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馬の本


2014年は、ウマ年。干支にちなんで、おすすめの馬の本を紹介します。


目次

1 絵本   名馬キャリコ   あつさのせい?   うまかたやまんば   しょうぼう馬のマックス  
2 児童文学   タチ   まぼろしの白馬   馬と少年  



ねずみの本 牛の本 トラの本 ウサギの本 りゅうの本 ヘビの本 羊の本




1 絵本

 名馬キャリコ バージニア・リー・バートン え・ぶん、せたていじ やく 岩波書店

   アメリカは西部のサボテン州に、キャリコという名の馬がいました。美しくはないけれど、頭がよくて、足はとびきり 速いのがとりえ。キャリコが赤ん坊馬のとき、オオカミのむれから助けてくれたのがカウボーイ頭のハンク。サボテン州では、どこにも 囲いも鍵もなく、平和にのんびり暮らしている。そこへやってきた、悪漢すごみやスチンカーの一味。ここは牛が盗み放題! ハンクと キャリコは、悪漢どもをやっつけることができるのでしょうか…。暴走する牛たち、迫り来る嵐、はなしをもりあげるバートンの一級品の 手腕にひたってください。
あつさのせい? スズキ・コージ さく・え 福音館書店

   馬のハイドウさんは、あんまり暑くて、駅のベンチに帽子を忘れます。そこへやってきた狐のトリウチくんが かぶってみると、おおなんとかっこいい! そのままかぶっていくかわりに、自分のカバンを忘れます。暑さのせいか、みんな何かしら 忘れていって、そのくりかえしが最後には…。寒いときに読めば、暖まるかも?! 

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うまかたやまんば おざわ としお 再話、赤羽 末吉 画 福音館書店

   ごぞんじ、馬方が山姥においかけられて、背中の積荷をひとつずつ投げてやり、とうとう馬の足を一本ずつ 「ぶったぎって」投げ、最後には馬もばりばり食べられてしまう昔話です。馬にとってはたいへんな災難ですが、馬方が山姥のすみかに 逃げ込んでから、話は転回し、最後は馬方が山姥を殺して、馬の仇をうちます。宮城県登米郡に伝わる昔話だそうです。
   赤羽末吉の描く馬が、疾走している場面が表紙になっています。いやあ、二本足でも走れるんですね。
しょうぼう馬のマックス サラ・ロンドン 文、アン・アーノルド 絵、江國 香織 訳 岩波書店

   町の消防隊が、消防車を買ったので、消防馬は競りにかけられることになりました。行商人のレヴじいさんは、前の馬が 年とって車を引けなくなったので、音楽の好きなマックスを買いました。ところが、火事の鐘を聞くと、走り出してしまうのです!  マックスは、せっかく火事場に早く駆けつけたのに、誰にもほめてもらえないし、町中に商品をバラまいたとしかられるし、いったい どうしたらいいのでしょう。レヴじいさんは、「マックスに火事を消すより楽しいことを見つけてやらないと、別の仕事を探してもらう ことになる」と考え込みます。レヴじいさんがみつけた解決法とは?

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2 児童文学

タチ はるかなるモンゴルをめざして ジェイムズ・オールドリッジ 作、中村 妙子 訳 評論社

   現代の馬の祖型である蒙古野馬の貴重な生き残りを保護しようと、モンゴルからイギリスの保護地へ送られたのが、若い 牡馬のタチ。その発見のいきさつから捕獲までを、モンゴルの少年バリュートが、イギリスの少女キティーにあてた3通の手紙で綴ります。 キティーのおじいさんは動物学者で、受け入れる保護地の責任者であり、キティーの世話するシェトランド種の牝のポニー、ピーブが タチを保護地にひきとめるだろうと期待しています。タチがイギリスに着くと、今度はキティーからの手紙が続き、しばらくすると、 タチがピープをつれて、保護地を脱走したことがわかります。驚いたことに、タチは泳げないのに、フランスのルアーブルで目撃された らしいという情報が入ります。いったいどうやって海峡をわたったのでしょう? タチとピープの冒険に、読者はハラハラしながら、ついて いくしかありません。読みながら、思わず世界地図を見たくなります。
   作者はオーストラリア生まれの元従軍記者で、作家となってからはこれが最初の児童向けの作品ということです。
 まぼろしの白馬 エリザベス・グージ 作、石井 桃子 訳 岩波少年文庫

   こちらの白馬は、なかなか姿を現わしません。孤児になった13歳のマリアが、父方のいとこにあたるベンジャミン卿の ムーンエーカー館に初めて来たとき、チラリと見かけただけです。もう夜になっていて、月明かりに何もかもが銀色に輝いていました。 そして木の間のずっと奧の方で、小さな白馬がマリアを見てうれしそうに宙に跳んだのです。館には、いろいろ不思議なことがあるようでした。 マリアの部屋は、塔のてっぺんで、入口のドアは小さくて、大人はくぐれませんが、13歳の女の子にはぴったりの大きさ。 朝、起きてみるとマリアが今日着る服が用意されているのに、女性の使用人はいないというのです。コックも姿を見せませんが、すばらしく おいしい食事が出てきます。おそろしく大きな犬のロルフは、20年前に裏の松林からやってきて住みつき、いったん姿を消したものの、 1年前に戻ってきたということです。村の教会へ行ったとき、マリアは、なにかを解決することを期待されているらしいとわかってきます。

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 馬と少年 C.S.ルイス 作、瀬田貞二 訳 岩波書店

   原題は"The horse and his boy"。正に馬が主人公というわけです。〈ナルニア国物ものがたり〉第5巻ですが、時代的には 3番目。ピーターたち4人兄妹がナルニアを治めている時代で、こちらの世界の子どもたちが唯一出てこない巻です。
   主人公の少年シャスタは、貧しい漁師に育てられていましたが、ある日訪れたカロールメン貴族の馬が、口をきいて(!) いっしょに逃げようと言われます。馬は、北方のナルニアの生まれで、子馬のころ、言いつけをきかずに南へ出かけ、つかまったというのです。 名前はブレーヒー・ヒニイ・ブリニー・フーヒー・ハーハというのですが、あんまり長いのでシャスタはブレーと呼ぶことにしました。 何週間か旅したある夜、ライオンに追いかけられて、もう一頭のもの言う馬に乗った貴族の少女に出会います。少女はアラビスと言い、 継母に年寄りの貴族と結婚させられることになって自殺しようとしたが、もの言う馬フインに止められ、ナルニアへ逃げる途中だと言うのでした。 2人と2頭は無事ナルニアにたどりつけるのでしょうか。ブレーの「うぬぼれ」も直るのでしょうか。
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