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ハツバードのおばあさんと犬 |
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Old Mother Hubbard Went to the cupboard, To fetch her poor dog a bone; But when she came there The cupboard was bare And so the poor dog had none. She went to the baker's To buy him some bread; But when she came back The poor dog was dead. She went to the undertaker's To buy him a coffin; But when she came back The poor dog was laughing. ・ ・ ・ The dame made a curtsy, The dog made a bow; The dame said, Your servant, The dog said, Bow-wow. This wonderful dog Was Dame Hubbard's delight; He could sing, he could dance, He could read, he could wright. She gave him rich dainties Whenever he fed, And erected a monument When he was dead. |
ハツバードのおばあさんが 犬に骨でもやりましよと 戸棚さがせばなかはから 哀れや犬はおもらひがない。 そこでパンでもやりましよと てくてくパン屋へ行つてみた。 けれど帰って來た時にや 哀れや犬は死んでゐた。 そこでお棺を買ひましよと てくてく棺屋へ行つてみた。 けれど帰つて來た時にや 犬はにこにこ笑つてた。 ・ ・ ・ ・ そこでおばあさんはお辞儀した。 犬もお辞儀をしかへした おばあさんはいつた「ご主人よ」 犬は吠えたよ「わんわんわん」 すてきにおりこうなこの犬は ハツバードのおばあさんのお氣にいり 唄もうたへる踊もをどる。 讀んだり書いたりよくできる。 おばあさんはいつもご馳走を どつさりやつて飼つてゐた。 そうして犬が死んだ時 埋めて紀念碑たてたとさ。 |
※訳詞原文の旧字体が表示できない文字は、新字体で記載しています。 | 訳・水谷まさる |
上記の訳は、『世界童謡集』冨山房、初版1924年、pp.313〜315より。
現在わかっている範囲で、この水谷訳がこの唄の本邦初訳 (藤野紀男著『名作マザーグース70選』三友社出版、1989。pp.205〜7より)。 以下に引用する白秋の訳は、角川文庫ではなく、『白秋全集』第25巻 (岩波書店、1987) より採りました。 竹友藻風の訳は、「ねずみ年のマザー・グース」 と同じく『諸国童謡集』 (『世界童話大系 第17巻 世界童謡集 上』世界童話大系刊行会、1925) から 採っています。いずれも訳詞原文の旧字体が表示できない文字は、新字体で記載しています。(2018.4 フィドル猫) |
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A Dog and a Cat
A dog and a cat went out together, To see some freinds just out of the town; Said the cat to the dog, “What d'ye think of the weather?” “I think, ma'am, the rain will come down− But don't be alarmed, for I've an umbrella That will shelter us both”, said this amiable fellow. |
雨模様
犬と猫とがお友達に逢ひに 鳥渡(ちよい)と、街から連れ立つてまゐる。 猫が申します。 「お天気はどうでしよね。」 犬が申します。 「さやうさ、奥さんえ、雨がふりそでござんすが、 御心配はいりません、手前が蝙蝠傘持つてますでな。 その時や御一緒に、相合傘とはいかがでしよ。」 訳・北原白秋 |
聴け 聴け
聴け、聴け、 犬が吠える、 乞食が町へやつて來る。 ぼろぎれ、 つづれ、 天鵞絨(びらうど)のうはぎ。 訳・竹友藻風 |
HARK! HARK!
Hark, hark, The dogs do bark, Beggers are coming to town: Some is jags, Some is rags, And some in velvet gowns. |
Bow, wow, wow, Whose dog art thou? Little Tom Tinker's dog, Bow, wow, wow. |
ぼう、うぉう、うぉう
ぼう、うぉう、うぉう、 お前さん、何処の犬、 わたし、チンカアさんの犬ですよ、 ぼう、うぉう、うぉう。 |
訳・北原白秋
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バンベリの小犬
いろりのそばに小犬が二疋、 石炭くづのかこひの上に。 そのうち、一疋(ひとつ)が對手(あひて)に言つた、 『ポンペイ言はねば已が言ふ』 訳・竹友藻風 |
Two little dogs sat by the fire, Over a fender of coal-dust; When one said to the other dog, “If Pompey won't talk, why, I must.” |
※この唄については、安藤幸江著「“Two little dogs sat by the fire”とTurnspit Dog」
(『マザーグース研究』 第10号(2014.5)収録)という、たいへん興味深い論考があります。
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I am His Highness' dog at Kew;
Pray tell me, sir, whose dog are you? |
わたしはキュー御殿の殿下の犬である
なんじはだれの犬であるか教えてくだされ |
訳・フィドル猫
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