるが、もうダメかと思ったのに、なぜか枠の右へ。
 35分、小林がポストプレーでエウシーニョがシュート、枠の上。36分、鹿島は遠藤に替えてFW鈴木を入れる。37分、フロンターレも武岡に替えて中野が入る。エウシーニョが右SBに下がり、右MFに田坂が回り、中野が左MFに。
 40分、憲剛からのパスを受けた中野がペナルティーエリアに入るがシュートしきれず。42分、鹿島は小笠原に替えて新加入の永木を入れる。
 45分、交替で入った相手FW鈴木に左サイドからクロスが入り、ヘディングされるが、GKチョン・ソンリョンが防ぐ。追加タイム3分。お約束のように、相手にCKを与えるが、なんとかしのぐ。最後に大久保がシュートしたが、枠の外。
 風間監督は、「見えてきているようになった選手が増えてきたが、全員ではない。最後まで粘り強くやれるようになってきた。」田坂のコメントで「みんなが相手に最後まで体を投げ出したりできていたから、相手のシュートミスになっている。」というのがあった。そうなのかもしれないが、見ている方の心臓には悪い。憲剛は「まだ慣れていないネットに相手の足を止める攻撃を期待するのは違う。」と言っている。

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サッカー短評 (2016.3/29)

日本vs.シリア 5対0 (2016.3/29 さいたまス) ワールドカップアジア2次予選

 2点目が入るまで引き分けてもおかしくない場面があった。ほとんど試合を支配していたのに、GK西川のファインセーブがなければ、二次予選無失点は間違いなく達成できなかった。それでも5点とれたのは良かったし、ハリル監督のやりたい速い攻撃も、ようやく見えてきた感じ。監督が試合後、岡崎の100試合達成記念セレモニーで珍しく笑っていたのが印象的だった。あとは真ん中から後ろの守備。山口が怪我したらバックアップがいないメンバー構成というのはいかがなものか。
 先発は、GK西川。DF長友、森重、吉田、酒井高徳。長谷部と山口のダブルボランチ、香川のトップ下。左MFに宇佐美、右に本田、岡崎のワントップ。岡崎の100試合達成のごほうびとして、ゲームキャプテンを務める。
 3分、早くもCK。キッカーは宇佐美。得点できず。8分の岡崎のシュートも枠の外。
 1点目は17分。連続6回のCKから。香川のシュートを相手GKがはじいたが、正面にいた岡崎のマークをしていたDFに当ててしまい、まっすぐゴールへ。
 21分、岡崎が香川からのパスをシュートするが、枠の上。キャプテンマークのせいなのか、明らかに力んでいた。32分の宇佐美のシュートは相手GK。宇佐美はシュートよりもパスやキックで活躍。ドリブルは見せられなかった。43分の香川のシュートも相手GK。

 後半開始からシリアは一人交替。5番DFに替えて14番DFが入る。日本は13分、競り合いで頭をヘディングされた山口に替えて原口がそのままボランチに入る。シリアは15分、二人目の交替。11番MFに替えて10番MFを入れる。16分、本田の決まったかに見えたシュートが左ポスト直撃。17分、20分とシリアにシュートされる。原口はボランチの仕事はできていない。
 追加点は、後半21分。ペナルティーエリア内で、本田からのパスを胸トラップした香川が、体をひねってシュート、ニアに決まる。
 25分、27分とCKを得るが、相手GK。29分、長友のシュートを相手GKがはじき、これを岡崎が押し込むが、オフサイド。32分にも岡崎は香川からのパスをシュートするが、相手GK。直後に金崎と交代。
 33分、シリアも三人目の交替。17番FWに替えて19番FWが入る。日本も40分、三人目の交替。宇佐美に替えて清武が入る。
 41分、追加点。清武のパスを受けた香川がクロス、本田がヘディングシュートを決める。金崎がじゃましないように止まっていた。本田はホッとした顔。これで二次予選全て得点したらしい。
 45分、香川のシュートが相手GKに当たるが、これに再びつめて流し込み、本日2点目。
 追加タイム3分。左から長友がクロス、これに原口がとびこみ、ヘディングで決める。原口はやはり前の方でないと生きない。

 山口蛍は、鼻骨と左眼窩底の骨折だった。所属クラブのハノーファーは最下位争い。痛い離脱だろう。(3/31朝日新聞より。後日記)

サッカー短評 (2016.3/27)

川崎フロンターレvs.アビスパ福岡 0対1 (2016.3/27 等々力) ナビスコカップBグループ

 ホーム2連戦なのに、1分け1敗。情けない内容だった。マリノス戦は決定力の問題と言えたかもしれないが、アビスパ福岡戦は、自分たちでミスを繰り返し、立ち直れないまま終わった。これでは「中村憲剛と大久保がいないと別のチーム」ということを確認したようなもの。
 先発は、GK新井。DF車屋、エドゥアルド、井川、エウシーニョ。谷口とネットのダブルボランチ、MFに田坂、右に森谷。トップ下は三好。森本のワントップ。ゲームキャプテンは今日も谷口。
 前半はそれでも得点チャンスはあった。ヒットしなかった、三好のシュートや、CKからの井川のヘディングなど。

 しかし、後半、失点の遠因になるコメントがピッチリポーターから入る。井川からベンチに向けた言葉として、「ダブルボランチの意思の疎通が困難になっている。」が伝えられる。そして、ボランチのネットから右サイドバックの車屋へのパスがほんの少しずれ、車屋が集中を欠いたように詰め切れなかった結果、ウェリントンに強烈なシュートをあび、GK新井が横っ飛びでスーパーセーブ。しかし、その結果の右CKから、あっさりヘディングシュートを決められ、これで負けた。マークに付いていたのは、リプレーで見ると、車屋だった。
 ナビスコ2試合続けてホームゲームだったのに、勝ち点1は痛すぎる。

サッカー短評 (2016.3/26)

U23日本vs.U23メキシコ 2対1 (2016.3/25 ・ポルトガル) 国際親善

 なんと、格上のメキシコに勝ってしまった。ロンドン五輪優勝のU23メキシコだが、少し油断していたか。日本は、乗り継ぎのフランスで航空管制官のストライキがあり現地入りが1日遅れ、戦術確認、時差ぼけなどで不利な状態。手倉森監督の前日会見でも「選手たちには我慢の覚悟をしておけと話した。」という。しかし不利を逆手にとって、立ち上がりから攻撃的にブレスし、あっという間に先制したのが、その後の試合展開に大きく影響した。
 先発は、GK中村、DF亀川、上田、岩波、ファンウェルメスケルケン際。キャプテン遠藤と原口のダブルボランチ、左MFに南野、トップ下に中島、右に豊川。ワントップに久保。今回、左の山中、右の室谷、松原とサイドバックに怪我人が続出。初招集のウェルメスケルケン際は、甲府ユース育ちで、現在はオランダでブレー。左右のサイドバックと攻撃的MFもできるらしい。ロングスローが特技。なお、鈴木武蔵も怪我でいない。
 先制点は2分、南野が高い位置で相手からボールを奪うと、中島へパスを通し、中島がすばやくシュート、相手DFの足に当たって絶妙なループを描いて右奥隅にピタッとゴールイン。
 メキシコは伝統的な4−4−2。ダブルボランチの一角、10番V. グスマンがパスをさばき、シュートも打つ。キャプテンはCBの一人、2番のC. グスマン。ツートップは19番と20番だから控えメンバーかもしれない。
 20分、日本の左CK。原川が蹴るがクリアされる。27分、中島がほぼフリーでシュートするが、惜しくも枠の右。テレビ東京の解説、秋田さんが「1点目より簡単な状況でしたね。」と言う。
 32分、追加点。遠藤が相手からボールをカット、中島へ。中島は前線にパス、相手DFラインの間にいた久保がヒールパス、走り込んだ南野がシュートを流し込んだ。これでメキシコも本気になった。
 35分、右サイドから際がロングスローを入れ、ペナルティーエリア内の中島がシュートするが、相手GK。直後にメキシコのFK。セットプレーに強みがある、ということだった。相手MFにヘディングされるが、GK中村。
 40分。日本の左CK。岩波がヘディングするが枠の外。全体的に押し気味に前半を戦い、ハーフタイム。しかし、メキシコがこのままのはずはない。メキシコのシュートは前半2本。

 後半開始からメキシコはGKとツートップ、CBのキャプテンも含めて5人交替。FWは9番と11番になる。こちらがレギュラーか。交替枠は6人。日本もCB岩波に替えて奈良、右MF豊川に替えてボランチ井手口が入る。井手口は遠藤とダブルボランチを組み、原川がトップ下、中島が右MFへ。
 メキシコが立ち上がりからプレスしてくるかと思いきや、あまり来ない。3分、久保がシュートするが、相手DF。
 10分、原川に替えてFW金森が入る。金森と久保のツートップの4−4−2になったらしい。14分、日本の右CK。井手口が蹴るが、味方に合わない。 この後、ほぼ押されっぱなし。
 16分、メキシコが右サイドから攻め上がり、ゴールライン際からクロスを入れられ、後半から入ったFW11番ブエノにヘディングシュートされるが、枠の左で助かる。解説の秋田さんが「寄せが甘い。」と言う。
 20分、南野に替えてFW鎌田が入る。22分、メキシコが左からスルーパスを入れ、ゴール前に走り込む選手がいればピンチだったが、GK中村。
 24分、メキシコが1点返す。右からのクロスにFW11番ブエノがシュート、これは奈良がブロックしたが、その跳ね返りをもう一度シュートされ、これに寄せきれなかった際に当たってゴールイン。秋田さんは、「もう1m寄せていれば失点しなかった。」と断言。
 25分、中島に替えて関根、際に替えて小泉が入る。これで日本は6人交替。メキシコも27分、DF14番に替えて4番が入る。31分、メキシコの右CK。またヘディングシュートされるが、なんとか防ぐ。どこかでGK中村のスーパーセーブもあった。
 35分、久々にうまくパスをつないで、久保から金森に渡り、金森がシュートするが、相手GK。
 40分、メキシコがまた右サイドを突破してクロスを入れてくる。うまくポストプレーされ、また相手FW11番にシュートされるが、枠の外。
 43分、久保が倒され、FKを得る。井手口が蹴るが、競り合いの中でのファールを取られ、キックも合わず、得点に結びつかず。
 追加タイム3分。メキシコはなんとしても追いつこうと猛攻。メキシコのシュートをGK中村がパンチではじき、それをまたFW11番ブエノが拾ってシュート、右ポスト際でGK中村が横っ飛びで押し出す。
 49分、メキシコのシュートを亀川がブロックして相手CK。「これが最後のプレーでしょう。」と秋田さん。ヘディングシュートされるが、枠の外。これでタイムアップ。

サッカー短評 (2016.3/24)

日本vs.アフガニスタン 5対0 (2016.3/24 さいたまス) ワールドカップアジア2次予選

 前半43分に先制してからは、まあ安心して見ていられる試合だった。最後にフロンターレの小林が出て、1キャップ得たのはよかった。シュートもうったし。
 先発は、GK東口、DF長友、森重、吉田、酒井宏樹。長谷部のアンカー、左MFに柏木、トップ下に清武、右に原口。岡崎と金崎のツートップ。本田、香川、宇佐美はベンチから。ハリルホジッチ監督になってから初めての4−4−2。
 アフガニスタン代表監督は、11月に就任したクロアチアの人。アウェーで6−0と大勝したときとは違うチームになっているらしい。
 前半は、日本がボールを支配するが、なかなか得点できず。10分、金崎がシュートするが枠の外。12分には、金崎のシュートのこぼれを原口がすかさずシュートし、決まったかと思ったがバー直撃。
 18分、長友が左から攻撃参加、シュートまでいくが枠の右。
 19分、アフガニスタンに右CKを与える。キックからシュートされるが、枠の外。
 24分、金崎が相手DFのミスを拾ってシュートするが、相手GKがつめて防がれる。28分、アフガニスタンDF20番が傷んで担架が入った間を利用して、長谷部がGK東口を含めて全員をセンターサークル付近に集め、何事か打ち合わせ。
 30分、アフガニスタンDF20番に替えてMF17番が入る。35分、また金崎が相手からボールをカットし、シュートするが、相手DF。これで得た右CKを柏木が蹴り、金崎がヘディングするが、相手GK。
 しかし43分、やっと先制。清武からのパスを受けた岡崎が相手DFの股を通して抜け出し、相手GK左に打ちこんだ。46分、原口のシュートは相手DF。

 後半6分、日本の右CK。森重がヘディングするが、相手GK。9分の左CKも得点できず。
 13分、追加点。長谷部、金崎とワンタッチでパスが回り、ペナルティーエリアの清武がフリーでシュート、これが当たり損ねて、飛び出した相手GKの脇をコロコロとゴールイン。清武は試合後に「シュートがヒットしていたら相手GKに当たっていた。」と苦笑い。これで楽になった。
 18分、柏木の左からのクロスをまた清武がシュート、これはゴールならず。しかし、直後に右から酒井宏樹が、珍しく低いクロスをゴールライン近くから入れると、右ポスト付近にいた相手DFに当たってオウンゴール。
 19分、柏木に替えて香川が入る。アフガニスタンも8番MFに替えて11番MFが入る。さっそく香川が、22分、シュートするが相手DF。
 28分、岡崎に替えてハーフナーが入る。29分、また追加点。日本の左CK。清武が蹴り、吉田がヘディングシュート、相手GKと金崎、マークの相手DFがゴール内にもつれて倒れ込み、ゴールがすぐには認められなかったが、相手選手が触る前にゴールラインを越えていた。吉田は一瞬、主審に抗議しかかったが、実際に言う前にゴールが認められた。
 30分、アフガニスタンは三人目の交替。21番MFに替えて18番MFが入る。
 33分、5点目が入る。清武が左サイドから入れたクロスをファーでハーフナーが相手に競り勝ってゴール前に落とし、これを金崎が蹴り損ねて靴裏でかするようなシュートになったが、ゴールイン。34分、金崎に替えて小林が入る。
 38分、ハーフナーのヘディング、39分、香川のヘディング、いずれも決まらず。追加タイム3分。小林が右ポスト近くにこぼれたボールをシュートしたが右サイドネット。5−0で無失点勝利、グループ首位通過。万一、負けると世界ランクが落ちて、最終予選の組み分けで不利になったかもしれない。
 小林は、この試合で足を踏まれて怪我をしたとのことで、初めは離脱するほどの怪我ではないとの発表だったが、結局3/26にチームを離脱。なんて代表運がないのだろう。まあ、シリア戦は、元レギュラー組が先発だろうけど。

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サッカー短評 (2016.3/23)

川崎フロンターレvs.横浜F.マリノス 0対0 (2016.3/23 等々力) ナビスコカップBグループ

 いくらボールを保持しても、得点を決めなくては勝てないという、典型的な試合。
 先発は、GK新井、DF車屋、エドゥアルド、井川、エウシーニョ。谷口とネットのダブルボランチ、左MFに田坂、トップ下に新加入の長谷川、右に森谷。森本のワントップ。ゲームキャプテンは谷口。大島と奈良、原川はU23のポルトガル遠征へ。小林はフル代表に招集。大久保はベンチ外。憲剛はベンチ。
 マリノスは、伊藤翔のワントップ。トップ下に前田直輝、左MFに和田、右に天野。兵藤と三門のダブルボランチ。DFは左から金井、パク、栗原、新井の4バック。GK榎本。
 公式戦初出場の長谷川がよく動いて果敢にシュートをうったが、相手DFにはばまれる。19分、エウシーニョが右から入れたクロスに、下がり目から飛び込んだ森本の鋭いヘディングシュートは、相手GKがポスト際ではじく。惜しかった。21分には、ボランチのネットがドリブルで持ち上がり、これまた枠に来たら止められそうもない鋭いミドルを打つが枠の右。
 マリノスは24分の天野のシュートが初シュート。
 28分、森谷がFKで直接ねらうが、相手GK。36分、また天野にシュートを打たれるが、枠の左で助かる。
 44分、井川の縦パスに走り込んだ長谷川が振り向いてシュートするが、惜しくも相手DF。

 後半4分、森本とパス交換して攻め上がったネットがシュートするが、相手DF。10分、マリノスは和田に替えて遠藤を入れる。13分、田坂に替えて中野が入る。
 17分、こぼれ球を井川がミドルシュート、相手GK。19分、森谷の右CKは、狙い通り谷口がヘディングするが、下から当たって枠の上。
 24分、井川に替えて憲剛がボランチに入る。ボランチにいた谷口がCBに下がる。ボランチとしての谷口は、本職のはずだが、あまり目立たず。憲剛を入れたということは、勝ちに行くという監督の意思表示。
 27分、森谷のミドルシュートがブロックされ、ポーンと上にはね上がり、落ち際に憲剛が走り込んだが、相手GKともつれる。
 29分、マリノスは栗原に替えてファビオを入れる。31分、マリノスの左CK。兵藤のキックをファビオがヘディング、左ポスト直撃で助かる。
 37分、右からのクロスに長谷川がヘディングするが枠の外。長谷川のシュートのどれかひとつでも決めていれば、楽勝だったかも。38分、長谷川に替えて三好が入る。39分、マリノスも前田に替えて中町が入る。
 得点できずにいると、42分、マリノスのボランチ、三門にフリーでシュートされ、GK新井が飛び出して上にはじき出す。続くマリノスの左CKもなんとかしのぐ。
 追加タイム3分。48分にまたまたカウンターを受け、相手FW伊藤にフリーでシュートされるが、これもGK新井が横っ飛びではじき出す。続く左CKをファビオにヘディングされるが枠の右で助かる。
 控えメンバー中心の先発だが、ふだん一緒にやっているはずなのに、パスが少しずつずれる。憲剛まで入れて勝てなかったのは痛い。

サッカー短評 (2016.3/19)

ヴァンフォーレ甲府vs.川崎フロンターレ 4対0 (2016.3/19 山梨中銀ス) 第4節

 やっと無失点で勝った。9分に早くも憲剛がすばらしいFKで先制。25分にこぼれ球から森谷が追加点。後半にも憲剛と田坂が追加点。追加タイム4分守りきって勝ち点10で首位キープ。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF谷口、エドゥアルド、奈良、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、左MFに車屋、右に森谷。大久保と小林のツートップ。小林は先週の代表候補合宿に続き、3/24のアフガニスタン戦、3/29のシリア戦メンバーにも呼ばれた。なんとここにハリルホジッチ監督が視察。
 ヴァンフォーレ甲府はワントップに新加入のニウソン、ツーシャドーに、柏から復帰したクリスティアーノと稲垣。トップに当ててカウンターが狙い。3バックの右に41歳の土屋、CBにキャプテン山本、左に津田。
 前節と同じくいきなり相手FWニウソンにボールが出たが、たぶんエドゥアルドが大きくサイドにクリア。
 4分フロンターレのFK。ペナルティーエリア外右寄り。憲剛が蹴るが相手DF。
 6分甲府の右CK。ニウソンは184p。クリスティアーノは183p。MF黒木が180p。対するこちらは、エドゥアルド186p、奈良180p、谷口182p。名古屋のシモビッチ(199cm)ほどではない。クリスティアーノが蹴ったがクリア。
 7分、小林がドリブルをファールで止められ、ゴール正面でFKを得る。これを憲剛が直接ねらって、見事に縦のカーブを描き左サイドネットに決める。試合後、「練習で決まっていたのでねらった」と言っていた。
 先制後はフロンターレがボールを支配し、パスをつないで攻める場面が続く。大久保が中盤まで下がって、失いかけたボールを取り戻したりしていた。25分の追加点は左ショートコーナーから。こぼれ球を大久保が遠目からシュート、相手DFに当たったボールを攻撃参加していた谷口が倒れ込みながら前方へパス、ここにいた森谷が流し込んだ。
 前半のうちに2点とれたのはいいが、どうして得点直後にゴール前まですぐ攻めこまれるのか。26分、甲府のカウンター。右シャドーの稲垣にクロスをあげられ、ニウソンがポストプレー、クリスティアーノに渡るが、大久保が戻ってきてクリア。続く相手CKは憲剛がクリア。やれやれ。大久保はこの後、ピッチの外で治療。既にテーピングしてある左太ももをさらにテープでぐるぐる巻きに。
 34分また甲府の右CK。谷口がクリア。35分には相手ボランチ保坂にシュートされるが、なんとか防ぐ。41分、今度は甲府にFKを与える。クリスティアーノが蹴るが、クリア。
 43分、大島がカットしたボールを受けた大久保が、ロングシュートをねらうが相手GK。直後に相手右サイドから崩され、クリスティアーノにシュートを打たれるが、バー直撃で助かる。
 46分、フロンターレがペナルティーエリア左側でFK。憲剛が蹴るが相手DF。

 甲府は後半開始から一人目の交替。右シャドー稲垣に変えてFW田中佑昌が入る。
 4分、車屋が左サイドを突破して入れたクロスを大久保がヘディングシュートするが枠の上。
 9分、甲府は二人目の交替。ワントップニウソンに替えて高卒ルーキーFW森を入れる。クリスティアーノがワントップに入り、森は左シャドーに。
 18分、またまた甲府の右CK。クリスティアーノが蹴って、エドゥアルドがクリア。
 21分、憲剛がこの日2点目。左ショートコーナーで大島からの戻りを角度のないところから直接シュート。相手GKは完全に裏をかかれた。試合後に「相手GKは、その前のショートコーナーの時のようにクロスに対応する位置取りだったので、ねらった。」と言っていた。これでひと安心。憲剛の1試合2得点は5年ぶりらしい。甲府は三人目の交替。DF津田に替えて福田が入る。
 ところがまたも直後にカウンターを受け、22分、甲府の右CKとなる。今度は福田が蹴り、クリスティアーノにヘディングされるが、GKチョン・ソンリョンが押さえる。さらにルーキーFW森に左から突破され、シュートまで打たれるが枠の左。
 28分、谷口に替えて田坂が入る。車屋が左SBに下がり、田坂は左MFに。30分。甲府にFK、CKとチャンスを与えるがGKチョン・ソンリョンが防ぐ。32分、森谷に替えて森本が入る。小林が森谷の位置に下がる。33分、甲府の左CK。クリスティアーノが蹴り、ゴール前で混戦に。相手FW田中佑昌が左ポスト付近にこぼれたボールに詰めるが、GKチョン・ソンリョンを中心に必死にセーブ。この試合で一番危なかった。
 37分、また相手FW森にシュートされるがGKチョン・ソンリョンが捕る。
 38分、車屋のクロスをファーサイドの小林がダイレクトボレーをねらうがミートせず。40分、大島に替えてエドゥアルド・ネットが入る。42分、ダメ押し点が入る。田坂が森本にあててワンツーで受けたボールをそのままシュート。4点目。
 しかし、甲府はホームゲーム初得点をあきらめず、カウンターをしかけてくる。追加タイム4分もだいぶ放り込まれたが、DF陣とGKチョン・ソンリョンで守る。最後にフロンターレがペナルティーエリア前中央でFKを得る。これを憲剛がハットトリックをねらって蹴ったが枠の右。これでタイムアップ。
 試合後の監督インタビューで、芝が深くてボールが走らないということが初めてわかった。

サッカー短評 (2016.3/12)

川崎フロンターレvs.名古屋グランパス 3対2 (2016.3/12 等々力) 第3節

 6年ぶりの単独首位と言って喜べる内容ではない。この試合前に、他の対戦がほぼ全て終わっており、2連勝だった鹿島と大宮が敗戦。無敗は1勝1敗の5位川崎と6位名古屋だけになっており、勝った方が首位という状況で、両チーム同じ条件だった。
 前節と同じような展開。前半6分、圧倒的にボールを支配している中、エウシーニョの先制点。しかし前半26分に松田に決められ、後半も攻め込みながら、シュートを打てずにいる間に、永井に決められてビハインド。しかし30分に大久保のすばらしいヘディングシュートで追いつき、39分に憲剛の渾身のシュートが決まって逆転。追加タイム4分ぎりぎりまで名古屋にチャンスを与え続けたが、かろうじて逃げ切った。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、エドゥアルド、奈良、谷口。憲剛と大島のダブルボランチ、左MFに森谷、右にエウシーニョ、トップ下に狩野。ワントップ大久保。2試合連続得点中の小林はインフルエンザ。代表合宿でもらってきたか。
 対する名古屋は4−5−1。スウェーデンから来た199pのFWシモビッチ、左シャドーに永井、右に松田。イ・スンヒと小林が二列目、田口のアンカー。DF左から安田、竹内、オーマン、矢野。GK楢崎。
 開始直後、名古屋最終ラインからのロングボールを相手FWシモビッチが落とし、松田にダイレクトシュートされ、ヒヤッとした。
 その後は比較的ボールをつないで支配できた。2分には大久保がシュート、惜しくも枠の上。前節のベルマーレに比べたら、プレスが弱く感じる。ここで固め取りしたかった。
 6分、先制点。大久保が下がって受けたボールをペナルティーエリア内に送り、憲剛がすばやくはたいて、エウシーニョが一歩左へ持ち出してシュート、左サイドネットに決まった。
 今日のフロンターレは、比較的早く縦パスを入れている感じ。右SBになった谷口もよく攻撃参加している。11分、車屋がミドルシュート、枠の外。大久保が下がるのでゼロトップのようになり、名古屋は守りにくいらしい。田口が一人で中盤を走り回っているよう。
 次第に名古屋が中盤でボールをカットできるように守備をたてなおし、フロンターレの右サイドを安田と永井で攻め上がってくる。谷口も俊足の永井とのかけっこには、ぎりぎり。
 26分、あっさり追いつかれる。名古屋右SB古林からのクロスがシモビッチにおさまり、ちょんと出したボールを松田が思い切りよくシュート、これが左隅に決まってしまう。シモビッチに付いていたのは奈良だが、それより、名古屋のクロスを自由にあげさせてしまった守備の方が問題だと思う。名古屋は同点になってから、元気になり、プレスも早くなった。イ・スンヒがボールカットする場面が増える。永井もDFに来る。
 32分、谷口が右サイドをえぐってすばやくクロスを入れるがゴール前を通過。NHK解説の木村さんは「狩野が反応してませんね。」33分、エウシーニョがシュートしたが枠の上。これが久々のシュートだった。フロンターレの選手の動きに迷いが出て、ボールをカットされるところも増える。大久保がもっと全体に前に来い、と言っているようだ。下がってパスを受けたり、出したりしているが。狩野がちっとも効いていない。放送で名前も呼ばれないし、テレビの画面でも顔が映らない。前節も守備していなかったが、攻撃にはからんでいた。1−1のままハーフタイム。

 案の定、後半開始から狩野に替えて、森本が入る。大久保とツートップかと思ったが、そのままトップ下のようだ。8分、大久保からのパスを森本が反応、トラップして直ちにシュート、しかし相手GKがはじき出す。前節のように左ポストぎりぎりか、ファーをねらえば入りそうだったが。
 11分、名古屋の右CK。長身のFWシモビッチには186pのエドゥアルド、長身の相手DFオーマンには奈良が付いているようだ。田口のキックは、GKチョン・ソンリョンがはじく。
 14分。フロンターレの左CK。憲剛が蹴るが、得点できず。17分、大島が思い切りよくミドルシュート、惜しくもバー直撃。
 直後の18分、名古屋が逆転。CBオーマンからのロングパスを受けた永井が左サイドをドリブル、ペナルティーエリアにきりこまれ、シュートをうたれて決まってしまう。エウシーニョが付いていたが、体がキレている。
 21分。フロンターレの左CK。憲剛が蹴るが、相手GK。23分、奈良に替えて中野が入る。3バックか。エウシーニョが下がって4バックのままだったらしい。中野が左MFで森谷が右に回ったか。
 30分、フロンターレの左CK。憲剛がショートコーナーから受け直してゴールラインぎりぎりからクロス、ファーで相手DFをははずしてとびこんだ大久保がヘッドで右ポスト際に押し込み、同点。これがJ1通算158点目で、佐藤寿人に続き大久保も中山越え。
 34分、せっかく同点になったのに、あわやまた失点の場面を作られる。永井のシュートが決まったかに見えたが、オフサイドで助かる。36分、名古屋は松田に替えて矢田を入れる。39分には、イ・スンヒに替えて明神が入る。守備を固めて最低でも引き分け狙いか。
 しかし直後の39分、右スローインを森本が相手DF二人を背負いながら爪先で落とし、これを憲剛がペナルティーエリアすぐ外からミドルシュート、見事に左下に決まり、再逆転。憲剛の今季初得点で、J1通算50得点らしい。試合後に「嘉人に教えられるまで知らなかったが、試合に勝ったのでいい記念になる。」と言っていた。
 42分、名古屋のFK。はね返しを拾われるがクリア。43分、44分、45分と名古屋にCKを与える。いずれも田口が蹴るが、なんとかしのぐ。追加タイムは4分。ここで大島に替えて井川を入れる。そのままボランチに。しかし井川がファールで止め、48分、名古屋のFK。どうして守備要員が相手にチャンスを与えるのか。これも田口が蹴り、なんとかクリア、続く左CKはGKチョン・ソンリョンがはじく。これをひろわれ、ピンチが続くが最後はかろうじてクリア。応援席では「アヴァンテ」を歌っている。GKチョン・ソンリョンがゴールキックを蹴ったところで笛。あー疲れた。
 試合終了後、NHK解説の木村さんに「いやあ面白い試合だった。」と言われてしまった。野地アナには「等々力劇場」健在と言われるし。
 後日、スカパー!の風間監督インタビューを聞いた。こちらのインタビュワーは元レッズFWの福田さん。「前半追いつかれてから押し込まれたが、ハーフタイムにはどんな指示をしたか?」という質問に「3点言いました。一つは憲剛と大島のボールをもらう位置が悪いので狙われている。二つ目はFWがボールを受けられてないので森本を入れた。三つ目は奈良のところにもう一人来てはさんでディフェンスすればもっと押し上げられる。」はあはあ、なるほど。試合の振り返りでは、福田さんにも「楽しい試合だった。」と言われた。

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サッカー短評 (2016.3/9)

日本女子vs.北朝鮮 1対0 (2016.3/9 キンチョウス) リオ五輪アジア最終予選

 試合前の大雨でボールがころがらない中、後半35分、後半から出場した岩渕が見事なヘディングでとった点で勝利。
 先発は、GK山根、DF有吉、熊谷、岩清水、近賀。宮間と阪口のダブルボランチ、左MFに鮫島、右に中島。大儀見と横山のツートップ。
 北朝鮮は、平均年齢20.8歳の若いチーム。日本より8歳近く若い。日本はやはり世代交代に遅れている。前線のラ・ウンシムに放り込む伝統的なサッカーをしてくる。
 前半は、まだ雨が小降りながら降っていて、ボールは落ちたところで止まるようなピッチ。NHK解説の宮本さんが「北朝鮮に有利な状況。」と言う。
 後半開始から、鮫島に替えて岩渕が入る。後半の布陣は、左MFに宮間、右に岩渕、中島がボランチに下がる形。北朝鮮も8分に一人目の交替。11番MFに替えて20番MFが入る。
 10分の北朝鮮の左CKはGK山根がはじきだすが、16分の右CKはもう少しで失点するところだった。リプレーで見ると、GK山根が顔でクリアしていた。この後は日本の時間帯が続く。
 得点場面は、35分。左サイドの有吉から、ペナルティーエリアの横山にパス、横山のポストプレーを受けた宮間がワンタッチで左からクロスを入れると、ファーで岩渕がダイレクトヘッドで、相手GKと右ポストの間ぎりぎりのところににたたき込んだ。
 2分後の37分、北朝鮮にFK。相手FWラ・ウンシムのヘディングシュートが枠の右上に飛び、GK山根は出られなかったが、右ポスト際にいた宮間がヘッドでクリア。危なかった。38分、後半8分に入った20番MFに替えて3番MFを入れる。
 43分、日本は二人同時に交替。鮫島に替えて川村、中島に替えて高瀬が入る。45分、北朝鮮に攻め込まれ、最後はシュートまでいかれるが、味方に当たってしまう。追加タイム3分。CKを二回与えるが、しのいで2勝目。
 リオ五輪には、オーストラリアと中国が出場。前回ロンドン五輪に出た日本と北朝鮮はいずれも敗退。北朝鮮に勝てたのは良かったが、やはり初戦に動きが悪かったのが最後まで尾をひいた。日本は勝ち点7で3位。韓国と北朝鮮が勝ち点5で4位と5位。

サッカー短評 (2016.3/7)

日本女子vs.ベトナム女子 6対1 (2016.3/7 キンチョウス) リオ五輪アジア最終予選

 やっと勝利。この試合前に中国が韓国に勝ったので、日本と韓国の敗退が決まった。
 先発は、初出場のGK山下、DF左から有吉、田中明日菜、岩清水、中島。上尾野辺と川村のダブルボランチ、左MFに大野、右に川澄。岩渕と高瀬のツートップ。ツートップはいずれも初先発。
 前半は圧倒的にボールを持ちながら、1点目が決まらない。宮間がいないので、セットプレーのキッカーは基本的に中島。FKのときは、左利きの上尾野辺と二人で立った。大野が守備も含め、攻撃によくからんでいる。川澄は今日もなんとなくキレが悪い。
 10分、中島のシュートがはじかれ、CKを得る。この右CKを上尾野辺がけり、最後は岩渕がシュート、惜しくも左ポスト直撃。19分にも、岩渕のシュートで得た右CKをショートコーナーで田中明日菜がヘディングシュート、これを相手GKが足先でさわり、こぼれが高瀬の目の前に落ちたが、反応できず。
 27分、岩渕、30分、中島とミドルシュートをうつが、枠の外。だんだんパスがひっかかるようになってきたためか、佐々木監督は、ポジションチェンジを指示。中島をボランチに、上尾野辺は左SBに、有吉が右SBへ回る。
 やっと39分、先制。中盤が安定し、中島の攻撃参加がしやすくなった。上尾野辺のスルーパスに中島がとびだして、右から低いクロス、中央で高瀬が相手DFをひきつれ、その後ろから飛び込んだ岩渕がおしこんだ。
 しかし40分、ベトナムにPK献上。パスをつながれ、ペナルティーエリアに進入を許す。そこへ岩清水が体を当てながらボールをクリア。するとなぜかPKの笛。NHK解説の矢野さんは、「岩清水選手はボールを蹴っています。でもその前で何回もボールをクリアできるところがあった。寄せが甘いために、あそこまで行かれてしまった。」と言う。主審はマレーシアの人。これを相手FWに決められ、ベトナムにこの大会初得点を献上。しかも同点に。
 ただ、今日はこれで終わらなかった。45分、右サイドで川澄がキープし、中島とスイッチ、クロスを入れると岩渕がポストプレー、そこへ大野が豪快に蹴りこみ、リードしてハーフタイム。鳥海アナが「日本はこの大会で初めて2点以上とりました。」と言う。

 後半4分、さっそく左CK。ニアのポスト際で川村がヘッドでコースを変え、中央でフリーの大野がヘディングしたが、枠の上。たちあがりに追加点が入るとすばらしかったが。8分にも、右から中島のクロスに岩渕がヘッドで合わせるが、ボールの下に当ててしまい、枠の上。
 10分には、川澄のパスを受けた中島が思いきりのいいミドルシュート、決まったかと思ったが、バー直撃。まだ運がない。
 11分、ベトナムが一人目の後退。8番に替えて15番が入る。ボランチ同士の交替らしい。15分にも二人目の交替。16番の右DBに替えて4番を入れる。
 日本も21分、ツートップを交替。高瀬に替えて大儀見、岩渕に替えて横山が入る。23分、日本の左ショートコーナーにさっそく大儀見がヘディングシュートするが相手GK正面。大儀見は28分にも中島のクロスにダイビングヘッドを見せ、追加点の予感。
 32分、横山がペナルティーエリア外でドリブルをしかけると、ユニフォームを強く引っ張られて、相手DFにイエローカード。日本はこのFKを上尾野辺が蹴るが、枠の上。
 35分、やっと追加点。上尾野辺のパスに大儀見が走り込み、左サイドから折り返しのクロスを入れると、右から川澄がまったくのフリーでヘディング、きれいに決まる。
 39分、ベトナムが三人目の交替。5番に替えて17番が入る。40分、ベトナムにFKを与える。あわやファーの左上に入るかという弾道だったが、枠の左へ。
 41分、日本も三人目の交替。中島に替えて宮間が入る。宮間と大儀見は今日は全休だと思っていたが。
 45分、宮間のシュートからさらに追加点。大儀見が右サイドでキープから折り返すと、宮間がダイレクトシュート、相手GKがはじいたところに横山がつめて4点目。追加タイム3分。48分、川澄が宮間とワンツーで右サイドを突破し、クロスを入れると、大儀見がジャンピングボレーで豪快にたたきこんだ。最後は日本が貫禄を見せたが、ベトナムは北朝鮮を苦しめた、統制のとれたチームだった。
 同時に行われたオーストラリア対北朝鮮は、2−1でオーストラリアが勝ち、北朝鮮も予選敗退が決定。

サッカー短評 (2016.3/5)

川崎フロンターレvs.湘南ベルマーレ 4対4 (2016.3/5 等々力) 第2節

 あ〜も〜負けなくて良かった。ホーム開幕戦なので観戦。開幕戦のマッチデープログラムは、ここ2年売り切れて買えなかったが、今年は20周年記念で厚くて高い(800円)。たぶん部数も多く刷ったのだろう。帰りにも売っていた。試合前に、クラブ20周年記念OBドリームマッチの投票ですごく時間がかかった。2007年以降OBは、入れたい選手が多すぎるし、2006年以前は忘れている選手が多すぎる。とりあえずランダムに書きだしたら、川崎山脈(箕輪、寺田、佐原)以外はFWばかり(我那覇、ジュニーニョ、テセ、レナト、黒津)になった(笑)。伊藤宏樹は絶対入るから省略。あと岡山は行かれないと連絡があったというので、はずした。川島とフッキも絶対来ないと思う。MFでは、谷口博之と森を入れた。2006年以前はアウグスト、鬼木、今野、中西、ベッチーニョ、向島、岩本輝雄、ツウット…。GKは菊地と相澤にした。マギヌンとかマルコンとか村上とか楠神とか入れられなかった。
 試合はたいそう大味になった。前半14分に、大久保が中山さんのJ1最多得点に並ぶ157点目を決めたのは、幸先が良かったのに、ベルマーレの走るスピードに押し込まれて、広島戦で機能した守備が役に立たず、4失点。常に追いかける展開となり、前半終了間際に小林が今日2得点目をとった時点ですでに3−3の乱打戦。後半も32分に先に失点し、ロスタイムにやっとこ森本のおかげで追いついたという有様。
 先発は、GKチョン・ソンリョン、DF車屋、谷口、奈良、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、左MF狩野、右に森谷。大久保と小林のツートップ。谷口は銀髪を焦げ茶くらいに変えていた。こんなに失点するなら、銀に戻した方がいいかも。
 立ち上がりからベルマーレがすごいスピードで走ってくる。3分にはシュートまでいかれる。4分には、フロンターレも小林がミドルをうつが枠の右。11分、左CKを得て、狩野が蹴るが、相手DF。
 14分、左サイドからのクロスを大久保が押し込み、先制。あとでリプレーを見たら、右から森谷がボールサイドに来ていてスルーして、背後の大久保がフリーになっていた。大久保は15分、17分にもシュートするが枠の外。
 19分、ベルマーレのカウンター。相手左サイドから高山に切り込まれてクロスを入れられ、相手FWキリノとGKソンリョンが激突。ボールがこぼれてゴールイン。なんとこれがオウンゴールの判定。キーパーチャージだとフロンターレの選手たちは高山主審を囲んだが、夜のBS-NHK「速報Jタイム」で解説の元日本代表GK小島さんが「キーパーチャージの定義も年々変わっている。」と言っていた。
 38分、今度は相手右サイドからくずされ、また高山から藤田、最後は菊地大介にスカッと決められてしまった。
 しかし直後の39分、フロンターレが怒濤の攻撃。大島からのロングパスを受けた大久保が、裏にぬけた小林に絶妙なスルーパス、これを飛び出した相手GKの頭越しにちょんとシュート、右ポストに当たってゴールイン。
 ところが、41分、相手に左CKを与える。U23メンバーの三竿のキックを、走り込んだパウリーニョに決められる。せっかく追いついたところだったのに。なんてセットプレーの守備がいつまでもお粗末なのか。後でリプレーを見たら、パウリーニョのマークは森谷だった。
 しかししかし45分、大島からのループロングパスを小林が足先でトラップ、ペナルティーエリアすぐ外からシュート、相手GKの指先をかすめてゴール左上に吸い込まれてまた同点。追加タイムは前半から2分もあったが、なんとかこのままハーフタイム。

 後半開始から二人交替。狩野に替えて森本、森谷に替えて中野が入る。中野が狩野のところに入り、小林が森谷のところに下がり、森本と大久保のツートップに。
 初めの10分は、フロンターレの時間。2分の左CKは、狩野が下がったので憲剛が蹴り、相手DF。3分の森本のシュートはうちそこね。5分、大久保のシュート、さらに中野のシュートは相手DF。6分また左CK、相手DF。8分、森本のヘッド、9分小林のシュートは枠の外。たちあがりに追加点がとれると、きっとリズムが出たのに。
 12分、20分と相手FK。いずれもU23の三竿が蹴り、防ぐ。小林は守備で活躍。ベルマーレは、16分、藤田に替えて山田直輝、18分にキリノに替えて藤田祥史が入る。30分からフロンターレがまた攻め込むが、こぼれ球をひろわれ、カウンターを受け、32分、がら空きの左サイドから大きなクロスが入り、ファーサイドまで転がったところへ、攻め上がった相手DF岡本がうったシュートが決まってしまった。
 ホーム開幕で負けるなんてありえない。ベルマーレは44分、キャプテン高山を下げて大槻を入れる。フロンターレも、なぜか後半から入れた中野に替えて、新加入のDFエドゥアルドを入れる。そのときは攻められていて、全然わからなかったが、FWの位置に入ったらしい。追加タイム3分。
 ついに46分、追いつく。車屋が左サイドを突破しきらずにファーサイドに大きなクロス、これをゴールライン近くから小林がヘッドで折り返し、そこへ森本がダイビングヘッドで飛び込んでおしこんだ。森本はJ1では11年ぶりの得点らしい。
 帰ってから、スカパーの風間監督インタビューを聞いた。インタビュワーは水沼さん。いつも風間監督に鋭い質問をするので面白い。攻撃については「追いつく力は付いてきた。何人かまだ決まり事が身に付いていない。」「後半、左サイドの二人が途中で攻撃をやめてしまった。直接今、言ってきました。」失点については「ミスが続きすぎる。1点目はファールかどうかわからない。2点目以降はマークをはずしている、人任せにする、守備に戻っていない。」いや、ごもっとも。水沼さんは、「両チームとも試合後はすぐに立てないくらいだった。リーグ第2節にしてこれほど出し尽くす試合は初めて見ました。」と言っていた。

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サッカー短評 (2016.3/4)

日本女子vs.中国女子 1対2 (2016.3/4 キンチョウス) リオ五輪アジア最終予選

 2敗目を喫し、これでリオ五輪ほぼ絶望となった。前半14分に川村から田中明日菜へのバックパスがずれ、相手CF王にシュートされて失点。後半13分にももう一人のFWに追加点を許し、2点ビハインド。20分に横山が1点返したが、追加点がとれず。
 先発は、GK福元、DF鮫島、熊谷、田中明日菜、近賀。川村と阪口のダブルボランチ、左MFに宮間、右に中島。大儀見と横山のツートップ。
 後半開始から、川村に替えて岩渕を入れる。岩渕と大儀見のツートップ、宮間がボランチに。1分には宮間がミドルシュート、相手GKが跳んではじく。10分には相手ハンドで得たFKを宮間が蹴るが、相手GK。12分には大儀見がミドルシュート、カーブがかかって枠の右。
 序盤は日本が押していたが、両サイドが攻撃参加しているときにボールを失い、13分、右サイドペナルティーエリアの角で相手FWにシュートをうたれ、右上に決まってしまう。熊谷と鮫島が寄せたが、その間から強いシュートを打ち込まれた。NHK解説の宮本ともみさんが「ボールホルダーへの寄せが甘い。もう1歩か2歩寄せないと。」とずっと言っていた。熊谷はリヨンなので、シーズン中のはずだが、3戦連続出場。
 日本の得点は、後半は言った岩渕が、左サイド奧からクロスを入れ、相手DFにカットされかけたがFW横山が奪い、そのまま相手DFをもう一人かわして、枠の左に打ち込んだもの。
 23分、中島に替えて川澄、42分には鮫島に替えて高瀬を入れたが、効果出ず。
 この結果、オーストラリアが勝ち点9、中国が7、北朝鮮が5、韓国が2、日本が1、ベトナムが0。ベトナムの敗退が決定。

サッカー短評 (2016.3/2)

日本女子vs.韓国女子 1対1 (2016.3/2 キンチョウス) リオ五輪アジア最終予選

 韓国に善戦され、最後に追いつかれた。負けに近い引き分け。これで自力で予選突破はなくなった。前半、試合を支配していた時間帯に得点を決められなかったのが痛い。これで韓国に「やれる」という自信を与えてしまった。後半途中出場の岩渕が、川澄のクロスをヘディングで押し込み、先制。しかし、あと5分を耐えきれず、GK福元がシュートをつかんだところに熊谷がぶつかり、はたき落としてしまい、こぼれ球を相手FWチョンソンリョンにたたき込まれた。GK福元は後半、ペナルティーエリアでの攻防で上尾野辺かだれがハンドをとられて与えたPKをストップして、勝てば勝利の立役者だったのだが。
 先発は、6人変更。GK福元、DF有吉、熊谷、田中明日菜、近賀。川村と上尾野辺のダブルボランチ。左MFに横山、右MFに川澄。宮間のトップ下、大儀見のワントップ。
 得点は、後半39分、大儀見が右サイドの川澄にパスしてゴール前に上がり、川澄が早めに大きなクロスを入れると、ボールはニアへ飛びこんだ大儀見と飛び出した相手GKの頭上をこし、その後ろに走り込んでいた岩渕のヘッドに合い、ゴールイン。
 これで1位オーストラリア(6)、2位中国(4)、3位北朝鮮(2)、4位韓国(2)、5位日本(1)、6位ベトナム(0)。

サッカー短評 (2016.2/29)

日本女子vs.オーストラリア女子 1対3 (2016.2/29 キンチョウス) リオ五輪アジア最終予選

 まさかの黒星発進。オリンピック出場が危ないのは男子の方だと思っていたが。今回女子の最終予選は日本開催だし。オーストラリアは夏の季節から来たはずなのに、最後までよく走っていた。
 前半25分に失点。女子ワールドカップでも日本戦で得点したデバナ。男子のケーヒルみたいな選手。そして運がなかった41分の失点。パスが主審に当たり、よりによってデバナの足下にこぼれた。前半追加タイムに大儀見が押し込んで1点差にしたのはよかったが、後半、自分たちの時間帯に得点できず、バックパスで流れを渡してしまうと、33分にダメ押し点を取られた。
 先発は、GK山根、DF鮫島、熊谷、岩清水、有吉。阪口と宮間のダブルボランチ、左アウトサイドに中島、右に川澄。大儀見と大野のツートップ。
 オーストラリアはすごく日本を研究して、パスを受けるところに二人でプレスをかけてきてカット。日本は、初戦の緊張感や国内組がシーズン前ということもあり、動きが悪い。パスミスも多い。選手間の距離も悪い。
 日本の得点は前半47分。左サイドの中島から右の川澄にサイドチェンジ、オーバーラップした有吉に縦パスが通り、有吉が折り返しのクロス、これを阪口がシュート、これは決まらなかったが、こぼれを大儀見が直ちに反応して押しこんだ。

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サッカー短評 (2016.2/27)

サンフレッチェ広島vs.川崎フロンターレ 0対1 (2016.2/27 エディオンス) 第1節

 アウェイの雨の開幕戦。昨年王者を相手に守り抜いて、勝利をつかんだ。前半はどちらもまず守備から入り、押されている時間も長かったが、0−0でしのいだのが大きかった。後半も立ち上がりこそ攻め込んだが、前半以上に攻め込まれ、しかし我慢強くしのいで、とうとう39分に小林が先制点をたたきこんだ。
 先発は、GK新加入のチョン・ソンリョン。韓国代表でワールドカップ南アフリカ大会とブラジル大会を経験。DFは4バックで左から車屋、髪を銀髪にした谷口、新加入でU23の奈良、エウシーニョ。憲剛と大島のダブルボランチ、左MFに柏から新加入の狩野、右に森谷。小林と大久保のツートップ。
 広島は、佐藤寿人のワントップ、柴崎と茶島のツーシャドー。青山と森崎和のダブルボランチ、左アウトサイドに柏、右にミキッチ。佐々木、千葉、塩谷の3バック。GK林。広島はすでに先週スーパーカップ、水曜日にACLを戦い、今季公式戦3戦目。試合勘はフロンターレよりあるが、疲労もあるはず。
 前半3分、大久保がこぼれ球を下がり目からミドルシュート、枠の上。大久保は7分にもシュートするが、相手DF。
 9分、広島のFK。柴崎が蹴るが、クリア。10分、広島の右CK。これも柴崎が蹴るが、ゴール前で攻撃側のファール。
 11分の大久保のミドルシュートは、回転がかかり惜しくも枠の右へ。15分、小林のシュートは相手GK。
 16分、攻撃参加してきた相手SBの塩谷にシュートされるが、はね返す。18分、広島右サイドのミキッチがドリブルしてくるのを車屋がカット、相手右CK。今度は茶島が蹴り、中央で谷口がマークしていた相手DF佐々木にヘディングされるが、GKチョン・ソンリョンがはじく。さすが。
 前半だけで7本もCKを与えたが、谷口を中心によくはね返した。
 フロンターレの左右のアウトサイドの狩野と森谷は時々左右交代しているようだ。大久保は、下がってボールを受けたり前線にパスしたりしている。NHK解説の福西が「フロンターレは4バックと前線の距離をコンパクトにしてブロックを作っている。」「広島はCBの千葉が下がった大久保に引き出されるとボランチの後ろが空く。」
 35分、大久保が前線に小さくループパスを送ると、狩野が走り込んでダイレクトシュートを打つがヒットせず。38分、車屋が左サイドを突破してクロスを上げようとしたが、相手DFに当たり、初めてのCK。キックは狩野が蹴ったが、ファーに抜けず相手GK。
 42分、広島左サイドの柏にシュートされるが、谷口がはね返す。43分には、森崎にミドルを打たれ、枠の右上隅に飛んできたが、GKチョン・ソンリョンがはじく。続くCKも茶島が蹴り、また相手DF佐々木にヘディングされるが、佐藤寿人か誰かに当たって助かる。45分、ファールして相手FKを与える。柴崎が蹴り、谷口がクリア。続く左CK。柴崎が短くショートバウンドするボールを入れると、ファーからフロンターレDFの後ろをぐるっと走り込んだ佐藤寿人に合わせるサインプレーのようだった。佐藤のシュートは奈良が防ぐ。やれやれ。

 後半3分、狩野が左からクロスを入れ、大島がゴール前に走り込むが合わず。4分、広島のカウンターを受け、最後は柴崎にシュートされるが、GKチョン・ソンリョンが防ぐ。
 9分、大島のパスを小林がポストプレー、大久保がシュートするが相手DF。これで得た右CKをこれも狩野が蹴るが、またも相手GK。10分、車屋とのパス交換から大島がシュートするが、相手GK。14分にも狩野の右CKのこぼれを大久保がシュートするが、枠の外。
 この後はほぼ押されっぱなし。15分、広島は柏に替えて清水を入れる。16分、ミキッチの折り返しを柴崎がシュート、枠の上で助かる。20分には、入ったばかりの相手MF清水にクロスを入れられるが、車屋とGKチョン・ソンリョンで守る。
 23分、両チームとも交替。フロンターレは、狩野に替えて中野を入れる。広島は佐藤寿人に替えて浅野が入る。
 26分、広島左サイドを清水が攻め上がりクロス、これにつめた相手FW浅野には谷口がぴったりついていたがヘディングされる。枠の左で助かる。
 27分、森谷に替えて森本が入る。小林が森谷の位置に下がり、森本と大久保のツートップ。疲れが見えていた小林との交替かと思っていたので驚いた。ただ小林はここ2年、開幕戦で得点しているらしい。34分、中野が左からシュートするが、枠の外。
 37分、広島は3人目の交替。茶島に替えて新加入のウタカを入れる。先週のガンバとのスーパーカップで、ダメ押しの3点目を豪快にたたき込んでいた。
 フロンターレの先制シーンは、39分。大久保が下がって受けたボールを左サイドの中野にパス、中野がペナルティーエリアに向かってドリブルをしかけると、大久保はファーサイドに走り出し、中央では森本がニアへ動き出し、右から小林が下がりながらセンターへ動き出し、中野がゴールライン近くから、つめてきた相手DF千葉の股間を通す低いクロスを折り返すと、ちょうど森本の背後に走り込んだ小林がダイクレトで合わせ、シュートは相手GK林の顔に当たったが、右隅にゴールイン。
 44分、広島のカウンターで、右サイドから塩谷がクロスを入れるが、GKチョン・ソンリョン。田坂が交替で出てくる。追加タイムは3分。46分、今度は右サイドから柴崎にクロスを入れられるが谷口がクリア。ウタカにヘディングされるが、枠の外。47分、広島の右CKをまたウタカの頭にあわされるが、これも枠の外。48分、小林に替えて田坂が入る。フロンターレがボールキープし、タイムアップ。
 昨年最後で中山の記録に並んだ佐藤寿人と、あと1ゴールと迫った大久保のどちらにゴールが生まれるかが世間の注目だったが、2人とも無得点。風間監督は前日、「ランクアップしたフロンターレをお見せしたい。」と言ったらしい。いやー先発の布陣を見たら、ボランチから前で守備の得意なヒトが1人もいなくて大丈夫かと思ったが、前線からよくプレスをかけ続け、後半、相手キャプテン青山を少しフリーにしてしまったが、全体をコンパクトに保ち続けられたのが最大の勝因かもしれない。広島は、3試合目の疲れが後半出てくるかと思ったが、ホームだし、そんなに落ちなかった。むしろ前半プレスが甘かったのが、そうだったのかもしれない。昨年2敗した広島に勝てて、いいスタートがきれた。

サッカー短評 (2016.2/22)

サンフレッチェ広島vs.ガンバ大阪 3対1 (2016.2/20 日産ス) スーパーカップ

 前半は0−0ながら、サンフレッチェ広島が攻め込んでいる時間が長かった。後半6分、佐藤寿人が技ありのかかとキックで先制。12分には、その佐藤に替わった浅野がPKを決めて追加点。23分にガンバも宇佐美が1点かえすも、28分、今季広島加入のウタカがダメ押し点をとり、サンフレッチェ広島が勝利。
 先発は、サンフレッチェ広島がGK林、DF佐々木、千葉、塩谷。青山と森崎和幸のダブルボランチ、柏とミキッチのアウトサイド、柴崎、茶島のツーシャドーに佐藤寿人のワントップ。監督森保一。
 ガンバの先発は。GK東口、DF藤春、丹羽、今野、オジェソク。遠藤と井手口のダブルボランチ、宇佐美と阿部のアウトサイド、アデミウソンがトップ下。パトリックのワントップ。長谷川健太監督。佐藤寿人を今野が見る布陣。
 前半は、広島が全体に押し気味だった。右サイドからミキッチが何度もクロスを入れたが、はねかえされた。対面のガンバの藤春は苦労していた。井手口が加勢にも来た。
 19分に、ガンバがカウンターから、パトリックのシュートまでいったが、相手DF。広島もボールは支配しているが、シュートまでなかなかいけない。27分に、森崎がエリア外からミドルをうったが、枠の外。
 30分過ぎから、やっとガンバのパスがつながり出す。32分にパトリック、36分、丹羽と立て続けにオフサイドになるが、いい攻撃の形ができた。43分には、阿部が絶妙のタイミングでペナルティーエリア中央でシュートチャンスになるが、蹴り損ねる。

 後半6分、右サイドを持ち上がった広島の塩谷が、外からオーバーラップしたミキッチではなく、いきなり中央にクロス、そこに佐藤寿人が相手DFに寄せられつつも、足の裏のかかと付近でわずかに触って、飛び出した相手GKのわきをぬくシュートを決める。
 8分、その佐藤が足をどこか傷めたらしく、浅野と交替。ガンバも広島もすぐにACLの試合があるので、少し心配。
 12分、広島の左サイドから柏がクロス、これをガンバのCB丹羽がスライディングでクリアに行ったが、顔面に当たって外へ出る。ところがこれがイエローになり、広島のPKに。主審には手に当たったように見えたらしい。サッカーにはビデオ判定はないから、当然誤審もある。このPKは浅野が蹴って、豪快にたたきこんだ。これでぐっと広島が有利に。
 15分、ガンバ2人一度に交替。アデミウソンに替えて倉田、パトリックに替えて長身FW長沢を入れる。
 23分、ガンバが1点返す。阿部のクロスに宇佐美が飛びこみ、ヘディングで泥臭いシュートを決める。これで試合が面白くなった。
 24分、広島は柴崎に替えて新加入のウタカを入れる。すると、28分、右CKのこぼれをウタカがエリア外から足を一閃、戻ってきた井手口に当たったが、決める。
 ガンバは、31分、阿部に替えて新加入の藤本を入れる。しかし、広島の勢いは止められない。41分、藤本からのパスを受けた宇佐美がシュート、44分、ガンバの右XBオジェソクが持ち上がってエリアの外からミト゜ルシュート、いずれも枠の外。追加タイム3分あったが、3−1で広島が勝利。誤審が流れを決定づけたのが少し残念。

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サッカー短評 (2016.1/31)

U23日本vs.U23韓国 3対2 (2016.1/30 ドーハ) U23アジア選手権決勝

 いやー劇的な逆転勝利。前半に先制され、後半2分にさらに失点して0−2になったときは、1点返すのがせいぜいかと思っていたが、失礼しました。力を付けましたね。運も呼び込む、周到な環境整備も良かったのだと思うけれど。専属シェフの食事もよかったと思います。
 先発は、GK櫛引、DF山中、植田、岩波、室屋。遠藤と大島のダブルボランチ、左アウトサイドに中島、右に矢島。久保とオナイウのツートップ。これが今のベストメンバーということだろう。鈴木武蔵は足の怪我、南野はザルツブルクから戻って来いと言われて離脱。FWの控えが浅野しかいない。
 韓国は4−2−3−1らしい。立ち上がりから、それほど強く攻めこんでこなかったが、今まで対戦した中東のチームより、明らかにパススピードが速かった。また、ワンタッチプレーでシュートまで持って行くのがうまかった。今までは、ペナルティーエリア内でシュートをほとんど打たせなかった。
 心配していた速攻を受けたとき、大島が役に立っていなくて、まるで北朝鮮戦のようだった。前半20分に先制されたのは、岩波にシュートが当たった不運もあったが、サイドへの展開と、クロスを入れられたところに、ほとんどプレスに行けていないことがあのダイレクトシュートを生み出す元になっている。日本のよさを出すためには、もっとコンパクトに守って、選手間の距離を近づけないと。

 後半早々の失点もいただけない。後半始めから原川を入れると聞いて、てっきり同じボランチの大島との交替かと思ったら、FWオナイウとの交替。オナイウの高さがセットプレーの守備のとき必要なはずなのにどうするのか。遠藤と原川のダブルボランチにして、二列目に大島、前線は久保を真ん中にスリートップ気味ということらしい。
 しかし、布陣変更の効果が出る前に、マークのずれを突かれて、また速攻でパスをつながれ、ペナルティーエリアへの侵入を許し、あっという間にシュートをうたれて決まってしまった。ちなみに、韓国の監督は、現役時代、日本には一度も負けていないそうだ。
 しかし、この後、原川がボールを落ち着け、ある程度もったまま上がり、左の山中や右の矢島が攻め上がる場面を作っていく。チャンスがシュートまで結びつかないでいるうち、また韓国に今度はペナルティーエリア外からシュートを打たれた。日本の控えでは、浅野と豊川と井手口がアップしているとレポートが入る。
 ついに15分、今度こそ大島に替えて浅野が入る。17分にも韓国のミドルシュートを受けるが、これは枠の左で助かる。韓国はアンカーの位置でボールをさばく8番のイ・チャンミンが攻守で効いている。
 しかし、浅野の俊足がついに生きる。22分、右サイドの矢島から入ったスルーパスに浅野がダイレクトでシュート、相手GKの手のわずか先に押し込んだ。
 しかも1分後の23分、左サイドの山中からのクロスに、ニアで浅野が相手DF二人をひきつけてつぶれ、中央に走り込んだ矢島がヘッドで左上に決めて、瞬く間に同点に。これには韓国の選手もかなりこたえたと思う。日本の今までの戦いぶりに、こんな連続得点の気配は感じていなかったはず。
 28分には、中島が得意のドリブルからシュート、これは相手DFにあたり、戻ってきたボールを久保にパス、久保もシュートするが枠の左。
 30分、2点目をとった矢島が足を傷めて豊川と交替。豊川も後でわかったことだが、腰を傷めていたらしい。解説の山本さんが「早いうちに三人目の交替をしたので、90分で決めてほしい。」と言う。
 32分、韓国は中盤を支配していたボランチのキャプテン、8番イ・チャンミンの足がつり、韓国のドクターがバツのサイン。「韓国は毎試合、終わりごろに足が止まっていた。」と山本さんが言う。34分、韓国はパワーブレー要員を入れてくる。韓国の2点目をとった18番ワントップFWのチン・ソンウに替えて長身の9番FWキム・ヒョンが入る。同時に8番に替えて11番FWキム・スンジュンが入る。
 36分、劇的な勝ち越し点が入る。中島がループで前線にパス、これを浅野が相手DFをうまく押さえながら裏へ抜け出して、飛び出した相手GKの右側に流し込んだ。
 38分、韓国も三人目の交替。浅野に押さえられた5番DFヨン・ジェミンに替えて、同じDF15番チョン・スンヒョンを入れる。追いつかなくてはならないときに、同じポジションを交替するのは少し不可解。布陣変更した感じもなかったし。
 40分、韓国は当然パワープレーでロングボールを放り込んでくる。競り合いで頭をうった植田が倒れ、競った韓国の選手を岩波が思わず突いてしまい、報復行為でイエローカード。
 ひたすらはね返す時間が続く。もう少し相手陣内深くでサイドに切るとか、コーナーで踏むとかしてもいい時間帯だと思うが。追加タイム3分。47分に豊川がミドルシュートするが、相手DFに当たって韓国ボールに。この時間に相手に渡すようなシュートは勘弁してほしい。しかし韓国の攻撃を途中でカットし、タイムアップ。
 今まで勝てなかった相手を全て破っての優勝は、すごく自信になるだろう。

サッカー短評 (2016.1/26)

U23日本vs.U23イラク 2対1 (2016.1/26 ドーハ) U23アジア選手権兼リオ五輪アジア最終予選準決勝

 勝った! リオ五輪ついに決めた! しかもロスタイムの追加点で逆転勝利。アトランタ五輪アジア最終予選以来の集中開催でコンディション維持など難しい中で、今まで勝てていなかったイラクを90分で破って決めたことは大きな価値がある。
 前半は少し押され気味のなか、26分、鈴木武蔵が突破して入れたクロスに久保が飛びこんで先制。幸先はよかったが、その後の武蔵のシュートなどは枠の外で、次第にイラクがボール支配する時間が続く。前半終了間際の43分、相手右CKをGK櫛引が二度はじいたがクリアしきれず、押し込まれて同点に。後半も耐える時間が長かったが、GK櫛引のファインセーブもあり、相手の足が止まり始め、ついに後半48分、浅野からパスを受けた南野がペナルティーエリア右からゴール前に素早いクロスを入れ、いったんは相手GKがはじいたが、これをペナルティーエリアすぐ外で原川がひろい、ワントラップでシュートすると、ゴール右に一直線に決まった。この後、選手交替で時間を使い、タイムアップ。マレーシアの主審のファール判定に多少疑問もあったが、致命傷にはならず、劇的な逆転で決勝進出。
 先発は、GK櫛引。DFは左から山中、奈良、植田、室屋。遠藤と原川のダブルボランチ、左アウトサイドに中島、右に南野。久保と鈴木武蔵のツートップ。武蔵は右足の付け根を傷めていたが、なんとか先発。ロングボールでの攻撃が予想される中、なぜCBの岩波を使わなかったのか不思議。NHK解説の山本さんも「体調不良とかではなさそう」といっていた。ヘディングは奈良の方が強いのだろうか。でも岩波のロングフィードや植田との長年のコンビの相性やポジショニングなど安心感があるのだが。
 イラクは、一人出場停止。CFも入れ替えてきたらしい。
 開始2分で右CKを得て、ファーの植田がヘッドで折り返したが、相手GK。逆に6分には、続けてイラクにCKを与えるが、ヘッドではね返す。
 14分、ロングボールを放り込まれ、イラクの9番MFマフディにシュートされるが、枠の右。23分にも、イラクの9番MFにミドルをうたれるが、これはDF陣が防ぐ。24分には、イラクの遠目からのFK。これはGK櫛引。
 26分、最初のシュートで得点。遠藤、中島とつないだパスを受けた鈴木武蔵が、正面の相手DFの右側から前方に軽くループキック、自分は左側を駆けぬけて左タッチライン近くでボールに追いつき、そのままドリブル、ペナルティーエリア左すぐ外から入れたクロスに、中央で久保が相手DF二人の間から走り込んでスライディングボレーシュート。見事に決まった。
 29分、追加点のチャンス。中島からのパスを受けた南野が武蔵にスルーパス、武蔵がシュートしたが枠の右。
 31分、イラクの右サイドからのFK。またイラクの9番MFにシュートされるが、DF陣がはじきだす。32分、イラクの右CK。ショートコーナーから7番左MFアムジェドにシュートされるが、枠の左。40分には、遠目からのFK。相手FW8番にヘディングされるがGK櫛引。
 このままリードしてハーフタイムか、と思い始めた43分、失点。イラクの右CK。ニアで武蔵がクリアできず、GK櫛引がはじく。このこぼれを相手DF2番サードにヘディングされ、また櫛引がはじくが、もう一度ヘディングされて決められてしまう。

 後半たちあがりからイラクのFK、CKが続く。右サイドMF7番の強いシュートはGK櫛引がはじく。7分、FW8番モハナドのシュートは奈良が防ぐ。はじいてもクリアしても相手に拾われ、耐える時間が続く。
 10分、武蔵のシュートは相手DF。12分、久保のシュートは枠の上。18分には、カウンターで、遠藤、久保、武蔵、南野とつなぎ、ペナルティーエリア内で南野が前を向くが、シュートを打たず。一瞬を逃すともう打てない。中島にパスをつないだが、中島も打てず。
 武蔵の左足がつっている。イラクの選手がのばしてくれる。NHK解説の山本さんが「傷めている右足をかばって左足に負担がかかった。」と言う。
 21分、イラクが一人目の交替。9番MFマフディに替えて13番が入る。23分、日本も鈴木武蔵に替えて、オナイウが入る。山本さんが「相手CKのときのニアサイドの守備で武蔵やオナイウの高さが絶対に欠かせない。」と言う。FWでは先に浅野が準備していたのに、オナイウが入ったのはそういうわけか。
 22分、イラクの右CK。なるほど、ニアサイドをオナイウが守っている。このキックはファーへ飛ぶが日本のDFがはじく。
 双方疲れてきて中盤が空きだす。パスもきちんとつながらず。33分、日本二人目の交替。FW久保に替えて浅野が入る。
 33分、34分とイラクの連続CK。ひとつめはGK櫛引がはじく。ふたつめはDF植田が防ぐ。35分、浅野がうまくCKを取るが、キックは相手GKにはじかれる。
 37分、左サイドを突破され、クロスをダイレクトであわされたが、シュートは枠の右で助かる。40分、イラクは二人目の交替。左MF7番アムジェドに替えて11番MFフマムを入れる。
 41分、中島がうまく相手DFを切り返しでかわしてクロスを入れ、浅野が俊足を生かして飛びこむが相手GK。44分、今度は山中が左サイドを上がってクロス、こぼれを原川が再度クロス、オナイウが合わせようとするが相手DFがCKに逃げる。追加タイム3分。46分、日本の左CK。山中のキックはニアで相手DF。
 47分、イラクが三人目の交替。10番MFアリに替えて14番MFマジンを入れる。10番の選手は、フル代表にも呼ばれている、経験のある選手らしい。なぜ自分をここで下げるのか、という顔だった。イラクの監督は、延長戦は避けられない、と考えたのか、残り1分で決めきるために替えたのか。
 48分、日本の決勝点。浅野が相手ボールをカットして南野へパス、南野はファーのオナイウへクロスをあげるが相手GKにはじかれ、それをひろった原川が落ち着いて左足を振り抜いて右奥にたたき込んだ。
 追加タイムの3分は過ぎていたが、主審がまだ笛を吹きそうにないので、日本も三人目の交替。中島に替えて豊川が入る。しかし豊川がボールに触らないうちにタイムアップ。

 決勝の相手は、韓国が3−1で地元カタールを破って上がってきた。

サッカー短評 (2016.1/22)

U23日本vs.U23イラン 0対0延長3−0 (2016.1/22 ドーハ) リオ五輪アジア最終予選準々決勝

 前半は0−0。立ち上がりは少しイランのロングボールに押し込まれたが、次第に盛り返して全体としては日本が支配したが、無得点。後半は押し込まれて危ない場面もあったが、持ちこたえて延長へ。後半の終わりごろからイランの足が止まり、ついに延長前半6分に先制。後半にも中島が2点追加して突き放した。
 先発は、GK櫛引。DF亀川、岩波、植田、室屋。原川と遠藤のダブルボランチ、左アウトサイドに中島、右に矢島。オナイウと久保のツートップ。イランの高さに対抗できるように、ヘディングの強いメンバーを選んだそうだ。前のサウジ戦で鮮烈な印象を残した井手口は、体調不良でベンチ外。
 前半2分、イランにシュートを打たれ、GK櫛引がはじいてCK。これもヘディングシュートされたが、枠の外。この後は押し返して日本の連続CK。この日のキッカーは原川。イランの方が上背がある。いずれも日本の選手が触る前にクリアされる。
 10分、久保が倒されて得た日本のFK。これも原川が蹴るが相手GK。中島は日本の中でも小柄だが、ボールはうまくキープする。しかし得意のドリブルはさせてもらえず、相手DFが二人三人と来てボールをとられる。もっとも、日本も相手の右ウイングでドリブラーの17番トラビに仕事をさせていない。
 27分、久保が強引にシュートするが枠の左。33分、矢島が倒されてFK。倒した相手DF2番ダミシュガルにイエローカード。原川のキックは植田の頭に正確に合ったが、植田は相手DFに寄せられて叩きつけられず、ヘディングは枠の外。さすがに相手も警戒してきている。
 37分、イランが前線に入れてきたロングボールをCB植田がクリアミス、すると相手FW10番モタハリがすかさずシュートするが枠の左で助かる。追加タイム1分。もう終わるというときにファールをとられて46分、イランのFK。直接ねらわれるが、GK櫛引がはじいて、前半終了。

 後半は一転して、イランの攻勢を受ける形になり、守る時間が続く。12分には、前半は押さえていたイランのドリブラー、トラビに右サイドを突破され、入れたクロスを相手FW10番モタハリにヘディングシュートされるがバー直撃で助かる。14分にもミドルシュートを打たれるが、枠の右。
 20分、FWオナイウのがんばりで得た右CK。原川が蹴り、ニアで岩波、植田などがおとりとなり、ファーにオナイウが走り込み、どんぴしゃでヘディングするが、枠の左。23分にもFKを原川が蹴るが味方に合わず。
 26分、イランの速攻からトラビにシュートを打たれるが、ボランチ遠藤が猛ダッシュで戻って防ぐ。
 28分、日本の左CK、30分、左サイドからのFKをいずれも原川が蹴るが得点できず。うーん、山中のキックの方が多彩だったような気がするが。
 30分過ぎからイランの攻撃をはね返しては拾われ、の繰り返し。20分くらいに交替選手を入れるかと思ったが、やっと37分、守備にも多大な貢献をしたFW久保に替えて浅野を入れる。疲れの見えたオナイウを替えるかと思ったが。
 イランの左ウイング、モハマディは足がつっているが、日本はまだ大丈夫。いつも不思議なのだが、中東の選手は、日本より暑さに強そうなのに、日本より先に足がつる。42分、イランはその11番モハマディに替えてFW9番S.カリミを入れる。日本も43分に右サイドMFの矢島に替えて豊川を入れる。追加タイムは3分あったが、後半もスコアレスで延長に。

 延長前半6分、右SBの室屋が何度目かのオーバーラップで相手MFトラビをかわして素早くクロス。ニアに浅野が走り込み、さらに新しく入ったばかりの豊川が右から左へ回り込みながらフリーになってファーに走り込み、ヘディングシュートを打ち込んで待望の先制点。いやースカッと決まった。
 8分、イランは二人目の交替。13番DFアブドラザデに替えて19番MFが入る。延長前半が終わろうとする17分、イラン20番サゲビのシュートをブロックした植田に当たったこぼれ球を、またイランの9番S.カリミに打たれるが、GK櫛引が左足に当ててなんとかセーブ。

 延長後半初め、イランは三人目の交替を入れる。20番MFサゲビに替えて14番MFが入る。システムを3−4−3に変更したらしい。イランのロングボール攻勢に、DFラインがオフサイドで対抗。NHK解説、福西が「DFが冷静にオフサイドで守ってくれると、ボランチも下がらなくていいし、すごく助かる。」と言う。
 すると4分、なんと中島がすばらしいゴールを決める。相手DFをかわして、ペナルティーエリア左隅からファーのネット深くにうちこんだ。ここまでずっと押さえられてきたが、まだ正確なシュートを強く打ち込む体力が残っていた。これでイランのサポーターはかなり静かになった。しかも、5分にリプレーのように追加点。また左サイドから今度はドリブルでペナルティーエリアに切り込むと、右足で鋭いシュートをまっすぐ左に突き刺した。これでイランの選手たちもかなりがっくり来たと思う。
 日本はさらに、浅野がフリーでヘディングシュートする場面も作るが、さらなる追加点はならず。絶好機だったのに。8分、日本は遠藤に替えて大島を入れる。まだ点をねらうのか。逃げきりたいときに守備が不得手な大島を入れるとは。
 しかし逆に、イランに点をとられそうに。11分、フリーでFW9番S.カリミにシュートをうたれ、バー直撃。今日二度目で、本当に助かった。追加タイム2分あったがこのままタイムアップ。これであとひとつ勝てば、リオ五輪のキップが手に入る。1/26(火)、UAEとイラクの勝者と対戦(イラクに決まった)。

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サッカー短評 (2016.1/19)

U23日本vs.U23サウジアラビア 2対1 (2016.1/19 ドーハ) リオ五輪アジア最終予選グループB

 なんと大島がすばらしいロングシュートを決めて先制! 後半にも初先発の井手口が南野のアシストで追加点。その後植田がファール判定となりPKで失点したが、3戦全勝でグループB1位、決勝トーナメントへ。準々決勝はイランと対戦。この試合のスタンドには、イランの監督や選手が来ていた。グループB2位は、得失点、対戦成績で3チームとも並び、タイと2−2で引き分けた北朝鮮が総得点で上回り、カタールと対戦。
 先発は10人入れ替え。GK杉本(鹿島)、DF山中、奈良、植田、松原(新潟)。三竿(ヴェルディ)がアンカーでその前に最年少(19)の井手口(ガンバ)と大島のスリーボランチ。前線は中央にオナイウ(千葉)、左に中島、右に南野のスリートップの4−3−3。初先発は、杉本、松原、三竿、井手口、オナイウの6人。これで控えのGK牲川以外全員試合に出た。ゲームキャプテンは大島。
 サウジは、フル代表の監督がオランダのファンマルバイクとのことで、そのためかU23の監督もオランダ人。ワントップFW9番のアルガムディは初先発。トップ下の16番カノーは長身で自称188p。
 前半4分の日本のFKのクリアされからの右CK。山中が蹴り、CB植田がヘディングするが枠の右。7分、中島がドリブルでペナルティーエリアへ切り込み、シュートするが枠の左。
 9分、サウジのロングボールがワントップのガムディに入り、CB奈良の対応が遅れて、手で引き倒すことになり、FKを与える。NHK解説の福西が「奈良は前の試合も同じだが動き出しが遅れて、手で止めにいっている。」この相手FKは、大きくカーブして枠の左上をわずかにこえていった。
 16分、井手口のシュートが相手DFに当たり、左CK。今度は井手口が蹴り、奈良が合わせるが、枠の右。27分、中島からのパスを受けたオナイウのシュートは相手GK。これで得た左CKは、植田がフリーでヘディングするが、相手GKが足先ではじき出す。チャンスは作るが、得点できない。
 31分、先制。大島がボールを持って前を向くと、相手ボランチが出てきたのをうまくかわし、相手CBが出てこないと見るや矢のようなロングシュート。これが無回転でゴール左上奧のネットをゆらす。いやーすごい。フロンターレでもこれを決めてほしい。
 44分、サウジのFK。13番が蹴り、ファーでFW9番アルガムディに合わせるが、三竿が競ってクリア。追加タイム1分。1−0でハーフタイム。

 後半8分、追加点。右SB松原からのパスを受けた南野が、ドリブルでペナルティーエリアに入り、シュートしてもよかったのだが、中央にパス、走り込んだ井手口がダイレクトでシュートを決めた。井手口は初出場とは思えない活躍ぶり。
 10分、サウジが一人目の交替。8番MFに替えて7番MFが入る。12分、日本ゴール前のクロスボールの競り合いで、植田と競り合った相手FW9番アルガムディが倒れてのたうったところ、PKの判定。NHKの解説、福西も「何がファールになったかわかりませんが、植田の手が相手の顔に入ったということかもしれません。」と言う。確かに手で相手ユニフォームをひっぱる行為について厳しくとる主審だったが(翌日の朝日新聞では、植田が相手を蹴ったことになっていた)。主審は確かスリランカの人。このPKを3番マドゥーに決められ、この大会初失点。
 18分、中島がFKを得る。左サイドから山中が速いボールを送り込むが、相手DFがクリアしCK。連続でCKを蹴るが、得点できず。
 21分、アンカー三竿に替えてFW浅野を入れる。井手口と大島のダブルボランチ、浅野とオナイウがツートップの4−4−2へ。23分、右SB松原に替えて亀川が入る。
 25分、サウジの連続CK。こぼれ球を相手FW9番アルガムディがバイシクルシュートにいき、これをヘッドでクリアした奈良がまともに顔を蹴られるが、イエローカードも出ない。レッドカードでもいいと思うが、主審は見逃したのか。
 26分、サウジは二人目の交替。9番アルガムディに替えて17番FWを入れる。
 30分、日本の左CK。井手口が蹴るが相手DF。32分、南野がドリブルして浅野にスルーパスを送るが、相手DF。40分、オナイウに替えて久保が入る。
 42分、浅野が左サイドを抜け出し、相手DFラインの裏をとる。久保がフリーだったが、自分でシュート、枠の外。決めてほしい。
 45分、サウジは三人目の交替。後半10分に入れた7番MFに替えて19番MFを入れる。追加タイム4分。サウジは次々ロングボールを入れてくる。日本ははね返したりオフサイドをとったり、DF陣は最後まで冷静にプレー。
 49分、大島が右サイドの久保へロングフィード、久保がペナルティーエリア際で倒されるが、PKではなくFKの判定。山中が直接ねらい、相手GKがはじいたところを浅野がシュート、これも枠の外。ここでタイムアップ。日本は三連勝、グループBを首位通過、また中二日でグループAの2位イランと当たる。

サッカー短評 (2016.1/16)

U23日本vs.U23タイ 4対0 (2016.1/16 ドーハ) リオ五輪アジア最終予選グループB

 試合開始直後は、サウジと1−1で引き分けたタイが勢いをもっておしこんできたが、そこをしのぐと日本もチャンスを何度か作り、27分、鈴木武蔵が先制。追加点がとれないまま後半に入ったが、4分に矢島が得点。早い時間にとれて落ち着いた。後半途中で入った久保がPKを含む2点を追加し、決勝トーナメント進出決定。
 先発は、GK櫛引、DF左から亀川(福岡)、奈良(札幌→川崎)、岩波、室屋。原川と遠藤のダブルボランチ、左MFに豊川、右に矢島。鈴木武蔵と浅野(広島)のツートップ。このうち、亀川、奈良、原川、豊川、矢島、浅野の6人が初先発。中二日の日程で各ポジションを半分入れ替えてきた。
 タイは平均身長で日本より低く、パスをつないでくるチーム。前のサウジ戦に負傷交替したワントップを除いて同じメンバー。18番攻撃的MFチャナティプが「タイのメッシ」。9番スリナウォンがアンカーで主将。日本の連携が整わないうちに速攻をしかけ、3分には、日本の初先発の左SB亀川がボールをとられ、4分にはシュートまでいったが、枠の外。
 日本は、6分、豊川が左からあげたクロスに反対サイドの矢島がシュートしたが相手GK。8分の浅野のシュートは左ポスト直撃。9分、相手GKがクリアしたボールを豊川がシュートしたがバー直撃。序盤のうちにもりかえした。
 19分、日本の右CK。左利きの山中がいないので矢島が蹴り、奈良がヘッドで折り返し、遠藤と武蔵が詰めるが相手GK。この試合では、ボランチの合方、原川が守り、遠藤の攻撃参加がめだつ。その後は一進一退でチャンスを作れず。日本も速い縦パスをつなごうとするが、相手の素早いカットにあったり、前線の選手との意図がかみあわなかったり。左サイドの豊川は悪くないが、亀川のいいところは全く見られず。右サイドは室屋と矢島がチェンジしたりして連携はいい。
 27分、先制。相手GKのキックをCB奈良がクリア、矢島、遠藤とつないで、遠藤はループでスルーパス、これを鈴木武蔵が頭でトラップ、振り向きざまに見事なボレーシュートをたたきこんだ。試合後のインタビューでは、武蔵の方がここにくれとボールを要求したらしい。
 先制されたタイは積極的に攻めてくるように。パスをつなぐだけでなく、前線にロングキックも入れてくるが、微妙に不正確だったりオフサイドになったり。
 38分、右SB室屋が味方のCB岩波と交錯して負傷。しばらくして戻る。たいしたことなさそうでよかった。41分、タイの右サイドからフリーでクロスが入り、シュートされるが原川が戻ってブロック。追加タイム2分。GK櫛引のキックがとられ、左SB亀川もかわされるが、なんとかしのいでハーフタイム。

 日本は後半開始から鈴木武蔵に替えてオナイウ(千葉)を入れる。NHK解説の山本さんは、「これで浅野と二人スピードスターが並んだ」と言う。タイも10番を下げて、エースFW22番サンファオディを入れる。
 4分、待望の追加点。オナイウが右に流れてクロスをマイナスに入れたが合わず、ひろった原川がドリブル、左からクロスを入れると、ファーサイドで右から矢島がとびこみ、ヘディングで矢のようなシュートを決める。続けて6分、日本の右CKはCB奈良がヘッドでたたきつけるが枠の上。
 8分、タイのカウンターを受け、「タイのメッシ」チャナティプにシュートまで打たれるが枠の右。カタールには、タイの応援団もかなりいて、タイのチャンスになるとかなりの歓声が湧く。9分には、日本のペナルティーエリア内で相手とハイボールを競り合った亀川がファールとされ、PKを与える。
 タイのキッカーは7番プアンチャン。しかしキックの瞬間軸足がすべり、ボールはバー直撃。10分、タイの右CK。エースFW22番サンファオディがシュートするが、GK櫛引がはじき出す。続くタイの右CKは、7番プアンチャンがダイレクトボレーを打つが枠の外。
 12分、タイは7番プアンチャンに替えて4番MFを入れる。14分、タイのFW22番サンファオディにロングフィードが入り、GK櫛引がクリアに飛び出すが、交錯して倒れる。ボールは奈良がクリア。櫛引がおなかを押さえて倒れたままだが、日本の攻撃。左サイドを豊川がもちあがり、クロスを入れるとファーにオナイウがヘッドで飛びこむが、相手GK。やっと主審が櫛引のところに行くが、大丈夫そう。ただゴールポストで背中を伸ばしていた。主審はウズベキスタンの人。
 18分、日本のFK。遠目の正面やや右。何度かシュートできそうで打てず、最後は豊川がバイシクルをうったが、相手GK。20分、浅野のシュートも防がれる。浅野は前半、ずいぶん走ってチャンスメークしたが、後半は少し息切れか。
 21分、タイは三人目の交替。11番FWを下げて16番MFを入れる。22分、矢島のミドルは枠の外。24分、タイのFK。左サイドから速いボールが入り、こぼれ球をシュートされるがGK櫛引。
 26分、浅野に替えて久保が入る。30分、その久保が追加点。岩波からのスルーパスに抜け出して相手GKと1対1。すかさずシュートし、相手GKに当たったもののそのままボールは上向きのカーブでゴールイン。33分、矢島に替えて南野が入る。
 38分、オナイウが左から久保にパス、久保がドリブルでペナルティーエリアに入ったところで倒され、今度は日本がPK獲得。これを久保が自分で決めて4−0。
 43分、遠藤から、久保、南野とボールがわたるが、オナイウへのクロスはクリアされ、右CK。キッカーの矢島がいなくなったので誰が蹴るのかと思ったが、なんと南野が蹴った。ファーの誰かをねらったらしいが、ゴールラインをわってしまい、練習不足か。
 追加タイム3分。48分、オナイウが相手ボールをカットし、フリーの南野へパス。南野は強いシュートをうつが相手GK。鈴木武蔵、久保とFW陣が得点しての勝利はチームに勢いがつく、と手倉森監督も言っていた。
 グループBのもう1戦、北朝鮮対サウジアラビアは3−3の引き分け。それでも勝ち点2のサウジが2位。グループA1位は勝ち点6でカタール、2位は勝ち点3のイラン。グループB1位で抜けると、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)では、一日少ない日程でグループAの2位と当たる。グループCは、勝ち点6で韓国が1位、2位は同じく勝ち点6のイラク。グループDはまだ1試合ずつで、1位は勝ち点3のヨルダン、2位も勝ち点3のUAE。オーストラリアはここの3位。

サッカー短評 (2016.1/13)

U23日本vs.U23北朝鮮 1対0 (2016.1/13 ドーハ) リオ五輪アジア最終予選グループB

 しんどかったが、とにかく勝った。前半5分の得点で先制し、その後次第に劣勢になり、押し込まれた展開が続いたが、後半も追加点が取れないまま、なんとかしのぎきり、逃げきった。
 先発は、GK櫛引(清水→鹿島)、DF左から山中(柏)、植田(鹿島)、岩波(神戸)、室屋(明大)。遠藤(湘南→浦和)と大島(川崎)のダブルボランチ、左ワイドに中島(FC東京)、右に南野(ザルツブルグ)。久保(ヤングボーイズ)と鈴木武蔵(水戸→新潟)のツートップの4−4−2。
 北朝鮮は、キャプテンの5番はフル代表でもCBをやっているという、長身DF。全員背が大きく、体格もいい。とても23歳以下には見えない面構えが多い。
 日本のキックオフで始まり、自分たちの時間が続いている間にセットプレーで点が取れたのはよかった。前半5分、左利きの山中の右CKに、中央で鈴木武蔵や久保、南野がマークに付かれている向こう側をフリーでスルスルと走り込んだ植田が足で蹴り込んだ。
 いいタイミングで先制できたので、落ち着いて試合に臨めるかと思ったが、6分に南野からのパスを受けた武蔵がシュートし、相手GKに防がれた以降は、北朝鮮のハイプレスと放り込みにズルズルと後退。14分、15分と強烈なミジルをうたれたが、最初のはGK櫛引が捕り、次のは枠をはずれる。
 17分、山中が左サイドでパスを受け、シュートするが、相手GKにはじかれる。
 21分、26分と相手にFKを与える。一つ目はCB植田がはね返し、二つ目は壁が防ぐ。しかし30分、大島がとられたボールを取り返しに行き、ペナルティーエリアのすぐ外で相手に手をかけて倒し、イエローカード。相手FKは曲がって鋭く落ちてきたが、GK櫛引が押さえる。
 その後も押し込まれる場面が続いたが、44分、右サイドバック室屋が粘って右サイドを突破、折り返しを南野がダイレクトクロス、武蔵がこれもダイレクトで合わせようとしたが、立ち足に当たってしまう。  45分、遠藤からのパスを左サイドで受けた久保がフリーで角度のないところからシュート、相手GKに押さえられる。

 後半、北朝鮮は14番に替えて15番が入る。4分ゴール前の混乱の中、シュートされるが、枠の外。
 6分、左サイドの山中から折り返しのパスを受けた久保がダイレクトで強いシュート、惜しくも左ポストに当たる。10分、中島が切り込んでシュート、相手GK。後半立ち上がりはこちらの時間。
 しかし12分、日本のゴール前に放り込まれたロングボールをバウンドさせてしまい、最後はシュートまでいかれるが、幸いにも枠の上。17分にも、ミドルを打たれるなど、相手のリズムに。
 17分、日本一人目の交替。南野に替えて矢島(岡山)が入る。19分、北朝鮮が二人目の交替。FW10番に替えてFW13番が入る。
 26分、日本のゴール前で競り合いが続いたが、相手のハンドで助かる。32分、大島に替えて原川(京都→川崎)が入る。大島は守備の時間が長く、とても持ち味を発揮したとは言えない出来。
 34分、日本が久しぶりに攻め込み、久保がペナルティーエリア左すぐ外で倒され、FKを得る。ボールのところには、山中と原川が立つ。左利きの山中が蹴り、中央で待っていた岩波がヘディングでシュートを決めたがオフサイドの判定。スローリプレイで見ると、待っているとき、ほんのわずかDFラインより出ているようにも見えた。残念。
 36分にも正面やや右でFKを得る。今度は矢島もボールのところに行くが、結局山中が蹴り、壁の左側を巻いて直接強くねらったが、曲がりきらずに枠の外へ。
 北朝鮮は、日本がダイレクトでパスをつなぐと付いてこられない。足がつる選手も出てきた。37分には日本のカウンターで中島からのスルーパスに武蔵が走り込むが、相手GKがペナルティーエリアを飛び出してクリア。
 44分、日本は三人目の交替。久保に替えてMF豊川(岡山)をFWとして入れる。45分、豊川がシュート、相手GK正面。
 追加タイム3分。46分、その豊川がペナルティーエリアすぐ外で相手ボールを捕ろうとして足を蹴ってしまい、FKを与える。相手キックは、日本の壁の右端に立っていた豊川をかすり、CKに。その右CKをヘディングシュートされたが、枠の上。最後は日本が攻めて、時間を使いながらCKをとったところで蹴らずにタイムアップ。

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サッカー短評 (2016.1/20)

藤枝純心vs.神村学園 3対2 (2016.1/10 ノエスタ神戸) 全日本高校女子選手権決勝

 女子の高校日本一は、ここ10年で7回常磐木学園と日ノ本学園が優勝してきた。藤枝純心は9年ぶり、神村学園は10年ぶりの優勝をねらう。
 昨年は、常磐木学園と日ノ本学園が90分スコアレスだったが、今年の試合は序盤から点の取り合いになった。3分、藤枝が先制。左サイドを突破してクロス、CF肝付(きもつき)が見事なシュートを決める。肝付は昨年、一昨年とも怪我で大会に出られず、今年もここまで無得点だった。しかしその喜びもさめない直後に、神村が追いつく。こちらも左サイドを突破して低いクロス、ニアサイドでFW渡辺がヒールで流し込んだ。
 組織的な組み立ては、藤枝が勝る。ただ、「神村学園は一気に来ますからね。」と日テレの解説、大滝さんは言う。藤枝のFWには、昨年U17女子ワールドカップで優勝したときのメンバー、児野(この)がいるが、右ヒザを傷めていて、本来の速さ鋭さはない。それでもここまでの全試合で得点してきた。
 試合は藤枝が押していたが、追加点をとったのは神村学園。前半終了間際の41分、FW水津が入れたクロスのこぼれを、渡辺がペナルティーエリアの外右サイドからシュート、これが豪快に決まった。

 後半15分、今度は藤枝が追いつく。FW岩下からのパスを受けた肝付がこの日2点目。中央には児野もつめていたため、相手DFのマークも数的優位は作れなかった。実は、藤枝の多々良監督は、肝付を交替させる準備をしていたが、ボールが切れなかったため入れなかったらしい。しかしこの追加点で交替はいったんお預け。
 すると、肝付はさらに再逆転のアシスト。21分、それまで何回も右サイドから攻撃参加してきたSB安部にラストパス、安部がダイレクトでシュートを決める。まだ1年生だが、背も高く160pあり、元々はFWだったとか。このまますくすく育ってほしい。
 23分、神村学園は、MF吉田に替えてDF佐久間を入れる。神村学園も押されっぱなしという訳でもなく、一度は惜しいシュートもあった。しかし、藤枝は守備もしっかりしていて、33分には、当初の予定通り、肝付に替えてFW土屋を入れる。しかも44分には、その土屋に替えてDF八浪を入れる。このまま藤枝が逃げきった。

サッカー短評 (2016.1/11)

東福岡vs.國學院久我山 5対0 (2016.1/11 埼スタ) 全国高校選手権決勝

 優勝候補の青森山田を2−1で破った東京A代表の國學院久我山だったが、決勝ではなすすべもなく、ワンサイドゲームになってしまった。パスをつないで「美しく勝つ」がモットーらしいが、通用しなかった。
 東福岡は、かつて97年度、98年度と連覇して以来の決勝進出。ここ2年、夏のインターハイは2連覇しているが、冬の選手権では昨年はベスト16で敗退など決勝にも進めていなかった。夏冬2冠は、2003年度の国見以来とのこと。
 東福岡先発は、4−1−4−1。GKがU-18代表の脇野。DF右から林、福地、児玉、小田。鍬先のアンカー、インサイドハーフに夏の得点王で2年の藤川虎太朗(こたろう)、主将の中村健人、右MFが三宅、左MFが橋本。ワントップに長身の餅山。
 國學院久我山の先発は、4−3−3。1年生GK平田、DF右から主将の宮原、野村、1年の上加世田(かみかぜた)、山本。知久と鈴木のダブルボランチ、トップ下は2年の名倉。3トップ中央にも2年の渋谷、右FWに長身の内桶、左FWに小林。
 試合開始から東福岡の攻勢を國學院が防ぐという構図。ボール支配率は東福岡の方が長かったが、18分、日テレ解説の城が「ドリブルの名手」と言う名倉からのパスを受けた右FWの内桶がシュート、相手GK。國學院は、たまにボールカットから攻撃を組み立てようとしていたが、東福岡の寄せも速く、ラストパスまでつながらず、必然的にシュートも少ない。
 東福岡の先制点は、35分。左MF橋本がクロス、中央で餅山が落とし、中村が藤川にダイレクトパスをつなぎ、最後は右から上がったMF三宅にパスを出すと、11番三宅がフリーで相手GKの脇の下をぬける見事なシュートを決めた。試合後のインタビューで「今日は11日なので自分の日だと思っていた。」となかなかユニークな受け答えをしていた。マンオブザマッチも受賞したらしい。
 43分、國學院は、左FW小林に替えて、準決勝で逆転の決勝点を決めた2年の戸田を入れる。しかし、形勢は変わらずハーフタイム。

 後半開始直後に、東福岡のFW餅山を止めようとした國學院の1年生CB上加世田が後追いになり、足を滑らせたとき相手を押して倒してしまい、FKを与えてしまう。すると東福岡はトリックFKを披露。相手の壁の前に東福岡の3選手が立ち、さらにボール際にゴールに背を向けてもう3人立つ。ボール際の3人が壁の方向に4歩後退すると、壁の前の3人と同時にかがみ、その瞬間キッカーの10番中村が蹴ったボールがそこを抜けてゴール左下隅に決まった。GK平田はまったく後手に回るしかなかったろう。中村のキックもうまかったが、「決勝にとっておいた」プレーらしい。
 これで2点差になったが、國學院の選手たちはあきらめず、12分、戸田からのパスを受けた名倉のシュートは相手GK正面、20分に主将のDF宮原が攻め上がってうったミドルは相手DFが体をはって阻止。ここまでは、それでも何とか試合になっていた。國學院に1点入ればわからなくなる。
 しかし、22分、東福岡に追加点。中村からのスルーパスを受けたワントップ餅山がループシュートを決める。25分には、右からの折り返しのクロスを餅山がスルー、中央に走り込んだ藤川が決めて4点目。これで完全に試合は決まってしまった。
 34分、東福岡は選手交替。右MF三宅に替えてFW毎熊を入れる。同時に國學院も二人目の交替。右FW内桶に替えてMF比留間を入れる。劣勢の方はもっと早く交替を送り込まないといけないのでは。しかしこの交替も効果が出ないうちに、さらに失点。
 35分、FW餅山からの横パスをフリーで受けた中村が、長めのシュートを見事に決める。FKと合わせて2点目。さすがに國學院の選手たちの中には、ヒザに手を付く選手もいた。東福岡は41分、FW餅山を下げ2年生FW佐藤を、46分には左MF橋本に替えてMF高江を入れる余裕の交替。
 追加タイム4分に入っても、國學院は攻める姿勢を見せ、48分には、相手ペナルティーエリアにまで3人切り込んだが、誰もシュートを打たず、防がれてしまった。國學院主将の宮原はいいDFだったが、いかんせん一人では守りきれないし、攻撃参加も味方との意思統一を欠いた。名倉も光る物を見せたが、相手が二人で寄せてきて十分には発揮できず。CF渋谷に至っては、残念だがほとんど押さえられていた。
 東福岡は17年ぶり3回目の優勝。結局ここまで1失点はすごい。OBの長友がイタリアから試合前にメッセージを送ったらしい。その長友が東福岡に進学するきっかけになった帝京との雪の決勝に出ていた元鹿島の本山(ギラヴァンツ北九州)は、試合後に祝福のメッセージを送ったという。FW餅山は通算4得点をとったが、得点王は3回戦で前橋育英に負けた帝京三高の村上で5得点。4得点は、餅山のほか青森山田の高橋壱晟、桐光の小川航基の3人。大会優秀選手35人には、東福岡と市立船橋から6人ずつ、國學院久我山からも5人選ばれた(東福岡:GK脇野、DF福地、MF藤川、中村、三宅、鍬先。國學院久我山:DF野村、MF宮原、鈴木、名倉、FW渋谷)。なお、3回戦で青森山田にPK戦で負けた神奈川代表の桐光からは4人入った(DFタビナス、MFイサカ、鳥海、FW小川)。

サッカー短評 (2016.1/1)

浦和レッズvs.ガンバ大阪 1対2 (2016.1/1 味スタ) 天皇杯決勝

 この2チームの戦いは、今季3回の対戦のうち先制した方が勝っている。レッズの柏木は準決勝でヒザを傷めてベンチ外。替わりは青木。ガンバが有利か。
 ガンバの先発は、GK東口、DF藤春、丹羽、金正也、米倉の4バック。遠藤と今野のダブルボランチ、左MFに宇佐美、右に阿部、トップ下に倉田。パトリックのワントップ。レッズの先発は、李のワントップ、興梠と武藤のツーシャドー。左右のMFは左に宇賀神、右に梅崎。青木と阿部のダブルボランチ。3バックはDF槙野、那須、森脇。GK西川。
 前半4分、いきなりガンバのパトリックが宇佐美からのクロスをシュート、入ったかと思ったがわずかにGK西川が触り、バー直撃。はねかえりをさらにヘディングしたがこれは防がれる。パトリックはここまで天皇杯では無得点。
 6分ごろレッズDF槙野が守備のとき、右手を味方GK西川のスパイクで負傷。解説の福西が「折れているかも」と言ったほどの痛がりようだったが戻る。
 10分、今度はガンバの右サイドバック米倉が、右ハムストリングを傷めて交替。12分、若いボランチ井手口を入れて今野が右サイドバックに下がる。
 槙野は25分、攻め上がってシュートしたが防がれる。解説の早野さんは「手の痛みはもう忘れていると思いますよ。」と言う。
 32分、ガンバ先制。中盤右でボールを奪い、すぐ前線のパトリックへ。相手DF森脇との一対一をスピードで振り切り、シュートを決める。
 しかし35分、すぐにレッズが追いつく。パスをつないで梅崎が右サイドを切り裂き、鋭いターンからクロス、FW李がヘディングをたたきつけると、左ポスト直撃、これをFW興梠が相手DF今野の上から足をふってバー直撃のシュートをたたきこんだ。
 宇佐美は最初以外、レッズの森脇と梅崎に押さえられているが、ここまで天皇杯2試合で2点ずつとっている。GK東口のすばらしいセーブもあった。

 後半8分、ガンバが最初の攻撃でCKをとり、遠藤の右CKでパトリックが、ゴール前左から槙野のマークをはずして、猛スピードでペナルティーエリア中央後方まで下がり、遠藤のスリーパー風のキックをダイレクトシュートで決め、勝ち越し。直後に長谷川監督が4−4−2への変化を指示。宇佐美とパトリックのツートップ、倉田が左MFに。
 レッズはズラタンと関根を2枚投入準備。関根は梅崎と交替。ズラタンは武藤と変わり、興梠が一列下がる。柏木の代わりにセットプレーを蹴っていた梅崎が下がったので、宇賀神が蹴る。関根はガンバ左サイドバックの藤春に競り勝ってクロス。
 23分、レッズは宇賀神に替えて高木を入れる。27分、レッズがワンタッチでパスをつなぎ、その高木からの左クロスをフリーで李がヘディング、わずかに枠の右。李は3試合連続ゴール中。続けて攻め続ける。
 30分、ガンバは宇佐美を下げて内田を入れ、遠藤が一列あがる。31分、遠藤がシュート。
 37分、レッズの右CK。今度は高木が蹴り、那須がヘディング、左ポスト直撃、跳ね返りを槙野がヘッドで押し込んだが、那須が相手Dfを押し倒したとしてファールで認められず。。39分、森脇のシュートはGK東口。
 40分、レッズのFK。また高木が蹴るが得点できず。42分、カンバはパトリックに替えて192センチのFW長沢を入れる。

 追加タイムは4分。45分、レッズの高木のシュート性のクロスをズラタンがヘッド、うちあげしまう。46分、ガンバのシュート。47分、レッズ、ズラタンのシュート。48分、高木からのクロスをズラタンがヘディング、わずかにバーの上。49分、槙野が相手DF金のクリアミスをひろい、GK東口と1対1のシュートをうつが、止められる。
 ついにガンバが守りきり、2連覇。昨年3冠王者が最後のタイトルを獲得。ガンバは公式戦60試合目。いや強い。観衆4万3800人。レッズはブッフバルト監督以来の9年ぶりの優勝をめざしたが、またしてもガンバに敗れた。ペトロビッチ監督になってからまだタイトルがないらしい。
 表彰式で遠藤は明神のユニフォームを着て、天皇杯をもらった後に背中を見せた。NHKの鳥海アナが、「チームからまだ発表はないが、明神は今季限りで退団らしい。」と言う。

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